JP6820689B2 - 金属マンガンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属マンガン(金属Mn)の製造方法に係り、とくに廃乾電池等のMn含有物質を原料として、高品位金属Mnを製造する方法に関する。
鉄鋼分野においては、マンガンは従来から、有用な元素として広く用いられてきた元素であり、近年では、とくに自動車向け高張力鋼板の製造において、重要な元素になっている。
金属マンガンの一般的な製造方法としては、電気分解法、高炉法、テルミット法などがある。電気分解法は、マンガン鉱石などのマンガン原料(マンガン源)を硫酸などの酸で溶解し、溶媒抽出等で不純物を除去したのち、電気分解して金属マンガンとする方法であり、高純度の金属マンガンを得ることができる。しかし、人手が必要であったり、多量の産業廃棄物や高度な処理が必要な廃水が生成したりするため、コストが高いという問題がある。さらに、近年では、原料であるマンガン鉱石も、その枯渇から価格が上昇傾向にある。高炉法は、マンガン原料(マンガン源)であるマンガン鉱石をコークスと共に高炉に装入して精錬する方法であり、比較的安価に製造できるが、シリコンや炭素などの不純物を含むことや、粉状の原料を用いることが難しいこと、亜鉛、ナトリウム、カリウムなどの揮発性の高い物質を含む原料を使用できないなどの問題があった。また、テルミット法は、マンガン鉱石などのマンガン原料(マンガン源)に、マグネシウム、アルミニウムなどの金属を混合して、テルミット反応を起こさせることにより金属マンガンを得る方法であり、還元剤の価格が高くなると製造コストが高騰し経済的に不利となるという問題があった。このような状況から、工業的な金属マンガンの製造は、電気分解法のみで行われているのが現状である。
鉄鋼分野で使用するマンガンとして、鉄鋼製品製造の最終段階における成分調整段階で使用する場合には、高純度のマンガンが要求される。通常、この段階で使用されるマンガンは、電気分解法により製造された電解金属マンガンである。
金属マンガンの製造において、マンガン原料(マンガン源)として使用されているものとしては、酸化マンガン鉱石、炭酸マンガン鉱石などのマンガン鉱石が一般的であるが、これら天然資源には限りがあり、枯渇するという恐れがある。特に、製鉄所では、製鋼原料としてマンガンを大量に消費することから、マンガン源の確保は、製鉄分野においても極めて重要な問題となっている。
近年、金属資源の枯渇や取引価格の上昇等により、低品位の原鉱や、精鉱、製鉄所副生成物、産業廃棄物などから、積極的にマンガンを回収しようとする試みがなされている。例えば、産業廃棄物として処分されている乾電池の一部には、マンガン含有率が高いものが存在する。1次電池として代表的なマンガン乾電池およびアルカリマンガン乾電池は、正極材料として二酸化マンガンを使用している。したがって、これらの廃乾電池からマンガンを回収し、これを製鋼原料として再利用する技術が確立できれば、マンガン源の確保に有効に寄与することが期待される。しかも、日本国内では、莫大な量の乾電池が生産され、消費、廃棄されている。なお、廃乾電池では、負極材料として亜鉛を使用している。
しかしながら、現状では、放電終了後に廃棄されたマンガン乾電池やアルカリマンガン乾電池からは、亜鉛精錬メーカーによる亜鉛の一部の回収、あるいは、アーク溶解炉メーカーによる鉄や炭素の一部の回収が、行なわれているに過ぎず、資源リサイクルが十分に行なわれているとはいえない。未だ多くの資源がリサイクルされることなく未利用のまま、廃材として埋め立て処理等に利用されているのが現状である。
しかし、最近では、廃乾電池から、亜鉛や鉄、炭素のみならず、マンガンをも、回収する各種技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、廃乾電池からマンガン電池およびアルカリマンガン電池を選別する工程と、破砕、篩い分けして粉粒体を得る工程と、得られた粉粒体を希塩酸または希硫酸で溶解処理する工程を有する、二酸化マンガンおよび炭素含有混合物の回収方法が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、二酸化マンガンと炭素成分とを、簡便に、しかも大きな損失を生じることなく同時に回収でき、フェロマンガン製造の出発原料として利用できるとしている。
また、特許文献2には、廃乾電池より二酸化マンガンと塩化亜鉛を分離回収する方法が記載されている。特許文献2に記載された技術は、廃乾電池の中からマンガンと亜鉛を多く含む材料を得、これを必要により水洗したのち塩酸に溶解し、その溶液を浄液により不純成分を除去したのち加熱濃縮し、その濃縮物に過塩素酸を加えて加熱し、二酸化マンガンと塩化亜鉛の固形混合物を得、該固形混合物を水に溶解して濾過する、廃乾電池より二酸化マンガンと塩化亜鉛を分離回収する方法である。特許文献2に記載された技術では、得られた塩化亜鉛は、有機溶剤に溶かして、混在していた不溶性のアルカリ金属塩類を除去して、塩化亜鉛を精製するとしている。また、回収された二酸化マンガン、塩化亜鉛は、再び乾電池製造に利用可能な純度を有しているとしている。
また、特許文献3には、金属回収方法が記載されている。特許文献3に記載された技術は、金属酸化物および金属水酸化物からなる群に、鉄還元細菌を作用させ、3価鉄を2価鉄に還元し、得られた2価鉄を用いて、金属酸化物および金属水酸化物からなる群に含まれる、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属を浸出させ、浸出液と残渣を生成し、得られた浸出液と残渣とを分離し、所望の金属を回収する金属回収方法である。金属酸化物および金属水酸化物からなる群としては、深海底鉱物資源、金属含有酸化鉱(陸上鉱物)、金属含有焼却残渣などの廃棄物等が挙げられるとしている。特許文献3に記載された技術によれば、金属酸化物、金属水酸化物に含まれる低品位の金属を高速・高効率に回収することができ、浸出液に含まれるコバルト、ニッケル、マンガン等の金属は、通常の方法を用いて、回収することができるとしている。
また、特許文献4には、金属マンガンの製造方法が記載されている。特許文献4に記載された技術は、加熱炉内に還元剤とともに酸化マンガン含有物質を装入し、加熱炉の炉内温度が1200℃以上になるまで加熱し酸化マンガンを還元し、その後700℃以下まで冷却して、炉外に排出する金属マンガンの製造方法である。特許文献4に記載された技術では、酸化マンガン含有物質としては、廃電池、マンガン鉱石等を用いることができ、還元剤として、石炭、コークス、黒鉛等の炭素系還元剤を使用するとしている。
特開2007−12527号公報 特開平11−191439号公報 特開2007−113116号公報 特開2011−94207号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された各技術で回収されたMn含有物質では、含有されるMnは、酸化物あるいは水酸化物となっていると考えられ、例えば、製鉄原料として利用可能な状態となるには、更なるMnの還元を必要とし、製造工程が複雑となり、結果として高価になるという問題がある。マンガンはレアメタルとしては決して高価な金属ではなく、製造コストの増加はその技術の実用化の妨げとなる。また、特許文献3に記載された技術では、微生物の培地及び錯化剤として添加されている薬剤が高価であるという問題がある。また、特許文献4に記載された技術で製造された金属Mnは、還元剤として使用した炭素が残留して炭素含有量が高くなる場合が多く、金属Mnとしての品位が低下するという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、製鉄原料として利用可能な金属マンガン、さらには電解金属マンガンに匹敵する高品位の金属マンガンを安価で、かつ簡便に製造できる、金属マンガンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、金属マンガンの品位向上方法について鋭意検討した。その結果、マンガン含有物質を、還元剤、フラックスとともに、アーク溶解炉へ装入し、アーク溶解炉で還元処理を行えば、電解金属マンガンの代替として使用可能な高純度マンガンを安価に製造することができることに想到した。さらに、この方法によれば、「マンガン含有物質」として、「廃乾電池を選別し、破砕し、篩分けして得られた物質」(粉粒体)をそのまま、マンガン源として使用できることも見出した。すなわち、「マンガン含有物質」に、アーク溶解炉での還元工程を施す前に、加熱処理を施し含まれる炭素を燃焼して除去すれば、得られる金属マンガンの品位を容易に向上できることを知見した。廃乾電池を選別、破砕、篩分けしたのちの粉粒体の主成分は、マンガン、亜鉛、炭素である。本発明者らは、「マンガン含有物質」に、還元工程の前に、加熱処理を行うことに思い至った。これにより、「マンガン含有物質」に含まれる炭素を燃焼除去でき、その後、炭素を燃焼除去したマンガン含有物質(粉粒体)をアーク溶解炉で還元処理することにより、高品位の金属マンガンを得ることができることを見出した。この時、粉粒体に含まれていた亜鉛は、還元されて金属体(金属亜鉛)となる。金属亜鉛は、沸点が低いことから還元時に揮発して、金属マンガンから容易に除去でき、これらの処理によれば、廃乾電池に含まれるマンガン以外の各成分を、容易に分離除去でき、高純度マンガンを安価に製造(回収)できることを知見した。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)マンガン含有物質に還元工程を施して金属マンガンとする金属マンガンの製造方法であって、前記還元工程の前に前記マンガン含有物質に加熱処理を施し、しかる後に前記還元工程として、アーク溶解炉に、該加熱処理を施された前記マンガン含有物質と、さらに還元剤およびフラックスとを装入し、前記アーク溶解炉の通電による加熱および/または還元剤の反応熱により、前記マンガン含有物質を還元し、金属マンガンとすることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
(2)(1)において、前記マンガン含有物質が、廃乾電池を選別し、破砕し、篩分けして得られた物質であることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
(3)(1)または(2)において、前記加熱処理が、加熱温度:600℃以上で行う処理であることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記還元工程で使用する前記還元剤が、金属アルミニウムまたは金属珪素であることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
(5)(1)ないし(4)のいずれかにおいて、前記還元工程で使用する前記フラックスが、CaOを主成分とする物質であることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
本発明によれば、電解金属マンガンに匹敵する高品位の金属マンガンを、安価で、かつ簡便に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
本発明におけるフローを示す説明図である。 廃乾電池からマンガン含有物質(粉粒体)を得るためのフローを示す説明図である。 実施例で用いたアーク溶解炉還元工程の概要を示す説明図である。
本発明は、マンガン含有物質を原料とし、該原料に還元工程を施して金属マンガンとする、金属マンガンの製造方法である。本発明におけるフローを図1に示す。
本発明で原料とする「マンガン含有物質」は、主としてMnを含み、さらにC、あるいはさらに亜鉛を含む物質とする。本発明で原料として用いる「マンガン含有物質」は、上記した成分を含む物質であれば、その由来はとくに限定する必要はないが、図2に示すように、廃乾電池を選別し、粉砕し、篩分けして得られた物質とすることが好ましい。
ここでいう「選別」とは、廃乾電池から、アルカリ乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する工程をいう。「選別」では、廃棄・回収された廃乾電池の中から、アルカリ乾電池、アルカリマンガン乾電池のうちのいずれか一方、あるいは両方を選別する。選別方法は、手選別、形状や放射線等を利用して分別する機器を利用する機械選別など、水銀乾電池やニカド電池等を除外できれば、いずれの方法を用いてもよい。
また、ここでいう「粉砕」とは、選別した廃乾電池を破砕する工程とする。選別工程で選別したマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を破砕する工程をいう。破砕の目的は、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池の構成材料から、マンガン・亜鉛以外の成分を含む材料を可能な限り排除することにある。
選別された廃乾電池のうち、マンガン乾電池は、二酸化マンガン(正極材料)、炭素棒(集電体)、亜鉛缶(負極材料)、塩化亜鉛または塩化アンモニウム(電解液)、放電により生成したMnO(OH)やZn(OH)などのほか、包装材である鉄、プラスチックおよび紙等を含む。また、選別された廃乾電池のうち、アルカリマンガン乾電池は、上記した炭素棒(集電体)、亜鉛缶(負極材料)、塩化亜鉛または塩化アンモニウム(電解液)の代わりに、真鍮棒(集電体)、亜鉛粉(負極材料)、水酸化カリウム(電解液)を含み、放電により生成したMn(OH)、ZnO等を含む。
これらの材料が破砕されると、包装材(鉄、プラスチックおよび紙等)や、マンガン乾電池の負極材料である亜鉛缶、アルカリマンガン乾電池の集電体である真鍮棒は、箔状や片状の固形物となる。一方、正極材料である二酸化マンガン、マンガン乾電池の集電体である炭素棒、アルカリマンガン乾電池の負極材料である亜鉛粉、放電により生成したMnO(OH)やZn(OH)、Mn(OH)、ZnOなど、および各種電解液は、上記箔状・片状の固形物よりも更に細かい粉粒体となる。
したがって、選別した廃乾電池を破砕したのち、所定の目開きの篩を用いて篩分けすると、選別した廃乾電池から包装材等の大きな固形物が除去され、主にマンガン・亜鉛成分とともに炭素を含有する粉粒体を得ることができる。
選別した廃乾電池の破砕には通常、破砕機を使用する。破砕機の型式については特に限定されず、例えば、破砕後に、乾電池を構成している包装材等と粉粒体がよく分離される型式のものが好ましい。このようなものとしては、例えば、2軸回転式の破砕機が挙げられる。上記の破砕物の篩い分け(箔状や片状の固形物と、粉粒体との篩い分け)に使用する篩の目開きは、1mm以上20mm以下程度とすることが好ましい。また、1mm以上10mm以下程度とすることがより好ましく、1mm以上5mm以下程度とすることがより一層好ましい。
以上のように、破砕・篩分けを経ることで、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池の主要構成材料である、二酸化マンガン、炭素、塩化亜鉛または塩化アンモン、苛性カリ、更には、放電によって生成したMnO(OH)やZn(OH)、Mn(OH)、ZnOなどが混合した粉粒体が得られる。また、この粉粒体には、微量の鉄成分が不可避的に混入する。
主要な成分(元素)としては、マンガン、亜鉛、炭素が多くを占めているため、具体的な手順としては、この3つの元素をどのように分離するかが問題となる。また鉄は、製鉄業向けの使用であれば、多少の混入は許容されるため、製品中の濃度が一定であれば、それほど問題とはならない。
本発明では、まず、上記したようにMnを含み、さらにC、あるいはさらに亜鉛を含むマンガン含有物質、好ましくは廃乾電池を選別し粉砕し篩分けした粉粒体であるマンガン含有物質に、加熱処理を施す。この加熱処理では、含まれるCを燃焼させ、除去する。加熱処理は、加熱温度:600℃以上、好ましくは800℃以上、1600℃以下の範囲の温度で、好ましくは30min以上180min以下、より好ましくは60min以上120min以下、加熱する。加熱温度が600℃未満では、所望のCの燃焼除去が不十分となる。
加熱処理を施されたマンガン含有物質は、ついで還元剤、フラックスとともに、アーク溶解炉に装入され、還元工程を施される。
本発明における還元工程は、アーク溶解炉を用いるアーク溶解炉還元工程とする。アーク溶解炉還元工程では、還元剤およびフラックス(造滓剤)とともに、アーク溶解炉に装入されたマンガン含有物質は、アーク溶解炉の黒鉛製電極を介して通電により加熱され、還元剤により還元されて、金属溶湯(金属マンガン)とされる。ここで用いるアーク溶解炉は、生成した金属溶湯の出湯および溶融スラグの排滓のために傾動可能な炉であることが好ましい。
本発明のアーク溶解炉還元工程で使用する還元剤としては、金属アルミニウム、金属珪素、炭素が例示できるが、高品位金属マンガンを製造する場合には、金属マンガン(製品)中に混入しやすい炭素は高品位金属マンガン製造用の還元剤としては適当ではなく、金属アルミニウム、金属珪素とすることが好ましい。
原料の酸化マンガンを還元するために必要な還元剤の量は、還元されるマンガンの量と、価数によって規定される。酸化マンガン(IV)(MnO)はマンガンが4価であり、還元体の金属マンガンは0価であるので、マンガン1原子につき、4価分の還元剤が必要となる。還元剤としてアルミニウムを用いた場合には、以下のような反応式となる。
MnO + 4/3 Al→ Mn(金属) + 2/3AlO ‥‥(1)
マンガン1原子に対してアルミニウムが4/3原子必要である。
しかし、還元剤として、金属アルミニウムや金属珪素を用いた場合でも、アーク溶解炉での加熱、溶融時に、黒鉛製電極と、装入物、とくに還元反応により生成する溶融金属(金属溶湯)とが接触すると、生成される金属溶湯中の炭素含有量がある程度増加することは避けられない。
そこで、本発明のアーク溶解炉還元工程では、黒鉛製電極と、装入物あるいは金属溶湯との距離(間隔)を大きくし、接触を避けた操業(高電圧操業)を行なうことが好ましい。これにより、黒鉛製電極からの炭素のピックアップを防止することができる。
さらに、金属アルミニウムは、アルミテルミット反応により、多量の反応熱が発生するため、還元剤として金属アルミニウムを使用する場合には、還元剤の反応熱が発生している時に、通電による加熱を行なうと、過加熱となる心配がある。そこで、本発明では、還元剤の反応熱(アルミテルミット反応)が発生している間は、電極による通電加熱を停止することが好ましい。これにより、黒鉛製電極による通電加熱時間を短縮することができ、製品への炭素の混入を抑制できるという観点からも利点がある。
また、本発明のアーク溶解炉還元工程では、還元剤として金属アルミニウムを使用する場合には、還元剤である金属アルミニウムを複数回に分けて装入する、分割装入とすることが好ましい。これにより、アルミテルミット反応による発熱を均一化でき、過加熱を防止でき、溶融金属(金属Mn)の蒸発(吹き上げロス)を抑制し、Mn歩留を向上することができる。なお、還元剤の分割装入に際しては、反応の均一化のために、原料であるマンガン含有物質およびフラックス、あるいはフラックスを分割して装入することが好ましい。
本発明のアーク溶解炉還元工程で使用するフラックスは、CaOを主成分とする物質とすることが好ましい。CaOを主成分とする物質としては、生石灰が例示できる。
還元剤として金属アルミニウムを、フラックスとして生石灰CaOを、用いた場合、アーク溶解炉還元工程では、以下の式に従って反応が進行する。
MnO +4/3 Al→ Mn(金属) + 2/3AlO ‥‥(1)
CaO + AlO → CaO・AlO ‥‥(2)
(1)式の反応で発生したAlOは、(2)式の反応で、生石灰(CaO)と反応し、スラグを形成する。(2)式にしたがって、スラグが形成されると、(1)式における遊離のAlOがなくなるため、(1)式の反応は左から右へ進行し、マンガン酸化物(マンガン含有物質)が還元されて金属マンガンとなる反応が促進される。
還元剤の配合量は、例えば上記した(1)式で示される還元反応、原料であるマンガン含有物質に含まれる酸化マンガンを金属マンガンとする還元反応、を完全に遂行するために必要な還元剤量(理論還元当量)以上とする。
一方、フラックスの配合量は、CaO/AlO比、を用いて調整する。CaO/AlO比は0.55であるが、0.4〜1.0程度の範囲内であれば、良好な反応の進行が得られる。0.4未満では、スラグ中の酸化マンガンが低下しきれず、また1.0を超えると、遊離の生石灰が多くなり、スラグの融点が高くなりすぎるとともに、スラグ量が増加しすぎる。このようなことから、フラックスの配合量は、CaO換算でのフラックス量と、酸化物換算での還元剤量との比(質量比)、CaO/AlO比で0.4〜1.0の範囲内となるように調整することが好ましい。
また、本発明のアーク溶解炉還元工程では、一次還元と仕上還元との二段階還元とすることが好ましい。還元剤として金属アルミニウムを用いる場合には、一次還元では、酸化度を低減する反応に留め、金属Mnを生成するまでの反応は進行させないこととする。このため、一次還元では、還元剤の配合量は、全必要量の一部とする。原料であるマンガン含有物質は、所要量全量を一次還元時に配合することは言うまでもない。なお、フラックスの配合量も還元剤の配合量に適合した量とすることが好ましい。そして、仕上還元では、全必要量の残りの還元剤をフラックスとともに投入し、金属Mnの生成までの反応を進行させる。
なお、還元剤として金属アルミニウムを用いる還元反応では、金属溶湯中のアルミニウムと溶融スラグ中の酸化マンガン(MnO)とが平衡関係にある。理論還元当量(Al量:100)を超えて過剰に還元剤(金属アルミニウム)を投入して、金属溶湯中のアルミニウム含有量を高めると、金属スラグ中のMn量が低下し、金属溶湯中のMn量が増加しMn歩留が向上する。また、金属溶湯中のアルミニウム含有量を高めると、金属溶湯中の硫黄Sも低減する。なお、本発明者らは、還元剤の投入量は、金属溶湯中のAl量が1〜3%の範囲程度となるように調整することにより、Mn歩留が向上し、また低S化が容易となることを確認している。しかし、金属溶湯中のAl量が過剰に高くなると、Alを過剰に添加することとなり、Alコストの上昇を招く。このようなことから、還元剤として投入する金属アルミニウムは理論還元当量の1〜1.5倍の範囲内とすることが好ましい。
なお、還元工程において、マンガン含有物質に含まれる亜鉛は、マンガンとともに還元剤により還元され、金属溶湯(金属亜鉛)となる。この時、溶湯の温度は1600℃以上になっているが、金属亜鉛の沸点は907℃程度であるため、亜鉛は還元されると気体となって蒸発する(酸化亜鉛は融点1975℃)。蒸発した亜鉛は、揮発したのち空気中の酸素と速やかに反応して酸化亜鉛のダストとなり、バグフィルターに捕捉され、回収することができる。こうして、金属溶湯中には、金属マンガンのみとなり、マンガンを高純度な形で回収することができる。
以下、さらに実施例に基づき、本発明について説明する。
廃乾電池から、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別し、該選別した廃乾電池を粉砕し、目開き3mmの篩で篩分けして、廃乾電池の粉粒体を得た。得られた粉粒体の組成を表1に示す。なお、得られた粉粒体は、表1に示す元素以外に、酸化物や水酸化物に由来する酸素、水分を含む。
Figure 0006820689
ついで、得られた粉粒体:約100kgfに、焼成炉で加熱処理を施した。加熱処理は、加熱温度:400℃〜1000℃とし、処理時間を3h(1800min)と一定とした。そして、加熱処理後の粉粒体中の残留炭素濃度を測定した。結果を表2に示す。なお、加熱温度:800℃、1000℃の場合については、Mn、Zn量についても測定した。
Figure 0006820689
600℃以上の加熱により、加熱処理後の残留炭素濃度は、質量%で、0.1%以下に低下している。加熱温度が600℃未満では、残留炭素濃度の低下は処理時間が3hであっても、十分とは言えず、更なる長時間処理が必要である。そのため、600℃未満の加熱温度では、生産効率に問題を残している。800℃以上の温度に加熱した場合に、マンガン、亜鉛の濃度は、炭素の燃焼除去による全体の重量減少により、相対的に濃度が高まっている。また、1000℃までの加熱処理であれば、マンガン、亜鉛は揮発等によるロスは殆どなく、加熱処理後もほぼ全量が粉粒体中に残留することがわかる。
なお、別ロットの粉粒体を用いて、加熱温度:600℃、800℃について、処理時間:5〜60minとした場合の残留炭素濃度を調査し、その結果を表3に示す。
Figure 0006820689
加熱温度:600℃の場合には、加熱温度:800℃の場合と比較して、残留炭素濃度の低下速度は遅く、残留炭素濃度が質量%で、0.1%程度まで低下するのに、60minを要している。一方、加熱温度:800℃の場合には、残留炭素濃度の低下速度は速く、15min間加熱処理で0.5%以下に低下しており、30min間加熱処理では、0.1%程度まで低下している。
このようなことから、本発明では、マンガン含有物質の加熱処理は800℃で30min程度で十分であるとした。
ついで、800℃で30min間加熱処理を施された粉粒体:約50kgfを、還元剤、フラックスとともに、試験アーク溶解炉に装入し、還元処理を行った。アーク溶解炉還元工程の概要を模式的に図3に示す。
まず、試験アーク溶解炉の炉内に、通電用金属Mnを5kgf投入し、黒鉛製電極を降ろした後、初期混合原料を装入した。初期混合原料は、粉粒体(マンガン含有物質):50kgfと、還元剤として金属アルミニウム:12kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):16.5kgfとした。
初期混合原料を装入したのち、初期加熱として通電による加熱を施して原料を溶解した。なお、溶解中、アルミテルミット反応(Al反応熱)が開始し終了するまでの間は、通電を停止した。
初期加熱後のアルミテルミット反応が終了した後、所定の温度を確保し、反応を安定して促進させるために、再び通電した。この操作を複数回繰返した。なお、途中で、追加混合原料を装入した。追加混合原料の配合は、還元剤として金属アルミニウム:4kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):5.5kgfとした。ここまでの還元剤の添加量は、金属Mnを生成するための理論還元当量未満とし、酸化マンガン(MnO)を酸化マンガンMnOとなるまでの還元処理(一次還元処理)とした。さらに、一次還元処理後、還元剤(フラックスを含む)を追加装入し、仕上還元処理を行った。追加した還元剤は、金属アルミニウム:4kgfとし、追加したフラックスはCaO:3.5kgfとした。
なお、追加還元剤を装入した後、過熱防止のため、アルミテルミット反応が終了するまで通電を停止した。アルミテルミット反応終了後、十分にスラグを生成させたのち、電極をスラグ中に浸漬し、所定時間通電し、反応促進、温度調整のための仕上還元処理を行った。なお、仕上還元処理においても、電極は、電極と金属溶湯との接触を避け、炭素混入を防止する操業とした。
還元処理終了後、溶融スラグを排出し、次いで金属溶湯(溶融金属マンガン)を鋳型に注入し、凝固させた。得られた金属マンガンは約26.5kgfであった。
なお、加熱処理なしの粉粒体(マンガン含有物質)を、同様に、アーク溶解炉還元工程を施し、比較例とした。
本発明例、比較例で得られた金属マンガンの組成およびアルミニウム添加量を表4に示す。なお、表4には、参考までに、既存の電解マンガン、極低リン極低炭素フェロマンガンの組成を示した。
Figure 0006820689
アーク溶解炉による還元処理により、亜鉛は殆ど揮発し、金属中には残存していない。また、その他元素の残留も少なく、本製品が電解金属マンガン代替として使用できることが確認できた。

Claims (3)

  1. マンガン含有物質に還元工程を施して金属マンガンとする金属マンガンの製造方法であって、
    前記マンガン含有物質が、主としてMnを含み、さらにC、亜鉛を含む物質であり、
    前記還元工程の前に前記マンガン含有物質に加熱処理として、加熱温度:600℃以上で行う処理を施し、しかる後に前記還元工程として、アーク溶解炉に、該加熱処理を施された前記マンガン含有物質と、さらに還元剤として金属アルミニウムまたは金属珪素と、フラックスとを装入し、前記アーク溶解炉の通電による加熱および/または還元剤の反応熱により、前記マンガン含有物質を還元し、金属マンガンとすることを特徴とする金属マンガンの製造方法。
  2. 前記マンガン含有物質が、廃乾電池を選別し、破砕し、篩分けして得られた物質であることを特徴とする請求項1に記載の金属マンガンの製造方法
  3. 前記還元工程で使用する前記フラックスが、CaOを主成分とする物質であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属マンガンの製造方法。

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