JP6927114B2 - 粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents

粘着剤組成物および粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP6927114B2
JP6927114B2 JP2018060187A JP2018060187A JP6927114B2 JP 6927114 B2 JP6927114 B2 JP 6927114B2 JP 2018060187 A JP2018060187 A JP 2018060187A JP 2018060187 A JP2018060187 A JP 2018060187A JP 6927114 B2 JP6927114 B2 JP 6927114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
meth
acrylic resin
ethylenically unsaturated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018060187A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019172747A (ja
Inventor
早織 今泉
早織 今泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2018060187A priority Critical patent/JP6927114B2/ja
Publication of JP2019172747A publication Critical patent/JP2019172747A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6927114B2 publication Critical patent/JP6927114B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明は、特定構造のエチレン性不飽和基を側鎖に有するアクリル系樹脂を含有する粘着剤組成物、それを用いた粘着シートに関するものであり、とりわけ、金属板、プラスチック板等の一時的な表面保護や半導体ウエハ等のダイシング工程等の半導体固定用の粘着シートとして有用であり、更に、その後に粘着力が必要となる用途等の粘着シートとしても有用な粘着剤組成物および粘着シートに関するものである。
従来、紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射することで硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が知られており、接着剤、粘着剤、塗料、インク、コーティング材、光造形材等の用途に用いられている。
また、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、半導体ウエハを用いた集積回路の作製や穴開け等の加工工程において、被加工部材の汚れや損傷を防ぐことを目的として一時的に上記被加工部材の表面を保護するための表面保護用の粘着シートの粘着剤層として用いられることがある。そして、上記粘着シートは、近年の加工技術の微細化や被加工部材の薄膜化等の理由から被加工部材に対して適度な粘着力が求められる一方、表面保護の役目を終えた後には表面保護用の粘着シートを剥離する必要があり、活性エネルギー線を照射した後は、軽い力で糊残りなく剥離できることが求められている。さらに、近年では半導体ウエハに限らず様々な部材の加工時にも表面保護用の粘着シートが利用されている。
かかる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、例えば、アクリル系樹脂にエチレン性不飽和基を有するモノマーおよびオリゴマーの少なくとも一方を配合したり、アクリル系樹脂自体にエチレン性不飽和基を含有させたりすることで、活性エネルギー線硬化性を発現させている。なかでも、アクリル系樹脂自体にエチレン性不飽和基を含有させたエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂は、活性エネルギー線照射による硬化後においても低分子成分が少ないことから、剥離後の糊残り低減に有利である。
上記一時表面保護用の粘着シートとして、例えば、特許文献1には、基材面上に粘着剤と3,000〜10,000の重量平均分子量を有するウレタンアクリレート系オリゴマーである放射線重合性化合物からなる粘着剤層を塗布してなる粘着シートが開示されている。該粘着シートは剥離する際に紫外線を照射することにより被着体との粘着力が急激に低下するということが記載されている。
更に、特許文献2では、アクリル系樹脂自体にエチレン性不飽和基を含有させたエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を用いた粘着剤組成物として、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合したアクリル系ポリマーに対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートをウレタン化反応させることにより、エチレン性不飽和基を含有させたアクリル系樹脂を用いた再剥離型粘着剤が記載されている。
また、アクリル系樹脂にエチレン性不飽和基を含有するアクリル系樹脂として、特許文献3の実施例6では、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)をメタクリル酸メチルとメタクリル酸を共重合させたアクリル系樹脂に付加させた化合物が記載されている。
特開昭62−153376号公報 特開2010−53346号公報 特開2003−201267号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示技術は、剥離性粘着剤の硬化後の粘着力が低下するものの、剥離時に粘着剤が残存したり、ダイシング時にチップが飛散したり、エキスパンド時にチップが剥離脱落するという問題があり、いまだ満足のいくものではなく、また、紫外線照射により一度粘着力が低下したものは、その後も粘着力は低いままであり、粘着力を調整することはできないものであった。
そして、上記特許文献2の開示技術は、紫外線照射による剥離性は良好であるが、低下した粘着力は低いままであり、その後の工程において粘着力が求められる用途には適用できないものであり、粘着力を調整することができる粘着剤組成物が望まれるものであった。
また、上記特許文献3の開示技術は、ガラス転移温度が非常に高く、被着体への密着性が低いため初期の粘着力を充分に発現できないものであった。
近年では、例えば半導体製造工程では、粘着シートによって半導体ウエハを固定する工程と粘着シートからウエハを剥離する工程と加工されたウエハを再度接着する工程等、複数の工程があり、そこで使用される粘着剤に求められる粘着力もそれぞれの工程により異なっている。
そこで、本発明ではこのような背景下において、活性エネルギー線照射前の粘着力が良好であって、活性エネルギー線照射後の剥離性(耐汚染性、微粘着性)に優れる粘着剤組成物、更には、その後に加熱することにより粘着力を上昇させることができる粘着剤組成物を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者は、粘着剤組成物に特定構造のエチレン性不飽和基を有するアクリル系樹脂を含有させることにより、活性エネルギー線照射前の粘着力が良好であって、活性エネルギー線照射後の剥離性(耐汚染性、微粘着性)に優れ、更には、その後に加熱することにより粘着力を上昇させることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、アクリル系樹脂の側鎖に、下記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有するエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)および架橋剤(B)を含有する粘着剤組成物を第1の要旨とする。
Figure 0006927114
また、本発明は、上記第1の要旨の粘着剤組成物が架橋された粘着剤層を有する粘着シートを第2の要旨とする。
本発明の粘着剤組成物は、アクリル系樹脂の側鎖に、上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有するエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)および架橋剤(B)を含有する粘着剤組成物である。そのため、この粘着剤組成物を粘着シートの粘着剤層として用いた場合は、活性エネルギー線照射前の粘着力が良好であって、活性エネルギー線照射後の剥離性(耐汚染性、微粘着性)に優れ、更には、その後に加熱することにより粘着力を上昇させることができる。
また、本発明のなかでも、特に、上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)におけるエチレン性不飽和基の含有量が30〜500mmol/100gであると、より活性エネルギー線照射前の粘着力が良好であり、活性エネルギー線照射後の剥離性(耐汚染性、微粘着性)に優れ、さらには、その後に加熱することにより粘着力を上昇させることができる。
そして、本発明のなかでも、上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)が、水酸基を含有すると、より活性エネルギー線照射前の粘着力に優れたものとすることができる。
そして、本発明の粘着剤組成物が、更に、光重合開始剤(C)を含有すると、より活性エネルギー線照射において、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)の硬化性を向上させ、活性エネルギー線照射後の剥離性(耐汚染性、微粘着性)に優れたものとすることができる。
以下、本発明を実施するための形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において、「(メタ)アクリル」とはアクリルあるいはメタクリルを、「(メタ)アクリロイル」とはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
また、「アクリル系樹脂」とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
なお、本発明において、「シート」とは、特に「フィルム」、「テープ」と区別するものではなく、これらも含めた意味として記載するものである。
本発明の粘着剤組成物は、例えば、金属板、プラスチック板、半導体ウエハ等の被加工部材と貼り合せた後に剥離するようなことに用いる、粘着シートの粘着剤層として好ましく用いられる。上記粘着シートは、粘着剤組成物を基材シート上に塗工して、粘着剤層が形成されてなるものであり、被加工部材と貼り合せた後、活性エネルギー線を照射することにより粘着剤層が硬化して粘着力が低下し、容易に被加工部材から剥離することができるものである。更に本発明の粘着剤組成物を用いた粘着シートは、活性エネルギー線を照射し、粘着力が低下した場合であっても、加熱することにより再び粘着力が上昇するという特徴を有する。
本発明の粘着剤組成物は、下記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有するエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)および架橋剤(B)を含有するものである。以下、本発明の粘着剤組成物の各構成成分について説明する。
Figure 0006927114
〔エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)〕
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)は、上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を側鎖に有するものであればよく、例えば、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)とビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)とを反応させて得ることが好ましい。
[カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)]
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)は、カルボキシル基含有モノマー(a1)およびアルキル(メタ)アクリレート(a2)、好ましくは官能基含有モノマー(a3)(ただし、カルボキシル基含有モノマー(a1)を除く。)、さらに必要に応じて、その他の共重合性モノマー(a4)を重合させて得られるものである。
上記カルボキシル基含有モノマー(a1)が有するカルボキシル基は、重合後のカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)において、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)との反応点となるものである。
上記カルボキシル基含有モノマー(a1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等が挙げられる。なかでも共重合性の点で(メタ)アクリル酸が好ましい。
また、上記カルボキシル基含有モノマー(a1)の含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常1〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%である。かかる含有量が少なすぎると、充分な量のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)と反応させることが難しく、活性エネルギー線照射後の剥離性が低下する傾向がある。また、含有量が多すぎると、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)と未反応のカルボキシル基が多くなり、被加工部材を変質させやすくなる傾向がある。
上記アルキル(メタ)アクリレート(a2)は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)を重合する重合成分の主成分である。また、上記アルキル(メタ)アクリレート(a2)は、アルキル基の炭素数が、通常1〜20であり、好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4である。炭素数が大きすぎると、粘着剤組成物中でエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)が均一に混合せず、被加工部材への糊残りが生じやすくなる傾向がある。
上記アルキル(メタ)アクリレート(a2)として、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環族の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アルキル(メタ)アクリレート(a2)のなかでも、共重合性、粘着物性、取り扱いやすさおよび原料入手しやすさの点で、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、上記アルキル(メタ)アクリレート(a2)の含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常30〜99重量%であり、好ましくは40〜97重量%、特に好ましくは50〜95重量%である。かかる含有量が少なすぎると、活性エネルギー線照射前の粘着力が低下しやすくなる傾向があり、多すぎると活性エネルギー線照射前の粘着力が高くなりすぎる傾向がある。
上記官能基含有モノマー(a3)の有する官能基は、後述する架橋剤(B)との反応点となるものであり、活性エネルギー線照射前の粘着力に優れる点から、官能基含有モノマー(a3)を重合成分として含有させることが好ましい。
上記官能基含有モノマー(a3)としては前記カルボキシル基含有モノマー(a1)を除くものであり、例えば、水酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、アセトアセチル基含有モノマー等を挙げることができる。なかでも、架橋剤(B)との反応に優れる点で、水酸基含有モノマーが好ましい。また、これらの官能基含有モノマー(a3)は、単独でもしくは2種類以上を併用することができる。
上記水酸基含有モノマーとしては、水酸基含有(メタ)アクリレート系モノマーであることが好ましく、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸等の1級水酸基含有モノマー;2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2−ジメチル2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマー等を挙げることができる。
上記水酸基含有モノマーのなかでも、架橋剤(B)との反応性に優れる点で、1級水酸基含有モノマーが好ましく、特には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
上記水酸基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常0.01〜20重量%であり、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向があり、少なすぎると架橋度が低下し、被加工部材への汚染性が増大しやすくなる傾向がある。
上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記アミノ基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常30重量%以下であり、好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向がある。
上記アミド基含有モノマーとしては、例えば、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、(メタ)アクリルアミドN−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノマー等が挙げられる。
上記アミド基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常30重量%以下であり、好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向がある。
上記グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記グリシジル基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常1重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.3重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向がある。
上記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチロールプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等が挙げられる。
上記スルホン酸基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常1重量%以下であり、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.3重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向がある。
上記アセトアセチル基含有モノマーとしては、例えば、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート等が挙げられる。
上記アセトアセチル基含有モノマーの含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常10重量%以下であり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、乾燥工程前に架橋が進行し、塗工性に問題が生じやすくなる傾向がある。
上記その他の共重合性モノマー(a4)としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステルモノマー;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香環を含有するモノマー;ビフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート等のビフェニルオキシ構造含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシ基またはオキシアルキレン基を含有するモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記その他の共重合性モノマー(a4)の含有量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重合成分の通常40重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。その他の共重合性モノマー(a4)が多すぎると粘着特性が低下しやすくなる傾向がある。
本発明で用いるカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)は、カルボキシル基含有モノマー(a1)、アルキル(メタ)アクリレート(a2)、好ましくは官能基含有モノマー(a3)、必要に応じて、その他の共重合性モノマー(a4)を重合成分として重合することにより得られる。かかる重合法としては通常、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等の従来公知の方法により適宜行うことができる。なかでも溶液ラジカル重合で製造することが、安全に、安定的に、任意のモノマー組成でカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)を製造できる点で好ましい。
上記溶液ラジカル重合は、例えば、有機溶剤中に、カルボキシル基含有モノマー(a1)、アルキル(メタ)アクリレート(a2)、官能基含有モノマー(a3)、その他の共重合性モノマー(a4)等のモノマー成分および重合開始剤を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは通常50〜98℃で0.1〜20時間程度重合すればよい。
上記重合反応に用いられる有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、通常のラジカル重合開始剤を用いることができ、具体的には、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
上記の重合方法によって得られるカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の重量平均分子量は、通常10万〜200万、好ましくは15万〜150万、特に好ましくは20万〜120万、殊に好ましくは、30万〜100万である。重量平均分子量が小さすぎると、被加工部材に対する汚染性が高くなる傾向があり、大きすぎると塗工性が低下しやすくなり、またコストの面で不利となる傾向がある。
さらに、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、20以下であることが好ましく、特には10以下が好ましく、さらには7以下が好ましく、殊には5以下が好ましい。かかる分散度が高すぎると被加工部材に対する汚染性が増大する傾向がある。なお、分散度の下限は、製造の限界の点から、通常1.1である。
上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフ(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)を3本直列にして用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法で得ることができる。
また、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の25℃での粘度は、5〜50,000mPa・sであることが好ましく、特に好ましくは10〜10,000mPa・sである。かかる粘度が上記範囲外では塗工性が低下する傾向がある。なお、粘度の測定法はE型粘度計による。
そして、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)のガラス転移温度(Tg)は、通常40℃以下であり、好ましくは−60〜20℃であることが好ましく、特に好ましくは−50〜−5℃、さらに好ましくは−40〜−10℃である。ガラス転移温度が高すぎると粘着性が低下する傾向があり、低すぎると被加工部材に対する汚染性が増大する傾向がある。
なお、上記ガラス転移温度(Tg)は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)を構成するそれぞれのモノマーをホモポリマーとした際のガラス転移温度および重量分率を、下記のFoxの式に当てはめて算出した値である。
Figure 0006927114
ここで、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)を構成するモノマーをホモポリマーとした際のガラス転移温度は、通常、示差走査熱量計(DSC)により測定されるものであり、JIS K7121−1987や、JIS K 6240に準拠した方法で測定することができる。
[ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)]
本発明で用いるビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)は、ラジカル重合性を有する(メタ)アクリロイル基とカチオン重合性を有するビニルエーテル基を有する化合物である。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)としては、例えば、下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0006927114
上記一般式(2)のR2で表される有機基としては、例えば、炭素数1〜18の直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、炭素数2〜20のアルコキシアルキレン基、炭素数2〜20のアミド基、アリーレン基が挙げられる。なかでも炭素数2〜20のアルコキシアルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜10のアルコキシアルキレン基である。
上記一般式(2)で示される具体的な化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}エチル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)エトキシ}エチル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)イソプロポキシ}エチル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)イソプロポキシ}プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)エトキシ}プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)イソプロポキシ}プロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)イソプロポキシ}イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)エトキシ}イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)イソプロポキシ}イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−[2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}エトキシ]エチル、(メタ)アクリル酸2−[2−{2−(2−ビニロキシイソプロポキシ)エトキシ}エトキシ]エチル、(メタ)アクリル酸2−(2−[2−{2−(2−ビニロキシエトキシ)エトキシ}エトキシ]エトキシ)エチル等が挙げられる。これらのビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)は、単独でもしくは2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが好ましい。
上記ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)のビニルエーテル基とカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)のカルボキシル基とをヘミアセタール化反応させることにより、下記一般式(1)で示されるヘミアセタールエステル結合を有するエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を得ることができる。
Figure 0006927114
上記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)は、アクリル系樹脂の側鎖末端であればよく、例えば、アクリル系樹脂の主鎖に上記エチレン性不飽和基含有構造部位(x)が側鎖として直接結合していてもよいし、側鎖を有するアクリル系樹脂の側鎖末端に上記エチレン性不飽和基含有構造部位(x)が結合していてもよい。
上述のとおり、本発明で用いるエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)は、好ましくは、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)とビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)とをヘミアセタール化反応させることにより得られるものである。
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)とビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)との反応は、例えば、反応器にカルボキシ基含有アクリル系樹脂(α)とビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類(β)とを一括または別々に仕込み公知の反応手段で行うことができる。
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)とビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)との仕込み量は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)中のカルボキシル基含有モノマー(a1)100mol%に対して、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)が通常20〜150mol%、好ましくは30〜125mol%、特に好ましくは40〜120mol%である。
上記ヘミアセタール化反応の反応温度は、通常30〜95℃、好ましくは40〜90℃であり、反応時間は、通常2〜40時間、好ましくは5〜30時間である。
上記ヘミアセタール化反応においては、有機溶剤を用いてもよく、例えば、酢酸エチル等のエステル系溶剤、トルエン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤等を用いることができる。
また、上記ヘミアセタール化反応においては、反応を促進するために酸触媒を用いてもよい。上記酸触媒としては、例えば、シュウ酸、マレイン酸、オキサロ酢酸、マロン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸等の脂肪族多価カルボン酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム等の硫酸水素塩、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、リン酸エステル、ポリリン酸等の鉱酸等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上を併用してもよい。これらのなかでも好ましくは、塩酸、リン酸、リン酸エステルであり、特に好ましくはリン酸エステルである。ただし、表面保護の対象である被加工部材が半導体ウエハ等である場合は、粘着剤組成物に残存する酸触媒が、半導体ウエハ等を変質させやすくなる傾向があるため酸触媒を用いないことが好ましい。
また、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)によるエチレン性不飽和基導入率(ヘミアセタール化率)は、通常20%以上、好ましくは30%以上、特に好ましくは40%以上である。また、ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)の反応率の上限は、通常100%である。ヘミアセタール化率が低すぎると、活性エネルギー線照射の剥離性が低下する傾向がある。なおヘミアセタール化率は、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)とエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)の酸価を測定することにより求めることができる。
上記酸価は、例えば、カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)またはエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)1.0gを硝子瓶に採取し、トルエンとメタノールを3:1の割合(重量比)で混合した溶液30mL、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を数滴添加して、30秒間持続する淡紅色を呈するまで0.1mol/L水酸化カリウムメタノール溶液で滴定する。
酸価は、滴定に要した0.1mol/L水酸化カリウムメタノール溶液の液量から、下式により算出する。
酸価=a×F×5.611/試料量(g)
a:0.1mol/L水酸化カリウムメタノール溶液の量(mL)
F:0.1mol/L水酸化カリウムメタノール溶液の力価
また、ヘミアセタール化率は、ヘミアセタール化前後で減少した酸価の量をビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)と反応した量とみなし、下記式から求める。
ヘミアセタール化率(%)={1−(エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)
の酸価/カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α)の酸価)}×100
かくして、本発明で用いるエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)を得ることができる。
上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)は、エチレン性不飽和基の含有量が、通常30〜500mmol/100gであり、好ましくは40〜400mmol/100gであり、特に好ましくは50〜300mmol/100gである。エチレン性不飽和基の含有量が少なすぎると、活性エネルギー線照射の剥離性が低下する傾向があり、エチレン性不飽和基の含有量が多すぎると、剥離後の被加工部材に対する耐汚染性が低下する傾向がある。
上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)のエチレン性不飽和基の含有量は、下記の式から求めることができる。
エチレン性不飽和基含有量(mmol/100g)
=(Nca×Rhe/100)/〔Me×(Nca×Rhe/100)+100〕×100
ca:カルボキシル基含有アクリル系樹脂におけるカルボキシル基含有モノマー量(mol/100g)
he:ヘミアセタール化率(%)
e:ビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル(β)の分子量
本発明で用いるエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)は、後述する架橋剤(B)と反応し、架橋構造を形成することにより、活性エネルギー線照射前の粘着力が向上するため、水酸基を含有することが好ましい。
エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)における水酸基の含有量は、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。水酸基の含有量が少なすぎると、粘着剤の凝集力が低下し、糊残りの原因となる傾向があり、水酸基の含有量が多すぎると、粘着剤の柔軟性および粘着力が低下し、被加工部材との間に浮きが生じる傾向がある。
〔架橋剤(B)〕
本発明の粘着剤組成物には、活性エネルギー線照射前の粘着力を向上させるために、更に架橋剤(B)を含有させる。上述のように架橋剤(B)は、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)中の官能基と反応し、架橋構造を形成するものであり、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤が挙げられる。これらのなかでも、粘着シートの基材シートとの接着性を向上させる点やエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)との反応性の点から、イソシアネート系架橋剤を用いることが好ましい。
上記イソシアネート系架橋剤は、イソシアネート基を少なくとも2個以上含むものであり、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート等、およびこれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体等が挙げられる。これらのなかでも薬剤耐性や官能基との反応性の点で芳香族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が好ましく、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が特に好ましい。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカーボキサミド)、トリメチロールプロパントリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカーボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリス−1−(2−メチルアジリジン)フォスフィン、トリメチロールプロパントリ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネート等が挙げられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるアミノ基含有メチロールメラミン、イミノ基含有メチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等のメチロールメラミン誘導体、メチロールメラミン誘導体にメチルアルコールやブチルアルコール等の低級アルコールを反応させて部分的または完全にエーテル化した、部分または完全アルキル化メチロールメラミン、イミノ基含有部分または完全アルキル化メチロールメラミン等のアルキル化メチロールメラミン等が挙げられる。
上記アルデヒド系架橋剤とは、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキザール、グルタルアルデヒド、ジアルデヒドデンプン、ヘキサメチレンテトラミン、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−2−イミダゾリジン、ジメチロール尿素、N−メチロールアクリルアミド、尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂等の水溶液中でアルデヒドを遊離するアルデヒド系化合物、または、ベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド系化合物が挙げられる。
上記アミン系架橋剤としては、例えば、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、変性4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、ジエチルトルエンジアミン等が挙げられる。
上記金属キレート系架橋剤には、例えば、金属原子がアルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、鉄、スズ等のキレート化合物があげられ、性能の点からアルミニウムキレート化合物が好ましい。アルミニウムキレート化合物としては、例えば、ジイソプロポキシアルミニウムモノオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムビスオレイルアセトアセテート、モノイソプロポキシアルミニウムモノオレエートモノエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノラウリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノステアリルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノイソステアリルアセトアセテート等が挙げられる。
上記架橋剤(B)は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記架橋剤(B)の含有量は、通常、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜30重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部である。架橋剤(B)が少なすぎると、粘着剤の凝集力が低下し、糊残りの原因となる傾向があり、多すぎると、粘着剤の柔軟性および粘着力が低下し、被加工部材との間に浮きが生じる傾向がある。
〔光重合開始剤(C)〕
本発明の粘着剤組成物は、活性エネルギー線照射における硬化性を向上させ、活性エネルギー線照射後の剥離性を向上させる点から、光重合開始剤(C)を配合させることが好ましい。上記光重合開始剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生するものであればよく、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;
2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;
等が挙げられる。なかでも、好ましくは、アセトフェノン類、とりわけ1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンや、チオキサントン類、とりわけ2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドである。
なお、これら光重合開始剤(C)は、単独で用いるか、または2種以上を併用することができる。
上記光重合開始剤(C)の含有量としては、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5〜15重量部、殊に好ましくは0.5〜10重量部である。
光重合開始剤(C)の含有量が少なすぎると活性エネルギー線照射後の剥離性が低下しやすくなる傾向があり、多すぎると被加工部材に対する汚染性が増大する傾向がある。
また、これら光重合開始剤(C)の助剤として、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。これらの助剤も単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
〔その他の成分〕
本発明の粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに例えば、エチレン性不飽和化合物を配合することも活性エネルギー線照射後の剥離性の点で好ましく、また、帯電防止剤、酸化防止剤、可塑剤、充填剤、顔料、希釈剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、粘着付与樹脂等の添加剤をさらに含有していてもよい。これらの添加剤は単独でもしくは2種以上を併せて用いることができる。特に酸化防止剤は、粘着剤層の安定性を保つのに有効である。酸化防止剤を配合する場合の含有量は、特に制限はないが、好ましくは0.01〜5重量%である。なお、添加剤の他にも、粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されていてもよい。
かくして、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)及び架橋剤(B)好ましくは光重合性開始剤(C)、必要に応じてその他の成分を混合することにより、本発明の粘着剤組成物が得られる。
本発明の粘着剤組成物は、上記架橋剤(B)により架橋され粘着剤としての性能を発揮するのであるが、その後、活性エネルギー線照射することにより、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)が有するエチレン性不飽和基が重合して粘着剤が硬化し、粘着力の低下が起こることで剥離性を発揮することとなる。さらに、本発明の粘着剤組成物は、活性エネルギー線を照射し、粘着力が低下した場合でも、その後加熱することにより、粘着力が再び上昇し粘着力の調整ができるという特徴を有するものである。
本発明の粘着剤組成物は、通常、電子基板、半導体ウエハ、ガラス加工品、金属板、プラスチック板等の被加工部材を加工する際、一時的に表面を保護するための粘着シートの粘着剤層として好ましく用いられる。
以下、上記粘着シートについて説明する。
上記粘着シートは、通常、基材シート、本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層、離型フィルムを有する。かかる粘着シートの作製方法としては、まず本発明の粘着剤組成物をそのまま、または適当な有機溶剤により濃度調整し、剥離フィルム上または基材シート上に直接塗工する。その後、例えば80〜105℃、0.5〜10分間加熱処理等により乾燥させ、これを基材シートまたは離型フィルムに貼付することにより粘着シートを得ることができる。また、粘着物性のバランスをとるために、乾燥後にさらにエージングを行ってもよい。
上記基材シートとしては、例えば、ポリエチレンナフタート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン等のポリフッ化エチレン樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体;三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート;ポリアリレート;ポリイミド等の合成樹脂シート、アルミニウム、銅、鉄の金属箔、上質紙、グラシン紙等の紙、硝子繊維、天然繊維、合成繊維等からなる織物や不織布が挙げられる。これらの基材シートは、単層体としてまたは2種以上が積層された複層体として用いることができる。これらのなかでも、軽量化等の点から、合成樹脂シートが好ましい。
さらに、上記離型フィルムとしては、例えば、上記基材シートで例示した各種合成樹脂シート、紙、織物、不織布等に離型処理したものを使用することができる。
また、上記粘着剤組成物の塗工方法としては、一般的な塗工方法であれば特に限定されることなく、例えば、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等の方法が挙げられる。
上記粘着シートの粘着剤層の厚みは、通常、10〜200μmであることが好ましく、さらには15〜100μmがあることが好ましい。
上記エージングの条件としては、温度は通常、常温(23℃)〜70℃、時間は通常、1〜30日間であり、具体的には、例えば23℃で1〜20日間、23℃で3〜10日間、40℃で1〜7日間等の条件で行なえばよい。
上記粘着シートの粘着剤層のゲル分率は、粘着性の点から10〜99重量%であることが好ましく、特に好ましくは20〜97重量%であり、さらに好ましくは25〜95重量%である。ゲル分率が低すぎると被加工部材に対する粘着力が低下する傾向にあり、高すぎても被加工部材に対する粘着力が低下する傾向にある。
上記ゲル分率は、架橋度(硬化度合い)の目安となるもので、例えば、以下の方法にて算出される。粘着シートをSUSメッシュシート(200メッシュ)に貼合して、粘着シートを包み込んだ後、酢酸エチルの入った密封容器にて24時間浸漬した際の、酢酸エチル浸漬前後の粘着剤層の重量変化から下記式によりゲル分率を求める。
ゲル分率(%)=酢酸エチル浸漬後の粘着剤層の重量(g)
/酢酸エチル浸漬前の粘着剤層の重量(g)×100
なお、粘着剤層のゲル分率を上記範囲に調整するにあたっては、架橋剤の種類と量を調整すること等により達成される。
本発明の粘着シートは、活性エネルギー線を照射することにより、粘着力が低下するものであるが、上記活性エネルギー線としては、通常、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できる。なかでも、硬化速度、照射装置の入手のしやすさ、価格等から紫外線が好ましい。
上記紫外線を照射する場合の積算照射量は、通常50〜3,000mJ/cm2、好ましくは100〜1,000mJ/cm2である。また、照射時間は、光源の種類、光源と粘着剤層との距離、粘着剤層の厚み、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒間、場合によっては数分の1秒間でもよい。
上記粘着シートの粘着剤層の粘着力は、基材シートの種類、被加工部材の種類等によっても異なるが、活性エネルギー線照射前は、0.1〜30N/25mmが好ましく、さらには0.5〜20N/25mmが好ましい。
また、上記粘着シートは、粘着剤層の粘着力が、80Wの高圧水銀灯を1灯用いて、積算照射量250mJ/cm2の紫外線照射を施し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間静置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した場合、0.01〜1N/25mm未満が好ましく、さらには0.05〜0.5N/25mmが好ましい。
本発明の粘着シートは、上述のように活性エネルギー線を照射して粘着力が低下した場合であっても、加熱することにより、再び粘着力が上昇するものである。上記加熱の条件としては、粘着剤組成物や基材シート等が熱により劣化しない範囲であれば特に制限はないが、温度は通常50〜200℃、好ましくは75〜180℃であり、時間は通常1〜90分間、好ましくは5〜60分間である。上記加熱条件を適宜変更することにより、粘着シートの粘着力を調整することができる。
また、上記粘着シートは、粘着剤層の粘着力が、80Wの高圧水銀灯を1灯用いて、積算照射量250mJ/cm2の紫外線照射を施し、150℃に加熱した乾燥機に30分間投入し、その後、乾燥機から取り出し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間冷却した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した場合、1〜30N/25mmであることが好ましく、さらには2〜20N/25mmであることが好ましい。
さらに、活性エネルギー線照射後の粘着力に対する加熱後の粘着力の上昇率(加熱後の粘着力/活性エネルギー線照射後の粘着力)は、通常600%以上であり、好ましくは1,000%以上である。なお、粘着力の上昇率の上限は、通常5,000%である。
本発明の粘着剤組成物は、例えば、これを粘着剤層として用いた粘着シートを、被加工部材と貼り合せ、被加工部材の表面を一時的に保護した後に、必要に応じて活性エネルギー線を照射することにより、粘着剤層が硬化して粘着力が低下し、容易に被加工部材から剥離することができる。さらに本発明の粘着シートは、粘着力が低下した場合であっても加熱することにより再び粘着力が上昇するため、接着用の粘着シートとして利用することも可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下、「部」とあるのは、重量基準を意味する。
<カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)の製造>
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口および温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、酢酸エチル110部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.04部を仕込み還流温度まで加熱し、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a3)0.2部、アクリル酸(a1)15部、n−ブチルアクリレート(a2)84.8部の混合モノマーを2時間滴下後1時間加熱し、さらに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)酢酸エチル溶液を滴下しながら還流温度で1時間反応させた。その後、酢酸エチルにて希釈してカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)溶液(固形分33.9重量%、粘度5,000mPa・s/25℃、重量平均分子量58万、分散度4.9、ガラス転移温度(Tg)−41.1℃)を得た。
<水酸基含有アクリル系樹脂(α’−1)の製造>
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口および温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、酢酸エチル62部、トルエン9部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.032部を仕込み還流温度まで加熱し、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a3)10部、n−ブチルアクリレート(a2)90部の混合モノマーを2時間滴下後1時間加熱し、さらにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)酢酸エチル溶液を適宜追加しながら還流温度で5.5時間反応させた。その後、酢酸エチルにて希釈して水酸基含有アクリル系樹脂(α’−1)溶液(固形分34.9重量%、粘度5100mPa・s/25℃、重量平均分子量78万、分散度5.4、ガラス転移温度(Tg)−52.5℃)を得た。
<水酸基含有アクリル系樹脂(α’−2)の製造>
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口および温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、酢酸エチル62部、トルエン9部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.032部を仕込み還流温度まで加熱し、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a3)28部、n−ブチルアクリレート(a2)62部、メチルメタクリレート(a2)10部の混合モノマーを2時間滴下後1時間加熱し、さらにアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)酢酸エチル溶液を適宜追加しながら還流温度で5.5時間反応させた。その後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(α’−2)溶液(固形分39.7重量%、粘度5500mPa・s/25℃、重量平均分子量60万、分散度5.0、ガラス転移温度(Tg)−35.3℃)を得た。
<エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A−1)の調製>
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)中のアクリル酸(a1)100mol%に対して、ビニルエーテル基含有アクリル酸エステル類(β)としてアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(以下、「VEEA」と称する)(日本触媒社製)を50mol%追加し、80℃で20時間反応させ、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A−1)を得た。また、酸価測定によって得たカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)中のアクリル酸に対するヘミアセタール化率は49%(VEEAのカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)に対するエチレン性不飽和基導入率は98%)、エチレン性不飽和基の含有量は86mmol/100gであった。
<エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A−2)の調製>
上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)中のアクリル酸100mol%に対して、ビニルエーテル基含有アクリル酸エステル類(β)としてVEEAを100mol%追加し、80℃で20時間反応させ、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A−2)を得た。また、酸価測定によって得たカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)中のアクリル酸に対するヘミアセタール化率は73%(VEEAのカルボキシル基含有アクリル系樹脂(α−1)に対するエチレン性不飽和基導入率は73%)、エチレン性不飽和基の含有量は118mmol/100gであった。
<エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−1)の調製>
上記水酸基含有アクリル系樹脂(α’−1)中の2−ヒドロキシエチルアクリレート100mol%に対して、40mol%の2−メタクリロイルオキシエチルアクリレート(以下、「MOI」と称する)(昭和電工社製)とウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウレートを適宜追加し、50℃で18時間反応させ、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−1)を得た。MOIによるウレタン化率は40%、エチレン性不飽和基の含有量は33mmol/100gであった。
<エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−2)の調製>
上記水酸基含有アクリル系樹脂(α’−2)中の2−ヒドロキシエチルアクリレート100mol%に対して、75mol%のMOIとウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウレートを適宜追加し、50℃で18時間反応させ、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−2)を得た。MOIによるウレタン化率は75%、エチレン性不飽和基の含有量は59mmol/100gであった。
<エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−3)の調整>
上記水酸基含有アクリル系樹脂(α’−2)中の2−ヒドロキシエチルアクリレート100mol%に対して、80mol%のMOIとウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウレートを適宜追加し、50℃で18時間反応させ、エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A’−3)を得た。MOIによるウレタン化率は80%、エチレン性不飽和基の含有量は148mmol/100gであった。
<架橋剤(B)>
架橋剤(B−1)として以下のものを用意した。
・コロネートL55E(トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体、東ソー社製)
<光重合開始剤(C)>
光重合開始剤(C−1)として以下のものを用意した。
・Omnirad184(アセトフェノン類、IGM RESINS社製)
<実施例1〜6、比較例1〜9>
上記のようにして調製、準備したエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A−1、A−2)および(A’−1、A’−2、A’−3)100部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製「コロネートL−55E」)を下記の表1の通りに添加したものに、光重合開始剤(IGM RESINS社製「Omnirad184」)を1部混合し、これを酢酸エチルにて固形分濃度を30重量%に調液し、粘着剤組成物溶液を得た。
更に、得られた粘着剤組成物溶液を重剥離38μmポリエステル系離型シート(三井化学東セロ社製:ルミラーSP03−38BU)に乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、80℃で5分間乾燥した後、軽剥離38μmポリエステル系離型シート(三井化学東セロ社製:ルミラーSP01−38BU)に貼合し、40℃の環境下で4日間エージングし、粘着シートを得た。
得られた粘着剤組成物および粘着シートについて、以下の通り評価を行った。評価結果を後記表1に示す。
<ゲル分率>
得られた粘着シートを40mm×40mmに裁断した後、軽剥離38μmポリエステル系離型シートを剥がし、粘着剤層側を50mm×100mmのSUSメッシュシート(200メッシュ)に貼合してから、重剥離38μmポリエステル系離型シートを剥がしSUSメッシュシートの長手方向に対して中央部より折り返してサンプルを包み込んだ後、酢酸エチル250gの入った密封容器にて24時間浸漬した際の、酢酸エチル浸漬前後の粘着剤層の重量変化から下記式によりゲル分率を求めた。
ゲル分率(重量%)=酢酸エチル浸漬後の粘着剤層の重量(g)
/酢酸エチル浸漬前の粘着剤層の重量(g)×100
<活性エネルギー線照射前の粘着力>
上記で得られた粘着シートから25mm×100mmの試験片を作製し、軽剥離38μmポリエステル系離型シートを剥がし、ステンレス板(SUS304BA板)に23℃、50%RHの雰囲気下にて重量2kgのゴムローラーを2往復させて加圧貼付し、同雰囲気下で30分放置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。評価基準は下記の通りである。
(評価基準)
○・・・10.0N/25mm以上
△・・・5.0N/25mm以上、10.0N/25mm未満
×・・・5.0N/25mm未満
<活性エネルギー線照射後の粘着力>
上記で得られた粘着シートから25mm×100mmの試験片を作製し、軽剥離38μmポリエステル系離型シートを剥がし、ステンレス板(SUS304BA板)に23℃、50%RHの雰囲気下にて重量2kgのゴムローラーを2往復させて加圧貼付し、同雰囲気下で30分間放置した後、80Wの高圧水銀灯を1灯を用いて、ガラス板側から紫外線照射(積算照射量250mJ/cm2)を施し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間静置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。評価基準は下記の通りである。
(評価基準)
○・・・1N/25mm未満
×・・・1N/25mm以上
<活性エネルギー線照射・加熱後粘着力>
上記で得られた粘着シートから25mm×100mmの試験片を作製し、軽剥離38μmポリエステル系離型シートを剥がしたうえで、ステンレス板(SUS304BA板)に23℃、50%RHの雰囲気下にて重量2kgのゴムローラーを2往復させて加圧貼付し、さらに80Wの高圧水銀灯を1灯を用いて、ガラス板側から紫外線照射(積算照射量250mJ/cm2)を施し、150℃に加熱したオーブンジェット乾燥機に30分間投入した。乾燥機から取り出し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間冷却した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
(評価基準:粘着力)
◎・・・10.0N/25mm以上
○・・・2.0N/25mm以上10.0N/25mm未満
×・・・2.0N/25mm未満
上記で測定した活エネルギー線照射後の粘着力と活性エネルギー線照射・加熱後粘着力から下記式より加熱による粘着力上昇率(%)を求めた。
加熱による粘着力上昇率(%)
=活性エネルギー線照射・加熱後粘着力/活性エネルギー線照射後の粘着力×100
Figure 0006927114
アクリル系樹脂の側鎖に、エチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有するエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)を含有する実施例1〜6品は、活性エネルギー線照射前の粘着力および活性エネルギー線照射後の剥離性(微粘着性)に優れるものであった。また、実施例1〜6品は、活性エネルギー照射後の粘着力が低い状態であっても、熱を加えることによって、再び粘着力を上昇させることができた。
一方、アクリル系樹脂の側鎖に、エチレン性不飽和基含有構造を有してはいるものの、特定のエチレン性不飽和基含有構造部位(x)ではないエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂である比較例1、3〜5品は、活性エネルギー線照射により粘着力は低下するものの、活性エネルギー線照射前の粘着力が不充分であり、さらに、活性エネルギー線照射後に熱を加えても、粘着力の上昇はみられなかった。
また、同じくエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有さないエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂を含有する比較例2、6〜9品は、活性エネルギー線照射後の剥離性には優れるものの、その後熱を加えても粘着力の上昇はみられないものであった。
本発明の粘着剤組成物は、電子基板、半導体ウエハ、ガラス加工品、金属板、プラスチック板等を加工する際の一時的な表面保護用粘着フィルムに好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. アクリル系樹脂の側鎖に、下記一般式(1)で示されるエチレン性不飽和基含有構造部位(x)を有するエチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)および架橋剤(B)を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
    Figure 0006927114
  2. 上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)におけるエチレン性不飽和基の含有量が30〜500mmol/100gであることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 上記エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂(A)が、水酸基を含有することを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤組成物。
  4. 更に、光重合開始剤(C)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着剤組成物が架橋された粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
  6. 活性エネルギー線照射により粘着剤層が硬化され剥離可能となることを特徴とする請求項5記載の粘着シート。
  7. 粘着剤層の下記条件(1)での活性エネルギー線照射後の粘着力が0.01〜1N/25mm未満で、下記条件(2)での加熱後の粘着力が1〜30N/25mmであることを特徴とする請求項5または6記載の粘着シート。
    条件(1):80Wの高圧水銀灯を1灯用いて、積算照射量250mJ/cm2の紫外線照射を施し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間静置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定したときの粘着力。
    条件(2):80Wの高圧水銀灯を1灯用いて、積算照射量250mJ/cm2の紫外線照射を施し、150℃に加熱した乾燥機に30分間投入し、その後、乾燥機から取り出し、23℃、50%RHの雰囲気下で30分間冷却した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定したときの粘着力。

JP2018060187A 2018-03-27 2018-03-27 粘着剤組成物および粘着シート Active JP6927114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018060187A JP6927114B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 粘着剤組成物および粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018060187A JP6927114B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 粘着剤組成物および粘着シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019172747A JP2019172747A (ja) 2019-10-10
JP6927114B2 true JP6927114B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=68167712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018060187A Active JP6927114B2 (ja) 2018-03-27 2018-03-27 粘着剤組成物および粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6927114B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7392483B2 (ja) * 2020-01-16 2023-12-06 三菱ケミカル株式会社 粘着剤組成物および粘着シートならびにアクリル系樹脂
WO2024106385A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 日東電工株式会社 粘着シート
WO2024106388A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 日東電工株式会社 粘着シート
WO2024106389A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 日東電工株式会社 粘着シート

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60209864T2 (de) * 2001-11-01 2007-01-11 Nippon Shokubai Co. Ltd. (Meth)acryloylgruppe-enthaltende Verbindung und Verfahren zu derer Herstellung
JP2008266591A (ja) * 2007-03-26 2008-11-06 Nippon Shokubai Co Ltd 表面保護フィルムロールおよびその連続製造方法
JP2009096857A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Nippon Shokubai Co Ltd 硬化性組成物およびその成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019172747A (ja) 2019-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6927114B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着シート
CN111876092A (zh) 增强薄膜
WO2011136141A1 (ja) アクリル系樹脂溶液、アクリル系粘着剤組成物、アクリル系粘着剤、粘着シート、光学部材用アクリル系粘着剤、粘着剤層付き光学部材
JP7259327B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物
JP7172604B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP5721537B2 (ja) 光学部材用アクリル系粘着剤及び粘着剤層付き光学部剤
US20210403774A1 (en) Adhesive composition, adhesive agent, and adhesive tape
JP7434754B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP5888839B2 (ja) アクリル系粘着剤の製造方法、粘着シートの製造方法
JP7167784B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着シート
JP6984519B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着シート
JP7400572B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP7392483B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着シートならびにアクリル系樹脂
JP5196894B2 (ja) 樹脂組成物、一時表面保護用粘着剤、粘着シート、及び粘着シートの使用方法、並びに粘着シートの製造方法
KR102540270B1 (ko) 점착제 조성물, 점착 시트 및 에틸렌성 불포화기 함유 아크릴계 수지의 제조 방법
JP6984550B2 (ja) エチレン性不飽和基含有アクリル系樹脂の製造方法
JP7346842B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP7251203B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
TWI839336B (zh) 活性能量射線硬化性剝離型黏著劑組成物
JP7251202B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP7255373B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物および剥離型粘着シート
JP2022051554A (ja) 粘着剤組成物および粘着シート、並びにアクリル系樹脂
JP2023140771A (ja) 粘着シート
JP2018083934A (ja) 無溶剤型粘着剤組成物、それを用いて得られる粘着剤、光学部材用粘着シート、光学部材用基材レス両面粘着シート、粘着剤層付き光学部材、画像表示装置
JP2022023819A (ja) 活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤組成物、活性エネルギー線硬化性剥離型粘着シートおよび活性エネルギー線硬化性剥離型粘着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180327

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20190510

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210719

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6927114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151