以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
(射出成形機)
図1は、一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。図1〜図2において、X方向、Y方向およびZ方向は互いに垂直な方向である。Z方向は鉛直方向を、X方向およびY方向は水平方向を表す。図1〜図2に示すように、射出成形機は、型締装置100と、エジェクタ装置200と、射出装置300と、移動装置400と、制御装置700とを有する。以下、射出成形機の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100は、金型装置10の型閉、型締、型開を行う。型締装置100は例えば竪型であって、型開閉方向が上下方向である。型締装置100は、上プラテン110、下プラテン120、トグルサポート130、タイバー140、トグル機構150、型締モータ160、運動変換機構170、および型厚調整機構180を有する。
上プラテン110は、下プラテン120の上方に配設され、フレームFrに対し昇降自在とされる。上プラテン110における下プラテン120との対向面(下面)には、上金型11が取付けられる。
下プラテン120は、フレームFrに対し固定される。下プラテン120における上プラテン110との対向面(上面)には、回転テーブル121を介して複数の下金型12が取付けられる。上金型11と下金型12とで金型装置10が構成される。
回転テーブル121が180°回転することで、下金型12は上金型11と向かい合う位置と成形品を取り出す位置との間を移動する。成形品を取り出す位置は、下金型12にインサート部材をセットする段取り位置を兼ねてよい。
尚、本実施形態の下金型12は、回転テーブル121を介して下プラテン120に取り付けられるが、下プラテン120に直接に取り付けられていてもよい。また、下金型12の個数は、2つには限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
トグルサポート130は、下プラテン120の下方においてフレームFrに対し昇降自在とされ、上プラテン110と連結されている。トグルサポート130を昇降させることにより、上プラテン110が昇降させられる。
タイバー140は、上プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば3本)用いられてよい。各タイバー140は、型開閉方向に平行とされ、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられてよい。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
尚、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪みゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、下プラテン120とトグルサポート130との間に配設され、下プラテン120に対しトグルサポート130を昇降させる。トグル機構150は、クロスヘッド151、一対のリンク群などで構成される。各リンク群は、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152および第2リンク153を有する。第1リンク152は下プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられ、第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を相対的に昇降させると、第1リンク152および第2リンク153が屈伸し、下プラテン120に対しトグルサポート130が昇降させられる。
尚、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を相対的に昇降させることにより、第1リンク152および第2リンク153を屈伸させ、上プラテン110を昇降させる。型締モータ160は、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されるが、運動変換機構170に直結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸171と、ねじ軸171に螺合するねじナット172とを含む。ねじ軸171と、ねじナット172との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締モータ160はトグルサポート130に取付けられ、ねじ軸171はトグルサポート130に回転自在に支持され、ねじナット172はクロスヘッド151に固定される。型締モータ160を駆動してねじ軸171を回転させると、ねじナット172やクロスヘッド151がトグルサポート130に対し相対的に昇降させられる。これにより、第1リンク152および第2リンク153が屈伸させられ、トグルサポート130が昇降させられる。
尚、本実施形態の型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられるが、フレームFrに取付けられてもよい。この場合、ねじ軸171の上端部はクロスヘッド151で回転自在に支持され、ねじ軸171の下端部はフレームFrに回転自在に保持される回転部材にスプライン結合され、ねじナット172はトグルサポート130に固定されてよい。型締モータ160を駆動して回転部材を回転させると、ねじ軸171が回転しながら昇降し、クロスヘッド151がトグルサポート130に対し相対的に昇降させられる。これにより、第1リンク152および第2リンク153が屈伸させられ、トグルサポート130が昇降させられる。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、型締工程、型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を設定速度で型閉完了位置まで相対的に上昇させることにより、上プラテン110を下降させ、上金型11を下金型12にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
型締工程では、型締モータ160をさらに駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに相対的に上昇させることで型締力を生じさせる。型締時に上金型11と下金型12との間にキャビティ空間14が形成され、射出装置300がキャビティ空間14に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。キャビティ空間14の数は複数でもよく、その場合、複数の成形品が同時に得られる。
型開工程では、型締モータ160を駆動してトグルサポート130に対しクロスヘッド151を設定速度で型開完了位置まで相対的に下降させることにより、上プラテン110を上昇させ、上金型11を下金型12から離間させる。その後、回転テーブル121が回転され、エジェクタ装置200が成形品の取り出し位置に位置する下金型12から成形品を突き出す。
型閉工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および型締工程におけるクロスヘッド151の速度や位置(速度の切替位置、型閉完了位置、型締位置を含む)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。尚、クロスヘッド151の速度や位置などの代わりに、上プラテン110の速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や上プラテン110の位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して上プラテン110に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置10の交換や金型装置10の温度変化などにより金型装置10の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば上金型11が下金型12にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、タイバー140の下端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転は、回転伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。尚、回転伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に受動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の受動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。尚、回転伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させることで、ねじナット182を回転自在に保持するトグルサポート130の上プラテン110に対する位置を調整し、上プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
尚、本実施形態では、ねじナット182がトグルサポート130に対し回転自在に保持され、ねじ軸181が形成されるタイバー140が上プラテン110に対し固定されるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ねじナット182が上プラテン110に対し回転自在に保持され、タイバー140がトグルサポート130に対し固定されてもよい。この場合、ねじナット182を回転させることで、間隔Lを調整できる。
また、ねじナット182がトグルサポート130に対し固定され、タイバー140が上プラテン110に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで、間隔Lを調整できる。
さらにまた、ねじナット182が上プラテン110に対し固定され、タイバー140がトグルサポート130に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで間隔Lを調整できる。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。
型厚調整機構180は、互いに螺合するねじ軸181とねじナット182の一方を回転させることで、間隔Lを調整する。複数の型厚調整機構180が用いられてもよく、複数の型厚調整モータ183が用いられてもよい。
尚、本実施形態の型厚調整機構180は、間隔Lを調整するため、タイバー140に形成されるねじ軸181とねじ軸181に螺合されるねじナット182とを有するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、型厚調整機構180は、タイバー140の温度を調節するタイバー温調器を有してもよい。タイバー温調器は、各タイバー140に取付けられ、複数本のタイバー140の温度を連携して調整する。タイバー140の温度が高いほど、タイバー140は熱膨張によって長くなり、間隔Lが大きくなる。複数本のタイバー140の温度は独立に調整することも可能である。
タイバー温調器は、例えばヒータなどの加熱器を含み、加熱によってタイバー140の温度を調節する。タイバー温調器は、水冷ジャケットなどの冷却器を含み、冷却によってタイバー140の温度を調節してもよい。タイバー温調器は、加熱器と冷却器の両方を含んでもよい。
尚、本実施形態では、下プラテン120が固定プラテン、上プラテン110が可動プラテンであるが、下プラテン120が可動プラテン、上プラテン110が固定プラテンであってもよい。この場合、トグル機構150は、トグルサポート130に対し下プラテン120を昇降させる。
また、本実施形態の型締装置100は、型開閉方向が上下方向である竪型であるが、型開閉方向が水平方向である横型でもよい。横型の型締装置は、固定プラテン、可動プラテン、トグルサポート、タイバー、トグル機構、および型締モータなどを有する。固定プラテンには固定金型が取付けられ、可動プラテンには可動金型が取付けられる。固定金型と可動金型とで金型装置が構成される。トグルサポートは、可動プラテンを基準として固定プラテンとは反対側に配設され、タイバーを介して固定プラテンと連結される。タイバーは、固定プラテンとトグルサポートとを型開閉方向に間隔をおいて連結する。トグルサポートおよび固定プラテンは、一方がフレームに対し固定され、他方がフレームに対し型開閉方向に進退自在とされる。トグル機構は、トグルサポートと可動プラテンとの間に配設され、可動プラテンを進退させる。型締モータは、トグル機構を作動させる。型締装置が横型である場合、タイバーの本数は通常4本である。尚、タイバーの本数は特に限定されない。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200は、金型装置10から成形品を突き出す。例えば、エジェクタ装置200は、成形品の取り出し位置に位置する下金型12から成形品を突き出す。エジェクタ装置200は、エジェクタモータ210、運動変換機構220、およびエジェクタロッド230などを有する。
エジェクタモータ210は、下プラテン120に取付けられる。エジェクタモータ210は、運動変換機構220に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構220に連結されてもよい。
運動変換機構220は、エジェクタモータ210の回転運動をエジェクタロッド230の直線運動に変換する。運動変換機構220は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタロッド230は、下プラテン120および回転テーブル121を貫通して、下金型12の内部に昇降自在に配設される可動部材15と接触する。エジェクタロッド230は、回転テーブル121の回転時に、回転テーブル121の貫通穴から退避する。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。
突き出し工程では、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で待機位置から突き出し位置まで上昇させることにより、可動部材15を上昇させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で下降させ、可動部材15を元の待機位置まで下降させる。エジェクタロッド230の位置や速度は、例えばエジェクタモータエンコーダ211を用いて検出する。エジェクタモータエンコーダ211は、エジェクタモータ210の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
(射出装置)
射出装置300は、フレームFrに設けられるガイド301に沿って昇降するスライドベース302を含み、上プラテン110に対し昇降させられる。射出装置300は、金型装置10にタッチし、金型装置10内のキャビティ空間14に成形材料を充填する。射出装置300は、例えば、シリンダ310、ノズル320、スクリュ330、計量モータ340、射出モータ350、圧力検出器360などを有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。供給口311はシリンダ310の上部に形成される。シリンダ310の上部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも下方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
シリンダ310は、シリンダ310の軸方向(図1および図2において上下方向)に複数のゾーンに区分される。各ゾーンに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ゾーン毎に、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
ノズル320は、シリンダ310の下端部に設けられ、金型装置10に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
スクリュ330は、シリンダ310内において回転自在に且つ昇降自在に配設される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が下方に送られる。成形材料は、下方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の下方に送られシリンダ310の下部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が上昇させられる。その後、スクリュ330を下降させると、スクリュ330下方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置10内に充填される。
スクリュ330の下部には、スクリュ330を下方に押すときにスクリュ330の下方から上方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が昇降自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を下降させるときに、スクリュ330下方の成形材料の圧力によって上方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に上昇する。これにより、スクリュ330下方に蓄積された成形材料が上方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って下方に送られる成形材料の圧力によって下方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に下降する。これにより、スクリュ330の下方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
尚、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で昇降させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を昇降させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を昇降させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される圧力を検出する。圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の圧力の伝達経路に設けられ、圧力検出器360に作用する圧力を検出する。
圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。圧力検出器360の検出結果は、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、充填工程、保圧工程、計量工程などを行う。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定速度で下降させ、スクリュ330の下方に蓄積された液状の成形材料を金型装置10内のキャビティ空間14に充填させる。スクリュ330の位置や速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切替(所謂、V/P切替)が行われる。V/P切替が行われる位置をV/P切替位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
尚、充填工程においてスクリュ330の位置が設定位置に達した後、その設定位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切替が行われてもよい。V/P切替の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速下降または微速上昇が行われてもよい。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を下方に押し、スクリュ330の下端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置10に向けて押す。金型装置10内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。
保圧工程では金型装置10内のキャビティ空間14の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間14の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間14からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間14内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮のため、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転数で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を下方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の下方に送られシリンダ310の下部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が上昇させられる。スクリュ330の回転数は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
計量工程では、スクリュ330の急激な上昇を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330が計量完了位置まで上昇し、スクリュ330の下方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
尚、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内にはスクリュが回転自在にまたは回転自在に且つ昇降自在に配設され、射出シリンダ内にはプランジャが昇降自在に配設される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であるが、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であってもよい。横型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。同様に、竪型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。
(移動装置)
移動装置400は、フレームFrに対し射出装置300を昇降させる。また、移動装置400は、金型装置10に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、射出装置移動モータ410、射出装置移動モータ410の回転運動を射出装置300の直線運動(昇降運動)に変換する運動変換機構420などを含む。運動変換機構420は、ねじ軸421と、ねじ軸421に螺合するねじナット422とを含む。ねじ軸421と、ねじナット422との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
例えば、射出装置移動モータ410はスライドベース302に取付けられ、ねじ軸421はスライドベース302に対し回転自在に支持され、ねじナット422は上プラテン110に対し固定される。射出装置移動モータ410を駆動してねじ軸421を回転させると、ねじ軸421が昇降し、上プラテン110に対し射出装置300が昇降する。
尚、本実施形態の射出装置移動モータ410は、スライドベース302に取付けられるが、上プラテン110に取付けられてもよい。この場合、ねじ軸421は上プラテン110に対し回転自在に支持され、ねじナット422はスライドベース302に対し固定されてよい。射出装置移動モータ410を駆動してねじ軸421を回転させると、ねじナット422が昇降し、上プラテン110に対し射出装置300が昇降する。
(制御装置)
制御装置700は、図1〜図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、型閉工程や型締工程、型開工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。また、制御装置700は、型締工程の間に、計量工程や充填工程、保圧工程などを行う。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」とも呼ぶ。
制御装置700は、操作装置750や表示装置760と接続されている。操作装置750は、ユーザによる入力操作を受け付け、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。表示装置760は、制御装置700による制御下で、操作装置750における入力操作に応じた操作画面を表示する。
操作画面は、射出成形機の設定などに用いられる。操作画面は、複数用意され、切り替えて表示されたり、重ねて表示されたりする。ユーザは、表示装置760で表示される操作画面を見ながら、操作装置750を操作することにより射出成形機の設定(設定値の入力を含む)などを行う。
操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネルで構成され、一体化されてよい。尚、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、一体化されているが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。
(メカニカルストッパ)
図3は、第1実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第1ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。図4は、第1実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第2ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。上プラテン110の移動方向は、型開閉方向であって、Z方向である。
射出成形機は、複数の第1嵌合溝511が上下方向に並ぶ第1ロッド510と、複数の第1嵌合溝511の1つに挿し込まれ、第1嵌合溝511の第1移動停止面512に当接することで上プラテン110の下降を停止させる第1ストッパ520とを有する。第1嵌合溝511は型開閉方向に複数並ぶため、第1ストッパ520による上プラテンの停止位置は型開閉方向に間隔をおいて複数並ぶ。
第1ロッド510は、上プラテン110と共に昇降する。第1ロッド510は、上プラテン110から下方に延びてフレームFrを貫通する。フレームFrには、第1ストッパ520が昇降不能に支持される。第1ストッパ520は、水平方向に移動して第1嵌合溝511に挿し込まれ、第1嵌合溝511の第1移動停止面512に当接する。
第1嵌合溝511は、その上端部に、型開閉方向に対し垂直な第1移動停止面512を有する。また、第1嵌合溝511は、その下端部に、第1ストッパ520の挿し込み方向(図3および図4において左方向)に向かうほど第1移動停止面512に近づく方向(図3および図4において上方向)に傾斜する第1ガイド面513を有する。第1ガイド面513は、第1嵌合溝511に挿し込まれる第1ストッパ520をガイドする。
第1ストッパ520は、第1ばね530の弾性復元力によって、第1嵌合溝511に挿し込まれる方向(図3および図4において左方向)に付勢される。第1ストッパ520の第1嵌合溝511に対する挿抜には、空気圧シリンダなどの第1流体圧シリンダ531が用いられる。
制御装置700が第1流体圧シリンダ531を作動させると、第1ストッパ520が第1ばね530の弾性復元力に抗して第1嵌合溝511から引き抜かれる。一方、緊急停止時には制御装置700が第1流体圧シリンダ531の作動を解除し、第1ストッパ520が第1ばね530の弾性復元力によって第1嵌合溝511に挿し込まれる。
尚、第1ばね530が第1ストッパ520を付勢する方向は、本実施形態では第1ストッパ520を第1嵌合溝511に挿し込む方向であるが、第1ストッパ520を第1嵌合溝511から引き抜く方向であってもよい。この場合、制御装置700が第1流体圧シリンダ531を作動させると、第1ストッパ520が第1ばね530の弾性復元力に抗して第1嵌合溝511に挿し込まれる。一方、制御装置700が第1流体圧シリンダ531の作動を解除すると、第1ストッパ520が第1ばね530の弾性復元力によって第1嵌合溝511から引き抜かれる。
第1ストッパ520は、型開閉方向に対し垂直な第1水平面522と、第1ストッパ520の挿し込み方向(図3および図4において左方向)に向かうほど第1水平面522に近づく方向(図3および図4において上方向)に傾斜する第1傾斜面523とを有する。
第1ストッパ520の第1傾斜面523と第1嵌合溝511の第1ガイド面513とが接触しながら、第1ストッパ520が第1嵌合溝511に挿し込まれる。その後、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520の第1水平面522とが当接することで、上プラテン110の下降が停止される。
尚、本実施形態では、第1ロッド510が上プラテン110と共に昇降し、第1ストッパ520が昇降不能とされるが、第1ロッド510と第1ストッパ520の配置は逆でもよい。第1ロッド510が昇降不能とされ、第1ストッパ520が上プラテン110と共に昇降してもよい。この場合、第1ロッド510は、フレームFrに対して固定され、フレームFrから上方に延びて、上プラテン110を貫通する。上プラテン110には、第1ストッパ520が設けられる。第1ストッパ520は、水平方向に移動して第1嵌合溝511に挿し込まれ、第1嵌合溝511の第1移動停止面512に当接する。
射出成形機は、複数の第2嵌合溝541が上下方向に並ぶ第2ロッド540と、複数の第2嵌合溝541の1つに挿し込まれ、第2嵌合溝541の第2移動停止面542に当接することで上プラテン110の下降を停止させる第2ストッパ550とを有する。第2嵌合溝541は型開閉方向に複数並ぶため、第2ストッパ550による上プラテンの停止位置は型開閉方向に間隔をおいて複数並ぶ。
第2ロッド540は、型開閉方向(例えばZ方向)に直交する方向(例えばY方向)に第1ロッド510と間隔をおいて設けられ、上プラテン110と共に昇降する。第2ロッド540は、上プラテン110から下方に延びてフレームFrを貫通する。フレームFrには、第2ストッパ550が昇降不能に支持される。第2ストッパ550は、水平方向に移動して第2嵌合溝541に挿し込まれ、第2嵌合溝541の第2移動停止面542に当接する。
第2嵌合溝541は、その上端部に、型開閉方向に対し垂直な第2移動停止面542を有する。また、第2嵌合溝541は、その下端部に、第2ストッパ550の挿し込み方向(図3および図4において右方向)に向かうほど第2移動停止面542に近づく方向(図3および図4において上方向)に傾斜する第2ガイド面543を有する。第2ガイド面543は、第2嵌合溝541に挿し込まれる第2ストッパ550をガイドする。
第2ストッパ550は、第2ばね560の弾性復元力によって、第2嵌合溝541に挿し込まれる方向(図3および図4において右方向)に付勢される。第2ストッパ550の第2嵌合溝541に対する挿抜には、空気圧シリンダなどの第2流体圧シリンダ561が用いられる。
制御装置700が第2流体圧シリンダ561を作動させると、第2ストッパ550が第2ばね560の弾性復元力に抗して第2嵌合溝541から引き抜かれる。一方、緊急停止時には制御装置700が第2流体圧シリンダ561の作動を解除し、第2ストッパ550が第2ばね560の弾性復元力によって第2嵌合溝541に挿し込まれる。
尚、第2ばね560が第2ストッパ550を付勢する方向は、本実施形態では第2ストッパ550を第2嵌合溝541に挿し込む方向であるが、第2ストッパ550を第2嵌合溝541から引き抜く方向であってもよい。この場合、制御装置700が第2流体圧シリンダ561を作動させると、第2ストッパ550が第2ばね560の弾性復元力に抗して第2嵌合溝541に挿し込まれる。一方、制御装置700が第2流体圧シリンダ561の作動を解除すると、第2ストッパ550が第2ばね560の弾性復元力によって第2嵌合溝541から引き抜かれる。
第2ストッパ550は、型開閉方向に対し垂直な第2水平面552と、第2ストッパ550の挿し込み方向(図3および図4において右方向)に向かうほど第2水平面552に近づく方向(図3および図4において上方向)に傾斜する第2傾斜面553とを有する。
第2ストッパ550の第2傾斜面553と第2嵌合溝541の第2ガイド面543とが接触しながら、第2ストッパ550が第2嵌合溝541に挿し込まれる。その後、第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550の第2水平面552とが当接することで、上プラテン110の下降が停止される。
尚、本実施形態では、第2ロッド540が上プラテン110と共に昇降し、第2ストッパ550が昇降不能とされるが、第2ロッド540と第2ストッパ550の配置は逆でもよい。第2ロッド540が昇降不能とされ、第2ストッパ550が上プラテン110と共に昇降してもよい。この場合、第2ロッド540は、フレームFrに対して固定され、フレームFrから上方に延びて、上プラテン110を貫通する。上プラテン110には、第2ストッパ550が設けられる。第2ストッパ550は、水平方向に移動して第2嵌合溝541に挿し込まれ、第2嵌合溝541の第2移動停止面542に当接する。
制御装置700は、例えば緊急停止信号を受信すると、第1ストッパ520および第2ストッパ550の両方を挿し込み方向に移動させる。緊急停止信号は、例えば上プラテン110と下プラテン120の間に人や物などの異物が侵入したことを検知した場合に作成される。異物の侵入は、スイッチや赤外線センサなどで検知できる。これにより、上プラテン110の下降を停止させることができ、型閉を停止させることができる。
第1ロッド510と第2ロッド540とは、異なる寸法および異なる形状を有してもよいが、製造コストを低減するため、同じ寸法および同じ形状を有してよい。この場合、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは、同一の寸法および同一の形状を有する。また、第1嵌合溝511の型開閉方向のピッチP1と、第2嵌合溝541の型開閉方向のピッチP2とは、同一である。第1嵌合溝511や第2嵌合溝541は、図3および図4では等ピッチで型開閉方向に並ぶが、不等ピッチで並んでもよい。
本実施形態では、第1ロッド510と第2ロッド540とを型開閉方向にΔPずらして設け、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを型開閉方向にΔPずらして設ける。より詳細には、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と、第2嵌合溝541の第2移動停止面542とを型開閉方向にΔPずらして設ける。
第1嵌合溝511と第2嵌合溝541との型開閉方向のずれの大きさΔPは、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2よりも小さく(ΔP<P1、P2)、例えばこれらのピッチP1、P2の半分である。
そのため、図3に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とが当接するとき、第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とは型開閉方向に離れている。
また、図4に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とが当接するとき、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とは型開閉方向に離れている。
図3および図4から明らかなように、第1ストッパ520による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第2ストッパ550による上プラテン110の停止位置がある。また、第2ストッパ550による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第1ストッパ520による上プラテン110の停止位置がある。
よって、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保しながら、第1ストッパ520と第2ストッパ550で上プラテン110の停止位置を細かく設定できる。その結果、第1ストッパ520および第2ストッパ550の挿し込み開始から上プラテン110の型閉停止までの上プラテン110の移動距離を短縮できる。また、第1嵌合溝511のピッチP1を十分に確保できるので、第1嵌合溝511の幅を十分に確保でき、図3に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512が第1ストッパ520に当接する前に第1ストッパ520を第1嵌合溝511の奥まで挿し込むことができる。さらに、第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保できるので、第2嵌合溝541の幅を十分に確保でき、図4に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542が第2ストッパ550に当接する前に第2ストッパ550を第2嵌合溝541の奥まで挿し込むことができる。
さらに、第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ストッパ520と第2ストッパ550の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
また、第1ロッド510と第2ロッド540のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ロッド510と第2ロッド540のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ロッド510と第2ロッド540の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
尚、射出成形機は、型開閉方向に並ぶ複数の第3嵌合溝の1つに挿し込まれ、第3嵌合溝の第3移動停止面に当接することで上プラテン110の型閉方向の移動を停止させる第3ストッパをさらに有してもよい。第3嵌合溝は、第1ロッド510および第2ロッド540のいずれかに形成されてもよいし、第1ロッド510および第2ロッド540とは別の第3ロッドに形成されてもよい。
第3嵌合溝と第2嵌合溝541の型開閉方向のずれの大きさ、および第2嵌合溝541と第1嵌合溝511の型開閉方向のずれの大きさΔPは、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2よりも小さく、例えばこれらのピッチP1、P2の1/3であってよい。ストッパやロッドの数は特に限定されない。
図5は、第2実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第1ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。図6は、第2実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第2ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。上プラテン110の移動方向は、型開閉方向であって、Z方向である。
上記第1実施形態では第1ロッド510と第2ロッド540とが型開閉方向にずらして設けられ、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とが型開閉方向にずらして設けられる。
これに対し、本実施形態では第1ストッパ520と第2ストッパ550とが型開閉方向にずらして設けられる。以下、相違点について主に説明する。
第1ロッド510と第2ロッド540とは、異なる寸法および異なる形状を有してもよいが、製造コストを低減するため、同じ寸法および同じ形状を有してよい。この場合、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは同一の寸法および同一の形状を有し、第1嵌合溝511の型開閉方向のピッチP1と第2嵌合溝541の型開閉方向のピッチP2とは、同一である。第1嵌合溝511や第2嵌合溝541は、図5および図6では等ピッチで型開閉方向に並ぶが、不等ピッチで並んでもよい。
本実施形態では、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを型開閉方向にずらして設ける代わりに、第1ストッパ520と第2ストッパ550とを型開閉方向にΔP(ΔP<P1、P2)ずらして設ける。より詳細には、第1ストッパ520の第1移動停止面512に当接する第1水平面522と、第2ストッパ550の第2移動停止面542に当接する第2水平面552とを型開閉方向にΔPずらして設ける。
そのため、図5に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とが当接するとき、第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とは型開閉方向に離れている。
また、図6に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とが当接するとき、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とは型開閉方向に離れている。
図5および図6から明らかなように、第1ストッパ520による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第2ストッパ550による上プラテン110の停止位置がある。また、第2ストッパ550による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第1ストッパ520による上プラテン110の停止位置がある。
よって、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保しながら、第1ストッパ520と第2ストッパ550で上プラテン110の停止位置を細かく設定できる。その結果、第1ストッパ520および第2ストッパ550の挿し込み開始から上プラテン110の型閉停止までの上プラテン110の移動距離を短縮できる。また、第1嵌合溝511のピッチP1を十分に確保できるので、第1嵌合溝511の幅を十分に確保でき、図5に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512が第1ストッパ520に当接する前に第1ストッパ520を第1嵌合溝511の奥まで挿し込むことができる。さらに、第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保できるので、第2嵌合溝541の幅を十分に確保でき、図6に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542が第2ストッパ550に当接する前に第2ストッパ550を第2嵌合溝541の奥まで挿し込むことができる。
また、第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ストッパ520と第2ストッパ550の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
また、第1ロッド510と第2ロッド540のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ロッド510と第2ロッド540のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ロッド510と第2ロッド540の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
尚、射出成形機は、型開閉方向に並ぶ複数の第3嵌合溝の1つに挿し込まれ、第3嵌合溝の第3移動停止面に当接することで上プラテン110の型閉方向の移動を停止させる第3ストッパをさらに有してもよい。
第3嵌合溝は、第1ロッド510および第2ロッド540のいずれかに形成されてもよいし、第1ロッド510および第2ロッド540とは別の第3ロッドに形成されてもよい。
第3ストッパと第2ストッパ550との型開閉方向のずれの大きさ、第2ストッパ550と第1ストッパ520との型開閉方向のずれの大きさΔPは、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2よりも小さく、例えばこれらのピッチP1、P2の1/3であってよい。ストッパやロッドの数は特に限定されない。
図7は、第3実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第1ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。図8は、第3実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第2ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。上プラテン110の移動方向は、型開閉方向であって、Z方向である。
上記第1実施形態および上記第2実施形態では、第1嵌合溝511が形成される第1ロッド510と第2嵌合溝541が形成される第2ロッド540とが別々に設けられ、型開閉方向(例えばZ方向)に直交する方向(例えばY方向)に間隔をおいて設けられる。第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを異なるロッドに分散して設けることで、ロッドの強度低下を抑制できる。
これに対し、本実施形態では、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とが同一のロッドに設けられ、ロッドの周方向に間隔をおいて設けられる。第1嵌合溝511と第2嵌合溝541の両方を1本のロッドに設けることで、ロッドの本数を低減できる。以下、相違点について主に説明する。
射出成形機は、第1嵌合溝511および第2嵌合溝541の両方が形成される一のロッド570を有する。ロッド570は、上プラテン110と共に昇降する。一方、第1嵌合溝511に挿し込まれる第1ストッパ520、および第2嵌合溝541に挿し込まれる第2ストッパ550は、昇降不能とされる。
尚、本実施形態では、ロッド570が上プラテン110と共に昇降し、第1ストッパ520および第2ストッパ550が昇降不能とされるが、ロッド570が昇降不能とされ、第1ストッパ520および第2ストッパ550が上プラテン110と共に昇降してもよい。この場合、ロッド570は、フレームFrに対して固定され、フレームFrから上方に延びて、上プラテン110を貫通する。上プラテン110には、第1ストッパ520および第2ストッパ550が設けられる。第1ストッパ520は、水平方向に移動して第1嵌合溝511に挿し込まれ、第1嵌合溝511の第1移動停止面512に当接する。また、第2ストッパ550は、水平方向に移動して第2嵌合溝541に挿し込まれ、第2嵌合溝541の第2移動停止面542に当接する。
第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは、ロッド570の周方向にずらして形成され、例えばロッド570の周りに180°ピッチで形成される。第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは、同一の寸法および同一の形状を有してよい。第1嵌合溝511の型開閉方向のピッチP1と第2嵌合溝541の型開閉方向のピッチP2とは、同一であってよい。第1嵌合溝511や第2嵌合溝541は、図7および図8では等ピッチで型開閉方向に並ぶが、不等ピッチで並んでもよい。
本実施形態では、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを型開閉方向にΔP(ΔP<P1、P2)ずらして設ける。より詳細には、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と、第2嵌合溝541の第2移動停止面542とを型開閉方向にΔPずらして設ける。
そのため、図7に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とが当接するとき、第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とは型開閉方向に離れている。
また、図8に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とが当接するとき、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とは型開閉方向に離れている。
図7および図8から明らかなように、第1ストッパ520による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第2ストッパ550による上プラテン110の停止位置がある。また、第2ストッパ550による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第1ストッパ520による上プラテン110の停止位置がある。
よって、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保しながら、第1ストッパ520と第2ストッパ550で上プラテン110の停止位置を細かく設定できる。その結果、第1ストッパ520および第2ストッパ550の挿し込み開始から上プラテン110の型閉停止までの上プラテン110の移動距離を短縮できる。また、第1嵌合溝511のピッチP1を十分に確保できるので、第1嵌合溝511の幅を十分に確保でき、図7に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512が第1ストッパ520に当接する前に第1ストッパ520を第1嵌合溝511の奥まで挿し込むことができる。さらに、第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保できるので、第2嵌合溝541の幅を十分に確保でき、図8に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542が第2ストッパ550に当接する前に第2ストッパ550を第2嵌合溝541の奥まで挿し込むことができる。
また、第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ストッパ520と第2ストッパ550の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
尚、射出成形機は、型開閉方向に並ぶ複数の第3嵌合溝の1つに挿し込まれ、第3嵌合溝の第3移動停止面に当接することで上プラテン110の型閉方向の移動を停止させる第3ストッパをさらに有してもよい。
第3嵌合溝は、第1嵌合溝511および第2嵌合溝541が形成されるロッド570に形成されてもよいし、ロッド570とは別の第3ロッドに形成されてもよい。前者の場合、第3嵌合溝、第2嵌合溝541、および第1嵌合溝511は、ロッド570の周方向にずらして形成され、例えばロッド570の周りに120°ピッチで形成されてもよい。
第3嵌合溝と第2嵌合溝541の型開閉方向のずれの大きさ、および第2嵌合溝541と第1嵌合溝511の型開閉方向のずれの大きさΔPは、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2よりも小さく、例えばこれらのピッチP1、P2の1/3であってよい。ストッパやロッドの数は特に限定されない。
図9は、第4実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第1ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。図10は、第4実施形態による第1ストッパおよび第2ストッパのうち第2ストッパによる上プラテンの下降停止状態を示す図である。上プラテン110の移動方向は、型開閉方向であって、Z方向である。
上記第3実施形態では第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とが型開閉方向にずらして1本のロッド570に設けられ、第1ストッパ520と第2ストッパ550とが型開閉方向において同じ位置に設けられる。第1ストッパ520と第2ストッパ550を型開閉方向に垂直な同一平面に設けることができ、第1ストッパ520や第2ストッパ550の位置合わせが容易である。
これに対し、本実施形態では第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とが型開閉方向において同じ位置に設けられ、第1ストッパ520と第2ストッパ550とが型開閉方向にずらして設けられる。1本のロッド570に第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを対称配置できるので、ロッド570の製造が容易である。以下、相違点について主に説明する。
第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは同一の寸法および同一の形状を有し、第1嵌合溝511の型開閉方向のピッチP1と第2嵌合溝541の型開閉方向のピッチP2とは、同一である。第1嵌合溝511や第2嵌合溝541は、図9および図10では等ピッチで型開閉方向に並ぶが、不等ピッチで並んでもよい。
本実施形態では、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とを型開閉方向にずらして設ける代わりに、第1ストッパ520と第2ストッパ550とを型開閉方向にΔP(ΔP<P1、P2)ずらして設ける。より詳細には、第1ストッパ520の第1移動停止面512に当接する第1水平面522と、第2ストッパ550の第2移動停止面542に当接する第2水平面552とを型開閉方向にΔPずらして設ける。
そのため、図9に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とが当接するとき、第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とは型開閉方向に離れている。
また、図10に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542と第2ストッパ550とが当接するとき、第1嵌合溝511の第1移動停止面512と第1ストッパ520とは型開閉方向に離れている。
図9および図10から明らかなように、第1ストッパ520による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第2ストッパ550による上プラテン110の停止位置がある。また、第2ストッパ550による上プラテン110の複数の停止位置の間に、第1ストッパ520による上プラテン110の停止位置がある。
よって、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保しながら、第1ストッパ520と第2ストッパ550で上プラテン110の停止位置を細かく設定できる。その結果、第1ストッパ520および第2ストッパ550の挿し込み開始から上プラテン110の型閉停止までの上プラテン110の移動距離を短縮できる。また、第1嵌合溝511のピッチP1を十分に確保できるので、第1嵌合溝511の幅を十分に確保でき、図9に示すように第1嵌合溝511の第1移動停止面512が第1ストッパ520に当接する前に第1ストッパ520を第1嵌合溝511の奥まで挿し込むことができる。さらに、第2嵌合溝541のピッチP2を十分に確保できるので、第2嵌合溝541の幅を十分に確保でき、図10に示すように第2嵌合溝541の第2移動停止面542が第2ストッパ550に当接する前に第2ストッパ550を第2嵌合溝541の奥まで挿し込むことができる。
また、第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方に上プラテン110を停止させる衝撃が加わるので、その衝撃によって第1ストッパ520と第2ストッパ550のいずれか一方が破損しても、その破損によって衝撃を吸収できる。従って、その後、第1ストッパ520と第2ストッパ550の残りの一方で確実に上プラテン110を停止できる。
ところで、本実施形態では、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは、同一のロッド570に形成され、且つ、型開閉方向に同じ位置に形成される。そのため、第1嵌合溝511と第2嵌合溝541とは、ロッド570の周方向につながってリング状の溝を形成してもよいが、ロッド570の強度の観点から、ロッド570の周方向につながっておらず分離されていてよい。
尚、射出成形機は、型開閉方向に並ぶ複数の第3嵌合溝の1つに挿し込まれ、第3嵌合溝の第3移動停止面に当接することで上プラテン110の型閉方向の移動を停止させる第3ストッパをさらに有してもよい。
第3嵌合溝は、第1嵌合溝511および第2嵌合溝541が形成されるロッド570に形成されてもよいし、ロッド570とは別の第3ロッドに形成されてもよい。前者の場合、第3嵌合溝、第2嵌合溝541、および第1嵌合溝511は、ロッド570の周方向にずらして形成され、例えばロッド570の周りに120°ピッチで形成されてもよい。
第3ストッパと第2ストッパ550との型開閉方向のずれの大きさ、第2ストッパ550と第1ストッパ520との型開閉方向のずれの大きさΔPは、第1嵌合溝511のピッチP1や第2嵌合溝541のピッチP2よりも小さく、例えばこれらのピッチP1、P2の1/3であってよい。ストッパやロッドの数は特に限定されない。
(変形および改良)
以上、射出成形機の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
例えば、上記第1実施形態、上記第2実施形態、上記第3実施形態および上記第4実施形態では、上プラテン110が特許請求の範囲に記載の可動部材に対応するが、可動部材の種類は特に限定されない。例えば、上プラテン110が固定プラテンであって下プラテン120が可動プラテンである場合、下プラテン120が特許請求の範囲に記載の可動部材に対応する。この場合、第1ストッパ520や第2ストッパは、下プラテン120の型閉を停止させる。さらに、第1ストッパ520や第2ストッパ550は、竪型の型締装置100の型閉を停止させるが、竪型の型締装置100の型開を停止させてもよい。また、第1ストッパ520や第2ストッパ550は、横型の型締装置100の型閉を停止させてもよいし、横型の型締装置100の型開を停止させてもよい。以下、型締装置100が横型である場合について説明する。
型締装置100が横型である場合、図3〜図6に示す第1ロッド510および第2ロッド540は可動プラテンと共に型開閉方向に移動し、第1ストッパ520および第2ストッパ550は型開閉方向に移動不能とされる。第1ロッド510および第2ロッド540は、一端部において可動プラテンに固定され、可動プラテンからトグルサポートに向けて型開閉方向に延びる。一方、第1ストッパ520および第2ストッパ550は、トグルサポートに保持される。
尚、第1ロッド510と第1ストッパ520の配置は逆でもよく、第1ストッパ520が可動プラテンと共に型開閉方向に移動し、第1ロッド510が型開閉方向に移動不能とされてもよい。同様に、第2ロッド540と第2ストッパ550の配置は逆でもよく、第2ストッパ550が可動プラテンと共に型開閉方向に移動し、第2ロッド540が型開閉方向に移動不能とされてもよい。
また、型締装置100が横型である場合、図7〜図10に示すロッド570は可動プラテンと共に型開閉方向に移動し、第1ストッパ520および第2ストッパ550は型開閉方向に移動不能とされる。ロッド570は、一端部において可動プラテンに固定され、可動プラテンからトグルサポートに向けて型開閉方向に延びる。一方、第1ストッパ520および第2ストッパ550は、トグルサポートに保持される。
尚、第1ストッパ520および第2ストッパ550と、ロッド570の配置は逆でもよく、第1ストッパ520および第2ストッパ550が可動プラテンと共に型開閉方向に移動し、ロッド570が型開閉方向に移動不能とされてもよい。この場合、ロッド570は、一端部においてトグルサポートに固定され、トグルサポートから可動プラテンに向けて型開閉方向に延びる。一方、第1ストッパ520および第2ストッパ550は、可動プラテンに保持される。