JP6978700B2 - アルカン化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、アルカン化合物の製造方法に関する。
ハロゲン化アルカン化合物の1種として、CF3CHFCHFCF3の合成方法としては、例えば、非特許文献1には、パーフルオロ-2-ブテンの水素化反応を行うことが知られている。CF3CHFCHFCF3には、以下の(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体の3種類の異性体が存在するが、この合成方法によれば、得られるCF3CHFCHFCF3は、ほとんどが(S),(R)体である。
Figure 0006978700
Journal of Fruorine Chemistry, 1992 Vol. 59 p.9-14
本開示は、R1CHX1CHX2R2で表されるアルカン化合物を、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で合成する方法を提供することを目的とする。
本開示は、以下の構成を包含する。
項1.(IIA)一般式(1):
R1CHX1CHX2R2 (1)
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素化する工程
を備える、製造方法。
項2.前記水素化工程において、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物の使用量が、一般式(2)で表されるアルケン化合物1モルに対して0.5〜20モルである、項1に記載の製造方法。
項3.前記水素化工程の前に、
(IA)一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は前記に同じである。ただし、一般式(1)におけるR1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。]
で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物を得る工程を備える、項1又は2に記載の製造方法。
項4.一般式(1):
R1CHX1CHX2R2 (1)
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
(IB)一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。ただし、一般式(1)におけるR1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。]
で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるシクロアルケン化合物と前記一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物を得る工程、
(IIB)触媒の存在下に、前記工程(IB)で得られた混合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるシクロアルケン化合物を水素化する工程
を備える、製造方法。
項5.前記水素化工程において、原料として使用する混合物中の一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物の含有量が、一般式(2)で表されるアルケン化合物1モルに対して0.5〜20モルである、項4に記載の製造方法。
項6.前記水素化工程を気相で行う、項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
項7.製造される一般式(1)で表されるアルカン化合物が、一般式(1A)、(1B)及び(1C):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表される3種のアルカン化合物を含む、項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
項8.前記水素化工程により得られる生成物の総量を100モル%として、前記一般式(1A)で表されるアルカン化合物が20〜80モル%、前記一般式(1B)で表されるアルカン化合物が10〜40モル%、前記一般式(1C)で表されるアルカン化合物が10〜40モル%得られる、項7に記載の製造方法。
項9.一般式(1A)、(1B)及び(1C):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表される3種のアルカン化合物を含み、且つ、組成物の総量を100モル%として、前記一般式(1A)で表されるアルカン化合物の含有量が20〜80モル%、前記一般式(1B)で表されるアルカン化合物の含有量が10〜40モル%、前記一般式(1C)で表されるアルカン化合物の含有量が10〜40モル%である、組成物。
項10.有機合成用中間体、エッチングガス、デポジットガスとして用いられる、項9に記載の組成物。
本開示によれば、R1CHX1CHX2R2で表されるアルカン化合物を、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で合成することができる。
本明細書において、「含有」は、「含む(comprise)」、「実質的にのみからなる(consist essentially of)」、及び「のみからなる(consist of)」のいずれも包含する概念である。また、本明細書において、数値範囲を「A〜B」で示す場合、A以上B以下を意味する。
本開示において、「選択率」とは、反応器出口からの流出ガスにおける原料化合物以外の化合物の合計モル量に対する、当該流出ガスに含まれる目的化合物の合計モル量の割合(モル%)を意味する。
本開示において、「転化率」とは、反応器に供給される原料化合物のモル量に対する、反応器出口からの流出ガスに含まれる原料化合物以外の化合物の合計モル量の割合(モル%)を意味する。
従来は、非特許文献1では、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブテンの水素化反応を行うことでCF3CHFCHFCF3を合成しているが、合成できる異性体はほとんどが(S),(R)体のみであった。これは、触媒を用いた水素付加反応はsyn付加であることが知られており、2個の水素原子が反対方向から付加するanti付加反応はほとんど起こりにくいためである。つまり、従来の方法によれば、(S),(R)体以外の異性体はほとんど合成することができなかった。一方、本開示の製造方法によれば、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形でR1CHX1CHX2R2で表されるアルカン化合物を合成することができる。(S),(R)体のみではなく(R,(R)体や(S),(S)体を併産できることで、所望の光学活性をもったビルディングブロックを手に入れることができる。
1.アルカン化合物の製造方法
[1−1]アルケン化合物からアルカン化合物への製造方法
本開示のアルカン化合物の製造方法は、
(IIA)一般式(1):
R1CHX1CHX2R2 (1)
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。ただし、一般式(1)におけるR1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素化する工程
を備える。
本開示によれば、上記した一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物が、一般式(2)で表されるアルケン化合物に対して2個の水素原子が同一方向から付加するsyn付加反応の一部を阻害し、2個の水素原子が反対方向から付加するanti付加反応が起こりやすくなる結果、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で、一般式(1)で表されるアルカン化合物を合成することができる。
(1−1−1)原料化合物(アルケン化合物)
本開示の製造方法において使用できる原料化合物としてのアルケン化合物は、上記のとおり、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルケン化合物である。
この一般式(2)で表されるアルケン化合物には、一般式(2A)及び(2B):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物のいずれも包含する。
一般式(2)において、X1及びX2で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
一般式(2)において、R1及びR2で示されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルキル基が挙げられる。
一般式(2)において、R1及びR2で示されるフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜3のフルオロアルキル基(特にパーフルオロアルキル基)が挙げられる。
なかでも、X1及びX2としては、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、フッ素原子が好ましい。
また、R1及びR2としては、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、フルオロアルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基がより好ましい。
上記したX1、X2、R1及びR2は、それぞれ同一でもよいし、異なっていてもよい。
上記のような条件を満たす原料化合物としての一般式(2)で表されるアルケン化合物としては、具体的には、
Figure 0006978700
等が挙げられる。これらの一般式(2)で表されるアルケン化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。このような一般式(2)で表されるアルケン化合物は、公知又は市販品を採用することができる。また、合成して用いることもできる。上記した一般式(2)で表されるアルケン化合物を合成する場合の製造方法は後述する。
(1−1−2)水素付加反応
本開示におけるアルケン化合物からアルカン化合物を製造する方法では、例えば、原料化合物として、一般式(2)で表されるアルケン化合物では、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、X1及びX2はフッ素原子が好ましく、R1及びR2はフルオロアルキル基が好ましく、パーフルオロアルキル基がより好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
つまり、以下の反応式:
Figure 0006978700
に従い、水素付加反応(syn付加反応及びanti付加反応)であることが好ましい。
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物から水素付加反応させて一般式(1)で表されるアルカン化合物を得る工程は、一般式(2)で表されるアルケン化合物の後述する製造方法から連続して水素付加反応を行う場合や、生産性の観点から、気相で行うことが好ましい。本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物から水素付加反応させて一般式(1)で表されるアルカン化合物を得る工程を気相で行う場合、一般式(2)で表されるアルケン化合物の後述する製造方法から連続して水素付加反応を行うことができ、溶媒を用いる必要がなく産廃が生じず、生産性に優れるという利点がある。
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物から水素付加反応させて一般式(1)で表されるアルカン化合物を得る工程は、気相、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことが好ましい。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
(1−1−3)一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物から水素付加反応させて一般式(1)で表されるアルカン化合物を得る工程は、一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物の存在下に行う。
この一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物は、一般式(2)で表されるアルケン化合物に対して2個の水素原子が同一方向から付加するsyn付加反応の一部を阻害し、2個の水素原子が反対方向から付加するanti付加反応が起こりやすくなる結果、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で一般式(1)で表されるアルカン化合物を合成することができる。
一般式(3)において、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10で示されるハロゲン原子、アルキル基及びフルオロアルキル基としては、上記したものを採用できる。好ましい具体例も同様である。
ただし、後述の一般式(2)で表されるアルケン化合物の製造方法によれば、一般式(2)で表されるアルケン化合物と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物の形で製造され得るが、R1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10もアルキル基とすると一般式(2)で表されるアルケン化合物を得ることができない。このため、原料化合物である一般式(2)で表されるアルケン化合物の製造方法として、後述の製造方法を採用する場合であって、R1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はハロゲン原子又はフルオロアルキル基が好ましい。
なお、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10としては、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基が好ましく、ハロゲン原子がより好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
以上のような条件を満たす一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物としては、具体的には、
Figure 0006978700
等が挙げられる。
本開示の製造方法において、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素付加反応させるに当たっては、例えば、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を気体の状態(気相)で一般式(2)で表されるアルケン化合物と接触させることが好ましい。
本開示の製造方法において、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素付加反応させるに当たって、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物の使用量は特に制限はなく、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、原料化合物である一般式(2)で表されるアルケン化合物1モルに対して0.5〜20モルが好ましく、0.7〜15モルがより好ましく、0.8〜10モルがさらに好ましい。
(1−1−4)触媒
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物から水素付加反応させて一般式(1)で表されるアルカン化合物を得る工程は、触媒の存在下に行う。
触媒を構成する金属種としては、周期表第8族〜第11族に属する遷移金属元素が好ましく、周期表第9族〜第10族に属する遷移金属元素がより好ましい。このような金属種としては、具体的には、白金、パラジウム、ロジウム、ニッケル等が挙げられる。本開示の触媒は、上記した金属を単体として含むこともできるし、多孔質の金属触媒であってもよいし、他の元素との化合物として含むこともできる。例えば、触媒作用のある白金、パラジウム、ロジウム、ニッケル等の金属種と触媒作用のないアルミニウム、ケイ素、マグネシウム、亜鉛等との合金や、これら合金から酸やアルカリ溶液等で後者の触媒作用のない金属種を溶出した触媒(ラネー触媒)や、Pt(PtO2)、アダムス触媒(PtO2-H2O)、コロイド状パラジウム、コロイド状白金、白金黒等を採用することもできる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
また、本開示では、上記した金属種をそのまま触媒として使用することもできるし、上記した金属種を担体上に担持させて使用することもできる。この際使用できる担体としては、特に制限はなく、炭素、アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、シリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)等が挙げられる。なかでも、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、炭素、アルミナ等が好ましく、炭素がより好ましい。炭素としては、活性炭、不定形炭素、グラファイト、ダイヤモンド等を用いることができる。
本開示の製造方法において、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素付加反応させるに当たっては、例えば、触媒を固体の状態(固相)で、一般式(2)で表されるアルケン化合物と接触させることが好ましい。この場合、触媒の形状は粉末状とすることもできるが、ペレット状のほうが気相連続流通式の反応に採用する場合には好ましい。
触媒のBET法により測定した比表面積(以下、「BET比表面積」と言うこともある。)は、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、通常10〜3000m2/gが好ましく、10〜2500m2/gがより好ましく、20〜2000m2/gがさらに好ましく、30〜1500m2/gが特に好ましい。
(1−1−5)水素を含む気体
水素を含む気体としては、水素ガスの他、水素ガスと他のガスとの混合ガス(例えば水素と窒素、アルゴン等の不活性ガスを任意の割合で混合させた混合ガスや、酸素と水素との混合ガスである酸水素等)も包含する。ただし、本開示の製造方法は水素付加反応を採用していることから、水素を含む気体としてハロゲン化水素(フッ化水素)等は含まない又はごく微量(水素を含む気体総量に対して例えば5体積%以下)であることが好ましい。なお、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点からは、水素ガスを用いることが好ましい。これらの水素を含む気体は、単独で使用することもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
水素を含む気体は、通常、一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)とともに、気相状態で反応器に供給することが好ましい。水素を含む気体の供給量は、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)1モルに対して、0.7〜10モルが好ましく、0.8〜5モルがより好ましく、0.9〜3モルがさらに好ましい。
(1−1−6)反応温度
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、反応温度は、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、通常20〜400℃以上が好ましく、30〜300℃以上がより好ましく、40〜200℃以上がさらに好ましい。
(1−1−7)反応時間
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、例えば気相流通式を採用する場合には、原料化合物の触媒に対する接触時間(W/F)[W:触媒の重量(g)、F:原料化合物の流量(cc/sec)]は、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、0.5〜50g・sec./ccが好ましく、1〜40g・sec./ccがより好ましく、1.5〜30g・sec./ccがさらに好ましい。なお、上記接触時間とは、原料化合物及び触媒が接触する時間、つまり、反応時間を意味する。
(1−1−8)反応圧力
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、反応圧力は、反応の転化率、目的とするアルカン化合物((S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体)の選択率及び収率の観点から、0kPa以上が好ましく、10kPa以上がより好ましく、20kPa以上がさらに好ましく、30kPa以上が特に好ましい。反応圧力の上限は特に制限はなく、通常、2MPa程度である。なお、本開示において、圧力については特に表記が無い場合はゲージ圧とする。
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物及び触媒とを投入して反応させる反応器としては、上記温度及び圧力に耐えうるものであれば、形状及び構造は特に限定されない。反応器としては、例えば、縦型反応器、横型反応器、多管型反応器等が挙げられる。反応器の材質としては、例えば、ガラス、ステンレス、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金等が挙げられる。
(1−1−9)水素付加反応の例示
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、反応器に原料化合物である一般式(2)で表されるアルケン化合物を連続的に仕込み、当該反応器から目的化合物である一般式(1)で表されるアルカン化合物を連続的に抜き出す流通式及びバッチ式のいずれの方式によっても実施することができる。本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる工程では、気相で行い、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことが好ましい。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
本開示における一般式(2)で表されるアルケン化合物(原料化合物)を水素付加反応させる際の雰囲気については、触媒の劣化を抑制する点から、不活性ガス雰囲気下、水素ガス雰囲気下等が好ましい。当該不活性ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。これらの不活性ガスのなかでも、コストを抑える観点から、窒素が好ましい。当該不活性ガスの濃度は、反応器に導入される気体成分の0〜50モル%とすることが好ましい。
水素付加反応終了後は、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行い、一般式(1)で表されるアルカン化合物を得ることができる。
(1−1−10)目的化合物(アルカン化合物)
このようにして得られる本開示の目的化合物は、一般式(1):
R1CHX1CHX2R2 (1)
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルカン化合物である。
一般式(2A)におけるX1、X2、R1及びR2は、上記した一般式(2)におけるX1、X2、R1及びR2と対応している。このため、製造しようとする一般式(1)で表されるアルカン化合物は、例えば、CHF2CHF2、CF3CHFCHFCF3、C2F5CHFCHFC2F5等が挙げられる。上記したように、従来の方法によれば、得られる目的物はほとんどが(S),(R)体のみであったが、本開示の製造方法によれば、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で一般式(1)で表されるアルカン化合物を得ることができる。つまり、これらの目的化合物には、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体をいずれも包含する。このため、得られる目的化合物としては、例えば、
Figure 0006978700
等が挙げられる。なお、各(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体の含有量については後述する。また、それぞれの異性体については、キラルカラムを用いたガスクロマトグラフィー(含有量)及びNMR(構造決定)で分析する。
このようにして得られた一般式(1)で表されるアルカン化合物は、有機合成用中間体、エッチングガス、デポジットガス等の各種用途に有効利用できる。特に、一般式(1)で表されるアルカン化合物に対して、既報の反応を採用することで、エッチングガス、クリーニングガス、デポジットガス、冷媒、熱移動媒体、有機合成用ビルディングブロック等の各種用途に有効利用可能なアルキン化合物(CF3C≡CCF3等)を合成することも可能である。
[1−2]アルケン化合物の製造方法
本開示の製造方法において、原料化合物として使用する一般式(2)で表されるアルケン化合物は、上記のとおり、公知又は市販品を用いることもできるし、合成することもできる。一般式(2)で表されるアルケン化合物を合成する場合は、例えば、Journal of the Chemical Society, 1953, p. 2082-2084、米国特許第2404374号等に記載の方法に準じて合成することができる。
一般式(2)で表されるアルケン化合物を合成する場合、その製造方法としては、例えば、
(IA)一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は前記に同じである。ただし、一般式(1)におけるR1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。]
で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物を得る工程を備える。
(1−2−1)原料化合物(アルケン化合物)
使用できる原料化合物としての一般式(4)で表されるアルケン化合物は、上記のとおり、一般式(4):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、X3及びX4は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。]
で表されるアルケン化合物である。
この一般式(2)で表されるアルケン化合物には、シス体及びトランス対が存在する場合は、一般式(4A)及び(4B):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、X3及びX4は前記に同じである。]
で表されるアルケン化合物のいずれも包含する。
一般式(4)において、X1、X2、X3及びX4で示されるハロゲン原子としては、上記したものを採用できる。好ましい具体例も同様である。なかでも、反応の転化率、目的とする一般式(2)で表されるアルケン化合物の選択率及び収率の観点から、フッ素原子が好ましい。
上記したX1、X2、X3及びX4は、それぞれ同一でもよいし、異なっていてもよい。
上記のような条件を満たす原料化合物としての一般式(4)で表されるアルケン化合物としては、具体的には、
Figure 0006978700
等が挙げられる。これらの一般式(4)で表されるアルケン化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。このような一般式(4)で表されるアルケン化合物は、公知又は市販品を採用することができる。
(1−2−2)一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物
一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物については、上記した説明をそのまま採用できる。
(1−2−3)熱分解反応
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルカン化合物を製造する方法では、例えば、原料化合物として、一般式(4)で表されるアルケン化合物では、反応の転化率、目的とする一般式(2)で表されるアルケン化合物の選択率及び収率の観点から、X1、X2、X3及びX4はフッ素原子が好ましく、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10もハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
つまり、以下の反応式:
Figure 0006978700
に従い、熱分解反応を進行することが好ましい。
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程は、その後に連続して前記した水素付加反応によって一般式(1)で表されるアルカン化合物を製造する場合や、生産性の観点から、気相で行うことが好ましい。一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程を気相で行う場合、その後、連続して、前記した水素付加反応によって一般式(1)で表されるアルカン化合物を製造することができ、溶媒を用いる必要がなく産廃が生じず、生産性に優れるという利点がある。
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程は、気相、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことが好ましい。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
(1−2−4)反応温度
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、反応温度は、反応の転化率、目的とする一般式(2)で表されるアルケン化合物の選択率及び収率の観点から、通常400〜1000℃以上が好ましく、500〜900℃以上がより好ましく、600〜800℃以上がさらに好ましい。
(1−2−5)反応時間(流量)
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、例えば気相流通式を採用する場合には、原料化合物の流量は、反応の転化率、目的とする一般式(2)で表されるアルケン化合物の選択率及び収率の観点から、0.01〜10g/sec.が好ましく、0.05〜5g/sec. がより好ましく、0.1〜1g/sec.がさらに好ましい。
(1−2−6)反応圧力
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、反応圧力は、反応の転化率、目的とする一般式(2)で表されるアルケン化合物の選択率及び収率の観点から、0kPa以上が好ましく、10kPa以上がより好ましく、20kPa以上がさらに好ましく、30kPa以上が特に好ましい。反応圧力の上限は特に制限はなく、通常、2MPa程度である。なお、本開示において、圧力については特に表記が無い場合はゲージ圧とする。
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、一般式(4)で表されるアルケン化合物(原料化合物)と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物とを投入して反応させる反応器としては、上記温度及び圧力に耐えうるものであれば、形状及び構造は特に限定されない。反応器としては、例えば、縦型反応器、横型反応器、多管型反応器等が挙げられる。反応器の材質としては、例えば、ガラス、ステンレス、鉄、ニッケル、鉄ニッケル合金等が挙げられる。
(1−2−7)熱分解反応の例示
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、反応器に原料化合物である一般式(4)で表されるアルケン化合物を連続的に仕込み、当該反応器から目的化合物である一般式(2)で表されるアルケン化合物を連続的に抜き出す流通式及びバッチ式のいずれの方式によっても実施することができる。目的化合物である一般式(2)で表されるアルケン化合物が反応器に留まると、さらに副反応が進行し得ることから、流通式で実施することが好ましい。一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る工程では、気相で行い、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことが好ましい。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
一般式(4)で表されるアルケン化合物から一般式(2)で表されるアルケン化合物を得る際の雰囲気については、不純物を抑制する点から、不活性ガス雰囲気下が好ましい。当該不活性ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。これらの不活性ガスのなかでも、コストを抑える観点から、窒素が好ましい。当該不活性ガスの濃度は、反応器に導入される気体成分の0〜50モル%とすることが好ましい。
付加反応終了後は、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行い、一般式(2)で表されるアルケン化合物を得ることができる。
(1−2−8)目的化合物(アルケン化合物)
このようにして得られる一般式(2)で表されるアルケン化合物は、上記説明したものである。つまり、得られる一般式(2)で表されるアルケン化合物の説明も、上記説明したものを採用できる。
[1−3]一般式(4)で表されるアルケン化合物から、一般式(2)で表されるアルケン化合物を経由して、一般式(1)で表されるアルカン化合物への製造方法
本開示のアルカン化合物の製造方法は、
一般式(1):
R1CHX1CHX2R2 (1)
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
(IB)一般式(3):
Figure 0006978700
[式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。ただし、一般式(1)におけるR1及びR2がいずれもアルキル基の場合は、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一又は異なって、ハロゲン原子又はフルオロアルキル基を示す。]
で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。]
で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
Figure 0006978700
[式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
で表されるシクロアルケン化合物と前記一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物を得る工程、
(IIB)触媒の存在下に、前記工程(IB)で得られた混合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるシクロアルケン化合物を水素化する工程
を備える。
(1−3−1)工程(IB)
本開示のアルカン化合物の製造方法において、工程(IB)は、上記した[1−2]アルケン化合物の製造方法の説明をそのまま採用することができる。
(1−3−2)工程(IIB)
上記の工程(IB)により、一般式(2)で表されるアルケン化合物が得られるが、その際には、反応に使用した一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物も残存しているため、工程(IB)を経ると、通常、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物が得られる。
工程(IB)を経た後に、一般式(2)で表されるアルケン化合物と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物とを単離して工程(IIB)に使用することもできるが、組成式が同じであったり、分子量が近い等の理由で、一般式(2)で表されるアルケン化合物と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物とを単離することが困難である場合も多い。
例えば、一般式(2)においてX1及びX2がフッ素原子であり、R1及びR2がトリフルオロメチル基であるオクタフルオロ-2-ブテン:
Figure 0006978700
と、一般式(3)においてR3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10がフッ素原子であるオクタフルオロシクロブタン(C318):
Figure 0006978700
とは、いずれも組成式がC4F8であり、沸点も近いことから単離は困難である。
このような場合には、工程(IB)を経た後に得られる、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物を、単離せずにそのまま工程(IIB)の原料として使用することができる。
つまり、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を別個に投入する代わりに、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物(好ましくは混合ガス)を使用する他は、上記した[1−1]アルケン化合物からアルカン化合物への製造方法と同様に反応を進行することができる。このため、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を別個に投入する代わりに、一般式(2)で表されるアルケン化合物及び一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物(好ましくは混合ガス)を使用する他は、上記した[1−1]アルケン化合物からアルカン化合物への製造方法の説明をそのまま採用することができる。
2.組成物
以上のようにして、一般式(1)で表されるアルカン化合物を得ることができるが、上記したように、本開示の製造方法によれば、(S),(R)体、(R),(R)体及び(S),(S)体を併産する形で一般式(1)で表されるアルカン化合物を得ることができる。このため、本開示の製造方法によれば、一般式(1A)、(1B)及び(1C):
Figure 0006978700
[式中、X1及びX2は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
で表される3種のアルカン化合物を含む形の組成物として、一般式(1)で表されるアルカン化合物を得ることができる。なお、一般式(1A)で表されるアルカン化合物は(S),(R)体、一般式(1B)で表されるアルカン化合物は(R),(R)体、一般式(1C)で表されるアルカン化合物は(S),(S)体を意味している。
一般式(1A)、(1B)及び(1C)において、X1、X2、R1及びR2は、上記説明したものを採用できる。
なお、上記説明した本開示の製造方法によれば、水素付加反応は、syn付加反応とanti付加反応が同程度進行するため、本開示の組成物中の一般式(1A)で表されるアルカン化合物の含有量は、一般式(1B)で表されるアルカン化合物及び一般式(1C)で表されるアルカン化合物の合計量と同程度となりやすい。また、anti付加反応が進行した場合はほぼ同程度の(R),(R)体及び(S),(S)体が形成されることから、一般式(1B)で表されるアルカン化合物の含有量は、一般式(1C)で表されるアルカン化合物の含有量と同程度となりやすい。このため、本開示の組成物の総量を100モル%として、一般式(1A)で表されるアルカン化合物の含有量は20〜80モル%が好ましく、30〜75モル%がより好ましく、40〜70モル%がさらに好ましい。また、一般式(1B)で表されるアルカン化合物の含有量は10〜40モル%が好ましく、12.5〜35モル%がより好ましく、15〜30モル%がより好ましい。また、一般式(1C)で表されるアルカン化合物の含有量は10〜40モル%が好ましく、12.5〜35モル%がより好ましく、15〜30モル%がより好ましい。なお、それぞれの異性体については、キラルカラムを用いたガスクロマトグラフィー(含有量)及びNMR(構造決定)で分析する。
なお、本開示の製造方法によれば、一般式(1)で表されるアルカン化合物を、反応の転化率を高く、また、高収率且つ高選択率で得ることができるため、組成物中の一般式(1)で表されるアルカン化合物以外の成分を少なくすることが可能であるため、一般式(1)で表されるアルカン化合物を得るための精製の労力を削減することができる。また、工程(IB)において一般式(2)で表されるアルケン化合物と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物との単離が困難であった場合において、生成物中に一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物が残存している場合でも、一般式(1)で表されるアルカン化合物と一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物とは組成式が異なるため常法で容易に単離することができる。
このような本開示の組成物は、有機合成用中間体、エッチングガス、デポジットガス等の各種用途に有効利用できる。特に、一般式(1)で表されるアルカン化合物を含む本開示の組成物に対して、既報の反応を採用することで、エッチングガス、クリーニングガス、デポジットガス、冷媒、熱移動媒体、有機合成用ビルディングブロック等の各種用途に有効利用可能なアルキン化合物(CF3C≡CCF3等)を合成することも可能である。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能である。
以下に実施例を示し、本開示の特徴を明確にする。本開示はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜5及び比較例1〜3のアルカン化合物の製造方法では、原料化合物は、一般式(2A)で表されるハロゲン化ブタン化合物において、X1及びX2はフッ素原子、R1及びR2はトリフルオロメチル基とし、以下の反応式:
Figure 0006978700
に従って、水素付加反応により、アルカン化合物を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜3:気相反応
反応管であるSUS配管(外径:1/2インチ)に、触媒として炭素に対してパラジウムを担持させたPd/C触媒(エヌ・イーケムキャット(株)製、触媒質量に対して3質量%のパラジウムを含む)を5.0g加えた。窒素雰囲気下、200℃で2時間乾燥した後、圧力を常圧、オクタフルオロ-2-ブテン(原料化合物;シス体及びトランス体混在)とPd/C触媒との接触時間(W/F)が1.7〜9.3g・sec/ccとなるように、反応管にオクタフルオロ-2-ブテン(原料化合物)を流通させ、オクタフルオロシクロブタン(C318)とオクタフルオロ-2-ブテン(原料化合物)とのモル比が0、1又は4となるようにオクタフルオロシクロブタン(C318)を流通させ(モル比が0の場合は、C318を流通させていないことを意味する)、さらに、反応させる水素ガスを流通させた。
反応は、気相連続流通式で進行させた。
反応管を70〜100℃で加熱して水素付加反応を開始した。
オクタフルオロ-2-ブテン(原料化合物)と接触させる水素ガスのモル比(H2/オクタフルオロ-2-ブテン比)が1.1となるように調整し、反応開始1時間後に除害塔を通った留出分を集めた。ただし、比較例3では、水素ガスではなく、窒素と水素のモル比(N2/H2)が4となるように窒素ガスで希釈した混合ガスを用いた。
その後、ガスクロマトグラフィー((株)島津製作所製、商品名「GC-2014」)を用いてガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS)により質量分析を行い、NMR(JEOL社製、商品名「400YH」)を用いてNMRスペクトルによる構造解析を行った。質量分析及び構造解析の結果から、目的化合物としてCF3CHFCHFCF3が生成したことが確認された。結果を表1に示す。
Figure 0006978700

Claims (10)

  1. (IIA)一般式(1):
    R1CHX1CHX2R2 (1)
    [式中、X1及びX2は同一又は異なって、フッ素原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
    で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
    一般式(3):
    Figure 0006978700
    [式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一でありフッ素原子又はフルオロアルキル基を示す。]
    で表されるシクロアルカン化合物及び触媒の存在下に、一般式(2):
    Figure 0006978700
    [式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
    で表されるアルケン化合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるアルケン化合物を水素化する工程
    を備える、製造方法。
  2. 前記水素化工程において、一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物の使用量が、一般式(2)で表されるアルケン化合物1モルに対して0.5〜20モルである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記水素化工程の前に、
    (IA)一般式(3):
    Figure 0006978700
    [式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は前記に同じである。]
    で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
    Figure 0006978700
    [式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、フッ素原子を示す。]
    で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
    Figure 0006978700
    [式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
    で表されるアルケン化合物を得る工程を備える、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 一般式(1):
    R1CHX1CHX2R2 (1)
    [式中、X1及びX2は同一又は異なって、フッ素原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
    で表されるアルカン化合物の製造方法であって、
    (IB)一般式(3):
    Figure 0006978700
    [式中、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は同一でありフッ素原子又はフルオロアルキル基を示す。]
    で表されるシクロアルカン化合物と、一般式(4):
    Figure 0006978700
    [式中、X1及びX2は前記に同じである。X3及びX4は同一又は異なって、フッ素原子を示す。]
    で表されるアルケン化合物とを反応させて、一般式(2):
    Figure 0006978700
    [式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
    で表されるシクロアルケン化合物と前記一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物を含む混合物を得る工程、
    (IIB)触媒の存在下に、前記工程(IB)で得られた混合物と、水素を含む気体とを反応させて前記一般式(2)で表されるシクロアルケン化合物を水素化する工程
    を備える、製造方法。
  5. 前記水素化工程において、原料として使用する混合物中の一般式(3)で表されるシクロアルカン化合物の含有量が、一般式(2)で表されるアルケン化合物1モルに対して0.5〜20モルである、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記水素化工程を気相で行う、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 製造される一般式(1)で表されるアルカン化合物が、一般式(1A)、(1B)及び(1C):
    Figure 0006978700
    [式中、X1、X2、R1及びR2は前記に同じである。]
    で表される3種のアルカン化合物を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記水素化工程により得られる生成物の総量を100モル%として、前記一般式(1A)で表されるアルカン化合物が20〜80モル%、前記一般式(1B)で表されるアルカン化合物が10〜40モル%、前記一般式(1C)で表されるアルカン化合物が10〜40モル%得られる、請求項7に記載の製造方法。
  9. 一般式(1A)、(1B)及び(1C):
    Figure 0006978700
    [式中、X1及びX2は同一又は異なって、フッ素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。R1及びR2は同一又は異なって、アルキル基又はフルオロアルキル基を示す。]
    で表される3種のアルカン化合物を含み、且つ、組成物の総量を100モル%として、前記一般式(1A)で表されるアルカン化合物の含有量が20〜80モル%、前記一般式(1B)で表されるアルカン化合物の含有量が10〜40モル%、前記一般式(1C)で表されるアルカン化合物の含有量が10〜40モル%である、組成物。
  10. 有機合成用中間体、エッチングガス又はデポジットガスとして用いられる、請求項9に記載の組成物。
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