JP6895311B2 - 半嵌合防止コネクタ - Google Patents

半嵌合防止コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP6895311B2
JP6895311B2 JP2017097249A JP2017097249A JP6895311B2 JP 6895311 B2 JP6895311 B2 JP 6895311B2 JP 2017097249 A JP2017097249 A JP 2017097249A JP 2017097249 A JP2017097249 A JP 2017097249A JP 6895311 B2 JP6895311 B2 JP 6895311B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connector
slide member
lock arm
semi
male
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017097249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018195423A (ja
Inventor
太田 信之
信之 太田
雅彦 沼野
雅彦 沼野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Energy System Corp
Original Assignee
Yazaki Energy System Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Energy System Corp filed Critical Yazaki Energy System Corp
Priority to JP2017097249A priority Critical patent/JP6895311B2/ja
Publication of JP2018195423A publication Critical patent/JP2018195423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895311B2 publication Critical patent/JP6895311B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Description

本発明は、半嵌合防止機能を備えたコネクタに関する。
従来から、一対のコネクタが半嵌合状態であるときに、一方のコネクタに設けたスライド部材が他方のコネクタに当接して一方のコネクタから離間させるように付勢するものが知られている。この種のコネクタは半嵌合防止コネクタとして知られている。半嵌合防止コネクタによれば、一対のコネクタを嵌合する際に両コネクタの端子同士が正しく接続されていない半嵌合状態が発生するのを防ぐことができる。本出願人も過去に、スライド部材を用いた半嵌合防止コネクタを提案している。
本出願人が提案した半嵌合防止コネクタでは、第1及び第2の2つのスライド部材が一方のコネクタに設けられる。各スライド部材は一方のコネクタに支持されて、他方のコネクタが嵌脱される方向にスライド可能に構成されている。両スライド部材間には、両スライド部材の接近離間によって拡縮するコイルばねが接続されている。
そして、一方のコネクタに対する他方のコネクタの半嵌合状態では、他方のコネクタの端面が第1のスライド部材に当接して第1のスライド部材を押す。また、他方のコネクタの挿入により撓んだ一方のコネクタのロックアームが第2のスライド部材に係止される。ロックアームが係止された第2のスライド部材は、一方のコネクタに対してスライドできなくなる。
したがって、他方のコネクタに押された第1のスライド部材が第2のスライド部材から離間してコイルばねが伸長し、第1スライド部材を第2スライド部材に接近させる方向の付勢力がコイルばねに蓄積される。コイルばねに蓄積された付勢力は、第1スライド部材から他方のコネクタに伝わって、他方のコネクタを一方のコネクタから離間する方向に付勢する。
これに対し、一方のコネクタに対する他方のコネクタの本嵌合状態では、一方のコネクタのロックアームが他方のコネクタの係止突起に係止されてロックアームの撓みが解消される。すると、第2のスライド部材に対するロックアームの係止が解消されて、第2のスライド部材が一方のコネクタに対してスライド可能となる。
スライド可能となった第2のスライド部材は、伸長していたコイルばねに蓄積された付勢力により、第1スライド部材に接近する方向にスライドする。第2スライド部材の第1スライド部材への接近により、伸長していたコイルばねが拡縮し、蓄積していた付勢力を解放した状態となる。
本出願人が提案した半嵌合防止コネクタでは、一方のコネクタに対する他方のコネクタの半嵌合状態のときに、2つのスライド部材間に接続したコイルばねからコネクタ間に加わる付勢力によりコネクタ同士が離間する方向に付勢される。よって、コネクタが半嵌合状態となった場合に両コネクタを離脱させて、半嵌合状態のまま放置されるのを防止することができる。
また、両コネクタの端子同士が正しく接続された本嵌合状態では、第1のスライド部材の押し込みによりばねに蓄積された付勢力が、ロックアームの係止が解消された第2のスライド部材のスライドにより解放される。よって、半嵌合状態のときにばねに蓄積された付勢力が、本嵌合状態となった後にも引き続きばねに蓄積されたままとなって、ばねの劣化が進むのを、抑制することができる(以上、例えば特許文献1)。
特開平11−149959号公報
本発明は、上述した半嵌合防止コネクタで2つ必要としていたスライド部材を1つに減らして構成の簡略化を図ることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様による半嵌合防止コネクタは、
内部にそれぞれ端子を備えた一対のコネクタと、
前記一対のコネクタのうち一方のコネクタに設けられ、前記一対のコネクタの前記端子同士が接続された本嵌合状態において、前記一対のコネクタのうち他方のコネクタの係止部に係止されるロックアームと、
前記他方のコネクタに設けられ、前記一対のコネクタの前記端子同士が接続される前の半嵌合状態において、前記他方のコネクタとの接触により撓み変形した前記ロックアームと干渉し、該ロックアームに押圧されて前記他方のコネクタに対し前記一方のコネクタの嵌合方向に移動すると共に、前記本嵌合状態において、前記係止部への係止により撓み変形が解消した前記ロックアームとの干渉が解消されるスライド部材と、
前記他方のコネクタに設けられ、前記他方のコネクタに対する前記スライド部材の前記嵌合方向への移動により、前記他方のコネクタに対して前記スライド部材を前記嵌合方向の逆方向に移動させる付勢力を蓄積する付勢部材とを備え、
前記ロックアームは、前記一対のコネクタが半嵌合状態である間、前記ロックアームの前記撓み変形により前記スライド部材の移動軌跡上に位置する係止突起を有しており、
前記係止突起は、前記嵌合方向における前記ロックアームの先端に向かうにつれて先細りとなるテーパ面を有しており、
撓み変形した前記ロックアームの前記係止突起の前記テーパ面が、前記スライド部材に当接する。
本発明の第1の態様による半嵌合防止コネクタによれば、一方のコネクタを他方のコネクタに嵌合させる際、一方のコネクタのロックアームは、他方のコネクタとの接触により撓み変形して他方のコネクタのスライド部材と干渉する。ロックアームと干渉したスライド部材は、ロックアームにより押圧されて、他方のコネクタに対し嵌合方向に移動する。スライド部材が他方のコネクタに対し嵌合方向に移動すると、スライド部材を他方のコネクタに対し嵌合方向と逆方向に移動させる付勢力が付勢部材に蓄積される。
付勢部材に蓄積された付勢力は、一対のコネクタの端子同士が接続される前の半嵌合状態にあり、撓み変形したロックアームがスライド部材を押圧している間、スライド部材からロックーアームに反力として作用する。この反力は、半嵌合状態の一方のコネクタを他方のコネクタから嵌合方向の逆方向に離脱させる力として働き、一対のコネクタが半嵌合状態に維持されるのを防止する。
付勢部材の付勢力を超える力で一方のコネクタが他方のコネクタに嵌合されて、ロックアームが他方のコネクタの係止部に係止されると、一対のコネクタの端子同士が接続されて本嵌合状態となる。一対のコネクタの本嵌合状態では、ロックアームの撓み変形が解消されて、スライド部材がロックアームと干渉しなくなる。
ロックアームと干渉しなくなったスライド部材は、ロックアームにより押圧されなくなるので、付勢部材に蓄積された付勢力は反力としてロックアームに伝わらなくなる。そして、ロックアームと干渉しなくなったスライド部材は、付勢部材に蓄積された付勢力によって、他方のコネクタに対し嵌合方向と逆方向に移動する。嵌合方向と逆方向へのスライド部材の移動により、付勢部材に蓄積された付勢力は解放される。したがって、本嵌合状態の一方のコネクタには、他方のコネクタから嵌合方向の逆方向に離脱させる力が働らかず、一対のコネクタは本嵌合状態に維持される。
本発明の第1の態様による半嵌合防止コネクタは、以上の構成としたことから、一方のコネクタに対する他方のコネクタの半嵌合状態では、一対のコネクタ間に加わる付勢部材の付勢力により一対のコネクタ同士を離間させて、両コネクタが半嵌合状態で放置されるのを防止することができる。
また、一方のコネクタに対する他方のコネクタの本嵌合状態では、スライド部材の移動により付勢部材に蓄積される付勢力を解放して、付勢部材の付勢力の劣化が進むのを抑制することができる。
そして、両コネクタが半嵌合状態で放置されることの防止と、付勢部材の付勢力の劣化が進むことの抑制とを、単一のスライド部材を用いた簡略な構成によって実現することができる。
また、本発明の第2の態様による半嵌合防止コネクタは、本発明の第1の態様による半嵌合防止コネクタにおいて、前記付勢部材は、前記他方のコネクタと前記スライド部材との間に架設されて該スライド部材の前記他方のコネクタに対する前記嵌合方向への移動により変形して復元力を蓄積するコイルばねである。
本発明の第2の態様による半嵌合防止コネクタによれば、本発明の第1の態様による半嵌合防止コネクタにおいて、他方のコネクタとスライド部材との間に付勢部材を架設する場合、付勢部材は、スライド部材の他方のコネクタに対する嵌合方向への移動により変形して復元力を蓄積するコイルばねとすることができる。
このコイルばねは、スライド部材の他方のコネクタに対する嵌合方向への移動により通常の状態よりも伸長して収縮方向への復元力を蓄積するものであってもよく、スライド部材の他方のコネクタに対する嵌合方向への移動により通常の状態よりも収縮して伸長方向への復元力を蓄積するものであってもよい。
本発明によれば、一対のコネクタが半嵌合状態で放置されることの防止と、半嵌合防止用の付勢部材の付勢力が劣化することの抑制とを、単一のスライド部材を用いた簡略な構成によって実現することができる。
本発明の一実施形態に係る半嵌合防止コネクタを半割状態で示す斜視図である。 図1の雌コネクタが雄コネクタから離脱した状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。 図2の雄コネクタに雌コネクタを嵌合し始めた状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。 図2の雄コネクタに嵌合し始めた雌コネクタのロックアームが雄ハウジングの上面に乗り上げて撓み変形した状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。 図2の雄ハウジングの上面に乗り上げて撓み変形した雌コネクタのロックアームが雄ハウジングの上面上を摺動する状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。 図2の雄ハウジングの上面の係止溝にロックアームの係止突起が係止されて雌コネクタのロックアームの撓み変形が解除された状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。 図2の雄コネクタに雌コネクタが完全嵌合して雄ハウジングのスライダに対するロックアームの干渉が解消された状態を示す半嵌合防止コネクタの縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は本発明の一実施形態に係る半嵌合防止コネクタを半割状態で示す斜視図である。図1に示す本実施形態の半嵌合防止コネクタ1は、雌コネクタ10(請求項中の一方のコネクタに相当)と、雌コネクタ10が嵌合される雄コネクタ30(請求項中の他方のコネクタに相当)とを備えている。
雌コネクタ10は、雌ハウジング11と雌端子13(請求項中の一方のコネクタの端子に相当)とを有している。
雌ハウジング11は、雌端子13が複数収容される雌端子収容部15と、雌コネクタ10を雄コネクタ30に嵌合すると雄コネクタ30に係止されるロックアーム17とを有している。
雌端子収容部15は、図2の断面図に示すように、雄コネクタ30への嵌合側に前端を配置している。雌端子収容部15の前端には、端子挿入孔19が複数形成されている。各端子挿入孔19には、雌端子収容部15の後端から内部に収容した各雌端子13の先端の開口部がそれぞれ臨んでいる。
ロックアーム17は、図1に示すように、雌端子収容部15の後端側で片持ち支持されている。ロックアーム17の先端側は、雌端子収容部15の上面から一定の間隔をおいた上方に、雌端子収容部15の上面に沿って延出している。ロックアーム17の先端には、係止突起21が形成されている。係止突起21は、図2に示すように、雄コネクタ30側の先端に向かうにつれて先細りとなるテーパ面21aを有している。
雄コネクタ30は、雄ハウジング31と雄端子33(請求項中の他方のコネクタの端子に相当)とスライド部材35とを有している。
雄ハウジング31は、雄端子収容部37とフード部39とを有している。フード部39は、雌コネクタ10が嵌合される雄ハウジング31の前端側に配置されており、雄端子収容部37は、雄ハウジング31のフード部39よりも後端側に配置されている。
雄端子収容部37には雄端子33が複数収容される。雄端子33の先端側の部分は、雄端子収容部37の外側に延出してフード部39に露出する。フード部39には、図3の断面図に示すように、雄コネクタ30に嵌合する雌コネクタ10の雌端子収容部15が前端側から挿入される。フード部39の上面には係止溝41(請求項中の係止部に相当)が形成されている。
フード部39の上面には、図4の断面図に示すように、雄コネクタ30に嵌合する雌コネクタ10のロックアーム17の係止突起21が乗り上げる。係止突起21がフード部39に乗り上げたロックアーム17は、雄ハウジング31の上方に撓み変形する。撓み変形したロックアーム17の係止突起21は、図5の断面図に示すように、雄ハウジング31の上面上を摺動する。
雄ハウジング31上を摺動する係止突起21は、図6の断面図に示すように、雄コネクタ30に雌コネクタ10が嵌合されて両者が本嵌合状態となると、雄ハウジング31の係止溝41に係止される。係止突起21が係止溝41に係止されると、フード部39に対する係止突起21の乗り上げが解消されて、ロックアーム17の撓み変形が解消される。つまり、ロックアーム17は、図4及び図5に示すように雌コネクタ10と雄コネクタ30とが半嵌合状態である間、撓み変形した状態を維持する。
スライド部材35は、図1に示すように、雄ハウジング31の上面から立設されたガイド壁43によって支持されている。ガイド壁43の側面にはガイド溝45が形成されている。ガイド溝45は、雌コネクタ10の嵌合方向X及び離脱方向Y(請求項中の嵌合方向の逆方向に相当)に沿って前後に延在している。スライド部材35は、ガイド溝45に案内されて雄ハウジング31に対し前後に移動することができる。なお、雄ハウジング31の上面に左右に間隔をおいて2つのガイド壁43を立設し、各ガイド壁43のガイド溝45に案内されて前後に移動するようにスライド部材35を構成してもよい。
スライド部材35は、雄ハウジング31側の面にストッパ片47を有している。このストッパ片47と、雄ハウジング31の後端のストッパ片49とには、コイルばね51(請求項中の付勢部材に相当)の両端が当接している。このコイルばね51の弾発力(請求項中の復元力に相当)により、雌コネクタ10の離脱方向Y(雄ハウジング31の前端側)に付勢されている。
雌コネクタ10と雄コネクタ30とが半嵌合状態である間、撓み変形したロックアーム17の係止突起21は、ガイド溝45に案内されて前後に移動するスライド部材35の前端53の移動軌跡上に位置する。
そして、撓み変形したロックアーム17の係止突起21のテーパ面21aは、図5に示す、雌コネクタ10の雌端子13の先端に雄コネクタ30の雄端子33の先端が挿入され始める位置の手前で、スライド部材35の前端53に当接する。
なお、ロックアーム17の係止突起21のテーパ面21aは、図6に示すように、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが本嵌合状態となり、係止突起21が雄ハウジング31の係止溝41に係止されて、ロックアーム17の撓み変形が解消される位置まで、スライド部材35の前端53に当接する。
そして、ロックアーム17の係止突起21が前端53に当接したスライド部材35は、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが半嵌合状態となる位置関係にあるときに、雌コネクタ10の雄コネクタ30に対する嵌合度合いに応じたストロークで、移動範囲の後端側(嵌合方向X)に移動する。
スライド部材35が移動範囲の後端側に移動すると、スライド部材35と雄ハウジング31の両ストッパ片47,49の間隔が縮まってコイルばね51が収縮し、スライド部材35の移動ストロークに応じた弾発力がコイルばね51に蓄積される。したがって、スライド部材35がロックアーム17に押されて雄ハウジング31の後端側に移動するほど、コイルばね51の弾発力によりスライド部材35に加わる離脱方向Yへの付勢力が増加する。
雌コネクタ10と雄コネクタ30とが本嵌合状態となり、係止突起21が係止溝41に係止されてロックアーム17の撓み変形が解消されると、スライド部材35の前端53に当接していたロックアーム17の係止突起21が、スライド部材35の前端53の移動軌跡上から退避する。すると、図7の断面図に示すように、コイルばね51からの付勢力でスライド部材35が移動範囲の前端に移動し、コイルばね51に蓄積された弾発力が解放される。
次に、上述したように構成された本実施形態の半嵌合防止コネクタ1の作用について説明する。
雌コネクタ10を雄コネクタ30に嵌合する際には、まず、図3に示すように、雌ハウジング11の雌端子収容部15を雄ハウジング31のフード部39に挿入する。この挿入の初期に、図4に示すように、雌コネクタ10のロックアーム17の係止突起21がフード部39の上面に乗り上げて、雌コネクタ10のロックアーム17が撓み変形する。フード部39に乗り上げた係止突起21は、スライド部材35の前端53の移動軌跡上に進出する。
雌ハウジング11の雌端子収容部15を雄ハウジング31のフード部39にさらに挿入すると、係止突起21のテーパ面21aがスライド部材35の前端53に当接する。また、図5に示すように、雌コネクタ10の雌端子13の先端に雄コネクタ30の雄端子33の先端が挿入され始める。この挿入開始により、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが半嵌合状態となる。
また、雄端子33が雌端子13に挿入され始めると、係止突起21が前端53に当接したロックアーム17によりスライド部材35が押されて、移動範囲の後端側に移動する。この移動によりコイルばね51が収縮し、スライド部材35の移動ストロークに応じた弾発力がコイルばね51に蓄積される。この弾発力は、離脱方向Yへの付勢力としてスライド部材35に加わる。
雄端子33が雌端子13に挿入され始めた位置で、コイルばね51からスライド部材35に加わる付勢力は、スライド部材35に当接したロックアーム17を有する雌コネクタ10を、スライド部材35と共に離脱方向Yに押し返すのに十分な大きさである。
このため、雄端子33が雌端子13に挿入され始めた位置で、半嵌合状態のまま雄コネクタ30に対する雌コネクタ10の嵌合作業を中止すると、コイルばね51からの付勢力でスライド部材35が雌コネクタ10を離脱方向Yに押し返す。この押し返しにより、雌端子13に挿入され始めた雄端子33が雌端子13から離間して、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが離脱する。
一方、雄端子33が雌端子13に挿入され始めた位置から、雌ハウジング11の雌端子収容部15を雄ハウジング31のフード部39にさらに挿入すると、雌端子13に対して雄端子33が一部挿入される。この挿入により、雌端子13と雄端子33との間には摩擦抵抗が働くようになる。この摩擦抵抗により、雌コネクタ10と雄コネクタ30とは、嵌合作業を中止しても半嵌合状態のまま保持されやすくなる。
また、雌端子収容部15をフード部39にさらに挿入すると、ロックアーム17によりスライド部材35がさらに押されて、移動範囲のさらに後端側に移動する。この移動により、コイルばね51はスライド部材35の移動分だけさらに収縮する。この収縮により、コイルばね51に蓄積される弾発力は、スライド部材35の増加した移動ストロークに応じた大きさに増える。したがって、離脱方向Yへの付勢力としてコイルばね51からスライド部材35に加わる付勢力も増える。
雌端子13に対して雄端子33が一部挿入された位置で、コイルばね51からスライド部材35に加わる付勢力は、雌端子13に挿入された雄端子33を摩擦抵抗に抗して雌端子13から抜脱させ、雌コネクタ10を離脱方向Yに押し返すのに十分な大きさである。
このため、雄端子33が雌端子13に一部挿入された位置で、半嵌合状態のまま雄コネクタ30に対する雌コネクタ10の嵌合作業を中止した場合にも、コイルばね51からの付勢力でスライド部材35が雌コネクタ10を離脱方向Yに押し返す。この押し返しにより、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが離脱する。
雄端子33が雌端子13に一部挿入された後、ロックアーム17の係止突起21が雄ハウジング31の係止溝41に係止されるまで雌端子収容部15をフード部39にさらに挿入すると、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが本嵌合状態となる。この状態では、図6に示すように、ロックアーム17の撓み変形が解消される。この解消により、係止突起21がスライド部材35の前端53の移動軌跡上から退避する。
スライド部材35の前端53の移動軌跡上から係止突起21が退避すると、スライド部材35がロックアーム17により移動範囲の後端側(嵌合方向X)に押されなくなり、スライド部材35が移動範囲の前端側に移動可能となる。このため、移動範囲の後端側へのスライド部材35の移動により弾発力を蓄積したコイルばね51が弾発力を解放し、図7に示すように、スライド部材35を離脱方向Yに押し返して移動範囲の前端側に移動させる。
スライド部材35が移動範囲の前端に移動すると、雄ハウジング31の係止溝41との係止を係止突起21が解除する方向へのロックアーム17の撓み変形がスライド部材35によって規制され、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが本嵌合状態に保持される。
なお、本嵌合状態の雌コネクタ10と雄コネクタ30とを離脱させる場合は、図7に示す状態から、コイルばね51の弾発力に抗してスライド部材35を移動範囲の後端に移動させる。さらに、ロックアーム17を撓み変形させて係止突起21と雄ハウジング31の係止溝41との係止を解除させる。そして、雌コネクタ10を雄コネクタ30に対して離脱方向Yに移動させればよい。
以上に説明した本実施形態の半嵌合防止コネクタ1では、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが本嵌合した際に、半嵌合状態の雌コネクタ10を雄コネクタ30から離脱させるためにコイルばね51に蓄積された弾発力が、スライド部材35のスライドで解放される。このため、雌コネクタ10と雄コネクタ30とが半嵌合状態で放置されることの防止と、コイルばね51が長く収縮状態に保持されて弾発力が劣化することの抑制とを、単一のスライド部材35を用いた簡略な構成によって実現することができる。
なお、本実施形態では、雌コネクタ10と雄コネクタ30との本嵌合状態においてロックアーム17が係止される係止部として、雄ハウジング31に係止溝41(凹部)を設け、係止溝41に係止される係止突起21(凸部)をロックアーム17に設けた。しかし、雄ハウジング31に係止部として凸部を設け、これに係止可能な凹部をロックアーム17に設けても良い。その場合、ロックアーム17は、雌コネクタ10と雄コネクタ30との半嵌合状態において、雄ハウジング31の前端に乗り上げて撓み変形するように構成しても良い。
また、本実施形態では、ロックアーム17を雌コネクタ10の雌ハウジング11に設け、スライド部材35を雄コネクタ30の雄ハウジング31に設けたが、雌コネクタ10側にスライド部材を設け、雄コネクタ30側にロックアームを設けても良い。
さらに、本実施形態では、雌コネクタ10と雄コネクタ30との半嵌合状態においてコイルばね51が収縮して、スライド部材35を離脱方向Yに付勢するための弾発力を蓄積するものとした。しかし、雌コネクタ10と雄コネクタ30との半嵌合状態においてコイルばねが引張されて、スライド部材35を離脱方向Yに付勢するための復元力を蓄積するように構成しても良い。
また、半嵌合防止コネクタに設けるロックアームとスライド部材は、本実施形態の半嵌合防止コネクタ1のように一組であっても良く、複数組であっても良い。
本発明は、半嵌合防止機能を備えたコネクタに適用して極めて有用である。
1 半嵌合防止コネクタ
10 雌コネクタ(一方のコネクタ)
11 雌ハウジング
13 雌端子(一方のコネクタの端子)
15 雌端子収容部
17 ロックアーム
19 端子挿入孔
21 係止突起
30 雄コネクタ(他方のコネクタ)
31 雄ハウジング
33 雄端子(他方のコネクタの端子)
35 スライド部材
37 雄端子収容部
39 フード部
41 係止溝(係止部)
43 ガイド壁
45 ガイド溝
47,49 ストッパ片
51 コイルばね(付勢部材)
53 スライド部材前端
X 嵌合方向
Y 離脱方向(嵌合方向の逆方向)

Claims (2)

  1. 内部にそれぞれ端子を備えた一対のコネクタと、
    前記一対のコネクタのうち一方のコネクタに設けられ、前記一対のコネクタの前記端子同士が接続された本嵌合状態において、前記一対のコネクタのうち他方のコネクタの係止部に係止されるロックアームと、
    前記他方のコネクタに設けられ、前記一対のコネクタの前記端子同士が接続される前の半嵌合状態において、前記他方のコネクタとの接触により撓み変形した前記ロックアームと干渉し、該ロックアームに押圧されて前記他方のコネクタに対し前記一方のコネクタの嵌合方向に移動すると共に、前記本嵌合状態において、前記係止部への係止により撓み変形が解消した前記ロックアームとの干渉が解消されるスライド部材と、
    前記他方のコネクタに設けられ、前記他方のコネクタに対する前記スライド部材の前記嵌合方向への移動により、前記他方のコネクタに対して前記スライド部材を前記嵌合方向の逆方向に移動させる付勢力を蓄積する付勢部材とを備え、
    前記ロックアームは、前記一対のコネクタが半嵌合状態である間、前記ロックアームの前記撓み変形により前記スライド部材の移動軌跡上に位置する係止突起を有しており、
    前記係止突起は、前記嵌合方向における前記ロックアームの先端に向かうにつれて先細りとなるテーパ面を有しており、
    撓み変形した前記ロックアームの前記係止突起の前記テーパ面が、前記スライド部材に当接する、
    嵌合防止コネクタ。
  2. 前記付勢部材は、前記他方のコネクタと前記スライド部材との間に架設されて該スライド部材の前記他方のコネクタに対する前記嵌合方向への移動により変形して復元力を蓄積するコイルばねである請求項1記載の半嵌合防止コネクタ。
JP2017097249A 2017-05-16 2017-05-16 半嵌合防止コネクタ Active JP6895311B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017097249A JP6895311B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 半嵌合防止コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017097249A JP6895311B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 半嵌合防止コネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018195423A JP2018195423A (ja) 2018-12-06
JP6895311B2 true JP6895311B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=64571746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017097249A Active JP6895311B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 半嵌合防止コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6895311B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3134771B2 (ja) * 1996-05-09 2001-02-13 住友電装株式会社 コネクタ
JP2003036939A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ
JP2005063750A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018195423A (ja) 2018-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4419875B2 (ja) 嵌合検知コネクタ
JP6287987B2 (ja) コネクタ
US6095843A (en) Connector fitting construction
EP1571734B1 (en) Connector apparatus with a mating detecting member called connector position assurance
US7828583B2 (en) Connector with an aligner with a flexible deformable arm with a slit
JP6966341B2 (ja) コネクタ
WO2014181416A1 (ja) コネクタ
KR20150134399A (ko) 커넥터
WO2014038580A1 (ja) パネル固定型のコネクタ装置
JP3741351B2 (ja) 半嵌合防止コネクタ
CN114175405B (zh) 连接器
JP4962787B2 (ja) コネクタ
US11539168B2 (en) Connector and connector assembly
JP6475489B2 (ja) コネクタ
JP5598346B2 (ja) コネクタ
KR20170070997A (ko) 커넥터의 록킹 구조 및 커넥터
JP6895311B2 (ja) 半嵌合防止コネクタ
JP7168365B2 (ja) コネクタ
CN111052516B (zh) 连接器和连接器单元
JP3674521B2 (ja) コネクタ
JP6891040B2 (ja) 電気コネクタ組立体
JP2011040215A (ja) コネクタ
JP7318311B2 (ja) 雌コネクタ及びコネクタ
JP4306573B2 (ja) コネクタ
CN109923741B (zh) 连接器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6895311

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250