JP6029400B2 - 液晶化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は液晶化合物として有用な−CHF-CHF−基を有する化合物の簡便かつ効率的な製造方法に関する。
液晶素子は携帯電話やPDAなどの携帯機器、複写機やパソコンモニタなどのOA機器用表示装置、液晶テレビなどの家電製品用表示装置をはじめ、時計、電卓、測定器、自動車用計器、カメラなどの用途に使用されており、広い動作温度範囲、低動作電圧、高速応答性、化学的安定性等の種々の性能が要求されている。
このような液晶素子には液晶相を示す材料が使用されているが、従来、上記のような特性の全てを単独で満たす化合物は存在せず、優れた特性を備える液晶化合物や非液晶性化合物を複数混合することで、要求性能を満たす液晶組成物を得ていた。
また、上記のような液晶組成物に使用される化合物に要求される種々の特性において、他の液晶材料または非液晶材料との相溶性に優れ、化学的にも安定であり、液晶素子に用いた場合に広い温度範囲で高速応答性に優れ低電圧駆動できる性質が重要である。このような性質を発揮しうる化合物として、−CHF-CHF−基を有する化合物が知られている(特許文献1、非特許文献1参照)。
上記特許文献1には、該化合物を製造するための反応スキームがいくつか開示される。スチルベン誘導体を原料として1,2-ジフルオロアルカン誘導体を得る例として、1)スチルベン誘導体を、フッ化ヨウ素と反応させてフッ化ヨウ素付加化合物とし、次いで、さらにフッ化ヨウ素と反応させる方法、2)スチルベン誘導体を、弗酸−ピリジン錯体(Olah試薬)およびN-ブロモコハク酸イミド(NBS)と反応させてフッ化臭素付加化合物を得、これにフッ化銀を用いてフッ素化する方法、3)スチルベン誘導体を、オスミウムテトラオキシドで酸化して1,2-ジオール化合物し、次いで、ヘキサフルオロプロペン-ジエチルアミン反応物等のフッ素化試剤によりフッ素化する方法が記載されている。
特許文献1には、具体的に、上記1)の方法によりスチルベン骨格にフッ素導入し、−CHF-CHF−基構造を形成する実施例が示される。
非特許文献1には、下記反応スキームが示される。
特開平05−85972号公報
Chemical Commununication, 2007, 5075.
特許文献1に開示される製造方法は、いずれも工程数が長く、立体選択的に−CHF-CHF−基を導入することができない。また、高価で腐食性が高く、取扱いの煩雑なフッ素化試薬を使用するという課題を抱えていた。
また、非特許文献1のScheme1に記載の製造方法は、爆発性のある有機過酸化物を用い、工程数が長く、収率が低いといった課題を抱えていた。
本発明は上記のような問題を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、液晶材料として有用な化合物を簡便かつ効率的に得ることができる、汎用性が高い製造方法を提供することを目的とする。特に、簡便に−CHF-CHF−基の立体を制御する製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前述した課題を解決するべく鋭意検討した結果、汎用的に入手可能な−CF=CF−誘導体を水素添加することによって −CHF-CHF−基を持つ液晶化合物を簡便かつ高収率で得られることを見出した。
本発明は、下記の製造方法を提供する。
下式(1−2)で表される化合物を水素添加する、下式(2−2)で表される化合物の製造方法。ただし下式(2−2)で表される化合物の誘電率異方性は負である。
11 -(A 12 ) a -(A 22 ) b -(A 32 ) c -(A 42 ) d -CF=CF-(A 52 ) e -(A 62 ) f -R 21 (1−2)
11 -(A 12 ) a -(A 22 ) b -(A 32 ) c -(A 42 ) d -CHF-CHF-(A 52 ) e -(A 62 ) f -R 21 (2−2)
式中の記号は以下の意味を示す。
11 およびR 21 :炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基。
12 およびA 22 :トランス−1,4−シクロへキシレン基。
aおよびb:1。
c、d、eおよびf:0。
本発明の製造方法によれば、液晶材料として有用な化合物を簡便かつ効率的に得ることができる。
特に、本発明の製造方法は、簡便に−CHF−CHF−基の立体を制御することができるため、例えば、誘電率異方性が負である化合物などを容易に製造することができるという特長を有する。
本発明について説明する。
なお、本明細書において、式(1)で表される化合物を「化合物(1)」と記す場合があり、他の式で表される化合物も同様に記す場合がある。
本明細書において、特に断りのない限り、式(1)および式(2)におけるR1に近いほうを常に4位とし、R2に近いほうを常に1位とする。例えば式(1)中のA1はZ1と結合する側が1位であり、R1と結合する側が4位である。
また、本明細書の化合物において、−O−および/または−S−が連鎖することはない。
また、本明細書において、「Δεが負に大きい」とは、Δεが負であって、その絶対値が大きいことを意味する。つまり、Δεの値が−1と−2であれば、−2の方が「Δεが負に大きい」となる。
また、本明細書において、液晶化合物とは、液晶相を示す化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の構成成分として有用である化合物を意味するものである。
<R1およびR2
化合物(1)および化合物(2)において、R1およびR2は前記と同じ意味を示す。また、水素原子のフッ素原子への置換、C−C間または該基の結合末端への−O−または−S−の挿入、および−CH2CH2−の−CH=CH−または−C≡C−への置換は、同一のアルキル基に対して同時に行われていてもよい。
1およびR2において、アルキル基中の−CH2CH2−が、−CH=CH−または−C≡C−で置換された基としては、アルケニル基またはアルキニル基が挙げられる。
以下、−O−、−S−およびフッ素原子の少なくとも1つで置換されたアルキル基を「置換アルキル基」と記す。
アルキル基中の1つ以上の水素原子がフッ素原子で置換された基としては、フルオロアルキル基が挙げられる。
アルキル基中のC−C間に−O−または−S−が挿入された基としては、アルコキシアルキル基またはアルキルチオアルキル基等が挙げられ、基の結合末端に−O−または−S−が挿入された基としては、アルコキシ基またはアルキルチオ基等が挙げられる。
フッ素原子の置換と、−O−の挿入が同時に行われた基としては、フルオロアルコキシ基等が挙げられる。
また、−O−、−S−およびフッ素原子の少なくとも1つで置換されたアルケニル基を「置換アルケニル基」と記す。
アルケニル基中の1つ以上の水素原子がフッ素原子で置換された基としては、フルオロアルケニル基等が挙げられる。
アルケニル基の結合末端に−O−または−S−が挿入された基としては、アルケニルオキシ基、アルケニルチオ基等が挙げられる。
また、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびペンチル基等が挙げられる。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基等が挙げられる。
また、アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基およびエトキシメチル基等が挙げられる。
また、アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基およびプロピルチオ基等が挙げられる。
また、アルキルチオアルキル基としては、メチルチオメチル基およびエチルチオメチル基等が挙げられる。
また、フルオロアルキル基として、トリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
また、フルオロアルコキシ基として、トリフルオロメトキシ基およびジフルオロメトキシ基等が挙げられる。
また、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基等が挙げられる。
また、アルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基等が挙げられる。
また、アルケニルチオ基としては、アリルチオ基等が挙げられる。
また、フルオロアルケニル基としては、1,2,2−トリフルオロビニル基等が挙げられる。
1は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、置換アルキル基、置換アルケニル基のいずれかであることが好ましく、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基またはフッ素原子であることがより好ましい。
2は、炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基またはフッ素原子であることがより好ましい。
なお、化合物(1)において、R1やR2がアルケニル基等不飽和結合を有する基である場合は、水添反応により、化合物(2)において、これらの基は水添されて対応するアルキル基となるか、アルケニル基等のままである。これは反応条件に拠るものであり、適切な触媒を選ぶことにより、全てアルキル基とすることも可能であり、逆に、選択的にアルケニル基等を残すこともできる。
<A1、A2、A3、A4、A5およびA6
化合物(1)および化合物(2)において、A1、A2、A3、A4、A5およびA6は、前記と同じ意味を示す。
ここで、ハロゲン原子、シアノ基または炭素数1〜10のアルキル基の置換と、窒素原子または酸素原子の置換とは、同一の基に対して同時に行われていてもよい。
また、A1、A2、A3、A4、A5およびA6の基中の1つ以上の水素原子が置換された基としては、1個または2個のフッ素原子で置換された1,4−フェニレン基および、2,6−ナフチレン基が挙げられる。
また、1,4−フェニレン基の基中に存在する1個または2個の=CH−基が窒素原子で置換された基としては、2,5−ピリミジニレン基または2,5−ピリジニレン基が挙げられる。
また、トランス−1,4−シクロへキシレン基の基中に存在する1個または2個の−CH2−基が、−O−または−S−で置換された基として、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基および1,3−ジチアン−2,5−ジイル基が挙げられる。
1、A2、A3、A4、A5およびA6の各々は、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基および1個または2個のフッ素原子で置換された1,4−フェニレン基であることが好ましく、減粘剤としても使用可能であることから、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、または2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基が特に好ましい。
なお、化合物(1)において、A1〜A6の少なくとも1つが1,4−シクロヘキセニレン基である場合は、水添反応により、化合物(2)において、1,4−シクロヘキセニレン基は水添されてトランス−1,4−シクロへキシレン基となるか、1,4−シクロヘキセニレン基のままである。これは反応条件に拠るものであり、適切な触媒を選ぶことにより、全てトランス−1,4−シクロへキシレン基とすることも可能であり、逆に、選択的に1,4−シクロヘキセニレン基を残すこともできる。
<Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6
化合物(1)、化合物(2)において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6は、前記と同じ意味を示す。
ここで、水素原子のフッ素原子への置換、C−C間または該基の結合末端への−O−または−S−の挿入、および−CH2CH2−の−CH=CH−または−C≡C−への置換、1つの−CH2CH2−の−COO−または−OCO−への置換は、同一のアルキレン基に対して同時に行われていてもよい。
1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6において、アルキレン基中の−CH2CH2−が、−CH=CH−または−C≡C−で置換された基としては、アルケニレン基またはアルキニレン基が挙げられる。
また、アルキレン基としては、−(CH)−、−(CH)4−等が挙げられる。
また、アルケニレン基としては、−CH=CH−、−(CH)−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH=CH−(CH)−等が挙げられる。
また、アルキニレン基としては、−C≡C−、−(CH)−C≡C−等が挙げられる。
また、基中の1つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されたアルキレン基としては、−CHF−CHF−、−(CF)−、−(CH)−CF−等が挙げられる。
また、基中の1個以上の−CH−が−O−または−S−で置換されたアルキレン基としては、−CHO−、−OCH−、−CHS−および−SCH−等が挙げられる。
1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6の各々は、単結合、−(CH)−、−(CF)−のいずれかであることが好ましく、単結合である場合の化合物(1)は減粘剤としても使用可能であることから、単結合が特に好ましい。
なお、化合物(1)において、Z1〜Z6の少なくとも1つががアルケニレン基等不飽和結合を有する基である場合は、水添反応により、化合物(2)において、これらの基は水添されて対応するアルキレン基となるか、アルケニレン基等のままである。これは反応条件に拠るものであり、適切な触媒を選ぶことにより、全てアルキレン基とすることも可能であり、逆に、選択的にアルケニレン基等を残すこともできる。
<a、b、c、d、eおよびf>
化合物(1)および化合物(2)において、a、b、c、d、eおよびfは前記と同じ意味を示す。
ここで、a+b+c+d+e+fが2または3であることが好ましい。
次に、本発明の製造方法について説明する。
なお、以下では、ガスクロマトグラフィーを「GC」、ガスクロマトグラフィー純度「GCp」N,N−ジメチルホルムアミドを「DMF」、テトラヒドロフランを「THF」、ジメチルスルホキシドを「DMSO」、N,N−ジメチルアセトアミドを「DMAc」と記す場合がある。
本発明の製造方法は、化合物(1)に水素添加することで、化合物(2)を製造する製造方法である。
ここで、出発原料となる化合物(1)は、WO2010−074071や、特開平03−41037号公報に記載の方法に従い、入手することができる。
本発明の製造方法の反応条件は触媒存在下、無溶媒または溶媒中で化合物(1)と水素または水素源を混合することにより実施可能である。
溶媒としては、芳香族化合物、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、エステル系溶媒、脂肪族エーテル化合物、環状エーテル化合物、非プロトン性極性溶媒を使用することが望ましい。例えば芳香族化合物としては、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼンが好ましい。脂肪族炭化水素としては、ヘキサン、ヘプタンが好ましい。脂環式炭化水素としては、シクロヘキサンが好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルが好ましい。脂肪族エーテル化合物としては、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルが好ましい。環状エーテル化合物としては、THF、ジオキサンが好ましい。非プロトン性極性溶媒としては、DMF、DMSO、アセトニトリル、DMAcが好ましい。プロトン性極性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、n-ブチルアルコールが好ましい。ハロゲン原子化炭化水素としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンが好ましい。また前記溶媒を混合しても反応を実施することができる。
溶媒の使用量については、反応が安全にかつ安定に実施できる量であればよい。好ましくは化合物(1)に対して質量で0〜20倍量の範囲である。
反応温度は、撹拌を良好に行える温度であればよい。化合物の構造にもよるが、−40℃〜200℃の範囲が好ましい。より好ましい反応温度は原料である化合物(1)または生成物である化合物(2)の分解を抑制し、かつ転化率を向上させることができる30℃〜150℃の範囲である。
触媒としては、遷移元素を含むものが好ましい。より好ましくは、8族、9族、10族、11族元素を含むものである。より好ましくは、ルテニウム、パラジウム、白金元素を含むものである。
水素源としては、水素、ギ酸およびその誘導体、金属水素化物が好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお以下の例は、本発明を制限することなく、本発明を例示しようとするものである。
(実施例1)
下記式(2a)の化合物を製造した。この化合物は、上記化合物(2)においてa=b=1、c=d=e=f=0、R1がn−プロピル基、R2がメチル基、A1およびA2がいずれもトランス―1,4−シクロへキシレン基、Z1およびZ2がいずれも単結合である化合物に相当する。

耐圧容器に、WO2010−074071に記載の方法に準じて得た化合物(1a)18.96g、5%パラジウムカーボン(50%含水品)4.35g、トルエン39ml、エタノール4mlを加え、水素圧0.8MPa、室温で一晩攪拌を行った。得られた粗油をろ過し、濃縮を行った。得られた残渣をシリカクロマトグラフィーで精製後、トルエン−ソルミックスA−11(日本アルコール販売社製)から再結晶を行い化合物(2a)7.44gを得た。
なお、各種スペクトルデータの測定結果は該当化合物の構造を強く支持した。
1H NMR(CDCl3,δ):4.77(m,1H),4.01(m,8H),2.0−0.86(br,30H).
19FNMR(CDCl3,δ):−191.6(m,1F),−203.0(m,1F).
GC−MS M:286
得られた化合物(2a)の透明点、屈折率異方性、誘電率異方性、バルク粘度をそれぞれ測定した。
なお、測定に用いた母液晶Aは、以下のようにして調製した。
[母液晶の調合]
測定に用いる母液晶組成物(母液晶A)として以下の比率の組成物を調合した。なお、以下の式におけるCyはトランス−1,4−シクロへキシレン基、Phは1,4−フェニレン基を示す。
37-Cy-COO-Ph-OC25 17質量%
37-Cy-COO-Ph-OC49 27質量%
49-Cy-COO-Ph-OC25 21質量%
511-Cy-COO-Ph-OCH3 21質量%
511-Cy-COO-Ph-OC25 14質量%
[透明点(Tc)]
化合物(2a)10質量%と母液晶A 90質量%との混合物を用いて、偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−82HT型ホットステージ)に、試料(目的化合物と母液晶との混合物)を置き、1℃/分の速度で加熱しながら偏光顕微鏡を観察した。試料の一部が液晶相から等方性液体に変化したときの温度を透明点(Tc)として、外挿により求めたところ68.0℃であった。
[屈折率異方性(Δn)の測定]
化合物(2a)10質量%と母液晶A 90質量%との混合物を用いて、25℃における屈折率異方性(Δn)を外挿により求めた。
[誘電率異方性(Δε)の測定]
化合物(2a)10質量%と母液晶A 90質量%との混合物を2枚のガラスセル(間隔8μm)の間に封入した。このセルに100mVの電圧を印加して液晶分子の短軸方向の誘電率(ε)を測定した。88Vの電圧を印加して液晶分子の長軸方向の誘電率(ε)を測定した。
化合物の誘電率異方性(Δε)は式Δε=ε−εから組成物のΔεを求めて、外挿することで求めた。
20℃でのΔεを求めたところ、−3.11であった。
[バルク粘度の測定]
化合物(2a)10質量%と母液晶A 90質量%との混合物を、ずり粘度計を用いて25℃および20℃にて測定後、外挿によって算出したところ、25℃で20.9mm・s-1、20℃で25.7mm・s-1であった。
各種物性評価結果を表1に示す。
本発明の製造方法により、簡便に−CHF-CHF−基の立体を制御でき、誘電率異方性が負である化合物を容易に合成できることがわかった。

Claims (1)

  1. 下式(1−2)で表される化合物を水素添加する、下式(2−2)で表される化合物の製造方法。ただし下式(2−2)で表される化合物の誘電率異方性は負である。
    11 -(A 12 ) a -(A 22 ) b -(A 32 ) c -(A 42 ) d -CF=CF-(A 52 ) e -(A 62 ) f -R 21 (1−2)
    11 -(A 12 ) a -(A 22 ) b -(A 32 ) c -(A 42 ) d -CHF-CHF-(A 52 ) e -(A 62 ) f -R 21 (2−2)
    式中の記号は以下の意味を示す。
    11 およびR 21 :炭素数1〜5の直鎖状のアルキル基。
    12 およびA 22 :トランス−1,4−シクロへキシレン基。
    aおよびb:1。
    c、d、eおよびf:0。
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