JP6852364B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、背景が白色であるか否かを固定せずに原稿画像を抽出する場合にあって、背景に使用できる色を固定したことを想定した処理に比べて、原稿画像の抽出精度を高めることができるようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
請求項1の発明は、複数の原稿画像が含まれている画像に対して2値化処理を行って第1領域を抽出する第1抽出手段と、前記画像に対してエッジ検出処理又は色差検出処理を行って第2領域を抽出する第2抽出手段と、前記画像の背景が白色であるか否かに応じて、前記第1領域と前記第2領域を組み合わせて、前記原稿画像の領域を抽出する第3抽出手段と、前記画像の周辺領域の輝度値にしたがって背景が白色であるか否かを判断する判断手段を有し、前記第3抽出手段は、前記判断手段によって前記画像の背景が白色でないと判断された場合は、前記第1領域と前記第2領域の両方を用いて、前記原稿画像の領域を抽出する、画像処理装置である。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
例えば、名刺、領収書(レシート)等の原稿の画像を読み取って、文字認識等の処理を行って、名刺データベースの生成処理、経理処理等が行われている。画像の読み取り(スキャン)処理は、それぞれの原稿が小さいことから、1回のスキャン処理で読み取り台(原稿台、プラテンともいわれる)に置いた複数枚の原稿を読み取ることが行われている。この場合、1回のスキャン処理で受け付けた1枚の画像から複数の原稿画像を抽出しなければならない。原稿画像の抽出精度を高めるために、一般に、名刺、領収書等の原稿は白いことが多いので、特許文献1等に記載の技術では、黒色の背景となるように、黒シートを用いている。
しかし、この黒シートに近い色で配色された原稿は逆に検出することが困難になる。例えば、デザインが施された名刺等では、黒色に近い色で塗りつぶされている場合がある。
また、操作者は、必ずしも黒シートを用いるとは限らず、白色を背景として複数の原稿を読み込ませる場合がある。
原稿を読み込む場合、白色以外の色(例えば、黒色や濃紺色や濃い灰色などの明度の低い濃い色や、金属色のような読み取り光の反射特性が異なる色等、以下、本実施の形態では黒色と表現する)の台紙を用いて読み込まれる場合もあるし、白色の台紙を用いて読み込まれる場合もある。この台紙の色が、画像の背景色となる。また、台紙そのものを用いずに読み込まれる場合もあり、この場合は、プラテンカバーの裏側の色(例えば、白色等)が画像の背景色となる。台紙として、予め定められた台紙(画像処理装置100を組み込んだ製品の付属品等)であってもよいし、操作者が用意した台紙であってもよい。例えば、プラテンカバーを開けたままコピーすることによって、黒紙を生成したものであってもよい。
なお、操作者に対しては、複数枚の原稿を読み込ませる場合は、黒い台紙を用いることを推奨するようにしてもよい。例えば、「複数枚の原稿を読み込ませる」指示を受け付けた場合は、黒い台紙を用いる旨を表示するようにしてもよい。ただし、操作者は、必ずしもそれにしたがって、黒い台紙を用いるとは限らない。
また、固定濃度差算出モジュール130は、背景色特徴算出モジュール120による処理結果を用いて、閾値を決定するようにしてもよい。例えば、単純2値化の閾値を平均色から決定することにより黒紙以外の台紙も利用可能になる。
ここで第1領域と第2領域を組み合わせる比率は、例えば、1対1等のように両方を等分に用いる場合の他に、70%対30%等のように一方を他方よりも優先させる場合、さらに、一方のみを用いる場合を含む。一方のみを用いる場合、例えば、第2領域のみを用いる場合は、第2領域そのものが原稿画像の領域となる。
原稿領域推定モジュール160は、画像の背景が白色でない場合は、第1領域と第2領域の両方を用いて、原稿画像の領域を抽出するようにしてもよい。さらに、原稿領域推定モジュール160は、画像の背景が白色である場合は、第2領域を優先して、原稿画像の領域を抽出するようにしてもよい。ここでの「優先して」とは、第1領域を用いずに、第2領域だけで原稿画像の領域を抽出することを含む。つまり、第2領域は、原稿画像の領域と同義となる。
原稿領域推定モジュール160は、画像と処理結果テーブル1300を出力、又は、処理結果テーブル1300にしたがって画像から各原稿画像を抽出して出力する。例えば、その抽出した原稿画像の出力には、プリンタ等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、画像データベース等の画像記憶装置へ書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置(後述する原稿処理装置250等)へ渡すこと等が含まれる。
図2(a)の例は、スタンドアロンとして構成した場合を示すものである。画像読取装置200は、画像処理装置100を有している。
例えば、操作者は、複数枚の原稿を画像読取装置200のプラテン上に配置して、画像処理装置100に複数枚原稿の抽出処理を行わせる。背景となる台紙として、黒色のものを用いてもよいし、白色であってもよい。その抽出結果を印刷してもよいし、USBメモリ等に出力してもよい。
画像読取装置200Aは、画像処理装置100Aを有している。画像読取装置200Bは、画像処理装置100Bを有している。原稿画像処理装置240は、画像処理装置100を有している。
例えば、操作者は、複数枚の原稿を画像読取装置200Aのプラテン上に配置する。背景となる台紙として、黒色のものを用いてもよいし、白色であってもよい。そして、画像処理装置100Aに複数の原稿画像の抽出処理を行わせる。画像処理装置100Aは、複数の原稿画像が含まれている画像とその抽出結果である処理結果テーブル1300、又は、処理結果テーブル1300にしたがって画像から抽出した原稿画像を原稿処理装置250に送信する。原稿処理装置250では、各原稿画像の文字認識処理を行い、名刺画像である場合は名刺データベースの生成処理等、原稿画像が領収書画像である場合は経理処理等を行う。
また、画像処理装置100を備えていない画像読取装置200C、画像読取装置200Dでは、原稿画像処理装置240を用いるようにしてもよい。例えば、操作者は、複数枚の原稿を画像読取装置200Cのプラテン上に配置する。背景となる台紙として、黒色のものを用いてもよいし、白色であってもよい。そして、画像読取装置200Cは、それらの原稿を読み取り、読み取った画像を原稿画像処理装置240に送信する。原稿画像処理装置240内の画像処理装置100が、複数の原稿画像の抽出処理を行い、その処理結果に対して、原稿画像処理装置240が、原稿処理装置250と同等の処理(名刺データベースの生成処理、経理処理等)を行う。
図3(a1)の例に示す画像300aに対して、単純2値化処理を行った例を図3(a2)の例に示す処理結果画像305aとして示している。なお、画像300aは、黒色の台紙を用いて、6枚の名刺を読み込んだ画像である。
画像300aには、名刺画像310a、名刺画像320a、名刺画像330a、名刺画像340a、名刺画像350a、名刺画像360aが配置されている。名刺画像310a等は、ほとんどが白色であるため、単純2値化処理によって、処理結果画像305aから、名刺画像領域315a、名刺画像領域325a、名刺画像領域335a、名刺画像領域345a、名刺画像領域355a、名刺画像領域365aを抽出できる。つまり、白い原稿の名刺画像領域315a等は、正しく前景領域としての抽出が成功している。なお、図では、抽出結果を黒色で示している。
画像300bには、名刺画像310b、名刺画像320b、名刺画像330b、名刺画像340b、名刺画像350b、名刺画像360bが配置されている。名刺画像310b等は、台紙の黒色に近い色である青領域画像314b等があるため、単純2値化処理によって、名刺画像領域315bの領域だけが抽出され、青領域画像314bに対応する領域は抽出されていない。つまり、処理結果画像305bから、名刺画像領域315b、名刺画像領域325b、名刺画像領域335b、名刺画像領域345b、名刺画像領域355bが抽出されている。つまり、名刺画像310bは、白領域画像312bの部分だけが検出され、青領域画像314bの部分は検出されていない。名刺画像320bは、白領域画像322bの部分だけが検出され、青領域画像324bの部分は検出されていない。名刺画像360bは検出されていない。つまり、濃い部分(青領域画像314b等)が単純2値化処理によって、背景側として処理されるので原稿画像として求められるべき検出に失敗している。
ステップS402では、データ読込モジュール110は、画像を読み取り、ステップS404とステップS410とステップS412へ進む。
ステップS404では、背景色特徴算出モジュール120は、画像内の4辺の周囲領域を対象として、輝度値成分の分布を抽出する。
ステップS406では、背景色判断モジュール150は、背景色判断処理を行う。ステップS406の詳細な処理については、図5又は図6の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS408では、背景色判断モジュール150は、背景色を判断し、背景色が黒の場合はステップS414へ進み、背景色が白の場合はステップS416へ進む。
ステップS412では、エッジ成分算出モジュール140は、画像から高周波な特徴を有する領域を抽出し、ステップS414とステップS416へ進む。
ステップS414では、原稿領域推定モジュール160は、原稿領域抽出処理Aを行う。ステップS414の詳細な処理については、図9の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS416では、原稿領域推定モジュール160は、原稿領域抽出処理Bを行う。ステップS416の詳細な処理については、図11の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS502では、各辺の周囲領域における輝度値の分布の上位a%の位置(輝度値)を抽出する。例えば、図7(a)に示す画像700を対象とする。画像700には、複数の名刺画像が含まれている。そして、図7(b)の例に示すように、画像700の4辺の上辺領域710、右辺領域720、下辺領域730、左辺領域740内の画素の輝度値の分布を生成する。具体的には、各輝度値(図の例では、0〜255の値)における画素数を計数する。図7(c1)〜(c4)の例に示すグラフは、横軸に輝度値の値を示しており、左端が0(白)、右端が255(黒)を示しており、縦軸は、その輝度値の画素の個数を示している。(c1)のグラフは、上辺領域710内の輝度値の分布を示すものである。(c2)のグラフは、右辺領域720内の輝度値の分布を示すものである。(c3)のグラフは、下辺領域730内の輝度値の分布を示すものである。(c4)のグラフは、左辺領域740内の輝度値の分布を示すものである。図7では、「上位a%」を上位5%としている。ここで上位とは、255に近い輝度値を有している画素群のことであり、「上位a%」の位置が低い(0に近い)ことは、黒画素が少ないこと(白画素が多いこと)を示している。図7(c1)のグラフでは、その位置は11であり、図7(c2)のグラフでは、その位置は12であり、図7(c3)のグラフでは、その位置は70であり、図7(c4)のグラフでは、その位置は15である。
ステップS506では、白色領域と判断する。
ステップS508では、黒色領域と判断する。もちろんのことながら、黒色は白色以外の一例である。
ステップS510では、4辺の判断が終了したか否かを判断し、終了した場合はステップS512へ進み、それ以外の場合はステップS504へ戻る。
ステップS514では、背景はその色と判断する。図7の例では、白色領域と判断されたものが3つであるので、画像700の背景は白色であると判断される。もちろんのことながら、黒色領域と判断されたものが3つである場合は、画像700の背景は黒色であると判断される。
ステップS516では、再判断処理を行う。ステップS516の詳細な処理については、図8の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS602では、各辺の周囲領域における輝度値の分布の上位a%の位置を抽出する。
ステップS604では、抽出した位置は閾値X以下であるか否かを判断し、閾値X以下の場合はステップS606へ進み、それ以外の場合はステップS608へ進む。
ステップS606では、白色領域と判断する。
ステップS610では、黒色領域と判断し、ステップS614へ進む。
ステップS612では、不定と判断し、ステップS614へ進む。
ステップS616では、3つ以上の周囲領域が同じ色と判断されたか否かを判断し、3つ以上の周囲領域が同じ色と判断された場合はステップS618へ進み、それ以外の場合はステップS620へ進む。
ステップS618では、背景はその色と判断する。
ステップS620では、再判断処理を行う。ステップS620の詳細な処理については、図8の例に示すフローチャートを用いて後述する。
ステップS802では、白色領域が黒色領域より多いか否かを判断し、白色領域が黒色領域より多い場合はステップS804へ進み、それ以外の場合はステップS806へ進む。
ステップS804では、白色背景と判断し、処理を終了する(ステップS899)。
ステップS806では、黒色領域が白色領域より多いか否かを判断し、黒色領域が白色領域より多い場合はステップS808へ進み、それ以外の場合(つまり、背景が白色であるか否かを判断できない場合)はステップS810へ進む。
ステップS808では、黒色背景と判断し、処理を終了する(ステップS899)。
ステップS812では、回答を判断し、回答が「白」の場合はステップS814へ進み、回答が「黒」の場合はステップS816へ進み、回答が「再読み込み」の場合はステップS818へ進む。
ステップS814では、白色背景と判断する。
ステップS816では、黒色背景と判断する。
ステップS818では、原稿を中央に寄せて、再度スキャンを行う旨のアドバイスを提示する。
ステップS902では、ステップS410とステップS412の処理結果を採用する。
ステップS904では、2つの処理結果の論理和によって、原稿の領域を抽出する。
図10(a)の例に示す画像1000を対象とする。画像1000は、黒色の台紙を用いて、6枚の名刺を読み込んだ画像である。図3(b1)の例に示した画像300bと同等のものである。
図10(b1)の例に示す処理結果画像1005aは、画像1000を単純2値化した画像である。
図10(b2)の例に示す処理結果画像1005bは、画像1000をエッジ検出した画像である。この処理によって、単純2値化では抽出できなかった濃い部分(青領域画像1014、青領域画像1024、青領域画像1064)のエッジを抽出することができている。
図10(c)の例に示す処理結果画像1005cは、処理結果画像1005aと処理結果画像1005bの論理和(OR)処理を行ったものである。この処理によって、濃い部分(青領域画像1014、青領域画像1024、青領域画像1064)のエッジを抽出することができるので、領域(名刺エッジ1015b、名刺エッジ1025b、名刺エッジ1065b)の検出に成功する。
この例では、2つの処理結果の論理和、つまり、2つの処理結果を1対1の比率で用いることを示しているが、いずれかの処理結果を強く反映させるようにしてもよい。例えば、第2領域(エッジ成分算出モジュール140による処理結果)を優先して採用してもよい。例えば、ステップS514(ステップS618)で判断された場合と、ステップ516(ステップS620)で判断された場合とで、2つの処理結果の反映率を調整してもよい。具体的には、ステップS514(ステップS618)で判断された場合は、2つの処理結果を1対1の比率で用い、ステップ516(ステップS620)で判断された場合は、エッジ成分算出モジュール140による処理結果を優先するようにしてもよい。ステップ516(ステップS620)で判断された場合は、ステップS514(ステップS618)で判断された場合に比べて、背景が黒色であるとの判断が誤っている可能性があるからである。
なお、処理結果画像1005aを用いているのは、処理結果画像1005bでは、エッジとして検出された線が途切れることがあり、それを補間するためである。また、台紙にしわを有する場合、処理結果画像1005bには、しわをエッジとして検出した線が生じる可能性もあり、処理結果画像1005aと和集合演算を行うことにより、しわによるエッジを矩形領域を示す線ではないと判断することが可能となる。
ステップS1102では、ステップS412の処理結果を採用する。
ステップS1104では、ステップS412の処理結果から原稿の領域を抽出する。
図12(a)の例に示す画像1200を対象とする。画像1200は、白色の台紙を用いて、6枚の名刺を読み込んだ画像である。名刺については、図3(b1)の例に示した名刺画像310b等と同等のものである。
図12(b1)の例に示す処理結果画像1205aは、画像1200を単純2値化した画像である。この処理では、濃い部分(青領域画像1214、青領域画像1224、青領域画像1264)は抽出できているが、名刺画像1210の白領域画像1212の部分、名刺画像1220の青領域画像1224の部分、名刺画像1230、名刺画像1240、名刺画像1250は抽出できていない。
図12(b2)の例に示す処理結果画像1205bは、画像1200をエッジ検出した画像である。この処理によって、単純2値化では抽出できなかった白色の部分(名刺画像1210の白領域画像1212の部分、名刺画像1220の青領域画像1224の部分、名刺画像1230、名刺画像1240、名刺画像1250)のエッジを抽出することができている。
図12(c)の例に示す処理結果画像1205cは、処理結果画像1205bをそのまま採用したものである。この処理によって、前述したように、白色の部分のエッジの検出に成功する。
なお、背景色判断モジュール150による処理を行った結果、背景が白色であると判断した場合は、固定濃度差算出モジュール130による処理を行わないようにしてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
110…データ読込モジュール
120…背景色特徴算出モジュール
130…固定濃度差算出モジュール
140…エッジ成分算出モジュール
150…背景色判断モジュール
160…原稿領域推定モジュール
200…画像読取装置
240…原稿画像処理装置
250…原稿処理装置
290…通信回線
Claims (5)
- 複数の原稿画像が含まれている画像に対して2値化処理を行って第1領域を抽出する第1抽出手段と、
前記画像に対してエッジ検出処理又は色差検出処理を行って第2領域を抽出する第2抽出手段と、
前記画像の背景が白色であるか否かに応じて、前記第1領域と前記第2領域を組み合わせて、前記原稿画像の領域を抽出する第3抽出手段と、
前記画像の周辺領域の輝度値にしたがって背景が白色であるか否かを判断する判断手段
を有し、
前記第3抽出手段は、前記判断手段によって前記画像の背景が白色でないと判断された場合は、前記第1領域と前記第2領域の両方を用いて、前記原稿画像の領域を抽出する、
画像処理装置。 - 前記判断手段は、4つの前記周辺領域毎の背景が白色であるか否かの判断結果を用いて、前記画像の背景が白色であるか否かを判断する、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第3抽出手段は、前記判断手段によって前記画像の背景が白色であると判断された場合は、前記第2領域を優先して、前記原稿画像の領域を抽出する、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判断手段によって、背景が白色であるか否かを判断できない場合は、利用者に白色かそれ以外の色であるかを指示させる旨の表示を行う、又は、利用者に再度スキャンさせる旨の表示を行う表示手段
をさらに有する請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
複数の原稿画像が含まれている画像に対して2値化処理を行って第1領域を抽出する第1抽出手段と、
前記画像に対してエッジ検出処理又は色差検出処理を行って第2領域を抽出する第2抽出手段と、
前記画像の背景が白色であるか否かに応じて、前記第1領域と前記第2領域を組み合わせて、前記原稿画像の領域を抽出する第3抽出手段と、
前記画像の周辺領域の輝度値にしたがって背景が白色であるか否かを判断する判断手段
として機能させ、
前記第3抽出手段は、前記判断手段によって前記画像の背景が白色でないと判断された場合は、前記第1領域と前記第2領域の両方を用いて、前記原稿画像の領域を抽出する、
画像処理プログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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