JP2017150029A - 金属マンガンの製造方法 - Google Patents

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Toyoji Yamaguchi
東洋司 山口
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Ryota Murai
亮太 村井
鷲見 郁宏
Ikuhiro Sumi
郁宏 鷲見
博一 杉森
Hiroichi Sugimori
博一 杉森
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Seiko Sekiguchi
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Abstract

【課題】金属マンガン(Mn)、特に回収された原料からの金属Mnの製造方法の提供。【解決手段】Mn含有物質に、還元剤及びフラックスとを混合して、アーク溶解炉に装入し、通電加熱及び/または還元剤の反応熱により、Mn含有物質を還元する金属Mnの製造方法。還元剤としては、金属Al、金属Siとすることが好ましく、原料として使用するMn含有物質は、酸化マンガン(Mn2O3)または酸化マンガン(Mn3O4)、あるいは酸化マンガン(MnO2)にか焼処理を施して得られたMn含有物質とする金属Mnの製造方法。廃乾電池に含まれるMnを浸出した浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるMnイオンを酸化して沈澱させ、得られたMn含有沈澱物を分離して、得られたMn含有物質を用いることにより、高品位の金属Mnを得る方法。【選択図】図1

Description

本発明は、金属マンガン(以下、金属Mnともいう)の製造方法に係り、とくに回収されたマンガン含有物質を原料とし、アーク溶解炉により高品位金属マンガンとする金属マンガンの製造方法に関する。
金属マンガンの一般的な製造方法としては、電気分解法、高炉法、テルミット法などがある。電気分解法は、マンガン鉱石などのマンガン原料(マンガン源)を硫酸などの酸で溶解したのち、電気分解して金属マンガンとする方法であり、高純度の金属マンガンを得ることができる。しかし、人手が必要であったり、多量の産業廃棄物や高度な処理が必要な廃水が生成したりするため、コストが高いという問題がある。また、高炉法は、マンガン原料(マンガン源)であるマンガン鉱石(または焼結材)をコークスと共に高炉に装入して精錬する方法であり、比較的安価に製造できるが、シリコンや炭素などの不純物を含むことや、粉状の原料を使用することが難しいこと、亜鉛、ナトリウム、カリウムなどの揮発性の高い物質を含む原料を使用できないことなどの問題があった。また、テルミット法は、マンガン鉱石などのマンガン原料(マンガン源)に、マグネシウム、アルミニウムなどの金属を混合して、テルミット反応を起こさせることにより金属マンガンを得る方法であり、還元剤の価格が高くなると製造コストが高騰し経済的に不利となるという問題がある。このような背景から、工業的な金属マンガンの製造は電解法のみで行われているのが現状である。
現状で、マンガン原料(マンガン源)として使用されているものとしては、酸化マンガン鉱石、炭酸マンガン鉱石などのマンガン鉱石が一般的であるが、これら天然資源には限りがあり、枯渇するという恐れがある。マンガンは、産業界の多岐に亘る分野で必須の金属とされ、将来、その需要が埋蔵量を上回ることが懸念されている。特に、製鉄所では、製鋼原料としてマンガンを大量に消費することから、マンガン源の確保は、製鉄分野においても極めて重要な問題となっている。
近年、金属資源の枯渇や取引価格の上昇等により、低品位の原鉱や、精鉱、製鉄所副生成物、産業廃棄物などから、積極的にマンガンを回収しようとする試みがなされている。
例えば、産業廃棄物として処分されている乾電池の一部には、マンガン含有率が高いものが存在する。1次電池として代表的なマンガン乾電池およびアルカリマンガン乾電池は、正極材料として二酸化マンガンを使用し、負極材料として亜鉛を使用している。したがって、これらの廃乾電池からマンガンを回収し、これを製鋼原料として再利用する技術を確立できれば、マンガン源の確保に有効に寄与することが期待される。しかも、日本国内では、莫大な量の乾電池が生産され、消費、廃棄されている。
しかしながら、現状では、放電終了後に廃棄されたマンガン乾電池やアルカリマンガン乾電池からは、亜鉛精錬メーカーによる亜鉛の一部の回収、あるいは、アーク溶解炉メーカーによる鉄や炭素の一部の回収が、行なわれているに過ぎず、資源リサイクルが十分に行なわれているとはいえない。未だ多くの資源がリサイクルされることなく未利用のまま、廃材として埋め立て処理等に利用されているのが現状である。
しかし、最近では、廃乾電池から、亜鉛や鉄、炭素のみならず、マンガンをも、回収する各種技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、廃乾電池からマンガン電池およびアルカリマンガン電池を選別する工程と、破砕、篩い分けして粉粒体を得る工程と、得られた粉粒体を希塩酸または希硫酸で溶解処理する工程を有する、二酸化マンガンおよび炭素含有混合物の回収方法が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、二酸化マンガンと炭素成分とを、簡便に、しかも大きな損失を生じることなく同時に回収でき、フェロマンガン製造の出発原料として利用できるとしている。
また、特許文献2には、廃乾電池より二酸化マンガンと塩化亜鉛を分離回収する方法が記載されている。特許文献2に記載された技術は、廃乾電池の中からマンガンと亜鉛を多く含む材料を得、これを必要により水洗したのち塩酸に溶解し、その溶液を浄液により不純成分を除去したのち加熱濃縮し、その濃縮物に過塩素酸を加えて加熱し、二酸化マンガンと塩化亜鉛の固形混合物を得、該固形混合物を水に溶解して濾過する、廃乾電池より二酸化マンガンと塩化亜鉛を分離回収する方法である。特許文献2に記載された技術では、得られた塩化亜鉛を、有機溶剤に溶かして、混在していた不溶性のアルカリ金属塩類を除去して、塩化亜鉛を精製するとしている。また、回収された二酸化マンガン、塩化亜鉛は、再び乾電池製造に利用可能な純度を有しているとしている。
また、特許文献3には、金属回収方法が記載されている。特許文献3に記載された技術は、金属酸化物および金属水酸化物からなる群に、鉄還元細菌を作用させ、3価鉄を2価鉄に還元し、得られた2価鉄を用いて、金属酸化物および金属水酸化物からなる群に含まれる、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属を浸出させ、浸出液と残渣を生成し、得られた浸出液と残渣とを分離し、所望の金属を回収する金属回収方法である。金属酸化物および金属水酸化物からなる群としては、深海底鉱物資源、金属含有酸化鉱(陸上鉱物)、金属含有焼却残渣などの廃棄物等が挙げられるとしている。特許文献3に記載された技術によれば、金属酸化物、金属水酸化物に含まれる低品位の金属を高速・高効率に回収することができるとしている。浸出液に含まれるコバルト、ニッケル、マンガン等の金属は、通常の方法を用いて、回収することができるとしている。
また、特許文献4には、金属マンガンの製造方法が記載されている。特許文献4に記載された技術は、加熱炉内に還元剤とともに酸化マンガン含有物質を装入し、加熱炉の炉内温度が1200℃以上になるまで加熱し酸化マンガンを還元し、その後700℃以下まで冷却して、炉外に排出する金属マンガンの製造方法である。特許文献4に記載された技術では、酸化マンガン含有物質としては、廃電池、マンガン鉱石等を用いることができ、還元剤として、石炭、コークス、黒鉛等の炭素系還元剤を使用するとしている。
特開2007−12527号公報 特開平11−191439号公報 特開2007−113116号公報 特開2011−94207号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された各技術で回収されたMn含有物質では、含有されるMnは、酸化物あるいは水酸化物となっていると考えられ、例えば、製鉄原料として利用可能な状態となるには、更なるMnの還元を必要とするという問題がある。また、特許文献3に記載された技術では、微生物の培地及び錯化剤として添加されている薬剤が高価であるという問題がある。また、特許文献4に記載された技術で製造された金属Mnは、還元剤として使用した炭素が残留して炭素含有量が高くなる場合が多く、金属Mnとしての品位は低下するという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、製鉄原料として利用可能な金属マンガン、さらには電解金属マンガンに匹敵する高品位の金属マンガンを安価で、かつ簡便に製造できる、金属マンガンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するため、金属マンガンの品位向上方法について鋭意検討した。その結果、原料として、純度の高いマンガン含有物質(マンガン酸化物)を準備したうえで、還元剤、フラックスとともに、アーク溶解炉に装入し、通電し、加熱して、マンガン含有物質(マンガン酸化物)を還元すれば、不純物の混入を抑制でき、品位の高い金属マンガンとすることができることに想到した。とくに還元剤としてAlを使用すれば、アルミテルミット反応熱が利用でき、投入電力を低減することができることに思い至り、特願2015−36001号として提案した。なお、マンガン源としては、廃乾電池に含まれるマンガンを浸出、分離し、オゾン処理して得られたマンガン含有物質(二酸化マンガン(MnO))を用いれば、高品位の金属マンガンを容易に製造できることを見出し、この廃乾電池からMnを分離、回収したマンガン含有物質は、Mn含有量が高く、Fe、Pの含有量が低いことが特徴で、高品位の金属マンガン用の原料としては、有効であることも知見している。
本発明者らは、さらに、マンガン源として、酸化度の高い酸化マンガン(MnO)(以下、酸化マンガン(IV)とも称する)ではなく、酸化マンガン(MnO)(以下、酸化マンガン(III)とも称する)、あるいは酸化マンガン(MnO)(以下、酸化マンガン(II,III)とも称する)を利用すれば、還元剤であるAlの消費を抑えながら、高品位の金属マンガンを容易に製造できることに思い至った。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて、完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)マンガン含有物質に還元工程を施して金属マンガンとする金属マンガンの製造方法であって、前記還元工程が、アーク溶解炉に、前記マンガン含有物質と、さらに還元剤およびフラックスとを装入し、前記アーク溶解炉の通電による加熱および/または還元剤の反応熱により、前記マンガン含有物質を還元し、金属マンガンとするアーク溶解炉還元工程であり、前記マンガン含有物質が、酸化マンガン(MnO)および/または酸化マンガン(MnO)であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(2)(1)において、前記マンガン含有物質に代えて、前記マンガン含有物質を、酸化マンガン(MnO)にか焼処理を施して得られたマンガン含有物質とすることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(3)(2)において、前記酸化マンガン(MnO)が、廃乾電池に含まれるマンガンを酸浸出処理し、得られた酸浸出液にオゾン処理を施し、分離処理して得られたマンガン含有物質であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(4)(3)において、前記廃乾電池に含まれるマンガンを酸浸出処理し、得られた酸浸出液にオゾン処理を施し、分離処理して得られたマンガン含有物質が、前記廃電池から、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉流体を得る破砕・篩い分け工程と、該破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体と酸溶液と還元剤とを混合して、前記粉粒体からマンガンおよび亜鉛を浸出させる酸浸出工程と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈殿させ、マンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程と、を順次施してなる工程を経て得られたマンガン含有沈殿物であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(5)(1)ないし(4)のいずれかにおいて、前記アーク溶解炉還元工程では、前記アーク溶解炉の黒鉛製電極と、装入物あるいは金属溶湯との距離を大きくして、接触を避けた操業を行うことを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(6)(1)ないし(5)のいずれかにおいて、前記アーク溶解炉還元工程が、一次還元と仕上還元との二段階還元とし、前記一次還元がマンガン酸化物の酸化度を低減する処理とし、前記仕上還元が金属マンガンを生成する処理とすることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(7)(1)ないし(6)のいずれかにおいて、前記アーク溶解炉還元工程で使用する還元剤が、金属アルミニウムまたは金属珪素であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(8)(7)において、前記金属アルミニウムを、複数回に分けて装入することを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(9)(7)または(8)において、前記金属アルミニウムによるマンガンの還元反応が生じている間は、前記アーク溶解炉の通電を停止することを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
(10)(1)ないし(9)のいずれかにおいて、前記アーク溶解炉還元工程で使用するフラックスが、CaOを主成分とする物質であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
本発明によれば、電解金属マンガンに匹敵する高品位の金属マンガンを、安価で、かつ簡便に製造でき、産業上格段の効果を奏する。
本発明におけるフローを示す説明図である。 廃乾電池からのマンガンの分離、回収工程のフローの一例を示す説明図である。 水溶液中のマンガンの、酸化還元電位(ORP)とpHの状態図(Eh-pH図)である。 か焼処理による酸化マンガン(マンガン沈殿物)の形態変化を示すX線回折結果である。 実施例で用いたアーク溶解炉還元工程の概要を示す説明図である。
本発明は、マンガン含有物質を原料とし、該原料に還元工程を施して金属マンガンとする、金属マンガンの製造方法である。本発明方法のフローを図1に示す。
本発明で、原料として使用するマンガン含有物質は、価数の高い(酸化度の高い)酸化マンガン(IV)(MnO)ではなく、それより価数の低い、酸化マンガン(III)(MnO)または酸化マンガン(II,III)(MnO)とする。なお、高品位の金属マンガンを製造するという観点から、酸化マンガン(MnO)または酸化マンガン(MnO)(薬剤:市販品)を用いるのが好ましい。
酸化マンガン(IV)(MnO)は、価数が4価と高く、これをこのままアーク溶解炉で還元した場合には、還元剤の費用が嵩み、コスト的に不利になる。そのため、本発明では、それより価数の低い、酸化マンガン(III)(MnO)または酸化マンガン(II,III)(MnO)を原料とする。なお、原料として、これら酸化物を混合して使用してもよい。
なお、酸化マンガン(IV)(MnO)は、か焼処理を施すことにより、比較的容易に、酸化マンガン(III)(MnO)や酸化マンガン(II,III)(MnO)に変換できる。MnOは、560℃以上800℃未満の温度域でか焼処理を施すことにより、MnOに、また800℃以上、好ましくは1000℃以下の温度域でか焼処理を施すことにより、MnOに、それぞれ変換することができる。そこで、本発明では、酸化マンガン(IV)(MnO)に、上記した温度域でか焼処理を施して得られたマンガン含有物質を原料として用いてもよい。
なお、本発明者らのうちの一部が見出した、廃乾電池に含まれるマンガンを酸浸出処理し、得られた酸浸出液にオゾン処理を施し、分離処理して得られたマンガン含有物質は、マンガン以外の亜鉛、炭素等の混入が極めて少ない、安価な、高純度の酸化マンガン(IV)(MnO)である。この酸化マンガン(IV)(MnO)に、上記したようなか焼処理を施して得られたマンガン含有物質は、安価であり、高品位の金属マンガン製造用原料として好適である。
本発明者らの一部が見出した、廃乾電池から、高純度のマンガン酸化物を回収する方法については、特願2014−87269号の明細書に詳しいが、以下に、概要を説明する。
廃電池から、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程1と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉流体を得る破砕・篩い分け工程2と、該破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体と酸溶液と還元剤とを混合して、前記粉粒体からマンガンおよび亜鉛を浸出させる酸浸出工程3と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程4と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈殿させ、マンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程5と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程6とを施し、廃乾電池に含まれるマンガン成分をマンガン沈殿物とし、廃乾電池に含まれる亜鉛成分を亜鉛イオン含有溶液として分離する。上記した工程のフローを、図2に示す。以下に、各工程について簡単に説明する。
選別工程
廃棄・回収された廃乾電池の中から、マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池のうちのいずれか一方または両方を選別する。選別方法としては、手選別、形状や放射線等を利用して分別する機器を利用する機械選別など、水銀乾電池やニカド電池等を除外できれば、いずれの方法を用いてもよい。
破砕・篩い分け工程
選別工程で選別したマンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を破砕する。破砕の目的は、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池の構成材料から、マンガン・亜鉛以外の成分を含む材料を可能な限り排除することにある。
選別された廃乾電池のうち、マンガン乾電池は、二酸化マンガン(正極材料)、炭素棒(集電体)、亜鉛缶(負極材料)、塩化亜鉛または塩化アンモニウム(電解液)、放電により生成したMnO(OH)やZn(OH)などのほか、包装材である鉄、プラスチックおよび紙等を含む。また、選別された廃乾電池のうち、アルカリマンガン乾電池は、上記した炭素棒(集電体)、亜鉛缶(負極材料)、塩化亜鉛または塩化アンモニウム(電解液)の代わりに、真鍮棒(集電体)、亜鉛粉(負極材料)、水酸化カリウム(電解液)を含み、放電により生成したMn(OH)、ZnO等を含む。
これらの材料が破砕されると、包装材(鉄、プラスチックおよび紙等)や、マンガン乾電池の負極材料である亜鉛缶、アルカリマンガン乾電池の集電体である真鍮棒は、箔状や片状の固形物となる。一方、正極材料である二酸化マンガン、マンガン乾電池の集電体である炭素棒、アルカリマンガン乾電池の負極材料である亜鉛粉、放電により生成したMnO(OH)やZn(OH)、Mn(OH)、ZnOなど、および各種電解液は、上記箔状・片状の固形物よりも更に細かい粉粒体となる。
したがって、選別した廃乾電池を破砕したのち、所定の目開きの篩を用いて篩い分けすると、選別した廃乾電池から包装材等の大きな固形物が除去され、主にマンガン・亜鉛成分とともに炭素を含有する粉粒体を得ることができる。
選別した廃乾電池の破砕には通常、破砕機を使用する。破砕機の型式については特に限定されず、例えば、破砕後に、乾電池を構成している包装材等と粉粒体がよく分離される型式のものが好ましい。このようなものとしては、例えば、2軸回転式の破砕機が挙げられる。上記の破砕物の篩い分け(箔状や片状の固形物と、粉粒体との篩い分け)に使用する篩の目開きは、1mm以上20mm以下程度とすることが好ましい。また、1mm以上10mm以下程度とすることがより好ましく、1mm以上5mm以下程度とすることがより一層好ましい。
以上のように、破砕・篩い分け工程を経ることで、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池の主要構成材料である、二酸化マンガン、炭素、塩化亜鉛または塩化アンモン、苛性カリ、更には、放電によって生成したMnO(OH)やZn(OH)、Mn(OH)、ZnOなどが混合した粉粒体が得られる。また、この粉粒体には、微量の鉄成分が不可避的に混入する。
酸浸出工程
酸浸出工程では、破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体と酸溶液と還元剤とを混合して、粉粒体に酸浸出処理を施す。この酸浸出処理により、主にマンガン・亜鉛成分と炭素を含有する粉粒体から、マンガンおよび亜鉛を浸出させ、炭素を浸出残渣に残存させる。
酸溶液に使用する酸としては、一般的な酸でよく、硫酸、硝酸、塩酸、その他の酸を用いることができるが、コストや調達の容易さ等を考慮すると、硫酸あるいは塩酸を用いるのが好ましい。硫酸を用いる場合には、硫酸濃度が質量%濃度で1.4〜45%の希硫酸を用いることが好ましい。なお、より好ましくは硫酸濃度が2〜30%の希硫酸、さらに好ましくは硫酸濃度が5〜25%の希硫酸である。塩酸を用いる場合には、塩酸濃度が質量%濃度で1〜14%の希塩酸を用いることが好ましい。なお、より好ましくは塩酸濃度が2〜8%の希塩酸である。ここでの質量%濃度は、酸溶液中の酸の質量を溶液全体の質量で除したものに100を乗じた値である。
なお、いずれの酸を用いる場合でも、マンガンおよび亜鉛の浸出に必要な酸濃度は、固液比、粉粒体の量、粉粒体中のマンガンおよび亜鉛の含有量、粉粒体中のマンガンや亜鉛の形態等によって変動する。そのため、予め実機を想定した予備実験を行うことで、最適な酸濃度を決定することができる。
ここで、酸浸出工程においては、粉粒体、酸溶液とともに、還元剤を混合することを必須とする。それは、粉粒体に含まれるマンガン成分をほぼ完全に浸出させるためである。
還元剤によるマンガン溶解(マンガン浸出)の原理について以下に説明する。
選別工程で選別された廃乾電池は、放電によって生成したMnO(OH)、Mn(OH)と、未放電のMnOとを含んでいる。これらのうち、MnO(OH)、Mn(OH)は酸に溶解すると考えられるが、MnOは酸に殆ど溶解しないと考えられる。これは、(1)式で示されるMnO溶解の半反応式から明らかなように、MnOの溶解にはMnを4価から2価へ還元する必要があり、還元のための電子を供給する物質として還元剤が必要となるためである。
MnO(固形物)+4H+2e→ Mn2+(溶解)+2HO ‥‥(1)
このようなことから、酸浸出工程においては、酸による浸出反応に合わせて、還元剤を添加する。これにより、粉粒体中のマンガン成分(MnOおよびMnO(OH)、Mn(OH))をほぼ完全に浸出させることが可能となる。なお、粉粒体に含まれる亜鉛成分については、還元剤の有無に拘わらず酸の濃度を上昇していけば、ほぼ完全に溶解(浸出)する。
粉粒体、酸溶液とともに混合する還元剤の種類は特に限定されず、(1)式に示されるようにMnを4価から2価へ還元することができるものであればよく、例えば過酸化水素や、硫化ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の硫化物イオン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオンを含むものなどが挙げられる。また、還元剤を混合する方法は、還元剤を固形物や液体として添加する方法でもよく、亜硫酸ガス等の還元性ガスを散気する方法でもよい。例として、過酸化水素の半反応式を以下(2)式に示す。
HO→ 2H+O+2e‥‥(2)
なお、還元剤の添加量や散気量は、理論式より求められる必要量(MnO2の溶解に必要な量)を基準に、実験的に決定するのが好ましい。粉粒体中の、MnO(OH)とMnO、Mn(OH)の比率は明確ではないし、反応におけるロス等もあるため、理論計算だけで必要量をもとめるのは困難である。
先に例示したような酸溶液および還元剤と、破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体とを混合し、攪拌しながら酸浸出処理を行う。なお、酸浸出処理を行うに際しては、例えば、先ず粉粒体と酸溶液とを混合した後、還元剤を混合することができる。また、酸溶液、還元剤および粉粒体を同時に混合してもよく、酸溶液と還元剤とを混合した後に粉粒体を混合してもよい。
酸浸出処理の効率化を図る観点からは、酸浸出工程における粉粒体と酸溶液との固液比(粉粒体(g)/酸溶液(L))を50g/L以上、好ましくは100g/L以上とすることが好ましい。但し、上記固液比が800g/Lを超えて過剰に高くなると、粘度が上昇してハンドリング上の問題が生じたり、第1固液分離工程時の歩留が悪化したりする可能性がある。したがって、上記固液比は800g/L以下とすることが好ましい。
酸浸出処理の処理温度(雰囲気温度や酸溶液の温度)は、室温(15〜25℃前後)でも十分な効果が得られるが、加温を行ってもよい。加温を行えば反応効率の向上が期待できるが、その分加温コストも必要となるため、得られる効果と比較して加温実施の可否を決定すればよい。酸浸出処理の処理時間は、60min以上12h以下とすることが好ましい。
以上の酸浸出工程により、粉粒体に含まれるマンガン、亜鉛成分がほぼ完全に浸出した浸出液が得られる。また、上記した酸浸出工程により、粉粒体に含まれる炭素のほぼ全量を浸出残渣に留めることができる。
第1固液分離工程
第1固液分離工程では、酸浸出工程で得られた浸出液(マンガンイオンおよび亜鉛イオンを含む浸出液)と浸出残渣(炭素が残留した浸出残渣)とを固液分離する。これにより、粉粒体に含まれるマンガン成分および亜鉛成分と、粉粒体に含まれる炭素とを、分離することができる。固液分離手段は特に限定されず、例えば重力沈降分離、ろ過、遠心分離、フィルタプレス、膜分離などから選ばれる任意の手段とすることができる。
第1固液分離工程で分離された浸出液は、次工程のオゾン処理工程でオゾン処理に供する。一方、第1固液分離工程で分離された浸出残渣は、高濃度の炭素を含んでいるため、回収して例えば炭材燃料として再利用してもよい。
オゾン処理工程
オゾン処理工程では、第1固液分離工程で分離した浸出液(マンガンイオンおよび亜鉛イオンを含む浸出液)にオゾンを作用させることにより、浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈澱させ、マンガン含有沈澱物と亜鉛イオン含有溶液を得る。すなわち、オゾン処理工程では、浸出液中に含まれるマンガンイオンおよび亜鉛イオンのうち、マンガンイオンのみを酸化してマンガン酸化物(マンガン含有沈殿物)とすることで、亜鉛成分を溶解した状態に維持しつつマンガン成分を固体状にする。
具体的には、第1固液分離工程で分離した浸出液にオゾンを散気することで、浸出液の酸化還元電位(ORP)を調整し、浸出液のpHおよび酸化還元電位(ORP)を、図3に示すEh-pH図においてマンガンのみが酸化物として不溶化(固形物化)・沈澱する領域(○で示す領域)に調整する。これにより、浸出液に溶解していたマンガンが優先的に不溶化して固体となる。
なお、上記した浸出液は酸性である。そのため、通常、特に浸出液のpHを調整する必要はなく、第1固液分離工程で分離した浸出液にオゾンをそのまま散気して酸化還元電位(ORP)を調整するだけで、浸出液のpHと酸化還元電位(ORP)を、Eh-pH図においてマンガンのみが酸化物として不溶化(固形物化)・沈澱する領域に調整することができる。但し、念のためオゾン散気に先立ち浸出液のpHを測定してもよい。測定されたpHが所望の値よりも高いようであれば、若干酸(例えば、硫酸、硝酸、塩酸などの一般的な酸)を添加すればよい。
Eh-pH線図としては、例えば、Pourbaix, M. Atlas of electrochemical equilibria in aqueous solutions. National Association of Corrosion Engineers. (1974) 644p.
に記載のものを用いることができる。
なお、図3において、マンガンが酸化物として固形物化・沈澱する領域(図3の○で囲った領域)のpHと酸化還元電位(ORP)は、おおよそ「pH:0.1以上2.2未満」、「酸化還元電位(ORP):約+0.9V以上+1.2V以下」であることが好ましいと判る。
オゾンの散気量としては、酸化還元電位(ORP)を観察しながらオゾンを散気し、酸化還元電位(ORP)が所定値(例えば、浸出液の温度が25℃であり、該浸出液中のMn、Zn、Fe濃度がそれぞれMn:0.1M、Zn:0.1M、Fe:0.05Mである場合、約+1V以上)となるように調整することが好ましい。
このようなオゾン処理工程により、浸出液中のマンガンが優先的に不溶化して固体となり、亜鉛イオン、鉄イオンの殆どは浸出液中に溶解した状態となる。すなわち、マンガン含有沈殿物(主に二酸化マンガンMnO)と亜鉛イオン含有溶液(微量の鉄イオンを含む)が得られる。
なお、マンガン酸化反応の終点の見極めは、オゾン処理中の浸出液のごく一部を定期的または連続的に抽出し、抽出した液からマンガン酸化物を分離し、溶液自体の色を観察してマンガンイオンの酸化反応終点を見極めることが好ましい。マンガン酸化物を浸出液から分離する手段としては、ろ過、あるいは沈降分離する手段などが挙げられる。
第2固液分離工程
第2固液分離工程では、オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈澱物(MnO2)と亜鉛イオン含有溶液(浸出液からマンガンイオンを沈澱させた溶液)とを固液分離する。固液分離手段は特に限定されず、例えば重力沈降分離、ろ過、遠心分離、フィルタプレス、膜分離などから選ばれる任意の手段とすることができる。この第2固液分離工程により、廃乾電池に含まれるマンガン成分と亜鉛成分のそれぞれを、マンガン含有沈澱物(MnO)と亜鉛イオン含有溶液とに分離することができる。
このように、選別工程、破砕・篩い分け工程、酸浸出工程、第1固液分離工程、オゾン処理工程および第2固液分離工程の各工程を経ることにより、マンガン成分と亜鉛成分が混在した状態にある廃乾電池(粉粒体)から、マンガン成分と亜鉛成分を互いに分離した状態で抽出することができる。しかも、オゾン処理することにより、マンガンを亜鉛のみならず、残渣中に主として存在する炭素からも分離でき、非常に純度の高いマンガン酸化物を得ることができる。
なお、上記した工程を経て得られたマンガン沈殿物は、固液分離工程で、水分を含んでおり、先ず、脱水・乾燥させることは言うまでもない。脱水・乾燥の方法は、とくに限定する必要はなく、常用の遠心分離、電気炉加熱等がいずれも適用できる。
本発明では、上記したようなマンガン含有物質を原料として用い、該マンガン含有物質に還元工程を施して金属マンガンとする。これにより、高品位の金属マンガンを、安定して、しかも安価に製造できる。
本発明における還元工程は、アーク溶解炉を用いるアーク溶解炉還元工程とする。アーク溶解炉還元工程では、原料であるマンガン含有物質に、還元剤およびフラックス(造滓剤)を配合し、アーク溶解炉に装入する。そして、アーク溶解炉の黒鉛製電極を介して装入物を通電により加熱して、還元剤によりマンガン含有物質を還元し、金属溶湯(金属マンガン)を得る。ここで、用いるアーク溶解炉は、生成した金属溶湯の出湯および溶融スラグの排滓のために傾動可能な炉であることが好ましい。
本発明のアーク溶解炉還元工程で使用する還元剤としては、金属アルミニウム、金属珪素、炭素が例示できるが、高品位金属マンガンを製造する場合には、金属マンガン(製品)中に混入しやすい炭素は高品位金属マンガン製造用の還元剤としては適当ではなく、金属アルミニウム、金属珪素とすることが好ましい。
また、原料の酸化マンガンを還元するために必要な還元剤の量は、還元されるマンガンの量と、価数によって規定される。酸化マンガン(IV)(MnO)はマンガンが4価であり、還元体の金属マンガンは0価であるので、マンガン1原子につき、4価分の還元剤が必要となる。還元剤としてアルミニウムを用いた場合には、以下のような反応式となる。
MnO + 4/3 Al→ Mn(金属) + 2/3AlO ‥‥(3)
マンガン1原子に対してアルミニウムが4/3原子必要である。
しかし、本発明で原料として使用するマンガン含有物質は、酸化マンガン(III)(MnO)、酸化マンガン(II,III)(MNO)であり、この場合、マンガンの価数はそれぞれ3価、2.6価である。反応式は以下のようになる。
1/2MnO + Al→ Mn(金属) + 1/2AlO ‥‥(4)
1/3MnO + 8/9Al→ Mn(金属) + 4/9AlO ‥‥(5)
マンガンの価数が、4価、3価、2.6価と下がるにつれて、マンガン1原子につき必要なアルミニウム原子の量は、約1.3原子、1.0原子、約0.89原子と少なくなる。そのため、還元剤コストが低減することになる。
しかし、還元剤として、金属アルミニウムや金属珪素を用いた場合でも、アーク溶解炉での加熱、溶融時に、黒鉛製電極と、装入物、とくに還元反応により生成する溶融金属(金属溶湯)とが接触すると、生成される金属溶湯中の炭素含有量がある程度増加することは避けられない。
そこで、本発明のアーク溶解炉還元工程では、黒鉛製電極と、装入物あるいは金属溶湯との距離(間隔)を大きくし、接触を避けた操業(高電圧操業)を行なうことが好ましい。これにより、黒鉛製電極からの炭素のピックアップを防止することができる。
また、本発明のアーク溶解炉還元工程では、一次還元処理と仕上還元処理との二段階還元とすることが好ましい。一次還元処理では、酸化マンガン(MnO)または酸化マンガン(MnO)をMnOまでの還元反応とし、金属Mnを生成せずにMn成分はスラグ中に留めておく。一方、仕上還元処理で、さらに還元反応を進めて、金属Mnを得る。これにより、電極と金属溶湯(溶融金属Mn)との接触を必要最小限とすることができ、金属MnへのCの混入を最低限とすることができる。
なお、高品位金属マンガンを製造するに当たっては、不純物の混入という観点から、還元剤として、金属アルミニウムを使用することがより望ましい。
さらに、金属アルミニウムは、アルミテルミット反応により、多量の反応熱が発生するため、還元剤として金属アルミニウムを使用する場合に、還元剤の反応熱が発生している時に、通電による加熱を行なうと、過加熱となる心配がある。そこで、本発明では、還元剤の反応熱(アルミテルミット反応)が発生している間は、電極による通電加熱を停止することが好ましい。これにより、黒鉛製電極による通電加熱時間を短縮することができ、製品への炭素の混入を抑制できるという観点からも利点もある。
また、本発明のアーク溶解炉還元工程では、還元剤として金属アルミニウムを使用する場合には、還元剤である金属アルミニウムを複数回に分けて装入する、分割装入とすることが好ましい。これにより、アルミテルミット反応による発熱を均一化でき、過加熱を防止でき、溶融金属(金属Mn)の蒸発(吹き上げロス)を抑制し、Mn歩留を向上することができる。なお、還元剤の分割装入に際しては、反応の均一化のために、原料であるマンガン含有物質およびフラックス、あるいはフラックスを分割して装入することが好ましい。
本発明のアーク溶解炉還元工程で使用するフラックスは、CaOを主成分とする物質とすることが好ましい。CaOを主成分とする物質としては、生石灰、石灰石が例示できる。
還元剤として金属アルミニウムを、フラックスとして生石灰CaOを、用いた場合、アーク溶解炉還元工程では、以下の式に従って反応が進行する。
1/2MnO + Al→ Mn(金属) + 1/2AlO ‥‥(4)
1/3MnO + 8/9Al→ Mn(金属) + 4/9AlO ‥‥(5)
CaO + AlO → CaO・AlO ‥‥(6)
(4)式または(5)式の反応で発生したAlOは、(6)式の反応で、生石灰(CaO)と反応し、スラグを形成する。(6)式にしたがって、スラグが形成されると、(4)式または(5)式における遊離のAlOがなくなるため、(4)式または(5)式の反応は左から右へ進行し、マンガン酸化物(マンガン含有物質)が還元されて金属マンガンとなる反応が促進される。
還元剤の配合量は、例えば上記した(4)式または(5)式で示される還元反応、原料であるマンガン含有物質に含まれる酸化マンガンを金属マンガンとする還元反応、を完全に遂行するために必要な還元剤量(理論還元当量)以上とする。
一方、フラックスの配合量は、CaO/AlO比、を用いて調整する。CaO/AlO比は0.55であるが、0.4〜1.0程度の範囲内であれば、良好な反応の進行が得られる。0.4未満では、スラグ中の酸化マンガンが低下しきれず、また1.0を超えると、遊離の生石灰が多くなり、スラグの融点が高くなりすぎるとともに、スラグ量が増加しすぎる。このようなことから、フラックスの配合量は、CaO換算でのフラックス量と、酸化物換算での還元剤量との比(質量比)、CaO/AlO比で0.4〜1.0の範囲内となるように調整することが好ましい。
また、本発明のアーク溶解炉還元工程では、一次還元と仕上還元との二段階還元とすることが好ましい。還元剤として金属アルミニウムを用いる場合には、一次還元では、酸化度を低減する反応に留め、金属Mnを生成するまでの反応は進行させないこととする。このため、一次還元では、還元剤の配合量は、全必要量の一部とする。原料であるマンガン含有物質は、所要量全量を一次還元時に配合することは言うまでもない。なお、フラックスの配合量も還元剤の配合量に適合した量とすることが好ましい。そして、仕上還元では、全必要量の残りの還元剤をフラックスとともに投入し、金属Mnの生成までの反応を進行させる。
なお、還元剤として金属アルミニウムを用いる還元反応では、金属溶湯中のアルミニウムと溶融スラグ中の酸化マンガン(MnO)とが平衡関係にある。理論還元当量(Al量:100)を超えて過剰に還元剤(金属アルミニウム)を投入して、金属溶湯中のアルミニウム含有量を高めると、金属スラグ中のMn量が低下し、金属溶湯中のMn量が増加しMn歩留が向上する。また、金属溶湯中のアルミニウム含有量を高めると、金属溶湯中の硫黄Sも低減する。なお、本発明者らは、還元剤の投入量は、金属溶湯中のAl量が1〜3%の範囲程度となるように調整することにより、Mn歩留が向上し、また低S化が容易となることを確認している。しかし、金属溶湯中のAl量が過剰に高くなると、製品品質に問題が生じる。このようなことから、還元剤として投入する金属アルミニウムは理論還元当量の1〜1.5倍の範囲内とすることが好ましい。
以下、さらに実施例に基づき、本発明について説明する。
廃乾電池から、マンガン乾電池、アルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、選別した廃乾電池を粉砕し、目開き3.03mmの篩で篩い分けする粉碎・篩い分け工程とを施し、廃乾電池の粉粒体を得た。得られた粉粒体の組成を表1に示す。なお、得られた粉粒体は、表1に示す元素以外に、酸化物や水酸化物に由来する酸素、水分を含む。
Figure 2017150029
ついで、得られた粉粒体:約530kgfに、表2に示す条件で、酸浸出工程、第1固液分離工程、オゾン処理、第2固液分離工程を施し、マンガン沈殿物(マンガン酸化物):約250kgfを得た。得られたマンガン沈殿物の組成を表3に示す。
なお、比較的多量のマンガン沈殿物を得るために、上記した工程を、2回行なった(処理No.1、No.2)。2回の処理で、合計で、乾燥重量で約500kgfのマンガン酸化物(マンガン酸化物含有物質)を得た。
Figure 2017150029
Figure 2017150029
得られたマンガン沈殿物は、Mn以外の元素含有量は低いレベルに留まっている。なお、Sが若干高いのは、酸浸出工程で使用した硫酸の影響と考えられる。
ついで、得られたマンガン沈殿物(素材)に、マッフル炉を使用して、か焼処理を施した。か焼処理では、加熱条件を600℃×1h、600℃×2h、700℃×1hの3種とした。か焼処理前の素材(マンガン沈殿物)および、か焼処理後のマンガン含有物質について、X線回折法を用いて、含まれるマンガン酸化物の種類を同定した。得られた結果を図4に示す。図4(a)は、か焼処理前の素材(マンガン沈殿物)の分析結果である。か焼処理前の素材(マンガン沈殿物)は、酸化マンガン(IV)(MnO2)であるが、600℃×1hのか焼処理により、図4(b)に示すように、酸化マンガン(IV)(MnO2)の一部が酸化マンガン(III)(MnO)に変化している。600℃×2hのか焼処理、700℃×1hのか焼処理により、図4(c)、(d)に示すように、酸化マンガン(IV)(MnO2)の全量が、酸化マンガン(III)(MnO)に変化している。
(実施例1(本発明例))
そこで、マンガン沈殿物(素材)に600℃×2hのか焼処理を施したマンガン含有物質(酸化マンガン(III)(MnO))を原料として、アーク溶解炉還元工程を施し、金属Mnを得た(本発明例)。
原料であるマンガン含有物質に加えて、還元剤、フラックスを、試験アーク溶解炉に装入し、アーク溶解炉還元工程を行った。なお、装入は分割装入とした。アーク溶解炉還元工程の概要を模式的に図5に示す。
まず、試験アーク溶解炉の炉内に、通電用金属Mnを5kgf投入し、黒鉛製電極を降ろした後、初期混合原料を装入した。初期混合原料は、マンガン含有物質:25.0kgfと、還元剤として金属アルミニウム:4.5kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):6.4kgfとした。
初期混合原料を装入したのち、初期加熱として通電による加熱を施して原料を溶解した。なお、溶解中、アルミテルミット反応(Al反応熱)が開始し終了するまでの間は、通電を停止した。
初期加熱後のアルミテルミット反応が終了した後、所定の温度を確保し、反応を安定して促進させるために、再び通電した。この操作を複数回繰返した。なお、途中で、追加混合原料を装入した。
追加混合原料の配合は、マンガン含有物質:25.0kgと、還元剤として金属アルミニウム:4.5kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):6.4kgfとした。ここまでの還元剤の添加量は、金属Mnを生成するための理論還元当量未満とし、酸化マンガン(III)(MnO)を酸化マンガンMnOとなるまでの還元処理(一次還元処理)とした。さらに、一次還元処理後、還元剤(フラックスを含む)を追加装入し、仕上還元処理を行った。追加した還元剤は、金属アルミニウム:4.5kgfとし、追加したフラックスはCaO:6.4kgfとした。
なお、追加還元剤を装入した後、過熱の防止のため、アルミテルミット反応が終了するまで通電を停止した。アルミテルミット反応終了後、十分にスラグを生成させたのち、電極をスラグ中に浸漬し、所定時間通電し、反応促進、温度調整のための仕上還元処理を行った。なお、仕上還元処理においても、電極は、電極と金属溶湯との接触を避け、炭素混入を防止する操業とした。
還元処理終了後、溶融スラグを排出し、次いで金属溶湯(溶融金属マンガン)を鋳型に注入し、凝固させた。得られた金属マンガンは約27.0kgfであった。
(実施例2(比較例))
また、か焼処理なしのマンガン沈殿物(酸化マンガン(IV)(MnO2))を原料(マンガン含有物質)として、同様に、アーク溶解炉還元工程を施し、比較例とした。
まず、試験アーク溶解炉の炉内に、通電用金属Mnを5kgf投入し、黒鉛製電極を降ろした後、初期混合原料を装入した。初期混合原料は、マンガン含有物質:25.0kgfと、還元剤として金属アルミニウム:6.0kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):8.2kgfとした。
初期混合原料を装入したのち、初期加熱として通電による加熱を施して原料を溶解した。なお、溶解中、アルミテルミット反応(Al反応熱)が開始し終了するまでの間は、通電を停止した。初期加熱後のアルミテルミット反応が終了した後、所定の温度を確保し、反応を安定して促進させるために、再び通電した。この操作を複数回繰返した。なお、途中で、追加混合原料を装入した。追加混合原料の配合は、マンガン含有物質:25.0kgと、還元剤として金属Al:6.0kgfと、フラックスとしてCaO(生石灰):8.2kgfとした。ここまでの還元剤の添加量は、金属Mnを生成するための理論還元当量未満とし、酸化マンガン(IV)(MnO2)を酸化マンガンMnOとなるまでの還元処理(一次還元処理)とした。さらに、一次還元処理後、還元剤(フラックスを含む)を追加装入し、仕上還元処理を行った。追加した還元剤は、金属アルミニウム:6.0kgfとし、追加したフラックスはCaO:9.0kgfとした。
なお、追加還元剤を装入した後、過熱の防止のため、アルミテルミット反応が終了するまで通電を停止した。アルミテルミット反応終了後、十分にスラグを生成させたのち、電極をスラグ中に浸漬し、所定時間通電し、反応促進、温度調整のための仕上還元処理を行った。なお、仕上還元処理においても、電極は、電極と金属溶湯との接触を避け、炭素混入を防止する操業とした。
還元処理終了後、溶融スラグを排出し、次いで金属溶湯(溶融金属マンガン)を鋳型に注入し、凝固させた。得られた金属マンガンは約27.0kgfであった。
本発明例、比較例で得られた金属マンガンの組成およびアルミニウム添加量を表4に示す。なお、表4には、参考までに、既存の電解マンガン、極低リン極低炭素フェロマンガンの組成を示した。
Figure 2017150029
本発明の方法で得られた金属マンガンは、電解マンガンほどは、マンガン純分は高くないが、S含有量については、電解マンガンよりも低い組成を有している。また、本発明の方法で得られた金属マンガンは、極低リン極低炭素フェロマンガンよりも高いマンガン純分を有し、しかも、リン、炭素の含有量が低い組成となっている。なお、本発明の方法で得られた金属マンガンは、Al含有量が高くなっているが、製鉄用マンガン源としては十分な組成となっている。溶鋼精錬の最終段階では、脱酸剤として金属アルミニウムを添加しており、製鉄用マンガン源としてはこの程度のアルミニウム含有量は全く問題とならない。
比較例の結果より、原料としてのマンガン含有物質は、酸化マンガン(IV)(MnO2)でも、酸化マンガン(III)(MnO)でも、得られる金属マンガンの組成はほとんど変わらない。しかしながら、酸化マンガン(IV)(MnO2)を原料とする比較例では、還元に要する金属アルミニウム量が多くなっている。か焼処理に要するコストよりも金属アルミニウム量の増加によるコスト増の方が大きい。本発明によれば、金属マンガン製造のための、全体コストを低減できるという効果がある。

Claims (10)

  1. マンガン含有物質に還元工程を施して金属マンガンとする金属マンガンの製造方法であって、
    前記還元工程が、アーク溶解炉に、前記マンガン含有物質と、さらに還元剤およびフラックスとを装入し、前記アーク溶解炉の通電による加熱および/または還元剤の反応熱により、前記マンガン含有物質を還元し、金属マンガンとするアーク溶解炉還元工程であり、前記マンガン含有物質が、酸化マンガン(MnO)および/または酸化マンガン(MnO)であることを特徴とする高品位金属マンガンの製造方法。
  2. 前記マンガン含有物質に代えて、前記マンガン含有物質を、酸化マンガン(MnO)にか焼処理を施して得られたマンガン含有物質とすることを特徴とする請求項1に記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  3. 前記酸化マンガン(MnO)が、廃乾電池に含まれるマンガンを酸浸出処理し、得られた酸浸出液にオゾン処理を施し、分離処理して得られたマンガン含有物質であることを特徴とする請求項2に記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  4. 前記廃乾電池に含まれるマンガンを酸浸出処理し、得られた酸浸出液にオゾン処理を施し、分離処理して得られたマンガン含有物質が、前記廃電池から、マンガン乾電池および/またはアルカリマンガン乾電池を選別する選別工程と、該選別工程で選別した廃乾電池を破砕、篩い分けして粉流体を得る破砕・篩い分け工程と、該破砕・篩い分け工程で得られた粉粒体と酸溶液と還元剤とを混合して、前記粉粒体からマンガンおよび亜鉛を浸出させる酸浸出工程と、該酸浸出工程で得られた浸出液と浸出残渣とを固液分離する第1固液分離工程と、該第1固液分離工程で分離された浸出液にオゾンを作用させて、該浸出液中に含まれるマンガンイオンを酸化して沈殿させ、マンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを得るオゾン処理工程と、該オゾン処理工程で得られたマンガン含有沈殿物と亜鉛イオン含有溶液とを固液分離する第2固液分離工程と、を順次施してなる工程を経て得られたマンガン含有沈殿物であることを特徴とする請求項3に記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  5. 前記アーク溶解炉還元工程では、前記アーク溶解炉の黒鉛製電極と、装入物あるいは金属溶湯との距離を大きくして、接触を避けた操業を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  6. 前記アーク溶解炉還元工程が、一次還元と仕上還元との二段階還元とし、前記一次還元がマンガン酸化物の酸化度を低減する処理とし、前記仕上還元が金属マンガンを生成する処理とすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  7. 前記アーク溶解炉還元工程で使用する還元剤が、金属アルミニウムまたは金属珪素であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  8. 前記金属アルミニウムを、複数回に分けて装入することを特徴とする請求項7に記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  9. 前記金属アルミニウムによるマンガンの還元反応が生じている間は、前記アーク溶解炉の通電を停止することを特徴とする請求項7または8に記載の高品位金属マンガンの製造方法。
  10. 前記アーク溶解炉還元工程で使用するフラックスが、CaOを主成分とする物質であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の高品位金属マンガンの製造方法。
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CN111961862A (zh) * 2020-08-27 2020-11-20 江西理工大学 从锰电解阳极泥深度脱除铅硒砷并制备二氧化锰的方法
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