JP6885269B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関する。
特許文献1には、非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした際、エンジン回転数に基づいて係合装置への供給油圧を増減させる自動変速機の制御装置が開示されている。
特開平10−002409号公報
ところで、エンジンを搭載した車両として、信号待ちで一時停車したときなどにエンジンを自動停止し、発進時にエンジンを再始動するエンジン自動停止制御を実施するものが知られている。この再始動時、エンジンを始動した直後はエンジンの燃焼が安定しないので、エンジン回転数は目標アイドル回転数に対してオーバーシュートすることが起こり得る。
特許文献1に記載の構成をエンジン自動停止制御に適用した場合、エンジンの始動直後に非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジされると、不安定な状態のエンジン回転数に基づいて係合装置への供給油圧を定めることになる。この場合、実際に必要な供給油圧から乖離した油圧が係合装置に供給されてしまい、係合ショックが生じ、係合装置の応答性が低下するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エンジンを再始動する際に係合ショックを抑制しつつ係合装置の応答性低下を抑制することができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、所定の自動停止条件が成立するとエンジンを自動停止し、所定の再始動条件が成立するとエンジンを再始動するエンジン自動停止再始動制御を実施する車両に適用される自動変速機の制御装置において、エンジン回転数に基づいて自動変速機に設けられた係合装置への供給油圧を制御する油圧制御手段を有し、油圧制御手段は、エンジンを再始動する際、エンジンの完爆後でエンジン回転数が目標アイドル回転数になる前にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジへ切り替わった場合、エンジン回転数が目標アイドル回転数で安定していると判断するまでと判断した後とで、エンジン回転数に対する供給油圧を異ならせることを特徴とする。
本発明によれば、エンジンを再始動する際、エンジンの始動直後に非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合に係合装置への供給油圧を適切な大きさに制御することが可能になる。
図1は、実施形態における車両を模式的に示すスケルトン図である。 図2は、エンジン再始動時に実施される油圧制御フローの一例を示すフローチャートである。 図3は、実施例1で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。 図4は、実施例2で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。 図5は、実施例3で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。 図6は、エンジンを再始動する際の車両状態を示すタイムチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における自動変速機の制御装置について具体的に説明する。
図1は、実施形態で対象とする車両を模式的に示すスケルトン図である。車両は、エンジン1と、トルクコンバータ2と、自動変速機3とを備える。エンジン1から出力された動力はトルクコンバータ2および自動変速機3を介して車輪(図示せず)に伝達される。
エンジン1は、車両の動力源であり、公知の内燃機関により構成される。このエンジン1は、後述するECU10によって燃料供給量や点火時期などの運転状態が制御される。これによりエンジントルクが制御される。また、車両は、エンジン1のクランク軸を回転させる始動装置としてスタータ4を備える。スタータ4は電力により駆動するものであり、ECU10によって駆動制御される。例えばエンジン始動時、ECU10は、スタータ4によってエンジン1のクランク軸を回転させ始めてからエンジン1への燃料噴射および点火を行う。
トルクコンバータ2は、エンジン1のクランクシャフトと一体回転するタービンランナ2aと、タービン軸と一体回転するタービンランナ2bと、ロックアップクラッチ2cとを有する。トルクコンバータ2のタービン軸は自動変速機3の入力軸5と一体回転する。
自動変速機3は、入力軸5から入力された動力を変速して出力軸6から出力する公知の自動変速機により構成される。この自動変速機3は、複数の係合装置について係合と開放との切り替えによって変速を実施する有段変速機である。例えば、自動変速機3は、遊星歯車機構と複数の係合装置とを有し、その係合装置を選択的に係合させることにより異なる変速段を選択的に形成することができる。複数の係合装置は、それぞれに油圧アクチュエータを有する油圧式の摩擦係合装置により構成されており、車両に設けられた油圧制御回路20から供給させる油圧により係合力が変化させられて係合と開放とが切り替えられる。さらに、複数の係合装置には、開放することにより自動変速機3をニュートラル状態にすることが可能な係合装置が含まれる。この係合装置を、本実施形態ではクラッチCと称する。クラッチCが係合することにより入力軸5と出力軸6との間の動力伝達経路を動力伝達が可能な状態にする。クラッチCへの供給油圧の制御はECU10および油圧制御回路20によって実施される。
油圧制御回路20は、エンジン1により駆動する機械式オイルポンプを油圧供給源とする公知の油圧制御回路であり、クラッチCへの供給油圧を調圧する複数の制御弁と、その制御弁に制御油圧を出力する複数のリニアソレノイドとを備える(いずれも図示せず)。ECU10から出力された油圧指令信号(指示圧)が油圧制御回路20に入力されることにより、クラッチCへの供給油圧が指示圧に基づいて制御される。そして、油圧制御回路20からクラッチCの油圧アクチュエータに油圧が供給される。
また、車両には自動変速機3における動力伝達の状態を切り替えるために運転者により操作されるシフトレバー(図示せず)が設けられている。シフトレバーは「P」,「R」,「N」,「D」等のシフトレンジを選択的に手動操作される。シフトレンジの「P」と「N」とは、自動変速機3の動力伝達経路が遮断されたニュートラル状態とするための非走行レンジである。シフトレンジの「D」と「R」は、自動変速機3の動力伝達経路が動力伝達可能に接続された状態とするための走行レンジである。非走行レンジ(Pレンジ、Nレンジ)ではクラッチCは開放し、走行レンジ(Dレンジ、Rレンジ)ではクラッチCは係合する。
ECU10は、車両を制御する電子制御装置であり、エンジン1を制御するとともに、自動変速機3を制御する。このECU10には、車両に搭載された各種センサ(図示せず)からの信号が入力される。そして、センサから入力される信号に基づいてECU10は各種演算処理を実施し、その演算結果に応じた指令信号をエンジン1や油圧制御回路20などに出力する。なお、上述した各種センサには、エンジン1のクランクシャフトの回転数(エンジン回転数Ne)を検出するエンジン回転数センサ、入力軸5の回転数(タービン軸の回転数:タービン回転数Nt)を検出する入力回転数センサ、出力軸6の回転数を検出する出力回転数センサ、車速を検出する車速センサや、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキストロークセンサ、シフトレバーのレンジを検出するシフトセンサなどが含まれる。
ECU10により実施されるエンジン1の制御には、燃料噴射量および点火時期の制御に加えて、エンジン1の自動停止再始動制御が含まれる。自動停止再始動制御では、所定の自動停止条件が成立する場合にエンジン1を自動停止させ、所定の再始動条件が成立する場合にエンジン1を自動で再始動させる。例えば、車両が信号待ちなどで一時停車した場合に、ECU10は所定の自動停止条件を満たすと判断してエンジン1を自動停止する。この自動停止中にシフトレバーが操作されてDレンジからNレンジやPレンジの非走行レンジにシフトチェンジされると、ECU10はクラッチCを開放させる。このとき、クラッチCの油圧アクチュエータから油圧が抜かれる。そして、ECU10はエンジン1を自動停止した後に所定の再始動条件が成立すると判断した場合に、スタータ制御指令信号をスタータ4に出力し、スタータ4を駆動させてクランキングを実施してエンジン1を再始動させる。この再始動条件として、例えば停車中にシフトレンジが非走行レンジである場合に、ブレーキペダルが踏み込まれていない状態(ブレーキOFF)から運転者によるブレーキペダルの踏み込み(ブレーキON)を検出したときが挙げられる。エンジン1の再始動時、スタータ4によりエンジン1のクランクシャフトを回転させ始めてからエンジン1の気筒内への燃料噴射および点火を開始する。そして、エンジン1をアイドル状態、すなわちエンジン1の燃焼によりエンジン回転数Neがアイドル回転数に保たれる自立運転状態にする。
ECU10により実施される自動変速機3の制御には、自動変速機3の変速比を制御する変速比制御が含まれる。変速比制御では、複数の係合装置を選択的に係合および開放させるクラッチ制御が実施される。ECU10はクラッチ制御を実施する際、所定の変速段を形成するための掴み替え制御を実施する油圧指令信号や、自動変速機3をニュートラル状態とするための油圧指令信号を油圧制御回路20に出力する。そして、ECU10からの油圧指令信号に応じて電磁弁が作動することによって、クラッチCの油圧アクチュエータに供給する油圧を調圧することができる。
また、ECU10は、エンジン回転数に基づいてクラッチCへの供給油圧を制御する油圧制御手段を含む。この油圧制御手段は、車両が一時停車した際に自動停止再始動制御が実施されてエンジン1を自動停止した状態からエンジン1を再始動する際に、シフトレンジが非走行レンジから走行レンジに切り替わった場合には、エンジントルクに基づいてクラッチCへの供給油圧を制御することができる。
図2は、エンジン再始動時の油圧制御フローの一例を示すフローチャートである。図2に示す制御フローは、エンジン1の再始動条件が成立した場合であってエンジン1が完爆した後に、ECU10によって実施される。なお、この制御フローが実施される前提条件は、エンジン1が自動停止状態からの復帰中、車両が停車中、ブレーキペダルが踏み込まれている状態を含む。
ECU10は、エンジン再始動時、エンジン1が完爆した後にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジしたか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1ではシフトセンサからECU10に入力される信号に基づいてNレンジまたはPレンジからDレンジまたはRレンジにシフトチェンジしたことを検出したか否かを判定する。
エンジン完爆後にシフトレンジが非走行レンジンのままであることによりステップS1で否定的に判定された場合(ステップS1:No)、クラッチCへ油圧が供給されないので、この制御ルーチンは終了する。
エンジン完爆後にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジしたことによりステップS1で肯定的に判定された場合(ステップS1:Yes)、ECU10は、エンジン1の燃焼が安定していない状態であるか否かを判定する(ステップS2)。エンジン1の燃焼が安定していない状態とは、エンジン回転数が目標アイドル回転数で安定していない状態のことをいう。エンジン完爆後にエンジン回転数は目標アイドル回転数に対してオーバーシュートしてから目標アイドル回転数まで低下し、目標アイドル回転数で安定する。なお、ステップS1で肯定的に判定された場合でも、ブレーキペダルが踏み込まれているので走行レンジにシフトチェンジされても車両は発進しない。
エンジン完爆後にエンジン1の燃焼が安定していないことによりステップS2で肯定的に判定された場合(ステップS2:Yes)、ECU10は、クラッチCへの供給油圧をエンジントルクに基づいた油圧Aに制御する(ステップS3)。油圧Aはアイドル不安定状態に設定される油圧である。ステップS3の処理では、ECU10はエンジントルクに基づいて演算した油圧Aを指示圧に設定し、その指示圧(油圧指令信号)を油圧制御回路20に出力する。ステップS3の処理が実施されると、この制御ルーチンは終了する。なお、詳細は後述するが、このステップS3の処理では、エンジントルクに基づく方法とは別に、エンジン回転数Neに基づいて供給油圧を油圧Aに決定することもできる。
エンジン完爆後にエンジン1の燃焼が安定していることによりステップS2で否定的に判定された場合(ステップS2:No)、ECU10は、クラッチCへの供給油圧をエンジン回転数に基づいた油圧Bに制御する(ステップS4)。油圧Bはアイドル安定状態に設定される油圧である。ステップS4の処理では、ECU10はエンジン回転数に基づいて演算した油圧Bを指示圧に設定し、その指示圧(油圧指令信号)を油圧制御回路20に出力する。ステップS4の処理が実施されると、この制御ルーチンは終了する。なお、上述したステップS3の処理でエンジン回転数Neに基づいて供給油圧を決定する場合、このステップS4の処理で決定される油圧Bは、エンジン回転数Neに対する供給油圧をステップS3とは異ならせた値である。
また、上述した図2に示す制御フローは、エンジン1の再始動時に繰り返し実施される。そのため、エンジン1の再始動時に非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合、エンジン1の燃焼が安定するまでの間はエンジントルクに基づいてクラッチCの油圧が制御され、エンジン1の燃焼が安定した後はエンジン回転数に基づいてクラッチCの油圧が制御される。これにより、エンジン1の燃焼が安定する前後でクラッチCへの供給油圧を切り替えることができる。この結果、エンジン再始動時のエンジン過渡状態においても、エンジン安定状態と同等レベルの応答性と係合ショック低減とを実現できる。
(実施例)
ここで、上述した図2に示すステップS2の具体的な処理例を実施例1〜3として説明する。
(実施例1)
実施例1では、エンジントルクを用いて再始動時にエンジン1の燃焼が安定していないことを判断する。図3は、実施例1で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。なお、図3に示すステップS11は図2のステップS1、図3に示すステップS13は図2のステップS3、図3に示すステップS14は図2のステップS4と同じであるため、ここでの説明は省略する。
図3に示すように、実施例1では、エンジン完爆後にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合(ステップS11:Yes)、ECU10は、エンジントルクが閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の処理では、現在のエンジントルクから目標エンジントルクを引いた値が閾値よりも大きいか否かを判定してもよい。この目標エンジントルクは、エンジン回転数が目標アイドル回転数に安定した状態(アイドル安定状態)においてエンジン1から出力されるエンジントルクに設定される。この実施例1によれば、エンジン完爆後のエンジントルクを用いてエンジン1の燃焼が安定していない状態にあることを判断できる。なお、ステップS12の処理で用いるエンジントルクは、各種センサからECU10に入力される信号に基づいてECU10が現在のエンジン駆動状態で出力されるエンジントルクを推定した値(推定エンジントルク)である。このエンジントルクの推定方法は公知の演算方法であってよい。
(実施例2)
実施例2では、エンジン完爆後に所定の起点からの経過時間を用いて再始動時にエンジン1の燃焼が安定していないことを判断する。図4は、実施例2で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。なお、図4に示すステップS21は図2のステップS1、図4に示すステップS23は図2のステップS3、図4に示すステップS24は図2のステップS4と同じであるため、ここでの説明は省略する。
図4に示すように、実施例2では、エンジン完爆後にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合(ステップS21:Yes)、ECU10は、タイマが所定時間(例えばT秒)を経過する前であるか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22の処理では、エンジン1が完爆したことを判定した時点を起点にして所定時間(例えばT1秒)が経過する前であるか否かを判定する。また、エンジン1を初爆した際に上昇したタービントルクはエンジン完爆後に低下するため、ECU10はエンジン完爆後にタービントルクが閾値よりも小さいか否かを判定し、ステップS22の処理では、タービントルクが閾値よりも小さくなったと判定した時点を起点にして所定時間(例えばT2秒)が経過する前であるか否かを判定してもよい。あるいは、エンジン1が初爆した際に上昇したエンジントルクはエンジン完爆後に低下するため、ECU10はエンジン完爆後にエンジントルクが閾値よりも小さいか否かを判定し、ステップS22の処理では、エンジントルクが閾値よりも小さくなったと判定した時点を起点にして所定時間(例えばT3秒)が経過する前であるか否かを判定してもよい。もしくは、ステップS22の処理では、ステップS21の処理で非走行レンジから走行レンジへのシフト操作が実施されたことを検出した時点を起点にして所定時間(例えばT4秒)が経過する前であるか否かを判定してもよい。また、エンジン1が回転し始めた時点を起点にしてもよく、エンジン1の初爆を判定した時点を起点にしてもよい。さらに、再始動条件が成立したと判断した時点を起点としてもよく、あるいは再始動条件の成立後にエンジン状態フラグが始動要求中のフラグからアイドル状態のフラグに切り替わった時点を起点にしてもよい。この実施例2によれば、エンジン完爆後に所定の起点からの経過時間を用いて、エンジン1の燃焼が安定していない状態にあることを判断できる。要するに、エンジン1の自動停止が終了した時点を起点にしてもよい。
(実施例3)
実施例3では、エンジン回転数を用いて再始動時にエンジン1の燃焼が安定していない状態であることを判断する。図5は、実施例3で実施されるエンジン再始動時の油圧制御フローを示すフローチャートである。なお、図5に示すステップS31は図2のステップS1、図5に示すステップS33は図2のステップS3、図5に示すステップS34は図2のステップS4と同じであるため、ここでの説明は省略する。
図5に示すように、実施例3では、エンジン完爆後にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合(ステップS31:Yes)、ECU10は、エンジン回転数が閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32の処理では、現在のエンジン回転数から目標エンジン回転数を引いた値が閾値よりも大きいか否かを判定してもよい。この目標エンジン回転数は目標アイドル回転数に設定される。この実施例3によれば、エンジン完爆後のエンジン回転数を用いてエンジン1の燃焼が安定していない状態にあることを判断できる。
図6は、エンジン1を再始動する際の車両状態を示すタイムチャートである。まず、図6に示すエンジン1の再始動前の状態(自動停止中)では、シフトレンジが「N」である。そのため、クラッチCの油圧はゼロとなっている。そして、所定の再始動条件が成立したことにより、エンジン状態フラグがエンジン1の始動要求中であることを表すフラグF1となる。図6に示すように、再始動条件が成立すると、スタータ4によるエンジン1のクランキングが行われるのでエンジン回転数Neがゼロから上昇し始める(時刻t1)。エンジン回転数Neが上昇し始めると、エンジン1への最初の燃料噴射および点火(初爆)が行われる(時刻t2)。エンジン1の初爆後、エンジントルクTeが出力され、タービン回転数Ntが上昇するとともにトルクコンバータ2で増幅されたタービントルクTtがタービン軸に伝達される。そして、エンジン1が完爆する(時刻t3)。ECU10は時刻t3においてエンジン1が完爆したものと判断できる。エンジン完爆後、エンジン状態フラグはアイドリング中であることを表すフラグF2に切り替わる(時刻t4)。そして、シフトレンジがNレンジ(非走行レンジ)からDレンジ(走行レンジ)にシフトチェンジされる(時刻t5)。時刻t5においてECU10は非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジしたことを検出し、クラッチCへの油圧供給を開始する。この図6に示す時刻t5時点では、上述した図2に示すステップS2で肯定的に判断され、エンジン1の燃焼が安定していない状態と判断される。そこで、ECU10はクラッチCへの供給油圧Pcを目標油圧にするための指示圧Pを油圧制御回路20に出力する。この目標油圧はエンジントルクTeに基づいた油圧Aとなる。また、クラッチCへの供給油圧Pcは図6に破線で示される。さらに、ECU10はスコート制御を実施して、スコート指示圧P2を油圧制御回路20に出力する。そのスコート指示圧Pに対するスコート実圧Psは図6に一点鎖線で示される。その後、エンジン回転数Neが目標アイドル回転数まで低下し、目標アイドル回転数に安定する(時刻t6)。時刻t6以降、エンジン1はアイドル安定状態(エンジン1の燃焼が安定しているアイドル状態)となる。このように、エンジン再始動時に走行レンジへのシフトチェンジが行われた場合にはエンジン1の燃焼が安定するまで(時刻t6まで)はエンジントルクTeに基づいてクラッチCへの供給油圧が制御される。これにより、クラッチCが係合した際に生じる車両の前後Gの変動(係合ショック)が低減される。なお、図6に示すスロットル開度は、アクセルペダルが踏み込まれていない状態で、電気的に駆動するスロットル弁が所定開度に開いて維持されていることを表す。また、時刻t1以降はエンジン1が回転しているので機械式オイルポンプから吐出されたオイルをクラッチCの油圧アクチュエータに供給可能である。
以上説明した通り、本実施形態によれば、エンジン1の再始動時、エンジン始動直後でエンジン1の燃焼が安定していない状態においてシフトレンジが非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合に、エンジントルクに基づいてクラッチCへの供給油圧を制御する。これにより、クラッチCでの係合ショックを抑制しつつクラッチCの応答性低下を抑制することができる。そのため、自動変速機3への入力に対する係合油圧の過多または不足を抑制できる。この結果、エンジン自動停止状態からの復帰後にエンジン1の燃焼が安定していないときも車両の前後加速度の変動を低減でき、良好なドラビリを確保できる。
なお、上述したエンジン1の自動停止再始動制御は、いわゆるアイドリングストップ制御や、ストップアンドスタート制御(S&S制御)や、エコラン制御(フリーラン制御)などと称される制御であり、上述した車両が一時停車したときに限らず、車両が走行中(例えば高車速走行時や減速時)にも実施可能である。
また、エンジン1の再始動時に設定される供給油圧は、エンジントルクに限らず、エンジン回転数Neに基づいて制御されてもよい。この場合、エンジン回転数Neに基づいて決定される供給油圧値をエンジントルクとの乖離を考慮した値に設定し、燃焼が安定していると判断する前と後で、エンジン回転数Neに対する供給油圧値を切り替える。具体的には、エンジン再始動時に非走行レンジから走行レンジにシフトチェンジした場合、燃焼が安定していると判断するまでと判断した後とで、エンジン回転数Neに基づいて供給油圧を制御するが、判断の前後でエンジン回転数Neに対する供給油圧を異なる値に決定する。例えば、エンジンの燃焼が安定すると判断するまでは、エンジン回転数Neと油圧との対応関係を示すマップを参照して、上述した油圧Aに対応する供給油圧を設定する。この油圧Aを設定するためのマップは、燃焼が不安定であることによりエンジン始動直後にエンジン回転数Neとエンジントルクとが乖離することを見込んだマップである。一方、エンジン1の燃焼が安定したと判断した後は、通常の燃焼状態においてエンジン回転数Neと油圧との対応関係を示すマップを参照して、上述した油圧Bに対応する供給油圧を設定する。つまり、燃焼が安定していると判断する前後では、エンジン回転数Neと油圧との対応関係が異なるマップを参照して供給油圧を決定する。すなわち、エンジン始動直後で燃焼が不安定な状態では、エンジン回転数Neとエンジントルクとの乖離が考慮されたマップ(エンジン回転数Neと油圧との関係を示すマップ)に切り替えてクラッチCへの供給油圧を決定する。さらに、燃焼安定前にオーバーシュートしたエンジン回転数Neが目標アイドル回転数に向けて低下していく過渡期では、エンジントルクが下がり、結果としてエンジン回転数Neが低下する。そのため、エンジン始動直後で燃焼が不安定な場合には、燃焼が安定している場合と比較して、エンジン回転数Neに対してエンジントルクが低い方向に乖離する。そこで、同じエンジン回転数Neであっても、燃焼が安定する前の過渡期においては燃焼安定後に比べて供給油圧を低めに設定する。
1 エンジン
3 自動変速機
4 スタータ
10 ECU
C クラッチ(係合装置)

Claims (1)

  1. 所定の自動停止条件が成立するとエンジンを自動停止し、所定の再始動条件が成立するとエンジンを再始動するエンジン自動停止再始動制御を実施する車両に適用される自動変速機の制御装置において、
    エンジン回転数に基づいて前記自動変速機に設けられた係合装置への供給油圧を制御する油圧制御手段を有し、
    前記油圧制御手段は、前記エンジンを再始動する際、前記エンジンの完爆後で前記エンジン回転数が目標アイドル回転数になる前にシフトレンジが非走行レンジから走行レンジへ切り替わった場合には所定の起点から所定時間が経過する前であると判定した場合と前記所定時間が経過した後であると判定した場合とで、前記エンジン回転数に対する前記供給油圧を異ならせる
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
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