JP6914399B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過電流時にスイッチ素子がターンオフする際に発生するサージ電圧を低減させつつ、ボディダイオードに流れる還流電流を抑制する電力変換装置を得る。【解決手段】スイッチング素子8とスイッチング素子9とを直列接続したコンバータ部5と、スイッチング素子8とスイッチング素子9の接続点を流れる電流を検出する電流センサ11と、電流センサ11の検出電流が過電流であることを検出する過電流検出部19a、19bと、を備え、スイッチング素子8とスイッチング素子9との何れか一方を規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させ、他方を規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させる。【選択図】図1

Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
昨今、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、電気自動車(EV)、および燃料電池車(FCV)といった電動パワートレインを搭載した自動車(以下、電動化車両という。)が普及している。これらの電動化車両には、従来のガソリンエンジン車の構成に加えて、車両を推進するモータと当該モータを駆動する電力変換装置、および高圧バッテリ又は補機バッテリを充填する電力変換装置が搭載されている。
電力変換装置に設けられるスイッチ素子のターンオフ時には、サージ電圧が発生することが知られている。このサージ電圧の大きさは、直流電源線である母線のインダクタンス成分と、ターンオフ時にその母線に流れていた電流の値とに依存する。各スイッチ素子の耐圧、および電圧が印加されるバスバー等の金属部材間の絶縁距離は、サージ電圧を考慮して決定される。
また、異常が検出された場合に、保護動作としてオン状態のスイッチ素子をターンオフする。母線電流の過電流時において、保護動作時に急激にターンオフするとサージ電圧が過大となり、スイッチ素子が破壊する恐れがある。そこで、スイッチ素子をソフト遮断することが望ましい。
ソフト遮断とは、通常動作時にターンオフする場合と比較して、スイッチ素子の状態をオン状態から緩やかにオフ状態へ遷移させること、即ち、スイッチ素子のゲート電圧を時間をかけて降下させることを指す。
例えば、特許文献1には、負荷電流の過電流が検知された場合にスイッチ素子をソフト遮断する信号を生成し、対応する駆動回路がソフト遮断するインバータ回路が開示されている。
特開2016−181986号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたインバータ回路においては、負荷電流の過電流時にソフト遮断によるサージ電圧発生の抑制はできるものの、スイッチ素子のソフト遮断後の還流電流については言及されていない。還流電流とは、モータなどのコイル成分を持った誘導負荷に流れる電流を遮断しようとすると誘導負荷に流れ続けようとする電流であり、スイッチ素子のボディダイオードを通る。
ボディダイオードは、一般的なダイオードと同様に、短時間であるが連続通電可能電流より大きな許容電流値である短時間定格電流が定められているが、過電流がボディダイオードの短時間定格電流を超えればスイッチ素子の破壊に至る可能性がある。短時間定格電流を大きくしようとするとスイッチ素子に流れる電流密度を下げる必要があり、即ち、スイッチ素子のチップ面積を拡大する必要があり、スイッチ素子の高コスト化、電力変換装置の大型化となる課題が発生する。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、過電流時にスイッチ素子がターンオフする際に発生するサージ電圧を低減させつつ、ボディダイオードに流れる還流電流を抑制する電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、下アームを構成する第1スイッチと上アームを構成する第2スイッチとの直列回路で構成された第1スイッチ素子対と、上記第1スイッチと上記第2スイッチとの接続点に接続された第1誘導性負荷と、上記第1誘導性負荷に流れる電流を検出する第1電流検出手段と、上記第1スイッチおよび上記第2スイッチを制御する制御部と、を備え、
上記制御部は、上記第1スイッチおよび上記第2スイッチを制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、上記第1電流検出手段の検出電流が過電流であることを検出する第1過電流検出部と、上記第1過電流検出部が上記過電流を検出した時、上記第1スイッチと上記第2スイッチとの何れか一方を規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させ、他方を規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるオン/オフ駆動部と、を備えたことを特徴とする。
本願に開示される電力変換装置によれば、スイッチ素子がターンオフする際に発生するサージ電圧を低減させつつ、ボディダイオードに流れる還流電流を抑制できる電力変換装置を得ることができる。
実施の形態1に係る電力変換装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における半導体スイッチ素子の切替モードを説明する図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における半導体スイッチ素子の切替モードを説明する図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における半導体スイッチ素子の切替モードを説明する図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における半導体スイッチ素子の切替モードを説明する図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における力行時のリアクトル電流の増減と半導体スイッチ素子のオン/オフ関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における回生時のリアクトル電流の増減と半導体スイッチ素子のオン/オフ関係を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における制御部を示す構成図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における電流センサ出力を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における正側過電流検出時のリアクトル電流と半導体スイッチ素子のオン/オフ状態を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における負側過電流検出時のリアクトル電流と半導体スイッチ素子のオン/オフ状態を示す図である。 従来の電力変換装置における正側過電流検出直前電流と直後電流を示す図である。 従来の電力変換装置における負側過電流検出直前電流と直後電流を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における正側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 実施の形態1に係る電力変換装置における負側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 一般的なMOSFETのスイッチング特性を示す図である。 一般的なMOSFETの回路図である。 実施の形態2に係る電力変換装置を示す構成図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における制御部を示す構成図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における正側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における負側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における正側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 実施の形態2に係る電力変換装置における負側過電流検出直前電流と直後電流および半導体スイッチ素子の状態遷移を示す図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の他の実施の形態を示す構成図である。 図24に示す電力変換装置の動作を説明する図である。 図24に示す電力変換装置の動作を説明する図である。
以下、本願に係る電力変換装置の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、各図において、同一または相当する部分については、同一符号を付して示し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置を示す構成図である。本実施の形態においては、電力変換装置が昇圧コンバータで構成される場合を例に挙げて説明する。
図1において、昇圧コンバータの入力端子Pi、Niには蓄電部1が接続されている。蓄電部1は直流電圧を出力する。蓄電部1は、例えばバッテリから構成される。ここで、本実施の形態に係る電力変換装置が電気自動車またはハイブリッド自動車に適用されている場合、蓄電部1は、代表的にはニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池から構成される。
次に、昇圧コンバータの回路構成について説明する。
電力変換装置を構成する昇圧コンバータは、図1に示すように、入力電圧検出回路2、入力コンデンサ3、第1誘導性負荷としてのリアクトル4a、コンバータ部5、平滑コンデンサ6、および出力電圧検出回路7を備えている。以下、これらの構成要素について説明する。
入力電圧検出回路2は、蓄電部1からの入力電圧Vの値を検出して、入力電圧Vの電圧検出値を出力する。入力コンデンサ3は、蓄電部1に対して並列に接続されている。入力コンデンサ3は、蓄電部1から入力される直流電流からリプル電流を除去するリプル電流抑制用コンデンサとして機能する。
入力コンデンサ3の後段には、リアクトル4aが接続されている。リアクトル4aの後段には、スイッチ回路としてのコンバータ部5が接続されている。コンバータ部5は、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を備えている。第2半導体スイッチ素子9は上アームのスイッチであり、第1半導体スイッチ素子8は下アームのスイッチである。上アームのスイッチである第2半導体スイッチ素子9と下アームのスイッチである第1半導体スイッチ素子8とは、第1スイッチ素子対を構成している。第1スイッチ素子対を構成する上アームの第2半導体スイッチ素子9と下アームの第1半導体スイッチ素子8とは直列に接続され、直列回路を構成している。
コンバータ部5の後段には、平滑コンデンサ6が接続されている。平滑コンデンサ6は、コンバータ部5から出力される直流電圧を平滑することにより、出力端子Po、No間に出力電圧Vを生成する。ここで、出力電圧Vは直流電圧である。また、出力電圧検出回路7は、平滑コンデンサ6からの出力電圧Vの値を検出して、出力電圧Vの電圧検出値を出力する。出力電圧検出回路7は、スイッチ回路としてのコンバータ部5の両端の電圧値を検出する電圧検出部として機能する。
ここで、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9は、トランジスタに内蔵寄生するボディダイオードを有するMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)である。第2半導体スイッチ素子9のドレイン端子は、平滑コンデンサ6の正極側に接続され、第1半導体スイッチ素子8のソース端子は、平滑コンデンサ6の負極側に接続されている。また、第2半導体スイッチ素子9のソース端子と第1半導体スイッチ素子8のドレイン端子とは、接続点10で互いに接続されている。
リアクトル4aは、インダクタンスL1を持つ誘導負荷であり、接続点10と入力コンデンサ3の正極側との間に接続されている。電流検出手段である電流センサ11は、誘導負荷であるリアクトル4aに流れるリアクトル電流Iを検出する。検出されたリアクトル電流Iが、信号線12aを介して制御部13に入力される。入力コンデンサ3の正極側から接続点10への向きに流れる電流を正電流とし、接続点10から入力コンデンサ3の正極側への向きに流れる電流を負電流とする。
次に、制御部13について説明する。
制御部13は、昇圧コンバータの動作を制御する。具体的には、制御部13は制御線14を介して第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9にゲート信号を送信し、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9をオン/オフ制御する。第1半導体スイッチ素子8のMOSFETは、制御部13から出力されるゲート信号Gate1aにより、規定のターンオン時間をかけてオフ状態からオン状態に遷移し、規定のターンオフ時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移する。第2半導体スイッチ素子9のMOSFETは、制御部13から出力されるゲート信号Gate1bにより、規定のターンオン時間をかけてオフ状態からオン状態に遷移し、規定のターンオフ時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移する。また、制御部13は、信号線12bを介して入力電圧検出回路2からの入力電圧Vの電圧検出値を取得し、信号線12cを介して出力電圧検出回路7から出力電圧Vの電圧検出値を取得する。なお、入力電圧Vおよび出力電圧Vは、共に、直流電圧である。また、制御部13には、外部信号線15を介して出力電圧指令値V*が入力される。
次に、制御部13による制御の概要について説明する。
制御部13は、昇圧コンバータから出力される出力電圧Vを制御する機能を有する。制御部13は、出力電圧Vが出力電圧指令値V*と等しくなるように、昇圧コンバータのゲート信号Gate1a、Gate1bを制御する。昇圧コンバータの出力側から電力が出力される動作のときを力行と称し、リアクトル4aには正電流が流れる。昇圧コンバータの出力側へ電力が入力される動作のときを回生と称し、リアクトル4aには負電流が流れる。
以下、実施の形態1に係る電力変換装置としての昇圧コンバータの動作について説明する。実施の形態1に係る電力変換装置においては、力行時、回生時と第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9の状態に応じて、図2から図5に示す4つの動作モードが存在する。なお、図2から図5は、動作モードを説明する図であるので、図1に示す制御部13の図示を省略している。また、併せて図6および図7を用いてリアクトル電流Iの電流変化について説明する。図6および図7の横軸は時間t、縦軸はリアクトル電流Iを示している。
図2に示すモード1は、力行時において、第1半導体スイッチ素子8がオン、第2半導体スイッチ素子9がオフの状態である。このとき、リアクトル4aには、図6に示すリアクトル電流Iが流れており、図6のaで示す時間においてΔI/Δt=V/L1で決まる傾きでリアクトル電流Iが増加する。
図3に示すモード2は、力行時において、第1半導体スイッチ素子8がオフ、第2半導体スイッチ素子9がオンの状態である。このとき、リアクトル4aには、図6に示すリアクトル電流Iが流れており、図6のbで示す時間においてΔI/Δt=(V−V)/L1で決まる傾きでリアクトル電流Iが減少する。
図4に示すモード3は、回生時において、第1半導体スイッチ素子8がオン、第2半導体スイッチ素子9がオフの状態である。このとき、リアクトル4aには、図7に示すリアクトル電流Iが流れており、図7のbで示す時間においてΔI/Δt=V/L1で決まる傾きでリアクトル電流Iが増加する。
図5に示すモード4は、回生時において、第1半導体スイッチ素子8がオフ、第2半導体スイッチ素子9がオンの状態である。このとき、リアクトル4aには、図7に示すリアクトル電流Iが流れており、図7のaで示す時間においてΔI/Δt=(V−V)/L1で決まる傾きでリアクトル電流Iが減少する。
次に、図8を用いて制御部13の詳細について説明する。
図8に示すように、制御部13は、制御信号生成部16、第1駆動部17、第2駆動部18、第1正側過電流検出部19a、および第1負側過電流検出部19bから構成される。第1駆動部17は、第1半導体スイッチ素子8を駆動するゲート信号Gate1aを制御線14を介して出力する。第2駆動部18は、第2半導体スイッチ素子9を駆動するゲート信号Gate1bを制御線14を介して出力する。なお、第1駆動部17と第2駆動部18は、オン/オフ駆動部を構成する。
第1駆動部17は、第1オン/オフ部20a、第1ソフト遮断部21a、および第1強制オン部22aを備えている。第2駆動部18は、第2オン/オフ部20b、第2ソフト遮断部21b、および第2強制オン部22bを備えている。制御信号生成部16、第1正側過電流検出部19a、および第1負側過電流検出部19bには、信号線12aを介してリアクトル電流Iの電流検出値が入力される。第1正側過電流検出部19aからの判定信号23aは、第1ソフト遮断部21aと第2強制オン部22b、および制御信号生成部16に入力される。第1負側過電流検出部19bからの判定信号23bは、第2ソフト遮断部21bと第1強制オン部22a、および制御信号生成部16に入力される。制御信号生成部16からの制御信号24aは、第1オン/オフ部20aに入力され、制御信号24bは、第2オン/オフ部20bに入力される。
電流センサ11は、図9に示すように、例えば電流値0Aで2.5Vの電圧を出力し、正側の定格センサ電流値で4.5V、負側の定格センサ電流値で0.5Vの電圧を出力する。第1正側過電流検出部19aは、リアクトル電流Iの電流検出値相当の電流センサ11の出力電圧を常にモニタしており、電流検出値相当の電圧値があらかじめ設定された正電流閾値を超えたときに、正電流の過電流と判定し、判定信号23aを、例えばハイ「H」からロー「L」に切り替える。第1負側過電流検出部19bは、リアクトル電流Iの電流検出値相当の電流センサ11の出力電圧を常にモニタしており、電流検出値相当の電圧値があらかじめ設定された負電流閾値を超えたときに、負電流の過電流と判定し、判定信号23bを、例えばハイ「H」からロー「L」に切り替える。
制御信号生成部16は、出力電圧Vが出力電圧指令値V*と等しくなるように、制御信号24a、24bを生成する。制御信号生成部16は、例えばマイコンにより実現される。マイコンは、プロセッサとメモリを備えている。制御信号生成部16の機能は、プロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。マイコンは、予め設定された変調方式に従って、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を制御する制御信号24a、24bを生成する。変調方式としては、例えば、基準波となる三角波とデューティとの比較によるPWM(Pulse Width Modulation)を用いる。ここで、デューティとは、全体の時間長に対する半導体スイッチ素子がオン状態になる時間長の比率を示す時比率に相当する指令値のことである。
第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bは、制御信号24a、24bに従って、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を規定のターンオン時間かけてオフ状態からオン状態に遷移させ、規定のターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるGate1a、Gate1bを出力する。ここで、規定のターンオン時間、規定のターンオフ時間は、それぞれ通常ターンオン時間、通常ターンオフ時間と称することとし、例えば、過電流検出しない電流値の範囲で、定格コンバータ出力が可能な動作領域にて行われるスイッチング動作によって発生するスイッチ素子の損失、あるいはサージ電圧が許容範囲となるように定められている。一般的に、ターンオン時間、ターンオフ時間が短いとスイッチ素子の損失は下がりサージ電圧は上がり、ターンオン時間、ターンオフ時間が長いとスイッチ素子の損失は上がりサージ電圧は下がる。
この通常ターンオン時間、通常ターンオフ時間は、それぞれ1つの時間が定められる場合が多いが、リアクトル電流値あるいはコンバータ出力電力、スイッチ素子などの発熱状況によって、それぞれ2つ以上のターンオン時間、ターンオフ時間を切り替えてもよい。
第1ソフト遮断部21a、および第2ソフト遮断部21bは、判定信号23a、23bに従って、第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bより優先して、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を通常ターンオフ時間より長いターンオフ時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移させるゲート信号Gate1a、Gate1bを出力する。ここで、通常ターンオフ時間より長いターンオフ時間をソフト遮断時間と称し、ソフト遮断時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移させることをソフト遮断すると称する。過電流検出時の大きな電流値をオフした時に発生するサージ電圧を抑制するために、通常ターンオフ時間より長い時間設定とし、サージ電圧が許容範囲となるように定められている。第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bによって、オン状態のゲート信号Gate1a、Gate1bを出力中であれば、ソフト遮断させるゲート信号Gate1a、Gate1bを出力し、オフ状態のゲート信号Gate1a、Gate1bを出力中であれば、そのままオフ状態を継続する。
第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、判定信号23b、23aに従って、第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bより優先して、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を通常ターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させるゲート信号Gate1a、Gate1bを出力する。第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bによって、オフ状態のゲート信号Gate1a、Gate1bを出力中であれば、通常ターンオン時間でオフ状態からオン状態にするゲート信号Gate1a、Gate1bを出力し、オン状態のゲート信号Gate1a、Gate1bを出力中であれば、そのままオン状態を継続する。
以下、図10から図15を用いて、実施の形態1に係る電力変換装置に過電流が発生した際の動作について説明する。ここでも、電力変換装置として昇圧コンバータを例に挙げて説明する。
力行時の過電流は、出力負荷が過負荷になること、あるいは出力負荷が短絡することなどで発生する。出力負荷が過負荷になると、図10に示すようにリアクトル電流Iが増加していき、図中Xで示すように正側過電流閾値を超えると過電流発生の判定となる。このとき、下アームスイッチである第1半導体スイッチ素子8がオン状態であり、図12中に実線矢印で示す経路で電流が流れている。
従来であれば、正側過電流閾値を超えると、第1正側過電流検出部19aが判定信号23aをロー「L」に切り替え、負側過電流閾値を超えると、第1負側過電流検出部19bが判定信号23bをロー「L」に切り替え、それらに従って制御信号生成部16が、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9をオフ状態とする制御信号24a、24bを出力する。これにより、第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bは、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるゲート信号Gate1a、Gate1bを出力する。
また、制御信号生成部16と第1オン/オフ部20a、および第2オン/オフ部20bの間にロジック回路を設け、判定信号23a、23bがロー「L」のときに、制御信号24a、24bをオフ論理にすることにより、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9を通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるゲート信号Gate1a、Gate1bを出力する方法もある。
このように、正側過電流発生時に第1半導体スイッチ素子8が通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移すると、過大なサージ電圧が発生し、第1半導体スイッチ素子8を破壊する恐れがある。また、第1半導体スイッチ素子8がオフ状態になると、電流は第2半導体スイッチ素子9のボディダイオードを通る点線矢印で示す経路で流れ、ボディダイオードの定格電流を超える場合は、ボディダイオードを破壊する恐れがある。
これに対し実施の形態1では、正側過電流閾値を超えると第1正側過電流検出部19aが判定信号23aをロー「L」に切り替え、第1ソフト遮断部21aと第2強制オン部22bがアクティブになる。それに従って図14に示すように、第1半導体スイッチ素子8はソフト遮断し、第2半導体スイッチ素子9はオン状態となる。これにより、第1半導体スイッチ素子8はサージ電圧発生を抑制してオフ状態へ遷移することができ、サージ電圧による破壊を防ぐことができる。また、第2半導体スイッチ素子9はボディダイオードに通電することなく電流を流すことができ、過大な電流によるボディダイオードの破壊を防ぐことができる。
回生時の過電流は、出力側から過大な回生エネルギーの入力などで発生する。回生エネルギーが入力されると、図11に示すようにリアクトル電流Iが減少していき、図中Yで示すように負側過電流閾値を超えると過電流発生の判定となる。このとき、上アームスイッチである第2半導体スイッチ素子9がオン状態であり、図13中に実線矢印で示す経路で電流が流れている。
上記と同様に、過電流発生時に第2半導体スイッチ素子9が通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移すると過大なサージ電圧が発生し、第2半導体スイッチ素子9を破壊する恐れがある。また、第2半導体スイッチ素子9がオフ状態になると、電流は第1半導体スイッチ素子8のボディダイオードを通る点線矢印で示す経路で流れ、ボディダイオードの定格電流を超える場合は、ボディダイオードを破壊する恐れがある。
負側過電流閾値を超える場合は、第1負側過電流検出部19bが判定信号23bをロー「L」に切り替え、第2ソフト遮断部21bと第1強制オン部22aがアクティブになる。それに従って図15に示すように、第2半導体スイッチ素子9はソフト遮断し、第1半導体スイッチ素子8はオン状態となる。これにより第2半導体スイッチ素子9はサージ電圧発生を抑制してオフ状態へ遷移することができ、サージ電圧による破壊を防ぐことができる。第1半導体スイッチ素子8は、ボディダイオードに通電することなく、電流を流すことができ、過大な電流によるボディダイオードの破壊を防ぐことができる。
ところで、第1半導体スイッチ素子8、および第2半導体スイッチ素子9であるMOSFETは、図16に示すようなスイッチング特性を持っている。図17に示すように、ゲートGとソースS間の電圧をVgs、ドレインDとソースS間の電圧をVds、ドレインDとソースS間に流れる電流をIdとすると、ゲート信号Gate1a、Gate1bによりMOSFETがオンからオフの状態へ遷移する場合、まず、ゲートGとソースS間の電圧Vgsがミラー電圧Vgs_plまで下がる。ゲートGとソースS間の電圧Vgsはミラー期間の間ほぼ一定電圧となり、この期間にドレインDとソースS間の電圧Vdsが増加する。ミラー期間が終了すると、ゲートGとソースS間の電圧Vgsが下がり始め、ドレインDとソースS間に流れる電流Idも下がり始める。ゲートGとソースS間の電圧Vgsが閾値電圧Vgs_thまで下がると、ドレインDとソースS間に流れる電流Idは0まで減少し、MOSFETはオフ状態となる。ゲートGとソースS間の電圧Vgsが下がり始めてからドレインDとソースS間に流れる電流Idが0になるまでの時間が、通常ターンオフ時間およびソフト遮断時間に該当することになる。
MOSFETがオフからオンの状態へ遷移する場合は、図16のスイッチング特性を逆向きに見て、まず、ゲートGとソースS間の電圧Vgsが上がり始めて、閾値電圧Vgs_thまで上がるとドレインDとソースS間に流れる電流Idが増加し始める。ゲートGとソースS間の電圧Vgsがミラー電圧Vgs_plまで上がると、ゲートGとソースS間の電圧Vgsはミラー期間の間ほぼ一定電圧となり、この期間にドレインDとソースS間の電圧Vdsが減少する。ミラー期間が終了すると、MOSFETはオン状態となる。ゲートGとソースS間の電圧Vgsが上がり始めてからドレインDとソースS間の電圧Vdsが0になるまでの時間が、通常ターンオン時間に該当することになる。
上記スイッチング特性を考慮すると、一方の半導体スイッチ素子のソフト遮断と他方の半導体スイッチ素子の通常ターンオンが同時に開始すると、ソフト遮断中のドレインDとソースS間に流れる電流Idが減少し始める前に他方のドレインDとソースS間に流れる電流Idが増加し始めることとなり、この場合、過電流よりはるかに過大な短絡電流が両方のスイッチ素子に流れることになり、破壊に至る可能性がある。
そこで、第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、ソフト遮断中の半導体スイッチ素子のオフ状態に遷移中のミラー期間終了後から、通常ターンオフを開始することにする。これにより、オフ状態に遷移中の半導体スイッチ素子のドレインDとソースS間に流れる電流Idが減少中、もしくは減少終了後から、オン状態に遷移した半導体スイッチ素子のドレインDとソースS間に流れる電流Idの増加が始まることにより、過大な短絡電流の発生を防ぐことができる。
ソフト遮断中の半導体スイッチ素子のオフ状態に遷移中のミラー期間終了は、ゲートGとソースS間の電圧Vgsがミラー電圧Vgs_plを下回ることで判断することができる。ゲートGとソースS間の電圧Vgsをモニタし、ミラー電圧Vgs_plと比較判断して、下回ると第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bに通知する機能を設けて、その通知を受けてから第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、通常ターンオン時間でオン状態とするゲート信号Gate1a、Gate1bを出力するようにすればよい。
または、ソフト遮断中の半導体スイッチ素子のオフ状態に遷移中のミラー期間終了は、ゲートGとソースS間の電圧Vgs減少し始めから、ミラー電圧Vgs_plに至る時間で判断することができる。半導体スイッチ素子のスイッチング特性とソフト遮断時間からあらかじめゲートGとソースS間の電圧Vgs減少し始めから、ミラー電圧Vgs_plに至る時間を推定しておくことができる。第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、推定した時間だけ待機した後、通常ターンオン時間でオン状態とするゲート信号Gate1a、Gate1bを出力するようにすればよい。
次に、半導体スイッチ素子がソフト遮断によりオフ状態、あるいは通常ターンオフ時間かけてオン状態となった後の動作について説明する。
力行時の過電流検出後は、図14中に点線矢印で示す電流が流れている。その電流は、ΔI/Δt=(V−V)/L1で決まる傾きで減少する。回生時の過電流検出後は、図15に点線矢印で示す電流が流れている。その電流は、ΔI/Δt=V/L1で決まる傾きで減少する。
電流値が、一定の電流値以下、例えば通常動作時に流れている電流値まで減少すれば、オン状態にある半導体スイッチ素子は、オフ状態となっても、ボディダイオードに流れる電流値も許容の範囲となっており、破壊の恐れはないと考えられるためオフ状態とする。その後、制御部13が異常信号などの有無を確認し、コンバータとしての動作を再開するか、あるいはユーザの指示待ちとして待機状態なるなどの動作をする。
電流センサ11の出力から電流値が一定値以下であることを検出し、第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bに通知する機能を設けて、その通知を受けてから第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態にするゲート信号Gate1a、Gate1bを出力するようにすればよい。また、電流値は0Aまで減少していればより破壊の恐れがなくオフ状態にできる。
電流は、ΔI/Δt=(V−V)/L1、あるいはΔI/Δt=V/L1で減少するため、ΔIを過電流閾値−0Aとすれば、入力電圧Vは入力電圧検出回路2から取得し、出力電圧Vは出力電圧検出回路7から取得し、インダクタンスL1の値は回路定数として固定なため、0Aとなる時間が算出できる。第1強制オン部22a、および第2強制オン部22bは、この時間オン状態を継続した後、通常ターンオフ時間でオフ状態にすれば、電流が0Aとなるタイミングでオフ状態にできる。
以上のように、本実施の形態1に係る電力変換装置によれば、大きなサージ電圧の発生は回避でき、ボディダイオードへの通電を抑制できる。その結果、スイッチ素子のチップ面積を拡大する必要がなくなり、スイッチ素子の高コスト化、電力変換装置の大型化となる課題を解消できる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る電力変換装置について説明する。
図18は、実施の形態2に係る電力変換装置を示す構成図である。本実施の形態においては、電力変換装置がマルチフェーズDC/DCコンバータから構成されている場合を例に挙げて説明する。
マルチフェーズDC/DCコンバータは、1つの直流入力電圧を複数相のスイッチを用いてスイッチングし、1つの負荷に対して1つの直流出力電圧を供給する。図18においては、相数が2の場合を例に挙げて図示しているが、相数は2以上であれば特に限定されない。
なお、実施の形態1に係る電力変換装置は、1相のコンバータであり、実施の形態2に係る電力変換装置は、これにスイッチが追加された構成となる。よって、実施の形態1で説明した内容と同様の部分の詳細説明は省略する。
電力変換装置を構成するマルチフェーズDC/DCコンバータは、図18に示すように、図1の構成に加え、第2誘導性負荷としてのリアクトル4b、第3半導体スイッチ素子25、第4半導体スイッチ素子26、および電流検出手段である電流センサ27を備えている。第3半導体スイッチ素子25、第4半導体スイッチ素子26は、第1半導体スイッチ素子8、第2半導体スイッチ素子9と同様MOSFETである。
リアクトル4bは、入力コンデンサ3の後段に接続される。スイッチ回路としてのコンバータ部5は、第3半導体スイッチ素子25、第4半導体スイッチ素子26をさらに備えている。第4半導体スイッチ素子26は、上アームの半導体スイッチ素子である。また、第3半導体スイッチ素子25は、下アームの半導体スイッチ素子である。上アームの第4半導体スイッチ素子26と下アームの第3半導体スイッチ素子25とは、第2スイッチ素子対を構成している。第2スイッチ素子対を構成する上アームの第4半導体スイッチ素子26と下アームの第3半導体スイッチ素子25とは直列に接続され、直列回路を構成している。
第4半導体スイッチ素子26のドレイン端子は、平滑コンデンサ6の正極側に接続されている。また、第3半導体スイッチ素子25のソース端子は、平滑コンデンサ6の負極側に接続されている。また、第4半導体スイッチ素子26のソース端子と第3半導体スイッチ素子25のドレイン端子とは、接続点28で互いに接続されている。
リアクトル4bは、インダクタンスL2を持ち、接続点28と入力コンデンサ3の正極側との間に接続されている。電流センサ27は、リアクトル4bに流れるリアクトル電流Iを検出する。検出されたリアクトル電流Iが、信号線12dを介して制御部13に入力される。入力コンデンサ3の正極側から接続点28への向きに流れる電流を正電流とし、接続点28から入力コンデンサ3の正極側への向きに流れる電流を負電流とする。
制御部13は、制御線14を介してさらにゲート信号Gate2aを送信することにより第3半導体スイッチ素子25をオン/オフ制御し、ゲート信号Gate2bを送信することにより第4半導体スイッチ素子26をオン/オフ制御する。制御部13は、出力電圧Vが、出力電圧指令値V*と等しくなるように、ゲート信号Gate1a、ゲート信号Gate1b、ゲート信号Gate2a、およびゲート信号Gate2bを制御する。
第1半導体スイッチ素子8と第3半導体スイッチ素子25、第2半導体スイッチ素子9と第4半導体スイッチ素子26は、同期してオン/オフしてもよく、非同期でオン/オフしてもよい。180度位相がずれるように、第1半導体スイッチ素子8と第3半導体スイッチ素子25、第2半導体スイッチ素子9と第4半導体スイッチ素子26をオン/オフすることにより、平滑コンデンサ6に発生するリプル電流を抑制でき、コンデンサの小型化に寄与する。
次に、図19を用いて制御部13の接続の詳細について説明する。
図19に示すように制御部13は、図8に示す構成に加え、第3駆動部29、第4駆動部30、第2正側過電流検出部19c、および第2負側過電流検出部19dから構成されている。第3駆動部29は、第3半導体スイッチ素子25を駆動するゲート信号Gate2aを制御線14を介して出力する。第4駆動部30は、第4半導体スイッチ素子26を駆動するゲート信号Gate2bを制御線14を介して出力する。第3駆動部29は、第3オン/オフ部20c、第3ソフト遮断部21c、第3強制オン部22cを備えている。第4駆動部30は、第4オン/オフ部20d、第4ソフト遮断部21d、第4強制オン部22dを備えている。なお、第1駆動部17、第2駆動部18、第3駆動部29、および第4駆動部30は、オン/オフ駆動部を構成している。
制御信号生成部16、第2正側過電流検出部19c、および第2負側過電流検出部19dには、信号線12dを介してリアクトル電流Iの電流検出値が入力される。第2正側過電流検出部19cからの判定信号23cは、第3ソフト遮断部21cと第4強制オン部22d、および制御信号生成部16に入力される。第2負側過電流検出部19dからの判定信号23dは、第4ソフト遮断部21dと第3強制オン部22c、および制御信号生成部16に入力される。制御信号生成部16からの制御信号24cは、第3オン/オフ部20cに入力され、制御信号24dは第4オン/オフ部20dに入力される。
以下、図20から図23を用いて、実施の形態2に係る電力変換装置に過電流が発生した際の動作について説明する。
図20は、リアクトル電流Iが正側過電流を超えたときの動作を示す。実施の形態1と同様に、過電流発生した下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8は、ソフト遮断し、上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9は、通常ターンオン時間かけてオフ状態からオン状態に遷移する。過電流発生していない第3半導体スイッチ素子25、第4半導体スイッチ素子26は、通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移する。これにより過電流が発生した上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9、下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8の破壊を防止しつつ、他の第3半導体スイッチ素子25、第4半導体スイッチ素子26をオフ状態にすることにより、同様な過電流に至ることを抑制することができる。
図21は、リアクトル電流Iが負側過電流を超えたときの動作を示す。実施の形態1と同様に、過電流発生した上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9は、ソフト遮断し、下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8は、通常ターンオン時間かけてオフ状態からオン状態に遷移する。過電流発生していない第3半導体スイッチ素子25、および第4半導体スイッチ素子26は、通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移する。これにより過電流が発生した上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9、および下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8の破壊を防止しつつ、他の第3半導体スイッチ素子25、および第4半導体スイッチ素子26をオフ状態にすることにより、同様な過電流に至ることを抑制することができる。
第3半導体スイッチ素子25、および第4半導体スイッチ素子26は、制御信号生成部16が、第3半導体スイッチ素子25、および第4半導体スイッチ素子26をオフ状態とする制御信号24c、24dを出力することにより、通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるようにする。
あるいは、制御信号生成部16と第3オン/オフ部20c、第4オン/オフ部20dの間にロジック回路を設け、判定信号23c、23dがロー「L」のときに、制御信号24c、24dをオフ論理にすることにより、第3半導体スイッチ素子25、および第4半導体スイッチ素子26を通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるようにしてもよい。
リアクトル電流Iが正側過電流および負側過電流発生時は、同様に電流が発生した上アームスイッチの第4半導体スイッチ素子26、下アームスイッチの第3半導体スイッチ素子25はソフト遮断、またはオン状態とすることにより破壊を防止しつつ、他の第1半導体スイッチ素子8、第2半導体スイッチ素子9をオフ状態にすることにより、同様な過電流に至ることを抑制することができる。
また、リアクトル電流I、リアクトル電流Iの何れか一方が過電流発生する場合、他方のリアクトル電流も過電流閾値に近い電流となっている可能性もある。その場合、過電流発生していない半導体スイッチ素子であっても、通常ターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移すると、許容を超えるサージ電圧になる恐れがある。
図22に示すように、力行時は、リアクトル電流I、リアクトル電流Iはいずれも正向きの電流が流れているため、どちらかの過電流発生したときには下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8、第3半導体スイッチ素子25はソフト遮断し、上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9、第4半導体スイッチ素子26は通常ターンオン時間かけてオフ状態からオン状態に遷移する。これにより半導体スイッチ素子の破壊を防止することができる。
図23に示すように、回生時は、リアクトル電流I、リアクトル電流Iはいずれも負向きの電流が流れているため、どちらかの過電流発生したときには上アームスイッチの第2半導体スイッチ素子9、第4半導体スイッチ素子26はソフト遮断し、下アームスイッチの第1半導体スイッチ素子8、第3半導体スイッチ素子25は通常ターンオン時間かけてオフ状態からオン状態に遷移する。これにより半導体スイッチ素子の破壊を防止することができる。
上記は、判定信号23aが第3ソフト遮断部21cと第4強制オン部22dにも入力され、判定信号23bが第4ソフト遮断部21dと第3強制オン部22cにも入力され、判定信号23cが第1ソフト遮断部21aと第2強制オン部22bにも入力され、判定信号23dが第2ソフト遮断部21bと第1強制オン部22aにも入力されることにより実現できる。
なお、上記においては、上アームの第4半導体スイッチ素子26と下アームの第3半導体スイッチ素子25で構成される第2スイッチ素子対、第2誘導性負荷としてのリアクトル4b、電流検出手段である電流センサ27、第2正側過電流検出部19c、および第2負側過電流検出部19dをそれぞれ1つ用いた場合について図示説明したが、これらは、nを1以上の正の整数とした場合、n個備えた電力変換装置においても上記と同様に構成することも可能となる。
また、上記実施の形態2に係る電力変換装置は、図24に示すように、フルブリッジ回路を含むフルブリッジコンバータでも良い。
図24における電力変換装置は、1次側回路31、2次側回路32、1次側回路31と2次側回路32との間に設けられた絶縁トランス33、および電流検出手段である電流センサ34から構成されている。絶縁トランス33は、第1巻線Mと第2巻線Mから構成されている。第1巻線Mは1次側回路31側に設けられ、第2巻線Mは2次側回路32側に設けられている。電流センサ34は、絶縁トランス33の第1巻線Mに流れる電流ITrを測定し、図24に示す矢印方向に流れる電流を正電流、逆方向に流れる電流を負電流とする。
1次側回路31は、MOSFETの半導体スイッチ素子QからQと、直流電源35を備えている。半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Q、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qは、それぞれ直列接続されると共に、互いの直列接続体は並列接続されている。直流電源35は、上記並列接続された直列接続体への電源となっており、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qは上アームを構成して直流電源35の正極に接続され、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qは下アームを構成して直流電源35の負極に接続されている。
2次側回路32は、ダイオードDからD、コンデンサ36、およびリアクトル37を備え、コンデンサ36とリアクトル37は直列接続されている。ダイオードDとダイオードD、ダイオードDとダイオードDは、それぞれ直列接続され、互いの直列接続体は並列接続されている。コンデンサ36とリアクトル37の直列接続体は、ダイオードDとダイオードD、およびダイオードDとダイオードDの直列接続体に並列接続されている。
図25に示すように、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qがオン状態のとき、実線矢印の経路で電流が流れ、電流センサ34は正電流を検出する。半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qがオフ状態になると、点線矢印の経路で還流電流が流れる。よって、正側の過電流が発生した際には、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qをソフト遮断させ、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qを規定のターンオン時間でオン状態にさせることにより、半導体スイッチ素子Q、半導体スイッチ素子Qは、サージ電圧発生を抑制してオフ状態へ遷移することができ、サージ電圧による破壊を防ぐことができる。半導体スイッチ素子Q、半導体スイッチ素子Qは、ボディダイオードに通電することなく電流を流すことができ、過大な電流によるボディダイオードの破壊を防ぐことができる。
同様に、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qがオン状態のときは、図26に示すように、実線矢印の経路で電流が流れ、電流センサ34は負電流を検出する。半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qがオフ状態になると、点線矢印の経路で還流電流が流れる。よって、負側の過電流が発生した際には、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qをソフト遮断させ、半導体スイッチ素子Qと半導体スイッチ素子Qを規定のターンオン時間でオン状態にさせることにより、半導体スイッチ素子Q、半導体スイッチ素子Qはサージ電圧発生を抑制してオフ状態へ遷移することができ、サージ電圧による破壊を防ぐことができる。半導体スイッチ素子Q、半導体スイッチ素子Qは、ボディダイオードに通電することなく電流を流すことができ、過大な電流によるボディダイオードの破壊を防ぐことができる。
なお、上記実施の形態1および実施の形態2では、半導体スイッチ素子をMOSFETとして説明したが、ワイドバンドギャップ半導体を使用する場合、より好適である。ワイドバンドギャップ半導体からなる電力用半導体スイッチ素子は、高耐圧で放熱性も良く、高速スイッチングが可能である。具体的には、SiC(シリコンカーバイド、炭化珪素)系材料、GaN(窒化ガリウム)系材料、ダイヤモンド系材料を使用したMOSFETである。
従来のSi(シリコン)半導体からなるスイッチ素子は、ユニポーラ動作が困難な高電圧領域では使用できないが、ワイドバンドギャップ半導体から成る電力用半導体スイッチ素子は、そのような高電圧領域でも使用可能である。また、ワイドバンドギャップ半導体は、電力損失が小さく、高周波スイッチング動作に適している。従って、ワイドバンドギャップ半導体から成る電力用半導体スイッチ素子を、高周波化の要求が大きいコンバータに適用すると、スイッチング周波数の高周波化によって、コンバータ内のリアクトルおよびコンデンサなどを小型化できる。
しかしながら、ワイドバンドギャップ半導体は高価である。そのため、電力変換装置を低廉かつ小型にするためには、ワイドバンドギャップ半導体を小型化する必要があり、スイッチング速度を増加させ、電力損失の低減を図る必要がある。スイッチング速度を増加させることとは、即ち、通常ターンオン時間、通常ターンオフ時間を短い時間設定にて使用することとなり、サージ電圧がより大きな値となる。
また、リアクトルの小型化とは、インダクタンス値を低減させることであり、インダクタンス値の低減は、リアクトルの電流変化量を大きくすることになる。つまり、ワイドバンドギャップ半導体を用いてリアクトル小型化すると、過電流時の電流値がより過大となり、過電流検出時のサージ電圧がより過大となる。
また、特に、SiC−MOSFETは、ボディダイオードへの通電により結晶劣化が進行することが知られている。結晶劣化が進行した場合、ボディダイオードのオン電圧が上昇し、さらにはSiC−MOSFETそのものが破壊する可能性がある。過電流時のような過大な電流に対して対応するように作り込みは可能であるが、コストアップとなる。
実施の形態1および実施の形態2に係る電力変換装置は、過電流時にソフト遮断を行うことにより、過電流時のサージ電圧に縛られず、通常ターンオフ時間を設定でき、よりワイドバンドギャップ半導体の特性を活かせる。また、ボディダイオードへの通電を抑制するため、SiC−MOSFETにおける結晶劣化を防止できる。ワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、サージ電圧の発生と、ボディダイオードへの通電がより課題となるが、本実施の形態を適用することでより有用に作用し、従来の電力変換装置に比べて、スイッチング速度を増加させることができ、ワイドバンドギャップ半導体を小型化、強いては電力変換装置を低廉かつ小型にできる。
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 蓄電部、2 入力電圧検出回路、3 入力コンデンサ、4a、4b、37 リアクトル、5 コンバータ部、6 平滑コンデンサ、7 出力電圧検出回路、8 第1半導体スイッチ素子、9 第2半導体スイッチ素子、10、28 接続点、11、27、34 電流センサ、12a、12b、12c、12d 信号線、13 制御部、14 制御線、15 外部信号線、16 制御信号生成部、17 第1駆動部、18 第2駆動部、19a 第1正側過電流検出部、19b 第1負側過電流検出部、19c 第2正側過電流検出部、19d 第2負側過電流検出部、20a 第1オン/オフ部、20b 第2オン/オフ部、21a 第1ソフト遮断部、21b 第2ソフト遮断部、22a 第1強制オン部、22b 第2強制オン部、23a、23b、23c、23d 判定信号、24a、24b、24c、24d 制御信号、25 第3半導体スイッチ素子、26 第4半導体スイッチ素子、29 第3駆動部、30 第4駆動部、31 1次側回路、32 2次側回路、33 絶縁トランス、35 直流電源、36 コンデンサ、M 第1巻線、M 第2巻線、Q、Q、Q、Q 半導体スイッチ素子、D、D、D、D ダイオード、Pi、Ni 入力端子、Po、No 出力端子、V* 出力電圧指令値、V 入力電圧、V 出力電圧、Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2b ゲート信号、I リアクトル電流、G ゲート、S ソース、D ドレイン、Vgs_pl ミラー電圧、Vgs_th 閾値電圧。

Claims (14)

  1. 下アームを構成する第1スイッチと上アームを構成する第2スイッチとの直列回路で構成された第1スイッチ素子対と、
    上記第1スイッチと上記第2スイッチとの接続点に接続された第1誘導性負荷と、
    上記第1誘導性負荷に流れる電流を検出する第1電流検出手段と、
    上記第1スイッチおよび上記第2スイッチを制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、
    上記第1スイッチおよび上記第2スイッチを制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、
    上記第1電流検出手段の検出電流が過電流であることを検出する第1過電流検出部と、
    上記第1過電流検出部が上記過電流を検出した時、上記第1スイッチと上記第2スイッチとの何れか一方を規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させ、他方を規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させるオン/オフ駆動部と、を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 入力電圧が供給される入力端子、および出力端子を備え、
    上記第2スイッチを上記出力端子の正極に接続すると共に、上記第1スイッチを上記出力端子の負極に接続し、
    上記第1電流検出手段が上記入力端子から上記接続点に流れる電流を正電流として検出するように構成し、
    上記第1過電流検出部が上記正電流の過電流検出時に、上記第2スイッチを上記規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させ、上記第1スイッチを上記規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 入力電圧が供給される入力端子、および出力端子を備え、
    上記第2スイッチを上記出力端子の正極に接続すると共に、上記第1スイッチを上記出力端子の負極に接続し、
    上記第1電流検出手段が上記接続点から上記入力端子に流れる電流を負電流として検出するように構成し、
    上記第1過電流検出部が上記負電流の過電流検出時に、上記第2スイッチを上記規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させ、上記第1スイッチを上記規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 上記出力端子の負極に接続されて下アームを構成するスイッチと上記出力端子の正極に接続されて上アームを構成するスイッチとの直列回路で構成され、上記第1スイッチ素子対にそれぞれ並列接続されたn個(nは1以上の正の整数)の第2スイッチ素子対と、
    上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に接続されたn個の第2誘導性負荷と、
    上記入力端子から上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に流れる電流を正電流として検出し、上記スイッチ相互間の接続点から上記入力端子に流れる電流を負電流として検出するn個の第2電流検出手段と、
    上記n個の第2電流検出手段のそれぞれの検出電流が過電流であることを検出するn個の第2過電流検出部と、を備え、
    上記第1過電流検出部と上記第2過電流検出部の何れか一方が過電流を検出した時に、上記過電流を検出した電流が流れる誘導性負荷に接続されていない上アームスイッチと下アームスイッチとを規定のターンオフ時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移させることを特徴とする請求項2または3に記載の電力変換装置。
  5. 上記出力端子の負極に接続されて下アームを構成するスイッチと上記出力端子の正極に接続されて上アームを構成するスイッチとの直列回路で構成され、上記第1スイッチ素子対にそれぞれ並列接続されたn個(nは1以上の整数)の第2スイッチ素子対と、
    上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に接続されたn個の第2誘導性負荷と、
    上記入力端子から上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に流れる電流を正電流として検出し、上記スイッチ相互間の接続点から上記入力端子に流れる電流を負電流として検出するn個の第2電流検出手段と、
    上記n個の第2電流検出手段のそれぞれの検出電流が過電流であることを検出するn個の第2過電流検出部と、を備え、
    上記正電流の過電流を検出した時に、上記過電流を検出した電流が流れる誘導性負荷に接続されていない上アームスイッチを規定のターンオン時間をかけてオフ状態からオン状態に遷移させ、下アームスイッチを規定のターンオフ時間より長いターンオフ時間をかけてオン状態からオフ状態に遷移させることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  6. 上記出力端子の負極に接続されて下アームを構成するスイッチと上記出力端子の正極に接続されて上アームを構成するスイッチとの直列回路で構成され、上記第1スイッチ素子対にそれぞれ並列接続されたn個(nは1以上の整数)の第2スイッチ素子対と、
    上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に接続されたn個の第2誘導性負荷と、
    上記入力端子から上記n個の第2スイッチ素子対のそれぞれを構成するスイッチ相互間の接続点に流れる電流を正電流として検出し、上記スイッチ相互間の接続点から上記入力端子に流れる電流を負電流として検出するn個の第2電流検出手段と、
    上記n個の第2電流検出手段のそれぞれの検出電流が過電流であることを検出するn個の第2過電流検出部と、を備え、
    上記負電流の過電流を検出した時に、上記過電流を検出した電流が流れる誘導性負荷に接続されていない上アームスイッチを規定のターンオフ時間より長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させ、下アームスイッチを規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  7. 直流電源の正極に接続されて上アームを構成する第1スイッチと上記直流電源の負極に接続されて下アームを構成する第2スイッチとの直列回路で構成された第1スイッチ素子対と、
    上記直流電源の正極に接続されて上アームを構成する第3スイッチと上記直流電源の負極に接続されて下アームを構成する第4スイッチとの直列回路で構成され、上記第1スイッチ素子対に並列接続された第2スイッチ素子対と、
    1次側に設けられた第1巻線と2次側に設けられた第2巻線を有するトランスと、
    上記第1巻線に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    上記電流検出手段の検出電流が過電流であることを検出する過電流検出部と、を備え、
    上記第1巻線の一端を上記第1スイッチと上記第2スイッチとの接続点に接続すると共に、他端を上記第4スイッチと上記第3スイッチとの接続点に接続し、
    上記電流検出手段が上記第1巻線の一端から上記他端へ流れる電流を正電流として検出すると共に、上記他端から上記一端へ流れる電流を負電流として検出するように構成し、
    上記過電流検出部が上記正電流の過電流を検出した時に、上記第1スイッチおよび上記第4スイッチを規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させると共に、上記第2スイッチおよび上記第3スイッチを規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させ、
    上記過電流検出部が上記負電流の過電流を検出した時に、上記第2スイッチおよび上記第3スイッチを規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移させると共に、上記第1スイッチおよび上記第4スイッチを規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移させることを特徴とする電力変換装置。
  8. 過電流検出時に規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移するスイッチは、規定のターンオフ時間よりも長いターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移するスイッチのミラー期間が終了した後にオン状態に遷移することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の電力変換装置。
  9. 上記ミラー期間の終了は、上記スイッチのゲート電圧により判断することを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 上記ミラー期間の終了は、時間により判断することを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  11. 過電流検出時に、規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移するスイッチは、電流値が規定の電流値以下になるまでオン状態を継続した後、規定のターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の電力変換装置。
  12. 過電流検出時に、規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移するスイッチは、電流値が0Aになるまでオン状態を継続した後、規定のターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の電力変換装置。
  13. 過電流検出時に、規定のターンオン時間でオフ状態からオン状態に遷移するスイッチは、規定の時間オン状態を継続した後、規定のターンオフ時間でオン状態からオフ状態に遷移することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の電力変換装置。
  14. 上記下アームを構成するスイッチと上記上アームを構成するスイッチの少なくとも1つは、ワイドバンドギャップ半導体で構成されていることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載の電力変換装置。
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