JP6937264B2 - バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6937264B2
JP6937264B2 JP2018068012A JP2018068012A JP6937264B2 JP 6937264 B2 JP6937264 B2 JP 6937264B2 JP 2018068012 A JP2018068012 A JP 2018068012A JP 2018068012 A JP2018068012 A JP 2018068012A JP 6937264 B2 JP6937264 B2 JP 6937264B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
vehicle
brake
appropriate speed
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018068012A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019177766A (ja
Inventor
克法 小林
克法 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Priority to JP2018068012A priority Critical patent/JP6937264B2/ja
Publication of JP2019177766A publication Critical patent/JP2019177766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6937264B2 publication Critical patent/JP6937264B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Navigation (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置に関する。
従来、地図情報を利用して四輪自動車のブレーキなどの運転支援を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、ナビゲーションシステムからの地図情報に基づいて、自車両前方のコーナーにおける適正旋回車速を求め、さらに、現在の車速とコーナーまでの距離とから適正旋回車速となるまでに要求される減速度を求める。そして、求めた減速度が予め設定された許容減速度よりも大きい場合、自車両をコーナー手前で減速させる。
特開平6−036187号公報(特に、段落0047)
しかし、特許文献1に記載された発明では、自動二輪車等のバーハンドル車両に関する運転支援が想定されていなかった。つまり、四輪自動車と自動二輪車等のバーハンドル車両とでは基本的な構造や操作が異なるので、四輪自動車と自動二輪車とで同様の制御を行うことができず、特許文献1に記載される技術をそのまま自動二輪車に適用することができない。
特に、自動二輪車等のバーハンドル車両は、四輪自動車に比べて環境(例えば、天候、気温、路面状態など)の影響を受けやすく、運転支援を行う上で環境の影響を考慮する必要がある。
このような観点から、本発明は、コーナーや徐行区間などの走行注意区間における速度超過を抑制して走行注意区間を走行できるバーハンドル車両用ブレーキ制御装置を提供する。
前記課題を解決するため、本発明に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置は、バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキとをそれぞれ制御可能な制動力制御手段と、前記バーハンドル車両の前輪と後輪の車輪速度を検出する車輪速センサと、前記車輪速度に基づいて車両速度を算出する車両速度算出手段と、を備える。
このバーハンドル車両用ブレーキ制御装置は、また、前記バーハンドル車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記バーハンドル車両が走行注意区間を適切な速度で走行することが可能な適正速度を記憶したデータベースから、現在位置の前方にある走行注意区間の適正速度を取得する適正速度取得手段と、前方の走行注意区間へ進入する前に前記車両速度と前記適正速度とを比較し、前記車両速度が前記適正速度より大きいか否かを判定する適正速度判定手段と、を有する。前記データベースには、他の車両の走行情報が記憶されている。このバーハンドル車両用ブレーキ制御装置は、さらに、前方の道路の前記走行情報を取得する走行情報取得手段を備える。
前記適正速度判定手段は、前記走行情報に基づいて補正した後の前記適正速度を用いて判定する。前記制動力制御手段は、前記車両速度が前記適正速度より大きい場合に、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方のブレーキに制動力を与える制御を実行する。
本発明に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置においては、各々の走行注意区間に適切な速度で走行することが可能な適正速度を予め設定しておき、走行注意区間の手前で適正速度を超過していないか判定する。そして、車両速度が適正速度よりも大きい場合にブレーキに制動力を与えて減速させる。そのため、走行注意区間で車両速度が適正速度を超過することを抑制できる。
また、比較対象が走行情報に応じた適正速度になるので、例えば注意が必要な道路でも適切な速度で走行することができる。
前記車両速度が前記適正速度より大きい場合に、運転者に対して前記適正速度の超過を警告する警告手段を備えるのがよい。
このようにすると、減速することが事前に分かるので運転者が自車両の挙動をコントロールしやすい。
前方の道路の環境情報を取得する環境情報取得手段を備え、前記適正速度判定手段は、更に、前記環境情報に基づいて補正した後の前記適正速度を用いて判定するのがよい。
このようにすると、比較対象が環境情報に応じた適正速度になるので、例えば路面が濡れている場合など環境の変化にも追従できる。
本発明によれば、コーナーや徐行区間などの走行注意区間における速度超過を抑制して走行注意区間を走行できる。
本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置の全体構成を示すブロック図である。 適正速度テーブルの例示である。 本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置のコーナー進入時における動作を示すフローチャートの例示である。 本発明の実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置のコーナー進入時における動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施をするための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
<実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置の構成について>
図1を参照して、実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置1を説明する。バーハンドル車両用ブレーキ制御装置1(以下、単に「ブレーキ制御装置1」と称す)は、バーハンドルを有する車両(例えば、前後輪を備える自動二輪車等)のブレーキの制御を行う装置であって、特に、コーナーや徐行区間などの走行注意区間における速度超過を抑制する機能を備えている。以下では、走行注意区間としてコーナーを例示して説明する。
ブレーキ制御装置1は、相互に独立して設けられる前輪ブレーキ2および後輪ブレーキ3と、液圧制御装置4と、バーハンドル車両の運転者によって操作される前輪ブレーキ操作子5および後輪ブレーキ操作子6とを備える。
また、ブレーキ制御装置1は、車輪速センサ7と、現在の位置情報を取得する位置情報取得手段8と、進行方向の映像(画像を含む)を撮影する撮影手段9と、運転者に速度超過の可能性を知らせる警告手段10とを備える。
また、ブレーキ制御装置1は、ブレーキ制御に用いられる種々の情報が格納されるデータベース20と、制御装置30とを備える。
前輪ブレーキ2は、バーハンドル車両の前輪に取り付けられた前ブレーキディスクと、液圧の供給を受けて前ブレーキディスクを挟圧する前ブレーキキャリパと、を備えたディスクブレーキとして構成されている。
後輪ブレーキ3は、バーハンドル車両の後輪に取り付けられた後ブレーキディスクと、液圧の供給を受けて後ブレーキディスクを挟圧する後ブレーキキャリパと、を備えたディスクブレーキとして構成されている。
液圧制御装置4は、前輪ブレーキ2および後輪ブレーキ3に液圧を供給する装置であり、例えば、前輪ブレーキ操作子5および後輪ブレーキ操作子6の操作量に対応した液圧を供給する。また、液圧制御装置4は、図示しない電磁弁やモータを有しており、速度超過を抑制するために、後記する制動力制御手段35からの指令によって電磁弁やモータを作動させて、前輪ブレーキ2や後輪ブレーキ3に液圧を供給する。また、液圧制御装置4は、必要に応じて前輪ブレーキ2および後輪ブレーキ3の液圧を減圧、又は増圧、保持してABS制御を行うことができる。
前輪ブレーキ操作子5は、例えば手で操作されるレバー5aおよび前輪マスタシリンダ5bであり、バーハンドルに取り付けられている。前輪ブレーキ操作子5を握る力は、前輪マスタシリンダ5bにより液圧として前輪ブレーキ2に伝達される。また、前輪ブレーキ操作子5と液圧制御装置4との間の液圧路には、前輪ブレーキ操作子5の操作を検出する圧力センサ11が設けられており、前輪ブレーキ操作子5の操作は、信号として制御装置30に伝達される。
後輪ブレーキ操作子6は、例えば足で操作されるペダル6aおよび後輪マスタシリンダ6bであり、ステップの近くに取り付けられている。後輪ブレーキ操作子6を踏む力は、後輪マスタシリンダ6bにより液圧として後輪ブレーキ3に伝達される。また、後輪ブレーキ操作子6と液圧制御装置4との間の液圧路には、後輪ブレーキ操作子6の操作を検出する圧力センサ11が設けられており、後輪ブレーキ操作子6の操作は、信号として制御装置30に伝達される。なお、実施例では後輪ブレーキ操作子6をペダルとしたが、レバーでもよい。
車輪速センサ7は、前輪および後輪の回転速度を信号として検出する装置である。車輪速センサ7は、例えば、前輪および後輪のホイールに設けられた凹凸を電磁センサで検出し、断続的なパルス(電気信号)を出力する。
位置情報取得手段8は、自車両の現在の位置情報を取得する装置であり、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機である。位置情報取得手段8としてGPS受信機を想定した場合、GPS衛星から発信される電波(測位用信号)を受信し、自身の位置を計算する。
撮影手段9は、進行方向の映像を撮影する装置であり、例えばCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)イメージセンサやCCD(Charged-coupled devices)イメージセンサを備えるカメラである。撮影手段9は、自車両の進行方向を撮影できる場所(例えば、車両の前部)に設置される。
警告手段10は、運転者に対してコーナーにおける速度超過の可能性を知らせるものであり、例えば、バーハンドル車両が備えるパネルに速度超過を知らせる情報を表示する。
データベース20は、ブレーキ制御に用いられる種々の情報が格納される記憶部である。データベース20には、例えば、地図情報21と、適正速度テーブル22とが格納されている。なお、データベース20に記憶される情報の一部または全部は、バーハンドル車両以外の場所に記憶されていて、制御装置30が無線通信などの通信手段を介して必要に応じて取得してもよい。また、ここでは、地図情報21と適正速度テーブル22とを別々の情報として表現しているが、地図情報21に適正速度テーブル22が登録されていてもよい。
地図情報21は、例えば、道路、河川、家屋などの形状を描いた背景情報と、道路のつながりをデータ化した道路ネットワーク情報とを含む。背景情報は、自車両の位置とともに画面上に表示されて、運転者による走行位置の確認に使用される情報である。道路ネットワーク情報は、画面上に表示されなくてもよく、目的地までの経路計算やナビゲーション時の誘導に使用される情報である。道路ネットワーク情報は、例えば、道路の基準(例えば、幅方向の中心)に設定されるノードと、ノード間を結ぶリンクとで構成される。地図情報21は、二次元および三次元の何れのものであってもよい。また、地図情報21には、走行注意区間を識別する走行注意区間識別情報が各走行注意区間に登録されており、制御装置30(特に、適正速度取得手段31)は自車両の位置から前方の走行注意区間を認識することができる。
適正速度テーブル22は、道路の所定区間(例えば、地点Aから地点Bまで)と、この所定区間の走行時の適切な速度とを対応付けた情報である。適正速度テーブル22の構成例を図2に示す。ここでの適正速度テーブル22は、識別情報と、座標と、適正速度情報とからなる。識別情報は、道路の所定区間を識別する情報(ここでは、数字)である。上下線が分かれている道路(通行路が往復それぞれにある道路)の場合、上下線それぞれに別の識別情報が付与される。座標は、道路の所定区間を示す位置情報であり、例えば所定区間の基準点の座標である。基準点は、所定区間の何れかに設定されていればよく、例えば入口、出口であってよい。適正速度情報は、所定区間を走行するのに適した速度(目標となる速度)であり、法定速度以下の速度が設定されている。ここでは、全ての運転者に対して同じ適正速度を設定することにするが、例えば、運転技術の優劣(運転歴)や運転する車種などに対応付けて複数の適正速度を用意してもよい。適正速度情報は、ブレーキ制御装置1の管理者によって予め登録されてもよいし、所定区間の形状(例えば、コーナーの曲率半径や道路幅)などから自動で計算されてもよい。
図1に示す制御装置30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)によるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。これらの機能がプログラム実行処理により実現する場合、車両内にはこれらの機能を実現するためのプログラムが格納されている。
制御装置30は、データベース20に格納される情報と、前輪ブレーキ操作子5、後輪ブレーキ操作子6の操作が分かる圧力センサ11、および車輪速センサ7から出力される信号と、位置情報取得手段8によって取得された現在の位置情報と、撮影手段9によって撮影された前方の映像とに基づき、後述する種々の演算をリアルタイムに行う。
制御装置30は、適正速度取得手段31と、車両速度算出手段32と、路面状態検出手段33と、車両速度制御手段34と、制動力制御手段35とを備える。ここでは制御装置30が備える各機能の概要のみを説明し、詳細な説明は「バーハンドル車両用ブレーキ制御装置の動作」で説明する。
適正速度取得手段31は、データベース20に記憶される適正速度テーブル22を参照して、自車両の進行方向にあるコーナーの適正速度情報を取得する。
車両速度算出手段32は、車輪速センサ7によって検出された前輪および後輪の回転速度(車輪速度)を信号として受信し、車輪速度から自車両の車両速度を算出する。
路面状態検出手段33は、撮影手段9によって撮影された映像から自車両の前方の路面状態を判定する。路面状態検出手段33は、例えば、路面に広がる落ち葉を色で認識する。また、路面状態検出手段33は、例えば、水たまりがない状態の路面における光の反射との違いによって、路面に形成された水たまりを認識する。また、路面状態検出手段33は、例えば、画像認識技術を用いて路面の凹凸を判定し、石畳路(ベルジャン路)を認識する。また、路面状態検出手段33は、例えば、画像認識技術を用いてマンホールの形状を判定し、前方にマンホールがあることを認識する。
車両速度制御手段34は、自車両がコーナーを適切な速度で走行するように、運転者に対して警告を行ったり、制動力制御手段35に対してブレーキ制御を行う条件(例えば、前輪ブレーキ2や後輪ブレーキ3に供給する液圧の情報)などを出力する。車両速度制御手段34は、主に、ブレーキ操作判定手段341と、適正速度判定手段342とを有する。
ブレーキ操作判定手段341は、コーナーで適正速度を超過する可能性がある場合に、コーナー手前で運転者によりブレーキ操作が行われた否かを判定する。
適正速度判定手段342は、自車両が適切な速度でコーナーに進入および走行できるか否かをコーナーの手前で判定する。
制動力制御手段35は、車両速度制御手段34の判定によってコーナーにおける速度超過が検出された場合に、液圧制御装置4を作動させて車両速度を減速するブレーキ制御を行う。また、制動力制御手段35は、車輪速センサ7に基づいて車輪がスリップしそうな場合に、液圧制御装置4を作動させてABS制御を行うことができる。制動力制御手段35は、例えば、車両速度制御手段34から通知される条件に基づいて液圧制御装置4が備える電磁弁やモータのON/OFFを制御する。そして、運転者による前輪ブレーキ操作子5および後輪ブレーキ操作子6の操作とは別に、前輪ブレーキ2や後輪ブレーキ3に液圧を供給する。
<実施形態に係るバーハンドル車両用ブレーキ制御装置の動作について>
図3および図4を参照して(適宜、図1および図2参照)、実施形態に係るブレーキ制御装置1のコーナー進入時における動作について説明する。ここでは、地点Aから地点Bのコーナー進入時における車両速度に注目してブレーキ制御を行うが、コーナーの形状などによってはコーナー中間やコーナー出口における車両速度に注目してブレーキ制御を行ってもよい。また、別にコーナーに限らず、見通しの悪い所や、道幅が減少する所などでもよい。
位置情報取得手段8は、GPS衛星から発信される電波(測位用信号)を継続的に受信し、自車両の位置を計算する(ステップS1)。なお、位置情報取得手段8は、GPS衛星から発信される電波(測位用信号)を受信できない場合など、部分的に慣性航法(INS)を用いた現在位置の算出などを行ってもよいし、慣性航法(INS)を用いて算出した現在位置をGPS衛星から発信される電波(測位用信号)を用いて補正してもよい。
図4に示すように、自車両Xから地点Aから地点BのコーナーM1の入口M1a(地点A)までの距離が、予め決められた距離Laになった場合に、適正速度取得手段31は、データベース20に記憶される適正速度テーブル22を参照して、識別情報「1」の当該コーナーに対して予め設定された適正速度情報を取得する(ステップS2)。適正速度情報を取得する距離Laは、特に限定されるものではなく、その後のブレーキ制御が間に合う程度の距離であればよい。
次に、車両速度算出手段32は、車輪速センサ7によって検出された前輪および後輪の回転速度(車輪速度)を信号として受信し、車輪速度から自車両の車両速度を算出する(ステップS3)。また、路面状態検出手段33は、撮影手段9によって撮影された映像から自車両Xの前方の路面状態を検出する(ステップS3)。
次に、車両速度制御手段34は、自車両Xの車両速度および位置情報、前方のコーナーM1の適正速度、コーナー手前の路面状態などから、目標となるブレーキポイントBP(図4参照)を算出する(ステップS4)。ブレーキポイントBPは、例えばコーナーM1の入口M1aからの距離として算出される。コーナーM1の入口M1aからブレーキポイントBPまでの距離Lbは、ブレーキポイントBPでブレーキ制御を開始した場合に、コーナーM1の入口M1aで適正速度になり得る距離である。
コーナーM1の入口M1aからブレーキポイントBPまでの距離Lbの算出方法を例示する。車両速度制御手段34は、路面状態と路面の摩擦係数μとを対応付けたテーブルを予め有しており、ステップS3で検出した路面状態に対応する路面の摩擦係数μを取得する。また、車両速度制御手段34は、路面の摩擦係数μと車両の減速度とを対応付けたマップを予め有しており、取得した摩擦係数μに対応する車両の減速度(目標減速度)を取得する。この車両の減速度(目標減速度)は、例えば、車両がスリップせず、かつ運転者に不安感を与えない程度のものである。次に、車両速度制御手段34は、自車両Xの車両速度と前方のコーナーM1の適正速度との速度差を取得した減速度で除算し、適正速度に達するまでの制動距離を算出する。
そして、算出した制動距離が確保可能な距離である場合(つまり、自車両Xの現在位置からコーナーM1の入口M1aまでの距離よりも算出した制動距離が短い場合)に、算出した制動距離に対応する制動開始位置をブレーキポイントBPとする。これにより、車両速度が速かったり路面状態が悪い場合にはコーナーから遠い地点がブレーキポイントBPとなり、また、車両速度が遅かったり路面状態が良い場合にはコーナーに近い地点がブレーキポイントBPとして算出される。
次に、車両速度制御手段34(特に、適正速度判定手段342)は、算出したブレーキポイントBPの手前において、車両速度が目標速度(適正速度)を超えているか否かを判定する(ステップS5)。
ブレーキポイントBPの手前で「車両速度>目標速度」でない場合は(ステップS5で“No”)、自車両XはコーナーM1における速度超過がなく適切な速度で走行できるので、ブレーキ制御を終了する。一方、ブレーキポイントBPの手前で「車両速度>目標速度」である場合(ステップS5で“Yes”)、車両速度制御手段34(特に、ブレーキ操作判定手段341)は、ブレーキポイントBPで運転者によるブレーキ操作が行われたか否かを判定する(ステップS6)。
ブレーキポイントBPでブレーキ操作が行われていない場合(ステップS6で“No”)、車両速度制御手段34は、警告手段10を用いて運転者にコーナーM1における速度超過を知らせる(ステップS7)。警告手段10による警告は、例えば、パネルに速度超過を知らせる情報を表示するものである。
また、車両速度制御手段34は、ブレーキ制御の条件を制動力制御手段35に通知し、制動力制御手段35は、車両速度制御手段34から通知される条件に基づいて液圧制御装置4を作動させる。例えば、車両速度制御手段34は、ステップS4で算出した目標減速度に応じた目標液圧を算出し、算出した目標液圧を制動力制御手段35に通知する。そして、制動力制御手段35は、液圧制御装置4を作動させて通知された目標液圧まで加圧し、運転者の後輪ブレーキ操作子6の操作によらずに後輪ブレーキ3をブレーキポイントBPで作動させる(ステップS8)。これにより、自車両Xの速度が適正速度まで低下し、コーナーM1における速度超過がなく走行できる。なお、後輪ブレーキ3に代えて又は後輪ブレーキ3とともに前輪ブレーキ2をブレーキポイントBPで作動させてもよい。
一方、ブレーキポイントBPでブレーキ操作が行われている場合(ステップS6で“Yes”)、車両速度制御手段34(特に、適正速度判定手段342)は、算出したブレーキポイントBPにおいて、車両速度が目標速度(適正速度)を超えているか否かを判定する(ステップS9)。
ブレーキポイントBPで「車両速度>目標速度」でない場合(ステップS9で“No”)、運転者によるブレーキ操作で自車両Xの速度が十分に低下し、コーナーM1における速度超過がないので、ブレーキ制御を終了する。
一方、ブレーキポイントBPで「車両速度>目標速度」である場合は(ステップS9で“Yes”)、運転者によるブレーキ操作が十分ではないので、このままではコーナーM1の入口M1aで適正速度を超過する可能性が高い。そのため、車両速度制御手段34は、ブレーキ制御の条件を制動力制御手段35に通知し、制動力制御手段35は、車両速度制御手段34から通知される条件に基づいて液圧制御装置4を作動させる。例えば、車両速度制御手段34は、運転者によるブレーキ操作による減速を考慮した新たな目標減速度を計算するとともに新たな目標減速度に応じた目標液圧を算出し、算出した目標液圧を制動力制御手段35に通知する。そして、制動力制御手段35は、液圧制御装置4を作動させて通知された目標液圧まで加圧し、運転者の後輪ブレーキ操作子6の操作によらずに後輪ブレーキ3をブレーキポイントBPで作動させる(ステップS10)。これにより、自車両Xの速度が適正速度まで低下し、コーナーM1における速度超過がなく走行できる。なお、後輪ブレーキ3に代えて又は後輪ブレーキ3とともに前輪ブレーキ2をブレーキポイントBPで作動させてもよい。また、後輪ブレーキ3をブレーキポイントBPで作動させる前、又は作動させるタイミングで警告手段10を用いて運転者に警告を行ってもよい。
以上のように、本実施形態に係るブレーキ制御装置1は、コーナー毎に適正速度を予め用意しておき、コーナーの手前に設定するブレーキポイントBPで車両速度が目標速度(適正速度)を超えているか否かを判定する。そして、車両速度制御手段34は、ブレーキポイントBPにおいて車両速度が目標速度(適正速度)を超えていた場合に運転者の操作によらずにブレーキを作動させる。そのため、コーナーの手前で適正速度を超過することが抑制されるので、適切な速度で旋回走行をすることが可能である。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に例示する。
実施形態では、撮影手段9を用いて自車両の前方を撮影し、撮影した映像(画像を含む)から路面状態を検出するとともに、検出した路面状態を用いてブレーキポイントBPを算出する場合を例示した。しかしながら、コーナー手前またはコーナー内の路面状態を用いて適正速度の補正を行ってもよい。これにより、路面状態に応じた適正速度を設定できるので、例えば、路面が濡れている場合でも適切な速度でコーナーを走行することができる。
また、実施形態では、撮影手段9を用いて自車両の前方を撮影し、撮影した映像(画像を含む)から路面状態を検出する場合を例示した。ここで、路面状態は、ブレーキ制御に影響を与える環境情報の一つであり、撮影手段9は環境情報取得手段の一例である。しかしながら、路面状態以外の環境情報を、例えば種々のセンサ(環境情報取得手段)や外部ネットワークを用いて取得し、路面状態に代えて又は路面状態とともにブレーキポイントBPの算出や適正速度の補正を行ってもよい。路面状態以外の環境情報は、例えば、天候、気温、道路幅、勾配、明るさ・日陰(視認性)、工事の有無、障害物の有無などである。
また、実施形態や上記変形例では、自車両が走行中に撮影や検出した環境情報(例えば、路面状態)を用いてブレーキポイントBPの算出や適正速度の補正を行っていた。しかしながら、他の車両(自動二輪車に限定されず例えば四輪自動車も含む)が走行中に撮影や検出した環境情報を用いてブレーキポイントBPの算出や適正速度の設定や補正を行ってもよい。その場合、他の車両によって撮影や検出された環境情報は、コーナーの適正速度とともにデータベース20(例えば、適正速度テーブル22)に格納するようにしてもよい。そして、図示しない環境情報取得手段(例えば通信手段)を用いてデータベース20から環境情報を取得し、ブレーキポイントBPの算出や適正速度の設定や補正を行う。
また、他の車両の急制動や事故の情報(走行情報)などを環境情報に代えて又は環境情報とともにデータベース20に格納するようにしてもよい。そして、図示しない走行情報取得手段(例えば通信手段)を用いてデータベース20から走行情報を取得し、ブレーキポイントBPの算出や適正速度の設定や補正に利用してもよい。また、特定のコーナーを走行する複数の車両の平均速度(法定速度以上は除外)を当該コーナーの適正速度に設定してもよい。
1 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置
2 前輪ブレーキ
3 後輪ブレーキ
4 液圧制御装置
5 前輪ブレーキ操作子
6 後輪ブレーキ操作子
7 車輪速センサ
8 位置情報取得手段
9 撮影手段(環境情報取得手段)
10 警告手段
20 データベース
21 地図情報
22 適正速度テーブル
30 制御装置
31 適正速度取得手段
32 車両速度算出手段
33 路面状態検出手段
34 車両速度制御手段
341 ブレーキ操作判定手段
342 適正速度判定手段
35 制動力制御手段

Claims (3)

  1. バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪ブレーキとをそれぞれ制御可能な制動力制御手段と、
    前記バーハンドル車両の前輪と後輪の車輪速度を検出する車輪速センサと、
    前記車輪速度に基づいて車両速度を算出する車両速度算出手段と、を備えるバーハンドル車両用ブレーキ制御装置において、
    前記バーハンドル車両の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記バーハンドル車両が走行注意区間を適切な速度で走行することが可能な適正速度を記憶したデータベースから、現在位置の前方にある走行注意区間の適正速度を取得する適正速度取得手段と、
    前方の走行注意区間へ進入する前に前記車両速度と前記適正速度とを比較し、前記車両速度が前記適正速度より大きいか否かを判定する適正速度判定手段と、を有し、
    前記データベースには、他の車両の走行情報が記憶されており、
    前方の道路の前記走行情報を取得する走行情報取得手段を備え、
    前記適正速度判定手段は、前記走行情報に基づいて補正した後の前記適正速度を用いて判定し、
    前記制動力制御手段は、
    前記車両速度が前記適正速度より大きい場合に、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方のブレーキに制動力を与える制御を実行する
    ことを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記車両速度が前記適正速度より大きい場合に、運転者に対して前記適正速度の超過を警告する警告手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前方の道路の環境情報を取得する環境情報取得手段を備え、
    前記適正速度判定手段は、更に、前記環境情報に基づいて補正した後の前記適正速度を用いて判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
JP2018068012A 2018-03-30 2018-03-30 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 Active JP6937264B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018068012A JP6937264B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018068012A JP6937264B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019177766A JP2019177766A (ja) 2019-10-17
JP6937264B2 true JP6937264B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=68277514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018068012A Active JP6937264B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 バーハンドル車両用ブレーキ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6937264B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112021008380T5 (de) * 2021-10-19 2024-08-01 Honda Motor Co., Ltd. Steuerungsvorrichtung für ein Motorrad

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1019595A (ja) * 1996-07-02 1998-01-23 Toyota Motor Corp 運転支援装置
US7006901B2 (en) * 2002-11-18 2006-02-28 Wang Everett X Computerized automated dynamic control system for single-track vehicles
JP2006123586A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Honda Motor Co Ltd 定速走行制御装置を具備する車両の走行安全装置
JP6642334B2 (ja) * 2016-08-25 2020-02-05 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019177766A (ja) 2019-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9714036B2 (en) Autonomous driving device
US9776641B2 (en) Travel control apparatus for vehicle
JP6222137B2 (ja) 車両制御装置
CA2988074C (en) Vehicle control device and vehicle control method
JP6970807B2 (ja) 移動体制御装置
US20230191987A1 (en) Notification device
JP4983564B2 (ja) 車両用追従装置
JP7081423B2 (ja) 情報処理システム
JP7431546B2 (ja) 車両制御装置
JP7261865B2 (ja) モータサイクルの動作を制御する制御装置及び制御方法
CN111587206B (zh) 车辆控制装置、具有该车辆控制装置的车辆以及控制方法
JP2021033467A (ja) 車両の自動運転制御装置
JP6391395B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP6937264B2 (ja) バーハンドル車両用ブレーキ制御装置
CN112829743B (zh) 驾驶辅助装置
CN110869245B (zh) 泊车辅助方法以及泊车辅助装置
JP2020069969A (ja) 車両制御システム
US11299148B2 (en) Travel control apparatus and vehicle
JP2019105568A (ja) 物体認識装置、物体認識方法及び車両
JP7311295B2 (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
JP2021051491A (ja) 走行環境認識装置
WO2018199075A1 (ja) 車両制御装置および車両制御方法
JP2021139813A (ja) 車両用情報処理装置
JP6731071B2 (ja) 車両制御装置及び方法
JP7356303B2 (ja) 車両の緊急退避制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200717

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6937264

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150