JP6911674B2 - 時間測定装置、測距装置、移動体装置、時間測定方法及び測距方法 - Google Patents

時間測定装置、測距装置、移動体装置、時間測定方法及び測距方法 Download PDF

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Description

本発明は、時間測定装置、測距装置、移動体装置、時間測定方法及び測距方法に関する。
従来、測定開始時刻から測定対象信号が入力されるまでの時間を測定する装置が知られている(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、特許文献1、2に開示されている装置では、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることに関して改善の余地があった。
本発明は、入力信号を遅延する複数の遅延素子が配列された遅延素子列と、前記遅延素子列における各遅延素子の遅延時間よりも長い一定の周期Tの基準クロックを用いて、測定開始時刻から測定対象信号が入力されるまでの時間を測定する時間測定装置であって、当該時間測定装置内外で発生したノイズを前記遅延素子列に入力して前記遅延素子毎の遅延時間を取得する時間測定装置である。
本発明によれば、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることができる。
一実施形態の物体検出装置の概略構成を示す図である。 図2(A)は、投光光学系、同期系を説明するための図であり、図2(B)は、受光光学系を説明するための図であり、図2(C)は、LDから反射ミラーまでの光の光路、及び反射ミラーから時間計測用PDまでの光の光路を概略的に示す図である。 同期信号とLD駆動信号を示すタイミング図である。 図4(A)は、射出光パルスと反射光パルスを示すタイミング図であり、図4(B)は、2値化後の射出光パルスと反射光パルスを示すタイミング図である。 TOF法を説明するための図である。 PD出力検出部の構成例を示す図である。 一般的なTDC(Time to Ddigital Converter)装置の構成を示す図である。 図8(A)は一般的なTDC装置の演算方法を説明するための図であり、図8(B)は一般的なTDC装置のエッジ検出動作を説明するための図である。 一実施形態における遅延素子毎の遅延時間を算出する構成を示す図である。 図10(A)は遅延素子毎のエッジ検出回数を表すヒストグラムであり、図10(B)は遅延素子毎の遅延時間を算出する方法を説明するための図である。 一実施形態の実施例1の時間測定装置及び測距装置を説明するための図である。 図12(A)は第1時間計測手段の動作フローを説明するためのフローチャートであり、図12(B)は第2時間計測手段の動作フローを説明するためのフローチャートである。 二値化回路の動作を説明するための図である。 ヒストグラム生成時間を分割して行う閾値制御を説明するための図である。 モード切り替えにも応じた閾値制御を説明するための図である。 時間測定装置の動作フローを説明するための図である。 センシング装置について説明するための図である。 測距処理を説明するためのフローチャートである。 概算用時間情報取得モードを説明するためのフローチャートである。 遅延時間算出モードを説明するためのフローチャートである。 測定対象時間算出処理を説明するためのフローチャートである。
以下に、本発明の一実施形態の物体検出装置100について、図面を参照して説明する。
図1には、物体検出装置100の概略的構成がブロック図にて示されている。
物体検出装置100は、一例として、移動体としての車両に搭載され、投光し、物体(例えば先行車両、停車車両、障害物、歩行者等)で反射もしくは散乱された光を受光して該物体の有無や、該物体までの距離等の物体に関する情報(以下では「物体情報」とも呼ぶ)を検出する走査型レーザレーダである。物体検出装置100は、例えば車両のバッテリ(蓄電池)から電力の供給を受ける。レーザレーダは、ライダ(LIDAR)とも呼ばれる。なお、LIDARは、Light Detection and Ranging、もしくはLaser Imaging Detection and Rangingの略称である。
物体検出装置100は、図1に示されるように、投光系10、受光光学系30、検出系40、時間計測系45(時間測定装置)、同期系50、測定制御部46、物体認識部47などを備えている。
投光系10は、光源としてのLD(レーザダイオード)、LD駆動部12、投光光学系20を含む。
LDは、端面発光レーザとも呼ばれ、LD駆動部12により駆動され、レーザ光を射出する。LD駆動部12は、測定制御部46から出力されるLD駆動信号(矩形パルス信号)を用いてLDを点灯(発光)させる。LD駆動部12は、一例として、LDに電流を供給可能に接続されたコンデンサ、該コンデンサとLDとの間の導通/非導通を切り替えるためのトランジスタ、該コンデンサを充電可能な充電手段等を含む。測定制御部46は、自動車のECU(エレクトロニックコントロールユニット)からの測定制御信号を受けて測定開始や測定停止を行う。
図2(A)には、投光光学系20、同期系50が模式的に示されている。図2(B)には、受光光学系30が模式的に示されている。以下では、図2(A)等に示されるZ軸方向を鉛直方向とするXYZ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
投光光学系20は、図2(A)に示されるように、LDからの光の光路上に配置されたカップリングレンズ22と、該カップリングレンズ22を介した光の光路上に配置された反射ミラー24と、該反射ミラー24で反射された光の光路上に配置された偏向器としての回転ミラー26と、を含む。ここでは、装置を小型化するために、カップリングレンズ22と回転ミラー26との間の光路上に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。
そこで、LDから出射された光は、カップリングレンズ22により所定のビームプロファイルの光に整形された後、反射ミラー24で反射され、回転ミラー26でZ軸周りに偏向される。
回転ミラー26でZ軸周りの所定の偏向範囲に偏向された光が投光光学系20から投射された光、すなわち物体検出装置100から射出された光である。
回転ミラー26は、回転軸(Z軸)周りに複数の反射面を有し、反射ミラー24からの光を回転軸周りに回転しながら反射(偏向)することで該光により上記偏向範囲に対応する有効走査領域を水平な1軸方向(ここではY軸方向)に1次元走査する。ここでは、偏向範囲、有効走査領域は、物体検出装置100の+X側である。以下では、回転ミラー26の回転方向を「ミラー回転方向」とも呼ぶ。
回転ミラー26は、図2(A)から分かるように、反射面を2面(対向する2つの面)有しているが、これに限らず、1面でも3面以上でも良い。また、少なくとも2つの反射面を設け、回転ミラーの回転軸に対して異なった角度で傾けて配置して、走査・検出する領域をZ軸方向に切り替えることも可能である。
受光光学系30は、図2(B)に示されるように、投光光学系20から投射され有効走査領域内にある物体で反射された光を反射する回転ミラー26と、該回転ミラー26からの光を反射する反射ミラー24と、該反射ミラー24からの光の光路上に配置され、該光を後述する時間計測用PD42に結像させる結像光学系と、を含む。
ここで、一例として、投光光学系20と受光光学系30は同一筐体内に設置されている。この筐体は、投光光学系20からの射出光の光路上及び受光光学系30への入射光の光路上に開口部を有し、該開口部がウィンドウ(光透過窓部材)で塞がれている。ウィンドウは例えばガラス製、樹脂製とすることができる。
図2(C)には、LDから反射ミラー24までの光路と、反射ミラー24から時間計測用PD42までの光路が示されている。
図2(C)から分かるように、投光光学系20と受光光学系30は、Z軸方向に重なるように配置されており、回転ミラー26と反射ミラー24は、投光光学系20と受光光学系30で共通となっている。これにより、物体上におけるLDの照射範囲と時間計測用PD42の受光可能範囲の相対的な位置ずれを小さくでき、安定した物体検出を実現できる。
検出系40は、図2(B)及び図1に示されるように、投光光学系20から投射され有効走査領域内にある物体で反射された光を受光光学系30を介して受光する時間計測用PD42(フォトダイオード)と、該時間計測用PD42の出力電流(光電流)に基づく電圧信号(受光信号)を検出するPD出力検出部44と、を含む。
そこで、投光光学系20から投射され物体で反射もしくは散乱された光は、回転ミラー26、反射ミラー24を介して結像光学系に導かれ、該結像光学系により時間計測PD42に集光する(図2(B)参照)。図2(B)では、装置を小型化するために、回転ミラー26と結像光学系との間に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。ここでは、結像光学系は2枚のレンズ(結像レンズ)で構成されているが、1枚のレンズとしても良いし、3枚以上のレンズとしても良いし、ミラー光学系を用いても良い。
同期系50は、図2(A)及び図1に示されるように、LDから出射されカップリングレンズ22を介して反射ミラー24で反射された光であって回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で再び反射された光の光路上に配置された同期レンズ52と、該同期レンズ52を介した光の光路上に配置された同期検知用PD54と、該同期検知用PD54の出力電流(光電流)に基づく電圧信号(受光信号)を検出するPD出力検出部56と、を含む。
詳述すると、反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向上流側に配置され、回転ミラー26で上記偏向範囲の上流側に偏向された光が入射される。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光が同期レンズ52を介して同期検知用PD54に入射される。
なお、反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向下流側に配置されても良い。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光の光路上に同期系50が配置されても良い。
回転する回転ミラー26の反射面で反射された光が同期検知用PD54で受光される度に同期検知用PD54からPD出力検出部56に光電流が出力される。この結果、PD出力検出部56からは定期的に信号(同期信号)が出力される(図3参照)。
このように回転ミラー26からの光を同期検知用PD54に照射するための同期点灯を行うことで、同期検知用PD54での受光タイミングから、回転ミラー26の回転タイミングを得ることが可能となる。
そこで、LDを同期点灯してから所定時間経過後にLDをパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。すなわち、同期検知用PD54に光が照射されるタイミングの前後期間にLDをパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。
ここで、時間計測や同期検知に用いる受光素子としては、上述したPD(Photo Diode)の他、APD(Avalanche Photo Diode)、ガイガーモードAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)等を用いることが可能である。APDやSPADは、PDに対して感度が高いため、検出精度や検出距離の点で有利である。
PD出力検出部56は、同期検知用PD54の出力電流(光電流)に基づく電圧信号(受光信号)を検出すると同期信号を測定制御部46に出力する。
PD出力検出部56は、同期検知用PD54からの出力電流を電流電圧変換器で電圧信号に変換し、該電圧信号を信号増幅器で増幅し、増幅された電圧信号をコンパレータなどの比較器を用いて閾値で二値化し、その二値化信号(二値のデジタル信号)を同期信号として測定制御部46に出力する。
測定制御部46は、PD出力検出部56からの同期信号に基づいてLD駆動信号を生成し、該LD駆動信号をLD駆動部12及び時間計測系45に出力する。
すなわち、LD駆動信号は、同期信号に対して遅延したパルス点灯信号(周期的なパルス信号)である(図3参照)。
PD出力検出部44は、時間計測用PD42の出力電流に基づく電圧信号(受光信号)を検出すると、検出信号を時間計測系45に出力する。PD出力検出部44の詳細は後述する。
時間計測系45は、測定制御部46からのLD駆動信号が入力されたタイミングと、PD出力検出部44からの検出信号が入力されたタイミングに基づいて該物体までの光の往復時間を計測し、該往復時間を時間計測結果として測定制御部46に出力する。
測定制御部46は、時間計測系45からの時間計測結果を距離に変換することで物体までの往復距離を算出し、該往復距離の1/2を距離データとして物体認識部47に出力する。
物体認識部47は、測定制御部46からの1走査もしくは複数の走査で取得した複数の距離データに基づいて、どこに物体があるかを認識し、その物体認識結果を測定制御部46に出力する。測定制御部46は、該物体認識結果をECUに転送する。
ECUは、転送された物体認識結果に基づいて、例えば自動車の操舵制御(例えばオートステアリング)、速度制御(例えばオートブレーキ)等を行う。
ここで、LD駆動部12は、回転ミラー26によって有効走査領域が走査されるとき、LDを駆動して、図4(A)に示されるようなパルス光(以下では「射出光パルス」とも称する)を射出させる。そして、LDから射出され物体で反射(散乱)されたパルス光(以下では「反射光パルス」とも称する)が時間計測用PD42(図4(A)では受光素子としてPDの代わりにAPDを用いている)で検出される。
LDが射出光パルスを射出してから、APDで反射光パルスを検出するまでの時間tを計測することで、物体までの距離を算出することが可能である。時間計測に関しては、例えば、図4(B)に示されるように、射出光パルスをPD等の受光素子で受光し2値化した矩形パルスとし、反射光パルスをPD出力検出部で2値化した矩形パルスとし、両矩形パルスの立ち上がりタイミングの時間差tを時間計測回路で計測しても良いし、射出光パルス、反射光パルスの波形をA/D変換してデジタルデータに変換し、LDの出力信号とAPDの出力信号を相関演算することで、時間tを計測することも可能である。
以上の説明から分かるように、本実施形態では、時間計測の手法としていわゆるTOF(Time Of Flight)法を用いている(図5参照)。すなわち、本実施形態では、先ず、光源としてのLDをパルス発光させる。このパルス光のパルス幅は、例えば数ns〜数10nsである。このパルス光が投光光学系20を介して投光され、物体で反射されて戻ってきて、受光光学系30を介して時間計測用PD42に入射される。このとき、時間計測用PD42からPD出力検出部44に光電流が出力される。
図5に示されるように、一般に、投光波形ではノイズが小さいが、物体からの反射光や散乱光は通常弱いため、増幅器で大きく増幅すると、受光波形ではノイズも大きくなる。なお、本明細書において「ノイズ」を便宜上「雑音信号」とも呼ぶ。
図6には、検出系40のPD出力検出部44の構成がブロック図にて示されている。
PD出力検出部44は、図6に示されるように、電流電圧変換器44a、信号増幅器44b、二値化回路44dを含む。
電流電圧変換器44aは、時間計測用PD42からの出力電流を電圧信号(受光信号)に変換し、信号増幅器44bに出力する。
信号増幅器44bは、入力された受光信号を増幅し、二値化回路44dに出力する。
ここで、時間計測用PD42、電流電圧変換器44a及び信号増幅器44bを含んで光検出器が構成される。なお、「光検出器」において信号増幅器は必須ではない。
二値化回路44dは、入力された受光信号を閾値で二値化し、その二値化信号を検出信号として、時間計測系45に出力する。
ここで、時間測定装置としての時間計測系45では、2つのデジタル信号の時間差を高精度かつ安定的に測定するTDC(Time to Digital Converter)技術を基にしている。
図7には、TDC技術を用いた一般的な時間測定装置(以下では「TDC装置」とも呼ぶ)の構成が示されている。このTDC装置は、基準クロック生成手段と、入力信号に時間的な遅延を与える遅延素子が複数直列に接続された遅延素子列と、遅延素子列に入力された信号の立ち上がり若しくは立ち下がりのエッジを検出するエッジ検出手段と、演算手段1とを含んで構成されている。
図7において、信号源1、2でそれぞれ生成された信号がTDC装置に入力されるタイミングの時間差が測定対象の時間である。ここでは、信号源2で生成される信号を測定開始信号とし該測定開始信号がTDC装置に入力されてから、信号源1で生成された測定対象信号1がTDC装置に入力されるまでの時間差(以下では「測定対象時間」とも呼ぶ)を測定する例について説明する。すなわち、図7では、信号源1での信号の生成タイミングが信号源2での信号の生成タイミングよりも遅くなっている。
図8(A)には、TDC装置で行われる演算方法が示されている。先ず、演算手段1は、測定開始信号が入力されると、基準クロックの立ち上がり若しくは立ち下りエッジに同期して基準クロックのカウント値をアップ(基準クロックをカウントアップ)していく。
ここで、立ち上がりエッジとは信号レベルがLow(0)からHigh(1)になる時刻若しくは現象であり、立下りエッジとは信号レベルがHigh(1)からLow(0)になる時刻若しくは現象のことを意味する。
演算手段1は、TDC装置に対して測定対象信号1が入力されていると判断した時点で基準クロックのカウント値のアップを停止し、その時点でのカウント値Cclkを保持する。基準クロックの周期をTとすると、T×Cclkが測定対象時間を粗く見積もったもの(概算したもの)である。
以上の計算では、時間的分解能は基準クロックの周期Tのみで決定される。時間測定装置においては、これをより高分解能で演算するために遅延素子を多数配列した遅延素子列を用いる。
一般にインバータやバッファで構成される遅延素子(以下では単に「素子」とも呼ぶ)が多数配列された遅延素子列では、各素子が数〜数百ピコ秒の遅延時間を有し、入力された信号に対して該信号が通過した素子数分だけ遅延を与える。
例えば測定対象信号が矩形の正のパルス信号である場合、該パルス信号が通過中の素子の端子電圧レベルはHigh(1)になり、それ以外の素子ではLow(0)になる。端子電圧レベルが同時にHigh(1)になる素子の数は生成されたパルス信号の時間幅(パルス幅)に依存する。
時間差測定においては、信号のエッジ(詳しくは、立ち上がり若しくは立ち下がりのエッジ)が遅延素子列中のどの素子を通過中であるかが重要であり、そのため、信号レベルがLow(0)からHigh(1)に切り替わる素子、若しくはHigh(1)からLow(0)に切り替わる素子を見つける必要がある。そこで、TDC装置に信号のエッジを検出するエッジ検出手段を設けることが好ましい。
エッジ検出手段の動作について図8(B)を用いて説明する。図8(B)には、遅延素子列を構成する複数の素子に信号入力端に近い方から順に1、2、3・・・と番号をつけ、3番目の素子で立ち下がりエッジが、9番目の素子で立ち上がりエッジが検出されている例が示されている。
エッジ検出手段は基準クロック生成手段で生成された基準クロックに同期して動作する。エッジ検出手段として、例えば各遅延素子の端子にフリップフロップ回路を取り付け、該遅延素子の端子電圧レベルを基準クロックに同期してモニタする手法を用いることが望ましい。
ここで、例えばJ番目の素子で立ち上がりエッジが検出された場合に、エッジ検出手段は、エッジが検出された素子がJ番目の素子であることを演算手段1へ伝える。演算手段1は、既知である素子1つ分の遅延時間とJ番目という情報から、遅延素子列の1番目の素子からJ番目の素子までの総遅延時間Tdelay(J)算出し、保持する。以上より、測定対象時間はT×Cclk−Tdelay(J)として、演算手段1から出力される。
以上の説明では、遅延素子の遅延時間は1番目からJ番目までで均一であると想定している。しかし、実際には、遅延素子間の配線長の差や、プロセス、電源ばらつき等により素子毎の遅延時間に固体差が存在する。そのため、想定した遅延素子の遅延時間とk番目の遅延素子の遅延時間の差をΔTとすると、測定対象時間にはΣΔT(k=1〜J)すなわちΔT+ΔT+・・・+ΔTJ−1+ΔTJが測定誤差として重畳されることになる。そこで、遅延素子毎の遅延時間を把握し、演算に用いることで測定誤差を低減することが可能となる。以下では、遅延素子毎の遅延時間を把握する手法について述べる。
ここでは、遅延素子列に対して複数のパルスを含むパルス列を入力し、パルスのエッジを検出した回数から遅延時間を見積もる方法について説明する。
一般には、パルスのエッジの検出回数と遅延素子の持つ遅延時間は比例関係にあることが知られている。その原理は、遅延時間の長い素子ではパルスが滞在する時間が長くエッジを検出する機会が多くなり、反対に遅延時間の短い素子ではパルスの滞在時間が短くなりエッジを検出する機会が少なくなることである。
図9を用いてエッジ検出の具体例を説明する。図9において信号源3で生成された測定対象信号2は信号入力端を介して遅延素子列へ入力される。ここで、測定対象信号2は確率的にランダムに発生したパルス列であることが好ましい。測定対象信号は、信号入力端を介して遅延素子列へ入力されたとき、エッジ検出手段により立ち上がり若しくは立ち下りのエッジが検出される。エッジ検出手段は、エッジが検出された素子の情報をヒストグラム生成手段へ送る。ヒストグラム生成手段は、遅延素子の番号毎にエッジの検出回数を加算し(カウントアップし)、その加算値(カウントアップ値)を記録・保持する。
図10(A)には、図9のヒストグラム生成手段で生成したヒストグラムの例が示されている。ここでは、遅延素子番号1〜10において合計100回のエッジが検出された際の例が示されている。ここで生成されたヒストグラムの情報を基に、遅延時間算出手段が各遅延素子の遅延時間を算出する。
図10(B)は、遅延時間算出の際の概念図である。図9の遅延時間算出手段は、先ず、n番目の基準クロックとn+1番目の基準クロックでエッジが検出された素子の番号を検出する。図10(B)には、n番目の基準クロックでは1番目の遅延素子でエッジが検出され、n+1番目の基準クロックでは11番目の遅延素子でエッジが検出されている例が示されている。この場合、基準クロックの周期Tの時間に相当する遅延素子の数は、1番目〜11番目の10個であると判断できる。
続いて、図10(A)において1番目〜10番目の遅延素子では合計100回のエッジが検出されていることから、遅延素子毎に100回中何回のエッジが検出されているかを抽出する。この抽出されたものが1クロックに占める遅延素子毎の遅延時間の割合となる。そこで、この遅延時間の割合に、既知の時間である基準クロックの周期Tを掛けたものが、各遅延素子の遅延時間となる。
以下に、具体的な計算例を示す。ここでは基準クロック周期Tを5ナノ秒とする。遅延素子番号5の遅延素子に注目すると、図10(A)におけるエッジ検出回数は10回であり、遅延時間の割合は10÷100と計算できる。したがって、遅延素子番号5の遅延素子の遅延時間は5ナノ秒×(10÷100)より、500ピコ秒であると算出される。その他の遅延素子についても同様に遅延時間を算出することが可能である。
以上では、2つのデジタル信号の時間差を測定するTDCの原理、及びTDCの測定精度を高めるための遅延素子毎の遅延時間の算出方法について説明した。以下では、両者を1つの装置で両立できる実施例について説明する。以下に説明する各実施例の時間測定装置は、物体検出装置100の時間計測系45として機能する。
[実施例1]
実施例1の時間測定装置は、図11に示されるように、投光手段、受光手段、制御手段、ノイズ取得手段、基準クロック生成手段、第1時間計測手段、第2時間計測手段、演算手段2、遅延時間算出手段などを含む。
ここでは、ノイズ制御手段は、閾値制御手段を有しているが、必ずしも有していなくても良い。遅延時間算出手段は、ヒストグラム生成手段を有する。
投光手段は、投光光学系20、LD、LD駆動部12を含んで構成されている。受光手段は、時間計測用PD42、電流電圧変換器44aを含んで構成されている。制御手段は、測定制御部46を含んで構成されている。
実施例1の時間測定装置は、測定開始信号(例えば投光手段の光源を駆動するためのトリガ信号であるLD駆動信号)が入力されてから、測定対象信号1(例えば受光手段の出力信号である受光信号)が入力されるまでの経過時間を算出する機能を持つ。
以下に、第1時間計測手段の動作フローについて、図12(A)のフローチャートを参照して簡単に説明する。
測定開始信号が入力されると(ステップS1でYES)、基準クロックの立ち上がり若しくは立下りのエッジに同期してクロックカウントアップを開始する(ステップS2)。測定開始信号が入力されない場合には、待ちの状態となる(ステップS1でNO)。
ステップS2の後、測定対象信号1が入力されていると判断された場合(ステップS3でYES)、次の基準クロックの立ち上がり若しくは立ち下がりエッジに同期してクロックカウントアップを停止する(ステップS4)。測定対象信号1が入力されていないと判断された場合(ステップS3でNO)、クロックカウントアップを継続する。
ステップS4の後、基準クロックのカウント値Cclkを取得し、演算手段2に出力する(ステップS5)。このカウント値Cclkと基準クロックの周期Tを用いて上記経過時間をT×Cclkと粗く見積もる(概算する)ことができる。
第2時間計測手段は、複数の遅延素子が直列に接続されて成る遅延素子列と、各遅延素子の両端(入力端と出力端)の信号レベルの変化を検出し、信号レベルが両端で変化する(異なる)遅延素子の番号(遅延素子番号)を検知するエッジ検出手段を有する。
以下に、第2時間計測手段の動作フローについて図12(B)のフローチャートを参照して説明する。
ここで、各遅延素子の持つ遅延時間は基準クロックの周期よりも短く設定されている。また、各遅延素子は、ゲート素子や、抵抗、コンデンサ、コイルなどの組み合わせにより構成されている。
遅延素子間の信号レベルの変化(遅延素子の端子電圧レベルの変化)の検出には、例えばフリップフロップを多数配列したものを用い、基準クロックに同期して動作させることとしている。
第2時間計測手段に測定対象信号1が入力されると、該測定対象信号1は遅延素子列を通過していく。この際、測定対象信号1が通過中の遅延素子では信号レベルがHigh(1)となり、それ以外の遅延素子ではLow(0)となる。
そして、図8(B)を用いて説明した場合と同様に、遅延素子列において最初に信号レベルがHighからLowへ切り替わる箇所(遅延素子番号1)が基準クロックに同期して読み取られたとき、すなわち測定対象信号1の立ち下がりエッジが遅延素子列へ進入したことが検出された(ステップS11でYES)とき、該箇所に同期する基準クロックの次の基準クロックの立ち下がりのエッジ位置に対して信号入力端側の直近に位置する遅延素子の番号として遅延素子番号Jが出力される(ステップS12)。例えば図8(A)ではJ=3となる。
遅延時間算出手段は、第2時間計測手段における各遅延素子の遅延時間を算出する。この遅延時間の算出に測定対象信号2を用いる。測定対象信号2は、ノイズ取得手段により取得された確率的にランダムに生成される信号である。
測定対象信号2は、例えば、抵抗端に現れる熱雑音や、光由来のショット雑音などである。このように測定対象信号2は厳密には「信号」ではなく「ノイズ」であるが、ここでは、便宜上、「信号」の文言を用いて表記している。
具体的には、測定対象信号2として、受光手段の受光素子として用いられるPD(Photo−Diode)やAPD(Avalanche Photo−Diode)から出力され、二値化回路で二値化(検出)されたショット雑音(ショットノイズ)を用いることができる。
また、測定対象信号2として、時間測定装置内外の回路の抵抗端に配線をつなぎ、そこで得られた熱雑音を用いても良い。なお、時間測定装置外の回路としては、例えば光検出器内の受光素子の後段の回路、制御手段内の回路、LD駆動部内の回路等が挙げられる。
遅延時間算出手段は、以上説明したような測定対象信号2としてのノイズを遅延素子列に入力し、エッジ検出回数を遅延素子毎にカウントしていく。
遅延時間算出手段は、遅延素子毎のエッジ検出回数を表すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段を有し、そのヒストグラムの情報に基づいて該遅延素子の遅延時間を算出する。
遅延時間算出手段は、各遅延素子の遅延時間を算出する。具体的な算出方法は、図9、図10(A)、図10(B)を用いて説明した内容と同様である。
遅延時間算出手段は、J番目の遅延素子でエッジが検出された場合、1番目(先頭)の遅延素子からJ番目の遅延素子までの遅延時間の合計である総遅延時間Tdelay(J)を算出し、上記経過時間をT×Cclk−Tdelay(J)のように精密に算出することができる(図8(A)参照)。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。実施例1において測定対象信号1、2は同一の信号源である受光素子に由来する。そこで、実施例2では、測定対象信号1、2に対して、二値化回路での閾値を制御することで、信号の発生頻度の制御や、所望の信号のみの抽出を行う。
以下に、二値化回路の動作について図13を参照して説明する。二値化回路としては、コンパレータ回路等を用いることが好ましい。
二値化回路は、入力されたアナログ信号に対し、任意の閾値を超えたものについては「1」を、それ以外のものについては「0」を出力する。
二値化回路は、図11のように受光手段の直後に接続されるのが望ましく、前述のPDやAPDの電流に基づく電圧信号(受光信号)を入力しても良いし、受光信号のうち所望の周波数帯域のものだけを通過させるようなフィルタ回路を通過したものを用いても良い。
図13において、時間軸上の全てのアナログ波形は確率的にランダムに発生したノイズであるとする。閾値を下げるほど、二値化回路で生成されるデジタル信号のパルス数が増加する。これにより、ヒストグラム生成の時間を短縮することも可能である。逆に、閾値を上げることで、ノイズを素にしたデジタル信号の生成をゼロにすることが可能である。例えばTDC装置を動作させるシーケンスにおいて、ノイズよりも大きい測定対象信号1のみを抽出するよう閾値を制御することにより、測定のS/N比を向上させることが可能となる。
実施例2で述べた通り、信号源からの信号を二値化するための閾値を制御することでデジタル信号の生成頻度を制御できる。特に、ヒストグラム生成を行うシーケンスにおいて、シーケンス時間が制限されている場合、図11における測定対象信号2を効率よく取得する必要がある。
[実施例3]
そこで、実施例3では、信号の効率的な取得方法について説明する。ヒストグラム生成シーケンスにおける閾値制御方法の一例が図14に示されている。
ここでは、ヒストグラム生成時間を6分割している。分割時間1〜5の間は、ノイズ検出回数を増大させるために閾値を段階的に低くなるように制御している。分割時間6では、分割時間5までの間に所定数のノイズを取得(検出)できたため、分割時間5に対して閾値を下げていない。
図14では、分割時間が変わるごとに離散的に閾値を変化させているが、連続的に変化させても良い。その変化は線形的であっても、非線形的であっても良い。変化のさせ方は、分割時間毎に等しくしても良いし、不均一にしても良い。
[実施例4]
実施例4では、モード切り替えを含んだ閾値制御について図15等を参照して説明する。ここでは、ヒストグラムを生成し遅延時間を算出する第2のモードと、経過時間を概算するための時間情報を取得する第1のモードとの間に、モード切り替え時間を設けている。
この場合、図11のように測定対象信号1と測定対象信号2が同一の信号源から出力される構成で実施されることが望ましい。閾値を上下させることで、各モードにおいて所望の信号のみを効率的に取得することができる。
実使用を考えると、図11の測定対象信号1に対しても測定対象信号2のようなノイズが混在する場合が多い。図15において、第1のモード中に測定対象信号1が2つ含まれているが、閾値を上げることでベースにあるノイズを検出することなく、測定対象信号1のみをデジタル信号に変換できる。
モード切り替え時間の少なくとも最終分割時間では閾値を超えるノイズ成分が無いように閾値を制御することが好ましい。モード切り替え時間内での閾値制御は、図15に示されるように離散的に行っても良いし、連続的に変化させても良い。変化のさせ方は、分割時間毎に等しくしても良いし、不均一にしても良い。連続変化は線形的でも良いし、非線形的であっても良い。閾値をモード切り替え時間内で変化させずに一定としても良い。
[実施例5]
実施例5では、図11に示されるような、測定対象信号1及び測定対象信号2の信号源を受光手段の受光素子とする。受光素子としてはPD(Photo−Diode)やAPD(Avalanche Photo−Diode)を用いることが望ましい。受光手段は、所望の周波数帯域を通過させるようなフィルタ回路を含んでも良い。受光手段は、受光感度(光を電気信号に変換する割合)を変化させる手段を有し、第1のモードと第2のモードで感度が異なるように制御しても良い。
実施例1〜5の時間測定装置をTOF法を用いる測距装置(例えば物体検出装置100)に用いることができる。経過時間の精算値T×Cclk−Tdelay(J)より、物体までの距離を光速cを用いて、c×{T×Cclk−Tdelay(J)}÷2で算出することができる。
投光手段の光源としてはLDやVCSEL、LED等が挙げられる。投光手段では光源からの光をレンズ等を用いて集光、拡散、コリメートさせても良いし、ミラー等の偏向手段を用いて偏向させたものを用いても良い。
時間測定装置を備える測距装置の構成として、例えば光源が固定であり、光走査用の偏向手段が回転する構成が挙げられる。幾何光学的な制約から、単一光源と偏向手段の組み合わせでは、光の走査範囲には限界がある。そこで、偏向手段の回転範囲が走査範囲(有効走査領域)から外れる時間にヒストグラム生成を行うことが好ましい。
このとき、偏向手段の回転範囲が走査範囲から外れるときでも受光手段が光を受光できるような構成が好ましい。ヒストグラム生成に用いるショットノイズを取得できるからである。
偏向手段が回転することにより、経過時間の概算を行う走査時間と、遅延時間算出のためのヒストグラム生成時間とが交互に切り替わるような構成が可能となる。
そのような構成を採用したときの時間測定装置(時間計測系45)の動作フローの例を図16のフローチャートを参照して説明する。
最初のステップT1では、モード選択を行う。このモード選択は、時間測定装置が有するモード選択手段により行われる。具体的には、経過時間を概算するための時間情報を取得する第1のモード(概算用時間情報取得モード)と遅延時間を算出する第2のモード(遅延時間算出モード)のいずれかを選択する。
次のステップT2では、第1のモードを選択したか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップT3に移行し、否定されるとステップT7に移行する。
次のステップT3では、走査開始を行う。具体的には、測定制御部46に走査開始を要求して、有効走査領域の走査を開始させる。
次のステップT4では、第1のモードを実行する。具体的には、第1時間計測手段により図12(A)の動作フローが行われ、第2時間計測手段によって図12(B)の動作フローが行われる。
次のステップT5では、走査終了か否かを判断する。ここでの判断は、測定制御部46から走査終了通知を受信する前は否定され、受信したときに肯定される。ここでの判断が肯定されるとステップT6に移行し、否定されるとステップT4に戻り第1のモードが継続して行われる。
ステップT6では、演算手段2が、経過時間の概算値T×Cclkを算出する。ステップT6が実行されるとステップT11に移行する。
ステップT7では、ヒストグラム生成手段が、前述のようにしてヒストグラムを生成する。
ここで、ヒストグラムのデータはメモリに蓄え、ヒストグラム生成時間になるたびに、前データに積算していくことが望ましい。積算回数が多いほど、遅延時間算出の精度は高くなると考えられるためである。
また、メモリに保存可能なデータサイズには限界があるため、エッジの検出回数Ctotalの上限はメモリに保存可能な値に設けておくことが好ましい。
次のステップT8では、Ctotalが規定数に達したか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップT10に移行し、否定されるとステップT9に移行する。
ステップT9では、ヒストグラムの生成時間(一の走査と次の走査の間の時間)が満了したか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップT10に移行し、否定されるとステップT7に戻りヒストグラムの生成が継続される。
ステップT10では、遅延時間算出手段が、前述のようにして遅延素子毎の遅延時間を求め、遅延時間の合算値Tdelay(J)を算出する。ステップT10が実行されるとステップT11に移行する。
ステップT11では、経過時間の概算値と遅延時間の合算値を算出したか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップT12に移行し、否定されるとステップT1に戻る。
ステップT12では、演算手段2が、経過時間の概算値を遅延時間の合算値で補正する。具体的には、T×Cclk−Tdelay(J)の演算を行う。
次のステップT13では、測定終了か否かを判断する。ここでの判断は、測定制御部46から測定終了通知を受信する前には否定され、受信したときに肯定される。ステップT13での判断が肯定されるとフローは終了し、否定されるとステップT1に戻り測定を継続して行う。
測定(ステップT1〜T12のループ)を複数回行う場合に、ステップT1でのモード選択方法として、例えば、第1のモードと第2のモードを交互に選択しても良いし、第1のモードを複数回連続して選択することと第2のモードを少なくとも1回選択することを交互に行っても良い。なお、第2のモードを少なくとも1回選択しCtotalが規定数に達した(ステップT8でYES)後は、有効走査領域を走査しないとき(偏向手段の回転範囲が有効走査領域から外れるとき)に第2のモードを行わなくても良い、すなわちステップT1で第2のモードを選択しなくても良い。
図17には、物体検出装置100を備えるセンシング装置1000が示されている。センシング装置1000は、移動体に搭載され、物体検出装置100に加えて、該物体検出装置100に電気的に接続された監視制御装置300を備えている。物体検出装置100は、車両のバンパー付近やバックミラーの近傍に取り付けられる。監視制御装置300は、物体検出装置100での検出結果に基づいて、物体の形状や大きさの推定、物体の位置情報の算出、移動情報の算出、物体の種類の認識等の処理を行って、危険の有無を判断する。そして、危険有りと判断した場合には、アラーム等の警報を発して移動体の操縦者に注意を促したり、ハンドルを切って危険を回避する指令を移動体の操舵制御部に出したり、制動をかけるための指令を移動体のECUに出す。なお、センシング装置1000は、例えば車両のバッテリから電力の供給を受ける。
なお、監視制御装置300は、物体検出装置100と一体的に設けられても良いし、物体検出装置100とは別体に設けられても良い。また、監視制御装置300は、ECUが行う制御の少なくとも一部を行っても良い。
また、物体検出装置100と、該物体検出装置100の出力に基づいて、物体情報(物体の有無、物体の位置、物体の移動方向及び物体の移動速度の少なくとも1つ)を求める監視制御装置300と、を備えるセンシング装置1000によれば、物体情報を安定して取得することができる。
また、センシング装置1000は移動体に搭載され、監視制御装置300は物体の位置情報及び移動情報の少なくとも一方に基づいて危険の有無を判断するため、例えば移動体の操縦制御系、速度制御系等に危険回避のための有効な情報を提供することができる。
また、センシング装置1000と、該センシング装置1000が搭載される移動体と、を備える移動体装置は、衝突安全性に優れる。
以下に、本実施形態の物体検出装置100で実施される測距処理の一例について図18を参照して説明する。図18のフローチャートは、測定制御部46で実行される処理アルゴリズムに基づいている。
最初のステップU1では、有効走査領域を走査開始するか否かを判断する。ここでの判断は、その判断時が同期系50からの同期信号の受信時〜受信直後である場合に肯定され、それ以外の場合に否定される。ステップU1での判断が肯定されるとステップU2に移行し、否定されるとステップU8に移行する。
ステップU2では、概算用時間情報取得モードが実行される。概算用時間情報取得モードの詳細については後述する。なお、「概算用時間情報」は、測定対象時間を概算するための時間情報を意味する。
次のステップU3では、有効走査領域を走査終了したか否かを判断する。ここでの判断は、同期系50からの同期信号を受信してから回転ミラー26が有効走査領域に対応する回転角だけ回転する前までは否定され、回転したときに肯定される。ステップU3での判断が肯定されるとステップU4に移行し、否定されるとステップU2に戻り概算用時間情報取得モードが継続して行われる。
ステップU4では、遅延時間算出モードが実行される。遅延時間算出モードでは、遅延素子毎の遅延時間を算出する。遅延時間は、信号が遅延素子を通過するのに要する時間を意味する。遅延時間算出モードの詳細については後述する。
次のステップU5では、「測定対象時間算出処理」が実行される。測定対象時間算出処理の詳細については後述する。
次のステップU6では、測定対象時間及び光速から、対象物までの距離を算出する。具体的には、測定対象時間の1/2と光速の積を求める。
次のステップU7では、測定終了か否かを判断する。ここでの判断は、例えば物体検出装置100が搭載される車両の電気系統がオンのときに否定され、オフになったときに肯定される。ステップU7での判断が肯定されるとフローは終了し、否定されるとステップU1に戻り測距が継続して行われる。
ステップU8では、「遅延時間算出モード」が実行される。遅延時間算出モードの詳細については後述する。
次のステップU9では、有効走査領域を走査開始するか否かを判断する。ここでの判断は、その判断時が同期系50からの同期信号の受信時〜受信直後である場合に肯定され、それ以外の場合に否定される。ステップU9での判断が肯定されるとステップU10に移行し、否定されると同じ判断を再び行う(すなわち待ちの状態となる)。
次のステップU10では、「概算用時間情報取得モード」が実行される。概算用時間情報取得モードの詳細については後述する。
次のステップU11では、有効走査領域を走査終了したか否かを判断する。ここでの判断は、同期系50からの同期信号を受信してから回転ミラー26が有効走査領域に対応する回転角だけ回転する前までは否定され、回転したときに肯定される。ここでの判断が肯定されるとステップU5に移行し、否定されるとステップU10に戻り概算用時間情報取得モードが継続して行われる。
なお、図18では、有効走査領域を走査しないとき、すなわち連続する走査の合間に遅延時間算出モードを実行することとしているが、複数回の走査を行う前もしくは行った後に遅延時間算出モードを少なくとも1回実行することとしても良い。
続いて、概算用時間情報取得モードの一例について、図19のフローチャートを参照して説明する。概算用時間情報取得モードは、時間測定装置(時間計測系45)により実行される。
最初のステップU21では、測定開始信号を基準クロックに同期させて出力し、クロックカウントアップを開始する。具体的には、LD点灯のトリガとなるLD駆動信号を測定開始信号として、基準クロック生成手段で生成される基準クロックに同期させてLD駆動部12に出力し、基準クロックのカウントアップを開始する。この結果、有効走査領域に存在する物体に光が照射され、その反射光が光検出器に入射される。光検出器では受光時にショットノイズが発生する。
次のステップU22では、光検出器からの受光信号(アナログの電圧信号)を二値化し、そのパルスを遅延素子列に入力する。
次のステップU23では、受光信号を二値化して得られたパルスの立ち下がりエッジが遅延素子列に進入したときにクロックカウントアップを終了し、その時点でのクロックカウント値を概算用時間情報として取得する。具体的には、図8(A)において1番目の遅延素子の入力端の端子電圧レベルが0かつ出力端の端子電圧レベルが1となったときにクロックカウント値Cclkを概算用時間情報として取得する。
次のステップU24では、クロックカウント値を0に初期化する。ステップU24が実行されると、フローは終了する。
以下に、遅延時間算出モードの一例について、図20のフローチャートを参照して説明する。遅延時間算出モードは、時間測定装置(時間計測系45)により実行される。
最初のステップU31では、光検出器で発生したショットノイズを二値化回路44dで二値化し、そのパルスをノイズ取得手段で取得する。
次のステップU32では、ショットノイズを二値化して得られたパルスを遅延素子列に入力する。具体的には、ノイズ取得手段が取得したパルスを遅延素子列に出力する。
次のステップU33では、ヒストグラム生成手段が、遅延素子毎にパルスの立ち上がりエッジ若しくは立ち下がりエッジが検出された回数をヒストグラム化する。
次のステップU34では、遅延時間算出手段が、遅延素子毎の遅延時間を算出する。具体的には、ステップU33で生成されたヒストグラムから各遅延素子の遅延時間の1クロック(基準クロック1つ分)に占める割合を求め、該割合に基準クロックの周期Tを掛けることで、該遅延時間を算出する。
なお、図20では、ノイズ取得手段で取得するノイズを受光素子で発生するショットノイズとしているが、例えば時間測定装置内外の回路の抵抗端等で発生する熱雑音としても良い。
続いて、測定対象時間算出処理の一例について図21のフローチャートを参照して説明する。測定対象時間算出処理は、時間測定装置(時間計測系45)により実行される。
最初のステップU41では、演算手段2が、概算用時間情報取得モードで最後にカウントされた基準クロックの次の基準クロックの立ち下がりエッジに対して信号入力端側直近の遅延素子の番号Jを取得する。例えば図8(A)において、J=3となる。
次のステップU42では、演算手段2が、遅延時間算出モードで算出された1番目からJ番目までの遅延素子の遅延時間を合算する。
次のステップU43では、演算手段2が、概算用時間情報取得モードで取得されたクロックカウント値Cclkと周期Tの積をとり、該積T×Cclkから遅延時間の合算値Tdelayを差し引くことで、測定対象時間を算出する。
以上説明した本実施形態の時間計測系45として機能する時間測定装置は、測定開始時刻から測定対象信号1が入力されるまでの時間(経過時間)を測定対象時間として測定する時間測定装置であって、測定対象信号が入力され、入力信号を遅延する遅延素子が直列に複数接続された遅延素子列と、測定対象時間を概算するための時間情報である概算用時間情報を取得する時間情報取得系(第1時間計測手段)と、当該時間測定装置内外で発生したノイズを取得するノイズ取得手段を含み、該ノイズを遅延素子列に入力して遅延素子毎の遅延時間を取得する遅延時間取得系と、概算用時間情報及び遅延時間に基づいて測定対象時間を算出する演算手段2(演算系)と、を備える時間測定装置である。
この場合、確率的にランダムに発生するノイズを遅延素子列に入力して遅延素子毎の遅延時間を取得するので、意図しない遅延時間を取得してしまうことを抑制できる。そして、取得した精確な遅延時間を用いて経過時間の概算値を補正できるので、経過時間を精度良く測定することができる。
結果として、本実施形態の時間測定装置によれば、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることができる。
一方、特許文献1、2に開示されている装置のように基準クロックとは異なる特殊な信号を遅延素子列に入力して遅延素子毎の遅延時間を取得する場合には、基準クロックを生成する手段に加えて当該特殊な信号を発生させるための専用の信号発生源が必要になる。すなわち、従来の装置では、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることに関して改善の余地があった。
また、本実施形態の時間測定装置は、遅延素子毎の遅延時間よりも長い一定の周期Tの基準クロックを生成する基準クロック生成手段を更に備え、時間情報取得系は、測定開始時刻から測定対象信号1が遅延素子列に入力されるまでの基準クロックのカウント値を概算用時間情報として取得することが好ましい。この場合、概算用時間情報を簡単に取得できる。
なお、基準クロック生成手段に代えて、測定開始時刻から測定対象信号1が入力されるまでの時間を計時するタイマを用いても良い。この場合、タイマの時間分解能よりも遅延素子列の時間分解能が高ければ、タイマによる概算時間を遅延素子毎の遅延時間で補正することが可能である。
また、本実施形態の時間測定装置は、基準クロックに同期して、遅延素子列に入力された測定対象信号1又はノイズの立ち上がり若しくは立ち下りのエッジが検出された遅延素子を特定するエッジ検出手段を更に備えることが好ましい。
この場合、基準クロックに同期して測定対象信号1やノイズが遅延素子列のどこまで進んだかを検知することができる。
また、遅延素子列の総遅延時間は基準クロックの周期Tよりも長く、エッジ検出手段により、周期Tに相当するK個の遅延素子でエッジを検出した総数をC、遅延素子列における信号入力端側から数えてL番目の遅延素子でエッジを検出した回数をCとすると、L番目の遅延素子の遅延時間は、T×C÷Cで求められる。
この場合、遅延素子列の総遅延時間が基準クロックの周期Tよりも長いことで、エッジ位置を検出し損なうことがない。また、周期T相当の遅延素子数という基準を設けることができる。このような基準を設けることで、1クロック毎の遅延素子数、総エッジ検出回数、ある遅延素子でのエッジ検出回数により単純な比例計算で遅延時間を算出することができる。
また、遅延時間取得系は、エッジ検出手段により遅延素子毎のエッジが検出された回数を表すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、ヒストグラムに基づいて該遅延素子の遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、を含むことが好ましい。
また、遅延時間取得系は、閾値を制御する閾値制御手段を含み、ヒストグラム生成手段は、少なくともノイズのアナログ値を閾値で二値化し得られたデジタル信号を遅延素子列へ出力する二値化回路から1組の立ち上がりエッジ及び立ち下りエッジを持つデジタル信号が出力された回数Ctotalをカウントし、閾値制御手段は、ヒストグラムの生成時に、Ctotalが1以上カウントアップするように閾値を制御することが好ましい。
この場合、二値化回路からのノイズの出力頻度を制御することができる。
ところで、ヒストグラム生成には、充分数のサンプル信号が必要である。信号の生成確率がランダムである以上、閾値を一定にしていては、一定時間内に充分数のサンプル信号が取得できない可能性がある。ヒストグラム生成時間を小分割し、その分割時間の中でカウント数と閾値を制御することで、サンプル信号が少なくともヒストグラム生成に全く足りないということが起きにくくすることができる。
そこで、閾値制御手段は、ヒストグラムの生成時間を複数の時間帯に分割し、最も早い時間帯を1番目の時間帯としたときに1番目の時間帯からM番目の時間帯までのCtotalが所定値を超えていない場合、M+1番目の時間帯の閾値をM番目の時間帯の閾値よりも低くすることが好ましい。
また、本実施形態の時間測定装置は、概算用時間情報を取得する第1のモードと、遅延時間を取得する第2のモードのいずれかを選択するモード選択系を備え、モード選択系は、第2のモードから第1のモードへの切り替えの際に任意の長さのモード切り替え時間を設定し、閾値制御手段は、モード切り替え時間を複数の時間帯に分割し、該複数の時間帯のうち少なくとも最後の時間帯においてはCtotalが変化しないように閾値を制御する(例えば上昇させる)ことが好ましい。
その技術的意義について考察する。
まず、信号レベルの異なる2つの信号(測定対象信号と雑音信号)が混在している場合、それぞれを分離することができる。すなわち、閾値を設けることにより、例えば雑音信号と、測定対象信号を切り分けて出力することが可能である。
また、ヒストグラム生成のために閾値を下げたままにしていては、第1のモードで所望の測定対象信号以外のノイズも取得してしまう可能性がある。そこで、モード切り替えの間に緩衝時間を設け、第2のモードから第1のモードに移行する前にノイズを1度も取得しないよう閾値を制御する。例えば、分割時間毎に徐々に閾値を上げていった場合、ノイズを取得しないが測定対象信号を取得できる最低のレベルに閾値を設定することができる。これにより、TOF法を用いる測距装置においては、より長い距離を測定することが可能になる。これは長距離ほど、物体での反射光が弱くなるため、測定対象信号とノイズを区別することが難しくなるためである。
また、測定対象信号及びノイズの発生源は、同一の受光手段であることが好ましい。この場合、光の信号成分、ノイズ成分をそれぞれ測定対象信号、ノイズとして取得できる。
ところで、走査型の測距装置では、光を走査しない時間が生じることがほとんどである。そして、その時間は周期的に繰り返し生じることが多いため、ヒストグラム生成に活用することが望ましい。
そこで、本実施形態の物体検出装置100は、光源(たとばLD)及び該光源からの光を走査する、回転ミラー26を有する走査部を含む投光手段と、該投光手段から投光され物体で反射された光を受光する受光手段と、測定開始時刻が光源の発光タイミングと一致し、測定対象信号が受光手段の出力信号である時間計測系45として機能する時間測定装置と、該時間測定装置での測定結果及び光速を用いて物体までの距離を算出する測定制御部46(距離算出手段)と、を備え、時間測定装置のモード選択系は、光が走査されている時間は第1のモードを選択し、Ctotalが所定値に達しない場合は、光が走査されていない時間に第2のモードを選択することを特徴とする測距装置と捉えることができる。
この場合、ヒストグラム生成のための時間を別途設ける必要がなく、時間的なロスがほぼ無くなる。1度のヒストグラム生成時間では充分数信号が取得できない場合も、繰り返し行うことで取得信号数を増加させ、精度を高めることが容易である。
また、本実施形態の物体検出装置100は、光源(例えばLD)を含む投光手段と、投光手段から投光され物体で反射された光を受光する受光手段と、測定開始時刻が光源の発光タイミングと一致し、測定対象信号が受光手段の出力信号である時間計測系45として機能する時間測定装置と、該時間測定装置での測定結果及び光速を用いて物体までの距離を算出する測定制御部46(距離算出手段)と、を備える測距装置と捉えることができる。
この場合、構成の煩雑化を抑制しつつ測距精度を向上させることができる。
また、本実施形態の物体検出装置100と、該物体検出装置100が搭載される車両(移動体)と、を備える移動体装置によれば、構成の煩雑化を抑制しつつ衝突安全性を向上させることができる。
また、本実施形態の時間測定方法は、測定開始時刻から、入力信号を遅延する遅延素子が複数直列に接続された遅延素子列に測定対象信号1が入力されるまでの時間(経過時間)を測定対象時間として測定する時間測定方法であって、測定対象時間を概算するための概算用時間情報(時間情報)を取得する工程と、ノイズを取得し、該ノイズを遅延素子列に入力して遅延素子毎の遅延時間を取得する工程と、概算用時間情報及び遅延時間に基づいて測定対象時間を算出する工程と、を含む時間測定方法である。
この場合、確率的にランダムに発生するノイズを遅延素子列に入力して遅延素子毎の遅延時間を取得するので、意図しない遅延時間を取得してしまうことを抑制できる。そして、取得した精確な遅延時間を用いて経過時間の概算値を補正できるので、経過時間を精度良く測定することができる。
結果として、本実施形態の時間測定方法によれば、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることができる。
また、概算用時間情報を取得する工程では、遅延時間よりも長い一定の周期の基準クロックを生成し、測定開始時刻から、測定対象信号1が遅延素子列に入力されるまでの基準クロックのカウント値を時間情報として取得することが好ましい。
また、概算用時間情報を取得する工程や遅延時間を取得する工程では、基準クロックに同期して、遅延素子列に入力された測定対象信号1やノイズの立ち上がり若しくは立ち下りのエッジが検出された遅延素子を特定することが好ましい。
また、遅延素子列の総遅延時間は基準クロックの周期Tよりも長く、周期Tに相当するK個の遅延素子でエッジを検出した総数をC、L番目の遅延素子でエッジを検出した回数をCとすると、遅延素子列における信号入力端側から数えてL番目の遅延素子の遅延時間は、T×C÷Cで求められる。
また、遅延時間を取得する工程では、遅延素子毎のエッジが検出された回数を表すヒストグラムを生成し、該ヒストグラムに基づいて該遅延素子の遅延時間を算出することが好ましい。
また、遅延時間を取得する工程は、ノイズを閾値で二値化し、二値のデジタル信号を出力するサブ工程と、該出力するサブ工程で1組の立ち上がりエッジ及び立ち下りエッジを持つデジタル信号が出力された回数Ctotalをカウントするサブ工程と、ヒストグラムの生成時に、カウントするサブ工程で1以上カウントアップするように閾値を制御するサブ工程と、を含むことが好ましい。
また、上記制御するサブ工程では、ヒストグラムの生成時間を複数の時間帯に分割し、最も早い時間帯を1番目の時間帯としたときに1番目の時間帯からM番目の時間帯までのカウントするサブ工程でのカウント数(Ctotal)が所定値を超えていない場合、M+1番目の時間帯の閾値をM番目の時間帯の閾値よりも低くすることが好ましい。
また、本実施形態の時間測定方法は、概算用時間情報を取得する工程を実行する第1のモードと、遅延時間を取得する工程を実行する第2のモードのいずれかを選択する工程を更に含み、該選択する工程では、第2のモードから第1のモードへの切り替えの際に任意の長さのモード切り替え時間を設定し、上記制御するサブ工程では、モード切り替え時間を複数の時間帯に分割し、該複数の時間帯のうち少なくとも最後の時間帯においては上記カウントするサブ工程でのカウント数(Ctotal)が変化しないように閾値を制御することが好ましい。
また、本実施形態の測距方法は、一定の周期Tの基準クロックを生成する工程と、基準クロックに同期して光源(例えばLD)を発光させて投光する工程と、該投光する工程で投光され物体で反射された光を受光し光電変換する工程と、光源の発光タイミングと一致する測定開始時刻から、入力信号に対して遅延を与える遅延素子が複数直列に接続された遅延素子列に光電変換により生じた測定対象信号(信号)が入力されるまでの基準クロックのカウント値を取得する工程と、ノイズを取得し、該ノイズを遅延素子列に入力し遅延素子毎の遅延時間を算出する工程と、遅延時間、カウント値及び周期Tから、物体までの光の往復時間を算出する工程と、往復時間及び光速から、物体までの距離を算出する工程と、を含む測距方法である。
なお、上記実施形態の時間測定装置、測距装置、移動体装置の構成は、適宜変更可能である。
また、例えば、ノイズ取得手段での取得対象のノイズとして、物体検出装置100における時間計測系45以外の構成要素で発生する熱雑音等のノイズとしても良い。
例えばPD出力検出部44は、信号増幅器を有していなくても良い。
また、投光系10は、偏向器を用いる走査型であるが、偏向器を用いない非走査型であっても良い。すなわち、投光系は、少なくとも光源を有していれば良く、投光範囲の調整のためのレンズを光源の後段に有していても良い。
また、上記実施形態では、光源として、単一のLD(端面発光レーザ)を用いているが、これに限られない。例えば、複数のLDが1次元又は2次元に配列されたLDアレイ、VCSEL(面発光レーザ)、VCSELが1次元又は2次元に配列されたVCSELアレイ、半導体レーザ以外のレーザ、レーザ以外の光源などを用いても良い。複数のLDが1次元配列されたLDアレイとしては、複数のLDが積層されたスタック型のLDアレイや複数のLDが横に並べられたLDアレイが挙げられる。例えば、半導体レーザとして、LDをVCSELに代えれば、アレイ内の発光点の数をより多く設定することができる。
また、投光系10(投光手段)は、ミリ波や赤外線を射出する光源を有していても良い。
また、投光光学系は、カップリングレンズを有していなくても良いし、他のレンズを有していても良い。
また、投光光学系、受光光学系は、反射ミラーを有していなくても良い。すなわち、LDからの光を、光路を折り返さずに回転ミラーに入射させても良い。
また、受光光学系は、受光レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
また、偏向器として、回転ミラーに代えて、例えば、ポリゴンミラー(回転多面鏡)、ガルバノミラー、MEMSミラー等の他のミラーを用いても良い。
また、同期系は、同期レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
また、上記実施形態では、物体検出装置が搭載される移動体として車両を例にとって説明したが、該移動体は、例えば航空機、無人航空機、船舶、ロボット等であっても良い。
また、以上の説明で用いた具体的な数値、形状などは、一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なことは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、上記実施形態の時間測定装置、測距装置(物体検出装置100)、センシング装置1000、移動体装置、時間測定方法、測距方法は、物体までの往復時間や距離を測定する所謂Time of Flight(TOF)法を用いた技術であり、移動体におけるセンシングの他、モーションキャプチャ技術、測距計、3次元形状計測技術などの産業分野などで幅広く用いることができる。すなわち、本発明の時間測定装置、測距装置は、必ずしも移動体に搭載されなくても良い。
以下に、発明者が上記実施形態を発案するに至った思考プロセスを説明する。
一般に、2つの信号の時間差を高精度に計測するためには、クロックによる粗い測定と、遅延素子列を用いた微細な測定を組み合わせて行われる。
遅延素子列は、クロックの周期よりも短い基準時間(遅延時間)を持つ遅延素子を複数配列したもので構成され、IC内のゲート素子や、抵抗、コンデンサ、コイルなどを組み合わせたものが用いられることが多い。
遅延素子の遅延時間は、温度や電圧の不均一さ、プロセスばらつき、素子間の配線の長さの違い等によって素子間でばらつきがあることが知られている。
上記時間差の測定において、遅延素子の遅延時間は時間分解能に相当するため、これらがばらつくことで測定精度が低下することが懸念される。
そこで、遅延素子の遅延時間のばらつきを測定し、補正するような技術が存在する。
一般には、測定対象信号とは別に、周期性を持つ信号を入力し、遅延素子毎に該信号のエッジが検出された回数を積算、ヒストグラム化する。このとき、遅延時間が長い素子ほどエッジの検出回数が多くなるような傾向がある。
すなわち、エッジの検出回数から遅延時間のばらつきを把握することが可能である。
この技術は、一般に”code density test”と呼ばれることもある。
特許文献1では、被測定信号とは別に、テストクロック信号を入力しヒストグラムを生成している。時間測定の構成としては、基準クロックのエッジに対する被測定信号のエッジの位相差を遅延素子列から求めるものとなっている。テストクロック信号には基準クロックの周期とは無相関なものが用いられている。
特許文献2では、較正トリガ信号を遅延素子へ入力しヒストグラムを生成している。較正トリガ信号は、遅延素子列の遅延素子に対し、等しい確率で配分されるような周波数をもつ信号である。
周期信号を用いてヒストグラムを精度良く生成するためには、周期信号が基準クロックとは無相関であること、周期信号の周波数が遅延素子に対し確率的に等しく分配されるような周波数であること、のいずれかが満たされる必要がある。前者が特許文献1に開示され、後者が特許文献2に開示されている。
しかし、基準クロックと無相関である周期信号を用いようとすると、基準クロックの発生源とは別に、水晶発振器などを用いる必要とするため、構成が煩雑化する懸念がある。
また、遅延素子に対し確率的に等しく分配されるような周期信号を生成する場合、分周器や、遅延生成器を用いる必要があるが、周波数ジッタや、環境温度による周波数変化によって所望の特性を持たなくなる可能性があり、構成が煩雑化する懸念もある。
すなわち、特許文献1、2では、構成の煩雑化を抑制しつつ測定精度を向上させることに関して改善の余地があった。
そこで、発明者は、この課題を解決すべく、上記実施形態を発案するに至った。
10…投光系(投光手段)、42…時間計測用PD(受光手段の一部)、44a…電流電圧変換器(受光手段の一部)、44b…信号増幅器(受光手段の一部)、44d…二値化回路、45…時間計測系(時間測定装置)、46…測定制御部(距離算出手段)、100…物体検出装置(測距装置)。
特許5106583号公報 特許5055471号公報

Claims (18)

  1. 入力信号を遅延する複数の遅延素子が配列された遅延素子列と、前記遅延素子列における各遅延素子の遅延時間よりも長い一定の周期Tの基準クロックを用いて、測定開始時刻から測定対象信号が入力されるまでの時間を測定する時間測定装置であって、
    当該時間測定装置内外で発生したノイズを前記遅延素子列に入力して前記遅延素子毎の遅延時間を取得する時間測定装置。
  2. 前記基準クロックに同期して、前記遅延素子列に入力された前記測定対象信号又は前記ノイズの立ち上がり若しくは立ち下りのエッジが検出された前記遅延素子を特定するエッジ検出手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の時間測定装置。
  3. 前記遅延素子列の総遅延時間は前記周期Tよりも長く、
    前記エッジ検出手段により、周期Tに相当するK個の遅延素子で前記エッジを検出した総数をC、前記遅延素子列における入力端側から数えてL番目の前記遅延素子で前記エッジを検出した回数をCとすると、前記L番目の遅延素子の遅延時間は、T×C÷Cとなることを特徴とする請求項2に記載の時間測定装置。
  4. 前記エッジ検出手段により前記遅延素子毎の前記エッジが検出された回数を表すヒストグラムを生成するヒストグラム生成手段と、
    前記ヒストグラムに基づいて該遅延素子の遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の時間測定装置。
  5. 前記ヒストグラム生成手段は、少なくとも前記ノイズのアナログ値を閾値で二値化し、得られたデジタル信号を前記遅延素子列へ出力する二値化回路から1組の立ち上がりエッジ及び立ち下りエッジを持つデジタル信号が出力された回数Ctotalをカウントし、
    前記ヒストグラムの生成時に、Ctotalが1以上カウントアップするように前記閾値を制御する閾値制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の時間測定装置。
  6. 前記閾値制御手段は、前記ヒストグラムの生成時間を複数の時間帯に分割し、最も早い時間帯を1番目の時間帯としたときに1番目の時間帯からM番目の時間帯までのCtotalが所定値を超えていない場合、M+1番目の時間帯の閾値をM番目の時間帯の閾値よりも低くすること特徴とする請求項5に記載の時間測定装置。
  7. 前記測定開始時刻から前記測定対象信号が入力されるまでの時間を取得する第1のモードと、前記遅延時間を取得する第2のモードのいずれかを選択するモード選択系を備え、
    前記モード選択系は、前記第2のモードから前記第1のモードへの切り替えの際に任意の長さのモード切り替え時間を設定し、
    前記閾値制御手段は、前記モード切り替え時間を複数の時間帯に分割し、該複数の時間帯のうち少なくとも最後の時間帯においてはCtotalが変化しないように前記閾値を制御することを特徴とする請求項5又は6に記載の時間測定装置。
  8. 光源を含む投光手段と、
    前記投光手段から投光され物体で反射された光を受光する受光手段と、
    前記測定開始時刻が前記光源の発光タイミングと一致し、前記測定対象信号が前記受光手段の出力信号である請求項1〜7のいずれか一項に記載の時間測定装置と、
    前記時間測定装置での測定結果及び光速を用いて前記物体までの距離を算出する距離算出手段と、を備える測距装置。
  9. 光源及び該光源からの光を走査する走査部を含む投光手段と、
    前記投光手段から投光され物体で反射された光を受光する受光手段と、
    前記測定開始時刻が前記光源の発光タイミングと一致し、前記測定対象信号が前記受光手段の出力信号である請求項7に記載の時間測定装置と、
    前記時間測定装置での測定結果及び光速を用いて前記物体までの距離を算出する距離算出手段と、を備え、
    前記時間測定装置のモード選択系は、前記光が走査されている時間は前記第1のモードを選択し、Ctotalが所定値に達しない場合は、前記光が走査されていない時間に前記第2のモードを選択することを特徴とする測距装置。
  10. 請求項8又は9に記載の測距装置と、
    前記測距装置が搭載される移動体と、を備える移動体装置。
  11. 入力信号を遅延する複数の遅延素子が配列された遅延素子列と、前記遅延素子列における各遅延素子の遅延時間よりも長い一定の周期Tの基準クロックを用いて、測定開始時刻から測定対象信号が入力されるまでの時間を測定する時間測定方法であって、
    ノイズを前記遅延素子列に入力して前記遅延素子毎の遅延時間を取得する工程を含む時間測定方法。
  12. 前記遅延時間を取得する工程では、前記基準クロックに同期して、前記遅延素子列に入力された前記ノイズの立ち上がり又は立ち下りのエッジが検出された前記遅延素子を特定することを特徴とする請求項11に記載の時間測定方法。
  13. 前記遅延素子列の総遅延時間は前記基準クロックの周期Tよりも長く、
    周期Tに相当するK個の前記遅延素子で前記エッジを検出した総数をC、L番目の前記遅延素子で前記エッジを検出した回数をCとすると、前記遅延素子列における入力端側から数えてL番目の前記遅延素子の遅延時間は、T×C÷Cとなることを特徴とする請求項12に記載の時間測定方法。
  14. 前記遅延時間を取得する工程では、前記遅延素子毎の前記エッジが検出された回数を表すヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに基づいて該遅延素子の遅延時間を算出することを特徴とする請求項12又は13に記載の時間測定方法。
  15. 前記遅延時間を取得する工程は、
    前記ノイズを閾値で二値化し、二値のデジタル信号を出力するサブ工程と、
    前記出力するサブ工程で1組の立ち上がりエッジ及び立ち下りエッジを持つデジタル信号が出力された回数Ctotalをカウントするサブ工程と、
    前記ヒストグラムの生成時に、Ctotalが1以上カウントアップするように前記閾値を制御するサブ工程と、を含むことを特徴とする請求項14に記載の時間測定方法。
  16. 前記制御するサブ工程では、前記ヒストグラムの生成時間を複数の時間帯に分割し、最も早い時間帯を1番目の時間帯としたときに1番目の時間帯からM番目の時間帯までのCtotalが所定値を超えていない場合、M+1番目の時間帯の閾値をM番目の時間帯の閾値よりも低くすることを特徴とする請求項15に記載の時間測定方法。
  17. 前記測定開始時刻から前記測定対象信号が入力されるまでの時間を取得する工程を実行する第1のモードと、前記遅延時間を取得する工程を実行する第2のモードのいずれかを選択する工程を更に含み、
    前記選択する工程では、前記第2のモードから前記第1のモードへの切り替えの際に任意の長さのモード切り替え時間を設定し、
    前記制御するサブ工程では、前記モード切り替え時間を複数の時間帯に分割し、該複数の時間帯のうち少なくとも最後の時間帯においてはCtotalが変化しないように前記閾値を制御することを特徴とする請求項15又は16に記載の時間測定方法。
  18. 一定の周期の基準クロックを生成する工程と、
    前記基準クロックに同期して光源を発光させて投光する工程と、
    前記投光する工程で投光され物体で反射された光を受光し光電変換する工程と、
    前記光源の発光タイミングと一致する測定開始時刻から、入力信号を遅延する複数の遅延素子が配列された遅延素子列に前記光電変換により生じた信号が入力されるまでの前記基準クロックのカウント値を取得する工程と、
    ノイズを取得し、該ノイズを前記遅延素子列に入力し前記遅延素子毎の遅延時間を算出する工程と、
    前記遅延時間、前記カウント値及び前記周期から、前記物体までの光の往復時間を算出する工程と、
    前記往復時間及び光速から、前記物体までの距離を算出する工程と、を含む測距方法。
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