本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1の実施形態)
[全体構成]
図1は、第1の実施形態の表示装置の全体構成の概要を示す図である。表示装置1は、第1パネル2と、第1パネル2に対向配置された第2パネル3と、を含む。表示装置1は、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAの外側の額縁領域GDと、を有する。表示領域DAにおいて、第1パネル2と第2パネル3との間には、液晶層が封入されている。
なお、第1の実施形態では、表示装置1は、液晶層を使用した液晶表示装置としたが、本開示はこれに限定されない。表示装置1は、液晶層に代えて有機EL(Electro-Luminescence)素子を使用した有機EL表示装置であっても良い。
表示領域DA内には、複数の画素Pixが、第1パネル2及び第2パネル3の主面と平行なX方向にN列(Nは、自然数)、第1パネル2及び第2パネル3の主面と平行且つX方向と交差するY方向にM行(Mは、自然数)のマトリクス状に配置されている。
額縁領域GD内には、インタフェース回路4と、ソース線駆動回路5と、共通電極駆動回路6と、反転駆動回路7と、メモリ選択回路8と、ゲート線駆動回路9と、ゲート線選択回路10と、分周回路31と、選択回路32とが、配置されている。なお、これら複数の回路のうち、インタフェース回路4と、ソース線駆動回路5と、共通電極駆動回路6と、反転駆動回路7と、メモリ選択回路8と、分周回路31と、選択回路32とをICチップに組み込み、ゲート線駆動回路9と、ゲート線選択回路10とを第1パネル2上に形成した構成を採用することも可能である。或いは、ICチップに組み込まれる回路群を表示装置外のプロセッサに形成し、それらと表示装置1とを接続する構成も採用可能である。
M×N個の画素Pixの各々は、複数の副画素SPixを含む。第1の実施形態では、複数の副画素SPixは、R(赤)、G(緑)及びB(青)の3個とするが、本開示はこれに限定されない。複数の副画素SPixは、R(赤)、G(緑)及びB(青)にW(白)を加えた4個であっても良い。或いは、複数の副画素SPixは、色が異なる5個以上であっても良い。
第1の実施形態では、1つの画素Pixに含まれる副画素SPixが3個であるので、表示領域DA内には、M×N×3個の副画素SPixが配置されていることになる。また、第1の実施形態では、M×N個の画素Pixの各々の3個の副画素SPixがX方向に配置されているので、M×N個の画素Pixの1つの行には、N×3個の副画素SPixが配置されていることになる。
各副画素SPixは、複数のメモリを含む。第1の実施形態では、複数のメモリは、第1メモリから第3メモリまでの3個とするが、本開示はこれに限定されない。複数のメモリは、2個であっても良いし、4個以上であっても良い。
第1の実施形態では、1つの副画素SPixに含まれるメモリが3個であるので、表示領域DA内には、M×N×3×3個のメモリが配置されていることになる。また、第1の実施形態では、各副画素SPixが3個のメモリを含んでいるので、M×N個の画素Pixの1つの行には、N×3×3個のメモリが配置されていることになる。
各副画素SPixは、各々が含む第1メモリから第3メモリまでの内の選択された1個のメモリに格納されている副画素データに基づいて、当該副画素SPixの表示が実施される。つまり、M×N×3個の副画素SPixに含まれるM×N×3×3個のメモリの集合は、3個のフレームメモリと同等である。
インタフェース回路4は、シリアル−パラレル変換回路4aと、タイミングコントローラ4bと、を含む。タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cを含む。シリアル−パラレル変換回路4aには、コマンドデータCMD及び画像データIDが、外部回路からシリアルデータで供給される。外部回路は、ホストCPU(Central Processing Unit)又はアプリケーションプロセッサが例示されるが、本開示はこれらに限定されない。
シリアル−パラレル変換回路4aは、供給されたコマンドデータCMDをパラレルデータに変換して、設定レジスタ4cに出力する。設定レジスタ4cには、ソース線駆動回路5、反転駆動回路7、メモリ選択回路8、ゲート線駆動回路9、ゲート線選択回路10及び選択回路32を制御するための値がコマンドデータCMDに基づいて設定される。
シリアル−パラレル変換回路4aは、供給された画像データIDをパラレルデータに変換して、タイミングコントローラ4bに出力する。タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cに設定された値に基づいて、画像データIDをソース線駆動回路5に出力する。また、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cに設定された値に基づいて、反転駆動回路7、メモリ選択回路8、ゲート線駆動回路9、ゲート線選択回路10及び選択回路32を制御する。
共通電極駆動回路6、反転駆動回路7及び分周回路31には、基準クロック信号CLKが、外部回路から供給される。外部回路は、クロックジェネレータが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
分周回路31は、基準クロック信号CLKに基づいて、周波数の異なる複数のクロック信号を、選択回路32に出力する。詳細には、分周回路31は、基準クロック信号CLKを複数の分周比で分周した複数の分周クロック信号を、選択回路32に出力する。
選択回路32は、タイミングコントローラ4bの制御下で、複数の分周クロック信号の内の1つを選択クロック信号CLK−SELとして選択する。選択回路32は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8に出力する。
第1の実施形態では、表示装置1は、コモン反転駆動方式を採用する。表示装置1がコモン反転駆動方式を採用するので、共通電極駆動回路6は、基準クロック信号CLKに同期して、共通電極の電位(コモン電位)を反転する。反転駆動回路7は、タイミングコントローラ4bの制御下で、基準クロック信号CLKに同期して、副画素電極の電位を反転させる。これにより、表示装置1は、コモン反転駆動方式を実現することができる。第1の実施形態では、表示装置1は、液晶に電圧が印加されていない場合に黒色を表示し、液晶に電圧が印加されている場合に白色を表示する、いわゆるノーマリーブラック液晶表示装置とする。ノーマリーブラック液晶表示装置では、副画素電極の電位とコモン電位とが同相の場合には、黒色が表示され、副画素電極の電位とコモン電位とが異相の場合には、白色が表示される。なお、これに限らず、副画素電極の電位とコモン電位とが同相の場合には、白色が表示され、副画素電極の電位とコモン電位とが異相の場合には、黒色が表示されるノーマリーホワイトの構成も採用可能である。
表示装置1にて画像を表示させるべく、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリまでに副画素データを格納する必要がある。各メモリに副画素データを格納するために、ゲート線駆動回路9は、タイミングコントローラ4bの制御下で、M×N個の画素Pixの内の1つの行を選択するためのゲート信号を出力する。
各副画素が1個のメモリを有するMIP型液晶表示装置では、1つの行(画素行(副画素行))当たり1本のゲート線が配置される。しかしながら、実施形態では、各副画素SPixが、第1メモリから第3メモリまでの3個のメモリを含んでいる。そこで、実施形態では、1つの行当たり、3本のゲート線が配置されている。3本のゲート線は、1つの行に含まれる副画素SPixの各々の第1メモリから第3メモリまでに夫々電気的に接続されている。なお、副画素SPixが、ゲート信号に加えて、ゲート信号を反転した反転ゲート信号とで動作する場合には、1つの行当たり、6本のゲート線が配置される。
1つの行当たりに配置されている3本又は6本のゲート線が、ゲート線群に対応する。第1の実施形態では、表示装置1は、M行の画素Pixを有するので、M群のゲート線群が配置されている。
ゲート線駆動回路9は、M行の画素Pixに対応して、M個の出力端子を有している。ゲート線駆動回路9は、タイミングコントローラ4bの制御下で、M行の内の1つの行を選択するためのゲート信号を、M個の出力端子から順次出力する。
ゲート線選択回路10は、タイミングコントローラ4bの制御下で、1つの行に配置された3本のゲート線の内の1本を選択する。これにより、ゲート線駆動回路9から出力されたゲート信号は、1つの行に配置された3本のゲート線の内の選択された1本に、供給される。
ソース線駆動回路5は、タイミングコントローラ4bの制御下で、ゲート信号によって選択されているメモリに副画素データを夫々出力する。これにより、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリに順次副画素データが夫々格納される。
表示装置1は、M行の画素Pixを線順次走査することによって、1個のフレームデータの副画素データが各副画素SPixの第1メモリに格納される。そして、表示装置1は、線順次走査を3回実行することによって、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリに3個のフレームデータが格納される。
これに際し、表示装置1は、1つの行の走査毎に第1のメモリへの書き込み、第2のメモリへの書き込み、第3のメモリへの書き込みを行う手順を採用することも可能である。かかる走査を第1行から第M行まで実施することにより、一度の線順次走査で各副画素SPixの第1メモリから第3メモリまでに副画素データを格納することができる。
第1の実施形態では、1つの行当たり、3本のメモリ選択線が配置されている。3本のメモリ選択線は、1つの行に含まれるN×3個の副画素SPixの各々の第1メモリから第3メモリまでに夫々電気的に接続されている。なお、副画素SPixが、メモリ選択信号に加えて、メモリ選択信号を反転した反転メモリ選択信号とで動作する場合には、1つの行当たり、6本のメモリ選択線が配置される。
1つの行当たりに配置されている3本又は6本のメモリ選択線が、メモリ選択線群に対応する。第1の実施形態では、表示装置1は、M行の画素Pixを有するので、M群のメモリ選択線群が配置されている。
メモリ選択回路8は、タイミングコントローラ4bの制御下で、選択クロック信号CLK−SELに同期して、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリまでの内の1個を、同時に選択する。より詳細には、全ての副画素SPixの第1メモリが同時に選択される。或いは、全ての副画素SPixの第2メモリが同時に選択される。或いは、全ての副画素SPixの第3メモリが同時に選択される。従って、表示装置1は、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリまでの選択を切り替えることによって、3つの画像の内の1つの画像を表示させることができる。これにより、表示装置1は、画像を一斉に変化させることができ、画像を短時間で変化させることができる。また、表示装置1は、各副画素SPixの第1メモリから第3メモリまでの選択を順次切り替えることによって、アニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
[断面構造]
図2は、第1の実施形態の表示装置の断面図である。図2に示すように、表示装置1は、第1パネル2と、第2パネル3と、液晶層30とを含む。第2パネル3は、第1パネル2と対向して配置される。液晶層30は、第1パネル2と第2パネル3との間に設けられる。第2パネル3の一主面たる表面が、画像を表示させるための表示面1aである。
表示面1a側の外部から入射した光は、第1パネル2の反射電極15によって反射されて表示面1aから出射する。表示装置1は、この反射光を利用して、表示面1aに画像を表示する反射型液晶表示装置である。なお、本明細書において、表示面1aと平行な方向をX方向とし、表示面1aと平行な面においてX方向と交差する方向をY方向とする。また、表示面1aに垂直な方向をZ方向とする。
第1パネル2は、第1基板11と、絶縁層12と、反射電極15と、配向膜18とを有する。第1基板11は、ガラス基板又は樹脂基板が例示される。第1基板11の表面には、図示しない回路素子や、ゲート線、データ線等の各種配線が設けられる。回路素子は、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子や、容量素子を含む。
絶縁層12は、第1基板11の上に設けられ、回路素子や各種配線等の表面を全体として平坦化している。反射電極15は、絶縁層12の上に複数設けられる。配向膜18は、反射電極15と液晶層30との間に設けられる。反射電極15は、副画素SPix毎に矩形状に設けられている。反射電極15は、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)で例示される金属で形成されている。また、反射電極15は、これらの金属材料と、ITO(Indium Tin Oxide)で例示される透光性導電材料と、を積層した構成としても良い。反射電極15は、良好な反射率を有する材料が用いられ、外部から入射する光を拡散反射させる反射板として機能する。
反射電極15によって反射された光は、拡散反射によって散乱されるものの、表示面1a側に向かって一様な方向に進む。また、反射電極15に印加される電圧レベルが変化することにより、当該反射電極上の液晶層30における光の透過状態、すなわち副画素毎の光の透過状態が変化する。すなわち、反射電極15は、副画素電極としての機能も有する。
第2パネル3は、第2基板21と、カラーフィルタ22と、共通電極23と、配向膜28と、1/4波長板24と、1/2波長板25と、偏光板26とを含む。第2基板21の両面のうち、第1パネル2と対向する面に、カラーフィルタ22及び共通電極23が、この順で設けられる。共通電極23と液晶層30との間に配向膜28が設けられる。第2基板21の、表示面1a側の面に、1/4波長板24、1/2波長板25及び偏光板26が、この順で積層されている。
第2基板21は、ガラス基板又は樹脂基板が例示される。共通電極23は、ITOで例示される透光性導電材料で形成されている。共通電極23は、複数の反射電極15と対向して配置され、各副画素SPixに対する共通の電位を供給する。カラーフィルタ22は、R(赤)、G(緑)、及び、B(青)の3色のフィルタを有することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
液晶層30は、ネマティック(Nematic)液晶を含んでいることが例示される。液晶層30は、共通電極23と反射電極15との間の電圧レベルが変更されることにより、液晶分子の配向状態が変化する。これによって、液晶層30を透過する光を副画素SPix毎に変調する。
外光等が表示装置1の表示面1a側から入射する入射光となり、第2パネル3及び液晶層30を透過して反射電極15に到達する。そして、入射光は各副画素SPixの反射電極15で反射される。かかる反射光は、副画素SPix毎に変調されて表示面1aから出射される。これにより、画像の表示が行われる。
[回路構成]
図3は、第1の実施形態の表示装置の画素内での副画素の配置を示す図である。画素Pixは、R(赤)の副画素SPixRと、G(緑)の副画素SPixGと、B(青)の副画素SPixBと、を含む。副画素SPixR、SPixG及びSPixBは、X方向に配列されている。
副画素SPixR、SPixG及びSPixBの各々は、メモリブロック50と、反転スイッチ61と、を含む。メモリブロック50は、第1メモリ51と、第2メモリ52と、第3メモリ53と、を含む。反転スイッチ61、第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53は、Y方向に配列されている。
第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の各々は、1ビットのデータを格納するメモリセルとするが、本開示はこれに限定されない。第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の各々は、2ビット以上のデータを格納するメモリセルであっても良い。
反転スイッチ61は、第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53と、副画素電極(反射電極)15(図2参照)との間に電気的に接続されている。反転スイッチ61は、反転駆動回路7から供給される、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化する表示信号、及び、基準クロック信号CLKに同期且つ逆相で変化する表示信号に基づいて、第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の内の選択された1個のメモリから出力される副画素データを一定周期毎に反転して、副画素電極15に出力する。表示信号が反転する周期は、共通電極23の電位(コモン電位)が反転する周期と同じである。
反転スイッチ61が、スイッチ回路に対応する。
図4は、第1の実施形態の表示装置の分周回路及び選択回路の回路構成を示す図である。
分周回路31は、デイジーチェーン(daisy chain)接続された、第1の1/2分周器331から第4の1/2分周器334までを含む。第1の1/2分周器331から第4の1/2分周器334までの各々は、フリップフロップで構成可能である。
第1の1/2分周器331には、基準クロック信号CLKである、第1分周クロック信号CLK−X0が供給される。第1分周クロック信号CLK−X0は、基準クロック信号CLKを1/1分周した信号と考えることができる。
第1の1/2分周器331は、第1分周クロック信号CLK−X0を1/2分周した第2分周クロック信号CLK−X1を、第2の1/2分周器332及び選択回路32に出力する。第2の1/2分周器332は、第2分周クロック信号CLK−X1を1/2分周した第3分周クロック信号CLK−X2を、第3の1/2分周器333及び選択回路32に出力する。
第3の1/2分周器333は、第3分周クロック信号CLK−X2を1/2分周した第4分周クロック信号CLK−X3を、第4の1/2分周器334及び選択回路32に出力する。第4の1/2分周器334は、第4分周クロック信号CLK−X3を1/2分周した第5分周クロック信号CLK−X4を、選択回路32に出力する。
分周回路31が、クロック信号出力回路に対応する。
選択回路32は、セレクタ341を含む。セレクタ341には、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までが、供給される。セレクタ341は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig6に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つの分周クロック信号を、選択クロック信号CLK−SELとして、選択する。セレクタ341は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8に出力する。
なお、第1の実施形態では、分周回路31は、1/2分周器33を含むこととしたが、本開示はこれに限定されない。分周回路31は、1/3分周器や1/4分周器を含んでも良い。また、第1の実施形態では、分周回路31は、4個の1/2分周器33を含むこととしたが、本開示はこれに限定されない。分周回路31は、3個以下又は5個以上の分周器を含み、3つ以下又は5つ以上の分周クロック信号を選択回路32に出力することとしても良い。また、第1の実施形態では、分周回路31は、デイジーチェーン接続された、第1の1/2分周器331から第4の1/2分周器334までを含むこととしたが、本開示はこれに限定されない。複数の分周クロック信号の作成は、種々の回路構成によって実現可能である。
また、第1の実施形態では、表示装置1が、クロック信号出力回路として、分周回路31を備えることとしたが、本開示はこれに限定されない。表示装置1は、分周回路31に代えて、クロック信号出力回路として、基準クロック信号CLKを複数の逓倍比で逓倍した複数の逓倍クロック信号を選択回路32に出力する、逓倍回路を備えても良い。この場合は、逓倍回路が、クロック信号出力回路に対応する。
図5は、第1の実施形態の表示装置の分周クロック信号の波形を示す図である。
基準クロック信号CLKの周波数をNヘルツ(Nは、正の数)とする。第1分周クロック信号CLK−X0の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数と同じ、Nヘルツである。
第1の1/2分周器331は、第1分周クロック信号CLK−X0を1/2分周した第2分周クロック信号CLK−X1を出力する。第2分周クロック信号CLK−X1の周波数は、第1分周クロック信号CLK−X0の周波数の1/2である、N/2ヘルツである。第2分周クロック信号CLK−X1は、第1分周クロック信号CLK−X0の立ち下がりエッジであるタイミングt0において、立ち上がる。なお、第1の実施形態では、第2分周クロック信号CLK−X1は、第1分周クロック信号CLK−X0の立ち下がりエッジにおいて立ち上がることとしたが、本開示はこれに限定されない。第2分周クロック信号CLK−X1は、第1分周クロック信号CLK−X0の立ち上がりエッジにおいて立ち上がっても良い。以下に説明する第3分周クロック信号CLK−X2、第4分周クロック信号CLK−X3及び第5分周クロック信号CLK−X4も、第2分周クロック信号CLK−X1と同様である。
第2の1/2分周器332は、第2分周クロック信号CLK−X1を1/2分周した第3分周クロック信号CLK−X2を出力する。第3分周クロック信号CLK−X2の周波数は、第2分周クロック信号CLK−X1の周波数の1/2である、N/4ヘルツである。第3分周クロック信号CLK−X2は、第2分周クロック信号CLK−X1の立ち下がりエッジであるタイミングt1において、立ち上がる。
第3の1/2分周器333は、第3分周クロック信号CLK−X2を1/2分周した第4分周クロック信号CLK−X3を出力する。第4分周クロック信号CLK−X3の周波数は、第3分周クロック信号CLK−X2の周波数の1/2である、N/8ヘルツである。第4分周クロック信号CLK−X3は、第3分周クロック信号CLK−X2の立ち下がりエッジであるタイミングt2において、立ち上がる。
第4の1/2分周器334は、第4分周クロック信号CLK−X3を1/2分周した第5分周クロック信号CLK−X4を出力する。第5分周クロック信号CLK−X4の周波数は、第4分周クロック信号CLK−X3の周波数の1/2である、N/16ヘルツである。第5分周クロック信号CLK−X4は、第4分周クロック信号CLK−X3の立ち下がりエッジであるタイミングt3において、立ち上がる。
図6は、第1の実施形態の表示装置のモジュール構成を示す図である。詳細には、図6は、表示装置1での、分周回路31及び選択回路32の配置を示す図である。分周回路31及び選択回路32は、額縁領域GD内の、第1パネル2が第2パネル3と重ならない部分に、配置されている。第1パネル2には、フレキシブル基板Fが取り付けられている。分周回路31には、フレキシブル基板Fを介して、基準クロック信号CLKが供給される。基準クロック信号CLKは、共通電極駆動回路6(図1参照)及び反転駆動回路7(図1参照)にも、供給される。
分周回路31は、基準クロック信号CLKを分周した第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までを、選択回路32に出力する。選択回路32は、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを選択クロック信号CLK−SELとして選択する。選択回路32は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8(図1参照)に出力する。
分周回路31及び選択回路32は、COG(Chip On Glass)として、第1パネル2上に実装されても良い。また、分周回路31及び選択回路32は、COF(Chip On Film)として、フレキシブル基板F上に実装されても良い。
図7は、第1の実施形態の表示装置の回路構成を示す図である。図7では、各副画素SPixの内の2×2個の副画素SPixを示している。
副画素SPixは、メモリブロック50及び反転スイッチ61に加えて、液晶LQと、保持容量Cと、副画素電極15(図2参照)と、を含む。
共通電極駆動回路6は、各副画素SPixに共通するコモン電位VCOMを、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化させて、共通電極23(図2参照)に出力する。共通電極駆動回路6は、基準クロック信号CLKを共通電極23にそのままコモン電位VCOMとして出力しても良いし、電流駆動能力を増幅するバッファ回路を介して共通電極23にコモン電位VCOMとして出力しても良い。
ゲート線駆動回路9は、M行の画素Pixに対応して、M個の出力端子を有している。ゲート線駆動回路9は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig4に基づいて、M行の内の1つの行を選択するためのゲート信号を、M個の出力端子から順次出力する。
ゲート線駆動回路9は、制御信号Sig4(スキャン開始信号及びクロックパルス信号)に基づいて、ゲート信号をM個の出力端子から順次出力するスキャナ回路であっても良い。或いは、ゲート線駆動回路9は、符号化された制御信号Sig4を復号化し、該制御信号Sig4で指定された出力端子にゲート信号を出力するデコーダ回路であっても良い。
ゲート線選択回路10は、M行の画素Pixに対応して、M個のスイッチSW4_1、SW4_2、・・・を含む。M個のスイッチSW4_1、SW4_2、・・・は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig5によって共通に制御される。
第1パネル2上には、M行の画素Pixに対応して、M群のゲート線群GL1、GL2、・・・が配置されている。M群のゲート線群GL1、GL2、・・・の各々は、当該行の第1メモリ51(図3参照)に電気的に接続された第1ゲート線GCLaと、第2メモリ52(図3参照)に電気的に接続された第2ゲート線GCLbと、第3メモリ53(図3参照)に電気的に接続された第3ゲート線GCLcと、を含む。M群のゲート線群GL1、GL2、・・・の各々は、表示領域DA(図1参照)内において、X方向に沿っている。
M個のスイッチSW4_1、SW4_2、・・・の各々は、制御信号Sig5が第1の値の場合には、ゲート線駆動回路9の出力端子と、第1ゲート線GCLaと、を電気的に接続する。M個のスイッチSW4_1、SW4_2、・・・の各々は、制御信号Sig5が第2の値の場合には、ゲート線駆動回路9の出力端子と、第2ゲート線GCLbと、を電気的に接続する。M個のスイッチSW4_1、SW4_2、・・・の各々は、制御信号Sig5が第3の値の場合には、ゲート線駆動回路9の出力端子と、第3ゲート線GCLcと、を電気的に接続する。
ゲート線駆動回路9の出力端子と、第1ゲート線GCLaと、が電気的に接続された場合には、ゲート信号が、各副画素SPixの第1メモリ51に供給される。ゲート線駆動回路9の出力端子と、第2ゲート線GCLbと、が電気的に接続された場合には、ゲート信号が、各副画素SPixの第2メモリ52に供給される。ゲート線駆動回路9の出力端子と、第3ゲート線GCLcと、が電気的に接続された場合には、ゲート信号が、各副画素SPixの第3メモリ53に供給される。
第1パネル2上には、N×3列の副画素SPixに対応して、N×3本のソース線SGL1、SGL2、・・・が配置されている。各ソース線SGL1、SGL2、・・・の各々は、表示領域DA(図1参照)内において、Y方向に沿っている。ソース線駆動回路5は、ゲート信号によって選択されている各副画素SPixの3個のメモリに対して、ソース線SGL1、SGL2、・・・を介して、副画素データを夫々出力する。
ゲート信号が供給された行の副画素SPixは、ゲート信号が供給されたゲート線GCLに応じて、ソース線SGLに供給されている副画素データを、第1メモリ51から第3メモリ53までの内の1つのメモリに格納する。
メモリ選択回路8は、スイッチSW2と、ラッチ71と、スイッチSW3と、を含む。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig2によって制御される。
画像を表示する場合、つまり、M×N×3個の第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の内のいずれかから画像データを読み出す場合について説明する。この場合には、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2をスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、選択クロック信号CLK−SELがラッチ71に供給される。
画像を表示しない場合、つまり、M×N×3個の第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の内のいずれからも画像データを読み出さない場合について説明する。この場合には、タイミングコントローラ4bは、第2の値の制御信号Sig2をスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第2の値の制御信号Sig2に基づいて、オフ状態になる。これにより、選択クロック信号CLK−SELがラッチ71に供給されない。
ラッチ71は、スイッチSW2がオン状態で選択クロック信号CLK−SELが供給される場合には、選択クロック信号CLK−SELのハイレベルを、選択クロック信号CLK−SELの1周期の時間だけ、保持する。ラッチ71は、スイッチSW2がオフ状態で選択クロック信号CLK−SELが供給されない場合には、ハイレベルを保持する。
第1パネル2上には、M行の画素Pixに対応して、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・が配置されている。M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々は、当該行の第1メモリ51に電気的に接続された第1メモリ選択線SELaと、第2メモリ52に電気的に接続された第2メモリ選択線SELbと、第3メモリ53に電気的に接続された第3メモリ選択線SELcと、を含む。M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々は、表示領域DA(図1参照)内において、X方向に沿っている。
スイッチSW3は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig3によって制御される。スイッチSW3は、制御信号Sig3が第1の値の場合には、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。スイッチSW3は、制御信号Sig3が第2の値の場合には、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第2メモリ選択線SELbと、を電気的に接続する。スイッチSW3は、制御信号Sig3が第3の値の場合には、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第3メモリ選択線SELcとを電気的に接続する。
各副画素SPixは、メモリ選択信号が供給されたメモリ選択線SELに応じて、第1メモリ51から第3メモリ53までの内の1つのメモリに格納されている副画素データに基づいて、液晶層を変調する。その結果、表示面に画像(フレーム)が表示される。
第1パネル2上には、M行の画素Pixに対応して、M本の表示信号線FRP1、FRP2、・・・が配置されている。M本の表示信号線FRP1、FRP2、・・・の各々は、表示領域DA(図1参照)内において、X方向に沿っている。なお、反転スイッチ61が、表示信号に加えて、表示信号を反転した反転表示信号とで動作する場合には、1つの行当たり、第1表示信号線FRP及び第2表示信号線xFRPが設けられる。
1つの行当たりに配置されている1本又は2本の表示信号線が、表示信号線に対応する。
反転駆動回路7は、スイッチSW1を含む。スイッチSW1は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig1によって制御される。スイッチSW1は、制御信号Sig1が第1の値の場合には、基準クロック信号CLKを各表示信号線FRP1、FRP2、・・・に供給する。これにより、基準クロック信号CLKに同期して、副画素電極15の電位が反転する。スイッチSW1は、制御信号Sig1が第2の値の場合には、基準電位(接地電位)GNDを各表示信号線FRP1、FRP2、・・・に供給する。
図8は、第1の実施形態の表示装置の副画素の回路構成を示す図である。図8では、1個の副画素SPixを示している。
副画素SPixは、メモリブロック50を含む。メモリブロック50は、第1メモリ51と、第2メモリ52と、第3メモリ53と、スイッチGsw1からGsw3までと、スイッチMsw1からMsw3までと、を含む。
スイッチGsw1の制御入力端子は、第1ゲート線GCLaに電気的に接続されている。スイッチGsw1は、第1ゲート線GCLaにハイレベルのゲート信号が供給されたらオン状態になり、ソース線SGL1と、第1メモリ51の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第1メモリ51に、ソース線SGL1に供給される副画素データが格納される。
スイッチGsw2の制御入力端子は、第2ゲート線GCLbに電気的に接続されている。スイッチGsw2は、第2ゲート線GCLbにハイレベルのゲート信号が供給されたらオン状態になり、ソース線SGL1と、第2メモリ52の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第2メモリ52に、ソース線SGL1に供給される副画素データが格納される。
スイッチGsw3の制御入力端子は、第3ゲート線GCLcに電気的に接続されている。スイッチGsw3は、第3ゲート線GCLcにハイレベルのゲート信号が供給されたらオン状態になり、ソース線SGL1と、第3メモリ53の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第3メモリ53に、ソース線SGL1に供給される副画素データが格納される。
なお、スイッチGsw1からGsw3までがハイレベルのゲート信号で動作する場合には、図8に示すように、ゲート線群GL1は、第1ゲート線GCLaから第3ゲート線GCLcまでを含む。ハイレベルのゲート信号で動作するスイッチは、Nチャネルトランジスタが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
一方、スイッチGsw1からGsw3までが、ゲート信号に加えて、ゲート信号を反転した反転ゲート信号とで動作する場合には、ゲート線群GL1は、第1ゲート線GCLaから第3ゲート線GCLcまでに加えて、反転ゲート信号が供給される第4ゲート線xGCLaから第6ゲート線xGCLcまでを更に含む。ゲート信号と、反転ゲート信号と、で動作するスイッチは、トランスファーゲートが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
入力端子が第1ゲート線GCLaに電気的に接続され、出力端子が第4ゲート線xGCLaに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転ゲート信号を第4ゲート線xGCLaに供給することが可能である。同様に、入力端子が第2ゲート線GCLbに電気的に接続され、出力端子が第5ゲート線xGCLbに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転ゲート信号を第5ゲート線xGCLbに供給することが可能である。同様に、入力端子が第3ゲート線GCLcに電気的に接続され、出力端子が第6ゲート線xGCLcに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転ゲート信号を第6ゲート線xGCLcに供給することが可能である。
スイッチMsw1の制御入力端子は、第1メモリ選択線SELaに電気的に接続されている。スイッチMsw1は、第1メモリ選択線SELaにハイレベルのメモリ選択信号が供給されたらオン状態になり、第1メモリ51の出力端子と、反転スイッチ61の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第1メモリ51に格納されている副画素データが、反転スイッチ61に供給される。
スイッチMsw2の制御入力端子は、第2メモリ選択線SELbに電気的に接続されている。スイッチMsw2は、第2メモリ選択線SELbにハイレベルのメモリ選択信号が供給されたらオン状態になり、第2メモリ52の出力端子と、反転スイッチ61の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第2メモリ52に格納されている副画素データが、反転スイッチ61に供給される。
スイッチMsw3の制御入力端子は、第3メモリ選択線SELcに電気的に接続されている。スイッチMsw3は、第3メモリ選択線SELcにハイレベルのメモリ選択信号が供給されたらオン状態になり、第3メモリ53の出力端子と、反転スイッチ61の入力端子と、の間を電気的に接続する。これにより、第3メモリ53に格納されている副画素データが、反転スイッチ61に供給される。
なお、スイッチMsw1からMsw3までがハイレベルのメモリ選択信号で動作する場合には、図8に示すように、メモリ選択線群SL1は、第1メモリ選択線SELaから第3メモリ選択線SELcまでを含む。ハイレベルのゲート信号で動作するスイッチは、Nチャネルトランジスタが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
一方、スイッチMsw1からMsw3までが、メモリ選択信号に加えて、メモリ選択信号を反転した反転メモリ選択信号とで動作する場合には、メモリ選択線群SL1は、第1メモリ選択線SELaから第3メモリ選択線SELcまでに加えて、反転メモリ選択信号が供給される第4メモリ選択線xSELaから第6メモリ選択線xSELcまでを更に含む。メモリ選択信号と、反転メモリ選択信号と、で動作するスイッチは、トランスファーゲートが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
入力端子が第1メモリ選択線SELaに電気的に接続され、出力端子が第4メモリ選択線xSELaに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転メモリ選択信号を第4メモリ選択線xSELaに供給することが可能である。同様に、入力端子が第2メモリ選択線SELbに電気的に接続され、出力端子が第5メモリ選択線xSELbに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転メモリ選択信号を第5メモリ選択線xSELbに供給することが可能である。同様に、入力端子が第3メモリ選択線SELcに電気的に接続され、出力端子が第6メモリ選択線xSELcに電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転メモリ選択信号を第6メモリ選択線xSELcに供給することが可能である。
反転スイッチ61には、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化する表示信号が、第1表示信号線FRP1から供給される。また、反転スイッチ61には、基準クロック信号CLKに同期且つ逆相で変化する反転表示信号が、第2表示信号線xFRP1から供給される。反転スイッチ61は、表示信号及び反転表示信号に基づいて、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53に格納されている副画素データをそのまま又は反転して、副画素電極15に供給する。副画素電極15と共通電極23との間には、液晶LQ及び保持容量Cが、設けられている。保持容量Cは、副画素電極15と共通電極23との間の電圧を保持する。液晶LQは、副画素電極15と共通電極23との間の電圧に基づいて分子の方向が変化し、副画素画像を表示する。なお、保持容量Cを備えない構成も採用可能である。
なお、反転スイッチ61が表示信号で動作する場合には、第1表示信号線FRP1が、設けられる。一方、反転スイッチ61が、表示信号に加えて、表示信号を反転した反転表示信号とで動作する場合には、第1表示信号線FRP1に加えて、第2表示信号線xFRP1が更に設けられる。そして、入力端子が第1表示信号線FRP1に電気的に接続され、出力端子が第2表示信号線xFRP1に電気的に接続されたインバータ回路を設けることで、反転表示信号を第2表示信号線xFRP1に供給することが可能である。
図9は、第1の実施形態の表示装置の副画素のメモリの回路構成を示す図である。図9は、第1メモリ51の回路構成を示す図である。なお、第2メモリ52及び第3メモリ53の回路構成は、第1メモリ51の回路構成と同様であるので、図示及び説明を省略する。
第1メモリ51は、インバータ回路81と、インバータ回路81に逆方向に電気的に並列接続されたインバータ回路82と、を含むSRAM(Static Random Access Memory)セル構造を有する。インバータ回路81の入力端子及びインバータ回路82の出力端子が、ノードN1を構成し、インバータ回路81の出力端子及びインバータ回路82の入力端子が、ノードN2を構成する。インバータ回路81及び82は、高電位側の電源供給線VDD及び低電位側の電源供給線VSSから供給される電力を使用して、動作する。
ノードN1は、スイッチGsw1の出力端子に電気的に接続されている。ノードN2は、スイッチMsw1の入力端子に電気的に接続されている。
図9では、スイッチGsw1として、トランスファーゲートが用いられている例を示している。スイッチGsw1の一方の制御入力端子は、第1ゲート線GCLaに電気的に接続されている。スイッチGsw1の他方の制御入力端子は、第4ゲート線xGCLaに電気的に接続されている。第4ゲート線xGCLaには、第1ゲート線GCLaに供給されるゲート信号を反転した、反転ゲート信号が供給される。
スイッチGsw1の入力端子は、ソース線SGL1に電気的に接続されている。スイッチGsw1の出力端子は、ノードN1に電気的に接続されている。スイッチGsw1は、第1ゲート線GCLaに供給されるゲート信号がハイレベル且つ第4ゲート線xGCLaに供給される反転ゲート信号がローレベルになると、オン状態になり、ソース線SGL1と、ノードN1と、の間を電気的に接続する。これにより、ソース線SGL1に供給される副画素データが、第1メモリ51に格納される。
図9では、スイッチMsw1として、トランスファーゲートが用いられている例を示している。スイッチMsw1の一方の制御入力端子は、第1メモリ選択線SELaに電気的に接続されている。スイッチMsw1の他方の制御入力端子は、第4メモリ選択線xSELaに電気的に接続されている。第4メモリ選択線xSELaには、第1メモリ選択線SELaに供給されるメモリ選択信号を反転した、反転メモリ選択信号が供給される。
スイッチMsw1の入力端子は、ノードN2に電気的に接続されている。スイッチMsw1の出力端子は、ノードN3に接続されている。ノードN3は、第1メモリ51の出力ノードであり、反転スイッチ61(図8参照)に電気的に接続されている。スイッチMsw1は、第1メモリ選択線SELaに供給されるメモリ選択信号がハイレベル且つ第4メモリ選択線xSELaに供給される反転メモリ選択信号がローレベルになると、オン状態になる。これにより、ノードN2が、スイッチMsw1及びノードN3を経由して、反転スイッチ61の入力端子に、電気的に接続される。これにより、第1メモリ51に格納されている副画素データが、反転スイッチ61に供給される。
なお、スイッチGsw1及びMsw1の両方がオフ状態の場合には、副画素データが、インバータ回路81及び82で構成されるループを循環する。従って、第1メモリ51は、副画素データを保持し続ける。
第1の実施形態では、第1メモリ51がSRAMである場合を例に挙げて説明したが、本開示はこれに限定されない。第1メモリ51の他の例は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)が例示される。
図10は、第1の実施形態の表示装置の副画素の反転スイッチの回路構成を示す図である。反転スイッチ61は、インバータ回路91と、Nチャネルトランジスタ92及び95と、Pチャネルトランジスタ93及び94と、を含む。
インバータ回路91の入力端子、Pチャネルトランジスタ94のゲート端子及びNチャネルトランジスタ95のゲート端子は、ノードN4に接続されている。ノードN4は、反転スイッチ61の入力ノードであり、第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53のノードN3に電気的に接続されている。ノードN4には、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から副画素データが供給される。インバータ回路91は、高電位側の電源供給線VDD及び低電位側の電源供給線VSSから供給される電力を使用して、動作する。
Nチャネルトランジスタ92のソース及びドレインの内の一方は、第2表示信号線xFRP1に電気的に接続されている。Nチャネルトランジスタ92のソース及びドレインの内の他方は、ノードN5に電気的に接続されている。
Pチャネルトランジスタ93のソース及びドレインの内の一方は、第1表示信号線FRP1に電気的に接続されている。Pチャネルトランジスタ93のソース及びドレインの内の他方は、ノードN5に電気的に接続されている。
Pチャネルトランジスタ94のソース及びドレインの内の一方は、第2表示信号線xFRP1に電気的に接続されている。Pチャネルトランジスタ94のソース及びドレインの内の他方は、ノードN5に電気的に接続されている。
Nチャネルトランジスタ95のソース及びドレインの内の一方は、第1表示信号線FRP1に電気的に接続されている。Nチャネルトランジスタ95のソース及びドレインの内の他方は、ノードN5に電気的に接続されている。
ノードN5は、反転スイッチ61の出力ノードであり、反射電極(副画素電極)15に電気的に接続されている。
第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがハイレベルである場合には、インバータ回路91の出力信号は、ローレベルになる。インバータ回路91の出力信号がローレベルであると、Nチャネルトランジスタ92はオフ状態になり、Pチャネルトランジスタ93はオン状態になる。
また、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがハイレベルである場合には、Pチャネルトランジスタ94はオフ状態になり、Nチャネルトランジスタ95はオン状態になる。
従って、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがハイレベルである場合には、第1表示信号線FRP1に供給される表示信号が、Pチャネルトランジスタ93及びNチャネルトランジスタ95を介して、副画素電極15に供給される。
第1表示信号線FRP1に供給される表示信号は、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化する。共通電極23に供給されるコモン電位も、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化する。表示信号とコモン電位とが同相である場合、液晶LQは、電圧が印加されないので、分子の方向が変化しない。これにより、副画素は、黒表示(反射光を透過させない状態。反射光がカラーフィルタを透過せず、色が表示されない状態)となる。これにより、表示装置1は、コモン反転駆動方式を実現することができる。
第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがローレベルである場合には、インバータ回路91の出力信号は、ハイレベルになる。インバータ回路91の出力信号がハイレベルであると、Nチャネルトランジスタ92はオン状態になり、Pチャネルトランジスタ93はオフ状態になる。
また、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがローレベルである場合には、Pチャネルトランジスタ94はオン状態になり、Nチャネルトランジスタ95はオフ状態になる。
従って、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがローレベルである場合には、第2表示信号線xFRP1に供給される反転表示信号が、Nチャネルトランジスタ92及びPチャネルトランジスタ94を介して、副画素電極15に供給される。
第2表示信号線xFRP1に供給される反転表示信号は、基準クロック信号CLKに同期且つ逆相で変化する。共通電極23に供給されるコモン電位は、基準クロック信号CLKに同期且つ同相で変化する。反転表示信号とコモン電位とが異相である場合、液晶LQは、電圧が印加されるので、分子の方向が変化する。これにより、副画素は、白表示(反射光を透過させる状態。反射光がカラーフィルタを透過して色が表示される状態)となる。これにより、表示装置1は、コモン反転駆動方式を実現することができる。
図11は、第1の実施形態の表示装置の副画素のレイアウトの概要を示す図である。
反転スイッチ61、第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53は、Y方向に配列されている。第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の出力ノードであるノードN3は、反転スイッチ61の入力ノードであるノードN4に電気的に接続されている。反転スイッチ61の出力ノードであるノードN5は、副画素電極15に電気的に接続されている。
第1メモリ51は、第1ゲート線GCLaと、第4ゲート線xGCLaと、第1メモリ選択線SELaと、第4メモリ選択線xSELaと、ソース線SGL1と、高電位側の電源供給線VDDと、低電位側の電源供給線VSSと、に電気的に接続されている。
第2メモリ52は、第2ゲート線GCLbと、第5ゲート線xGCLbと、第2メモリ選択線SELbと、第5メモリ選択線xSELbと、ソース線SGL1と、高電位側の電源供給線VDDと、低電位側の電源供給線VSSと、に電気的に接続されている。
第3メモリ53は、第3ゲート線GCLcと、第6ゲート線xGCLcと、第3メモリ選択線SELcと、第6メモリ選択線xSELcと、ソース線SGL1と、高電位側の電源供給線VDDと、低電位側の電源供給線VSSと、に電気的に接続されている。
反転スイッチ61は、表示信号線FRP1と、第2表示信号線xFRP1と、高電位側の電源供給線VDDと、低電位側の電源供給線VSSと、に電気的に接続されている。
[第1の動作例]
図12は、第1の実施形態の表示装置の第1の動作タイミングを示すタイミング図である。
図12の全体にわたって、共通電極駆動回路6は、基準クロック信号CLKに同期して反転するコモン電位を、共通電極23に供給する。また、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0を選択するための制御信号Sig6を、セレクタ341に出力する。これにより、セレクタ341は、第1分周クロック信号CLK−X0を選択クロック信号CLK−SELとして選択する。従って、選択クロック信号CLK−SELの周波数は、基準クロック信号CLKの周波数と同じである。セレクタ341は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8に出力する。
タイミングt10からタイミングt13までは、1つの行のN×3個の副画素SPixの各々に含まれる第1メモリ51から第3メモリ53までへの副画素データの書き込み期間である。
タイミングt10において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig5を、ゲート線選択回路10内のスイッチSW4に出力する。スイッチSW4は、ゲート線駆動回路9の出力端子と、第1ゲート線GCLaと、を電気的に接続する。ゲート線駆動回路9は、ゲート信号を、各行の第1ゲート線GCLaに出力する。第1ゲート線GCLaにハイレベルのゲート信号が供給されると、当該行に属する副画素SPixの各々の第1メモリ51が、副画素データの書き込み先として選択される。
また、タイミングt10において、ソース線駆動回路5は、「A」という画像(フレーム)を表示するための副画素データを、ソース線SGLに出力する。これにより、各行に属する副画素SPixの各々の第1メモリ51には、「A」という画像を表示するための副画素データが、夫々書き込まれる。
また、タイミングt10からt11までに亘って、かかる動作が第1行から第M行まで線順次により実施される。これにより、全副画素SPixの第1メモリ51には、画像「A」を形成するための信号が書き込まれ、保存される。
また、タイミングt11からt12までに亘って、上記と同様の動作が第2ゲート線GCLb及び画像「B」との関係で実施される。これにより、全副画素SPixの第2メモリ52には、画像「B」を形成するための信号が書き込まれ、保存される。
また、タイミングt12からt13までに亘って、上記と同様の動作が第3ゲート線GCLc及び画像「C」との関係で実施される。これにより、全副画素SPixの第3メモリ53には、画像「C」を形成するための信号が書き込まれ、保存される。
タイミングt14からタイミングt20までは、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)期間である。
タイミングt14において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2を、メモリ選択回路8内のスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、選択クロック信号CLK−SELが、ラッチ71に供給される。
また、タイミングt14において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig3を、メモリ選択回路8内のスイッチSW3に出力する。スイッチSW3は、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。これにより、メモリ選択信号が、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaに供給される。
各々の第1メモリ選択線SELaに接続されている各第1メモリ51は、「A」という画像を表示するための副画素データを、反転スイッチ61に出力する。これにより、タイミングt14において、表示装置1は、「A」という画像を表示する。
同様の操作によって、タイミングt15〜タイミングt16では画像Bが、タイミングt16〜タイミングt17では画像Cが選択され、表示される。
タイミングt17からタイミングt19までの各部の動作は、タイミングt14からタイミングt16までの各部の動作と同様であるので、説明を省略する。
上記したように、表示装置1は、タイミングt14からタイミングt20までの期間において、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
タイミングt20からタイミングt22までは、「A」という画像を表示する静止画表示期間である。
タイミングt20において、タイミングコントローラ4bは、第2の値の制御信号Sig2を、メモリ選択回路8内のスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第2の値の制御信号Sig2に基づいて、オフ状態になる。これにより、選択クロック信号CLK−SELが、ラッチ71に供給されない。ラッチ71は、ハイレベルを保持する。
また、タイミングt20において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig3を、メモリ選択回路8内のスイッチSW3に出力する。スイッチSW3は、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。上記と同様の駆動により、タイミングt20からタイミングt22までにおいて、表示装置1は、「A」という画像を静止画表示する。
なお、「A」という画像を静止画表示している静止画表示期間内のタイミングt21において、各副画素SPixに含まれる第2メモリ52に、「X」という画像(フレーム)を表示するための副画素データを書き込むことができる。
タイミングt21において、タイミングコントローラ4bは、第2の値の制御信号Sig5を、ゲート線選択回路10内のスイッチSW4に出力する。スイッチSW4は、ゲート線駆動回路9の出力端子と、第2ゲート線GCLbと、を電気的に接続する。ゲート線駆動回路9は、ゲート信号を、各行の第2ゲート線GCLbに出力する。第2ゲート線GCLbにハイレベルのゲート信号が供給されると、当該行に属する副画素SPixの各々の第2メモリ52が、副画素データの書き込み先として選択される。
また、タイミングt21において、ソース線駆動回路5は、「X」という画像を表示するための副画素データを、ソース線SGLに出力する。これにより、各行に属する副画素SPixの各々の第2メモリ52には、「X」という画像を表示するための副画素データが、夫々書き込まれる。
表示装置1は、タイミングt21と同様の動作をM回繰り返すことにより、各副画素SPixに含まれる第2メモリ52に、「X」という画像(フレーム)を表示するための副画素データを書き込むことができる。
なお、図12では、「A」という画像を静止画表示している静止画表示期間内のタイミングt21において、各副画素SPixに含まれる第2メモリ52に、「X」という画像を表示するための副画素データを書き込む場合について説明した。しかしながら、例えば、アニメーション表示(動画像表示)期間内の、「C」及び「A」という画像をアニメーション表示(動画像表示)しているタイミングt16からタイミングt18までにおいて、各副画素SPixに含まれる第2メモリ52に、「X」という画像を表示するための副画素データを書き込むことも可能である。
タイミングt22以降は、「X」、「C」及び「A」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)期間である。タイミングt22からタイミングt30までの各部の動作は、タイミングt14からタイミングt16までの各部の動作と同様であるので、説明を省略する。
[第2の動作例]
図13は、第1の実施形態の表示装置の第2の動作タイミングを示すタイミング図である。
図13の全体にわたって、共通電極駆動回路6は、基準クロック信号CLKに同期して反転するコモン電位を、共通電極23に供給する。また、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第3分周クロック信号CLK−X2を選択するための制御信号Sig6を、セレクタ341に出力する。これにより、セレクタ341は、第3分周クロック信号CLK−X2を選択クロック信号CLK−SELとして選択する。従って、選択クロック信号CLK−SELの周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/4である。セレクタ341は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8に出力する。
例えば、基準クロック信号CLKの周波数は、1Hzが例示される。従って、共通電極23のコモン電位が反転する周波数は、1Hzである。また、選択クロック信号CLK−SELの周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/4である、0.25Hzである。従って、フレームが変化する周波数は、0.25Hzである。
タイミングt40からタイミングt43までは、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)期間である。
タイミングt40において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2を、メモリ選択回路8内のスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、選択クロック信号CLK−SELが、ラッチ71に供給される。
また、タイミングt40において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig3を、メモリ選択回路8内のスイッチSW3に出力する。スイッチSW3は、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。これにより、メモリ選択信号が、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaに供給される。
各々の第1メモリ選択線SELaに接続されている各第1メモリ51は、「A」という画像を表示するための副画素データを、反転スイッチ61に出力する。これにより、タイミングt40において、表示装置1は、「A」という画像を表示する。
タイミングt41において、上記と同様の動作が第2メモリ選択線SELb及び画像「B」との関係で実施される。これにより、タイミングt41において、表示装置1は、「B」という画像を表示する。
タイミングt42において、上記と同様の動作が第3メモリ選択線SELc及び画像「C」との関係で実施される。これにより、タイミングt42において、表示装置1は、「C」という画像を表示する。
タイミングt43以降の各部の動作は、タイミングt40からタイミングt42までの各部の動作と同様であるので、説明を省略する。
上記したように、表示装置1は、タイミングt40からタイミングt43までの期間において、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
第1の実施形態の表示装置1では、表示領域DA外に設けられるメモリ選択回路8が、各副画素SPixの第1メモリ51から第3メモリ53までの内の1個を、同時に選択する。従って、表示装置1は、各副画素SPixの第1メモリ51から第3メモリ53までの選択を切り替えることによって、3つの画像(3つのフレーム)の内の1つの画像(フレーム)を表示することができる。これにより、表示装置1は、画像を一斉に変化させることができ、画像を短時間で変化させることができる。また、表示装置1は、各副画素SPixの第1メモリ51から第3メモリ53までの選択を順次切り替えることによって、アニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
また、第1の実施形態の表示装置1では、副画素データの書き込み時には、額縁領域GDに配置されたゲート線選択回路10が、第1メモリ51から第3メモリ53までのいずれかを選択する。また、副画素データの読み出し時には、額縁領域GDに配置されたメモリ選択回路8が、第1メモリ51から第3メモリ53までのいずれかを選択する。従って、各画素Pixが、メモリを切り替えるための回路を含む必要がない。これにより、表示装置1は、上記の如き効果に加えて、さらに画像表示パネルの微細化及び高精細化の要請に応えることが可能である。
また、第1の実施形態の表示装置1では、第1メモリ51から第3メモリ53までのいずれか1つに格納されている副画素データに基づいて画像を表示している期間に、第1メモリ51から第3メモリ53までの他のいずれか1つに、副画素データを書き込むこともできる。これにより、表示装置1は、画像を表示しながら、他の画像の副画素データを書き込むことも可能である。
また、第1の実施形態の表示装置1では、セレクタ341が、制御信号Sig6に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを選択クロック信号CLK−SELとして選択する。そして、セレクタ341は、選択クロック信号CLK−SELを、メモリ選択回路8に出力する。これにより、表示装置1は、外部から供給される基準クロック信号CLKの周波数を変えることなく、画像(フレーム)を変化させる周波数を変えることができる。また、表示装置1は、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の電位を反転させる周波数とを、異ならせることができる。これにより、表示装置1は、基準クロック信号CLKの周波数を変えなくても、使用態様に応じて、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の電位を反転させる周波数とを、異ならせることができる。従って、表示装置1は、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の極性を反転させる周波数とを、使用態様に応じて異ならせることができる。
また、第1の実施形態の表示装置1は、設定レジスタ4cの値に基づいて、フレームを変化させる周波数を変えることができる。従って、表示装置1は、外部回路から設定レジスタ4cの値を更新することによって、フレームの表示中であっても、フレームを変化させる周波数を変えることができる。従って、表示装置1は、フレームを変化させる周波数を、使用態様に応じて動的に変えることができる。
表示装置1が電子棚札に使用される場合がある。電子棚札では、フレームを変化させる周波数を動的に変えたいという要請がある。表示装置1は、このような要請に応えることができる。
なお、第1の実施形態では、基準クロック信号CLKが共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に供給され、選択クロック信号CLK−SELがメモリ選択回路8に供給されることとしたが、本開示はこれに限定されない。基準クロック信号CLKがメモリ選択回路8に供給され、選択クロック信号CLK−SELが共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に供給されても良い。これにより、表示装置1は、基準クロック信号CLKの周波数を変えなくても、使用態様に応じて、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の電位を反転する周波数とを、異ならせることができる。
(第2の実施形態)
[全体構成]
図14は、第2の実施形態の表示装置の全体構成の概要を示す図である。
表示装置1Aは、第1の実施形態の表示装置1の選択回路32に代えて、選択回路32Aを備えている。
タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cに設定された値に基づいて、選択回路32Aを制御する。
選択回路32Aは、タイミングコントローラ4bの制御下で、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第1選択クロック信号CLK−SEL1として選択する。そして、選択回路32Aは、第1選択クロック信号CLK−SEL1を、メモリ選択回路8に出力する。また、選択回路32Aは、タイミングコントローラ4bの制御下で、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第2選択クロック信号CLK−SEL2として選択する。そして、選択回路32Aは、第2選択クロック信号CLK−SEL2を、共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に出力する。第1選択クロック信号CLK−SEL1の周波数と、第2選択クロック信号CLK−SEL2の周波数とは、同じであっても良いし、異なっていても良い。
図15は、第2の実施形態の表示装置の分周回路及び選択回路の回路構成を示す図である。
分周回路31は、デイジーチェーン接続された、第1の1/2分周器331から第4の1/2分周器334までを含む。選択回路32Aは、第1セレクタ341と、第2セレクタ342と、を含む。
第1セレクタ341には、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までが、供給される。第1セレクタ341は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig6に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つの分周クロック信号を、第1選択クロック信号CLK−SEL1として、選択する。第1セレクタ341は、第1選択クロック信号CLK−SEL1を、メモリ選択回路8に出力する。
第2セレクタ342には、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までが、供給される。第2セレクタ342は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig7に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つの分周クロック信号を、第2選択クロック信号CLK−SEL2として、選択する。第2セレクタ342は、第2選択クロック信号CLK−SEL2を、共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に出力する。
図16は、第2の実施形態の表示装置のモジュール構成を示す図である。詳細には、図16は、表示装置1Aでの、分周回路31及び選択回路32Aの配置を示す図である。
分周回路31及び選択回路32Aは、額縁領域GD内の、第1パネル2が第2パネル3と重ならない部分に、配置されている。第1パネル2には、フレキシブル基板Fが取り付けられている。分周回路31には、フレキシブル基板Fを介して、基準クロック信号CLKが供給される。
分周回路31は、基準クロック信号CLKを分周した第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までを、選択回路32Aに出力する。選択回路32Aは、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第1選択クロック信号CLK−SEL1として選択する。選択回路32Aは、第1選択クロック信号CLK−SEL1を、メモリ選択回路8(図14参照)に出力する。選択回路32Aは、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第2選択クロック信号CLK−SEL2として選択する。選択回路32Aは、第2選択クロック信号CLK−SEL2を、共通電極駆動回路6(図14参照)及び反転駆動回路7(図14参照)に出力する。
分周回路31及び選択回路32Aは、COGとして、第1パネル2上に実装されても良い。また、分周回路31及び選択回路32Aは、COFとして、フレキシブル基板F上に実装されても良い。
図17は、第2の実施形態の表示装置の回路構成を示す図である。
メモリ選択回路8は、スイッチSW2を含む。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig2によって制御される。
画像を表示する場合、つまり、M×N×3個の第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の内のいずれかから画像データを読み出す場合について説明する。この場合には、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2をスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、第1選択クロック信号CLK−SEL1がラッチ71に供給される。
画像を表示しない場合、つまり、M×N×3個の第1メモリ51、第2メモリ52及び第3メモリ53の内のいずれからも画像データを読み出さない場合について説明する。この場合には、タイミングコントローラ4bは、第2の値の制御信号Sig2をスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第2の値の制御信号Sig2に基づいて、オフ状態になる。これにより、第1選択クロック信号CLK−SEL1がラッチ71に供給されない。
ラッチ71は、スイッチSW2がオン状態で第1選択クロック信号CLK−SEL1が供給される場合には、第1選択クロック信号CLK−SEL1のハイレベルを、第1選択クロック信号CLK−SEL1の1周期の時間だけ、保持する。ラッチ71は、スイッチSW2がオフ状態で第1選択クロック信号CLK−SEL1が供給されない場合には、ハイレベルを保持する。
共通電極駆動回路6は、各副画素SPixに共通するコモン電位VCOMを、第2選択クロック信号CLK−SEL2に同期して反転させて、共通電極23(図2参照)に出力する。共通電極駆動回路6は、第2選択クロック信号CLK−SEL2を共通電極23にそのままコモン電位VCOMとして出力しても良いし、電流駆動能力を増幅するバッファ回路を介して共通電極23にコモン電位VCOMとして出力しても良い。
反転駆動回路7は、スイッチSW1を含む。スイッチSW1は、タイミングコントローラ4bから供給される制御信号Sig1によって制御される。スイッチSW1は、制御信号Sig1が第1の値の場合には、第2選択クロック信号CLK−SEL2を各表示信号線FRP1、FRP2、・・・に供給する。これにより、第2選択クロック信号CLK−SEL2に同期して、副画素電極15の電位が反転する。スイッチSW1は、制御信号Sig1が第2の値の場合には、基準電位(接地電位)GNDを各表示信号線FRP1、FRP2、・・・に供給する。
[第1の動作例]
図18は、第2の実施形態の表示装置の第1の動作タイミングを示すタイミング図である。
図18の全体にわたって、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第2分周クロック信号CLK−X1を選択するための制御信号Sig6を、第1セレクタ341に出力する。これにより、第1セレクタ341は、第2分周クロック信号CLK−X1を、第1選択クロック信号CLK−SEL1として選択する。従って、第1選択クロック信号CLK−SEL1の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/2である。第1セレクタ341は、第1選択クロック信号CLK−SEL1を、メモリ選択回路8に出力する。
また、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第4分周クロック信号CLK−X3を選択するための制御信号Sig7を、第2セレクタ342に出力する。これにより、第2セレクタ342は、第4分周クロック信号CLK−X3を、第2選択クロック信号CLK−SEL2として選択する。従って、第2選択クロック信号CLK−SEL2の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/8である。第2セレクタ342は、第2選択クロック信号CLK−SEL2を、共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に出力する。共通電極駆動回路6は、第1選択クロック信号CLK−SEL1に同期して反転するコモン電位を、共通電極23に供給する。
タイミングt50からタイミングt54までは、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)期間である。
タイミングt50において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2を、メモリ選択回路8内のスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、第1選択クロック信号CLK−SEL1が、ラッチ71に供給される。
また、タイミングt50において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig3を、メモリ選択回路8内のスイッチSW3に出力する。スイッチSW3は、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。これにより、メモリ選択信号が、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaに供給される。
各々の第1メモリ選択線SELaに接続されている各第1メモリ51は、「A」という画像を表示するための副画素データを、反転スイッチ61に出力する。これにより、タイミングt50において、表示装置1Aは、「A」という画像を表示する。
タイミングt51において、上記と同様の動作が第2メモリ選択線SELb及び画像「B」との関係で実施される。これにより、タイミングt51において、表示装置1Aは、「B」という画像を表示する。
タイミングt52において、第2選択クロック信号CLK−SEL2は、ローレベルからハイレベルに変化する。これにより、共通電極駆動回路6は、タイミングt52において、共通電極23のコモン電位を反転させる。
タイミングt53において、上記と同様の動作が第3メモリ選択線SELc及び画像「C」との関係で実施される。これにより、タイミングt53において、表示装置1Aは、「C」という画像を表示する。
タイミングt54以降のメモリ選択回路8の動作は、タイミングt50からタイミングt54までの動作と同様であるので、説明を省略する。
タイミングt55において、第2選択クロック信号CLK−SEL2は、ローレベルからハイレベルに変化する。これにより、共通電極駆動回路6は、タイミングt55において、共通電極23のコモン電位を反転させる。
タイミングt55以降の共通電極駆動回路6の動作は、タイミングt52からタイミングt55までの動作と同様であるので、説明を省略する。
上記したように、表示装置1Aは、タイミングt50からタイミングt54までの期間において、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
[第2の動作例]
図19は、第2の実施形態の表示装置の第2の動作タイミングを示すタイミング図である。
図19の全体にわたって、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第3分周クロック信号CLK−X2を選択するための制御信号Sig6を、第1セレクタ341に出力する。これにより、第1セレクタ341は、第3分周クロック信号CLK−X2を、第1選択クロック信号CLK−SEL1として選択する。従って、第1選択クロック信号CLK−SEL1の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/4である。第1セレクタ341は、第1選択クロック信号CLK−SEL1を、メモリ選択回路8に出力する。
また、タイミングコントローラ4bは、設定レジスタ4cの値に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0を選択するための制御信号Sig7を、第2セレクタ342に出力する。これにより、第2セレクタ342は、第1分周クロック信号CLK−X0を、第2選択クロック信号CLK−SEL2として選択する。従って、第2選択クロック信号CLK−SEL2の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数と同じである。第2セレクタ342は、第2選択クロック信号CLK−SEL2を、共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に出力する。共通電極駆動回路6は、第1選択クロック信号CLK−SEL1に同期して反転するコモン電位を、共通電極23に供給する。
例えば、基準クロック信号CLK及び第2選択クロック信号CLK−SEL2の周波数は、1Hzが例示される。従って、共通電極23のコモン電位が反転する周波数は、1Hzである。また、第1選択クロック信号CLK−SEL1の周波数は、基準クロック信号CLKの周波数の1/4である、0.25Hzである。従って、フレームが変化する周波数は、0.25Hzである。
タイミングt60からタイミングt64までは、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)期間である。
タイミングt60において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig2を、メモリ選択回路8内のスイッチSW2に出力する。スイッチSW2は、タイミングコントローラ4bから供給される第1の値の制御信号Sig2に基づいて、オン状態になる。これにより、第1選択クロック信号CLK−SEL1が、ラッチ71に供給される。
また、タイミングt60において、タイミングコントローラ4bは、第1の値の制御信号Sig3を、メモリ選択回路8内のスイッチSW3に出力する。スイッチSW3は、ラッチ71の出力端子と、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaと、を電気的に接続する。これにより、メモリ選択信号が、M群のメモリ選択線群SL1、SL2、・・・の各々の第1メモリ選択線SELaに供給される。
各々の第1メモリ選択線SELaに接続されている各第1メモリ51は、「A」という画像を表示するための副画素データを、反転スイッチ61に出力する。これにより、タイミングt60において、表示装置1Aは、「A」という画像を表示する。
タイミングt60において、第2選択クロック信号CLK−SEL2は、ハイレベルからローレベルに変化する。これにより、共通電極駆動回路6は、タイミングt60において、共通電極23のコモン電位を反転させる。
タイミングt61において、第2選択クロック信号CLK−SEL2は、ハイレベルからローレベルに変化する。これにより、共通電極駆動回路6は、タイミングt61において、共通電極23のコモン電位を反転させる。
タイミングt61以降の共通電極駆動回路6の動作は、タイミングt60からタイミングt61までの動作と同様であるので、説明を省略する。
タイミングt62において、上記と同様の動作が第2メモリ選択線SELb及び画像「B」との関係で実施される。これにより、タイミングt62において、表示装置1Aは、「B」という画像を表示する。
タイミングt63において、上記と同様の動作が第3メモリ選択線SELc及び画像「C」との関係で実施される。これにより、タイミングt63において、表示装置1Aは、「C」という画像を表示する。
タイミングt64以降のメモリ選択回路8の動作は、タイミングt60からタイミングt64までの動作と同様であるので、説明を省略する。
上記したように、表示装置1Aは、タイミングt60からタイミングt64までの期間において、「A」、「B」及び「C」という3つの画像(3つのフレーム)を順次切り替えて表示するアニメーション表示(動画像表示)を行うことができる。
第2の実施形態の表示装置1Aでは、第1セレクタ341が、制御信号Sig6に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第1選択クロック信号CLK−SEL1として選択し、メモリ選択回路8に出力する。これにより、表示装置1Aは、外部から供給される基準クロック信号CLKの周波数を変えることなく、画像(フレーム)を変化させる周波数を変えることができる。
また、第2の実施形態の表示装置1Aでは、第2セレクタ342が、制御信号Sig7に基づいて、第1分周クロック信号CLK−X0から第5分周クロック信号CLK−X4までの内の1つを第2選択クロック信号CLK−SEL2として選択し、共通電極駆動回路6及び反転駆動回路7に出力する。これにより、表示装置1Aは、外部から供給される基準クロック信号CLKの周波数を変えることなく、共通電極23のコモン電位を反転させる周波数を変えることができる。
これにより、表示装置1Aは、基準クロック信号CLKの周波数を変えなくても、使用態様に応じて、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の電位を反転させる周波数とを、異ならせることができる。従って、表示装置1Aは、フレームを変化させる周波数と、共通電極23の極性を反転させる周波数とを、使用態様に応じて異ならせることができる。
液晶素子は、電圧が同じ方向に印加され続けると劣化し、液晶表示装置の画面には、焼き付きが発生する。コモン反転駆動は、この液晶表示装置の画面の焼き付きを抑制するために実施される。副画素SPixが、6ビット、8ビット又は10ビット等の多階調表示を行う場合には、液晶素子の劣化が観察者の視覚に与える影響が大きい。従って、共通電極の極性を反転させる周波数を高くする必要がある。
一方、電子棚札等に使用される反射型液晶表示装置のように、副画素SPixが、1ビットの二値表示を行う場合には、液晶素子の劣化が観察者の視覚に与える影響が小さい。従って、共通電極の極性を反転させる周波数は、低くても良い。
第2の実施形態の表示装置1Aは、共通電極23の極性を反転させる周波数を、使用態様に応じて変えることができる。
また、第2の実施形態の表示装置1Aは、設定レジスタ4cの値に基づいて、フレームを変化させる周波数及び共通電極23のコモン電位を反転させる周波数を、変えることができる。従って、表示装置1Aは、外部回路から設定レジスタ4cの値を更新することによって、フレームの表示中であっても、フレームを変化させる周波数及び共通電極23の極性を反転させる周波数を、変えることができる。従って、表示装置1Aは、フレームを変化させる周波数及び共通電極23の極性を反転させる周波数を、使用態様に応じて動的に変えることができる。
(第3の実施形態)
図20は、第3の実施形態の表示装置の回路構成を示す図である。
第3の実施形態の表示装置は、第2の実施形態の表示装置(図17参照)と比較して、反転駆動回路7を備えていない。
第1表示信号線FRPには、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ同相で変化する表示信号が、共通電極駆動回路6から供給される。インバータ200には、共通電極23に供給されるコモン電位が供給される。第2表示信号線xFRPには、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ逆相で変化する反転表示信号が、インバータ200から供給される。
図21は、第3の実施形態の表示装置の副画素の反転スイッチの回路構成を示す図である。反転スイッチ61Aは、Nチャネルトランジスタ201と、Pチャネルトランジスタ202と、を含む。
Nチャネルトランジスタ201のゲート端子及びPチャネルトランジスタ202のゲート端子には、第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から副画素データが供給される。
Nチャネルトランジスタ201のソース及びドレインの内の一方は、第2表示信号線xFRP1に電気的に接続されている。Nチャネルトランジスタ201のソース及びドレインの内の他方は、副画素電極15に電気的に接続されている。
Pチャネルトランジスタ202のソース及びドレインの内の一方は、第1表示信号線FRP1に電気的に接続されている。Pチャネルトランジスタ202のソース及びドレインの内の他方は、副画素電極15に電気的に接続されている。
第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがハイレベルである場合には、Nチャネルトランジスタ201はオン状態になり、Pチャネルトランジスタ202はオフ状態になる。従って、副画素電極15には、第2表示信号線xFRP1に供給される反転表示信号が、Nチャネルトランジスタ201を介して、副画素電極15に供給される。
第2表示信号線xFRP1に供給される反転表示信号は、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ逆相で変化する。反転表示信号とコモン電位とが異相である場合、液晶LQは、電圧が印加されるので、初期配向状態から液晶分子の方向が変化する。これにより、副画素SPixは、白表示(反射光を透過させる状態。反射光がカラーフィルタを透過して色が表示される状態)となる。これにより、表示装置1Aは、コモン反転駆動方式を実現することができる。
第1メモリ51、第2メモリ52又は第3メモリ53から供給される副画素データがローレベルである場合には、Nチャネルトランジスタ201はオフ状態になり、Pチャネルトランジスタ202はオン状態になる。従って、副画素電極15には、第1表示信号線FRP1に供給される表示信号が、Pチャネルトランジスタ202を介して、副画素電極15に供給される。
第1表示信号線FRP1に供給される表示信号は、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ同相で変化する。表示信号とコモン電位とが同相である場合、液晶LQは、電圧が印加されないので、初期配向状態から液晶分子の方向が変化しない。これにより、副画素SPixは、黒表示(反射光を透過させない状態。反射光がカラーフィルタを透過せず、色が表示されない状態)となる。これにより、表示装置1Aは、コモン反転駆動方式を実現することができる。なお、上記は液晶分子が初期配向状態の時に光を透過しない所謂ノーマリブラックの構成を示している。これに限らず、液晶分子が初期配向状態の時に光を透過させ、電圧が印加されて液晶分子が初期配向状態から配向状態を変化させると黒表示となる所謂ノーマリホワイトの構成も採用することができる。
図22は、第3の実施形態の表示装置の動作タイミングを示すタイミング図である。図22に示すように、第1表示信号線FRPに供給される表示信号は、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ同相で変化する。第2表示信号線xFRPに供給される反転表示信号は、共通電極23に供給されるコモン電位に同期且つ逆相で変化する。その他は、第2の実施形態の表示装置の動作タイミング(図18、図19参照)と同様であるので、説明を省略する。
第3の実施形態の表示装置は、第2の実施形態の表示装置と同様に動作するので、第2の実施形態の表示装置と同様の効果を奏する。また、第1表示信号線FRPと第2表示信号線xFRPは、共通電極に共通電位を供給する配線に接続されて形成されているので、共通電位が第2選択クロック信号CLK−SEL2に基づいて変化すると、これらの信号も同時に変化させることができ、回路の小型化、および同期特性が向上する。
(第1から第3の実施形態の適用例)
図23は、第1から第3の実施形態の表示装置の適用例を示す図である。図23は、表示装置1又は1Aを電子棚札に適用した例を示す図である。
図23に示すように、表示装置1B、1C及び1Dは、それぞれ棚102に取り付けられている。表示装置1B、1C及び1Dの各々は、上述した表示装置1又は1Aと同様の構成を有する。表示装置1B、1C及び1Dは、床面103からの高さが互いに異なって設置され、且つ、パネル傾斜角度が互いに異なるように設置されている。ここで、パネル傾斜角度は、表示面1aの法線と水平方向とがなす角度である。表示装置1B、1C及び1Dは、光源としての照明器具100からの入射光110を反射することにより、画像120を観察者105側に出射する。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本開示はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。上述した各実施形態及び各変形例の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。