JP6824787B2 - 回転電機のステータ - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載可能な回転電機のステータに関する。
近年では、回転電機のステータとして、セグメントコイルを用いた回転電機が提案されている。例えば、特許文献1においては、ステータコアのスロットに配置されるスロットコイルとステータコアの外側に配置される渡り部となる接続コイルとを結合することでコイルループを形成している。また、特許文献1に記載の回転電機では、絶縁材で被覆されたスロットコイルをステータコアのスロットに圧入することが記載されている。
一方で、従来より回転電機のステータにおいては、ワニスによりステータコアにコイルを固定する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2013−027174号公報 特開平6−327203号公報
一般的にスロットコイルをステータコアのスロットに圧入しようとすると、積層された鋼板の寸法誤差等によりスロットの内周面に形成される凸部に絶縁材が引っかかりスロットコイルの進入を阻害するため、圧入荷重を大きくする必要があった。一方で、圧入荷重を大きくすると、圧入時に絶縁材の一部又はスロット内に突出する鋼板の端部が破損して内部に滞留し、回転電機の使用中に異物となる虞があった。特に、一端側から他端側に亘って全体的に絶縁材が設けられたスロットコイルでは圧入荷重を大きくする必要があり、また使用する樹脂量が多いという課題があった。
また、ワニスによりステータコアにコイルを固定する方法では、ノズルから滴下したワニスがコイルを伝ってステータコア内まで浸透していくが、ステータコアに留まる量は少なく、大量のワニスがステータコアから漏れ出てしまう。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用する樹脂量を減らしつつ、スロット内にスロットコイルを固定可能な回転電機のステータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態のスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態のステータコア21)と、
前記ステータコアに取付けられるコイル(例えば、後述の実施形態のコイル50)と、を備えた回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態のステータ10)であって、
前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイル(例えば、後述の実施形態のスロットコイル25)を有し、
前記スロットコイルには、前記スロットの内部であって軸方向の一部(例えば、後述の実施形態の凹部形成部25a)の外周に係合部(例えば、後述の実施形態の凹部25b)が設けられており、
前記スロットコイルの前記一部と前記スロットの内壁面(例えば、後述の実施形態の内壁面23a)との間には、第1樹脂部(例えば、後述の実施形態の内側樹脂部71)が設けられ、
前記スロットの前記内壁面には、全体に亘って第2樹脂部(例えば、後述の実施形態の外側樹脂部70)が設けられ、
前記スロットコイルの前記一部と前記スロットの内壁面との間には、前記第1樹脂部及び前記第2樹脂部が設けられ、且つ、前記第1樹脂部と前記係合部とが係合し、
前記係合部は、前記スロットの内部であって、且つ、前記ステータコアの一端側の表面(例えば、後述の実施形態の端面21a)近傍に位置しており、
前記スロットコイルの他部(例えば、後述の実施形態の凹部非形成部25c)と前記スロットの前記内壁面との間には、空隙部(例えば、後述の実施形態の空隙部75)及び前記第2樹脂部が設けられている。
請求項1の発明によれば、スロットコイルの一部とスロットの内壁面との間にのみ樹脂を充填して第1樹脂部とし、スロットコイルの他部とスロットの内壁面との間を空隙部とすることで、スロットコイルとスロットの内壁面との間に全体に亘って樹脂を充填する場合に比べて、使用する樹脂量を削減できる。
また、スロットコイルには、スロットの内部であって軸方向の一部の外周に係合部が設けられており、第1樹脂部と係合部とが係合することで、スロットコイルをスロット内に強固に固定することができる。
さらに、スロットの内壁面には全体に亘って第2樹脂部が設けられ、スロットコイルの他部とスロットの内壁面との間には空隙部及び第2樹脂部が設けられているので、使用する樹脂量を減らしながら、スロットコイルとスロットとの絶縁性を確実に保つことができる。
また、スロットコイルに形成される係合部は、スロットの内部であって、且つ、ステータコアの一端側の表面近傍に位置しているので、第1樹脂部の樹脂量をより減らすことができる。
本発明の第1実施形態の回転電機のステータの斜視図である。 ステータの分解斜視図である。 一方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 他方のベースプレート組立体の分解斜視図である。 スロットコイルの斜視図である。 ステータの一部を示す縦断面図である。 ベースプレート組立体の一部を示す正面図である。 複数相のコイルの斜視図である。 図8に示す複数相のコイルから1相分のコイルを抜き出して示す斜視図である。 U相のコイルの結線態様を示す展開図である。 U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。 外側接続コイル延出部と内側接続コイル延出部との接合を説明するための斜視図である。 外側接続コイルの内径側端部と外径側スロットコイルの段差部との接合及び内側接続コイルの内径側端部と内径側スロットコイルの段差部との接合を説明するための斜視図である。 1つのスロットの断面図である。 第1実施形態の回転電機のステータの製造方法を説明する説明図である。 第2実施形態の回転電機のステータにおける1つのスロットの断面図である。 第2実施形態の回転電機のステータの製造方法を説明する説明図である。
以下、本発明の回転電機のステータの各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
<第1実施形態>
[ステータ]
図1及び図2に示すように、本実施形態の回転電機のステータ10は、ステータコア組立体20と、一対のベースプレート組立体30L、30Rと、を備え、ベースプレート組立体30L、30Rが、ステータコア組立体20の両側に配置されて組み付けられている。ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの間には、例えば、シリコンシートなどの絶縁シート65が配置され、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとを絶縁している。
[1 ステータコア組立体]
ステータコア組立体20は、ステータコア21と、複数のスロットコイル25と、を備える。
[1−1 ステータコア]
ステータコア21は、例えば、プレス抜きされた複数枚の珪素鋼板が積層されて構成され、その径方向内側に、複数のティース22と、隣接するティース22間に形成される複数のスロット23とを備える。スロット23は、軸方向から見てステータコア21の径方向に長い略長円形状にステータコア21の軸方向に貫通して形成され、開口部24がステータコア21の内周面に開口している。なお、ステータコア21の外周部には、ステータコア21を不図示のハウジングに締結する複数の締結部15が設けられている。
ステータコア21の各スロット23の内壁面23aには、図14に示すように、外側樹脂部70が全面に亘って形成されている。外側樹脂部70としては、熱可塑性樹脂が好ましい。
[1−2 スロットコイル]
各スロット23に挿入されるスロットコイル25は、図5に示すように、断面長方形状の板状導体である外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とから構成されている。具体的に、外径側スロットコイル26は、ステータコア21の軸方向幅L1と後述する接続コイル40の4枚分の軸方向幅(4×L2)の和と略等しい長さ(L1+4×L2)に設定されている。さらに、外径側スロットコイル26の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成され、外径側スロットコイル26の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部26aが形成されている。
内径側スロットコイル27は、ステータコア21の軸方向幅(L1)と後述する接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)の和と略等しい長さ(L1+2×L2)に設定されている。さらに、内径側スロットコイル27の軸方向一端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向他方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成され、内径側スロットコイル27の軸方向他端部は、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ周方向一方を向く面が段状に切り欠かれて板厚が薄くなることで段差部27aが形成されている。
言い換えると、外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27の両先端部にはそれぞれ接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ段差部26a、27aが周方向で反対側を向くように形成されている。また、軸方向一端部と軸方向他端部では、外径側スロットコイル26の段差部26a同士と内径側スロットコイル27の段差部27a同士がそれぞれ周方向で反対側を向くように形成されている。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の周方向両面には、それぞれ軸方向一端側であって段差部26a、27aよりも軸方向中央寄り、即ち、スロット23に挿入された状態においてスロット23の内部且つステータコア21の一端側の端面21a近傍となる位置(以下、凹部形成部25aと呼ぶ。)に、長手方向と直交する方向に延びる凹部25bが形成されている。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27からなる複数のスロットコイル25は、各スロット23内に外径側スロットコイル26が径方向外側となり内径側スロットコイル27が径方向内側となるようにステータコア21の径方向に配置される。各スロットコイル25は、ステータコア21の複数のスロット23にそれぞれ挿入されてステータコア21の周方向に並べられ、ステータコア組立体20を構成する。
外径側スロットコイル26は、接続コイル40の略2枚分の軸方向幅と略等しい長さ(2×L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入され、内径側スロットコイル27は、接続コイル40の略1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)分だけ先端部がステータコア21の両方の端面21a、21bからそれぞれ突出するようにスロット23に挿入されている。
また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、図14に示すように、凹部形成部25aのみが、外側樹脂部70との隙間に充填された内側樹脂部71によってスロット23内に支持されている。言い換えると、スロット23に挿入された状態においてスロット23の内部且つ凹部形成部25a以外の領域(以下、凹部非形成部25c)と外側樹脂部70との間には空隙部75が形成されている。
即ち、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、凹部形成部25aとスロット23の内壁面23aとの間に内側樹脂部71及び外側樹脂部70が設けられることで絶縁され、且つ、内側樹脂部71と凹部25bとが係合することでスロット23に固定される。内側樹脂部71としては、例えば、熱可塑性樹脂が好ましい。
また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間に空隙部75及び外側樹脂部70が設けられていることで絶縁されている。したがって、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は絶縁被膜を不要にできる。なお、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27として絶縁被膜付の導体を排除するものではない。
[1−3 ステータコア組立体の組立]
このように構成されるステータコア組立体20の組立について図15に基づいて説明する。
先ず、図15の(a)に示すようにステータコア21を準備し(準備工程)、図15の(b)に示すようにステータコア21の各スロット23の中央に中子80を配置する(中子配置工程)。中子80は、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27よりも僅かに大きい外形寸法を有する矩形状の中子81、82が連結部83で連結されており、径方向から見ていわゆるバーベル形状を有している。
続いて、図15の(c)に示すように中子80とスロット23の内壁面23aとの隙間に樹脂を充填することで外側樹脂部70を形成する(外側樹脂部形成工程)。続いて、中子80を取り出して、図15の(d)に示すようにスロット23の内壁面23a全体に形成された外側樹脂部70に囲まれた部分に外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27を配置する(スロットコイル配置工程)。このとき、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の凹部形成部25aが下向きになるように外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27をスロット23内に設置する。
最後に、図15の(e)に示すように樹脂充填型の下型(端面21a側)から外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と外側樹脂部70との隙間に樹脂を充填することで内側樹脂部71を形成する(内側樹脂部形成工程)。内側樹脂部形成工程の樹脂充填は、所定の大きさの樹脂タブレットを押圧することで、樹脂充填型に形成された樹脂流路を流れる樹脂が外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と外側樹脂部70との隙間に移動することで行われる。樹脂タブレットの量は、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の凹部形成部25aのみに樹脂が充填されるように設定されている。
このように凹部形成部25aとスロット23の内壁面23aとの間に内側樹脂部71及び外側樹脂部70が設けられ、内側樹脂部71と凹部25bとが係合することで、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27はスロット23に固定される。また、凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間には、空隙部75及び外側樹脂部70が設けられる。
なお、スロット配置工程において、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の凹部形成部25aを上向きに配置し、内側樹脂部形成工程において、樹脂充填型の上側(端面21a側)から外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と外側樹脂部70との隙間に樹脂を充填してもよいが、この場合、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間に樹脂が浸入しないように中子を配置する必要がある。
[2 ベースプレート組立体]
ステータコア組立体20の両側にそれぞれ配置されるベースプレート組立体30L、30Rは、図3及び図4に示すように、ベースプレート31L、31Rと、複数の接続コイル40と、を備える。
[2−1 ベースプレート]
ベースプレート31L、31Rは、絶縁性を有する樹脂(非磁性材)等によって成形され、ステータコア21と略等しい内外径を有する略円環状部材である。
ベースプレート31L、31Rの内径側には、図3及び図4に示すように、ステータコア21のスロット23に挿入された各スロットコイル25の外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27にそれぞれ対応して、複数の外径側貫通孔32及び複数の内径側貫通孔33が、それぞれ等間隔にベースプレート31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ステータコア組立体20にベースプレート組立体30L、30Rを組み付けることで、ベースプレート31L、31Rの外径側貫通孔32には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21a、21bから突出する外径側スロットコイル26の先端部が配置され、ベースプレート31L、31Rの内径側貫通孔33には、ステータコア21のスロット23に挿入されステータコア21の端面21a、21bから突出する内径側スロットコイル27の先端部が配置される。
ベースプレート31L、31Rの外径側には、さらに複数の接続コイル接合孔34が等間隔にベースプレート31L、31Rを貫通して外側面35と内側面36とを連通するように形成されている。ベースプレート31L、31Rの外側面35及び内側面36には、図7に示すように、それぞれ外側面35及び内側面36に開口する断面略コの字型の複数の外側面溝37及び内側面溝38が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。
なお、ベースプレート31Lには、ベースプレート31Lの外径側に、図中上方部分に径方向外側に扇状に延びる扇状部31aが設けられている。扇状部31aには、入力端子部43が配置される入力端子用切欠部34cが各相1つずつ等間隔に形成されるとともに、同相のコイル同士を接続するバスバー61U、61V、61Wのバスバー接続部が配置されるバスバー用切欠部(不図示)、及びU、V、W相のコイル同士を接続する中点バスバー62が配置される中点バスバー用切欠部(不図示)が設けられている。
ベースプレート31L、31Rの接続コイル接合孔34には、後述する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが配置される。外径側貫通孔32、内径側貫通孔33及び接続コイル接合孔34は、軸方向から見て矩形形状を呈し、これらの内部に配置されるコイル部材よりも大きな空間を有している。
これらベースプレート31L、31Rにおいては、図6に示すように、互いに隣接する各外側面溝37、37間、及び各内側面溝38、38間は、ベースプレート31Lから立設する隔壁31bによって隔離され、また、軸方向において対向する外側面溝37と内側面溝38とは中間壁31cによって隔離される。なお、図6では、外側樹脂部70が省略されている。
また、ベースプレート31L、31Rは、内径側貫通孔33が形成される最内径部39が、接続コイル40の1枚分の軸方向幅と等しい長さ(L2)に設定されており、外径側貫通孔32及び接続コイル接合孔34が形成される最内径部39以外の領域が、接続コイル40の2枚分の軸方向幅(2×L2)と中間壁31cの厚さ(L3)との合計に略等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
ベースプレート組立体30L、30Rでは、図7に示すように、ベースプレート31L、31Rの各外側面溝37は、正面視において、接続コイル接合孔34と、この接続コイル接合孔34から反時計方向に所定の角度離間した外径側貫通孔32とを接続するように、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。なお、図7では、外側面溝37及び内側面溝38に後述する外側接続コイル41及び内側接続コイル42を収容した状態を示している。
また、ベースプレート31L、31Rの各内側面溝38は、正面視において、接続コイル接合孔34と、この接続コイル接合孔34から反時計方向に(図7側から見て時計方向に)所定の角度離間した内径側貫通孔33とを、外径側貫通孔32を避けて屈曲しながら接続するように形成されている。
即ち、外径側貫通孔32と内径側貫通孔33とは、外側面溝37及び内側面溝38が共通に連続する接続コイル接合孔34を介して接続されている。
[2−2 接続コイル]
接続コイル40は、銅などの導電材料によって板状に形成されており、外側面溝37にそれぞれ挿入される外側接続コイル41と、内側面溝38にそれぞれ挿入される内側接続コイル42とに分けることができる。なお、ここで言う外側接続コイル41とは、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとが組み付けられたとき、ステータ10の軸方向外側となる接続コイル40のことであり、内側接続コイル42とは、ステータ10の軸方向内側となる接続コイル40のことである。
外側接続コイル41は、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、外側面溝37と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110から内径側端部111が径方向に屈曲するとともに、外径側端部112も外側接続コイル本体110から径方向に屈曲している。外側接続コイル41の外径側端部112には軸方向内側に延出するように外側接続コイル延出部113が形成されている。外側接続コイル本体110及び内径側端部111の軸方向幅(L2)は、外側面溝37の溝深さと等しくなっており、外側接続コイル延出部113の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと中間壁31cの厚さ(L3)との合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
内側接続コイル42は、一様厚を有する断面長方形状の板状導体であって、内側面溝38と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120から外径側貫通孔32を迂回するように形成された迂回部121を経由して内径側端部122が径方向に屈曲するとともに、外径側端部123も内側接続コイル本体120から径方向に屈曲している。内側接続コイル42の外径側端部123には、軸方向外側に延出するように内側接続コイル延出部124が形成されている。内側接続コイル本体120及び内径側端部122の軸方向幅(L2)は、内側面溝38の溝深さと等しくなっており、内側接続コイル延出部124の軸方向幅(L4)は、外側面溝37と内側面溝38との各溝深さと中間壁31cの厚さとの合計に等しい軸方向幅(2×L2+L3)に設定されている。
外側接続コイル41及び内側接続コイル42は同一の板厚を有し、この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚は、同じく同一の板厚を有する外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27と同じ板厚に設定されている。この外側接続コイル41及び内側接続コイル42の板厚は、外側接続コイル41及び内側接続コイル42(外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120)の軸方向幅(L2)より小さくなっている。なお、上記した「接続コイル40のx(x=1、2、4)枚分の軸方向幅」は、外側接続コイル本体110及び内側接続コイル本体120の軸方向幅を意味している。また、「略等しい」とは、中間壁31c分の誤差を含む表現である。絶縁シート65の厚さについては考慮しないものとした。
外側接続コイル41、内側接続コイル42、及びスロットコイル25は、所定の板厚を有する金属板(例えば銅板)からプレス打抜等の加工を行うことにより、所望の軸方向幅及び所望の平面形状に形成することができる。さらに、外側接続コイル41については、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、外側面溝37と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された外側接続コイル本体110と、外側接続コイル本体110から屈曲するように接続された内径側端部111、外径側端部112とを形成することができる。同様に、内側接続コイル42についても、打抜かれた板状導体を曲げ成形することにより、内側面溝38と同一形状のインボリュート曲線に沿って形成された内側接続コイル本体120と、内側接続コイル本体120から屈曲するように接続された内径側端部122、外径側端部123とを形成することができる。
外側接続コイル41は、ベースプレート31L、31Rの外側面溝37に挿入される。外側接続コイル41の内径側端部111は外径側貫通孔32に配置され、図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて外径側貫通孔32に配置される外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する。
内側接続コイル42は、ベースプレート31L、31Rの内側面溝38に挿入される。内側接続コイル42の内径側端部122は内径側貫通孔33に配置され、図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けの際に同じくステータコア21のスロット23に挿入されて内径側貫通孔33に配置される内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する。
外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とは、図12に示すように、いずれも接続コイル接合孔34に配置され、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとが径方向及び軸方向全面に亘って当接する。
[3 接合]
互いに当接する、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26a、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27a、及び、外側接続コイル41の外側接続コイル延出部113と内側接続コイル42の内側接続コイル延出部124は、いずれも板厚方向に対して交差する平面状の板表面同士が溶接により、好ましくはレーザー溶接により接合される。以下の説明ではレーザー溶接により接合する場合を例に説明する。
図12に示すように、外側接続コイル延出部113と内側接続コイル延出部124とは、いずれも板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の板表面である、外側接続コイル延出部113の周方向一方を向く側面113aと内側接続コイル延出部124の周方向他方を向く側面124aとを対向させて当接させることで互いの板表面が径方向及び軸方向全面に亘って面接触する。両方の側面113a、124aを面接触させた状態で、接続コイル接合孔34の軸方向外側から径方向に延びる当接面P1に沿ってレーザー溶接することで当接面P1において接合される。これにより、同じ接続コイル接合孔34に位置する外側接続コイル41の外径側端部112と内側接続コイル42の外径側端部123とが電気的に接続され、ベースプレート組立体30L、30Rが構成される。なお、図12においては、ベースプレート31L、31Rを省略している。図13についても同様である。
図13に示すように、ステータコア組立体20とベースプレート組立体30L、30Rとの組み付けにおいては、絶縁シート65を介在させて互いの周方向の相対位置をあわせて軸方向に組み付けることで、外側接続コイル41の内径側端部111と外径側スロットコイル26の段差部26aとが当接し、内側接続コイル42の内径側端部122と内径側スロットコイル27の段差部27aとが当接することで、両者が位置決めされる。
外径側スロットコイル26の段差部26aと当接する外側接続コイル41の内径側端部111は、平面状の板表面である周方向他方を向く側面111aが段差部26aの側面26b全面に亘って当接するとともに、底面111bが段差部26aの底面26c全面に亘って当接する。板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面111a、26bを面接触させた状態で、外径側貫通孔32の軸方向外側から径方向に延びる当接面P2に沿ってレーザー溶接することで当接面P2において接合される。
内径側スロットコイル27の段差部27aと当接する内側接続コイル42の内径側端部122は、平面状の板表面である周方向一方を向く側面122aが段差部27aの側面27b全面に亘って当接するとともに、底面122bが段差部27aの底面27c全面に亘って当接する。板厚方向に対して交差し軸方向に沿う平面状の両側面122a、27bを面接触させた状態で、内径側貫通孔33の軸方向外側から径方向に延びる当接面P3に沿ってレーザー溶接することで当接面P3において接合される。
このように接合することで、ステータコア21のスロット23に挿入された外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とが、外側接続コイル41及び内側接続コイル42を介して電気的に接続された状態でステータコア組立体20にベースプレート組立体30L、30Rが組み付けられる。外側接続コイル41及び内側接続コイル42は、同相(例えば、U相)のスロットコイル25同士を接続してコイル50の渡り部を構成する。
従って、例えば図9に示すように、同一のスロット23に配置された外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27に関して、外径側スロットコイル26の一端側(図中手前側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続され、外径側スロットコイル26の他端側(図中奥側)で接続された外側接続コイル41は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の内側接続コイル42に接続される。また、内径側スロットコイル27の一端側(図中手前側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、反時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続され、内径側スロットコイル27の他端側(図中奥側)で接続された内側接続コイル42は、径方向外側、且つ、時計回りに延びて同相の外側接続コイル41に接続される。
このようにステータ10は、ステータコア組立体20の両側に一対のベースプレート組立体30L、30Rを組みつけることで構成され、これによりセグメント化されたコイル50が、同一構造を有する各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)を形成する。この各相6つのコイルループ(U相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50W)は、2つのコイルループを1組として3組のU相コイル50U、3組のV相コイル50V、及び3組のW相コイル50Wが、反時計方向にこの順で波巻きされる(図10参照)。図8は、理解を容易にするためステータ10からセグメント化された複数相(UVW相)のコイルを抜き出して示す複数相のコイルの斜視図、図9は、更に一相分(例えば、U相)のコイルを抜き出して示す斜視図、図10は、U相のコイルの結線態様を示す展開図、図11は、U相、V相、W相のコイルの結線態様を示す模式図である。
U相コイルを例に各相の結線態様について図10を参照しながらより詳細に説明すると、U相コイルを構成する6つのコイルループは、3つのコイルループ(Uループ)が連続して時計方向に波巻きされるとともに3つのコイルループ(ループ)が連続して反時計方向に波巻きされ、Uループとループが直列にバスバー61Uで結線されている。1つのスロット23内に配置される外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とは、Uループを構成するコイルとループを構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。
例えば、1つのUループに着目すると、U相のスロット23に配置された外径側スロットコイル26の軸方向一端(図の右手側)から、外側接続コイル41、内側接続コイル42の順に接続されて、次のU相のスロット23における、内径側スロットコイル27に接続される。その後、内径側スロットコイル27の軸方向他端(図の左手側)から、内側接続コイル42、外側接続コイル41の順に接続されて、さらに次のU相のスロット23における、外径側スロットコイル26に接続される。以降、この接続構成を繰り返してUループが形成されている。
同様に、他の2相、即ち、V相コイル(W相コイル)を構成する6つのコイルループも、反対方向に波巻きされた3つのVループ(Wループ)と3つのループ(ループ)が直列にバスバー61U(バスバー61W)で結線され、1つのスロット23内に配置される外径側スロットコイル26と内径側スロットコイル27とはVループ(Wループ)を構成するコイルとループ(ループ)を構成するコイルとからなっており、電流の流れ方向が同一方向となっている。これらU相コイル50U、V相コイル50V、及びW相コイル50Wは、図11に示すように、中点バスバー62でスター結線されている。
[4 総括]
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、スロットコイル25(外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27)の凹部形成部25aとスロット23の内壁面23aとの間にのみ樹脂を充填して内側樹脂部71とし、スロットコイル25の凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間を空隙部75とすることで、スロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に全体に亘って樹脂を充填する場合に比べて、使用する樹脂量を削減できる。
また、スロットコイル25には、スロット23の内部であって軸方向の一部の外周に凹部25bが設けられており、内側樹脂部71と凹部25bとが係合することで、スロットコイル25をスロット23内に強固に固定することができる。
また、スロット23の内壁面23aには全体に亘って外側樹脂部70が設けられ、スロットコイル25の凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間には空隙部75及び外側樹脂部70が設けられているので、使用する樹脂量を減らしながら、スロットコイル25とスロット23との絶縁性を確実に保つことができる。なお、外側樹脂部70は必ずしも必要ではなく、この場合には、絶縁距離を確保するように空隙部75を形成する必要がある。
また、スロットコイル25に形成される凹部25bは、スロット23の内部であって、且つ、ステータコア21の端面21a近傍に位置しているので、内側樹脂部71の樹脂量をより減らすことができる。
さらに、外側樹脂部形成工程では、スロットコイル25の凹部形成部25aとスロット23の内壁面23aとの間にのみ樹脂を充填し、スロットコイル25の凹部非形成部25cとスロット23の内壁面23aとの間を空隙部75とすることで、スロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に全体に亘って樹脂を充填する場合に比べて、使用する樹脂量を削減できる。このように、スロットコイル25をスロット23に圧入しないので、圧入時に絶縁材の一部又はスロット内に突出する鋼板の端部が破損して内部に滞留し、回転電機の使用中に異物となるのを防止できる。
<第2実施形態>
次に第2実施形態の回転電機のステータ10について図16及び図17を参照しながら説明する。なお、第2実施形態の回転電機のステータ10は、スロット23に挿入されるスロットコイル25の支持構成及びステータコア組立体の組立方法が異なるため、以下では相違点のみ詳細に説明する。
図16に示すようにステータコア21の各スロット23の内壁面23aには、外側樹脂部70が形成されておらず、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の外周には、両スロットコイル26、27に跨って軸方向略中央部にストッパ樹脂部76がインサートモールドにより予め形成されている。ストッパ樹脂部76としては、熱可塑性樹脂に限らず、任意の樹脂材料を使用できるが、後述の固定用樹脂部77の樹脂材料よりも変形開始温度が高いことが好ましい。
外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、ストッパ樹脂部76よりも軸方向一端側のみが、スロット23の内壁面23aとの隙間に充填された固定用樹脂部77によってスロット23内に支持されている。言い換えると、スロット23に挿入された状態においてスロット23の内部且つストッパ樹脂部76よりも軸方向他端側とスロット23の内壁面23aとの間には空隙部75が形成されている。
即ち、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、ストッパ樹脂部76よりも軸方向一端側とスロット23の内壁面23aとの間に固定用樹脂部77が設けられることで絶縁されつつスロット23に固定されている。固定用樹脂部77としては、例えば、熱可塑性樹脂が好ましい。
また、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27は、ストッパ樹脂部76よりも軸方向他端側とスロット23の内壁面23aとの間に空隙部75が設けられていることで絶縁されている。
このように構成されるステータコア組立体20の組立について図17に基づいて説明する。
先ず、図17の(a)に示すように外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27の軸方向の一部の外周にインサートモールドによりストッパ樹脂部76を形成する(ストッパ樹脂部形成工程)。ストッパ樹脂部76は、スロット23のよりも僅かに小さい外形寸法を有し、スロット23には挿入可能であるもの、スロット23の内壁面23aとの隙間から樹脂が流出しない大きさに設定される。
続いて、図17の(b)に示すようにスロット23にストッパ樹脂部76で連結された外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27を配置する(スロットコイル配置工程)。このとき、ストッパ樹脂部76とスロット23の内壁面23aとの間には、樹脂が流出しない程度の隙間が形成されるため、圧入せずとも外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27はスロット23内で位置決めされる。
最後に、図17の(c)に示すように樹脂充填型の上型(端面21a側)から外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27とスロット23の内壁面23aとの間に樹脂を充填することで固定用樹脂部77を形成する(固定用樹脂部形成工程)。
このようにストッパ樹脂部76よりも軸方向一端側とスロット23の内壁面23aとの間に固定用樹脂部77が設けられることで、外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27はスロット23に固定される。また、ストッパ樹脂部76よりも軸方向他端側とスロット23の内壁面23aとの間に空隙部75が設けられる。
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、スロットコイル25(外径側スロットコイル26及び内径側スロットコイル27)には、スロット23の内部であって軸方向の一部の外周にストッパ樹脂部76が設けられており、ストッパ樹脂部76よりも一端側にはスロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に固定用樹脂部77が設けられており、ストッパ樹脂部76よりも他端側には、スロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に空隙部75が設けられているので、スロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に全体に亘って樹脂を充填する場合に比べて、使用する樹脂量を削減できる。
また、スロットコイル25に設けられたストッパ樹脂部76によりスロットコイル25をスロット23内に精度よく配置することができる。なお、ストッパ樹脂部76よりも一端側には第1実施形態のように凹部25bが形成されていてもよい。これにより、第1実施形態と同様に固定用樹脂部77と凹部25bとが係合することで、スロットコイル25をスロット23内に強固に固定することができる。
また、ストッパ樹脂部76の変形開始温度が固定用樹脂部77の変形開始温度よりも高くなるように適切に樹脂材料を選択することで、固定用樹脂部77を成形するための樹脂によってストッパ樹脂部76に影響を及ぼすことを回避できる。
なお、ストッパ樹脂部76はスロット23の内部であって、且つ、ステータコア21の中央よりも一端側に位置していることが好ましい。これにより、固定用樹脂部77の樹脂量をより減らすことができる。
また、固定用樹脂部形成工程では、スロットコイル25のストッパ樹脂部76よりも一端側にのみ樹脂を充填し、ストッパ樹脂部76よりも他端側を空隙部75とすることで、スロットコイル25とスロット23の内壁面23aとの間に全体に亘って樹脂を充填する場合に比べて、使用する樹脂量を削減できる。さらに、スロットコイル25をステータコア21に配置した後の樹脂充填工程が一度で済むため、製造時間を短縮できる。
さらに、スロットコイル25をスロット23に圧入しないので、圧入時に絶縁材の一部又はスロット内に突出する鋼板の端部が破損して内部に滞留し、回転電機の使用中に異物となるのを防止できる。また、スロットコイル25をスロット23に固定する力が乏しい場合、ストッパ樹脂部76の軸方向位置を深めに調整することにより、固定する力を上げることが可能である。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、スロットコイル25は、断面長方形状の板状導体に限らず、断面円形状の円柱状導体、断面多角形状の柱状導体であってもよく、スロットコイル25と接続コイル40の結合は、溶接による接合に限らず、かしめによる締結等が含まれる。
また、係合部として凹部25bを例示したがこれに限らず、凸部等であってもよい。
10 回転電機のステータ
21 ステータコア
21a 端面(ステータコアの一端側の表面)
23 スロット
23a 内壁面
25 スロットコイル
25a 凹部形成部(スロットコイルの一部、スロットコイルの一端側部)
25b 凹部(係合部)
25c 凹部非形成部(スロットコイルの他部、スロットコイルの他端側部)
50 コイル
70 外側樹脂部(第2樹脂部)
71 内側樹脂部(第1樹脂部)
75 空隙部
76 ストッパ樹脂部(第1樹脂部)
77 固定用樹脂部(第2樹脂部)
80 中子

Claims (1)

  1. 複数のスロットを有するステータコアと、
    前記ステータコアに取付けられるコイルと、を備えた回転電機のステータであって、
    前記コイルは、前記スロットに挿入される複数のスロットコイルを有し、
    前記スロットコイルには、前記スロットの内部であって軸方向の一部の外周に係合部が設けられており、
    前記スロットコイルの前記一部と前記スロットの内壁面との間には、第1樹脂部が設けられ、
    前記スロットの前記内壁面には、全体に亘って第2樹脂部が設けられ、
    前記スロットコイルの前記一部と前記スロットの前記内壁面との間には、前記第1樹脂部及び前記第2樹脂部が設けられ、且つ、前記第1樹脂部と前記係合部とが係合し、
    前記係合部は、前記スロットの内部であって、且つ、前記ステータコアの一端側の表面近傍に位置しており、
    前記スロットコイルの他部と前記スロットの前記内壁面との間には、空隙部及び前記第2樹脂部が設けられている、回転電機のステータ
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