JP6843455B1 - 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法 - Google Patents

無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6843455B1
JP6843455B1 JP2020078672A JP2020078672A JP6843455B1 JP 6843455 B1 JP6843455 B1 JP 6843455B1 JP 2020078672 A JP2020078672 A JP 2020078672A JP 2020078672 A JP2020078672 A JP 2020078672A JP 6843455 B1 JP6843455 B1 JP 6843455B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nickel
catalyst solution
electroless
solution
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020078672A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021172862A (ja
Inventor
康二 田中
康二 田中
佐藤 一生
一生 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ishihara Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Chemical Co Ltd filed Critical Ishihara Chemical Co Ltd
Priority to JP2020078672A priority Critical patent/JP6843455B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6843455B1 publication Critical patent/JP6843455B1/ja
Priority to PCT/JP2021/015190 priority patent/WO2021220788A1/ja
Priority to TW110114879A priority patent/TW202140852A/zh
Publication of JP2021172862A publication Critical patent/JP2021172862A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/18Pretreatment of the material to be coated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/48Coating with alloys
    • C23C18/50Coating with alloys with alloys based on iron, cobalt or nickel

Abstract

【課題】 ニッケル触媒液の経時安定性を向上し、触媒付与した非導電性基板に無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施して、均一でムラのないニッケル系皮膜を得る。【解決手段】 界面活性剤の含有液に非導電性基板を浸漬して予備の吸着促進処理をした後、(A)可溶性銅塩と、(B)還元剤と、(D)ポリエチレンイミン類、ポリアミン類などの所定の合成系水溶性ポリマーとを含む無電解ニッケルメッキ用のニッケルコロイド触媒液で非導電性基板に触媒付与し、次いで、無電解ニッケルメッキを行う。吸着促進処理により触媒活性を増強した後、経時安定性に優れた触媒液で触媒付与し、無電解メッキをするため、均一でムラのないニッケル皮膜が得られる。ニッケル合金メッキ方法に適用しても、同様のニッケル合金皮膜が得られる。【選択図】 なし

Description

本発明は非導電性基板に無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施すに際し、前処理としての触媒付与をするためのニッケルコロイド触媒液、並びに当該触媒液を用いた無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法に関して、上記触媒液に特定の水溶性ポリマーを所定条件で含有することで、ニッケル触媒液の経時安定性を効果的に促進でき、もって、ニッケル又はニッケル合金皮膜の均一性及び外観を有効に改善できるものを提供する。
ガラス・エポキシ樹脂、ガラス・ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、PET樹脂などの樹脂基板を初め、ガラス基板、セラミックス基板などの非導電性基板上に無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施すには、先ず、基板上にパラジウム、金、銀、銅、ニッケルなどの金属を吸着させてこれを触媒核とした後、この触媒核を介して無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液により同ニッケル系皮膜を基板上に析出させる方式が一般的である。
そこで、ニッケル又はニッケル合金メッキを含む無電解メッキを施すに際して、その予備処理として被メッキ物にニッケル触媒核を付与する従来技術を挙げると、次の通りである。
(1)特許文献1
貴金属触媒液に替わる無電解メッキ用の触媒液に関して、当該触媒液はニッケル、銅、コバルトから選ばれた金属の塩と、ノニオン性界面活性剤、ゼラチンから選ばれた分散剤と、モノカルボン酸、ジカルボン酸、オキシカルボン酸及びこれらの塩から選ばれた錯化剤と、水素化ホウ素類などの還元剤と、次亜リン酸類などの安定剤とを含み、pH1〜10に調整される(特許請求の範囲の第1項〜第7項)。
上記金属塩の含有量は5〜50g/L(第3頁左上欄第18行)、上記錯化剤の含有量は10〜50g/Lであり(第3頁左上欄第10行)、錯化剤の代表例には安息香酸、コハク酸、乳酸、酢酸ナトリウムなどが挙げられる(第3頁左上欄第9行〜第10行)。
上記触媒液を製造する具体的な実施例1〜4を見ると(第3頁左下欄第3行〜第4頁右上欄第9行)、実施例1〜2はニッケル触媒液、同じく実施例3はコバルト触媒液、実施例4は銅触媒液の各例である。
このうち、ニッケル触媒液の実施例1では、硫酸ニッケルと、ゼラチン(分散剤)と、水酸化ホウ素ナトリウム(還元剤)と、次亜リン酸ナトリウムを含むニッケル触媒液に、ABS樹脂を浸漬した後、無電解ニッケルメッキ液によりABS樹脂表面にニッケルメッキ皮膜を形成することが開示されるが、このニッケル触媒液には錯化剤(即ち、コロイド安定用の処理剤)は含まれていない(第3頁左下欄第3行〜右下欄第1行)。
同じく、実施例2のニッケル触媒液にも、ニッケル塩と還元剤と次亜リン酸塩は含まれるが、錯化剤(コロイド安定剤)は含まれない(第3頁右下欄第2行〜第10行)。実施例4の銅触媒液にも錯化剤は含まれない(第4頁左上欄第12行〜第20行)。
一方、実施例3のコバルト触媒液には、錯化剤(コロイド安定剤)として酢酸ナトリウムが含まれる。
(2)特許文献2
シリコン基板を触媒液に接触させた後、無電解ニッケルメッキを施す工程を含む太陽電池の製造に関するもので、上記触媒液は、
(a)パラジウム、金、銀などの貴金属又はその化合物と、
(b)エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などから選ばれた増粘剤と、
(c)水とを含有する。
従って、触媒液の触媒核となる金属は貴金属又はその化合物であり、ニッケルではない。
(3)特許文献3
ガラス繊維強化エポキシ樹脂板を被メッキ物として、
(a)上記被メッキ物を表面調整液(最初にカチオン性界面活性剤で、次いでアニオン性界面活性剤)で処理し、
(b)ポリエチレンイミン及びポリエチレングリコールの結合物(即ち、保護剤)と、銀ナノ粒子とを主成分とする触媒液(銀含有構造体の水性分散液)で当該被メッキ物を処理した後、
(c)触媒付与された被メッキ物に銅、ニッケル、或いは金やパラジウム等の貴金属の無電解メッキ液を用いて当該金属皮膜を形成することが開示されている(請求項1、3〜5、[0010]、[0045])。
当該発明では、特定構造の上記保護剤(工程(b)参照)で保護されてなる銀ナノ粒子の水性分散液を用いると共に、予め特定の表面調整液(工程(a)参照)で処理することで、被メッキ物に優れた触媒活性を付与できるとしている([0010]参照)。
従って、触媒液の触媒核となる金属は銀であり、ニッケルではない(請求項1)。また、実施例1〜3において、触媒付与後に形成される無電解メッキ皮膜は全て銅皮膜であり、ニッケル皮膜の例はない([0055]〜[0060])。
特開平02−093076号公報 特開2011−168889号公報 特開2012−255182号公報
上記特許文献1の実施例1〜2にはニッケル触媒液が開示されるが、ニッケル塩と還元剤と次亜リン酸塩を主成分とするもので、ニッケル触媒液の経時安定性について充分でないという問題点がある。
上記特許文献2では、無電解メッキ液にニッケル液は開示されるが、無電解メッキの前工程である触媒付与工程で用いる触媒液はパラジウム、金、銀などの貴金属又はその化合物を触媒核とするもので、ニッケルを触媒核とするものではない。
同じく、特許文献3でも、無電解メッキ液にニッケル液は開示されるが、具体的な実施例は無電解銅メッキの例だけであるうえ、触媒付与工程で用いる触媒液は銀を触媒核とするもので、ニッケルを触媒核とするものではない。
本発明は、ニッケル触媒液の経時安定性を向上するとともに、触媒付与した非導電性基板に無電解ニッケルメッキを施して、均一性に優れたニッケル又はニッケル合金皮膜を得ることを技術的課題とする。
本出願人は先に、特開2016−056421号公報(以下、「基準発明」という)で、無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施すための非導電性基板に接触させて触媒付与を行うためのニッケル触媒液であって、
(A)可溶性ニッケル塩と、
(B)還元剤と、
(C)モノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、ポリカルボン酸類よりなる群から選ばれたコロイド安定剤の少なくとも一種
とを含有する上記無電解メッキ用のニッケルコロイド触媒液を提案した(請求項1参照)。
この基準発明のニッケルコロイド触媒液では、ニッケル塩に錯化作用をするオキシカルボン酸類などの特定のコロイド安定剤を含有することで、当該触媒液の経時安定性を向上でき、また、上記安定剤や還元剤などの含有量を特定化すると、液の経時安定性をさらに向上できる。
一方、上記必須成分(A)〜(C)を含むニッケルコロイド触媒液に、さらに所定の水溶性ポリマーを加重的に含有すると、コロイド分散性が向上し、無電解ニッケルメッキに際して、優れた均一性とムラのないニッケル皮膜の形成が期待できることも開示した(基準発明の[0031]参照)。
この水溶性ポリマーは、基本的に合成系のポリマーが好ましいが、天然由来の水溶性ポリマー、或いは、セルロース誘導体のような半合成系ポリマーであっても良い。
上記合成系の水溶性ポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアクリル酸塩などが列挙される(基準発明の[0031]参照)。
本発明者らは、上記基準発明に基づいて、必須成分(A)〜(C)に、さらに水溶性ポリマーを加えた4成分からなるニッケルコロイド触媒液並びにその経時安定性を鋭意研究する過程で、水溶性ポリマー(D)として所定の合成系のポリマーを使用することを条件として、基準発明の必須成分であるコロイド安定剤(C)を省略し、成分(A)〜(B)に上記所定の合成系の水溶性ポリマー(D)を組み合わせても、コロイド触媒液の経時安定性については、成分(A)〜(C)を必須とする基準発明のニッケル触媒液を用いた場合に準ずるか、同レベルの安定性を確保できること、触媒付与した非導電性基板に無電解ニッケルメッキを施した場合、均一性に優れたニッケル又はニッケル合金皮膜が得られること、また、当該所定の合成系水溶性ポリマーは上記基準発明に開示された範囲とは異なり、開示範囲の一部のポリマーを新たなポリマーで置き換える必要があることを新たに見い出して、本発明を完成した。
本発明1は、無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施す非導電性基板に接触させて触媒付与を行うためのニッケルコロイド触媒液において、
上記触媒液の必須含有成分が、
(A)可溶性ニッケル塩と、
(B)還元剤と、
(D)ポリエチレンイミンのアルキレンオキシド付加物からなるポリエチレンイミン類(PEI類)、ジアリルアミンポリマーからなるポリアミン類(PA類)、アルデヒド変性ポリアクリルアミドからなるポリアクリルアミド類(PAM類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)から選ばれた合成系の水溶性ポリマーであり、
上記成分(D)を成分(A)及び成分(B)のいずれかに共存させた状態で、成分(A)と成分(B)を混合してなる触媒液であって、
上記水溶性ポリマー(D)を触媒液に対して0.5〜300g/L含有することを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液である。
本発明2は、本発明1において、還元剤(B)が、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸類、アルデヒド類、アスコルビン酸類、ヒドラジン類、多価フェノール類、多価ナフトール類、フェノールスルホン酸類、ナフトールスルホン酸類、スルフィン酸類、還元糖類よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液である。
本発明3は、(a)ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
(b)上記本発明1又は2のニッケルコロイド触媒液に吸着促進された非導電性基板を浸漬して、基板表面上にニッケルコロイド粒子を吸着させる触媒付与工程と、
(c)触媒付与された上記基板上に無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液を用いてニッケル又はニッケル合金皮膜を形成する無電解メッキ工程
とからなることを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法である。
本発明4は、上記本発明3において、先ず、非導電性基板にエッチング処理液を接触させて、当該基板表面を粗面化するエッチング処理工程(p)を施すとともに、
当該非導電性基板に対して、上記エッチング処理工程(p)の次に吸着促進工程(a)を施し、その後、触媒付与工程(b)及び無電解メッキ工程(c)を順次施すことを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法である。
本発明5は、上記本発明3又は4において、工程(a)の吸着促進剤が、カチオン系界面活性剤及び/又は両性界面活性剤であることを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法である。
本発明6は、上記本発明3〜5のいずれかの無電解メッキ方法により、非導電性基板上に無電解ニッケル又はニッケル合金皮膜を形成することを特徴とする非導電性基板の製造方法である。
本発明のニッケルコロイド触媒液では、上記基準発明のコロイド安定剤に替えて、所定の合成系の水溶性ポリマーを含有することで、ニッケル触媒液の経時安定性を効果的に促進できる。
具体的には、基準発明ではコロイド安定剤を用いることでニッケルコロイド触媒液の経時安定性を向上できるが、本発明のニッケル触媒液では、このコロイド安定剤を使用せず、所定の合成系水溶性ポリマーで代替することで、基準発明に準じるか、同レベルの触媒液の経時安定性を確保できる。
この結果、触媒付与後の無電解ニッケル又はニッケル合金メッキにより、得られる無電解皮膜の性状を有効に改善できる。
本発明の合成系の水溶性ポリマーは、前述したように、基準発明で開示した合成系ポリマーを包含するものでも、本発明のポリマーが基準発明のポリマーに包含されるものでもなく、両ポリマーは適用範囲が重複しながらも、本発明のポリマーには基準発明のポリマーに開示されない云わばズレた部分を有する。
例えば、PEIのエチレンオキシド付加物やジアリルアミンポリマーは本発明の好ましいポリマー成分であるが、基準発明の明細書([0031])には、ポリエチレンイミン(PEI)の用語が記載されているが、通常、これはPEIのホモポリマーを意味し、PEIの共重合体や付加物まで包含するとの記述や示唆はない。
また、基準発明([0031])には、ジアリルアミンポリマーが属するポリアミン類(PA類)やポリビニルイミダゾール類(PVI類)の記載はない。
従って、これらが基準発明に開示されない成分である。
本発明では、非導電性基板に上記ニッケルコロイド触媒を付与してから無電解ニッケル(又はニッケル合金)メッキを施すことを基本原理とするが、この触媒付与の前処理として、非導電性基板を界面活性剤の含有液に浸漬する吸着促進処理を加重的に施して、当該吸着促進工程、触媒付与工程並びに無電解ニッケル(又はニッケル合金)メッキ工程を順次行うことにより、触媒付与時の触媒活性を強化して無電解メッキにより析出するニッケル(又はニッケル合金)皮膜の均一性を改善し、且つ、皮膜のムラ発生を良好に防止できる。
本発明は、第一に、非導電性基板に接触させて触媒付与を行うためのニッケルコロイド触媒液であって、(A)可溶性ニッケル塩と、(B)還元剤と、(D)ポリエチレンイミンのアルキレンオキシド付加物からなるポリエチレンイミン類(PEI類)、ジアリルアミンポリマーからなるポリアミン類(PA類)などの所定の合成系の水溶性ポリマーとを含有し、上記成分(D)を成分(A)及び成分(B)のいずれかに共存させた状態で、成分(A)と成分(B)を混合してなるとともに、当該水溶性ポリマー(D)を触媒液に対して所定濃度で含有する無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液であり(本発明1に相当)、第二に、上記第一の触媒液を用いた無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法であり、予め非導電性基板を界面活性剤の含有液で吸着促進処理し、次いで、上記触媒液により触媒付与した後に無電解メッキを行う方法であり(本発明3に相当)、第三に、当該無電解メッキ方法によりニッケル又はニッケル合金皮膜を形成する非導電性基板の製造方法である(本発明6に相当)。
上記非導電性基板は、ガラス・エポキシ樹脂、ガラス・ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリエステル樹脂(例えば、ポリブチレンタレフタレート(PBT)樹脂など)、ABS樹脂、PET樹脂及びこれらのポリマーアロイ(例えば、PC/ABS、PBT/ABS、PA/ABS、PC/PS)などの樹脂基板を初め、ガラス基板、セラミックス基板などをいう。
上記本発明1のニッケルコロイド触媒液の基本組成は、(A)可溶性ニッケル塩と、(B)還元剤と、(D)合成系の水溶性ポリマーであり、本発明1は、当該成分(D)を必須成分とし、基準発明のコロイド安定剤(C)を必須成分としない点で、上記基準発明と異なる。
上記可溶性塩(A)は、水溶液中でニッケルイオンを発生させる可溶性の塩であれば任意のものが使用でき、特段の制限はなく、難溶性塩をも排除しない。具体的には、硫酸ニッケル、酸化ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルアンモニウム、酢酸ニッケル、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、或いは有機スルホン酸やカルボン酸のニッケル塩などが挙げられる。
上記還元剤(B)としては、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸類、アルデヒド類、アスコルビン酸類、ヒドラジン類、多価フェノール類、多価ナフトール類、フェノールスルホン酸類、ナフトールスルホン酸類、スルフィン酸類、還元糖類などが挙げられる。
水素化ホウ素化合物は水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウムなどであり、アミンボラン類はジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボランなどである。アルデヒド類はホルムアルデヒド、グリオキシル酸又はその塩などであり、多価フェノール類はカテコール、ヒドロキノン、レゾルシン、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸などであり、フェノールスルホン酸類はフェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸又はその塩などである。還元糖類はグルコース、フルクトースなどである。
上記合成系の水溶性ポリマー(D)は、上記基準発明のコロイド安定剤(C)と同様に、触媒液の経時安定性を担保する機能を果たすものである。
この場合、当該水溶性ポリマー(D)の触媒液に対する含有量は、後述の適正範囲内に設定する必要がある(請求項1参照)。
この水溶性ポリマー(D)は、所定のポリエチレンイミン類(PEI類)、ポリアミン類(PA類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)、所定のポリアクリルアミド類(PAM類)から選ばれた合成系のポリマーである。
上記水溶性ポリマー(D)は合成系のポリマーを意味するため、ゼラチン、澱粉などの天然由来の水溶性ポリマー、或いは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)などのセルロース誘導体のような半合成系ポリマーは含まれない。但し、本発明の水溶性ポリマー(D)に当該天然由来、又は半合成系のポリマーを併用することは排除されない。
上記所定のポリエチレンイミン類(PEI類)は、ポリエチレンイミンにエチレンオキシド及び/又はポリプロピレンオキシドを付加したポリマーなどのポリエチレンイミンのアルキレンオキシド付加物を意味する。
上記ポリアミン類(PA類)はジアリルアミンポリマーが基本で、具体的にはジアルキルアンモニウムクロリド重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド二酸化硫黄共重合体、ジアリルメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドアクリルアミド共重合体などである。
上記ポリビニルイミダゾール類(PVI類)はポリビニルイミダゾールのホモポリマー並びにポリビニルイミダゾールにエチレンオキシド及び/又はポリプロピレンオキシドを付加したポリマーを含む。
上記所定のポリアクリルアミド類(PAM類)はアルデヒド変性ポリアクリルアミド、メチロールポリアクリルアミドなどを意味する。ポリイソプロピルアクリルアミド、アクリルアミドにアクリル酸、メタクリル酸などの親水性ポリマーなどを共重合したポリマーも同様の作用を期待できる。但し、前記ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体はジアリルアミンとアクリルアミドの共重合体に分類できる。
上記水溶性ポリマー(D)としては、ポリエチレンイミンのエチレンオキシド付加物(PEI類)、ジアリルアミンポリマーからなるPA類、アルデヒド変性ポリアクリルアミド(PAM類)などが好ましい。
また、本発明のニッケルコロイド触媒液には、必要に応じて、触媒核となる微細金属の分散性を増すために、界面活性剤を含有することができる。
当該界面活性剤はノニオン系、両性、カチオン系、或はアニオン系の各種界面活性剤を選択できる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、(ポリ)C1〜C25アルキルフェノール、(ポリ)アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものや、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)などが挙げられる。
上記カチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、或はピリジニウム塩などが挙げられ、具体的には、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルエチルアンモニウム塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ジメチルジフェニルアンモニウム塩、ベンジルジメチルフェニルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ラウリルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ステアリルアミンアセテート、ラウリルアミンアセテート、オクタデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、{(モノ、ジ、トリ)アルキル}ナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。 上記両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化付加物も使用できる。
本発明1のニッケルコロイド触媒液において、上記可溶性ニッケル塩(A)は単用又は併用でき、その含有量は0.001〜1.0モル/Lが適し、好ましくは0.002〜0.5モル/L、より好ましくは0.0025〜0.3モル/Lである。
可溶性ニッケル塩(A)の含有量が適正量より少ないとニッケル皮膜の膜厚が不足したり、皮膜の均質性が低下する恐れがあり、逆に、溶解量などに応じて上限濃度は制限される。
上記還元剤(B)は単用又は併用でき、その含有量は0.002〜1.0モル/Lが適し、好ましくは0.003〜0.7モル/L、より好ましくは0.005〜0.6モル/Lである。
還元剤の含有量が適正量より少ないとニッケル塩の還元作用が低下し、逆に、上限濃度は溶解量などで制限されるが、多過ぎると無電解メッキで析出するニッケル皮膜の均質性が低下する恐れがある。
上記水溶性ポリマー(D)は単用又は併用でき、当該ポリマーの触媒液に対する含有量は0.5〜300g/Lであることが必須であり(請求項1参照)、好ましくは1〜200g/L、より好ましくは1〜100g/Lである。
水溶性ポリマー(D)の含有量が適正量より少ないと経時安定性を損なうとともに、300g/Lを越えるとコロイドが過剰に安定して触媒活性を失う恐れがある。
尚、本発明のニッケルコロイド触媒液には、上記基準発明のコロイド安定剤(C)を併用することを排除するものではない。
上記コロイド安定剤(C)は、モノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、アミノ酸類、ポリカルボン酸類よりなる群から選ばれ、オキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、アミノ酸類、ポリカルボン酸類などが好ましい。
上記オキシカルボン酸類には、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸及びこれらの塩などが挙げられる。
上記アミノカルボン酸類には、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸、及びこれらの塩などが挙げられる。
上記アミノ酸類としては、グルタミン酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、オルニチン、システイン、グリシン及びこれらの塩などが挙げられる。
上記ポリカルボン酸類としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸及びこれらの塩などが挙げられる。
本発明のニッケルコロイド触媒液は水系、或いは親油性アルコールなどの有機溶媒系を問わない。
水系の場合には、液の溶媒は水及び/又は親水性アルコールから選択される。
また、当該触媒液のpHについては特に限定はないが、中性、弱酸性、弱アルカリ性などを選択することが好ましい。
本発明1の触媒液は、上記成分(D)を成分(A)及び成分(B)のいずれかに共存させた状態で、成分(A)と成分(B)を混合してなる触媒液である。
本発明1のコロイド触媒液の調製手順としては、上記可溶性ニッケル塩(A)を含む溶液と、この溶液とは別途に調製された上記還元剤(B)を含む溶液とを混合してコロイド粒子を生成することが重要である。
可溶性ニッケル塩(A)と還元剤(B)を先に混合すると、ニッケルイオンが還元されて金属ニッケルが析出してしまい、成分(D)が触媒液中で有機的に機能しない恐れがあるからである。
従って、当該触媒液を調製する際には、還元剤からニッケルイオンに電子を円滑に供与するため、還元剤の溶液を可溶性ニッケル塩(及び水溶性ポリマー)の含有溶液に時間をかけて緩やかに滴下して製造することを基本とする。例えば、5〜50℃(好ましくは10〜40℃)の還元剤溶液をニッケル塩溶液に滴下して20〜1200分間(好ましくは30〜300分間)撹拌し、触媒液を調製する。尚、触媒液の調製では、可溶性ニッケル塩の溶液を還元剤の液に滴下することを排除するものではない。
本発明の触媒液において、還元剤の作用により可溶性ニッケル塩から生じるニッケルコロイド粒子は適した平均粒径が1〜250nm、好ましくは1〜120nm、より好ましくは1〜100nmの微細粒子である。
ニッケルコロイド粒子の平均粒径が250nm以下になると、触媒液に非導電性基板を浸漬した場合、コロイド粒子が基板の微細な凹凸面の窪みに入り込み、緻密に吸着し、或いは引っ掛かるなどのアンカー効果により基板表面にニッケルコロイド核の付与が促進されるものと推定できる。
本発明3は、上記ニッケルコロイド触媒液を用いた無電解メッキ方法であり、次の3つの工程を順次組み合わせてなる。
(a)吸着促進工程
(b)触媒付与工程
(c)無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ工程
上記吸着促進工程(a)はいわば(b)の触媒付与の前処理工程であり、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する工程であり、基板を界面活性剤の含有液に接触させることで基板表面の濡れ性を高めて触媒活性を増強し、次工程でのニッケルコロイド粒子の吸着を促進するものである。
吸着促進工程では、非導電性基板を界面活性剤の含有液を接触させることが必要であるため、液に浸漬させることが基本であるが、含有液を基板に噴霧したり、刷毛で塗布するなどの処理でも差し支えない。
本発明5に示すように、吸着を促進する見地から、正電荷を帯びたカチオン系や両性界面活性剤が好適であり、特にカチオン系界面活性剤が好ましい。また、カチオン系界面活性剤に少量のノニオン系界面活性剤を併用すると、吸着促進効果がさらに増す。
本発明1の触媒液において、可溶性ニッケル塩に還元剤を作用させて生じるニッケルコロイド粒子はゼータ電位がマイナスであるため、例えば、非導電性基板をカチオン性界面活性剤で接触処理すると、基板がプラス電荷を帯び易く、次工程におけるニッケルコロイド粒子の基板への吸着効率が増す。
吸着促進工程での界面活性剤の具体例は、前記本発明1の触媒液において述べた界面活性剤の記述の通りである。
界面活性剤の含有量は0.05〜100g/Lであり、好ましくは0.5〜50g/Lである。当該吸着促進工程の処理温度は15〜70℃程度、浸漬時間は0.5〜20分間程度が好ましい。
尚、上記吸着促進工程(a)の前に、予備処理として、基板をエッチング溶液に浸漬して、表面を粗面化するエッチングを行うことが好ましい(本発明4参照)。
吸着促進工程(a)を終えた非導電性基板は純水で洗浄した後、乾燥し、或いは乾燥することなく、次の触媒付与工程(b)に移行する。
触媒付与工程では、上記ニッケルコロイド触媒液に非導電性基板を浸漬して、基板表面上にニッケルコロイドを吸着させる。
当該触媒液の液温は15〜95℃、好ましくは15〜70℃、浸漬時間は0.1〜20分程度、pHは3〜11であり、浸漬処理に際しては、基板を触媒液に静置状態で浸漬すれば充分であるが、撹拌や揺動を行っても良い。
また、当該触媒付与工程(b)と次の無電解メッキ工程(c)の間に、非導電性基板を酸溶液に浸漬して洗浄処理する活性化工程(b-1)を付加することが好ましい。これにより、触媒活性を効果的に保持して、次の無電解メッキ工程で皮膜形成を円滑に促進できる。
触媒液に浸漬した非導電性基板は純水で洗浄した後、乾燥し、或いは乾燥することなく、無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ工程(c)に移行する。
無電解ニッケル又はニッケル合金メッキは、従来と同様に処理すれば良く、特段の制約はない。無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液の液温は一般に15〜100℃、好ましくは20〜90℃である。
ニッケル又はニッケル合金メッキ液の撹拌では、空気撹拌、急速液流撹拌、撹拌羽根等による機械撹拌等を使用することができる。
無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液の組成に特段の制限はなく、公知のメッキ液を使用できる。
無電解ニッケルメッキは、実質的にはニッケル−リン合金メッキ、或いはニッケル−ホウ素合金メッキである。
上記ニッケル合金はニッケル−コバルト、ニッケル−スズ、ニッケル−スズ−亜鉛などである。
公知の無電解ニッケルメッキ液は、基本的に可溶性ニッケル塩と還元剤を主成分とし、これに必要に応じて錯化剤、pH調整剤、反応促進剤などの各種添加剤を含有する。
無電解メッキに際して、リン系の還元剤(例えば、次亜リン酸塩)を使用すると、ニッケル−リン合金メッキが皮膜が得られ、ホウ素系の還元剤を(例えば、ジメチルアミンボラン)使用すると、ニッケル−ホウ素合金皮膜が得られる。
可溶性ニッケル塩については、前記ニッケルコロイド触媒液で述べた通りである。
上記錯化剤については、前記ニッケルコロイド触媒液で述べたコロイド安定剤と共通する部分もあり、具体的には、アンモニア、エチレンジアミン、ピロリン酸塩、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などである。
尚、前述したように、本発明7は、この無電解メッキ方法により非導電性基板上にニッケル又はニッケル合金皮膜を形成した非導電性基板の製造方法である。
以下、本発明の吸着促進剤の含有液、ニッケルコロイド触媒液、並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液の調製を含む無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法の実施例を述べるとともに、ニッケルコロイド触媒液の経時安定性試験例、上記実施例で得られた析出ニッケル(又はニッケル合金)皮膜の外観評価試験例を順次説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《無電解ニッケル及びニッケル合金メッキ方法の実施例》
冒述では、本発明のニッケルコロイド触媒液は基準発明(特開2016−056421号公報)を出発点としたことを述べたが、この基準発明に基づいて、可溶性ニッケル塩(A)と還元剤(B)とコロイド安定剤(C)を含有するニッケルコロイド触媒液を「基準例」とすることで、触媒液の経時安定性の見地から本発明の実施例の有効性を相対的に測ることにした。
従って、先ず、本発明の代表例として実施例1(下記の項目(1))を述べるとともに、実施例1との対比で上記基準発明に基づく基準例(下記の項目(0))を説明したうえで、実施例2〜13(項目(2)〜(18))を順次詳述する。
下記の実施例2〜13のうち、実施例2〜12は無電解ニッケルメッキ方法の実施例、実施例13は無電解ニッケル−コバルト合金メッキ方法の実施例である。
上記実施例1は後述するように、予備工程としてエッチング処理をした後、吸着促進→触媒付与→活性化→無電解メッキの各工程を順次施した無電解ニッケルメッキ方法の実施例であり、吸着促進工程の吸着促進剤はカチオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の混合物であり、触媒付与工程のコロイド触媒液は還元剤(B)に水素化ホウ素化合物、合成系の水溶性ポリマー(D)にPEIのエチレンオキシド(EO)付加物を用いた例である。
実施例2〜4は実施例1を基本としながら、所定の水溶性ポリマー(D)としてPEIのエチレンオキシド付加物に替えて、ジアリルアミンポリマー(実施例2)、アルデヒド変性PAM(実施例3)、ポリビニルイミダゾールのホモポリマー(PVI;実施例4)を夫々使用した例である。
実施例5〜7は実施例1を基本として夫々PEIのEO付加物の含有量やEO付加モル数(従って、重量平均分子量)を変えた例である。尚、実施例5は実施例1を基本としながらも、活性化工程を省略して、エッチング工程→吸着促進→触媒付与→無電解メッキの各工程を順次施した例である。
実施例8〜10実施例2を基本として夫々ジアリルアミンポリマーの重量平均分子量を変えた例(但し、実施例10はジアリルアミンとアクリルアミドの共重合体である)。 実施例11は実施例1を基本としてニッケル塩の含有量を変えた例、実施例12は実施例1を基本として還元剤の含有量を変えた例、実施例13は実施例1を基本として水溶性ポリマーにPEIのエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加物を用いた例である。
また、参考例1〜4は実施例1を基本としながら、所定の水溶性ポリマー(D)としてPEIのホモポリマー(実施例2)、ポリビニルピロリドン(PVP;実施例4)、ポリビニルアルコール(PVA;実施例5)、ポリアクリルアミド(PAM)のホモポリマー(実施例6)を夫々用いた例である。
また、上述のように、実施例14は無電解ニッケルメッキに替えて無電解ニッケル−コバルト合金メッキを行った実施例であり、エッチング処理をしてから、吸着促進→触媒付与→活性化→無電解メッキの各工程を順次経たもので、エッチング工程、吸着促進工程、触媒付与工程、活性化工程は上記実施例1を基本とする。
一方、下記の比較例1〜4のうち、比較例1は本発明の合成系の水溶性ポリマー(D)に替えてコロイド触媒液に天然由来の水溶性ポリマーを用いた例、比較例2は本発明の規定ポリマーから外れる合成系の水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール)を用いた例、比較例3は本発明の合成系の水溶性ポリマー(D)の含有量が本発明の規定範囲より少ない例、比較例4は同じく合成系の水溶性ポリマー(D)の含有量が本発明の規定範囲より多い例である。
(1)実施例1
本発明の無電解ニッケルメッキ方法は吸着促進→触媒付与→無電解メッキの各工程を順次施すことを基本とするが、本実施例1では、吸着促進工程の前に予めエッチング処理を付加するとともに、触媒付与工程と無電解メッキ工程の間に活性化処理を付加した。
従って、実施例1の無電解ニッケルメッキ方法は、エッチング→吸着促進→触媒付与→活性化→無電解メッキの各工程からなる。
即ち、先ず、予備処理として下記条件(p)でエッチング処理をし、次いで、条件(a)で吸着促進を行い、条件(b)で触媒付与を行い、条件(b-1)で活性化を行った後、条件(c)で無電解ニッケル−リンメッキを行った。
(p)エッチング処理工程
先ず、ABS樹脂基板(縦:45mm、横:50mm、板厚:3mm)をエッチング処理し、基板表面を粗面化して試料基板とした。
エッチング処理液の組成は次の通りである。
[エッチング処理液]
無水クロム酸 400g/L
98%硫酸 200g/L
[エッチング処理条件]
試料基板をエッチング処理液に68℃、10分の条件で浸漬し、純水で洗浄、乾燥した。
(a)吸着促進工程
次の組成で吸着促進剤の含有液を調製した。Mwは重量平均分子量である。
[吸着促進剤]
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体
(Mw:30,000)5g/L
ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル 1g/L
(b)触媒付与工程
ニッケル触媒液の調製については、先ず、ニッケル溶液と還元剤溶液を調製し、次いで、両溶液を混合してニッケルコロイド触媒液を調製した。
各液の調製条件は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として0.1モル/L) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO40モル、Mw:2,500) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
pH7.0に調整した30℃のニッケル溶液に還元剤溶液を滴下して撹拌し、ニッケルコロイド触媒液を得た。
(b-1)活性化工程
[活性化溶液]
98%硫酸 5mL/L
(c)無電解ニッケルメッキ工程
次の組成で無電解ニッケル‐リンメッキ液を建浴した。また、当該メッキ液は希硫酸もしくは水酸化ナトリウムでpH調整した。
[無電解ニッケルメッキ液]
硫酸ニッケル六水和物(Ni2+として) 0.1モル/L
次亜リン酸ナトリウム1水和物 30g/L
コハク酸 25.0g/L
残余 純水
pH(20℃) 4.6
(d)無電解ニッケル‐リンメッキにおける全処理条件
本実施例1の無電解ニッケル‐リンメッキは工程(p)→(a)→(b)→(b-1)→(c)からなり、各工程の処理条件は次の通りである。
[エッチング条件]
試料基板を前記(p)のエッチング処理液に68℃、10分の条件で浸漬し、純水で洗浄した。
[吸着促進条件]
エッチング処理した試料基板を前記(a)の吸着促進剤の含有液に40℃、2分の条件で浸漬し、純水で洗浄した。
[触媒付与条件]
吸着促進処理した基板を、前記(b)のニッケルコロイド触媒液に25℃、10分の条件で浸漬し、純水で洗浄した。
[活性化条件]
次いで、基板を前記(b-1)の活性化溶液に25℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した。
[無電解ニッケルメッキ条件]
その後、上記(c)の無電解ニッケルメッキ液中に90℃、20分の条件で浸漬して無電解メッキを施し、試料基板上にニッケル‐リン皮膜を形成した後、純水で洗浄し、乾燥した。
(0)基準例1
上記基準発明に基づいて、本発明の合成系の水溶性ポリマー(D)に替え、コロイド安定剤(C)(=グルタル酸)を触媒液に含有した例である。
即ち、触媒付与工程(b)では、可溶性ニッケル塩(A)と還元剤(B)とコロイド安定剤(C)を必須成分とするニッケルコロイド触媒液を用いており、上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、エッチング及び活性化を含めて、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
グルタル酸 40g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(2)参考例1
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、エッチング及び活性化を含めて(以下の実施例及び比較例も同じであり、後述の実施例、比較例ではエッチング及び活性化への言及は省略する)、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンのホモポリマー(Mw:800) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(3)実施例2
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体
(Mw:30,000)20g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(4)参考例2
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリビニルピロリドン(Mw:9,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(5)参考例3
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリビニルアルコールのホモポリマー
(Mw:1,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(6)参考例4
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
アクリルアミドのホモポリマー(Mw:10,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(7)実施例3
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
アルデヒド変性ポリアクリルアミド(Mw:10,000)50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(8)実施例4
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ビニルイミダゾールのホモポリマー(Mw:5,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(9)実施例5
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
但し、前述したように、実施例9では活性化工程(b-1)を省略して、エッチング→吸着促進→触媒付与→無電解メッキの各工程を順次行った。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO60モル、Mw:4,500) 30g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(10)実施例6
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO140モル、Mw:8,000) 30g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(11)実施例7
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO440モル、Mw:20,000) 10g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(12)実施例8
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体
(Mw:8,500) 35g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(13)実施例9
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体
(Mw:200,000) 8g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(14)実施例10
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
尚、本実施例14の触媒液に用いた水溶性ポリマーは、前述したように、ジアリルアミンとアクリルアミドの共重合体であり、性質上、ジアリルアミンポリマー(PA類)とポリアクリルアミド(PAM類)のいずれにも属する。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド
−アクリルアミド共重合体(Mw:10,000)30g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(15)実施例11
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.3モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO40モル、Mw:2,500) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(16)実施例12
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO40モル、Mw:2,500) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.5モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(17)実施例13
上記実施例1を基本として、ニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(b)触媒付与工程
ニッケルコロイド触媒液の調製は次の通りである。
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO・PO付加物
(EO40モル、PO40モル、Mw:5,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
(18)実施例14
上記実施例1を基本として、無電解ニッケル−コバルト合金メッキ液を次の組成で調製した以外は、吸着促進剤及びニッケルコロイド触媒液の調製方法、並びにエッチング処理、吸着促進、触媒付与、無電解メッキの各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
(c)無電解ニッケル−コバルト合金メッキ液の調製
[無電解ニッケル−コバルト合金メッキ液]
塩化ニッケル(Ni2+として) 1.5g/L
塩化コバルト(Co2+として) 1.5g/L
酒石酸ナトリウム 78g/L
塩酸ヒドラジン 68g/L
残余 純水
pH(20℃) 12.0
[メッキ条件]
メッキ温度:90℃
メッキ時間:20分
(19)比較例1
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液及びニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
即ち、当該比較例1では、ニッケルコロイド触媒液に本発明で規定する合成系の水溶性ポリマーに替えて、天然由来の水溶性ポリマー(ゼラチン)を含有した。
(b)ニッケルコロイド触媒液の調製
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+) 0.1モル/L
ゼラチン 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
但し、ニッケルコロイド粒子は生成したが、凝集・沈殿した。
(20)比較例2
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液及びニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
即ち、当該比較例2では、ニッケルコロイド触媒液に本発明で規定する合成系の水溶性ポリマーに替えて、規定から外れる水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール)を含有した。
(b)ニッケルコロイド触媒液の調製
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+) 0.1モル/L
ポリエチレングリコール(Mw:1,000) 50g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
但し、ニッケルコロイド粒子は生成したが、凝集・沈殿した。
(21)比較例3
上記実施例3を基本として、吸着促進剤の含有液及びニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例3と同じに設定した。
但し、当該比較例3では、ニッケルコロイド触媒液に本発明の合成系水溶性ポリマーを規定より少ない濃度で含有した。
(b)ニッケルコロイド触媒液の調製
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+) 0.1モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体
(Mw:30,000)0.3g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例3に同じ。
触媒液を調製した後、液は分解を始めたが、触媒液に浸漬した基板の一部には触媒核が付着したことにより、次の無電解メッキ工程では基板のごく一部にメッキ皮膜が析出した。
(22)比較例4
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液及びニッケルコロイド触媒液を次の組成で調製した以外は、ニッケルコロイド触媒液及び無電解ニッケルメッキ液の調製方法、並びに各工程の処理条件は実施例1と同じに設定した。
但し、当該比較例4では、ニッケルコロイド触媒液に本発明の合成系水溶性ポリマーを規定より多い濃度で含有した。
(b)ニッケルコロイド触媒液の調製
[ニッケル溶液]
硫酸ニッケル(Ni2+) 0.1モル/L
ポリエチレンイミンEO付加物
(EO40モル、Mw:2,500) 350g/L
[還元剤溶液]
水素化ホウ素ナトリウム 0.25モル/L
[ニッケルコロイド触媒液の調製条件]
実施例1に同じ。
触媒液は沈殿も分解することもなく、安定していた。
しかしながら、無電解メッキ工程ではニッケル皮膜は析出しなかった。
《触媒液の経時安定性試験例》
そこで、上記実施例1〜14、比較例1〜4、並びに参考例1〜4で建浴した各ニッケルコロイド触媒液について、下記の基準でコロイド安定性の優劣を評価した。
○:建浴後1ヶ月間沈殿、或いは分解が起こらなかった。
×:建浴後すぐに沈殿、或いは分解した。
《無電解メッキにより析出したニッケル及びニッケル合金皮膜の外観評価試験例》
次いで、上記実施例1〜14、比較例1〜4並びに参考例1〜4の各無電解メッキ方法で得られたニッケル又はニッケル合金の無電解皮膜について、下記の基準で皮膜外観の優劣を目視により評価した。
◎:メッキ皮膜にムラがなく均一であった。
○:メッキ皮膜に部分的にムラが認められた。
△:メッキ皮膜に一部未析出(メッキ欠け)が認められた。
×:メッキ皮膜が析出しなかった。
尚、析出皮膜の「ムラ」は、皮膜の緻密性や平滑性などに周囲と異なる部分があると認められる。皮膜の「ムラ」は皮膜の均一性とは別の観点である。
《ニッケルコロイド触媒液の経時安定性と皮膜外観についての試験結果》
下表は、上記コロイド触媒液の経時安定性と皮膜外観の評価試験の結果である。
経時安定性 皮膜外観 経時安定性 皮膜外観
基準例 ○ ◎
実施例1 ○ ◎ 比較例1 × ×
実施例2 ○ ◎ 比較例2 × ×
実施例3 ○ ◎ 比較例3 × △
実施例4 ○ ○ 比較例4 ○ ×
実施例5 ○ ◎
実施例6 ○ ◎
実施例7 ○ ◎
実施例8 ○ ◎
実施例9 ○ ○
実施例10 ○ ◎
実施例11 ○ ◎
実施例12 ○ ◎
実施例13 ○ ◎
実施例14 ○ ◎
参考例1 ○ ○
参考例2 ○ ○
参考例3 ○ ○
参考例4 ○ ○
《触媒液の経時安定性とメッキ皮膜外観の総合評価》
ニッケルコロイド触媒液として本発明の合成系の水溶性ポリマーに替えて、天然系のポリマーであるゼラチンを用いた比較例1では、触媒液の経時安定性に劣り、もって触媒液との接触後に非導電性基板に無電解メッキを施してもニッケル皮膜の析出はなかった。
また、合成系の水溶性ポリマーに属するが、本発明で規定される所定のポリマーとは異なるエチレングリコールを用いた比較例2では、やはり触媒液の経時安定性に劣り、もって無電解メッキにおいてニッケル皮膜の析出はなかった。これにより、触媒液を経時安定化させるには、ニッケル塩に還元剤を含有するとともに、合成系の水溶性ポリマーのうち、ポリエチレンイミン類、ポリアミン類、ポリアクリルアミド類などの本発明で規定する所定のポリマーを選択することが必要であると判断できる。
さらに、本発明の合成系の水溶性ポリマーを含有しても、比較例3のように、含有量が適正範囲より少ない場合には当然にコロイド触媒液の経時安定性に劣り、無電解メッキに際してもメッキ欠けが認められた。
逆に、合成系の水溶性ポリマーが適正範囲を越える比較例4では、コロイド触媒液は安定であるが、無電解メッキ工程ではニッケル皮膜の析出はなかった。これは、コロイド系が過剰に安定し、活性が失われてしまうことが理由と推定される。
これに対して、先ず、吸着促進の予備処理をした後、ニッケル塩と還元剤と所定のコロイド安定剤を含む触媒液で触媒付与処理をし、次いで無電解ニッケルメッキを施した冒述の基準発明に基づく基準例では、触媒液の経時安定性の評価は良好(○)であり、無電解メッキで析出するニッケル皮膜の評価は◎であり、ムラがなく均一性に優れていた。
次いで、吸着促進の予備処理をした後、上記基準例のコロイド安定剤に替えて所定の水溶性ポリマーを含む触媒液で触媒付与処理をし、無電解ニッケルメッキを施した実施例1〜14では、触媒液の経時安定性の評価は上記基準例と同様にいずれも良好で、無電解メッキで析出するニッケル皮膜の評価は◎〜○であり、概ねムラがなく均一性に優れていた。
そこで、これら実施例1〜14について順次考察する。
先ず、実施例1〜14を上記比較例1に対比すると、水溶性ポリマーを含む触媒液で処理した後、無電解メッキでムラなく均一なニッケル皮膜を得るためには、天然系の水溶性ポリマーではなく、適正に選択された合成系の水溶性ポリマーを選択することが重要であると判断できる。
また、実施例1〜14を比較例2に対比すると、ムラがなく均一性に優れたニッケル皮膜を得るためには、合成系の水溶性ポリマーから任意に選択すれば良いというだけでは足りず、合成系ポリマー群の中から適正なポリマーを選択することの必要性が判断できる。
さらに、実施例1〜14を比較例3〜4に対比すると、ムラがなく均一性に優れたニッケル皮膜を得るためには、適正な合成系の水溶性ポリマーを選択することに加え、触媒液に対するポリマーの含有量を適正範囲に調整することの必要性が判断できる。
一方、無電解ニッケル−コバルト合金メッキを施した実施例14によれば、無電解皮膜がニッケル皮膜である実施例1〜13と同じく、無電解メッキで析出する皮膜がニッケル合金皮膜の場合であっても、均一でムラのない皮膜を形成できた。
以下、実施例1〜14並びに参考例1〜4について詳細に検討する。その場合、実施例1を基本として他の実施例の評価を対比的に説明する。
先ず、その基本の実施例1はカチオン系界面活性剤であるジアリルアミンポリマーの4級アンモニウム塩を含む吸着促進剤で非導電性基板を予備処理し、硫酸ニッケルをニッケル塩とし、水素化ホウ素化合物を還元剤とし、水溶性ポリマーにPEIのEO付加物を選択した触媒液で触媒付与した後、無電解ニッケルメッキした例であるが、触媒液の経時安定性は良好で、建浴後1ケ月経過しても沈殿が生じたり、分解することはなく、また、無電解メッキで得られたニッケル皮膜は均一で析出ムラも認められなかった。即ち、コロイド触媒液の経時安定性とニッケルの皮膜外観の評価は基準例と同様に良好であった。
これに対して、参考例1はPEIのホモポリマーを用いた例であるが、触媒液の経時安定性の評価は実施例1に同じであったが、ニッケル皮膜にムラが認められ、ニッケルの皮膜外観の評価は実施例1に準じた結果であった。即ち、水溶性ポリマーにPEIを用いる場合、PEIのホモポリマーよりPEIのEO付加物を選択した方がニッケル皮膜の均一性が向上することが分かる。
実施例1を基本として、水溶性ポリマーをPEIのEO付加物に替えてアルデヒド変性ポリアクリルアミドを用いた実施例3では、実施例1と同じくニッケルの皮膜外観の評価は◎であった。これに対して、ポリアクリルアミドのホモポリマーを用いた参考例4では、触媒液の経時安定性の評価は実施例1に同じであったが、ニッケル皮膜にムラが認められ、ニッケルの皮膜外観の評価は上記実施例3に準じた結果であった。従って、上記PEIの場合と同じく、水溶性ポリマーにアクリルアミドを用いる場合、アクリルアミドのホモポリマーよりアクリルアミドのアルデヒド変性物を選択した方が、ニッケル皮膜の均一性が増すことが分かる。
また、実施例1を基本として、水溶性ポリマーをPEIのEO付加物に替えてジアリルアミンポリマーを用いた実施例2では、実施例1と同じくニッケルの皮膜外観の評価は◎であった。
一方、実施例1を基本として、水溶性ポリマーにPEIのEO付加物ではなく、ポリビニルピロリドンを用いた参考例2、ポリビニルアルコールを用いた参考例3、ポリビニルイミダゾールを用いた実施例8では、ニッケルの皮膜外観の各評価は○であった。
実施例1を基本として、PEIのEO付加物のEOの付加モル数を順次増し、触媒液への含有量を低減した実施例5〜7では、共にニッケルの皮膜外観の各評価は◎であり、特に、含有量を実施例1より低減した実施例7(50g/L→10g/L)においても、皮膜外観の評価は◎であった。また、実施例1を基本として、PEIにEO及びプロピレンオキシド(PO)を付加した実施例13(含有量は実施例1と同じで、重量平均分子量Mwは実施例1の2倍(Mw=2500→5000))も同様に◎の評価であった。
この場合、前述したように、実施例5は活性化工程を省略した例であるが、ニッケルの皮膜外観の評価は実施例1と同じ◎であり、触媒付与後に活性化処理を施さず、直ちに無電解メッキを行っても、皮膜外観は実施例1と遜色がなかった。これにより、活性化処理を付加せず、本発明の必須工程である吸着促進、触媒付与及び無電解メッキを適正に行うことによっても、均一でムラのない皮膜が得られることが判断できる。
実施例2を基本として、ジアリルアミンポリマーの重量平均分子量を減少させ、含有量を増した実施例8、10では、共にニッケルの皮膜外観の各評価は◎であったが(実施例8、10参照)、当該ジアリルアミンポリマーの含有量を適正範囲内で低減し、重量平均分子量を増した実施例9(含有量=20g/L→8g/L、Mw=3万→20万)では皮膜外観の評価は○であった。
実施例1を基本として、ニッケル塩を増量した実施例11(0.1モル/L→0.3モル/L)、或いは還元剤の含有量を増量した実施例12(0.25モル/L→0.5モル/L)も実施例1と同じくニッケルの皮膜外観の各評価は◎であった。
他方、実施例1を基本として、無電解メッキ工程をニッケル皮膜からニッケル−コバルト合金皮膜に変えた実施例14では、触媒液の水溶性ポリマーがPEIのEO付加物で共通することから、ニッケル皮膜の場合と同じく、ニッケル合金皮膜の外観評価は◎であった。

Claims (6)

  1. 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキを施す非導電性基板に接触させて触媒付与を行うためのニッケルコロイド触媒液において、
    上記触媒液の必須含有成分が、
    (A)可溶性ニッケル塩と、
    (B)還元剤と、
    (D)ポリエチレンイミンのアルキレンオキシド付加物からなるポリエチレンイミン類(PEI類)、ジアリルアミンポリマーからなるポリアミン類(PA類)、アルデヒド変性ポリアクリルアミドからなるポリアクリルアミド類(PAM類)、ポリビニルイミダゾール類(PVI類)から選ばれた合成系の水溶性ポリマーであり、
    上記成分(D)を成分(A)及び成分(B)のいずれかに共存させた状態で、成分(A)と成分(B)を混合してなる触媒液であって、
    上記水溶性ポリマー(D)を触媒液に対して0.5〜300g/L含有することを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液。
  2. 還元剤(B)が、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸類、アルデヒド類、アスコルビン酸類、ヒドラジン類、多価フェノール類、多価ナフトール類、フェノールスルホン酸類、ナフトールスルホン酸類、スルフィン酸類、還元糖類よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液。
  3. (a)ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
    (b)請求項1又は2のニッケルコロイド触媒液に吸着促進された非導電性基板を浸漬して、基板表面上にニッケルコロイド粒子を吸着させる触媒付与工程と、
    (c)触媒付与された上記基板上に無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ液を用いてニッケル又はニッケル合金皮膜を形成する無電解メッキ工程
    とからなることを特徴とする無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法。
  4. 先ず、非導電性基板にエッチング処理液を接触させて、当該基板表面を粗面化するエッチング処理工程(p)を施すとともに、
    当該非導電性基板に対して、上記エッチング処理工程(p)の次に吸着促進工程(a)を施し、その後、触媒付与工程(b)及び無電解メッキ工程(c)を順次施すことを特徴とする請求項3に記載の無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法。
  5. 工程(a)の吸着促進剤が、カチオン系界面活性剤及び/又は両性界面活性剤であることを特徴とする請求項3又は4に記載の無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の無電解メッキ方法により、非導電性基板上に無電解ニッケル又はニッケル合金皮膜を形成することを特徴とする非導電性基板の製造方法。
JP2020078672A 2020-04-27 2020-04-27 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法 Active JP6843455B1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020078672A JP6843455B1 (ja) 2020-04-27 2020-04-27 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法
PCT/JP2021/015190 WO2021220788A1 (ja) 2020-04-27 2021-04-12 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液、無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法、及びニッケル又はニッケル合金メッキ基板の製造方法
TW110114879A TW202140852A (zh) 2020-04-27 2021-04-26 化學鍍鎳或鎳合金用鎳膠體催化液、化學鍍鎳或鎳合金方法、以及鍍鎳或鎳合金基板的製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020078672A JP6843455B1 (ja) 2020-04-27 2020-04-27 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6843455B1 true JP6843455B1 (ja) 2021-03-17
JP2021172862A JP2021172862A (ja) 2021-11-01

Family

ID=74860871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020078672A Active JP6843455B1 (ja) 2020-04-27 2020-04-27 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6843455B1 (ja)
TW (1) TW202140852A (ja)
WO (1) WO2021220788A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7220494B1 (ja) 2022-08-26 2023-02-10 石原ケミカル株式会社 金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115322014B (zh) * 2022-09-14 2023-04-11 东华大学 含有金属涂层的陶瓷基底及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2736666B2 (ja) * 1988-12-29 1998-04-02 戸田工業株式会社 無電解めっき用パラジウムヒドロゾル触媒及びその製造方法
JP4679716B2 (ja) * 2000-12-08 2011-04-27 日揮触媒化成株式会社 金属コロイド溶液の製造方法
JP6047711B2 (ja) * 2012-02-08 2016-12-21 石原ケミカル株式会社 無電解ニッケル及びニッケル合金メッキ方法、並びに当該メッキ用の前処理液
JP6201153B2 (ja) * 2014-09-11 2017-09-27 石原ケミカル株式会社 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法
JP6209770B2 (ja) * 2015-02-19 2017-10-11 石原ケミカル株式会社 無電解銅メッキ用の銅コロイド触媒液並びに無電解銅メッキ方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7220494B1 (ja) 2022-08-26 2023-02-10 石原ケミカル株式会社 金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法
JP2024031708A (ja) * 2022-08-26 2024-03-07 石原ケミカル株式会社 金含有メッキ液中の金濃度測定装置並びに測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021172862A (ja) 2021-11-01
WO2021220788A1 (ja) 2021-11-04
TW202140852A (zh) 2021-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI621736B (zh) 化學鍍鎳或鎳合金用鎳膠體催化劑液及化學鍍鎳或鎳合金方法
JP6145681B2 (ja) 無電解銅メッキ用の水系銅コロイド触媒液並びに無電解銅メッキ方法
TWI684673B (zh) 化學鍍銅用之銅膠體催化溶液及化學鍍銅方法
US9228262B2 (en) Plating catalyst and method
JP6047713B2 (ja) 無電解銅メッキ方法
KR102322950B1 (ko) 무전해 구리 도금용의 구리 콜로이드 촉매액, 무전해 구리 도금 방법, 및 구리 도금 기판의 제조방법
JP6843455B1 (ja) 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法
JP6858425B1 (ja) 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法
JP6268379B2 (ja) 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ用のニッケルコロイド触媒液並びに無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法
JP6735981B2 (ja) 無電解銅メッキ方法及び当該方法を用いたプリント配線板の製造方法
JP2023008598A (ja) 無電解ニッケル又はニッケル合金メッキ方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201102

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201102

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6843455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250