以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[一実施形態]
(構成)
(1)全体構成
図1は、この発明の一実施形態に係る取引支援装置を含む取引支援システム100の全体構成を示す図である。取引支援システム100は、例えば、商品を販売するスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設けられ、商品の売買取引、特に、取引に関する期限情報が設定された商品またはサービス(以下、まとめて「商品」と言う。)を含む売買取引を支援する役割を果たす。取引に関する期限情報とは、取引に関係し得るあらゆる期限情報を言い、販売期限等の店舗向けの期限情報のみならず、消費者向けの情報、例えば賞味期限等もこれに含まれる。
取引支援システム100は、例えば、無線または有線LAN(Local Area Network)を介して互いに接続された、サーバ装置1と、店舗内の売り場DSに設置されたリーダRDおよびディスプレイ端末DTと、精算エリアCSに設けられたPOS(Point of Sale:販売時点情報管理)端末PTとを備える。ただし、これらすべてが取引支援システム100の必須構成要素というではなく、一部の要素を省略し、置き換え、または結合することもできる。
一実施形態では、サーバ装置1が取引支援装置の機能を有する。サーバ装置1は、例えば各店舗に設けられた店舗サーバであるが、複数の店舗サーバを集中管理するセンターサーバ、またはポイント管理事業者が管理するクラウドサーバなどであってもよい。
売り場DSは、店舗内の商品棚等に陳列された商品群IMを含み、リーダRDとディスプレイ端末DTとを備えている。
商品群IMは、多種多様な商品を含み得る。図1では、便宜上、値札シールPLを貼付されたパッケージ入りの牛肉商品を例示している。値札シールPLには、例えば、商品名および賞味期限とともに種々の商品情報を含む、商品識別用のバーコードが印字されている。
商品に関連付けられる商品識別用のバーコードとして、JAN(Japan Article Number)コードが知られている。JANコードは、POSシステムにおいて、コードリーダやスキャナ等により当該コードを読み取る簡易な操作で精算処理を行えるようにする。JANコードは、製造元により製造の段階で商品の包装や容器に直接印刷される(ソースマーキング)ほか、販売価格や期限情報等を含む店舗独自のコード(インストアコード)としてシール等の形で商品に貼付されること(インストアマーキング)もある。
リーダRDは、JANコードを含む1次元コードまたは2次元コードを読み取るコードリーダ、OCR(Optical Character Recognition)リーダ、RFID(Radio Frequency Identifier)タグリーダ、カメラ、スキャナなど、商品に関連付けられた商品情報を読み取り可能な任意の端末を含み得る。リーダRDはまた、読み取った情報を無線通信によりサーバ装置1に送信することができる。
ディスプレイ端末DTは、例えば、売り場内の壁面や商品棚、通路等に設置される、電子値札、電子棚札、液晶モニタ、ハンディターミナル、タブレット端末等からなる。そして、無線通信によりサーバ装置1から情報を受信し、当該情報をユーザに対して提示する。ここで「ユーザ」には、商品を購入しようとする消費者(もしくは顧客)に加えて、店舗スタッフやシステム管理者等も含まれる。
なお、リーダRDとディスプレイ端末DTとは、別個の端末である必要はなく、リーダ機能とディスプレイ機能とを兼ね備えるハンディターミナルやタブレット端末等に一体化されてもよい。またさらに、リーダRDおよびディスプレイ端末DTは、ユーザ自身が所持するスマートフォン等の携帯端末であってもよい。
以下では、ディスプレイ端末DTが、リーダ機能とディスプレイ機能とを兼ね備えるタブレット端末やスマートフォン等の端末であるものとして説明する。ディスプレイ端末DTは、プロセッサとメモリとを備え、さらにタッチパネル等の入力表示デバイスとを備えている。ディスプレイ端末DTはまた、この実施形態を実施するために必要な処理機能として、商品情報を取得する機能と、期限情報を取得する機能と、取得した商品情報および期限情報をサーバ装置1に対して送信する機能と、サーバ装置1から種々の情報を受信する機能と、ユーザに対して種々の情報を提示するための提示情報を生成して入力表示デバイス等に出力する機能とを備える。これらの機能は、メモリに記憶されたアプリケーションプログラムを上記プロセッサに実行させることにより実現される。
(2)サーバ装置の機能構成
図2は、この発明の一実施形態に係る取引支援装置としてのサーバ装置1の機能構成を示すブロック図である。
サーバ装置1は、商品にあらかじめ関連付けられた商品の識別情報(商品ID)と商品に設定された期限情報とを取得し、当該期限までの残り期間(以下、「残存期間」とも言う。)とに応じた購入奨励ポイント情報を決定し、必要に応じて調整して、出力する処理を行う。
ここで、ポイントとは、一般に、商品やサービスの購入金額等に対して一定の条件下で顧客に付与される点数(ポイント)を言う。顧客は、付与されたポイントを次回以降の取引時に代金の一部に充当したり、商品や景品と交換したりすることができる。ポイントの付与には、顧客だけでなく、店舗にとっては顧客呼び込みや囲い込みのメリットがあり、ポイントサービス事業者にとっては購買履歴をマーケティングに利用できるというメリットがある。
この実施形態では、以上のようなポイントの1種として購入奨励ポイントを新たに定義する。購入奨励ポイントは、例えば賞味期限間近な商品の購入を奨励するために、賞味期限等の期限までの残存期間に応じて顧客に付与されるポイントを言い、購入奨励ポイント情報は、購入奨励ポイントの付与率または付与数を含む。購入奨励ポイントは、店舗ごとに管理運営されるサービス上のポイントであってもよく、複数の提携業者間で利用される共通ポイントであってもよい。
一実施形態に係る取引支援装置としてのサーバ装置1は、入出力インタフェースユニット10と、制御ユニット20と、記憶ユニット30とを備える。
入出力インタフェースユニット10は、例えば1つ以上の有線または無線の通信インタフェースユニットを含んでおり、外部装置との間で情報の送受信を可能にする。有線インタフェースとしては、例えば有線LANが使用され、また無線インタフェースとしては、例えば無線LANやBluetooth(登録商標)などの小電力無線データ通信規格を採用したインタフェースが使用される。
例えば、入出力インタフェースユニット10は、制御ユニット20の制御の下、リーダRDまたはディスプレイ端末DTを介して読み取られた商品IMの商品情報や期限情報を受け取り、制御ユニット20に渡す処理を行う。さらに、入出力インタフェースユニット10は、制御ユニット20から出力された購入奨励ポイント情報をユーザに提示させるためにディスプレイ端末DT等に出力したり、ポイント付与を依頼する情報をインターネットなどの通信ネットワークを介してポイント管理装置等に送信する処理を行うことができる。
記憶ユニット30は、記憶媒体として、例えばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込および読み出しが可能な不揮発性メモリを用いたものであり、この実施形態を実現するために必要な記憶領域として、プログラム記憶部の他に、商品情報記憶部31と、ポイント付与条件記憶部32と、最大付与基準記憶部33とを備えている。
商品情報記憶部31は、各商品に関連付けられた種々の情報を記憶するために用いられる。例えば、商品情報記憶部31は、入出力インタフェースユニット10を介して取得した商品情報および期限情報を記憶することができる。商品情報記憶部31はまた、商品IDに紐づけられた販売価格を格納する、販売価格テーブルを記憶することができる。
ポイント付与条件記憶部32は、あらかじめ設定された購入奨励ポイントの付与条件を記憶するために用いられる。例えば、ポイント付与条件記憶部32は、商品IDと残存期間とに紐づけられたポイント付与率を格納する、ポイント付与率テーブルを記憶することができる。
最大付与基準記憶部33は、単位取引ごとに付与可能な最大ポイントに関する基準を記憶するために用いられる。例えば、最大付与基準記憶部33は、法令を遵守するために、単位取引ごとの合計価額に対して最終的に付与可能な最大ポイント付与率を上限しきい値として記憶することができる。上限しきい値は、例えば、単位取引の合計価額の20%以下の値として設定することができる。
なお、上記記憶部31〜33は必須の構成ではない。サーバ装置1が、購入奨励ポイント情報を決定または調整するために必要な情報を、随時センターサーバに要求してセンターサーバから取得するようにしてもよい。あるいは、上記記憶部31〜33は、サーバ装置1に内蔵されたものでなくてもよく、例えば、USBメモリなどの外付け記憶媒体や、クラウドに配置されたデータベースサーバ等の記憶装置に設けられたものであってもよい。またさらに、上記記憶部31〜33に記憶された情報は、サーバ装置1の管理者等によって随時修正または更新が可能であるように構成することができる。
制御ユニット20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のハードウェアプロセッサと、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリとを有し、この実施形態を実施するために必要な処理機能として、商品情報取得部21と、期限情報取得部22と、残存期間算出部23と、予定ポイント決定部24と、提示情報制御部25と、ポイント調整部26と、ポイント付与情報生成部27と、出力制御部28とを備えている。これらの処理機能は、いずれも上記記憶ユニット30に格納されたプログラムを上記プロセッサに実行させることにより実現される。制御ユニット20は、また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)などの集積回路を含む、他の多様な形式で実現されてもよい。
商品情報取得部21は、入出力インタフェースユニット10を介して、各商品にあらかじめ関連付けられた商品情報を取得し、商品情報記憶部31に格納する処理を行う。商品情報は、例えば、リーダRDやPOS端末PTのスキャナ、またはディスプレイ端末DTが、商品に付されたJANコードを読み取り、読み取った情報を無線通信で送信することにより、サーバ装置1によって受信される。
期限情報取得部22は、入出力インタフェースユニット10を介して、各商品にあらかじめ関連付けられた、当該商品の取引に関する期限情報を取得し、やはり商品情報記憶部31に格納する処理を行う。期限情報は、例えば、リーダRDやPOS端末PTのスキャナまたはディスプレイ端末DTが商品に印字された文字からOCR機能によって文字情報を取得し、それを無線通信で送信することにより、サーバ装置1によって受信される。
残存期間算出部23は、上記期限情報取得部22によって取得された期限情報と、現在の時刻を表す現在時刻情報とをもとに、当該商品の取引に関する残存期間をリアルタイムで算出する処理を行う。ここでいう「現在の時刻」は、「2019年3月30日」、「2019年3月30日10時」、「2019年3月30日10時10分」、「2019年3月30日10時10分5秒」など日単位、時間単位、分単位、秒単位のいずれであってもよい。
予定ポイント決定部24は、残存期間算出部23によって算出された残存期間と、対象商品の商品IDとを取得し、残存期間と商品IDとをキーとして、ポイント付与条件記憶部32に記憶されたポイント付与率テーブルから対応する条件を抽出し、提示すべき購入奨励ポイント情報(ポイント付与率など)を決定する処理を行う。
提示情報制御部25は、予定ポイント決定部24によって決定された購入奨励ポイント情報を受け取り、精算処理前にユーザに提示するための提示情報を生成し、出力する処理を行う。
ポイント調整部26は、最大付与基準記憶部33に記憶されたあらかじめ設定された基準を読み出し、取引単位で付与されるポイントが当該基準を満たすか否かを判定し、必要に応じて購入奨励ポイントを調整する処理を行う。
ポイント付与情報生成部27は、ポイント調整部26によって調整された、またはポイント調整部26によって基準を満たすことが確認された、最終的なポイント付与数を含むポイント付与情報を生成し、出力制御部28に渡す処理を行う。ポイント付与情報は、POS端末PTのディスプレイ上で顧客または店員に提示されるための情報、POS端末PTに接続されたプリンタから紙レシートとして出力されるための情報、または顧客が所持する携帯端末に電子レシートとして送信されるための情報等を含むことができる。ポイント付与情報はさらに、ポイント口座を管理する管理サーバに対し、決定された最終的なポイントを対象ユーザのポイント口座に加算するよう依頼する依頼情報を含むことができる。
出力制御部28は、ポイント付与情報生成部27によって生成されたポイント付与情報を外部装置に出力する処理を行う。例えば、出力制御部28は、ポイント付与情報を、ユーザへの提示のために、入出力インタフェースユニット10を介して、サーバ装置1が備える表示器(図示せず)に出力し、ディスプレイ端末DTもしくはPOS端末PTに送信し、または顧客が所持する携帯端末に送信することができる。出力制御部28はまた、決定された最終的なポイントを対象ユーザのポイント口座に加算するよう依頼する依頼情報を、入出力インタフェースユニット10を介してポイント管理サーバに送信することができる。
(動作)
次に、以上のように構成されたサーバ装置1による動作について説明する。
(1)売り場での購入奨励ポイント情報の提示
図3は、サーバ装置1による、購入奨励ポイント情報決定の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
サーバ装置1は、制御ユニット20の制御の下、各種の情報の受信の有無を監視している。この状態で、例えばユーザがリーダRDまたはディスプレイ端末DTを操作して商品から種々の情報を読み取り、その読み取った情報がリーダRDまたはディスプレイ端末DTからサーバ装置1へ送られると、サーバ装置1は、入出力インタフェースユニット10を介して情報が受信されたことを検知し、以下の処理を開始する。
すなわち、サーバ装置1は、まずステップS101において、商品情報取得部21の制御の下、入出力インタフェースユニット10を介して上記リーダRDまたはディスプレイ端末DTから受信した情報のうち、商品IDを含む商品情報を取り込み、商品情報記憶部31に記憶させる。商品情報記憶部31は、例えば、商品IDに他の商品情報を紐づけて記憶することができる。
商品情報は、例えば、商品自体または商品に貼付されたシールに印刷されたバーコードをリーダRDまたはディスプレイ端末DTで読み取ることによって取得されてもよく、商品に添付されたRFIDタグから取得されてもよく、あるいは商品に関連付けられた無線タグ等の他の電子媒体から取得されてもよい。さらに、商品情報は、ハンディターミナルや携帯端末等のOCR機能を用いて文字情報として取得されてもよく、カメラ機能を用いて画像情報として取得されてもよく、または入力キーやタッチパネル等の入力デバイスを通じてユーザ等によって入力された情報であってもよい。商品情報は、少なくとも商品IDを含む。商品IDは、各商品に一意に設定されてもよく、同一の製造日または加工日を有する同一種別の商品群に一括して設定されてもよい。
同様に、サーバ装置1は、ステップS102において、期限情報取得部22の制御の下、入出力インタフェースユニット10を介して上記リーダRDから受信した情報のうち、期限情報を取り込み、残存期間算出部23に渡す。ステップS102は、ステップS101よりも先に行われてもよく、ステップS101と同時に行われてもよい。
期限情報は、例えば、商品自体または商品に貼付されたシールに印刷されたバーコードをリーダRDで読み取ることによって取得されてもよく、商品に添付されたRFIDタグから取得されてもよく、あるいは商品に関連付けられた無線タグ等の他の電子媒体から取得されてもよい。さらに、期限情報は、ハンディターミナルや携帯端末等のOCR機能を用いて文字情報として取得されてもよく、カメラ機能を用いて画像情報として取得されてもよく、または入力キーやタッチパネル等の入力デバイスを通じてユーザ等によって入力された情報であってもよい。あるいは、期限情報取得部22が、商品情報取得部21によって取得された商品情報に含まれる商品IDに基づいて、あらかじめ記憶ユニット30に格納された商品マスタ(図示せず)から商品IDに紐づけられた期限情報を読み出すようにしてもよい。期限情報は、賞味期限、消費期限、使用期限、有効期限、販売期限、品質保証期限など、取引に関係するあらゆる期限情報を含むことができる。
図5Aは、各商品に貼付される値札シールPLの一例としてバーコード付き値札シールPL1を示す。値札シールPL1には、商品IDに加えて販売価格情報も含むようにインストアコードとして作成されたバーコードが印刷されている(図5Aに示したバーコードの構成および数字情報は例示にすぎず、特別な意図を有するものではない)。値札シールPL1にはまた、商品名、販売店名、加工日、賞味期限、販売価格を示す文字情報も印刷されている。この場合、コードリーダ機能を有するハンディターミナルや携帯端末等がリーダRDとして当該インストアコードを読み取り送信することによって、サーバ装置1は、受信した情報から商品IDおよび販売価格を取得することができる。一方、図5Aのコードには期限情報が含まれていないので、OCR機能を有するハンディターミナルや携帯端末等がリーダRDとして期限情報「賞味期限18.09.02」を文字情報として読み取り送信することによって、サーバ装置1は受信した情報から期限情報を取得することができる。
図5Bは、各商品に貼付される値札シールPLの他の例としてバーコードを含まない値札シールPL2を示す。値札シールPL2はバーコードを含まないので、OCR機能を有するハンディターミナルや携帯端末等がリーダRDとして商品情報「洋生菓子」および期限情報「消費期限18.09.01」を文字情報として読み取り送信することによって、サーバ装置1は、受信した情報から商品情報および期限情報を取得することができる。あるいは上述のように、ユーザがリーダRDまたはディスプレイ端末DTの入力デバイスを介して情報を入力するようにしてもよい。なお、この実施形態においては賞味期限と消費期限とを区別していないが、異なるポイント付与率曲線を設定するなど、これらを区別して扱ってもよい。使用期限、有効期限、販売期限、品質保証期限等の他の期限についても同様である。
次に、サーバ装置1は、ステップS103において、残存期間算出部23の制御の下、取得した期限情報と、現在の時刻を表す現在時刻情報とに基づいて、期限までの残存期間を算出し、予定ポイント決定部24に渡す。現在時刻情報は、サーバ装置1のシステムクロックから読み出してもよいし、ネットワークを介してセンターサーバやNTP(Network Time Protocol)サーバにアクセスし、より正確な時刻データを取得するようにしてもよい。なお、現在時刻情報は、年月日単位であってもよいし、午前または午後の区別を含んでもよいし、時分秒まで含むものであってもよい。同様に、算出される残存期間は、時間単位、日単位、週単位、月単位、年単位など任意の単位を用いてよい。以下、残存期間は日単位で算出されるものとして説明する。
次いで、サーバ装置1は、ステップS104において、予定ポイント決定部24の制御の下、取得した商品IDと算出された残存期間とをキーとして、ポイント付与条件記憶部32に記憶されたポイント付与率テーブルから対応するポイント付与率を抽出する。ただし、ポイント付与率テーブルからの抽出に限るものではなく、あらかじめ設定された関係式に変数として残存期間を代入することによって算出するようにしてもよい。予定ポイント決定部24は、取得した商品IDを商品情報取得部21から直接受け取ってもよいし、商品情報記憶部31から他の情報とともに読み出すようにしてもよい。
図6は、ポイント付与条件記憶部32に記憶される、商品IDと残存期間とに応じた購入奨励ポイントの付与率を格納する付与率テーブルの一例を示す。図6では、商品IDに対して、商品名と、残日数4日〜1日の各々に対するポイント付与率とが紐づけられている。したがって、予定ポイント決定部24は、商品IDと、残存期間としての残日数とを取得することによって、付与率テーブルから対応するポイント付与率を抽出することができる。例えば、商品ID「00xx00」(牛肉XX)について「残日数1」の場合、ポイント付与率は10%として抽出される。図6では、残日数が少なくなるにつれて付与率が大きくなるように設定されているが、これに限るものではない。残存期間に対するポイント付与率は、線形的または非線形的な変化を示す任意の基準に基づいて設定されてよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS105において、予定ポイント決定部24の制御の下、商品情報記憶部31に記憶された販売価格テーブルから、商品IDをキーとして、あらかじめ設定された販売価格を取得する。
図7は、商品情報記憶部31に記憶される、各商品についてあらかじめ設定された販売価格を格納する販売価格テーブルの一例を示す。図7では、商品IDに対して商品名と販売価格とが紐づけられている。したがって、予定ポイント決定部24は、商品IDを取得することによって、販売価格テーブルから対応する販売価格を抽出することができる。例えば、商品ID「00xx00」(牛肉XX)については、販売価格は2,000円として抽出される。
ただし、これに限るものではなく、上述したように、販売価格は、リーダRDまたはディスプレイ端末DTを介してバーコード情報または文字情報として商品情報の一部として取得されたものであってもよい。あるいは、販売価格は、ユーザによってキーボード等の入力デバイスを介して入力されたものであってもよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS106において、予定ポイント決定部24の制御の下、ステップS104で抽出したポイント付与率をステップS105で抽出した販売価格に乗じることによって、予定されるポイント付与数を算出する。ポイント付与率が10%、販売価格が2,000円の場合、予定される購入奨励ポイントは、2,000円×0.1=200P(ポイント)と算出される。
サーバ装置1は、ステップS107において、提示情報制御部25の制御の下、購入奨励ポイント情報をユーザに提示するために、提示情報を生成し、出力する。例えば、提示情報は、商品ID、商品の種別または名称、販売価格、現在時刻、期限情報(期限日およびその種別)、残存期間、購入奨励ポイント情報(抽出されたポイント付与率または予定されるポイント付与数)を含むことができる。また、提示情報には、提示される購入奨励ポイントが販売価格と残存期間のみに基づいて算出されたものであって、値引きや他のポイントサービスの併用など、最終的な取引単位の条件に応じて調整され得ることを注意喚起する文言を含めることもできる。
図8は、売り場DSに設置されたディスプレイ端末DTの表示部に表示された提示情報の一例を示す。商品名、現在の日付情報および賞味期限情報に加えて、予定される購入奨励ポイントが「200Pプレゼント!」として示されている。また、購入奨励ポイントが最終的な精算処理時に調整され得ることを注記するために、「ただし、他ポイントと合わせて20%が最大付与ポイント数です。」という文言が併記されている。
なお、ポイント付与条件記憶部32に、ポイント付与率テーブルの代わりに、販売価格に依存しないポイント付与数を格納するポイント付与数テーブルを記憶させるようにしてもよい。この場合、ステップS104〜S105を省略し、予定ポイント決定部24がステップS106において、商品IDと残存期間とをキーとしてポイント付与数テーブルからポイント付与数を直接抽出するようにしてもよい。
あるいは、ディスプレイ端末DTが、入力表示デバイスを介して商品から読み取ったまたはユーザ等により入力された情報をもとに商品情報および期限情報を識別し、識別した商品情報および期限情報をサーバ装置1に送信するように構成してもよい。この場合、例えば、ディスプレイ端末DTは、カメラ機能を用いて撮影された画像から、OCR機能によりテキスト情報を抽出し、抽出したテキスト情報を、例えば無線LANやBluetooth等の通信規格を用いてサーバ装置1に送信することができる。このとき、抽出された各テキスト情報に対し、ユーザが入力表示デバイスを介して商品情報または期限情報を区別するための情報を付与するようにしてもよい。次いで、ディスプレイ端末DTは、サーバ装置1から、期限情報と現在時刻情報をもとに算出された残存期間と、商品情報とに応じて決定された、購入奨励ポイント情報を含む提示情報を受信する。ディスプレイ端末DTは、受信した提示情報に基づいて、ユーザに提示するための情報を生成し、タッチパネルディスプレイ等に出力する。ユーザへの提示は、ディスプレイ端末DTの音声出力機能を用いてもよい。
以上により、ユーザは、売り場DSにおいて商品を選択する際に、精算エリアCSに行くことなく、売り場DSに設置されたリーダRDおよびディスプレイ端末DT(または自身の携帯端末)を用いて、期限までの残り期間に基づいて付与される購入奨励ポイントを確認することができる。
(2)購入奨励ポイントの調整
売買取引が単一の商品しか含まない場合であっても、精算処理時には、売り場DSでの予定ポイントの提示の際には考慮しなかった条件が取引に含まれることがある。例えば、そのような条件として、販売価格からの値引き、精算処理時にはじめてユーザから提示されたクーポンや金券、購入奨励ポイントと併せて付与される他の特典などが考えられる。ここで、付与されるポイントが発行事業者以外の取引にも利用できる共通ポイントである場合、ポイントは景品類に該当するものとして、景品表示法上の規制の対象となり得る。このような場合、付与されるポイントは、単位取引ごとの合計価額に対して一定の基準を満たすものでなければならない。しかし、上記のように、予定ポイント決定部24によって決定された購入奨励ポイントが、最終的な精算処理時には、法令や業界ルールで定められた基準に合致しなくなる可能性がある。取引が複数の商品を含む場合にはその可能性がさらに高まる。
そこで、サーバ装置1は、法令や業界ルールの遵守のため、商品の購入に係る精算処理時またはその後で、最終的に付与すべき購入奨励ポイントを調整するようにしている。
図4は、サーバ装置1による、購入奨励ポイント調整の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。なお、図4に示したステップのうちステップS201〜S206は、図3に示したステップS101〜S106と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ユーザが、売り場DSで選択した購入対象の商品を、精算処理のため、POS端末PTを備える精算エリアCSへ持参し、店舗スタッフまたは消費者自身がPOS端末PTに設けられたスキャナやコードリーダ等を用いて上記商品から種々の情報を読み取る操作を行ったとする。そうすると、上記読み取られた商品の情報がPOS端末PTからサーバ装置1へ送信される。サーバ装置1は、入出力インタフェースユニット10を介して上記情報が受信されたことを検知し、以下の処理を開始する。
すなわち、サーバ装置1は、まずステップS201において、商品情報取得部21の制御の下、入出力インタフェースユニット10を介して上記POS端末PTから受信した情報のうち、商品IDを含む商品情報を取り込み、商品情報記憶部31に記憶させる。商品情報記憶部31は、例えば、商品IDに他の商品情報を紐づけて記憶することができる。
サーバ装置1は、ステップS202において、期限情報取得部22の制御の下、入出力インタフェースユニット10を介して上記POS端末PTから受信した情報のうち、期限情報を取り込み、残存期間算出部23に渡す。図3に関して説明したのと同様に、ステップS202は、ステップS201よりも先に行われてもよく、ステップS201と同時に行われてもよい。あるいは、商品情報取得部21によって取得された商品情報に含まれる商品IDに基づいて、あらかじめ記憶ユニット30に格納された商品マスタから商品IDに紐づけられた期限情報を読み出すようにしてもよい。
次に、サーバ装置1は、ステップS203において、残存期間算出部23の制御の下、取得した期限情報と、現在の時刻を表す現在時刻情報とに基づいて、期限までの残存期間を算出し、予定ポイント決定部24に渡す。ここでは、残存期間が日単位で算出されるものとして説明するが、任意の単位で算出されてよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS204において、予定ポイント決定部24の制御の下、取得した商品IDと算出された残存期間とをキーとして、ポイント付与条件記憶部32に記憶されたポイント付与率テーブルから対応するポイント付与率を抽出する。ただし、ポイント付与率テーブルからの抽出に限るものではなく、あらかじめ設定された関係式に変数として残存期間を代入することによって算出するようにしてもよい。予定ポイント決定部24は、取得した商品IDを商品情報取得部21から直接受け取ってもよいし、商品情報記憶部31から他の情報とともに読み出すようにしてもよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS205において、予定ポイント決定部24の制御の下、商品情報記憶部31に記憶された販売価格テーブルから、商品IDをキーとして、あらかじめ設定された販売価格を取得する。ただし、これに限るものではなく、上述したように、販売価格は、リーダRDを介してバーコード情報または文字情報として商品情報の一部として取得されたものであってもよい。あるいは、販売価格は、ユーザによってキーボード等の入力デバイスを介して入力されたものであってもよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS206において、予定ポイント決定部24の制御の下、ステップS204で抽出したポイント付与率をステップS205で抽出した販売価格に乗じることによって、予定されるポイント付与数を算出する。ポイント付与率が10%、販売価格が2,000円の場合、予定される購入奨励ポイントは、2,000円×0.1=200P(ポイント)と算出される。
あるいは、売り場DSに設置されたリーダRD等を介して、付与予定の購入奨励ポイントがすでに算出されていた場合、算出されたポイントを商品IDに紐付けて商品情報記憶部31に一定期間記憶しておき(例えば、数時間維持されるように、または日付変更時に消去するように)、商品IDをキーとして商品情報記憶部31から情報を読み出すようにしてもよい。
取引に複数の商品が含まれる場合、サーバ装置1は、購入奨励ポイントの対象商品ごとに、上記ステップS201〜ステップS206による処理を繰り返し実行する。なお、商品情報および期限情報は、POS端末PTで読み取られるたびに順次POS端末PTからサーバ装置1に送信されるようにしてもよいし、いったんPOS端末PTに蓄積し、精算処理後にまとめてPOS端末PTからサーバ装置1に送信されるようにしてもよい。
次いで、サーバ装置1は、ステップS207において、ポイント調整部26の制御の下、取引単位で種々の情報を合算する。例えば、ポイント調整部26は、値引きやクーポン等を考慮した当該取引の最終的な合計価額を算出し、商品ごとに算出された付与予定の購入奨励ポイントを合算し、さらに購入奨励ポイント以外の特典を合算する。どのような特典を考慮に入れるべきかは、あらかじめ設定しておくことができ、当該特典に関する情報は、POS端末を介して必要に応じて取得される。
次いで、サーバ装置1は、ステップS208において、ポイント調整部26の制御の下、最大付与基準記憶部33にあらかじめ格納された基準にしたがって、単位取引において付与される総ポイント数が基準を満たすか否かを判定する。一例として、単位取引の合計価額に対して、付与される総ポイント数が20%以下となるように基準を設定しておき、この基準を満たすか否かを判定することができる。ステップS208において基準を満たすと判定された場合、出力処理のためにステップS210に進む。ステップS208において基準を満たさないと判定された場合、付与される購入奨励ポイントを調整するため、ステップS209に進む。
サーバ装置1は、ステップS209において、ポイント調整部26の制御の下、購入奨励ポイントを調整することによって、取引単位で上記基準が満たされるようにする。
図9は、ポイント調整に用いられる計算処理イメージの一例を示す。この例では、当該取引に、購入奨励ポイント以外の特典として、通常ポイントとボーナスポイントが含まれる。通常ポイントは、例えば当該店舗での商品の購入に対して一定割合で付与されるポイント(ここでは合計価格の1%)であり、ボーナスポイントは、例えば、特定の期間や曜日、天候等に応じて付与されるポイント(ここでは一律50P)である。またこの例では、ステップS204において購入奨励ポイントの付与率19%が取得され、ステップS205において商品価格2,000円が取得され、ステップS206において予定ポイント付与数が380P(=2,000円×0.19)と算出されており、取引が当該商品のみを含むものとする。
ここで、単位取引の合計価格が2,000円であるので、各種ポイントの付与数は以下のとおりである。
通常ポイント=2,000円×0.01=20P
ボーナスポイント=50P
購入奨励ポイント=380P
最大付与基準記憶部33に記憶された基準によれば、取引の合計価額に対して付与される最大ポイントは20%以下であり、この例では、2,000円×0.2=400Pが上限となる。通常ポイント、ボーナスポイントおよび購入奨励ポイントの合計は、20+50+380=450Pであるから、上限の400Pに対して50Pオーバーしている。そこで、購入奨励ポイントを50P減じて330Pにすることによって、単位取引あたりの総ポイント数を基準に合致させることができる。最終的なポイント付与数が基準に合致するように調整されたので、調整動作はステップS210に進む。
次いで、サーバ装置1は、ステップS210において、ポイント付与情報生成部27の制御の下、ポイント調整部26によって基準を満たすように調整されたまたは基準を満たすと判定された最終的なポイント付与数を含むポイント付与情報を生成し、出力制御部28の制御の下、ポイント付与情報を外部装置へと出力する。
例えば、ポイント付与情報は、POS端末PTへと送信され、POS端末PTのディスプレイ上で顧客および店員に提示されることができる。ポイント付与情報はまた、POS端末PTに関連付けられたプリンタから紙レシートとして出力されるための情報、または顧客が所持する携帯端末に電子レシートとして送信されるための情報を含むことができる。さらに、ポイント付与情報は、精算処理時にPOS端末PTを介して取得された対象ユーザのポイント口座情報に基づいて、ポイント口座を管理するポイント管理サーバに対し、決定された最終的なポイント付与数を対象ユーザのポイント口座に加算するよう依頼する依頼情報を含むことができる。購入奨励ポイントが店舗ごとに発行・管理されるポイントである場合、ポイント管理サーバは、サーバ装置1の一部として設けられてもよい。
図10は、POS端末PTのディスプレイ上でユーザ(顧客または店員)に提示される表示の一例を示す。商品名「牛肉XX」とともに、最終的なポイント付与数の内訳(通常ポイント20P、ボーナスポイント50P、購入奨励ポイント330P)が表示されている。なお、上記調整処理は一例にすぎず、ポイント付与数ではなく付与率を調整し、調整後の付与率を出力するようにしてもよい。
(効果)
以上詳述したように、この発明の一実施形態では、サーバ装置1が、商品にあらかじめ関連付けられた商品情報および期限情報を取得し、当該期限情報と現在時刻をもとに残存期間をリアルタイムで算出し、算出された残存期間と上記商品情報とに基づいて、残存期間に応じた購入奨励ポイント情報を決定し、商品の精算処理前にユーザに提示するために出力する。これにより、ユーザは、売り場DSで商品群IMの中から商品を選択する際に、精算エリアCSに行くことなく、売り場DSに設置されたリーダRDおよびディスプレイ端末DT(または自身の携帯端末等)を用いて、商品の種々の情報とともに、期限までの残り期間に基づいて付与される購入奨励ポイント情報を確認することができる。商品を購入しようとする消費者は、購入奨励ポイント情報を確認して、自身のライフスタイルに合致する中で、より魅力的な商品を選択することになる。
すなわち、消費者が購入奨励ポイントを魅力的に感じた場合、商品棚の商品群IMの中から残り期間のより短い商品を選択することが期待される。残り期間の短い商品を選択する消費者が増加すれば、期限間近の商品ばかりが商品棚に残り、廃棄ロスを増加させるという問題が大きく軽減される。このように、商品棚から商品を選ぶ時点で、期限までの残り期間に応じた購入奨励ポイントを確認できるようにすることによって、より残り期間の短い商品を積極的にアピールし、消費者が残り期間の短い商品を選ぶインセンティブを与えることができる。
消費者は、残り期間が短い商品を選択的に購入することによって、残り期間に応じて付与されたポイントを次回以降の取引で代金の一部として充当したり、商品や景品と交換できるなどの経済的利点が得られるのみならず、期限切れ商品の廃棄を低減することで環境的・社会的にも貢献できるという満足感を得ることができる。店舗は、期限切れ商品の廃棄を低減でき、直接的な売上利益の損失を低減できるとともに、無駄な仕入れや廃棄に起因する損失も抑えることができる。
またこの発明の一実施形態では、サーバ装置1が、商品の精算処理時または精算処理後に、単位取引における精算情報に基づき、単位取引ごとにあらかじめ設定された基準を満たすように最終的に付与される購入奨励ポイントを調整するようにしている。
このように、商品の精算処理時に、多種多様な特典もしくは景品が取引に含まれることが判明した場合にも、取引ごとにあらかじめ設定された基準を満たすか否かの判定がされ、必要な調整を行ってから最終的なポイント付与数が決定される。これにより、法令や業界ルールを遵守し、期限間近な商品を購入するインセンティブを適切に消費者に付与することができる。法令やルールが変更された場合や、適用されるポイントサービスが規制の対象でなくなった場合にも、調整に用いる基準を変更すればよく、各商品に関連付ける商品情報を修正する必要がない。
さらに、あらかじめ適切な基準を設けることによって、店舗やポイント発行事業者にとっては、過剰に多くのポイントを付与する必要がなくなり、不要な損失を抑えることもできる。
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、残存期間に基づいてポイントを発行する例を説明したが、残存期間に基づいてクーポンなど他の特典の付与を行うようにすることも可能である。
また、ユーザに対する購入奨励ポイント情報の提示手段としてディスプレイ端末DTを設置する例を説明したが、ユーザ自身の携帯端末を用いた提示に加え、電子値札や電子棚札への表示、プロジェクションマッピングによる商品や壁への投影、レシート等の紙への印刷、合成音声の出力など、あらゆる提示手段を含めることができる。
同様に、精算エリアCSに設置されたPOS端末を通じて、種々の情報が取得され、ユーザに情報が提示される例を説明したが、上記実施形態をPOS端末のない無人決済システムに適用することも可能である。この場合、サーバ装置1は、例えば、決済処理(精算処理から代金の支払いまで)を行う店舗サーバ等にアクセスし、店舗サーバから種々の情報を取得することによって、上記実施形態に係る処理を実行することができる。
また商品の販売価格や期限情報は、商品IDをキーとする商品マスタからの抽出によって取得されてもよいし、あらかじめインストアコードとしてコード化しておき、各商品に関連付けられた該コード情報を読み取ることによって取得されてもよい。コードは、JANコードに限らず、他の1次元コードや2次元コードなど、あらゆるコードを用いることができる。
また、期限情報を有する商品は、食品に限られるものではない。医薬品、コンタクトレンズ等の医療機器、化粧品、生活用品等、使用期限がある多種多様な商品を含めることができる。さらに、イベントのチケットや各種施設の利用券、回数券等の利用期限があるサービスに対してもこの発明は適用可能である。すなわち、取引に関する何らかの期限が設定される商品やサービスのすべてに対しこの発明は適用可能である。
さらに、購入奨励ポイントの付与の対象商品であることを明示するシール等を、商品に貼付するようにしてもよい。また、付与率テーブルの一部の情報(例えば、「購入日が期限3日前なら10%、1日前なら15%のポイントを付与します」などの説明)を商品または商品棚に貼付するようにしてもよい。
購入奨励ポイントは、商品IDに依存しないものであってもよい。例えば、一定基準を満たす商品間で共通の付与条件を設定することもできる。例えば、精肉商品について、あるいは生鮮食品について、一律の付与率テーブルを設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、サーバ装置1が単独で取引支援装置の機能を果たすものとして説明したが、これに限るものではない。取引支援装置は、例えば、リーダ機能とディスプレイ機能とを備えるタブレット端末であってもよく、POS端末PTであってもよく、ユーザが所持する携帯情報端末であってもよい。
一例として、取引支援装置が備える各機能部21〜28を、タブレット端末または携帯情報端末にあらかじめインストールされた専用アプリケーションプログラムの拡張機能として実現するようにしてもよい。これにより、タブレット端末または携帯情報端末は、店舗サーバ等にアクセスすることなく、単独で予定ポイント付与数を決定しユーザに提示することができる。その際、売り場DSにリーダRDを別途設けてリーダRDを介して情報を読み取るようにしてもよいし、タブレット端末等のカメラ撮影機能を用いて商品に関連付けられた情報(商品ID、販売価格、期限情報等)を取得するようにしてもよい。
あるいは、以上で説明したサーバ装置1が備える各機能部21〜28を、タブレット端末、ハンディターミナル、サーバ装置1、クラウドコンピュータ等に分散配置し、これらの装置が互いに連携することにより上記取引支援を行うようにしてもよい。これにより、各装置の処理負荷を軽減し、携帯型端末のバッテリの消耗を抑えることができる。
その他、情報の取得手法等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。