JP6933055B2 - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを直列に配列した熱電変換モジュール及びその製造方法に関する。
熱電変換モジュールは、一般に、一組の配線基板(絶縁基板)の間に、一対のP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを、P型、N型、P型、N型の順に交互に配置されるように、電気的に直列に接続した構成とされる。また、熱電変換モジュールは、配線の両端を直流電源に接続して、ペルチェ効果により各熱電変換素子中で熱を移動させる(P型では電流と同方向、N型では電流と逆方向に移動させる)、あるいは、両配線基板間に温度差を付与して各熱電変換素子にゼーベック効果により起電力を生じさせるものであり、冷却、加熱、あるいは発電としての利用が可能である。
このような熱電変換モジュールにおいては、高温作動になるほど高効率であることから、高温型の熱電変換モジュールが多く開発されている。そして、中高温(300℃)以上で使用される熱電変換モジュールでは、絶縁基板の材料に樹脂は使用できないため、絶縁基板にセラミックスを用いることが一般的に行われている。
セラミックスの中には、例えば窒化アルミニウムのように、絶縁性と熱伝導性とが両立した材料が存在するが、セラミックスはいずれも硬くて剛性の高い材料であるため、剛体として熱電変換素子間の線膨張差を熱応力に変えてしまう。つまり、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との両熱電変換素子の熱電変換材料に、線膨張係数の異なる材料を用いた場合は、熱電変換モジュールを熱源に設置すると、両熱電変換素子はセラミックス基板によって拘束されることで各々の形状変化に追従できずに、線膨張係数の大きな熱電変換素子には圧縮応力が生じ、線膨張係数の小さな熱電変換素子には引張応力が生じる。そして、熱伸縮差により熱応力が生じた場合には、熱電変換素子が配線基板の配線部から剥がれたり、熱電変換素子にクラックが生じたりすることがある。この場合には、電気が流れなくなったり、電気伝導度が低下して熱電変換モジュールが動作不能になったり、動作不能に至らなくても発電量が大幅に低下するおそれがある。
そこで、例えば特許文献1〜3では、複数の熱電変換素子(熱電半導体材料、熱電変換半導体)を接続する配線(電極)にいわゆる発泡金属(多孔性金属材料、多孔質金属部材)や金属繊維の集合体を用いることにより、配線に柔軟性を与えて、熱伸縮差による熱応力を緩和する試みがなされている。
特開2007‐103580号公報 国際公開第2010/010783号 特許第5703871号公報
しかし、特許文献1〜3では、配線に発泡金属や金属繊維の集合体を用いており、これらの部材自体に電流が流れる構成とされている。このため、配線の内部抵抗(熱抵抗及び電気抵抗)が大幅に上昇し、熱電変換モジュールの出力を大幅に低下させるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱電変換素子の熱伸縮差による破壊を防止でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の熱電変換モジュールは、線膨張係数の異なるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子からなる複数の熱電変換素子と、複数の前記熱電変換素子の一端側に配設された第1配線基板と、を有し、前記第1配線基板は、隣り合う前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが接合された第1配線層と、該第1配線層の前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との接合面とは反対面に接合され複数に分離された第1セラミックス層と、を有しており、各第1セラミックス層がいずれかの前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との間で分離されている。
複数の熱電変換素子の一端側が接合される第1配線基板において、この第1配線基板を構成する第1配線層に隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とが接合され、これらP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間が第1配線層により電気的に接続される。一方、第1配線層に接合された各第1セラミックス層は、複数設けられる熱電変換素子のうち、いずれかのP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で分離され、複数設けられている。このように、剛体の第1セラミックス層は、いずれかのP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で分断され、複数設けられているので、これらのP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で、互いに相手側の第1セラミックス層によって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。このため、各熱電変換素子の熱伸縮差により各熱電変換素子内に生じる熱応力の発生を抑制でき、各熱電変換素子が第1配線基板(第1配線層)から剥がれたり、各熱電変換素子にクラックが生じたりすることを防止できる。したがって、第1配線層により接続される両熱電変換素子間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュールの接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
また、第1配線基板には第1セラミックス層が設けられているので、熱電変換モジュールを熱源等に設置したときに、第1セラミックス層により熱源等と第1配線層とが接触することを防止できる。したがって、熱源等と第1配線層との電気的な接続(リーク)を確実に回避でき、絶縁状態を良好に維持できる。なお、各熱電変換素子は電圧が低いことから、絶縁基板である第1セラミックス層が隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で分離され、第1配線層の全面に各第1セラミックス層が接合されていなくても、第1配線層が熱源等と物理的に接触しない限り、電気的なリークを生じることはない。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態において、前記第1配線層が、前記第1セラミックス層どうしの間に跨って形成されているとよい。
この場合、隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差を、両熱電変換素子の間を接続する第1配線層の接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子の熱伸縮差により各熱電変換素子内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態は、前記第1セラミックス層が、前記熱電変換素子毎に独立して形成されているとよい。
この場合、第1配線基板を構成する複数の第1セラミックス層が複数配設される熱電変換素子毎に独立して形成されており、剛体の各第1セラミックス層が各熱電変換素子の間で分離されている。このため、各熱電変換素子は各第1セラミックス層によって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差は、両熱電変換素子の間を接続する第1配線層の接続部分が変形して寸法変化を吸収することができるので、熱伸縮差により各熱電変換素子内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態において、前記第1配線層が、銀、アルミニウム、銅又はニッケルであるとよい。なお、銀、アルミニウム、銅又はニッケルには、これらを主成分とする合金を含む。
好ましくは、前記第1配線層は、純度99.99質量%以上のアルミニウム、あるいは純度99.9質量%以上の銅であるとよい。
高純度のアルミニウム(Al)や銅(Cu)は、弾性変形、塑性変形しやすい。また、アルミニウムや銅は熱伝導性や導電性に優れる。このため、第1配線層に純度の高い純アルミニウムや純銅等の軟らかい材料を用いることで、第1配線層を各熱電変換素子の熱伸縮に伴って容易に変形し追従させることができる。したがって、各熱電変換素子の熱伸縮差による熱応力の緩和効果をより高めることができる。また、アルミニウムや銅は、銀とと比較して安価であるから、熱電変換モジュールを安価に製造できる。また、第1配線層をアルミニウム又は銅により形成することで、第1配線層により接続される両熱電変換素子間の熱伝導性や導電性を良好に維持できる。
また、第1配線層を銀(Ag)で形成することで、例えば、第1配線層を有する第1配線基板を熱電変換モジュールの高温側に配置した場合において、耐熱性や耐酸化性を向上させることができたり、熱伝導性や導電性を良好に維持できる。
また、ニッケル(Ni)は、アルミニウムや銀と比較すると耐酸化性に劣るが、比較的良好な耐熱性を有する。また、ニッケルは銀と比較して安価であるとともに、比較的素子接合性が良い。このため、第1配線層をニッケルで形成することで、性能と価格のバランスに優れた熱電変換モジュールを構成できる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態において、前記第1配線基板は、複数の前記第1配線層と、前記第1セラミックス層の前記第1配線層との接合面とは反対面に接合された第1熱伝達金属層と、を有しており、前記第1熱伝達金属層が、隣り合う両第1配線層の間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第1セラミックス層の間に跨って形成されているとよい。
複数の第1配線層を有する第1配線基板においても、第1熱伝達金属層により各第1セラミックス層の間が接続されているので、各第1配線層を一体に取り扱うことができ、第1配線基板の取り扱い性を向上できる。また、各第1セラミックス層の間は、第1配線層又は第1熱伝達金属層のいずれかにより連結されているのみであるので、第1配線層と第1熱伝達金属層とは各熱電変換素子の熱伸縮に伴って容易に変形し追従する。
また、第1配線基板に第1熱伝達金属層を設けることで、熱電変換モジュールを熱源等に設置したときに、第1熱伝達金属層により熱源等と熱電変換モジュールとの密着性を高めることができ、熱伝導性を向上できる。したがって、熱電変換モジュールの熱電変換性能(発電効率)を向上させることができる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態において、前記第1熱伝達金属層は、アルミニウム又は銅とされ、好ましくは、純度99.99質量%以上のアルミニウム、あるいは純度99.9質量%以上の銅とされるとよい。
第1熱伝達金属層にも、第1配線層と同様に純度の高い純アルミニウムや純銅等の軟らかい材料を用いることで、第1熱伝達金属層を各熱電変換素子の熱伸縮に伴って容易に変形し追従させることができる。したがって、各熱電変換素子の熱伸縮差による熱応力の緩和効果をより高めることができる。
また、第1熱伝達金属層をアルミニウム又は銅により形成することで、熱電変換モジュールと熱源等との間の熱伝導性を良好に維持でき、熱電変換性能も良好に維持できる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態は、前記熱電変換素子の他端側に配設された第2配線基板を有し、対向配置される前記第1配線基板と前記第2配線基板とを介して前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが電気的に直列に接続されているとよい。
対向配置される第1配線基板と第2配線基板のうち、少なくとも第1配線基板を構成する第1セラミックス層がいずれかのP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で分離されているので、これらP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間では、互いに相手側に接合された第1セラミクス層によって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、これらのP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差は、両熱電変換素子の間を接続する第1配線層や第1熱伝達金属層の接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子の熱伸縮差により各熱電変換素子内に生じる熱応力の発生を抑制できる。したがって、第1配線層により接続される両熱電変換素子間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュールの接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
本発明の熱電変換モジュールの好ましい実施形態において、前記第2配線基板は、隣り合う前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが接合された第2配線層と、該第2配線層の前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との接合面とは反対面に接合され複数に分離された第2セラミックス層と、を有しており、各第2セラミックス層がいずれかの前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との間で分離されているとよい。
また、前記第2配線層が、前記第2セラミックス層どうしの間に跨って形成されているとよい。
また、前記第2セラミックス層が、前記熱電変換素子毎に独立して形成されているとよい。
また、前記第2配線層が、銀、アルミニウム、銅又はニッケルであるとよい。
また、前記第2配線基板は、複数の前記第2配線層と、前記第2セラミックス層の前記第2配線層との接合面とは反対面に接合された第2熱伝達金属層と、を有しており、前記第2熱伝達金属層が、隣り合う両第2配線層の間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第2セラミックス層の間に跨って形成されているとよい。
また、前記第2熱伝達金属層が、アルミニウム又は銅であるとよい。
第1配線基板と対向配置される第2配線基板においても、隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とが接合された第2配線層を複数に分離された第2セラミックス層どうしの間に跨って形成し、各第2セラミックス層をP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間で分離させておくことで、第2配線層に接合されたP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との間では、互いに相手側の第2セラミックス層によって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、隣り合うP型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差は、両熱電変換素子の間を接続する第2配線層の接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子の熱伸縮差により各熱電変換素子内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
このように、対向配置される第1配線基板と第2配線基板との双方において、各熱電変換素子に熱伸縮差により生じる寸法変化を吸収できるので、第1配線層及び第2配線層により接続される両熱電変換素子間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュールの接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、セラミックス母材から複数の第1セラミックス層を分割するためのスクライブラインを該セラミックス母材に形成するスクライブライン形成工程と、前記スクライブライン形成工程後に、前記セラミックス母材の一方の面に、前記スクライブラインにより区画された複数の第1セラミックス層形成領域のうちの隣接する両第1セラミックス層形成領域に跨る第1配線層を形成する金属層形成工程と、前記金属層形成工程後に、前記第1配線層が形成された前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割し、前記第1配線層と前記第1セラミックス層とが接合された第1配線基板を形成する分割工程と、前記分割工程後に、前記第1配線層の各第1セラミックス層との接合面とは反対面に線膨張係数の異なるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを接合し、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが直列に接続された熱電変換モジュールを製造する接合工程と、を有する。
熱電変換素子が多数接合(搭載)される熱電変換モジュールにおいて、各々の第1セラミックス層を整列させて第1配線層に接合することは非常に困難である。しかし、本発明の製造方法のように、第1配線層をセラミックス母材に接合した後に、セラミックス母材をスクライブラインに沿って分割することで、容易に所望のパターンに配列された第1配線層と、個片化された第1セラミックス層とを有する第1配線基板を形成でき、熱電変換モジュールを円滑に製造できる。
また、個片化された複数のセラミックス層の間は、第1配線層により接続されているので、第1配線基板を一体に取り扱うことができ、取り扱い性を向上できる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法の好ましい実施形態において、前記接合工程は、対向配置される一組の加圧板の間に、前記第1配線基板の前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ重ねた挟持体を配置しておき、該挟持体をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ接合する工程とされ、前記接合工程において、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とのうち少なくとも線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と前記加圧板との間に補完部材を配置しておき、前記第1配線基板と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子との接合時における前記一方の熱電変換素子及び前記補完部材の高さと前記他方の熱電変換素子及び前記補完部材の高さとの差を、前記一方の熱電変換素子の高さと前記他方の熱電変換素子の高さとの差よりも小さくしておくとよい。
第1配線基板は、個片化された複数の第1セラミックス層を有しているので、接合工程において挟持体が加熱された際、各第1セラミックス層が互いを相手側を拘束することなく、各部位に積層されたP型熱電変換素子とN型熱電変換素子の熱膨張に追従できる。そこで、接合工程において、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とのうち、少なくとも線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と加圧板との間に補完部材を配置しておくことで、接合時において、線膨張係数が大きい他方の熱電変換素子の高さと、一方の熱電変換素子及び補完部材の高さとを近づけることができる。したがって、一組の加圧板の間で、各熱電変換素子と第1配線層とを密着させて均一に加圧できるので、各熱電変換素子と第1配線基板とを確実に接合でき、熱電変換モジュールの接合信頼性を高めることができる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法の好ましい実施形態において、前記接合工程は、対向配置される一組の加圧板の間に、前記第1配線基板の前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ重ねた挟持体を配置しておき、該挟持体をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ接合する工程とされ、前記接合工程において、前記挟持体を前記積層方向に偶数個重ねて配置するとともに、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とを前記積層方向に同数配置しておくとよい。
例えば、各挟持体のうち、積層方向に隣接する2個の挟持体の各第1配線基板どうしを対向させて配置することで、第1配線基板の面方向の各熱電変換素子の配置箇所において、それぞれP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを積層方向に1個ずつ(同数)配置できる。このようにして挟持体を積層方向に偶数個重ねて配置することで、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子のうち、線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と、線膨張係数が大きい他方の熱電変換素子とを常に同数重ねて配置でき、接合(加熱)時において、複数個を重ねた挟持体の高さを、面方向において均一にできる。したがって、一組の加圧板の間で、各熱電変換素子と第1配線層とを密着させて均一に加圧できるので、各熱電変換素子と第1配線基板とを確実に接合でき、熱電変換モジュールの接合信頼性を高めることができる。
また、このように挟持体を複数重ねることで、一度の接合工程において、熱電変換モジュールを複数製造できる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法の好ましい実施形態は、前記接合工程において、各挟持体の間にグラファイトシートを配設しておくとよい。
各挟持体の間にクッション性を有するグラファイトシートを介在させることで、第1配線基板の面方向の各熱電変換素子の配置箇所において、それぞれの傾きを補正でき、各熱電変換素子と第1配線基板とをより均一に加圧できる。したがって、各熱電変換素子と第1配線基板とを確実に接合でき、熱電変換モジュールの接合信頼性をより高めることができる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法において、前記金属層形成工程は、前記セラミックス母材の前記一方の面に複数の前記第1配線層を形成するとともに、前記セラミックス母材の他方の面に第1熱伝達金属層を形成する工程とされ、前記金属層形成工程において、前記第1熱伝達金属層を、隣り合う両第1配線層の間に跨って形成し、かつ、隣り合う両第1セラミックス層形成領域の間に跨って形成する。
複数の第1配線層を有する第1配線基板においても、第1熱伝達金属層により各第1配線層の間が連結されているので、各第1配線層を一体に取り扱うことができ、第1配線基板の取り扱い性を向上できる。また、この場合においても、第1配線層と第1熱伝達金属層とをセラミックス母材に接合した後に、セラミックス母材をスクライブラインに沿って分割することで、容易に所望のパターンに配列された第1配線層と、個片化された第1セラミックス層とを有する第1配線基板を形成でき、熱電変換モジュールを円滑に製造できる。
この場合、接合工程において、各挟持体の間にグラファイトシートを介在させることで、各熱電変換モジュールどうしが接合されることを防止でき、各熱電変換モジュールの間を容易に解体できる。したがって、熱電変換モジュールを安定して製造できる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法の前記スクライブライン形成工程において、前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の一方の面における前記第1配線層の接合予定領域を除く非接合部に形成するとよい。また、スクライブラインは、前記セラミックス母材の他方の面における前記第1熱伝達金属層の接合予定領域を除く非接合部に形成するとよい。
スクライブラインは、第1配線層の非接合部又は第1熱伝達金属層の非接合部、若しくはこれらの非接合部の双方に形成しておくことで、これらのセラミックス母材の両面に複数形成されたスクライブラインにより、第1セラミックス層形成領域を区画できる。スクライブライン上に第1配線層又第1熱伝達金属層を重ねて接合した場合には、セラミックス母材をスクライブラインに沿って分割することが難しいが、スクライブラインを第1配線層又は第1熱伝達金属層の接合面とは反対側の面(反対面)に形成することで、セラミックス母材をスクライブラインに沿って容易に分割できる。したがって、容易に所望のパターンに配列された第1配線層と、個片化された第1セラミックス層とを有する第1配線基板を形成でき、熱電変換モジュールを円滑に製造できる。
なお、スクライブラインは、第1配線層の非接合部及び第1熱伝達金属層の非接合部に形成するだけでなく、第1配線層の接合部及び第1熱伝達金属層の接合部にも形成しておくことにより、さらにセラミックス母材を容易に分割できる。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法の前記スクライブライン形成工程において、前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の対向する辺同士を貫通する直線で形成するとよい。
セラミックス母材の対向する辺同士を貫通する単純なスクライブラインとすることで、セラミックス母材をスクライブラインに沿って円滑に分割でき、製造工程を簡略化できる。
本発明によれば、熱電変換素子の熱伸縮差による破壊を防止でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュールを提供できる。
本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールを示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールの製造方法のフロー図である。 本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールの製造方法の各工程を説明する縦断面図である。 本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールの製造方法の各工程を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールの接合工程を説明する縦断面図である。 他の接合工程を説明する縦断面図である。 他の接合工程を説明する縦断面図である。 本発明の第2実施形態の熱電変換モジュールを示す正面図である。 本発明の第3実施形態の熱電変換モジュールを示す正面図である。 図9のA‐A線の矢視方向の平断面図である。 図9のB‐B線の矢視方向の平断面図である。 図9のC‐C線の矢視方向の平断面図である。 図9のD‐D線の矢視方向の平断面図である。 スクライブライン形成工程において形成されるセラミックス母材のスクライブラインを説明する平面図であり、(a)がセラミックス母材の一方の面を表側に向けた平面図、(b)がセラミックス母材の他方の面を表側に向けた平面図を表す。 金属層形成工程において形成された配線層及び熱伝達金属層のパターンを説明する平面図であり、(a)がセラミックス母材の一方の面を表側に向けた平面図、(b)がセラミックス母材の他方の面を表側に向けた平面図を表す。 本発明の第4実施形態の熱電変換モジュールの第1配線基板の構成を説明する平面図である。 本発明の第5実施形態の熱電変換モジュールの第1配線基板の構成を説明する平面図である。 本発明の第6実施形態の熱電変換モジュールの第1配線基板の構成を説明する平面図である。 本発明の第7実施形態の熱電変換モジュールの第1配線基板の構成を説明する平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、第1実施形態の熱電変換モジュール101を示す。この熱電変換モジュール101は、複数の熱電変換素子3,4が組み合わされて配列され、熱電変換素子3,4のP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とがその一端側(図1において下側)に配設された第1配線基板2Aを介して電気的に直列に接続された構成とされる。図中、P型熱電変換素子3には「P」、N型熱電変換素子4には「N」と表記する。なお、熱電変換モジュール101では、外部への配線91を、各熱電変換素子3,4の他端部から直接引き出す構成としている。
P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4は、例えばテルル化合物、スクッテルダイト、充填スクッテルダイト、ホイスラー、ハーフホイスラー、クラストレート、シリサイド、酸化物、シリコンゲルマニウム等の焼結体により構成される。なお、ドーパントによりP型とN型の両方をとれる化合物と、P型かN型のどちらか一方のみの性質をもつ化合物がある。
P型熱電変換素子3の材料として、BiTe、SbTe、PbTe、TAGS(=Ag‐Sb‐Ge‐Te)、ZnSb、CoSb、CeFeSb12、Yb14MnSb11、FeVAl、MnSi1.73、FeSi、NaCoO、CaCo、BiSrCo、SiGeなどが用いられる。
N型熱電変換素子4の材料として、BiTe、PbTe、LaTe、CoSb、FeVAl、ZrNiSn、BaAl16Si30、MgSi、FeSi、SrTiO、CaMnO、ZnO、SiGeなどが用いられる。
これらの材料のうち、環境への影響が少なく、資源埋蔵量も豊富なシリサイド系材料が注目されており、中温型(300℃〜500℃程度)の熱電変換モジュールの熱電変換材料としては、P型熱電変換素子3にマンガンシリサイド(MnSi1.73)、N型熱電変換素子4にマグネシウムシリサイド(MgSi)が用いられる。P型熱電変換素子3に用いられるマンガンシリサイドの線膨張係数は10.8×10−6/K程度であり、N型熱電変換素子4に用いられるマグネシウムシリサイドの線膨張係数は17.0×10−6/K程度である。このため、マンガンシリサイドのP型熱電変換素子3とマグネシウムシリサイドのN型熱電変換素子4との組み合わせでは、P型熱電変換素子3の線膨張係数はN型熱電変換素子4の線膨張係数よりも小さくなる。
これらの熱電変換素子3,4は、例えば横断面が正方形(例えば、一辺が1mm〜8mm)の角柱状や、横断面が円形(例えば、直径が1mm〜8mm)の円柱状に形成され、長さ(図1の上下方向に沿う長さ)は1mm〜10mmとされる。P型熱電変換素子3の長さとN型熱電変換素子4の長さは、常温(25℃)において、同等(ほぼ同じ長さ)に設定される。なお、各熱電変換素子3,4の両端面にはニッケル、銀、金等からなるメタライズ層41が形成される。メタライズ層41の厚さは1μm以上100μm以下とされる。
第1配線基板2Aは、図1に示されるように、熱電変換素子3,4が接合される第1配線層11Aと、第1配線層11Aの熱電変換素子3,4との接合面とは反対面に接合された第1セラミックス層21Aと、第1セラミックス層21Aの配線層11Aとの接合面とは反対面に接合された第1熱伝達金属層32Aとを有する構成とされる。なお、熱伝達金属層32Aは、必須の構成要素ではない。
第1セラミックス層21Aは、一般的なセラミックス、例えばアルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)等の熱伝導性が高く、絶縁性を有する部材により形成される。また、第1セラミックス層21Aは複数(図1では2個)に分離され、熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、例えば平面視正方形状に形成される。また、第1セラミックス層21Aの厚さは、0.1mm以上2mm以下とされる。
第1配線基板2Aには、平面視長方形状の第1配線層11Aが1個設けられるとともに、平面視正方形状の第1熱伝達金属層32Aが2個設けられている。第1配線層11Aは、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間を接続して形成され、かつ、2個の第1セラミックス層21A,21Aどうしの間に跨って形成されている。一方、第1熱伝達金属層32Aは、個々の第1セラミックス層21A毎に独立して形成されている。
第1配線層11Aは、銀、アルミニウム、銅又はニッケルを主成分とする材料からなり、面状に形成されている。第1配線層11Aの材料としては、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)や純度99.9質量%以上の銅が好ましい。また、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とを接続する第1配線層11Aの厚さとしては、0.1mm以上2mm以下とすることが好ましい。
このように、第1配線層11Aに、純度の高い純アルミニウムや純銅等の軟らかい材料を用いて、厚さを比較的薄く形成しておくことで、隣り合う両熱電変換素子3,4の間を連結して設けられる面状の第1配線層11Aを両熱電変換素子3,4の熱伸縮に伴って容易に変形、追従させることができ、これら熱電変換素子3,4の間で容易に屈曲できる。なお、アルミニウム及び銅は銀と比較して安価であるから、第1配線層11Aをアルミニウム又は銅により成形することで、熱電変換モジュール101を安価に製造できる。また、第1配線層11Aをアルミニウム又は銅により形成することで、第1配線層11Aにより接続される両熱電変換素子3,4間の熱伝導性や導電性を良好に維持できる。
また、第1配線層11Aに銀を用いることで、熱電伝導性や導電性を良好に維持でき、厚さを比較的薄く形成した場合でも電気抵抗を低くできる。また、第1配線層11Aを含む第1配線基板2Aが熱電変換モジュール101の高温側に配置される場合等において、耐熱性や耐酸化性を向上させることができる。なお、第1配線層11Aを銀で形成する場合、第1配線層11Aの厚さは10μm以上200μm以下とすることが好ましい。
また、ニッケルは、アルミニウムや銀と比較すると耐酸化性に劣るが、比較的良好な耐熱性を有する。また、ニッケルは銀と比較して安価であるとともに、比較的素子接合性が良い。このため、第1配線層11Aにニッケルを用いた場合、性能と価格のバランスに優れた熱電変換モジュール101を構成できる。また、第1配線層11Aを含む第1配線基板2Aが熱電変換モジュール101の高温側に配置される場合等において、耐熱性や耐酸化性を向上させることができる。なお、第1配線層11Aをニッケルで形成する場合、第1配線層11Aの厚さは0.1mm以上1mm以下とすることが好ましい。
また、第1熱伝達金属層32Aは、アルミニウム又銅を主成分とする材料(アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金)からなり、面状に形成されている。この第1熱伝達金属層32Aの材料としては、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)や純度99.9質量%以上の銅が好ましい。このように、第1熱伝達金属層32Aに、純度の高い純アルミニウムや純銅等の軟らかい材料を用いることで、第1熱伝達金属層32Aが熱源又は冷却源に接触する際に追従性が向上し、熱伝達性が向上する。したがって、熱電変換モジュール101の熱電交換性能を低下させることがない。
なお、第1配線層11Aや第1熱伝達金属層32Aの大きさ(平面サイズ)は、第1配線層11Aに接続される熱電変換素子3,4の大きさに応じて、熱電変換素子3,4の端面の面積よりも同等あるいは若干大きく設定されている。また、第1セラミックス層21Aは、第1配線層11A,各第1熱伝達金属層32A,32Aの周囲、及び各第1熱伝達金属層32A,32Aの間に幅0.1mm以上のスペースを確保できる程度の平面形状に形成されている。
次に、このように構成された熱電変換モジュール101の製造方法について説明する。本実施形態の熱電変換モジュールの製造方法は、図2のフロー図に示されるように、複数の製造工程S11〜S14により構成される。また、図3及び図4には、本実施形態の熱電変換モジュールの製造方法の製造工程の一例を図示している。
(スクライブライン形成工程)
まず、図3(a)及び図4(a)に示すように、第1セラミックス層21A,21Aを構成する大型のセラミックス母材201に、複数の第1セラミックス層21A,21Aを分割するためのスクライブライン(分割溝)202を形成する(スクライブライン形成工程S11)。そして、スクライブライン202を形成することにより、セラミックス母材201に複数(2個)の第1セラミックス層形成領域203,203を区画する。スクライブライン202は、例えば図3(a)に示すように、レーザ加工により形成できる。具体的には、セラミックス母材201の片面に、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ等のレーザ光Lを照射することにより、スクライブライン202の加工を行うことができる。レーザ加工によるスクライブライン202の加工では、セラミックス母材201の表面においてレーザ光Lが照射された部分が切削加工され、スクライブライン202が形成される。
スクライブライン202は、図4(a)に示すように、少なくともセラミックス母材201の片面に形成する。具体的には、2個の第1セラミックス層21A,21Aに跨って形成される第1配線層11Aの接合面ではなく、その反対側の面(反対面)にスクライブライン202を形成する。つまり、図4(c)に示されるようにセラミックス母材201の一方の面に第1配線層11Aが接合される場合には、スクライブライン202は、図4(a)に示されるようにセラミックス母材201の他方の面における第1熱伝達金属層32Aの接合予定領域を除く非接合部に形成しておく。なお、スクライブライン202は、第1配線層11Aの非接合部及び第1熱伝達金属層32Aの非接合部に形成するだけでなく、第1配線層11Aの接合部にも形成して、セラミックス母材201の両面に形成することもできる。
また、スクライブライン202は、図4(a)に示すように、セラミックス母材201の対向する辺同士を貫通する直線で形成する。この場合、セラミックス母材201に、長辺同士を貫通する1本のスクライブライン202を形成しており、この1本のスクライブライン202によりセラミックス母材201が二分割され、第1セラミックス層21A,21Aの外形形状の大きさに区画された2個の第1セラミックス層形成領域203,203が整列して形成される。
なお、図示は省略するが、レーザ加工後に、スクライブライン202が形成されたセラミックス母材201を、エッチング液に浸漬させることにより洗浄する。
また、スクライブライン形成工程S11は、レーザ加工に限定されるものではなく、ダイヤモンドスクライバー等の他の加工方法により実施することもできる。
(金属層形成工程)
スクライブライン形成工程S11後に、セラミックス母材201の一方の面に第1配線層11A形成し、他方の面に第1熱伝達金属層32Aを形成する(金属層形成工程S12)。例えば、図3(b)及び図4(b)に示すように、セラミックス母材201の一方の面、すなわちスクライブライン202が形成されていない面に第1配線層11Aとなる金属板301を接合するとともに、スクライブライン202が形成された他方の面に第1熱伝達金属層32Aとなる金属板302を接合する。これら金属板301と各セラミックス母材201、セラミックス母材201と金属板302との接合は、ろう材等を用いて行われる。
金属板301,302がアルミニウムを主成分とする金属材料により形成される場合は、Al‐Si、Al‐Ge、Al‐Cu、Al‐Mg又はAl‐Mn等の接合材を用いて、金属板301,302とセラミックス母材201とを接合する。また、金属板301,302が銅を主成分とする金属材料により形成される場合は、Ag‐Cu‐TiやAg‐Ti等の接合材を用いて、金属板301,302とセラミックス母材201とを活性金属ろう付けにより接合する。また、金属板301,302とセラミックス母材201との接合は、ろう付け以外にもTLP接合法(Transient Liquid Phase Bonding)と称される過渡液相接合法によって接合してもよい。
次に、金属板301,302を接合したセラミックス母材201にエッチング処理を施し、図3(c)及び図4(c)に示すように、セラミックス母材201の一方の面に、各第1セラミックス層形成領域203,203に跨って配設される第1配線層11Aをパターニングするとともに、セラミックス母材201の他方の面に、各第1セラミックス層形成領域203,203に独立した第1熱伝達金属層32A,32Aをパターニングする。スクライブライン202は、第1熱伝達金属層32A,32Aの接合予定領域を除く非接合部に形成しているので、スクライブライン202上に重なって形成された金属層部分(金属板)が除去されることで、スクライブライン202の全体を露出させることができる。これにより、パターニングされた第1配線層11A及び第1熱伝達金属層32A,32Aとセラミックス母材201とを有する積層体204が形成される。
なお、第1配線層11Aは、予めパターニングされた金属板をセラミックス母材201の一方の面に接合することにより、エッチング処理を施すことなく形成することもできる。同様に、第1熱伝達金属層32A,32Aも、予めパターニングされた個片の金属板をセラミックス母材201の他方の面に接合することにより、エッチング処理を施すことなく形成することができる。
また、第1配線層11Aは、銀(Ag)の焼結体により構成することもできる。第1配線層11Aを銀の焼結体で構成する場合には、セラミックス母材201の一方の面に、銀及びガラスを含むガラス入り銀ペーストを塗布して加熱処理を行うことにより、銀ペーストを焼成して形成できるので、エッチング処理を施すことなくパターニングされた第1配線層11Aを形成できる。なお、第1配線層11Aを銀の焼結体で構成する場合には、セラミックス母材201の少なくとも銀ペーストとの界面と接する面をアルミナで構成することが好ましい。この場合、例えば、セラミックス母材201の全体をアルミナで構成しても良いし、窒化アルミニウムを酸化させて表面がアルミナとなっているセラミックス基板を用いても良い。
(分割工程)
金属層形成工程S12後に、スクライブライン202が形成された面側に凸となるようにセラミックス母材201を曲げることで、積層体204のセラミックス母材201をスクライブライン202に沿って分割し、第1セラミックス層21A,21Aを個片化する。そして、図3(d)及び図4(d)に示すように、第1配線層11Aと、第1セラミックス層21A,21Aと、第1熱伝達金属層32A,32Aとが接合された第1配線基板2Aを形成する(分割工程S13)。
スクライブライン202は、第1配線層11Aの接合面の反対側(反対面)に形成されているので、セラミックス母材201をスクライブライン202に沿って容易に分割できる。また、スクライブライン202は、セラミックス母材201の対向する辺同士を貫通する単純な直線で形成されていることから、セラミックス母材201をスクライブライン202に沿って円滑に分割できる。
(接合工程)
第1配線基板2Aの第1配線層11Aに、P型熱電変換素子3の一方の端面とN型熱電変換素子4の一方の端面とを接合する(接合工程S14)。具体的には、第1配線層11Aと、P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合は、ペーストやろう材を用いた接合、荷重印加による固相拡散接合等により接合する。
接合工程S14では、第1配線層11Aと、P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時において適切な荷重を負荷するため、図5に示すように、対向配置される一組の加圧板401A,401Bの間に、第1配線基板2Aの第1配線層11AとP型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4とをそれぞれ重ねた挟持体405を配置しておき、挟持体405をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、第1配線層11AとP型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4とをそれぞれ接合する。この場合、各加圧板401A,401Bは、カーボン板により構成される。
この第1配線層11AとP型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時において、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とのうち少なくとも線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と、加圧板401A,401Bとの間に補完部材411を配置し、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との線膨張差に起因する熱伸縮差を補完する。具体的には、マンガンシリサイド(線膨張係数10.8×10−6/K程度)のP型熱電変換素子3とマグネシウムシリサイド(線膨張係数17.0×10−6/K程度)のN型熱電変換素子4との組み合わせでは、P型熱電変換素子3の線膨張係数はN型熱電変換素子4の線膨張係数よりも小さくなることから、少なくとも線膨張係数が小さいP型熱電変換素子3と加圧板401A,401Bとの間に補完部材411を配置する。なお、補完部材411は、予め加圧板401A,401Bに固定し一体化しておくことで、取り扱いが容易になる。また、図示は省略するが、補完部材411とP型熱電変換素子3のメタライズ層41や第1熱伝達金属層32Aと間には、接合防止のためにグラファイトシートが配置される。
図5に示すように、例えば、補完部材411をP型熱電変換素子3側にのみ配置する場合、補完部材411は、N型熱電変換素子4よりも線膨張係数が高い材料を用いる必要がある。線膨張係数がN型熱電変換素子4の線膨張係数(17.0×10−6/K程度)よりも高い材料には、例えばアルミニウム(23×10−6/℃)、銅(17×10−6/℃)がある。これらの材料を補完部材411に用いる。そして、第1配線基板2AとP型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時におけるP型熱電変換素子3及び補完部材411の高さとN型熱電変換素子4の高さとの差を、P型熱電変換素子3の高さとN型熱電変換素子4の高さとの差よりも小さくする。これにより、線膨張係数が大きいN型熱電変換素子4の高さと、線膨張係数が小さいP型熱電変換素子3及び補完部材411の高さとを近づけることができる。したがって、一組の加圧板401A,401Bの間で、各熱電変換素子3,4と第1配線層11Aとを密着させてそれぞれ均一に加圧できる。
なお、図5に示した例では、下側の加圧板401Aと挟持体405との間に補完部材411を配置するとともに、上側の加圧板401Bと挟持体405との間に補完部材411を配置したが、いずれか一方の間に補完部材411を配置してもよい。
なお、接合工程S14では、図6に示すように、補完部材412,413を、P型熱電変換素子3側とN型熱電変換素子4側との双方に配置して行うこともできる。この場合、線膨張係数の小さいP型熱電変換素子3側には線膨張係数の小さい材料からなる補完部材412を配置し、線膨張係数の大きいN型熱電変換素子4側には補完部材412よりも線膨張係数の大きい材料からなる補完部材413を配置する。なお、図示は省略するが、各補完部材412,413と両熱電変換素子3,4のメタライズ層41との間には、接合防止のためにグラファイトシートが配置される。
例えば、P型熱電変換素子3側に配置する補完部材412の材料としてアルミニウム(23×10−6/℃)や銅(17×10−6/℃)を用いることができ、N型熱電変換素子4側に配置する補完部材413の材料として鉄(12×10−6/℃)やニッケル(13×10−6/℃)を用いることができる。これにより、第1配線基板2AとP型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時において、P型熱電変換素子3及び補完部材412の高さとN型熱電変換素子4及び補完部材413の高さとの差を、P型熱電変換素子3の高さとN型熱電変換素子4の高さとの差よりも小さくでき、P型熱電変換素子3及び補完部材412の高さとN型熱電変換素子4及び補完部材413の高さとを揃えることができる。したがって、一組の加圧板401A,401Bの間で、各熱電変換素子3,4と第1配線層11Aとを密着させてそれぞれ均一に加圧できる。
なお、第1配線基板2Aは、個片化された複数の第1セラミックス層21A,21Aを有しているので、接合工程S14において挟持体405が加熱された際に、各第1セラミックス層21A,21Aは互いに相手側を拘束することがない。このため、第1配線基板2Aの各部位に積層されたP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4の熱膨張に追従して移動できる。これにより、第1配線基板2Aを介してP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが直列に接続された熱電変換モジュール101を製造できる。
このようにして製造された熱電変換モジュール101は、例えば図1の下側に外部の熱源(図示略)や冷却流路(図示略)等が配置される。これにより、各熱電変換素子3,4に上下の温度差に応じた起電力が発生し、配列の両端の配線91,91間に、各熱電変換素子3,4に生じる起電力の総和の電位差を得ることができる。
また、このような使用環境下において、熱電変換モジュール101の両熱電変換素子3,4の熱膨張に差が生じるが、熱電変換モジュール101では、第1配線基板2Aを構成する各第1セラミックス層21A,21Aが隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間で分離され、熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、剛体の第1セラミックス層21A,21AにおけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間の接続が分断されている。このため、各熱電変換素子3,4は、各第1セラミックス層21A,21Aによって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。
また、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1配線層11Aの接続部分が変形して寸法変化を吸収することができる。このため、熱伸縮差により熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。そして、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により、熱電変換素子3,4が第1配線基板2A(第1配線層11A)から剥がれたり、熱電変換素子3,4にクラックが生じたりすることを防止できる。したがって、第1配線層11Aにより接続される熱電変換素子3,4間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュール101の接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
また、第1配線基板2Aには、絶縁基板である第1セラミックス層21A,21Aが設けられているので、熱電変換モジュール101を熱源等に設置したときに、第1セラミックス層21A,21Aにより熱源等と第1配線層11Aとが接触することを防止できる。したがって、熱源等と第1配線層11Aとの電気的なリークを確実に回避でき、絶縁状態を良好に維持できる。
なお、熱電変換素子3,4自体は電圧が低いことから、絶縁基板である第1セラミックス層21A,21Aが各熱電変換素子3,4毎に独立して形成され、第1配線層11Aの全面に第1セラミックス層21A,21Aが接合されていなくても、第1配線層11Aが熱源等と物理的に接触しない限り、電気的なリークを生じることはない。
また、第1配線基板2Aには、第1熱伝達金属層32A,32Aが設けられているので、熱電変換モジュール101を熱源等に設置したときに、第1熱伝達金属層32A,32Aにより熱源等と熱電変換モジュール101との密着性を高めることができ、熱伝達性を向上できる。したがって、熱電変換モジュール101の熱電交換性能(発電効率)を向上させることができる。
なお、第1実施形態の接合工程S14では、図5及び図6に示すように、補完部材411〜413を用いることにより、少なくとも線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子(P型熱電変換素子3)と、加圧板401A,401Bとの間に補完部材411〜413を配置し、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との線膨張差に起因する熱伸縮差を補完し、一組の加圧板401A,401Bの間で、各熱電変換素子3,4と第1配線層11Aとを密着させて均一に加圧することにしたが、接合工程は、これに限定されるものではない。
例えば、図7に示すように、挟持体405を積層方向に偶数個(図7においては2個)重ねて配置するとともに、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とを積層方向に同数配置しておくことにより、第1配線層11Aと、P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時において、各熱電変換素子3,4と第1配線層11Aとを密着させてそれぞれ均一に加圧できる。また、各挟持体405,405の間にクッション性を有するグラファイトシート420を配設しておくことで、第1配線基板2Aの面方向の各熱電変換素子3,4の配置箇所において、それぞれの傾きを補正でき、各熱電変換素子3,4と第1配線基板2Aとをより均一に加圧できる。
この場合、積層方向に隣接する2個の挟持体405,405の各第1配線基板2A,2Aどうしを対向させて配置することで、第1配線基板2Aの面方向の各熱電変換素子3,4の配置箇所において、それぞれP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とを積層方向に1個ずつ(同数)配置できる。このようにして挟持体405,405を積層方向に偶数個重ねて配置することで、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4のうち、線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と、線膨張係数が大きい他方の熱電変換素子とを常に同数重ねて配置でき、接合(加熱)時において、複数個を重ねた挟持体405,405の高さを面方向において均一にできる。また、前述したように、各挟持体405,405の間にクッション性を有するグラファイトシート420を介在させることで、それぞれの傾きを補正でき、各熱電変換素子3,4と第1配線基板2Aとをより均一に加圧できる。
したがって、一組の加圧板401A、401Bの間で、各熱電変換素子3,4と第1配線層11Aとを密着させて均一に加圧でき、各熱電変換素子3,4と第1配線基板2Aとを確実に接合できる。また、このように挟持体405を複数重ねることで、一度の接合工程S14において、熱電変換モジュール101を複数製造できる。
また、図1に示す第1実施形態では、熱電変換素子3,4の一端側に配設された第1配線基板2Aを有する構成としたが、図8に示す第2実施形態の熱電変換モジュール102のように、熱電変換素子3,4の一端側(図8において下側)に第1配線基板2Aを配設し、他端側(図8において上側)に第2配線基板2Bを配設することもできる。この場合、対向配置される第1配線基板2Aと第2配線基板2Bとを介してP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とを電気的に直列に接続できる。
以下、第2実施形態の熱電変換モジュール102において、第1実施形態の熱電変換モジュール101と共通する要素には、同一符号を付して説明を省略する。
熱電変換素子3,4の一端側(図8において下側)に配設される第1配線基板2Aは、第1実施形態と同じであり、説明を省略する。
熱電変換素子3,4の他端側(図8において上側)に配設される第2配線基板2Bは、第2配線層12B,12Bと、第2配線層12B,12Bの熱電変換素子3,4との接合面とは反対面に接合された第2セラミックス層21B,21Bと、第2セラミックス層21B,21Bの第2配線層12B,12Bとの接合面とは反対面に接合された第2熱伝達金属層31Bとを有する構成とされる。
第2配線基板2Bを構成する第2セラミックス層21B,21Bは複数(図8では2個)に分離され、第1実施形態と同様に、各熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、それぞれ平面視正方形状に形成される。そして、第2配線基板2Bには、平面視正方形状の第2配線層12B,12Bが2個設けられるとともに、平面視長方形状の第2熱伝達金属層31Bが1個設けられている。第2配線層12B,12Bは、第2セラミックス層21B,21B毎に独立して形成されており、各熱電変換素子3,4に個別に接続されている。一方、第2熱伝達金属層31Bは、隣り合う両第2配線層12B,12Bの間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第2セラミックス層21B,21Bの間に跨って形成されている。
第2実施形態の熱電変換モジュール102では、第1配線基板2Aの第1配線層11Aと第2配線基板2Bの第2熱伝達金属層31Bとを同一の金属材料により同形状(同じ厚み、同じ平面サイズ)に形成するとともに、第1配線基板2Aの第1熱伝達金属層32A,32Aと第2配線基板2Bの第2配線層12B,12Bとを同一の金属材料により同形状に形成しており、第1配線基板2Aと第2配線基板2Bとが、2個のセラミックス層(第1セラミックス層21A,21A又は第2セラミックス層21B,21B)と、両セラミックス層の一方の面に接合された平面視長方形状の金属層(第1配線層11A又は第2熱伝達金属層31B)と、両セラミックス層の他方の面に接合され、各セラミックス層に独立して形成された平面視正方形状の金属層(第1熱伝達金属層32A,32A又は第2配線層12B,12B)と、を有する構成とされる。つまり、両配線基板2A,2Bは、同じ構成の1種類の配線基板により構成されている。そして、このように構成される一組の配線基板2A,2Bの間に、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが交互に直列に接続されることにより、熱電変換モジュール102が構成されている。したがって、熱電変換モジュール102の製造方法については、説明を省略する。
このようにして製造される第2実施形態の熱電変換モジュール102においても、各配線基板2A,2Bを構成する各セラミックス層21A,21Bが熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、剛体のセラミックス層21A,21BにおけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間の接続が分断されている。このため、各熱電変換素子3,4は、各セラミックス層21A,21Bによって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。
また、第1配線基板2Aの各第1セラミックス層21A,21Aの間は第1配線層11Aにより連結され、第2配線基板2Bの各第2セラミックス層21B,21Bの間は第2熱伝達金属層31Bにより連結されているのみであるので、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1配線層11A又は第2熱伝達金属層31Bの接続部分が変形して寸法変化を吸収することができる。このため、熱伸縮差により熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。そして、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により、熱電変換素子3,4が両配線基板2A,2B(第1配線層11A又は第2配線層12B,12B)から剥がれたり、熱電変換素子3,4にクラックが生じたりすることを防止できる。したがって、第1配線層11Aと第2配線層12B,12Bとにより接続される熱電変換素子3,4間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュール102の接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
また、各配線基板2A,2Bには、それぞれ絶縁基板であるセラミックス層21A,21Bが設けられているので、熱電変換モジュール102を熱源等に設置したときに、セラミックス層21A,21Bにより熱源等と第1配線層11A又は第2配線層12B,12Bとが接触することを防止できる。したがって、熱源等と第1配線層11A又は第2配線層12B,12Bとの電気的なリークを確実に回避でき、絶縁状態を良好に維持できる。
また、配線基板2A,2Bには、第1熱伝達金属層32A又は第2熱伝達金属層31Bが設けられているので、熱電変換モジュール102を熱源等に設置したときに、各熱伝達金属層32A,31Bにより熱源等と熱電変換モジュール102との密着性を高めることができ、熱伝達性を向上できる。したがって、熱電変換モジュール102の熱電交換性能(発電効率)を向上させることができる。
なお、図8に示す第2実施形態では、一組の配線基板2A,2Bの双方を、熱電変換素子3,4毎に独立して形成されたセラミックス層21A,21A又は21B,21Bを有する構成としたが、少なくとも一方の配線基板のみを、熱電変換素子3,4毎に独立して形成されたセラミックス層を有する構成とすることにより、両熱電変換素子3,4の熱伸縮差に伴う寸法変化を緩和でき、熱伸縮差による熱電変換素子3,4のクラックや一組の配線基板との剥離等の発生を防止できる。したがって、一組の配線基板2A,2Bのうち、少なくともいずれか一方のセラミックス層を、熱電変換素子3,4毎に独立して形成すればよい。
図9〜図11は、本発明の第3実施形態の熱電変換モジュール103を示している。第1実施形態及び第2実施形態では、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とを1個ずつ組み合わせることにより熱電変換モジュール101,102を構成していたが、第3実施形態の熱電変換モジュール103のように、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とをぞれそれ複数組み合わせて、大型の熱電変換モジュールを構成することもできる。
第3実施形態の熱電変換モジュール103は、対向配置される第1配線基板5Aと第2配線基板5Bとの一組の配線基板5A,5Bの間に、複数のP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが組み合わされて面状(二次元)に配列されており、各々のP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが、上下の配線基板5A,5Bを介して電気的に直列に接続された構成とされる。以下、第3実施形態の熱電変換モジュール103において、第1実施形態の熱電変換モジュール101及び第2実施形態の熱電変換モジュール102と共通する要素には、同一符号を付して説明を省略する。
第1配線基板5Aは、図9〜図11に示されるように、複数の第1配線層11A又は12Aと、第1配線層11A,12Aの熱電変換素子3,4との接合面とは反対面に接合された複数の第1セラミックス層21Aと、第1セラミックス層21Aの第1配線層11A,12Aとの接合面とは反対面に接合された第1熱伝達金属層31Aとを有する構成とされる。
また、第2配線基板5Bは、図9、図12及び図13に示されるように、第2配線層11Bと、第2配線層11Bの熱電変換素子3,4との接合面とは反対面に接合された複数の第2セラミックス層21Bと、第2セラミックス層21Bの第2配線層11Bとの接合面とは反対面に接合された第2熱伝達金属層31B,32Bとを有する構成とされる。
各配線基板5A,5Bを構成するセラミックス層21A,21Bは、第1実施形態と同様に、各熱電変換素子3,4毎に独立して形成されている。なお、熱電変換モジュール103には、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とがそれぞれ7個ずつ設けられており、合計14個の熱電変換素子が設けられている。そして、各配線基板5A,5Bには、熱電変換素子3,4の個数よりも多い、16個ずつのセラミックス層21A,21Bがそれぞれ設けられている。また、第1配線基板5Aの各第1セラミックス層21Aの間は、第1配線層11A又は第1熱伝達金属層31Aのいずれかにより連結されており、第1配線基板5Aを構成する複数の第1セラミックス層21Aが一体に設けられている。一方、第2配線基板5Bの各第2セラミックス層21Bの間は、第2配線層11B又は第2熱伝達金属層31Bのいずれかにより連結されており、第2配線基板5Bを構成する複数の第2セラミックス層21Bが一体に設けられている。
図9の下側に配設される第1配線基板5Aには、図10に示されるように平面視長方形状の第1配線層11Aが7個と、平面視正方形状の第1配線層12Aが2個設けられるとともに、図11に示されるように平面視長方形状の第1熱伝達金属層31Aが8個設けられている。また、図9の上側に配設される第2配線基板5Bには、図12に示されるように平面視長方形状の第2配線層11Bが8個設けられるとともに、図13に示されるように平面視長方形状の第2熱伝達金属層31Bが7個と、平面視正方形状の第2熱伝達金属層32Bが2個設けられている。
第1配線基板5Aの第1配線層11Aは、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間を接続して形成され、かつ、両熱電変換素子3,4の第1セラミックス層21A,21Aどうしの間に跨って形成されている。一方、第1配線層12Aは、第1配線層11Aが形成されていない第1セラミックス層21Aのみに、独立して形成されている。また、第1熱伝達金属層31Aは、隣り合う両第1配線層11A,11Aの間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第1セラミックス層21A,21Aの間に跨って形成されている。
また、第2配線基板5Bの第2配線層11Bは、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間を接続して形成され、かつ、両熱電変換素子3,4の第2セラミックス層21B,21Bどうしの間に跨って形成されている。また、第2熱伝達金属層31Bは、隣り合う両第2配線層11B,11Bの間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第2セラミックス層21B,21Bの間に跨って形成されている。一方、第2熱伝達金属層32Bは、第2熱伝達金属層32Bが形成されていない第2セラミックス層21Bのみに、独立して形成されている。
また、第1配線基板5Aの第1配線層11Aと第2配線基板5Bの第2熱伝達金属層31Bと、第1配線基板5Aの第1配線層12Aと第2熱伝達金属層32Bとは、同一の金属材料により同形状(同じ厚み、同じ平面サイズ)に形成されている。また、第1配線基板5Aの第1熱伝達金属層31Aと第2配線基板5Bの第2配線層11Bとは、同一の金属材料により同形状に形成されており、第1配線基板5Aと第2配線基板5Bとは、同じ構成の1種類の配線基板により構成されている。そして、このように構成される一組の配線基板5A,5Bの間に、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが交互に直列に接続されることにより、熱電変換モジュール103が構成されている。
次に、このように構成された熱電変換モジュール103の製造方法について説明する。第3実施形態の熱電変換モジュールの製造方法は、第1実施形態の熱電変換モジュールの製造方法のフローと同様のフローにより構成される。したがって、第3実施形態の熱電変換モジュールの製造方法についても、図2のフロー図を用いて説明を行う。また、第1配線基板5Aと第2配線基板5Bとは、同じ構成の1種類の配線基板により構成されることから、工程S11〜S13では、第2配線基板5Bの製造工程の説明を省略し、第1配線基板5Aの製造工程についてのみ説明する。
(スクライブライン形成工程)
まず、図14(a)及び(b)に示すように、第1セラミックス層21Aを構成する大型のセラミックス母材205に、複数のセラミックス層21Aを分割するためのスクライブライン202a,202bを形成し、セラミックス母材205に複数(16個)の第1セラミックス層形成領域203を区画する(スクライブライン形成工程S11)。図14(a)は、第1配線層11A,12Aが形成されるセラミックス母材205の一方の面を表側に向けて配置したセラミックス母材205の平面図であり、図14(b)は、第1熱伝達金属層31Aが形成されるセラミックス母材205の他方の面を表側に向けて配置したセラミックス母材205の平面図を表す。
セラミックス母材205の一方の面には、図14(a)に示すように、第1配線層11A,12Aの接合予定領域の間を通すようにして、第1配線層11A,12Aの接合予定領域を除く非接合部にスクライブライン202bを形成する。具体的には、セラミックス母材205の横方向に対向する辺同士を貫通する直線で形成された2本のスクライブライン202bを形成する。
一方、セラミックス母材205の他方の面には、図14(b)に示すように、第1熱伝達金属層31Aの接合予定領域の間を通すようにして、第1熱伝達金属層31Aの接合予定領域を除く非接合部にスクライブライン202a,202bを形成する。具体的には、セラミックス母材205の縦方向に対向する辺同士を貫通する直線で形成された3本のスクライブライン202aと、セラミックス母材205の横方向に対向する辺同士を貫通する直線で形成された1本のスクライブライン202bを形成する。
このように、セラミックス母材205の一方の面と他方の面とにスクライブライン202a,202bを形成することにより、セラミックス母材205の縦方向に等間隔で3本のスクライブライン202aを形成するとともに、横方向に等間隔で3本のスクライブライン202bを形成でき、スクライブライン202a,202bが縦横に3本ずつ格子状に形成される。これらの6本のスクライブライン202a,202bにより、セラミックス母材205には、第1セラミックス層21Aの外形形状の大きさに区画された16個の第1セラミックス層形成領域203が縦横に4個ずつ整列して形成される。
なお、スクライブライン202a,202bは、第1配線層11A,12Aの非接合部及び第1熱伝達金属層31Aの非接合部に形成するだけでなく、第1配線層11Aの接合部及び第1熱伝達金属層31Aの接合部にも形成して、セラミックス母材205の両面に形成することもできる。
(金属層形成工程)
スクライブライン形成工程S11後に、図15(a)に示すように、セラミックス母材205の一方の面に第1配線層11A,12Aを形成し、図15(b)に示すように、セラミックス母材205の他方の面に第1熱伝達金属層31Aを形成し、セラミックス母材205の両面に第1配線層11A,12Aと第1熱伝達金属層31Aとが接合された積層体206を形成する(金属層形成工程S12)。
詳細な説明は省略するが、セラミックス母材205の一方の面に第1配線層11A,12Aとなる金属板を接合するとともに、セラミックス母材205の他方の面に第1熱伝達金属層31Aとなる金属板を接合した後、エッチング処理を施すことにより、セラミックス母材205の一方の面に第1配線層11A,12Aをパターンニングするとともに、セラミックス母材205の他方の面に第1熱伝達金属層31Aをパターンニングする。この際、スクライブライン202a,202bは、第1配線層11A,11Bの接合予定領域を除く非接合部と第1熱伝達金属層31Aの接合予定領域を除く非接合部に形成しているので、スクライブライン202a,202b上に重なって形成された金属層部分(金属板)が除去されることで、スクライブライン202a,202bの全体を露出させることができる。
なお、第1配線層11A,12A及び第1熱伝達金属層31Aは、予めパターニングされた金属板をセラミックス母材205に接合することにより、エッチング処理を施すことなく形成することもできる。また、第1配線層11A,12Aは、銀(Ag)の焼結体により構成することもできる。
(分割工程)
金属層形成工程S12後に、スクライブライン202a,202bが形成された面側に凸となるようにセラミックス母材205を曲げることで、積層体206のセラミックス母材205をスクライブライン202a,202bに沿って分割し、第1セラミックス層形成領域203を個々の第1セラミックス層21Aに個片化する。これにより、第1配線層11A,12Aと、第1セラミックス層21Aと、第1熱伝達金属層31Aとが接合された第1配線基板5Aを形成する(分割工程S13)。
スクライブライン202a,202bは、第1配線層11A又は第1熱伝達金属層31Aの接合面の反対側に形成されているので、セラミックス母材205をスクライブライン202a,202bに沿って容易に分割できる。また、スクライブライン202a,202bは、セラミックス母材205の対向する辺同士を貫通する単純な直線で形成されていることから、セラミックス母材205をスクライブライン202a,202bに沿って円滑に分割できる。なお、第2配線基板5Bは、第1配線基板5Aと同様の工程により製造される。
このようにして形成される第1配線基板5Aは、複数の第1配線層11A,12Aを有しているが、第1熱伝達金属層31Aにより各第1配線層11A,11A又は11A,12Aの間が連結された状態となる。また、個片化された第1セラミックス層21Aが、第1配線層11A又は第1熱伝達金属層31Aにより連結されているので、第1配線基板5Aでは、第1配線層11A,12A、第1セラミックス層21A、第1熱伝達金属層31Aを一体に取り扱うことができる。また、第1配線基板5Aと同様に構成される第2配線基板5Bも、第2配線層11B、第2セラミックス層21B,第2熱伝達金属層31B,32Bを一体に取り扱うことができる。
(接合工程)
次に、一方の第1配線基板5Aの第1配線層11Aに、P型熱電変換素子3の一方の端面とN型熱電変換素子4の一方の端面とを接合するとともに、他方の第2配線基板5Bの第2配線層11BにP型熱電変換素子3の他方の端面とN型熱電変換素子4の他方の端面とを接合する(接合工程S14)。これにより、図9に示すように、両配線基板5A,5Bの間に、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが交互に直列に接続された熱電変換モジュール103を製造する。具体的には、各配線層11A,11Bと、P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合は、ペーストやろう材を用いた接合、荷重印加による固相拡散接合等により接合する。そして、図5〜図7に示した第1実施形態の熱電変換モジュール101と同様に、一組の加圧板401A,401Bの間で、各熱電変換素子3,4と第1配線層11A,11Bとを密着させて均一に加圧して行う。
図示は省略するが、この接合工程S14では、第1実施形態と同様に補完部材を用いたり、偶数個の挟持体を積層方向に重ねて配置して行うことができる。これにより、第1配線層11A,11Bと、P型熱電変換素子3及びN型熱電変換素子4との接合時において、各熱電変換素子3,4と第1配線層11A,11Bとを密着させてそれぞれ均一に加圧できる。また、偶数個の挟持体を積層方向に重ねて配置する場合には、各挟持体の間にクッション性を有するグラファイトシートを配設しておくことで、両配線基板5A,5Bの面方向の各熱電変換素子3,4の配置箇所において、それぞれの傾きを補正でき、各熱電変換素子3,4と両配線基板5A,5Bとをより均一に加圧できる。
なお、前述したように、第1配線基板5Aは、複数の第1配線層11A,12Aを有しているが、各第1配線層11A,12Aの間が第1熱伝達金属層31Aにより連結されているので、各第1配線層11A,12Aを一体に取り扱うことができ、第1配線基板5Aを容易に取り扱うことができる。同様に、第2配線基板5Bは、複数の第2配線層11Bを有しているが、各第2配線層11Bの間が第2熱伝達金属層31Bにより連結されているので、各第2配線層11Bを一体に取り扱うことができ、第2配線基板5Bを容易に取り扱うことができる。
また、第3実施形態の製造方法のように、大型のセラミックス母材205に第1配線層11A,12Aと第1熱伝達金属層31Aとを形成した後に、セラミックス母材205をスクライブライン202a,202bに沿って分割することで、容易に所定のパターンに配列された第1配線層11A,12Aと個片化された第1セラミックス層21Aとを有する第1配線基板5Aを形成できる。そして、この第1配線基板5Aを用いることにより、熱電変換素子3,4が多数接合(搭載)される大型の熱電変換モジュール103を容易に製造できる。
また、このようにして製造される第3実施形態の熱電変換モジュール103においても、第1配線基板5Aを構成する各第1セラミックス層21Aが熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、剛体の第1セラミックス層21AにおけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間の接続が分断されている。また、第1配線基板5Aと対向配置される第2配線基板5Bについても、各第2セラミックス層21Bが熱電変換素子3,4毎に独立して形成されており、剛体の第2セラミックス層21BにおけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間の接続が分断されている。このため、各熱電変換素子3,4は、各セラミックス層21A,21Bによって熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。
また、各第1セラミックス層21Aの間は第1配線層11A又は第1熱伝達金属層31Aのいずれかにより連結されているのみであり、各第2セラミックス層21Bの間は第2配線層11B又は第2熱伝達金属層31Bのいずれかにより連結されているのみであるので、隣り合うP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1配線層11A又は第1熱伝達金属層31Aの接続部分、第2配線層11B又は第2熱伝達金属層31Bの接続部分が変形して寸法変化を吸収することができる。このため、熱伸縮差により熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。そして、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により、熱電変換素子3,4が配線基板5A,5B(第1配線層11A,12A、第2配線層11B)から剥がれたり、熱電変換素子3,4にクラックが生じたりすることを防止できる。したがって、第1配線層11A,12Aと第2配線層11Bとにより接続される熱電変換素子3,4間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュール103の接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
また、各配線基板5A,5Bには、絶縁基板であるセラミックス層21A又は21Bが設けられているので、熱電変換モジュール103を熱源等に設置したときに、セラミックス層21A又は21Bにより熱源等と配線層11A,12A又は11Bとが接触することを防止できる。したがって、熱源等と配線層11A,12A又は11Bとの電気的なリークを確実に回避でき、絶縁状態を良好に維持できる。
また、配線基板5A,5Bには、熱伝達金属層31A又は31B,32Bが設けられているので、熱電変換モジュール103を熱源等に設置したときに、熱伝達金属層31A,31B,32Bにより熱源等と熱電変換モジュール103との密着性を高めることができ、熱伝達性を向上できる。したがって、熱電変換モジュール103の熱電交換性能(発電効率)を向上させることができる。
上記実施形態の熱電変換モジュール101,102,103では、第1配線基板2A,5Aと第2配線基板2B,5Bを、個々の熱電変換素子3,4毎に独立して形成された複数の第1セラミックス層21A又は第2セラミックス層21Bを有する構成としたが、図16〜図18に示す第1配線基板6A〜6Cのように、複数個の熱電変換素子3,4毎に分離され、いずれかのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間で分離された第1セラミックス層22A〜22Cを有する構成としてもよい。
例えば、図16に示す第1配線基板6Aは、第2実施形態の熱電変換モジュール103の第1配線基板5Aと同様の第1配線層11A,12Aと第1熱伝達金属層31Aとからなるパターンを有しているが、第1セラミックス層22Aは隣り合う一組(2個)の熱電変換素子3,4毎に分離され、合計8個の第1セラミックス層22Aにより構成される。そして、各第1セラミックス層22A,22Aの間は、第1配線層11Aにより連結されており、第1配線基板6Aを構成する複数の第1セラミックス層22Aが一体に設けられている。また、第1配線基板6Aの第1配線層11Aは、一組のP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間を接続して形成され、かつ、両熱電変換素子3,4の第1セラミックス層22A,22Aどうしの間に跨って形成されている。
このように構成される第1配線基板6Aを用いた熱電変換モジュールにおいても、剛体の第1セラミックス層22Aは、いずれかのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間で分断され、複数設けられているので、これらのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間では、互いに相手側に接合された第1セラミックス層22Aにより、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、各第1セラミックス層22Aの分離部分におけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1配線層11Aの接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により各熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
なお、第1セラミックス層の個数は、図16に示す第1配線基板6Aよりも、さらに少なくすることができる。
例えば、図17に示す第1配線基板6Bの第1セラミックス層22Bは、4個の熱電変換素子3,4毎に分離され、合計4個の第1セラミックス層22Bにより構成される。また、図18に示す第1配線基板6Cの第1セラミックス層22Cは、8個の熱電変換素子3,4毎に分離され、合計2個の第1セラミックス層22Cにより構成される。
このように、複数設けられる第1セラミックス層22B,22Cを、いずれかのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間で分断して設けることで、これらのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間では、互いに相手側に接合された第1セラミックス層22B,22Cにより、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、各第1セラミックス層22B,22Cの分離部分におけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1配線層11Aの接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により各熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
このように、複数の第1配線層11Aを有する大型の第1配線基板6A〜6Cを用いた熱電変換モジュールにおいても、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により各熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できるので、各熱電変換素子3,4が第1配線基板6A〜6C(第1配線層11A)から剥がれたり、各熱電変換素子3,4にクラックが生じたりすることを防止できる。したがって、第1配線層11Aにより接続される両熱電変換素子3,4間の電気的な接続を良好に維持でき、熱電変換モジュールの接合信頼性、熱伝導性及び導電性を良好に維持できる。
なお、上記実施形態の第1配線基板2A,5A,6A〜6Cにおいては、それぞれ複数のパターンに分離された第1熱伝達金属層31A,32Aを有する構成としていたが、図19に示す第1配線基板7Aのように、第1熱伝達金属層31Cを、3個以上の第1セラミックス層22Aを連結する大型に構成することもできる。この場合、各第1セラミックス層22Aを第1熱伝達金属層31Cにより連結できるので、第1配線層11Aにより各第1セラミックス層22Aを連結することなく、第1配線基板7Aを一体化して構成できる。
図19に示す第1配線基板7Aを用いた熱電変換モジュールにおいても、複数設けられる第1セラミックス層22Aを、いずれかのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間で分断して設けることで、これらのP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との間では、互いに相手側に接合された第1セラミックス層22Aより、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮に伴う変形が拘束されることがない。また、各第1セラミックス層22Aの分離部分におけるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4との熱伸縮差は、両熱電変換素子3,4の間を接続する第1熱伝達金属層31Cの接続部分が変形して寸法変化を吸収できるので、各熱電変換素子3,4の熱伸縮差により各熱電変換素子3,4内に生じる熱応力の発生を抑制できる。
なお、上述した実施形態において、第2配線層、第2セラミックス層及び第2熱伝達金属層は、それぞれ第1配線層、第1セラミックス層及び第2熱伝達金属層と同様の構成とすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
2A,5A,6A,6B,6C,7A 第1配線基板
2B,5B 第2配線基板
3 P型熱電変換素子(熱電変換素子)
4 N型熱電変換素子(熱電変換素子)
11A,12A 第1配線層
11B,12B 第2配線層
21A,22A,22B,22C 第1セラミックス層
21B 第2セラミックス層
31A,32A,31C 第1熱伝達金属層
31B,32B 第2熱伝達金属層
41 メタライズ層
91 配線
201,205 セラミックス母材
202,202a,202b スクライブライン
203 第1セラミックス層形成領域
204,206 積層体
301,302 金属板
401A,401B 加圧板
405 挟持体
411,412,413 補完部材
420 グラファイトシート
101,102,103 熱電変換モジュール

Claims (14)

  1. 線膨張係数の異なるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子からなる複数の熱電変換素子と、
    複数の前記熱電変換素子の一端側に配設された第1配線基板と、を有し、
    前記第1配線基板は、隣り合う前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが接続状態に接合された複数の第1配線層と、該第1配線層の前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との接合面とは反対面に接合され複数に分離された第1セラミックス層と、前記第1セラミックス層の前記第1配線層との接合面とは反対面に接合された複数の第1熱伝達金属層と、を有しており、
    各第1セラミックス層がいずれかの前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との間で分離されており、前記第1配線層が、前記第1セラミックス層どうしの間に跨って形成されるとともに、前記第1熱伝達金属層が、隣り合う両第1配線層の間に跨って形成され、かつ、隣り合う両第1セラミックス層の間に跨って形成され、前記第1セラミックス層は、前記第1配線層又は前記第1熱伝達金属層のいずれかによって連結されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記第1セラミックス層が、前記熱電変換素子毎に独立して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記第1配線層が、銀、アルミニウム、銅又はニッケルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記第1熱伝達金属層が、アルミニウム又は銅であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記熱電変換素子の他端側に配設された第2配線基板を有し、
    対向配置される前記第1配線基板と前記第2配線基板とを介して前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが電気的に直列に接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記第2配線基板は、隣り合う前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが接合された第2配線層と、該第2配線層の前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との接合面とは反対面に接合され複数に分離された第2セラミックス層と、を有しており、
    各第2セラミックス層がいずれかの前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子との間で分離されていることを特徴とする請求項に記載の熱電変換モジュール。
  7. セラミックス母材から複数の第1セラミックス層を分割するためのスクライブラインを該セラミックス母材に形成するスクライブライン形成工程と、
    前記スクライブライン形成工程後に、前記セラミックス母材の一方の面に、前記スクライブラインにより区画された複数の第1セラミックス層形成領域のうちの隣接する両第1セラミックス層形成領域に跨る第1配線層を形成する金属層形成工程と、
    前記金属層形成工程後に、前記第1配線層が形成された前記セラミックス母材を前記スクライブラインに沿って分割し、前記第1配線層と前記第1セラミックス層とが接合された第1配線基板を形成する分割工程と、
    前記分割工程後に、前記第1配線層の各第1セラミックス層との接合面とは反対面に線膨張係数の異なるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを接合し、前記P型熱電変換素
    子と前記N型熱電変換素子とが直列に接続された熱電変換モジュールを製造する接合工程と、
    を有することを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  8. 前記接合工程は、対向配置される一組の加圧板の間に、前記第1配線基板の前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ重ねた挟持体を配置しておき、該挟持体をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ接合する工程とされ、
    前記接合工程において、
    前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とのうち少なくとも線膨張係数が小さい一方の熱電変換素子と前記加圧板との間に補完部材を配置しておき、
    前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子との接合時における前記一方の熱電変換素子及び前記補完部材の高さと前記他方の熱電変換素子の高さとの差を、前記一方の熱電変換素子の高さと前記他方の熱電変換素子の高さとの差よりも小さくしておくことを特徴とする請求項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  9. 前記接合工程は、対向配置される一組の加圧板の間に、前記第1配線基板の前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ重ねた挟持体を配置しておき、該挟持体をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、前記第1配線層と前記P型熱電変換素子及び前記N型熱電変換素子とをそれぞれ接合する工程とされ、
    前記接合工程において、
    前記挟持体を前記積層方向に偶数個重ねて配置するとともに、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とを前記積層方向に同数配置しておくことを特徴とする請求項記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  10. 前記接合工程において、各挟持体の間にグラファイトシートを配設しておくことを特徴とする請求項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  11. 前記金属層形成工程は、
    前記セラミックス母材の前記一方の面に複数の前記第1配線層を形成するとともに、
    前記セラミックス母材の他方の面に第1熱伝達金属層を形成する工程とされ、
    前記金属層形成工程において、
    前記第1熱伝達金属層を、隣り合う両第1配線層の間に跨って形成し、かつ、隣り合う両第1セラミックス層形成領域の間に跨って形成することを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  12. 前記スクライブライン形成工程において、
    前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の両面に形成するとともに、前記セラミックス母材の他方の面においては、前記第1熱伝達金属層の接合予定領域を除く非接合部に形成することを特徴とする請求項11に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  13. 前記スクライブライン形成工程において、
    前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の両面に形成するとともに、前記セラミックス母材の一方の面においては、前記第1配線層の接合予定領域を除く非接合部に形成することを特徴とする請求項7から12のいずれか一項に記載の熱電変換モジュールの製造方法。
  14. 前記スクライブライン形成工程において、
    前記スクライブラインは、前記セラミックス母材の対向する辺同士を貫通する直線で形成することを特徴とする請求項7から13のいずれか一項に記載の熱電変換モジュールの
    製造方法。
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