JP6834544B2 - センサの異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、センサの異常診断装置に関する。
従来、特許文献1に見られるように、回転電機を流れる電流値を検出する2つの電流センサの異常診断装置が知られている。2つの電流センサのそれぞれは、回転電機の同一検出箇所における相電流値を検出する。異常診断装置は、2つの電流センサにより同一のタイミングで検出された相電流値を電流検出値として取得する。異常診断装置は、取得した2つの電流センサの電流検出値を座標軸とする座標系において取得した電流検出値により描かれる近似直線と、基準直線との比較に基づいて、2つの電流センサの異常の有無を診断する。異常診断装置は、相電流の電流振幅が所定以下である場合、異常診断精度の低下を抑制するために電流センサの異常診断を禁止する。
特開2011−151986号公報
電流センサの電流検出値にはノイズが混入し得る。ノイズが混入すると、電流センサに異常が生じていない場合であっても、取得した電流検出値により描かれる近似直線が基準となる直線から乖離し得る。ここで、上記同一検出箇所における相電流値が瞬間的に変動する場合、電流振幅が大きくなるため、異常診断装置により電流センサの異常診断が許可される。このように異常診断が許可される状況下において、電流検出値にノイズが混入していると、電流センサに異常が生じていないにもかかわらず、電流センサに異常が生じていると誤診断される懸念がある。
なお、回転電機の相電流値を検出する電流センサに限らず、所定の検出対象に流れる電流値を検出する電流センサを備えるシステムであれば、上述したように、センサに異常が生じていると誤診断される懸念がある。また、電流センサに限らず、所定の検出対象の状態量を検出するセンサを備えるシステムであっても、上述したように、センサに異常が生じていると誤診断される懸念がある。
本発明は、センサに異常が生じていないにもかかわらず、センサに異常が生じていると誤診断される事態の発生を抑制できるセンサの異常診断装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、所定の検出対象の状態量を検出するセンサである対象センサを備えるシステムに適用され、前記対象センサの検出値をセンサ検出値として取得する第1取得部と、前記対象センサとは別のセンサであってかつ前記対象センサの検出対象と同じ検出対象の状態量を検出する別センサの検出値、又は前記別センサの検出値の相関値を判定値として取得する第2取得部と、前記センサ検出値及び前記判定値のそれぞれを座標軸とする座標系において、前記センサ検出値及び前記判定値の複数組により描かれる判定線と、基準線との比較に基づいて、前記対象センサの異常を診断する診断部と、前記診断部で用いられる前記センサ検出値及び前記判定値のうち少なくとも一方のばらつきの大きさを示す値であるばらつき指標値を算出する指標値算出部と、前記ばらつき指標値が閾値以下の場合に、前記診断部による前記対象センサの診断を禁止する禁止部と、を備える。
本発明では、対象センサとは別のセンサであってかつ対象センサの検出対象と同じ検出対象の状態量を検出する別センサの検出値、又は別センサの検出値の相関値が判定値として定義されている。本発明の診断部は、第1取得部により取得されたセンサ検出値及び第2取得部により取得された判定値のそれぞれを座標軸とする座標系において、センサ検出値及び判定値の複数組により描かれる判定線と、基準線との比較に基づいて、対象センサの異常を診断する。
ここで、判定線の算出に用いられる複数のセンサ検出値のばらつきが、センサ検出値に含まれるノイズのばらつきと同等又はそのばらつきよりも小さい場合、センサ検出値に含まれるノイズが判定線を基準線から大きく乖離させることとなる。また、判定線の算出に用いられる複数の判定値のばらつきが、判定値に含まれるノイズのばらつきと同等又はそのばらつきよりも小さい場合、判定値に含まれるノイズが判定線を基準線から大きく乖離させることとなる。その結果、対象センサに異常が生じていないにもかかわらず、異常が生じていると誤診断され得る。これに対し、判定線の算出に用いられる複数のセンサ検出値のばらつきが、センサ検出値に含まれるノイズのばらつきよりも大きい場合、センサ検出値に含まれるノイズが判定線を基準線から乖離させようとする度合いが小さい。また、判定線の算出に用いられる複数の判定値のばらつきが、判定値に含まれるノイズのばらつきよりも大きい場合、判定値に含まれるノイズが判定線を基準線から乖離させようとする度合いが小さい。
この点に鑑み、本発明の指標値算出部は、診断部で用いられるセンサ検出値及び判定値のうち少なくとも一方のばらつきの大きさを示す値であるばらつき指標値を算出する。そして、禁止部は、算出されたばらつき指標値が閾値以下の場合に、誤診断のおそれが大きいとして、診断部による対象センサの診断を禁止する。これにより、対象センサに異常が生じていないにもかかわらず、対象センサに異常が生じていると誤診断される事態の発生を抑制することができる。
第1実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 昇圧コンバータの出力電圧制御処理を示すブロック図。 時比率を説明するための図。 電流センサの異常診断処理の手順を示すフローチャート。 第2サンプリングデータ群を示す図。 第1サンプリングデータ群を示す図。 2次元座標系のサンプリングデータ群及び基準直線Lthαを示す図。 比較技術において異常診断精度が低下することを説明するための図。 センサノイズの標準偏差とサンプリングデータ全体の標準偏差とが同等の場合における判定直線Ljdgを示す図。 センサノイズの標準偏差に対してサンプリングデータ全体の標準偏差が十分大きい場合における判定直線Ljdgを示す図。 第2実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 電流センサの異常診断処理の手順を示すフローチャート。 第2サンプリングデータ群を示す図。 第1サンプリングデータ群を示す図。 2次元座標系のサンプリングデータ群及び基準直線Lthαを示す図。 第4実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第5実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第6実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第7実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第8実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 第9実施形態に係る電流センサの異常診断処理の手順を示すフローチャート。 第11実施形態に係るリアクトル電流推定処理を示すブロック図。 第12実施形態に係るリアクトル電流推定処理を示すブロック図。 第13実施形態に係るリアクトル電流推定処理を示すブロック図。 第14実施形態に係る時比率の補正処理を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る異常診断装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、異常診断装置は、車載主機としての回転電機を備える電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される。
図1に示すように、車載制御システムは、直流電源としてのバッテリ10、昇圧コンバータ20、インバータ30、モータジェネレータ40及び制御装置50を備えている。バッテリ10は、充電可能な蓄電装置である。本実施形態において、モータジェネレータ40は、車載主機であり、そのロータが図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。モータジェネレータ40としては、例えばロータに永久磁石を備える同期機を用いることができる。なお、バッテリ10及び昇圧コンバータ20は、電源システムを構成している。
昇圧コンバータ20は、リアクトル21、平滑コンデンサ22、上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを備えている。昇圧コンバータ20は、バッテリ10の出力電圧を所定の電圧を上限として昇圧する機能を有している。本実施形態において、各変圧スイッチScp,Scnは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、具体的にはIGBTである。なお、各変圧スイッチScp,Scnには、フリーホイールダイオードDcp,Dcnが逆並列に接続されている。
上アーム変圧スイッチScpの高電位側端子であるコレクタには、正極母線Lpが接続されている。上アーム変圧スイッチScpの低電位側端子であるエミッタには、下アーム変圧スイッチScnのコレクタが接続されている。下アーム変圧スイッチScnのエミッタには、負極母線Lnが接続されている。各母線Lp,Lnは、例えばバスバーにて構成されている。
上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnの直列接続体には、平滑コンデンサ22が並列接続されている。上アーム変圧スイッチScpと下アーム変圧スイッチScnとの接続点には、リアクトル21の第1端が接続されている。リアクトル21の第2端には、バッテリ10の正極端子が接続されている。バッテリ10の負極端子には、下アーム変圧スイッチScnのエミッタが接続されている。
正極母線Lp及び負極母線Lnには、インバータ30の入力側が接続されている。インバータ30は、上アームスイッチSup,Svp,Swpと下アームスイッチSun,Svn,Swnとの直列接続体を3相分備えている。本実施形態において、各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、より具体的にはIGBTである。各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnには、各フリーホイールダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
各上アームスイッチSup,Svp,Swpの高電位側端子であるコレクタには、正極母線Lpが接続されている。各下アームスイッチSun,Svn,Swnの低電位側端子であるエミッタには、負極母線Lnが接続されている。
U相上,下アームスイッチSup,Sunの接続点には、モータジェネレータ40のU相巻線40Uの第1端が接続されている。V相上,下アームスイッチSvp,Svnの接続点には、モータジェネレータ40のV相巻線40Vの第1端が接続されている。W相上,下アームスイッチSwp,Swnの接続点には、モータジェネレータ40のW相巻線40Wの第1端が接続されている。各相巻線40U,40V,40Wの第2端は、中性点にて接続されている。U,V,W相巻線40U,40V,40Wは、電気角で互いに120°ずれている。
制御システムは、電気負荷41を備えている。電気負荷41の正極端子は、バッテリ10の正極端子とリアクトル21の第2端とを接続する電気経路に接続されている。電気負荷41の負極端子は、バッテリ10の負極端子と下アーム変圧スイッチScnのエミッタとを接続する電気経路に接続されている。すなわち、電気負荷41は、バッテリ10に並列接続されている。なお電気負荷41には、例えば、DCDCコンバータ及び電動コンプレッサのうち少なくとも一方が含まれる。DCDCコンバータは、バッテリ10の出力電圧を降圧し、降圧した電圧をバッテリ10よりも出力電圧が低い別のバッテリに供給する。電動コンプレッサは、車載空調装置を構成する冷凍サイクルの冷媒を循環させる。
制御システムは、第1リアクトル電流センサ60a、第2リアクトル電流センサ60b、入力電圧センサ61、出力電圧センサ62、相電流センサ63、回転位置センサ64及びバッテリ電流センサ65を備えている。第1リアクトル電流センサ60aは、リアクトル21に流れる電流値を第1リアクトル電流検出値ILr1として検出する。第2リアクトル電流センサ60bは、リアクトル21に流れる電流値を第2リアクトル電流検出値ILr2として検出する。入力電圧センサ61は、バッテリ10の出力電圧を入力電圧検出値Vinとして検出する。出力電圧センサ62は、平滑コンデンサ22の端子間電圧を母線電圧検出値Vsysとして検出する。相電流センサ63は、U,V,W相のうち少なくとも2相分の相電流を検出する。回転位置センサ64は、例えばレゾルバであり、モータジェネレータ40のロータの回転位置を検出する。バッテリ電流センサ65は、バッテリ10に流れる電流値をバッテリ電流検出値IBとして検出する。
なお本実施形態において、第1リアクトル電流センサ60aが「対象センサ」に相当し、第2リアクトル電流センサ60bが「別センサ」に相当する。第1リアクトル電流センサ60aは、リアクトル21の状態量として、リアクトル21に流れる電流値を検出する。第2リアクトル電流センサ60bは、第1リアクトル電流センサ60aの検出対象と同じ検出対象であるリアクトル21の電流値を検出する。
各センサの検出値は、制御装置50に入力される。制御装置50は、マイコンを主体として構成され、モータジェネレータ40の制御量をその指令値に制御すべく、昇圧コンバータ20及びインバータ30を操作する。本実施形態において、制御量はトルクであり、指令値は指令トルクTcmdである。
制御装置50は、出力電圧センサ62により検出された母線電圧検出値Vsysを目標電圧値Vtgtにフィードバック制御すべく、昇圧コンバータ20を構成する各変圧スイッチScp,Scnをオンオフ操作する。本実施形態において、上アーム変圧スイッチScpと下アーム変圧スイッチScnとは、デッドタイムを挟みつつ交互にオン操作される。
制御装置50は、インバータ30の各スイッチSup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnをオンオフ操作する。上アームスイッチSup、Svp,Swpと、対応する下アームスイッチSun,Svn,Swnとは、デッドタイムを挟みつつ交互にオン操作される。
続いて図2を用いて、制御装置50の行う処理のうち昇圧コンバータ20に関する処理について説明する。なお本実施形態では、リアクトル21の両端のうち、バッテリ10の正極端子側から各変圧スイッチScp,Scnの接続点側へと向かう方向に流れる電流値が正と定義されている。
電圧偏差算出部51は、目標電圧値Vtgtから母線電圧検出値Vsysを減算した値として、電圧偏差ΔVを算出する。
電圧FB制御部52は、電圧偏差ΔVに基づいて、母線電圧検出値Vsysを目標電圧値Vtgtにフィードバック制御するための操作量として、リアクトル21に流れる電流値の目標値である目標電流値ILtgtを算出する。本実施形態において、電圧FB制御部52で用いられるフィードバック制御は、比例積分制御である。
電流偏差算出部53は、第1リアクトル電流検出値ILr1又は第2リアクトル電流検出値ILr2のいずれかである偏差算出用電流値を目標電流値ILtgtから減算した値として、電流偏差ΔIを算出する。
電流FB制御部54は、電流偏差ΔIに基づいて、偏差算出用電流値を目標電流値ILtgtにフィードバック制御するための操作量として、時比率Dutyを算出する。本実施形態において、電流FB制御部54で用いられるフィードバック制御は、比例積分制御である。時比率Dutyは、図3に示すように、下アーム変圧スイッチScnの1スイッチング周期Tswに対するオン操作時間Tonの比率である。時比率Dutyは、「Vsys/Vin」として表される昇圧比でもある。なお図3では、デッドタイムを0としている。
制御装置50は、算出した時比率Dutyに基づいて、上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを交互にオン操作する。具体的には例えば、制御装置50は、時比率Duty及びキャリア信号の大小比較に基づくPWM処理により、上,下アーム変圧スイッチScp,Scnの操作信号を生成し、生成した操作信号に基づいて上アーム変圧スイッチScp及び下アーム変圧スイッチScnを交互にオン操作する。
続いて図4を用いて、第1リアクトル電流センサ60aの異常診断処理について説明する。この処理は、制御装置50により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、過去のN個分の第2リアクトル電流検出値ILr2を、図5に示す第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得する。なお図5では、現在の制御周期がnとされている。ちなみに本実施形態において、ステップS10の処理が、判定値としての第2リアクトル電流検出値ILr2を取得する「第2取得部」に相当する。
続くステップS11では、第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]及び下式(eq1)に基づいて、N個分の第2リアクトル電流検出値ILr2の標準偏差である第2標準偏差σyを算出する。下式(eq1)において、Yaveは、第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]の平均値を示す。第2標準偏差σyは、第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]の平均値Yaveからのばらつきの大きさを示す指標値である。
Figure 0006834544
続くステップS12では、過去のN個分の第1リアクトル電流検出値ILr1を、図6に示す第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得する。ちなみに本実施形態において、ステップS12の処理が、センサ検出値としての第1リアクトル電流検出値ILr1を取得する「第1取得部」に相当する。
なお、第1サンプリングデータ群の各サンプリングデータX[n−a]のサンプリングタイミングと、対応する第2サンプリングデータ群の各サンプリングデータY[n−a]のサンプリングタイミングとは同期していることが望ましい。
続くステップS13では、第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]及び下式(eq2)に基づいて、N個分の第1リアクトル電流検出値ILr1の標準偏差である第1標準偏差σxを算出する。下式(eq2)において、Xaveは、第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]の平均値を示す。第1標準偏差σxは、第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]の平均値Xaveからのばらつきの大きさを示す指標値である。
Figure 0006834544
ちなみに本実施形態において、ステップS11,S13の処理が「指標値算出部」に相当する。また本実施形態において、第1,第2標準偏差σx,σyが「第1,第2ばらつき指標値」に相当する。
続くステップS14では、第1標準偏差σxが第1閾値Ithxよりも大きいとの第1条件と、第2標準偏差σyが第2閾値Ithyよりも大きいとの第2条件との論理和(OR)が真であるか否かを判定する。この処理は、第1リアクトル電流センサ60aの異常診断を禁止するか否かを判定するための処理である。なお、第1閾値Ithxは、第2閾値Ithyと同じ値に設定されていてもよいし、第2閾値Ithyとは異なる値に設定されていてもよい。
ステップS14において肯定判定した場合には、ステップS15に進み、異常診断を許可し、異常診断処理を行う。本実施形態では、上記特許文献1に記載の異常診断方法を用いる。以下、この異常診断方法について説明する。
ステップS15では、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2のそれぞれを座標軸とする2次元座標系(図7参照)において、N組の第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]により描かれる単回帰直線である判定直線Ljdgの傾き値SLを算出する。ここで、傾き値SLは、第1サンプリングデータX[n−a]を説明変数Aとしてかつ第2サンプリングデータY[n−a]を目的変数Bとする単回帰直線「B=k×A+const」の係数kとして算出されればよい。なお、単回帰直線は、例えば周知の最小2乗法により算出されればよい。
ステップS15では、算出した傾き値SLと、図7に示す基準直線Lthαの傾き値とを比較することにより、第1リアクトル電流センサ60aに異常が生じているか否かを診断する。本実施形態では、診断対象となる第1リアクトル電流センサ60aの検出対象と、第2リアクトル電流センサ60bの検出対象とが同じである。このため、基準直線Lthαの傾き値は1となる。また本実施形態において、基準直線Lthαは、その切片が0のものを想定しているため座標系の原点0を通る。ステップS15では、具体的には、「1−ΔS≦SL≦1+ΔS(ΔS>0)」が成立しているか否かを判定する。「1−ΔS≦SL≦1+ΔS」が成立していると判定した場合、第1リアクトル電流センサ60aが正常であると診断する。一方、「1−ΔS≦SL≦1+ΔS」が成立していないと判定した場合、第1リアクトル電流センサ60aに異常が生じていると診断する。
ステップS14において2つの条件がいずれも成立しないと判定した場合には、ステップS16に進み、第1リアクトル電流センサ60aの異常診断を禁止する。以下、異常診断を禁止する理由について説明する。
図8(b),(d)に、第1,第2リアクトル電流センサ60a,60bが正常な場合において、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2にノイズが混入しないときと混入するときとのそれぞれで算出される判定直線Ljdgを示す。
図8(a)は、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2にノイズが混入しない場合において、各電流検出値ILr1,ILr2にピーク値がIpeakである瞬間的な変動が生じる場合を示す。図8(a)に示すようにノイズが混入しない場合において各電流検出値ILr1,ILr2に瞬時的な変動が生じるとき、所定期間Tjdgにおける第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2の組から算出される判定直線Ljdgは図8(b)に示すものとなる。
これに対し、図8(c)は、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2にノイズが混入する場合において、各電流検出値ILr1,ILr2にピーク値がIpeakである瞬間的な変動が生じる場合を示す。図8(c)に示すようにノイズが混入する場合、所定期間Tjdgにおける第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2の組から算出される判定直線Ljdgは、図8(d)に示すように、基準直線Lthαから大きく乖離したものとなる。このため、ノイズが混入する場合、第1リアクトル電流センサ60aが正常であるにもかかわらず、異常が生じていると誤診断される懸念がある。
ここで、図9に示すように、判定直線Ljdgの算出に用いられる各電流検出値ILr1,ILr2の標準偏差が、各電流検出値ILr1,ILr2に含まれるノイズの標準偏差と同等又はその標準偏差よりも小さい場合、判定直線Ljdgはノイズの影響を受けて基準直線Lthαから大きく乖離する。
これに対し、図10に示すように、判定直線Ljdgの算出に用いられる各電流検出値ILr1,ILr2の標準偏差が、各電流検出値ILr1,ILr2に含まれるノイズの標準偏差が、各電流検出値ILr1,ILr2に混入するノイズの標準偏差よりも十分大きい場合、ノイズが判定直線Ljdgに及ぼす影響は小さい。このため、判定直線Ljdgは基準直線Lthαと略一致する。
この点に着目し、図4のステップS14の処理が設けられている。第1標準偏差σxが第1閾値Ithxよりも大きいとの第1条件、及び第2標準偏差σyが第2閾値Ithyよりも大きいとの第2条件のいずれかが成立する状況は、図10に示した状況となる蓋然性が高い。このため本実施形態では、ステップS14において肯定判定された場合に異常診断が許可され、ステップS14において否定判定された場合に異常診断が禁止される。
ちなみに本実施形態において、第1条件及び第2条件のいずれが成立することにより異常診断が許可される構成は、第1リアクトル電流センサ60a及び第2リアクトル電流センサ60bのどちらに異常が生じた場合であっても、異常診断を許可できるようにするためのものである。
第1閾値Ithxは、第1リアクトル電流検出値ILr1に混入するノイズの標準偏差に基づいて設定される。第1閾値Ithxは、第1リアクトル電流検出値ILr1に混入するノイズの標準偏差よりも大きい値に設定されればよい。具体的には例えば、第1閾値Ithxは、第1リアクトル電流検出値ILr1に混入するノイズの標準偏差の2倍の値、又は第1リアクトル電流検出値ILr1に混入するノイズの標準偏差の2倍よりも大きい値に設定されればよい。なお、第1閾値Ithxの設定に用いられるノイズの標準偏差は、例えば、制御装置の設計時に予め計測しておいたノイズの標準偏差であってもよいし、オンラインで都度取得される第1リアクトル電流検出値ILr1に基づいて算出されたノイズの標準偏差であってもよい。
第2閾値Ithyは、第2リアクトル電流検出値ILr2に混入するノイズの標準偏差に基づいて設定される。第2閾値Ithyは、第2リアクトル電流検出値ILr2に混入するノイズの標準偏差よりも大きい値に設定されればよい。具体的には例えば、第2閾値Ithyは、第2リアクトル電流検出値ILr2に混入するノイズの標準偏差の2倍の値、又は第2リアクトル電流検出値ILr2に混入するノイズの標準偏差の2倍よりも大きい値に設定されればよい。なお、第2閾値Ithyの設定に用いられるノイズの標準偏差は、例えば、制御装置の設計時に予め計測しておいたノイズの標準偏差であってもよいし、オンラインで都度取得される第2リアクトル電流検出値ILr2に基づいて算出されたノイズの標準偏差であってもよい。
以上説明したように、本実施形態では、図4のステップS14において否定判定された場合に第1リアクトル電流センサ60aの異常診断が禁止される。これにより、第1リアクトル電流センサ60aに異常が生じていないにもかかわらず、異常が生じていると誤診断される事態の発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図11に示すように、リアクトル21に流れる電流値を検出する対象センサとして、制御システムは、1つのリアクトル電流センサ66を備えている。なお図11において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
リアクトル電流センサ66は、リアクトル21に流れる電流値をリアクトル電流検出値ILrとして検出する。リアクトル電流センサ66の検出値は、制御装置50に入力される。
続いて図12を用いて、本実施形態に係るリアクトル電流センサ66の異常診断処理について説明する。本実施形態において、制御装置50は、リアクトル電流検出値ILrと、リアクトル21に流れる電流値の推定値であるリアクトル電流推定値ILestとに基づく異常診断処理を行う。図12に示す処理は、制御装置50により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS20において、過去のN個分のリアクトル電流推定値ILestを算出し、算出したリアクトル電流推定値ILestを図13に示す第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得する。ちなみに本実施形態において、ステップS20の処理が、判定値としてのリアクトル電流推定値ILestを取得する「第2取得部」に相当する。
本実施形態では、モータジェネレータ40の電力の推定値であるモータ電力推定値Pmot、入力電圧検出値Vin及び下式(eq3)に基づいて、リアクトル電流推定値ILestを算出する。
Figure 0006834544
なお、モータ電力推定値Pmotは、例えば、下式(eq4)に示されるように、モータジェネレータ40のトルク推定値Teと、モータジェネレータ40の回転速度Nrとに基づいて算出されればよい。ここで、トルク推定値Teは、例えば、相電流センサ63及び回転位置センサ64の検出値に基づいて算出されればよい。
Figure 0006834544
続くステップS21では、第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]及び上式(eq1)に基づいて、N個分のリアクトル電流推定値ILestの標準偏差である第2標準偏差σyを算出する。
続くステップS22では、過去のN個分のリアクトル電流検出値ILrを、図14に示す第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得する。ちなみに本実施形態において、ステップS22の処理が、センサ検出値としてのリアクトル電流検出値ILrを取得する「第1取得部」に相当する。
続くステップS23では、第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]及び上式(eq2)に基づいて、N個分のリアクトル電流検出値ILrの標準偏差である第1標準偏差σxを算出する。
続くステップS24では、第1標準偏差σxが第1閾値Ithxよりも大きいとの第1条件と、第2標準偏差σyが第2閾値Ithyよりも大きいとの第2条件との論理和が真であるか否かを判定する。この処理は、リアクトル電流センサ66の異常診断を禁止するか否かを判定するための処理である。
ちなみに本実施形態において、第1条件及び第2条件のいずれが成立することにより異常診断が許可される構成は、制御装置50を構成するマイコン等の故障等により、リアクトル電流推定値ILestの算出処理を適正に実行できなくなった場合であっても、異常診断を許可できるようにするためのものである。マイコン等の故障等により、例えば、リアクトル21に実際に流れる電流値が変化する場合であっても、リアクトル電流推定値ILestが変化しない固着異常が発生し得る。
なお、第1閾値Ithxは、リアクトル電流検出値ILrに混入するノイズの標準偏差に基づいて設定される。第1閾値Ithxは、リアクトル電流検出値ILrに混入するノイズの標準偏差よりも大きい値に設定されればよい。なお、第1閾値Ithxの設定に用いられるノイズの標準偏差は、例えば、制御装置の設計時に予め計測しておいたノイズの標準偏差であってもよいし、オンラインで都度取得されるリアクトル電流検出値ILrに基づいて算出されたノイズの標準偏差であってもよい。
第2閾値Ithyは、リアクトル電流推定値ILestに混入するノイズの標準偏差に基づいて設定される。第2閾値Ithyは、リアクトル電流推定値ILestに混入するノイズの標準偏差よりも大きい値に設定されればよい。なお、第2閾値Ithyの設定に用いられるノイズの標準偏差は、例えば、制御装置の設計時に予め計測しておいたノイズの標準偏差であってもよいし、オンラインで都度取得されてかつリアクトル電流推定値ILestの算出用の各センサの検出値に基づいて算出されたノイズの標準偏差であってもよい。
ステップS24において肯定判定した場合には、ステップS25に進み、異常診断を許可し、異常診断処理を行う。本実施形態においても、先の図4のステップS14で説明した異常診断方法を用いる。
詳しくは、ステップS25では、リアクトル電流検出値ILr及びリアクトル電流推定値ILestのそれぞれを座標軸とする2次元座標系(図15参照)において、N組の第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]により描かれる単回帰直線である判定直線Ljdgの傾き値SLを算出する。そして、算出した傾き値SLと、図15に示す基準直線Lthαの傾き値とを比較することにより、リアクトル電流センサ66に異常が生じているか否かを診断する。本実施形態において、リアクトル電流推定値ILestは、診断対象となるリアクトル電流センサ66の検出対象に流れる電流推定値である。このため、基準直線Lthαの傾き値は1となる。ステップS25において「1−ΔS≦SL≦1+ΔS」が成立していると判定した場合、リアクトル電流センサ66が正常であると診断する。一方、「1−ΔS≦SL≦1+ΔS」が成立していないと判定した場合、リアクトル電流センサ66に異常が生じていると診断する。
ステップS24において2つの条件がいずれも成立しないと判定した場合には、ステップS26に進み、リアクトル電流センサ66の異常診断を禁止する。
以上説明した本実施形態では、リアクトル電流推定値ILestを用いて異常診断を行った。このため、リアクトル21に流れる電流値を検出する電流センサの数を減らして制御システムのコストを削減しつつ、リアクトル電流センサ66の異常診断を行うことができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、リアクトル電流センサ66の異常診断に、リアクトル電流推定値ILestに代えて、バッテリ電流検出値IBが用いられる。この場合、バッテリ電流センサ65が「相関センサ」に相当し、バッテリ電流検出値IBが「判定値」に相当する。
詳しくは、先の図12のステップS20において、過去のN個分のバッテリ電流検出値IBを第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得する。その後、ステップS25では、リアクトル電流検出値ILr及びバッテリ電流検出値IBのそれぞれを座標軸とする2次元座標系において、N組の第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]により描かれる単回帰直線である判定直線Ljdgの傾き値SLを算出する。
なお本実施形態において、制御装置50は、バッテリ電流センサ65が正常であることを前提として異常診断処理を行うことが望ましい。また、電気負荷41に流れる電流値が負荷電流値ICとして定義される場合、制御装置50は、電気負荷41が動作して負荷電流値ICが0よりも大きい場合、負荷電流値ICの変動量が所定変動量以下であることを条件として、過去のN個分のバッテリ電流検出値IBを第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得することが望ましい。
以上説明した本実施形態によれば、上記第2実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、異常診断対象が、リアクトル電流センサ66ではなく、相電流センサとされている。図16には、相電流センサのうち、U相電流を検出する第1相電流センサ67a及び第2相電流センサ67bを例示した。本実施形態において、第1相電流センサ67aが「対象センサ」に相当し、第2相電流センサ67bが「別センサ」に相当する。なお図16において、先の図11に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態において、制御装置50は、上記第1実施形態で説明した異常診断方法と同様の方法で第1相電流センサ67aの異常診断処理を行う。この処理では、過去のN個分の第1相電流センサ67aの検出値が第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得され、過去のN個分の第2相電流センサ67bの検出値が第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得されればよい。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図17に示すように、昇圧コンバータ20の構成を変更する。なお図17において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
昇圧コンバータ20は、第1リアクトル21a、第2リアクトル21b、平滑コンデンサ22、第1上アーム変圧スイッチScap、第1下アーム変圧スイッチScan、第2上アーム変圧スイッチScbp及び第2下アーム変圧スイッチScbnを備えている。
本実施形態において、各変圧スイッチScap,Scan,Scbp,ScbnはIGBTである。なお、各変圧スイッチScap,Scan,Scbp,Scbnには、フリーホイールダイオードDcap,Dcan,Dcbp,Dcbnが逆並列に接続されている。
第1,第2上アーム変圧スイッチScap,Scbnのコレクタには、正極母線Lpが接続されている。第1上アーム変圧スイッチScapのエミッタには、第1下アーム変圧スイッチScanのコレクタが接続され、第2上アーム変圧スイッチScbpのエミッタには、第2下アーム変圧スイッチScbnのコレクタが接続されている。第1,第2下アーム変圧スイッチScan,Scbnのエミッタには、負極母線Lnが接続されている。
第1上アーム変圧スイッチScapと第1下アーム変圧スイッチScanとの接続点には、第1リアクトル21aの第1端が接続され、第2上アーム変圧スイッチScbpと第2下アーム変圧スイッチScbnとの接続点には、第2リアクトル21bの第1端が接続されている。第1リアクトル21a及び第2リアクトル21bの第2端には、バッテリ10の正極端子が接続されている。バッテリ10の負極端子には、第1,第2下アーム変圧スイッチScan,Scbnのエミッタが接続されている。
制御システムは、第1リアクトル電流センサ68a及び第2リアクトル電流センサ68bを備えている。各リアクトル電流センサ68a,68bは、第1リアクトル21aの第2端及び第2リアクトル21bの第2端の接続点と、バッテリ10の正極端子とを接続する電気経路に流れる電流値を検出する。このため、各リアクトル電流センサ68a,68bは、第1リアクトル21a及び第2リアクトル21bそれぞれに流れる電流値の合計値をリアクトル電流検出値ILrとして検出する。各リアクトル電流センサ68a,68bの検出値は、制御装置50に入力される。
本実施形態において、制御装置50は、上記第1実施形態で説明した異常診断方法と同様の方法で第1リアクトル電流センサ68aの異常診断処理を行う。過去のN個分の第1リアクトル電流センサ68aの検出値が第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得され、過去のN個分の第2リアクトル電流センサ68bの検出値が第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得されればよい。ちなみに本実施形態において、第1リアクトル電流センサ68aが「対象センサ」に相当し、第2リアクトル電流センサ68bが「別センサ」に相当する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
ちなみに本実施形態において、制御システムが第2リアクトル電流センサ68bを備えていない場合もあり得る。この場合、制御装置50は、上記第2実施形態と同様の異常診断処理により第1リアクトル電流センサ68aの異常の有無を診断すればよい。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について、上記第5実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図18に示すように、電流センサによる検出箇所を変更する。なお図18において、先の図17に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御システムは、第1リアクトル電流センサ69a及び第2リアクトル電流センサ69bを備えている。第1リアクトル電流センサ69aは、第1リアクトル21aに流れる電流値を第1リアクトル電流検出値ILr1として検出する。第2リアクトル電流センサ69bは、第2リアクトル21bに流れる電流値を第2リアクトル電流検出値ILr2として検出する。第1リアクトル電流センサ69a及び第2リアクトル電流センサ69bの検出値は、制御装置50に入力される。
なお本実施形態において、先の図2の電流偏差算出部53は、第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2の加算値を目標電流値ILtgtから減算した値として、電流偏差ΔIを算出する。
本実施形態では、昇圧コンバータ20の動作時において、第1リアクトル21aに流れる電流値と第2リアクトル21bに流れる電流値とが等しいとする。より詳しくは、第1リアクトル21aに流れる電流値の直流成分と、第2リアクトル21bに流れる電流値の直流成分とが等しいとする。
本実施形態において、制御装置50は、上記第2実施形態で説明した異常診断方法と同様の方法で、第1リアクトル電流センサ69a及び第2リアクトル電流センサ69bのそれぞれの異常診断処理を行うことができる。
詳しくは、制御装置50は、第1リアクトル電流センサ69aの異常診断を行う場合、過去のN個分の第1リアクトル電流検出値ILr1を、「センサ検出値」に相当する第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得する。また制御装置50は、過去のN個分の第2リアクトル電流推定値ILest2を算出し、算出したN個分の第2リアクトル電流推定値ILest2を、「判定値」に相当する第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得する。ここで、第2リアクトル電流推定値ILest2は、第2リアクトル21bに流れる電流値の推定値であり、例えば、下式(eq5)又は下式(eq6)に基づいて算出されればよい。第2リアクトル電流推定値ILest2は、第1リアクトル電流検出値ILr1と相関を有する状態量の推定値である。
Figure 0006834544
Figure 0006834544
制御装置50は、第2リアクトル電流センサ69bの異常診断を行う場合、過去のN個分の第2リアクトル電流検出値ILr2を、「センサ検出値」に相当する第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]として取得する。また制御装置50は、過去のN個分の第1リアクトル電流推定値ILest1を算出し、算出したN個分の第1リアクトル電流推定値ILest1を、「判定値」に相当する第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]として取得する。ここで、第1リアクトル電流推定値ILest1は、第1リアクトル21aに流れる電流値の推定値であり、例えば、上式(eq5)又は上式(eq6)に基づいて算出されればよい。
以上説明した本実施形態によれば、上記第2実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
なお本実施形態において、制御システムは、第1リアクトル21aに流れる電流値を検出する電流センサを複数(例えば2つ)備え、第2リアクトル21bに流れる電流値を検出する電流センサを複数(例えば2つ)備えていてもよい。この場合、制御装置50は、上記第1実施形態の異常診断方法と同様の異常診断方法を用いて各リアクトル21a,21bに対応する電流センサの異常診断を行うことができる。
また本実施形態では、上,下アーム変圧スイッチが2組備えられる昇圧コンバータを例にして説明したが、上,下アーム変圧スイッチが3組以上備えられる昇圧コンバータであってもよい。この場合、上,下アーム変圧スイッチの組のそれぞれに対応してリアクトルが個別に設けられ、また、各リアクトルに対応して電流センサが個別に設けられる。
(第7実施形態)
以下、第7実施形態について、上記第4実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図19に示すように、制御システムは、第1バッテリ10a及び第2バッテリ10bを備えている。なお図19において、先の図16に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図19に示すように、第1バッテリ10a及び第2バッテリ10bそれぞれの正極端子には、リアクトル21の第2端が接続されている。第1バッテリ10a及び第2バッテリ10bそれぞれの負極端子には、下アーム変圧スイッチScnのエミッタが接続されている。
制御システムは、第1バッテリ電流センサ70a及び第2バッテリ電流センサ70bを備えている。第1バッテリ電流センサ70aは、第1バッテリ10aに流れる電流値を第1バッテリ電流検出値IB1として検出し、第2バッテリ電流センサ70bは、第2バッテリ10bに流れる電流値を第2バッテリ電流検出値IB2として検出する。各センサ70a,70bの検出値は、制御装置50に入力される。
本実施形態において、制御装置50は、上記第2実施形態で説明した異常診断方法と同様の方法で、リアクトル電流センサ66の異常診断処理を行うことができる。この場合、リアクトル電流推定値ILestは、例えば、上式(eq3)又は下式(eq7)に基づいて算出されればよい。
Figure 0006834544
また本実施形態において、制御装置50は、第1バッテリ電流検出値IB1又は第2バッテリ電流検出値IB2と、リアクトル電流検出値ILrとに基づいて、リアクトル電流センサ66の異常診断処理を行うことができる。この場合、第1,第2バッテリ電流センサ70a,70bが「相関センサ」に相当し、第1,第2バッテリ電流検出値IB1,IB2が「判定値」に相当する。
(第8実施形態)
以下、第8実施形態について、上記第6,第7実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、制御システムは、第1リアクトル21aに対応して個別に設けられた第1バッテリ10aと、第2リアクトル21bに対応して個別に設けられた第2バッテリ10bとを備えている。なお図20において、先の図18,図19に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図20に示すように、第1バッテリ10aの正極端子には、第1リアクトル21aの第2端が接続され、第2バッテリ10bの正極端子には、第2リアクトル21bの第2端が接続されている。第1バッテリ10a及び第2バッテリ10bそれぞれの負極端子には、第1,第2下アーム変圧スイッチScan,Scbnのエミッタが接続されている。
本実施形態において、制御装置50は、例えば上記第2,第3実施形態で説明した異常診断方法を用いて、第1リアクトル電流センサ69a及び第2リアクトル電流センサ69bそれぞれの異常診断を行うことができる。
なお本実施形態において、第1バッテリ10a及び第2バッテリ10bのうち一方がコンデンサであってもよい。
(第9実施形態)
以下、第9実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、制御装置50は、サンプリングデータの一部を排除して異常診断処理を行う。
図21に、本実施形態に係る第1リアクトル電流センサ60aの異常診断処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により、例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。なお図21において、先の図4に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10,S12の処理の完了後、ステップS30において排除処理を行う。以下、この処理について説明する。
第1リアクトル電流検出値ILr1及び第2リアクトル電流検出値ILr2のそれぞれを座標軸とする座標系において、第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]の組により定まる点が判定点として定義されている。また、この座標系において判定点と基準直線Lthαとの距離が所定距離Disよりも大きい第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]の組が排除対象として定義されている。
ステップS30では、ステップS10,S12で取得された第1サンプリングデータX[n−a]及び第2サンプリングデータY[n−a]の複数組の中から、上記排除対象を排除する。
続くステップS31では、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第2サンプリングデータ以外のデータに基づいて、第2標準偏差σyを算出する。
続くステップS32では、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第1サンプリングデータ以外のデータに基づいて、第1標準偏差σxを算出する。その後、続くステップS14では、ステップS31,S32で算出した第1,第2標準偏差σx,σyを用いる。
なお、ステップS15では、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第2サンプリングデータ以外のデータと、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第1サンプリングデータ以外のデータとに基づいて、判定直線Ljdgの傾き値SLを算出する。
以上説明した本実施形態によれば、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]と、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]との中から、値が上位側となる所定割合のデータと、値が下位側となる所定割合のデータとが排除される。これにより、大きなノイズが混入したサンプリングデータが標準偏差の算出に用いられるのを抑制できる。これにより、異常診断を禁止するか否かの判定精度を高めることができる。
(第10実施形態)
以下、第10実施形態について、上記第9実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、先の図21のステップS30の処理方法が変更されている。詳しくは、ステップS30では、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]のうち、上位側及び下位側の所定割合(例えば10%)の第1サンプリングデータを、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]から排除する第1排除処理を行う。具体的には例えば、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]のうち、最大値側から所定割合及び最小値側から所定割合の第1サンプリングデータを、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]から排除する。また、ステップS30では、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]のうち、上位側及び下位側の上記所定割合の第2サンプリングデータを、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]から排除する第2排除処理を行う。具体的には例えば、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]のうち、最大値側から所定割合及び最小値側から所定割合の第2サンプリングデータを、ステップS10で取得した第2サンプリングデータY[n−N+1]〜Y[n]から排除する。これにより、第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]の中から、排除された第1サンプリングデータと組になる第2サンプリングデータが排除される。
続くステップS31では、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第2サンプリングデータ以外のデータに基づいて、第2標準偏差σyを算出する。続くステップS32では、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]のうち、ステップS30の処理で排除された第1サンプリングデータ以外のデータに基づいて、第1標準偏差σxを算出する。その後、続くステップS14では、ステップS31,S32で算出した第1,第2標準偏差σx,σyを用いる。
以上説明した本実施形態によれば、取得されたサンプリングデータ群の中から、上位側及び下位側の所定割合のデータを排除するといった簡易な処理により、大きなノイズが混入したサンプリングデータが標準偏差の算出に用いられるのを抑制できる。これにより、異常診断に伴う制御装置50の処理負荷の増大を抑制できる。
ちなみに、第1排除処理は、上位側及び下位側のうちいずれか一方側の所定割合の第1サンプリングデータを、ステップS12で取得した第1サンプリングデータ群X[n−N+1]〜X[n]から排除する処理であってもよい。また、第2排除処理は、上位側及び下位側のうちいずれか一方側の所定割合の第2サンプリングデータを、ステップS10で取得した第2サンプリングデータ群Y[n−N+1]〜Y[n]から排除する処理であってもよい。また、上位側の所定割合と下位側の所定割合とは、異なる割合に設定されていてもよい。
(第11実施形態)
以下、第11実施形態について、上記第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、第2標準偏差σyの算出精度及びリアクトル電流センサ66の異常診断精度を高めるために、リアクトル21に流れる電流値の推定方法を変更する。制御装置50は、平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化を考慮してリアクトル電流推定値ILestを算出する。以下、電流推定方法について説明する。
平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化に応じて、リアクトル21に流れる電流値が増減する。平滑コンデンサ22の蓄積電荷量は、例えば、モータジェネレータ40の消費電力が一時的に増大することにより変動する。このため、リアクトル21に流れる電流の推定精度を高めるためには、平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化を考慮することが必要となる。ここで、平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化を考慮したリアクトル電流推定値ILestは、下式(eq8)で表される。
Figure 0006834544
上式(eq8)において、Pmはモータジェネレータ40の電力を示し、Cは平滑コンデンサ22の静電容量を示す。上式(eq8)の右辺の第2項には、母線電圧検出値Vsysの時間微分値が含まれている。時間微分値は、母線電圧検出値Vsysのノイズの影響を受けやすいため、時間微分値がリアクトル電流推定値ILestの算出に用いられると、電流推定精度が低下し得る。したがって、時間微分値がリアクトル電流推定値ILestの算出に用いられるのは好ましくない。そこで本実施形態では、微分演算が行われない電流推定方法が用いられている。
上式(eq8)を変形すると、下式(eq9)が導かれる。
Figure 0006834544
上式(eq9)において、「Duty=Vin/Vsys」及び「Im=Pm/Vsys」である。Imをモータ電流値と称すこととする。上式(eq9)の両辺を積分すると、下式(eq10)が導かれる。
Figure 0006834544
上式(eq10)において、Vcalを、平滑コンデンサ22の端子間電圧の推定値である母線電圧推定値と称すこととする。上式(eq10)は、「Vsys=Vcal」となるILestがリアクトル電流推定値であることを示している。本実施形態では、母線電圧推定値Vcalを算出するための積分時間の制約等の都合により、リアクトル電流推定値ILestを逐次算出する補償器が用いられる。補償器が備えられる構成を図22に示す。図22は、制御装置50が行う処理のうち、電流推定に関する処理を示すブロック図である。
モータ電流推定部80は、昇圧コンバータ20からインバータ30に供給される電流推定値であるモータ電流推定値Imestを算出する。本実施形態において、昇圧コンバータ20は、下式(eq11)のように、指令トルクTcmd、母線電圧検出値Vsys及びモータジェネレータ40の回転速度Nrに基づいてモータ電流推定値Imestを算出する。
Figure 0006834544
モデル推定部81は、電流FB制御部54により算出された時比率Dutyと、モータ電流推定部80により算出されたモータ電流推定値Imestと、補償器83により算出されたリアクトル電流推定値ILestとを、下式(eq12)に示すコンバータモデルに入力することにより、母線電圧推定値Vcalを算出する。
Figure 0006834544
上式(eq12)は、平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化を考慮した電流推定式である上式(eq8)に基づいて導かれたものである。このため、上式(eq12)で表されるコンバータモデルは、母線電圧推定値Vcalが平滑コンデンサ22の蓄積電荷量の変化に依存するように構成されたモデルである。
誤差算出部82は、母線電圧検出値Vsysから母線電圧推定値Vcalを減算した値として、電圧推定誤差Verrを算出する。
補償器83は、電圧推定誤差Verrを0にフィードバック制御するための操作量として、リアクトル電流推定値ILestを算出する。本実施形態において、補償器83で用いられるフィードバック制御は、下式(eq13)に示すように比例積分制御である。下式(eq13)は補償器83の伝達関数Coである。下式(eq13)において、Kpaは比例ゲインを示し、Kiaは積分ゲインを示し、sはラプラス演算子を示す。
Figure 0006834544
補償器83により算出されたリアクトル電流推定値ILestは、モデル推定部81に入力され、母線電圧推定値Vcalの算出に用いられる。なお、リアクトル21の両端のうち、バッテリ10の正極端子側から各変圧スイッチScp,Scnの接続点側へと向かう方向が正となるようにリアクトル電流推定値ILestの極性が定義されている。
以上説明した電流推定処理によれば、「Vcal<Vsys」となる場合、リアクトル電流推定値ILestがリアクトル21に実際に流れる電流値よりも小さいとして、リアクトル電流推定値ILestが増加させられる。一方、「Vcal>Vsys」となる場合、リアクトル電流推定値ILestがリアクトル21に実際に流れる電流値よりも大きいとして、リアクトル電流推定値ILestが減少させられる。これにより、リアクトル電流推定値ILestはその真値に収束する。リアクトル電流推定値ILestがその真値に収束した場合、「Vcal=Vsys」となる。
モータ電流推定部80の処理、モデル推定部81の処理、誤差算出部82の処理及び補償器83の処理が1制御周期において順次実行される。これにより、制御周期毎にリアクトル電流推定値ILestが逐次算出される。算出されたリアクトル電流推定値ILestは、先の図12に示した処理で用いられる。
ちなみに、図22に示した電流推定手法が上記第6実施形態で用いられてもよい。この場合、制御装置50は、図22に示した処理で推定したリアクトル電流推定値ILestの1/2の値を、第1リアクトル電流推定値ILest1及び第2リアクトル電流推定値ILest2のそれぞれとすればよい。
(第12実施形態)
以下、第12実施形態について、上記第11実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、図23に示すモータ電流推定部84は、インバータ30及びモータジェネレータ40それぞれにおける損失を加味してモータ電流推定値Imestを算出する。なお図23において、先の図22に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
モータ電流推定部84は、下式(eq14)のように、モータジェネレータ40の電力の推定値であるモータ電力推定値Pmot、母線電圧検出値Vsys及びインバータ30及びモータジェネレータ40それぞれにおける電力損失Plossに基づいて、モータ電流推定値Imestを算出する。ここで、電力損失Plossには、モータジェネレータ40における抵抗損失及び鉄損と、インバータ30における導通損失及びスイッチング損失が含まれる。
Figure 0006834544
以上説明した本実施形態によれば、リアクトル21に流れる電流の推定精度をより高めることができる。
(第13実施形態)
以下、第13実施形態について、上記第11実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図24に示すように、リアクトル21に流れる電流の推定に、リアクトル電流センサ66により検出されたリアクトル電流検出値ILrを用いる。なお図24において、先の図22に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
補償器85は、電圧推定誤差Verrを0にフィードバック制御するための操作量として、リアクトル電流検出値ILrを補正するための電流補正値Icorを算出する。本実施形態において、補償器85で用いられるフィードバック制御は、下式(eq15)に示すように比例積分制御である。下式(eq15)は補償器85の伝達関数Coである。下式(eq15)において、Kpbは比例ゲインを示し、Kibは積分ゲインを示す。
Figure 0006834544
補正部86は、リアクトル電流検出値ILrに電流補正値Icorを加算した値としてリアクトル電流推定値ILestを算出する。補正部86から出力されたリアクトル電流推定値ILestは、モデル推定部81に入力され、母線電圧推定値Vcalの算出に用いられる。
モータ電流推定部80の処理、モデル推定部81の処理、誤差算出部82の処理及び補償器85の処理及び補正部86の処理が1制御周期において順次実行される。これにより、制御周期毎にリアクトル電流推定値ILestが逐次算出される。
以上説明した電流推定処理によれば、リアクトル電流センサ66に異常が生じていない場合、リアクトル電流検出値ILrが変動したとしても、その変動に対するリアクトル電流推定値ILestの追従性を高めることができる。これは、リアクトル電流センサ66に異常が生じていない場合、リアクトル電流検出値ILrとリアクトル電流推定値ILestとが略一致するため、モデル推定部81及び補償器85等における遅れの影響を受けないためである。
(第14実施形態)
以下、第14実施形態について、上記第11実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、モデル推定部81で用いられる時比率DutyをデッドタイムDTに基づいて補正する。
実際の時比率は、リアクトル21に流れる電流値の極性により、デッドタイム分変化する。このため、制御装置50は、先の図2に示す処理により算出した時比率DutyをデッドタイムDTに基づいて補正する。
図25に、デッドタイムに基づく時比率補正処理の手順を示す。この処理は、制御装置50により例えば所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS40では、リアクトル電流検出値ILrが0以上であるか否かを判定する。この処理は、リアクトル21に流れる電流値の極性を判定するための処理である。本実施形態では、上述したように、リアクトル21の両端のうち、バッテリ10の正極端子側から各変圧スイッチScp,Scnの接続点側へと向かう方向に流れる電流値が正と定義されている。
ステップS40において肯定判定した場合には、ステップS41に進み、下式(eq16)で表されるデットタイム補正値dmodを時比率Dutyに加算した値として、実効時比率Dtyfを算出する。下式(eq16)において、Tcは、各変圧スイッチScp,Scnの操作信号を生成する際に用いられるキャリア信号の周期を示す。
Figure 0006834544
ステップS40において否定判定した場合には、リアクトル21に流れる電流値の極性が負であると判定し、ステップS42に進む。ステップS42では、時比率Dutyからデットタイム補正値dmodを減算した値として、実効時比率Dtyfを算出する。
ステップS41,S42で算出された実効時比率Dtyfが、モデル推定部81において用いられる。これにより、リアクトル21に流れる電流値の推定精度をより高めることができる。
(第15実施形態)
以下、第15実施形態について、上記第11実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、リアクトル電流推定値ILestの算出方法を変更する。詳しくは、制御装置50は、上式(eq8)に基づく下式(eq17)に、モータ電力推定値Pmot、入力電圧検出値Vin、母線電圧検出値Vsys、及び母線電圧検出値の時間微分値「dVsys/dt」を入力することにより、リアクトル電流推定値ILestを算出する。
Figure 0006834544
以上説明した本実施形態によれば、上記第11実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第12実施形態において、上式(eq14)の右辺第2項を削除し、電力損失Plossが無視されたモータ電流推定値Imestが算出されてもよい。
・上記第11実施形態において、モータ電流推定値Imestが、下式(eq18)に表されるように、インバータ30からモータジェネレータ40に印加するdq座標系の電圧指令ベクトルVdqと、モータジェネレータ40に流すdq座標系の電流指令ベクトルIdqとの内積に基づいて算出されてもよい。この場合、例えば、モータジェネレータ40のトルク推定処理が実装されていない制御装置であっても、モータ電流推定値Imestを算出できる。
Figure 0006834544
・制御システムにモータジェネレータが複数備えられていてもよい。例えば、制御システムにモータジェネレータが2つ備えられる場合、上記第11実施形態におけるモータ電流推定値Imestは、例えば下式(eq19)に基づいて算出されてもよい。なお下式(eq19)において、Te1,Te2は第1,第2モータジェネレータのトルク推定値を示し、Nr1,Nr2は第1,第2モータジェネレータの回転速度を示す。
Figure 0006834544
・上記第11〜第14実施形態において、補償器で用いられるフィードバック制御としては、比例積分制御に限らず、例えば、積分制御又は比例制御であってもよい。また、比例積分制御、積分制御及び比例制御に微分制御がさらに含まれていてもよい。
・図4のステップS14の処理及び図12のステップS24の処理を、第1標準偏差σxが第1閾値Ithxよりも大きいとの第1条件、及び第2標準偏差σyが第2閾値Ithyよりも大きいとの第2条件の論理積(AND)が真であるか否かを判定する処理にしてもよい。
・図4のステップS14及び図12のステップS24において、上記第1条件又は上記第2条件のいずれかを無くしてもよい。
・基準線としては、基準直線Lthαに限らず、第1サンプリングデータX[n−a]に対して第2サンプリングデータY[n−a]が一義的に定まる基準曲線であってもよい。この場合、例えば上記第1実施形態において、制御装置50は、第1サンプリングデータ群及び第2サンプリングデータ群に基づいて算出された判定曲線と基準曲線とを比較することにより、第1リアクトル電流センサ60aの異常診断を行ってもよい。例えば、制御装置50は、判定曲線と基準曲線とで挟まれた領域の面積が所定面積よりも大きいと判定した場合、判定曲線と基準曲線との乖離が大きいとして第1リアクトル電流センサ60aに異常が生じていると診断してもよい。
・ばらつき指標値としては、標準偏差に限らず、分散であってもよい。この場合、平方根の演算を排除でき、制御装置50の演算負荷を低減できる。
また、ばらつき指標値として、例えば下式(eq20)に示すタイル指数Tが用いられてもよい。なお下式(eq20)には、第1サンプリングデータについてのタイル指数を示す。
Figure 0006834544
また、ばらつき指標値として、例えば下式(eq21)に示すエントロピー指数Iαが用いられてもよい。なお下式(eq21)には、第1サンプリングデータについてのエントロピー指数を示す。
Figure 0006834544
・診断対象となる対象センサとしては、電流センサに限らず、例えば電圧センサであってもよい。この場合、制御システムが、平滑コンデンサ22の端子間電圧を検出する第1,第2出力電圧センサを備えているとする。この構成において、先の図4に示した診断方法を用いて第1出力電圧センサの異常の有無を診断できる。ここでは、第1出力電圧センサの複数の検出値が第1サンプリングデータ群として取得され、第2出力電圧センサの複数の検出値が第2サンプリングデータ群として取得されればよい。
・バッテリから昇圧コンバータを介して電力が供給される負荷装置としては、インバータ及びモータジェネレータに限らない。
・昇圧コンバータの入力側に接続される電源としては、バッテリに限らず、例えばコンデンサ等、他の蓄電装置であってもよい。
・異常診断装置が適用されるシステムとしては、回転電機の制御システムに限らない。また、異常診断装置が適用されるシステムとしては、車両に搭載されるものに限らない。
20…昇圧コンバータ、21…リアクトル、50…制御装置、60a,60b…第1,第2リアクトル電流センサ。

Claims (14)

  1. 所定の検出対象(21;21a,21b)の状態量を検出するセンサである対象センサ(60a;66等)を備えるシステムに適用され、
    前記対象センサの検出値をセンサ検出値(ILr1;ILr)として取得する第1取得部(S12;S22)と、
    前記対象センサとは別のセンサであってかつ前記対象センサの検出対象と同じ検出対象の状態量を検出する別センサ(60b等)の検出値(ILr2等)、又は前記別センサの検出値の相関値(ILest等)を判定値として取得する第2取得部(S10;S20)と、
    前記センサ検出値及び前記判定値のそれぞれを座標軸とする座標系において、前記センサ検出値及び前記判定値の複数組により描かれる判定線(Ljdg)と、基準線(Lthα)との比較に基づいて、前記対象センサの異常を診断する診断部(S15;S25)と、
    ばらつきの大きさを示す値をばらつき指標値とする場合、前記診断部で用いられる前記センサ検出値及び前記判定値のうち少なくとも一方の前記ばらつき指標値(σx,σy)を算出する指標値算出部(S11,S13;S21,S23;S31,S32)と、
    前記指標値算出部により算出された前記ばらつき指標値が、前記センサ検出値及び前記判定値のうち前記指標値算出部による前記ばらつき指標値の算出対象となる値に混入するノイズの前記ばらつき指標値に基づいて設定された閾値(Ithx,Ithy)以下の場合に、前記診断部による前記対象センサの診断を禁止する禁止部(S14,S16;S24,S26)と、を備えるセンサの異常診断装置。
  2. 前記第2取得部(S10)は、前記別センサの検出値を前記判定値として取得する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  3. 前記システムは、前記対象センサとは別のセンサであってかつ前記検出対象の状態量と相関を有する状態量を検出するセンサである相関センサ(65等)を備え、
    前記第2取得部は、前記相関センサの検出値を前記判定値として取得する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  4. 前記第2取得部(S20)は、前記対象センサの検出対象と同じ検出対象の状態量を前記相関値(ILest)として推定し、推定した前記相関値を前記判定値として取得する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  5. 前記システムは、電源(10)から入力される電圧を昇圧して出力する昇圧コンバータ(20)を備え、
    前記昇圧コンバータは、前記電源に接続可能なリアクトル(21)と、前記昇圧コンバータの出力側に接続された平滑コンデンサ(22)と、を備え、
    前記対象センサ(60a)は、前記リアクトルに流れる電流値を検出する電流センサであり、
    前記システムは、前記平滑コンデンサの電圧値を検出する電圧センサ(62)を備え、
    前記第2取得部は、前記電圧センサにより検出された電圧値である電圧検出値(Vsys)に基づいて、前記リアクトルに流れる電流値であって、前記平滑コンデンサの蓄積電荷量の変化に依存する電流値を前記相関値として推定する請求項4に記載のセンサの異常診断装置。
  6. 前記第2取得部は、前記電圧検出値と、前記電圧検出値の微分値とに基づいて、前記相関値を推定する請求項5に記載のセンサの異常診断装置。
  7. 前記第2取得部は、前記リアクトルに流れる電流値(ILest)及び前記昇圧コンバータの出力電流値(Imest)を入力とし、前記昇圧コンバータの出力電圧値(Vcal)を出力とするモデルであって、前記出力電圧値が前記平滑コンデンサの蓄積電荷量の変化に依存するように構成されたコンバータモデルに基づいて、前記相関値を推定する請求項6に記載のセンサの異常診断装置。
  8. 前記第2取得部は、前記コンバータモデルに基づいて、前記出力電圧値の推定値である電圧推定値を算出し、算出した前記電圧推定値を前記電圧検出値にフィードバック制御するための操作量として前記相関値を推定する請求項7に記載のセンサの異常診断装置。
  9. 前記第2取得部は、
    前記コンバータモデルに基づいて、前記出力電圧値の推定値である電圧推定値を算出し、算出した前記電圧推定値を前記電圧検出値にフィードバック制御するための操作量として、前記対象センサにより検出された電流値である電流検出値を補正する補正値(Icor)を算出する補正値算出部(85)と、
    前記補正値算出部により算出された前記補正値に基づいて前記電流検出値を補正することにより、前記相関値を推定する補正部(86)と、を含む請求項7に記載のセンサの異常診断装置。
  10. 前記第2取得部は、前記検出対象の状態量と相関を有する状態量を前記相関値(ILest1,ILest2)として推定し、推定した前記相関値を前記判定値として取得する請求項1に記載のセンサの異常診断装置。
  11. 前記第1取得部は、複数の前記センサ検出値を取得し、
    前記第2取得部は、複数の前記判定値を取得し、
    前記座標系において、前記センサ検出値及び前記判定値の組により定まる点が判定点として定義されており、
    前記座標系において前記判定点と前記基準線との距離が所定距離よりも大きい前記センサ検出値及び前記判定値の組が排除対象として定義されており、
    前記第1取得部及び前記第2取得部により取得された前記センサ検出値及び前記判定値の複数組の中から前記排除対象を排除する排除部(S30)を備え、
    前記指標値算出部(S31,S32)は、前記センサ検出値及び前記判定値の複数組の中から前記排除対象が排除された前記センサ検出値及び前記判定値の組に基づいて、前記ばらつき指標値を算出する請求項1〜10のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
  12. 前記第1取得部は、複数の前記センサ検出値を取得し、
    前記第2取得部は、複数の前記判定値を取得し、
    前記第1取得部により取得された複数の前記センサ検出値のうち、上位側及び下位側の少なくとも一方側のセンサ検出値を、前記第1取得部により取得された複数の前記センサ検出値の中から排除し、前記第2取得部により取得された複数の前記判定値のうち、上位側及び下位側の少なくとも一方側の判定値を、前記第2取得部により取得された複数の前記判定値の中から排除する排除部を備え、
    前記指標値算出部は、前記センサ検出値及び前記判定値の複数組のうち、前記排除部により排除された前記センサ検出値及び前記判定値の組以外の組に基づいて、前記ばらつき指標値を算出する請求項1〜10のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
  13. 前記指標値算出部は、前記センサ検出値の前記ばらつき指標値(σx)と、前記判定値の前記ばらつき指標値(σy)とを算出し、
    前記センサ検出値の前記ばらつき指標値に対応する前記閾値であって、前記センサ検出値に混入するノイズの前記ばらつき指標値に基づいて設定された値が第1閾値(Ithx)として定義され、前記判定値の前記ばらつき指標値に対応する前記閾値であって、前記判定値に混入するノイズの前記ばらつき指標値に基づいて設定された値が第2閾値(Ithy)として定義されており、
    前記禁止部は、前記センサ検出値の前記ばらつき指標値が前記第1閾値以下であって、かつ、前記判定値の前記ばらつき指標値が前記第2閾値以下である場合に、前記診断部による前記対象センサの診断を禁止する請求項1〜12のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
  14. 前記ばらつき指標値は、標準偏差又は分散である請求項1〜13のいずれか1項に記載のセンサの異常診断装置。
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