JP6856365B2 - アジルサルタンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高純度のアジルサルタン(化学名称:1−[[2’−(4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4− オキサジアゾール−3−イル)[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチル]−2−エトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボン酸)の製造方法に関する。
下記式(2)
Figure 0006856365
で示されるアジルサルタン(化学名称:1−[[2’−(4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4− オキサジアゾール−3−イル)[1,1’−ビフェニル−4−イル]メチル]−2−エトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−7−カルボン酸)は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬として優れた効果を示す治療薬として非常に有用な化合物である(特許文献1)。以下、単に、「アジルサルタン」とする場合もある。
アジルサルタンは、以下のような製造方法で合成されている。
Figure 0006856365
即ち、前記式(4)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(ヒドロキシイミノカルボキサミド)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(以下、単に、「アミドキシム化合物」とする場合もある)をそのまま環化反応に用いるか、又は、該アミドキシム化合物のヒドロキシル基をエステル保護基で保護する、エステル保護反応を行い、前記式(5)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(アルキロキシ−カルボニルオキシカルバムイミドイル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(以下、単に、「エステル保護基含有化合物」とする場合もある)とした後、環化反応を行い、前記式(3)で示されるアルキル 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート(以下、単に、「アジルサルタンアルキルエステル」とする場合もある)を製造する。そして、最後に、該アジルサルタンアルキルエステルを加水分解することにより、前記式(2)で示されるアジルサルタンを製造する(例えば、特許文献1〜2、非特許文献1参照)。
以上のような方法で得られるアジルサルタンは、非常に高純度のものが望まれており、様々な合成方法、精製方法が検討されている。
特許26459962号 特表2014−505097号公報
ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー、(米国)、1996年、vol.39、p.5228−5235
本発明者等が検討したところ、上記特許文献1〜2、および非特許文献1の方法に従いアジルサルタンを製造したとしても、低減することが難しい不純物があることが分かった。この不純物を分析したところ、
下記式(1)
Figure 0006856365
で示されるアジルサルタンが二量化した不純物(以下、単に、「アジルサルタン二量体」とする場合もある)であることが分かった。
前記アジルサルタン二量体は、以下のようにして合成されるものと考えられた。すなわち、アジルサルタンを製造する際の前記環化反応において、
下記式(4)
Figure 0006856365
(式中、Rはアルキル基である)
で示される未反応のアミドキシム化合物と、
下記式(2)
Figure 0006856365
で示されるアジルサルタンとが先ず反応して、
下記式(6)
Figure 0006856365
(式中、Rはアルキル基である)
で示されるアジルサルタンアルキルエステルの二量体(以下、単に、「アジルサルタンアルキルエステル二量体」とする場合もある)が製造される。次いで、このアジルサルタンアルキルエステル二量体が、そのまま加水分解されて副生するものと考えられた。つまり、アジルサルタンを製造する際に、他反応が同時に進行して製造されるもの(原料等を高純度化しても反応の際に生成してしまうもの)であると考えられた。
さらに、当該不純物(アジルサルタン二量体)は、従来の方法では、最終生成物からの低減が困難であった。また、加水分解前のアジルサルタンアルキルエステル二量体も、同様に除去が困難であった。そのため、従来の方法において、アジルサルタン二量体をより低減するためには、精製操作を繰り返して行う必要があり、操作性や収率の点で工業的に製造するには改善の余地があった。
したがって、本発明の目的は、不純物としてアジルサルタン二量体を含む粗アジルサルタンから、特にアジルサルタン二量体の含有量をより低減することができる、高純度のアジルサルタンの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。具体的には、粗アジルサルタンの溶液から前記アジルサルタン二量体を効果的に除去する方法について検討を行った。その結果、粗アジルサルタンが溶解した溶液に、活性炭を接触させることによって、活性炭を除去した後の溶液における前記アジルサルタン二量体の含有量が大きく低減されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
粗アジルサルタンのHPLC純度が99.0〜99.7%であり、下記式(1)

Figure 0006856365
で示されるアジルサルタン二量体を0.05〜0.30%含む粗アジルサルタンが溶解した溶液と、活性炭とを接触させた後、
下記式(2)
Figure 0006856365
で示されるアジルサルタンの結晶を該溶液から分別することを特徴とするアジルサルタンの製造方法であり、
前記活性炭が、BET法で求めた比表面積が1000〜3500m /gであり、且つ、累積細孔容積が0.6〜1.5mL/gであり、
粗アジルサルタン1gに対して、前記活性炭を0.03〜0.2g使用することを特徴とするアジルサルタンの製造方法である。
また、前記粗アジルサルタンは、
下記式(3)
Figure 0006856365
(式中、Rはアルキル基である)
で示されるアジルサルタンアルキルエステルを、無機塩基により加水分解して得られたものである場合に、特に優れた効果を発揮する。
本発明の方法によれば、特に、不純物としてアジルサルタン二量体の含有量が低減された高純度のアジルサルタンを、精製操作を繰り返すことなく、効率的且つ簡便な方法で製造することができる。
本発明は、不純物としてアジルサルタン二量体を含む粗アジルサルタンの溶液と、活性炭とを接触させた後、アジルサルタンの結晶を該溶液から分別することを特徴とするアジルサルタンの製造方法である。
以下、上記本発明の方法について、順を追って説明する。
(粗アジルサルタン)
本発明において、粗アジルサルタンとは、不純物としてアジルサルタン二量体を含むアジルサルタンを意味する。本発明において、粗アジルサルタンは、特に制限されるものではなく、公知の方法で製造したものを使用することができる。例えば、特許文献1、非特許文献1に記載の方法で製造したもの、及び精製したものを使用することができる。そのため、粗アジルサルタンは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析で96.0〜99.0%純度のアジルサルタンであってもよい(以下、本発明において、純度、不純物の割合(%)は、HPLCで測定した際の面積%の値である。)。このような粗アジルサルタンは、アジルサルタンアルキルエステルを加水分解することで好適に製造することができる。また、精製の対象となる粗アジルサルタンには、前記アジルサルタン二量体が0.01〜0.50%含まれるものであってもよい。本発明においては、前記アジルサルタン二量体を効率よく低減できるため、上記割合で前記アジルサルタン二量体が含まれていてもよい。
先ず、精製の対象となる粗アジルサルタンの製造方法について説明する。低減する対象となるアジルサルタン二量体は、以下のようにして副生されると考えられる。すなわち、原料として使用するアミドキシム化合物(式(4)の化合物)と、該アミドキシム化合物を環化する際に、既に生成していると考えられるアジルサルタン(式(2)の化合物)とが先ず反応して、アジルサルタンアルキルエステル二量体を生成する。次いで、該アジルサルタンアルキルエステル二量体からアジルサルタン二量体が得られると考えられる。そのため、最初に、該アジルサルタンアルキルエステルの製造方法について説明する。
(原料化合物;アジルサルタンアルキルエステルの合成)
当該加水分解反応に用いるアジルサルタンアルキルエステルは、特に制限されず、公知の方法で製造されたものを使用することができる。例えば、特許文献1〜2、非特許文献1に記載の方法で製造したものをそのまま使用することができる。具体的には、以下の反応式に従い製造することができる。
Figure 0006856365
前記式(4)で示されるアミドキシム化合物は、公知の化合物であり、その製造方法は、非特許文献1、特許文献1に記載されている。つまり、塩基の存在下、前記式(4)で示されるアミドキシム化合物と、XCOORで示される化合物とを反応させて、エステル保護反応を行い、前記式(5)で示されるエステル保護基含有化合物を製造した後、環化反応を行い、前記式(3)で示されるアジルサルタンアルキルエステルを製造する。
本発明の方法によれば、効率よく、前記アジルサルタン二量体を低減できる。しかしながら、最終的に得られるアジルサルタンは純度が高い方がよいことから、以下の方法を採用して、アジルサルタンアルキルエステル(式(3)の化合物)を合成することが好ましい。
以下の方法でアジルサルタンアルキルエステルを製造することで、アジルサルタン二量体の前駆体であるアジルサルタンアルキルエステル二量体、その他の前駆体不純物を低減することができ、原料となるアジルサルタンアルキルエステルを高純度化することができる。その結果、最終的に得られるアジルサルタンの純度もより高純度となる。
(アミドキシム化合物のエステル保護反応)
前記反応式において、前記式(4)で示されるアミドキシム化合物と反応させるXCOORは、Xがハロゲン原子であり、Rが前記式(5)で示されるエステル保護基含有化合物におけるRと同じであり、ヒドロキシル基を保護する保護基である。
前記Rは、ヒドロキシル基を保護する、一般的な保護基が挙げられる。具体的には、置換基を有していてもよいアルキル基、ベンジル基、置換基を有していてもよいフェニル基等が挙げられる。中でも、工業的入手のし易さ、エステル保護基含有化合物における役割、最終的に除去すること等を考慮すると、炭素数1〜8の非置換アルキル基であることが好ましい。この非置換アルキル基は、直鎖状のアルキル基であっても、分岐状のアルキル基であってもよい。
前記XCOORを具体的に例示すれば、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸プロピル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸ブチル、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸アミル、クロロギ酸−2−エチルヘキシル、クロロギ酸ヘキシル、クロロギ酸ヘプチル、クロロギ酸クロロメチル、クロロギ酸−2−クロロエチル、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸フェニル、クロロギ酸−4−クロロフェニル等が挙げられる。この中でも、工業的入手のし易さ、反応性、およびエステル保護基含有化合物における役割等を考慮すると、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸プロピル等を用いることが好ましい。
前記XCOORの使用量は、特に制限されるものではない。具体的には、前記式(4)で示される化合物1モルに対して、XCOORの使用量は1〜5モルとすればよい。
エステル保護反応は、塩基の存在下で行う。使用する塩基を例示すれば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等の無機塩基;メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピペラジン、ピロリジン、アニリン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセン、N−メチルモルホリン等の有機塩基を挙げることができる。この中でも、反応の進行性、除去し易さ、後工程における処理等を考慮すると、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミンの有機塩基であることが好ましい。前記の塩基は、1種類を使用することもできるし、複数種類の塩基を使用することもできる。複数種類の塩基を使用する場合には、基準となる塩基の量は、複数種類の塩基の合計量である。
前記塩基の使用量は、特に制限されるものではない。具体的には、前記式(4)で示されるアミドキシム化合物1モルに対して、前記塩基の使用量は1〜5モルとすればよい。なお、後述するが、エステル基含有化合物を環化する際には、塩基の存在下で実施することが好ましい。そのため、この反応で得られるエステル基含有化合物を環化する場合には、前記塩基が残存している状態で環化反応を実施することもできる。
また、使用する溶媒は、XCOORと反応しない非プロトン性溶媒の中から選択すればよい。具体的には、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、1,4−ジオキサン等を挙げることができる。これら反応溶媒は、1種類を使用してもよいし、2種類以上の混合溶媒を使用してもよい。
反応は、塩基の存在下、溶媒中、前記式(4)で示されるアミドキシム化合物、および前記XCOORが十分に接するように、撹拌混合することが好ましい。これら成分を反応容器に導入する手順は、特に制限されるものではない。好ましい方法としては、予め溶媒中に前記式(4)で示されるアミドキシム化合物と前記塩基とを加え、次いで必要に応じて溶媒で希釈したXCOORを加えていくことが好ましい。この際、急激な発熱を防ぐため、XCOORを滴下することが好ましい。その他、前記反応を行う際の条件は、特に制限されるものではない。反応温度は、−10〜10℃であることが好ましい。また、反応時間は、原料であるアミドキシム化合物の残量をモニタリングしながら、適宜決定すればよいがアミドキシム化合物の残量が0.5%以下となることが好ましい。通常0.5〜15時間行えば十分である。
以上のような条件で反応させることにより、前記式(5)で示されるエステル保護基含有化合物を製造することができる。前記エステル保護基含有化合物を反応系から取り出す方法は、特に制限されるものではない。具体的には、前記エステル保護基含有化合物を酢酸エチル、トルエン、クロロホルム、塩化メチレンのような水に難溶な溶媒に溶解させ、水洗、濃縮、乾燥等を行うことにより、前記エステル保護基含有化合物を取り出すことができる。なお、溶媒に前記水に難溶な溶媒を使用した場合には、そのまま、溶液を水洗することもできる。
以上のような条件で得られる前記式(5)で示されるエステル保護基含有化合物は、特に制限されるものではないが、純度が90.0〜99.5%のものとすることができる。また、水洗を調整することにより、取り出した該エステル保護基含有化合物が塩基を含んだ状態で、次の環化反応を実施することもできる。
(該エステル保護基含有化合物の環化反応)
環化反応は、前記反応で得られたエステル保護基含有化合物を、炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で加熱して実施することが好ましい。当該方法にて環化反応を行うことにより、除去が困難な不純物である
下記式(6)
Figure 0006856365
(式中、Rはアルキル基である)
で示されるアジルサルタンアルキルエステル二量体や、
下記式(7)
Figure 0006856365
(式中、Rはアルキル基である)
で示されるアジルサルタンアルキルエステルの加水分解物(以下、単に、「アジルサルタンアルキルエステルデスエチル体」とする場合もある)、
さらに構造は明らかではないが、液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MASS)の分析結果において、アジルサルタンメチルエステルの分子量に10を加えた分子量の不純物を低減することができる。
以上の不純物は、アジルサルタンアルキルエステルとの分離が難しく、最終的には、これら不純物由来の不純物(加水分解されたもの)がアジルサルタンに含まれる可能性がある。そのため、なるべくこれら不純物が生成しない、下記に詳述する方法を採用することが好ましい。
この環化反応は、加熱することにより、その反応を進行することができる。具体的には、前記エステル保護基含有化合物が炭素数1〜8のアルコールに溶解した反応溶液を加熱することにより、環化反応が促進され、前記エステル保護基含有化合物をアジルサルタンアルキルエステルとすることができる。この環化反応の際には、前記エステル保護基含有化合物を反応溶媒に溶解し、撹拌混合しながら加熱することが好ましい。なお、当然のことながら、前記エステル保護基含有化合物と反応溶媒とを攪拌させながら加熱して反応溶液とし、その反応溶液をそのまま加熱してもよい。
この環化反応において使用する反応溶媒は、炭素数1〜8のアルコールを含む溶媒である。炭素数1〜8のアルコールを具体的に例示すれば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、オクタノール等が挙げられる。この中でも、環化反応の際の温度を高くし、反応速度を高めることができ、かつ不純物を低減できる溶媒としては、炭素数3〜8の直鎖状、又は分岐状のアルコールを使用することが好ましい。具体的には、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールを使用することが好ましく、1−プロパノール、1−ブタノールが特に好ましい。また、これら炭素数1〜8のアルコールは、1種類を使用することもできるし、複数種類の混合溶媒を使用することもできる。混合溶媒を使用する場合には、基準となる該アルコールの量は、混合溶媒の合計量である。なお、反応溶媒は、炭素数1〜8のアルコール以外のその他の溶媒を50質量%未満の割合で含むこともできるが、精製のし易さ等を考慮すると、その他の溶媒は、10質量%以下であることが好ましく、0質量%であることがさらに好ましい。
本発明において、反応溶媒における炭素数1〜8のアルコールの使用量は、特に制限されるものではない。反応の効率化、不純物の低減、および後工程の操作性を考慮すると、前記エステル保護基含有化合物1gに対して、反応溶媒における炭素数1〜8のアルコールの量が3〜30mlであることが好ましい。この範囲を満足することにより、環化反応終了後、冷却してアジルサルタンメチルエステルを結晶として取り出し易くなる。前記効果をより発揮するためには、前記エステル保護基含有化合物1gに対して、反応溶媒における炭素数1〜8のアルコールの量が5〜20mlであることがさらに好ましい。なお、反応溶媒の前記体積は、23℃における体積である。
環化反応の反応温度は、反応速度を高め、かつ不純物を低減するためには、50℃以上、反応溶液の還流温度以下とすることが好ましく、60℃以上、反応溶液の還流温度以下とすることがより好ましく、70℃以上、反応溶液の還流温度以下とすることがさらに好ましい。反応溶液の還流温度は、使用する反応溶媒、前記エステル保護基含有化合物の濃度、副生するR−OHの種類によって異なるため、一概に限定できない。ただし、より不純物の生成を抑制するためには、反応温度は、100℃以下とすることが好ましい。
本発明においては、前記条件に従って環化反応を促進できる。中でも、反応時間をより短くするためには、塩基の存在下で実施する好ましい。具体的には、前記反応溶液中に塩基が含まれる状態であればよい。環化反応において使用できる塩基は、特に制限されるものではないが、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等の無機塩基が挙げられる。また、メチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピペラジン、ピロリジン、アニリン、N,N-ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロウンデセン、N−メチルモルホリン等の有機塩基を使用することができる。中でも、得られるアジルサルタンアルキルエステルの精製のし易さ、操作性を向上するためには、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基を使用することが好ましい。これら塩基は、1種類を使用することもできるし、複数種類の塩基を使用することもできる。複数種類の塩基を使用する場合には、基準となる塩基の量は、複数種類の塩基の合計量である。なお、この塩基は、前記の通り、前記エステル保護基含有化合物を製造する際に塩基を使用した場合には、該エステル保護基含有化合物を取り出す際に残存している塩基を使用することもできる。
本発明においては、塩基を使用なくとも、環化反応を進行させることができる。ただし、塩基を使用する場合には、前記エステル保護基含有化合物1モルに対して、使用する塩基の量は0.01〜5モルとすることが好ましい。塩基をこの範囲で使用することにより、反応速度を高めることができ、かつアジルサルタンアルキルエステルの収率、および純度を高くすることができる。この効果をより高めるためには、前記エステル保護基含有化合物1モルに対して、使用する塩基の量は0.1〜1モルとすることがより好ましい。本発明において、塩基を使用する場合には、反応溶媒に、予め塩基、および前記エステル保護基含有化合物を加えて、加熱しながら撹拌混合することもできる。また、撹拌混合しながら加熱している反応溶液に、途中から反応を促進させるために該塩基を追加することもできる。途中から塩基を追加した場合には、使用した塩基の全量が基準の量となる。
以上のような条件で環化反応を行うことにより、アジルサルタンアルキルエステルを製造することができる。得られたアジルサルタンアルキルエステルを反応系から取り出す方法は、特に制限されるものではなく、非特許文献1、特許文献1に記載の方法を採用することができる。中でも、本発明においては、反応溶媒に1〜8のアルコールを含む溶媒を使用しているため、以下の方法を採用することが好ましい。具体的には、反応溶液を冷却するか、反応溶液から反応溶媒を一部留去して、炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中でアジルサルタンアルキルエステルの結晶を析出させて、該結晶を取り出すことが好ましい。特に、反応溶液を冷却して、結晶を析出させることが好ましい。反応溶媒中でアジルサルタンアルキルエステルの結晶を析出させる場合には、特に制限されるものではない。具体的には、アジルサルタンアルキルエステル1gに対して、炭素数1〜8のアルコールの量を3〜30mlとすることが好ましい。炭素数1〜8のアルコールが前記範囲を満足することにより、操作性が向上し、かつ純度を高くすることができる。よりこの効果を高めるためには、アジルサルタンアルキルエステル1gに対して、炭素数1〜8のアルコールの量を5〜20mlとすることが好ましい。なお、炭素数1〜8のアルコールの前記量は、23℃における体積である。
環化反応は、好ましくは加熱して行う。そして、より好ましい態様では、反応溶液の温度(反応温度)を50℃以上とする。そのため、反応終了後の反応溶液を、30℃以下の範囲に冷却することが好ましく、さらに−10〜30℃の範囲に冷却することが好ましく、特に−10〜10℃の範囲に冷却することが好ましい。本発明においては、炭素数1〜8のアルコールを使用しているため、前記冷却温度の範囲において、アジルサルタンアルキルエステルの結晶が容易に析出する。また、結晶を析出させる際に種結晶を用いることもできる。そして、本発明においては、冷却してアジルサルタンアルキルエステルの結晶が析出するように調整すれば、該結晶が、副生物、および必要に応じて配合される塩基を取り込み難くなる。
得られるアジルサルタンアルキルエステルの純度をより高くするためには、反応終了後の反応溶液を10〜30℃/時間の冷却速度で冷却して、30℃以下、好ましくは0〜30℃、さらに好ましくは−10〜30℃、特に好ましくは−10〜20℃の温度とすることが好ましい。さらに、得られたアジルサルタンアルキルエステルの収率を高めるためには、30℃以下、好ましくは0〜30℃、さらに好ましくは−10〜30℃、特に好ましくは−10〜20℃の温度として1時間以上、好ましくは2時間以上20時間以下放置することが好ましい。
本発明においては、前記アジルサルタンアルキルエステルをそのまま加水分解して、粗アジルサルタンとすることもできる。ただし、このようにして得られた未精製のアジルサルタンアルキルエステルには、不純物としてアジルサルタンアルキルエステル二量体の他に複数の不純物を含有しており、より高純度のアジルサルタンを得るためには、前記方法で得られたアジルサルタンアルキルエステルを、ケトン溶媒を含む溶媒で再結晶することが好ましい。再結晶を行うことで、アジルサルタンアルキルエステル二量体を含む不純物の量をさらに低減することができる。使用するケトン溶媒を例示すれば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。中でも、純度を高め、操作性を改善するためには、アセトンを使用することが好ましい。これらケトン溶媒は1種類で使用することもできるし、複数種類の混合溶媒を使用することもできる。混合溶媒を使用する場合には、基準となるケトン溶媒の量は、混合溶媒の合計量である。なお、ケトン溶媒を含む溶媒は、ケトン溶媒以外のその他の溶媒を50質量%未満の割合で含むこともできるが、精製のし易さ等を考慮すると、その他の溶媒は、10質量%以下であることが好ましく、0質量%であることがさらに好ましい。使用するケトン溶媒の量は、特に制限されるものではない。具体的には、前記アジルサルタンアルキルエステルの結晶1gに対して、ケトン溶媒の量は3〜30mlとすることが好ましく、さらに5〜20mlとすることが好ましい。
再結晶の方法としては、ケトン溶媒を含む溶媒中に前記アジルサルタンアルキルエステルの結晶を溶解させる。好ましくは、溶液の還流温度(約60℃)に加熱して前記アジルサルタンアルキルエステルの結晶を溶解させる。次いで、10〜30℃/時間の冷却速度で冷却し、0〜30℃、さらに好ましくは−10〜30℃、特に好ましくは−10〜20℃の温度範囲で一定時間放置することが好ましい。
以上の方法で得られるアジルサルタンアルキルエステル(式(3)の化合物)は、不純物が少なく、最終的に得られるアジルサルタンの純度を高くすることができる。ただし、この方法においては、環化反応時に少量ではあるがアジルサルタンが生成(副生)するものと考えられる。そして、原料である前記アミドキシム化合物と該アジルサルタンとが反応し、その含有量は少ないがアジルサルタンアルキルエステル二量体が副生すると推定される。そのため、上記方法に従えば、アジルサルタンアルキルエステルの純度が97.0〜99.5%であり、不純物であるアジルサルタンアルキルエステルデスエチル体の量が0.01%〜0.15%、アジルサルタンアルキルエステル二量体の量が0.05〜0.20%とすることも可能である。次に、以上の方法で得られたアジルサルタンアルキルエステルを加水分解する方法について説明する。
(アジルサルタンアルキルエステルの加水分解;粗アジルサルタンの製造)
前記方法で得られたアジルサルタンアルキルエステルは、公知の方法で加水分解することにより、本発明の精製の対象となる粗アジルサルタンとすることができる。以上の方法に従えば、比較的純度の高い粗アジルサルタンとすることができるため、最終的に得られるアジルサルタンの純度を高くすることができる。
アジルサルタンアルキルエステルの加水分解は、特に制限されるものではないが、無機塩基を使用することが好ましい。次に、無機塩基を使用して加水分解する方法について説明する。
(無機塩基を使用したアジルサルタンアルキルエステルの加水分解)
当該加水分解反応においては、無機塩基を使用することが好ましい。特に、該加水分解は、アジルサルタンアルキルエステル、無機塩基、及び水を含む溶液中(水溶液中)で反応を行うことが好ましい。これらを混合する手順(反応容器内に導入する手順)は、特に制限されるものではない。その中でも、操作性を考慮すると、無機塩基の水溶液とアジルサルタンアルキルエステルとを接触させることが好ましい。当該無機塩基を含む水溶液は、特に制限されるものではなく、無機塩基を一定量の水で希釈・溶解したものを使用することができる。
使用する無機塩基を例示すれば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等を挙げることができる。この中でも、反応の進行性、後工程における処理等を考慮すると、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機水酸化物であることが好ましい。前記の無機塩基は、1種類をすることもできるし、複数種類の無機塩基を使用することもできる。複数種類の無機塩基を使用する場合には、基準となる無機塩基の量は、複数種類の無機塩基の合計量である。
前記無機塩基の使用量は、特に制限されるものではない。具体的には、アジルサルタンアルキルエステル1モルに対して、前記無機塩基の使用量は1〜10モルとすればよい。さらに、前記無機塩基は水で適当な濃度に希釈・溶解して水溶液の状態で使用すればよい。この際、用いる水の量は、使用する無機塩基の量、および種類により適宜決定すれば良いが、操作性等を考慮すると前記無機塩基の水溶液が0.1〜5モル/Lの濃度(無機塩基の濃度)となるよう調整することが好ましく、1〜3モル/Lの濃度であることがより好ましい。前記方法によって調整した無機塩基の水溶液は、アジルサルタンアルキルエステル1gに対して、1〜50mL使用すればよい。
(アジルサルタンアルキルエステルを加水分解する際の反応条件)
当該加水分解反応は、アジルサルタンアルキルエステルと無機塩基の水溶液とを混合して行なうことができる。これらを混合する順序は、特に限定されず、攪拌混合して行うことが好ましい。
また、加水分解時の反応温度は、アジルサルタンの収率を高める観点、及び不純物であるアジルサルタン二量体の生成量を抑制する観点から、40〜80℃が好ましく、50〜70℃の範囲で行うがより好ましい。また、反応時間は、特に制限されるものではないが、通常1〜10時間の範囲で行われる。このようにして得られた反応液を、粗アジルサルタンの溶液として、活性炭を接触させることが好ましい。
前記方法で得られたアジルサルタンアルキルエステルを、前記方法で加水分解することにより、比較的不純物の少ない粗アジルサルタンを得ることができる。この加水分解時に、アジルサルタンアルキルエステル二量体も加水分解されて、アジルサルタン二量体となる。
以上のようにして得られる粗アジルサルタンは、アジルサルタンの純度が99.0〜99.7%、不純物であるアジルサルタンデスエチル体の量が0.02〜0.20%、アジルサルタン二量体の量が0.05〜0.30%とすることができる。このような粗アジルサルタンを対象とすることにより、より一層最終生成物のアジルサルタンの純度を高くすることができる。本発明によれば、アジルサルタン二量体を効率よく除去できるため、前記範囲の純度、不純物量の粗アジルサルタン以外のものを精製の対象とすることができる。ただし、最終的に製造するアジルサルタンは、高純度のものとすることが好ましい。そのため、前記範囲の純度、不純物量の粗アジルサルタン以外のものを精製の対象とすることが好ましい。
(粗アジルサルタンが溶解した溶液と活性炭との接触方法)
本発明においては、アジルサルタン二量体を含む粗アジルサルタンの溶液と、活性炭とを接触させることを最大の特徴とする。
本発明で使用する活性炭は、特に制限されるものではないが、BET法で求めた比表面積が1000〜3500m/gであり、且つ、累積細孔容積が0.6〜1.5mL/gであることが好ましい。当該範囲の物性を有する活性炭を用いることで、前記アジルサルタン二量体をより効果的に低減することができる。
使用する活性炭の賦活(活性化)方法は、特に制限されず、薬品賦活法により得られる塩化亜鉛炭、水蒸気賦活法により得られる水蒸気炭のどちらも好適に使用することができる。また、活性炭の種類も特に制限されず、粉末炭、破砕炭、粒状炭、顆粒炭、成形炭等、前記物性を満たすものであれば使用することができる。中でも、取り扱い易さや、活性炭自体の除去効率等を考慮すると、粉末炭、粒状炭を使用することが好ましい。活性炭について、具体的に例示すれば、精製白鷺、特性白鷺、粒状白鷺、白鷺A、白鷺P、白鷺C、白鷺M(以上、大阪ガスケミカル製)、太閤A、太閤CA、太閤K、太閤M(以上、フタムラ化学製)等を挙げることができる。
本発明において、活性炭と接触させる粗アジルサルタンの溶液は、不純物であるアジルサルタン二量体を含む粗アジルサルタンが溶解している溶液であれば、特に制限されるものではない。そのため、粗アジルサルタンの溶液に使用する溶媒は、該粗アジルサルタンが溶解できる溶媒であれば、有機溶媒であっても、水であってもよい。その中でも、前記の通り、アジルサルタンアルキルエステルを加水分解して得られる粗アジルサルタンを含む溶液(加水分解反応後に得られる粗アジルサルタンを含む溶液)と、活性炭とを接触させることが好ましい。この場合、粗アジルサルタンを含む溶液は塩基を含むことができる。また、アジルサルタン二量体を低減することを目的として、該溶液から取り出したアジルサルタンを、再度、塩基性水溶液等に溶解した溶液と活性炭とを接触させることもできる。ただし、作業性を考慮すると、加水分解反応後に得られる粗アジルサルタンを含む溶液を対象とすることが好ましい。
粗アジルサルタンの溶液と上記活性炭を接触させる方法は、特に限定されるものではない。例えば、粗アジルサルタン、活性炭、及び粗アジルサルタンを溶解できる溶媒を同時に混合する方法、粗アジルサルタンが溶解した溶液を準備し、該溶液に活性炭を添加して混合する方法、又は活性炭を充填したカラムに該溶液を通過させる方法などを採用することができる。中でも、操作の容易性から、該溶液に活性炭を添加して混合する方法を採用することが好ましい。
本発明において、活性炭の使用量は、活性炭の種類、不純物量等によって適宜決定すればよい。前記方法で得られる粗アジルサルタンが溶解した溶液を使用する場合には、粗アジルサルタン1gに対して、活性炭を0.03〜0.2g使用することが好ましい。この際、該溶液と活性炭との混合は、撹拌して行なうことが好ましい。また、撹拌混合時の温度は15〜35℃で行うことが好ましく、20〜30℃で行うことが特に好ましい。また、活性炭との接触時間は、特に制限されず、通常、当該温度にて1〜5時間の範囲で行えば十分である。
(活性炭の除去方法)
前記のように、粗アジルサルタンの溶液と、活性炭とを接触させた後、次に、当該混合液から活性炭を分離して分離液を回収する。活性炭を分離する方法は、特に制限されず、公知の方法により実施することができる。例えば、デカンテーション、ろ過、遠心ろ過などの分離方法を採用すればよい。この際、ろ過の効率を向上させる目的で、セライト、ラヂオライトなどのろ過助剤を使用することもできる。
(アジルサルタンの分別)
本発明においては、前記活性炭処理後に得られた分離液からアジルサルタンの結晶を分別する必要がある。分離液からアジルサルタンの結晶を分別する方法についても、特に制限されず、公知の方法により実施することができる。例えば、分離液から溶媒をそのまま留去することによってアジルサルタンの結晶を分別する方法や、分離液を中和してアジルサルタンの結晶を析出させる方法が、特に制限なく採用できる。
上記方法で析出させたアジルサルタンの結晶は、公知の方法により、分離する(分取する)ことができる。具体的には、デカンテーション、減圧/加圧ろ過、遠心ろ過などの分離方法を採用すればよい。また、分離されたアジルサルタンの結晶は、前記溶媒と同種の溶媒を用いて洗浄することが好ましい。このようにして得られたアジルサルタンの結晶は湿体であり、30〜50℃で3〜20時間乾燥することによって、アジルサルタンの結晶の乾燥体が得られる。
本発明では、上記のとおり、不純物としてアジルサルタン二量体を含む粗アジルサルタンと、活性炭とを接触させた後、アジルサルタンの結晶を該溶液から分別することにより、特にアジルサルタン二量体の含有量が低減された、高純度のアジルサルタンの結晶を得ることができる。さらに、上記活性炭として、BET法で求めた比表面積が1000〜3500m/gであり、累積細孔容積が0.6〜1.5mL/gであるものを使用することによって、前記アジルサルタン二量体の含有量をより低減させることができ、より高純度のアジルサルタンの結晶が得られる。
本発明によれば、効率的に、簡便な方法で高純度のアジルサルタンを得ることができる。当該アジルサルタンの結晶は、アジルサルタン二量体やその他の不純物の含有量が低減された、高純度のものであるから、そのまま医薬品として十分に使用可能なものである。
なお、本発明の方法により得られたアジルサルタンは、その後、より高純度のものとするために、公知の精製方法で精製することもできる。
以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、具体例であって、本発明はこれらにより限定されるものではない。
なお、実施例および比較例における純度評価は、以下の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた方法で行った。
<HPLCの測定条件>
装置:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)。
機種:2695−2489−2998(Waters社製)。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)。
カラム:Kromasil C18、内径4.6mm、長さ15cm(粒子径5μm)(AkzoNobel社製)。
カラム温度:30℃一定。
サンプル温度:25℃一定。
移動相A:アセトニトリル。
移動相B:15mMリン酸二水素カリウム水溶液(pH=2.5 リン酸にて調整)。
移動相の送液:移動相A,Bの混合比を表1のように変えて濃度勾配制御する。
Figure 0006856365
流速:1.0mL/min。
測定時間:90分。
上記条件において、前記アジルサルタンメチルエステルは約14.5分、前記アジルサルタンメチルエステルデスエチル体は約7.0分、前記アジルサルタンメチルエステル二量体は約49.1分、前記アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は約5.5分、前記アジルサルタンは約7.3分、前記アジルサルタンデスエチル体は約3.5分、前記アジルサルタン二量体は約29.1分にピークが確認される。
以下の実施例、比較例において、前記エステル保護基含有化合物、前記アジルサルタンメチルエステル、前記アジルサルタンの各純度は、すべて、上記条件で測定される全ピークの面積値(溶媒由来のピークを除く)の合計に対する各化合物のピーク面積値の割合である。
製造例1(アジルサルタンメチルエステルの製造)
(エステル保護反応)
直径15cmの2枚撹拌翼を備えた2L四つ口フラスコに前記アミドキシム化合物(Rがメチル基である化合物)120g(270.0mmol)を量りとり、塩化メチレン840mL、トリエチルアミン33.0g(324.0mmol)を加え、撹拌しながら0℃まで冷却した。得られた溶液にクロロギ酸エチル35.4g(324.0mmol)を塩化メチレン360mLで希釈した溶液をゆっくりと滴下しながら加えた。全量滴下後、0℃で2時間撹拌しながら反応した。反応後の溶液を20℃まで昇温し、水480mLを加えて有機層を抽出した。得られた有機層を減圧濃縮し、残渣として前記エステル保護基含有化合物(Rがメチル基であり、Rがエチル基である化合物)を得た。前記エステル基含有化合物の純度:96.1%、前記アミドキシム化合物:0.14%であった。
(環化反応)
前記減圧濃縮後の残渣に1−プロパノール960mLを加え、還流温度(約95℃)まで加熱した後、同温度にて12時間反応を行った。前記アジルサルタンメチルエステルの純度:91.5%、前記エステル保護基含有化合物:1.8%であった。反応後の反応溶液を20℃/時間の速度で0℃まで冷却し、0℃で14時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、107.6gの前記アジルサルタンメチルエステルの結晶(アジルサルタンメチルエステルの純度:97.3%、前記アジルサルタンメチルエステルデスエチル体:0.14%、前記アジルサルタンメチルエステル二量体:0.20%)を得た(収率:84.7%)。また、アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は確認できなかった。
製造例2(アジルサルタンメチルエステルの再結晶)
直径10cmの2枚撹拌翼を備えた1000mL三つ口フラスコに製造例1で得られたアジルサルタンメチルエステル90gを量りとり、アセトン900mLを加え、還流温度(約57℃)まで加熱し、アジルサルタンメチルエステルを溶解した。溶解後、20℃/時間の速度で0℃まで冷却し、0℃で12時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、78.9gのアジルサルタンメチルエステルの結晶(アジルサルタンメチルエステルの純度:99.1%、前記デスエチル体:0.02%、前記アジルサルタンメチルエステル二量体:0.07%)を得た(収率:87.7%)。また、アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は確認できなかった。
製造例3(非特許文献1記載の方法によるアジルサルタンメチルエステルの製造)
(エステル保護反応)
直径7.5cmの2枚撹拌翼を備えた500mL四つ口フラスコに前記アミドキシム化合物(Rがメチル基である化合物)30g(67.5mmol)を量りとり、ジメチルホルムアミド120mL、ピリジン5.9g(74.3mmol)を加え、撹拌しながら0℃まで冷却した。得られた溶液にクロロギ酸−2−エチルヘキシル13.0g(67.5mmol)をゆっくりと滴下しながら加えた。全量滴下後、0℃で1時間撹拌しながら反応した。反応後の溶液を20℃まで昇温し、酢酸エチル270mL、水60mLを加えて有機層を抽出した。得られた有機層をさらに水60mLで洗浄した後、有機層を減圧濃縮し、残渣として前記エステル保護基含有化合物(Rがメチル基であり、Rが2−エチルヘキシル基である化合物)を得た。前記エステル基含有化合物の純度:94.5%、前記アミドキシム化合物:1.26%であった。
(環化反応)
前記減圧濃縮後の残渣にキシレン420mLを加え、還流温度(約130℃)まで加熱した後、同温度にて2時間反応を行った。反応後の溶液を減圧濃縮し、残渣に酢酸エチル420mLを加え、還流温度(約80℃)まで昇温し、濃縮残渣の結晶を完全に溶解した。得られた溶液を20℃まで冷却し、20℃で12時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で減圧乾燥して、15.9gのアジルサルタンメチルエステルの結晶(アジルサルタンメチルエステルの純度:88.3%、前記デスエチル体:0.36%、前記アジルサルタンメチルエステル二量体:0.27%))を得た(収率:50.1%)。アジルサルタンメチルエステルよりも分子量が10大きい不純物は10.8%であった。
実施例1(アジルサルタンの製造;活性炭処理あり)
(加水分解)
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例2で得られたアジルサルタンメチルエステル5gを量りとり、1.25M水酸化ナトリウム水溶液40mLを加え、70℃まで加熱した後、同温度にて2時間反応を行った。反応後の粗アジルサルタン溶液のアジルサルタン純度:99.61%、アジルサルタンデスエチル体:0.06%、アジルサルタン二量体:0.07%であった。反応後の粗アジルサルタン溶液のアジルサルタン純度および不純物量の結果を表2に示した。
(活性炭処理)
加水分解反応終了後の溶液を30℃まで冷却した後、精製白鷺(大阪ガスケミカル製、比表面積:1430m/g、累積細孔容積:1.17mL/g)0.24gを加えて、20〜30℃で1時間撹拌を行った。活性炭処理後の溶液のアジルサルタン純度:99.85%、アジルサルタンデスエチル体:0.05%、アジルサルタン二量体:0.01%であった。
(活性炭の除去、及び精製)
次いで、減圧ろ過して精製白鷺を除去し、得られたろ液を40℃まで加温した後、同温度でアセトン25mL、酢酸17mL、水17mLを加えて、アジルサルタンの結晶を析出させた。反応液を20℃/時間の速度で20℃まで冷却した後、同温度にて6時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で乾燥して、4.6gのアジルサルタンの結晶を得た(収率:95.6%)。前記アジルサルタンの純度:99.89%、アジルサルタンデスエチル体:0.03%、アジルサルタン二量体:未検出、不明不純物:未検出であった。結果を表3に示した。
実施例2、実験例3
(加水分解)
表2に示した製造例のアジルサルタンアルキルエステルを原料として使用した以外は、実施例1と同様にして、加水分解反応を行った。加水分解反応後の粗アジルサルタン溶液の純度、および不純物量の測定結果を表2に示した。
((活性炭処理)、(活性炭の除去、および精製))
また、加水分解後の溶液に、実施例1と同様の方法で(活性炭処理)、(活性炭の除去、および精製)を行い、アジルサルタンの結晶を得た。得られたアジルサルタンの結晶について、同様に純度及び不純物量の測定を行った。その結果を表3に示した。
実施例4〜5
(加水分解)
実施例1と同様にして、加水分解反応を行った。反応後の粗アジルサルタン溶液の純度および不純物量の測定結果を表2に示した。
(活性炭処理)
また、表3に示すように、活性炭処理時の活性炭の使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして処理を行った。
(活性炭の除去、および精製)
活性炭の除去、および精製については、実施例1と同様の操作を行った。得られたアジルサルタンの結晶について純度及び不純物量の測定を行った。その結果を表3に示した。
実施例6〜9
(加水分解)
実施例1と同様にして、加水分解反応を行った。反応後の粗アジルサルタン溶液の純度および不純物量の測定結果を表2に示した。
(活性炭処理)
また、表3に示すように、活性炭処理時の活性炭の種類、使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして処理を行った。表4に実施例で使用した活性炭の特性(比表面積、累積細孔容積)をまとめた。
(活性炭の除去、および精製)
活性炭の除去、および精製については、実施例1と同様の操作を行った。得られたアジルサルタンの結晶について純度及び不純物量の測定を行った。その結果を表3に示した。
参考例1(アジルサルタンの製造;活性炭処理なし)
直径3.5cmの2枚撹拌翼を備えた100mL三つ口フラスコに製造例1で得られたアジルサルタンメチルエステル5gを量りとり、1.25M水酸化ナトリウム水溶液40mLを加え、70℃まで加熱した後、同温度にて2時間反応を行った。反応後の粗アジルサルタン溶液のアジルサルタン純度:98.98%、アジルサルタンデスエチル体:0.20%、アジルサルタン二量体:0.22%であった。反応後の粗アジルサルタン溶液のアジルサルタン純度および不純物量の結果を表2に示した。
次いで、得られた反応液を45℃まで冷却した後、同温度でアセトン25mL、酢酸17mL、水17mLを加えて、アジルサルタンの結晶を析出させた。反応液を20℃/時間の速度で20℃まで冷却した後、同温度にて6時間撹拌した。次いで、得られたスラリー液を減圧濾過して析出した結晶を分取し、40℃で乾燥して、4.7gのアジルサルタンの結晶を得た(収率:96.5%)。前記アジルサルタンの純度:99.17%、アジルサルタンデスエチル体:0.15%、アジルサルタン二量体:0.20%、不明不純物:未検出であった。結果を表3に示した。
参考例2〜3(アジルサルタンの製造;活性炭処理なし)
表2に示す製造例のアジルサルタンアルキルエステルを原料として使用した以外は、参考例1と同様にして、加水分解反応を行った。反応後の粗アジルサルタン溶液の純度および不純物量の測定結果を表2に示した。
また、参考例1と同様の方法で得られた反応液からアジルサルタンの結晶を取り出した。得られたアジルサルタンの結晶について、同様に純度及び不純物量の測定を行った。その結果を表3に示した。
Figure 0006856365
Figure 0006856365
Figure 0006856365

Claims (3)

  1. 粗アジルサルタンのHPLC純度が99.0〜99.7%であり、不純物として下記式(1)
    Figure 0006856365
    で示されるアジルサルタン二量体を0.05〜0.30%含む粗アジルサルタンが溶解した溶液と、活性炭とを接触させた後、
    下記式(2)
    Figure 0006856365
    で示されるアジルサルタンの結晶を該溶液から分別することを特徴とするアジルサルタンの製造方法であり、
    前記活性炭が、BET法で求めた比表面積が1000〜3500m/gであり、且つ、累積細孔容積が0.6〜1.5mL/gであり、
    粗アジルサルタン1gに対して、前記活性炭を0.03〜0.2g使用することを特徴とするアジルサルタンの製造方法。
  2. 前記粗アジルサルタンが、
    下記式(3)
    Figure 0006856365
    (式中、Rはアルキル基である)
    で示されるアジルサルタンアルキルエステルを、無機塩基により加水分解して得られたものであることを特徴とする請求項1記載のアジルサルタンの製造方法。
  3. 前記式(3)で示されるアジルサルタンアルキルエステルが、
    下記式(5)
    Figure 0006856365
    (式中、Rは前記式(3)と同義であり、R は、エチル基または2−エチルヘキシル基である)
    で示されるエステル保護基含有化合物を、炭素数1〜8のアルコールを含む反応溶媒中で加熱して環化反応により、前記式(3)で示されるアジルサルタンアルキルエステルを得、
    次いで得られた前記式(3)で示されるアジルサルタンアルキルエステルを、ケトン溶媒を含む溶媒で再結晶して得られたものであることを特徴とする請求項2に記載のアジルサルタンの製造方法。
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