JP6873403B2

JP6873403B2 - 車両前部構造

Info

Publication number: JP6873403B2
Application number: JP2017150432A
Authority: JP
Inventors: 嘉剛臼田
Original assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Current assignee: Suzuki Motor Co Ltd
Priority date: 2017-08-03
Filing date: 2017-08-03
Publication date: 2021-05-19
Anticipated expiration: 2037-08-03
Also published as: FR3069835A1; CN109383634B; DE102018006124A1; FR3069835B1; JP2019026190A; CN109383634A

Description

本発明は車両前部構造に関する。

車両前部構造として、従来、特許文献１に開示されている構造があった。
この構造では、特許文献１の明細書の段落（００４５），図面の図１に記載されているように、コンデンサ１は、クーリングモジュールのうち最上流部（最前方部）に配置され、コンデンサ１の下流側にラジエータ２が配置されている。また、ラジエータ２の下流側（最下流部）に、送風機（図示せず）が配置されている。本第１実施形態では、熱交換器１、２は車両の前端部、換言すると、エンジンルーム（図示せず）の前端部においてバンパーリーンフォース４の車両後方側に搭載されている。

特開２００７−３２６４３１号公報

上記、従来の構造によれば、複数の熱交換器が車両前後方向に並んでいるために、車両前方側の熱交換器からの熱風が車両後方側の熱交換器に当たって、車両後方側の熱交換器の熱交換性能が低下しやすかった。
本発明の目的は、複数の熱交換器の熱交換性能を向上させることができる車両前部構造を提供する点にある。

本発明の特徴は、
複数の熱交換器が車幅方向に並んで配置され、
前記複数の熱交換器の隣り合うもの同士の間に、車幅方向の風の流れを規制する遮風部が上下方向に沿って設けられ、
前記遮風部は、横断平面視において、隣り合う前記複数の熱交換器の互いに対向する側部側から車両前後方向に各別に延びる一対の縦壁状の側壁と、前記一対の側壁の前端部同士を連結する縦壁状の前壁とを備えている点にある。

本発明によれば、複数の熱交換器の熱交換性能を向上させることができる車両前部構造を提供することができる。

車両の前面部を車両前方側から見た正面図コンデンサーとインタークーラーと遮風部の断面を示す断面斜視図遮風部とその周りの構造の断面斜視図シュラウドとコンデンサーとインタークーラーを示す斜視図シュラウドとコンデンサーとインタークーラーの横断平面図シュラウドの斜視図

本発明の車両前部構造は、車幅方向に隣り合う複数の熱交換器を備え、複数の熱交換器の対向する側部側から車両前後方向に各別に延びる一対の側壁と、一対の側壁の前端部同士を連結する前壁とから成る遮風部により各熱交換器の熱交換性能を向上させている。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例では、各部品の車両前方側Ｆｒ（図２参照）の端部を「前端部」、車両後方側Ｒｒの端部を「後端部」と称し、各部品の車両前方側Ｆｒの端面を「前面」、車両後方側Ｒｒの端面を「後面」と称する。

図１，図２に車両前部構造を示してある。この車両前部構造は、エンジンの車両前方側Ｆｒに、車幅方向Ｗに並んで位置するコンデンサー１（熱交換器に相当）とインタークーラー２（熱交換器に相当）を備えている。コンデンサー１は車体の左右中心よりも左側に偏って位置し、インタークーラー２は車体の左右中心よりも右側に偏って位置している。

図１，図４に示すように、コンデンサー１とインタークーラー２の車両前方側Ｆｒに車幅方向Ｗに延びる金属製のバンパメンバ６が配置されている。また、バンパメンバ６の車両前方側Ｆｒにフロントバンパ７が配置され、フロントバンパ７の上方にフロントグリル８が配置されている。

図２，図３に示すように、コンデンサー１の本体部であるコンデンサー本体３とインタークーラー２の間の略中央には、コンデンサー１の円筒状のシリンダー４が上下方向に沿って配置されている。また、コンデンサー本体３とシリンダー４の間には、コンデンサー１のヘッダーパイプ５が上下方向に沿って配置されている。コンデンサー本体３はインタークーラー２よりも車幅方向Ｗの長さが長く設定されている。

図２〜図５に示すように、シリンダー４とヘッダーパイプ５の車両前方側Ｆｒにおいて、コンデンサー１とインタークーラー２の間に、車幅方向Ｗの風の流れを規制する樹脂製の遮風部９が上下方向に沿って設けられている。遮風部９は、横断平面視において、コンデンサー１とインタークーラー２の互いに対向する側部１Ｓ，２Ｓ側から車両前方側Ｆｒに各別に延びる一対の縦壁状の側壁１０，２０と、一対の側壁１０，２０の前端部同士を連結する縦壁状の前壁１１とを備えている。

前壁１１の幅（車幅方向Ｗの前壁１１の長さ）は、側壁１０，２０の幅（車両前後方向の側壁１０，２０の長さ）よりも長く設定されている。側壁１０，２０の後端部１０Ａ，２０Ａは遮風部９の幅方向外側に折曲されてフランジ状に形成されている。これにより、遮風部９が断面ハット形状を成している。

図１，図４に示すように、前記バンパメンバ６は、コンデンサー１とインタークーラー２の上下方向中間部の車両前方側Ｆｒに、遮風部９の前壁１１よりも車両後方側Ｒｒに位置するように配置されている。図６に示すように、遮風部９の前壁１１と左右一対の側壁１０，２０には、バンパメンバ６に車両前方側Ｆｒから嵌合する嵌合凹部３０が形成され、この嵌合凹部３０がバンパメンバ６に嵌合している。

図３，図５に示すように、前記遮風部９の前壁１１の車両後方側Ｒｒであって、インタークーラー２の側部２Ｓとコンデンサー１のシリンダー４の間に、上下方向に沿う第１クッション材１２が配置されている。第１クッション材１２は横断平面視で車両前後方向に長い長方形状に形成されている。そして、第１クッション材１２の一方の側面１２Ｓ２がインタークーラー２の側部２Ｓに圧接し、他方の側面１２Ｓ１がコンデンサー１のシリンダー４の一方の側面に圧接している。また、第１クッション材１２の前面１２Ｍが遮風部９の一方の側壁１０の後端部１０Ａに圧接している。この後端部１０Ａは第１クッション材１２の前面１２Ｍに食い込んでいる。

また、前記遮風部９の前壁１１の車両後方側Ｒｒであって、コンデンサー１のヘッダーパイプ５と遮風部９の他方の側壁２０の後端部２０Ａとの間に、第２クッション材１３が配置されている。第２クッション材１３は横断平面視で車両前後方向に長い長方形状に形成されている。そして、第２クッション材１３の前面１３Ｍが、遮風部９の他方の側壁２０の後端部２０Ａに圧接し、後面が前記ヘッダーパイプ５の前面に圧接している。遮風部９の他方の側壁２０の後端部２０Ａは、第２クッション材１３の前面１３Ｍに食い込んでいる。

さらに、コンデンサー１のヘッダーパイプ５を第２クッション材１３と共に車両前後方向に挟み込む第３クッション材１４が設けられている。第３クッション材１４は第２クッション材１３と略同一断面形状に形成され、第３クッション材１４の前面がヘッダーパイプ５の後面に圧接し、第３クッション材１４の一方の側面がコンデンサー１のシリンダー４の他方の側面に圧接している。

前記第１クッション材１２と第２クッション材１３と第３クッション材１４は、難燃性・耐熱性を有するウレタンフォームで形成されている。これにより、遮風部９とコンデンサー１の間、及び、遮風部９とインタークーラー２の間のシール性を向上させることができ、これらの部品の寸法誤差を吸収することができる。

図４，図６に示すように、コンデンサー１の前面の周部とインタークーラー２の前面の周部とを車両前方側Ｆｒから覆い隠し、コンデンサー１とインタークーラー２に導風する樹脂製のシュラウド１５が設けられている。このシュラウド１５は、コンデンサー１の前面の周部を車両前方側Ｆｒから覆い隠す四角枠形状の第１シュラウド部分１６と、インタークーラー２の前面の周部を車両前方側Ｆｒから覆い隠す第２シュラウド部分１７と、前記遮風部９とを一体に備えている。これにより、部品点数を低減でき、生産性を向上させることができる。

図５に示すように、前記遮風部９は、コンデンサー１の前面の右側周部部分とインタークーラー２の前面の左側周部部分を車両前方側Ｆｒから覆い隠す。このシュラウド１５によって、コンデンサー１やインタークーラー２の周部を覆い隠すことで見栄えを良くすることができる。

本発明によれば、コンデンサー１とインタークーラー２が車幅方向Ｗに並んでおり、コンデンサー１とインタークーラー２間での車幅方向Ｗの熱風の流れを遮風部９で防止できる。これにより、コンデンサー１とインタークーラー２の熱交換性能を向上させることができる。

また、遮風部９の前壁１１は、横断平面視で車幅方向Ｗに延びているから、車両が歩行者と接触した際に歩行者にかかる負荷を軽減することができ、歩行者保護に有効となる。

前記前壁１１は、金属から成る硬質のバンパメンバ６の車両前方側Ｆｒに配置されるから、車両が歩行者と接触した際に歩行者にかかる負荷を軽減することができ、歩行者保護に、より有効となる。そして、前壁１１は樹脂製であるから、上記の効果をより一層高めることができる。

さらに、車両が歩行者と接触した際に歩行者にかかる負荷を第１クッション材１２〜第３クッション材１４で吸収することができ、熱風の流れ防止のための第１クッション材１２〜第３クッション材１４が歩行者保護にも有効となる。

本発明は、前記コンデンサー１やインタークーラー２以外の熱交換器にも適用することができる。
また、本発明は、熱交換器を車幅方向に３個以上並べて配置した構造にも適用することができる。

以上、本発明の実施形態及び実施例を説明したが、上記実施形態及び実施例は、例として提示しており、発明の範囲を限定することは意図していない。

１熱交換器（コンデンサー）
１Ｓ側部（熱交換器の側部、コンデンサーの側部）
２熱交換器（インタークーラー）
２Ｓ側部（熱交換器の側部、インタークーラーの側部）
６バンパメンバ
９遮風部
１０側壁
１１前壁
１２クッション材（第１クッション材）
１３クッション材（第２クッション材）
１４クッション材（第３クッション材）
２０側壁
Ｆｒ車両前方側
Ｒｒ車両後方側
Ｗ車幅方向

Claims

複数の熱交換器が車幅方向に並んで配置され、
前記複数の熱交換器の隣り合うもの同士の間に、車幅方向の風の流れを規制する遮風部が上下方向に沿って設けられ、
前記遮風部は、横断平面視において、隣り合う前記複数の熱交換器の互いに対向する側部側から車両前後方向に各別に延びる一対の縦壁状の側壁と、前記一対の側壁の前端部同士を連結する縦壁状の前壁とを備えている車両前部構造。
前記複数の熱交換器の上下方向中間部の車両前方側に、車幅方向に延びるバンパメンバが、前記遮風部の前壁よりも車両後方側に位置するように配置されている請求項１記載の車両前部構造。
前記遮風部の前壁の車両後方側にクッション材が配置されている請求項１又は２記載の車両前部構造。