JP6958309B2 - 車両用機器 - Google Patents

車両用機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6958309B2
JP6958309B2 JP2017237600A JP2017237600A JP6958309B2 JP 6958309 B2 JP6958309 B2 JP 6958309B2 JP 2017237600 A JP2017237600 A JP 2017237600A JP 2017237600 A JP2017237600 A JP 2017237600A JP 6958309 B2 JP6958309 B2 JP 6958309B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
reflection
vehicle
windshield
curved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017237600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019105716A (ja
Inventor
坂井 誠
安藤 浩
剛史 高沢
雄一郎 早川
孝啓 南原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017237600A priority Critical patent/JP6958309B2/ja
Publication of JP2019105716A publication Critical patent/JP2019105716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6958309B2 publication Critical patent/JP6958309B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Instrument Panels (AREA)
  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)

Description

この明細書による開示は、車両用機器に関する。
従来、ウィンドシールドの下方に配置される車両用機器の一種として、例えば特許文献1には、車両用のヘッドアップディスプレイ装置(以下、「HUD装置」)が開示されている。HUD装置の上面には、車両の上下方向に沿う姿勢の無反射壁部と、無反射用壁部に対して交差した姿勢の防塵カバーとが設けられている。防塵カバーは、無反射用壁部から離れるに従って上方に湾曲する湾曲形状に形成されている。こうした防振カバーの形状により、ウィンドシールドを通して車室内に入射する外光のうちで防塵カバーでの反射によって視認される虞のある光は、実質全て無反射用壁部に入射するようになる。その結果、防塵カバーにて反射された外光が視認者に視認される事態が防がれている。
特開2013‐32087号公報
さて、特許文献1のHUD装置では、防塵カバーでの反射によって視認の虞を生じる外光の実質全てを無反射壁部に到達させるように、防塵カバーは、上方へ向けて大きく湾曲した形状とされている。同様に、無反射用壁部は、防塵カバーでの反射によって視認の虞を生じる外光の実質全てが入射するように、上下方向の高さを十分に確保されている。以上によれば、防塵カバーの上下方向の寸法を低減することも、無反射用壁部の上下方向の寸法を低減することも困難となり、小型化が妨げられていた。
本開示は、HUD装置等の車両用機器について、小型化を実現可能な構成の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、車両(A)においてウィンドシールド(50)の下方に配置される車両用機器であって、車両の上方に向かうに従い後方に傾斜する姿勢であり、光を拡散又は吸収するよう形成された低反射壁面(31)と、低反射壁面から車両の後方に離れるに従い上方に湾曲する湾曲形状であり、ウィンドシールドを通して入射する外光の少なくとも一部を、低反射壁面及びウィンドシールドの下縁部分に設けられた遮光部(56)の両方に向けて反射する湾曲反射面(21)と、湾曲反射面にて反射された外光のうちで、遮光部が設けられた反射領域(57)にてさらに反射された反射光を拡散又は吸収するよう形成された外光到達壁面(32)と、を備える車両用機器とされる。
この態様において、ウィンドシールドを通して入射する外光は、低反射壁面及びウィンドシールドの下縁部分の遮光部、のいずれかへ向けて湾曲反射面によって反射される。このように、低反射壁面へ向けた外光の反射だけでなく、ウィンドシールドの遮光部へ向けた外光の反射も許容されていれば、車両乗員の視認の虞のある外光が実質全て、低反射壁面に到達するように、湾曲反射面を大きく湾曲させる必要が無くなる。同様に、湾曲反射面での反射によって視認の虞のある外光が実質全て入射するように、低反射壁面の上下方向の高さを確保する必要も無くなる。以上によれば、湾曲反射面の湾曲を緩めて湾曲反射面の上下方向の寸法を低減すること、及び低反射壁面の上下方向の寸法を低減することが可能になる。したがって、車両用機器の小型化が実現可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
アイボックス、虚像、及びHUD装置等の位置関係を模式的に示す図である。 ウィンドシールドの構成を示す図である。 第一実施形態によるHUD装置の構成を示す断面図である。 第二実施形態によるHUD装置の構成を示す断面図である。 第三実施形態による表示システムの全体構成を示す断面図である。 第四実施形態によるHUD装置の構成を示す断面図である。 第五実施形態によるHUD装置の構成を示す断面図である。 第六実施形態によるHUD装置の構成を示す断面図である。 変形例1によるHUD装置の構成を示す断面図である。 変形例2による下側遮光層を模式的に示す図である。 変形例3におけるウィンドシールドを示す図である。 下側遮光層を構成するルーバフィルムを模式的に示す図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
図1に示す本開示の第一実施形態によるHUD装置10は、虚像表示装置であって、車両Aに搭載される車両用機器の一つである。HUD装置10は、車両Aにおいてウィンドシールド50の下方であり、車両Aに搭乗した搭乗者(視認者)の着座する運転席の前方に配置されている。HUD装置10は、例えば車両Aのインスツルメントパネル等に設けられた収容空間に収容されている。HUD装置10は、車両Aに関連する各種の情報を視認者に提供する表示デバイスとして機能する。
HUD装置10は、発光表示された表示光像の光を、投影領域58に投影する虚像表示装置である。投影領域58は、例えばウィンドシールド50に予め規定されている。HUD装置10によってウィンドシールド50に投影された光は、投影領域58にて視認者側へ向けて反射され、視認者の頭部周辺に位置するよう予め規定されたアイボックスEBに到達する。アイボックスEBにアイポイントを位置させた視認者は、表示光像の光を、前景に重畳表示された虚像70として視認可能となる。
尚、アイボックスEBは、一例として、JISD0021:1998にて詳細を規定されたアイリプスに基づく領域であって、運転者等の車両Aの搭乗者(視認者)の眼が位置すると想定される領域である。詳記すると。アイリプスは、眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジに基づいて、設定されている。アイリプスとしては、90パーセンタイルアイリプス、95パーセンタイルアイリプス、99パーセンタイルアイリプス等の、90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプスを採用することが好ましい。アイボックスEBは、アイリプス又はアイレンジを包含する領域であってもよく、或いはアイリプス又はアイレンジと実質一致する領域であってもよい。
虚像70は、例えば車速及び燃料残量等の車両の状態情報、並びに経路案内のナビゲーション情報等を、視認者に提示する。虚像70は、例えばアイポイントから車両Aの前方に10〜20メートル程度の空間中に結像される。虚像70は、視認者の見かけ上で路面等に重畳されることで、拡張現実(AR:Augmented Reality)表示として機能する。
以上のウィンドシールド50及びHUD装置10の詳細を順に説明する。尚、以下の説明では、静止した状態で水平面に置かれた車両Aを基準として、上下方向及び前後方向を規定する。即ち、上下方向は、重力に沿う方向であり、前後方向は、車両Aの長手方向であり且つ水平面に沿う方向である。
図1〜図3に示すウィンドシールド50は、車両Aにおいて運転席(視認者)の前方に設けられている。ウィンドシールド50の周縁は、接着剤等によって車両Aのボディに固定されている。ウィンドシールド50は、車室内から車室外へ向けて凸となるような僅かな曲率を有しており、表示光像の光を遠方に結像させる凹面鏡として機能する。ウィンドシールド50は、外側シールドガラス51、内側シールドガラス52、中間膜53及び遮光層55等によって構成されている。
外側シールドガラス51及び内側シールドガラス52は、実質的に無色透明な強化ガラスによって長手矩形の板状に形成されている。ウィンドシールド50は、外側シールドガラス51及び内側シールドガラス52を重ね合わせてなる合わせガラスである。外側シールドガラス51及び内側シールドガラス52の間には、中間膜53及び遮光層55が挟み込まれている。
中間膜53は、飛散防止機能、遮音機能及び遮熱機能等を有する樹脂製の薄膜を複数重ねることによって形成されている。中間膜53は、外側シールドガラス51及び内側シールドガラス52の間に、ウィンドシールド50の全体にわたって挟み込まれている。中間膜53は、表示光像の光の反射率を高める光学的な機能を有していてもよい。
遮光層55は、例えば中間膜53と内側シールドガラス52との間に設けられている。遮光層55は、例えば反射性の黒色セラミックの印刷等によって形成されている。遮光層55は、ウィンドシールド50の四つの外縁部分から中央へ向かって、所定の幅で設けられている(図2参照)。ウィンドシールド50の四辺に設けられる遮光層55の幅は、運転席に着座した視認者の視界を妨げないような大きさに規定されており、互いに異なっていてもよい。遮光層55は、ウィンドシールド50の中央部分には形成されていない。遮光層55は、高い遮光機能を有しており、ウィンドシールド50に入射した太陽光等の外光を反射する。加えて遮光層55は、ウィンドシールド50の接着部分を車外から見えないようにしている。
以上のウィンドシールド50には、反射領域57及び上述の投影領域58が予め規定されている。反射領域57は、ウィンドシールド50の車室内側の表面のうちで、ウィンドシールド50の下縁部分に設けられた遮光層55(以下、「下側遮光層56」)と重なる領域に規定されている。反射領域57は、HUD装置10の上方且つ前方に位置している。下側遮光層56の上縁は、反射領域57の上縁56aと実質一致している。投影領域58は、上述したように視認者のアイボックスEBの前方であって、反射領域57よりも上方に規定されている。投影領域58は、ウィンドシールド50の車室内側の表面のうちで、遮光層55が形成された領域とは異なる領域に規定されている。
HUD装置10は、車両Aに搭載された複数の表示器のうちの一つである。HUD装置10は、表示制御装置100に電気的に接続されている。HUD装置10による虚像70の表示は、表示制御装置100によって制御される。HUD装置10は、プロジェクタ11、投影光学系12、ハウジング15、防塵シート20、光トラップ壁30等によって構成されている。
プロジェクタ11は、投影光学系12と協働し、表示光像の光を投影領域58に投影する。プロジェクタ11は、表示光像の光を、投影光学系12へ向けて射出する。プロジェクタ11は、液晶パネル及びバックライト等からなる構成であってもよく、又は有機ELパネルを主体とした構成であってもよい。
投影光学系12は、プロジェクタ11から入射した表示光像の光を投影領域58に投影する。投影光学系12は、一つ以上の反射鏡、レンズ及びDOE(Diffractive Optical Element)等の光学素子を組み合わせてなる。投影光学系12は、例えば凸面鏡13及び凹面鏡14を有している。凸面鏡13は、プロジェクタ11から入射した光を、凹面鏡14へ向けて反射する。凹面鏡14は、凸面鏡13にて反射された光を、投影領域58へ向けてさらに反射する。凹面鏡14にて反射された表示光像の光は、防塵シート20を透過しつつ、投影領域58に到達する。以上により、表示光像の虚像70が視認者から視認可能に表示される。
ハウジング15は、インスツルメントパネル等に確保された収容空間に収容可能な外観形状である。ハウジング15は、樹脂材料又は金属材料により、箱状に形成されている。ハウジング15には、プロジェクタ11及び投影光学系12が収容されている。ハウジング15は、プロジェクタ11、凸面鏡13及び凹面鏡14を保持しており、これらの光学的な位置関係を高精度に規定している。ハウジング15の天井壁には、投影開口16が形成されている。投影開口16は、投影光学系12によって反射された表示光像の光を通過させる。
防塵シート20は、アクリル及びポリカーボネート等の樹脂材料、又はガラス等の透光性を有する材料により、湾曲した薄い板状に形成されている。防塵シート20は、ハウジング15の投影開口16の全体を閉塞する蓋形状であり、投影開口16に嵌め込まれている。防塵シート20は、投影開口16への内嵌により、ハウジング15の内部への異物(塵、埃、水分等)の侵入を防止する。防塵シート20は、表示光像の光を透過させる光学的な機能と、ウィンドシールド50を通じて車室内に入射した外光を反射する光学的な機能とを備えている。
防塵シート20は、光トラップ壁30の後方に位置している。防塵シート20にて、ハウジング15の外側に露出した外表面には、湾曲反射面21が形成されている。湾曲反射面21は、ウィンドシールド50の下方に位置しており、ウィンドシールド50と上下方向において対向している。湾曲反射面21には、光の反射率を高めるための光学的なコーティング処理が施されている。湾曲反射面21は、ハウジング15の内部に向けて凹む凹面状に形成されている。
防塵シート20は、車両Aの前後方向にのみ曲率を有しており、車両Aの横方向には曲率を有していない。防塵シート20には、放物線の一部分に準じた湾曲が形成されている。その結果、湾曲反射面21は、放物曲面となっている。湾曲反射面21は、車両Aの前後方向に沿って光トラップ壁30から離れるに従い、上方に湾曲している。湾曲反射面21のうちで最も上方に位置する後縁23は、下側遮光層56の上縁56aと同程度の高さ位置、又は上縁56aよりも低い高さ位置に設けられている。加えて後縁23は、HUD装置10よりも後方にあるインスツルメントパネルの本体部分よりも下方に位置している。こうした形状及び配置により、防塵シート20の全体は、運転席に着座する視認者からは見えなくされている。
光トラップ壁30は、例えば樹脂材料によって板状に形成されている。光トラップ壁30は、ハウジング15とは別部品として設けられ、インスツルメントパネルの収容空間の開口周縁にベゼルとして取り付けられている。光トラップ壁30は、投影開口16及び防塵シート20の各前縁に臨む位置に設けられている。光トラップ壁30は、投影開口16及び防塵シート20の各前縁に沿って、車両Aの横方向に帯状に延伸している。光トラップ壁30は、水平面に対して傾斜した姿勢で形成されている。光トラップ壁30は、上方へ向かうに従って、車両Aの後方に傾斜した傾斜姿勢で設けられている。光トラップ壁30は、投影開口16及び防塵シート20へ向けてオーバーハングした形状である。
光トラップ壁30のうちで最も前方に位置する下縁30bは、防塵シート20の全体よりも下方に位置している。一方、光トラップ壁30のうちで最も後方に位置する上縁30aは、湾曲反射面21の後縁23及び下側遮光層56の上縁56aよりも下方に位置している。換言すれば、光トラップ壁30の上縁30aと防塵シート20の後縁23とを含むように仮想平面40を規定した場合、下側遮光層56の上縁56aは、仮想平面40よりも上方に位置している。
光トラップ壁30は、外光を捕捉するための光学壁である。光トラップ壁30の両板面での光の反射は、ごく僅かに抑えられている。光トラップ壁30の両板面(両面)には、第一無反射面31及び第二無反射面32が形成されている。第一無反射面31及び第二無反射面32には、例えば微小なシボ加工或いは黒色の塗装又は印刷等が施されている。こうした構成により、第一無反射面31及び第二無反射面32は、入射した光の大部分或いは実質全てを拡散又は吸収することができる。第一無反射面31は、光トラップ壁30の後面(下面)に設けられている。第一無反射面31は、防塵シート20の湾曲反射面21と対向している。第二無反射面32は、光トラップ壁30の前面(上面)に設けられている。第二無反射面32は、下側遮光層56と対向しており、反射領域57の下方に位置している。
以上の構成にて、外光が迷光となるのを防止する仕組みをさらに説明する。
防塵シート20の湾曲反射面21には、前後方向に並ぶ配置にて、前方反射域24及び後方反射域25が隣接して規定されている。前方反射域24は、湾曲反射面21のうちで光トラップ壁30の近傍の範囲であり、後方反射域25よりも第一無反射面31の近くに規定されている。後方反射域25は、湾曲反射面21のうちで前方反射域24を除く範囲であり、前方反射域24よりも後方に規定されている。後方反射域25の面積は、前方反射域24の面積よりも広く確保されている。湾曲反射面21から光トラップ壁30を見た場合に、前方反射域24は、第一無反射面31と対向しており、後方反射域25は、第一無反射面31よりも奥側に位置する反射領域57と対向している。
以上の位置関係により、防塵シート20は、前方反射域24に入射する外光の少なくとも一部を、第一無反射面31に到達するように、光トラップ壁30へ向けて反射する。前方反射域24の反射によって第一無反射面31に到達した外光は、第一無反射面31によって吸収又は拡散される。
前方反射域24にて反射され第一無反射面31に到達する外光は、ウィンドシールド50を通して前方反射域24に入射する外光の全てでなくてもよい。前方反射域24は、光トラップ壁30等が無い構成において、車室内の各所で反射されると、アイボックスEBに到達してしまうと想定される一部の外光を、少なくとも第一無反射面31へ向けて反射する。即ち、ウィンドシールド50を通して入射する外光のうちで、車室内の各所で反射されても、アイボックスEBに到達しない他の一部の外光は、前方反射域24にて第一無反射面31から外れた向きに反射されてもよい。
一方、防塵シート20は、後方反射域25に入射する外光を、反射領域57に到達するように、光トラップ壁30の上縁30aよりも上方にある下側遮光層56へ向けて反射する。後方反射域25にて反射された外光は、第一無反射面31の上方を通過し、反射領域57において、内側シールドガラス52の内表面又は下側遮光層56により、第二無反射面32へ向けてさらに反射される。反射領域57での反射によって第二無反射面32に到達した外光は、第二無反射面32によって吸収又は拡散される。
後方反射域25にて反射され第二無反射面32に到達する外光も、ウィンドシールド50を通して前方反射域24に入射する外光の全てでなくてもよい。後方反射域25は、光トラップ壁30等が無い構成において、車室内の各所で反射されると、アイボックスEBに到達してしまうと想定される一部の外光を、少なくとも下側遮光層56へ向けて反射する。即ち、ウィンドシールド50を通して入射する外光のうちで、車室内の各所で反射されても、アイボックスEBに到達しない他の一部の外光は、後方反射域25にて、下側遮光層56から外れた向きに反射されてもよい。
以上のように、湾曲反射面21にて反射された外光のうちで、アイボックスEBへの到達によって視認される虞のある少なくとも一部は、実質全て第一無反射面31及び第二無反射面32のいずれかに到達する。第一無反射面31及び第二無反射面32による外光の反射は、ごく僅かとなるか又は実質生じない。故に、防塵シート20、光トラップ壁30、及び反射領域57は、外光のアイボックスEBへの到達を防止できる。
ここまで説明した第一実施形態の湾曲反射面21は、第一無反射面31へ向けた外光の反射だけでなく、ウィンドシールド50の反射領域57へ向けた外光の反射も許容されている。故に、ウィンドシールド50を通して入射する外光のうちで、湾曲反射面21での反射によって視認の虞を生じる外光が実質全て第一無反射面31に到達するように、湾曲反射面21を上方向に大きく湾曲させる必要が無くなる。同様に、湾曲反射面21での反射によって視認の虞を生じる外光が実質全て入射するように、光トラップ壁30の上下方向の高さを確保する必要も無くなる。以上によれば、湾曲反射面21の湾曲を緩めて湾曲反射面21の上下方向の寸法を低減すること、及び第一無反射面31の上下方向の寸法を低減することが可能になる。したがって、HUD装置10の小型化が実現可能となる。 加えて第一実施形態では、反射領域57にてさらに反射された反射光は、上述したように第二無反射面32にて拡散又は吸収される。故に、反射領域57へ向けた外光の反射が湾曲反射面21に許容されたとしても、反射領域57で反射された反射光が迷光となり、アイボックスEBに到達し、視認者に視認されてしまう事態は、回避される。
また第一実施形態では、第一無反射面31を形成する光トラップ壁30の裏面に、第二無反射面32が形成されている。故に、第一無反射面31に加えて第二無反射面32が必要とされていても、HUD装置10の大型化は、引き起こされ難い。
さらに第一実施形態では、下側遮光層56の上縁56aが仮想平面40よりも上方に位置している。こうした位置関係であれば、湾曲反射面21にて反射された外光は、反射領域57での反射によって第二無反射面32に到達し得る。故に、外光が迷光となる事態は、さらに高い確実性をもって回避される。
また第一実施形態では、湾曲反射面21での反射された後に、車室内の各所にてさらに反射されても、アイボックスEBに到達しないような他の一部の外光は、湾曲反射面21により、湾曲反射面21及び下側遮光層56の両方から外れた向きに反射される。即ち湾曲反射面21は、視認者に視認される虞のある外光を、光トラップ壁30によって捕捉させている。こうした構成であれば、湾曲反射面21及び光トラップ壁30の上下方向の寸法は、いっそう低減され易くなる。
加えて第一実施形態では、下側遮光層56への外光の反射を湾曲反射面21に許容する構成が、HUD装置10に適用されている。HUD装置10は、投影領域58に光を投影する車両用機器であるため、ウィンドシールド50の下方に置かざるを得ない。加えて、投影光学系12を有する構成であるため、小型化が困難な車両用機器である。故に、湾曲反射面21及び第一無反射面31の上下方向の寸法を抑えて小型化を可能にする上記構成は、HUD装置10に適用されて外光の悪影響を低減させるのに好適なのである。
尚、第一実施形態では、HUD装置10が「車両用機器」に相当し、プロジェクタ11及び投影光学系12が「重畳投影部」に相当し、後縁23が「湾曲反射面の上縁」に相当する。加えて、光トラップ壁30が「外光捕捉壁」に相当し、第一無反射面31が「低反射壁面」に相当し、第二無反射面32が「外光到達壁面」に相当し、下側遮光層56が「遮光部」に相当し、アイボックスEBが「想定領域」に相当する。
(第二実施形態)
図4に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態のHUD装置210では、光トラップ壁230の形状が第一実施形態と異なっている。第二実施形態の光トラップ壁230は、第一実施形態と同様に樹脂材料等によって形成されたベゼル部材であり、下トラップ壁部231及び上トラップ壁部232を有している。下トラップ壁部231及び上トラップ壁部232は、それぞれ車両Aの横方向に沿って延伸する板状に形成されている。下トラップ壁部231及び上トラップ壁部232は、一体的に形成されており、各後縁部分で互いに連続している。
下トラップ壁部231は、上方へ向かうに従って、車両Aの後方に傾斜した傾斜姿勢で設けられている。下トラップ壁部231の後面(下面)には、第一実施形態と実質同一の第一無反射面31が形成されている。第一無反射面31は、湾曲反射面21の前方反射域24と対向し、且つ、反射領域57に沿った傾斜姿勢とされている。
上トラップ壁部232は、車両Aの後方へ向かうに従って、上方に僅かに傾斜した傾斜姿勢で設けられている。こうした上トラップ壁部232の姿勢により、光トラップ壁230のうちで最も前方に位置する前縁230bは、光トラップ壁230のうちで最も後方に位置する上縁30aよりも下方に位置している。加えて、光トラップ壁230の上縁30aは、防塵シート20の後縁23よりも、下方に位置している。光トラップ壁230の上縁30aと防塵シート20の後縁23とを含むように仮想平面40を規定した場合、下側遮光層56の上縁56aは、仮想平面40よりも上方に位置する。
上トラップ壁部232の上面には、第一実施形態と実質同一の第二無反射面32が形成されている。第二無反射面32は、第一無反射面31と下側遮光層56との間に設けられており、上下方向において反射領域57と対向している。第二無反射面32は、第一無反射面31及び下側遮光層56に対して傾斜した姿勢であり、水平面に対して僅かに前下がりの姿勢とされている。
以上の構成において、湾曲反射面21のうちで前方反射域24に入射する外光は、下トラップ壁部231へ向けて反射される。そして、下トラップ壁部231に到達した外光は、第一無反射面31によって吸収又は拡散される。一方、湾曲反射面21のうちで後方反射域25に入射する外光は、光トラップ壁230よりも上方にある下側遮光層56へ向けて反射され、第一無反射面31の上方を通過して、反射領域57に到達する。反射領域57において内側シールドガラス52の内表面又は下側遮光層56によって反射された反射光は、上トラップ壁部232に到達し、第二無反射面32によって吸収又は拡散される。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様に、湾曲反射面21での反射によって視認の虞を生じる外光は、実質全て第一無反射面31及び第二無反射面32のいずれかに到達し、迷光となることを抑制される。こうした第一無反射面31及び第二無反射面32の併用により、湾曲反射面21の湾曲を緩めて湾曲反射面21の上下方向の寸法低減、及び第一無反射面31の上下方向の寸法低減が可能になる。したがって、HUD装置210の小型化が実現される。
加えて第二実施形態では、第一無反射面31とは異なる姿勢で第二無反射面32が設けられている。このように、第一無反射面31及び第二無反射面32の姿勢が個別に規定可能であれば、第二無反射面32は、反射領域57にて反射された反射光を適確に捕捉する位置及び姿勢で設けられ得る。したがって、反射領域57にて反射された反射光が迷光となって視認者に視認されてしまう事態は、いっそう回避される。尚、第二実施形態では、HUD装置210が「車両用機器」に相当する。
(第三実施形態)
図5に示す本開示の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態では、メインHUD表示器310とサブHUD表示器110とを含む表示システム300が、インスツルメントパネル内の収容空間に収容されている。表示システム300による虚像表示は、表示制御装置100によって制御される。表示システム300は、AR虚像370と、ステータス虚像170とを、互いに異なる空間中に結像表示する。AR虚像370は、視認者の見た目上においてステータス虚像170の上方に結像される。AR虚像370は、ステータス虚像170よりもウィンドシールド50から遠い位置に結像される。
メインHUD表示器310は、実質同一のHUD装置10(図1参照)と実質同一の構成である。メインHUD表示器310は、AR虚像370を表示するためのARプロジェクタ311及びAR光学系312を有している。ARプロジェクタ311及びAR光学系312は、それぞれ第一実施形態のプロジェクタ11(図3参照)及び投影光学系12(図3参照)に相当する構成である。ARプロジェクタ311及びAR光学系312は、前景に重畳表示されるAR虚像370の光を、防塵シート20の湾曲反射面21を透過させつつ、ウィンドシールド50に規定された投影領域58に投影する。
サブHUD表示器110は、メインHUD表示器310よりも車両Aの前方に搭載されている。サブHUD表示器110は、メインHUD表示器310と車両Aのカウルトップ部材等の間に配置されている。サブHUD表示器110は、下側遮光層56の下方に配置されており、下側遮光層56によって上方を覆われている。サブHUD表示器110は、液晶表示器111及び防塵シート120を有している。液晶表示器111は、ウィンドシールド50にて下側遮光層56が設けられた領域へ向けて、下側遮光層56の下方から、ステータス虚像170の光を投影する。液晶表示器111から射出された光は、反射領域57と概ね同じ領域にて、アイボックスEBへ向けて反射される。防塵シート120は、アクリル及びポリカーボネート等の樹脂材料、又はガラス等の透光性を有する材料により、平板状に形成されている。
ここまで説明した第三実施形態でも、メインHUD表示器310の湾曲反射面21のうちで、後方反射域25によって反射された外光は、反射領域57にてさらに反射されて、第二無反射面32に吸収又は拡散される。そのため、湾曲を緩めて湾曲反射面21の上下方向の寸法を低減すること、及び第一無反射面31の上下方向の寸法を低減することが可能になる。したがって、メインHUD表示器310の小型化が実現可能となる。
加えて第三実施形態では、サブHUD表示器110を下側遮光層56の下方に配置している。こうした構成であれば、防塵シート120への外光の照射は、実質的に生じない。故に、サブHUD表示器110における防塵シート120を平板状に形成することが可能となる。したがって、サブHUD表示器110の小型化がさらに実現される。
尚、第三実施形態では、表示システム300が「車両用機器」に相当し、ARプロジェクタ311及びAR光学系312が「第一投影部」に相当し、AR虚像370が「第一虚像」に相当する。さらに、液晶表示器111が「第二投影部」に相当し、ステータス虚像170が「第二虚像」に相当する。
(第四実施形態)
図6に示す本開示の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第四実施形態のウィンドシールド50は、第一実施形態よりも垂直に近い姿勢で設置されている。換言すれば、第四実施形態のウィンドシールド50の後斜は、第一実施形態よりも小さい。故に、下側遮光層56の上縁56aは、HUD装置410に対して、高い位置に規定されている。こうしたウィンドシールド50の姿勢に対応して、第四実施形態では、光トラップ壁430及び防塵シート420の形状及び位置関係が、第一実施形態とは異なっている。
光トラップ壁430は、第一実施形態と同様に、ウィンドシールド50に沿った姿勢で設けられている。そのため、光トラップ壁430は、第一実施形態よりも垂直に近い姿勢に立設されている。
防塵シート420に形成される湾曲反射面21において、後方反射域25の湾曲は、第一実施形態よりも小さく(緩く)されている。即ち、防塵シート420は、防塵シート20(図3参照)と比較して、平板状に近い湾曲形状である。その結果、防塵シート420の後縁23は、光トラップ壁430の上縁30aと実質的に同じ高さ位置か、又は上縁30aよりも下方に位置している。故に、光トラップ壁430の上縁30aと防塵シート420の後縁23とを含むように規定した仮想平面40は、水平面に沿う姿勢か、又は水平面に対して僅かに後ろ下がりの姿勢となる。このような第四実施形態でも、下側遮光層56の上縁56aは、仮想平面40よりも上方に位置する。
ここまで説明した第四実施形態のように、防塵シート420の湾曲形状は、ウィンドシールド50の姿勢に応じて、適宜変更可能である。そして、ウィンドシールド50及び光トラップ壁430の姿勢が垂直に近づくほど、防塵シート420を平板状に近づけることが可能になる。加えて、湾曲反射面21の湾曲を平板状に近づけても、後方反射域25にて反射された外光は、反射領域57にてさらに反射されて、第二無反射面32に吸収又は拡散される。したがって、第四実施形態でも、防塵シート420の上下方向の寸法を低減し、HUD装置410の小型化を図ることが可能になる。尚、第四実施形態では、HUD装置410が「車両用機器」に相当し、光トラップ壁430が「外光捕捉壁」に相当する。
(第五実施形態)
図7に示す本開示の第五実施形態は、第二実施形態の変形例である。第五実施形態の光トラップ壁530は、断面L字状に形成されている。光トラップ壁530において、上トラップ壁部532は、下トラップ壁部231との連続部分である後方へ向かうに従い、僅かに下方に傾斜した傾斜姿勢とされている。そのため、光トラップ壁530のうちで最も前方に位置する前縁530bは、光トラップ壁530のうちで最も後方に位置する後縁530aよりも上方に位置している。
上トラップ壁部532の上面には、第一無反射面31及び下側遮光層56の間に位置するように、第二無反射面32が設けられている。第二無反射面32と反射領域57との間の角度は、90°よりも僅かに小さい鋭角とされている。第二無反射面32は、反射領域57に対して斜め向きの姿勢で対向しており、反射領域57にて反射された光を入射させ、吸収又は拡散させる。
以上の第五実施形態でも、第二実施形態と同様に、第一無反射面31及び第二無反射面32の併用により、湾曲反射面21の湾曲を緩めて湾曲反射面21の上下方向の寸法低減、及び第一無反射面31の上下方向の寸法低減が可能になる。したがって、HUD装置510の小型化が実現される。尚、第五実施形態では、HUD装置510が「車両用機器」に相当する。
(第六実施形態)
図8に示す本開示の第六実施形態は、第二実施形態の別の変形例である。第六実施形態の光トラップ壁630では、下トラップ壁部631及び上トラップ壁部632が平板状ではなく、それぞれ僅かに湾曲している。故に、下トラップ壁部631の後面に形成される第一無反射面31は、後下方に僅かに凸となる曲面形状とされている。上トラップ壁部632の上面に形成される第二無反射面32は、上方の反射領域57へ向けて僅かに凸となる曲面形状とされている。
以上の第六実施形態のように、第一無反射面31及び第二無反射面32は、平面状でなくても、到達した外光を吸収又は拡散させることができる。故に、第二実施形態と同様に、第一無反射面31及び第二無反射面32の併用により、湾曲反射面21の湾曲を緩めて湾曲反射面21の上下方向の寸法低減、及び第一無反射面31の上下方向の寸法低減が可能になる。したがって、HUD装置610の小型化が実現される。尚、第六実施形態では、HUD装置610が「車両用機器」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記第一実施形態のさらに別の変形例1では、図9に示すように、ウィンドシールド50とHUD装置710との上下方向の距離が、第一実施形態よりも大きく確保されている。即ち、HUD装置710及びインスツルメントパネルの上面は、ウィンドシールド50に対して、第一実施形態よりも低い位置に設けられている。その結果、下側遮光層56の上縁56aは、HUD装置710に対して、相対的に高い位置に規定されている。
以上の変形例1において、後方反射域25は、前上方への光の反射を許容され得る。故に、後方反射域25の曲率を緩めて、湾曲反射面21の形状を平面状に近づけることができる。以上によれば、防塵シート20をさらに薄型化できるため、HUD装置710のいっそうの小型化が実現され得る。
上記実施形態において、遮光層は、外側シールドガラス及び内側シールドガラスの間に中間膜と共に設けられていた。しかし、遮光層は、ウィンドシールドの外側表面に形成されていてもよく、又はウィンドシールドの外側表面に形成されていてもよい。或いは遮光層は、外側シールドガラスと中間膜との間に設けられていてもよく、さらに多層である中間膜の中に一体的に設けられていてもよい。加えて、黒セラミック等に替えて、他の反射性素材により、遮光層が形成されていてもよい。
ここで、ウィンドシールド50において、下側遮光層56の上縁56aは、視界を遮らないように、低い位置に規定されるのがよい。そのため、図10に示す変形例2の下側遮光層56は、エレクトロクロミックによって形成されている。下側遮光層56の光の透過率は、例えば照度センサ80の検出結果に基づき、車両の周囲の外光量が多くなるほど、低い値に調整される。以上のように、調光可能な下側遮光層56とすることで、上縁56aを上方に規定し、防塵シートのさらなる薄型化が実現されてもよい。尚、エレクトロクロミックの透過率は、手動スイッチによる切り替えであってもよい。
さらに、図11及び図12に示す変形例3の下側遮光層56は、ルーバフィルム856によって形成されている。ルーバフィルム856は、中間層として外側シールドガラス51及び内側シールドガラス52の間に設けられていてもよく、又はウィンドシールド50の内側に貼り付けられていてもよい。ルーバフィルム856には、傾斜した姿勢の非透過部856aが微細なピッチで配置されている。ルーバフィルム856は、上方から照射される太陽光等の光線を遮蔽する。一方で、前方からウィンドシールド50に入射する光線は、ルーバフィルム856を透過可能である。こうしたルーバフィルム856の採用により、上縁56aを上方に規定することによっても、防塵シートのさらなる薄型化が実現されてよい。
上記実施形態のHUD装置は、液晶プロジェクタ又は有機ELプロジェクタによって虚像の表示像を表示していた。しかし、レーザモジュール及びスキャナ等からなるレーザプロジェクタを用いてスクリーンに描画した表示光像が、投影光学系によって投影領域に投影されてもよい。さらに、レーザプロジェクタに替えて、DLP(Digital Light Processing,登録商標)を主体としたプロジェクタが採用されてもよい。
上記第三実施形態では、サブHUD表示器110とメインHUD表示器310とが別体とされていた。しかし、サブHUD表示器及びメインHUD表示器が一体的に構成されたHUD装置であってもよい。即ち、一つの筐体内に、ARプロジェクタ及びAR光学系からなる投影部と、液晶表示器を主体とする投影部とが共に収容されていてもよい。
上記第二実施形態等では、下トラップ壁部及び上トラップ壁部が一体的に形成されていた。しかし、下トラップ壁部及び上トラップ壁部は、別々の光トラップ壁として設けられていてもよい。さらに、第一無反射面及び第二無反射面は、光を実質的に反射させないような無反射な表面状態であれば、適宜構成を変更されてもよい。
上記実施形態の湾曲反射面の湾曲は、放物線に基づく形状であった。しかし、湾曲反射面の湾曲形状は、例えばシリンドリカル形状であってもよく、又は自由曲面形状であってもよい。さらに、防塵シートの外表面の全体が湾曲反射面とされていなくてもよく、湾曲反射面は、防塵シートの外表面の一部であってもよい。具体的には、防塵シートの外表面のうちで湾曲反射面を除く範囲に、車室内の各所で反射されても、アイボックスEBに到達しないように外光を反射する外光反射面が設けられていてもよい。
上記実施形態では、車両用機器としてのHUD装置に、本開示による湾曲反射面及び光トラップ壁等の構成を適用した例を説明した。しかし、上記の構成は、HUD装置以外の車両用機器にも、適宜採用可能である。
A 車両、EB アイボックス(想定領域)、10,210,410,510,610,710 HUD装置(車両用機器)、300 表示システム(車両用機器)、11 プロジェクタ(重畳投影部)、111 液晶表示器(第二投影部)、311 ARプロジェクタ(第一投影部)、12 投影光学系(重畳投影部)、312 AR光学系(第一投影部)、21 湾曲反射面、23 後縁(上縁)、30,230,430,530,630 光トラップ壁(外光捕捉壁)、31 第一無反射面(低反射壁面)、32 第二無反射面(外光到達壁面)、40 仮想平面、50 ウィンドシールド、56 下側遮光層(遮光部)、56a 上縁、57 反射領域、58 投影領域、70 虚像、170 ステータス虚像(第二虚像)、370 AR虚像(第一虚像)

Claims (7)

  1. 車両(A)においてウィンドシールド(50)の下方に配置される車両用機器であって、
    前記車両の上方に向かうに従い後方に傾斜する姿勢であり、光を拡散又は吸収するよう形成された低反射壁面(31)と、
    前記低反射壁面から前記車両の後方に離れるに従い上方に湾曲する湾曲形状であり、前記ウィンドシールドを通して入射する外光の少なくとも一部を、前記低反射壁面及び前記ウィンドシールドの下縁部分に設けられた遮光部(56)の両方に向けて反射する湾曲反射面(21)と、
    前記湾曲反射面にて反射された外光のうちで、前記遮光部が設けられた反射領域(57)にてさらに反射された反射光を拡散又は吸収するよう形成された外光到達壁面(32)と、を備える車両用機器。
  2. 前記低反射壁面及び前記外光到達壁面は、板状に形成された外光捕捉壁(30,430)の両面に設けられている請求項に記載の車両用機器。
  3. 前記外光到達壁面は、前記低反射壁面に対して傾斜した姿勢で、前記低反射壁面と前記遮光部との間に設けられている請求項に記載の車両用機器。
  4. 前記遮光部の上縁(56a)は、前記低反射壁面の上縁(30a)と前記湾曲反射面の上縁(23)とを含むよう規定された仮想平面(40)よりも上方に位置する請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用機器。
  5. 前記湾曲反射面は、前記ウィンドシールドを通して入射する外光のうちで、車室内の各所で反射されても、前記車両の搭乗者の眼が位置すると想定された想定領域(EB)に到達しない他の一部の外光を、前記低反射壁面及び前記遮光部の両方から外れた向きに反射する請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用機器。
  6. 前記ウィンドシールドのうちで前記遮光部とは異なる領域に規定された投影領域(58)へ向けて、前記車両の前景に重畳表示される虚像(70)の光を、前記湾曲反射面を透過させつつ投影する重畳投影部(11,12)、をさらに備える虚像表示装置である請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用機器。
  7. 前記ウィンドシールドのうちで前記遮光部とは異なる領域に規定された投影領域(58)へ向けて、前景に重畳表示される第一虚像(370)の光を、前記湾曲反射面を透過させつつ投影する第一投影部(311,312)と
    前記ウィンドシールドにて前記遮光部が設けられた領域内へ向けて、前記遮光部の下方から第二虚像(170)の光を投影する第二投影部(111)と、をさらに備える虚像表示装置である請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用機器。
JP2017237600A 2017-12-12 2017-12-12 車両用機器 Active JP6958309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017237600A JP6958309B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 車両用機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017237600A JP6958309B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 車両用機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019105716A JP2019105716A (ja) 2019-06-27
JP6958309B2 true JP6958309B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=67061247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017237600A Active JP6958309B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 車両用機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6958309B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021054277A1 (ja) * 2019-09-19 2021-03-25 株式会社小糸製作所 ヘッドアップディスプレイおよび画像表示システム
JP7483355B2 (ja) 2019-11-27 2024-05-15 京セラ株式会社 ヘッドアップディスプレイ、ヘッドアップディスプレイシステム及び移動体

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61175672A (ja) * 1985-01-31 1986-08-07 日産自動車株式会社 車両用表示装置
JP4325724B2 (ja) * 2007-03-29 2009-09-02 株式会社デンソー ヘッドアップディスプレイ装置
US20090295681A1 (en) * 2008-05-27 2009-12-03 Gm Global Technology Operations, Inc. Virtual Image System for Windshields
DE102010032998B4 (de) * 2010-07-31 2019-08-01 Audi Ag Head-Up-Display für ein Kraftfahrzeug und Kraftfahrzeug
JP6234339B2 (ja) * 2014-07-25 2017-11-22 カルソニックカンセイ株式会社 車両用ヘッドアップディスプレイ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019105716A (ja) 2019-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20180252917A1 (en) Display Image Projection Apparatus and Display Image Projection System
JP6216307B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置及びバックライト装置
JP6601438B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP5081953B2 (ja) 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
US20180252918A1 (en) Display Image Projection System
US20160327792A1 (en) Display Light Projection Optical Device
CN102348573A (zh) 平视显示装置
US11491871B2 (en) Aerial display device
WO2020183844A1 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP7117066B2 (ja) 車両情報表示装置および車両用情報表示システム
WO2020149078A1 (ja) 車両用情報表示システムおよび情報表示装置
WO2019106993A1 (ja) 虚像表示装置、ケース及び開口カバー
JP6958309B2 (ja) 車両用機器
JP2017049371A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2017187528A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP7359157B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ
JP7484726B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
WO2020066193A1 (ja) 光学装置及び表示装置
JP6167960B2 (ja) 車両用表示装置
WO2020145330A1 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP2018177224A (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP7457909B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ
CN217484600U (zh) 平视显示装置用的罩以及平视显示装置
EP3789227B1 (en) Vehicle display device
JP2016049930A (ja) 死角補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210920

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6958309

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151