JP6821138B2 - 油性メタリックカラーインキ - Google Patents

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本発明はマーキングペン等で主に使用され、金属光沢を有する色調の筆記線を与える油性メタリックカラーインキに関する。
従来より、アルミニウム粉をエタノールに分散したマーキングペン用のエタノール性インキは公知となっており、例えば、特許文献1が提案されている。このエタノール性インキはアルミニウム粉、エタノール、エタノール溶性ロジン変性マレイン酸樹脂が用いられている。そのため、悪臭や毒性が少なく、多くの筆記面に対する筆記性が良好で、アルミニウムなどと反応性のあるエタノールを使用してもガスの発生などによる劣化は起こらないものではある。
特開平4−342775号公報
しかしながら特許文献1は、写真用紙やアート紙に対して、筆記線の密着性が劣る欠点がある。筆記線の密着性が劣るとは、筆記線を指等で擦ると、筆記線がズレることを意味する。
上記課題を解決するためになされた第1の発明の油性メタリックカラーインキは、アルミニウム顔料と、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコールから選択される1種以上のアルコール系有機溶剤と、前記有機溶剤に可溶な樹脂と、固形分30質量%、樹脂の酸価45〜57KOHmg/g、ガラス転移点42〜70℃、平均粒子径30〜100nmであり、前記有機溶剤と混合しても凝集しない性質を有する塩化ビニルアクリル系エマルジョンと、を少なくとも含有してなることを特徴とする。
第2の発明は、前記アルミニウム顔料が、ノンリーフィングタイプアルミニウム顔料と、リーフィングタイプアルミニウム顔料と、からなることを特徴とする第1の発明に記載の油性メタリックカラーインキである。
本発明は、悪臭や毒性が低いことはもちろんのこと、写真用紙やアート紙に対する密着性が良好な油性メタリックカラーインキを提供できる。
また、アルミニウム顔料を、ノンリーフィングタイプアルミニウム顔料と、リーフィングタイプアルミニウム顔料の混合とすると、アルミニウム含有量を抑えているにも関わらず、隠蔽性及び輝度が高く、また、ペン芯(繊維芯)の目詰まりが生じ難いため、その結果筆記線にカスレが生じ難い油性メタリックカラーインキを提供できる。
(a)は本発明の概念図。(b)は従来技術の概念図。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明のアルミニウム顔料は、各種のアルミニウム顔料、特にアルミニウムフレーク顔料や、アルミニウムペースト等を使用できる。
アルミニウムフレーク顔料には、リーフィングタイプおよびノンリーフィングタイプがある。ここで、リーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料は、スチールボールなどの鋼製かつ球状の磨砕メディアを有するボールミルなどの磨砕装置を用い、ステアリン酸などの飽和脂肪酸などを粉砕助剤として、ミネラルスピリット、ソルベントナフサなどの有機溶媒中でアルミニウム粉末を湿式で磨砕することにより得られる。また、ノンリーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料は、上記の飽和脂肪酸などの代わりにオレイン酸などの不飽和脂肪酸などを粉砕助剤として用いて、同様の磨砕をすることにより得られる。
リーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料は、表面張力が小さいため、塗料に含有される溶剤やバインダとの親和性が弱い。そのため、塗膜の表層側に浮いてほぼ均一に配向し、これにより優れた金属感や素地隠蔽性を示すものである。また、アルミニウム顔料表面に粉砕助剤として用いられた脂肪酸が吸着しており、これにより塗膜表面に平行配列する所謂リーフィング性が付与され、たとえばクロムメッキ調の仕上がり感に代表される高反射率を示す塗膜を形成できる。リーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料としては、厚さ0.1〜1μm、平均粒子径5〜15μmを用いることができ、平均粒径が15μm以上だと、筆記に用いる繊維芯などの細管を通過し難くい、いわゆる目詰まりが生じ易く、また、5μm以下だと筆記線の光輝性(輝度)が著しく低下する。
一方、ノンリーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料は、表面張力がそれほど小さくないため、塗料に含有される溶剤やバインダとの親和性が強い。そのため、塗膜の内部にほぼ均一に配向した状態で分布し、これにより塗膜に金属感を与え、所謂メタリック調の意匠を示すものである。ノンリーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料としては、厚さ0.5〜1μm、平均粒子径5〜15μmを用いることができ、平均粒径が15μm以上だと、筆記に用いる繊維芯などの細管を通過し難くい、いわゆる目詰まりが生じ易く、また、5μm以下だと筆記線の光輝性(輝度)が著しく低下する。
また、アルミニウム顔料として、アルミニウムペーストも使用できる。
リーフィングタイプのアルミニウムペーストは、グリースとして主に不飽和脂肪酸(例えばステアリン酸)を含み、塗膜中アルミニウムのリン片が塗膜表層面に浮いてくるものである。
このようなリーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料としては、EB651PA(SILBERLINE社製)などが例示できる。
一方、ノンリーフィングタイプのアルミニウムペーストはグリースとして主に飽和脂肪酸(例えばオレイン酸)を含み、塗膜中アルミニウムのリン片が沈むものである。
このようなノンリーフィングタイプのアルミニウムフレーク顔料としては、アルミニウムペースト HIGH PRINT TD690PA(東洋アルミニウム株式会社製)などが例示できる。
上記アルミニウム顔料は、一種で用いることもできるが、二種以上の混合物とするとより好ましい。そして、二種以上の混合物とする場合、リーフィングタイプのアルミニウム顔料とノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料の混合物を用いることが好ましい。
リーフィングタイプとノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料を混合することによって、優れた金属感や素地隠蔽性を付与することができる。
本発明では、アルミニウム顔料を、インキ全量に対して1〜20重量%、好ましくは3〜10重量%で使用することができる。
本発明に用いることのできる有機溶剤は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコールや、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素や、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素や、メチルエチルケトン、ジメチルケトン、ジエチルケトン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン等のケトンや、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステルや、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、2−メトキシプロパノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のグリコールエーテルなどから選ばれる一種又は二種以上の混合物が用いられる。
その中でも、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、2−ブタノール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4の低級脂肪族アルコールは、安全性、速乾性の観点から最も好ましい。
本発明では、前記有機溶剤を、インキ全量に対して50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%で使用することができる。
また、必要に応じて、水を加えることも可能である。
本発明に用いることのできる樹脂は、前記アルミニウム顔料を分散するために用いられ、前記有機溶剤に安定溶解するものであれば、マレイン酸変性ロジンエステル、ガムロジン、ロジン変性フェノール樹脂、フェノール樹脂、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、セラック、キシレン樹脂、クマロン樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロースなどを挙げることができる。有機溶剤としてエタノールを用いるときは、マレイン酸変性ロジンエステルを使用することが好ましい。
本発明では、前記樹脂を単独又は混合して用いることができ、インキ全量に対して1〜20重量%、好ましくは10〜15重量%で使用することができる。
本発明には、塩化ビニルアクリル系エマルジョン(塩化ビニルアクリル系共重合エマルジョン)を用いる。塩化ビニルアクリル系エマルジョンは、塩化ビニルとアクリル酸エステルとの共重合樹脂の水系エマルジョンではあるが、前記有機溶剤と混合しても凝集しない性質を有する。水中に懸濁している、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸の共重合体は、高い親油性を呈し、また水に対する溶解度が低いため、高い耐水性を示す。
本発明に用いる塩化ビニルアクリル系エマルジョンは、固形分25〜30質量%、樹脂の酸価8〜57KOHmg/g、ガラス転移点25〜73℃、平均粒子径30〜100nmが好ましく、固形分30質量%、樹脂の酸価45〜57KOHmg/g、ガラス転移点42〜70℃、平均粒子径30〜100nmがさらに好ましい。
具体的には、ビニブラン700シリーズとして、グレード700、701、715S、735、745(以上、日信化学工業株式会社製)等を例示することができる。ビニブラン700は、固形分30質量%、樹脂の酸価57KOHmg/g、ガラス転移点70℃、平均粒子径30nmである。ビニブラン701は、固形分30質量%、樹脂の酸価46KOHmg/g、ガラス転移点73℃、平均粒子径30nmである。ビニブラン715Sは、固形分25質量%、樹脂の酸価8KOHmg/g、ガラス転移点25℃、平均粒子径90nmである。ビニブラン735は、固形分30質量%、樹脂の酸価45KOHmg/g、ガラス転移点42℃、平均粒子径100nmである。ビニブラン745は、固形分30質量%、樹脂の酸価50KOHmg/g、ガラス転移点57℃、平均粒子径70nmである。中でも、ビニブラン700(固形分30質量%、樹脂の酸価57KOHmg/g、ガラス転移点70℃、平均粒子径30nm)及び、ビニブラン735(固形分30質量%、樹脂の酸価45KOHmg/g、ガラス転移点42℃、平均粒子径100nm)が好ましい。
本発明では、インキ全量に対して1〜10重量%、好ましくは4〜6重量%で使用することができる。
本発明では、塩化ビニルアクリル系エマルジョンを用いることにより、写真用紙やアート紙に対する筆記線の密着性が良好となる。筆記線の密着性が良好とは、筆記線を指等で擦っても、筆記線がズレることがない状態である。これは、写真用紙やアート紙の表面にインク吸収層を設けている点に起因する。
図1に示すように、写真紙3は、表面側から順に、インキ吸収層31、写真用印画紙(ポリエチレン樹脂層32及び紙層33)から構成される。前記インキ吸収層31は、無機超微粒子からなる多孔質セラミック構造を有し、プリンタヘッドが打ち出す数ピコリットルの無数の液滴を瞬時にかつ正確に吸収する。A4サイズのインキ吸収層31の表面積はテニスコートと同程度で、20nmの無数の孔からなる多孔質セラミック構造を有する。
図1(b)従来技術の概念図に示すように、塩化ビニルアクリル系エマルジョンを用いない従来の油性メタリックカラーインキでは、前記有機溶剤に前記樹脂を溶解させたベヒクル分4の大部分が、前記インキ吸収層31へ吸収され、写真紙表面には、アルミニウム顔料1のみが残されてしまうと考えられる。そのため、筆記線を指等で擦ると、残されたアルミニウム顔料1がズレてしまう。これが、前記課題において記載した、筆記線がズレるという現象である。
一方で、図1(a)本発明の概念図に示すように、本発明では、塩化ビニルアクリル系エマルジョン2が前記インキ吸収層31に吸収されず写真紙表面に残ると考えられる。そのため、写真紙表面には、塩化ビニルアクリル系エマルジョン2の樹脂分により固着されたアルミニウム顔料1が残り、筆記線を指等で擦ってもアルミニウム顔料がズレないものと考えられる。よって、筆記線がズレるという現象が生じず、密着性良好となると考えられる。
本発明では、捕色のため、着色材として公知の油溶性染料や顔料を用いることができる。
着色剤が油溶性染料である場合、一般に市販されているモノアゾ、ジスアゾ、金属錯塩型モノアゾ、アントラキノン、フタロシアニン、トリアリルメタン等の油溶性染料を単独又は混合して使用することができ、例えば、酸性染料の親水基をカチオン活性剤・樹脂塩基・アミン・塩基性染料等の疎水基で置換した造塩タイプ油溶性染料、直接染料の親水基をカチオン活性剤・樹脂塩基・アミン・塩基性染料等の疎水基で置換した造塩タイプ油溶性染料、塩基性染料の親水基をアニオン活性剤・樹脂酸・酸性染料・直接染料等の疎水基で置換した造塩タイプ油溶性染料などを使用することができる。
着色剤が顔料である場合、従来公知の有機顔料及び無機顔料を使用することができ、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ・チオインジゴ系、ベリノン・ベリレン系、イソインドレノン系、アゾメチレンアゾ系などの有機顔料や、カーボンブラック、マイカ、チタン白、パール顔料、酸化鉄・アルミニウム粉・真鍮等金属顔料などの無機顔料を用いることができる。これらの顔料は通常、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、ロジンエステル、ニトロセルロース、エチルセルロース、及び、それらの金属塩・アンモニウム塩・アミン塩などや、他の公知の樹脂などに練り込んで加工顔料としておくと、溶剤と混合する際に容易に分散するので便利である。また、既に分散剤中に顔料を練り込んである市販の加工顔料を用いても良い。
着色材はインキ全量に対して、0.5〜20重量%を用いることができ、好ましくは1〜6重量%で使用することができる。
また、本発明では、増粘剤として表面を疎水化した疎水性シリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤をさらに添加することができる。
また、分散助剤としてリン酸系湿潤分散剤をさらに添加することができ、例えば、DISPERBYK−103(ビックケミー・ジャパン株式会社製)などを例示できる。
また、滲み防止剤として、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ポリエーテル変性シリコーンオイル)をさらに添加することができ、例えば、BYK−302(ビックケミー・ジャパン株式会社製)などを例示できる。
また、防腐剤、防かび剤、アミン類・リン酸エステル等の染料溶解助剤、ベンジルアルコール等の浸透剤など通常インキに用いられる添加剤を更に添加することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこの実施例よって限定されるものではない。
本発明の油性メタリックカラーインキは、有機溶剤中に、アルミニウム顔料、樹脂、塩化ビニルアクリル系エマルジョン、必要に応じて各種添加剤を投入、撹拌して調整する。
(実施例)
実施例及び比較例の配合を、表1に示す。
Figure 0006821138
表中のアルミニウムペーストAは、リーフィングタイプのアルミニウムペーストであり、アルミニウム含有率70重量%のペースト状物、アルミニウムの平均粒子径7μm、イソプロパノール分散体、商品名:EB651PA(SILBERLINE社製)である。
アルミニウムペーストBは、ノンリーフィングタイプのアルミニウムペーストであり、アルミニウム含有率65重量%のペースト状物、アルミニウムの平均粒子径6μm、酢酸n−プロピル分散体、商品名:アルミニウムペースト HIGH PRINT TD690PA(東洋アルミニウム株式会社製)である。
表中の塩化ビニルアクリル系エマルジョンAは、ビニブラン700(日信化学工業株式会社製)であり、塩化ビニルアクリル系エマルジョンBは、ビニブラン735(日信化学工業株式会社製)である。
また、実施例及び比較例について、以下の条件で試験を行なった際の結果を示す。
筆記適正試験
(試験方法)
PPC用紙、写真紙、アート紙、ガラス板に、4cmの直線を手筆記し、1分後、筆記線中点を指触する。
(結果確認方法)
○:線ズレが生じない。×:線ズレが生じた。
経時保存性試験
(試験方法)
試験サンプルを、ペン芯を下向きにした状態で、20℃・65%(室温)及び50℃の環境に30日の期間保存し、保存後の筆記性を確認する。
(結果確認方法)
◎:筆記線にカスレがない。○:筆記線に著しいカスレがない。×:筆記線がカスレる。
表1から明らかなように、塩化ビニルアクリル系エマルジョンを含有すると、写真紙及びアート紙の筆記適正が著しく向上する。
これは、前述の通り、塩化ビニルアクリル系エマルジョンが前記インキ吸収層に吸収されず写真紙表面に残ると考えられるためである(図1(a))。そのため、写真紙表面には、塩化ビニルアクリル系エマルジョンの樹脂分により固着されたアルミニウム顔料が残り、筆記線を指等で擦ってもアルミニウム顔料がズレないものと考えられる。
また、リーフィングタイプのアルミニウム顔料は、経時保存性が良好ではあるが、隠蔽性及び輝度が低いため、アルミニウム含有量を増やさなければいけない(実施例1、実施例5)。また、ノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料は、隠蔽性及び輝度は高いが、経時保存後、ペン芯の目詰まりが生じやすく、その結果筆記線がカスレやすい(実施例3、実施例7)。
そこで、実施例2、実施例4、実施例6、実施例8のように、リーフィングタイプとノンリーフィングタイプのアルミニウム顔料を混合すると、アルミニウム含有量を抑えているにも関わらず、隠蔽性及び輝度が高く、また、ペン芯の目詰まりが生じ難いため、その結果筆記線にカスレが生じ難い油性メタリックカラーインキを作製することができた。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う油性メタリックカラーインキもまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 アルミニウム顔料
2 塩化ビニルアクリル系エマルジョン
3 写真紙
31 インキ吸収層
32 ポリエチレン樹脂層
33 紙層
4 ベヒクル分

Claims (2)

  1. アルミニウム顔料と、
    メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコールから選択される1種以上のアルコール系有機溶剤と、
    前記有機溶剤に可溶な樹脂と、
    固形分30質量%、樹脂の酸価45〜57KOHmg/g、ガラス転移点42〜70℃、平均粒子径30〜100nmであり、前記有機溶剤と混合しても凝集しない性質を有する塩化ビニルアクリル系エマルジョンと、
    を少なくとも含有してなることを特徴とする油性メタリックカラーインキ。
  2. 前記アルミニウム顔料が、ノンリーフィングタイプアルミニウム顔料と、リーフィングタイプアルミニウム顔料と、からなることを特徴とする請求項1に記載の油性メタリックカラーインキ。
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