JP6930626B1 - 油性食品用食感改良剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のチョコレートの物理的性状をできるだけ保持しつつ、喫食時の呈味の後残り感を改善し、チョコレートに後味のキレ感を付与する食感改良剤の提供。【解決手段】構成脂肪酸中、炭素数6〜10の脂肪酸を2〜20重量%、20℃のSFCが10%以下、分子内に炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドの含有量が9〜60量%である油脂からなる油性食品用食感改良剤。更に炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率(不飽和/飽和)が2.5以上である油性食品用食感改良剤。【選択図】なし

Description

本発明は、チョコレート等の油性食品に関し、特に油脂組成物を有効成分とする油性食品用食感改良剤に関する。
一般にチョコレートの口どけは、チョコレート生地が体温付近でシャープに融解するという特性を有することに起因するが、同時に口腔壁にへばりつく高い粘着性を示し、溶け出したチョコレートの成分が呈味の後残り感の原因となる。
下記特許文献1には、従来のチョコレートのシャープな口溶けを示しながら、唾液に溶出したチョコレートの粘着性を大幅に軽減させて、従来技術では製造困難であった口中で後残りが少ないさっぱり感のあるチョコレートの提供を目的として、全脂肪酸組成中ラウリン酸が25〜50%であり、SOS型トリグリセリド(S:飽和脂肪酸,O:オレイン酸)を5〜30%含有する植物性油脂と親油性ソルビタン脂肪酸エステルを含有して成るテンパリング型チョコレートの食感改良剤が開示されている。
また下記特許文献2には、ホワイトチョコレートやミルクチョコレートがココアバターと全粉乳を主体とした成分組成からなるため、乳成分の味が強調され、非常に後味が悪くなるという課題に対して、後を引くような呈味を改善し、まろやかでかつすっきりとした後味、味のキレを出すことを目的として、ポリフェノール類を含有させる技術が開示されている。
特開平9−121771号公報 特開2005−6503号公報
上記特許文献1に記載された技術は、唾液中に溶出したチョコレートの口中粘着性を軽減させるためにチョコレートの粘着特性を変更しなければならず、チョコレートの自由な物性調整が困難になる問題があった。
一方、上記特許文献2には、チョコレートやホワイトチョコレートに緑茶茶葉からのポリフェノール含有抽出組成物を配合することで、後味の改善に効果があることが記載されているが、渋味成分であるポリフェノールの添加によってチョコレート風味の改変につながることが懸念されるものであった。
したがって、本発明の目的は、従来のチョコレートの物理的性状をできるだけ保持しつつ、喫食時の呈味の後残り感を改善することにある。
チョコレートの食感をソフトにしたり、チョコレート複合菓子における油脂移行ブルームを抑制するために少量の液状油を配合することは広く行なわれている。そしてこの液状油に中鎖脂肪酸油脂(MCT)を使用するとかみ出しがソフトになり、しかも前述の様な後味のキレが改善されることを見出した。しかしながらMCTを油性食品に高配合すると、その保管条件によっては望ましくないソーピーフレーバーが発生する虞が知られており、後味のキレ改善効果を奏する量のMCTを配合しづらい事情があった。
このような背景の中、本発明者らはMCTと炭素数18の不飽和脂肪酸を主体とする液状油のエステル交換油脂等、分子内に炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリド(以降、混酸基トリグリセリドと言う)が上記のMCTと同様のかみ出しのソフト化及び後味のキレ改善効果を奏するので油性食品中の炭素数6〜10の脂肪酸含量を低減でき、結果としてソーピーフレーバー発生のリスクが軽減できることを見出し、本発明を完成した。さらに後味のキレ改善効果は特に乳固形分が多量に配合されたホワイトチョコレートにおいて大きく発現することを見出した。
すなわち本発明の目的は、チョコレートに後味のキレ感を付与する方法を提供することにある。特に乳固形分が配合されたチョコレートに後味のキレ感を付与する方法を提供することにある。
20℃のSFCが10%以下であって、構成脂肪酸中、炭素数6〜10の脂肪酸を2〜20重量%、混酸基トリグリセリドの含有量が9〜60量%である液状油を油性食品用食感改良剤としてチョコレートに配合することでかかる課題を解決できた。
即ち、本発明は、
(1)
構成脂肪酸中、炭素数6〜10の脂肪酸を2〜20重量%、20℃のSFCが10%以下、分子内に炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドの含有量が9〜60量%である油脂からなる油性食品用食感改良剤。
(2)
炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率(不飽和/飽和)が2.5以上である(1)の油性食品用食感改良剤。
(3)
中鎖脂肪酸油脂(MCT)と液状油を原料とするエステル交換油を含む(1)又は(2)の油性食品用食感改良剤。
(4)
(1)乃至(3)のいずれかの油性食品用食感改良剤を含む油性食品用油脂組成物。
(5)
(1)乃至(3)のいずれかの油性食品用食感改良剤を油分中に7〜50重量%含む油性食品。
(6)
(1)乃至(3)のいずれかの油性食品用食感改良剤に由来する、分子内に炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドを油分中に1.4〜25重量%含む油性食品。
(7)
乳固形分を含む(5)又は(6)の油性食品、
に関するものである。
本発明の油性食品用食感改良剤の添加により、油性食品にソフトな噛みだしと後味のキレを付与できる。そしてその効果はホワイトチョコレートやミルクチョコレート等の乳固形分が配合された油性食品において顕著である。
以下、本発明を具体的に説明する。
(油性食品用食感改良剤)
本発明の油性食品用食感改良剤は油脂からなる。本発明の油性食品用食感改良剤を油性食品に用いることで、噛みだしのソフトさと、後味のキレを付与することができる。
(油性食品用食感改良剤の炭素数6〜10の脂肪酸含量)
本発明の油性食品用食感改良剤は構成脂肪酸中、炭素数6〜10の脂肪酸を2〜20重量%含有する必要がある。好ましくは3〜15重量%、より好ましくは3.5〜10重量%、さらに好ましくは4.0〜7重量%である。
(油性食品用食感改良剤の20℃におけるSFC)
本発明の油性食品用食感改良剤は20℃におけるSFCが10%以下である必要がある。好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。
(油性食品用食感改良剤の混酸基トリグリセリドの含有量)
本発明の油性食品用食感改良剤は、混酸基トリグリセリドの含有量が9〜60重量%含有する必要がある。好ましくは13〜50重量%、より好ましくは15〜37重量%、さらに好ましくは17〜25重量%である。
(油性食品用食感改良剤の不飽和/飽和比)
本発明の油性食品用食感改良剤は、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率(不飽和/飽和)が好ましくは2.5以上より好ましくは3.0以上、さらに好ましくは3.5%以上である。
(エステル交換油)
本発明の油性食品用食感改良剤は、混酸基トリグリセリドを有効成分とする。中鎖脂肪酸油脂(MCT)と炭素数18の不飽和脂肪酸を主体として含む液状油を原料としたエステル交換油を含むことでこの有効成分を含ませることができる。
本発明において液状油とは、構成脂肪酸中に炭素数18の不飽和脂肪酸を主体として含む常温で液状の油脂である。液状油として、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油、綿実油、ヒマワリ油、パーム油等が挙げられる。また、これらの油脂に水素添加、分別、エステル交換等の物理的又は化学的処理の1種又は2種以上の処理を施した常温で液状の加工油脂を挙げることができる。本発明の液状油として、コーン油、ヒマワリ油を用いるのが好ましく、より好ましくはコーン油を用いるのが良い。
(油性食品用油脂組成物)
本発明の油性食品用油脂組成物は、油性食品用食感改良剤に他の油脂や乳化剤を含有させることができる。本発明の油性食品用油脂組成物は、テンパリングタイプであっても、ノーテンパリングタイプであっても良い。テンパリングタイプとして例えば、StOStトリグリセリドを含む油脂を含有させることで、後味のキレ付与効果のある油脂移行耐性CBEとすることができる。(ただし、Stはステアリン酸、Oはオレイン酸を指す)
(油性食品油分中の油性食品用食感改良剤含量)
本発明の油性食品は、油性食品用食感改良剤を油性食品の油分中に7〜50重量%含むことができる。また好ましくは7.5〜40重量%、より好ましくは8.5〜30重量%、さらに好ましくは9〜20重量%である。油性食品用食感改良剤の含有量が下限値であると、本願の良好な噛みだしソフトさ及び良好なキレ感が見られない。また上限値を超えると油性食品にソーピー発生のリスクを与えてしまうため好ましくない。
(油性食品油分中の混酸基トリグリセリド含量)
本発明の油性食品は、油性食品用食感改良剤に由来する、混酸基トリグリセリドを油性食品の油分中に1.4〜25重量%含むことができる。また好ましくは1.6〜15重量%、より好ましくは1.7〜10重量%、さらに好ましくは1.8〜4重量%である。油性食品用食感改良剤の含有量が下限値であると、本願の良好な噛みだしソフトさ及び良好なキレ感が見られない。また上限値を超えると油性食品にソーピー発生のリスクを与えてしまうため好ましくない。
(油性食品)
ここで油性食品とは、一例を挙げると、チョコレート類が該当する。また、ここで言うチョコレート類とは、全国チョコレート業公正取引協議会、チョコレート利用食品公正取引協議会で規定されるチョコレート、準チョコレート、チョコレート利用食品だけでなく、油脂類を必須成分とし、必要により糖類、粉乳類、カカオ原料(カカオマス、ココア、ココアバター)、果汁粉末、果実粉末、呈味材、乳化剤、香料、着色料等の副原料を任意の割合で配合したものを言う。
チョコレート類の代表的な例としては、スイートチョコレート、ミルクチョコレート、またホワイトチョコレートを列挙できる。また、これらに果実成分を加えたような、イチゴチョコレート等も含まれる。
(油性食品の乳固形分)
本発明の油性食品が乳固形分を含んでいると、本発明の後味のキレを付与する効果が明確に現われるため好ましい。乳固形分を含む油性食品としては、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートが挙げられるが、特に乳固形分を多く含むホワイトチョコレートにおいて顕著な効果が現われる。
以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。なお、例中、部及び%は何れも重量基準を意味する。
(実施例1の油脂組成物)
コーン油95部、中鎖脂肪酸油脂(不二製油株式会社 商品名:MCT−64)を5部混合した油脂を原料に、ナトリウムメチラートを用いてエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行い実施例1の油脂組成物とした。
(実施例2の油脂組成物)
コーン油82部、中鎖脂肪酸油脂(不二製油株式会社 商品名:MCT−64)を5部、ハイオレイックひまわり油5部、ハイオレイックひまわり油の極度硬化油8部を混合した油脂を原料に、ナトリウムメチラートを用いてエステル交換を行い、得られた油脂を常法に従い精製を行い比較例1の油脂組成物とした。
(比較例1の油脂組成物)
コーン油95部、中鎖脂肪酸油脂(不二製油株式会社 商品名:MCT−64)を5部混合した油脂を常法に従い精製を行い非エステル交換油である比較例1の油脂組成物とした。
(比較例2の油脂組成物)
コーン油を常法に従い精製を行い比較例2の油脂組成物とした。
(比較例3の油脂組成物)
中鎖脂肪酸油脂(不二製油株式会社 商品名:MCT−64)を比較例3の油脂組成物とした。
(比較例4の油脂組成物)
パームスーパーオレイン(ヨウ素価67、不二製油株式会社 商品名:パームエース10)を比較例4の油脂組成物とした。
(比較例5の油脂組成物)
パーム核オレイン(ヨウ素価25)を常法に従い精製を行い比較例5の油脂組成物とした。
実施例、比較例の油脂組成物の炭素数6〜10の脂肪酸含量、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸、炭素数16〜22の飽和脂肪酸、炭素数16〜22の(不飽和/飽和)比率、混酸基トリグリセリドの含有量(C32−46の和)、20℃SFC%を表1に示す。
表1
Figure 0006930626
テストA
・実施例1及び比較例1〜4の油脂組成物を用いて、表2の配合を基に常法に従いホワイトチョコレート生地(油分45重量%、油分中の油脂組成物は33.3重量%)を得た。
・上記チョコレート生地を50℃以上で完全に溶解後、13℃の冷水で冷却しながら31℃まで温度を下げた。
・シード剤(不二製油株式会社製/商品名「チョコシードA」)をチョコレートに対し0.2重量%加えてテンパリング処理し、モールドに流しいれた。
・10℃で30分冷却、デモールドした。
・20℃にて1週間エージングして、各チョコレートを作成した。
・各チョコレート油分中の炭素数6〜10の脂肪酸含量及びチョコ油分中炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドの含有量を表3に示す。
・チョコレート油脂の開発業務に携わり、よく訓練された7人のパネラーにより、下記評価基準に従い作成したチョコレートの噛みだしのソフトさ及び後味のキレを評価した。評価結果を表3に示す。
・・噛みだし5段階評価。5点噛みだしソフト、1点噛みだしハード。
・・キレ5段階評価。5点キレ良好、1点キレ不良。
・・噛みだしソフトさが最も優れる比較例2を噛みだし点数5点、キレが最も優れる比較例3をキレ点数5点として評価し、噛みだし、キレ共に3点以上のものを合格とする。
表2
Figure 0006930626
表3
Figure 0006930626
コーン油とMCTのエステル交換油である実施例1の油脂組成物を用いたチョコレートは、油分中の炭素数6〜10の脂肪酸含量が5.2%で混酸基トリグリセリド含量が21.4%にて噛みだし、キレ共に5点で良好であった。
一方コーン油とMCTの混合油(エステル交換無し)の比較例1を用いたチョコレートは、実施例1と同等の炭素数6〜10の脂肪酸含量であるが混酸基トリグリセリドを含まず、キレは2点で不合格であった。このことは同量の中鎖脂肪酸を含むチョコレートであっても、中鎖脂肪酸が混酸基トリグリセリドに結合した形で存在する方が、中鎖脂肪酸油脂として存在するよりも後味のキレ付与効果が明らかに高いことが判る。
コーン油単独の比較例2やパームスーパーオレインの比較例4も同じく混酸基トリグリセリド含まず、キレは不合格であった。
一方MCTの比較例3は噛みだし、キレ共に合格であったが、チョコレート油分中炭素数6〜10の脂肪酸が33.3%と実施例1の1.7%を大きく上回る含量であり、ソーピー発生のリスクが非常に大きいと考えられた。
テストB
・実施例1及び比較例5の油脂組成物を用いて、表4の配合を基に常法に従いチョコレート生地(油分45%)を得る以外はテストAと同様にしてホワイトチョコレートを作成し食感を評価した。
表4
Figure 0006930626
実施例1の油脂組成物を用いたチョコレートはテストAと同様に良好な噛みだしソフトさ及び良好なキレ感を示したが、比較例5の油脂組成物を用いたチョコレートは噛みだしソフトさキレ感共に不十分であり不合格であった。比較例5の油脂組成物は20℃SFC%が15.2%と常温で完全な液状油とは言えず、又炭素数16〜22の(不飽和/飽和)比率も2.0と実施例1の5.7に比べて低いことが原因と考えられた。
テストC
・実施例1及び2の油脂組成物を用いて、表5の配合を基に常法に従いイチゴチョコレート生地(油分41.1%)を得る以外はテストAと同様にしてチョコレートを作成し食感を評価した。
表5
Figure 0006930626
実施例1の油脂組成物を用いたチョコレートはテストAと同様に良好な噛みだしソフトさ及び良好なキレ感を示したが、実施例2の油脂組成物を用いたチョコレートは噛みだしソフトさキレ感共に実施例1より若干劣るが許容範囲であった。
実施例2の油脂組成物の炭素数16〜22の(不飽和/飽和)比率は3.8であり、実施例1の5.7に比べ低く、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸が少ないことが噛みだしソフトさキレ感共に実施例1より若干劣る原因であることが考えられた。
テストD
本発明の食感改良剤をどれだけ配合すればチョコレートに所期の効果が得られるかを検討する。
・実施例1の油脂組成物を用いて、表6の配合を基に常法に従い実施例3,4及び比較例6〜8のチョコレート生地(油分41.8%)を得る以外はテストAと同様にしてチョコレートを作成し食感を評価した。食感評価は、チョコレート油脂の開発業務に携わり、よく訓練された7人のパネラーにより、下記評価基準に従い作成したチョコレートの噛みだしのソフトさ及び後味のキレを評価した。
・・噛みだし5段階評価。5点噛みだしソフト、1点噛みだしハード。
キレ5段階評価。5点キレ良好、1点キレ不良。
・・噛みだしソフトさ及びキレが最も優れる実施例4を噛みだし点数5点、キレ点数5点として評価し、噛みだし、キレ共に3点以上のものを合格とする。
結果を表7に示す。
・チョコレート油分中の実施例1の油脂組成物の含有量、炭素数6〜10の脂肪酸含量及び炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドの含有量を表7に示す。
表6
Figure 0006930626
テンパリングタイプハードバターとして不二製油株式会社製「メラノSS600」を用いた。メラノSS600はStOStトリグリセリドを主成分として含む油脂である。
表7
Figure 0006930626
実施例1の油脂を油分中12%含む実施例4のチョコレートはソフトな噛み出しを維持しつつ、ほどけるように溶け嚥下時に引っかかりのないキレ感あり、合格であった。
実施例1の油脂を油分中9.6%含む実施例3のチョコレートは若干のキレ感効果あり、合格であった。
実施例1の油脂を油分中6.0%含む比較例6のチョコレートは実施例4に比べて噛み出し硬く、キレ感は感じられず不合格であった。
乳固形分が配合されたチョコレートに後味のキレ感を付与することができるので、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートの食味向上が可能となる。

Claims (1)

  1. 中鎖脂肪酸油脂(MCT)と液状油を原料とするエステル交換油を含み、構成脂肪酸中、炭素数6〜10の脂肪酸の含有量が4〜7重量%、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の比率(不飽和/飽和)が2.5以上であって、20℃のSFCが3%以下、分子内に炭素数6〜10の脂肪酸を1〜2個有するトリグリセリドの含有量が17〜25重量%である油脂からなる、乳固形分を含むチョコレート用食感改良剤。
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