JP6851910B2 - シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法 - Google Patents

シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6851910B2
JP6851910B2 JP2017112948A JP2017112948A JP6851910B2 JP 6851910 B2 JP6851910 B2 JP 6851910B2 JP 2017112948 A JP2017112948 A JP 2017112948A JP 2017112948 A JP2017112948 A JP 2017112948A JP 6851910 B2 JP6851910 B2 JP 6851910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transport
conveyor
sheet
folding
absorbent core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017112948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018202017A (ja
Inventor
康泰 木崎
康泰 木崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2017112948A priority Critical patent/JP6851910B2/ja
Publication of JP2018202017A publication Critical patent/JP2018202017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6851910B2 publication Critical patent/JP6851910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、連続的に搬送されるシートの両側部を折り返すシートの折り返し装置、及び該装置を用いた吸収体の製造方法に関する。
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の製品の製造ラインにおいては、連続的に搬送される不織布や樹脂製フィルム等のシートを該シート側に折り返すための折り返し装置が用いられている。例えば特許文献1には、搬送面上にシートを載せて搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアによって搬送されるシートの搬送方向に沿った側縁を該搬送方向と直交する方向に折り返す折り返しガイドとを具備するシートの折り返し装置が記載されている。この折り返し装置における折り返しガイドは、搬送コンベアの搬送方向に沿った側縁に沿って配され、かつ搬送面と同一平面よりも上方に位置する部分を有する側壁部と、該側壁部から搬送コンベアの搬送方向と直交する方向の内方に向けて延出する延出部とを具備している。
また特許文献2には、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートを含む吸収体を製造することのできる吸収体の製造方法として、コアラップシートに吸収性コアを配置したのち、該吸収性コアの各側縁から側方に延出した側部を、一対の折り返しガイドを用いて順次、該吸収性コアの上面を被覆するように折り返し、一方の折り返しガイドで折り返した一方の側部と他方の折り返しガイドで折り返した他方の側部との重合部を有する吸収体を製造可能なものを提案した。
特開2010−131111号公報 特開2016−97172号公報
特許文献1の折り返し装置における前記搬送コンベアは、搬送コンベアの搬送方向における上流側に位置する上流部と下流側に位置する下流部とを有し、該上流部における搬送ベルトの搬送面と該下流部における搬送コンベアの搬送面とは、所定の傾き角度を持って連結され、前記下流部における搬送ベルトの搬送面の両側に、一対の前記折り返しガイドが配され、前記上流部における搬送コンベアの搬送面の両側に一対のサイドプレート(側部支持プレート)が配されている。斯かる構成を有することにより、シートを搬送しながら該シートの両側部を折り曲げることが容易となる。
しかしながら、シートの両側部の折り返し幅を大きくして、折り返した両側部どうしを重ねて互いに接合したり、吸収性コアがコアラップシートで被覆されている吸収体の製造において、該吸収性コアの一面上に配したコアラップシートの両側部を、他面側に配したコアラップシートの両側部に重ねて接合する目的で、折り返す前のシートに接着剤を塗工した場合、その接着剤が、シートから裏抜けしてサイドプレート(側部支持プレート)に付着し、その接着剤が不規則にシートの側部に付着することによって、該シートにシワが生じる場合がある。
また、吸収性コアがコアラップシートで被覆されている吸収体を製造する場合も、高吸収性ポリマーや紙紛などの吸収性コアの形成材料が飛散してサイドプレート(側部支持プレート)上に堆積し、その堆積物がシートに付着することによって、シートに接着剤を塗工した場合の該接着剤の接着力を低下させる恐れがあり、またその堆積物が、不規則なタイミングで吸収体中に取り込まれ、吸収体の性能や感触を部分的に悪化させる恐れがある。
したがって、本発明の課題は、従来技術が有する課題を解消し得るシートの折り返し装置及び吸収体の製造方法を提供することにある。
本発明は、搬送面上に長尺のシートを載せて搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアによって搬送される該シートの搬送方向に沿った両側部を、該搬送方向と直交する方向に折り返す一対の折り返しガイドを具備し、一対の前記折り返しガイドが、それぞれ、前記搬送コンベアの搬送方向に沿って配され且つ前記搬送面と同一平面よりも上方に位置する上方部分を有する側壁部と、該側壁部の前記上方部分から該シートの搬送方向と直交する方向の内方に向けて延出する内方延出部とを有するシートの折り返し装置であって、
一対の前記折り返しガイドは、それぞれの前記内方延出部に、前記搬送コンベアの搬送方向の下流に向かうに連れて、搬送方向に直交する方向の反対側に近づくように傾斜した内側縁部を有しており、
前記搬送コンベアの搬送方向における上流側に位置する上流部と下流側に位置する下流部とを有し、該上流部における搬送コンベアの搬送面と該下流部における搬送コンベアの搬送面とは、所定の傾き角度を持って連結されており、前記下流部における搬送コンベアの搬送面の両側に一対の前記折り返しガイドが配され、前記上流部における搬送コンベアの搬送面の両側に一対の側部支持プレートが配されており、
一対の前記側部支持プレートのそれぞれは、前記搬送コンベアの搬送方向の下流に向かうに連れて、搬送方向に直交する方向の外方から内方に近づくように傾斜した外側縁部を有しており、且つ前記搬送コンベアの搬送方向に直交する方向の外方に向かって下向きに傾斜している、シートの折り返し装置を提供するものである。
本発明は、一方向に搬送される長尺のコアラップシートの幅方向の中央領域に吸収性コアを配置する吸収性コアの配置工程と、該吸収性コアが配置された該コアラップシートを搬送させながら、前記のシートの折り返し装置により、該コアラップシートにおける該吸収性コアの各側縁から側方に延出した両側部を、該中央領域に対向する該吸収性コアの一面とは反対側の他面側に折り返して、該吸収性コアの両面を該コアラップシートで被覆する折り返し工程、及び前記折り返し工程により折り返される前記コアラップシートの両側部のうちの一方又は両方における前記吸収性コア側に向けられる面に、折り返す前に予め接着剤を塗工する接着剤塗工工程を具備する、吸収体の製造方法を提供するものである。
本発明のシートの折り返し装置によれば、搬送中のシートの側部を良好に折り返すことができるとともに、側部支持プレートに接着剤が付着したり、側部支持プレートに堆積物が堆積することによる不都合を効果的に抑制することもできる。
本発明の吸収体の製造方法によれば、折り返し工程前に塗工した接着剤の接着力が、側部支持プレート上に堆積した堆積物によって低下することを抑制でき、該接着剤によって保形性が向上した吸収体を安定して製造することができる。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の吸収体の製造方法によって製造される吸収体の一例の幅方向に沿う断面図である。 図2は、本発明の吸収体の製造方法に好適に用いられる装置の一例を示す全体概略図である。 図3は、図2に示す装置に用いたシートの折り返し装置を示す概略斜視図である。 図4は、図3に示すシートの折り返し装置を用いて、中央領域に吸収性コアを配置したコアラップシートの両側部を折り返す様子を示す模式平面図である。 図5は、図3に示す装置のV−V線模式断面図である。 図6は、図3に示す装置のVI−VI線模式断面図である。 図7は、図3に示す装置においてコアラップシートの搬送方向が変化する状態を示す模式図である。 図8は、搬送コンベアの搬送方向に直交する方向の外方に向かって下向きに傾斜している側部支持プレートの他の例を示す断面図である。 図9(a)〜図9(c)は、本発明で製造する吸収体の他の例を示す模式断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1(a)及び(b)には、本発明の吸収体の製造方法で製造される吸収体5の一例の幅方向に沿う断面図が示されている。
吸収体5は、少なくとも繊維材料又は高吸収性ポリマーを形成材料とする吸収性コア50と、これを被覆するコアラップシート51とを具備している。吸収体5における吸収性コア50は、長手方向の中央部に、幅方向の長さが狭い括れ部を有しているが、本発明で製造する吸収体5は、そのような形状のものに制限されない。
図1(a)及び(b)に示す吸収体5のコアラップシート51は、吸収性コア50の一面と対向配置されている中央領域51mと、該中央領域51mに対向する吸収性コア50の一面とは反対側の他面側に折り返されている両側部51a,51bを有しており、一方の側部51aと他方の側部51bとは、吸収体5の幅方向の中央部に、一方の側部51aと他方の側部51bとが重なっている重合部53を有している。
一方の側部51aは、後述する吸収体5の製造方法において、他方の側部51bよりも先に折り返されており、重合部53及び吸収性コア50の一方の側縁部50aと重合部53との間の両部位において、吸収性コア50側の面が、接着剤により吸収性コア50に接合されている。他方の側部51bは、後述する吸収体5の製造方法において、一方の側部51aよりも後に折り返されており、重合部53においては、吸収性コア50側の面が、折り返された一方の側部51a上に接着剤により接合され、吸収性コア50の他方の側縁部50bと重合部53との間の部位においては、吸収性コア50側の面が、接着剤により吸収性コア50に接合されている。
このように、重合部53において、一方の側部51aと他方の側部51bとの間が接着剤により接合されていることで、吸収体5の保形性が高まり、また吸収性コア50の形成材料の漏れ出しが防止される。
本発明の吸収体の製造方法は、一方向に搬送される長尺のコアラップシートの幅方向の中央領域に吸収性コアを配置する吸収性コアの配置工程と、該吸収性コアが配置された該コアラップシートを搬送させながら、後述するシートの折り返し装置により、該コアラップシートにおける該吸収性コアの各側縁から側方に延出した両側部を、該中央領域に対向する該吸収性コアの一面とは反対側の他面側に折り返して、該吸収性コアの両面を該コアラップシートで被覆する折り返し工程、及び前記折り返し工程により折り返される該コアラップシートの両側部のうちの一方又は両方における前記吸収性コア側に向けられる面に、折り返す前に予め接着剤を塗工する接着剤塗工工程を具備する。
図2には、これらの工程を有する吸収体の製造方法に好適に用いられる吸収体の製造装置1の概略が示されている。同図に示す製造装置1は、大別して積繊部2と、転写部3と、折り返し部4と、接着剤塗工部6と、切断装置7とから構成されている。
製造装置1における積繊部2は、外周面に複数の集積用凹部21が所定の間隔で形成された積繊ドラム20と、吸収性コアの形成材料(以下、吸収性コア形成材料ともいう)としての繊維材料及び高吸収性ポリマー(吸収性粒子)を、空気流に随伴させて、積繊ドラム20の外周面に供給するダクト22とを備えている。ダクト22は、積繊ドラム20の外周面の一部を覆う一端部22aと、パルプ繊維等の繊維材料を導入する繊維材料導入装置23に接続された他端部22bとを有しており、それらの間に高吸収性ポリマーの導入装置24が設けられている。繊維材料導入装置23は、例えば、シート状の木材パルプ23aを粉砕して解繊パルプとし、その解繊パルプをパルプ繊維としてダクト内に送り込む粉砕器23bを備えている。図2に示すように、吸収性コア形成材料として、繊維材料及び吸収性粒子としての高吸収性ポリマーを用いるのに代えて、繊維材料のみを用いることもできるし、吸収性粒子としての高吸収性ポリマーのみを用いることもできる。
積繊ドラム20は、円筒状をなし、図2中の矢印R1方向に回転駆動されるようになされている。積繊ドラム20の外周面には、製造する吸収性コア50に付与すべき形状に対応する形状の集積用凹部21が形成されている。積繊ドラム20には、吸気ファン(図示せず)が接続されており、該吸気ファンの駆動により、積繊ドラム内の仕切られた空間20Aを負圧に維持可能になされている。個々の集積用凹部21の底面には、多数の細孔(図示せず)が形成されており、個々の集積用凹部21が負圧に維持された空間20Aを通過している間、該集積用凹部21の底面部の細孔が吸引孔として機能する。それによって、集積用凹部21内に繊維材料及び高吸収性ポリマーが吸引されて堆積して、該集積用凹部21に対応する形状の吸収性コア50に成形される。本実施形態においては、空間20Bは吸気ファンと接続されておらず非吸引、すなわちゼロ圧であるが、空間20Aと同様に負圧に維持されていても良い。
積繊部2においては、集積用凹部21の底面から吸引しつつ、ダクト22内に、繊維材料及び高吸収性ポリマーを供給することによって、それらが集積用凹部21内に所定形状に堆積して吸収性コア50に成形される。繊維材料及び高吸収性ポリマーが集積用凹部21内に堆積すると、その上が保持用ベルト25によって被覆され、繊維材料及び高吸収性ポリマーの脱落が防止される。そして、成形された吸収性コア50は、積繊ドラム20の回転により下部へと搬送されるとともに、保持用ベルト25による保持が解除された後、エアー吐出装置26からのエアーの吐出によって、転写部3において、集積用凹部21から離型されて、コンベアベルト31上へと移行する。
転写部3は、図2中の矢印R2方向に周回する無端状のコンベアベルト31と、該コンベアベルト31の周回軌道内に設置されたサクションボックス32とを備えている。コンベアベルト31は通気性を有している。コンベアベルト31は例えばメッシュベルトから構成されている。サクションボックス32は、コンベアベルト31を挟んで、前記のエアー吐出装置26と対向する位置に設置されており、エアー吐出装置26から吹き出された空気を吸引できるようになっている。コンベアベルト31上には、吸収性コア50の転写前に予めコアラップシート51が供給されており、集積用凹部から離型された吸収性コア50は、コアラップシート51上に載置された状態で、転写部3より下流側に位置する折り返し部4へと搬送される。
吸収性コア50は、図3、図4に示すように、コアラップシート51の幅方向の中央領域51mに載置される。吸収性コア50は、その長手方向に延びる幅方向中央線の位置が、コアラップシート51における長手方向に延びる幅方向中央線の位置と一致するように載置されることが好ましい。その場合、コアラップシート51における吸収性コア50の側縁から側方に延出する延出部分は、その延出幅が同じになる。尤も、吸収性コア50における該幅方向中央線の位置が、コアラップシート51における幅方向中央線の位置とずれるように吸収性コア50を載置して、左右の延出部分の延出幅を異ならせても良い。
折り返し部4には、図3に示すシートの折り返し装置41が配されている。図3においては、吸収性コア50の配置位置を一点鎖線で示した以外は、吸収性コア50及びコアラップシート51の図示は省略してある。また、図3において、吸収性コア50及びコアラップシート51は、同図中、右上から左下に向けて搬送される。
折り返し装置41は、搬送面42a上に長尺のコアラップシート51を載せて搬送する搬送コンベア42を備えている。搬送コンベア42は、図2に示すように、矢印R3方向に周回する無端状のコンベアベルト42bと、該コンベアベルト42bの周回軌道内に設置されたサクションボックス(図示せず)とを備えている。コンベアベルト42bの一面が、搬送コンベア42の搬送面42aを形成している。図3には、コンベアベルト42bの長手方向における一部のみが示されている。コンベアベルト42bは、通気性を有する素材から構成されている。例えばメッシュベルトから構成されている。サクションボックスは、コンベアベルト42bを介して、吸収性コア50及びそれが載置されているコアラップシート51を吸引保持するために用いられる。
また、折り返し装置41は、図3に示すように、一対の折り返しガイド43a,43bを具備している。一対の折り返しガイド43a,43bは、図4に示すように、搬送コンベアによって搬送されるコアラップシート51の搬送方向MDに沿った両側部51a,51bを、搬送方向MDと直交する方向CDに折り返すものである。
折り返しガイド43a,43bは、図3及び図5に示すように、それぞれ、搬送コンベア42の搬送方向MDに沿って配され且つ前記搬送面42aと同一平面よりも上方に位置する上方部分を有する側壁部44と、該側壁部44の前記上方部分からコアラップシート51の搬送方向MDと直交する方向CDの内方に向けて延出する内方延出部45とを有している。側壁部44は、平坦な板状部材から構成されており、搬送面42aと直交する方向に延びている。側壁部44は、その上端が内方延出部45の外側縁に連接され、鉛直方向に略平行に配されている。内方延出部45は、側壁部44の上端部から、搬送方向MDと直交する方向CDの内方に向けて延出していることが好ましい。折り返しガイド43a,43bは、側壁部44の下部がボルト等の公知の固定手段によって、装置筐体46に固定されている。
折り返しガイド43a,43bの内方延出部45は、それぞれ、図3に示すように平面視して三角形形状の部位を含む平坦な板状部材から構成され、搬送コンベア42の搬送面42aに対して略平行に配されている。折り返しガイド43a,43bは、それぞれの内方延出部45に、搬送コンベアの搬送方向MDの下流に向かうに連れて、搬送方向MDに直交する方向CDの反対側に近づくように傾斜した直線状の内側縁部45a,45bを有している。すなわち、一方の折り返しガイド43aにおける内側縁部45aは、搬送コンベアの搬送方向MDの下流に向かうに連れて、他方の折り返しガイド43bに近づくように傾斜しており、他方の折り返しガイド43bにおける内側縁部45bは、搬送コンベアの搬送方向MDの下流に向かうに連れて、一方の折り返しガイド43aに近づくように傾斜している。他方、折り返しガイド43a,43bの内方延出部45の外側縁46a,46bは、搬送方向MDと平行な直線形状を有している。したがって折り返しガイド43bの内方延出部45は、搬送方向MDに直交する方向CDの反対側に向けての張り出し幅Wが、搬送方向MDに沿って漸増している。
そして、本実施形態の折り返し装置41においては、図4に示すように、一対の折り返しガイド43a,43bのうちの、一方の折り返しガイドである第1の折り返しガイド43aにより、コアラップシート51の一側部51aを折り返し、他方の折り返しガイドである第2の折り返しガイド43bにより、コアラップシート51の他側部51bを、折り終えた一側部51aの上に部分的に重なるように折り返すようになされている。換言すれば、第1の折り返しガイド43aは、コアラップシート51の長手方向に沿う両側部のうち、先に折り返される方を折り返す折り返しガイドであり、第2の折り返しガイド43bは、コアラップシート51の長手方向に沿う両側部のうち、後に折り返される方を折り返す折り返しガイドである。
そして、本実施形態の折り返し装置41においては、図3に示すように、コアラップシート51の先に折り返す一側部51aを折り返す第1の折り返しガイド43aの内側縁部45aの、搬送コンベア42の搬送方向MDに対する傾斜角度θ1を、後に折り返す他側部51bを折り返す第2の折り返しガイド43bの内側縁部45bの、搬送コンベア42の搬送方向MDに対する傾斜角度θ2よりも大きくしてある。
シートの折り返し装置41における搬送コンベア42は、図3に示すように、搬送コンベア42の搬送方向MDの上流側に位置する上流部41Uと、下流側に位置する下流部41Dとを有している。上流部41Uの搬送面42uは、下流部41Dの搬送面42dと所定の傾き角度を持って連結されている。そして、その下流部41Dの搬送面42dの両側に、前述した第1の折り返しガイド43a及び第2の折り返しガイド43bが配されており、また、上流部41Uの搬送面42uの両側に一対の側部支持プレート47a,47bが配されている。
側部支持プレート47a,47bは、搬送中のコアラップシート51における搬送コンベア42の搬送面42aの側縁Sa,Sb(コンベアベルト42bの側縁)からの延出部を下方から支持するもので、平面視して三角形形状をしている。側部支持プレート47a,47bは、それぞれ、搬送コンベア42の搬送方向MDの下流に向かうに連れて、搬送方向MDに直交する方向CDの外方から内方に近づくように傾斜した外側縁部48a,48bを有している。
また図3及び図6に示すように、一対の側部支持プレート47a,47bは、それぞれは、搬送コンベア42の搬送方向MDに直交する方向CDの外方に向かって下向きに傾斜している。
また、側部支持プレート47a,47bは、それぞれ、上流部41Uにおける搬送コンベア42の搬送面42uの両側縁に沿って延びる内側縁部49a,49bを有しており、該内側縁部49a,49bは、該搬送面42uに垂直な方向として定義される高さ方向Hにおいて該搬送面42uと等しい高さか、又は該搬送面42uよりも低い位置に配されている。
側部支持プレート47aの内側縁部49a及び側部支持プレート47bの内側縁部49bの少なくとも一方、好ましくは両方が、搬送面42uと等しい高さに位置するか、搬送面42uよりも若干低く位置し、該搬送面42uとの間に実質的に段差を有しないことで、折り返すシートにシワが生じて、シートの折り返しの精度が低下したりすることを抑制することができる。シートにシワが生じることは、例えば、シートで被覆された吸収体を製造する場合にその吸収体の保形性や外観を悪化させる等の不都合につながりやすい。また、シワが生じると、重合部53の重なり幅W1(図1参照)が所望の幅よりも短くなることで、接着強度の低下や吸収性コア50の形成材料の漏れ出しの懸念がある。
なお、側部支持プレートの内側縁部が、搬送面と等しい高さに配されているという表現には、その内側縁部と搬送面との高さ位置が一致している場合の他、その内側縁部と搬送面との間の段差dが1mm以下の場合も含まれる。ここでいう段差には、内側縁部が搬送面より高くて生じる段差と、内側縁部が搬送面より低くて生じる段差の両者が含まれる。
他方、側部支持プレートの内側縁部が搬送面より低くて段差dが1mm超の場合は、内側縁部が搬送面よりも低い位置に配されていることになるが、その場合においても、両者間の段差dは、小さいことが好ましく、例えば5mm以下であることが好ましい。一対の側部支持プレート47a,47bは、それぞれの内側縁部の高さ位置が、いずれも、搬送面の高さ位置と一致しているか、該搬送面より低い位置に配されていることが更に好ましい。
また、搬送ベルトの搬送方向に直交する方向CDにおける、側部支持プレート47a,47bの内側縁部49a,49bと搬送面42uとの間の距離d2(図6参照)は、5mm以下であることが好ましく、より好ましくは0mmである。
接着剤塗工部6は、転写部3において吸収性コア50が載置される前のコアラップシート51の中央領域51m上に接着剤を塗工する中央塗工装置6mと、中央領域51mを挟んでその両側に位置し、後に折り返し部において折り返されるコアラップシートの両側部51a,51bのそれぞれに、接着剤を塗工する側部塗工装置6a,6bを備えている。側部塗工装置6a,6bは、転写部3より上流側に配置するのに代えて、転写部3又は転写部3と折り返し部4との間に配置することもできる。中央塗工装置6mにより、コアラップシート51に接着剤を塗工した後に吸収性コア50を配置して、コアラップシート51と吸収性コア50とを接合することで、コアラップシート51と吸収性コア50との間に隙間が生じにくくなり、液吸収性に優れた吸収体5や、保形性に優れた吸収体5が得られる。接着剤塗工部6で塗工する接着剤としては、ホットメルト粘着剤などの各種公知の接着剤を用いることができる。また、接着剤は、一面全体に連続して塗工しても良いが、塗工部と非塗工部が混在した状態に形成されるパターン塗工が好ましい。パターン塗工の塗工パターンとしては、スパイラルパターン、ストライプパターン、ドットパターン等が挙げられる。
折り返し部4においては、コンベアベルト42bの周回によって搬送される吸収性コア50及びコアラップシート51の搬送方向は、該折り返し部4の平面視においては、一方向のみであるが、該折り返し部4の側面視においては、二方向D1,D2になっている。詳細には、折り返し部4は、搬送方向の上流側に位置する上流部41Uと、搬送方向の下流側に位置する下流部41Dとでは、折り返し部4の側面視における搬送方向が相違している。上流部41Uは、コンベアベルト42bの一部及びサクションボックス(図示せず)の一部の他に、一対の側部支持プレート47a,47bを含んでいる。一方、下流部41Dは、コンベアベルト42bの一部及びサクションボックス(図示せず)の一部の他に、一対の折り返しガイド43a,43bを含んでいる。
上流部41Uにおいては、吸収性コア50及びコアラップシート51は、概ね水平方向に搬送される。これに対して下流部41Dにおいては、搬送方向D2が、搬送方向D1に対して鉛直下方側に向かって傾斜するように変化する。尤も、上流部41Uにおいては、吸収性コア50及びコアラップシート51が鉛直上方側に向かって搬送され、下流部41Dにおいては、概ね水平方向に搬送されても構わない。すなわち、上流部41Uでのコアラップシート51の搬送方向に対して、下流部41Dでのコアラップシート51の搬送方向が、鉛直下方側に向かって傾斜するように変化する。ここでいう傾斜とは、図7に示すとおり、搬送方向変更前のコアラップシート51のX1−Y1平面と、搬送方向変更後のコアラップシート51のX2−Y2平面とが交差する位置での直線Lが、搬送方向D1と直交するように、これらの平面が交差するような角度関係のことである。搬送方向の変更による傾斜角度θ(図7参照)は、135度以上175度以下の範囲が好ましく、より好ましくは140度以上170度以下の範囲である。
以上のとおりの構成を有する吸収体の製造装置1を用いて前述した吸収体5を製造するには、図4に示すように、接着剤塗工部6において、コアラップシート51の中央領域51m及び該コアラップシート51における中央領域51mを挟む両側部51a,5bに、それぞれ接着剤を塗工した後、転写部3において、そのコアラップシート51の中央領域51m上に、積繊部2で形成した吸収性コア50を載置する。そして、その吸収性コア50を配置したコアラップシート51を、折り返し部4に導入して、コアラップシート51の一方の側部51aを、第1の折り返しガイド43aで折り返し、他方の側部51bを、その一部が、折り終えた一方の側部51a上に重なるように、第2の折り返しガイド43bで折り返す。これにより、吸収性コア50の両面がコアラップシート51により被覆された長尺状の吸収体5が得られる。吸収体5は、幅方向の中央部に、一方の側部51aと他方の側部51bとが重なっている重合部53を有している。長尺状の吸収体5は、そのまま、あるいは公知の切断装置7により、吸収性物品1枚分の長さに切断された後、使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造ラインに送り込まれる。
本実施形態の吸収体の製造方法及びシートの折り返し装置41によれば、図3及び図6に示すように、一対の側部支持プレート47a,47bのそれぞれが、搬送コンベア42の搬送方向MDに直交する方向CDの外方に向かって下向きに傾斜しているため、一対の側部支持プレート47a,47bそれぞれの少なくとも一部が、コアラップシート51における両側部に接触して、その後に行われる折り返しガイドによる該両側部の折り返しをスムーズに進行させることができるとともに、側部塗工装置6a,6b等によって、折り返す前のコアラップシート51における両側部に塗工した接着剤の一部が、該シートの裏側に達しても、シート51と側部支持プレート47a,47bとの接触面積が小さいことによって、該シート51に付着しにくい。そのため、搬送しつつコアラップシート51の両側部を良好に折り返すことができるとともに、側部支持プレート47a,47bに付着した接着剤が、不規則にコアラップシート51の側部に付着することによって生じる、シワ等の不都合の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の吸収体の製造方法及びシートの折り返し装置41によれば、図3及び図6に示すように、一対の側部支持プレート47a,47bのそれぞれが、搬送コンベア42の搬送方向MDに直交する方向CDの外方に向かって下向きに傾斜しているため、搬送中に飛散した高吸収性ポリマーや繊維材料等の吸収性コアの形成材料が側部支持プレート47a,47b上に堆積することや、その堆積物が、コアラップシート51に付着して、該シート51に塗工した接着剤の接着力を低下させることも抑制することができる。また、その堆積物が、コアラップシート51に不規則に付着し、それが不規則なタイミングで吸収体5中に取り込まれることも抑制される。そのため、堆積物が意図しない部位に含まれることによって、期待される吸収体の性能や感触を部分的に悪化させることもない。
このように、本実施形態の吸収体の製造方法によれば、折り返し工程前に塗工した接着剤の接着力が、側部支持プレート上に堆積した堆積物によって低下することを抑制でき、該接着剤によって保形性が向上した吸収体5を安定して製造することができる。
斯かる効果がより確実に奏されるようにする観点から、側部支持プレート47a,47bは、搬送面42uと平行な面Lhに対する傾斜角度θa、θb(図6参照)が、好ましくは1度以上、より好ましくは5度以上であり、また好ましくは45度以下、より好ましくは30度以下であり、また好ましくは1度以上45度以下、より好ましくは5度以上30度以下である。
なお、一方の側部支持プレート47aの傾斜角度θaと、他方の側部支持プレート47bの傾斜角度θb(図6参照)とは、同じでも異なっていても良い。
また本実施形態の吸収体の製造装置及びシートの折り返し装置41においては、図3に示すように、折り返し装置41の上流部41Uより更に上流側に、上流部41Uにおける搬送コンベア42の搬送面42u(コンベアベルト42b)よりも幅が広く、コアラップシート51の両側部部分が配される部分を含めて一平面状の搬送面を有するコンベアベルト31が配されている。
また本実施形態の吸収体の製造方法及びシートの折り返し装置41においては、図3に示すように、コアラップシート51の先に折り返す一側部51aを折り返す第1の折り返しガイド43aの前記傾斜角度θ1を、後に折り返す他側部51bの折り返す第2の折り返しガイド43bの前記傾斜角度θ2よりも大きくしてある。そのため、図1(a)及び(b)に示すように、コアラップシート51の一方の側部51aと他方の側部51bとの重なり幅W1が大きい吸収体5を製造する場合であっても、第1の折り返しガイド43aと第2の折り返しガイド43bとが重なる部分を無くすか大幅に縮小可能であり、コアラップシート51の後に折り返す方の側部51bの吸収性コア50側の面に、接着剤を塗工した場合であっても、該側部51bの接着剤が、第1の折り返しガイド43aに付着するのを防止しつつ、該側部51bを第2の折り返しガイド43bによりしっかりと折り返すことができ、搬送中のコアラップシート51の側縁を所望の位置で精度良く折り返すことができる。
なお、第2の折り返しガイド43bにより折り返す側部51bに塗工した接着剤が、第1の折り返しガイド43aに接触すると、第1の折り返しガイド43aが接着剤により汚染され、製造装置のメンテナンスに時間がかかる等の不都合が生じる。
本発明の吸収体の製造方法で製造する吸収体は、コアラップシート51の一方の側部51aと他方の側部51bとの重なり幅W1〔図1(a)参照〕、すなわち、重合部53の幅が、10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることが更に好ましく、また50mm以下であることが好ましく、45mm以下であることが更に好ましく、また10mm以上50mm以下であることが好ましく、15mm以上45mm以下であることが更に好ましい。重合部53の幅W1がこの範囲であると、吸収体5の保形性が一層高まり、また吸収性コア50の形成材料の漏れ出しが防止される。
また、本発明の吸収体の製造方法で製造する吸収体は、コアラップシート51の一方の側部51aと他方の側部51bとの重なり幅W1〔図1(a)参照〕が、該吸収体5の、搬送コンベアの搬送方向MDに直交する方向CDの最大長さW2〔図1(a)参照〕の、6.9%以上45.5%以下であることが好ましく、13.8%以上36.4%以下であることが更に好ましい。
第1の折り返しガイド43a等への接着剤の付着を防止する観点から、第1の折り返しガイド43aの前記傾斜角度θ1は、第2の折り返しガイド43bの前記傾斜角度θ2との差が、好ましくは1°以上、より好ましくは2°以上であり、また、好ましくは12°以下、より好ましくは11°以下であり、好ましくは1°以上12°以下、より好ましくは2°以上11°以下である。
また同様の観点から、第1の折り返しガイド43aの前記傾斜角度θ1は、好ましくは5°以上、より好ましくは6°以上であり、また、好ましくは15°以下、より好ましくは12°以下であり、好ましくは5°以上15°以下、より好ましくは6°以上12°以下である。また同様の観点から、第2の折り返しガイド43bの前記傾斜角度θ2は、第1の折り返しガイド43aの前記傾斜角度θ1よりも小さいことを条件として、好ましくは3°以上、より好ましくは4°以上であり、また、好ましくは12°以下、より好ましくは10°以下であり、好ましくは3°以上12°以下、より好ましくは4°以上10°以下である。
本実施形態のように、第1の折り返しガイド43aの前記傾斜角度θ1を大きくすると、コアラップシート51の、搬送コンベア42の搬送面の側縁より外方に位置する部分に高いテンションが加わりやすくなり、それによって、折り返す前のコアラップシート51の側部51aが、図3中の符号P1で示す付近において、接着剤の塗工面側に向かって断面円弧状にカールし易くなる。コアラップシート51の側部51aが大きくカールすると、該側部51aの接着剤塗工面どうしが接触して、コアラップシートの該側部51aが折れたまま折り返されて、重合部53の幅W1が不十分になる等の不都合が生じる。
コアラップシート51の側部51aのカールを抑制する観点から、搬送コンベア42の搬送方向MDに沿う中央線CLを境にして第1の前記折り返しガイド43aと同じ側に位置する側部支持プレート47aの外側縁部48aは、搬送コンベア42の搬送面42aの側縁Sa(コンベアベルト42bの側縁)に対する傾斜角度θ3が、中央線CLを境にして第2の前記折り返しガイド43bと同じ側に位置する側部支持プレート47bの外側縁部48bの、搬送コンベア42の搬送面の側縁Sb(コンベアベルト42bの側縁)に対する傾斜角度θ4より大きいことが好ましい。
同様の観点から、前記傾斜角度θ4と前記傾斜角度θ3との差は、好ましくは1°以上、より好ましくは2°以上であり、また、好ましくは15°以下、より好ましくは12°以下であり、好ましくは1°以上15°以下、より好ましくは2°以上12°以下である。
また、第1の前記折り返しガイド43aと同じ側に位置する側部支持プレート47aの外側縁部48aの前記傾斜角度θ3は、好ましくは0°以上、より好ましくは1°以上であり、また、好ましくは7°以下、より好ましくは6°以下であり、好ましくは0°以上7°以下、より好ましくは1°以上6°以下である。
また、第2の前記折り返しガイド43bと同じ側に位置する側部支持プレート47bの外側縁部48bの前記傾斜角度θ4は、好ましくは0°以上、より好ましくは1°以上であり、また、好ましくは15°以下、より好ましくは12°以下であり、好ましくは0°以上15°以下、より好ましくは1°以上12°以下である。
第1の前記折り返しガイド43aと同じ側に位置する側部支持プレート47aの外側縁部48aの前記傾斜角度θ3が、中央線CLを境にして第2の前記折り返しガイド43bと同じ側に位置する側部支持プレート47bの外側縁部48bの前記傾斜角度θ4より大きいと、前述したカールが生じにくくなる一方、前記上流部41Uと前記下流部41Dとの境界部付近における搬送コンベアの両側縁からの延出部に、シワが生じることがある。このようなシワを防止する観点から、図3に示すように、搬送コンベア42の搬送方向MDにおける、第1の折り返しガイド43aの内方延出部45の上流側の端部よりも上流側に、搬送面42aの側部に設けられ且つ搬送コンベアの搬送面42a、特に上流部41Uにおける該コンベアの搬送面42aより上方に突出するタック当接プレート部55を有していることが好ましい。本実施形態においては、タック当接プレート部55は、第1の折り返しガイド43aに設けられている。すなわち、第1の折り返しガイド43aとタック当接プレート部55とは一体の部材となっており、タック当接プレート部55は、第1の折り返しガイド43aの内方延出部45の上流側の端部45cより上流側に延出し且つ搬送コンベアの搬送面42a、特に上流部41Uにおける該コンベアの搬送面42aより上方に突出している。
タック当接プレート部55は、搬送コンベアの側縁の位置付近において、コアラップシート51の下面から当接して、発生するシワの高さ以上に合わせてコアラップシート51の下面から沿わせることにより、吸収体の側縁部50aにシワが入ったまま折り返されることを防止することで、所望の重合部53の幅W1を維持するものである。
図3に示すタック当接プレート部55は、第1の折り返しガイド43aの側壁部44と同じ板厚であり、タック当接プレート部55の上縁部の搬送面からの高さは、1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。
また、タック当接プレート部55は、コアラップシート51に接触する部位である、搬送方向上流側の端部の上端部が側面視において円弧状に形成されていることが好ましい。当該部位の曲率半径は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上である。
本発明で製造される吸収体5は、吸収性物品の吸収体として好ましく用いられる。吸収性物品は、主として尿、経血等の身体から***される体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含する。
吸収性物品は、典型的には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。裏面シートは水蒸気透過性を有していても有しなくても良い。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品を使い捨ておむつ、生理用ナプキンに適用する場合には、着用者の前後方向と一致する長手方向の両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
吸収体の形成材料である繊維材料及び高吸収性ポリマーとしては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ダクト内には、繊維材料以外に、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じ供給してよい。また、高吸収性ポリマーは、供給しても供給しなくても良い。
高吸収性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。繊維及び高吸収性ポリマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
コアラップシート51としては、ティッシュペーパー(薄葉紙)や液透過性の不織布等を用いることができる。
以上、本発明のシートの折り返し装置及び吸収体の製造方法の一実施態様について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず、それぞれ適宜変更可能である。
例えば、一対の側部支持プレート47a,47bは、その一方又は双方が、搬送コンベア42の搬送方向に直交する方向CDの外方に向かって、搬送面42uに対する傾斜角度が漸増するものであっても良く、例えば、搬送コンベア42の搬送方向MDと直交し且つ前記高さ方向Hと平行な平面による断面形状が、図8に示すように、円弧状であっても良い。この場合、上流部41Uの搬送面42uと平行な平面Lhに対する、側部支持プレート47a,47bの傾斜角度θは、搬送面42uと平行な平面Lhに対する、内側縁部49aにおける接線の傾斜角度とする。
また、図示しないが、一対の側部支持プレート47a,47bは、その一方又は双方が、搬送コンベアの搬送方向MDの上流側から下流側に向かって、搬送面42uに対する傾斜角度θが、漸増又は漸減するものであっても良い。
図2に示す吸収体の製造装置の回転ドラムにおいては、吸収性物品1個分の吸収体を形成する集積用凹部が、回転ドラムの周方向に間隔を開けて複数形成されていたが、これに代えて、周方向に連続する集積用凹部を備えた回転ドラムを用い、吸収性物品複数個分の吸収性コアが連なった構成の帯状吸収体を製造しても良い。
また、上述した実施態様においては、解繊パルプを繊維材料とする吸収性コアを用いたが、これに限らず、不織布などの繊維状シートに高吸収性ポリマーを担持させたポリマーシートを用いても良い。
また、上述した実施態様においては、折り返し工程の前に、コアラップシート51の、第1の折り返しガイドにより折り返される側部51a及び第2の折り返しガイドにより折り返される側部51bの両方における、前記吸収性コア側に向けられる面に接着剤を塗工したが、第1の折り返しガイドにより折り返される側部51a及び第2の折り返しガイドにより折り返される側部51bの何れか一方のみに接着剤を塗工しても良い。またコアラップシート51の中央領域51mにも、接着剤を塗工したが、該接着剤を省略することもできる。
また、上述した実施形態においては、吸収性コアとして、吸収性コアの長手方向中央部に吸収性コアの幅が減少した括れ部を有するものを製造したが、吸収性コアは、長手方向の全長に亘って幅が均一であるものであっても良い。また、回転ドラムの周方向に連続する帯状の集積用凹部を形成し、搬送方向に連続する長尺状の吸収性コアを含む吸収体を製造することもできる。
また、製造する吸収体5は、図9(a)に示すように、吸収性コア50の両側部を覆うように、折り返したコアラップシート51の両側部51a,51bどうしが重合せずに端部どうしが突き当たって状態のものであっても良く、また図9(b)に示すように、吸収性コア50の両側部を覆うように、吸収性コア50の一面側から他面側に折り返したコアラップシート51の両側部51a,51bが、吸収性コア50の該他面側において、他のコアラップシート56の両側部上に重ねた状態で接合されていても良い。
また、製造する吸収体5は、図9(c)に示すように、吸収性コア50の両側部を覆うように、吸収性コア50の一面側から他面側に折り返したコアラップシート51の両側部51a,51bが、合掌状に接合された重合部53aを有していても良い。その合掌状の重合部53aは、図9(c)に示すように、吸収性コア50を直接被覆するコアラップシート上に、接着剤やヒートシール等の公知の接合手段により接合されていても良いし、接合されていなくても良い。
また、シートの折り返し装置は、吸収性物品の吸収体を構成するコアラップシートに代えて、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品におけるコアラップシート以外のシートの折り返しに適用することもできる。
なお、第1の折り返しガイド43aと第2の折り返しガイド43bとで、折り返し開始位置を大きくずらすことができない理由は、搬送方向の上流側に位置する上流部41Uと、搬送方向の下流側に位置する下流部41Dとでは、折り返し部4の側面視における搬送方向が相違させてあり、その搬送方向を変える角度変化部からの折り返し開始部位までの距離を、第1の折り返しガイド43aと第2の折り返しガイド43bとで大きく異ならせることができないためである。
1 吸収体の製造装置
2 積繊部
3 転写部
4 折り返し部
5 吸収体
50 吸収性コア
51 コアラップシート
53 重合部
6 接着剤塗工部
7 切断装置
8 エアー噴射機構
83 接触式のガイド
20 積繊ドラム
21 集積用凹部
22 ダクト
23 繊維材料導入装置
41 シートの折り返し装置
41U 上流部
41D 下流部
42 搬送コンベア
42 搬送コンベア
42b コンベアベルト
42a 搬送面
42u 上流部における搬送面
42d 下流部における搬送面
43a 第1の折り返しガイド(折り返しガイド)
43b 第2の折り返しガイド(折り返しガイド)
44 折り返しガイドの側壁部
45 折り返しガイドの内方延出部
45c 内方延出部の上流側の端部
45a,45b 内方延出部の内側縁部
45a 第1の折り返しガイドの内方延出部の内側縁部
45b 第2の折り返しガイドの内方延出部の内側縁部
46 装置筐体
46a,46b 内方延出部の外側縁
47a,47b 側部支持プレート
48a,48b 側部支持プレートの外側縁部
49a,49b 側部支持プレートの内側縁部
55 タック当接プレート部

Claims (3)

  1. 搬送面上に長尺のシートを載せて搬送する搬送コンベアと、該搬送コンベアによって搬送される該シートの搬送方向に沿った両側部を、該搬送方向と直交する方向に折り返す一対の折り返しガイドを具備し、一対の前記折り返しガイドが、それぞれ、前記搬送コンベアの搬送方向に沿って配され且つ前記搬送面と同一平面よりも上方に位置する上方部分を有する側壁部と、該側壁部の前記上方部分から該シートの搬送方向と直交する方向の内方に向けて延出する内方延出部とを有するシートの折り返し装置であって、
    一対の前記折り返しガイドは、それぞれの前記内方延出部に、前記搬送コンベアの搬送方向の下流に向かうに連れて、搬送方向に直交する方向の反対側に近づくように傾斜した内側縁部を有しており、
    前記搬送コンベアの搬送方向における上流側に位置する上流部と下流側に位置する下流部とを有し、該上流部における搬送コンベアの搬送面と該下流部における搬送コンベアの搬送面とは、所定の傾き角度を持って連結されており、前記下流部における搬送コンベアの搬送面の両側に一対の前記折り返しガイドが配され、前記上流部における搬送コンベアの搬送面の両側に一対の側部支持プレートが配されており、
    一対の前記側部支持プレートのそれぞれは、前記搬送コンベアの搬送方向の下流に向かうに連れて、搬送方向に直交する方向の外方から内方に近づくように傾斜した外側縁部を有しており、且つ前記搬送コンベアの搬送方向に直交する方向の外方に向かって下向きに傾斜している、シートの折り返し装置。
  2. 一対の前記側部支持プレートは、それぞれ、前記上流部における前記搬送コンベアの搬送面の両側縁に沿って延びる内側縁部を有しており、一対の前記側部支持プレートの前記内側縁部は、それぞれ、該搬送面に垂直な方向として定義される高さ方向において該搬送面と等しい高さか、又は該搬送面よりも低い位置に配されている、請求項1に記載のシートの折り返し装置。
  3. 一方向に搬送される長尺のコアラップシートの幅方向の中央領域に吸収性コアを配置する吸収性コアの配置工程と、該吸収性コアが配置された該コアラップシートを搬送させながら、請求項1又は2に記載のシートの折り返し装置により、該コアラップシートにおける該吸収性コアの各側縁から側方に延出した両側部を、該中央領域に対向する該吸収性コアの一面とは反対側の他面側に折り返して、該吸収性コアの両面を該コアラップシートで被覆する折り返し工程、及び前記折り返し工程により折り返される前記コアラップシートの両側部のうちの一方又は両方における前記吸収性コア側に向けられる面に、折り返す前に予め接着剤を塗工する接着剤塗工工程を具備する、吸収体の製造方法。
JP2017112948A 2017-06-07 2017-06-07 シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法 Active JP6851910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017112948A JP6851910B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017112948A JP6851910B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018202017A JP2018202017A (ja) 2018-12-27
JP6851910B2 true JP6851910B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=64954628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017112948A Active JP6851910B2 (ja) 2017-06-07 2017-06-07 シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6851910B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7320484B2 (ja) * 2020-10-23 2023-08-03 花王株式会社 吸収体の製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6343663A (ja) * 1986-08-08 1988-02-24 三菱重工業株式会社 包み込み装置
JP3737399B2 (ja) * 2001-07-24 2006-01-18 花王株式会社 立体ギャザー形成用部材の製造方法
JP5155837B2 (ja) * 2008-12-03 2013-03-06 花王株式会社 シートの折り返し装置並びに該装置を用いた吸収性物品の製造方法及び吸収性物品
JP6429603B2 (ja) * 2014-11-25 2018-11-28 花王株式会社 吸収体の製造方法
JP6192021B2 (ja) * 2015-09-30 2017-09-06 大王製紙株式会社 吸収性物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018202017A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5019906B2 (ja) 吸収体の製造方法
KR102321369B1 (ko) 흡수 복합재의 제작 방법 및 이를 이용하는 흡수 물품들
US8646506B2 (en) Apparatus for manufacturing bodily exudates absorbent structures
US8597458B2 (en) Manufacturing method and a manufacturing apparatus for a composite sheet
JP5997944B2 (ja) 吸収性物品
JP5750270B2 (ja) 吸収体の製造装置
JP6620138B2 (ja) 吸収性物品の包装体及び吸収性物品の包装体の製造方法
JP6838950B2 (ja) シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法
JP5670959B2 (ja) 吸収性物品
JP2019063374A (ja) 吸収体の製造方法及び吸収体の製造装置
JP6851910B2 (ja) シートの折り返し装置及びそれを用いた吸収体の製造方法
JP6663893B2 (ja) 吸収体の製造方法
JP6952561B2 (ja) 吸収性物品の製造方法及び吸収性物品の製造装置
JP6591136B2 (ja) 吸収体及び吸収性物品の製造方法並びに吸収体及び吸収性物品の製造装置
WO2019106731A1 (ja) 吸収体の製造方法及び吸収性物品の製造方法
JP6421024B2 (ja) 吸収体の製造方法及び製造装置
CN215937967U (zh) 吸收性物品的包装体
JP2020168130A (ja) シート片及びそれを用いた吸収体の製造方法
JP7118752B2 (ja) 吸収体の製造方法
JP7266773B2 (ja) 吸収体の製造装置および製造方法
JP7261213B2 (ja) 吸収体の製造方法及び積繊装置
JP2021069740A (ja) 吸収体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210310

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6851910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250