JP6944240B2 - Gabaを有効成分とする生体組織の線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤 - Google Patents

Gabaを有効成分とする生体組織の線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤 Download PDF

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Description

本発明は、生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量の維持または増加に係わる技術分野に関する。特に、GABAを用いる生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量の維持または増加に関する。
γ-アミノ酪酸(GABA)は、自然界に広く分布する非タンパク質構成アミノ酸で、哺乳類の中枢神経系に多く存在する抑制性の神経伝達物質である。2001年の食薬区分改正により食品としての利用が可能となり、血圧降下作用(非特許文献1−3)など多岐に亘る生理活性が報告されるようになった。
一方、エラスチンは、大動脈、項靭帯、皮膚、肺など、生体内の様々な弾性組織に広く分布している弾性線維の主要な構成成分である不溶性タンパク質である。皮膚や血管におけるエラスチンは、加齢と共に減少や機能低下を起こすことが知られている。皮膚中のエラスチンを産生する皮膚線維芽細胞におけるエラスチン産生を促進する物質には、皮膚改善剤としての可能性が考えられる。例えば、特許文献1〜3では植物抽出物を含むエラスチン産生促進剤が提案されている。
また、ブタおよびウマ由来のエラスチンが皮膚に対して改善効果と美白効果をもたらしたという報告(特許文献4参照)や、動物由来(ウシの項靱帯)エラスチンが血管の状態を改善したという報告(特許文献5参照)等がある。
また、特許文献6には、エラスチンを構成するアミノ酸の79〜84%がプロリン、グリシン、アラニン、バリンからなり、2〜3%がアスパラギン酸とグルタミン酸からなり、0.7〜1.3%がリジン、ヒスチジン、アルギニンからなり、0.2〜0.4%がデスモシンとイソデスモシンからなる、分子量が約1〜3万の低分子量水溶性エラスチンを有効成分とする動脈硬化抑制剤が開示されている。
皮膚は人体の中で最も大きな臓器の1つであり、その状態や外観は、皮膚に含まれるエラスチンの量と状態により部分的に決定される。エラスチンは基質蛋白質であり、トロポエラスチンモノマーから構成され、架橋してより大きな三次構造を形成している。エラスチンは弾力性を与え、負荷状態での伸張による組織の動的変形を抑制または制止し、負荷がなくなった後に組織がもとの配列に戻ることを可能にする。皮膚のしなやかさや弾力性の喪失、関節のこわばりそして柔軟性の喪失は、エラスチンの劣化と組織の結合構造の変質に関連している。
皮膚の性質を改善処理する多くの組成物は、疾病の治療のための医薬ではなく、しわやたるみ(窪み)といった皮膚の正常な状態を改変するものである。このような正常な皮膚の状態は、しばしばエラスチン即ち細胞外蛋白質の劣化(ないし変質、degradation)に関係している。
特許文献7には、魚類の動脈球より抽出されたエラスチンペプチドを有効成分として含み、1000残基あたりのグリシン、アラニン、バリンおよびプロリン含量の合計が650残基以上であり、アスパラギン酸およびアスパラギン含量の合計が10〜35残基であり、グルタミン酸およびグルタミン含量の合計が20〜50残基であり、リジン、ヒスチジンおよびアルギニン含量の合計が20残基〜50残基であり、デスモシンおよびイソデスモシン含量の合計が0.3残基以上であり、ヒドロキシプロリン含量が10残基以下である皮膚改善剤および血管改善剤が開示されている。
エラスチンは項靱帯や膝靱帯を始めとする靱帯や腱にも多く存在しており、例えば、膝靭帯においても、力学的機能や生理学的機能に重要な役割を果たすことが予想される。皮膚等と同様に、腱や靭帯についても、加齢等によるエラスチンの含有量の減少に伴う機能低下が、膝等の関節痛の一因になっていると考えられる。そのため、腱細胞および靱帯細胞の増殖能の増大や、腱や靭帯を構成するタンパク質の遺伝子発現の促進が、膝関節症等のロコモティブシンドロームや、スポーツ等による腱および靭帯損傷の予防、腱や靱帯の強化等の腱および靱帯機能の改善に繋がることが期待される。
腱または靭帯の損傷等に対する改善、治癒促進または予防、腱または靭帯の改善または強化を目的とする組成物として、例えば、コラーゲンまたはゼラチンをコラゲナーゼにより分解して得られる分解物であって、アミノ酸配列が(Gly−X−Y)(式中、Glyはグリシン残基を表し、XおよびYはグリシン以外の任意のアミノ酸残基を表し、nは正の整数を表す)で表されるペプチドを含むものを有効成分とするもの(例えば、特許文献8参照)が提案されている。また、特許文献9には、薬学的に許容可能な液体担体中約0.1mg/mL〜約1.0mg/mLの範囲の濃度での血小板由来成長因子および薬学的に許容可能な固体担体を含む組成物を、骨、歯周組織、靱帯または軟骨へ適用させることにより、骨、歯周組織、靱帯または軟骨の成長を促進させる方法が開示されている。
特開2002−293747号公報 特開2005−22993号公報 特開2005−60341号公報 特開2002−205913号公報 特開2007−045722号公報 特開2007−045722号公報(請求項6等) 特開2010−155820号公報 特開2005−281186号公報 特開2009−195739号公報
東方医学2001;17:1−7. 薬理と治療2002;30:963−72. 健康・栄養食品研究2003;6:51064. 「美肌食品素材の評価と開発」,第1 版,山本哲郎監修,(シーエムシー出版,東京),pp. 113-118 (2013).12 J. Jpn. Soc. Food Sci. Technol. 2016;63:306-311 「美肌食品素材の評価と開発」、シーエムシー出版,11(2013) Funct.Food,2,358−365(2009) 実験医学20巻4号570ページ(現関西医科大学、中邨智之著) Int J Food Sci Nutr. 2012;63;689-698
GABAを1日当たり180mg、8週間連続摂取させたオープンヒト試験(2月〜4月に実施)において、摂取前後における肌弾力の改善効果が示唆された(非特許文献4の外薗英樹,主要素材での評価と開発)。しかしながら、肌状態は季節による影響を受けやすいことから、無作為化比較対照試験による評価が必要である。
そこでまず、本発明者らは日頃から肌荒れ、疲労や睡眠の不調を感じている女性を対象に、プラセボ対照二重盲検並行群間試験を実施しGABA摂取が肌状態に及ぼす影響について検討した。すなわち、GABA摂取が肌質、並びに、睡眠の質に及ぼす影響を評価することを目的として、肌荒れを自覚し、疲労や睡眠の不調を感じている成人女性を対象に、二重盲検並行群間試験を実施した。その結果、GABA摂取群において頬の皮膚弾力性指標がプラセボ摂取群と比較して有意に改善した。本試験の結果から、GABAの摂取は日頃から疲労や睡眠の不調を感じ、肌荒れの自覚がある成人女性の頬の粘弾性の悪化を抑制する可能性が示された(非特許文献5)。
非特許文献5の研究において、経口摂取したGABAは、肌の水分量に対して影響を及ぼさなかった。ただし、そこで測定したのは主に角層の水分量であり、真皮における水分量への影響は不明である。GABA摂取が皮膚のハリ・弾力の改善に寄与できる可能性が示唆された。
しかし、ストレス緩和や睡眠の質改善が肌状態に与える間接的な影響以外に、GABA摂取が皮膚に対して直接的に影響する可能性も考えられ、経口摂取したGABAが皮膚(真皮・表皮)に到達するか否かは本発明の検討課題である。
本発明は、皮膚組織の弾力性に関わる成分であるコラーゲンやエラスチンに対する影響について検討し、GABA摂取効果の作用機序を明確にすることを目的とする。
本発明は、特許文献1〜3における植物抽出物を含むエラスチン産生促進剤のような、生体組織の細胞外マトリックスであるコラーゲン、エラスチン、フィブリリンなどの線維性構造タンパク質合成を促進する、生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤、例えば、皮膚のエラスチン、血管のエラスチン、靱帯のエラスチンの含有量を維持または増加するための剤を提供することを解決課題とする。
エラスチン、コラーゲン、フィブリリン-1、フィブリリン-2、フィブリン-5などの生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の合成を促進することにより肌、腱あるいは血管の弾性の改善を可能にする解決手段の提供であって、皮膚の老化の外観(ないし発現)の処置、低減および抑制に効果を有する化粧品、薬品組成物、特に皮膚科学用組成物、飲食品を製造すること、また、腱および靱帯損傷の回復の促進、スポーツ等による腱および靭帯損傷の予防、高齢者、スポーツ選手、競走馬等の腱および靱帯の機能強化等の効果を有する医薬品(腱および靱帯損傷治療剤)、食品、飼料を提供すること、さらにまた、血管の疾患や異常のリスクを抑制し血管を健やかに保つなどの血管の機能強化等の効果を有する医薬品、食品、飼料を提供することである。
本発明者らは、GABAが生体組織のエラスチンの含有量を維持または増加することを見出し、この発見に基づいて、真皮の線維芽細胞によるエラスチン合成を促進することを目的とする化粧剤としてのGABAの使用に端を発する本発明を完成するに至ったものである。
本発明は、以下の(1)ないし()の皮膚または靭帯からなる生体組織の細胞外マトリックスであるコラーゲン、エラスチン、フィブリリン−1、フィブリリン−2、およびフィブリン−5の合成を促進するための剤を要旨とする。
(1)GABAを有効成分として含むことを特徴とする、皮膚または靭帯からなる生体組織において、線維芽細胞の増殖を促進することなく、これらの組織の細胞外マトリックスであるコラーゲン、エラスチン、フィブリリン−1、フィブリリン−2、およびフィブリン−5の合成を促進するための剤。
(2)さらに、前記コラーゲンの分解作用を有するマトリックスメタロプロテアーゼ−1の合成を抑制するための、上記(1)に記載の剤。
(3)経口投与される製剤である、上記(1)または(2)に記載の剤。
(4)GABAの一日摂取量が10〜3000mgである、上記(1)ないし()のいずれかに記載の剤。
(5)飲食品である、上記(1)ないし()のいずれかに記載の剤。
本発明により、エラスチン、コラーゲン、フィブリリン-1、フィブリリン-2、フィブリン-5の合成を促進することによる、および/または、細胞外マトリックスの分解作用を有するタンパク質分解酵素マトリックスメタロプロテアーゼ-1の含有量の増加を抑制することによる、肌、腱あるいは血管の弾性の改善を可能にする解決手段として、GABAを有効成分として含む、生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤を提供することができる。
また、皮膚の老化の外観(ないし発現)の処置、低減および抑制に効果を有する化粧品、薬品組成物、特に皮膚科学用組成物、飲食品を製造すること、また、腱および靱帯損傷の回復の促進、スポーツ等による腱および靭帯損傷の予防、高齢者、スポーツ選手、競走馬等の腱および靱帯の機能強化等の効果を有する医薬品(腱および靱帯損傷治療剤)、食品、飼料を提供すること、さらにまた、血管の疾患や異常のリスクを抑制し血管を健やかに保つなどの血管の機能強化等の効果を有する医薬品、食品、飼料を提供することである。
本発明の実施例によって、GABAはトロポエラスチンおよびフィブリリン-1、2、フィブリン-5のmRNA発現量の増加効果を有することが明らかとなった(図1参照)。
またエラスチンの免疫染色においても、対照区に比べ、GABA曝露区は約2倍のエラスチン生産が確認できたことから、遺伝子レベルのみならず、タンパクレベルにおいても、エラスチンの合成を促進する可能性が示唆された(図7参照)。
従って、GABAは皮膚組織において、エラスチン合成を促進することによって、皮膚の弾力を向上させることが示唆された。
皮膚等と同様に、膝関節症等のロコモティブシンドロームや、スポーツ等による腱および靭帯損傷の予防、腱や靱帯の強化等の腱および靱帯機能の改善に繋がることが期待される。
また、特許文献5にエラスチンが血管の状態を改善したという報告等があるように、動脈硬化抑制に繋がることが期待される。
本発明の概念図を示す。本発明の主たる構成である、生体組織のトラポエラスチン遺伝子(ELN)の発現促進、エラスチン合成関連物質フィブリリン-1、フィブリリン-2遺伝子(FBN-1、FBN-2)の発現促進、およびエラスチン合成関連物質フィブリン-5遺伝子(FBLN-5)の発現促進は、肌の弾力改善効果に繋がる経路・指標であり、波及的な効果として、動脈硬化予防および靱帯損傷、断裂予防の効果を奏する。 実施例1の正常ヒト真皮線維芽細胞における、GABAとして0.01、0.1、1、10、100μg/mlにおける毒性試験の結果を増殖割合で示す。 実施例1の増殖が有意に低下しない濃度(GABAとして0.01、0.1、1、10μg/ml)におけるELN mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例1のGABAとして0.01、0.1、1、10μg/mlにおけるFBN-1 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例1のGABAとして0.01、0.1、1、10μg/mlにおけるFBN-2 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例1のGABAとして0.01、0.1、1、10μg/mlにおけるFBLN-5 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例1の本試験に用いた正常ヒト真皮線維芽細胞に対し、GABAを暴露し、免疫染色を行った際の顕微鏡写真。黒色以外の箇所はエラスチンとして染色された部分を示している。またエラスチン染色部分の面積比を下段に示している。*は有意差を示す。 実施例2の正常ヒト真皮線維芽細胞における、GABAとして0.01、0.1、1、10、100μg/mlにおける毒性試験の結果を増殖割合で示す。 実施例2の増殖が有意に低下しない濃度(GABAとして0.01、0.1、1、10μg/ml)におけるCOL1A1 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例2のGABAとして0.01、0.1、1、10μg/mlにおけるCOL1A2 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実施例2のGABAとして0.01、0.1、1、10μg/mlにおけるMMP-1 mRNA発現量を、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた結果を示す。 実験医学20巻4号570ページ(現関西医科大学、中邨智之著)抜粋し、改変した図面で有り、エラスチンの生合成過程について説明する図面である。
本発明の生体組織のエラスチンなどの含有量を維持または増加するために体外から摂取させるGABAとは、γ-amino butyric acid(γ-アミノ酪酸)の略称である。英語名の頭文字をとった略称GABA(ギャバ)が一般的に広く用いられている。動植物等広く分布するアミノ酸の一種で、哺乳動物の脳や脊髄に存在する抑制系の神経伝達物質である。GABAは脳の血流を改善し酸素供給量を増加させ脳代謝を亢進させる働きを持つことから、脳卒中や頭部外傷後遺症、脳動脈後遺症による頭痛、耳鳴り、欲求低下等の治療に応用される。またその他の生理効果として、学習能力の向上、腎機能の活性化が知られている。GABAは主に生体の脳髄に存在し、中枢神経の神経伝達物質として関与しており、神経の主要な抑制性伝達物質として知られ、間脳の血流を活発にして脳細胞の代謝機能を高めるとともに、ストレスによる自律神経を緩和させることを目的として利用される。なお、血液脳関門を通過しない物質であることがわかっており、体外からGABAを摂取しても、それが神経伝達物質としてそのまま用いられることはない。
本発明の生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤の一実施形態は、経口組成物用、外用組成物用、食品(サプリメント)、食品添加物用のうちの少なくともいずれか1つの用途で利用されることが好ましい。本発明の医薬または化粧品組成物などの身体に対して使用する組成物は、本発明の生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤とともに賦形剤を含有することが好ましい。その場合、生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための外用組成物また生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための経口組成物とするのが好ましい。本発明の医薬組成物の一実施形態としては、錠剤が好ましい。
GABAを有効成分とする生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤とともに、少なくとも一種の賦形剤を含有する、医薬または化粧品等の組成物とする場合、そのような組成物は、剤型に特に制限はなく、経口用または外用のあらゆる組成物とすることができる。点眼薬、点鼻薬、点耳薬、口腔薬(含嗽剤、噴霧剤)、坐薬(坐剤、軟膏剤、浣腸)等の外用組成物は、通常用いられる公知の成分を配合することによって、液剤、固形剤、半固形剤等のその使用目的に応じた各種剤型に調製することができる。好ましい組成物としては、たとえば、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、スプレー剤、貼付剤、粉末等を挙げることができる。経口投与または摂取される用途では、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤などの経口用組成物とすることが好ましい。経口用組成物は、舌下薬(錠剤だけでなく、オブラートのようなシート、ペースト)やゼリー、微粉末を懸濁させたドリンク剤でもよい。上記で例示したものを含む種々の剤型の医薬または化粧品等の組成物を製造するための各種成分および製造法は、医薬および化粧品等の製造にかかる分野で公知であり、当業者は必要に応じて適宜選択することができる。なお、医薬組成物は、ヒト用に限定されず、ペットや家畜として飼育されている犬や猫などの哺乳動物用の医薬組成物を含む。また、化粧品組成物は、化粧品のみでなく、薬事法上の各種医薬部外品、薬用化粧品等を含む。
本発明におけるGABAは、野菜、果物、穀類などから抽出されたGABA、発酵食品から生産されるGABA、有機合成から生産されたGABAである。
上記野菜、果物、穀類とは、かぼちゃ、なす、とまと、きゅうり、米、玄米、麦芽、大豆などをいい、発酵食品とは、乳酸菌、酵母、納豆菌由来のキムチ・漬物・発酵乳・納豆などの発酵食品をいう。胚芽米、緑茶、米ぬかの乳酸菌による発酵、グルタミン酸から乳酸菌を用いて発酵することにより得ることができ、さらに、自然界に存在するグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)を用い、グルタミン酸および/またはグルタミン酸ナトリウムを原料に酵素変換したもの、さらには発酵食品中の細菌を単離し、培養液中で調製したものであってもよい。
上記述の発酵した溶液並びに抽出した溶液は、適宜凍結乾燥やスプレードライにて乾燥し粉末化しても構わない。特に限定するものではないが、GABAの含有量は液状では0.1%〜30%であり、粉末状では0.1%〜99%である。ヒト1日あたりの摂取量は、GABAとして1〜3000mgであり、10mg〜3000mgが好ましい。より好ましくは、20mg〜1000mgであり、更に好ましくは50mg〜200mgである。GABAとして10mg未満では、効果が期待できず、また3000mg以上では、一回の摂取が取りにくくなる。
本発明の生体組織のエラスチンの含有量を維持または増加するために体外から摂取させるGABAは、皮膚の弾力性を増加する、対象の皮膚の非弾力性の増加速度を低減する、および/または、対象の皮膚の弾力性を維持する必要のある人を対象としたもので、皮膚の弾力性を改善するために用いられる。コラーゲン、フィブリリン-1、フィブリリン-2、および/または、フィブリン-5についても、上記のエラスチンと同じである。
また、膝関節症等のロコモティブシンドロームや、スポーツ等による腱および靭帯損傷の予防、腱や靱帯の強化等の腱および靱帯機能の改善に繋がることを必要のある人を対象としたもので、腱および靱帯機能を改善するために用いられる。また、加齢などによって血管の疾患や異常のリスクが高い、エラスチンの機能が低下した人を対象としたもので、血管を健やかに保つために用いられる。
GABAはそれを豊富に含む飲食品の形態のものを利用しても良い。当該飲食品の形態としては、特に限定するものではないが、粉末状、顆粒状、カプセル、錠剤に成形しても良い。また、その他の形態としては、食品素材、食品添加剤としても良く、あるいは、シロップ剤、懸濁剤、ドリンク剤、流動食、清涼飲料、乳飲料、乳酸菌飲料、機能性調味料、ゲル状食品、プリン、ヨーグルト、菓子・ケーキ類、パン類、麺類、パスタ、チョコレート、キャンディ、チューインガム等の形態にしても良い。
本発明のGABAを有効成分として含むことを特徴とする、生体組織の細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質の含有量を維持または増加するための剤を、単独で、または他の食品添加物などの生理的に許容される各種成分と組み合わせて、菓子類、健康食品、保存食品、加工食品などの食品に添加するための食品添加物とすることができる。なお、飲食品は、ヒト用に限定されず、ペットや家畜として飼育されている犬や猫などの哺乳動物用の餌料を含む。また、飲食品の概念には、通常の飲食品の他、飲料やいわゆるサプリメントや健康食品、経腸栄養食品、特別用途食品、栄養機能食品、特定保健用食品などが包含される。
本発明のGABAの一日摂取量が10〜3000mgであり、GABAを有効成分として含む飲食品としては10〜90重量%、好ましくは25〜50重量%のGABAを有効成分として含有しても良い。当該飲食品の成人1人当たり1日の摂取量は10〜5000mg、好ましくは250〜3500mgの範囲である。一日あたりの摂取量が10mg未満であると生体組織のエラスチンなどの含有量を維持または増加する効果が得られず、また3000mg以上では、一回の摂取が取りにくくなる。また、5000mgより多くても奏される効果はあまり変わらない。当該飲食品の摂取量は被験者のエラスチンなどの減少状態などを考慮して前述の範囲で適宜決定することができる。
医薬組成物の有効投与量は、治療もしくは予防すべき疾患または症状の種類や程度、投与対象の状態(年齢、性別、身体の状態等を含む)、剤型などによって異なるが、ヒト(体重60kgの成人)に対する経口投与量は、上記の1日の摂取量は10〜5000mgの範囲とすることができる。
また、外用組成物の場合、適用する皮膚の面積や部位等によっても異なるが、1〜400mg/ml(0.1〜40%)程度のGABAを含有する外用剤を、1日1〜数回塗布することができる。適用方法は塗布に制限されず、たとえば組成物が液体の形状であれば噴霧でもよく、フィルム状の形状であれば貼付といったように適宜選択することができる。GABAは極めて安全性が高く副作用の心配がないので、他の成分を適切に選択して組成物とする限りにおいて、摂取量または適用量が上記の範囲を超えても問題はない。
本発明の生体組織のエラスチンなどの含有量の維持または増加を効果的に高める飲食品は、成人1人当たり1日350mgを1〜3回に分けて摂取するのが好ましいが、夕食後に1日1050mgを一度に摂取しても良い。
細胞外マトリックスである線維性構造タンパク質について説明する。
肌の弾力には真皮に存在する線維芽細胞が関与している。線維芽細胞は細胞外マトリックスであるI型コラーゲン、ヒアルロン酸およびエラスチンを生産している。
エラスチンはコラーゲン線維を支える役割を担い、弾性線維とも呼ばれており、表皮をゴムのように引張り固定しているような構造を示す(非特許文献6の正木仁, 第1章 バイオロジカルからの皮膚の理解)。また動物皮膚へのUVB照射により、シワが形成される初期段階では、コラーゲンの減少およびエラストーシスではなく、エラスチンの微細構造の変化が起こっていることが報告されている(非特許文献7の芋川玄爾, 皮膚老化と機能性食品3.老化・光老化(シワ)の発生機序)。つまりエラスチンの生合成を促進することによって、皮膚のシワやたるみを改善および防止できると考えられる。
非特許文献8より抜粋し改変した図面である図12により、エラスチンの生合成過程について述べる。
まず、細胞内でエラスチン前駆体であるトロポエラスチンおよびフィブリリンが合成され、細胞外へ放出される。細胞外ではフィブリリンを足場として、トロポエラスチンが凝集、沈着し、弾性線維へと形成されていく。また、フィブリリンは糖タンパクであり、フィブリリン1とフィブリリン2の2種類が存在する。
なお、フィブリリン-1遺伝子の突然変異により、結合組織の弾力性が低下し、奇形異常をもたらす疾患であるMarfan Syndrome(MFS)が起こる。また、フィブリリン-2遺伝子の突然変異ではこれと類似の先天性拘縮性くも指症が起こる。つまりフィブリリンは結合組織の弾力性に対し重要な成分である。
フィブリン-5はDANCEとも呼ばれるタンパク質であり、線維芽細胞から分泌され、細胞に結合したまま弾力線維とも結合し、構成成分を纏め上げ、線維構造を安定させる。DANCE遺伝子欠損マウスでは全身の弾性線維の形成不全が見られ、皮膚のたるみ、肺気腫、動脈の硬化といった老化でみられるような表現型を示したという。つまり弾性線維合成に必須な成分であると言われている。
実施例1にてGABAはトロポエラスチンおよびフィブリリン-1、2、フィブリン-5のmRNA発現量の増加効果を有することが明らかとなった。またエラスチンの免疫染色においても、対照区に比べ、GABA曝露区は約2倍のエラスチン生産が確認できたことから、遺伝子レベルのみならず、タンパクレベルにおいても、エラスチンの合成を促進する可能性が示唆された。従って、GABAは正常ヒト成人由来の真皮線維芽細胞において、エラスチン合成を促進することによって、皮膚の弾力を向上させることが示唆された。
また、I型コラーゲンは真皮で格子状の線維層を作り、表皮を支え、肌に弾力を与えている。
しかしながら、I型コラーゲンは栄養不足や酸化ストレス、紫外線などにより容易に減少し、シワの原因となる。
I型コラーゲンはα1鎖1本とα2鎖2本で構成されている。実施例2では、GABAはα1鎖mRNAの発現を有意に増加させ、α2鎖は有意差はないものの、容量依存的に増加させた。
一方、MMP-1はI型コラーゲンを分解する酵素であり、紫外線照射や肉体的な老化によって生産が増加する。大豆ペプチドとビタミンCの混合物は線維芽細胞において、I型コラーゲンとMMP-1の両方の生産を促進したという(非特許文献9のTokudome Y et al. Effects of Soyben and collagen
peptide on collagen synthesis in normal
human dermal fibroblasts.)。
そこで実施例2では、GABAがMMP-1mRNAに与える影響を確認したところ、GABAはMMP-1mRNAの発現を有意に抑制した。
以上のことから、GABAはI型コラーゲンを遺伝子レベルで制御することにより、肌の弾力を改善する可能性が示唆された。
また、医薬品で用いる場合は、特に制限するものではないが、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、錠剤等の経口投与剤があげられる。
本発明の生体組織のエラスチンなどの含有量を維持または増加するための剤としてのGABAは、食品添加剤として、あるいは経口投与される製剤として、またはそれらを含む飲食品として、GABAの経口摂取のために用いられる。
次に、本発明の具体例を、以下の実施例により説明するが、本発明がこれらの実施例により限定されるものではない。
正常ヒト真皮線維芽細胞において、GABAがエラスチン合成に与える影響について
以前、オープンヒト試験にてGABA180mg/日を8週間摂取した際に、対照群に比べ、肌の弾力が増加した(非特許文献4)。
また、その後、二重盲検ヒト試験にてGABA100mg/日を8週間摂取した際に、期間中に対照群は肌の弾力が低下したのに対し、GABA摂取群は肌の弾力低下が見られなかった(非特許文献5)。
[試験方法]
正常ヒト真皮線維芽細胞(NHDF,AD)をクラボウより購入し、培地としてDMEM+FBS0.5%を用いた。サンプルは目的の濃度となるよう、PBS(−)に溶解し、細胞に曝露した。
[毒性試験]
Cell couting kit-8(株式会社同仁化学研究所)を用い、細胞増殖試験を行った。5×10Cells/mlに調製した細胞懸濁液を96穴平底マイクロプレート(FALCON,Becton Dickinson)に100μl/wellずつ播種した。またブランクとして、培地のみを100μl/wellずつ滴下した。その後、37℃、5%炭酸ガス存在下で培養した。培養24時間後に、対照区はPBS(−)を、試験区はGABA溶液を10μl/wellずつ添加した。37℃、5%炭酸ガス存在下で24時間培養した後、Cell couting kit-8溶液を10μl/wellずつ添加し、37℃、5%炭酸ガス存在下で1時間反応させた。反応終了後、マイクロプレートリーダー(Perkin Elmer)にて450nmにおける吸光度を測定した。細胞増殖に関する数値は、細胞を播種したwellの測定値から、ブランクのwellの測定値を引いて算出した。
なお、増殖が有意に低下しない濃度にて各mRNA発現量の測定試験を行った。
[リアルタイムPCR]
プライマー:表2に示したプライマーを用いた。
サンプルを添加した24時間後に細胞をはがしてmRNAを抽出した。
TRIzol Plus RNA Purification Kit 50preps(ライフテクノロジーズ)を用い、細胞から総RNAを抽出した。その後、Super ScriptIII First-Strand Synthesis System for RT-PCR(ライフテクノロジーズ)を用い、cDNAを合成した。更にFastStart Essential DNA Green mastar(ロシュ)にて調製し、LightCycler Nanoを用いてリアルタイム-PCR法にて、各mRNA発現量の測定を行った。PCR反応は95℃にて600秒間初期変性を行った後、3step Amprification、Meltingのプログラムで実施した。
mRNA発現量は、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた。
Figure 0006944240
[免疫染色]
ラブテックIIチャンバースライドシステム154534JPに細胞を20000cells/cmで播種した。GABA10μg/mlを曝露し、7日後に上清を除去して10%ホルマリン液に15分間、曝露した。PBSで3回洗浄し、blocking one Histo(nacalai tesque, Japan)にて5分間ブロッキングした。PBSで3回洗浄し、0.1% Triton X-100で5分間浸透処理した。一次抗体であるpolyclonal rabbit anti alpha elastin(Bio-Rad, America)を添加し、1時間後にPBSで3回洗浄した。その後、2次抗体であるgout anti-Rabbit IgG (H+L) Secondary Antibody, Alexa Fluor 488 conjugate (Thermo Fisher, USA)を添加して30分放置した。PBSで3回洗浄し、Nuclear were stained with DAPI (4,6-diamino-2-phenyl inodole)を添加して、核染色と褪色防止を行った。
出来上がったスライドを蛍光顕微鏡にて観察した。
[結果]
1)毒性試験の結果を図に示す。
に示すとおり、GABA10μg/ml以下では細胞の増殖に影響はなかったが、100μg/mlでは有意に増殖が低下したため、その後の遺伝子実験、免疫染色では10μg/ml以下で試験を行った。
2)リアルタイムPCRの結果を図ないし6に示す。
3)免疫染色の結果を図7に示す。
[考察]
本研究にてGABAはトロポエラスチンおよびフィブリリン-1、2、フィブリン-5のmRNA発現量の増加効果を有することが明らかとなった。
またエラスチンの免疫染色においても、対照区に比べ、GABA曝露区は約2倍のエラスチン生産が確認できたことから、遺伝子レベルのみならず、タンパクレベルにおいても、エラスチンの合成を促進する可能性が示唆された。
従って、GABAは正常ヒト成人由来の真皮線維芽細胞において、エラスチン合成を促進することによって、皮膚の弾力を向上させることが示唆された。
正常ヒト真皮線維芽細胞において、GABAがI型コラーゲン制御に与える影響について
[試験方法]正常ヒト真皮線維芽細胞(NHDF)をクラボウより購入し、DMEM+FBS0.5%を培地として用いた。サンプルは目的の濃度となるように、PBS(−)で溶解し、細胞に曝露した。
[毒性試験]
Cell couting kit-8(株式会社同仁化学研究所)を用い、細胞増殖試験を行った。5×10Cells/mlに調製した細胞懸濁液を96穴平底マイクロプレート(FALCON,Becton Dickinson)に100μl/wellずつ播種した。またブランクとして、培地のみを100μl/wellずつ滴下した。その後、37℃、5%炭酸ガス存在下で培養した。培養24時間後に、対照区はPBS(−)を、試験区はGABA溶液を、10μl/wellずつ添加した。37℃、5%炭酸ガス存在下で24時間培養した後、Cell couting kit-8溶液を10μl/wellずつ添加し、37℃、5%炭酸ガス存在下で1時間反応させた。反応終了後、マイクロプレートリーダー(Perkin Elmer)にて450nmにおける吸光度を測定した。細胞増殖に関する数値は、細胞を播種したwellの測定値から、ブランクのwellの測定値を引いて算出した。
なお、増殖が有意に低下しない濃度にて各mRNA発現量の測定試験を行った。
[リアルタイムPCR]
プライマー:表2に示したプライマーを用いた。
サンプルを添加した24時間後に細胞をはがしてmRNAを抽出した。TRIzol Plus RNA Purification Kit 50preps(ライフテクノロジーズ)を用い、細胞から総RNAを抽出した。その後、Super ScriptIII First-Strand Synthesis System for RT-PCR(ライフテクノロジーズ)を用い、cDNAを合成した。FastStart Essential DNA Green mastar(ロシュ)にて調製し、LightCycler Nanoを用いてリアルタイム-PCR法にて、各mRNA発現量の測定を行った。なお、PCR反応は95℃にて600秒間初期変性を行った後、3step Amprification、Meltingのプログラムで実施した。
mRNA発現量は、GAP DH mRNA発現量に対する割合として求めた。
Figure 0006944240
[結果]
1)毒性試験の結果を図8に示す。
図8に示すとおり、GABA10μg/ml以下では細胞の増殖に影響はなかったが、100μg/mlでは有意に増殖が低下しているため、その後の遺伝子実験では10μg/ml以下で試験を行った。
2)リアルタイムPCRの結果を図9ないし11に示す。
[考察]
線維芽細胞は肌の弾力に関与しており、I型コラーゲンおよびヒアルロン酸、エラスチンを生産している。
I型コラーゲンは真皮で格子状の線維層を作り、表皮を支え、肌に弾力を与えている。
I型コラーゲンはα1鎖1本とα2鎖2本で構成されている。本研究では、GABAはα1鎖mRNAの発現を有意に増加させ、α2鎖は有意差はないものの、容量依存的に増加させた。
一方、MMP-1はI型コラーゲンを分解する酵素であり、紫外線照射や肉体的な老化によって生産が増加する。そこでGABAがMMP-1mRNAに与える影響を確認したところ、GABAはMMP-1mRNAの発現を有意に抑制した。
以上のことから、GABAはI型コラーゲンを遺伝子レベルで制御することにより、肌の弾力を改善する可能性が示唆された。
生体組織のエラスチンなどの含有量を維持または増加するための対策の必要性がある中、食によるアプローチとしてGABAの生体組織のエラスチンなどの含有量を維持または増加機能が注目される。皮膚の弾力を向上させることのみならず、腱や靱帯の強化等の腱および靱帯機能の改善や動脈硬化抑制に繋がることが期待されるGABA投与の効果が期待され、化粧品、医薬品、食品、飼料等への利用が可能である。






Claims (5)

  1. GABAを有効成分として含むことを特徴とする、皮膚または靭帯からなる生体組織において、線維芽細胞の増殖を促進することなく、これらの組織の細胞外マトリックスであるコラーゲン、エラスチン、フィブリリン−1、フィブリリン−2、およびフィブリン−5の合成を促進するための剤。
  2. さらに、前記コラーゲンの分解作用を有するマトリックスメタロプロテアーゼ−1の合成を抑制するための、請求項1に記載の剤。
  3. 経口投与される製剤である、請求項1または2に記載の剤。
  4. GABAの一日摂取量が10〜3000mgである、請求項1ないしのいずれかに記載の剤。
  5. 飲食品である、請求項1ないしのいずれかに記載の剤。
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