JP6842893B2 - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体に形成された前後方向に延びる拡散溝の潰れが抑制されるパンツタイプ使い捨ておむつに関する。
パンツタイプ使い捨ておむつは、ウエスト開口及び一対の脚開口を有し、前側のウエスト開口の縁から後側のウエスト開口の縁にわたる外装体と、この外装体における少なくとも股間部に設けられた、吸収体を含む内装体と、外装体における前側の両側部及び後側の両側部を接合するサイドシール部とを有する構造が一般的となっている。
また、パンツタイプ使い捨ておむつの一形態として、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部を有するトランクスタイプ(一分丈形状又はボクサータイプとも呼ばれる)使い捨ておむつも知られている。脚筒部の構造が簡素なトランクスタイプ使い捨ておむつとしては、外装体の股間部に、吸収体の外接矩形よりも幅方向一方側及び他方側にそれぞれ延び出た一対の内腿接触部分を有し、これら内腿接触部分を含む、脚開口の縁に沿う部分が、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部となっているものが知られている(例えば特許文献1〜5参照)。
パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装体に、種々の弾性部材を伸長状態で固定することが行われている。例えば、サイドシール部と対応する胴周り領域のうちウエスト部及びウエスト下方部に設けられた幅方向に沿う細長状のウエスト弾性部材及びウエスト下方部弾性部材のほか、外装体の前後両側に、一方のサイドシール部から脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の脚開口に向かい、他方の脚開口に沿って他方のサイドシール部に至るパターンで取り付けられた、前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材は、パンツタイプ使い捨ておむつのフィット性向上に欠かせないものとなっている。
ただし、外装体における内装体の接合領域を横切るように弾性部材を設けると、吸収体が幅方向に収縮することにより、吸収体に不規則な凹凸が形成され、ごわつきや漏れの原因になるため、現在では、内装体の接合領域は非伸縮領域とすることが一般的である。
他方、パンツタイプ使い捨ておむつにおいても、他の吸収性物品と同様に、吸収体の幅方向中間に、前後方向に延びる拡散溝を設けることが行われている。拡散溝は、股間部に***された尿を前後方向に拡散させるものであるため、通常、一方の脚開口の縁と他方の脚開口の縁との間の領域である中間領域よりも前後両側に延びている。
しかしながら、中間領域は装着者の両脚間に挟まれる部分であるため、装着時に吸収体に設けられた拡散溝が幅方向中央側に向かう圧縮作用により潰れて、本来の拡散性能を発揮できないおそれがあった。
特開2006−230920号公報 特開2007−061335号公報 特開2010−82133号公報 特開2010−227505号公報 特許5208965号公報 特許4439150号公報
そこで本発明の主たる課題は、吸収体に形成された前後方向に延びる拡散溝の潰れが抑制されるパンツタイプ使い捨ておむつを提供することにある。
上記課題を解決した本発明の代表的態様は以下のとおりである。
<第1の態様>
ウエスト開口及び一対の脚開口を有し、前側のウエスト開口の縁から後側のウエスト開口の縁にわたる外装体と、この外装体における少なくとも股間部に設けられた、吸収体を含む内装体と、外装体における前側の両側部及び後側の両側部を接合するサイドシール部とを有し、
前記外装体の前後少なくとも一方側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の脚周り弾性部材を有しており、
前記吸収体は、一方の前記脚開口の縁と他方の前記脚開口の縁との間の領域である中間領域よりも前後両側に延びる拡散溝を有している、
パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記脚周り弾性部材は、前記幅方向両側のサイドシール部から少なくとも前記吸収体の側部と重なる部分まで連続するとともに、前記拡散溝と重なる部分では切断されており、前記外装体における前記拡散溝と重なる部分は非伸縮領域となっている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本態様によれば、脚周り弾性部材の収縮力が拡散溝を幅方向両側に広げるように作用するとともに、拡散溝と重なる部分は非伸縮領域とされているため弾性部材により潰れることがないため、拡散溝の潰れが効果的に抑制されるようになる。なお、他の弾性部材、例えば後述するウエスト部及びウエスト下方部に設けられた幅方向に沿う直線状に配置された細長状のウエスト弾性部材及びウエスト下方部弾性部材を利用することも考えられるが、サイドシール部と対応する胴周り領域の弾性部材は中間領域を通らないため、両脚の間に挟まれる部分である中間領域における拡散溝の潰れを防止することはできない。また、中間領域にウエスト下方部弾性部材が設けられることもあるが、このウエスト下方部弾性部材は一端がサイドシール部ではなく脚開口に位置するため、これを利用しても拡散溝の潰れを抑制することはできない。
<第2の態様>
前記外装体の股間部が、前記吸収体の外接矩形よりも幅方向一方側及び他方側にそれぞれ延び出た一対の内腿接触部分を有し、これら内腿接触部分を含む、前記脚開口の縁に沿う部分が、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部となっている、トランクスタイプ使い捨ておむつである、
第1の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
特に、本態様のようなトランクスタイプ使い捨ておむつにおける脚周り弾性部材の場合、収縮方向と幅方向とのなす角が浅くなるため、収縮力の幅方向成分が大きくなり、拡散溝の潰れをより効果的に防止できる。
<第3の態様>
前記脚周り弾性部材として、前記外装体の前側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の前脚周り弾性部材を有しており、
前記脚周り弾性部材として、前記外装体の後側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の後脚周り弾性部材を有しており、
前記中間領域の幅方向両側で、前記前脚周り弾性部材の少なくとも一本と、前記後脚周り弾性部材の少なくとも一本とが交差するパターンで、前記前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材が取り付けられている、
第1又は2の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このようなパターンで前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性を設け、その両方の収縮力が合わさって拡散溝を幅方向両側に広げるように作用させると、拡散溝の潰れ防止効果がより一層のものとなる。
<第4の態様>
前記前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材がその本数及び配置に関して前後対称配置で設けられている、
第3の態様のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような前後対称配置により、前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材の収縮力の縦方向成分が相殺されるため、吸収体におけるスリットの両側に対して特にバランスよく幅方向の力が作用し、スリットの潰れ防止効果がより一層のものとなる。
以上のとおり、本発明によれば、吸収体に形成された前後方向に延びる拡散溝の潰れが抑制されるパンツタイプ使い捨ておむつとなる、等の利点がもたらされる。
展開状態のトランクスタイプ使い捨ておむつの平面図(内面側)である。 展開状態のトランクスタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 内装体の平面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の2−2断面図である。 図1の3−3断面図である。 トランクスタイプ使い捨ておむつの装着状態の前方斜め下から見た斜視図である。 弾性部材のカットパターンを示す平面図である。 接着剤塗布パターンを示す平面図である。 図2の要部拡大平面図である。 他の形態の要部拡大平面図である。 脚周り弾性部材の他のパターンを示す平面図である。 図12の要部拡大図である。 図13の要部拡大図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(内面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 展開状態のトランクスタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 展開状態のトランクスタイプ使い捨ておむつの要部拡大平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図中の点模様部分はホットメルト接着剤等の接合手段を示している。
図1〜図10はトランクスタイプ使い捨ておむつを示している。このトランクスタイプ使い捨ておむつ(以下、単におむつともいう。)は、ウエスト開口及び一対の脚開口を有し、前身頃Fのウエスト開口の縁から後身頃Bのウエスト開口の縁にわたる外装体20と、この外装体20における少なくとも股間部28に設けられた、吸収体13を含む内装体10と、外装体20における前側の両側部及び後側の両側部を接合するサイドシール部21とを有するものである。また、外装体20の股間部28は、吸収体13の外接矩形(展開状態の平面視で吸収体13に外接する仮想矩形を意味し、本形態では、吸収体13の外接矩形の一方の対辺は内装体10の両側縁にほぼ等しい)よりも幅方向一方側及び他方側にそれぞれ延び出た一対の内腿接触部分31を有し、これら内腿接触部分31を含む、脚開口の縁29に沿う部分が、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部30となっている。製造に際しては、外装体20に対して内装体10がホットメルト接着剤などの接合手段によって接合された後に、内装体10及び外装体20が前身頃F及び後身頃Bの境界である前後方向(縦方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に熱溶着又はホットメルト接着剤などによって接合されてサイドシール部21が形成されることによって、ウエスト開口及び一対の脚開口が形成されたトランクスタイプ使い捨ておむつとなる。
(内装体の構造例)
内装体10は、図3〜図6に示すように、不織布などからなる液透過性のトップシート11と、ポリエチレン等からなる液不透過性シート12との間に、吸収体13を介在させた構造を有しており、トップシート11を透過した***液を吸収保持するものである。内装体10の平面形状は特に限定されないが、図示形態のようにほぼ長方形とすることが一般的である。
吸収体13の表側を覆い、肌当接面を形成するトップシート11としては、有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。トップシート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。図示形態では、トップシート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在しているが、これに限定されるものではない。
吸収体13の裏側を覆う液不透過性シート12は、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートとしては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを挙げることができる。
液不透過性シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。図示形態では、液不透過性シート12は、トップシート11とともに吸収体13の幅方向両側で裏側に折り返されているが、これに限定されるものではない。
吸収体13としては、公知のもの、例えばパルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。この吸収体13は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シート14によって包装することができる。
吸収体13の全体形状は、股間部28を含む前後方向範囲にその前後両側よりも幅の狭い括れ部13Nを有するほぼ砂時計状に形成されているが、長方形状等、適宜の形状とすることができる。括れ部13Nの寸法は適宜定めることができるが、括れ部13Nの前後方向長さはおむつ全長の20〜50%程度とすることができ、その最も狭い部分13mの幅は吸収体13の全幅の40〜60%程度とすることができる。このような括れ部13Nを有する場合において、内装体10の平面形状がほぼ長方形とされていると、内装体10における吸収体13の括れ部13Nと対応する部分に、吸収体13を有しない余り部分が形成される。
図1、図3〜図5に示すように、吸収体13における幅方向中間部に、前後方向に延びる拡散溝17を有していると、尿の前後方向の拡散性が向上するため好ましい。尿の拡散性の観点から、拡散溝は、一方の脚開口の縁と他方の脚開口の縁との間の領域である中間領域よりも前後両側に延びている。拡散溝17は、幅方向中央に一本のみとしてもよいが、幅方向に間隔を空けて二本設けることもできる。拡散溝17は、図示形態では直線状に延びているが、曲線状に延びていても良い。
拡散溝17は図示形態のように吸収体13を厚み方向に貫通するスリットであることが好ましいが、吸収体13の表裏少なくとも一方側に設けられた、厚み方向に貫通しない凹部であっても良い。吸収体13に凹部を形成する場合、凹部の形成位置の目付けを周囲よりも減らすことにより形成するほか、凹部の形成位置をエンボス加工により圧縮して形成することもできる。
拡散溝形成領域は、吸収体13の幅方向中間部に設けられる限り、その位置は限定されないが、通常は幅方向中央が望ましく、その幅(一本の場合は拡散溝の幅17d)は吸収体13の全幅13wの5〜20%とすることが望ましい。また、拡散溝17の前後方向長さ17Lは適宜定めることができ、例えば吸収体13の全長の30〜70%程度とすることができる。
内装体10の両側部には脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、図5及び図6に示されるように、内装体10の裏面の側部に固定された固定部と、この固定部から内装体10の側方を経て内装体10の表面の側部まで延在する本体部と、本体部の前後端部が倒伏状態で内装体10の表面の側部に固定されて形成された倒伏部分と、この倒伏部分間が非固定とされて形成された自由部分とが、折返しによって二重としたギャザーシート15により形成されている。ギャザーシート15としては撥水性とされた不織布が好適に用いられる。
また、二重のギャザーシート15の間には、自由部分の先端部等に細長状のギャザー弾性部材16が配設されている。ギャザー弾性部材16は、製品状態において図5に二点鎖線で示すように、弾性伸縮力により自由部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
ギャザー弾性部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコーン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、伸長率は150〜350%、間隔は10.0mm以下として配設するのがよい。なお、ギャザー弾性部材16としては、図示形態のような糸状の他、ある程度の幅を有するテープ状のものを用いることもできる。
ギャザーシート15に用いる不織布は特に限定されるものではなく、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維からなるものとすることができ、また、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法により製造することができる。特に、ギャザーシート15としては、尿などの透過を防止するために、シリコーン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロライド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(外装体の構造例)
外装体20には、図4にも示されるように、伸縮性を有する付与するための各種弾性部材24〜27が配設されており、少なくとも弾性部材を有する領域(図示形態は全領域)は複数のシート層を有しており、これらシート層の間に弾性部材24〜27が挟まれている。複数のシート層は、各一枚のシート材により形成するほか、一枚のシート材を折り返して形成することもできる。図示形態の外装体20は、それぞれ不織布等からなる押えシート20A及びバックシート20Bからなる2層構造とされ、押えシート20Aとバックシート20Bとの間、及びバックシート20Bをウエスト開口縁で内面側に折り返してなる折り返し部分20Cの不織布間に各種弾性部材24〜27が配設され、伸縮性が付与されている。
外装体20は、前後方向LDの中間が括れたほぼ砂時計形状となっており、この括れの両側縁がそれぞれ脚開口の縁29となっている。そして、前述のとおり、外装体20の股間部22には、吸収体13の外接矩形よりも幅方向WDの一方側及び他方側にそれぞれ延び出た一対の内腿接触部分31を有し、これら内腿接触部分31を含む、脚開口の縁29に沿う部分が、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部30となる。内腿接触部分31の寸法は脚筒部30の長さに応じて適宜定めれば良いが、通常の場合、外装体20の最も幅の狭い部分における内腿接触部分31の幅31xは、おむつ全長のYの1〜5%程度とすることが好ましい。また、図18に示すように、前身頃Fにおいては、脚開口の縁29上の最も幅方向中央側に位置する仮想点P1から、幅方向に対して20度の角度θ1で、幅方向外側かつウエスト側に向かう仮想直線L1を引いたとき、この仮想直線L1と、サイドシール部21を有する前後方向範囲における外装体20の側縁との交点P2を有するのが好ましく、この交点P2から脚開口の縁29までの前後方向間隔30fは、外装体20の最も幅の狭い部分における内腿接触部分31の幅31x以上であることが好ましく、ほぼ同じであることが好ましい。一方、後身頃Bにおいては、脚開口の縁29上の最も幅方向中央側に位置する仮想点P1から、幅方向に対して30度の角度θ2で、幅方向外側かつウエスト側に向かう仮想直線L2を引いたとき、この仮想直線L2と、サイドシール部21を有する前後方向範囲における外装体20の側縁との交点P3を有するのが好ましく、この交点P3から脚開口の縁29までの前後方向間隔30bは、外装体20の最も幅の狭い部分における内腿接触部分31の幅31x以下であっても、以上であってもよい。
図示形態の外装体20では、前身頃F及び後身頃Bのそれぞれにおいて、ウエスト開口近傍23に幅方向WDに沿って配置されたウエスト弾性部材24と、ウエスト弾性部材24より脚開口側に幅方向WDに沿って配置されたウエスト下方部弾性部材25と、一方のサイドシール部21から脚開口の縁29に沿って幅方向WD中央に向かい、幅方向WD中央を横断して他方の脚開口に向かい、他方の脚開口の縁29に沿って他方のサイドシール部21に至るパターンで湾曲しつつ延在する、互いに交差することなく間隔をおいて配置された複数本の前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26を備えている。これら、弾性部材24〜27は、それぞれその延在方向に沿って所定の伸長率で伸長された状態で固定され、固定時の伸長状態と自然長状態との間で外装体20とともに伸縮するようになっている。なお、本外装体20では、脚開口の縁29に沿って前身頃Fのサイドシール部21から後身頃Bのサイドシール部21まで一本で連続する、脚周り弾性部材は設けられていない。
ウエスト弾性部材24は、前身頃Fと後身頃Bとが接合されたサイドシール部21の前後方向範囲のうち、ウエスト開口近傍23に縦方向に間隔をおいて配置された複数本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、おむつのウエスト開口の近傍23を締め付けてフィットさせるためのものである。このウエスト弾性部材24は、図示例では複数本の糸ゴムを用いたが、これに代えて例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。また、図示形態のウエスト弾性部材24は、ウエスト部におけるバックシート20Bの折り返し部分20Cの不織布間に挟持されているが、押えシート20Aとバックシート20Bとの間に挟持しても良い。
ウエスト下方部弾性部材25は、サイドシール部21を有する前後方向範囲のうち、ウエスト弾性部材24より脚開口側の範囲に、縦方向に間隔をおいて配置された複数本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、おむつの胴周り領域のうちウエスト開口近傍23を除くほぼ全体を締め付けてフィットさせるためのものである。なお、ウエスト弾性部材24とウエスト下方部弾性部材25との境界は、弾性部材の太さや伸長率等、伸縮特性が変化する位置にあるか、又は伸縮特性が変化しない場合には内装体10のウエスト側の縁に位置する。ウエスト下方部弾性部材25は、図示形態のように股間部28には設けないことが望ましく、また、中間領域22の前後両側には図示形態のように設けることもできるが、設けなくてもよい。
後身頃Bの外装体20において、ウエスト下方部弾性部材25とは別に配設された後脚周り弾性部材26は、糸ゴム等の細長状弾性部材であり、少なくとも一本、好ましくは複数本が後身頃Bの脚筒部30を通る所定の曲線に沿って配置されている。後脚周り弾性部材26は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、これら後脚周り弾性部材26は互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この後脚周り弾性部材26群は、弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、後身頃Bの脚筒部30を含む所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは4本以上配置される。
前身頃Fの外装体20において、ウエスト下方部弾性部材群25とは別に配設された前脚周り弾性部材27は糸ゴム等の細長状弾性部材であり、少なくとも一本、好ましくは複数本が前身頃Fの脚筒部30を通る所定の曲線に沿って配置されている。前脚周り弾性部材27は、一本であっても良いが複数本であるのが好ましく、図示例では5本の糸ゴム等の細長状弾性部材であり、これら前脚周り弾性部材27は、互いに交差することなく、間隔をおいて配置されている。この前脚周り弾性部材27群も、弾性部材を間隔を密にして実質的に一束として配置されるのではなく、前身頃Fの脚筒部30を含む所定の伸縮ゾーンを形成するように3〜20mm、好ましくは6〜16mm程度の間隔を空けて、3本以上、好ましくは4本以上配置される。前脚周り弾性部材27の本数は後脚周り弾性部材26の本数と同じとするのが好ましいが、必要時応じて異なる本数とすることもできる。
前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26はその全体が湾曲していなくても良く、部分的に直線状の部分を有していてもよい。前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26はいずれか一方のみを設けるだけでもよい。
前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の取り付け方法としては、例えば特開平4−28363号公報や、特開平11−332913号公報記載の技術を採用することができる。
図10に示すように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は、一方の脚開口の縁29と他方の脚開口の縁29との間の領域である中間領域22の幅方向両側で、前脚周り弾性部材27の少なくとも一本と、後脚周り弾性部材26の少なくとも一本とが交差するパターンで取り付けられていると好ましい。これにより、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が交差して脚開口に沿って実質的に連続し、脚筒部30の周方向全体にわたる伸縮性が付加される。前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差本数は、図2に示す形態のように前後一本ずつとするほか、図12に示す形態のようにすべての前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が交差する形態としてもよい。
最も脚開口の縁29側に位置する前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1は、括れ部13Nの最も幅が狭い部分13mと幅方向WDの位置が同じか又はより幅方向WDの中央側に位置しており、かつ股間部28には、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26以外の弾性部材を有しないのは一つの好ましい形態である。これによって、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の収縮力が内腿接触部分31を幅方向WDの中央側に引き寄せにくくなり、内腿接触部分31の丈の短縮化を抑制することができ、もって装着感の悪化や、隙間発生を防止することができる。
特に、脚開口の縁29と最も脚開口の縁29に近い弾性部材との間隔が狭いと、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1は脚開口の縁29に近くなりやすく、吸収体13における括れ部13Nの最も幅が狭い部分よりも幅方向WDの中央側に位置させることが困難となる。よって、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は、脚開口の縁29の接線と直交する方向における、脚開口の縁29と最も脚開口の縁29に近い弾性部材との間隔29eが10mm以上であると好ましく、特に股間部28では10〜50mmであると好ましい。
図8に示すように、ウエスト下方部弾性部材25及び前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は、製造時に外装体20に対して連続的に固定された後に、内装体接合部18と重なる部分の一部又は全部が、所定の切断パターンCPで細かく切断されて伸縮しない非伸縮領域19(つまり、図8の切断パターンCPと重なる部分)となり、この非伸縮領域19より側方に延在する部分が伸縮領域(つまり、図8の切断パターンCPより側方の、ウエスト下方部弾性部材25及び前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が連続的に残された部分)となっていてもよい。この場合、ウエスト下方部弾性部材25及び前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は、一方側のサイドシール部21から内装体10を横切って他方(反対)側のサイドシール部21まで連続的に設けた後に、内装体接合部18と重なる部分の一部又は全部が、細かく切断される。これにより、内装体10(特に吸収体13)の幅方向の不必要な収縮を防止することができる。
特に、吸収体13に拡散溝17を有する本形態では、図2及び図10に示すように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の少なくとも一方は、幅方向WDの両側のサイドシール部21から少なくとも吸収体13の側部と重なる部分まで連続し、拡散溝17と重なる部分では切断され、外装体20における拡散溝17と重なる部分は非伸縮領域19となっている。特に、図示形態のように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の少なくとも一方は、吸収体13における側縁と拡散溝17との間の領域における拡散溝17側の端部まで連続し、拡散溝17と重なる部分では切断され、外装体20における拡散溝17重なる部分は非伸縮領域19となっているとより好ましい。装着時、股間部28では吸収体13が両脚に挟まれて幅が縮小するが、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の少なくとも一方が吸収体13の側部まで延び、かつ拡散溝17と重なる部分では切断されていると、その弾性部材の収縮力が拡散溝17を幅方向両側に広げるように作用し、拡散溝17の潰れが防止される。特に、図示形態のようなトランクスタイプ使い捨ておむつにおける前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の場合、収縮方向と幅方向WDとのなす角が浅くなるため、収縮力の幅方向成分が大きくなり、拡散溝17の潰れをより効果的に防止できる。
なお、他の弾性部材、例えばウエスト弾性部材24及びウエスト下方部弾性部材25を利用することも考えられるが、サイドシール部21と対応する胴周り領域の弾性部材24,25は中間領域22を通らないため、両脚の間に挟まれる部分である中間領域22における拡散溝17の潰れを防止することはできない。また、中間領域22にウエスト下方部弾性部材25が設けられることもあるが、このウエスト下方部弾性部材25は一端がサイドシール部21ではなく脚開口に位置するため、これを利用しても拡散溝17の潰れを抑制することはできない。
前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26により拡散溝17の潰れを防止する場合、図示しないが、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26がその本数及び配置に関して前後対称配置で設けられていると、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の収縮力の縦方向成分が相殺されるため、吸収体13における拡散溝17の両側に対してバランスよく幅方向WDの力が作用し、拡散溝17の潰れ防止効果がより一層のものとなる。
中間領域22の幅方向両側で、前脚周り弾性部材27の少なくとも一本と、後脚周り弾性部材26の少なくとも一本とが交差する(繋がる)形態とする場合、交差位置よりも幅方向中央側で前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26を切断する。中間領域22の幅方向WDの両側で、複数本の前脚周り弾性部材27の群と、複数本の後脚周り弾性部材26の群とが交差する形態とする場合、図17に示すように、前脚周り弾性部材27の群における弾性部材の相互間隔及び後脚周り弾性部材26の群における弾性部材の相互間隔を、幅方向中央側に向かうにつれて狭くすると、多少切断位置がずれたり、切断した弾性部材が固定されずに伸縮方向に移動したりしても、いずれかの前脚周り弾性部材27と、いずれかの後脚周り弾性部材26とが交差して、脚開口の縁29に沿って前身頃Fのサイドシール部21から後身頃Bのサイドシール部21まで前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の連続性が残りやすくなるため好ましい。
弾性部材24〜27を切断し非伸縮領域を形成する方法としては、例えば特開2002−35029号公報、特開2002−178428号公報及び特開2002-273808号公報記載の技術を採用することができる。ウエスト下方部弾性部材25は切断せずに、内装体10を横切って連続的に配置することもできる。
弾性部材24〜27の固定時の伸長率は適宜定めることができるが、通常の成人用の場合、ウエスト弾性部材24は160〜320%程度、ウエスト下方部弾性部材25は160〜320%程度、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は230〜350%程度とすることができる。特に、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26を複数本設ける場合は、脚開口の縁に近づくにつれて段階的に伸長率を高くしたり、反対に段階的に伸長率を低くしたりするのも一つの好ましい形態である。この伸長率の変化に代えて、又はこれとともに弾性部材の太さを同様に変化させることもできる。
ウエスト部弾性部材24、ウエスト下方部弾性部材25及び脚周り弾性部材26,27は、バックシートの折り返し部分20Cの間、並びに押えシート20Aとバックシート20Bとの間に挟まれるとともに、それらシート20A,20Bに対してホットメルト接着剤により接着固定されている。ホットメルト接着剤の塗布パターンは適宜定めることができるが、図9に示すように、ウエスト部弾性部材24及びウエスト下方部弾性部材25の固定のための接着部分B1は、ウエスト部弾性部材24の配置部分及びその近傍、腰回り弾性部材25の配置部分及びその近傍のみとするのが好ましい。図9は、製造工程におけるホットメルト接着剤の塗布部位B1を示しており、ウエスト部弾性部材24及びウエスト下方部弾性部材25を両シート20A,20Bに固定するためのホットメルト接着剤B1は、実質的に各弾性部材24,25の配置部位及びその近傍にのみ塗布されている。このような接着剤の塗布は、外周面に接着剤を塗布したウエスト部弾性部材24及びウエスト下方部弾性部材25を両シート20A,20Bで挟むことにより実現することができる。
一方、脚周り弾性部材26,27を押えシート20A及びバックシート20Bに固定するためのホットメルト接着剤B2は、例えば図9に示すように、脚周り弾性部材26,27を有する前後方向範囲全体に、幅方向に連続的に塗布するほか、図示しないが脚周り弾性部材26,27に沿って階段状に塗布することもできる。
(前後押えシート)
図1及び図4にも示されるように、外装体20の内面上に取り付けられた内装体10の前後端部をカバーし、且つ内装体10の前後縁からの漏れを防ぐために、前後押えシート50,60が設けられていても良い。図示形態について更に詳細に説明すると、前押えシート50は、前身頃F内面のうち折り返し部分20Cの内面から内装体10の前端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在しており、後押えシート60は、後身頃B内面のうち折り返し部分20Cの内面から内装体10の後端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在している。図示形態のように、前後押えシート50,60を別体として取り付けると、素材選択の自由度が高くなる利点があるものの、資材や製造工程が増加する等のデメリットもある。そのため、折り返し部分20Cを、内装体10と重なる部分まで延在させて、前述の押えシート50,60と同等の部分を形成することもできる。
(内装体接合部)
図10に拡大して示すように、外装体20及び内装体10の接合領域である内装体接合部18は、中間領域22では、幅方向WDの両側における前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1よりも幅方向WDの中央側にのみ設けられていると好ましい。これにより、中間領域22で前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が内装体10とともに伸縮することがないため、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が交差して脚開口の縁29に沿って実質的に連続するものでありながら、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1を含む部分でフィット性が低下しないものとなる。
内装体接合部18は、前後方向全体にわたり、幅方向WDの両側における前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1よりも幅方向WDの中央側にのみ位置する形態としてもよいが、図示形態のように中間領域22よりも前後両側では交差位置C1よりも幅方向WDの外側まで存在していることが好ましい。
中間領域22で、幅方向WD両側における前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1よりも幅方向WD中央側にのみ内装体接合部18が設けられていると好ましいことは前述のとおりであるが、その場合であっても、剛性の高い吸収体13が内装体接合部18よりも側方まで存在していると、脚周り弾性部材26,27によるフィット性の向上作用が阻害される。よって、図11に示すように、吸収体13は、前後方向LDの中間部がその前後両側より幅の狭い括れ部13Nとなっており、括れ部13Nにおける最も幅が狭い部分は、内装体接合部18の両側縁よりも幅方向WDの中央側に位置しているのも好ましい。
前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26による伸縮領域が、幅方向WDの両側における前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1よりも幅方向WDの中央側まで設けられていると、吸収体13が幅方向WDに収縮して装着感が悪化する。よって、図示形態のように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26を交差させて連続性を維持しつつ、幅方向WDの両側における前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1よりも幅方向WD中央側に、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が細かく切断された非伸縮領域19を有していることが好ましい。
他方、図12に示すように、中間領域22の幅方向WDの両側で、複数本の前脚周り弾性部材27の群と、複数本の後脚周り弾性部材26の群とが交差する形態とすると、図13(a)に拡大して示すように、小さな面積の領域内に脚周り弾性部材26,27の交差位置(図中丸で囲む部分)が多数存在し、脚周り弾性部材26,27により囲まれた部分がこぶ状に膨らむため、他の部分と比べて柔軟性が低下する。そこで、図13(b)に示すように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26のそれぞれに、脚開口の縁29に最も近いものから最も遠いものまでこの順に順番を付したとき、順番が同じ前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は、サイドシール部21から互いの交差位置(図中丸で囲む部分)まで連続し、かつこの互いの交差位置より幅方向WDの中央側の部分がそれぞれ切断され、実質的に伸縮しないようになっている形態も提案される。図中の符号CPは切断パターンを示している。このような切断パターンCPを採用することにより、脚開口の縁29に沿って連続する前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の組み合わせは、丸で囲んで示した交差位置で繋がる前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の各一本の組み合わせとなり、各組の前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は互いに交差しないため、柔軟性が低下しにくいものとなる。
また、図14に示すように、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26のそれぞれに、脚開口の縁29に最も遠いものから最も近いものまでこの順に順番を付したとき、順番が同じ前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26のうち、前脚周り弾性部材27はサイドシール部21から次の順番の後脚周り弾性部材26との交差位置(図中丸で囲む部分)まで、及び後脚周り弾性部材26はサイドシール部21から次の順番の前脚周り弾性部材27との交差位置(図中丸で囲む部分)まで、それぞれ連続し、かつこの互いの交差位置より幅方向WD中央側の部分がそれぞれ切断され、実質的に伸縮しないようになっている形態も提案される。このような切断パターンを採用した場合にも、脚開口に沿って連続する前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の組み合わせは、丸で囲んで示した交差位置で繋がる前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の各一本の組み合わせとなり、各組の前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26は互いに交差しないため、柔軟性が低下しにくいものとなる。さらに、この形態では、前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26の交差位置C1が脚開口に近くなり、より脚開口の縁29に近い形状で前脚周り弾性部材27及び後脚周り弾性部材26が連続するという利点ももたらされる。
(その他)
上記形態は、脚周り弾性部材26,27による拡散溝の潰れ防止構造をトランクスタイプ使い捨ておむつに適用したものであるが、図15及び図16に示すように、外装体20の股間部が、吸収体13の外接矩形よりも幅方向一方側及び他方側にそれぞれ延び出ず、脚筒部を有しないパンツタイプ使い捨ておむつに適用することも可能である。このパンツタイプ使い捨ておむつは、脚筒部を有しない点以外は、上記トランクスタイプ使い捨ておむつと同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「前身頃」「後身頃」は、使い捨ておむつの前後方向中央を境としてそれぞれ前側及び後側の部分を意味する。
・「股間部」は、装着者の股間に位置するようになる部分を意味し、通常の場合、図18に示すように前後方向中央を含む、展開状態における脚開口の縁29の接線と前後方向とのなす鋭角側交差角が45°以下となる前後方向範囲28を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・吸収体の「厚み」は、株式会社尾崎製作所の厚み測定器(ピーコック、ダイヤルシックネスゲージ大型タイプ、型式J−B(測定範囲0〜35mm)又は型式K−4(測定範囲0〜50mm))を用い、試料と厚み測定器を水平にして、測定する。
・上記以外の「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・各部の寸法、位置関係は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつ、より好ましくはトランクスタイプ使い捨ておむつに利用できるものである。
10…内装体、11…トップシート、12…液不透過性シート、13…吸収体、13N…括れ部、14…包装シート、15…ギャザーシート、16…ギャザー弾性部材、17…拡散溝、18…内装体接合部、19…非伸縮領域、20…外装体、20C…折り返し部分、21…サイドシール部、22…中間領域、24…ウエスト弾性部材、25…ウエスト下方部弾性部材、26…後脚周り弾性部材、27…前脚周り弾性部材、28…股間部、29…脚開口の縁、30…脚筒部、31…内腿接触部分、B…後身頃、BS…立体ギャザー、C1…交差位置、F…前身頃、LD…前後方向、WD…幅方向。

Claims (4)

  1. ウエスト開口及び一対の脚開口を有し、前側のウエスト開口の縁から後側のウエスト開口の縁にわたる外装体と、この外装体における少なくとも股間部に設けられた、吸収体を含む内装体と、外装体における前側の両側部及び後側の両側部を接合するサイドシール部とを有し、
    前記外装体の前後少なくとも一方側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の脚周り弾性部材を有しており、
    前記吸収体は、一方の前記脚開口の縁と他方の前記脚開口の縁との間の領域である中間領域よりも前後両側に延びる拡散溝を有している、
    パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記脚周り弾性部材は、前記幅方向両側のサイドシール部から、前記吸収体における側縁と前記拡散溝との間の領域における拡散溝側の端部まで連続するとともに、前記拡散溝と重なる部分では切断されており、前記外装体における前記拡散溝と重なる部分は非伸縮領域となっている、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記外装体の股間部が、前記吸収体の外接矩形よりも幅方向一方側及び他方側にそれぞれ延び出た一対の内腿接触部分を有し、これら内腿接触部分を含む、前記脚開口の縁に沿う部分が、腿の付根側を取り囲む一対の脚筒部となっている、トランクスタイプ使い捨ておむつである、
    請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記脚周り弾性部材として、前記外装体の前側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の前脚周り弾性部材を有しており、
    前記脚周り弾性部材として、前記外装体の後側には、一方の前記サイドシール部から前記脚開口の縁に沿って幅方向中央に向かい、幅方向中央を横断して他方の前記脚開口に向かい、前記他方の脚開口の縁に沿って他方の前記サイドシール部に至るパターンで取り付けられた、一本又は互いに交差しない複数本の細長状の後脚周り弾性部材を有しており、
    前記中間領域の幅方向両側で、前記前脚周り弾性部材の少なくとも一本と、前記後脚周り弾性部材の少なくとも一本とが交差するパターンで、前記前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材が取り付けられており、
    前記外装体及び前記内装体の接合領域である内装体接合部が、前記中間領域では、幅方向の両側における前記前脚周り弾性部材及び前記後脚周り弾性部材の交差位置よりも幅方向の中央側であって、かつ前記拡散溝の幅方向の両側にわたるように設けられており、
    前記交差位置と、前記拡散溝とが幅方向に離間している、
    請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記前脚周り弾性部材及び後脚周り弾性部材がその本数及び配置に関して前後対称配置で設けられている、
    請求項3記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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