JP6868255B2 - 支台歯形成支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、支台歯形成を支援する装置に関する。
近年、歯科医療用や歯科医療教育用に、デジタル機器が使用されるようになっている。例えば、支台歯に被せる補綴物の作製では、IOS(Intra−Oral−Scanner)やCAD/CAM装置が使用される。IOSは、口腔内の支台歯、その周囲の歯及び歯肉をスキャンして、三次元画像情報を取得する。得られた画像情報が、CAD/CAM装置に送られ、補綴物の作製用データが作成される。
支台歯の形成を支援する装置に対する要求も大きい。品質の良い支台歯が形成できれば、噛み易く外れにくい品質の高い補填物が作成されうるからである。例えば、特開2014−20968公報には、歯科医療教育用の支台歯形成支援装置が開示されている。この支援装置は、撮影器と評価器とを備える。この装置の使用に際して、口腔内の模型が用意される。実習生は、この模型の歯を切削し、支台歯を形成する。撮影器は、この支台歯の画像を撮影し評価器に送る。評価器は、これを熟練した医師が形成した理想的な支台歯の画像と比較する。これにより、実習生が形成した支台歯が評価され、結果が実習生にフィードバックされる。
特開2014−20968公報
実際の医療の現場では、理想的な支台歯は存在しない。この理想の支台歯を必要としない支援装置が必要となる。また、品質の高い支台歯の形成を支援するには、支台歯の表面の情報を、より分かり易く医師や実習生にフィードバックすることが重要となる。このための支台歯形成支援装置が望まれている。
本発明の目的は、品質の高い支台歯の形成を支援するための、支台歯形成支援装置の提供にある。
本発明に係る支台歯形成支援装置は、支台歯の三次元の画像情報を取得する第一入力手段、前記画像情報から、前記支台歯の基準方向を設定する基準方向設定手段、前記基準方向と前記画像情報とから、前記支台歯の表面の形状情報を求める形状情報計算手段、及び
前記表面の形状情報を、前記画像情報と併せて表示する表示手段を備える。
好ましくは、前記基準方向設定手段は、前記支台歯を見る方向を変えつつこの支台歯を見たときに、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を前記基準方向とする。
前記支台歯の歯根の情報を取得する第二入力手段をさらに備え、前記基準方向設定手段は、前記歯根の位置と前記支台歯の画像情報とから前記基準方向を設定してもよい。この場合、好ましくは、前記第二入力手段が取得する歯根の情報は、X線を使用した撮影器で撮影された前記歯根の画像である。
前記支台歯のフィニッシュラインから、前記基準方向と平行に延びる仮想の筒状体を筒状体Vとしたとき、好ましくは、前記形状情報は、前記筒状体Vの内周面と、前記支台歯の表面との距離である。
前記形状情報が、前記支台歯の表面と上記基準方向との角度であってもよい。
好ましくは、前記表示手段は、前記形状情報に応じて前記歯の表面に色を付して、前記歯の支台歯の画像情報を表示する。
本発明に係る支台歯形成支援プログラムは、演算器に対して、支台歯の三次元の画像情報から前記支台歯の基準方向を設定する処理、前記基準方向と前記画像情報とから前記支台歯の表面の形状情報を求める処理、及び前記表面の形状情報を前記画像情報と併せて表示させるための制御処理を実行させる。
本支台歯形成支援装置は、形成した支台歯の表面の状態を評価するための、基準となる方向(基準方向)を設定する手段と、この基準方向から支台歯の表面の形状情報を求める計算手段と、形状情報を支台歯の画像情報と併せて表示する表示手段とを備える。この支援装置では、理想的な支台歯を準備することなく、容易に支台歯の品質を確認することができる。この装置では、品質の高い支台歯が、効率良く形成されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る支台歯形成支援装置の構成図である。 図2は、図1の画像入力器により取得された歯の画像情報の一例である。 図3は、図1の演算ユニットによる処理が示されたフロー図である。 図4は、歯のアンダーカットが説明された模式図である。 図5は、図1の基準方向設定処理の一部が説明された図である。 図6は、図1の基準方向設定処理で使用される筒状体が示された模式図である。 図7は、図1の形状情報計算処理の一部が説明された図である。 図8は、図1の形状情報計算処理で得られた形状情報が、歯の画像とともに表示された図である。 図9は、本発明の他の実施形態に係る支台歯形成支援装置の構成図である。 図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る形状情報計算処理の一部が説明された図である。 図11は、図10の形状情報計算処理で計算され形状情報が、歯の画像とともに表示された図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
[第一の実施形態]
図1に、本発明の一実施形態に係る支台歯形成支援装置2が示されている。支台歯は、歯を切削することで、形成される。この支援装置2は、ユーザー(医師や実習生)が形成した支台歯の表面の情報を表示する。この情報は、例えば医療教育の現場では、形成した支台歯の評価に使用される。実際の医療の現場では、この情報から、必要と判断されれば、さらに切削が進められる。この装置2は、画像入力器4、ユーザー設定入力器6、演算ユニット8及び表示器10を備える。
画像入力器4は、口腔内を撮影し、三次元の画像情報を取得する。医療の現場においては、患者の口腔内に画像入力器4が挿入され、歯12を切削して形成した支台歯12a及びその周辺部分が撮影される。医療教育の場では、例えば口腔模型が撮影される。図2に、撮影された画像情報の一部が示されている。図2では、中央に位置する歯12が、支台歯12aである。画像入力器4は、典型的には、口腔内をスキャンして三次元画像情報を取得する、IOS(Intra−Oral−Scanner)である。画像入力器4は、第一入力手段を構成している。画像入力器4は、第一入力器を構成している。
この実施形態では、画像入力器4が取得した画像情報は、多数の三角形の集合で表されている。この様子が、図2の二点鎖線で囲まれた四角の中に模式的に示されている。この図で示されるように、歯12の表面が多数の三角形14に分割され、それぞれの三角形14の頂点の座標が、この歯12の画像情報となっている。画像情報の表し方は、この方法に限られない。例えば、画像情報が、四角形等、他のポリゴンの集合で表されてもよい。画像情報が、その他の方法で表されてもよい。
ユーザー設定入力器6は、本装置2のユーザーが本装置2を操作する際に使用される。ユーザー設定入力器6は、典型的にはキーボード及びマウスで構成される。ユーザー設定入力器6が、タッチパネルで構成されていてもよい。
演算ユニット8は、口腔内の画像情報から、支台歯形成を支援する情報を作成する。図1で示されるように、演算ユニット8は、演算器16、メモリ18及び周辺回路20を備える。演算器16は、プログラムの命令により処理を実行するハードウエアを指す。典型的な演算器16は、CPUである。メモリ18には、演算器16を制御するプログラム、画像情報等が格納される。周辺回路20は、例えば画像入力器4、ユーザー設定入力器6及び表示器10用のインターフェース回路である。
図3には、演算ユニット8において実施される処理が示されている。図示されるように、演算ユニット8では、基準方向設定処理S1及び形状情報計算処理S2が実施される。この実施形態では、演算ユニット8が、基準方向設定手段及び形状情報計算手段を構成している。演算ユニット8が、基準方向設定器及び形状情報計算器となっている。さらに演算ユニット8では、表示器10を制御するための、表示制御処理S3が実施される。これらの処理は、メモリ18に格納されたプログラムが、演算器16等を制御することで実施される。これらの処理は、プログラムにより実施される。
演算ユニット8の構成は、図1で示された構成に限られない。例えば、演算ユニット8が、基準方向設定処理S1及び形状情報計算処理S2のための専用回路を有していてもよい。この場合、これらの専用回路が、それぞれ基準方向設定器及び形状情報計算器となっている。
表示器10は、演算ユニット8が計算した表面の形状情報を、画像入力器4が取得した画像情報と併せて表示する。典型的な表示器10は、LCDモニターである。表示器10が、タッチパネルであってもよい。この場合、表示器10は、ユーザー設定入力器6を兼ねている。この実施形態では、表示器10及び表示制御処理S3を行う演算ユニット8が、表示手段を構成している。これらが、本装置2の表示部を構成する。
以下では、演算ユニット8で実施される、
(A)基準方向設定処理S1、
(B)形状情報計算処理S2
及び
(C)表示制御処理S3
の内容が、説明される。
上記(A)の基準方向設定処理S1は、支台歯12aの基準方向を設定する。「基準方向」とは、支台歯12aの表面の状態を評価するための、基準となる方向である。ここでは、「支台歯12aを見る方向を変えつつこの支台歯12aを見たときに、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向」が基準方向とされる。
図4は、アンダーカットの部分を説明するための模式図である。歯12を所定の方向から見たとき、歯12の他の部分の陰になって見えない部分が、この方向におけるアンダーカットの部分22である。図4では、矢印がこの歯12を見ている方向を表し、ハッチを付した部分がアンダーカットの部分22を表す。
上記(A)の基準方向設定処理S1は、
(A1)支台歯12aの範囲を認識するステップ、
(A2)支台歯12aを見る角度を第一平面内で変えつつ、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を探索するステップ、
(A3)支台歯12aを見る角度を第二平面内で変えつつ、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を探索するステップ
及び
(A4)基準方向を決定するステップ
を含む。
上記(A1)のステップでは、画像情報の中から、支台歯12aの範囲が認識される。換言すれば、このステップでは、画像情報である多数の三角形14の中から、支台歯12aを形成する三角形14群が選択される。
このステップでは、まずユーザーが、支台歯12aを、ユーザー設定入力器6で指定する。図2の例では、矢印が、マウスを使用して指定された位置を表す。指定された場所に位置する三角形14(図2の例では、二点鎖線の四角の中の、陰が付された三角形14a)について、この三角形14aの垂線の方向(以後、これは単に「三角形の方向」と称される)が調べられる。この三角形14aから始めて、これの周囲に位置する三角形14の方向が順に調べられる。隣接する2つの三角形14について、これらの方向がなす角度が所定の値以上である場合、これらの三角形14の境界が、この支台歯12aの境界の候補とされる。これらの周囲の三角形14の方向が調べられて、この境界の候補が連続して延びている場合に、これがこの支台歯12aの境界と確定される。図2では、符号Lで表されるのが、この支台歯12aの、歯茎の部分との境界(フィニッシュライン)である。このフィニッシュラインLにより包囲された領域内に位置する三角形14が、支台歯12aを形成する三角形14とされる。
上記(A2)のステップでは、支台歯12aを見る角度が1つの平面内(第一平面内)で変化され、それぞれの方向についてアンダーカットとなる部分の面積が計算される。これにより、この第一平面内でアンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向が選択される。この実施形態では、この処理は、
(A2−1)粗く角度を変えてアンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を選択するステップ
及び
(A2−2)細かく角度を変えてアンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を選択するステップ
を含む。
図5には、上記(A2−1)のステップの様子が示されている。図5において、太い矢印がこの支台歯12aを見る方向である。この図では、水平方向の面内で、支台歯12aを見る角度が粗く(大きな間隔で)変化されている。この図では、この面内で、支台歯12aを見る方向が10°間隔で変化されている。それぞれの方向について、アンダーカットとなる部分の面積が計算され、この値が最小となる方向が選択される。最小となる方向が複数存在するときは、これら全てが選択される。図5の例では、例えば方向Aが選択される。
上記(A2−2)のステップでは、第一平面内の方向Aの近辺において、支台歯12aを見る角度が上記(A2−1)のステップより細かく変化される。例えば、方向Aを中心として、見る方向が1°間隔で変化される。それぞれの方向について、アンダーカットとなる部分の面積が計算され、この値が最小となる方向が選択される。図5の例では、例えば細い矢印で示された方向aが選択される。最小となる方向が複数存在するときは、これらの中央の方向が選択される。
上記(A3)のステップでは、支台歯12aを見る角度が、上記(A2)とは異なる平面内(第二平面内)で変化されて、アンダーカットとなる部分の面積が最小の方向が選択される。通常、第一平面と直交する平面が、第二平面とされる。図5の例では、垂直方向の面内で、支台歯12aを見る角度が変化される。第二平面内で、上記(A2−1)及び(A2−2)と同じ処理が実施される。これにより、第二平面内で、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向bが選択される。
上記(A4)のステップでは、上記(A2)のステップで得られた方向aと、上記(A3)のステップで得られた方向bとの中央の方向が基準方向eとされる。例えば方向aを向く単位ベクトルと、方向bを向く単位ベクトルとの和のベクトルが計算され、この結果のベクトルの方向が基準方向eとされる。これにより、基準方向設定の処理が終了する。
上記の実施形態では、第一平面及び第二平面内の2つの平面内で、支台歯12aを見る角度を変化させて、それぞれアンダーカットとなる部分の面積が最小の方向が選択された。支台歯12aを見る角度を変化させる平面の数は、3以上であってもよい。この場合、それぞれの平面において、アンダーカットとなる部分の面積が最小の方向が選択され、これらの方向の中央の方向が、基準方向eとされる。
上記(B)の形状情報計算処理S2では、基準方向eに対する、支台歯12aの表面の、形状情報が計算される。この処理では、仮想の「筒状体V」の内周面と、支台歯12aの表面との距離が、形状情報とされる。図6は、この筒状体Vが示された模式図である。この図では、筒状体Vは二点鎖線で表されている。筒状体Vは、支台歯12aのフィニッシュラインLを、基準方向eと平行に延ばすことで形成されている。
上記(B)の工程では、筒状体Vと支台歯12aの表面との距離が、以下のステップで求められる(図7参照)。
(B1)表面を構成する三角形14について、この三角形14の1つ頂点v1から、この三角形14の方向に延ばした線と、筒状体Vとの交点Pが求められる。さらに、交点Pを通り、基準方向eに延びる直線epが求められる。図7に、この様子が示されている。
(B2)直線epと頂点v1との距離が計算され、これが、筒状体Vと頂点v1との距離とされる。
(B3)支台歯12aの表面を構成する全ての三角形14の全ての頂点について、筒状体Vとの距離が計算される。
(B4)図2に示されるように、三角形14の頂点の位置は、複数の三角形14に共有されている。すなわち、複数の三角形14の頂点が重なっている。それぞれの三角形において計算された上記距離の平均値が、この位置での支台歯12aと筒状体Vとの距離とされる。得られた距離が、支台歯12aの表面のこの位置での形状情報とされる。
上記(C)の表示制御処理S3では、上記(B)で計算した筒状体Vと支台歯12aの表面との距離の情報が、色の情報として支台歯12aの表面の対応する位置に付される。このとき、隣接する頂点間には、一方の頂点の色から他方の頂点の色まで、色相を徐々に変えた色が付される。これらが、表示器10に送られる。これにより、表示器10において、支台歯12aの表面は、例えば上記距離が遠い位置では赤色で表示され、この距離が近くなるにつれて、黄色、青色、紫色と色相を徐々に変えて表示される。図8には、色が表現できないために分かり難くなっているが、この色が付された支台歯12aの表示結果の例が示されている。
表面の色の付け方は、上記に限られない。上記距離に応じた白から黒へのグラデーションが、支台歯12aの表面に付されてもよい。例えば支台歯12aの表面は、距離が遠い位置は黒色で表示され、距離が近くなるにつれて、徐々に白に近づくように表示される。このように、本発明では、表面に白から黒へのグラデーションを付す場合も、「表面に色を付す」ことに含まれる。
以下、本発明の作用効果が説明される。
本発明に係る支台歯形成支援装置2では、支台歯12aの一部を指定することで、この装置が2、支台歯12aの範囲を認識し、この支台歯12aの基準方向eを設定する。この装置2では、ユーザーが基準方向eを設定する必要はない。この装置2は、品質の高い支台歯12aを効率的に形成することを可能としている。
補綴装置を挿入するとき、形成された支台歯にアンダーカットが存在すると、補綴装置が十分に固定できないことが起こりうる。形成された支台歯には、アンダーカットを存在させないことが必要となる。この支台歯形成支援装置2では、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向が、基準方向eとして設定される。この基準方向eを基準として、支台歯12aが評価される。これにより、アンダーカットのない支台歯12aを形成するとの観点から、効率よく支台歯12aが評価されうる。これによりユーザーは、品質の高い支台歯12aを効率よく形成しうる。
この支台歯形成支援装置2では、この歯12aのフィニッシュラインLを基準方向eと平行に延ばすことで形成された筒状体Vと、支台歯12aの表面との距離が、この支台歯12aの形状情報とされる。この方法により、ユーザーは、基準方向eに対する表面の凹凸が、容易に認識できる。ユーザーは、これにより、容易に支台歯12aの品質を確認できる。これは、品質の高い支台歯12aの形成に、効果的に寄与する。
この支台歯形成支援装置2では、上記の距離に応じた色の情報が支台歯12aの表面に付され、これが支台歯12aの画像とともに表示器10で表示される。ユーザーは、基準方向eに対する表面の凹凸を、一目で認識できる。ユーザーは、容易に支台歯12aの品質を確認できる。この装置2は、品質の高い支台歯12aを効率的に形成することを可能としている。
この支台歯形成支援装置2では、ユーザーが支台歯12aの品質を確認するのに、理想的な支台歯を用意する必要はない。形成された支台歯12aの情報を技工士に送り、フィードバックを待つ必要はない。この装置2では、理想的な支台歯を用意することなく、支台歯12aの品質を効率良く確認できる。この装置2は、医療現場においても品質の高い支台歯12aを効率的に形成することを可能としている。
[第二の実施形態]
図9に、本発明の他の実施形態に係る支台歯形成支援装置30が示されている。この装置30は、図1の装置2と同様に、画像入力器32、ユーザー設定入力器34、演算ユニット36及び表示器38を備えている。この装置30は、さらにX線撮影器40を備えている。この装置30は、X線撮影器40と、この撮影器40からのデータが入力される演算ユニット36とを除き、図1の装置2と同じである。
X線撮影器40は、切削対象となる歯のX線撮影を行い、その画像情報を演算ユニット36に送る。X線撮影器40は、典型的にはCTスキャン装置である。図示されないが、この画像情報には、切削対象となる歯の、削合部(歯茎から露出した部分)から歯根までの情報が含まれている。X線撮影器40は、第二入力手段を構成している。X線撮影器40は、第二入力器を構成している。
演算ユニット36は、口腔内の画像情報から、支台歯形成を支援する情報を作成する。図9で示されるように、この演算ユニット36では、図1の演算ユニット8と同様に、演算器42、メモリ44及び周辺回路46を備える。この演算ユニット36では、図1の演算ユニット8と同様に、基準方向設定処理S’1、形状情報計算処理S’2及び表示制御処理S’3が実施される。
基準方向設定処理S’1は、支台歯の基準方向を設定する。ここでは、歯根の位置と支台歯の画像情報とから基準方向が設定される。これは、以下のステップで行われる。
(A’1)画像入力器32からの画像情報の中から、支台歯の範囲が認識される。これは、図3の(A1)の処理と同じである。
(A’2)上記支台歯と、X線撮影画像の歯との対応付けが行われ、画像入力器32の画像情報中での、歯根の根突位置が特定される。
(A’3)上記支台歯と歯根の根突位置の情報から、支台歯の基準方向が設定される。具体的には、支台歯を近心から見て歯冠部の切端と根突とを結ぶ面と、支台歯を唇側から見て切端の中央を通る面との交線の方向が、基準方向とされる。
基準方向が設定されると、この基準方向に基づいて形状情報計算処理S’2が実施され、さらに表示制御処理S’3が実施される。これらは、それぞれ図1の装置2の形状情報計算処理S2及び表示制御処理S3と同じである。この支台歯形成支援装置30では、図1の装置2と同様に、筒状体Vと支台歯の表面との距離に応じた色の情報が、支台歯の表面に付されて表示される。
本発明に係る支台歯形成支援装置30では、支台歯と歯根の情報から、基準方向が設定される。歯を噛みしめたとき、歯には、歯根の根突に向けて、大きな力が負荷される。補綴装置は、この方向に挿入させることが理想となる。支台歯と歯根の情報から基準方向を設定することで、この力が負荷される方向と、補綴装置の挿入方向とを一致させうる支台歯を容易に形成することができる。この支台歯には、補綴装置を安定して取り付けることができる。この装置30は、品質の高い支台歯を形成することを可能としている。
[第三の実施形態]
本発明のさらに他の実施形態に係る支台歯形成支援装置は、図示されないが、図1の装置と同じ構成を備える。この装置では、演算ユニットで実施される形状情報計算処理及び表示制御処理以外は、図3のこれらの処理と同じである。
形状情報計算処理では、基準方向に対する、支台歯50の表面の形状情報が計算される。この処理では、基準方向と支台歯50の表面との角度が、形状情報として計算される。これは、以下のステップで計算される(図10参照)。
(B’1)表面を構成する三角形52について、この三角形52の1つ頂点v1からこの三角形52の方向に延びる線と、基準方向eに延びる線との角度θeが求められる。90°からこの角度θeを引いた角度θv(θv=90−θe)が、この頂点での表面と基準方向eとの角度とされる。図10に、この様子が示されている。
(B’2)支台歯50の表面を構成する全ての三角形52の全ての頂点の位置において、表面と基準方向eとの角度が求められる。
(B’3)三角形52の頂点の位置は、複数の三角形52に共有されている。複数の三角形52の頂点が重なっている。それぞれの三角形において求められた上記角度の平均値が、表面のこの位置での角度とされる。得られた角度が、この表面の形状情報とされる。
表示制御処理では、上記(B)で計算した基準方向eと支台歯50の表面との角度の情報が、色の情報として表面の対応する位置に付される。この実施形態では、表示制御処理は、角度に応じた色の情報を、支台歯の表面に付す。例えば支台歯の表面は、角度が大きい位置では赤色で表示され、角度が小さくなるにつれて、黄色、青色、紫色と色相を徐々に変えて表示される。図11に、この色が付された支台歯50の表示結果の例が示されている。
この支台歯形成支援装置は、基準方向に対する角度に応じた色の情報を支台歯50の表面に付して、これを支台歯50の画像とともに表示器で表示する。ユーザーは、基準方向に対する表面の凹凸が、一目で認識できる。ユーザーは、これにより、容易に支台歯12aの品質を確認できる。この装置は、品質の高い支台歯を効率的に形成することを可能としている。
[その他の実施形態]
上記(B)の工程では、それぞれの三角形について、その頂点と筒状体Vとの距離が求められた。他の実施形態として、三角形の重心と筒状体Vと距離を計算し、これが形状情報とされてもよい。この場合、形状情報計算処理は、以下のステップで実施される。
(B”1)表面を構成する三角形について、この三角形の重心から、この三角形の方向に延ばした線と、筒状体Vとの交点Pが求められる。さらに、交点Pを通り、基準方向に延びる直線epが求められる。このepと重心との距離が、この三角形と筒状体Vとの距離とされる。
(B”2)支台歯の表面を構成する全ての三角形について、筒状体Vとの距離が求められる。得られた距離が、この三角形の位置での表面の形状情報とされる。
基準方向設定処理では、ユーザー設定入力器を使用して、ユーザーがこれを設定してもよい。また、上記の基準方向設定処理において設定された基準方向を、ユーザー設定入力器を使用して、ユーザーが変更できるようになっていてもよい。
以上説明されたとおり、この支台歯形成支援装置では、品質の高い支台歯が効率的に形成できる。このことから、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された支台歯形成支援装置は、歯科医療及び歯科医療教育における支台歯形成に適用されうる。
2、30・・・支台歯形成支援装置
4、32・・・画像入力器
6、34・・・ユーザー設定入力器
8、36・・・演算ユニット
10、38・・・表示器
12、50・・・歯
14、52・・・三角形
16、42・・・演算器
18、44・・・メモリ
20、46・・・周辺回路
22・・・アンダーカット部分
40・・・X線撮影器

Claims (3)

  1. 支台歯の三次元の画像情報を取得する第一入力手段、
    前記画像情報から、前記支台歯の基準方向を設定する基準方向設定手段、
    前記基準方向と前記画像情報とから、前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報を計算する手段、
    及び
    前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報を、前記画像情報と併せて表示する表示手段
    を備え、
    前記基準方向設定手段が、前記支台歯を見る方向を変えつつこの支台歯を見たときに、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を前記基準方向とし、
    前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報が、
    前記支台歯のフィニッシュラインから前記基準方向と平行に延びる仮想の筒状体Vの内周面と前記支台歯の表面との距離、又は、前記支台歯の表面と前記基準方向との角度である、支台歯形成支援装置。
  2. 記表示手段が、前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報に応じて前記支台歯の表面に色を付して前記支台歯の画像情報を表示する、請求項1に記載の支台歯形成支援装置。
  3. 演算器に対して、
    支台歯の三次元の画像情報から、前記支台歯の基準方向を設定する処理、
    前記基準方向と前記画像情報とから、前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報を求める処理、
    及び
    前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報を、前記画像情報と併せて表示させるための制御処理
    を実行させ、
    前記基準方向を設定する処理が、前記支台歯を見る方向を変えつつこの支台歯を見たときに、アンダーカットとなる部分の面積が最小となる方向を前記基準方向とし、
    前記支台歯の表面の凹凸を認識するための情報を求める処理が、
    前記支台歯のフィニッシュラインから前記基準方向と平行に延びる仮想の筒状体Vの内周面と前記支台歯の表面との距離、又は、前記支台歯の表面と前記基準方向との角度、を計算する、支台歯形成支援用のプログラム。
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