JP6980536B2 - 切削装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軸線周りに回転する被加工材に工具の刃先を押し当てて被加工材を切削加工する切削装置及びその制御方法に関する。
自動旋盤やマシニングセンタ等の工作機械を切削装置として使用し、主軸で固定保持した丸棒材などの被加工材(ワーク)をその軸線の周りに回転させながら送り方向に送り動作させた工具の刃先を被加工材に押し当てることで、被加工材を切削加工して種々の製品を製造することが、部品製造業などにおいて広く行われている。
このような切削装置を用いた切削加工では、被加工材が工具により連続して切削加工されるので、連続した長い切屑(切粉)が生じ、切屑が工具や被加工材に絡み付いて切削加工の障害となるなどの問題が生じる場合がある。
このような問題を解決する切削装置として、従来、工具を送り方向に沿って所定の振動数で振動(往復動)させながら送り動作させるようにした、いわゆる振動切削を行うものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような構成の切削装置によれば、切削加工時に工具により被加工材が切削されない空振り期間を生じさせることができるので、切屑が順次分断されるようにして切屑の処理性を高めることができる。
国際公開第2015/146945号
しかし、上記従来の切削装置のように、工具を送り方向に沿って所定の振動数で振動させながら送り動作させることで切屑を順次分断させるようにした構成ないし方法では、工具の送り速度が増減しながら切削加工が行われることになるので、被加工材の加工面における工具の挽き目にムラが生じて加工後の製品の面粗さや真円度などが悪化するなど、その加工精度が低下しまうという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、加工精度を低下させることなく切屑の処理性を高めることができる切削装置及びその制御方法を提供することにある。
本発明の切削装置は、軸線周りに回転する被加工材に工具の刃先を押し当てて該被加工材を切削加工する切削装置であって、前記被加工材を前記軸線の周りに回転させる主軸と、前記工具を、送り方向に送り動作させる送り手段と、前記工具を、前記刃先の円弧状のノーズの中心を揺動軸として前記送り方向に平行な面に沿って揺動させる揺動手段と、前記工具を、前記ノーズの中心を揺動軸として前記送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動させながら所定の送り速度で送り動作させるとともに、前記被加工材の1回転毎に前記揺動の位相がずれるように、前記送り手段及び前記揺動手段の作動を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の切削装置は、上記構成おいて、前記制御手段が、前記被加工材の1回転毎に、前記揺動の位相を180度ずらすとともに、前記被加工材の外周面に対応した位置における前記工具の前記揺動による振動の幅が、前記被加工材の1回転当たりの前記工具の前記送り方向への送り量よりも大きくなるように、前記送り手段及び前記揺動手段の作動を制御するのが好ましい。
本発明の切削装置の制御方法は、軸線周りに回転する被加工材に工具の刃先を押し当てて該被加工材を切削加工する切削装置の制御方法であって、前記工具を、前記刃先の円弧状のノーズの中心を揺動軸として送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動させながら前記送り方向に所定の送り速度で送り動作させるとともに、前記被加工材の1回転毎に前記揺動の位相をずらすことを特徴とする。
本発明の切削装置の制御方法は、上記構成おいて、前記被加工材の1回転毎に、前記揺動の位相を180度ずらすとともに、前記被加工材の外周面に対応した位置における前記工具の前記揺動による振動の幅が、前記被加工材の1回転当たりの前記工具の前記送り方向への送り量よりも大きくなるように、前記工具を揺動させるのが好ましい。
本発明によれば、工具を、その刃先の円弧状のノーズの中心を揺動軸として揺動させることで、切削加工で生じた切屑に厚みの薄い部分ないし切れ目を生じさせて切屑を分断され易いものとするようにしたので、切屑の処理性を高めつつ、被加工材の加工面における工具の挽き目を一定として工具を送り方向に振動させずに送り動作させた場合と同様の高い精度で切削加工を行なうことができる。
したがって、本発明によれば、加工精度を低下させることなく切屑の処理性を高めることができる切削装置及びその制御方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態の切削装置の構成を概略で示す図である。 工具により被加工材を切削加工している様子を示す図である。 被加工材を切削加工している工具の刃先を拡大して示す図である。 工具を円弧状のノーズの中心を揺動軸として揺動させる際の回動テーブルの回動とその回動中心軸の移動方向とを説明するための図である。 切削加工により生じた切屑の一部を示す図である。 揺動手段の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に例示説明する。
図1に示す本発明の一実施の形態の切削装置1は、自動旋盤として構成されたものであり、装置本体である加工部2と制御手段としての制御部3とを有している。
加工部2は、ベッド4に搭載された主軸台(不図示)に回転自在に支持された主軸10を有している。主軸10は、その回転中心軸がZ軸方向に沿って延びる姿勢で配置されている。詳細は図示しないが、主軸台には主軸モータを駆動源とした主軸駆動機構が設けられており、主軸10は主軸駆動機構により駆動されて回転する。
主軸駆動機構としては、例えば、主軸台の内部に主軸10を囲うように配置されるビルトイン型の電動モータを駆動源とした構成のものを採用することができる。
主軸10の先端にはチャック11が設けられており、チャック11を用いて主軸10に被加工材(ワーク)12を固定保持させることができる。被加工材12としては、例えば円柱形状の金属製の丸棒材を用いることができる。被加工材12は、その軸線Lを主軸10の回転中心軸と一致させた姿勢でチャック11により主軸10に固定保持される。被加工材12を固定保持ないし支持した状態で主軸10を回転させることで、被加工材12を、その軸線Lの周りに回転させることができる。
加工部2は、被加工材12を切削加工するための工具(刃物)13を有している。工具13は、例えば断面矩形の棒状とされる工具本体(シャンク)13aと、工具本体13aの先端に設けられた刃先13bとを備えている。本実施の形態では、工具13として、刃先13bが工具本体13aに着脱自在に固定される交換式のチップとして構成されたものを示すが、工具13として工具本体13aに刃先13bが一体に設けられた構成のものを用いることもできる。
工具13は、工具本体13aにおいて工具台14に固定保持されている。工具13は、刃先13bを主軸10の回転中心軸の側(軸線Lの側)に向けた姿勢とされ、刃先13bは工具台14の外周縁よりも外側に突出している。
工具台14は工具移動体15に搭載され、工具移動体15はX−Zステージ16に搭載されている。
X−Zステージ16にはX軸駆動機構16aが設けられている。X軸駆動機構16aは工具移動体15をX軸方向に駆動することで、工具移動体15及び工具台14とともに工具13を軸線Lに接近・離反する方向(X軸方向)に移動させることができる。
X−Zステージ16にはZ軸駆動機構16bが設けられている。Z軸駆動機構16bは工具移動体15をZ軸方向に駆動することで、工具移動体15及び工具台14とともに工具13を軸線Lに沿う方向(Z軸方向)に移動させることができる。すなわち、本実施の形態では、Z軸駆動機構16bは、工具13を軸線Lに沿う送り方向に送り動作させる送り手段に相当するものである。
X軸駆動機構16a及びZ軸駆動機構16bとしては、例えば、Z軸方向ないしX軸方向に沿って配置されたボールネジ機構と、当該ボールネジ機構を駆動するパルスモータやステッピングモータ等の駆動源とを備えた構成のものを採用することができる。
切削装置1は、工具13をX軸方向及びZ軸方向に移動させることで、主軸10により駆動されて軸線Lの周りに回転する被加工材12に工具13の刃先13bを押し当てて、被加工材12を切削加工する。より具体的には、切削装置1は、図2に示すように、被加工材12を主軸10とともに軸線Lの周りに回転させた状態で、X軸駆動機構16aにより工具13をX軸方向に移動させて被加工材12に対する刃先13bの切込み深さを設定し、次いで、Z軸駆動機構16bにより工具13を軸線Lに沿った送り方向に所定の速度で送り動作させることで、軸線Lの周りに回転する被加工材12に軸線方向から工具13の刃先13bを押し当てて被加工材12を切削加工(旋削加工)する。
切削装置1は、工具13を、その刃先13bの円弧状のノーズ13cの中心を揺動軸として送り方向に平行な面(本実施の形態では、X軸及びZ軸の両方に平行な面)に沿って揺動させつつ、軸線Lに沿って送り動作させることで、切削加工時に生じる切屑の処理性を高めるようにしている。そのため、切削装置1は、工具13を、円弧状のノーズ13cの中心を揺動軸として揺動させるための揺動手段を有している。
ここで、図3に示すように、工具13の刃先13bの最も軸線Lの側に突出する部分であるノーズ13cは、Y軸方向から見て半径がRの円弧状となっている。ノーズ13cの中心とは、円弧状のノーズ13cの半径Rの起点となる中心位置のことであり、当該中心位置が揺動軸Sとなる。刃先13bのノーズ13cに連なるとともに送り方向の前方側を向く部分は直線状の切刃部13dとなっており、ノーズ13cと切刃部13dとにより被加工材12が切削加工される。刃先13bの、ノーズ13cに連なるとともに刃先13bの送り方向とは反対側を向く部分は背面部13eとなっており、背面部13eは切削加工時に被加工材12に接触しないようにZ軸方向に対して所定の逃げ角を有して設けられている。
本実施の形態では、揺動手段は、X軸駆動機構16a、Z軸駆動機構16b及び回動機構17により構成されている。
図1に示すように、工具台14は、X軸及びZ軸の両方に垂直なY軸に沿って延びる回動中心軸Oを中心として工具移動体15に回動自在に支持されている。回動機構17は、工具台14を旋回方向に駆動することで、回動中心軸Oを中心として所定の角度範囲及び所定の振動数で工具13を揺動させる。回動機構17の駆動源としては、例えばパルスモータやステッピングモータ等を用いることができる。
本実施の形態では、工具13は、その刃先13bのノーズ13cの中心が回動中心軸Oからずれて工具台14に固定保持されているので、回動中心軸Oを中心として工具13を回動させるだけでは、刃先13bのノーズ13cの位置がX軸方向及びZ軸方向の両方にずれてしまい、工具13を、その刃先13bのノーズ13cの中心を揺動軸Sとして送り方向に平行な面に沿って揺動させることはできない。そこで、本実施の形態の切削装置1では、図4に示すように、工具13を、切刃部13dが送り方向(Z軸方向)に対して垂直となる姿勢から回動中心軸Oを中心として図4中で時計回り方向に角度θだけ回動させるとともに、ノーズ13cの中心を原点とする回動中心軸Oの座標P1(x1、z1)が座標P2(x2、z2)となるようにX軸方向及びZ軸方向に移動させることで、工具13を、その刃先13bのノーズ13cの中心を揺動軸Sとして送り方向に平行な面に沿って揺動させるようにしている。
ここで、回動中心軸Oの移動後の座標P2(x2、z2)は、座標P1(x1、z1)、工具台14の回動中心軸Oを中心とした回動の角度θ、ノーズ13cの半径Rを用いて、次の式によって算出することができる。
(x2、z2)=(x1・cosθ+z1・sinθ+R(1−cosθ−sinθ)、x1・sinθ+z1・cosθ+R(1−cosθ−sinθ))
この式に基づき、工具13を、回動中心軸Oを中心として角度θだけ回動させつつ、X軸方向の座標の差である(x2−x1)だけ回動中心軸OをX軸方向へ移動させるとともに、Z軸方向の座標の差である(z2−z1)だけ回動中心軸OをZ軸方向へ移動させることで、工具13を、揺動軸Sを中心として送り方向に平行な面に沿って回動させることができる。
このとき、工具13は、揺動手段によって揺動軸Sを中心として揺動されるだけでなく、送り手段であるZ軸駆動機構16bによって工具台14とともに所定の送り量で軸線Lに沿う送り方向に送り動作されるので、当該送り動作によるZ軸方向への移動量を加味して、移動後の座標P2(x2、z2)の位置が設定される。
そして、上記とは逆の制御を行うことで、工具13を、揺動軸Sを中心として元の位置にまで回動させることができ、当該回動を繰り返し行うことで、工具13を、揺動軸Sを中心として送り方向に平行な面に沿って揺動させることができる。
制御部3は、例えばCPUを備えたマイクロコンピュータとして構成される。制御部3には、切削加工を行う前に、例えばタッチパネル式のディスプレイ、キーボード等の図示しない入力手段を用いて、予め、主軸10の回転数、切込み深さD、送り速度などの切削条件に加えて、ノーズ13cの半径Rの値、ノーズ13cの位置、工具13の揺動軸Sを中心とした揺動の角度θ及び振動数などの工具情報が入力される。
制御部3は、上記情報を用いて、主軸10の回転(主軸モータの作動)、工具移動体15の移動(X軸駆動機構16a及びZ軸駆動機構16bの作動)及び工具台14の回動(回動機構17の作動)を統合的に制御して、工具13を、ノーズ13cの中心を揺動軸Sとして送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動させながら所定の送り速度で送り動作させて、被加工材12の切削加工を実行させる。すなわち、切削装置1は、軸線周りに回転する被加工材12に工具13の刃先13bを押し当てて被加工材12を切削加工するにあたり、工具13が、刃先13bの円弧状のノーズ13cの中心を揺動軸Sとして軸線Lに沿う送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動しながら送り方向に所定の送り速度で送り動作されるように制御部3によって制御される。
ここで、工具13の揺動軸Sを中心とした揺動が、切削加工時において所定の振動数で継続的に行われるように制御される。当該振動数は、切削条件等に応じて適宜設定することができるが、数ヘルツ〜数100ヘルツ程度の範囲で設定するのが好ましい。また、何れの場合においても、工具13の揺動軸Sを中心とした揺動の振動数は、主軸10ないし被加工材12が1回転する毎に、当該揺動の位相がずれるように設定される。
以上の通り、本実施の形態の切削装置1では、工具13を、ノーズ13cの中心を揺動軸Sとして所定の振動数で揺動させながら送り動作させるとともに、被加工材12の1回転毎に当該揺動の位相がずれるようにしたことにより、切刃部13dの被加工材12に対する送り方向への切り込み量を変化させて、工具13により切削加工されて被加工材12から生じる切屑を、厚みの薄い部分を有する分断され易いものとすることができる。これにより、排出された切屑が、当該厚みの薄い部分において容易に分断されるようにして、切屑の処理性を高めることができる。また、工具13を、ノーズ13cの中心を揺動軸Sとして所定の振動数で揺動させることで切屑の処理性を高めるようにしたので、当該揺動によってはノーズ13cに送り方向へ向けた位置ずれが生じないようにして、ノーズ13cを一定の送り速度で送り動作させて切削加工を行うことができる。したがって、被加工材12の加工面における工具13の挽き目を一定として、工具13を揺動させずに一定の速度で送り動作させた場合と同様の高い精度で被加工材12の切削加工を行うことができる。このように、本実施の形態の切削装置1によれば、工具13による被加工材12の加工精度を低下させることなく切屑を分断され易いものとして、その処理性を高めることができる。
上記構成においては、制御部3は、工具13の揺動軸Sを中心とした揺動の振動数を、主軸10ないし被加工材12が1回転する毎に、揺動の位相が180度ずれるとともに、被加工材12の外周面に対応した位置(図3において被加工材12への切込み深さDに対応した位置)における工具13の揺動による振動の幅Wが、被加工材12の1回転当たりの工具13の送り方向への送り量よりも大きくなるように、主軸10の回転、工具移動体15の移動及び工具台14の回動を制御するのが好ましい。このような構成により、工具13の切刃部13dが1周前の加工部分に接触しない空振り期間が生じるようにして、図5に示すように、切屑20を切れ目が入ったものとすることができる。この場合においても、刃先13bのノーズ13cの部分には揺動による振幅が生じないので、切屑20は幅方向の一方側で繋がった状態となるが、切れ目があることによって切屑20をさらに折れ曲がれ易く、分断がされ易いものとして、その処理性を高めることができる。
なお、被加工材12の外周面に対応した位置における工具13の揺動による振動の幅Wは、切込み深さをD、ノーズ13cの半径をR、揺動の角度をθとすると、W=(D−R)×tanθ−R(1−1/cosθ)で算出される。
切れ目の大きさないし隣り合う切れ目の間隔などは、工具13の揺動の角度θないし振動の幅W、揺動の振動数、被加工材12の1回転毎の揺動の位相のずれ等を調整することで変更することができる。例えば、被加工材12の1回転毎の揺動の位相のずれが小さくても、工具13の揺動の角度θないし振動の幅Wを大きく設定することで、切屑20を切れ目が入ったものとすることができる。また、工具13の揺動の角度θないし振動の幅Wは、工具13の被加工材12の1回転当たりの送り量及び切込み深さDに基づいて、切屑20に適度な切れ目が生じるように適宜設定することができる。
工具13の揺動軸Sを中心とした揺動範囲は、図4中において、切刃部13dが送り方向(Z軸方向)に対して垂直となる姿勢に対して回動中心軸Oを中心とした時計回り方向の側に限らず、切刃部13dが送り方向(Z軸方向)に対して垂直となる姿勢に対して回動中心軸Oを中心とした反時計回り方向の側に達するように設定することもできる。この場合、刃先13bの背面部13eが被加工材12の加工面に当接しない範囲で揺動の角度が設定される。
図6は、揺動手段の変形例を示す図である。図6においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
図1に示す場合では、揺動手段を、X軸駆動機構16a、Z軸駆動機構16b及び回動機構17により構成されるものとし、工具13を、回動機構17により回動させつつX軸駆動機構16a及びZ軸駆動機構16bによりX軸方向及びZ軸方向に移動させることで揺動軸Sを中心として揺動させるようにしている。これに対し、図6に示す変形例では、工具台14を工具移動体15に回動自在に支持させる回動中心軸Oを揺動軸Sと一致させる構成としている。図6に示す変形例の構成によれば、工具移動体15をX軸方向及びZ軸方向に移動させることなく、工具13を工具台14とともに回動中心軸Oを中心として揺動させることで、工具13を、そのノーズ13cの中心を揺動軸Sとして揺動させることができる。この場合、スペーサ14aを介して工具13を工具台14に固定保持させて工具13の刃先13bと工具台14との間に間隔を設け、当該間隔に被加工材12が配置されるようにすることで、工具台14を被加工材12に接触させることなく当該構成を構築することができる。上記変形例の構成によれば、切削装置1の構成を簡素化して、そのコストを低減することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、工具13を、送り方向に送り動作させる送り手段としては、上記した構成に限らず、種々の構成のものを用いることができる。同様に、工具13を、刃先13bの円弧状のノーズ13cの中心を揺動軸Sとして送り方向に平行な面に沿って揺動させる揺動手段としても、上記した構成に限らず、種々の構成のものを用いることができる。
また、工具13の刃先13bのノーズ13cの半径Rは、例えば数十μmから数百μm程度とするなど種々変更が可能であるが、ノーズ13cの半径Rを0とすることもできる。この場合、工具13は、刃先13bの切刃部13dと背面部13eとが交差する尖った先端部分を中心として揺動することになるが、当該構成によって、上記したのと同様の効果を得ることができる。
さらに、前記実施の形態においては、送り手段による工具13の送り方向を、主軸10ないし被加工材12の軸線Lに沿う方向としているが、これに限らず、工具13の送り方向は、例えば軸線Lに対して傾斜する方向とするなど、種々変更可能である。
1 切削装置
2 加工部
3 制御部
4 ベッド
10 主軸
11 チャック
12 被加工材
13 工具
13a 工具本体
13b 刃先
13c ノーズ
13d 切刃部
13e 背面部
14 工具台
14a スペーサ
15 工具移動体
16 X−Zステージ
16a X軸駆動機構
16b Z軸駆動機構
17 回動機構
20 切屑
L 軸線
S 揺動軸
O 回動中心軸
D 切込み深さ
R ノーズの半径
W 振動の幅

Claims (4)

  1. 軸線周りに回転する被加工材に工具の刃先を押し当てて該被加工材を切削加工する切削装置であって、
    前記被加工材を前記軸線の周りに回転させる主軸と、
    前記工具を、送り方向に送り動作させる送り手段と、
    前記工具を、前記刃先の円弧状のノーズの中心を揺動軸として前記送り方向に平行な面に沿って揺動させる揺動手段と、
    前記工具を、前記ノーズの中心を揺動軸として前記送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動させながら所定の送り速度で送り動作させるとともに、前記被加工材の1回転毎に前記揺動の位相がずれるように、前記送り手段及び前記揺動手段の作動を制御する制御手段と、を有することを特徴とする切削装置。
  2. 前記制御手段が、
    前記被加工材の1回転毎に、前記揺動の位相を180度ずらすとともに、
    前記被加工材の外周面に対応した位置における前記工具の前記揺動による振動の幅が、前記被加工材の1回転当たりの前記工具の前記送り方向への送り量よりも大きくなるように、前記送り手段及び前記揺動手段の作動を制御する、請求項1に記載の切削装置。
  3. 軸線周りに回転する被加工材に工具の刃先を押し当てて該被加工材を切削加工する切削装置の制御方法であって、
    前記工具を、前記刃先の円弧状のノーズの中心を揺動軸として送り方向に平行な面に沿って所定の振動数で揺動させながら前記送り方向に所定の送り速度で送り動作させるとともに、前記被加工材の1回転毎に前記揺動の位相をずらすことを特徴とする切削装置の制御方法。
  4. 前記被加工材の1回転毎に、前記揺動の位相を180度ずらすとともに、
    前記被加工材の外周面に対応した位置における前記工具の前記揺動による振動の幅が、前記被加工材の1回転当たりの前記工具の前記送り方向への送り量よりも大きくなるように、前記工具を揺動させる、請求項3に記載の切削装置の制御方法。
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