JP6959663B2 - Fgfr阻害剤としての複素環化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、複素環化合物、それを含有する医薬組成物の調製方法、ならびに線維芽細胞増殖因子レセプタ(FGFR)阻害剤としてのその使用に関する。本発明による当該化合物は、FGFRによって媒介される関連疾患、例えば、癌など、を治療または予防するために使用することができる。
線維芽細胞増殖因子レセプタ(FGFR)は、レセプタチロシンキナーゼに属する。FGFRは、主に、4つのメンバ:FGFR1、FGFR2、FGFR3、およびFGFR4を含む。FGFRは、細胞増殖、遊走、アポトーシス、血管新生、および多くの他のプロセスに関与し、それらを調整する。それらの幅広い機能のために、FGFRおよび他のRTKは、正常な状態において厳密に調整される。腫瘍、例えば、肝臓癌、膀胱癌、肺癌、乳癌、および前立腺癌など、において、FGFR活性化変異またはリガンド/レセプタ過剰発現は、それらの継続的な構成的活性化を引き起こすであろう。それは、腫瘍の発生、発達、および予後不良に密接に関連するだけでなく、腫瘍の新生血管形成、侵襲、および転移においても重要な役割も果たす。したがって、FGFRは、抗腫瘍治療のための重要な標的として見なされた。FGFRの低分子阻害剤の開発は、益々注目を集めている。
FGFRへの線維芽細胞増殖因子(FGF)の結合は、レセプタ細胞内セグメントにおけるチロシン残基または標的タンパク質のチロシン残基のリン酸化の活性化を引き起こすであろう。
次いで、関連伝達経路が、様々な細胞内シグナル伝達物質を介して活性化されるであろう。現在のところ、FGFによって誘導される下流カスケードシグナル伝達経路は、(1).PKC経路、(2)Ras/Raf/MEK/Erk経路、(3)JAK/STAT経路、(4)PI3K経路を含むことが分かっている。興味深いことに、FGFシグナル伝達は、タンパク質キナーゼErk1およびErk2を活性化することができ、キナーゼ活性化の期間は、上皮増殖因子(EGF)によって誘導されたリン酸化キナーゼよりも明らかに長く;様々な経路の活性化は、初期転写因子、例えば、MycおよびFosなど、もリン酸化することができ、それにより、関連標的遺伝子の転写を促進し;同時に、リン酸化されたFGFRは、核への直接的形質移入に関与することができる。
FGFR1における変異は、3つの遺伝性疾患:カルマン症候群、パイフェル症候群、および骨空洞性骨異形成症、を引き起こし得る。FGFR1シグナル伝達異常は、いくつかの腫瘍においても見出された。乳癌、神経膠腫、ヒト肝細胞癌細胞において高度に発現したFGFR1が存在することが分かった。その上、FGFR1によって媒介される異常シグナル伝達は、肺線維症および肝硬変などの線維症に密接に関連する。研究により、FGFR1の変異が、非小細胞肺癌および扁平細胞肺癌に関連していることも見出された。発見された20を超える様々な線維芽細胞増殖因子の中でも、FGFR1は、10を超える異なる線維芽細胞成長因子に結合することができるが、優先的には、FGF1(酸性線維芽細胞増殖因子)およびFGF2(塩基性線維芽細胞増殖因子)に結合することができる。それらは、線維芽細胞、血管内皮細胞、平滑筋細胞、および神経細胞の増殖を刺激する生物学的活性を有する。FGFR1は、それらの高親和性レセプタである。FGFが、FGFR1の細胞外セグメントに結合すると、当該レセプタ細胞セグメントにおけるチロシンキナーゼ活性領域は、最初、それ自身をリン酸化し、次いで、レセプタ標的タンパク質をリン酸基転移させ、ならびにタンパク質カスケード反応により、リガンドシグナルを核に伝達し、これは、損傷修復、胚発生、骨形成、血管新生、および神経再生の促進という形で表れる。
FGFR2は、胚発生および組織修復において重要な役割を果たす。さらに、FGFR2は、骨および血管新生においてもより重要な役割を果たす。さらに、FGFR2は、腫瘍血管新生、腫瘍の病期分類、転移、予後、および化学療法効果に密接に関連していることも見出された。FGFR2は、多くのヒト悪性腫瘍、例えば、胃癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、および子宮内膜癌など、において、過剰発現されるか、遺伝子増幅されるか、またはミスセンス変異される。慢性炎症、喫煙、過度のカロリ摂取、および運動不足において、FGFR2の非制御のシグナルは、エピジェネティック修飾および遺伝子変異を引き起こし、これらは、癌の原因となる。FGFR2は、進行性胃癌の侵襲的特徴の条件であり、胃癌の病理タイプ、臨床病期、リンパ節、および遠隔転移に密接に関連する。FGFR2は、多くの異なるFGFに対して高い親和性を有する。しかしながら、FGFR2の細胞外領域mRNAの選択的分割は、当該領域のC末端を非常に変動的にし、膜横断構造に対して高親和性のFGFR2−IIIbまたはFGFR2−IIIcの2つのサブタイプを生じる。FGFR2−IIIbは、主に、上皮細胞において発現し、FGFR2−IIIcは、主に、間質細胞において発現する。ストロマ細胞において発現するFGF7およびFGF10は、特に、FGFR2−IIIbを活性化することができる。FGF10は、FGFR2IIIbに対して高い親和性を有し、FGFR2IIIbの特異的リガンドである。FGF2、FGF4、FGF6、FGF8、FGF9は、特に、FGFR2−IIIcを活性化する。胃ストロマ細胞から分泌されたFGF7は、胃癌細胞の増殖を促進することができることが見出された。より悪性の細胞ほど、FGFR2−IIIbの発現は、より高かった。胃ストロマ線維症細胞においてFGFRの発現はなかった。FGFR2の分子に関する多くの研究により、FGFR2に対するモノクローナル抗体が、胃癌細胞におけるFGFR2の高発現または活性化に対して重要な阻害作用を有することが示された。併用化学療法は、胃癌の阻害に対して相乗作用を有する。それは、FGFR2が、進行胃癌の治療のための良好な潜在的標的であることを示している。
線維芽細胞増殖因子レセプタ3(FGFR3)は、骨格および関節軟骨の発育ならびに関節軟骨細胞恒常性の維持において重要な役割を果たすだけでなく、骨関節炎においても重要な役割を果たす。FGFR3の変異活性化が、一連の遺伝性骨格発達欠乏症、例えば、致命的な小人症、軟骨発育不全、頭蓋縫合早期閉鎖症候群など、を引き起こし得ることが分かっている。最近、抗腫瘍研究により、多発性骨髄腫、子宮頚部腫瘍、および膀胱癌、特に原発性およびリンパ節転移膀胱癌においてFGFR3遺伝子の変異が見出された。FGFR3の細胞外ドメインにおける異なるmRNA分割メカニズムは、異なるFGFR3レセプタ相同体、例えば、FGFR3a、FGFR3b、およびFGFR3cなど、を生じる。これらの相同体は、リガンド結合に対する選択性、親和性、組織発現において異なっている。例えば、FGFR3bは、ヒト上皮細胞の主要形態であり、膀胱癌において見出される主要変異でもある。見出されたFGFの23種類のうち、FGF9およびFGF18は、FGFR3bにおける比較的特異的なリガンドである。したがって、FGFR3を標的とする治療は、膀胱癌患者にかすかな光をもたらし得る。
FGFR4は、肝臓における主要なFGFレセプタのサブタイプである。20を超える異なる種類の線維芽細胞増殖因子(FGF)のうちの10種は、FGFR4に結合することが分かっており、そのうちのFGFR19のみが、FGFR4に特異的に結合する。最近の研究により、FGFR4における変化、例えば、過剰発現、変異、転移、およびトランケーションなどが、横紋筋肉腫、腎細胞腫、骨髄腫、乳癌、胃癌、大腸癌、膀胱癌、すい臓癌、および肝細胞癌などの多くの癌の進行に関連することが示された。
したがって、FGFRを阻害する化合物を使用することにより、FGFR媒介性関連疾患、例えば、肝臓癌(特に肝細胞癌)、膀胱癌、肺癌、乳癌、前立腺癌、横紋筋肉腫、腎細胞癌、骨髄腫、胃癌、および大腸癌などの癌、を治療および予防することができることが期待できる。
本発明の内容
本発明は、FGFR阻害剤として、下記の式I:
Figure 0006959663
[式中、R、Rは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキル、ハロゲン、および−CNからなる群より選択され;
、R、R、R、Rは、水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、C〜Cアルキニル、−OR10、−C(O)NR1011、−NR1011からなる群より選択され;
、Rは、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキルから選択され;
Wは、C〜Cアルキルであるか、または不在であり;
Yは、不在であるか、あるいはC〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールからなる群より選択され、この場合、当該シクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
Zは、独立して、−CN、NR12CN、
Figure 0006959663
から選択され;
結合aは、二重結合または三重結合であり;
結合aが二重結合の場合、R、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、−CN、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
およびRあるいはRおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、ヘテロ原子を含む環を形成していてもよく;
結合aが三重結合の場合、RおよびRは不在であり、Rは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
10、R11、およびR12は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく、
、G、G、Gは、それぞれ独立して、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、−OR13、−OC(O)NR1314、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−C(O)R13、−NR1314、−NR13C(O)R14、−NR13C(O)NR1415、−S(O)13、または−NR13S(O)14からなる群より選択され、この場合、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、任意選択により、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、−OR13、−OC(O)NR1314、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−C(O)R13、−NR1314、−NR13C(O)R14、−NR13C(O)NR1415、−S(O)13、または−NR13S(O)14からなる群より選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく;
13、R14、およびR15は、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、2〜6員環ヘテロアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環の単環式ヘテロシクリル、単環式ヘテロアリール、または単環式アリールからなる群より選択され、ならびにmは、1または2である]に示される化合物、あるいはその異性体、プロドラッグ、安定な異性体誘導体、および薬学的に許容される塩を提供するものである。
本発明のある実施形態において、一般式(I)に示される化合物であって、当該化合物が、下記の式II:
Figure 0006959663
[式中、
、R、R、Rは、水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、C〜Cアルキニル、−OR10、−C(O)NR1011、−NR1011からなる群より選択され;
Wは、C〜Cアルキルであるか、または不在であり;
Yは、不在であるか、あるいはC〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールからなる群より選択され、この場合、当該シクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
Zは、独立して、−CN、NR12CN、
Figure 0006959663
から選択され;
結合aは、二重結合または三重結合であり;
結合aが二重結合の場合、R、R、およびRは、それぞれ独立して、H、−CN、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
およびRあるいはRおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、ヘテロ原子を含む環を形成してもよく;
結合aが三重結合の場合、RおよびRは不在であり、Rは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
10、R11、およびR12は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
、G、G、Gは、それぞれ独立して、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、−OR13,−OC(O)NR1314,−C(O)OR13,−C(O)NR1314,−C(O)R13,−NR1314,−NR13C(O)R14,−NR13C(O)NR1415,−S(O)13,または−NR13S(O)14からなる群より選択され、この場合、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、任意選択により、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、−OR13、−OC(O)NR1314、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−C(O)R13、−NR1314、−NR13C(O)R14、−NR13C(O)NR1415、−S(O)13、または−NR13S(O)14からなる群より選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく;
13、R14、およびR15は、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、2〜6員環ヘテロアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環モノヘテロシクリル、単環式ヘテロアリール、または単環式アリールからなる群より選択され、ならびにmは、1または2である]の化合物であることを特徴とする、化合物、その異性体、プロドラッグ、安定な同位体誘導体、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の別の実施形態において、一般式(I)に示される化合物であって、当該化合物が、下記の式III:
Figure 0006959663
[式中、
、Rは、水素、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、C〜Cアルキニル、−OR10、−C(O)NR1011、−NR1011からなる群より選択され;
Yは、3〜7員環ヘテロシクリルから選択され、この場合、当該ヘテロシクリルは、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
Zは、独立して、
Figure 0006959663
から選択され;
結合aは、二重結合または三重結合であり;
結合aが二重結合の場合、R、R、およびRは、それぞれ独立して、H、−CN、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
およびRあるいはRおよびRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、ヘテロ原子を含む環を形成してもよく;
結合aが三重結合の場合、RおよびRは不在であり、Rは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
10およびR11は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、または3〜8員環ヘテロシクリルからなる群より選択され、この場合、当該アルキル、シクリル、およびヘテロシクリルは、任意選択により、1つまたは複数のGで置換されていてもよく;
、G、G、Gは、それぞれ独立して、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、−OR13、−OC(O)NR1314、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−C(O)R13、−NR1314、−NR13C(O)R14、−NR13C(O)NR1314、−S(O)13、または−NR13S(O)14からなる群より選択され、この場合、当該アルキル、アルケニル、アルキニル、シクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、任意選択により、ハロゲン、−CN、C〜Cアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環ヘテロシクリル、−OR13、−OC(O)NR1314、−C(O)OR13、−C(O)NR1314、−C(O)R13、−NR1314、−NR13C(O)R14、−NR13C(O)NR1415、−S(O)13、または−NR13S(O)14からなる群より選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく;
13、R14、およびR15は、それぞれ独立して、H、C〜Cアルキル、2〜6員環ヘテロアルキル、C〜Cシクリル、3〜8員環の単環式ヘテロシクリル、単環式ヘテロアリール、または単環式アリールからなる群より選択され;ならびにmは、1または2である]の化合物であることを特徴とする、化合物、その異性体、プロドラッグ、安定な同位体誘導体、またはその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明による好ましい化合物としては、これらに限定されるわけではないが、以下:
Figure 0006959663
Figure 0006959663
Figure 0006959663
Figure 0006959663
Figure 0006959663
Figure 0006959663
Figure 0006959663
あるいはそれらの互変異性体、メソマ、ラセミ体、エナンチオマ、ジアステレオ異性体、それらの混合物、およびその薬学的に許容される塩が挙げられる。
本発明による化合物は、FGFRの有効な阻害剤である。したがって、本発明による当該化合物は、FGFR媒介疾患、例えば、これらに限定されるわけではないが、腫瘍および炎症性疾患、例えば、骨関節炎など、を治療または予防するために使用することができる。本発明による当該化合物は、FGFR関連癌、例えば、横紋筋肉腫、腎細胞癌、多発性骨髄腫、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、子宮頚部癌、胃癌、大腸癌、膀胱癌、すい臓癌、肺癌、乳癌、前立腺癌、および肝臓癌(例えば、肝細胞癌など)など、より詳細には、肝細胞性癌腫および膀胱癌腫、を治療または予防するために使用することができる。
本発明はさらに、本発明の化合物あるいはその異性体、プロドラッグ、安定な同位体異性体、または薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、希釈剤と、賦形剤と、を含む医薬組成物にも関する。
本発明の別の態様は、FGFRによって媒介される疾患、例えば、腫瘍など、の治療または予防のための医薬品の調製における、一般式(I)に示される化合物またはそれらの異性体、プロドラッグ、安定な同位体誘導体、もしくは薬学的に許容される塩、あるいは医薬組成物、の使用に関する。
本発明の別の態様は、腫瘍および炎症性疾患などの疾患を治療および/または予防するための薬物の調製における、一般式(I)に示される化合物またはその互変異性体、メソマ、ラセミ体、エナンチオマ、ジアステレオ異性体、それらの混合物、およびその薬学的に許容される塩、あるいは医薬組成物、の使用に関する。
本発明により、当該薬物は、これらに限定されるわけではないが、錠剤、カプセル剤、液剤、凍結乾燥製剤、および注射剤を含む、任意の医薬製剤であり得る。
本発明による医薬製剤は、投与単位あたり所定の量の有効成分を含有する投与単位の形態において投与され得る。そのような投与単位は、治療される疾患、投薬方法、ならびに患者の年齢、体重、および状態に応じて、例えば、0.5mgから1g、好ましくは1mgから700mg、特に好ましくは5mgから300mgの本発明による化合物を含み得、あるいは、当該医薬製剤は、投与単位あたり所定の量の有効成分を含有する投与単位において投与され得る。好ましい投与単位製剤は、上記において示されたような有効成分の1日用量または分割された用量または対応する分割量を含有する製剤である。さらに、当該医薬製剤は、製薬技術分野において周知の方法によって調製することができる。
本発明による医薬製剤は、必要に応じて、任意の好適な方法、例えば、経口(経口または舌下を含む)、経腸、経鼻、局所(経口、舌下、または経皮を含む)、および経膣、あるいは非経口(皮下、筋肉内、静脈内、または皮内を含む)による方法など、によって投与することができる。例えば、有効成分を1種または複数種の賦形剤あるいは1種または複数種の助剤と組み合わせることによってそのような製剤を調製するために、製薬技術分野において既知の全ての方法を使用することができる。
本発明はさらに、FGFR媒介性疾患(例えば、腫瘍など)を治療または予防する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の当該化合物あるいはそれらの異性体、プロドラッグ、安定な同位体誘導体、または薬学的に許容される塩、あるいは本発明の医薬組成物、を投与する工程を含む方法、にも関する。
本発明のさらなる態様は、FGFR媒介性疾患、例えば、腫瘍または炎症性疾患、の治療または予防における使用のための、一般式(I)に示される化合物あるいはその異性体、プロドラッグ、安定な同位体誘導体、または薬学的に許容される塩、ならびにそれらと、薬学的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤を含有する医薬組成物に関する。
本発明の別の態様は、腫瘍などの疾患を治療および/または予防するための、一般式(I)に示される化合物あるいはその互変異性体、メソマ、ラセミ体、エナンチオマ、ジアステレオ異性体、それらの混合物、およびその薬学的に許容される塩に関する。
調製スキーム
本発明はさらに、当該化合物を調製する方法も提供する。
スキーム1
Figure 0006959663
工程1:
Yは、N原子を含有する4〜5員環複素環である。PGは、環Yの窒素原子上の保護基、例えば、ベンジルオキシアシル基など、である。YおよびPGは、当該反応の間、変化しない。Xがヒドロキシの場合、当該反応は、塩化メチレン中において行われ、塩基としてN,N−ジイソプロピルエチルアミンが添加される。使用される縮合剤は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートである。当該反応は、室温にて生じる。XがClの場合、当該反応は、トリエチルアミンを加えたジクロロメタン中において行われ、化合物(III−II)を与える;
工程2:
YおよびPGは、当該反応の間、変化しない。Yがアゼチジニルの場合、当該反応は、縮合剤としてPOClおよび塩基としてピリジンを添加したアセトニトリル中において、室温で行われ;Yがピロリジニルの場合、当該反応は、POClおよび触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを添加したアセトニトリル中において、加熱下で実施され、化合物(III−III)を与える;
工程3;
YおよびPGは、当該反応の間、変化しない。臭素化反応において、臭素化剤としてN−ブロモスクシンイミド(NBS)を使用し、当該反応は、室温においてN,N−ジメチルホルムアミド中で実施され、化合物(III−IV)を与える;
工程4;
YおよびPGは、当該反応の間、変化しない。当該求核反応において、求核体として30%のアンモニア水溶液が使用され、溶媒としてイソプロパノールが使用され、ならびに当該反応は、密封された菅内において加熱され、それにより化合物(III−V)を与える;
工程5;
YおよびPGは、当該反応の間、変化しない。クロスカップリング反応において、3,5−二置換フェニルアセチレンが必要であり、トリエチルアミンなどの塩基が使用され、反応溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドが使用され、ならびに触媒として、触媒量のヨウ化第一銅および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドが使用され、当該反応は加熱され、それにより化合物(III−VI)を与える;
工程6
Yは、当該反応の間、変化しない。脱保護基試薬として高濃塩酸が用いられ、当該反応は室温で実施され、保護基が除去され、それにより化合物(III−VII)を与える;
工程7;
YおよびZは、当該反応の間、変化しない。関連する塩化アシルまたは塩化物を使用する場合、トリエチルアミンなどの塩基が加えられ、当該反応は、室温において、THFおよびN,N−ジメチルホルムアミド中で実施され、それにより化合物(III)を与える。
詳細な説明
特に明記されない限り、説明および請求項において使用される以下の用語は、以下の意味を有する。
表現「C〜C」は、本明細書において使用される場合、炭素原子の数の範囲を表し、この場合、xおよびyは両方とも整数である。例えば、C〜Cシクリルは、3個から8個の炭素原子を有するシクリルを表し、−C〜Cアルキルは、0個から2個の炭素原子を有するアルキル基を表し、この場合、−Cアルキルは、単一の化学結合を意味する。
用語「アルキル」は、本明細書において使用される場合、飽和脂肪族炭化水素基を意味し、1個から20個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基、例えば、1個から18個の炭素原子、1個から12個の炭素原子、1個から8個の炭素原子、1個から6個の炭素原子、または1個から4個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基を含む。非限定的な例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、およびそれらの様々な分岐鎖異性体などが挙げられる。アルキルは、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。
本明細書において使用される用語「シクリル」または「環状基」は、3個から12個の環状炭素原子、例えば、3個から12個、3個から10個、3個から8個、または3個から6個の環状炭素原子など、または3、4、5、6員環を含む、飽和または部分的不飽和の単環式または多環式炭化水素基を意味する。単環式シクリルの非限定的な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプタトリエニル、シクロオクチルなどが挙げられる。シクリルは、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。
本明細書において使用される用語「ヘテロシクリル」は、3個から20個の環原子、例えば、3個から16個、3個から12個、3個から10個、3個から8個、または3個から6個の環原子などを含む、飽和または部分的不飽和の単環式または多環式炭化水素基を意味し、この場合、1つまたは複数の環原子は、窒素、酸素、またはS(O)(ここで、mは、0から2の整数である)からなる群より選択されるヘテロ原子であるが、−O−O−、−O−S−、または−S−S−の環部分は除外され、ならびに残りの環原子は炭素である。好ましくは、3個から12個の環原子が含まれ、そのうちの1個から4個がヘテロ原子である。より好ましくは、当該ヘテロシクリル環は、3個から10個の環原子、より好ましくは3個から8個の環原子を含む。最も好ましいのは、5員環または6員環であり、この場合、1個から4個の環員はヘテロ原子であり、より好ましくは1個から3個がヘテロ原子であり、最も好ましくは1個から2個がヘテロ原子である。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例としては、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモピペラジニルなどが挙げられる。多環式複素環基としては、スピロ環状ヘテロシクリル基、縮合された環状ヘテロシクリル基、および架橋された環状ヘテロシクリル基が挙げられる。
本明細書において使用される用語「スピロ複素環基」は、単環の間で1つの原子が共有される(スピロ原子と呼ばれる)5員環から20員環の多環式複素環基を意味し、この場合、1つまたは複数の環原子は、窒素、酸素、またはS(O)m(ここで、mは、0から2の整数である)からなる群より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。それらは、1つまたは複数の二重結合を含んでいてもよいが、当該環のいずれも、完全に共役したπ電子系を有さない。それらは、好ましくは6員環から14員環であり、より好ましくは7員環から10員環である。スピロシクリル基は、環の間で共有されるスピロ原子の数により、モノ−スピロヘテロシクリル、ビ−スピロヘテロシクリル、またはポリ−スピロヘテロシクリルに分けられ、好ましくはモノ−スピロシクリルおよびビ−スピロシクリル、より好ましくは4員環/4員環、4員環/5員環、4員環/6員環、5員環/5員環、または5員環/6員環のモノ−スピロシクリルである。スピロシクリルの非限定的な例としては、以下:
Figure 0006959663
が挙げられる。
本明細書において使用される用語「縮合ヘテロシクリル」は、5員環から20員環の多環式ヘテロシクリル基を意味し、この場合、当該系におけるそれぞれの環は、隣接する原子の対を当該系の他の環と共有し、1つまたは複数の環は、1つまたは複数の二重結合を含み得るが、当該環のいずれも、完全に共役したπ電子系を有さず、1つまたは複数の環原子は、窒素、酸素、またはS(O)(ここで、mは、0から2の整数である)からなる群より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素である。それらは、好ましくは6員環から14員環であり、より好ましくは7員環から10員環である。環の数により、それらは、二環式、三環式、四環式、または多環式縮合ヘテロシクリルに分けることができ、当該縮合ヘテロシクリル基は、好ましくは二環式または三環式縮合ヘテロシクリル、より好ましくは5員環/5員環または5員環/6員環の二環式縮合ヘテロシクリルである。縮合ヘテロシクリルの非限定的な例としては、以下:
Figure 0006959663
が挙げられる。
当該ヘテロシクリル環は、アリール環、ヘテロアリール環、またはシクリル環に縮合していてもよく、それらにおいて親構造に結合している環は、ヘテロシクリル基であり、その非限定的な例としては、以下:
Figure 0006959663
など、が挙げられる。
当該ヘテロシクリル基は、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。
本明細書において使用される用語「アリール」は、6員環から14員環の全てが炭素の単環式基または縮合多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を共有する環)基、ならびに共役したπ電子系を有する多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を有する環)基を意味し、好ましくは6員環から10員環、例えば、フェニルおよびナフチル、最も好ましくはフェニルである。アリール環は、ヘテロアリール環、ヘテロシクリル環、またはシクリル環に縮合していてもよく、それらにおいて親構造に結合している環は、アリール環であり、ならびに非限定的な例としては、以下:
Figure 0006959663
が挙げられる。
アリールは、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。
本明細書において、用語「ヘテロアリール」は、1個から4個のヘテロ原子と、5個から14個の環原子と、を含むヘテロ芳香族系を意味し、この場合、当該ヘテロ原子は、酸素、硫黄、および窒素を含む。ヘテロアリールは、好ましくは5員環から10員環、より好ましくは5員環または6員環、例えば、フリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N−アルキルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、テトラジル、オキサゾリル、およびイソオキサゾリルなど、である。当該ヘテロアリール環は、アリール環、ヘテロシクリル環、またはシクリル環に縮合していてもよく、その場合、親構造に結合している環は、ヘテロアリール環であり、ならびに非限定的な例としては、以下:
Figure 0006959663
が挙げられる。
ヘテロアリールは、置換されていてもまたは置換されていなくてもよい。
本明細書において、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
本明細書において、用語「シアノ」は、−CNを意味する。
本明細書において、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖状、分岐鎖状の炭化水素基、例えば、2個から20個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基を意味し、例えば、2個から18個、2個から12個の炭素原子、2個から8個の炭素原子、2個から6個の炭素原子、または2個から4個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基を含む。この場合、1つから3つの炭素−炭素二重結合が存在し得、好ましくは、1つの炭素−炭素二重結合が存在し得る。用語「C2〜4アルケニル」は、2個から4個の炭素原子を有するアルケニルを意味し、例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ブテン−2−イルを含む。アルケニル基は、任意選択により、置換されていてもよい。
本明細書において、用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基を意味し、例えば、2個から20個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基、例えば、2個から18個、2個から12個の炭素原子、2個から8個の炭素原子、2個から6個の炭素原子、または2個から4個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の基を含む。中でも、1つから3つの炭素−炭素三重結合が存在し得、好ましくは、1つの炭素−炭素三重結合が存在し得る。用語「C2〜4アルキニル」は、2個から4個の炭素原子を有するアルキニルを意味する。非限定的な例としては、アセテニル、プロピニル、ブチニル、およびブチン−2−イルが挙げられる。
本明細書において、用語「ヘテロアルキル」は、指定された数の炭素原子と、酸素、窒素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子とからなる安定な直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基を意味する。中でも特に、窒素および硫黄原子は、任意選択により、酸化されていてもよく、窒素原子は、任意選択により、四級化されていてもよく、ならびに、ヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、および硫黄など、は、当該ヘテロアルキル基の任意の内部位置か、または当該アルキル基が当該分子の残りの部分と結合している位置に配置されていてもよい。2個を超えるヘテロ原子が、独立していてもよく、または連続していてもよい。
本明細書において、用語「アルキルオキシ」は、酸素架橋によって結合されたアルキル基を意味し、アルキルオキシ基、シクリルオキシ基、およびヘテロシクリルオキシ基を包含する。したがって、用語「アルコキシ」におけるアルキルは、上記において定義されるようなアルキル基、ヘテロシクリル基、およびシクリル基、または環状基を包含する。
本明細書において使用される「任意選択の」および「任意選択により」は、それに続いて説明される事象または環境が、生じ得るが、必ずしも生じるわけではないことを意味し、事象または環境が生じる場合と生じない場合を包含する。例えば、「任意選択によりアルキルで置換されていてもよいヘテロシクリル」は、アルキルが存在していてもよいが、必ずしも存在するわけではないことを意味し、ヘテロシクリルが、アルキルで置換されている場合と、アルキルで置換されていない場合を包含する。
本明細書において使用される用語「置換された」は、基における1つまたは複数の水素原子、好ましくは最大で5個、より好ましくは1個から3個の水素原子が、独立して、対応する数の置換基で置換されることを意味する。置換基は、それらが可能な化学的位置のみに配置されることは言うまでもなく、当業者は、それほどの努力を必要とせず、可能な置換または不可能な置換を(実験的に、または理論的に)特定することができる。例えば、自由水素を有するアミノ基またはヒドロキシ基は、不飽和結合(例えば、オレフィン結合)を有する炭素原子と組み合わされると、不安定になり得る。
用語「置換基」は、これらに限定されるわけではないが、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、およびチオール基を包含する。
本明細書において、用語「医薬組成物」は、1種または複数種の本明細書において説明される化合物あるいは生理学的/薬学的に許容される塩またはプロドラッグと、他の化学成分と、ならびに他の成分、例えば、生理学的/薬学的に許容される担体および賦形剤など、との混合物を表す。医薬組成物の目的は、有機体への薬物の投薬を促進し、有効成分の吸収を容易にし、その結果、生物活性を発揮させることである。
本発明において、用語「室温」は、15℃から30℃を意味する。
本明細書において使用される用語「安定な同位体誘導体」は、同位体で置換された誘導体、例えば、式Iにおける任意の水素原子を1個から5個の重水素原子で置換することよって得られる誘導体、式Iにおける任意の炭素原子を1個から3個の炭素−14原子で置換することよって得られる同位体で置換された誘導体、または式Iにおける任意の酸素原子を1個から3個の酸素−18原子で置換することよって得られる同位体で置換された誘導体など、を包含する。
本発明において説明される「薬学的に許容される塩」は、Berge,et al.,”Pharmaceutically acceptable salts”,J.Pharm.Sci.,66,1−19(1977)において説明されており、当該塩は、本質的に無毒であり、所望の薬物動態特性、嗜好性、吸収性、分散、代謝、または***などを提供し得ることは、薬剤師にとって明白である。
本発明による「薬学的に許容される塩」は、一般的な化学的方法により合成することができる。
概して、当該塩の調製は、好適な溶媒または溶媒組成物中において、遊離アルカリまたは遊離酸の形態の当該化合物を、同等の化学当量または過剰量の酸(無機酸または有機酸)またはアルカリと反応させることによって達成することができる。
本発明において説明される「プロドラッグ」は、生体内で代謝された後に、元の活性化合物に転化され得る化合物を意味する。代表的には、プロドラッグは、不活性物質であるか、あるいは活性な親化合物より低い活性を有するが、簡便な操作および投薬を提供することができるか、または代謝特性を向上させることができる。
本発明の「異性体」は、本発明による式(I)の化合物が、1つまたは複数の不斉中心を有し得、ならびにラセミ体、ラセミ体混合物、および単一のジアステレオ異性体であり得ることを意味する。エナンチオマ、ジアステレオ異性体、立体異性体、幾何異性体、および配座異性体などの異性体は全て、本発明に含まれる。幾何異性体は、cis−およびtrans−異性体を含む。
本明細書において、用語「腫瘍」は、良性腫瘍および悪性腫瘍、例えば、癌を包含する。
本明細書において、用語「癌」は、FGFRが関与する様々な悪性腫瘍、例えば、これらに限定されるわけではないが、肝臓癌(特に肝細胞癌)、膀胱癌、肺癌、乳癌、前立腺癌、横紋筋肉腫、腎細胞癌、骨髄腫、胃癌、膵癌、および大腸癌、を包含する。
本明細書において、用語「炎症性疾患」は、FGFRが関与する任意の炎症性疾患を意味する。
本明細書において、用語「治療有効量/治療有効用量」は、効果的にFGFRを阻害することができるおよび/または当該疾患を治療することができる、本発明による化合物の量を意味する。
本発明は、さらに、下記の実施例によって説明されるが、説明される実施例の範囲に限定されるものでもない。以下の実施例において、特定の条件について言及されていない実験方法は、従来の方法および条件に従って、あるいは製品指示書に従って選択される。
本発明による全ての化合物の構造は、核磁気共鳴(H−NMR)および/または質量分析検出(MS)によって同定することができる。
H−NMR化学シフト(δ)は、PPM(単位:10−6PPM)にて記録される。NMRは、Bruker AVANCE−400分光計によって実施される。適切な溶媒としては、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化メタノール(CDOD)、および重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)が挙げられ、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いる。
低分解能質量分析(MS)は、Agilent 1260HPLC/6120質量分光計により、Agilent ZORBAX XDB−C18,4.6×50mm,3.5μmを使用し、勾配溶離条件I:0:95%の溶媒A1および5%の溶媒B1、1〜2:5%の溶媒A1および95%の溶媒B1;2.01〜2.50:95%の溶媒A1および5%の溶媒B1、によって特定される。百分率は、全溶媒体積に対するある特定の溶媒の体積百分率である。溶媒A1:0.01%ギ酸水溶液;溶媒B1:0.01%ギ酸のアセトニトリル溶液;百分率は、当該溶液に対するある溶質の体積百分率である。
薄層シリカゲルプレートは、Yantai Yellow Sea HSGF254またはQingdao GF254シリカゲルプレートである。Yantai Yellow Sea 100−200または200−300メッシュのシリカゲルは、カラムクロマトグラフィにおける支持体として一般的に使用される。
本発明の既知の出発原材料は、当技術分野において既知の方法によってまたは当該方法に従って合成することができ、または、Acros Organics、Aldrich Chemical Company、Accela ChemBio Inc.、Shanghai Bide Pharmatech、Shanghai Aladdin Chemistry、Shanghai Meryer Chemistry、Accelerating Chemistryなどの会社から購入することもできる。
実施例において、特に明記されない限り、反応において使用される溶媒は全て、無水溶媒であり、この場合、無水テトラヒドロフランは、市販のテトラヒドロフランであり、ナトリウムブロックを脱水剤として使用し、ベンゾフェノンを指示薬として使用し、当該溶液を、窒素ガスの保護下において青味がかった紫色を呈するまで還流し、蒸留し、収集し、窒素ガスの保護下において室温で貯蔵し、他の無水溶媒は、Aladdin ChemistryおよびAccelerating Chemistryから購入し、全ての無水溶媒の移し替えおよび使用は、特に明記されない限り、窒素ガスの保護下において実施するものとする。
実施例において、特に明記されない限り、反応は全て、アルゴン雰囲気下または窒素雰囲気下において実施される。
アルゴン雰囲気または窒素雰囲気は、反応フラスコが、約1Lの体積のアルゴン風船または窒素風船に接続されていることを意味する。
水素雰囲気は、反応フラスコが、約1Lの体積の水素風船に接続されていることを意味する。
水素化では、通常、当該反応物は、減圧され、水素ガスで満たされ、これを3回繰り返される。
反応温度は室温であり、温度範囲は、特に明記されない限り、15℃から30℃である。
実施例の反応プロセスをモニターするために、薄層クロマトグラフィ法(TLC)を用いる。反応において使用した展開溶媒系は、A:ジクロロメタンおよびメタノール系、およびB:石油エーテルおよび酢酸エチル系を含み、溶媒の体積比は、化合物の極性に応じて調節する。
化合物の精製に用いられるカラムクロマトグラフィのための溶離液系および薄層クロマトグラフィ用の展開溶媒系は、A:ジクロロメタンおよびメタノール系、およびB:石油エーテルおよび酢酸エチル系を含み、溶媒の体積比は、化合物の極性に応じて調節し、少量のトリエチルアミンおよび酸またはアルカリ試薬なども、調節のために添加することができる。
実施例1
(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
Figure 0006959663
工程1
ベンジル−(S)−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレート
ジクロロメタン(100mL)中における(3−クロロピラジン−2−イル)メタンアミンヒドロクロリド1a(3.1g、21.7mmol)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(7.1g、22mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.3g、72mmol)の溶液に、室温において、(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(4.5g、18mmol)を、数回に分けて加えた。結果として得られた混合物を、室温で16時間撹拌した。当該反応を水(30mL)でクエンチし、有機相を分離した。水相をジクロロメタンで抽出し(50mL×2)、収集した有機相を飽和塩水で洗浄し(50mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール 20:1)によって精製することにより、ベンジル−(S)−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレート1b(4.85g、13.0mmol、黄色のオイル)を得た。収率:72%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ8.43(d、J=2.4Hz、1H)、8.34(d、J=2.4Hz、1H)、7.37〜7.26(m、5H)、6.92〜6.85(bs、1H)、5.14(s、2H)、4.71(d、J=4.4Hz、2H)、3.88−3.51(m、3H)、3.22〜3.05(m、2H)、2.31〜2.07(m、2H)。
工程2
ベンジル−(S)−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
アセトニトリル(60mL)中におけるベンジル−(S)−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボキシレート1b(4.85g、11.8mmol)の溶液に、室温において、オキシ塩化リン(9.2g、60mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)を滴加した。結果として得られた混合物を、窒素下において、80℃に加熱し、2時間撹拌した。当該混合物を室温まで冷却し、真空下において濃縮することにより、溶媒を除去した。残留物に飽和重炭酸ナトリウム溶液を加えることによって中和した。当該混合物をジクロロメタンで抽出し(80mL×3)、収集した有機相を飽和塩水で洗浄し(50mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(2:1〜1:2のヘキサン/酢酸エチル)によって精製することにより、ベンジル−(S)−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1c(1.41g、3.9mmol、黄色のオイル)を得た。収率:33%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.81(s、1H)、7.62(d、J=4.8Hz、1H)、7.42〜7.26(m、6H)、5.16(s、2H)、4.10〜3.95(m、1H)、3.88〜3.65(m、3H)、3.64〜3.55(m、1H)、2.66〜2.32(m、2H)。
工程3
ベンジル−(S)−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中における、ベンジル−(S)−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1c(1.42g、4.0mmol)、N−ブロモスクシンイミド(0.71g、4.0mmol)の懸濁液を、室温で1時間撹拌した。当該反応を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。収集した有機相を飽和塩水で洗浄し(50mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(2:1〜1:2のヘキサン/酢酸エチル)によって精製することにより、ベンジル−(S)−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1d(1.45g、3.3mmol、黄色のオイル)を得た。収率:86%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.60(d、J=4.8Hz、1H)、7.44〜7.26(m、6H)、5.15(s、2H)、4.01〜3.85(m、1H)、3.84〜3.61(m、3H)、3.60〜3.52(m、1H)、2.63〜2.28(m、2H)。
工程4
ベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
密封管(120mL)において、ベンジル−(S)−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1d(1.45g、3.3mmol)およびイソプロパノール(30mL)に、撹拌しながら水酸化アンモニウム(30%水溶液、4mL)を滴加した。当該菅を密封し、当該混合物を100℃で6時間加熱した。室温まで冷却し、当該反応混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mL×3)。当該有機相を飽和塩水で洗浄した(50mL×2)。収集した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(20:1〜10:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製することにより、ベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1e(1.12g、2.7mmol、黄色のオイル)を得た。収率:82%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.43〜7.26(m、5H)、7.17(d、J=4.8Hz、1H)、7.16(d、J=4.8Hz、1H)、6.02〜5.58(bs、2H)、5.15(s、2H)、4.03〜3.88(m、1H)、3.84〜3.51(m、4H)、2.63〜2.26(m、2H)。
工程5
ベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中におけるベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1e(1.22g、2.7mmol)、1−エチニル−3,5−ジメトキシベンゼン(2.46g、15.0mmol)、およびトリエチルアミン(3.0g、30mmol)の溶液に、ヨウ化第一銅(60mg、0.3mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド(110mg、0.15mmol)を加えた。当該混合物を80℃に加熱し、窒素下において5時間撹拌した。当該混合物を、室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。当該有機相を飽和塩水で洗浄した(20mL×2)。収集した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(20:1〜10:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製することにより、ベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1f(310mg、0.62mmol、灰色固体)を得た。収率:23%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.48〜7.26(m、5H)、7.24〜7.04(m、2H)、6.71(s、2H)、6.50(s、1H)、5.97〜5.58(bs、2H)、5.15(s、2H)、4.02〜3.88(m、1H)、3.80(s、6H)、3.83〜3.51(m、4H)、2.68〜2.25(m、2H)。
工程6
(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(ピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸塩
塩酸(37%水溶液、2mL)中におけるベンジル−(S)−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)ピロリジン−1−カルボキシレート1f(310mg、0.62mmol、灰色固体)の懸濁液を、室温で48時間撹拌した。当該反応混合物を超純水(20mL)で希釈し、ジエチルエーテル(5mL)で抽出した。結果として得られた水相を真空下で濃縮することによって、(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(ピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸1g(196mg、0.45mmol、黄色固体)を得た。収率:73%。
MS m/z(ESI):364[M+1]。
工程7
(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
無水N,N−ジメチルアセトアミド(1.0mL)および無水テトラヒドロフラン(1.0mL)中における(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(ピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸塩1g(196mg、0.45mmol)およびトリエチルアミン(200mg、2.0mmol)の懸濁液を、窒素保護下において、0℃で10分間撹拌した。激しく撹拌しながら、無水テトラヒドロフラン(1mL)中における塩化アクリロイル(41mg、0.45mmol)の溶液を滴加し、その後、当該混合物をさらに2分間撹拌した。当該混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液剤(10mL)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(30mL×3)。収集した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。残留物を分取TLC(20:1のジクロロメタン/メタノール)で精製することにより、(S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン1(57.8mg、0.14mmol、黄色固体)を得た。収率:31%。
MS m/z(ESI):418[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.24〜7.12(m、2H)、6.71(d、J=2.0Hz、2H)、6.51〜6.49(m、1H)、6.48〜6.40(m、2H)、5.90〜5.75(bs、2H)、5.74〜5.68(m、1H)、4.21〜4.05(m、2H)、4.02〜3.91(m、1H)、3.81(s、6H)、3.80〜3.61(m、2H)、2.55〜2.19(m、2H)。
実施例2
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
Figure 0006959663
工程1
ベンジル−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート
室温において、ジクロロメタン(20mL)中における(3−クロロピラジン−2−イル)メタンアミンヒドロクロリド1a(0.9g、5.0mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.02mL)の溶液に、ジクロロメタン(5.0mL)中におけるベンジル3−(クロロカルボニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1.3g、5.0mmol)の溶液を、室温において滴加した。結果として得られた混合物を、室温で10分間撹拌した。当該反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液剤(30mL)でクエンチし、有機相を分離した。当該水層をジクロロメタンで抽出した(30ml×2)。収集した有機相を飽和塩水で洗浄し(30mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(20:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製することにより、ベンジル−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート2a(1.20g、3.7mmol、黄色のオイル)を得た。収率:75%。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ8.43(d、J=2.4Hz、1H)、8.34(d、J=2.4Hz、1H)、7.35〜7.27(m、5H)、6.91(bs、1H)、5.10(s、2H)、4.71(d、J=4.4Hz、2H)、4.27〜4.19(m、4H)、3.40(dd、J=6.0&6.0Hz、1H)である。
工程2
ベンジル−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
室温において、アセトニトリル(15mL)中におけるベンジル−3−(((3−クロロピラジン−2−イル)メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート2b(0.48g、1.5mmol)の溶液に、ピリジン(1.20g、15.0mmol)を滴加した。結果として得られた混合物に、窒素保護下において、オキシ塩化リン(1.15g、7.5mmol)を滴加し、室温で0.5時間撹拌した。当該混合物を真空下において濃縮することにより、溶媒を除去した。当該残留物を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和し、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。収集した有機相を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(3:1〜1:2のヘキサン/酢酸エチル)によって精製することにより、ベンジル−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2b(0.37g、1.1mmol、黄色のオイル)を得た。収率:72%。
MSm/z(ESI):343および345[M+1]
工程3
ベンジル−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)中における、ベンジル−3−(8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2c(0.118g、0.36mmol)、N−ブロモスクシンイミド(0.71g、4.0mmol)の懸濁液を、室温で1時間撹拌した。当該反応を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(30mL×4)。収集した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。当該ろ液を真空下において濃縮し、残留物を分取TLC(1:1のヘキサン/酢酸エチル)によって精製することにより、表題の化合物ベンジル−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2c(0.143g、0.34mmol、黄色のオイル)を得た。収率:94%。
MSm/z(ESI):421および423[M+1]
工程4
ベンジル−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
密封管(120mL)において、ベンジル−3−(1−ブロモ−8−クロロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2f(0.143g、0.34mmol)を、イソプロパノール(10mL)に溶解させ、撹拌しながら、水酸化アンモニウム(30%水溶液、2mL)を滴加した。当該菅を密封し、当該混合物を100℃に加熱し、6時間撹拌した。当該混合物を室温まで冷却し、真空下において濃縮した。残留物を分取TLC(19:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製することにより、ベンジル−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2e(0.123g、0.31mmol、黄色のオイル)を得た。収率:90%。
MSm/z(ESI):402および404[M+1]
工程5
ベンジル−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中におけるベンジル−3−(8−アミノ−1−ブロモイミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2e(0.123g、0.31mmol)、1−エチニル−3,5−ジメトキシベンゼン(0.740g、3.10mmol)、およびトリエチルアミン(0.310g、3.10mmol)の溶液に、ヨウ化第一銅(12mg、0.06mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド(22mg、0.03mmol)を加えた。当該混合物を80℃に加熱し、5時間撹拌した。当該混合物を、室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(50mL×3)。収集した有機相を塩水で洗浄し(20mL×2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。残留物を分取TLC(19:1のジクロロメタン/メタノール)によって精製することにより、ベンジル−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2f(52.5mg、0.11mmol、灰色固体)を得た。収率:35%。
MSm/z(ESI):484[M+1]
工程6
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(アゼチジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸塩
塩酸(37%水溶液、1mL)中におけるベンジル−3−(8−アミノ−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−3−イル)アゼチジン−1−カルボキシレート2f(10.5mg、0.02mmol、灰色固体)の懸濁液を室温で3時間撹拌した。当該反応物を超純水(5mL)で希釈し、ジエチルエーテル(5mL)で洗浄した。当該水相を真空下において濃縮することにより、1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(アゼチジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸塩2g(11.3mg、0.027mmol、黄色固体)を得た。収率:100%。
MSm/z(ESI):350[M+1]
工程7
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
無水N,N−ジメチルアセトアミド(1.0mL)および無水テトラヒドロフラン(1.2mL)中における1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(アゼチジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン塩酸塩2g(11.3mg、0.027mmol)およびトリエチルアミン(20mg、0.20mmol)の懸濁液を、0℃で10分間撹拌した。窒素保護下において、激しく撹拌しながら、無水テトラヒドロフラン(1.0mL)中における塩化アクリロイル(2mg、0.022mmol)の溶液を滴加した。当該混合物を2分間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(30mL×3)。収集した有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。残留物を分取TLC(20:1のジクロロメタン/メタノール)で精製することにより、1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン2(5.5mg、0.014mmol、白色固体)を得た。収率:70%。
MSm/z(ESI):404[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.16〜7.12(m、1H)、7.10〜7.07(m、1H)、6.72(s、2H)、6.51(s、1H)、6.37(d、J=17.2Hz、1H)、6.24(t、J=17.2Hz、1H)、6.06〜5.78(bs、2H)、5.72(d、J=17.2Hz、1H)、4.90〜4.82(m、1H)、4.66(t、J=8.8Hz、1H)、4.57(t、J=8.8Hz、1H)、4.40〜4.29(m、1H)、4.18〜4.06(m、1H)、3.81(s、6H)。
実施例3
(R)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(R)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン3を、実施例1の第1の工程において(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸を(R)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸で置き換えることにより、実施例1の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):418[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.24〜7.11(m、2H)、6.71(s、2H)、6.50〜6.37(m、3H)、6.19〜5.84(bs、2H)、5.78〜5.70(m、1H)、4.16〜4.07(m、2H)、3.96〜3.93(m、1H)、3.80(s、6H)、3.80〜3.61(m、2H)、2.46〜2.22(m、2H)。
実施例4
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン4を、実施例1の第1の工程において(S)−1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸を1−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸で置き換えることにより、実施例1の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):418[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.24〜7.04(m、2H)、6.71(d、J=2.0Hz、2H)、6.51〜6.48(m、1H)、6.51〜6.32(m、2H)、6.19〜5.84(bs、2H)、5.75〜5.65(m、1H)、4.24〜4.03(m、2H)、4.02〜3.89(m、1H)、3.81(s、6H)、3.80〜3.61(m、2H)、2.55〜2.16(m、2H)。
実施例5
(R)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−イノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(R)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−イノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン5を、実施例3の工程に従って、ただし、実施例3の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化ブタ−2−イノイルで置き換えることにより、実施例3の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):430[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.23〜7.12(m、2H)、6.72(s、2H)、6.50(s、1H)、6.20〜5.80(br、2H)、4.24〜3.99(m、3H)、3.81(s、6H)、3.74〜3.60(m,2H)、2.44〜2.34(m、2H)、2.04〜1.95(m、3H)。
実施例6
(R)−(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(R)−(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン6を、実施例3の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化2−ブテノイルで置き換えることにより、実施例3の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):432[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.23〜7.14(m、2H)、6.98〜6.96(m、1H)、6.72(s、2H)、6.50(s、1H)、6.16(d、J=15.2Hz、1H)、5.95(bs、2H)、4.13〜3.94(m,3H)、3.81(s、6H)、3.73〜3.63(m、2H)、2.45〜2.30(m、2H)、1.91〜1.87(m、3H)。
実施例7
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン7を、実施例4の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化2−ブテノイルで置き換えることにより、実施例4の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):432[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.23〜7.14(m、2H)、6.98〜6.96(m、1H)、6.72(s、2H)、6.50(s、1H)、6.16(d、J=7.6Hz、1H)、5.99〜5.91(br、2H)、4.13〜3.94(m、3H)、3.81(s、6H)、3.73〜3.63(m、2H)、2.45〜2.30(m、2H)、1.91〜1.87(m、3H)。
実施例8
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−プロピノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−プロピノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン8を、実施例4の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化プロピオロイルで置き換えることにより、実施例4の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):416[M+1]
実施例9
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−イノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタン−2−イノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン9を、実施例4の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化ブタ−2−イノイルで置き換えることにより、実施例4の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):430[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.23〜7.14(m、2H)、6.72(s、2H)、6.50(s、1H)、5.88(br、2H)、4.24〜4.02(m、3H),3.81(s、6H)3.88〜3.60(m、2H)、2.44〜2.39(m、2H)、2.05(s、3H)。
実施例10
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−(4−ジメチルアミノ))ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−(4−ジメチルアミノ))ブタン−2−エノイルピロリジン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン10を、実施例4の第7の工程において塩化アクリロイルを(E)−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイルクロリドで置き換えることにより、実施例4の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):475[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.20〜7.16(m、2H)、6.98〜6.90(m、1H)、6.71(s、2H)、6.50(s、1H)、6.45(s、1H)、5.85〜5.78(br、2H)、4.13〜4.11(m、2H)、3.97〜3.94(m、3H)、3.81(s、6H)、3.76〜3.77(m、2H)、2.30〜2.28(m、8H)。
実施例11
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタ−2−エノイルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
(E)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタ−2−エノイルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン11を、実施例2の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化2−ブテノイルで置き換えることにより、実施例2の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):418[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.14〜7.12(m、1H)、7.09〜7.07(m、1H)、7.02〜6.82(m、1H)、6.72(s、2H)、6.51(s、1H)、6.18〜5.85(m、2H)、5.36〜5.33(m、1H)、4.84〜4.80(m、1H)、4.64〜4.61(m、1H)、4.55〜4.50(m、1H)、4.38〜4.26(m、1H)、4.18〜4.03(m、1H)、3.81(s、6H)、1.89(d、J=5.2Hz、3H)。
実施例12
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタ−2−イノイルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン
Figure 0006959663
1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−ブタ−2−イノイルアザシクロブタン−3−イル)イミダゾ[1,5−a]ピラジン−8−アミン12を、実施例2の第7の工程において塩化アクリロイルを塩化ブタ−2−イノイルで置き換えることにより、実施例2の工程に従って調製した。
MSm/z(ESI):416[M+1];
H−NMR(400MHz、CDCl)δ7.15(d、J=2.8、1H)、7.08(d、J=2.8、1H)、6.72(s、2H)、6.51(s、1H)、5.86〜5.82(br、2H)、4.79〜4.71(m、1H)、4.61(t、J=8.4Hz、1H)、4.50(t、J=8.4Hz、1H)、4.38(t、J=8.8Hz、1H)、4.17〜4.05(m、1H)、3.81(s、6H)、1.99(s、3H)。
生物学的実験
FGFR1活性阻害試験
線維芽細胞増殖因子レセプタ1(FGFR1)のチロシンキナーゼ活性に対する本発明による化合物の影響を、インビトロでのキナーゼアッセイ実験によって評価した。
当該実験方法は、以下のように要約される:
FGFR1のインビトロ活性は、HTRF(均一時間分解蛍光:Homogeneous Time-Resolve Fluorescence)キナーゼアッセイキットにより、当該キナーゼ反応における当該基質のリン酸化度をアッセイすることよって特定した。当該反応緩衝液は、以下の成分:5倍希釈された酵素緩衝液/キナーゼ5X(Cisbio、カタログ番号62EZBFDD)(主要成分:50mMのHEPES、pH7.0)、5mMのMgCl、1mMのDTT、で構成され;ヒト遺伝子組換えFGFR1触媒構造ドメインタンパク質(アミノ酸308〜731)は、Tsinghua大学、Zheng Yutongビルにある、Tsinghua Protein Purification and Characterization Centerから購入し、反応緩衝液によって0.6ng/μLキナーゼ溶液へと希釈し;当該基質反応溶液は、反応緩衝液で400nMに希釈されたビオチン標識化チロシンキナーゼ基質(Cisbio、カタログ番号62TK0PEC)と、40μMのATPと、を含んでおり、ならびに当該アッセイ溶液は、アッセイ緩衝液(Cisbio、カタログ番号62SDBRDF)で0.125ng/μLに希釈されたEu3+で標識化されたケージ形状の抗体(Cisbio、カタログ番号61T66KLB)と、25nMの、ストレプトアビジンで標識化されたXL665(Cisbio、カタログ番号610SAXLB)と、を含んでいた。
当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて1mMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、当該反応緩衝液で40倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。
4μLの化合物溶液と2μLのFGFR1キナーゼ溶液とを、384ウェルアッセイプレート(Thermofish、カタログ番号264706)に加え、均一に混合し、次いで室温で15分間インキュベートし;続いて、4μLの当該基質反応溶液をそこに加え、当該反応混合物を室温で60分間インキュベートし;次いで、当該反応物に対して等体積の10μLのアッセイ溶液をそこに加え、均一に混合した後、室温で静置した。60分後、EDTAにより当該アッセイ溶液における酵素反応を停止させ、リン酸化生成物を、同時に、Eu3+で標識されたケージ形状の抗体(ドナー)およびストレプトアビジンで標識されたXL665抗体(レセプタ)の両方によって同定した。レーザーによる励起の後、お互いに近くにあるドナーおよびレセプタは、エネルギー共鳴移動を受け、当該ドナー(620nm)からレセプタ(665nm)へと移動されたエネルギーは、Envision(Perkin Elmer、米国カリフォルニアのリモンシティにある企業)によって検出することができた。665/620の比は、当該基質のリン酸化度に対して正の相関にあり、したがって、FGFR1キナーゼ活性の検出に対して正の相関にある。この実験において、FGFR1タンパク質を加えなかった群を、ネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、FGFR1タンパク質を加えたが当該化合物は加えなかった群を、ポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。FGFR1活性に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、10の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
FGFR2活性阻害試験
線維芽細胞増殖因子レセプタ2(FGFR2)の活性に対する本発明による化合物の影響を、インビトロでのキナーゼアッセイ実験によって評価した。
当該実験方法は、以下のように要約される:
FGFR2のインビトロ活性は、HTRFキナーゼアッセイキットにより、キナーゼ反応における基質のリン酸化度をアッセイすることによって特定した。当該反応緩衝液は、以下の成分:5倍希釈された酵素緩衝液/キナーゼ5X(Cisbio、カタログ番号62EZBFDD)(主成分:50mMのHEPES、pH7.0)、5mMのMgCl,1mMのDTT、で構成され;ヒト遺伝子組換えFGFR2触媒構造ドメインタンパク質(アミノ酸400〜821)は、Beijing Sino Biological Inc.(Zhonghe Street 14, B−203, Beijing Economic and Technological Development Zone, 4008909989)から市販されており、それを反応緩衝液で0.045ng/μLキナーゼ溶液へと希釈し;当該基質反応溶液は、反応緩衝液で800nMに希釈されたビオチン標識化チロシンキナーゼ基質(Cisbio、カタログ番号62TK0PEC)と、50μMのATPと、を含んでおり、ならびに当該アッセイ溶液は、アッセイ緩衝液(Cisbio、カタログ番号62SDBRDF)で0.125ng/μLに希釈された、Eu3+で標識化されたケージ形状の抗体(Cisbio、カタログ番号61T66KLB)と、50nMの、ストレプトアビジンで標識化されたXL665(Cisbio、カタログ番号610SAXLB)と、を含んでいた。
当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて100μMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.0061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、当該反応緩衝液で40倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。
4μLの化合物溶液と2μLのFGFR2キナーゼ溶液とを、384ウェルアッセイプレート(Thermo、カタログ番号264706)に加え、均一に混合し、次いで、室温で15分間インキュベートし;続いて、4μLの当該基質反応溶液をそこに加え、当該反応混合物を室温で60分間インキュベートし;次いで、当該反応物に対して等体積の10μLのアッセイ溶液をそこに加え、均一に混合した後、室温で静置した。60分後、EDTAにより当該アッセイ溶液における酵素反応を停止させ、リン酸化生成物を、同時に、Eu3+で標識されたケージ形状の抗体(ドナー)およびストレプトアビジンで標識されたXL665抗体(レセプタ)の両方によって同定した。レーザーによる励起の後、お互いに近くにあるドナーおよびレセプタは、エネルギー共鳴移動を受け、当該ドナー(620nm)からレセプタ(665nm)へと移動されたエネルギーは、Envision(Perkin Elmer、米国カリフォルニアのリモンシティにある企業)によって検出することができた。665/620の比は、当該基質のリン酸化度に対して正の相関にあり、したがって、FGFR2キナーゼ活性の検出に対して正の相関にある。この実験において、FGFR2タンパク質を加えなかった群を、ネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、FGFR2タンパク質を加えたが当該化合物は加えなかった群を、ポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。FGFR2活性に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、10の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
FGFR3活性阻害試験
線維芽細胞増殖因子レセプタ3(FGFR3)の活性に対する本発明による化合物の影響を、インビトロでのキナーゼアッセイ実験によって評価した。
当該実験方法は、以下のように要約される:
FGFR3のインビトロ活性は、HTRFキナーゼアッセイキットにより、キナーゼ反応における基質のリン酸化度をアッセイすることによって特定した。当該反応緩衝液は、以下の成分:5倍希釈された酵素緩衝液/キナーゼ5X(Cisbio、カタログ番号62EZBFDD)(主成分:50mMのHEPES、pH7.0)、5mMのMgCl,1mMのDTT、で構成され;ヒト遺伝子組換えFGFR3触媒構造ドメインタンパク質(アミノ酸399〜806)は、Sino Biological Inc.(Zhonghe Street 14, Beijing Economic and Technological Development Zone)から市販されており、それを反応緩衝液で0.3ng/μLキナーゼ溶液へと希釈し;当該基質反応溶液は、反応緩衝液で1000nMに希釈されたビオチン標識化チロシンキナーゼ基質(Cisbio、カタログ番号62TK0PEC)と、90μMのATPとで構成され、ならびに当該アッセイ溶液は、アッセイ緩衝液(Cisbio、カタログ番号62SDBRDF)で0.125ng/μLに希釈された、Eu3+で標識化されたケージ形状の抗体(Cisbio、カタログ番号61T66KLB)と、62.5nMの、ストレプトアビジンで標識化されたXL665(Cisbio、カタログ番号610SAXLB)と、を含んでいた。
当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて100μMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.0061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、当該反応緩衝液で40倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。
4μLの化合物溶液と2μLのFGFR3キナーゼ溶液とを、384ウェルアッセイプレート(Thermofish、カタログ番号264706)に加え、均一に混合し、次いで室温で15分間インキュベートし;続いて、4μLの当該基質反応溶液をそこに加え、当該反応混合物を室温で60分間インキュベートし;次いで、当該反応物に対して等体積の10μLのアッセイ溶液をそこに加え、均一に混合した後、室温で静置した。60分後、EDTAにより当該アッセイ溶液における酵素反応を停止させ、リン酸化生成物を、同時に、Eu3+で標識されたケージ形状の抗体(ドナー)およびストレプトアビジンで標識されたXL665抗体(レセプタ)の両方によって同定した。レーザーによる励起の後、お互いに近くにあるドナーおよびレセプタは、エネルギー共鳴移動を受け、当該ドナー(620nm)からレセプタ(665nm)へと移動されたエネルギーは、Envision(Perkin Elmer、米国カリフォルニアのリモンシティにある企業)によって検出することができた。665/620の比は、当該基質のリン酸化度に対して正の相関にあり、したがって、FGFR3キナーゼ活性の検出に対して正の相関にある。この実験において、FGFR3タンパク質を加えなかった群を、ネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、FGFR3タンパク質を加えたが当該化合物は加えなかった群を、ポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。FGFR3活性に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、10の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
FGFR4活性阻害試験
線維芽細胞増殖因子レセプタ4(FGFR4)の活性に対する本発明による化合物の影響を、インビトロでのキナーゼアッセイ実験によって評価した。
当該実験方法は、以下のように要約される:
FGFR4のインビトロ活性は、HTRFキナーゼアッセイキットにより、キナーゼ反応における基質のリン酸化度をアッセイすることによって特定した。当該反応緩衝液は、以下の成分:5倍希釈された酵素緩衝液/キナーゼ5X(Cisbio、カタログ番号62EZBFDD)(主成分:50mMのHEPES、pH7.0)、5mMのMgCl,1mMのDTT、で構成され;ヒト遺伝子組換えFGFR4触媒構造ドメインタンパク質(アミノ酸460〜802)は、Tsinghua Protein Purification and Characterization Centerから市販されており、それを、反応緩衝液によって0.5ng/μLキナーゼ溶液へと希釈し;当該基質反応溶液は、反応緩衝液で500nMに希釈されたビオチン標識化チロシンキナーゼ基質(Cisbio、カタログ番号62TK0PEC)と、90μMのATPとで構成され、ならびに当該アッセイ溶液は、アッセイ緩衝液(Cisbio、カタログ番号62SDBRDF)で0.125ng/μLに希釈された、Eu3+で標識化されたケージ形状の抗体(Cisbio、カタログ番号61T66KLB)と、31.25nMの、ストレプトアビジンで標識化されたXL665(Cisbio、カタログ番号610SAXLB)と、を含んでいた。
当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて100μMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.0061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、当該反応緩衝液で40倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。
4μLの化合物溶液と2μLのFGFR4キナーゼ溶液とを、384ウェルアッセイプレート(Thermo、カタログ番号264706)に加え、均一に混合し、次いで、室温で15分間インキュベートし;続いて、4μLの当該基質反応溶液をそこに加え、当該反応混合物を室温で60分間インキュベートし;次いで、当該反応物に対して等体積の10μLのアッセイ溶液をそこに加え、均一に混合した後、室温で静置した。60分後、EDTAにより当該アッセイ溶液における酵素反応を停止させ、リン酸化生成物を、同時に、Eu3+で標識されたケージ形状の抗体(ドナー)およびストレプトアビジンで標識されたXL665抗体(レセプタ)の両方によって同定した。レーザーによる励起の後、お互いに近くにあるドナーおよびレセプタは、エネルギー共鳴移動を受け、当該ドナー(620nm)からレセプタ(665nm)へと移動されたエネルギーは、Envision(Perkin Elmer、米国カリフォルニアのリモンシティに存在する)によって検出することができた。665/620の比は、当該基質のリン酸化度に対して正の相関にあり、したがって、FGFR4キナーゼ活性の検出に対して正の相関にある。この実験において、FGFR4タンパク質を加えなかった群を、ネガティブコントロール(100%阻害)として使用し、FGFR4タンパク質を加えたが当該化合物は加えなかった群を、ポジティブコントロール(0%阻害)として使用した。FGFR4活性に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、10の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
Figure 0006959663
RT4細胞増殖阻害試験
RT4膀胱癌細胞の増殖に対する本発明の化合物の効果を、発光式細胞生存試験実験(luminescent cell viability test experiment)を使用して評価した。当該実験方法は、以下のように要約される:独特で安定なルシフェラーゼによって活性な細胞代謝の指標物質ATPを検出するために、CellTilter−Glo(CTG)アッセイキットを使用したが、当該試験において発生された光シグナルは、培地における活性な細胞の数に正比例するため、結果として、RT4細胞増殖を検出するために当該キットを使用した。
CellTilter−Glo試薬(Promega、G7572)は、CTG凍結乾燥粉末とCTG緩衝液とで構成され、使用の際に、当該凍結乾燥粉末を当該緩衝液に溶解させた。
RT4膀胱癌細胞(細胞の供給元:Shanghai Academy of Life Sciences,Chinese Academy of Sciences)を、10%のFBS(GBICO、10099−141)および100ユニット/mlのマイシリン混合溶液(Thermofisher, 15140122)を含有する、DMEM完全培地(Thermofisher、11995073)において培養した。細胞の覆う面積が培養容器の80〜90%に達したとき、当該細胞を、0.25%のパンクレアチン(EDTAを含有する)(Thermofisher、25200056)によって消化し、破壊した後で、それらを、各ウェルあたり1000個の細胞において(27μLのDMEM完全培地)、白色の384ウェルプレート(Thermofisher, 164610)に播種し、次いで、当該384ウェルプレートを、37℃および5%COのインキュベータに入れ、一晩(18〜20時間)培養した。当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて5mMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、FBS不含DMEM培地で50倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。一晩培養した後、DMEMで希釈した3μLの化合物を各ウェルに加え、穏やかに遠心分離し、均一に混合した。10μMのTAS−120((S)−1−((3,5−ジメトキシフェニル)エチニル)−3−(1−アクリロイルピロリジン−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−8−アミン、PCT国際出願第2015008844号)を加えた群は、ネガティブコントロール(100%阻害)としての役割を果たし、0.2%のDMSOの群は、ポジティブコントロール(0%阻害)としての役割を果たした。この384ウェルプレートを、さらなる培養のために37℃および5%COのインキュベータに入れ、72時間後に取り出し、室温で30分間静置した。CTG試薬も取り出し、室温とバランスを取った。15μlのCTG試薬を、各ウェルに加え、穏やかに振盪するシェーカーの上に3分間置位置して、十分な細胞溶解を確保した。発光シグナルを安定させるために10分間静置した後、発光シグナルをEnVision(Perkin Elmer、米国カルフォルニアのリモンシティにある)で読み取った。
RT4細胞増殖に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、8の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
Figure 0006959663
Hep3B細胞増殖阻害試験
Hep3B細胞増殖に対する本発明による化合物の影響を、発光式細胞生存試験によって評価した。
当該実験方法は、以下のように要約される:
独特で安定なルシフェラーゼによって活性な細胞代謝の指標物質ATPを検出するために、CellTilter−Glo(CTG)アッセイキットを使用したが、当該試験において発生された光シグナルは、培地における活性な細胞の数に正比例するため、結果として、Hep3Bの細胞増殖を検出するために当該キットを使用した。
CellTilter−Glo試薬(Promega、G7572)は、CellTilter−Glo凍結乾燥粉末とCellTilter−Glo緩衝液とで構成され、使用の際に、当該凍結乾燥粉末を当該緩衝液に溶解させた。
Hep3B細胞(ATCC、HB−8064)(細胞の供給源:Shanghai Academy of Life Sciences,Chinese Academy of Sciences)を、10%のFBS(GBICO、10099−141)および100ユニット/mlのマイシリン混合溶液(Thermofisher、15140122)を含有する、DMEM完全培地(Thermofisher、11995073)において培養した。細胞の覆う面積が培養容器の80〜90%に達したとき、当該細胞を、0.25%のパンクレアチン(EDTAを含有する)(Thermofisher、25200056)によって消化し、破壊した後で、それらを、各ウェルあたり1000個の細胞において(27μLのDMEM完全培地)、白色の384ウェルプレート(Thermofisher、164610)に播種し、次いで、当該384ウェルプレートを、37℃および5%COのインキュベータに入れ、一晩(18〜20時間)培養した。当該化合物を、100%のDMSOに溶解させて5mMに希釈し、次いで、4倍希釈系列を0.0061μMの最小濃度までDMSOにより希釈し、各濃度点を、FBS不含DMEM培地で50倍に希釈した。当該化合物のIC50値が非常に低い場合、当該化合物の初期濃度を下げることができる。一晩培養した後、DMEMで希釈した3μLの化合物を各ウェルに加え、穏やかに遠心分離し、均一に混合し、この場合、ネガティブコントロール(100%阻害)として機能するように10μMのBLU9931群を加え、ポジティブコントロール(0%阻害)として機能するように0.2%のDMSO群を加えた。この384ウェルプレートを、さらなる培養のために37℃および5%COのインキュベータに入れ、72時間後に取り出し、室温で30分間静置した。CTG試薬も取り出し、室温とバランスを取った。15μlのCTG試薬を、各ウェルに加え、穏やかに振盪するシェーカーの上に3分間置位置して、十分な細胞溶解を確保した。発光シグナルを安定させるために10分間静置した後、発光シグナルをEnVision(Perkin Elmer、米国カルフォルニアのリモンシティにある企業)で読み取った。Hep3B細胞増殖に対する当該化合物の阻害割合は、以下の式によって計算することができた:
阻害割合=100−100×(シグナル化合物−シグナルネガティブコントロール)/シグナルポジティブコントロール−シグナルネガティブコントロール
当該化合物のIC50は、8の濃度点から、ソフトウェアXLfit(ID Business Solutions Ltd.、英国)により、以下の式によって計算した:
Y=ボトム+(トップ−ボトム)/(1+10^((LogIC50−X)×スロープファクター))
ここで、Yは、阻害割合であり、ボトムは、S字型曲線の下部プラト値であり、トップは、当該S字型曲線の上部プラト値であり、Xは、測定される化合物濃度のlog値であり、スロープファクターは、当該曲線の傾斜係数である。
本発明に実施例化合物は、Hep3B肝臓癌細胞を効率的に阻害することができ、そのIC50は、100〜500nMである。

Claims (9)

  1. 記の式III
    Figure 0006959663
    [式中、
    およびR、−OR り選択され;
    Yは、3〜8員環ヘテロシクリルから選択され
    Zは
    Figure 0006959663
    から選択され;
    結合aは、二重結合または三重結合であり;
    結合aが二重結合の場合、R は、水素であり、R、およびRは、それぞれ独立して、水素、C 〜Cアルキルからなる群より選択され、該アルキルは、−NR 13 14 置換されていてもよく
    合aが三重結合の場合、RおよびRは不在であり、Rは、独立して、水素、C〜Cアルキルからなる群より選択され;
    、C 〜C アルキルより選択され;
    13および 、それぞれ独立して、水素、C〜Cアルキルからなる群より選択されで表される化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩。
  2. 、およびR は、−O(C −C アルキル)から選択され:
    Yは、1個の窒素原子を含む3〜6員環の単環式ヘテロシクリルから選択され;
    Zは、
    Figure 0006959663
    から選択され;
    結合aは、二重結合または三重結合であり;
    結合aが二重結合の場合、R は、水素であり、R 、およびR は、それぞれ独立して、水素、C 〜C アルキルからなる群より選択され、該アルキルは、−NR 13 14 で置換されていてもよく;
    結合aが三重結合の場合、R およびR は不在であり、R は、独立して、水素、C 〜C アルキルからなる群より選択され;
    13 、およびR 14 は、それぞれ独立して、水素、C 〜C アルキルからなる群より選択される]で表される、請求項1記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩。
  3. 下記:
    Figure 0006959663
    Figure 0006959663
    ある、請求項1記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体、希釈剤および/または賦形剤と、を含む、医薬組成物。
  5. FGFR媒介性疾患を治療または予防するための薬物の製造における、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩、あるいは請求項記載の医薬組成物の使用。
  6. FGFR媒介性疾患が腫瘍である、請求項記載の使用。
  7. FGFR媒介性疾患の治療または予防のための、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩、あるいは請求項に記載の医薬組成物。
  8. FGFR媒介性疾患が癌である、請求項記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩、あるいは医薬組成物。
  9. 癌が肝細胞癌および膀胱癌である、請求項記載の化合物、またはその異性体もしくは薬学的に許容される塩、あるいは医薬組成物。
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