JP6933532B2 - タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム - Google Patents

タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6933532B2
JP6933532B2 JP2017172669A JP2017172669A JP6933532B2 JP 6933532 B2 JP6933532 B2 JP 6933532B2 JP 2017172669 A JP2017172669 A JP 2017172669A JP 2017172669 A JP2017172669 A JP 2017172669A JP 6933532 B2 JP6933532 B2 JP 6933532B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
elastic constant
carcass ply
bead
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017172669A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019049789A (ja
Inventor
政統 辻井
政統 辻井
雄治 片岡
雄治 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire Corp filed Critical Toyo Tire Corp
Priority to JP2017172669A priority Critical patent/JP6933532B2/ja
Publication of JP2019049789A publication Critical patent/JP2019049789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6933532B2 publication Critical patent/JP6933532B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本開示は、タイヤFEMモデルの生成方法、装置、及びプログラムに関する。
空気入りタイヤを、複数の有限要素に分割したFEM(Finite Element Method)モデルを用いて、タイヤの特性を予測することが行われている。タイヤモデルの外表面は、タイヤを加硫する金型の内面形状をそのまま採用することが多い。
実際にタイヤを製造する場合には、加硫金型から取り出された高温状態のタイヤをそのまま冷却するのではなく、タイヤの内面に内圧を負荷しつつ冷却することでタイヤの形状を安定させるポストキュアインフレーション(PCI;Post Cure Inflation)処理が行われる。したがって、タイヤの断面形状は、加硫金型の内面形状だけでなく、PCI処理の影響を受ける。
そこで、特許文献1では、高温状態に対応させるために、タイヤモデルの一部の部材(例えばカーカス)の弾性定数を常温時の設定値よりも低く設定し、ビード部を拘束した状態で内圧を付与してタイヤを変形させ、変形後の形状を採用することが記載されている。
特開2004−217075号公報
しかしながら、上記文献に記載の方法では、例えばカーカス等の弾性定数を下げた状態で内圧充填してタイヤを変形させているが、PCI処理による影響が少ない部分まで変形してしまう可能性がある。この場合、実際のタイヤとは異なった形状となるので、タイヤ性能を精度よく予測できない場合がある。
本開示は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的は、PCI処理による影響を適切に再現したタイヤFEMモデルの生成方法、装置及びプログラムを提供することである。
本開示は、上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。
本開示のタイヤFEMモデルの生成方法は、
タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルであって、トレッド部からビード部に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライと、前記トレッド部において前記カーカスプライの径方向外側に配置されるコードを有する複数の補強部材と、前記ビード部に配置されるビードフィラーと、前記トレッド部において主溝で区画された陸部と、を有するタイヤFEMモデルを取得するステップと、
幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から前記ビードフィラー先端に対応する部位までの領域にある前記カーカスプライの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更するステップと、
タイヤ赤道に陸部がある場合には、当該陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定し、タイヤ赤道に主溝がある場合には、当該主溝の両側に隣接する2つの陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定するステップと、
前記拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルを変形させる内圧充填処理を実行するステップと、
前記弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルに修正するステップと、
を含む。
このように、タイヤ赤道周辺の陸部を拘束しているので、PCIの影響が少ないタイヤ赤道周辺の変形を抑え、ショルダー部からサイドウォール部にかけてのみ変形させることができ、トレッド部全体が径方向外側へ膨らんでしまうことを回避できる。
さらに、カーカスプライのうち、補強部材の幅方向外側端に対応する部位からビードフィラー先端に対応する部位までの少なくとも一部の弾性定数(ヤング率)が元の値よりも低い値に設定されるので、サイドウォール部を変形しやすくしてPCIの影響を適切に再現したタイヤモデルを得ることが可能となる。さらに、拘束対象となる陸部の踏面を構成する全ての節点を拘束するので、踏面の形状が不連続になることを防止できる。
したがって、タイヤのトレッド部及びサイドウォール部の形状を、PCI処理後のタイヤ形状に近づけることができ、PCI処理による影響を適切に再現したタイヤFEMモデルを生成することが可能となる。
本開示に係る装置を示すブロック図。 装置が実行するモデル生成処理ルーチンを示すフローチャート。 タイヤモデルを示す図。 修正前のモデルの形状と実タイヤの形状を示す比較図。 踏面を拘束し且つ弾性定数を変更して修正した後のモデルの形状と、実タイヤの形状を示す比較図。 踏面を拘束せずに弾性定数を変更して修正した後のモデルの形状と、実タイヤの形状を示す比較図。
以下、本開示の一実施形態を、図面を参照して説明する。
[タイヤFEMモデルの生成装置]
装置1は、タイヤモデルを修正する。具体的に、装置1は、図1に示すように、モデル取得部10と、弾性定数変更部11と、拘束条件設定部12と、内圧充填処理部13と、モデル修正部14と、を有する。これら各部10〜14は、CPU、メモリ、各種インターフェイス等を備えたパソコン等の情報処理装置においてCPUが予め記憶されている図示しない処理ルーチンを実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。
装置1は、キーボードやマウス等の既知の操作部を介してユーザからの操作を受け付け、PCI処理対象のタイヤFEMモデルに関するデータ、PCI処理の条件(内圧、拘束位置)に関するデータの設定を受け付け、これらのデータをメモリに記憶する。
図1に示すモデル取得部10は、タイヤFEMモデルを生成又は取得する。図3に示すように、タイヤFEMモデルM0は、タイヤを複数の要素で表現した有限要素法で用いるタイヤデータである。モデルM0は、タイヤ軸回りに回転対称な軸対称であり、タイヤ子午線断面にて定義されている。モデルM0は、トレッド部3からサイドウォール部2を経てビード部1に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライ4bと、トレッド部3においてカーカスプライ4bの径方向RDの外側に配置される複数の補強部材(ベルト4c、ベルト補強層4d)と、ビード部1に配置されるビードフィラー1aと、トレッド部3において主溝30で区画された陸部31と、を有する。ベルト補強層4dは、省略される場合もある。タイヤを構成する各部材には、部材の弾性定数などの物性値が設定されている。
図1に示す弾性定数変更部11は、カーカスプライ4bの一部の弾性定数(ヤング率)を、元の値よりも低い値に変更する。具体的には、図3に示すように、幅方向WDの最も外側にある補強部材(4d)の幅方向外側端に対応する部位P1から、ビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの領域Ar1にあるカーカスプライ4bの少なくとも一部の弾性定数を変更する。
本実施形態では、図3に示すように、弾性定数変更部11は、幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1から、ビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの全領域Ar1のカーカスプライ4bの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更しているが、これに限定されない。
例えば、同図に示すように、弾性定数変更部11は、幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までのカーカスプライ4bに沿った長さを100%とし、タイヤ幅が最大となる部位Maxを中心として少なくともタイヤ径方向RD外側へ25%の領域Ar2及びタイヤ径方向RD内側へ25%の領域Ar3にあるカーカスプライ4bの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更することが好ましい。この領域(Ar2、Ar3)のカーカスプライ4bの弾性定数を下げることがサイドウォール部2を変形させるうえで支配的だからである。一方、カーカスプライ4bのうち、補強部材(ベルト4c又はベルト補強層4d)と重なる部位およびビードフィラー1a先端よりもビード部1側の部位は、変形しにくいため、弾性定数を変更しても効果が少ないためである。
図1に示す拘束条件設定部12は、タイヤ赤道CLに陸部31がある場合には、当該陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定する。図3は、タイヤ赤道CLに主溝30がある例を示し、図中にて拘束する節点を三角に接続して示すように、タイヤ赤道CLを通る主溝30に隣接する2つの主溝30の踏面を構成する全ての節点を拘束する。ビード部1の周辺には、リムとの接触点が定義されており、リムとの接触点は、内圧充填処理時に拘束される(図中にて三角に接続されている節点は拘束を意味する)。また、モデルM0では、インナーライナーには内圧が付与される内圧付与点が定義されている。
なお、図示しないが、拘束条件設定部12は、タイヤ赤道に主溝がある場合には、当該主溝の両側に隣接する2つの陸部の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定する。また、上記の例では、タイヤ赤道CL付近の陸部のみを拘束しているが、
タイヤ幅方向WDの最も外側になる一対の主溝間にある全ての陸部の踏面を拘束するようにしてもよい。
図1に示す内圧充填処理部13は、上記拘束状態を維持したまま所定の内圧を付与し、タイヤFEMモデルM0を変形させる内圧充填処理を実行する。内圧の付与によりタイヤが変形し、変形により発生する反力と内圧と力の釣り合いが取れる状態までタイヤが変形する。
図1に示すモデル修正部14は、弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルM1に修正する。モデルM0からの節点移動により簡素に修正可能である。
図4は、PCI処理をした実際のタイヤTの形状(実線)と、金型内面に基づくタイヤFEMモデルM0の形状(破線)と、を示す図である。図4では、サイドウォール部2において実タイヤTとタイヤモデルM0との差が大きく見られ、トレッド部3におけるショルダー部Shに若干の差が確認できる。
図5は、PCI処理をした実際のタイヤTの形状(実線)と、本開示の手法(領域Ar1の弾性定数を変更し、陸部31を拘束した)によりタイヤFEMモデルM0にPCI処理に相当する内圧を付与して変形させたタイヤFEMモデルM1の形状(破線)と、を示す図である。図5では、ショルダー部Sh及びサイドウォール部2の両方において実タイヤTとタイヤモデルM1との差が小さくなっていることが分かる。
図6は、PCI処理をした実際のタイヤTの形状(実線)と、領域Ar1の弾性定数を変更しているが陸部31を拘束しない特許文献1の方法により得たタイヤFEMモデルM2の形状(破線)と、を示す図である。サイドウォール部2において実タイヤTとタイヤモデルM2との差が小さくなっていることが分かるが、その反面、トレッド部3、特にショルダー部Shにおいて実タイヤTとタイヤモデルM2との差が大きく見られる。陸部31を拘束しなければ、タイヤモデルM2、特にショルダー部Shが上(径方向外側)に上がった形状となっている。
上記修正後のタイヤFEMモデルM1を用いて接地解析装置を実装することも可能である。具体的には、所定の境界条件のもと、修正後のタイヤFEMモデルM1に所定内圧及び所定荷重をかけて仮想路面に接地させ、荷重によるタイヤFEMモデルの変形、接地形状及び接地圧を算出することが挙げられる。
[タイヤFEMモデルの生成方法]
上記装置1の動作について図1、2を参照しつつ説明する。
まず、ステップST1において、モデル取得部10は、タイヤFEMモデルM0を取得する。タイヤFEMモデルM0は、タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルM0であって、トレッド部3からビード部1に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライ4bと、トレッド部3においてカーカスプライ4bの径方向RD外側に配置されるコードを有する複数の補強部材(ベルト4c、ベルト補強層4d)と、ビード部1に配置されるビードフィラー1aと、トレッド部3において主溝30で区画された陸部31と、を有する。
次のステップST2において、弾性定数変更部11は、幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの領域Ar1にあるカーカスプライ4bの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する。
次のステップST3〜5において、拘束条件設定部12は、タイヤ赤道CLに陸部31がある場合には、陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定し(ステップST4)、タイヤ赤道CLに主溝30がある場合には、主溝30の両側に隣接する2つの陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定する(ステップST5)。
なお、ステップST2の次に、ステップST3〜5を実行しているが、これらの順序はこれに限定されない。ステップST3〜5の後にステップST2を実行することも可能である。
次のステップST6において、内圧充填処理部13は、拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルM0を変形させる内圧充填処理を実行する。
次のステップST7において、モデル修正部14は、弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルM1に修正する。
以上のように、本実施形態のタイヤFEMモデルの生成方法は、
タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルM0であって、トレッド部3からビード部1に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライ4bと、トレッド部3においてカーカスプライ4bの径方向RD外側に配置されるコードを有する複数の補強部材(ベルト4c、ベルト補強層4d)と、ビード部1に配置されるビードフィラー1aと、トレッド部3において主溝30で区画された陸部31と、を有するタイヤFEMモデルM0を取得するステップ(ST1)と、
幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの領域Ar1にあるカーカスプライ4bの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更するステップ(ST2)と、
タイヤ赤道CLに陸部31がある場合には、陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定し、タイヤ赤道CLに主溝30がある場合には、主溝30の両側に隣接する2つの陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定するステップ(ST3〜5)と、
拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルM0を変形させる内圧充填処理を実行するステップ(ST6)と、
弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルM1に修正するステップ(ST7)と、
を含む。
本実施形態のタイヤFEMモデルの生成装置は、
タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルM0であって、トレッド部3からビード部1に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライ4bと、トレッド部3においてカーカスプライ4bの径方向RD外側に配置されるコードを有する複数の補強部材(ベルト4c、ベルト補強層4d)と、ビード部1に配置されるビードフィラー1aと、トレッド部3において主溝30で区画された陸部31と、を有するタイヤFEMモデルM0を取得するモデル取得部10と、
幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの領域Ar1にあるカーカスプライ4bの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する弾性定数変更部11と、
タイヤ赤道CLに陸部31がある場合には、陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定し、タイヤ赤道CLに主溝30がある場合には、主溝30の両側に隣接する2つの陸部31の踏面を構成する全ての節点及びビード部1を拘束する条件を設定する拘束条件設定部12と、
拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルM0を変形させる内圧充填処理を実行する内圧充填処理部13と、
弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルM1に修正するモデル修正部14と、
を備える。
このように、タイヤ赤道周辺の陸部31を拘束しているので、PCIの影響が少ないタイヤ赤道CL周辺の変形を抑え、ショルダー部Shからサイドウォール部2にかけてのみ変形させることができ、トレッド部3全体が径方向外側へ膨らんでしまうことを回避できる。
さらに、カーカスプライのうち、補強部材の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの領域Ar1の少なくとも一部の弾性定数(ヤング率)が元の値よりも低い値に設定されるので、サイドウォール部2を変形しやすくしてPCIの影響を適切に再現したタイヤモデルを得ることが可能となる。さらに、拘束対象となる陸部31の踏面を構成する全ての節点を拘束するので、踏面の形状が不連続になることを防止できる。
したがって、タイヤのトレッド部3及びサイドウォール部2の形状を、PCI処理後のタイヤ形状に近づけることができ、PCI処理による影響を適切に再現したタイヤFEMモデルを生成することが可能となる。
本実施形態において、弾性定数変更部11は、幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1からビードフィラー1a先端に対応する部位P2までのカーカスプライ4bに沿った長さを100%とし、タイヤ幅が最大となる部位Maxを中心として少なくともタイヤ径方向RD外側へ25%の領域Ar2及びタイヤ径方向RD内側へ25%の領域Ar3にあるカーカスプライ4bの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する(ステップST2)。
タイヤ幅が最大となる部位Maxを中心とする±25%の領域Ar2、Ar3の弾性定数がサイドウォール部2を変形させるうえで支配的だからである。
本実施形態において、弾性定数変更部11は、幅方向WDの最も外側にある補強部材(ベルト補強層4d)の幅方向外側端に対応する部位P1から、ビードフィラー1a先端に対応する部位P2までの全領域Ar1のカーカスプライ4bの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する(ステップST2)。
このようにすれば、タイヤサイドウォール部を的確に変形させて、PCIの影響を適切に再現できる。
本実施形態のプログラムは、上記方法を構成する各ステップをコンピュータに実行させる。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。言い換えると、上記方法を使用しているとも言える。
以上、本開示の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現できる。特許請求の範囲、明細書、および図面中のフローに関して、便宜上「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
例えば、図1に示す各部10〜14は、所定プログラムをコンピュータのCPUで実行することで実現しているが、各部を専用メモリや専用回路で構成してもよい。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…ビード部
1a…ビードフィラー
10…モデル取得部
11…弾性定数変更部
12…拘束条件設定部
13…内圧充填処理部
14…モデル修正部
3…トレッド部
30…主溝
31…陸部
4b…カーカスプライ
4c…ベルト(補強部材)
4d…ベルト補強層(補強部材)
M0…タイヤFEMモデル

Claims (7)

  1. コンピュータが実行する方法であって、
    タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルであって、トレッド部からビード部に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライと、前記トレッド部において前記カーカスプライの径方向外側に配置されるコードを有する複数の補強部材と、前記ビード部に配置されるビードフィラーと、前記トレッド部において主溝で区画された陸部と、を有するタイヤFEMモデルを取得するステップと、
    幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から前記ビードフィラー先端に対応する部位までの領域にある前記カーカスプライの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更するステップと、
    タイヤ赤道に陸部がある場合には、当該陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定し、タイヤ赤道に主溝がある場合には、当該主溝の両側に隣接する2つの陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定するステップと、
    前記拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルを変形させる内圧充填処理を実行するステップと、
    前記弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルに修正するステップと、
    を含む、タイヤFEMモデルの生成方法。
  2. 幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から前記ビードフィラー先端に対応する部位までのカーカスプライに沿った長さを100%とし、タイヤ幅が最大となる部位を中心として少なくともタイヤ径方向外側へ25%の領域及びタイヤ径方向内側へ25%の領域にある前記カーカスプライの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する、請求項1に記載の方法。
  3. 幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から、前記ビードフィラー先端に対応する部位までの全領域の前記カーカスプライの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. タイヤを複数の要素で表現したタイヤFEMモデルであって、トレッド部からビード部に至り且つ弾性定数が設定されたカーカスプライと、前記トレッド部において前記カーカスプライの径方向外側に配置されるコードを有する複数の補強部材と、前記ビード部に配置されるビードフィラーと、前記トレッド部において主溝で区画された陸部と、を有するタイヤFEMモデルを取得するモデル取得部と、
    幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から前記ビードフィラー先端に対応する部位までの領域にある前記カーカスプライの少なくとも一部の弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する弾性定数変更部と、
    タイヤ赤道に陸部がある場合には、当該陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定し、タイヤ赤道に主溝がある場合には、当該主溝の両側に隣接する2つの陸部の踏面を構成する全ての節点及び前記ビード部を拘束する条件を設定する拘束条件設定部と、
    前記拘束状態を維持したまま内圧を付与してタイヤFEMモデルを変形させる内圧充填処理を実行する内圧充填処理部と、
    前記弾性定数を元の値に戻すと共に、内圧の付与により変形した後の形状を、内圧を付与していない自然状態の形状とするタイヤFEMモデルに修正するモデル修正部と、
    を含む、タイヤFEMモデルの生成装置。
  5. 前記弾性定数変更部は、幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から前記ビードフィラー先端に対応する部位までのカーカスプライに沿った長さを100%とし、タイヤ幅が最大となる部位を中心として少なくともタイヤ径方向外側へ25%の領域及びタイヤ径方向内側へ25%の領域にある前記カーカスプライの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記弾性定数変更部は、幅方向の最も外側にある前記補強部材の幅方向外側端に対応する部位から、前記ビードフィラー先端に対応する部位までの全領域の前記カーカスプライの弾性定数を、元の値よりも低い値に変更する、請求項4又は5に記載の装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
JP2017172669A 2017-09-08 2017-09-08 タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム Active JP6933532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017172669A JP6933532B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017172669A JP6933532B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019049789A JP2019049789A (ja) 2019-03-28
JP6933532B2 true JP6933532B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=65905005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017172669A Active JP6933532B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6933532B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6487900B1 (en) * 2000-04-28 2002-12-03 Ching-Chih Lee Method of tire bead flange profiling
JP4278991B2 (ja) * 2003-01-15 2009-06-17 横浜ゴム株式会社 タイヤモデル作成方法、タイヤ特性予測方法、タイヤモデル作成装置、タイヤ特性予測装置およびタイヤモデル作成方法を実行するプログラム
JP5629299B2 (ja) * 2012-11-14 2014-11-19 住友ゴム工業株式会社 タイヤのシミュレーション方法及びシミュレーション装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019049789A (ja) 2019-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6764321B2 (ja) タイヤ接地シミュレーション方法、装置、及びプログラム
JP4723057B2 (ja) 製品形状設計方法およびこれを用いて設計される空気入りタイヤ
EP2957421B1 (en) Method for estimating shape of vulcanization-molded tire
JP5564069B2 (ja) タイヤモデルの作成方法
JP5297223B2 (ja) タイヤモデルの作成方法及びタイヤのシミュレーション方法
JP4635668B2 (ja) タイヤ性能の予測方法及びタイヤ性能の予測用コンピュータプログラム、並びにタイヤ/ホイール組立体モデルの作成方法
JP6933532B2 (ja) タイヤfemモデルの生成方法、装置、及びプログラム
JP6764320B2 (ja) タイヤモデルの修正方法、装置、及びプログラム
JP5972147B2 (ja) タイヤ構成部材の貼着状態判定方法、判定装置、判定プログラム、タイヤ成形条件の導出方法、導出装置、及び導出プログラム。
JP6924666B2 (ja) タイヤ三次元femモデルの生成方法、装置、及びプログラム
JP2004217075A (ja) タイヤモデル作成方法、タイヤ特性予測方法、タイヤモデル作成装置、タイヤ特性予測装置およびタイヤモデル作成方法を実行するプログラム
JP6926759B2 (ja) 空気入りタイヤのシミュレーション方法
JP7172501B2 (ja) タイヤ加硫金型の設計方法、コンピュータプログラム及び設計装置
JP2015044485A (ja) タイヤ周囲空間モデルの生成装置、方法及びコンピュータプログラム
JP6569492B2 (ja) 生タイヤモデルの作成方法
JP6336358B2 (ja) タイヤのシミュレーション方法及びタイヤの製造方法
JP6454221B2 (ja) タイヤのシミュレーション方法
JP6769180B2 (ja) 生タイヤの温度シミュレーション方法及びタイヤの加硫方法
JP6592342B2 (ja) タイヤ加硫機のゴム噛み判定方法、装置、及びプログラム
JP7078502B2 (ja) タイヤ変形の解析方法およびタイヤ変形の解析装置
JP7137461B2 (ja) シミュレーション装置、シミュレーション方法、およびプログラム
JP6363879B2 (ja) タイヤモデルの作成方法
JP2018086960A (ja) タイヤのシミュレーション方法
JP2005075296A (ja) タイヤの性能予測方法及びタイヤの設計方法
JP7102736B2 (ja) タイヤの設計方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210811

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6933532

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150