JP6923174B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、体液の横漏れや後漏れを抑制した吸収性物品に関する。
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿や血液等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。ここで、従来、吸収性物品においては、体液の吸収性を改善するため、トップシートから吸収体に亘るエンボス加工を施すことが広く行われている。また、軽失禁パッドや生理用ナプキン等においては、着用時のフィット性を向上させる目的も兼ねて、吸収体中高部を設ける方法や吸収性物品の長手方向両側縁部にチャネルエンボスを設ける方法が用いられている。
着用時のフィット性を向上させた吸収性物品としては、例えば、特許文献1に、トップシート、バックシート及び吸収体を有し、吸収性物品の少なくとも後方中央部に肌当接面側に***する中高部を有し、かつ、中高部に対応する吸収体の非肌当接面側に前記吸収性物品の長手方向に沿って断続的な凹状のチャネルエンボスが形成されている吸収性物品が開示されている。また、特許文献2には、少なくともトップシート、バックシート、及び吸収体を有し、身体接触側表面における、吸収体の中央領域の長手方向両側縁部にチャネルエンボスが配置され、かつ複数の点状の圧搾部が間隔を空けて配置された吸収性物品が開示されている。
特許文献1の吸収性物品においては、後方部分のフィット性の向上により、体液の後漏れを効果的に防止できるとされている。また、特許文献2の吸収性物品においては、その幅方向中央部に***された体液は幅方向に広がり、チャネルエンボスに達した後、チャネルエンボスを伝わって前後方向に拡散するものとされている。
特許第4492957号公報 特開2010−148708号公報
しかしながら、特許文献1及び2のいずれの吸収性物品においても、特に、一度に多量の体液が***された際には、体液のチャネルエンボスへの誘導性や吸収体全体へ分散性が十分ではないことに加え、吸収性物品のフィット性が十分ではなく、体液の横漏れや後漏れが生じる可能性があった。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、体液のチャネルエンボスへの誘導性や吸収体全体への分散性を向上させることにより、体液の横漏れや後漏れを抑制した吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、排尿領域を囲って形成される第一のチャネルエンボスと、前部から後部に至る略楕円形の第二のチャネルエンボスと、第一のチャネルエンボスと第二のチャネルエンボスを幅方向に連結する誘導溝と、を有する吸収性物品によれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有し、着用者の腹側にあてがわれる前部、着用者の股間にあてがわれる股部、及び着用者の背側にあてがわれる後部、に区分される吸収性物品であって、前記吸収性物品は、股部に位置する排尿領域を囲って形成される第一のチャネルエンボスと、前部から後部に至る略楕円形の第二のチャネルエンボスと、第一のチャネルエンボスと第二のチャネルエンボスを幅方向に連結する誘導溝と、を有する吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記吸収体は、少なくとも後部において、圧縮された圧縮部と、前記圧縮部よりも***した中高部と、を有し、前記中高部は、第二のチャネルエンボスの内方若しくは外方に、又は第二のチャネルエンボスの内縁に沿って、位置することを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の吸収性物品であって、前記トップシートは、3次元の凹部及び凸部を有するマッチドエンボスパターンを有することを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品であって、上層吸収体と下層吸収体の二層を有し、前記上層吸収体において、排尿領域の中心部を通過する、長手方向に平行なスリットを有することを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の吸収性物品であって、第二のチャネルエンボスの溝幅は、股部から前部及び後部にかけて徐々に狭くなることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の吸収性物品であって、後部における第二のチャネルエンボスにより形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法が、股部における第二のチャネルエンボスにより形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法と比較して狭いことを特徴とするものである。
本発明の吸収性物品によれば、二つのチャネルエンボスが設けられており、かつ、当該チャネルエンボスは誘導溝で連結されていることから、体液のチャネルエンボスへの誘導や吸収体全体への分散をスムーズにすることができ、着用時の体液の横漏れや後漏れを抑制することができる。
本発明の吸収性物品をトップシート側から見た平面図である。 図1におけるX−X断面図である。 図1におけるX−X断面図である。
以下、図1から図3を参照して、本発明の実施形態に係る吸収性物品1について詳細に説明する。なお、本実施形態の説明においては、全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。本明細書における以下の説明において、体液とは、尿、血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出される液体をいう。さらに、吸収性物品1の着用時とは、吸収性物品1の装着時及び装着後の少なくとも一方を示す。なお、本明細書の説明において、吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書において、吸収性物品1の身体接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の肌に当接する表面を指し、衣類接触側表面とは、吸収性物品1の着用時に着用者の衣類に接触する表面を指す。
<吸収性物品>
図1は、本発明の吸収性物品1をトップシート側から見た平面図である。本発明の実施形態に係る吸収性物品1としては、図1に示すような軽失禁パッドが例示されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、軽失禁ライナー、生理用ナプキン、その他の吸収性物品であってもよい。吸収性物品1は、身体接触側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類接触側表面に配置された液不透過性のバックシート30と、トップシート10及びバックシート30の間に配置された吸収体20と、を備え、これにより、吸収体20は、トップシート10とバックシート30との間に挟まれた構造となっている。吸収性物品1は、着用者の腹側にあてがわれる前部1aと、着用者の股間にあてがわれる股部1bと、着用者の背側にあてがわれる後部1c、に区分される。また、吸収性物品1は、股部1bに位置する排尿領域を囲って形成される第一のチャネルエンボス40と、前部1aから後部1cに至る略楕円形の第二のチャネルエンボス50と、第一のチャネルエンボス40と第二のチャネルエンボス50を幅方向に連結する誘導溝60と、を有する。
[トップシート]
トップシート10は、吸収体20に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体20を挟んで、バックシート30と対向して配置されている。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような基材、例えば、エアスルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
不織布としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊維やレーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法のほか、スパンレース法やスパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものも用いることができる。加工性及び強度の点から、トップシート10の坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を適用してもよい。トップシート10は、着用者の股部が位置づけられる長手方向中央に括れ部を有する砂時計形状、略矩形状等の形状を有していてもよく、吸収体20の側縁よりも若干外方に延在して設けられていてもよい。
なお、本発明においては、吸収体20の上面への体液の拡散を促進するため、トップシート10と吸収体20との間に、液拡散性シートを設けてもよい。斯かる液拡散性シートとしては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の不織布や、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布を挙げることができる。液拡散性シートの厚さは0.1mm以上であることが好ましく、その坪量は15g/m以上であることが好ましい。液拡散性シートの形状は、特に制限はないが、尿等の液体がくまなく吸収体20に拡散するよう、吸収体20の表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
(マッチドエンボスパターン)
本発明においては、トップシート10が、3次元の凹部及び凸部を有するマッチドエンボスパターンを有することが好ましい。ここで、マッチドエンボスパターンとは、例えば、特表2002−512660号公報に開示されるものであり、多数の凸体を有する凸ローラと、凸体と相補的な多数の凹体を有する凹ローラとで、凸体と凹体がかみ合うように不織布を挟み込み、必要に応じて熱を付与することにより形成されるものである。トップシート10が、このようなマッチドエンボスパターンを有することにより、トップシート10を、嵩高く維持することができる。本発明においては、トップシート10の厚みは、好ましくは、1mm以上5mm以下となり、より好ましくは、2mm以上4mm以下となる。
また、トップシート10にマッチドエンボスパターンが付与されていることにより、トップシート10の平面内に凹部と凸部が形成されるので、トップシート10の平面方向の通気性が良好に維持されるとともに、トップシート10に体液が接触した場合に、トップシート10が体液を保持しやすくなる。これらの効果は、いずれも、吸収性物品1の吸収性能や、逆戻り性の改善に寄与することとなる。
トップシート10が有するマッチドエンボスパターンのパターン形状は、円形、楕円形、多角形、長手方向若しくは幅方向に延びる互いに平行な直線、又は互いに並行する曲線であることが好ましく、多角形の場合は、縦方向の寸法が横方向の寸法よりも長くてもよく、横方向の寸法が縦方向の寸法よりも長くてもよい。より好ましい態様において、本発明の吸収性物品1におけるトップシート10が有するマッチドエンボスパターンは、六角形又は正六角形の凹部と、六角形又は正六角形の凹部とが連続して構成されるハニカムパターンであることが好ましい。
トップシート10が有するマッチドエンボスパターンの凹部の面積率は、5%以上90%以下であることが好ましく、15%以上80%以下であることがより好ましい。面積率を上記の範囲内のものとすることにより、マッチドエンボスパターンの3次元形状が十分に維持され、トップシート10の嵩高さが良好に維持される。
[バックシート]
バックシート30は、吸収性物品1の外部に体液が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート30の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート30は、着用者の股部が位置づけられる長手方向中央に括れ部を有する砂時計形状、略矩形状等の形状を有していてもよく、吸収体20の側縁より若干外方に延在して設けられていてもよい。バックシート30の衣類接触側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。吸収性物品1が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性物品1の包装シートと一体となっていてもよい。トップシート10及びバックシート30は、長手方向端部等、端部の少なくとも一部において、吸収体20を挟まずに、ホットメルト接着剤やヒートシール等により固着されるフラップを形成していてもよい。
[吸収体]
吸収体20は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(以下、SAPとも称する)と、を含有する。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体20の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
吸収体20に用いられるSAPとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体20のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上60質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体20において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成した積層マットの形態であることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体20の形状の安定化の目的から、吸収体20をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
(圧縮部及び中高部)
吸収体20は、少なくとも後部1cにおいて、圧縮された圧縮部21と、圧縮部21よりも***した中高部22と、を有することが好ましく、中高部22は、後述する第二のチャネルエンボス50の内方若しくは外方に、又は第二のチャネルエンボスの内縁に沿って、位置することが好ましい。中高部22を有することにより、臀部における吸収性物品1のフィット性を向上することができる。また、圧縮部21を設けることにより、後部1cにおける吸収性物品1の厚さが薄くなり、吸収性物品1を着用していることを、目立ちにくくすることができる。また、中高部22は、図1及び図3に示すように、第二のチャネルエンボス50の内方に位置することがより好ましい。中高部22が、第二のチャネルエンボス50の内方に位置することで、中高部22の***がより明瞭になり、フィット性が良好となり、吸収性物品1からの後漏れを効果的に抑制することができる。なお、本発明において、中高部とは、圧縮部を設けることにより、吸収体の厚みが、圧縮部の吸収体の厚みよりも厚くなった部位のことであり、吸収体の圧縮部以外の部位に比して、吸収体の厚みが厚くなった部位をさすわけではない。
圧縮部21は、例えば、平面略U字形状の金型を、吸収体20の後部1cに押し当て、必要に応じて熱を加える方法で形成することができる。このようにして、少なくとも後部1cに位置する吸収体20において、圧縮部21が形成されることにより、圧縮部21よりも***した中高部22が形成される。また、圧縮部21は、図1に示すように、後部1cだけでなく、後部1cから股部1bにかけて形成されていてもよい。
後部1cに位置する吸収体20における圧縮部21の厚みは、中高部22の厚みに対して、20%以上90%以下であることが好ましく、30%以上80%以下であることがより好ましい。圧縮部21の厚さを上記の範囲内のものとすることにより、臀部における吸収性物品1のフィット性を向上することができ、更に、吸収性物品1を着用していることを目立ちにくくすることができる。圧縮部21の厚さは、中高部22の厚さとの関係で上記の条件を充足する範囲内で、2mm以上13mm以下とすることが好ましい。
(スリット)
吸収体20は、上層吸収体と下層吸収体の二層を有し、前記上層吸収体において、排尿領域の中心部を通過する、長手方向に平行なスリット23を有することが好ましい。スリット23を設けることにより、排尿領域の体液の分散性を向上させることができる。この場合、上層吸収体と下層吸収体の長手方向及び幅方向の寸法は、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法より大きくてもよく、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法と同じであってもよく、上層吸収体の寸法が下層吸収体の寸法より小さくてもよい。
スリット23の溝の全長は、15mm以上80mm以下であることが好ましく、スリット23の溝幅は、3mm以上10mm以下であることがより好ましい。また、上記スリット23の深さは、2mm以上15mm以下とすることが好ましい。上層吸収体が有するスリット23の溝の全長、溝幅及び深さを上記の範囲内のものとすることにより、***された体液の排尿領域における分散性を向上することができる。
[第一のチャネルエンボス]
本発明における吸収性物品1は、図1に示すように、股部1bに位置する排尿領域を囲って形成される第一のチャネルエンボス40を有する。第一のチャネルエンボス40を有することにより、排尿領域に***された体液の分散性を向上することができる。
ここで、本発明の吸収性物品1における第一のチャネルエンボス40の溝幅は、1mm以上5mm以下であることが好ましく、2m以上4mm以下であることがより好ましい。第一のチャネルエンボス40の溝幅を上記の範囲内のものとすることにより、***された体液の分散性を効果的に向上することができる。
本発明の吸収性物品1における第一のチャネルエンボス40の深さは、股部1bの吸収体20の厚みに対して、10%以上90%以下であることが好ましく、20%以上80%以下であることがより好ましい。第一のチャネルエンボス40の深さを上記の範囲内のものとすることにより、吸収体20の吸収性能を良好に維持しつつも、第一のチャネルエンボス40の底部及び周囲の吸収体20の密度が高密度となるため、***された体液を迅速に分散させることができる。第一のチャネルエンボス40の深さは、股部1bの吸収体20の厚さとの関係で上記の条件を充足する範囲内で、1mm以上12mm以下とすることが好ましい。
第一のチャネルエンボス40の形状は、特に限定されないが、体液の分散性を考慮して、丸みを帯びた略円形又は略楕円形であることが好ましい。排尿領域に***された体液の分散性の観点から、第一のチャネルエンボス40により形成されるエンボスパターンの長手方向の寸法は、30mm以上80mm以下、幅方向の寸法は20mm以上70mm以下、とすることが好ましい。
[第二のチャネルエンボス]
本発明の吸収性物品1は、図1に示すように、前部1aから後部1cに至る略楕円形の第二のチャネルエンボス50を有する。また、第二のチャネルエンボス50は、少なくとも、股部1bにおける第一のチャネルエンボス40及び後部1cに位置する吸収体20の中高部22よりも、外方に位置する。このように、吸収性物品1に第二のチャネルエンボス50を設けることにより、後述する誘導溝60の効果と相俟って、体液の分散性を向上し、吸収性物品1からの体液の横漏れや後漏れを効果的に抑制することができる。
本発明の吸収性物品1は、図1に示すように、本発明において、第二のチャネルエンボス50は、略楕円形の形状を有しており、吸収性物品1の幅方向中心線を軸として左右対称に設けられており、かつ、吸収性物品1の長手方向両端部において弧を描く構成となっていることが好ましい。
なお、本発明の吸収性物品1において、図1、図2及び図3に示すように、股部1bの第二のチャネルエンボス50の溝幅は、股部1bから前部1a及び後部1cにかけて徐々に狭くなることが好ましい。股部1bから前部1a及び後部1cにかけて徐々に狭くなる構成を採用することにより、前部1a及び後部1cに伝わった体液の波の高さが高まって、長手方向に素早く移動するとともに、第二のチャネルエンボス50の側壁との接触面積が増加して、体液がすばやく付近の吸収体20に吸収されることとなる。なお、第二のチャネルエンボス50の溝幅は、股部1bにおいては、2mm以上12mm以下であることが好ましく、3mm以上6mm以下であることがより好ましい。また、第二のチャネルエンボス50の溝幅は、体液と吸収体20との接触面積を増加させるために、前部1a及び後部1cにおいては、1mm以上6mm以下であることが好ましく、1mm以上3mm以下であることがより好ましく、長手方向両端部に近づくほど、徐々に狭くなることが好ましい。第二のチャネルエンボス50の溝幅を上記の範囲内のものとすることにより、上記の効果に加えて、***された体液を第二のチャネルエンボス50で確実に保持し、かつ長手方向両端部に迅速に拡散させることができる。
本発明の吸収性物品1における第二のチャネルエンボス50の深さは、圧縮されていない吸収体20の厚みに対して、5%以上60%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがより好ましい。一方で、図3に示すように、後部1cに位置する吸収体20の圧縮部21と第二のチャネルエンボス50とが、重複する領域においては、第二のチャネルエンボス50は、必然的に浅くなる。第二のチャネルエンボス50の深さを上記の範囲内のものとすることにより、***された体液を第二のチャネルエンボス50で確実に保持し、***された体液を迅速に分散させることができる。第二のチャネルエンボス50の深さは、吸収体20が圧縮されていない領域においては、2mm以上10mm以下、圧縮部21と第二のチャネルエンボス50とが重複する領域においては、1mm以上10mm以下、とすることが好ましい。
本発明の吸収性物品1においては、図1に示すように後部1cにおける第二のチャネルエンボス50により形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法が、股部1bにおける第二のチャネルエンボス50により形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法と比較して狭いことが好ましい。このように、第二のチャネルエンボス50により形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法を工夫することで、後部1cにおいて、第二のチャネルエンボス50の内方に位置する中高部22が存在する領域と臀部とのフィット性を効果的に向上させることができる。第二のチャネルエンボス50により形成されるエンボスパターンの長手方向の寸法は、100mm以上270mm以下、股部1bにおける幅方向の寸法は、50mm以上80mm以下、後部1cにおける幅方向の寸法は、5mm以上20mm以下、とすることが好ましい。
[誘導溝]
本発明の吸収性物品1は、第一のチャネルエンボス40と第二のチャネルエンボス50を幅方向に連結する誘導溝60を有する。誘導溝60が第一のチャネルエンボス40と第二のチャネルエンボス50を連結することにより、排尿領域に***された体液を第二のチャネルエンボス50へ迅速に移動することができる。特に、一度に多量の体液が***された際に、誘導溝60は、効果的に機能する。また、誘導溝60を設けることにより、吸収性物品1が曲がりやすくなり、吸収性物品1を装着しやすくすることができる。
ここで、本発明の吸収性物品1における誘導溝60の溝幅は、1mm以上5mm以下であることが好ましく、2mm以上4mm以下であることがより好ましい。誘導溝60の溝幅を上記の範囲内のものとすることにより、***された体液の分散性を向上することができる。
本発明の吸収性物品1における誘導溝60の深さは、股部1bの吸収体20の厚みに対して、10%以上90%以下であることが好ましく、20%以上80%以下であることがより好ましい。誘導溝60の深さを上記の範囲内のものとすることにより、誘導溝60の吸収性能を良好に維持しつつも、誘導溝60の底部及び周囲の吸収体20の密度が高密度となるため、排尿領域に***された体液を第二のチャネルエンボス50に迅速に誘導させることができる。誘導溝60の深さは、股部1bの吸収体20の厚さとの関係で上記の条件を充足する範囲内で、1mm以上12mm以下とすることが好ましい。
[第三のチャネルエンボス]
なお、本発明においては、図1に示すように、前部1aにおける第二のチャネルエンボス50と連結する、略U字状の第三のチャネルエンボス51を追加で設けてもよい。第三のチャネルエンボス51を設けることにより、吸収性物品1の吸収体全体への分散性をより向上させることができる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。例えば、吸収体20については、このトップシート10とバックシート30との間に、予め中高部22及び圧縮部21を設けた吸収体20を挟持する。そして、トップシート10から吸収体20に亘る第一のチャネルエンボス40、第二のチャネルエンボス50及び誘導溝60を形成させつつ、トップシート10とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。最後に、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折り等にして折り畳めばよい。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
1a 前部
1b 股部
1c 後部
10 トップシート
20 吸収体
21 吸収体(圧縮部)
22 吸収体(中高部)
23 スリット
30 バックシート
40 第一のチャネルエンボス
50 第二のチャネルエンボス
51 第三のチャネルエンボス
60 誘導溝

Claims (5)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有し、
    着用者の腹側にあてがわれる前部、着用者の股間にあてがわれる股部、及び着用者の背側にあてがわれる後部、に区分される吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、股部に位置する排尿領域を囲って形成され、長手方向の寸法が30mm以上80mm以下、幅方向の寸法が20mm以上70mm以下の領域において、溝幅が1mm以上5mm以下で、深さが1mm以上12mm以下である第一のチャネルエンボスと、前部から後部に至る略楕円形の第二のチャネルエンボスと、第一のチャネルエンボスと第二のチャネルエンボスを幅方向に連結する誘導溝と、を有し、かつ、
    前記吸収体は、少なくとも後部において、圧縮された圧縮部と、前記圧縮部よりも***した中高部と、を有し、
    前記中高部は前記股部から前記後部に向けて幅方向中央において長手方向に1本凸状に延設されており、前記圧縮部は前記中高部に隣接して前記後部の幅方向側端及び長手方向後端まで広がり、
    前記中高部は、第二のチャネルエンボスの内方又は第二のチャネルエンボスの内縁に沿って、位置する吸収性物品。
  2. 前記トップシートは、3次元の凹部及び凸部を有するマッチドエンボスパターンを有する、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、上層吸収体と下層吸収体の二層を有し、前記上層吸収体において、排尿領域の中心部を通過する、長手方向に平行なスリットを有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 第二のチャネルエンボスの溝幅は、股部から前部及び後部にかけて徐々に狭くなる、請求項1からのいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 後部における第二のチャネルエンボスにより形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法が、股部における第二のチャネルエンボスにより形成されるエンボスパターンの幅方向の寸法と比較して狭いことを特徴とする、請求項1からのいずれかに記載の吸収性物品。
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