JP6895044B2 - 包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、食品等を包装する四面体形状の包装体に関するものである。
従来の包装体は特許文献1、2に開示される。特許文献1の包装体は積層フィルムにより形成される四面体形状の包装体であり、第1〜第4封止部で封止されている。第3封止部及び第4封止部は四面体の2辺に沿って形成しており、両辺は直交する方向に延在している。第1封止部及び第2封止部は第4封止部の中央部から第3封止部の両端に夫々直線状に延びている。
第3封止部及び第4封止部は積層フィルムの内層同士を熱接着して形成されている。第1封止部及び第2封止部は熱シール線(溶断シール)からなり、包装体を構成する積層体の端面同士を溶接して形成されている。第1封止部及び第2封止部は容易に引裂くことができるため、第1封止部及び第2封止部を開封ガイドとして包装体を開封する。
特許4388952号公報 特開2008−254800号公報
しかしながら、上記従来の包装体によると、第1、第2封止部の熱シール線(溶断シール)は、衝撃により包装体が破断し易く、包装体の耐衝撃性が低下する問題があった。また、予め開封用の切断位置が決められているため、開封口の大きさを自由に変更することができず、使用者が内容物を取出す際に利便性が低い問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、容易に開封可能であり、耐衝撃性の低下を抑制しながら利便性に優れる包装体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、外層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する積層フィルムにより形成される包装体であって、内容物が収納される四面体形状の収納部と、前記収納部の90°捻じれて対向する二辺に沿って前記内層同士を熱接着した第1シール部及び第2シール部と、一端部が前記第1シール部上から前記第1シール部に直交する方向に延在するとともに他端部が前記第2シール部上から前記第2シール部に直交する方向に延在して前記内層同士を熱接着した第3シール部とを有し、前記積層フィルムは、前記第3シール部の延在方向と平行方向に易引裂き性を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記収納部の前記第3シール部の非形成面に、前記第3シール部に直交する開封予定線が形成され、前記開封予定線は前記積層フィルムに形成された非貫通の切込みから成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記開封予定線に沿って配される直線状のマークが前記積層フィルムに描かれることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記第1シール部に開封開始手段を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記開封開始手段が前記第1シール部の延在方向に複数並設されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記外層と前記内層の間にガスバリア性を有するバリア層を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記積層フィルムを構成する少なくとも一層が、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の包装体において、前記内層は、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴としている。
本発明によると、第3シール部の延在方向に平行な方向に積層フィルムの易引裂き方向を配することにより、第1シール部又は第2シール部を開封起点にして積層フィルムの易引裂き方向に沿って収容部を円滑に引裂くことができる。また、開封起点の位置を変更することにより、収容部に形成される開封口の大きさを自由に変更することができる。従って、容易に開封可能であり、耐衝撃性の低下を抑制しながら利便性に優れる包装体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る包装体の斜視図。 本発明の第1実施形態に係る包装体の展開図。 本発明の第1実施形態に係る包装体を構成する積層する積層フィルムの層構成を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る包装体のブランクシートが連なった長尺状の積層フィルムの平面図。 本発明の第1実施形態に係る包装体を開封後の状態を示す斜視図。 本発明の第1実施形態に係る包装体の開封後の状態を示す斜視図。 本発明の第1実施形態に係る包装体の開封後の状態を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る包装体の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る包装体を構成する積層する積層フィルムの層構成を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る包装体の開封後の状態を示す斜視図。 本発明の第3実施形態に係る包装体を構成する積層する積層フィルムの層構成を示す断面図。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照して説明する。図1は包装体1の斜視図であり、包装体1は、ブランクシート102(図2参照)をヒートシールして形成され、三角形状の底面3、側面4a〜4cで構成される四面体形状の収納部9から成る。収納部9の内部には内容物10が密封収納されている。底面3及び側面4cを連接する一辺13に沿って底シール部(第1シール部)5が形成されている。また、側面4a、4bを連接する一辺14に沿って天シール部(第2シール部)6が形成されている。底シール部5と天シール部6とは、90°捻じれて対向する。
また、天シール部6から底シール部5に連続して背シール部(第3シール部)7が形成されている。背シール部7の一端部は天シール部6上から天シール部6に直交する方向に延在する。また、背シール部7の他端部は底シール部5上から底シール部5に直交する方向に延在する。また、背シール部7は底面3と側面4aを連接する一辺11を跨ぐように延びている。なお、包装体1の正面は背シール部7の非形成面である側面4b、4cとなる。底シール部5、天シール部6及び背シール部7は後述する積層フィルム2の内層23同士を対向させて所定幅で熱接着して形成される。
底シール部5及び天シール部6の端面は鋸状に形成され、各延在方向に複数の開封用ノッチ(Vノッチ)5a、6aが並設されている。
図2は包装体1の展開図であり、包装体1は矩形状の1枚のブランクシート102から成形される。底面3と側面4a〜4cとは全て同一の三角形状から成り、底面3及び側面4a〜4cを囲むように底シール部5、天シール部6、背シール部7が配されている。なお、側面4a、底面3の一部は分割して配置されている。また、底面3と側面4aを連接する辺11、底面3と側面4bを連接する辺12、側面4a、4cを連接する辺15、側面4b、4cを連接する辺16は四面体形に収容部9を形成したときの稜線である。
また、ブランクシート102は背シール部7の延在方向に直線状の易引裂き性(直線引裂き性)を有する。この易引裂き方向はMD方向(縦方向:Machine Direction=フィルムの流れ方向)と一致しており、MD方向の引裂伝播抵抗値がTD方向(横方向:Transverse Direction=フィルムの幅方向)に比べて小さい。
なお、易引裂き方向(MD方向)は図1の包装体1において、天シール部6が1辺となる側面4a、4bにおいて、天シール部6の延在方向に直交する方向に延びる。また、底シール部5が1辺となる側面4c及び底面3において底シール部5の延在方向に直交する方向に延びる。
図3は包装体1を構成する積層フィルム2の積層構成を示す断面図であり、ブランクシート102を構成する積層フィルム2は、外層22と、熱接着性(熱可塑性)樹脂層からなる内層23とを積層した積層体である。
外層22は、包装体1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の樹脂を用いることができる。外層22を構成するフィルムの厚さとしては、コスト等を勘案して決定すればよいが、12〜25μm程度が適当である。
外層22の具体例としては、一軸延伸および二軸延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム(OPP)、ポリエステル系樹脂フィルム等の単体又はそれらの積層体が用いられる。ポリエステル系樹脂フィルムの具体的な材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン−2、6−ナフタレート樹脂、ポリブチレン−2、6−ナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂等の各種のポリエステル系樹脂を使用することができる。
外層22には、文字、図形、記号、模様等の所望の印刷模様を付加する印刷層を形成しても良い。印刷層はインキ組成物を用いてグラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷等の印刷方式により外層22の裏面に所望の印刷模様を印刷して印刷層を形成する。
インキ組成物は、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要に応じて可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤の1種または2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練して調製する。
内層23は、熱接着性(熱可塑性)樹脂から成る層であり、熱によって溶融して積層フィルム2を融着するものである。内層23に用いられる熱接着性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(CPP)、シリカ、アルミナ、アルミニウム等の蒸着層を設けたポリプロピレン(VMCPP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンとアクリル酸エステルとのエステルコポリマー、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等から選ばれた1種ないし2種以上を使用することができる。
内層23の層厚としては、要求される物性(ヒートシール性)とコスト等を考慮して適宜決定すればよく、10μm〜100μm程度、特に15μm〜50μm程度であることが好ましい。内層23の形成方法としては、上記の熱接着性樹脂の単層ないし多層フィルムを積層する方法や、熱接着性樹脂を溶融押出し法により積層する方法が用いられる。
さらに、外層22、内層23の少なくとも一層に、延伸された一軸延伸フィルムを使用することにより、積層フィルム2の引裂き方向の引裂伝播抵抗値を小さくして積層フィルム2の引裂き性を向上させることができる。特に、内層23を構成する熱接着性樹脂は加熱によって粘りが出やすく、引裂き性が低下し易い。そのため、特に包装体1に内容物10を充填したまま加熱調理する用途の場合は、内層23に一軸延伸フィルムを使用して引裂き性を向上させておくことが好ましい。
積層フィルム2の製造方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、無溶剤ラミネーション法、共押出ラミネーション法、インフレーション法等を用いることができる。
また、必要ならば上記各層の積層を行う際に、被積層基材の表面に、例えばコロナ放電処理、オゾン処理、フレーム処理、ブラスト処理等の前処理を任意に施すことができる。
図4はブランクシート102が連なった長尺状の積層フィルム2の平面図である。包装体1の製造方法は、先ず、複数のブランクシート102が底シール部5および天シール部6において連なった長尺状の積層フィルム2を製造する。
このとき、積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)を、背シール部7に平行な方向に配する。また、隣接するブランクシート102は、底面3、側面4a〜4cが底シール部5又は天シール部6を挟んでMD方向に対称となるように配置する。
次に、積層フィルム2を充填機にセットし、先端から順次繰り出しながら、内層23が対向するように幅方向(図4の上下方向)に湾曲させて背シール部7同士を連続的にヒートシールしていく。背シール部7をシールすることで、分割された底面3及び側面4aが接合されて三角形状となる。
次に、背シール部7をシールして環状となった積層フィルム2の底シール部5を、側面4bの両端部(図2の矢印Aの位置)で折り曲げ、内層23が対向するように重ね合わせてヒートシールする。そして、残りの一辺の未シール部(天シール部6)から所定量の内容物10(ここでは固形状の食品)を充填する。
その後、天シール部6および次の包装体1の天シール部6を、側面4cの両端部(図2の矢印Bの位置)で折り曲げ、内層23が対向するように重ね合わせて同時にヒートシールし、四面体形状の収納部9を形成する。このとき、底シール部5と天シール部6は90°捻じれて対向する。
最後に、各天シール部6の間を切断面がギザ刃加工されたスリッターにより切断して図1に示すような包装体1を形成する。従って、次の包装体1では未シール部である底シール部5から内容物10が充填される。以降、上記の手順を繰り返して包装体1を連続的に形成する。
なお、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
図5は包装体1の開封後の状態を示す斜視図であり、図1に示した包装体1の天シール部6の中央部から天シール部6を引き裂くと、天シール部6に連続する側面4a、4bは積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に沿って引き裂かれていく。破断線が底シール部5に到達するまで引き裂くと、底面3、側面4cが底部、側面4a、4bが側壁となり、上部に大きな開封口9aを有する舟形の容器が形成される。これにより、内容物10を取り出す食器を別途準備する必要がない。
図6、図7は包装体1の開封後の状態を示す斜視図であり、図5に示した包装体1の天シール部6の中央部よりも上方を起点にして天シール部6を引き裂いた状態を示している。天シール部6に連続する側面4a、4bは積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に沿って引き裂かれ、破断線は側面4cと側面4a、4bを連接する辺15、16に到達する。このとき、包装体1の頂部hを下方に垂らすと、開封口9aが開放された状態が保持される。
なお、開封口9aの大きさは天シール部6を開封する起点の位置を変更することにより自由に変更することができる。つまり、天シール部6の中央部からより上方を起点として開封することにより、形成される開封口9aはより小さく形成される。これにより、使用者は内容物10の種類、形状等に応じて開封口9aの大きさを自由に変更することができる。
更に、図6の状態から包袋体1の頂部hを引っ張ると側面4cがMD方向に沿って引き裂かれ、切断線が底シール部5に到達する。これにより、図7に示すように収納部9の上部から側面4cに連続する開封口9aが形成される。例えば、内容物10が少なくなったときに図6の状態から図7の状態に開封口9aを大きく形成して内容物10を容易に取り出すことができる。
本実施形態によると、四面体形状の収納部9の天シール部(第1シール部)6及び底シール部(第2シール部)5に直交する方向に延びる背シール部(第3シール部)7の延在方向に平行な方向に積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)を配することにより、天シール部6又は底シール部5を開封起点にして積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に沿って収容部9を円滑に引裂くことができる。また、開封起点の位置を変更することにより、収容部9に形成される開封口9aの大きさを自由に変更することができる。また、開封後にそのまま内容物10の容器として使用可能である。このため、包装体1を様々な用途に用いることができる。従って、容易に開封可能であり、耐衝撃性の低下を抑制しながら利便性に優れる包装体1を提供することができる。
また、天シール部(第1シール部)6に開封開始手段6aを設けたことにより、使用者は予め決められた開封起点から包装体1を所定の形状に引裂くことができる。これにより、開封を容易にして利便性を向上することができる。
また、開封開始手段6aが天シール部(第1シール部)6の延在方向に複数並設されることにより、開封起点の位置を変更して天シール部6を容易に破断することができるため使用者の利便性がより向上する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図8は第2実施形態の包装体1の斜視図であり、開封前の状態を示している。図9は第2実施形態の包装体1を構成する積層フィルム2の層構成を示す断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図7に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態では側面4cを横断する開封予定線L1が形成されている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
開封予定線L1の両端は側面4a、4bまで延びており、開封予定線L1は積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に直交する方向に延在する。また、開封予定線L1は外層22の外側から厚み方向に所定深さで切断した非貫通の切込み22aから成り、直線状に延びる。切込み22aは炭酸レーザ等により形成することができる。
なお、開封予定線L1は一列のミシン目状に形成してもよいし、複数列のミシン目状に形成してもよい。切込み22aを一列のミシン目状に形成することにより、ピンホールの発生を低減して耐衝撃性の低下を抑制することができる。また、切込み22aを複数列のミシン目状に形成することにより、包装体1を引裂き易くなる。
また、開封予定線L1に沿って配される直線状のマーク(不図示)が積層フィルム2に印刷によって描かれている。使用者はこのマークを目印にして包装体1の開封方向を易引裂き方向(MD方向)から変更することを認識することができる。
なお、開封予定線L1と辺15、16の交点から天シール部6に向かって積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に延びる一点鎖線は破断予定線L2であり、破断予定線L2に沿って直線状のマーク(不図示)が積層フィルム2に印刷によって描かれている。これにより、使用者はこの直線状のマークを目印にして包装体1の開封の起点を認識することができる。
なお、開封予定線L1の両端から天シール部6に向かって積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)に延びる一点鎖線は破断予定線L3であり、破断予定線L3より下方において側面4a、4bを易引裂き方向(MD方向)に破断しても破断線は開封予定線L1に到達しない。
図10は包装体1の開封後の状態を示す斜視図であり、包装体1の天シール部6及び側面4a、4bを破断予定線L2に沿って引裂くと破断線が開封予定線L1に到達する。なお、破断予定線L2は易引裂き方向(MD)に延びており、円滑に側面4a、4bを引裂くことができる。次に、開封予定線L1の延在方向に破断方向を変更して開封予定線L1に沿って側面4cを引裂く。これにより、包装体1の頂部hが引き離され、収納部9の上部に開封口9aが形成される。
本実施形態によると、例えば、収納部9に溶けたチョコレート等が収納され、開封口9aからスティック状の菓子Sを開封口9aに挿入してチョコレート10を付けて菓子を食する場合、包装体1の頂部h(図7参照)が障害にならず利便性を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図11は第3実施形態の包装体1を構成する積層フィルム2の層構成を示す断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図7に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態では外層22と内層23との間にバリア層24が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
バリア層24は封入される内容物10が水分や酸素により変質し易い場合に水蒸気バリア性、ガスバリア性に優れる材料を用いることが好ましい。具体的には、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔(AL)、または、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)、シリカ、アルミナ、アルミニウム等の蒸着層を設けたポリエチレンテレフタレート(VMPET)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。
アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。バリア層24に用いるアルミニウム箔としては、焼鈍処理されたアルミニウム箔が適当であり、その厚みとしては6〜15μm程度が適当である。
また、外層22として用いる二軸延伸ナイロンフィルム、ポリエステル系樹脂フィルムの裏面にシリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層、或いは、ポリ塩化ビニリデン、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のコーティング層を設けてバリア層24としてもよい。
また、外層22として、ナイロン/EVOH/ナイロンや、ナイロン/メタキシリレンジアミン・アジピン酸共重合体(MXD)/ナイロン等の、多層構造でバリア性のあるナイロンを使用してもよい。
なお、包装体1に必要とされる物性、例えば、機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し(耐ピンホール)性、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の物性を付与するために、これらの物性に優れる材料をバリア層24に用いてもよい。
具体的には、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンの延伸フィルムを用いることができる。
さらに、積層フィルム2として耐熱性の高いフィルムを使用することにより、包装体1に充填された状態で内容物10を加熱調理することも可能となる。例えば、未開封の包装体1を熱湯に入れることにより内容物10をボイルすることができる。
また、バリア層24として金属層を含まず、融点が100℃以上の積層フィルム2を用いることで、電子レンジによる加熱調理も可能である。この場合、加熱時の内圧上昇による包装体1の破裂を防止するために、天シール部6から側面4a、4bを僅かに破断することにより、収納部9に小孔を開けておけばよい。
また、バリア層24として列挙した上記基材を複数積層してバリア層24を構成してもよい。また、外層22、内層23、バリア層24の少なくとも一層に、延伸された一軸延伸フィルムを使用することにより、積層フィルム2の引裂き方向の引裂伝播抵抗値を小さくして積層フィルム2の引裂き性を向上させることができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では開封開始手段として開封用ノッチ5a、6aをVノッチで形成したが、Vノッチに代えてIノッチやUノッチとすることもできる。また、開封用ノッチ5a、6aに代えて、底シール部5及び天シール部6に複数の微細な突き刺し孔からなる傷痕群領域を設けることもできる。
また、底シール部5及び天シール部6を鋸状に形成したが、底シール部5及び天シール部6に1箇所のみ開封用ノッチ(Vノッチ)5a、6aを設けてもよい。また、底シール部5又は天シール部6の一方にのみ開封用ノッチを設けてもよい。また、底シール部5又は天シール部6に開封開始手段を設けなくても使用者が開封開始位置を選択してハサミなどで切込みを設けて開封の起点を設けることにより、開封口9aの大きさを自由に変更して開封後にそのまま内容物10の容器として使用可能である。
また、上記実施形態では、天シール部6に形成した開封用ノッチ6aから側面4a、4bを破断して包装体1を開封するようにしたが、側面4aが下向きになるように包装体1を反転させると、底シール部5と天シール部6とが入れ替わる。従って、天シール部6に代えて底シール部5に形成した開封用ノッチ5aから底面3、側面4cを破断して包装体1を開封してもよい。
以下、実施例を用いて本発明の効果をさらに詳細に説明する。
バリア層24が積層された外層22として、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(IBPET−RB、大日本印刷社製)を使用し、このバリア層24(シリカ蒸着層)にドライラミネート層を積層した後、バリア層24として厚さ15μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ナイロンフィルム(エンブレムNCBC、ユニチカ社製)を積層した。次に、バリア層24の表面にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ40μmのポリプロピレンフィルム(ZK99S、東レフィルム加工社製)を積層して、MD方向に易引裂き性を有する積層フィルム2を製造した。この積層フィルム2を用いて、図1に示したような、一辺100mmの正四面体形状の包装体1を製造した。なお、積層フィルム2の易引裂き方向を背シール部7の延在方向と平行に配した。
外層22として、厚さ15μmの複合ナイロン延伸フィルム(BWC15、グンゼ社製)を使用し、外層22の表面にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ50μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、MD方向に易引裂き性を有する積層フィルム2を製造した。また、この積層フィルム2は融点が130℃以上であった。この積層フィルム2を用いて実施例1と同一形状の包装体1を製造した。
外層22として、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(CB−931、コーロン社製)を使用し、バリア層24として、厚さ12μmのシリカ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(品番1312、東レフィルム加工社製)を使用し、外層22とバリア層24とをドライラミネート層を介して接着した。このとき、バリア層24のシリカ蒸着層は外層22に対して反対側の面に配した。また、バリア層24のシリカ蒸着層側にドライラミネート層を積層した後、内層23として厚さ50μmの易引き裂き性を有する一軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層して、MD方向に易引裂き性を有する積層フィルム2を製造した。この積層フィルム2を用いて、図1に示したような、一辺100mmの正四面体形状の包装体1を製造した。なお、積層フィルム2の易引裂き方向を背シール部7の延在方向と平行に配した。
[比較例1]
比較例1に係る積層フィルムは実施例1に係る積層フィルム2とバリア層15を除いて同一の層構成をとる。比較例1に係る積層フィルムはバリア層15として厚さ15μmのナイロンフィルム(エンブレムONBCRT、ユニチカ社製)を積層した。この積層フィルムを用いて実施例1と同一形状の包装体を製造した。なお、比較例1に係る積層フィルムは所定方向に易引裂き性を有さない。
[比較例2]
比較例2に係る積層フィルムは実施例3に係る積層フィルム2と内層23を除いて同一の層構成をとる。比較例3に係る積層フィルムは内層23として厚さ40μmのポリプロピレンフィルム(ZK99S、東レフィルム加工社製)を積層して積層フィルムを製造した。この積層フィルムを用いて実施例1と同一形状の包装体を製造した。なお、比較例3に係る積層フィルムは所定方向に易引裂き性を有さない。
[試験例]
実施例1〜3で製造した本発明の包装体1、および比較例1、2で製造した従来の包装体の開封性、開封自由度について評価した。また、実施例1、2及び比較例2で製造した包装体は加熱後の開封性についても評価した。
開封性の評価は、包装体を天シール部6から引き裂いた場合の開封性を、開封時の感触および開封部の目視により評価した。評価基準は、天シール部6の中央部から底シール部5の両端に亘って側面4a、4bがほぼ真っ直ぐに破断された場合を◎、破断線が若干湾曲したが円滑に破断された場合を○、破断線が大きく湾曲した場合や、内層23の粘りによって破断が止まった場合を×とした。
また、加熱後の開封性の評価は、電子レンジにより600wで20秒加熱した後に、上記した開封性の評価を行った。
開封自由度の評価は、包装体の天シール部6の起点を変えて引裂いて図5のように舟形の容器、図6のように四面体状の上部に開封口9aが形成された容器が形成できるか、開封時の感触および開封部の目視により評価した。評価基準は、開封性の評価と同じ基準により行った。開封性、加熱後の開封性、開封自由度の評価結果を併せて表1に示す。
Figure 0006895044
表1から明らかなように、易引裂き性を有する積層フィルム2を用い、積層フィルム2の易引裂き方向(MD方向)を背シール部7の延在方向と平行に配した実施例1、2の包装体1では、いずれも天シール部6から円滑に破断された。特に、内層23に一軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いた実施例2では、開封性がさらに良好であった。また、天シール部6の起点を変えて包装体1を円滑に引裂いて複数形状の容器を作成することができた。
これに対し、MD方向に易引裂き性を有しない積層フィルム2を用いた比較例1、2の包装体では、破断線の湾曲や破断の停止が発生した。
また、耐熱性の高い融点が130℃以上の積層フィルム2を用いた実施例1、2の包装体1は、電子レンジによる加熱後も開封性の低下はなかった。
本発明は、食品等を包装する包装体に利用可能である。本発明の利用により、開封後に内容物の容器として使用でき、且つ容器とした場合の安定性も確保できる簡易な構成の包装体を提供することができる。
1 包装体
2 積層フィルム
3 底面
4a〜4c 側面
5 底シール部(第1シール部)
6 天シール部(第2シール部)
7 背シール部(第3シール部)
9 収納部
10 内容物
22 外層
23 内層
24 バリア層

Claims (7)

  1. 外層と、熱接着性樹脂からなる内層と、を少なくとも有する積層フィルムにより形成される包装体であって、
    内容物が収納される四面体形状の収納部と、
    前記収納部の90°捻じれて対向する二辺に沿って前記内層同士を熱接着した第1シール部及び第2シール部と、
    一端部が前記第1シール部上から前記第1シール部に直交する方向に延在するとともに他端部が前記第2シール部上から前記第2シール部に直交する方向に延在して前記内層同士を熱接着した第3シール部とを有し、
    前記積層フィルムは、前記第3シール部の延在方向と平行方向に直線状に引き裂かれる易引裂き性を有し
    前記収納部の前記第3シール部の非形成面及び前記非形成面に連続する面に跨って、前記第3シール部に直交する開封予定線が形成され、前記開封予定線の両端は前記第1シール部、前記第2シール部及び前記第3シール部に未到達であり、前記開封予定線は前記積層フィルムに形成された非貫通の切込みから成ることを特徴とする包装体。
  2. 前記開封予定線に沿って配される直線状のマークが前記積層フィルムに描かれることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 前記第1シール部に開封開始手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の包装体。
  4. 前記開封開始手段が前記第1シール部の延在方向に複数並設されることを特徴とする請求項3に記載の包装体。
  5. 前記外層と前記内層の間にガスバリア性を有するバリア層を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装体。
  6. 前記積層フィルムを構成する少なくとも一層が、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の包装体。
  7. 前記内層は、前記第3シール部の延在方向に延伸された一軸延伸フィルムであることを特徴とする請求項6に記載の包装体。
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