JP6964729B2 - 警報システムのグループ間移報装置 - Google Patents

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Description

本発明は、火災を検知して警報する複数の警報器をグループ分けして連動警報を行うために使用する警報システムのグループ間移報装置に関する。
従来、住宅等における火災を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。例えば、このような住警器にあっては、電池電源で動作し、住警器内に火災を検出するセンサ部と火災を警報する警報部を一体に備え、センサ部の検出信号に基づき火災を検知すると警報部から火災警報音を出力するようにしており、所謂自動火災報知設備のように受信機等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報報知ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
また、複数の住警器間で相互に無線通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報音が出力されると、他の住警器でも連動して火災警報音を出力させる無線連動型の住警器を用いた警報システムも実用化され、普及している。
また、火災報知設備の設置義務のない、床面積が300平米未満の特定小規模施設、例えば高齢者や知的障害者の家事支援などを行うグループホーム等に対して、特定小規模施設用自動火災報知設備が導入されている。特定小規模施設用自動火災報知設備は、火災を検出するセンサ部と火災を警報する警報部を一体に備える感知器によって構成され、感知器同士が無線連動することでいずれの感知器で火災を検出した際に施設内の感知器全てが発報して施設全体に火災を報知させるものである。
以降、無線連動型の住警器や特定小規模施設用自動火災報知設備に用いられる感知器を連動型警報器と呼称する。
このような連動型の警報システムでは、連動型警報器で火災を検出した場合、当該火災を検出した連動元の連動型警報器は、例えば「ウーウー火災警報器が作動しました 確認してください」といった火災警報音を出力すると共に警報表示用LEDを点灯し、一方、連動先の警報器では例えば「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった火災警報音を出力すると共に警報表示用LEDを点滅するようにしている。
しかし、このような従来の無線連動型の警報システムにあっては、ある連動型警報器が他の連動型警報器からの無線信号を受信する際に、同じ通信周波数を使用する複数の無線信号が同時に到来して信号衝突を起こす場合があり、信号衝突の発生頻度は警戒エリアに設置する連動型警報器の台数が増加するほど高くなり、そのため1つの警戒エリアに設置できる連動型警報器の台数が制約される。
この問題を解決するため、複数の連動型警報器からなるグループを形成するにあたって、信号衝突の頻度が高くならないよう制限した警報器の最大台数を設定し、このように形成した複数のグループ間に中継器を配置して連動させ、更に、グループ毎に使用する通信周波数を異ならせた警報システムを提案している(特許文献1)。
このグループ連動の警報システムにあっては、警戒エリア内で複数のグループを連動させることで全体の警報器連動台数を増やすことができ、グループが異なると警報器の通信周波数が異なるため、あるグループの警報器に当該グループ内の警報器からの信号と他のグループの警報器からの信号が同時に到来しても、信号衝突は発生せず、信号の送受信を確実に行うことができる。
この信号衝突の問題は、無線信号を使用する場合には警報器の親器と子器を区別しないシステムでも、また親器に対し複数の子器を配置する親子方式のシステムでも同様であり、親子方式の場合例えば親器は子器の個別IDを用いて子器を順次呼出し処理しているが、子器の台数が多くなると、信号衝突に伴うリトライ回数増加に起因して全体の通信に時間がかかる。そこで、親器と信号衝突の発生頻度を低減すべく子器を所定の最大台数以下に制限してグループを形成し、各グループの親器に中継機能を持たせて連動し、更に、グループ毎に使用する通信周波数を異ならせた警報システムとする。
このため、一般住宅よりも規模が大きく通常の無線連動型の住警器からなる警報システムでは警報器最大台数の制限により全体をカバーできないが、近年、その活用が期待されている民泊として知られた旅館業法上の簡易宿所営業を行う施設や、特定小規模施設に、グループ連動を行う警報システムを設置することで、信号衝突の問題を回避しつつ施設全体の警報器連動台数を必要にして十分な数に増やし、実質的に火災報知設備を設置したと同等の火災監視機能を低コストで提供可能としている。
特開2011−053751号公報 特開2011−059997号公報
しかしながら、このような従来のグループ連動を行う警報システムにあっては、複数のグループ間を連動させるために、グループ毎に中継器を配置して移報信号線で接続しており、無線連動型の連動型警報器は市販のものが利用できるが、グループ間を連動させるグループ間移報装置として機能する中継器を新たに追加しなければならず、民泊施設やグループホーム等は、火災報知設備の設置が法的に義務付けられたビルやマンション等の施設に比べ、その数が少なく、生産数が制限されるためコストが嵩み、普及のネックとなっている。
一方、無線連動型の連動型警報器を用いた警報システムにあっては、連動型警報器からの火災連動信号を受信して移報信号を出力する移報アダプタが市販されており、例えば、移報アダプタに火災通報装置を移報信号線により接続し、連動型警報器から火災連動信号を移報アダプタで受信した場合に火災移報信号を火災通報装置に出力して119番に自動通報させること等を可能としている。
また、移報アダプタは、テスト送信を可能とするため、移報入力端子を備えており、その結果、連動型警報器との無線通信機能に加え、移報信号の入出力が可能であり、既存の製品であることから、コスト的な問題も少ない。
このため、既存の移報アダプタを利用すれば、複数の警報器からなる複数のグループ間で火災警報を連動させるグループ間移報装置を簡単且つ低コストで実現可能となることから、既存の移報アダプタを2台筐体内に組み込んでループ間移報装置とすることの検討を本願出願人は進めている。
このように既存の移報アダプタを2台利用したグループ間移報装置にあっては、移報アダプタにはスピーカと動作表示灯が設けられており、例えば、機器故障、電池切れ、自動通信テスト異常等の障害が検出された場合、スピーカから所定の障害警報音を出力させると共に動作表示灯を作動して障害警報表示が行われる。例えば、機器故障が検出された場合には、「ピッ ピッ ピッ」といった警報音が50秒置きに出力され、また、1時間毎に「ピッ 故障です ピッ 故障です ピッ 故障です」が出力される。
このため筐体内に組み込まれた2台の移報アダプタの障害検出が重複した場合、移報アダプタのそれぞれから障害警報音が出力されて聞き取りづらくなる問題があり、また、異なる障害が検出された場合には、異なる障害警報音が重なり合って更に聞き取りづらくなる問題がある。
本発明は、音と表示により警報を行う移報アダプタを2台組み込んで複数の警報器からなる複数のグループ間で火災警報を連動させる場合の警報音の重複による聴きづらさを解消可能とする警報システムのグループ間移報装置を提供することを目的とする。
(警報システムのグループ間移報装置1)
本発明は、警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、警報器は異常を検出した場合異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信し異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を一方のグループの警報器に送信して警報させるグループ間移報装置に於いて、
設定された一方のグループのチャンネル周波数で一方のグループの警報器と信号を送受信する第1移報アダプタと、
設定された他方のグループのチャンネル周波数で他方のグループの警報器と信号を送受信する第2移報アダプタと、
を備え、
第1移報アダプタと第2移報アダプタ間は、所定の信号方式で信号を送受信し、
第1移報アダプタと第2移報アダプタは何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に他方の移報アダプタに子器モードが設定され、グループ間移報装置において所定の障害が発生したとき、親器モードが設定された第1移報アダプタと第2移報アダプタの何れか一方が所定の警報音を出力し、子器モードが設定された他方は警報音を出力しないことを特徴とする。
(モードの設定操作)
第1移報アダプタと第2移報アダプタの何れか一方の移報アダプタが設定操作に基づき親器モード又は子器モードに設定されたとき、他方の移報アダプタが一方の移報アダプタとは異なるモードに設定される。
(モードを選択する選択部)
第1移報アダプタと第2移報アダプタの何れかを親器モードとするか選択可能な選択部を備え、選択部により選択された移報アダプタは親器モードとして設定され、他方の移報アダプタは子器モードとして設定される。
(警報システム)
また、本発明は、前述したグループ間移報装置を用いたことを特徴とする警報システムである。
(障害警報方法)
また、本発明は、警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、警報器は異常を検出した場合に異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信して異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を一方のグループの警報器に送信して警報させ、
設定された一方のグループのチャンネル周波数で一方のグループの警報器と信号を送受信する第1移報アダプタと、
設定された他方のグループのチャンネル周波数で他方のグループの警報器と信号を送受信する第2移報アダプタと、
を備え、
第1移報アダプタと第2移報アダプタ間を所定の信号方式で信号を送受信し、
第1移報アダプタと第2移報アダプタとの何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に、他方の移報アダプタに子器モードが設定されるグループ間移報装置の障害警報方法であって、
グループ間移報装置において所定の障害が発生したとき、親器モードが設定された第1移報アダプタと第2移報アダプタの何れか一方が所定の警報音を出力し、子器モードが設定された他方は警報音を出力しないことを特徴とする。
(警報システムのグループ間移報装置1の効果)
本発明は、警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、警報器は異常を検出した場合に連動元を示す異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信して連動先を示す異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を一方のグループの警報器に送信して警報させるグループ間移報装置に於いて、設定された一方のグループのチャンネル周波数で一方のグループの警報器と信号を送受信する第1移報アダプタと、設定された他方のグループのチャンネル周波数で他方のグループの警報器と信号を送受信する第2移報アダプタと、を備え、第1移報アダプタと第2移報アダプタ間は、所定の信号方式で信号を送受信し、第1移報アダプタと第2移報アダプタは何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に他方の移報アダプタに子器モードが設定され、グループ間移報装置において所定の障害が発生したとき、親器モードが設定された第1移報アダプタと第2移報アダプタの何れか一方が所定の警報音を出力し、子器モードが設定された他方は警報音を出力しないため、グループ間移報装置において所定の障害が発生時に第1移報アダプタ又は第2移報アダプタの何れか一方からしか警報音が出力されず、移報アダプタの警報音が重複して出力されることによる聞き取りづらさを解消することができる。
(第1移報アダプタと第2移報アダプタの配置の効果)
一方のグループの警報器のうち第1移報アダプタに最も近い警報器と第1移報アダプタ間の距離、及び他方のグループの警報器のうち第2移報アダプタに最も近い警報器と第2移報アダプタ間の距離より、第1移報アダプタと第2移報アダプタ間の距離が近くなるように、第1移報アダプタと第2移報アダプタが配置されているため、一番近い警報器とグループ間移報装置間の距離よりも近距離で配置され、警報音の重複による聞き取りづらさが警報システムに於いて一番懸念される配置であっても、何れか一方の移報アダプタからしか警報音が出力されず、移報アダプタの警報音が重複して出力されることによる聞き取りづらさを解消することができる。
(警報システムのグループ間移報装置2の効果)
本発明は、警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、警報器は異常を検出した場合に連動元を示す異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信して連動先を示す異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を一方のグループの警報器に送信して警報させるグループ間移報装置に於いて、一方のグループのチャンネル周波数が設定され、警報を表示する表示部と警報音を出力する音響出力部を備えた第1移報アダプタと、他方のグループのチャンネル周波数が設定され、警報を表示する表示部と警報音を出力する音響出力部を備えた第2移報アダプタと、を備え、第1移報アダプタは、設定された一方のグループのチャンネル周波数で一方のグループの警報器と信号を送受信し、第2移報アダプタは、設定された他方のグループのチャンネル周波数で他方のグループの警報器と信号を送受信し、第1移報アダプタと第2移報アダプタ間は、所定の信号方式で信号を送受信し、第1移報アダプタと第2移報アダプタは何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に他方の移報アダプタに子器モードが設定された場合に、子器モードが設定された他方の移報アダプタの警報は、音響出力部により警報音を出力することなく表示部により所定の警報を表示し、親器モードが設定された一方の移報アダプタの警報は、音響出力部により所定の警報音を出力すると共に表示部により所定の警報を表示するため、親器モードが設定された一方の移報アダプタからしか警報音が出力されず、移報アダプタの警報音が重複して出力されることによる聞き取りづらさを解消することができる。
(移報アダプタの障害検出による障害警報の効果)
また、子器モードが設定された他方の移報アダプタが所定の障害を検出した場合、他方の移報アダプタは、音響出力部により警報音を出力することなく表示部により所定の障害警報を表示すると共に親器モードが設定された一方の移報アダプタに障害移報信号を出力し、障害移報信号が入力された一方の移報アダプタは、音響出力部により所定の障害警報音を出力し、親器モードが設定された一方の移報アダプタが所定の障害を検出した場合、一方の移報アダプタは、音響出力部により所定の障害警報音を出力すると共に表示部により所定の障害警報を表示するため、障害に関する警報音でも同様に効果を生じる。
(第1移報アダプタと第2移報アダプタの重複した障害検出による効果)
また、親器モードが設定された一方の移報アダプタは、自己で所定の障害を検出し、且つ子器モードが設定された他方の移報アダプタから障害移報信号が入力された場合、音響出力部により検出した所定の障害と障害移報信号に対応した所定の異なる障害警報音のうち優先順位が高い障害の障害警報音を出力する、又は所定の異なる障害警報音を交互に出力するため、重複して検出されている第1移報アダプタと第2移報アダプタの障害を、障害元を特定して優先順位の高いものから対応して出力するか交互に出力するかすることで障害警報音を聞き取って適切に対処可能とする。
(移報アダプタで検出される障害内容による効果)
また、第1移報アダプタ及び第2移報アダプタは、所定の障害として、親器又は子器モードの重複設定、機器故障、電池切れ、又は、自動通信テスト異常を検出して所定の障害警報を出力さするため、第1移報アダプタ及び第2移報アダプタの障害内容を障害警報から認識して適切に対処可能とする。
(移報アダプタによる異常移報警報の効果)
また、子器モードが設定された他方の移報アダプタは、自己のチャンネル周波数と同一のグループ内の警報器から異常連動信号を受信した場合若しくは親器モードが設定された一方の移報アダプタから異常移報信号が入力された場合、音響出力部により異常移報警報音を出力することなく表示部により所定の異常移報警報を表示し、親器モードが設定された一方の移報アダプタは、自己のチャンネル周波数と同一のグループ内の警報器から異常連動信号を受信した場合若しくは子器モードが設定された他方の移報アダプタから異常移報信号が入力された場合、音響出力部により所定の異常移報警報音を出力すると共に表示部により所定の異常移報警報を表示するため、第1移報アダプタ及び第2移報アダプタの両方で火災移報信号が受信された場合、親器モードが設定された第1移報アダプタ又は第2移報アダプタの何れか一方からしか火災移報警報音が出力されず、2つの火災移報警報音が重複して出力されることによる聞き取りづらさを解消することができる。
階層構造の建物に配置した警報システムの実施形態を示した説明図 連動型警報器の機能構成を示したブロック図 グループ間移報装置の機能構成を示したブロック図 第1移報アダプタに親器モードを設定し、第2移報アダプタに子器モードを設定した場合の障害等のイベントに対する警報音と動作表示灯の動作を一覧で示した説明図 グループ間移報装置の外観を示した説明図 グループ間移報装置のパネル扉を開いて内部構造を示した説明図 グループ間移報装置に組み込む既存の移報アダプタを示した説明図 グループ間移報装置のパネル扉を開き、第1移報アダプタと第2移報アダプタの外カバーを外して内部構造を示した説明図
[警報システムの概要]
図1は階層構造の建物に配置した警報システムの実施形態を示した説明図である。図1に示すように、本実施形態の警報システムは、例えば民泊施設等の4階建ての建物11に設置されており、警戒エリアは1F〜4Fの階別の警戒エリアであり、階別の警戒エリアの各々に、警報器として機能する例えば5台の無線連動型の連動型警報器10が設置されている。
ここで、1F〜4Fに設置された5台ずつの連動型警報器10は、建物11の左側に示すように、グループG1,G2,G3,G4を構成しており、グループG1,G2,G3,G4の各々には、異なるチャンネル周波数f1,f2,f3,f4が割り当てられており、各グループG1〜G4の連動型警報器10は、自己のグループに割り当てられたチャンネル周波数f1〜f4を使用して信号の送受信を行う。
グループG1〜G4に設けられた連動型警報器10は、火災を検出した場合に連動元を示す火災警報を出力すると共に、自己のグループ内の他の連動型警報器10に火災連動信号を送信して連動先を示す火災警報を出力させる。
建物11の階別の警戒エリアに対応したグループG1〜G4の間には、グループ間移報装置12−12,12−23,12−34が設置される。グループ間移報装置12−12,12−23,12−34は、隣接した階のグループに設けられた両方の連動型警報器10との間で信号の送受信を可能とするため、例えば、各階を結ぶ階段の踊り場の壁面等に設置される。なお、以下の説明でグループ間移報装置12−12,12−23,12−34を区別する必要がない場合は、グループ間移報装置12という場合がある。
グループ間移報装置12−12,12−23,12−34には、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16が組み込まれている。
例えば、1階のグループG1と2階のグループG2の間に設置されたグループ間移報装置12−12を例にとると、第1移報アダプタ14には1FのグループG1の連動型警報器10と同じチャンネル周波数f1が設定されており、1階に設置されたグループG1の連動型警報器10との間で火災連動信号を含む各種の信号の送受信を行う。
また、第2移報アダプタ16には、2FのグループG2の連動型警報器10と同じチャンネル周波数f2が設定されており、2階に設置されたグループG2の連動型警報器10との間で火災連動信号を含む各種の信号の送受信を行う。
グループ間移報装置12−12に組み込まれた第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16は移報入力部と移報出力部を備え、第1移報アダプタ14の移報出力部と第2移報アダプタ16の移報入力部、及び、第2移報アダプタ16の移報出力部と第1移報アダプタ14の移報入力部を、内部配線として機能する移報コネクタケーブルにより接続している。
グループ間移報装置12−12に組み込まれた第1移報アダプタ14は、自己のグループG1に属する連動型警報器10からチャンネル周波数f1の火災連動信号を受信した場合に、第2移報アダプタ16に火災移報信号を出力する。第1移報アダプタ14からの火災移報信号を入力した第2移報アダプタ16は、チャンネル周波数f2の火災連動信号を自己のグループG2内の連動型警報器10に送信して連動先を示す火災警報を出力させる。
また、グループ間移報装置12−12に組み込まれた第2移報アダプタ16は、自己のグループG2に属する連動型警報器10からチャンネル周波数f2の火災連動信号を受信した場合に、第1移報アダプタ14に火災移報信号を出力する。第2移報アダプタ16からの火災移報信号を入力した第1移報アダプタ14は、チャンネル周波数f1の火災連動信号を自己のグループG1内の連動型警報器10に送信して連動先を示す火災警報を出力させる。
このような第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16の機能は、グループ間移報装置12−23,12−34についても、使用するチャンネル周波数が相違する以外は同じになる。
このため、グループ間移報装置12−23の第1移報アダプタ14にはグループG2のチャンネル周波数f2が設定され、第2移報アダプタ16にはグループG3のチャンネル周波数f3が設定される。
また、グループ間移報装置12−34の第1移報アダプタ14にはグループG3のチャンネル周波数f3が設定され、第2移報アダプタ16にはグループG4のチャンネル周波数f4が設定される。
ここで、グループG1〜G4の間の火災連動信号の通信ルートは、例えばグループG1の連動型警報器10で火災を検出した場合を例にとると、グループG1の連動型警報器10、グループ間移報装置12−12、グループG2の連動型警報器10、グループ間移報装置12−23、グループG3の連動型警報器10、グループ間移報装置12−34及びグループG4の連動型警報器10となる第1ルートと、グループG1の連動型警報器10からグループ間移報装置12−12、12−23、12−34と送られ、グループ間移報装置12−12、12−23、12−34から各グループG2,G3,G4の連動型警報器10に送られる第2ルートがある。
図1に示すように、グループ間移報装置12−12、12−23、12−34が階段の踊り場等に配置され、隣接したもの同士での無線による信号の送受信が可能な場合は、第2ルートによる通信が行われる。これに対しグループ間移報装置12−12、12−23、12−34が互いに通信可能エリアから離れている場合には、第1ルートに従った通信となる。また、第1ルートと第2ルートは混在した通信も想定される。
また、グループ間移報装置12に組み込まれた第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16は、何れか一方に親器モードが設定され、他方に子器モードが設定される。以下の説明にあっては、第1移報アダプタ14に親器モードが設定され、第2移報アダプタ16に子器モードが設定された場合を例にとる。
子器モードが設定された第2移報アダプタ16は、所定の障害を検出した場合のスピーカからの障害警報音の出力が禁止されており、これに代えて障害移報信号を親器モードが設定された第1移報アダプタ14に出力する。親器モードが設定された第1移報アダプタ14は、障害が検出された場合又は子器モードが設定された第2移報アダプタ16から障害移報信号が入力された場合、スピーカから障害警報音を出力させる。これにより第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16から重複して警報音が出力されることを防止している。
[連動型警報器の機能構成]
図2は連動型警報器の機能構成を示したブロック図である。図2に示すように、連動型警報器10は、連動型警報器制御部18、アンテナ22を備えた通信部20、センサ部24、動作表示灯26、スピーカ28及びテストスイッチ30で構成され、図示しない電池電源で動作する。
連動型警報器制御部18は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成している。
通信部20は、初期設定等に基づく連動型警報器制御部18からの指示に基づき例えば400MHz帯の4つのチャンネル周波数f1,f2,f3,f4の内の1つ、例えばチャンネル周波数f1を設定し、同一グループに属する他の連動型警報器10との間で信号を無線により送受信できるようにしている。
通信部20としては、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局無線設備標準規格)に準拠した構成を備える。もちろん通信部20としては、日本国内以外の場所については、その地域の割当無線局の標準規格に準拠した内容を持つことになる。
センサ部24には検煙部が設けられ、火災による煙が所定濃度に達したときに火災を検出するようにしている。検煙部以外に、火災による温度を検出するサーミスタ等の温度検出素子や、火災に伴うその他の物理現象変化を検出する各種素子を設けても良い。
動作表示灯26は、連動型警報器制御部18の指示に基づきLEDの点滅や点灯、明滅などにより、火災などの異常を表示する。また、2色LEDや表示色の異なる2つのLEDを設け、連動元の表示と連動先の表示で表示色を異ならせても良い。スピーカ28は、連動型警報器制御部18の指示に基づき音声合成による音声メッセージや警報音を出力する。
テストスイッチ30は、点検スイッチとしての機能を兼ねており、スピーカ28の警報音と動作表示灯26の警報表示を行っているときにのみ警報停止指示を入力することができ、通常状態でテストスイッチ30が操作されると機能点検を実施して結果が報知される。
連動型警報器制御部18の制御機能はプログラムの実行により実現され、次の制御機能を備える。連動型警報器制御部18は、センサ部24に設けた検煙部から煙検出信号に基づいて火災を検出した場合、スピーカ28から連動元を示す警報音例えば「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」を繰り返し出力させると共に、動作表示灯26をたとえば点灯して連動元を示す警報を出力する制御を行う。
また、連動型警報器制御部18は、火災検出時に火災連動信号を通信部20からチャンネル周波数f1を使用して他の連動型警報器10に向けて送信させる制御を行う。
また、連動型警報器制御部18は、他の連動型警報器10からのチャンネル周波数f1の火災連動信号を通信部20で受信した場合、スピーカ28から連動先を示す警報音例えば「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」となる警報音を繰り返し出力させ、同時に動作表示灯26をたとえば点滅して連動先を示す火災警報を出力させる制御を行う。
また、連動型警報器制御部18は、火災警報の出力中にテストスイッチ30の警報停止操作を検出した場合、スピーカ28からの警報音を停止させると共に動作表示灯26の表示を停止させる制御を行う。
更に、連動型警報器制御部18は、通信テスト、電池電圧の低下監視、回路故障監視を行っており、通信エラー、電池電圧低下、又は、回路故障を検出すると、スピーカ28から所定の障害警報音を出力させると共に動作表示灯26を点滅して障害警報を出力させ、更に、障害連動信号を通信部20からチャンネル周波数f1を使用して他の連動型警報器10に向けて送信させる制御を行う。
[グループ間移報装置の機能構成]
図3はグループ間移報装置の機能構成を示したブロック図であり、図1の1FのグループG1と2FのグループG2の間に設置されたグループ間移報装置12−12を例にとっているが、他のグループ間移報装置12−23,12−34も同様となる。
図3に示すように、グループ間移報装置12−12は、1つの装置筐体内に、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16を設けている。第1移報アダプタ14にはグループG1のチャンネル周波数f1が設定され、第2移報アダプタ16にはグループG2のチャンネル周波数f2が設定されている点で相違するが、それ以外の構成及び機能は、基本的に同じになる。
第1移報アダプタ14は、アダプタ制御部32、アンテナ36が接続された通信部34、移報出力部38、移報入力部40、動作表示灯42、スピーカ44、モード設定部45、テストスイッチ46及び電池電源48で構成される。第2移報アダプタ16も同様の構成となる。
第1移報アダプタ14の移報出力部38は内部配線として機能する多芯のコネクタケーブル41を介して第2移報アダプタ16の移報入力部40に接続され、4つの信号回線により火災移報信号E11、機器故障移報信号E12、電池切れ移報信号E13及び通信テスト異常移報信号E14を送るようにしている。
また、第2移報アダプタ16の移報出力部38は同じコネクタケーブル41を介して第1移報アダプタ14の移報入力部40に接続され、4つの信号回線により火災移報信号E21、機器故障移報信号E22、電池切れ移報信号E23及び通信テスト異常移報信号E24を送るようにしている。
移報制御部32は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成している。
通信部34は、図2の連動型警報器10に設けられた通信部20と同じであり、初期設定等に基づくグループG1に割り当てられたチャンネル周波数f1を設定し、同じグループG1に属する連動型警報器10との間で信号を無線により送受信できるようにしており、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局無線設備標準規格)に準拠した構成を備える。
動作表示灯42は、アダプタ制御部32の指示に基づきLEDの点滅や点灯、明滅などにより、火災移報警報、障害警報等を表示する。
第1移報アダプタ14の動作表示灯42と第2移報アダプタ16の動作表示灯42に対応して代表動作灯50が設けられている。代表動作灯50は、後の説明で明らかにするように、装置筐体に対し開閉自在に設けられたパネル扉に設けられており、それぞれの動作表示灯42に対する信号線から分岐された表示灯配線58が代表動作灯50に接続され、2つの表示信号の論理和(オア)をとることで、代表動作灯50を表示駆動させる。
スピーカ44は、アダプタ制御部32の指示に基づき音声合成による音声メッセージや警報音を出力する。テストスイッチ46は、警報停止、通信テスト、移報停止、移報停止解除等の操作を行う。
モード設定部45は例えばディップスイッチであり、アダプタ制御部32に対し親器モード又は子器モードを設定する。図3にあっては、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32にはモード設定部45により親器モードが設定され、第2移報アダプタ16にはモード設定部45により子器モードが設定されている。
第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16が共に親器モード又は子器モードになっているとき、動作表示灯やスピーカから警報を行うようにしても良い。
また、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16のうち一方が親器モード又は子器モードに設定されたとき、他方の移報アダプタは一方の移報アダプタのモードとは異なるモードに設定されるようにしても良い。この場合、一つのモード設定部から第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16共に配線し、モード設定部で第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16のうちいずれが親器モードか選択できるようにすることが好適である。
電池電源48は例えばリチウム電池等の一次電池を使用しており、アダプタ回路の低消費電力化により、10年を超える電池寿命が保証されている。
第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32の制御機能はプログラムの実行により実現され、次の制御機能を備える。
(親器モードが設定されたアダプタ制御部の制御機能)
モード設定部45により親器モードが設定された第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、自己のグループG1の連動型警報器10から第1チャンネル周波数f1の火災連動信号を受信した場合に、移報出力部38を作動して第2移報アダプタ16に火災移報信号を出力する制御を行う。
第1移報アダプタ14からの火災移報信号の入力を検出した第2移報アダプタ16のアダプタ制御部32は、通信部34に指示してグループG2に設定されたチャンネル周波数f2の火災連動信号を自己のグループG2内の連動型警報器10に送信して連動先を示す火災警報を出力させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、第2移報アダプタ16からの火災移報信号の入力を検出すると、通信部34に指示してグループG1に設定されたチャンネル周波数f1の火災連動信号を自己のグループG1内の連動型警報器10に送信して連動先を示す火災警報を出力させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、自己のグループG1内の連動型警報器10から火災連動信号を受信した場合に、スピーカ44から「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」となる警報音を繰り返し出力させ、同時に動作表示灯42及び代表動作灯50を例えば点滅して火災移報警報を出力させる制御を行う。なお、第1移報アダプタ14による火災移報警報は、警報音は出力せず、動作表示灯42及び代表動作灯50による火災移報警報の表示のみとしても良い。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、火災移報警報中に、自己のグループG1内の連動型警報器10から警報停止連動信号を受信した場合に、火災移報警報を停止させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、自己のグループG1内の連動型警報器10で通信障害、故障、又は電池電圧の低下を検出して送信された障害連動信号を受信した場合に、スピーカ44から障害内容を示す音声メッセージを出力すると共に、動作表示灯42及び代表動作灯50を所定回数点滅する動作を所定時間置きに繰り返すことで障害警報を出力させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、回路故障等の機器故障を検出した場合、スピーカ44から機器故障警報音を出力させると共に、動作表示灯42及び代表動作灯50を作動して機器故障警報を出力させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、電池電源48の電池電圧が所定閾値以下に低下する電池切れを検出した場合、スピーカ44から電池切れ警報音を出力させると共に、動作表示灯42及び代表動作灯50を作動して電池切れ警報を出力させる制御を行う。
また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、例えば1日1回の周期で通信部34に指示して自動通信テストを行っており、自動通信テスト異常を検出した場合、スピーカ44から通信テスト異常警報音を出力させると共に、動作表示灯42及び代表動作灯50を作動して通信テスト異常警報を出力させる制御を行う。
更に、また、第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、子器モードが設定された第2移報アダプタ16からコネクタケーブル41を介して火災移報信号E21、機器故障移報信号E22、電池切れ移報信号E23又は通信テスト異常移報信号E24が入力された場合、スピーカ44から連動先を示す火災警報音、故障元を示す機器故障警報音、検出元を示す電池切れ警報音又は異常元を示す通信テスト異常警報音を出力させると共に、各々の警報音に対応して動作表示灯42を作動させる制御を行う。
(子器モードが設定されたアダプタ制御部の制御機能)
モード設定部45により子器モードが設定された第2移報アダプタ16のアダプタ制御部32は、機器故障、電池切れ、又は自動通信テスト異常が検出された場合に、動作表示灯42による警報表示は行うが、スピーカ44からの警報音の出力は行わず、機器故障移報信号E22、電池切れ移報信号E23又は通信テスト異常移報信号E24を親器モードが設定された第1移報アダプタ14に出力し、また、自己のグループの連動型警報器10から火災連動信号を受信した場合に、スピーカから火災移報警報音を出力することなく火災移報信号を親器モードが設定された第1移報アダプタ14に出力しており、それ以外の点は、親器モードを設定している第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32と同じ制御機能を備える。
また、第2移報アダプタ16は、図1に示した隣接するグループ間移報装置12−23から送信されたグループG2に設定されたチャンネル周波数f2の火災連動信号を受信する場合がある。この場合、第2移報アダプタ16のアダプタ制御部32は、移報出力部38を作動して第1移報アダプタ14に火災移報信号を出力する制御を行う。
第1移報アダプタ14のアダプタ制御部32は、第2移報アダプタ16からの火災移報信号の入力を検出した場合、通信部34に指示してグループG1に設定されたチャンネル周波数f1の火災連動信号を自己のグループG1内の連動型警報器10に送信して連動先火災警報を出力させる制御を行う。
このようにグループ間移報装置12−12,12−23,12−34を経由した火災連動信号の移報は、その間に各グループの連動型警報器10を経由した通信が入らないことから、より短い通信時間で火災が検出された例えばグループG1から最も離れたグループG4の火災警報の連動を行うことが可能となる。
(親器モードと子器モードによる警報内容)
図4は第1アダプタに親器モードを設定し、第2移報アダプタに子器モードを設定した場合の火災、障害等のイベントに対する警報音と動作表示灯の動作を一覧で示した説明図であり、図4(A)に障害検出と火災連動信号受信の場合を示し、図4(B)に障害移報と火災移報を受信した場合を示す。
図4(A)に示すように、親器モードが設定された第1移報アダプタ14は、自身で機器故障、電池切れ又は自動通信テスト異常を検出した場合、スピーカ44からそれぞれに対応して定められた警報音や警報メッセージを組み合わせた警報音を出力させると共に動作表示灯42を作動させる。
例えば機器故障の場合には、50秒毎に「ピッ ピッ ピッ」といった警報音を出力させ、また、1時間に1回程度の頻度で「ピッ 故障です ピッ 故障です ピッ 故障です」といった警報音を出力させる。
また、自己のグループに属する連動型警報器10から火災連動信号を受信した場合には、スピーカ44から連動先を示す火災移報警報音を出力させると共に動作表示灯42を作動して警報表示させる制御を行う。
子器モードが設定された第2移報アダプタ16は、自身で機器故障、電池切れ又は自動通信テスト異常を検出した場合、スピーカ44から警報音を出力させることなく、動作表示灯44を作動させる。
一方、図4(B)に示すように、親器モードが設定された第1移報アダプタ14は、イベントとして子器モードが設定された第2移報アダプタ16から機器故障移報信号、電池切れ移報信号、通信テスト異常移報信号、火災移報信号を受信した場合には、スピーカ44から発生元や送信元等を示す音声メッセージを含む警報音をスピーカ44から出力させる。
例えば、機器故障移報信号を受信した場合には、50秒毎に「ピッ ピッ ピッ」といった警報音を出力させ、また、1時間に1回程度の頻度で「ピッ 他のアダプタが故障です ピッ 他のアダプタが故障です ピッ 他のアダプタが故障です」といった警報音を出力させる。
上記例のように機器故障した移報アダプタと機器故障移報信号を受信した移報アダプタの警報音を異ならせることが好適であるが、移報アダプタはグループ間移報装置筐体内に両方存在しているため、グループ間移報装置のパネル扉を開くことで、どちらが故障なのかすぐに判断できるため、警報音を同じにしても良い。
このように第1移報アダプタ14又は第2移報アダプタ16の障害により警報音が出力された場合には、故障が検出されたアダプタ側の動作表示灯42が点滅しており、図6に示すように、パネル扉60を開くことで、どちらの故障であるかが簡単に分かる。
更に、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16のイベントが重複した場合には、親器モードが設定された第1移報アダプタ14は、図4(A)の警報音と図4(B)のイベント発生元を示す「他の移報アダプタ」を含む警報音をスピーカ44から交互に出力させる。この場合には、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16で同じイベントが重複する場合と異なるイベントが重複する場合が想定されるが、いずれの場合も交互に警報音が出力されることから、警報音が聞きづらくなることはない。
[グループ間移報装置の構造]
(グループ間移報装置の外観)
図5はグループ間移報装置の外観を示した説明図である。図5に示すように、グループ間移報装置12は、前面に開口した箱形の装置筐体の前面にパネル扉60が例えば下側のヒンジ66により上下方向に開閉自在に設けられており、上側のロックねじ68により閉鎖状態に保持されている。パネル扉60の中央には代表動作灯50が配置され、その両側に音響穴64が形成されている。音響穴64は移報アダプタの音響穴に対応する位置に備えられている。
グループ間移報装置12のサイズは、横150ミリメートル、高さ150ミリメートル、奥行50ミリメートル程度であり、手持ちにより簡単に運んで、建物内の必要な場所の壁面等に壁掛け設置できる。
(グループ間移報装置の内部構造)
図6はグループ間移報装置のパネル扉を開いて内部構造を示した説明図、図7はグループ間移報装置に組み込む既存の移報アダプタを示した説明図である。
図6に示すように、パネル扉60を開いた装置筐体62の内部には、第1移報アダプタ14と第2移報アダプタ16が横に並べて組込み固定されており、下側の配線口から引き出されたコネクタケーブル41により装置筐体62内で配線接続されており、また、パネル扉60の裏面に配置した代表動作灯50を設けた表示灯基板70に表示灯配線58が接続されており、LEDを使用した代表動作灯50にダイオードオア回路を介して接続されている。
第1移報アダプタ14及び第2移報アダプタ16は、図7に示す既存の移報アダプタ100を利用している。既存の移報アダプタ100は、アダプタ筐体100bの前面にカバー100aが着脱自在に設けられており、カバー100aには動作表示灯102が設けられ、その左側に音響穴104が設けられ、更にアダプタ筐体100bの上部にダルマ穴を備えた取付金具106が設けられている。移報アダプタ100のサイズは、例えば、横70ミリメートル、高さ120ミリメートル、奥行30ミリメートル程度となる。
図6のグループ間移報装置12にあっては、図7に示した既存の移報アダプタ100の2台を、取付金具106を外した状態で、第1移報アダプタ14及び第2移報アダプタ16として横に並べて組込み固定しており、第1移報アダプタ14及び第2移報アダプタ16のカバーには、動作表示灯42が設けられ、また、音響穴45が形成されている。
(第1移報アダプタと移報第2アダプタの内部配線による接続)
図8はグループ間移報装置のパネル扉を開き、第1移報アダプタと第2移報アダプタの外カバーを外して内部構造を示した説明図である。
図8に示すように、カバーを取り外した第1移報アダプタ14及び第2移報アダプタ16のアダプタ筐体内には、回路基板が組み込まれており、回路基板には、LEDを使用した動作表示灯42、音響穴の背後のスピーカ44、移報コネクタ72、端子台74が配置されている。また、回路基板にはモード設定部として使用する例えばモード設定スイッチ45aが設けられている。
このうち、モード設定スイッチ45a、移報コネクタ72及び端子台74は、図7の既存の移報アダプタ100にはない部材であり、移報信号の送受信と代表動作灯50に対応して新たに追加している。それ以外の構造は、図7の既存の移報アダプタ100と同じものとなり、その変更を最小限に抑えている。
また、第1移報アダプタ14及び第2移報アダプタ16の移報コネクタ72を接続するコネクタケーブル41は、装置筐体62内の内部配線になることから、筐体の外部配線による接続で必要とされている断線監視機能を設ける必要がなく、その分、製造が容易でコストを低減可能とする。
[本発明の変形例]
上記の実施形態では、モード設定部はディップスイッチとしているが、モード設定部は、ジャンパー設定、EEPROMやFLASH(登録商標)メモリ等の不揮発性メモリ等、適宜の形態をとることが出来る。また、第1移報アダプタと第2移報アダプタ間がシリアル伝送の場合には、不揮発性メモリに設定された製造番号(シリアル番号)をシリアル伝送にて第1移報アダプタ・第2移報アダプタ間で通知し、その大小で親器・子器を判断する(大きい方を親機とする等)ことでモード設定用のハードウェアを不要とすることも可能である。
上記の実施形態は、移報アダプタにおける機器故障、電池切れ、自動通信テスト異常を例にとっているが、これ以外の適宜の異常や障害を検出して同様に警報しても良い。
また、上記の実施形態は、移報入力部と移報出力部を多芯のコネクタケーブルので接続しているが、第1移報アダプタと第2移報アダプタにシリアル伝送機能またはパラレル伝送機能を備えた伝送部を設けて伝送線で接続し、所定の信号形式のデジタル移報信号を送受信するようにしても良い。
また、上記の実施形態に示したグループ間移報装置の筐体構造は一例であり、第1移報アダプタと第2移報アダプタが組み込み可能で、代表動作灯が設けられれば、適宜の筐体構造とすることを妨げない。
また、上記の実施形態に設けられた動作表示灯や代表表示灯として任意の発光色を出すことのできる多色LEDを設けることで、点灯、点滅、明滅以外に、発光色を組み合わせることで、異なった警報内容等を識別表示させても良い。
また、上記の実施形態は親器/子器の区別無くそれぞれの警報器が相互に通信するものであるが、各チャンネルグループに親器と子器を設け、隣接するグループの親器に入出力接続した2台の移報アダプタをグループ間移報装置に組み込んで内部配線により移報を入出力接続するようにしても良い。
また、上記の実施形態は火災を検出して警報する連動型警報器を例にとるものであったが、ガス漏れ警報器、CO警報器、各種の防犯用警報器を配置した警報システムについても同様に適用できる。
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:連動型警報器
11:建物
12,12−12−12−34:グループ間移報装置
14:第1移報アダプタ
16:第2移報アダプタ
18:連動型警報器制御部
20,34:通信部
24:センサ部
26,42:動作表示灯
28,44:スピーカ
30,46:テストスイッチ
32:アダプタ制御部
38:移報出力部
40:移報入力部
41:コネクタケーブル
48:電池電源
50:代表動作灯
52,54:内部配線
58:表示灯配線
60:パネル扉
62:装置筐体
64:音響穴
66:ヒンジ
68:ロックねじ
70:表示灯基板
72:移報コネクタ
74:端子台

Claims (5)

  1. 警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、前記グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、前記警報器は異常を検出した場合異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信し異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、前記他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を前記一方のグループの警報器に送信して警報させるグループ間移報装置に於いて、
    設定された前記一方のグループのチャンネル周波数で前記一方のグループの警報器と信号を送受信する第1移報アダプタと、
    設定された前記他方のグループのチャンネル周波数で前記他方のグループの警報器と信号を送受信する第2移報アダプタと、
    を備え、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタ間は、所定の信号方式で信号を送受信し、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタは何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に他方の移報アダプタに子器モードが設定され、グループ間移報装置において所定の障害が発生したとき、前記親器モードが設定された前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタの何れか一方が所定の警報音を出力し、前記子器モードが設定された他方は警報音を出力しない
    ことを特徴とするグループ間移報装置。
  2. 請求項1記載のグループ間移報装置において、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタの何れか一方の移報アダプタが設定操作に基づき前記親器モード又は前記子器モードに設定されたとき、他方の移報アダプタが一方の移報アダプタとは異なるモードに設定されることを特徴とするグループ間移報装置。
  3. 請求項1記載のグループ間移報装置において、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタの何れかを前記親器モードとするか選択可能な選択部を備え、前記選択部により選択された移報アダプタは前記親器モードとして設定され、他方の移報アダプタは前記子器モードとして設定されることを特徴とするグループ間移報装置。
  4. 請求項1乃至3記載のグループ間移報装置を用いたことを特徴とする警報システム。
  5. 警戒エリアに警報器を所定数のグループに分類して配置し、前記グループ毎に異なるチャンネル周波数を設定して、同一のグループに分類された警報器間は当該グループに設定されたチャンネル周波数により信号を送受信し、前記警報器は異常を検出した場合に異常警報を出力すると共に、自己と同一のグループの他の警報器に異常連動信号を送信して異常警報を出力させる警報システムの所定のグループ間に配置され、一方のグループの警報器から受信した異常連動信号を他方のグループの警報器に送信して警報させ、前記他方のグループの警報器から受信した異常連動信号を前記一方のグループの警報器に送信して警報させ、
    設定された前記一方のグループのチャンネル周波数で前記一方のグループの警報器と信号を送受信する第1移報アダプタと、
    設定された前記他方のグループのチャンネル周波数で前記他方のグループの警報器と信号を送受信する第2移報アダプタと、
    を備え、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタ間を所定の信号方式で信号を送受信し、
    前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタとの何れか一方の移報アダプタに親器モードが設定されると共に、他方の移報アダプタに子器モードが設定されるグループ間移報装置の障害警報方法であって、
    グループ間移報装置において所定の障害が発生したとき、前記親器モードが設定された前記第1移報アダプタと前記第2移報アダプタの何れか一方が所定の警報音を出力し、前記子器モードが設定された他方は警報音を出力しないことを特徴とするグループ間移報装置の障害警報方法。
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