JP6942502B2 - テープタイプ使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
<第1の態様>
前後方向中央より前側に延在する腹側部分、及び前後方向中央より後側に延在する背側部分を有するとともに、
前記背側部分の胴周り部の両側部にそれぞれ取り付けられたサイドパネルと、
前記背側部分における少なくともサイドパネルの間に位置する領域に設けられたウエスト伸縮シートとを有しており、
前記サイドパネルは、前記背側部分に取り付けられた基端部と、前記腹側部分の外面に対して着脱可能に連結される連結部と、少なくとも前記基端部と連結部との間の部分に設けられた幅方向に伸縮するサイド伸縮領域とを有しており、
前記ウエスト伸縮シートは、幅方向両端部が非伸縮領域となっているとともに、これら非伸縮領域の間の部分は、幅方向に伸縮する中間伸縮領域となっている、
テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記サイドパネルのサイド伸縮領域の基端が、前記中間伸縮領域の側縁から幅方向に±20mmの範囲内に位置している、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。
本態様では、サイドパネルのサイド伸縮領域の基端が、中間伸縮領域の側縁から幅方向に±20mmの範囲内に位置しているため、左右のサイドパネルにわたる伸縮領域の連続性を向上させることができる。
少なくとも前記背側部分の胴周り部は、左右両側に延び出たウイング部分を有しており、
前記中間伸縮領域は、左右の前記ウイング部分にわたり延びている、
第1の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
サイドパネルを有する形態において、本態様のようにウイング部をあえて設け、中間伸縮領域の幅を拡大することにより、その分だけサイド伸縮領域の長さを短くすることができ、コストを低減することができる。
前記腹側部分にも、幅方向に伸縮するウエスト伸縮シートが設けられている、
第1又は2の態様のテープタイプ使い捨ておむつ。
腹側部分にもウエスト伸縮シートを備えることにより、胴周りに対するフィット性がより一層良好となる。
中間部分CP、背側部分Bのウイング部分WPにおける先端側の一部を除く部分、及び腹側部分Fのウイング部分WPは、吸収体56と、吸収体56の表側を被覆する液透過性のトップシート30と、吸収体56の裏側を被覆する液不透過性シート11とを有する本体10により形成されている。本体10は、吸収体56よりも前側及び後側に延びる、吸収体56を有しないエンドフラップ部EFと、吸収体56よりも側方に延びる、吸収体56を有しないサイドフラップ部SFとを有している。
(外装シート)
外装シート12は、使い捨ておむつの裏面を布のような肌触り・外観とするために設けられる。外装シート12としては不織布が好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布12相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。外装シート12は省略することもでき、その場合、使い捨ておむつの裏面に液不透過性シート11が露出する形態とすることができる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、この他にも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
トップシート30としては液透過性を有するもの、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30を透過した***物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートともいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、***物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した***物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30の表面の肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分であり、図示例では吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有するものとなっている。吸収体56が形状維持性に優れる場合等、必要に応じて包装シート58は省略することもでき、その場合、吸収要素50は吸収体56のみからなる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用できる。高吸収性ポリマー粒子の粒径は特に限定されないが、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)、及びこのふるい分けでふるい下に落下する粒子について180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)を行ったときに、500μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下で、180μmの標準ふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
図2、3及び7に示すように、本体10の側部の前後方向LD中間に位置する脚周り部分のフィット性を向上させるために、サイドフラップ部SFの前後方向LD中間におけるシート層間に、前後方向LDに延びるサイド弾性部材70が設けられており、このサイド弾性部材70の伸縮により、サイド弾性部材70を有する部分(つまり図示例では後述するサイドフラップ部SF)が前後方向LDに伸縮するようになっている。
トップシート30上を横方向に移動する尿や軟便を遮り、横漏れを防止するために、使い捨ておむつの表面の幅方向WDの両側には、トップシート30の側部から肌側に立ち上がる(突出する)起き上がりギャザー60が前後方向全体にわたり設けられている。
背側部分Bにおける本体10の胴周り部には帯状のウエスト伸縮シート90が設けられ、背側部分Bが幅方向WDに弾性伸縮するものとなっていると好ましい。ウエスト伸縮シート90は、幅方向WDの両端部が非伸縮領域96となっているとともに、これら非伸縮領域96の間の部分は、幅方向WDに伸縮する中間伸縮領域95となっているものである。ウエスト伸縮シート90は、エンドフラップ部EFにのみ位置していてもよいが、図示例のようにエンドフラップ部EFから吸収体56の後端部までにわたるように配置されていると、吸収体56の後端部がしっかりと体に押し当てられるため、好ましい。
サイドパネル13は、背側部分Bの両側部からそれぞれ突出するものであり、背側部分Bの本体10に取り付けられた基端部13Bと、腹側部分Fの外面に対して着脱可能に連結される連結部13Aと、少なくとも基端部13Bと連結部13Aとの間の部分に設けられた幅方向WDに伸縮するサイド伸縮領域13Eとを有するものである。
腹側部分Fにおけるサイドパネル13の連結箇所には、連結を容易にするためのターゲットを有するターゲットシート12Tを設けるのが好ましい。ターゲットシート12Tは、連結部13Aがフック材の場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、腹側部分Fにおけるサイドパネル13の連結箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、サイドパネル13の連結部13Aがフック材の場合には、ターゲットシート12Tを省略し、フック材を外装シート12の不織布に絡ませて連結することもできる。この場合、ターゲットシート12Tを外装シート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
背側部分Bの両側部は、サイドパネル13の厚み方向の内側に突出するカバー部分80(図1の左側のカバー部分のみ斜線を付し、カバー部分80を明示した)をそれぞれ有していると好ましい。カバー部分80は、サイド伸縮領域13Eが自然長の状態で、少なくともサイドパネル13の基端からサイド伸縮領域13Eの幅方向WDの中間までの領域について、その前後方向LD全体を被覆するものである。そして、このカバー部分80は少なくとも前記基端部を除く部分がサイドパネル13に接合されておらず、サイドパネル13に対して自由に移動及び伸縮できる部分である。図示例では、本体10の一部によりカバー部分が形成されているため、サイドパネル13の基端部13Bはカバー部分80と接合されており、それ以外の部分はサイドパネル13に接合されていない。このようなカバー部分80を有することにより、サイドパネル13の内面の大部分はカバー部分80により被覆されるため、サイドパネル13の伸縮領域に肌触りの柔軟性を確保しなくてもよく、例えば後述するサイドパネル13のように収縮皺が形成されるようなものを採用しても、カバー部分80により収縮皺の肌への接触をカバーすることができる。また、カバー部分80により脚周りの縁が形成されるため、サイドパネル13の伸縮領域の前後方向LDの寸法を必要以上に確保する必要はない。脚周りの縁を曲線状にする場合には、図示例のようにカバー部分80の下縁を脚周りに沿う曲線状に切断するだけで済み、サイドパネル13の下縁を切断するよりも低コストで済む。つまり、このようなカバー部分80を有することにより、サイドパネル13の伸縮性と肌触りの柔軟性を両立でき、サイドパネル13の寸法、形状の自由度が高いものとなる。
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載がない限り、以下の意味を有するものである。
・「展開状態」とは自然長の状態から、収縮や弛みなく完全に完全に平坦に伸ばし広げた状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置した後常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「人工尿」は、尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したものであり、特に記載のない限り、温度37度で使用される。
・厚みはKES測定器(例えばカトーテック株式会社製の型式「KES−G5」)を用いて測定することができる。加圧板の降下速度0.002cm/s、荷重の最大値を0.098N/cm2とし、最大荷重時の厚みを読み取る。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、100倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載がない場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載がない限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
Claims (3)
- 前後方向中央より前側に延在する腹側部分、及び前後方向中央より後側に延在する背側部分を有するとともに、
前記背側部分の胴周り部の両側部にそれぞれ取り付けられたサイドパネルと、
前記背側部分における少なくともサイドパネルの間に位置する領域に設けられたウエスト伸縮シートとを有しており、
前記サイドパネルは、前記背側部分に取り付けられた基端部と、前記腹側部分の外面に対して着脱可能に連結される連結部と、少なくとも前記基端部と連結部との間の部分に設けられた幅方向に伸縮するサイド伸縮領域とを有しており、
前記ウエスト伸縮シートは、幅方向両端部が非伸縮領域となっているとともに、これら非伸縮領域の間の部分は、幅方向に伸縮する中間伸縮領域となっている、
テープタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記サイドパネルのサイド伸縮領域の基端が、前記中間伸縮領域の側縁から幅方向に±20mmの範囲内に位置しており、
前記背側部分の両側部は、前記サイドパネルの厚み方向の内側に突出するカバー部分をそれぞれ有しており、
前記カバー部分は、前記サイド伸縮領域が自然長の状態で、少なくとも前記サイドパネルの基端から前記サイド伸縮領域の幅方向の中間までの領域の前後方向全体を被覆するものであり、
前記サイドパネルにおける少なくとも前記基端部を除く部分は前記カバー部分に接合されておらず、
前記カバー部分は、前記サイドパネルの前後方向の両側にはみ出ており、
前記腹側部分の外面と前記カバー部分の内面との静摩擦係数が、前記腹側部分の外面と前記サイドパネルの内面との静摩擦係数より大きい、
ことを特徴とするテープタイプ使い捨ておむつ。 - 少なくとも前記背側部分の胴周り部は左右両側に延び出たウイング部分を有しており、
前記腹側部分及び背側部分は左右のウイング部分の間に位置する中間部分を有しており、
前記ウイング部分は、前記中間部分を構成するシートが側方に延び出た部分であり、
前記カバー部分の少なくとも側部が前記ウイング部分により形成されている、
請求項1記載のテープタイプ使い捨ておむつ。 - 前記前記サイド伸縮領域及び前記中間伸縮領域は、同じ伸長率では前記中間伸縮領域の方が前記サイド伸縮領域よりも収縮応力が大きい、
請求項1又は2記載のテープタイプ使い捨ておむつ。
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