JP2018098942A - 回転電機のステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】安定的な固定力でコイルとステータコアの相対変位を抑制可能な回転電機のステータを提供する。
【解決手段】回転電機のステータ10は、ステータコア21と、セグメント化された複数相のコイル60と、を備える。ステータコア21の両側には、一対の第1ベースプレート31L、31Rが設けられ、セグメント化された複数相のコイル60は、ステータコア21の複数のスロット23にそれぞれ挿入され、略直線状に延びる複数の第1スロットコイル26と、第1ベースプレート31L、31Rにそれぞれ配置され、同相の第1スロットコイル26同士を接続して渡り部を構成する複数の接続コイル50と、を有する。ステータコア21と第1ベースプレート31L、31Rとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材66が介装されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載可能な回転電機のステータに関する。
近年、ステータコアにセグメント化されたコイルセグメントを挿入し、コイルセグメント同士を接合することで製造される回転電機のステータが知られている。このような回転電機のステータでは、ステータコアとコイルとの相対変位を防止するためにワニスが使用されている。
例えば、特許文献1に記載の回転電機のステータでは、セグメント化されたコイルをワニスによりステータコアに固定するためにステータカフサと称する部材を用いることが記載されている。
特開2016‐39712号公報
しかしながら、ワニスを用いた固定方法では、ワニス固定のための大規模な設備が必要であるとともに、ワニスを加熱、冷却するのに時間を要し、製造コストの増加、製造工程が複雑化する傾向があった。
また、ワニスをコイルに均等に行き渡らせるのは難しく、安定的な固定力という点で改善の余地があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定的な固定力でコイルとステータコアの相対変位を抑制可能な回転電機のステータを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態におけるスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態におけるステータコア21)と、
セグメント化された複数相のコイル(例えば、後述の実施形態におけるコイル60)と、を備えた回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ10)であって、
前記ステータコアの両側には、一対のベースプレート(例えば、後述の実施形態における第1ベースプレート31L、31R)が設けられ、
前記セグメント化された複数相のコイルは、前記ステータコアの複数のスロットにそれぞれ挿入され、略直線状に延びる複数のスロットコイル(例えば、後述の実施形態における第1及び第2スロットコイル26、27)と、前記ベースプレートにそれぞれ配置され、同相の前記スロットコイル同士を接続して渡り部を構成する複数の接続コイル(例えば、後述の実施形態における接続コイル50)と、を有し、
前記ステータコアと前記ベースプレートとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材(例えば、後述の実施形態における弾性部材66)が介装されている。
請求項2に係る発明は、
複数のスロット(例えば、後述の実施形態におけるスロット23)を有するステータコア(例えば、後述の実施形態におけるステータコア21)と、
セグメント化された複数相のコイル(例えば、後述の実施形態におけるコイル60)と、を備えた回転電機のステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ10)であって、
前記セグメント化された複数相のコイルは、一対の脚部(例えば、後述の実施形態における脚部71)と、該一対の脚部を一方の端部で接続する連結部(例えば、後述の実施形態における連結部72)と、を有する略U字形状のコイルセグメント(例えば、後述の実施形態におけるコイルセグメント70)を各スロットに挿入し、該スロットから突出した脚部の突出部分を周方向に折り曲げて、同相のコイルセグメント同士を接続して構成され、
前記ステータコアと前記コイルの前記連結部との間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材(例えば、後述の実施形態における弾性部材66)が介装されている。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2の構成に加えて、
前記弾性部材は、皿バネ(例えば、後述の実施形態における皿バネ67、68)である。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加えて、
前記弾性部材は、絶縁性を有する。
請求項5に係る発明は、請求項4の構成に加えて、
前記弾性部材は、複数の皿バネが軸方向に重ね合わされている。
請求項6に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記ステータコアの両側には、複数の前記ベースプレートが軸方向に積層して設けられ、
軸方向に積層された前記ベースプレート間(例えば、後述の実施形態における第1ベースプレート31L、31Rと第2ベースプレート41L、41Rとの間)には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する他の弾性部材(例えば、後述の実施形態における弾性部材66)が介装されている。
請求項1の発明によれば、ステータコアとベースプレートとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材が介装されているので、ワニスを用いてコイルを固定する場合に比べて、安定した固定力を確保することができる。これにより、確実にステータコアとベースプレートとの相対移動を規制できる。また、ワニス固定のための大規模な設備投資が不要であるとともに、加熱工程が不要であるため、製造工程を簡略化できる。
さらに、コイルの熱を弾性部材を介して熱容量の大きいステータコアに伝えることで、コイルの温度上昇を抑制できる。
請求項2の発明によれば、ステータコアとコイルの連結部(渡り部)との間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材が介装されているので、ワニスを用いてコイルを固定する場合に比べて、安定した固定力を確保することができる。これにより、確実にステータコアとコイルとの相対移動を規制できる。また、ワニス固定のための大規模な設備投資が不要であるとともに、加熱工程が不要であるため、製造工程を簡略化できる。
さらに、コイルの熱を弾性部材を介して熱容量の大きいステータコアに伝えることで、コイルの温度上昇を抑制できる。
請求項3の発明によれば、弾性部材として汎用性の高い皿バネを用いることで、固定力を容易に調整できると共に、製造コストを削減できる。
請求項4の発明によれば、短絡を防止しつつ、弾性部材をコイル及びステータコアに近接して配置することができる。
請求項5の発明によれば、皿バネを重ね合わせることで隙間又は固定力に応じた調整が可能である。
請求項6の発明によれば、複数のベースプレートが軸方向に積層される場合には、軸方向に積層されたベースプレート間にも、軸方向に弾性を有する他の弾性部材を介装することで、安定した固定力を確保することができ、確実にベースプレート同士の相対移動を規制できる。
本発明の第1実施形態に係る回転電機のステータの斜視図である。 図1に示すステータの分解斜視図である。 ステータコア組立体の部分拡大側面図である。 スロットコイル組立体の斜視図である。 図1に示すステータの縦断面図である。 図1に示すステータを縦に切断して示す斜視図である。 第1ベースプレートの平面図である。 第2ベースプレートの平面図である。 (a)は第1ベースプレートを省略して示す第1ベースプレート組立体の要部平面図、(b)は第2ベースプレートを省略して示す第2ベースプレート組立体の要部平面図である。 セグメント化された複数相のコイルの斜視図である。 コイルを直列結線した場合の一例を示すステータの展開図である。 弾性部材を例示するものであり、(a)は1枚の皿バネの断面図であり、(b)2枚の皿バネの表面と裏面とが対向するように積層した断面図であり、(b)は2枚の皿バネの表面同士又は裏面同士が対向するように積層した断面図である。 弾性部材を例示するものであり、(a)は1枚の他の皿バネの断面図であり、(b)2枚の他の皿バネの表面と裏面とが対向するように積層した断面図であり、(b)は2枚の他の皿バネの表面同士又は裏面同士が対向するように積層した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る回転電機のステータの正面図である。 ステータコアの正面図である。 コイルセグメントの斜視図である。 図14のステータの部分斜視図である。
(第1実施形態)
先ず、本発明の第1実施形態に係る回転電機のステータを、添付の図1〜図13に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1、図2、図5、及び図6に示すように、本実施形態の回転電機のステータ10は、6極対、8ターン仕様のダブルスロットタイプのステータであり、ステータコア組立体20と、一対の第1ベースプレート組立体30L、30Rと、一対の第2ベースプレート組立体40L、40Rと、を備え、第1及び第2ベースプレート組立体30L、30R、40L、40Rが、それぞれステータコア組立体20の両側に軸方向に積層配置されて組み付けられている。具体的には、一対の第1ベースプレート組立体30L、30Rがステータコア組立体20の軸方向両外側に配置され、一対の第2ベースプレート組立体40L、40Rが第1ベースプレート組立体30L、30Rの軸方向両外側に配置されている。
ステータコア組立体20と第1ベースプレート組立体30L、30Rとの間、及び第1ベースプレート組立体30L、30Rと第2ベースプレート組立体40L、40Rとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材66が配置され、ステータコア組立体20と第1ベースプレート組立体30L、30R、及び第1ベースプレート組立体30L、30Rと第2ベースプレート組立体40L、40Rとを軸方向に押圧しつつ、互いに絶縁している。
弾性部材66としては、例えば、図12(a)に示すように、径方向内側から径方向外側に向かって軸方向に傾斜することで軸方向に弾性を有し、中心に貫通孔67aが設けられた皿バネ67が例示される。皿バネ67は、一枚で用いてもよく、複数枚を積層して用いてもよい。図12(b)は、同形状の2枚の皿バネ67を単純に、即ち、1枚目の皿バネの裏面に2枚目の皿バネの表面が接触するように積層したものであり、図12(c)は、同形状の2枚の皿バネ67を逆向きに、即ち、1枚目の皿バネの表面同士又は裏面同士が向かい合うように積層したものである。
図13(a)〜(c)は、他の皿バネの断面図である。図13(a)に示す皿バネ68は、図12(a)の皿バネ67の外周縁部に平坦面68bが設けられたものである。この皿バネについても、一枚で用いてもよく、複数枚を積層して用いてもよい。図13(b)は、同形状の2枚の皿バネ68を単純に積層したものであり、図13(c)は、同形状の2枚の皿バネ67を逆向きに向かい合うように積層したものである。なお、皿バネの形状は、これらに限定されるものではなく、必要保持力と絶縁性能、熱伝導性等を考慮して適宜選択される。
また、弾性部材66は、樹脂から構成されてもよく、金属の基材の表面を絶縁被覆したものでもよい。樹脂製の弾性部材66は、安価であり製造コストを抑えることができる。一方、金属の基材の表面を絶縁被覆した弾性部材66は、保持力が高く、熱伝導性が高い。
図3及び図4に示すように、ステータコア組立体20は、ステータコア21と、複数(図に示す実施形態では72個)のスロットコイル組立体25と、を備える。
ステータコア21は、例えば、プレス抜きされた複数枚の珪素鋼板が積層されて構成され、その径方向内側に、72個のティース22と、隣接するティース22,22間に形成される72個のスロット23と、を備える。スロット23は、ステータコア21の軸方向に貫通して形成され、軸方向から見てステータコア21の径方向に長い略長円形状に形成され、開口部24がステータコア21の内周面に開口している。
図4に示すように、スロットコイル組立体25は、第1外径側スロットコイル26oと第1内径側スロットコイル26iとからなる第1スロットコイル26と、第2外径側スロットコイル27oと第2内径側スロットコイル27iとからなる第2スロットコイル27とが、第1外径側スロットコイル26o、第1内径側スロットコイル26i、第2外径側スロットコイル27o、第2内径側スロットコイル27iの順で一直線上に整列配置され、両端を除く周囲が射出成形された樹脂などの絶縁材28で被覆されて一体に形成されている。第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iは、第1外径側スロットコイル26o及び第1内径側スロットコイル26iより軸方向長さが長い。
第1外径側スロットコイル26o及び第1内径側スロットコイル26iは、同一形状及び同一長さを有し、ステータコア21の軸方向長さと、後述する接続コイル50の3枚分の厚さの和と略等しい長さに設定され、それぞれの両端には、接続コイル50の厚さと略等しい長さの小径部26aが形成されている。第1外径側スロットコイル26oと第1内径側スロットコイル26iとは、接続コイル50の厚さ分だけ軸方向にずらされて並列配置されている。
第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iは、同一形状及び同一長さを有し、ステータコア21の軸方向長さと、接続コイル50の7枚分の厚さの和と略等しい長さに設定され、それぞれの両端には、接続コイル50の厚さと略等しい長さの小径部27aが形成されている。第2外径側スロットコイル27oと第2内径側スロットコイル27iとは、接続コイル50の厚さ分だけ軸方向にずらされて並列配置されている。
図3に示すように、スロットコイル組立体25は、第1スロットコイル26が径方向外側に、第2スロットコイル27が径方向内側となるように配置され、ステータコア21の周方向に並べられてステータコア21の72個のスロット23にそれぞれ挿入され、ステータコア組立体20を構成する。
図5及び図6に示すように、スロットコイル組立体25がステータコア21のスロット23に挿入されたとき、第1外径側スロットコイル26oは、ステータコア21の一方の端面21a(図5においては左端面)から接続コイル50の略1枚分の厚さだけ小径部26aが突出し、他方の端面21b(図5においては右端面)から接続コイル50の略2枚分の厚さだけ、小径部26aが突出して、スロット23に挿入されている。
また、第1内径側スロットコイル26iは、ステータコア21の一方の端面21aから接続コイル50の略2枚分の厚さだけ小径部26aが突出し、他方の端面21bから接続コイル50の略1枚分の厚さだけ、小径部26aが突出して、スロット23に挿入されている。
また、第2外径側スロットコイル27oは、ステータコア21の一方の端面21aから接続コイル50の略3枚分の厚さだけ小径部27aが突出し、他方の端面21bから接続コイル50の略4枚分の厚さだけ、小径部27aが突出して、スロット23に挿入されている。
第2内径側スロットコイル27iは、ステータコア21の一方の端面21aから接続コイル50の略4枚分の厚さだけ小径部27aが突出し、他方の端面21bから接続コイル50の略3枚分の厚さだけ、小径部27aが突出して、スロット23に挿入されている。
このように、第1及び第2スロットコイル26、27と、ステータコア21のスロット23との間には、第1及び第2スロットコイル26、27を被覆する絶縁材28が介在してステータコア21との絶縁が確保されている。また、第1スロットコイル26と第2スロットコイル27とは、互いの両端部の軸方向位置が異なるように、軸方向にずらした状態で絶縁材28によって被覆される。
第1ベースプレート組立体30L、30Rは、第1ベースプレート31L、31Rと、第1ベースプレート31L、31Rに組み付けられる複数の接続コイル50と、を備える。また、第2ベースプレート組立体40L、40Rは、第2ベースプレート41L、41Rと、第2ベースプレート41L、41Rに組み付けられる複数の接続コイル50と、を備える。
なお、第1及び第2ベースプレート組立体30R、40Rは、後述する接続端子部を備えない点、溝及び接続コイルの形状を除き、その他の構成は第1及び第2ベースプレート組立体30L、40Lと同一であるので、以後、主に第1及び第2ベースプレート組立体30L、40Lについて説明する。
第1及び第2ベースプレート31L、41Lは、図7及び図8に示すように、絶縁性を有する樹脂(非磁性材)によって成形され、ステータコア21と略等しい内外径を有する略円環状部材であり、図中上方部分には径方向外方に扇状に延びる展開部31a、41aが設けられている。展開部31a、41aには、外部機器やバスバーなどに接続するための接続端子部が形成される。
第1ベースプレート31Lでは、その内径側に、ステータコア21のスロット23に挿入された第1スロットコイル26の第1外径側スロットコイル26o及び第1内径側スロットコイル26iと、第2スロットコイル27の第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iとにそれぞれ対応して、72箇所の第1外径側貫通孔32o及び第1内径側貫通孔32iと、第2外径側貫通孔33o及び第2内径側貫通孔33iとが、第1ベースプレート31Lを貫通して形成されている。
第1外径側貫通孔32o、第1内径側貫通孔32i、第2外径側貫通孔33o、及び第2内径側貫通孔33iは、第1ベースプレート31Lの中心Oから径方向に延びる同一の直線L上に位置する。更に、この直線L上で、且つ第1ベースプレート31Lの外径側には、接続コイル接合孔34oが形成され、第1ベースプレート31Lの外側面37と内側面38(図5参照)とを連通する。また、展開部31aが形成される円周方向位置では、接続コイル接合孔34oの位置より更に径方向外方で展開部31aに位置する6個の接続端子接合孔34tが形成されている。
一方、第2ベースプレート41Lでは、その内径側に、ステータコア21のスロット23に挿入された第2スロットコイル27の第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iにそれぞれ対応して、72箇所の第2外径側貫通孔43o、及び第2内径側貫通孔43iが、第2ベースプレート41Lを貫通して形成されている。
第2外径側貫通孔43o、及び第2内径側貫通孔43iは、第2ベースプレート41Lの中心Oから径方向に延びる同一の直線L上に位置する。更に、この直線L上で、且つ第2ベースプレート41Lの外径側には、接続コイル接合孔44oが形成され、第2ベースプレート41Lの外側面47と内側面48(図5参照)とを連通する。また、展開部41aが形成される円周方向位置では、接続コイル接合孔44oの位置より更に径方向外方で展開部41aに位置する6個の接続端子接合孔44tが形成されている。
第1ベースプレート31Lの外側面37と内側面38には、それぞれ外側面37及び内側面38に開口する断面略コの字型の複数(72個)の第1左側面溝35及び第1右側面溝36が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。互いに隣接する各第1左側面溝35間、及び各第1右側面溝36間は、第1ベースプレート31Lから立設する壁31bによって隔離され、また、軸方向において対向する第1左側面溝35と第1右側面溝36とは隔壁31cによって隔離され、それぞれ電気的に絶縁される(図5参照)。
また、第2ベースプレート41Lの外側面47と内側面48にも、それぞれ外側面47及び内側面48に開口する断面略コの字型の複数(72個)の第2左側面溝45及び第2右側面溝46が、インボリュート曲線に沿って円周方向に近接して形成されている。互いに隣接する各第2左側面溝45間、及び各第2右側面溝46間は、第2ベースプレート41Lから立設する壁41bによって隔離され、また、軸方向において対向する第2左側面溝45と第2右側面溝46とは隔壁41cによって隔離され、それぞれ電気的に絶縁される(図5参照)。
第1及び第2ベースプレート31L、41Lは、接続コイル50(後述する第1左側接続コイル51と第1右側接続コイル52、又は第2左側接続コイル56と第2右側接続コイル57)の厚さに対応する第1及び第2左側面溝35、45と第1及び第2右側面溝36、46との各溝深さと、隔壁31c、41cの厚さとの合計に略等しい軸方向幅にそれぞれ設定される。
第1及び第2ベースプレート31L、41Lの各第1及び第2左側面溝35、45は、図7及び図8に実線で示すように、第1及び第2内径側貫通孔32i、43iと、この第1及び第2内径側貫通孔32i、43iから時計方向に5個分離間した第1及び第2内径側貫通孔32i、43iを通る直線L上に形成される接続コイル接合孔34o、44oとを接続するように、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。
また、複数の第1及び第2左側面溝35、45の内、展開部31a、41aに向かって延びる6個の第1及び第2左側面溝35a、45aは、第1及び第2内径側貫通孔32i、43iから時計方向に5個分離間した第1及び第2内径側貫通孔32i、43iを通る直線L上までインボリュート曲線に沿って延びた後、接続コイル接合孔34o、44oよりも僅かに径方向外側に位置する接続端子接合孔34t、44tに接続する。
なお、第1左側面溝35、35aと第2左側面溝45、45aは、第1及び第2外径側貫通孔32o、43oを避けるように屈曲して径方向に延びた後、インボリュート曲線に沿って形成されている。但し、第1内径側貫通孔32iと第2内径側貫通孔43iの径方向位置が異なることから、第2左側面溝45、45aでは、径方向に延出する部分の長さが第1左側面溝35、35aよりも長く形成されている。
また、第1及び第2ベースプレート31L、41Lの各第1及び第2右側面溝36、46は、図7及び図8に破線で示すように、第1及び第2外径側貫通孔32o、43oと、この第1及び第2外径側貫通孔32o、43oから反時計方向に5個分離間した第1及び第2外径側貫通孔32o、43oを通る直線L上に形成される接続コイル接合孔34o、44oとを接続するように、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。
さらに、複数の第1及び第2右側面溝36、46の内、展開部31a、41aに向かって延びる6個の第1及び第2右側面溝36a、46aは、第1及び第2外径側貫通孔32o、43oから反時計方向に5個分離間した第1及び第2外径側貫通孔32o、43oを通る直線L上までインボリュート曲線に沿って延びた後、接続端子接合孔34t、44tに接続する。
なお、第1右側面溝36、36aは、第1外径側貫通孔32oから直接インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されているが、第2右側面溝46、46aは、第2外径側貫通孔43oを通る直線Lに沿って径方向に延びた後、インボリュート曲線に沿って湾曲して形成されている。
したがって、図7及び図8に示すように、時計方向(又は反時計方向)に10個離間して位置する第1及び第2外径側貫通孔32o、43oと第1及び第2内径側貫通孔32i、43iとは、第1及び第2左側面溝35、45、接続コイル接合孔34o、44o、及び第1及び第2右側面溝36、46を介して連続している。
なお、第1及び第2ベースプレート組立体30R、40Rでは、第1及び第2ベースプレート31R、41Rの各第1及び第2左側面溝35、45は内側面38、48に開口し、各第1及び第2右側面溝36、46は外側面37、47に開口する。また、第1ベースプレート31L及び第1ベースプレート31Rの各第1左側面溝35は、互いに同様の形状を有し、第1ベースプレート31L及び第1ベースプレート31Rの各第1右側面溝36も、互いに同様の形状を有している。さらに、第2ベースプレート41L及び第2ベースプレート41Rの各第2左側面溝45も、互いに同様の形状を有し、第2ベースプレート41L及び第2ベースプレート41Rの各第2右側面溝46も、互いに同様の形状を有している。
接続コイル50は、銅などの導電材料によって板状に形成されている。図5及び図9に示すように、第1ベースプレート組立体30Lでは、接続コイル50は、第1左側面溝35、35aにそれぞれ挿入される第1左側接続コイル51,51aと、第1右側面溝36、36aにそれぞれ挿入される第1右側接続コイル52,52aと、を有する。また、第2ベースプレート組立体40Lでは、接続コイル50は、第2左側面溝45,45aにそれぞれ挿入される第2左側接続コイル56,56aと、第2右側面溝46,46aにそれぞれ挿入される第2右側接続コイル57,57aと、を備える。
第1左側接続コイル51は、図9(a)に実線で示すように、第1左側面溝35と同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔53a、53bが形成されている。また、第1左側接続コイル51aは、第1左側面溝35aと同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔53aと、接続端子孔53cが形成されている。
第1右側接続コイル52は、図9(a)に破線で示すように、第1右側面溝36と同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔54a、54bが形成されている。また、第1右側接続コイル52aは、第1右側面溝36aと同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔54aと、接続端子孔54cが形成されている。
同様に、第2左側接続コイル56は、図9(b)に実線で示すように、第2左側面溝45と同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔58a、58bが形成されている。また、第2左側接続コイル56aは、第2左側面溝45aと同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔58aと、接続端子孔58cが形成されている。
第2右側接続コイル57は、図9(b)に破線示すように、第2右側面溝46と同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔59a、59bが形成されている。また、第2右側接続コイル57aは、第2右側面溝46aと同一形状に形成されており、その両端部には、結合孔59aと、接続端子孔59cが形成されている。
これら結合孔53a、54a、58a、59aは、各スロットコイル26i、26o、27i、27oの小径部26aと略等しい直径を有し、結合孔53b、54b、58b、59bは、接続ピン55と略等しい直径を有する。
そして、第1左側接続コイル51,51aは第1左側面溝35、35aにそれぞれ挿入され、また、第1右側接続コイル52,52aは第1右側面溝36、36aにそれぞれ挿入される。そして、各結合孔54bには、銅、アルミニウムなどからなる導電性の接続ピン55が挿入されて第1左側接続コイル51と第1右側接続コイル52とを電気的に接続する。
同様に、第2左側接続コイル56,56aは第2左側面溝45,45aにそれぞれ挿入され、また、第2右側接続コイル57,57aは第2右側面溝46,46aにそれぞれ挿入される。そして、各結合孔54bにも、接続ピン55が挿入されて第2左側接続コイル56と第2右側接続コイル57とを電気的に接続する。
これにより、時計方向(又は反時計方向)に10個離間して位置する第1左側接続コイル51の結合孔53aと、第1右側接続コイル52の結合孔54aとが、第1左側接続コイル51、接続ピン55、及び第1右側接続コイル52を介して電気的に接続された状態で第1ベースプレート組立体30L、30Rが構成される。
また、時計方向(又は反時計方向)に10個離間して位置する第2左側接続コイル56の結合孔58aと、第2右側接続コイル57の結合孔59aとが、第2左側接続コイル56、接続ピン55、及び第2右側接続コイル57を介して電気的に接続された状態で第2ベースプレート組立体40L、40Rが構成される。
上記のようにそれぞれ組み付けられたステータコア組立体20、第1ベースプレート組立体30L,30R、及び第2ベースプレート組立体40L,40Rは、図2、図5、及び図6に示すように、ステータコア組立体20の軸方向両側に第1ベースプレート組立体30L,30R、及び第2ベースプレート組立体40L,40Rが積層して組み付けられて、ステータ10が構成される。
これにより、図5及び図6に示すように、ステータコア21の一方の端面21a側(図中左側)に配置された第1ベースプレート組立体30Lにおいて、第1ベースプレート31Lの第2外径側貫通孔33o及び第2内径側貫通孔33i(図7参照)に、それぞれ第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iを挿通しながら、第1外径側スロットコイル26oの小径部26aを、第1右側接続コイル52、52aの結合孔54aに挿入すると共に、第1内径側スロットコイル26iの小径部26aを、第1左側接続コイル51、51aの結合孔53aに挿入した後、それぞれプレスや溶接等により接合する。第1左側接続コイル51の結合孔53bと、第1右側接続コイル52の結合孔54bとは、接続ピン55により接合される。即ち、第1左側接続コイル51、51a及び第1右側接続コイル52、52aは、同相(例えば、U相)の第1スロットコイル26同士を接続してコイル60の渡り部を構成する。
また、ステータコア21の他方の端面21b側(図中右側)に配置された第1ベースプレート組立体30Rにおいても同様に、第1ベースプレート31Rの第2外径側貫通孔33o及び第2内径側貫通孔33iに、それぞれ第2外径側スロットコイル27o及び第2内径側スロットコイル27iを挿通しながら、第1外径側スロットコイル26oの小径部26aを、第1右側接続コイル52,52aの結合孔54aに挿入すると共に、第1内径側スロットコイル26iの小径部26aを、第1左側接続コイル51の結合孔53aに挿入した後、それぞれ接合する。第1左側接続コイル51の結合孔53bと、第1右側接続コイル52の結合孔54bとは、接続ピン55により接合される。即ち、第1左側接続コイル51及び第1右側接続コイル52は、同相(例えば、U相)の第1スロットコイル26同士を接続してコイル60の渡り部を構成する。
従って、同一スロット23に配置された第1スロットコイル26に関して、第1外径側スロットコイル26oの一端側(図中左側)で接続された第1右側接続コイル52は、径方向外方、且つ、反時計回りに延びて同相の第1左側接続コイル51に接続され、第1外径側スロットコイル26oの他端側(図中右側)で接続された第1右側接続コイル52は、径方向外方、且つ、時計回りに延びて同相の第1左側接続コイル51に接続される。また、第1内径側スロットコイル26iの一端側(図中左側)で接続された第1左側接続コイル51は、径方向外方、且つ、時計回りに延びて同相の第1右側接続コイル52に接続され、第1内径側スロットコイル26iの他端側(図中右側)で接続された第1左側接続コイル51は、径方向外方、且つ、反時計回りに延びて同相の第1右側接続コイル52に接続される。
また、図5及び図6に示すように、第1ベースプレート組立体30Lの一方の端面側(図中左側)に配置された第2ベースプレート組立体40Lにおいても、第2外径側スロットコイル27oの小径部27aが、第2右側接続コイル57,57aの結合孔59aに挿入されると共に、第2内径側スロットコイル27iの小径部27aが、第2左側接続コイル56,56aの結合孔58aに挿入された後、それぞれ接合される。第2左側接続コイル56の結合孔58bと、第2右側接続コイル57の結合孔59bとは、接続ピン55により接合される。即ち、第2左側接続コイル56,56a及び第2右側接続コイル57,57aは、同相(例えば、U相)の第2スロットコイル27同士を接続してコイル60の渡り部を構成する。
また、第1ベースプレート組立体30Rの他方の端面側(図中右側)に配置された第2ベースプレート組立体40Rにおいては、第2外径側スロットコイル27oの小径部27aが、第2右側接続コイル57の結合孔59aに挿入されると共に、第2内径側スロットコイル27iの小径部27aが、第2左側接続コイル56の結合孔58aに挿入された後、それぞれか接合される。第2左側接続コイル56の結合孔58bと、第2右側接続コイル57の結合孔59bとは、接続ピン55により接合される。即ち、第2左側接続コイル56及び第2右側接続コイル57は、同相(例えば、U相)の第2スロットコイル27同士を接続してコイル60の渡り部を構成する。
従って、同一スロット23に配置された第2スロットコイル27に関して、第2外径側スロットコイル27oの一端側(図中左側)で接続された第2右側接続コイル57は、径方向外方、且つ、反時計回りに延びて同相の第2左側接続コイル56に接続され、第2外径側スロットコイル27oの他端側(図中右側)で接続された第2右側接続コイル57は、径方向外方、且つ、時計回りに延びて同相の第2左側接続コイル56に接続される。また、第2内径側スロットコイル27iの一端側(図中左側)で接続された第2左側接続コイル56は、径方向外方、且つ、時計回りに延びて同相の第2右側接続コイル57に接続され、第2内径側スロットコイル27iの他端側(図中右側)で接続された第2左側接続コイル56は、径方向外方、且つ、反時計回りに延びて同相の第2右側接続コイル57に接続される。
これにより、図10に示すように、セグメント化されたコイル60が、同一構造を有する各相8つのコイルループ(U相コイル60U、V相コイル60V、及びW相コイル60W)を形成する。この各相8つのコイルループは、2つのコイルループを1組として4組のU相コイル60U、V相コイル60V、及びW相コイル60Wが、反時計方向にこの順で波巻きされる(図10及び図11参照)。なお、1つのスロット23内に配置される、絶縁材28で被覆された第1外径側スロットコイル26oと第1内径側スロットコイル26i、及び第2外径側スロットコイル27oと第2内径側スロットコイル27iは、それぞれ1組を構成する2つのコイルループからなっている。
このように構成されたステータ10では、第1左側接続コイル51、第1右側接続コイル52、第2左側接続コイル56、及び第2右側接続コイル57が、接続端子部を除いて、ステータコア21を軸方向に投影した領域内に配置されると共に、軸方向に異なる位置に配置される。
次に、接続端子部でのコイル60の各種結線例について図11に基づいて説明する。なお、図11は、理解を容易にするため、シングルスロットのステータにおけるU相コイルの構成を示す模式図である。
図11では、4つのコイルループがIN側からOUT側までU⇒(U−)⇒U⇒(U−)の順に直列に結線される。なお、Uと(U−)とは、巻回方向が互いに反対のU相のコイルループを表しており、図中、Uを実線で、(U−)を点線で表している。
例えば、図11に示す結線例は、第1ベースプレート組立体30LのU相の第1左側接続コイル51同士をバスバー61Uで接続し、且つ第2ベースプレート組立体40LのU相の第2左側接続コイル56同士をバスバー62Uで接続している。さらに、第1ベースプレート組立体30LのOUT側となるU相の第1右側接続コイル52と、第2ベースプレート組立体40LのIN側となるU相の第2右側接続コイル57とを、バスバー63Uで接続する。
また、このように構成された回転電機のステータ10では、発熱部である第2左側接続コイル56及び第2右側接続コイル57を収容する第2ベースプレート41L、41Rの熱が第1ベースプレート組立体30L、30Rと第2ベースプレート組立体40L、40Rとの間に介装された弾性部材66によって第1ベースプレート31L、31Rに伝達される。さらに、同じく発熱部である第1左側接続コイル51及び第1右側接続コイル52を収容する第1ベースプレート31L、31Rの熱がステータコア組立体20と第1ベースプレート組立体30L、30Rとの間に介装された弾性部材66によってステータコア組立体20に伝達される。なお、ステータコア組立体20のステータコア21には、第1スロットコイル26及び第2スロットコイル27からも熱が伝達される。ステータコア組立体20のステータコア21は、第1ベースプレート31L、31R又は第2ベースプレート41L、41Rに比べて熱容量が大きいため温度が上がりにくい一方、表面積が大きいため温度を冷やしやすい。したがって、コイル60の温度上昇を抑制でき、回転電機の性能の劣化を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、ステータコア21と第1ベースプレート31L、31Rとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材66が介装されているので、ワニスを用いてコイル60を固定する場合に比べて、安定した固定力を確保することができる。これにより、確実にステータコア21と第1ベースプレート31L、31Rとの相対移動を規制できる。また、ワニス固定のための大規模な設備投資が不要であるとともに、加熱工程が不要であるため、製造工程を簡略化できる。
さらに、コイル60の熱を弾性部材66を介して熱容量の大きいステータコア21に伝えることで、コイル60の温度上昇を抑制できる。
また、第1ベースプレート組立体30L、30Rと第2ベースプレート組立体40L、40Rとの間にも、軸方向に弾性を有する弾性部材66を介装することで、安定した固定力を確保することができ、確実に第1ベースプレート31L、31Rと第2ベースプレート41L、41Rとの間の相対移動を規制できる。
また、弾性部材66として汎用性の高い皿バネ67、68を用いることで、固定力を容易に調整できると共に、製造コストを削減できる。さらに、皿バネ67、68を重ね合わせることで隙間又は固定力に応じた調整が可能である。
また、弾性部材66は絶縁性を有するので、短絡を防止しつつ、弾性部材66をコイル60及びステータコア21に近接して配置することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る回転電機のステータ10を、添付の図14〜図17に基づいて詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図14に示すように、第2実施形態の回転電機のステータ10は、ステータコア21と、コイル60と、を備える。
ステータコア21は、図15に示すように、例えば、プレス抜きされた複数枚の珪素鋼板が積層されて構成され、その径方向内側に、72個のティース22と、隣接するティース22,22間に形成される72個のスロット23と、を備える。スロット23は、ステータコア21の軸方向に貫通して形成され、軸方向から見てステータコア21の径方向に長い略長方形に形成され、開口部24がステータコア21の内周面に開口している。
コイル60は、セグメントコンダクタ型コイルであり、図16に示すように、一対の脚部71と、両脚部71を一方の端部で接続する連結部72とからなる複数(本実施形態では4本)の略U字状のコイルセグメント70を1列に整列させて1つの束として、それぞれの脚部71を各スロット23に挿入し、スロット23から突出した脚部71の突出部分を周方向に折り曲げて対応するもの同士を接合して形成される。ステータコア21の軸方向両側には、それぞれ渡り部61が突出して形成されている。即ち、渡り部61は、スロット23から突出する脚部71からなる渡り部(不図示)と、これとは反対側とに位置する連結部72からなる渡り部61Fと、から構成される。
コイルセグメント70の連結部72からなる渡り部61Fは、図17に示すように、ステータコア21のスロット23よりも外径側に突出するとともに、ステータコア21の正面21Fとの間に軸方向に隙間Sを有している。この隙間Sは円周方向に連続している。
この隙間S、即ち、ステータコア21とコイルセグメント70の連結部72との間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材66が配置され、ステータコア21とコイル60の渡り部61Fとを軸方向に押圧しつつ、互いに絶縁している。
弾性部材66としては、例えば、図12(a)〜(c)に示した皿バネ67でもよく、図13(a)〜(c)に示した皿バネ68でもよく、図17に断面U字形状又は断面V字形状のバネ部材でもよい。
また、このように構成された回転電機のステータ10では、発熱部である渡り部61Fの熱がステータコア21とコイルセグメント70の連結部72との間に介装された弾性部材66によってステータコア21に伝達される。なお、ステータコア21には、脚部71からも熱が伝達される。ステータコア21は、熱容量が大きく表面積が大きいため冷却効率が高い。したがって、コイル60の温度上昇を抑制でき、回転電機の性能の劣化を抑制できる。
以上説明したように、本実施形態の回転電機のステータ10によれば、ステータコア21とコイル60の連結部72(渡り部61F)との間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材66が介装されているので、ワニスを用いてコイル60を固定する場合に比べて、安定した固定力を確保することができる。これにより、確実にステータコア21とコイル60との相対移動を規制できる。また、ワニス固定のための大規模な設備投資が不要であるとともに、加熱工程が不要であるため、製造工程を簡略化できる。
さらに、コイル60の熱を弾性部材66を介して熱容量の大きいステータコア21に伝えることで、コイル60の温度上昇を抑制できる。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
10 ステータ
21 ステータコア
23 スロット
26 第1スロットコイル(スロットコイル)
27 第2スロットコイル(スロットコイル)
31L、31R 第1ベースプレート(ベースプレート)
41L、41R 第2ベースプレート(ベースプレート)
50 接続コイル
60 コイル
66 弾性部材
67、68 皿バネ
70 コイルセグメント
71 脚部
72 連結部

Claims (6)

  1. 複数のスロットを有するステータコアと、
    セグメント化された複数相のコイルと、を備えた回転電機のステータであって、
    前記ステータコアの両側には、一対のベースプレートが設けられ、
    前記セグメント化された複数相のコイルは、前記ステータコアの複数のスロットにそれぞれ挿入され、略直線状に延びる複数のスロットコイルと、前記ベースプレートにそれぞれ配置され、同相の前記スロットコイル同士を接続して渡り部を構成する複数の接続コイルと、を有し、
    前記ステータコアと前記ベースプレートとの間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材が介装されている、回転電機のステータ。
  2. 複数のスロットを有するステータコアと、
    セグメント化された複数相のコイルと、を備えた回転電機のステータであって、
    前記セグメント化された複数相のコイルは、一対の脚部と、該一対の脚部を一方の端部で接続する連結部と、を有する略U字形状のコイルセグメントを各スロットに挿入し、該スロットから突出した脚部の突出部分を周方向に折り曲げて、同相のコイルセグメント同士を接続して構成され、
    前記ステータコアと前記コイルの前記連結部との間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する弾性部材が介装されている、回転電機のステータ。
  3. 請求項1又は2に記載の回転電機のステータであって、
    前記弾性部材は、皿バネである、回転電機のステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機のステータであって、
    前記弾性部材は、絶縁性を有する、回転電機のステータ。
  5. 請求項4に記載の回転電機のステータであって、
    前記弾性部材は、複数の皿バネが軸方向に重ね合わされている、回転電機のステータ。
  6. 請求項1に記載の回転電機のステータであって、
    前記ステータコアの両側には、複数の前記ベースプレートが軸方向に積層して設けられ、
    軸方向に積層された前記ベースプレート間には、周方向に沿って設けられ、軸方向に弾性を有する他の弾性部材が介装されている、回転電機のステータ。
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