JP6820547B2 - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6820547B2
JP6820547B2 JP2016236926A JP2016236926A JP6820547B2 JP 6820547 B2 JP6820547 B2 JP 6820547B2 JP 2016236926 A JP2016236926 A JP 2016236926A JP 2016236926 A JP2016236926 A JP 2016236926A JP 6820547 B2 JP6820547 B2 JP 6820547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light receiving
incident
order
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016236926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017168176A (ja
Inventor
百尾 和雄
和雄 百尾
潤一 麻田
潤一 麻田
靖史 小林
靖史 小林
佐野 晃正
晃正 佐野
高橋 雄一
雄一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JP2017168176A publication Critical patent/JP2017168176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6820547B2 publication Critical patent/JP6820547B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0901Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following only
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/094Methods and circuits for servo offset compensation
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B7/0943Methods and circuits for performing mathematical operations on individual detector segment outputs
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/13Optical detectors therefor
    • G11B7/131Arrangement of detectors in a multiple array
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/13Optical detectors therefor
    • G11B7/133Shape of individual detector elements

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Description

本開示は、記録媒体に対して光学的に情報を記録及び再生する記録再生装置に関する。
特許文献1は、APP法(Advanced Push−Pull method)により記録媒体にトラッキングする光ディスク駆動装置を開示する。この光ディスク駆動装置は、APP法を用いて、対物レンズシフトにより生じるトラッキングオフセットを低減する。これにより、記録媒体に対する安定なトラッキングが実現可能となる。
特開平11−25482号公報
本開示は、記録媒体に光学的に情報を記録及び再生する際、従来より安定に記録媒体にトラッキングすることが可能な記録再生装置を提供する。
本開示に係る記録再生装置は、所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体に対して情報を記録及び再生する。記録再生装置は、光源と、光検出器と、光源によって発生された光を記録媒体のトラックに集光し、記録媒体により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を光検出器の入射面に送る複数の光学素子を含む光学系と、記録媒体のトラックにトラッキングするトラッキングサーボ機構と、光検出器の出力信号に基づいてトラッキングサーボ機構を制御するトラッキングサーボ回路とを備える。光検出器は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する第1〜第8の受光部を備える。光検出器は、入射面において、光学系の光軸と入射面との交点を通り、トラックの接線方向に対応する方向に延在する中心線を有する。第1、第3、第4、及び第7の受光部は中心線に対して一方の側にあり、第2、第5、第6、及び第8の受光部は中心線に対して他方の側にある。第3及び第4の受光部は、中心線の方向において第1及び第7の受光部を挟むように設けられる。第5及び第6の受光部は、中心線の方向において第2及び第8の受光部を挟むように設けられる。0次光の中心が光軸に一致しているとき、第1の受光部は、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、第2の受光部は、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、第3〜第6の受光部は、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含み、第7及び第8の受光部は、少なくとも0次光が入射する領域をそれぞれ含む。
本開示に係る記録再生装置は、記録媒体に情報を記録及び再生する際、従来より安定に記録媒体にトラッキングすることができる。
実施の形態1に係る記録再生装置のブロック図である。 実施の形態1に係る光ピックアップの構成を示す図である。 記録媒体に入射した光が記録媒体により回折される状態を示す模式図である。 記録媒体により反射されて光検出器に入射する光の状態を示す模式図である。 PP法によるトラッキング誤差信号を得るための受光部の概略説明図である。 APP法によるトラッキング誤差信号を得るための受光部の概略説明図である。 APP法によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。 実施の形態1に係る受光部の構成を示す図である。 実施の形態1に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。 実施の形態1によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。 記録媒体に入射した光が記録媒体により回折される状態を示す模式図である。 記録媒体により反射されて光検出器に入射する光の状態を示す模式図である。 実施の形態2に係る受光部の構成を示す図である。 実施の形態2に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。 実施の形態2によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。 記録媒体に入射した光が記録媒体により回折される状態を示す模式図である。 記録媒体により反射されて光検出器に入射する光の状態を示す模式図である。 実施の形態3に係る受光部の構成を示す図である。 実施の形態3に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fbの説明図である。 他の実施の形態に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fbの説明図である。 他の実施の形態に係る受光部の構成を示す図である。 他の実施の形態に係る光ピックアップの構成を示す図である。 他の実施の形態に係る開口内の遮光の説明図である。 他の実施の形態に係る開口内の遮光の説明図である。 他の実施の形態に係る開口内の遮光の説明図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(実施の形態1)
以下、図1〜図8を用いて、実施の形態1を説明する。
[1−1.目的]
記録媒体の一例である光ディスクにトラッキングするためにトラッキング誤差信号を検出する方法として、PP法(Push−Pull method)が広く用いられている。ただし、PP法では、集光手段の一例である対物レンズが、現在のトラックに対して隣接するトラックが位置する方向(記録媒体の半径方向)にシフトした際に、トラッキング誤差信号にオフセットが発生する課題を有している。この課題を解決するトラッキング誤差信号を検出する方法として、APP法がある。APP法では、光ディスクからの光束の横断面において、プッシュプルのトラッキング誤差情報をあまり含まない領域の光を用いて、トラッキング誤差信号のオフセットを相殺する。
このように、APP法では、対物レンズシフトにより生じるトラッキング誤差信号のオフセットは低減できる。しかしながら、APP法では、光源によって発生された光を記録媒体の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生するオフセット(以下、「境界オフセット」という)は低減できない。従って、APP法もまた、トラッキングの安定性に課題を有している。
そこで本開示は、光源によって発生された光を記録媒体の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを低減し、従来より安定に記録媒体にトラッキングすることができる記録再生装置を提供する。
[1−2.構成]
図1は、実施の形態1に係る記録再生装置100のブロック図である。記録再生装置100は、所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体101に対して情報を記録及び再生する。図1において、記録再生装置100は、記録媒体101上に光スポット102を形成する光ピックアップ103と、ドライブ回路104とを備える。ドライブ回路104は、記録回路105、フォーカシングサーボ回路106、トラッキングサーボ回路107、信号検出回路108、及びコントローラー109を備える。トラッキングサーボ回路107は、演算回路110を備える。フォーカシングサーボ回路106は、演算回路111を備える。
図2は、実施の形態1に係る光ピックアップ103の構成を示す図である。光ピックアップ103は、光源201、コリメートレンズ202、ビームスプリッタ203、集光手段の一例である対物レンズ204、及び検出レンズ205を備える。コリメートレンズ202、ビームスプリッタ203、集光手段の一例である対物レンズ204、及び検出レンズ205は、光ピックアップ103の光学系を構成する光学素子である。また、光ピックアップ103は、光検出器206及び光量検出器208を備える。また、光ピックアップ103は、対物レンズアクチュエータ209及びヘッドポジショナ210を備える。
光源201からの光は、コリメートレンズ202で平行光になった後、ビームスプリッタ203及び対物レンズ204を透過して、記録媒体101上に光スポット102を形成する。
記録媒体101で反射された光スポット102の光は、対物レンズ204を透過した後、ビームスプリッタ203で反射され、検出レンズ205を透過後、光検出器206上の入射面に設けられたセンサアレイ207に入射する。また、光源201からの光の一部は、ビームスプリッタ203で反射されて、光源201の光量を検出する光量検出器208に入射する。
光ピックアップ103の光学系は、光源201によって発生された光を記録媒体101のトラックに集光し、記録媒体101により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を光検出器206の入射面に送る。
検出レンズ205は、例えば、シリンドリカルレンズである。また、センサアレイ207は、複数に分割された受光部を備える。複数の受光部はそれぞれ、記録媒体101から反射する光の受光量に応じた出力信号を生成する。光ピックアップ103の出力信号から、後述するフォーカシング誤差信号及びトラッキング誤差信号等が生成される。
対物レンズアクチュエータ209は、フォーカシングサーボ回路106の制御下で、記録媒体101のトラックに焦点を合わせるように、光学系の光軸方向に沿って対物レンズ204を移動させる。また、対物レンズアクチュエータ209は、トラッキングサーボ回路107の制御下で、記録媒体101の所定のトラックにトラッキングするために、現在のトラックに対して隣接するトラックが位置する方向(記録媒体101の半径方向)に対物レンズ204を移動させる。ヘッドポジショナ210は、トラッキングサーボ回路107の制御下で、記録媒体101の所定のトラックにトラッキングするために、記録媒体101の半径方向に光ピックアップ103の全体を移動させる。従って、対物レンズアクチュエータ209及びヘッドポジショナ210は、記録再生装置100のトラッキングサーボ機構として動作する。
図1に戻って、記録回路105は、光ピックアップ103の光源201を駆動及び変調する。フォーカシングサーボ回路106は、光ピックアップ103のフォーカシング動作を制御する。トラッキングサーボ回路107は、光ピックアップ103のトラッキング動作を制御する。信号検出回路108は、光ピックアップ103の出力信号から情報信号を検出する。コントローラー109は、記録回路105、フォーカシングサーボ回路106、トラッキングサーボ回路107、及び信号検出回路108の全体を制御する。光ピックアップ103の、複数の受光部で構成されるセンサアレイ207の出力信号は、ドライブ回路104に入力される。
フォーカシング誤差信号は、記録媒体101の記録面に対する光ピックアップ103のフォーカスのずれを示す信号である。フォーカシングサーボ回路106に内蔵された演算回路111は、光ピックアップ103の複数の受光領域を有するセンサアレイ207の出力信号から、例えば非点収差法によりフォーカシング誤差信号を生成する。
光ピックアップ103は、フォーカシング誤差信号に基づいて記録媒体101のトラックに焦点を合わせる。フォーカシングサーボ回路106は、フォーカシング誤差信号に基づいてフォーカス駆動信号を生成する。光ピックアップ103は、フォーカシングサーボ回路106で生成されたフォーカス駆動信号により、光ピックアップ103の対物レンズアクチュエータ209を駆動することにより対物レンズ204を光軸方向に移動させ、記録媒体101のトラックに焦点を合わせる。
トラッキング誤差信号は、記録媒体101のトラックに対する光ピックアップ103の光スポットの位置ずれを示す信号である。トラッキングサーボ回路107に内蔵された演算回路110は、光ピックアップ103の複数の受光領域を有するセンサアレイ207の出力信号から、図7A、図7B、及び図8を参照して後述する方法を用いてトラッキング誤差信号を生成する。
光ピックアップ103は、トラッキング誤差信号に基づいて記録媒体101にトラッキングする。トラッキングサーボ回路107は、トラッキング誤差信号に基づいてトラッキング駆動信号を生成する。光ピックアップ103は、トラッキングサーボ回路107で生成されたトラッキング駆動信号により、光ピックアップ103の対物レンズアクチュエータ209及びヘッドポジショナ210を駆動することにより、対物レンズ204を記録媒体101の記録面に平行な方向に移動(シフト)させ、光スポット102を記録媒体101上の所定のトラックに追従させる。
記録回路105は、光量検出器208の出力信号を用いて光源201の光量を一定に制御する。また、記録回路105は、記録媒体101に記録すべき情報に応じて光源201の変調等を行う。
信号検出回路108は、光ピックアップ103の出力信号に基づいて、記録媒体101に記録された情報に対応する情報信号と、トラック及びセクターの位置に対応するアドレス情報等を生成する。
コントローラー109は、フォーカシングサーボ回路106及びトラッキングサーボ回路107を制御して適切なフォーカシング及びトラッキングを行う。また、コントローラー109は、信号検出回路108からのアドレス情報に基づいて光ピックアップ103を所定のトラックにシークさせ、記録回路105を制御して所定のトラックへ情報を記録し、信号検出回路108を制御して所定のトラックの情報を再生する。
図3A及び図3Bは、記録媒体101の一例である書き換え型のBlu−ray(登録商標)ディスク(BD−RE)で反射された光ピックアップ103の光が、記録媒体101のトラックを構成する溝(グルーブ)で回折される状態を示す模式図である。図3Aは、0次光301、+1次回折光302、及び−1次回折光303を示している。+1次回折光302は、記録媒体101のトラックの接線方向に垂直な方向(半径方向)に回折され、その一部が0次光301と重なる。−1次回折光303は、記録媒体101のトラックの接線方向に対し、+1次回折光302と対称の位置に回折され、その一部が0次光301と重なる。図3Bは、図3Aに示す0次光301、+1次回折光302、及び−1次回折光303のうち、対物レンズ204の開口内を通過して光検出器206上のセンサアレイ207に入射する光を示している。一般に、検出レンズ205の開口は対物レンズ204の開口よりも大きく設定するので、開口の制限は対物レンズ204のみで決まる。符号311の円は、0次光301に対応する光(以下、0次光311という)を示す。ハッチング部分312は、0次光301と+1次回折光302とが重なる部分を示している。同様にハッチング部分313は、0次光301と−1次回折光303とが重なる部分を示している。尚、図4以降の一部の図では、図示の簡単化のため、ハッチング部分312、ハッチング部分313のハッチングを省略している。また、表記を簡潔にするために、ハッチング部分312、ハッチング部分313をそれぞれ単に+1次光312、−1次光313と記す場合がある。
本実施の形態に係るトラッキング誤差信号の生成について説明する前に、図4〜図6を参照して、PP法又はAPP法によりトラッキング誤差信号を生成するようにセンサアレイ207が構成されている場合について説明する。
図4は、PP法によるトラッキング誤差信号を得るためのセンサアレイ207の概略説明図である。
図4は、センサアレイ207に入射する0次光311、+1次光312、及び−1次光313を示す。光検出器206は、その入射面において、記録媒体101の上の現在のトラックに対して隣接するトラックが位置する方向(半径方向)に対応する第1の方向(X方向)と、記録媒体101の上のトラックの接線方向に対応する第2の方向(Y方向)とを有する。0次光311の中心(光軸)がセンサアレイ207の中心207cと一致するように設定されている。光検出器206のセンサアレイ207は、その入射面において、光学系の光軸と入射面との交点(すなわち、センサアレイ207の中心207c)を通り、トラックの接線方向に対応する方向(Y方向)に延在する中心線M−M’を有する。また、センサアレイ207は、4つの受光部401〜受光部404に分割されている。
各受光部401〜404の出力信号を各々S401〜S404としたとき、演算回路110はPP法のトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=(S401+S402)−(S403+S404)
光スポット102がトラックの中央(例えば記録媒体101のグルーブの中心)にある時、+1次回折光302と−1次回折光303は等しい回折波面となり、受光部401及び受光部402へ入射する光量と、受光部403及び受光部404へ入射する光量とが等しくなるので、TE=0となる。トラッキングサーボ回路107は、TE=0になるようにトラックに対する光スポット102の位置を制御する。図4の破線円314は、対物レンズ204がシフトしている時の0次光を示している(図示の簡単化のため、対応する+1次光及び−1次光は図示せず)。このように対物レンズ204のシフトが発生すると、光スポット102がトラックの中央にあるにもかかわらず、受光部403及び受光部404へ入射する光量が減少すると共に受光部401及び受光部402へ入射する光量が増加し、TE>0となってしまう。これがトラッキング誤差信号に対するオフセットとなり、トラッキングサーボ動作の安定性を損ね、また、光スポット102の位置をトラックの中央に合わせるときの誤差となってしまう。
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)を次式により演算する。
FE=(S401+S403)−(S402+S404)
図5は、APP法によるトラッキング誤差信号を得るためのセンサアレイ207の概略説明図である。
図5は、センサアレイ207に入射する0次光311、+1次光312、及び−1次光313を示していて、0次光311の中心(光軸)がセンサアレイ207の中心207cと一致するように設定されている。また、センサアレイ207は、8個の受光部501〜508に分割されている。ここで、受光部501、受光部504、受光部505、及び受光部508は、Y方向の両端に位置し、主として0次光311が入射する領域である。
各受光部501〜508の出力信号を各々S501〜S508としたとき、演算回路110はAPP法のトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE={(S502+S503)−(S506+S507)}−k×{(S501+S504)−(S505+S508)}
受光部502、503、506、及び507が、+1次光312と−1次光313とを実質的に包含している。したがって、{(S502+S503)−(S506+S507)}により、PP法を用いた場合と実質的に同等のトラッキング誤差信号が得られる。また、破線円314のように対物レンズシフトが発生した時には、{(S502+S503)−(S506+S507)}>0となり、オフセットが発生する。しかし、プッシュプルのトラッキング誤差信号成分をほとんど含まない{(S501+S504)−(S505+S508)}が非ゼロの正値となるので、適切な定数kの値を設定することにより、APP方式のトラッキング誤差信号TEではオフセットを相殺することができる。
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)を次式により演算する。
FE=(S501+S502+S505+S506)−(S503+S504+S507+S508)
図6は、記録媒体101の一例であるBD−REに対して情報を記録又は再生する場合、APP法によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。信号はグルーブ上に記録されるので、トラックピッチ及びグルーブピッチは互いに等しく、0.32μmである。図中のGはグルーブを示している。ここで、k=2に設定することにより、対物レンズシフトにより生じるオフセットを相殺している。トラッキングサーボをオンしたとき、トラッキングサーボ回路107は、図6のTE=0の位置に光スポット102を移動させる。TE波形はTE=0に対し対称であること、すなわちプラス側の振幅とマイナス側の振幅とが等しくなることが望ましい。ここで、図6の左側4本のグルーブは記録済みトラックであり、右側4本のグルーブは未記録トラックとなっている。左から5本目の未記録トラック(境界トラック)に注目すると、その位置でのTE波形の対称性が悪化し、境界オフセットが発生していることがわかる。TE波形の対称性の評価指標として、TE波形のプラス側の振幅をAとし、マイナス側の振幅をBとしたとき、次式を用いてもよい。
TEオフセット=50×(A−B)/(A+B) (%)
TE波形のボトムがTE=0となるとき、TEオフセットは+50%であり、TE波形のピークがTE=0となるとき、TEオフセットは−50%となる。図6の境界トラックでは、TEオフセットは−6.8%となり、これが境界オフセットとなる。このように、光源201によって発生された光を記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときに、トラッキング誤差信号に境界オフセットが発生し、境界トラックでのオフトラックが発生したり、トラッキングサーボ動作の安定性が損なわれたりするという課題を有していた。
次に、図7A、図7B、及び図8を参照して、本実施の形態に係る記録再生装置100の光検出器206について説明する。
図7Aは、本実施の形態に係る、境界オフセットを低減するセンサアレイ207の構成を示す図である。図7Aは、センサアレイ207に入射する0次光311、+1次光312、及び−1次光313を示す。0次光311の中心(光軸)がセンサアレイ207の中心207cと一致するように設定されている。センサアレイ207は、12個の受光部701〜712に分割されている。
受光部702及び703は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第1の受光部である。
受光部706及び707は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第2の受光部である。
受光部701及び704は、中心線M−M’に対して受光部702及び703と同じ側にあって、中心線M−M’の方向(すなわち、中心線M−M’に平行な方向)において受光部702及び703を挟むように設けられる第3及び第4の受光部である。受光部701及び704は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部708及び705は、中心線M−M’に対して受光部706及び707と同じ側にあって、中心線M−M’の方向において受光部706及び707を挟むように設けられる第5及び第6の受光部である。受光部705及び708は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部709及び710は、中心線M−M’に対して受光部702及び703と同じ側にあって、受光部701及び704の間に設けられる第7の受光部である。受光部709及び710は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部711及び712は、中心線M−M’に対して受光部706及び707と同じ側にあって、受光部705及び708の間に設けられる第8の受光部である。受光部711及び712は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部709〜712は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含む。
ここで、受光部701、704、705、708、709〜712は、主として0次光311が入射する領域である。これらの受光部に0次光311のみが入射する場合に限定せず、部分的に、+1次回折光又は−1次回折光が入射してもよい。
本実施の形態では、各受光部701〜712の出力信号を各々S701〜S712としたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE={(S702+S703)−(S706+S707)}−k1×{(S701+S704)−(S705+S708)}−k2×{(S709+S710)−(S711+S712)}
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)は、次式により得られる。
FE=(S701+S702+S709+S705+S706+S711)−(S703+S704+S710+S707+S708+S712)
ここで、非点収差法によるフォーカシング誤差信号検出を例示するために、センサアレイ207を12個の受光部701〜712に分割した。しかしながら、トラッキング誤差信号検出の機能にのみ注目した場合、センサアレイ207は下記のように、図7Bに示す領域A〜領域Fに入射する光を各々受光していることになる。
図7Bは、実施の形態1に係る受光部に記録媒体の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。受光部702と受光部703とで領域Aに入射する光を受光する。受光部706と受光部707とで領域Bに入射する光を受光する。受光部701と受光部704とで領域Ca及びCbに入射する光を受光する。受光部705と受光部708とで領域Da及びDbに入射する光を受光する。受光部709と受光部710とで領域Eに入射する光を受光する。受光部711と受光部712とで領域Fに入射する光を受光する。
図7A及び図7Bから明らかな通り、領域Aは主として0次光と+1次回折光とが重なる部分で構成され、領域Bは主として0次光と−1次回折光とが重なる部分で構成されている。また、主として0次光が入射する領域であり、且つ、Y方向の両端に位置する領域のうち、領域A側に位置するのが領域Ca及びCbであり、領域B側に位置するのが領域Da及びDbとなっている。さらに、領域A、領域B、領域Ca、領域Cb、領域Da、及び領域Db以外の領域のうち、中心線M−M’に対し領域A側に位置するのが領域Eであり、領域B側に位置するのが領域Fとなっている。この時、領域A〜領域Fに入射する光を受光した受光部の出力信号を各々SA〜SFとし、k1及びk2をそれぞれ所定の定数としたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2×(SE−SF)
トラッキングサーボ回路107は、トラッキング誤差信号TEを低減するように、トラッキングサーボ機構を制御する。
演算回路110は、対物レンズ204(複数の光学素子のうちの一部)がトラッキングサーボ機構の移動方向(記録媒体101の半径方向)に変位したときに生じるトラッキング誤差信号TEの平均レベルの変動が、k1=0の場合の変動よりも小さくなるように、定数k1の値を設定する。
演算回路110は、光源201によって発生された光を記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときに生じるトラッキング誤差信号TEの平均レベルの変動が、k2=0の場合の変動よりも小さくなるように、定数k2の値を設定する。ここで、演算回路110は、記録媒体101のトラックのピッチ及び深さに応じて、異なる定数k2の値を設定する。
本実施の形態によれば、領域E及び領域Fに入射する光を受光する受光部709〜712の出力信号を用いて、境界オフセットが相殺又は低減される。
図8は、記録媒体101の一例であるBD−REに対して情報を記録又は再生する場合、本実施の形態に係る方法によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。k1=2.4と設定することにより、対物レンズシフトにより生じるオフセットを相殺又は低減する。さらに境界オフセットを低減するためにk2=1と設定されている。
トラッキングサーボをオンしたとき、トラッキングサーボ回路107は、図8のTE=0の位置に光スポット102を移動させる。ここで、図8の左側4本のグルーブは記録済みトラックであり、右側4本のグルーブは未記録トラックとなっている。左から5本目の境界トラックにおける境界オフセットは、TE波形のプラス側の振幅をA、マイナス側の振幅をBとしたとき、次式により得られる。
境界オフセット=50×(A−B)/(A+B)=−0.4 (%)
図6のAPP法を用いた場合の−6.8%に対して境界オフセットが大幅に低減されていて、より安定なトラッキングサーボ動作が可能となる。
[1−3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、記録再生装置100は、所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体101に対して情報を記録及び再生する。記録再生装置100は、光源201と、光検出器206と、光源201によって発生された光を記録媒体101のトラックに集光し、記録媒体101により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を光検出器206の入射面に送る複数の光学素子を含む光学系と、記録媒体101のトラックにトラッキングするトラッキングサーボ機構と、光検出器206の出力信号に基づいてトラッキングサーボ機構を制御するトラッキングサーボ回路107とを備える。光検出器206は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する受光部701〜712を備える。光検出器206は、入射面において、光学系の光軸と入射面との交点を通り、トラックの接線方向に対応する方向に延在する中心線M−M’を有する。受光部701〜704、709、710は中心線M−M’に対して一方の側にあり、受光部705〜708、711、712は中心線M−M’に対して他方の側にある。受光部701、704は、中心線M−M’の方向において受光部702、703、709、710を挟むように設けられる。受光部705、708は、中心線M−M’の方向において受光部706、707、711、712を挟むように設けられる。0次光の中心が光軸に一致しているとき、受光部702、703は、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部706、707は、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部701、704、705、708は、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含み、受光部709〜712は、少なくとも0次光が入射する領域をそれぞれ含む。
本実施の形態において、受光部709〜712は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含む。
これにより、光源201によって発生された光を記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを低減し、良好に記録媒体101にトラッキングすることができる。
(実施の形態2)
次に、図9A〜図11を用いて、実施の形態2を説明する。
[2−1.構成]
より高密度な記録媒体が望まれる中、BD−REの高密度化も検討されている。その手法の一つとして記録媒体のトラックピッチを小さくする方法がある。しかし、BD−REのトラックピッチであるグルーブピッチは0.32μmであり、これをさらに小さくすることは、記録媒体作成の難易度及び記録媒体の歩留まりの観点から望ましくない。そこでグルーブピッチは逆に0.32μmより大きく設定し、その代わりにグルーブとランドの両方に情報を記録及び再生するランド・グルーブ記録が用いられることが多い。この場合、例えばグルーブピッチを0.45μmとすると、情報を記録及び再生するトラックピッチは0.225μmとなる。この時、BD−REに対して約1.42倍の高密度化が可能となる。
グルーブピッチを大きくすると、グルーブで回折される+1次回折光及び−1次回折光の回折角も変化する。回折角θは、グルーブピッチをPとし、光源201の波長をλとすると、近似的に次式により得られる。
θ=λ/P (rad)
グルーブピッチPを0.32μmから0.45μmに大きくすると、回折角θは反比例して小さくなる。
図9A及び図9Bは、グルーブピッチ0.45μmの記録媒体101で反射された光ピックアップ103の光が、記録媒体101のトラックを構成する溝(グルーブ)で回折される状態を示す模式図である。図9Aは、0次光901、+1次回折光902、及び−1次回折光903を示している。図9Bは、図9Aに示す0次光901、+1次回折光902、及び−1次回折光903のうち、対物レンズ204の開口内を通過して光検出器206上のセンサアレイ207に入射する光を示している。符号911の円は、0次光901に対応する光(以下、0次光911という)を示す。ハッチング部分912は、0次光901と+1次回折光902とが重なる部分を示している。同様にハッチング部分913は、0次光901と−1次回折光903とが重なる部分を示している。表記を簡潔にするために、ハッチング部分912、ハッチング部分913をそれぞれ単に+1次光912、−1次光913と記す場合がある。
図9A及び図9Bによれば、図3A及び図3Bの場合と比べて回折角が小さくなったので、+1次回折光902と−1次回折光903とが互いに近接し、0次光901の領域の大半に+1次回折光902の領域及び−1次回折光903の領域が重なっていることがわる。この光を、図7Aに示す実施の形態1に係るセンサアレイ207で受光した場合、主として0次光を受光していた受光部709〜712に+1次光及び−1次光の周辺部の光が多く入射する。従って、BD−REで例示したように、光源201によって発生された光が記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときに、トラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを十分低減することができない。
そこで本実施の形態に係る記録再生装置100は、図10Aに示すセンサアレイ207を用いる。
図10Aは、本実施の形態に係るセンサアレイ207の構成を示す。図10Aは、センサアレイ207に入射する0次光911、+1次光912、及び−1次光913を示しており、0次光911の中心(光軸)がセンサアレイ207の中心207cと一致するように設定されている。センサアレイ207は、12個の受光部1001〜1012に分割されている。
受光部1002及び1003は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第1の受光部である。
受光部1006及び1007は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第2の受光部である。
受光部1001及び1004は、中心線M−M’に対して受光部1002及び1003と同じ側にあって、中心線M−M’の方向において受光部1002及び1003を挟むように設けられる第3及び第4の受光部である。受光部1001及び1004は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部1008及び1005は、中心線M−M’に対して受光部1006及び1007と同じ側にあって、中心線M−M’の方向において受光部1006及び1007を挟むように設けられる第5及び第6の受光部である。受光部1005及び1008は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部1009及び1010は、中心線M−M’に対して受光部1002及び1003と同じ側にあって、受光部1001及び1004の間に設けられる第7の受光部である。受光部1009及び1010は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部1011及び1012は、中心線M−M’に対して受光部1006及び1007と同じ側にあって、受光部1005及び1008の間に設けられる第8の受光部である。受光部1011及び1012は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部1009及び1010は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む。受光部1011及び1012は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む。
ここで、受光部1001、受光部1004、受光部1005、及び受光部1008は、主として0次光911が入射する領域である。これらの受光部に0次光911のみが入射する場合に限定せず、部分的に、+1次回折光又は−1次回折光が入射してもよい。また、受光部1009及び受光部1010は、主として+1次光912の一部を受光する。同様に、受光部1011及び受光部1012は、主として−1次光913の一部を受光する。
図10Aの破線円914は、対物レンズ204がシフトしている時の0次光を示している(図示の簡単化のため、対応する+1次光及び−1次光は図示せず)。
本実施の形態では、各受光部1001〜1012の出力信号を各々S1001〜S1012としたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE={(S1002+S1003)−(S1006+S1007)}−k1×{(S1001+S1004)−(S1005+S1008)}−k2×{(S1009+S1010)−(S1011+S1012)}
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)は、次式により得られる。
FE=(S1001+S1002+S1009+S1005+S1006+S1011)−(S1003+S1004+S1010+S1007+S1008+S1012)
ここで、非点収差法によるフォーカシング誤差信号検出を例示するために、センサアレイ207を12個の受光部1001〜1012に分割した。しかしながら、トラッキング誤差信号検出の機能にのみ注目した場合、センサアレイ207は下記のように、図10Bに示す領域A〜領域Fに入射する光を各々受光していることになる。
図10Bは、実施の形態2に係る受光部1001〜1012に記録媒体101の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。受光部1002と受光部1003とで領域Aに入射する光を受光する。受光部1006と受光部1007とで領域Bに入射する光を受光する。受光部1001と受光部1004とで領域Ca及びCbに入射する光を受光する。受光部1005と受光部1008とで領域Da及びDbに入射する光を受光する。受光部1009と受光部1010とで領域Eに入射する光を受光する。受光部1011と受光部1012とで領域Fに入射する光を受光する。
図10A及び図10Bから明らかな通り、領域Aは主として0次光と+1次回折光とが重なる部分のうち中央部を除く領域で構成され、領域Bは主として0次光と−1次回折光とが重なる部分のうち中央部を除く領域で構成されている。また、主として0次光が入射する領域であり、且つ、Y方向の両端に位置する領域のうち、領域A側に位置するのが領域Ca及びCbであり、領域B側に位置するのが領域Da及びDbとなっている。また、領域A,B,領域Ca、領域Cb、領域Da、及び領域Db以外の領域で、中心線M−M’に対し領域A側に位置するのが領域Eであり、領域B側に位置するのが領域Fとなっている。領域Eは+1次光を受光し、領域Fは−1次光を受光する。この時、各領域A〜Fに入射する光を受光した受光部の出力信号を各々SA〜SFとし、k1及びk2をそれぞれ所定の定数としたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2×(SE−SF)
トラッキングサーボ回路107は、トラッキング誤差信号TEを低減するように、トラッキングサーボ機構を制御する。
本実施の形態によれば、領域E及び領域Fに入射する光を受光する受光部1009〜1012の出力信号を用いて、境界オフセットが相殺又は低減される。
図11は、グルーブピッチ0.45μmの記録媒体101に対して情報を記録又は再生する場合、本実施の形態に係る方法によりトラッキング誤差信号を得るときに生じる、境界トラックでのトラッキングオフセットの説明図である。図中のGはグルーブを示し、Lはランドを示している。図11の左側4トラックが未記録トラックであり、右側4トラックが記録済みトラックとなっている。ここでは、左から4トラック目のランドが境界トラックとなり、境界トラックに対応するTE波形の対称性が悪化していることがわかる。
破線のTE波形は、APP法を用いた場合のトラッキング誤差信号TEを示している。ここで、k=1.1と設定することにより、対物レンズシフトにより生じるオフセットを相殺又は低減する。この時、左から4本目の境界トラックにおける境界オフセットは、APP法によるTE波形のプラス側の振幅をAとし、マイナス側の振幅をBとしたとき、次式により得られる。
境界オフセット=50×(A−B)/(A+B)=−11.8 (%)
図11ではトラックピッチが0.225μmと小さいので、境界トラックに対する隣接トラックの影響が大きくなり、BD−REの場合より境界オフセットが増加している。また、図11には示していないが、実施の形態1の構成を用いて定数k1、k2を適切に設定しても、境界オフセットはAPP法と実質的に同程度となる。
これに対し、実線のTE波形は本実施の形態に係るトラッキング誤差信号TEを示している。ここで、k1=1.2と設定することにより、対物レンズシフトにより生じるオフセットを相殺又は低減する。さらに境界オフセットを低減するために、k2=2と設定されている。この時、左から4本目の境界トラックにおける境界オフセットは、本実施の形態によるTE波形のプラス側の振幅をC、マイナス側の振幅をDとしたとき、次式により得られる。
境界オフセット=50×(C−D)/(C+D)=−7.5 (%)
本実施の形態によれば、境界オフセットは、APP法を用いた場合の−11.8%に対して大幅に低減されていて、より安定なトラッキングサーボ動作が可能となる。
受光部1009〜1012の位置は、記録媒体101のグルーブピッチ、グルーブ深さ、さらに記録マークの複素振幅等を踏まえて適切に設定する必要があるが、概ね+1次光912と−1次光913の各々中央部近傍に設定することで、境界オフトラックを低減することができる。
[2−2.効果等]
以上のように、本実施の形態の記録再生装置100は、所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体101に対して情報を記録及び再生する。記録再生装置100は、光源201と、光検出器206と、光源201によって発生された光を記録媒体101のトラックに集光し、記録媒体101により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を光検出器206の入射面に送る複数の光学素子を含む光学系と、記録媒体101のトラックにトラッキングするトラッキングサーボ機構と、光検出器206の出力信号に基づいてトラッキングサーボ機構を制御するトラッキングサーボ回路107とを備える。光検出器206は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する受光部1001〜1012を備える。光検出器206は、入射面において、光学系の光軸と入射面との交点を通り、トラックの接線方向に対応する方向に延在する中心線M−M’を有する。受光部1001〜1004、1009、1010は中心線M−M’に対して一方の側にあり、受光部1005〜1008、1011、1012は中心線M−M’に対して他方の側にある。受光部1001、1004は、中心線M−M’の方向において受光部1002、1003、1009、1010を挟むように設けられる。受光部1005、1008は、中心線M−M’の方向において受光部1006、1007、1011、1012を挟むように設けられる。0次光の中心が光軸に一致しているとき、受光部1002、1003は、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1006、1007は、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1001、1004、1005、1008は、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含み、受光部1009〜1012は、少なくとも0次光が入射する領域をそれぞれ含む。
本実施の形態において、受光部1009及び1010は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む。受光部1011及び1012は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む。
これにより、記録媒体101による回折角が小さいので+1次回折光902と−1次回折光903が互いに近接し、0次光901の領域の大半を+1次回折光902の領域及び−1次回折光903の領域が占める場合においても、光源201によって発生された光を記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを低減し、良好に記録媒体101にトラッキングすることができる。
(実施の形態3)
次に、図12A〜図13Bを用いて、実施の形態3を説明する。
[3−1.構成]
実施の形態1でグルーブピッチ0.32μmのBD−REの場合を、実施の形態2でグルーブピッチ0.45μmの場合の構成を説明したが、グルーブピッチが0.32μmと0.45μmの間の記録媒体もあり得る。この時、境界オフセットを相殺又は低減するために、図7Aの受光部701〜712又は図10Aの受光部1001〜1012を用いると、以下のような課題がある。
図12A及び図12Bは、グルーブピッチが、0.32μmと0.45μmの実質的に中間の0.39μmの記録媒体101で反射された光ピックアップ103の光が、記録媒体101のトラックを構成する溝(グルーブ)で回折される状態を示す模式図である。図12Aは、0次光1201、+1次回折光1202、及び−1次回折光1203を示している。図12Bは、図12Aに示す0次光1201、+1次回折光1202、及び−1次回折光1203のうち、対物レンズ204の開口内を通過して光検出器206上のセンサアレイ207に入射する光を示している。符号1211の円は、0次光1201に対応する光(以下、0次光1211という)を示す。ハッチング部分1212は、0次光1201と+1次回折光1202とが重なる部分を示している。同様にハッチング部分1213は、0次光1201と−1次回折光1203とが重なる部分を示している。表記を簡潔にするために、ハッチング部分1212、ハッチング部分1213をそれぞれ単に+1次光1212、−1次光1213と記す場合がある。
ここで、境界オフセットを相殺又は低減するために、実施の形態1のように主として0次光が入射する受光部709〜712を用いた場合の課題は以下の通りである。図12Aによれば、実施の形態1の図3Aに比べて、+1次回折光の領域及び−1次回折光の領域の間における0次光の領域が狭い。従って、+1次回折光の領域及び−1次回折光の領域の間における主として0次光が入射する受光部を用いると、境界オフセットの低減が不十分になったり、定数k2の値が大きくなり、記録媒体101及び対物レンズ204の汚れの影響等を受けやすくなったりするという課題がある。
次に、境界オフセットを相殺又は低減するために、実施の形態2のように主として+1次光及び−1次光が入射する受光部1009〜1012を用いた場合の課題は以下の通りである。図12Aによれば、実施の形態2の図9Aに比べて、+1次光の領域及び−1次光の領域が狭い。従って、+1次光の領域及び−1次光の領域における受光部を用いると、+1次光に応じて検出された信号及び−1次光に応じて検出された信号の差から生成されるトラッキング誤差信号の振幅が低下しすぎる課題がある。
そこで本実施の形態の記録再生装置100は、図13Aに示すセンサアレイ207を用いる。
図13Aは、本実施の形態に係るセンサアレイ207の構成を示す。図13Aは、センサアレイ207に入射する0次光1211、+1次光1212、及び−1次光1213を示しており、0次光1211の中心(光軸)がセンサアレイ207の中心207cと一致するように設定されている。センサアレイ207は、12個の受光部1301〜1312に分割されている。
受光部1302及び1303は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第1の受光部である。
受光部1306及び1307は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含む第2の受光部である。
受光部1301及び1304は、中心線M−M’に対して受光部1302及び1303と同じ側にあって、中心線M−M’の方向において受光部1302及び1303を挟むように設けられる第3及び第4の受光部である。受光部1301及び1304は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部1308及び1305は、中心線M−M’に対して受光部1306及び1307と同じ側にあって、中心線M−M’の方向において受光部1306及び1307を挟むように設けられる第5及び第6の受光部である。受光部1305及び1308は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
受光部1309及び1310は、中心線M−M’に対して受光部1302及び1303と同じ側にあって、受光部1301及び1304の間に設けられる第7の受光部である。受光部1309及び1310は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部1311及び1312は、中心線M−M’に対して受光部1306及び1307と同じ側にあって、受光部1305及び1308の間に設けられる第8の受光部である。受光部1311及び1312は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、少なくとも0次光が入射する領域を含む。
受光部1309及び1310は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。受光部1311及び1312は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。
ここで、受光部1301、受光部1304、受光部1305、及び受光部1308は、主として0次光1211が入射する領域である。これらの受光部に0次光2111のみが入射する場合に限定せず、部分的に、+1次回折光又は−1次回折光が入射してもよい。また、受光部1309及び受光部1310は、0次光1211と+1次光1212の両方を受光する。同様に、受光部1311及び受光部1312は、0次光1211と−1次光1213の両方を受光する。
図13Aの破線円1214は、対物レンズ204がシフトしている時の0次光を示している(図示の簡単化のため、対応する+1次光及び−1次光は図示せず)。
本実施の形態では、各受光部1301〜1312の出力信号を各々S1301〜S1312としたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE={(S1302+S1303)−(S1306+S1307)}−k1×{(S1301+S1304)−(S1305+S1308)}−k2×{(S1309+S1310)−(S1311+S1312)}
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)は、次式により得られる。
FE=(S1301+S1302+S1309+S1305+S1306+S1311)−(S1303+S1304+S1310+S1307+S1308+S1312)
ここで、非点収差法によるフォーカシング誤差信号検出を例示するために、センサアレイ207を12個の受光部1301〜1312に分割した。しかしながら、トラッキング誤差信号検出の機能にのみ注目した場合、センサアレイ207は下記のように、図13Bに示す領域A〜領域Fに入射する光を各々受光していることになる。
図13Bは、実施の形態3に係る受光部1301〜1312に記録媒体101の反射光が入射する領域A〜Fの説明図である。受光部1302と受光部1303とで領域Aに入射する光を受光する。受光部1306と受光部1307とで領域Bに入射する光を受光する。受光部1301と受光部1304とで領域Ca及びCbに入射する光を受光する。受光部1305と受光部1308とで領域Da及びDbに入射する光を受光する。受光部1309と受光部1310とで領域Eに入射する光を受光する。受光部1311と受光部1312とで領域Fに入射する光を受光する。
図13A及び図13Bから明らかな通り、領域Aは主として0次光と+1次回折光とが重なる部分のうち中央付近から中心線M−M’にかけての一部分を除いた領域で構成され、領域Bは主として0次光と−1次回折光とが重なる部分のうち中央付近から中心線M−M’にかけての一部分を除いた領域で構成されている。また、主として0次光が入射する領域であり、且つ、Y方向の両端に位置する領域のうち、領域A側に位置するのが領域Ca及びCbであり、領域B側に位置するのが領域Da及びDbとなっている。また、領域A、領域B、領域Ca、領域Cb、領域Da、及び領域Db以外の領域のうち、中心線M−M’に対し領域A側に位置するのが領域Eであり、領域B側に位置するのが領域Fとなっている。領域Eは0次光及び+1次光の両方を受光し、領域Fは0次光及び−1次光の両方を受光する。この時、各領域A〜Fに入射する光を受光した受光部の出力信号を各々SA〜SFとしたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2×(SE−SF)
トラッキングサーボ回路107は、トラッキング誤差信号TEを低減するように、トラッキングサーボ機構を制御する。
本実施の形態によれば、領域E及び領域Fに入射する光を受光する受光部1309〜1312の出力信号を用いて、境界オフセットが相殺又は低減される。
ここで、適切に定数k1、k2を設定することにより、実施の形態1を適用した場合より小さな定数k2の値で、また実施の形態2を適用した場合よりTE振幅の低下を抑えて、境界オフセットの低減が可能となり、より安定なトラッキングサーボ動作が実現できる。
[3−2.効果等]
以上のように、本実施の形態の記録再生装置100は、所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体101に対して情報を記録及び再生する。記録再生装置100は、光源201と、光検出器206と、光源201によって発生された光を記録媒体101のトラックに集光し、記録媒体101により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を光検出器206の入射面に送る複数の光学素子を含む光学系と、記録媒体101のトラックにトラッキングするトラッキングサーボ機構と、光検出器206の出力信号に基づいてトラッキングサーボ機構を制御するトラッキングサーボ回路107とを備える。光検出器206は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する受光部1301〜1312を備える。光検出器206は、入射面において、光学系の光軸と入射面との交点を通り、トラックの接線方向に対応する方向に延在する中心線M−M’を有する。受光部1301〜1304、1309、1310は中心線M−M’に対して一方の側にあり、受光部1305〜1308、1311、1312は中心線M−M’に対して他方の側にある。受光部1301、1304は、中心線M−M’の方向において受光部1302、1303、1309、1310を挟むように設けられる。受光部1305、1308は、中心線M−M’の方向において受光部1306、1307、1311、1312を挟むように設けられる。0次光の中心が光軸に一致しているとき、受光部1302、1303は、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1306、1307は、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1301、1304、1305、1308は、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含み、受光部1309〜1312は、少なくとも0次光が入射する領域をそれぞれ含む。
本実施の形態において、受光部1309及び1310は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。受光部1311及び1312は、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。
これにより、境界オフセットを相殺又は低減するために、0次光のみが入射する受光部又は+1次光及び−1次光のみが入射する受光部を用いることが最適でない記録媒体101に対しても、光源201によって発生された光を記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを低減し、良好に記録媒体101にトラッキングすることができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本開示の技術の例示として、実施の形態1〜3を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1〜3で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
(1)実施の形態1においては、記録媒体101としてBD−REを用いたが、これに限定されるものではない。実施の形態1は、光源201からの光の波長をλとし、記録媒体101の溝あるいはピット列のトラッキング方向のピッチをPとし、対物レンズ204の開口数をNAとした時、
sin(λ/P)≧1.1×NA
の条件を満たす記録媒体101に特に有効である。この条件を満たす記録媒体101に対して情報を記録及び再生するとき、トラッキングサーボ回路107は、記録再生装置100の設計時などに予め決められた定数k2の値を設定する。
また、
sin(λ/P)<1.1×NA
の条件を満たす記録媒体101に対して情報を記録及び再生するとき、トラッキングサーボ回路107は、k2≒−1とすることにより、TE振幅の低下を抑制することができる。
また、センサアレイ207における複数の受光部の配置は、図7Aの例に限定されるものではない。例えば図14又は図15等、様々な変形が可能である。図14のセンサアレイは、図7Aの受光部701〜712にそれぞれ対応する受光部1401〜1412を備える。図15のセンサアレイは、図7Aの受光部701〜712にそれぞれ対応する受光部1501〜1512を備える。図14及び図15のセンサアレイを用いても、図7Aのセンサアレイと同様に、記録媒体101に情報を記録及び再生する際、従来より安定に記録媒体101にトラッキングすることができる。
(2)実施の形態2においては、グルーブピッチ0.45μmを有する記録媒体101を用いたが、これに限定されるものではない。実施の形態2は、光源201からの光の波長をλとし、記録媒体101の溝あるいはピット列のトラッキング方向のピッチをPとし、対物レンズ204の開口数をNAとした時、
sin(λ/P)<NA
の条件を満たす記録媒体101に特に有効である。この条件を満たす記録媒体101に対して情報を記録及び再生するとき、トラッキングサーボ回路107は、記録再生装置100の設計時などに予め決められた定数k2の値を設定する。
また、
sin(λ/P)≧NA
の条件を満たす記録媒体101に対して情報を記録及び再生するとき、トラッキングサーボ回路107は、k2≒−1とすることにより、TE振幅の低下を抑制することができる。
また、センサアレイ207における複数の受光部の配置は、図10Aの例に限定されるものではない。例えば図16又は図17等、様々な変形が可能である。図16のセンサアレイは、図10Aの受光部1001〜1012にそれぞれ対応する受光部1601〜1612を備える。図17のセンサアレイは、図10Aの受光部1001〜1012にそれぞれ対応する受光部1701〜1712を備える。図16及び図17のセンサアレイを用いても、図7Aのセンサアレイと同様に、記録媒体101に情報を記録及び再生する際、従来より安定に記録媒体101にトラッキングすることができる。
(3)実施の形態3においては、グルーブピッチ0.39μmを有する記録媒体101を用いたが、これに限定されるものではない。実施の形態3は、光源201からの光の波長をλとし、記録媒体101の溝あるいはピット列のトラッキング方向のピッチをPとし、対物レンズ204の開口数をNAとした時、
0.9×NA≦sin(λ/P)<1.2×NA
の条件を満たす記録媒体101に特に有効である。この条件を満たす記録媒体101に対して情報を記録及び再生するとき、トラッキングサーボ回路107は、記録再生装置100の設計時などに予め決められた定数k2の値を設定する。
また、センサアレイ207における複数の受光部の配置は、図13Aの例に限定されるものではない。例えば図18A、図18B、図18C、図18Dに示すように、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を検出する受光部は、0次光、+1次光、及び−1次光を別個に受光するように、複数の受光部にさらに分割されていてもよい。まず、図18A〜図18Cを参照して、図13Aの受光部1309〜1312のそれぞれをさらに2つに分割する場合を例示する。
図18Aは、センサアレイ207の他の構成を示す。センサアレイ207は、16個の受光部1801〜1812bに分割されている。受光部1801〜1808は、図13Aの受光部1301〜1308にそれぞれ対応する。受光部1809a及び1809bは、図13Aの受光部1309に対応し、受光部1810a及び1810bは、図13Aの受光部1310に対応する。受光部1809a及び1810aは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1809b及び1810bは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。受光部1811a及び1811bは、図13Aの受光部1311に対応し、受光部1812a及び1812bは、図13Aの受光部1312に対応する。受光部1811a及び1812aは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、受光部1811b及び1812bは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域を含む。
本実施の形態では、各受光部1801〜1818bの出力信号を各々S1801〜S1818bとしたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE={(S1802+S1803)−(S1806+S1807)}−k1×{(S1801+S1804)−(S1805+S1808)}−k2×{(S1809a+S1809b+S1810a+S1810b)−(S1811a+S1811b+S1812a+S1812b)}
尚、検出レンズ205として適切なシリンドリカルレンズを設定した場合、演算回路111は、非点収差法を用いて、フォーカシング誤差信号(FE)を次式により演算する。
FE=(S1801+S1802+S1809a+S1809b+S1805+S1806+S1811a+S1811b)−(S1803+S1804+S1810a+S1810b+S1807+S1808+S1812a+S1812b)
ここで、非点収差法によるフォーカシング誤差信号検出を例示するために、センサアレイ207を16個の受光部1801〜1812bに分割した。しかしながら、トラッキング誤差信号検出の機能にのみ注目した場合、センサアレイ207は下記のように、図18Bに示す領域A〜領域Fbに入射する光を各々受光していることになる。受光部1802と受光部1803とで領域Aに入射する光を受光する。受光部1806と受光部1807とで領域Bに入射する光を受光する。受光部1801と受光部1804とで領域Ca及びCbに入射する光を受光する。受光部1805と受光部1808とで領域Da及びDbに入射する光を受光する。受光部1809aと受光部1810aとで領域Eaに入射する光を受光する。受光部1809bと受光部1810bとで領域Ebに入射する光を受光する。受光部1811aと受光部1812aとで領域Faに入射する光を受光する。受光部1811bと受光部1812bとで領域Fbに入射する光を受光する。ここで、領域EaとEbの組み合わせが実施の形態3の領域Eに対応し、領域FaとFbの組み合わせが実施の形態3の領域Fに対応している。
図18A及び図18Bから明らかな通り、領域Aは主として0次光と+1次回折光が重なる部分で構成され、領域Bは主として0次光と−1次回折光が重なる部分で構成されている。また、主として0次光が入射する領域であり、且つ、Y方向の両端に位置する領域のうち、領域A側に位置するのが領域Ca及びCbであり、領域B側に位置するのが領域Da及びDbとなっている。また、主として0次光と+1次回折光とが重なる部分のうち、中央部の領域が領域Eaである。主として0次光が入射する領域のうち、中心線M−M’の領域Ea側に隣接する領域Ebである。主として0次光と−1次回折光とが重なる部分のうち、中央部の領域が領域Faである。主として0次光が入射する領域のうち、中心線M−M’の領域Fa側に隣接する領域Fbである。領域A、領域B、領域Ca、領域Cb、領域Da、及び領域Db以外の領域で、中心線M−M’に対して領域A側に位置する+1次光が入射する領域Eaと0次光が入射する領域Ebで領域Eを構成し、中心線M−M’に対して領域B側に位置する−1次光が入射する領域Faと0次光が入射する領域Fbで領域Fを構成している。この時、領域A〜領域Fbに入射する光を受光した受光部の出力信号を各々SA〜SFbとしたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2×(SEa+SEb−SFa−SFb)
本演算により、実施の形態3同様、光源201によって発生された光を記録媒体101の記録済みトラックと未記録トラックとの境界トラックに集光しているときにトラッキング誤差信号に発生する境界オフセットを低減し、良好に記録媒体101にトラッキングすることができる。
図18Cは、領域Ebが領域Ca及びCbまで延長され、領域Fbが領域Da及びDbまで延長されている構成の例である。図18Cの領域A〜Fbに入射した光をそれぞれ受光するように各受光部を構成していても、図18Bの場合と同様に、記録媒体101の良好なトラッキング行うことができる。
図18Dは、図13Aの受光部1309〜1312のそれぞれをさらに3つに分割する場合を例示する。図18Dのセンサアレイは、図18Aの受光部1801〜1812bに加えて、受光部1809c〜1812cを備える。受光部1809c及び1810cは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び+1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。受光部1811c及び1812cは、0次光の中心が光軸に一致しているとき、0次光及び−1次回折光の重ねあわせが入射する領域と、0次光が入射し、かつ、+1次回折光及び−1次回折光が入射しない領域とを含む。境界オフセットを相殺又は低減するための信号を検出する受光部が、図18Dのように分割されていても、又はさらに多くの部分に分割されていても、図18A〜図18Cの場合と同様に、記録媒体101の良好なトラッキング行うことができる。
(4)図18A、図18B、及び図18Cにおいて、センサアレイ207の領域Ea、Eb、Fa、Fbへの入射光に応じた信号を独立に出力し、選択的に演算できるようにすると、下記の構成が可能となる。
境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために、領域Ea及び領域Ebのうち、領域Eaのみ、領域Ebのみ、又は領域Ea+領域Ebを選択し、領域Fa及び領域Fbのうち、領域Faのみ、領域Fbのみ、又は領域Fa+領域Fbを選択してもよい。
本実施の形態では、例えば、
sin(λ/P)≧1.1×NA
の条件を満たす記録媒体101に対しては、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために、領域Eb及び領域Fbを選択してもよい。
また、
sin(λ/P)<NA
の条件を満たす記録媒体101に対しては、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために、領域Ea及び領域Faを選択してもよい。
また、
NA≦sin(λ/P)<1.1×NA
の条件を満たす記録媒体101に対しては、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために、領域Ea+領域Ebと、領域Fa+領域Fbとを選択してもよい。
このように、記録媒体101の種類(グルーブピッチ、グルーブ深さ、記録膜の特性(反射率、位相など)等)に応じて、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために使用する受光部を選択し、受光部の範囲を変化させることにより、それぞれの記録媒体101に対して、より精度よく境界オフセットを低減することができる。これにより、良好に記録媒体101にトラッキングすることができる。
境界オフセットを相殺又は低減するための信号を検出する受光部が、図18Dのように分割されていても、又はさらに多くの部分に分割されていても、同様に、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために使用する受光部を選択し、受光部の範囲を変化させることができる。
また、領域Ea及び領域Ebのうちで、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために選択されなかった領域から得られた信号は、領域Aから得られた信号に加算されてもよい。領域Fa及び領域Fbのうちで、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を生成するために選択されなかった領域から得られた信号は、領域Bから得られた信号に加算されてもよい。このように、領域E(領域Ea及び領域Eb)及び領域F(領域Fa及び領域Fb)の範囲を変化させることは、領域A及び領域Bの範囲を分割し、記録媒体101の種類に応じて領域A及び領域Bの範囲を変化させることと等価である。
(5)図18A、図18B、及び図18Cにおいて、センサアレイ207の領域Ea、Eb、Fa、Fbからの信号を独立に出力し、選択的に演算できるようにすると、さらに下記の構成が可能となる。
領域A〜領域Fbに入射する光を受光した受光部の出力信号を各々SA〜SFbとしたとき、演算回路110はトラッキング誤差信号TEを次式により演算する。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2a×(SEa−SFa)−k2b×(SEb−SFb)
記録媒体101の種類(グルーブピッチ、グルーブ深さ、記録膜の特性等)に応じて定数k2a及びk2bの値を適切に設定することにより、それぞれの記録媒体101に対して、より精度よく境界オフセットを低減することができる。
尚、境界オフセットを相殺又は低減するための信号を検出する受光部が、図18Dのように分割されていても、又はさらに多くの部分に分割されていても、同様に、トラッキング誤差信号TEを演算することができる。領域Eを分割した複数の領域に対応する複数の出力信号の信号レベルをそれぞれSEa、SEb、…、SEnとし、領域Fを分割した複数の領域に対応する複数の出力信号の信号レベルをそれぞれSFa、SFb、…、SFnとし、k2a、k2b、…、k2nを所定の定数としたとき、トラッキング誤差信号TEは次式により得られる。
TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2a×(SEa−SFa)−k2b×(SEb−SFb)−…−k2n×(SEn−SFn)
トラッキングサーボ回路107は、トラッキング誤差信号TEを低減するように、トラッキングサーボ機構を制御する。
(6)図19は、回折格子1901を用いた光ピックアップ103Aの構成例である。ビームスプリッタ203で反射された光は、回折格子1901にて0次透過光と回折光とに分離される。0次透過光は光検出器206上の受光部1902に入射する。ここで、検出レンズ205がシリンドリカルレンズであり、受光部1902が4つの受光部にさらに分割されている場合、受光部1902の出力信号より非点収差法によるフォーカシング誤差信号を得ることができる。回折格子1901は領域Aから領域Fの各々の領域の光を回折する。図19では簡単のため、領域Eと領域Fの2つの回折光のみを模式的に図示してある。領域Eの回折光は受光部1903に、領域Fの回折光は受光部1904にそれぞれ入射する。受光部1903及び受光部1904の出力より、領域Eと領域Fの出力信号SEとSFがそれぞれ得られる。図19では省略してあるが、領域A〜領域Dも同様である。
このように領域A〜領域Fを回折格子1901を用いて空間的に分離すると、以下のような利点が得られる。フォーカシング誤差信号とトラッキング誤差信号とを異なる受光部で検出するので、受光部及び光学系の設計の自由度が増す。また、受光部の特性をフォーカシング誤差信号とトラッキング誤差信号それぞれについて最適化できる。さらに、実施の形態2の図10Bのように、例えば領域Eが領域Aに包含される場合、領域Eの受光部1009及び1010の配線が複雑になるが、回折格子1901で光検出器206の異なる位置に回折させた場合、自由にレイアウトした独立した受光部で受光できるので、配線上の課題がなくなる。
尚、図19では、図示の簡単化のため、回折光の受光部1903と1904は0次透過光の受光部1902の上下に図示してあるが、実際は光検出器206上に2次元的に配置することができる。
図19では、一つの領域から一つの回折光が回折されるブレーズド回折格子を例示したが、二つの回折光(+1次回折光及び−1次回折光)が回折されるバイナリー回折格子を用いてもかまわない。この場合は、ある領域の回折光が他の領域の受光部に入射しないように、各領域の回折角を適切に設定すればよい。
(7)上述した各実施の形態では、対物レンズ204の開口内の光は、全て光検出器206で受光する場合を例示したが、開口内の光の一部が遮光等で受光されない場合もある。図20A、図20B、及び図20Cは、開口内の光の一部が遮光されている構成例である。各図の遮光領域と記された斜線部分は、光検出器206で光を検出しない部分である。
図20Aでは、図7Bの領域Eと領域Fの一部が遮光されている。遮光した領域は、0次光311しか含まない領域であるので、境界オフセットの低減にあまり寄与しない領域がある場合、遮光しても差し支えない。遮光することで、トラッキング誤差信号の変調度が上がり、対物レンズシフトの影響を軽減できる利点がある。
図20B及び図20Cは、多層の記録媒体101における、他層迷光を回避するための遮光例である。例えばBD−REでは、2層及び3層構造のディスクがあり、光ピックアップ103が記録又は再生している層以外の層(他層)からの迷光が光検出器206に入射して、外乱となる場合がある。この他層迷光を軽減する手段として、対物レンズ204から光検出器206の光路中に、部分的に光を遮光する遮光手段を設ける場合がある。図20B及び図20Cは、遮光手段による遮光の一例である。このように開口内の光の一部が遮光されていてもよい。また、図20Cのように遮光領域によって、領域A及び領域Bが複数の領域に分断されていてもよい。
遮光手段は、その目的に応じていくつか設定の仕方がある。単に光を受光しないだけの場合は、遮光領域にセンサアレイ207を設けない方法でもよい。他層迷光を回避する場合は、対物レンズ204から光検出器206の光路中に遮光手段を設けてもよい。この場合、例えば図19の回折格子1901を用いる構成では、回折格子上に遮光手段を設けることができる。この場合の遮光手段は、光を透過させない遮光手段でも、センサアレイ207の受光領域外へ光を回折させる回折手段でもよい。
また遮光領域は、図20A、図20B、及び図20C以外の実施の形態に設けてもよい。
(8)トラッキング動作のための演算回路110は、トラッキングサーボ回路107に内蔵されている場合を例示したが、トラッキングサーボ回路107外にあっても、又は光検出器206に内蔵されていてもよい。
フォーカシング動作のための演算回路111は、フォーカシングサーボ回路106に内蔵されている場合を例示したが、フォーカシングサーボ回路106外にあっても、又は光検出器206に内蔵されていてもよい。
また、フォーカシング誤差信号を検出する方法として非点収差法を例示したが、これに限定されるものではなく、ナイフエッジ法又はSSD法(Spot Size Detection)等を用いてもよい。
(9)記録媒体が光ディスクである例について説明したが、本開示の実施の形態に係るトラッキング誤差信号の生成は、トラックが円周状又はスパイラル状に形成される記録媒体に限らず、光テープなど、トラックが直線状に形成される記録媒体にも適用可能である。
本開示における記録再生装置は、記録媒体に情報を記録及び再生する際、従来より安定に記録媒体にトラッキングすることができるので、記録媒体に対して光学的に情報を記録及び再生する光ディスク装置及び光テープ装置等の記録再生装置に適用可能である。
100 記録再生装置
101 記録媒体
102 光スポット
103、103A 光ピックアップ
104 ドライブ回路
105 記録回路
106 フォーカシングサーボ回路
107 トラッキングサーボ回路
108 信号検出回路
109 コントローラー
110 演算回路
111 演算回路
201 光源
202 コリメートレンズ
203 ビームスプリッタ
204 対物レンズ
205 検出レンズ
206 光検出器
207 センサアレイ
208 光量検出器
209 対物レンズアクチュエータ
210 ヘッドポジショナ
301 0次光
302 +1次回折光
303 −1次回折光
311 0次光
312 +1次光
313 −1次光
314 対物レンズシフト時の0次光(破線円)
401〜404 受光部
501〜508 受光部
701〜712 受光部
713 光軸
901 0次光
902 +1次回折光
903 −1次回折光
911 0次光
912 +1次光
913 −1次光
914 対物レンズシフト時の0次光(破線円)
1001〜1012 受光部
1013 光軸
1201 0次光
1202 +1次回折光
1203 −1次回折光
1211 0次光
1212 +1次光
1213 −1次光
1214 対物レンズシフト時の0次光(破線円)
1301〜1312 受光部
1313 光軸
1401〜1412 受光部
1501〜1512 受光部
1601〜1612 受光部
1701〜1712 受光部
1801〜1812b 受光部
1901 回折格子
1902〜1904 受光部

Claims (6)

  1. 所定のピッチで設けられた複数のトラックを有する記録媒体に対して情報を記録及び再生する記録再生装置において、前記記録再生装置は、
    光源と、
    光検出器と、
    前記光源によって発生された光を前記記録媒体のトラックに集光し、前記記録媒体により反射された0次光、+1次回折光、及び−1次回折光を前記光検出器の入射面に送る複数の光学素子を含む光学系と、
    前記記録媒体の前記トラックにトラッキングするトラッキングサーボ機構と、
    前記光検出器の出力信号に基づいて前記トラッキングサーボ機構を制御するトラッキングサーボ回路とを備え、
    前記光検出器は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する第1〜第8の受光部を備え、
    前記光検出器は、前記入射面において、前記光学系の光軸と前記入射面との交点を通り、前記トラックの接線方向に対応する方向に延在する中心線を有し、
    前記第1、第3、第4、及び第7の受光部は前記中心線に対して一方の側にあり、前記第2、第5、第6、及び第8の受光部は前記中心線に対して他方の側にあり、
    前記第3及び第4の受光部は、前記中心線の方向において前記第1及び第7の受光部を挟むように設けられ、
    前記第5及び第6の受光部は、前記中心線の方向において前記第2及び第8の受光部を挟むように設けられ、
    前記0次光の中心が前記光軸に一致しているとき、前記第1の受光部は、前記0次光及び前記+1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、前記第2の受光部は、前記0次光及び前記−1次回折光の重ねあわせが入射する領域を含み、前記第3〜第6の受光部は、前記0次光が入射し、かつ、前記+1次回折光及び前記−1次回折光が入射しない領域をそれぞれ含み、前記第7及び第8の受光部は、少なくとも前記0次光が入射する領域をそれぞれ含み、
    前記第1〜第8の受光部の出力信号の信号レベルをそれぞれSA、SB、SCa、SCb、SDa、SDb、SE、及びSFとし、k1及びk2をそれぞれ所定の定数としたとき、前記トラッキングサーボ回路は、トラッキング誤差信号TE、
    TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2×(SE−SF)
    を低減するように、前記トラッキングサーボ機構を制御する、
    記録再生装置。
  2. 前記第7の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記第8の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記トラッキングサーボ回路は、前記トラックのピッチ、前記トラックの深さ、及び前記記録媒体の記録膜特性のうちの少なくとも1つに応じて、前記第7の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号のうちの少なくとも1つを選択し、前記第8の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号のうちの少なくとも1つを選択する、
    請求項記載の記録再生装置。
  3. 前記第1の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記第2の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記トラッキングサーボ回路は、前記トラックのピッチ、前記トラックの深さ、及び前記記録媒体の記録膜特性のうちの少なくとも1つに応じて、前記第1の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号のうちの少なくとも1つを選択し、前記第2の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号のうちの少なくとも1つを選択する、
    請求項1又は2記載の記録再生装置。
  4. 前記第7の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記第8の受光部は、入射光に応じた出力信号をそれぞれ生成する複数の領域を含み、
    前記第7の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号の信号レベルをそれぞれSEa、SEb、…、SEnとし、前記第8の受光部の前記複数の領域に対応する複数の出力信号の信号レベルをそれぞれSFa、SFb、…、SFnとし、k2a、k2b、…、k2nを所定の定数としたとき、前記トラッキングサーボ回路は、トラッキング誤差信号TE、
    TE=SA−SB−k1×(SCa+SCb−SDa−SDb)−k2a×(SEa−SFa)−k2b×(SEb−SFb)−…−k2n×(SEn−SFn)
    を低減するように、前記トラッキングサーボ機構を制御する、
    請求項記載の記録再生装置。
  5. 前記第1〜第8の受光部に入射する光を空間的に分離する回折格子を備える、
    請求項1〜のいずれかに記載の記録再生装置。
  6. 前記回折格子上の一部に遮光領域を備える、
    請求項記載の記録再生装置。
JP2016236926A 2016-03-09 2016-12-06 記録再生装置 Active JP6820547B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016045264 2016-03-09
JP2016045264 2016-03-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017168176A JP2017168176A (ja) 2017-09-21
JP6820547B2 true JP6820547B2 (ja) 2021-01-27

Family

ID=59788509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016236926A Active JP6820547B2 (ja) 2016-03-09 2016-12-06 記録再生装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9911449B2 (ja)
JP (1) JP6820547B2 (ja)

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5663940A (en) * 1993-11-19 1997-09-02 Sony Corporation Optical pickup apparatus including hologram element
WO1997015923A1 (en) * 1995-10-27 1997-05-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical head
JP3438160B2 (ja) 1997-07-03 2003-08-18 松下電器産業株式会社 光ディスク駆動装置
KR100739661B1 (ko) * 2000-04-28 2007-07-13 삼성전자주식회사 광기록재생기기용 에러신호 검출방법 및 장치
KR100636121B1 (ko) * 2000-05-23 2006-10-18 삼성전자주식회사 광픽업장치
KR100403622B1 (ko) * 2001-04-12 2003-10-30 삼성전자주식회사 광픽업장치 및 광스폿의 최적 포커싱 방법
KR20030093683A (ko) * 2002-06-05 2003-12-11 삼성전자주식회사 호환형 광픽업
JP2004095103A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Sony Corp 光学式読取装置、光学式記録媒体を用いた情報処理装置及び情報再生方法
KR100524959B1 (ko) * 2003-04-14 2005-11-01 삼성전자주식회사 광픽업 및 광 기록 및/또는 재생 기기 및 호환 트랙킹구현 방법
KR20050006887A (ko) * 2003-07-10 2005-01-17 삼성전자주식회사 포커스 오프셋을 저감할 수 있는 광픽업 및 이를 채용한광 기록 및/또는 재생기기
KR100933291B1 (ko) * 2003-09-20 2009-12-22 삼성전자주식회사 2파장 레이저 다이오드의 사용을 위한 광검출기
JP2006344296A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Sony Corp 光ディスク装置、およびピックアップ装置
JP4433315B2 (ja) * 2006-01-12 2010-03-17 ソニー株式会社 光ピックアップ及び光情報装置
JP5002445B2 (ja) * 2007-12-26 2012-08-15 株式会社日立メディアエレクトロニクス 光ピックアップ装置および光ディスク装置
US8189436B2 (en) * 2008-08-25 2012-05-29 Tdk Optical drive device and amplification rate determining method
JP5149235B2 (ja) * 2009-04-20 2013-02-20 株式会社日立メディアエレクトロニクス 光ピックアップ装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9911449B2 (en) 2018-03-06
JP2017168176A (ja) 2017-09-21
US20170263280A1 (en) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4433315B2 (ja) 光ピックアップ及び光情報装置
JP4784663B2 (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
WO2004097815A1 (ja) 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置
JP2012104187A (ja) 記録装置
KR20100085842A (ko) 광디스크 장치, 광픽업, 프리포맷 신호 생성 방법 및 프로그램
JP4764843B2 (ja) 光ピックアップ装置
EP1755116A2 (en) Optical pickup apparatus capable of detecting and compensating for spherical aberration caused by thickness variation of recording layer
JP4077452B2 (ja) 光ディスク装置
JP4205084B2 (ja) 光ピックアップ
JPWO2007046284A1 (ja) 光ヘッドおよび光ディスク装置
JP6820547B2 (ja) 記録再生装置
WO2005106862A1 (ja) 光ピックアップユニットおよびそれを備えた光ピックアップ装置、情報記録/再生装置
JPWO2008126621A1 (ja) 情報記録再生装置
JP4251524B2 (ja) 光ピックアップ装置
US20070064573A1 (en) Optical head unit and optical disc apparatus
JP5653540B2 (ja) 光ヘッド装置及び光ディスク装置
JP3892449B2 (ja) 光ピックアップユニットおよびそれを備えた光ピックアップ装置、情報記録/再生装置
JP2012226809A (ja) 光記録媒体及び駆動装置
JP2008004239A (ja) 光ピックアップおよびこれを備える光ディスクドライブ装置
JP3853802B2 (ja) 光ピックアップ装置、および、それを備えた情報記録/再生装置
US20070097833A1 (en) Optical head unit and optical disc apparatus
JP5119194B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP6108969B2 (ja) 光ヘッド装置、および多層光ディスク装置
JP2005203010A (ja) トラッキング信号検出方法及び光ディスクドライブ装置
JP4666664B2 (ja) 光ピックアップ装置および光記録媒体情報再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201222

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6820547

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151