JP4325724B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等の移動体に備えられるヘッドアップディスプレイ装置に関する。
従来、自動車等の移動体(以下、車両という)に備えられ、その車両のインストルメントパネル(以下、インパネという)内側に配置された映像投射器(液晶ディスプレイ等)より各種情報を映像光として照射し、フロントウインドシールドの内面に反射させ、各種情報を虚像(以下、表示像という)として運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置という)が知られている。
この種のHUD装置では、表示像を車両の前景に重畳させて表示するものが一般的であり、運転者が表示像を視認する際、目の焦点を簡単に合わせることができるように、できるだけ前景に近い位置(運転者の目の位置から離れた位置)に表示像を投影することが重要である。
そのためには、表示像を視認させる運転者と映像投射器との間の距離を長くする必要がある。しかし、表示像を視認させる運転者と映像投射器との間の距離を単純に長くすると、HUD装置自体が大型化してしまうという問題がある。
これに対して、映像投射器とフロントウインドシールドとの間の光路上に複数の反射ミラーを設置して光路を屈曲させたり、映像投射器とフロントウインドシールドとの間に拡大用のレンズを配置して光路を等価的に長くしたりすることで、HUD装置の全長を短く抑え、HUD装置を小型化することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、図21は、拡大用のレンズとして一般的な凸レンズによって光路を等価的に長くすることができる原理を示す説明図である。
図21に示すように、映像光100を表示する映像投射器を凸レンズCの焦点Fよりも凸レンズCに近い位置に配置した場合に、表示像101は虚像となり、凸レンズCから見て映像投射器の配置された方向と同じ方向に表示される(即ち、像が作られる)。
そして、凸レンズCの中心と運転者に視認される表示像101との距離をb、凸レンズCの中心と映像投射器の映像光100を表示する部位との距離をa、凸レンズCの焦点距離をfとして、距離a、距離b、焦点距離fは(1)式に示す関係を有する。
つまり、(1)式から明らかなように、凸レンズCから焦点Fまでの範囲内で、映像光100を表示する映像投射器と凸レンズCとの距離aを長くすることにより、表示像の投影位置までの距離bを長くすること、即ち、映像投射器から虚像を視認する運転者までの光路を等価的に長くすることができるのである。
但し、HUD装置では、図22に示すように、レンズ202(凸レンズC)と運転者との間にフロントウインドシールド203が存在し、フロントウインドシールド203には、その下方から映像光が照射されるような配置を有している。つまり、運転者には、フロントウインドシールド203に反射することで進行方向が変化した映像光100が視認され、その結果、虚像は、映像投射器と同じフロントウインドシールド203の下方ではなく、フロントウインドシールド203を透過した位置に現れることになる。
特開2002−202475号公報
しかし、特許文献1に記載のHUD装置では、図23に示すように、太陽光200等の外光が入射する角度によっては、フロントウインドシールド203を透過してレンズ202に反射し、運転者のアイレンジ204に反射光201が入り込むことがある。
この結果、図24に示すように、反射光201が表示像の光に比べて強いため、運転者に許容されない強いノイズとなり、表示像の視認性に影響を及ぼすという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決して、外光の影響を受けることなく、視認性のよい表示像を投影することが可能であり、さらには装置の小型化が可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、移動体に搭載される装置であって、光を透過かつ反射する反射手段によって映像光を反射させて、その反射した映像光からなる映像を移動体の乗員に虚像として視認させるように、予め設定された特定方向に対して光に所定の度合いで集束または発散する光学的作用を与えると共にその光を透過させる光学手段を備えている。
なお、光学手段において、以下では、映像光の入射側の面を入射側端面、映像光の出射側の面を出射側端面、さらに、特定方向に直交する断面のうち、入射側端面との交線を入射側交線、出射側端面との交線を出射側交線とする。
また、当該ヘッドアップディスプレイ装置では、映像投射手段が、光学手段を介して反射手段に映像光を投射し、遮光手段が、反射手段における映像光の非投射面側から光学手段に向けて入射する外光の一部を遮る。
ここで、光学手段は、遮光手段にて遮られることなく自身(光学手段)に到達して反射した外光が視認領域(移動体の乗員に視認させる領域,所謂アイレンジ)の領域外を指向するように、入射側交線における法線と、出射側交線における法線とが共に、入射側端面に入射する映像の主光軸に対して傾斜するように配置されている。なお、映像の主光軸とは、映像投射手段によって投射される映像の中心を通る光線軸のことを指す。
したがって、本発明のヘッドアップディスプレイ装置によれば、反射手段における映像の非投射面側から光学手段に向けて入射する外光のうち、光学手段で反射してアイレンジに入り込む方向に入射する外光を、遮光手段が必ず遮ることになる。その結果、当該ヘッドアップディスプレイ装置は、外光の影響を受けることなく、視認性のよい表示像を投影することができる。
ところで、光学手段は、請求項2に記載のように、入射側交線と出射側交線とが非平行となる形状であることが望ましい。
このように構成されたヘッドアップディスプレイ装置によれば、出射側端面から出射される映像光の出射角を比較すると、出射側端面および入射側端面での反射(多重反射)を経た後に出射する映像光と、この多重反射を経ることなく出射する映像光とで異なるため、前者の映像光(多重反射後の出射光)がさらに反射手段で反射された映像光を視認領域外に指向することができる。つまり、多重反射を経た映像光からなるゴースト像を、移動体の乗員に虚像として視認させることを防止し、視認性のさらによい表示像を投影することができる。
また、このように構成されたヘッドアップディスプレイ装置では、光学手段に入射する映像の主光軸の法線に対して傾斜する角度を傾斜角度とすると、入射側端面の傾斜角度に対して出射側端面の傾斜角度を大きくとれるため、光学手段にて反射した外光が、より多く遮光手段で遮られることとなる。このため、外光がアイレンジに入り込むことをより容易に防止すると共に、レンズの設置深さを比較的浅く設定することができ、ひいては、装置の搭載性をさらに向上させることができる。
また、光学手段は、請求項3に記載のように、特定方向に沿った傾斜軸(第1の傾斜軸)を軸にして傾斜して配置されていることが望ましい。
具体的に言うと、光学手段は、映像が水平方向のみに光学的作用の影響を受けるように、特定方向が水平方向に合わせた向きに設定されていることが望ましい。なお、「合わせた向き」とは、特定方向と水平方向とを一致させることを表すが、必ずしも厳密に一致させることは要求しない。例えば、特定方向と水平方向とのなす角度が±20°程度の範囲内にあればよいものとする。
或いは、請求項4に記載のように、光学手段は、特定方向が映像の水平方向と一致するように配置されてもよい。
このように光学手段を配置した場合、水平方向に直交する面内では、光学手段による光学的作用の影響を受けないため、光学手段にて反射した外光が視認領域外を指向するような光学手段の傾斜角度を確実に求めることができる。
なお、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学手段は、例えば、請求項5に記載のように、シリンドリカルレンズにより構成されていてもよいし、請求項6に記載のように、フレネルレンズにより構成されていてもよい。
特に、後者の場合、レンズを薄型化することができるため、より一層装置の小型化に寄与することができる。
また、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学手段は、請求項7に記載のように、屈折率及び色分散が異なる材料からなる複数のレンズからなり、これらの複数のレンズは、色収差が補正されるように組み合わされている構成であってもよく、この場合、光学手段の有する光学的作用によって生じる色収差を補正することができるため、視認性のよい虚像が得られる。
なお、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学手段は、請求項8に記載のように、映像を拡大させる光学的作用を有することが望ましい。
このような光学手段を配置すると、映像の光路を等価的に長くすることができるため、装置の小型化に寄与することができる。
ところで、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、請求項9に記載のように、光を偏向させる一つないし複数の偏向手段が、映像投射手段から光学手段に至る映像光の経路上に配置されていることが望ましい。
この場合、映像投射手段からの照射方向を光学手段の光軸方向と一致させる必要がなくなるため、映像投射手段のレイアウトの自由度が増す。さらに、複数の偏向手段を配置した場合には、映像の光路を複数屈曲させることにより、限られた空間内を有効利用して映像の光路を長くすることができるため、より一層装置の小型化に寄与することができる。
そして、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、偏向手段の少なくとも一つは、請求項10に記載のように、光に光学的作用を与えることが望ましい。以下では、このように光に光学的作用を与える偏向手段を特に機能付偏向手段と呼ぶ。
このような機能付偏向手段を配置すると、光学手段によって映像に与える光学的作用を補完するため、視認状態の良好な虚像が得られる。
さらに、請求項11に記載のように、機能付偏向手段の少なくとも一つが与える光学的作用は、映像の拡大であることが望ましい。
この場合、光学手段によって映像に与える拡大作用を補完するため、視認状態のより良い虚像が得られる。
また、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学的作用を有する機能付偏向手段の少なくとも一つは、請求項12に記載のように、偏向手段の入射側端面(反射面)における映像の主光軸上の法線がこの機能付偏向手段に入射する映像の主光軸に対して傾斜するように配置されており、その傾斜角度は、光学手段が傾斜して配置されていることで生じる虚像の歪みを相殺するような角度であることが望ましい。
この場合、光学的作用を有する光学手段が傾斜して配置されていることによって生じる虚像の歪みを、光学的作用を有する機能付偏向手段が傾斜して配置されていることによって生じる歪みにより相殺することで、歪みの少ない視認状態の良好な虚像が得られる。
そして、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、請求項13に記載のように、機能付偏向手段の一つは、光学手段の前段に配置され、且つ、第1の傾斜軸と同一平面内に位置する第2の傾斜軸を軸にして傾斜していることが望ましい。なお、光学手段の前段に配置されている状態とは、機能付偏向手段からの出射光が光学手段の入射光となるように配置されている状態を意味する。
また、機能付偏向手段は、同一平面内での第1の傾斜軸と第2の傾斜軸とのなす角度が±20°程度の範囲内にあるように配置されていることが望ましいが、特に、請求項14に記載のように、第1の傾斜軸と第2の傾斜軸とが平行となるように配置されていると更によい。
この場合、光学手段が傾斜して配置されていることで生じる虚像の歪みを相殺するような傾斜角度が設定されやすくなり、機能付偏向手段の配置が容易になる。さらに、装置構成の設置スペースに無駄がなくなり、ひいては装置を小型化することができる。
さらに、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学的作用を有する偏向手段の少なくとも一つは、請求項15に記載のように、光学手段または反射手段の少なくともいずれか一方の形状によって生じる虚像の歪みを相殺する光学的作用を与える形状を有していてもよい。
この場合、光学手段または反射手段が有する光学的作用に合わせて偏向手段を設計すればよく、より歪みの少ない、視認状態の良好な虚像が得られる。
ところで、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、請求項16に記載のように、映像投射手段を内装する筐体を備え、遮光手段がこの筐体の開口部を形成する内壁を兼用し、この遮光手段によって外光の一部が到達しないように光学手段が配置されてもよい。
この場合、遮光手段が、映像投射手段を内装する筐体の一部を兼用するため、部品点数を削減することができる。その結果、装置の製造コストを削減することができる。
なお、本発明のヘッドアップディスプレイ装置において、光学手段は、請求項17に記載のように、筐体の内部を防塵するカバーを兼用するとしてもよい。
この場合、光学手段が筐体の内部を防塵するカバーを兼用するため、部品点数をさらに削減することができる。その結果、装置の製造コストをさらに削減することができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施例]
<全体構成>
図1は、本発明が適用された第1実施例のヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置という)が車両に適用された状態を示す概略構成図、図2はその主要部の拡大図である。
図1に示すように、HUD装置1は、フロントウインドシールド9の下縁から車室内側へ延出するインストルメントパネル(以下、インパネという)2の内側に配置され、各種情報を映像光80として投射する表示デバイス5と、表示デバイス5から投射された映像光80を拡大かつ反射する自由曲面鏡6と、自由曲面鏡6で反射された映像光81を拡大かつ透過するシリンドリカルレンズ7とを備えている。
なお、シリンドリカルレンズ7を透過した映像光82は、フロントウインドシールド9にて反射して、車両の乗員のアイレンジ3に到達する。これにより、乗員には、映像光83の虚像が、車両の前景(フロントウインドシールド9を挟んで乗員とは反対側)の表示像4の位置に存在するように視認される。
また、インパネ2には、当該インパネ2の上面部に開口を有し、自由曲面鏡6で反射された映像光81をフロントウインドシールド9に導くための筒状の導光部2aが形成されており、シリンドリカルレンズ7は、この導光部2aを隙間なく塞ぐように配置されている。つまり、シリンドリカルレンズ7は、導光部2aの開口を塞ぐことで、インパネ2内部を防塵するカバーを兼ねている。
但し、インパネ2(導光部2aを形成する内壁を含む)は、遮光性の樹脂により形成されている。つまり、インパネ2の上面部や導光部2aを形成する内壁への入射光は、反射せず吸収されるように構成されている。
以下では、導光部2aを通過(シリンドリカルレンズ7を透過)する映像の主光軸8の進行方向をZ方向、車両の車幅方向(表示像4の水平方向)をX方向、X方向及びZ方向のいずれとも直交する方向をY方向と称する。
また、図2に示すように、自由曲面鏡6のうち、表示デバイス5から投射された映像光80を反射する面を反射面6aと称し、シリンドリカルレンズ7のうち、反射面6aで反射された映像光81が入射する面を入射側端面7a、透過した映像光82が出射する面を透過面7bと称する。
<シリンドリカルレンズの構成,作用>
シリンドリカルレンズ7は、レンズの厚さ方向(光を透過させる方向)と直交する二方向のうち、一方向のみがレンズとして作用(予め定められた度合いで集束または発散)する周知のものである。
なお、図3は、シリンドリカルレンズ7単体の斜視図であり、図示されているように、以下では、レンズの厚さ方向をγ方向、レンズとして作用する方向(作用軸方向)をα方向、レンズとして作用しない方向(非作用軸方向)をβ方向と称する。
図3に示すように、シリンドリカルレンズ7は、γ方向の両端に位置する2つの面のうち、一方の面が長方形の平坦面70となっており、他方の面が円柱の一部の曲面を形成したレンズ形成面71となっている。また、シリンドリカルレンズ7は、α方向に直交する断面のうち、平坦面70との交線と、レンズ形成面71との交線とが平行となる形状(即ち、断面が長方形となる形状)を有している。
また、図4(a)は、シリンドリカルレンズ7のα−γ平面での断面形状、及びγ方向に沿ってレンズ形成面71から入射する光の進行方向を示す説明図、図4(b)は、β−γ平面での断面形状、及びγ方向に沿ってレンズ形成面71から入射する光の進行方向、及び、その透過光の進行方向を示す説明図である。
但し、レンズ形成面71上におけるα方向の中心位置での入射光の進行方向を表すベクトルを入射ベクトルLc、その入射光に基づく透過光の進行方向を表すベクトルを透過ベクトルTcと称し、また、レンズ形成面71上におけるα方向の中心位置から、α−β平面内でα方向のみに離れた位置での入射光の進行方向を表すベクトルを入射ベクトルLe、その入射光に基づく透過光の進行方向を表すベクトルを透過ベクトルTeと称する。
図示されているように、シリンドリカルレンズ7は、γ方向に沿った入射光に対して、α方向には光学的作用を及ぼす(α−γ平面内において透過ベクトルTc,Teの向きが異なる)が、β方向には光学的作用を及ぼすことがない(β−γ平面内において透過ベクトルTc,Teの向きが同じとなる)。
<シリンドリカルレンズの配置>
このように形成されたシリンドリカルレンズ7は、図5及び図6に示すように、レンズ形成面71が入射側端面7a、平坦面70が透過面7bとなり、且つ、シリンドリカルレンズ7の作用軸方向(α方向)が表示像4の水平方向(X方向)と一致し、シリンドリカルレンズ7の厚さ方向(γ方向)に対する映像光81の主光軸の進行方向(Z方向)およびβ方向に対するY方向が傾斜角度θxだけ傾斜した、いわゆる軸外しの状態で、導光部2aの開口から設置深さdの位置に取り付けられる。
但し、図6に示すように、傾斜角度θxおよび設置深さdは、シリンドリカルレンズ7の透過面7bに入射する光の入射角度(水平面に対する角度)が、遮蔽上限入射角度θu以上である場合に、シリンドリカルレンズ7の透過面7bで反射した光がアイレンジ3に到達しないように設定され(図6(b)参照)、また、遮蔽上限入射角度θu以下の入射角度で入射する外光が、インパネ2に遮られてシリンドリカルレンズ7に到達不能となるように設定されている(図6(a)参照)。
なお、シリンドリカルレンズ7は、X方向にのみ光学的作用を有するように、X方向に作用軸方向(α方向)を一致させて配置されているため、Y−Z平面内では、シリンドリカルレンズ7の透過面7bに入射する外光の反射方向を一意に特定することができる。
また、遮蔽上限入射角度θu、ひいては設置深さdや傾斜角度θxは、フロントウインドシールド9の形状や導光部2aの形成位置や向き等に基づいて、車種毎に適宜設定される。
<軸外しの影響>
ここで、図7は、シリンドリカルレンズ7が、軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す説明図である。
但し、図7(a)は、導光部2aに取り付けられた状態のシリンドリカルレンズ7をY方向から眺めた斜視図、図7(b)は、同じくシリンドリカルレンズ7をX方向から眺めた側面図である。
前述のようにZ方向(主光軸8の進行方向)に対してγ方向(シリンドリカルレンズ7の厚さ方向)が傾斜するように配置されたシリンドリカルレンズ7では、図7(a)に示すように、X−Z平面で見た場合、Z方向に沿って入射する映像光81のうち、X方向(=α方向)の中心位置に入射する映像光81cの入射ベクトルLcに対して、その映像光81cの透過ベクトルTcは同じ向きを有し、その中心位置からX方向に距離Xeだけ離れた位置に入射する映像光81eの入射ベクトルLeに対して、その映像光81eの透過ベクトルTeは角度を有したものとなる。つまり、シリンドリカルレンズ7は、入射位置がX方向に異なる入射光に対して光学的作用(本実施形態では拡大)を及ぼす。
また、このシリンドリカルレンズ7は、図7(b)に示すように、Y−Z平面で見た場合、Z方向に沿って入射する映像光81のうち、同一X−Y平面内でY方向にのみ離れた位置に入射する映像光81c,81dの透過ベクトルTc,Tdは、同一方向を向く。つまり、シリンドリカルレンズ7は、入射位置がY方向に異なる入射光に対して光学的作用を及ぼすことがない。
但し、Y−Z平面内でY方向の入射位置が同じであっても、X方向の入射位置が異なる映像光81c,81eの透過ベクトルTc,Teは、互いに異なった方向を向く。しかも、その方向のずれは、X方向の中心位置に入射する映像光81c,81dの透過ベクトルTc,Tdの向き(即ちZ方向)を基準として、X方向の中心位置からずれるほど大きくなる。
これは、入射位置がX方向に異なると、その入射位置での法線ベクトルの三次元的な向きが異なったものとなり、その影響が透過ベクトルのY−Z平面内での向きに現れるためである。
具体的には、シリンドリカルレンズ7の入射側端面71における映像光81cの入射位置での法線ベクトルをNc、映像光81eの入射位置での法線ベクトルをNeとして、これらの法線ベクトルNc,NeがX−Z平面上でなす角を角度φxとすると、法線ベクトルNc,Neのベクトル成分はそれぞれ(2)のように表すことができる。但し、入射ベクトルLcと入射ベクトルLeは共に等しいため、ここでは、入射ベクトルLc,Leを同一の単位ベクトルで表している。
また、シリンドリカルレンズ7を透過した映像光82の透過ベクトルTは、シリンドリカルレンズ7に入射する映像光81の入射ベクトルをL、入射側端面71における映像光81の入射位置での法線ベクトルをN、シリンドリカルレンズ7の屈折率をηとすると、(3)式に示す関係を有する。
したがって、透過ベクトルTc,Teは、(2)の入射ベクトルLc,Le、および法線ベクトルNc,Neのベクトル成分を(3)式に代入することによりそれぞれ求めることができる。
つまり、(2)および(3)式から明らかなように、X方向の中心位置からX方向に離れた位置に入射する映像光81eがレンズを透過した映像光82eの方向を示す透過ベクトルTeは、そのY方向およびZ方向のベクトル成分において角度φxの影響を受ける。このため、X方向(=α方向)の中心位置に入射する映像光81cがレンズを透過した映像光82cの進行方向を示す透過ベクトルTcと、この透過ベクトルTeとの間には、Y−Z平面上でのずれ(即ち、出射角度のずれ)が生じるわけである。
このずれにより、図8(a)に示すように、映像光82cがフロントウインドシールド9で反射した映像光83cに基づく表示像4cと、映像光82eがフロントウインドシールド9で反射した映像光83eに基づく表示像4eの位置も、鉛直方向(図では下方)にずれたものとなり、そのずれは、水平方向の両端(X方向の中心位置から離れる)ほど大きくなる。
したがって、軸外しの状態で配置されたシリンドリカルレンズ7は、車両の乗員に視認される表示像4に、図8(b)に示すような、扇形形状の歪みを生じさせることになる。
なお、図8は、HUD装置1で実際に得られる作用を示すものではなく、表示デバイス5から、自由曲面鏡6を介することなく、シリンドリカルレンズ7に映像光を直接投射した場合の作用を示す説明図である。
<自由曲面鏡の構成、作用>
次に、自由曲面鏡6は、図9(a)に示すように、光を反射する反射面6aを有し、当該自由曲面鏡6の光軸方向をγ方向、これと直交する二つの方向をα方向及びβ方向、γ方向の座標をγ、α−β平面内の座標を(α,β)として、その反射面6aの形状が、多項式γ=f(α,β)で表現される曲面からなる周知のものである(図11参照)。
なお、反射面6aの曲面は、入射光をα方向及びβ方向に拡大すると共に、フロントウインドシールド9の形状に基づいて生じる表示像4の歪みを補正する光学的作用が得られるような曲率に設定されている。
ここで、図10(a)は、α−γ平面での自由曲面鏡6の断面形状、及びβ方向から見た反射面6aで反射した光の進行方向を示す説明図、図10(b)は、β−γ平面での自由曲面鏡6の断面形状、及びα方向から見た反射面6aで反射した光の進行方向を示す説明図である。
なお、以下では、自由曲面鏡の反射面6a上におけるα方向およびβ方向の中心位置での入射光の進行方向を表すベクトルを入射ベクトルLc、その入射光に基づく反射光の進行方向を表すベクトルを反射ベクトルRcと称し、また、このα方向およびβ方向の中心位置からα−β平面内でα方向に離れた位置での入射光の進行方向を表すベクトルを入射ベクトルLe、その入射光に基づく反射光の進行方向を表すベクトルを反射ベクトルReと称する。
つまり、自由曲面鏡6は、γ方向に沿った入射光に対して、α方向及びβ方向のいずれにも光学的作用を及ぼす(α−γ平面内およびβ−γ平面内のいずれにおいて反射ベクトルRc,Reの向きが異なる)が、図示されているように、α−β平面内におけるβ方向の中心位置での入射光が反射面6aで反射した反射光(反射ベクトルRc,Re)は、β−γ平面で見た場合、同一方向を向くこととなる。
<自由曲面鏡の配置>
このように形成された自由曲面鏡6は、図12に示すように、α方向がX方向(表示像4の水平方向)と一致し、且つ、γ方向に対するZ方向(β方向に対するY方向も同様)が傾斜角度θmだけ傾斜した、いわゆる軸外しの状態で、しかも、自由曲面鏡6の中心で反射した光が、シリンドリカルレンズ7の中心を透過するような位置に配置される。
<軸外しの影響>
ここで、図13は、自由曲面鏡6が、軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す説明図である。但し、図示されているように、以下では、表示デバイス5から投射された映像の主光軸8の進行方向をz方向、この映像の水平方向をx方向、z方向及びx方向のいずれとも直交する方向をy方向と称する。
図13(a)は、HUD装置1に取り付けられた状態の自由曲面鏡6をy軸方向から眺めた斜視図であり、図13(b)は、同じく自由曲面鏡6をx軸方向(=X軸方向)から眺めた側面図である。
前述のようにZ方向に対してγ方向が傾斜する(z方向に対してもγ方向が傾斜する)ように配置された自由曲面鏡6では、図13(a)に示すように、x−z平面で見た場合、z方向に沿って入射する映像光80のうち、同一x−y平面内においてx方向にのみ離れた位置に入射する映像光80c,80eは、その入射位置での法線ベクトルNc,Neが互いに異なったものとなる。
このため、図13(b)に示すように、y−z平面で見た場合、映像光80c,80eの反射ベクトルRe,Rcは、法線ベクトルNc,Neが異なることの影響を受けて、互いに異なった方向を向くことになる。
具体的には、法線ベクトルNc,Neがx−z平面内でなす角を角度φmとすると、法線ベクトルNc,Neのベクトル成分は(4)のように表すことができる。但し、入射ベクトルLcと入射ベクトルLeは共に等しいため、ここでは、入射ベクトルLc,Leを同一の単位ベクトルで表している。
また、自由曲面鏡6で反射した映像光81の進行方向を示す反射ベクトルRは、自由曲面鏡6に入射する映像光80の進行方向を表す入射ベクトルをL、反射面6aにおける映像光80の入射位置での法線方向を表す法線ベクトルをNとすると、(5)式に示す関係を有する。
したがって、反射ベクトルRc,Reは、(4)の入射ベクトルLc,Le、および法線ベクトルNc,Neのベクトル成分を(5)式に代入することによりそれぞれ求めることができる。
つまり、(5)式から明らかなように、x方向の中心位置からずれた位置に入射する映像光80eが反射した映像光81eの進行方向を示す反射ベクトルReは、そのy方向およびz方向のベクトル成分において角度φmの影響を受ける。このため、x方向の中心位置に入射する映像光80cが反射した映像光81cの進行方向を示す反射ベクトルRcと、この反射方向ベクトルReとの間には、y−z平面上でのずれ(即ち、反射角度のずれ)が生じる。
このずれにより、図14(a)に示すように、映像光81cがフロントウインドシールド9で反射した映像光83cに基づく表示像4cと、映像光81eがフロントウインドシールド9で反射した映像光83eに基づく表示像4eの位置も、鉛直方向(図では上方)にずれたものとなり、そのずれは、水平方向の両端(x方向の中心位置から離れる)ほど大きくなる。
したがって、軸外しの状態で配置された自由曲面鏡6は、車両の乗員に視認される表示像4に、図14(b)に示すような、逆扇形形状の歪みを生じさせることになる。
なお、図14は、HUD装置1で実際に得られる作用を示すものではなく、表示デバイス5から投射された映像光を自由曲面鏡6にて反射させて、シリンドリカルレンズ7を介することなく、フロントウインドシールド9に映像光を直接投射した場合の作用を示す説明図である。
つまり、X方向の入射位置が互いに異なる映像光が、自由曲面鏡6で反射することによってY−Z面内で生じるY方向への位置ずれをΔM、シリンドリカルレンズ7を透過することによってY−Z面内で生じるY方向への位置ずれをΔLとして、自由曲面鏡6の傾斜角度θmは、自由曲面鏡6によって生じる表示像4の歪みと、シリンドリカルレンズ7によって生じる表示像4の歪みとが相殺されるように、ΔMがΔLと同じ大きさとなり、且つ、Y方向内でのずれの方向が反対となるように設定されている。
なお、上記実施例において、フロントウインドシールド9が反射手段、シリンドリカルレンズ7が光学手段、表示デバイス5が映像投射手段、インパネ2が遮蔽手段、自由曲面鏡6が偏向手段に相当する。
<第1実施例の効果>
以上説明したように、本実施例のHUD装置1では、シリンドリカルレンズ7の傾斜角度θxおよび設置深さdが、その透過面7bに入射する光の入射角度が遮蔽上限入射角度θu以上である場合に、透過面7bで反射した光がアイレンジ3に到達しないように設定され、且つ、遮蔽上限入射角度θu以下の入射角度で入射する外光が、インパネ2に遮られてシリンドリカルレンズ7に到達不能となるように、シリンドリカルレンズ7が導光部2a内に取り付けられている。
したがって、HUD装置1によれば、シリンドリカルレンズ7で反射した外光が、乗員のアイレンジ3に入り込むことがないため、視認性のよい表示像4を得ることができる。
また、HUD装置1では、シリンドリカルレンズ7が傾斜して配置されていることによる表示像4の歪み(扇形形状の歪み)と、自由曲面鏡6が傾斜して配置されていることによる表示像4の歪み(逆扇形形状の歪み)が相殺するように配置されている。すなわち、シリンドリカルレンズ7の倍率と傾斜角度、自由曲面鏡6の倍率と傾斜角度のバランスをとることで、歪みを相殺することができ、簡易な構成にて、歪みのない表示像4を乗員に視認させることができる。
<第1実施例の変形例>
なお、上記実施例では、光学手段としてシリンドリカルレンズ7を用いているが、このシリンドリカルレンズ7の代わりに、図15に示すような、一方向にのみ光学的作用を有するリニアフレネルレンズ700を用いてもよい。
この場合、図からも明らかなように、リニアフレネルレンズ700は、シリンドリカルレンズ7と比較して厚みが少ないため、HUD装置1の小型化に寄与することができる。
また、シリンドリカルレンズ7の代わりに、図16に示すように、入射光を拡大するための曲率をα方向に有したうえで、基板そのものが円筒の内面の形状をした凹面711であり、もう一方の面が凹面711に沿った凸面712である曲面基板状シリンドリカルレンズ710を用いてもよい。また、図17に示すような曲面基板状リニアフレネルレンズを用いてもよい。
このように、レンズ基板を円筒面状の曲面基板とすることで、図18(a)に示すように、遮光上限角度θuが小さくなり、また、図18(b)に示すように、遮光上限角度θu以上の角度で入射する外光をアイレンジ外へ偏向することが容易となり、ひいては、インパネ2の遮光部を低くすることができる。即ち、搭載位置(即ち、設置深さd)を浅くすることができるため、インパネ内での搭載性を向上させることができる。
また、屈折率及び色分散が異なる材料からなる複数のレンズを、色収差が補正されるように組み合わせることで構成された色消しレンズ、アクロマートレンズ、アポクロマートレンズ等を用いても良い。
この場合、色収差が非常に小さい表示像4を得ることができ、表示像4の視認性を更に向上させることができる。
また、シンドリカルレンズ7の代わりに、α方向だけでなくβ方向にも光学的作用を有する自由曲面レンズを用いてもよい。但し、β方向の光学的作用は、傾斜角度θxと設置深さdを適宜設定することで、透過面7bで反射した外光がアイレンジ3に入り込まないように制御できる程度の微少なものである必要がある。
この場合、例えば、フロントウインドシールド9の形状に基づく歪みを、自由曲面鏡6ではなく、この自由曲面レンズに補正させるように構成してもよい。
また、上記実施例では、α方向をX方向に一致させてシリンドリカルレンズ7を配置したが、図19に示すように、α方向をX方向に対して傾斜角度θyだけ傾斜させて配置してもよい。但し、この傾斜により、α方向の光学的作用の影響がY−Z平面内にも現れることになるため、傾斜角度θyは、その光学的作用の影響を受けても、透過面7bで反射した外光がアイレンジ3に入り込まない範囲内で設定する必要がある。
この場合、表示像4の水平方向に対する歪みの補正を微調整することができ、表示像4の視認性を向上させることができる。
また、上記実施例では、偏向手段として、自由曲面鏡6を一つだけ用いているが、図20に示すように、自由曲面鏡6が反射した映像光8bを、更に反射させてシリンドリカルレンズ7に導く反射鏡66を追加してもよい。
この場合、同じ空間を映像光の経路として重複して使用することになるため、限られたインパネ2内部の空間内であっても、映像光の経路を長くすることができ、より一層HUD装置1の小型化に寄与することができる。
なお、反射鏡66は、一つに限らず二つ以上設けても良い。また、反射鏡66は、拡大などの光学的作用を有していてもよい。
また、上記実施例では、シリンドリカルレンズ7と表示デバイス5とが同じY−Z平面上(X方向の位置が同じ)に配置されるような向きに、自由曲面鏡6を設置しているが、インパネ2内の空間形状に応じて、これらが異なるY−Z平面上(即ち、X方向の位置が異なる)に配置されるような向きに、自由曲面鏡6を設置してもよい。
つまり、自由曲面鏡6の向きを適宜設定することにより、当該装置構成の配置の自由度を向上させることができる。
さらに、上記実施例では、シリンドリカルレンズ7を軸外しの状態で配置したことによる歪みを、その歪みを相殺する歪みが生じるように自由曲面鏡6を傾斜させることで補正しているが、自由曲面鏡6やシリンドリカルレンズ7の代わりに配置される自由曲面レンズの曲面形状によって、補正するように構成してもよい。
[第2実施例]
次に第2実施例について説明する。
図25は、楔形シリンドリカルレンズ730の形状を示す斜視図および断面図である。
なお、本実施例のヘッドアップディスプレイ装置(HUD装置)1は、第1実施例の装置におけるシリンドリカルレンズ7を楔形シリンドリカルレンズ730に代える点が異なるだけであるため、この相違する部分を中心に説明する。
<楔形シリンドリカルレンズの構成,作用>
図25に示すように、楔形シリンドリカルレンズ730は、作用軸方向(α方向)に直交する面(断面)のうち、透過面7b(731)との交線(以下、出射側交線という)が入射側端面7a(732)との交線(以下、入射側交線という)と非平行となる形状、即ち、断面が楔形を有する形状のレンズである。
なお、図25(a)は、楔形シリンドリカルレンズ730単体の斜視図であり、図示されているように、以下では、第1実施例のシリンドリカルレンズ7(図3参照)に対応させて、作用軸方向をα方向、非作用軸方向をβ方向、厚さ方向をγ方向と称する。つまり、楔形シリンドリカルレンズ730は、γ方向の両端に位置する2つの面のうち、一方の面が長方形の平坦面731となっており、他方の面が円柱の一部の曲面に近似する形状をしたレンズ形成面732となっている。
また、図25(b)は、楔形シリンドリカルレンズ730のβ−γ平面での断面形状を示す説明図であり、図示されているように、楔形シリンドリカルレンズ730は、出射側交線が入射側交線に対して予め規定された楔角度θw(例えば、θw=2°)だけ傾きを有するように形成されている。但し、楔角度θwは、楔形シリンドリカルレンズ730をHUD装置1に組み込んだ際に、プリズム効果による色収差の影響が表示像4に現れない範囲で設定される。
次に、図26は、楔形シリンドリカルレンズ730が、第1実施例のシリンドリカルレンズ7の代わりに、導光部2a内に取り付けられた状態を示す概略図である。
図26に示すように、楔形シリンドリカルレンズ730は、透過面731が車両の前方側を向き、且つ、レンズの厚さが車両の後方側に向かって大きくなる向きに配置される。
このように楔形シリンドリカルレンズ730が配置されたHUD装置1では、入射側端面732に入射する映像光81のうち、レンズ内部で反射されることなく透過面731を出射する光82が、フロントウインドシールド9に反射されてアイレンジ3に到達する。一方、透過面731及び入射側端面732での反射(即ち、レンズ内部での多重反射)を経た後に透過面731を出射する光(ゴースト光)802は、レンズ内部で反射されることなく透過面731を出射する光82に比べて車両のより後方側を指向するため、フロントウインドシールド9に反射されるとアイレンジ3の外側上方を指向することになる。
<第2実施例の効果>
したがって、本実施例のHUD装置1によれば、ゴースト光からなるゴースト像が、虚像として乗員によって視認されてしまうことを防止し、ひいては、視認性のよい表示像4を確実に投射させることができる。
さらに言うと、導光部2a内に取り付けられた楔形シリンドリカルレンズ730では、透過面731の傾斜角度が入射側端面732の傾斜角度に比べて大きいため、楔形シリンドリカルレンズ730で反射した外光が、より多くインパネ2(車両前方側)に遮られることとなる。
したがって、本実施例のHUD装置1によれば、外光がアイレンジ3に入り込むことをより容易に防止すると共に、楔形シリンドリカルレンズ730の設置深さdを比較的浅く設定することができ、ひいては、装置の搭載性をさらに向上させることができる。
<第2実施例の変形例>
なお、上記実施例では、楔形シリンドリカルレンズ730をシリンドリカルレンズ7の代わりに用いているが、これに限るものではなく、断面が楔形を有する形状の他のレンズであってもよい。例えば、図27に示すように、非作用軸方向(β方向)に直交する面(断面)のうち、出射側交線が入射側交線と非平行となるようにとなる形状であって、楔形シリンドリカルレンズ730と同等の機能を実現することができる楔形フレネルレンズ740を、シリンドリカルレンズ7の代わりに用いてもよい。
また、上記実施例の楔形シリンドリカルレンズ730は、透過面731が車両の前方側を向き、且つ、レンズの厚さが車両の後方側に向かって大きくなる向きに配置されるが、これに限らず、図28に示すように、透過面731が車両の後方側を向き、且つ、レンズの厚さが車両の前方側に向かって大きくなる向きに配置されてもよい。この場合、レンズ内部での多重反射を経た後に透過面731を出射するゴースト光802は、レンズ内部で反射されることなく透過面731を出射する光82に比べて車両のより前方側を指向するため、フロントウインドシールド9に反射されてアイレンジ3の外側下方を指向することになる。
本発明(第1実施例)のヘッドアップディスプレイ装置が車両に適用された状態を示す概略構成図。 本発明(第1実施例)のヘッドアップディスプレイ装置が車両に適用された状態を示す概略構成の主要部を示す拡大図。 シリンドリカルレンズの斜視図。 シリンドリカルレンズの断面形状、及び当該シリンドリカルレンズに入射する光の進行を示す説明図。 シリンドリカルレンズの傾斜状態を示す第1の説明図。 シリンドリカルレンズの配置状態を示す説明図。 シリンドリカルレンズが軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す第1の説明図。 シリンドリカルレンズが軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す第2の説明図。 自由曲面鏡の斜視図。 自由曲面鏡の断面形状、及び当該自由曲面鏡に入射する光の進行を示す説明図。 自由曲面鏡の反射面を表現する説明図。 自由曲面鏡の傾斜状態および配置状態を示す説明図。 自由曲面鏡が軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す第1の説明図。 自由曲面鏡が軸外しの状態で取り付けられていることによる影響を示す第2の説明図。 リニアフレネルレンズの斜視図。 曲面基板状シリンドリカルレンズの斜視図。 曲面基板状リニアフレネルレンズの斜視図。 曲面基板状シリンドリカルレンズ(又は曲面基板状リニアフレネルレンズ)の配置状態を示す説明図。 シリンドリカルレンズの傾斜状態を示す第2の説明図。 複数の自由曲面鏡の配置状態を示す説明図。 拡大用のレンズとして一般的な凸レンズによって光路を等価的に長くすることができる原理を示す説明図。 虚像がフロントウインドシールドを透過した位置に現れることを示す説明図。 レンズに反射した太陽光が乗員のアイレンジに入り込む様子を示す説明図。 表示像に現れる太陽光によるノイズを示す写真。 楔形シリンドリカルレンズの斜視図および断面図。 楔形シリンドリカルレンズの配置状態を示す第1の説明図。 楔形フレネルレンズの斜視図および断面図。 楔形シリンドリカルレンズの配置状態を示す第2の説明図。
符号の説明
1…HUD装置、2…インパネ、3…アイレンジ、4…表示像、5…表示デバイス、6…自由曲面鏡、7…シリンドリカルレンズ、8…主光軸、9…フロントウインドシールド。

Claims (17)

  1. 光を透過かつ反射する反射手段を備えた移動体に搭載され、前記反射手段が反射した映像光からなる映像を、前記移動体の乗員に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置であって、
    予め設定された特定方向に対して光に所定の度合いで集束または発散する光学的作用を与え、且つ該光を透過させる光学手段と、
    前記光学手段を介して前記反射手段に映像光を投射する映像投射手段と、
    前記反射手段における前記映像光の非投射面側から前記光学手段に向けて入射する外光の一部を遮る遮光手段と、
    を備え、
    前記光学手段において、前記映像光の入射側および出射側の面を入射側端面および出射側端面、前記特定方向に直交する断面のうち、前記入射側端面との交線を入射側交線、及び、前記出射側端面との交線を出射側交線として、
    前記遮光手段にて遮られることなく前記光学手段に到達し該光学手段にて反射した外光が、前記映像を前記移動体の乗員に視認させる領域である視認領域の領域外を指向するように、前記光学手段は、前記入射側交線における法線と、前記出射側交線における法線とが共に、前記入射側端面に入射する前記映像の主光軸に対して傾斜するように配置されていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記光学手段は、前記入射側交線と前記出射側交線とが非平行となる形状であることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記光学手段は、前記特定方向に沿った第1の傾斜軸を軸にして傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記特定方向は、前記映像の水平方向であることを特徴とする請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記光学手段は、シリンドリカルレンズからなることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記光学手段は、フレネルレンズからなることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記光学手段は、屈折率及び色分散が異なる材料からなる複数のレンズからなり、該複数のレンズは、色収差が補正されるように組み合わされていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記光学手段が与える光学的作用は、映像の拡大であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  9. 光を偏向させる一つないし複数の偏向手段を備え、
    前記偏向手段は、前記映像投射手段から前記光学手段に至る前記映像光の経路上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  10. 前記偏向手段の少なくとも一つは、光に光学的作用を与える機能付偏向手段からなることを特徴とする請求項9に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  11. 前記機能付偏向手段が与える光学的作用は、映像の拡大であることを特徴とする請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  12. 前記機能付偏向手段の少なくとも一つは、該機能付偏向手段の入射側端面における前記映像の主光軸上の法線が該機能付偏向手段に入射する前記映像の主光軸に対して傾斜するように配置されており、その傾斜角度は、前記光学手段が傾斜して配置されていることで生じる前記虚像の歪みを相殺するような角度であることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  13. 前記機能付偏向手段の一つは、前記光学手段の前段に配置され、且つ、前記特定方向に沿った第1の傾斜軸と同一平面内に位置する第2の傾斜軸を軸にして傾斜していることを特徴とする請求項12に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  14. 前記光学手段及び前記機能付偏向手段は、前記第1の傾斜軸と前記第2の傾斜軸とが平行となるように配置されていることを特徴とする請求項13に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  15. 前記偏向手段の少なくとも一つは、前記光学手段または前記反射手段の少なくともいずれか一方の形状によって生じる前記虚像の歪みを相殺する光学的作用を与える形状を有することを特徴とする請求項9ないし請求項14のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  16. 前記映像投射手段を内装して開口部を有する筐体を備え、
    前記光学手段は、前記筐体の開口部を形成する内壁を兼用する遮光手段によって外光の一部が到達しないように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  17. 前記光学手段は、前記筐体の内部を防塵するカバーを兼用することを特徴とする請求項16に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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