JP6853304B2 - 車両用ドア - Google Patents
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Description
それを防ぐためには、さらに補強部材を追加して補強する必要があるため、部品点数、部品のセット工数、部品管理工数が増加するという問題点があった。
なお、車両の進行方向を「前」、後退方向を「後」、「鉛直上方側を「上」、鉛直下方側を「下」、車幅方向を「左」、「右」として説明する。
本発明の車両用ドア(以下適宜「ドア1」という。)が適用される車両は、図1に示すように、インナパネル2と、アウタパネル3(図4参照)と、スキンスティフナ4と、を有するドア1を備えた自動車であれば、その形式、種類等は特に限定されない。車体には、例えば、ドア1を開閉自在に設置するためのドア開口部(図省略)が形成されている。
以下、ドア1の一例として右側の車体後側の側部に配置されるドア1を例に挙げて説明する。
図1に示すように、ドア1は、インナパネル2と、インナパネル2の車外側に配置されるアウタパネル3(図4参照)と、スキンスティフナ4と、を備えたものであればよく、その形式は特に限定しない。つまり、ドア1は、車体のドア開口部(図示省略)を開閉するものであれば、車体の側面に配置されるサイドドア、あるいは、車体の後面に配置されるバックドアであっても構わない。ドア1は、ヒンジ式ドア、スライド式ドア、あるいは、ガルウイング式ドア等であってもよい。以下、ドア1の一例として、ヒンジ後開き式で、後部座席の車体右側の側部に配置されるヒンジ式のリアドアを例に挙げて説明する。
図1に示すように、インナパネル2は、ドア1の骨格を構成するドア本体である。インナパネル2は、略四角形状に形成された圧延鋼板から成る。インナパネル2は、開口部2a,2bと、スピーカ設置孔2cと、開口部2aの縁から突出形成されたアウタパネル接着片2d及びクリップ設置片2qと、サッシ部2sと、を有している。
図4に示すアウタパネル3は、インナパネル2の車外側に配置されるドアスキンであり、例えば、1枚の圧延鋼板をプレス加工して成る。アウタパネル3の後端部側寄りの位置には、アウタハンドルDHが配設されている。
図3に示すように、スキンスティフナ4は、ドア1に内設された補強部材である。スキンスティフナ4は、1枚の圧延鋼板を側面視して略あみだ形状にプレス加工して形成されている。スキンスティフナ4は、前後方向に延びるベルトライン補強部41、中間補強部42及び第2中間補強部43と、ベルトライン補強部41と中間補強部42との間に形成された上下連結部44と、中間補強部42と第2中間補強部43との間に形成された第2上下連結部45と、を有する。
ベルトライン補強部41は、インナパネル2のベルトラインBLに沿って、ドア1の前端部から後端部に亘って前後方向に略帯状に延設された補強部である。ベルトライン補強部41は、前端部が、インナパネル2の前端部に固定された前側補強ブラケット7に接合されて、後端部が、インナパネル2の後端部に固定された後側補強ブラケット8に接合されている。ベルトライン補強部41は、下側縁部に形成されたフランジ部41aと、接着剤(図示省略)によってアウタパネル3(図4参照)に接着されるベルトライン当接部41bと、を有している。
図3に示すように、中間補強部42は、ベルトライン補強部41よりも下方でインナパネル2の前後方向(ドア幅方向)の一端から他端まで延びて配置された補強部である。具体的に説明すると、中間補強部42は、ベルトライン補強部41に、このベルトライン補強部41の下側に連設された上下連結部44を介在して、ドア1の前端部から後端部に亘って、前後方向に若干斜め前下がりに略帯状に形成されている。なお、この中間補強部42は、前後方向に水平に延設されていてもよい。中間補強部42は、開口部2a,2bにドア1の厚さ方向に重なるように配置されている。中間補強部42は、前端部が、前側補強ブラケット7に接合され、後端部が、インナパネル2の後端部に固定されている。中間補強部42は、上下の縁部に形成されたフランジ部42aと、接着剤(図示省略)によってアウタパネル3(図4参照)に接着される中間当接部42bと、を有している。
第2中間補強部43は、中間補強部42の下方で、ドア1の前端部から後端部に亘って前後方向に略帯状に形成された補強部である。第2中間補強部43は、中間補強部42の下側に連設された第2上下連結部45を介在して、この第2上下連結部45の下側に連設されている。第2中間補強部43は、開口部2a,2bにドア1の厚さ方向に重なるように配置されている。第2中間補強部43は、前端部が、前側補強ブラケット7に接合され、後端部が、インナパネル2の後端部に固定されている。第2中間補強部43は、上下の縁部に形成されたフランジ部43aと、接着剤(図示省略)によってアウタパネル3に接着される中間当接部43bと、を有している(図4参照)。
図3に示すように、上下連結部44は、ベルトライン補強部41と中間補強部42とを連結して上下方向に略帯状に延びる補強部である。上下連結部44は、ベルトライン補強部41と中間補強部42との間に、前後方向に適宜な間隔を介して3本形成されている。上下連結部44は、前後の縁部に形成されたフランジ部44aと、接着剤(図示省略)によってアウタパネル3(図4参照)に接着される上下当接部44bと、を有している。複数の上下連結部44を通る直線L−L上には、アウタハンドルDHが設けられている。アウタハンドルDHは、側面視してベルトライン補強部41と、中間補強部42との間に設置されている。また、複数の上下連結部44を通る直線L−L上にドアヒンジ51が設けられている(図1参照)。
図3に示すように、第2上下連結部45は、中間補強部42と第2中間補強部43を連結して上下方向に略帯状に延びる補強部である。第2上下連結部45は、中間補強部42と第2中間補強部43との間に、適宜な間隔を介して4本形成されている。4本あるうちの2本の第2上下連結部45は、開口部2a,2bにドア1の厚さ方向に重なるように配置されている。第2上下連結部45は、前後の縁部に形成されたフランジ部45aと、接着剤(図示省略)によってアウタパネル3(図4参照)に接着される上下当接部45bと、を有している。上下連結部44と第2上下連結部45とは、ドア幅方向にずれた位置に配置されている。
図1示すように、下部補強部材6は、ドア1の下端部を補強するための圧延鋼板である。下部補強部材6は、前後方向に延設された下部横補強部61と、下部横補強部61の後端部から上方向に延設された下部縦補強部62と、下部横補強部61の後端部から前側補強ブラケット7に亘って配置された下部前側補強部63と、を備えて成る。下部補強部材6は、鋼板をプレス成形して形成されている。
下部前側補強部63の前端部は、前側補強ブラケット7に接合されている。
ライニング(図示省略)は、インナパネル2の車内側に設置された樹脂製の部材から成る。
本実施形態に係る車両用ドア1は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、車両用ドア1の作用効果について説明する。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
2 インナパネル
3 アウタパネル
4 スキンスティフナ
41 ベルトライン補強部
41b ベルトライン当接部
42 中間補強部
42b 中間当接部
43 第2中間補強部
44 上下連結部
44b 上下当接部
45 第2上下連結部
51,52 ドアヒンジ
BL ベルトライン
DH アウタハンドル
L 直線
Claims (6)
- インナパネルと、前記インナパネルの車外側に配置されるアウタパネルと、前記インナパネルと前記アウタパネルとの間に設置されるスキンスティフナと、を備えた車両用ドアにおいて、
前記スキンスティフナは、
前記インナパネルのベルトラインに沿って延びるベルトライン補強部と、
前記ベルトライン補強部よりも下方で前記インナパネルのドア幅方向の一端から他端まで延びる中間補強部と、
前記ベルトライン補強部と前記中間補強部とを連結して上下方向に延びる上下連結部と、
前記ベルトライン補強部及び前記中間補強部から離間した位置に形成されて、前記上下連結部と前記アウタパネルとを接着させた上下当接部と、
を有していること、
を特徴とする車両用ドア。 - 前記上下連結部は、ドア幅方向に離間して複数設けられ、
前記上下当接部は、複数の前記上下連結部にそれぞれ設けられて、ドア幅方向に延びる直線上に並べて配置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の車両用ドア。 - 複数の前記上下連結部を通る直線上にアウタハンドルが設けられていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ドア。 - 複数の前記上下連結部を通る直線上にドアヒンジが設けられていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用ドア。 - 前記スキンスティフナは、
前記ベルトライン補強部と前記アウタパネルとを接着させたベルトライン当接部と、
前記中間補強部と前記アウタパネルとを接着させた中間当接部をさらに有し、
前記ベルトライン当接部及び前記中間当接部と、前記上下当接部とは、ドア幅方向にずれた位置に配置されていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用ドア。 - 前記スキンスティフナは、
前記中間補強部の下方に設けられた第2中間補強部と、
前記中間補強部と前記第2中間補強部を連結する第2上下連結部と、をさらに有し、
前記上下連結部と前記第2上下連結部とは、ドア幅方向にずれた位置に配置されていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用ドア。
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