JP6928526B2 - カーボンナノチューブ線材、カーボンナノチューブ線材接続構造体及びカーボンナノチューブ線材の製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ線材、カーボンナノチューブ線材接続構造体及びカーボンナノチューブ線材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のカーボンナノチューブを束ねてなるカーボンナノチューブ束の複数を撚り合わせて構成されるカーボンナノチューブ線材、カーボンナノチューブ線材と該線材に接続されるはんだ部とを備えるカーボンナノチューブ線材接続構造体、及びカーボンナノチューブ線材の製造方法に関する。
従来、自動車や産業機器などの様々な分野における電力線や信号線として、一又は複数の線材からなる芯線と、該芯線を被覆する絶縁被覆とからなる電線が用いられている。芯線を構成する線材の材料としては、通常、電気特性の観点から銅又は銅合金が使用されるが、近年、軽量化の観点からアルミニウム又はアルミニウム合金が提案されている。例えば、アルミニウムの比重は銅の比重の約1/3、アルミニウムの導電率は銅の導電率の約2/3(純銅を100%IACSの基準とした場合、純アルミニウムは約66%IACS)であり、アルミニウム線材に、銅線材と同じ電流を流すためには、アルミニウム線材の断面積を、銅の線材の断面積の約1.5倍と大きくする必要があるが、そのように断面積を大きくしたアルミニウム線材を用いたとしても、アルミニウム線材の質量は、純銅の線材の質量の半分程度であることから、アルミニウム線材を使用することは、軽量化の観点から有利である。
上記のような背景のもと、昨今では、自動車、産業機器等の高性能化・高機能化が進められており、これに伴い、各種電気機器、制御機器などの配設数が増加するとともに、これら機器に使用される電気配線体の配線数も増加する傾向にある。また、その一方で、環境対応のために自動車等の移動体の燃費を向上させるため、線材の軽量化が強く望まれている。
こうした更なる軽量化を達成するための新たな手段の一つとして、カーボンナノチューブを線材として活用する技術が新たに提案されている。カーボンナノチューブは、六角形格子の網目構造を有する筒状体の単層、あるいは略同軸で配された多層で構成される3次元網目構造体であり、軽量であると共に、導電性、電流容量、弾性、機械的強度等の特性に優れるため、電力線や信号線に使用されている金属に代替する材料として注目されている。
カーボンナノチューブの比重は、銅の比重の約1/5(アルミニウムの約1/2)であり、また、カーボンナノチューブ単体は、銅(抵抗率1.68×10−6Ω・cm)よりも高導電性を示す。したがって理論的には、複数のカーボンナノチューブを撚り合わせてカーボンナノチューブ集合体を形成すれば、更なる軽量化、高導電率の実現が可能となる。しかしながら、nm単位のカーボンナノチューブを撚り合わせて、μm〜mm単位のカーボンナノチューブ線材を作製した場合、構成単位となる1本当たりの外径が非常に小さいため、カーボンナノチューブ間の接触抵抗や内部欠陥形成が要因となり、線材全体の抵抗値が増大してしまうという問題があることから、カーボンナノチューブをそのまま線材として使用することが困難であった。また、接続の観点から、カーボンナノチューブ線材とはんだからなるカーボンナノチューブ接続構造体を作製する場合、カーボンナノチューブ線材とはんだの相性が悪く、接続強度や電気特性を確保することが困難であった。
カーボンナノチューブ撚線(線材)の端部でCVD(chemical vapor Deposition)等によってCNTを成長させ、当該端部から伸びた成長CNTを他のカーボンナノチューブ撚線或いはその成長CNTと接続することにより、カーボンナノチューブ撚線同士の接続強度や電気的特性を実現することが可能な製造方法が提案されている(特許文献1)。
特開2013−47402号公報
しかしながら、上記特許文献では、複数のカーボンナノチューブを撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材の端部同士を、成長CNTを介して接続することが開示されているにすぎない。特に、カーボンナノチューブ線材(炭素)とはんだは異種材料であり、接合部に異種材料の界面が形成されることから、カーボンナノチューブ線材とはんだを接合し難いという問題がある。
本発明の目的は、カーボンナノチューブ線材とはんだの間の良好な接合強度を実現することができるカーボンナノチューブ線材、カーボンナノチューブ接続構造体及びカーボンナノチューブ線材の製造方法を提供することにある。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
[1]複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせて構成されるカーボンナノチューブ線材であって、前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に沿って設けられ、前記カーボンナノチューブ線材の主として表層部に配されためっき部を備えることを特徴とするカーボンナノチューブ線材。
[2]前記カーボンナノチューブ線材の前記表層部に配された第1カーボンナノチューブ束群と、前記カーボンナノチューブ線材の内部に配された第2カーボンナノチューブ束群とを有し、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に垂直な方向の断面視において、前記第1カーボンナノチューブ束群を構成する各カーボンナノチューブ束の表面全長に対する、当該カーボンナノチューブ束の表面に厚さ1μm以上のめっき部が形成された部分の長さの比が0.5以上であることを特徴とする、上記[1]記載のカーボンナノチューブ線材。
[3]前記めっき部は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びニッケル(Ni)からなる群から選択された1又は複数を主成分とする材料で形成されることを特徴とする、上記[1]又は[2]記載のカーボンナノチューブ線材。
[4]前記めっき部の下地を構成し、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)またはこれらを主成分とする合金で形成された下地部を更に有することを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずかに記載のカーボンナノチューブ線材。
[5]異種元素がドープされていることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のカーボンナノチューブ線材。
[6]前記カーボンナノチューブ線材を構成するカーボンナノチューブが、2層又は3層の層構造を有することを特徴とする、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のカーボンナノチューブ線材。
[7]複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせて構成されるカーボンナノチューブ線材と、前記カーボンナノチューブ線材に接続されるはんだ部とを備えるカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
前記カーボンナノチューブ線材は、該カーボンナノチューブ線材の長手方向に沿って設けられ、前記カーボンナノチューブ線材の主として表層部に配されためっき部を備え、
前記はんだ部が、前記めっき部を介して前記カーボンナノチューブ線材と接続されていることを特徴とするカーボンナノチューブ線材接続構造体。
[8]複数のカーボンナノチューブ束で構成されるカーボンナノチューブ線材本体に無電界めっき処理を施して下地部を形成する工程と、
前記無電界めっき処理を施したカーボンナノチューブ線材本体に電界めっき処理を施して、前記カーボンナノチューブ線材本体の長手方向に沿って、該カーボンナノチューブ線材本体の主として表層部にめっき部を形成する工程と、
前記無電界めっきを施す工程の前か又は前記電界めっきを施す工程の後に、前記複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせる工程と、
を有することを特徴とする、カーボンナノチューブ線材の製造方法。
本発明によれば、カーボンナノチューブ線材とはんだとの界面接続の良好な接合強度を実現することができる。
また、カーボンナノチューブ線材が主として表層部にめっきを備えるので、カーボンナノチューブ線材における金属の含有割合を抑制することができ、良好な接合と軽量化の両立を実現することができる。
本発明の実施形態に係るカーボンナノチューブ線材の構成の一例を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の実施形態に係るカーボンナノチューブ線材接続構造体の構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
<カーボンナノチューブ線材の構成>
図1は、本実施形態に係るカーボンナノチューブ線材の構成の一例を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。なお、図1におけるカーボンナノチューブ線材接続構造体は、その一例を示すものであり、本発明に係る各構成の形状、寸法等は、図1のものに限られないものとする。
図1(a)及び(b)に示すように、カーボンナノチューブ線材1(以下、CNT線材ともいう)は、複数のカーボンナノチューブ束11,11,・・・を撚り合わせて構成されるCNT線材であって、CNT線材1の長手方向に沿って設けられ、CNT線材1の主として表層部1aに配されためっき部12を備える。
CNT線材1は、具体的には、CNT線材1の表層部1aに配された第1カーボンナノチューブ束群11A(以下、第1CNT束群ともいう)と(図1(b))、CNT線材1の内部1bに配された第2カーボンナノチューブ束群(以下、第2CNT束群ともいう)とを有している。第1CNT束群11Aは、複数のCNT束11a,11a,・・・で構成され、複数のCNT束11a,11a,・・・がCNT線材1の断面において円環状に配置されている。図1の第1CNT束群11Aでは、CNT線材1の径方向或いは厚み方向に関して一のCNT束が配置されているが、二以上のCNT束が配置されてもよい。第2CNT束群11Bは、複数のCNT束11b,11b,・・・で構成され、複数のCNT束11b,11b,・・・が、第1CNT束群11Aの内方であって且つCNT線材1の断面において丸形状或いは楕円形状に配置されている。
表層部1aに配されたCNT束11aは、具体的には、以下のように定義することができる。CNT線材1の断面視において、めっき部12まで含めたCNT線材1の断面形状の重心をX、めっき部12を含まない各CNT束の断面形状の重心をYi、重心Xと重心Yiの双方を通る直線とCNT線材1の断面形状の外縁との交点をZiとしたとき、線分X−Yiの長さを線分X−Ziの長さで除した値が0.7以上であるCNT束を、表層部1aのCNT束11aとする。そして、線分X−Yiの長さを線分X−Ziの長さで除した値が0.7以上を満たすCNT束の集合体を、第1CNT束群11Aとすることができる。
本実施形態では、第1CNT束群11Aにおいて、複数のCNT束11a,11a,・・・がCNT線材1の断面において円環状に配置され、複数のCNT束11b,11b,・・・が、CNT線材1の断面において略丸型に配置されているが、これに限られない。例えば、複数のCNT束11a,11a,・・・がCNT線材1の断面において環状に配置され、複数のCNT束11b,11b,・・・が、CNT線材1の断面において略多角形等の他の形状に配置されてもよい。
めっき部12は表層部1aに配されており、めっき部12の一部が、上記第1CNT束群11Aを構成する各CNT束の外周面の一部又は全体にめっき層として配置されている。図1では、めっき部12は、複数のCNT束11a,11aの表面に別個に形成されているが、複数のCNT束11a,11a,・・・の表面に一体で形成されてもよい。また、めっき部12は、表層部1aのみに形成され、内部1bに形成されないのがより好ましい。
このめっき部12では、CNT線材1の長手方向に垂直な方向の断面において、第1CNT束群11Aを構成する各CNT束の外縁全長に対する、当該CNT束の外縁に厚さ1μm以上のめっき部が形成された部分の長さの比が0.5以上であるのが好ましく、0.65以上がより好ましく、0.8以上が更に好ましい。上記比が0.5未満であると、はんだ付けの際にはんだの濡れ性が悪くなり、好ましくない。また、CNT束の外縁に形成されるめっき部の厚さが1μm未満であると、はんだ付けの際にめっきが剥がれてCNTが露出し、接続抵抗が増加するため好ましくない。
各CNT束の断面が円形であるか或いは円相当径が算出可能である場合、CNT線材の長手方向に垂直な方向の断面において、第1CNT束群11Aを構成する各CNT束の外周全長に対する、当該CNT束の外周に厚さ1μm以上のめっき層が形成された周部分の長さの比が0.5以上であるのが好ましく、0.65以上がより好ましく、0.8以上が更に好ましい。
めっき部12は、表層部1aに位置する、隣接する複数のCNT間、例えば隣接する2つのCNT束11a,11a間に形成されてもよい。また、めっき部12は、内部1bの一部、例えば内部1bのCNT束11bと表層部1aのCNT束11aとの間や、表層部1aの近傍に位置する、隣接するCNT束11b,11b間に形成されてもよい。但し、軽量化の観点から、めっき部12は、内部1bに形成されず、CNT線材1の表層部1aのみに形成されているのが好ましい。
めっき部12は、CNT線材1の長手方向の全長の一部に形成されてもよいし、CNT線材1の長手方向の全長に亘って形成されてもよい。このめっき部12では、第1CNT束群11Aを構成する各CNT束の外縁全長に対する、当該CNT束の外縁に厚さ1μm以上のめっき層が形成された部分の長さの比が、CNT線材1の長手方向に関してばらつきが小さいのが好ましい。例えば、1.0mのCNT線材を概ね10箇所で切断して各断面をSEMで観察し、上述の算出方法を用いて各CNT束の上記比を算出し、得られた複数の値を平均することで、めっき部12の長手方向における上記比の平均値を得ることができる。また、10箇所で得られた上記比の標準偏差を求めることで、CNT線材1の長手方向に関する上記比のばらつきを確認することができる。
めっき部12は、はんだとCNT線材1との相性の観点から、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びニッケル(Ni)からなる群から選択された1又は複数を主成分とする合金で形成されているのが好ましい。
CNT線材1は、めっき部12以外の他の金属部を有していてもよい。例えば、CNT線材1は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びニッケル(Ni)からなる群から選択された1又は複数を主成分とする合金で形成されためっき部と、該めっき部の下地を構成し、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)から選択された1又は複数を主成分とする合金で形成された下地部とを備えてもよい。下地部は、好ましくはめっきで形成されており、この場合、上記めっき部とは異なる他のめっき部を構成する。また、CNT線材1にめっき部及び下地部の双方が形成される場合、下地部の一部が、CNT束11aの外表面に形成され、めっき部の一部が、下地部の外表面に形成されるのが好ましい。このとき、CNT束11aの重心を基準としてCNT束の内側に位置する下地部を第1層、外側に位置するめっき部を第2層とすることができる。更に、CNT線材1にめっき部及び下地部の双方が形成される場合、上記下地部の複層が形成されてもよいし、上記めっき部の複層が形成されてもよい。CNT線材1或いはCNT束11aに下地部が設けられることで、下地部とめっきとの濡れ性が向上し、接着強度を向上することができる。
めっき部12の厚さは、母材の保護及びコスト等を考慮し、0.3μm〜3.0μmである。めっき部と下地部の双方が形成される場合、めっき部と下地部の合計厚さは、0.3μm〜3.0μmである。このとき、CNT束の1層目に相当する下地部の材料は、CNT束との密着力に優れた金属、2層目に相当するめっき部の材料は、電気伝導の優れた金属であることが好ましい。
CNT線材1は、1層以上の層構造を有するCNTの複数が束ねられてなるCNT束同士を撚り合わせて構成されている。CNT線材1の外径は、例えば0.01mm〜5mmである。
CNT束11は、複数のCNTが纏められた束状体となっている。CNT線材1は、異種元素がドープされていてもよい。この場合、CNT束11に異種元素がドープされてなるカーボンナノチューブ複合体の複数を撚り合わせて構成されてもよい。
CNT線材1を構成するCNTは、単層構造又は複層構造を有する筒状体であり、それぞれSWNT(single-walled nanotube)、MWNT(multi-walled nanotube)と呼ばれる。例えば、2層構造を有するCNTは、六角形格子の網目構造を有する2つの筒状体が略同軸で配された3次元網目構造体となっており、DWNT(Double-walled nanotube)と呼ばれる。構成単位である六角形格子は、その頂点に炭素原子が配された六員環であり、他の六員環と隣接してこれらが連続的に結合している。
CNTの性質は、上記のような筒状体のカイラリティ(chirality)に依存する。カイラリティは、アームチェア型、ジグザグ型、及びそれ以外のカイラル型に大別され、アームチェア型は金属性、カイラル型は半導体性、ジグザグ型はその中間の挙動を示す。よってCNTの導電性はいずれのカイラリティを有するかによって大きく異なり、CNT集合体の導電性を向上させるには、金属性の挙動を示すアームチェア型のCNTの割合を増大させることが重要とされてきた。一方、半導体性を有するカイラル型のCNTに電子供与性もしくは電子受容性を持つ物質(異種元素)をドープすることにより、金属的挙動を示すことが分かっている。また、一般的な金属では、異種元素をドープすることによって金属内部での伝導電子の散乱が起こって導電性が低下するが、これと同様に、金属性CNTに異種元素をドープした場合には、導電性の低下を引き起こす。
このように、金属性CNT及び半導体性CNTへのドーピング効果は、導電性の観点からはトレードオフの関係にあると言えることから、理論的には金属性CNTと半導体性CNTとを別個に作製し、半導体性CNTにのみドーピング処理を施した後、これらを組み合わせることが望ましい。しかし、現状の製法技術では金属性CNTと半導体性CNTとを選択的に作り分けることは困難であり、金属性CNTと半導体性CNTが混在した状態で作製される。このため、金属性CNTと半導体性CNTの混合物からなるCNT線材の導電性を向上させるには、異種元素・分子によるドーピング処理が効果的となるCNT構造を選択することが好ましい。
CNT線材1を構成するCNTは、2層又は3層の層構造を有するのが好ましい。具体的には、CNT線材1を構成するCNT束11において、複数のCNTの個数に対する、2層構造又は3層構造を有するCNTの個数の和の比率が50%以上であるのが好ましく、75%以上であるのがより好ましい。すなわち、一のCNT束を構成する全CNTの総数をNTOTAL、上記全CNTのうち2層構造を有するCNT(2)の数の和をNCNT(2)、上記全CNTのうち3層構造を有するCNT(3)の数の和をNCNT(3)としたとき、下記式(1)で表すことができる。
(NCNT(2)+NCNT(3))/NTOTAL×100(%)≧50(%) ・・・(1)
2層構造又は3層構造のような層数が少ないCNTは、それより層数の多いCNTよりも比較的導電性が高い。また、ドーパントは、CNTの最内層の内部、もしくは複数のCNTで形成されるCNT間の隙間に導入される。CNTの層間距離はグラファイトの層間距離である0.335nmと同等であり、多層CNTの場合その層間にドーパントが入り込むことはサイズ的に困難である。このことからドーピング効果はCNTの内部および外部にドーパントが導入されることで発現するが、多層CNTの場合は最外層および最内層に接していない内部に位置するチューブのドープ効果が発現しにくくなる。以上のような理由により、複層構造のCNTにそれぞれドーピング処理を施した際には、2層構造又は3層構造を有するCNTでのドーピング効果が最も高い。また、ドーパントは、強い求電子性もしくは求核性を示す、反応性の高い試薬であることが多い。単層構造のCNTは多層よりも剛性が弱く、耐薬品性に劣るためにドーピング処理を施すと、CNT自体の構造が破壊されてしまうことがある。よって本発明ではCNT集合体に含まれる2層構造又は3層構造を有するCNTの個数に着目する。また、2層又は3層構造のCNTの個数の和の比率が50%未満であると、単層構造或いは4層以上の複層構造を有するCNTの比率が高くなり、CNT集合体全体としてドーピング効果が小さくなり、高導電率が得にくくなる。よって、2層又は3層構造のCNTの個数の和の比率を上記範囲内の値とする。
CNTにドープされるドーパントは、導電性が向上すれば特に限定はないが、例えば硝酸、硫酸、ヨウ素、臭素、カリウム、ナトリウム、ホウ素及び窒素からなる群から選択される1つ以上の異種元素もしくは分子である。
また、CNT束11を構成するCNTの最外層の外径は5.0nm以下であるのが好ましい。CNT束11を構成するCNTの最外層の外径が5.0nmを超えると、CNT間および最内層の隙間に起因する空孔率が大きくなり、導電性が低下してしまうため、好ましくない。
CNT線材1は、線材全体の強度及び導電性の観点から、その当該線材に分散配置された他の金属部材を有していてもよい。他の金属部材は、例えば長尺状の線材或いは粒子であり、このような形状を有する他の金属部材がCNTに混合されている。上記他の金属部材の金属は、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金を主成分とする材料である。
<カーボンナノチューブ線材の製造方法>
本実施形態に係るCNT線材の製造方法は、複数のカーボンナノチューブ束で構成されるカーボンナノチューブ線材本体に無電界めっき処理を施す工程と、上記無電界めっき処理を施したカーボンナノチューブ線材本体に電界めっき処理を施して、上記カーボンナノチューブ線材本体の長手方向に沿って、該カーボンナノチューブ線材本体の主として表層部にめっき部を形成する工程と、上記無電界めっきを施す工程の前か又は上記電界めっきを施す工程の後に、上記複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせる工程と、を有する。
具体的には、先ず、複数のCNT束で構成されるCNT線材本体を準備し、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)から選択された1又は複数を主成分とする合金を含有するめっき浴に所定時間浸漬して、CNT線材本体にめっき部の下地となる下地部を形成する。CNT線材本体に下地部を形成することで、CNT線材本体とめっき部との接着性を向上することができる点で優れている。
次に、下地部が形成されたCNT線材本体を、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びニッケル(Ni)からなる群から選択された1又は複数を主成分とする合金を含有するめっき浴に所定時間浸漬して、CNT線材本体にめっき部を形成する。これにより、CNT線材の表層部に配された第1CNT束群を構成する各CNT束の外周面にめっき部が形成される。本電界めっき処理により、主として表層部にめっき部が形成されたCNT線材を得る。
上記無電界めっき或いは電界めっき処理によって形成されるめっき部の深さ方向の割合、すなわちCNT線材の外縁から重心までの長さに対するめっき部の厚さの比は、複数のCNT束の撚り度によって制御することができる。めっき部の深さ方向の割合を好ましい範囲内の値にするには、上記無電界めっきを施す工程の前に、複数のCNT束を撚り合わせる工程を行うのが好ましい。例えば、CNT線材本体の撚り度を強くすることで、めっき浴のめっきがCNT線材本体に浸透する量が少なくなり、CNT線材の表層部に配されたCNT束に選択的にめっき部を形成することができる。例えば、直径100μmのCNT束12本でCNT線材を作製する場合、CNT線材の単位長さ当たりの巻き数を表す撚り度を100T/m以上とすることで、CNT線材の表層部に配されたCNT束に選択的にめっきをすることができる。
次いで、下地部及びめっき部が形成された複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせる。これにより、主として表層部1aに配されためっき部12を備えるCNT線材1が得られる。
<カーボンナノチューブ線材接続構造体の構成>
図2は、本実施形態に係るカーボンナノチューブ線材接続構造体の構成の一例を示す断面図である。なお、図2におけるカーボンナノチューブ線材接続構造体は、その一例を示すものであり、本発明に係る各構成の形状、寸法等は、図2のものに限られないものとする。
図2に示すように、カーボンナノチューブ線材接続構造体10(以下、CNT線材接続構造体ともいう)は、複数のCNT束11,11,・・・を撚り合わせて構成されるCNT線材1と、CNT線材1に接続されるはんだ部2とを備える。はんだ部2は、めっき部12を介してCNT線材1と接続されると共に、銅板などの被接続部材20と接続されている。
はんだ部2は、例えば、銅(Cu)、スズ(Sn)、鉛(Zn)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)から選択された1又は複数を主成分とする合金で形成されている。はんだ部2は、例えばリフロー方式や、糸状はんだとはんだごてを用いた方法で形成することができる。
はんだ部2は、めっき部12と同様、CNT線材の長手方向に沿って設けられるのが好ましい。このはんだ部2は、CNT線材1の表層部1aに配されためっき部12と接合されており、めっき部12は、CNT線材1、特にCNT線材1の表層部1aに配されたCNT束11aと接合されている。これにより、はんだ部2とめっき部12が良好に接着し、はんだ部2とCNT線材1との機械的接続及び電気的接続が確保される。
図1では、はんだ部2は、CNT線材1の長手方向に垂直な方向の断面視において、CNT線材1の表層部1aに配されためっき部12の表面全体に形成されているが、CNT線材1との良好な接続性が確保できる範囲で、めっき部12の一部に形成されていてもよい。また、はんだ部2は、CNT線材1の表層部1aの表面全体に形成されているが、CNT線材1との良好な接続性が確保できる範囲で、CNT線材1の表層部1aの一部に形成されていてもよい。
上述したように、本実施形態によれば、CNT線材1は、該CNT線材の長手方向に沿って設けられ、且つCNT線材1の主として表層部1aに配されためっき部12を備えるので、CNT線材1とはんだとの界面接続の良好な接合強度を実現することができる。
また、CNT線材1が主として表層部1aにめっき部12を備えるので、CNT線材1の内部1bにめっき部が実質的に形成されていない構成とすることができ、CNT線材1における金属の含有割合を抑制することができ、良好な接合と軽量化の両立を実現することができる。
また、CNT線材接続構造体10が、複数のCNT束11,11,・・・を撚り合わせて構成されるCNT線材1と、CNT線材1に接続されるはんだ部2とを備え、はんだ部2が、めっき部12を介してCNT線材1と接続されているので、CNT線材1とはんだ部2との界面接続の良好な接合強度を実現することができ、これにより、CNT線材1と被接続部材20との良好な接続を実現することが可能となる。
以上、本発明の実施形態に係るCNT線材、CNT接続構造体およびその製造方法について述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1及び比較例1、2)
先ず、浮遊触媒気相成長(FCCVD)法を用い、電気炉によって1300℃に加熱された、内径φ60mm、長さ1600mmのアルミナ管内部に、炭素源であるデカヒドロナフタレン、触媒であるフェロセン、及び反応促進剤であるチオフェンを、体積比率にてそれぞれ100:4:1で含む原料溶液Lを、スプレー噴霧により供給した。キャリアガスは、水素を9.5L/minで供給した。得られたCNTを回収機にて回収した。得られたCNT線材を、大気下において500℃に加熱し、さらに酸処理を施すことによって高純度化を行った。
得られたCNT50mgとコール酸ナトリウム450mgを24.5gの水に加え超音波攪拌装置を用いて30分攪拌した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散液とした。続いて、内径1mmの注入ノズルを介して、前記CNT分散液をイソプロピルアルコール中に注入し、糸状に凝集させ、さらに乾燥させることで、直径が50μmのCNTからなる3mの素線を得た。同様の操作で38本の素線を作製した。
続いて38本の素線を200T/mで撚り、直径が356μmのCNT線材本体を得た。
CNT線材本体を硫酸銅、ホルマリン、ロシェル塩からなるめっき液に浸漬し、無電解銅めっきした。
その後、硫酸銅と硫酸の水溶液からなるめっき液にCNT線材本体を浸漬し、1Aで40分電解めっきすることで、当該CNT線材本体に電界めっき処理が施されたCNT線材を作製した。
(比較例1)
実施例1と同じ方法で、直径が50μmのCNTからなる素線を38本得た。続いて、38本の素線を200T/mで撚り、直径が356μmの撚り線であるCNT線材を得た。続いて実施例1と同様の方法で、CNT線材本体を硫酸銅、ホルマリン、ロシェル塩からなるめっき液に浸漬し、無電解銅めっきした。
その後、硫酸銅と硫酸の水溶液からなるめっき液にCNT線材本体を浸漬し、1Aで8分電解めっきすることで、当該CNT線材本体に電界めっき処理が施されたCNT線材を作製した。
(比較例2)
実施例1と同じ方法で、直径が50μmのCNTからなる素線を38本得た。続いて、これを実施例1と同じ方法で無電解銅めっきした。その後、硫酸銅と硫酸の水溶液からなるめっき液にCNT線材本体を浸漬し、1Aで160分電解めっきすることで、38本の素線を電解めっきした。続いて、めっきした38本の素線を200T/mで撚り、撚り線であるCNT線材を得た。
(a)めっき割合の測定
(CNT線材の表層部における素線本数の測定)
1.0mのCNT撚り線を長手方向に10cm毎に測定した断面写真において、めっき部まで含めたCNT撚り線の断面形状の重心を求めこれをXとした。続いて、各素線ごとに、めっき部を含まない素線の断面形状から、各素線の重心を求めこれをYiとした。続いて、重心Xと重心Yiを通る直線を引き、この直線とCNT撚り線の断面形状の外縁との交点をZiとした。線分X−Yiの長さ及び線分X−Ziの長さを測定し、線分X−Yiの長さを線分X−Ziの長さで除した値が0.7以上である素線を表層部素線とし、各断面におけるその本数の平均を求めた。
(表層部における、めっき部が形成された素線(CNT束)本数の測定)
1.0mのCNT撚り線(CNT線材)を長手方向に10cm毎に垂直な面で切断し、イオンミリングによって断面を研磨した。つづいてSEM観察を行った。CNT線材の表層部に配された各素線の表面の全長を求めこれをAとした。つづいて、当該素線の表面のうちめっきされている部分の長さをBとした。B/Aが0.5以上の素線を、めっき部が形成されている素線とし、その本数を求めた。
上記にて求めためっき部が形成された素線の本数を表層部の素線の総数で除した値の比率を、CNT線材の断面におけるめっき割合(%)とした。めっき割合が60%以上である場合を良好であるとした。
(b)はんだとの接合性
CNT撚り線の末端と銅板をはんだにて接続して、はんだ部が形成されたCNT接続構造体を作製し、銅板とCNT撚り線の間の接続抵抗を測定した。接続抵抗が10mΩ以下である場合を良好であるとした。
(c)CNT撚り線の密度
密度勾配管を用いて、上記CNT撚り線の密度を測定した。長手方向の長さが2cmのサンプルを用いた。CNT撚り線の密度は、アルミの密度と同等の2.7g/cm未満である場合を、軽量電線として良好であるとした。
上記実施例1及び比較例1の測定、評価結果を表1に示す。
Figure 0006928526
表1に示すように、実施例1では、CNT線材の主として表層部にめっき部が設けられており、表層部において、該表層部に配された素線の総数に対する、めっきされている素線の本数の割合が83%であり、めっき割合が良好であった。また、はんだとの接合性及びCNT撚り線の密度のいずれも、良好であることが分かった。
一方、比較例1では、CNT線材のめっき割合が不十分であり、CNT撚り線のはんだとの接合性が不良であることが分かった。比較例2では、はんだとの接続抵抗は実施例1と同等であるものの、めっきが表層部以外の内部にも形成されており、密度が3.7g/cmと大きく、重量の観点から電線として不良であることが分かった。
1 カーボンナノチューブ線材(CNT線材)
1a 表層部
1b 内部
2 はんだ部
10 カーボンナノチューブ線材接続構造体(CNT線材接続構造体)
11 カーボンナノチューブ束(CNT束)
11A 第1カーボンナノチューブ束群(第1CNT束群)
11a カーボンナノチューブ束(CNT束)
11B 第2カーボンナノチューブ束群(第2CNT束群)
11b カーボンナノチューブ束(CNT束)
12 めっき部
20 被接続部材

Claims (8)

  1. 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせて構成されるカーボンナノチューブ線材であって、
    前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に沿って設けられ、前記カーボンナノチューブ線材の主として表層部に配されためっき部を備え、
    前記カーボンナノチューブ線材の前記表層部に配された第1カーボンナノチューブ束群と、前記カーボンナノチューブ線材の内部に配された第2カーボンナノチューブ束群とを有し、
    前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に垂直な方向の断面視において、前記第1カーボンナノチューブ束群を構成する各カーボンナノチューブ束の表面全長に対する、当該カーボンナノチューブ束の表面に厚さ1μm以上のめっき部が形成された部分の長さの比が0.5以上であることを特徴とするカーボンナノチューブ線材。
  2. 前記第1カーボンナノチューブ束群が、前記カーボンナノチューブ線材の断面視において、前記めっき部まで含めた前記カーボンナノチューブ線材の断面形状の重心をX、前記めっき部を含まない前記カーボンナノチューブ束の断面形状の重心をYi、重心Xと重心Yiの双方を通る直線と前記カーボンナノチューブ線材の断面形状の外縁との交点をZiとしたとき、線分X−Yiの長さを線分X−Ziの長さで除した値が0.7以上である前記カーボンナノチューブ束の集合体であることを特徴とする、請求項1記載のカーボンナノチューブ線材。
  3. 前記めっき部は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、スズ(Sn)、白金(Pt)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びニッケル(Ni)からなる群から選択された1又は複数を主成分とする材料で形成されることを特徴とする、請求項1又は2記載のカーボンナノチューブ線材。
  4. 前記めっき部の下地を構成し、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)またはこれらを主成分とする合金で形成された下地部を更に有することを特徴とする、請求項1〜3のいずか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
  5. 異種元素がドープされていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
  6. 前記カーボンナノチューブ線材を構成するカーボンナノチューブが、2層又は3層の層構造を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
  7. 複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせて構成されるカーボンナノチューブ線材と、前記カーボンナノチューブ線材に接続されるはんだ部とを備えるカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
    前記カーボンナノチューブ線材は、該カーボンナノチューブ線材の長手方向に沿って設けられ、前記カーボンナノチューブ線材の主として表層部に配されためっき部を備え、
    前記カーボンナノチューブ線材の前記表層部に配された第1カーボンナノチューブ束群と、前記カーボンナノチューブ線材の内部に配された第2カーボンナノチューブ束群とを有し、
    前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に垂直な方向の断面視において、前記第1カーボンナノチューブ束群を構成する各カーボンナノチューブ束の表面全長に対する、当該カーボンナノチューブ束の表面に厚さ1μm以上のめっき部が形成された部分の長さの比が0.5以上であり、
    前記はんだ部が、前記めっき部を介して前記カーボンナノチューブ線材と接続されていることを特徴とするカーボンナノチューブ線材接続構造体。
  8. 複数のカーボンナノチューブ束で構成されるカーボンナノチューブ線材本体に無電界めっき処理を施して下地部を形成する工程と、
    前記無電界めっき処理を施したカーボンナノチューブ線材本体に電界めっき処理を施して、前記カーボンナノチューブ線材本体の長手方向に沿って、該カーボンナノチューブ線材本体の主として表層部にめっき部を形成する工程と、
    前記無電界めっきを施す工程の前か又は前記電界めっきを施す工程の後に、前記複数のカーボンナノチューブ束を撚り合わせる工程と、
    を有することを特徴とする、カーボンナノチューブ線材の製造方法。
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