JP6818856B1 - 乗客コンベア用非常制動装置 - Google Patents

乗客コンベア用非常制動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6818856B1
JP6818856B1 JP2019216926A JP2019216926A JP6818856B1 JP 6818856 B1 JP6818856 B1 JP 6818856B1 JP 2019216926 A JP2019216926 A JP 2019216926A JP 2019216926 A JP2019216926 A JP 2019216926A JP 6818856 B1 JP6818856 B1 JP 6818856B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connecting shaft
contact body
hole
sprocket
braking device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019216926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021084789A (ja
Inventor
憲治 藤原
憲治 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Elevator Co Ltd filed Critical Toshiba Elevator Co Ltd
Priority to JP2019216926A priority Critical patent/JP6818856B1/ja
Priority to CN202022741462.2U priority patent/CN214141179U/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP6818856B1 publication Critical patent/JP6818856B1/ja
Publication of JP2021084789A publication Critical patent/JP2021084789A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

【課題】アームの複雑化を抑制しつつ、爪部材の位置を保持した状態で接触体の姿勢や位置を調整できる新規な構成の乗客コンベア用非常制動装置を得る。【解決手段】実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置は、第1の連結軸と、ラチェットホイールと、爪部材と、アームと、接触体と、連結部と、を備える。連結部は、アームの先端部と接触体とを連結している。接触体には、孔が設けられている。連結部は、先端部に設けられ、第1の連結軸の軸方向と交差する方向に接触体と相対移動可能および接触体と相対回転可能に孔に挿入された第2の連結軸と、第1の連結軸の軸方向と交差する方向における孔と第2の連結軸との相対位置を調整可能に、孔に対する第2の連結軸の位置を固定する固定部と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、乗客コンベア用非常制動装置に関する。
従来、乗客コンベアには、二つのスプロケット間に掛け渡された駆動チェーンにたるみが発生した場合に、駆動チェーンが巻かれたスプロケットの回転を阻止する乗客コンベア用非常制動装置が設けられている。この種の乗客コンベア用非常制動装置として、例えば、スプロケットの回転軸に固定されたラチェットホイールと、ラチェットホイールの回転を阻止する爪部材と、連結軸を介して爪部材と連結されたアームと、アームの先端部に設けられ駆動チェーン上に載せされた接触体と、を備えるものがある。
特開2008−214086号公報
乗客コンベア用非常制動装置では、例えば、スプロケットの変更等により、駆動チェーンの軌道が変更された場合には、爪部材の位置を保持した状態で接触体の姿勢や位置を調整する必要がある。従来の乗客コンベア用非常制動装置では、接触体の姿勢や位置を調整する構造がアームに設けられていたため、アームが複雑化してしまうという問題がある。そこで、アームの複雑化を抑制しつつ、爪部材の位置を保持した状態で接触体の姿勢や位置を調整できる新規な構成が得られれば有益である。
実施形態の乗客コンベア用非常制動装置は、駆動源からの動力によって回転する第1のスプロケットと、前記第1のスプロケットと離間して設けられ踏段を駆動する第2のスプロケットと、前記第1のスプロケットと前記第2のスプロケットとに掛け渡された駆動チェーンと、を備えた乗客コンベア、に設けられる。前記乗客コンベア用非常制動装置は、第1の連結軸と、ラチェットホイールと、爪部材と、アームと、接触体と、連結部と、を備える。前記第1の連結軸は、前記第2のスプロケットの回転軸の軸方向に沿って設けられ、回転可能である。前記ラチェットホイールは、前記回転軸に固定されている。前記爪部材は、前記第1の連結軸に固定され、前記ラチェットホイールと離間した状態から前記第1の連結軸と一体に回転して前記ラチェットホイールと引っ掛かることにより前記ラチェットホイールの回転を阻止する。前記アームは、前記第1の連結軸から延び、前記第1の連結軸と一体に回転する。前記接触体は、前記駆動チェーン上に載せされている。前記連結部は、前記アームの先端部と前記接触体とを連結している。前記接触体には、孔が設けられている。前記連結部は、前記先端部に設けられ、前記第1の連結軸の軸方向と交差する方向に前記接触体と相対移動可能および前記接触体と相対回転可能に前記孔に挿入された第2の連結軸と、前記第1の連結軸の軸方向と交差する前記方向における前記孔と前記第2の連結軸との相対位置を調整可能に、前記孔に対する前記第2の連結軸の位置を固定する固定部と、を有する。
図1は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置が適用されたエスカレータの概略構成例を示す図である。 図2は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置の側面図である。 図3は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置の一部の正面図である。 図4は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における検出部の正面図である。 図5は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における検出部の一部の側面図である。 図6は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における接触体の側面図である。 図7は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における固定部のベースおよびベアリングの側面図である。 図8は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における固定部のベアリングの側面図である。
以下に、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態は例示であり、発明の範囲がそれらに限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
本実施形態では、無端状に連結された複数の踏段を周回(循環)移動させて動作する乗客コンベアの一例としてエスカレータ100を挙げて説明する。実施形態に係るエスカレータの非常制動装置1は、図1に示すように、エスカレータ100に設置される。エスカレータ100は、建造物(建築物ともいう)に設置されて、この建造物の一の階(以下、下階と記す)とこの下階よりも上方の他の階(以下、上階と記す)とに亘って乗客などを運搬する。非常制動装置1は、乗客コンベア用非常制動装置の一例である。
エスカレータ100は、主として、トラス構造フレーム110と、複数の踏段120と、欄干130と、を備える。トラス構造フレーム110の内部には、フレーム(図示省略)や、エスカレータ100の駆動機構が配設されている。
エスカレータ100の駆動機構100aは、主として、駆動源としてのモータ105と、減速機106と、駆動チェーン112と、駆動輪113と、従動輪114と、踏段チェーン115と、を備える。モータ105は、上階側に設けられている。モータ105の出力軸には、減速機106が取り付けられている。駆動チェーン112は、無端状に形成され、減速機106の小スプロケット111と駆動輪113の大スプロケット116とに亘って掛けられている。駆動チェーン112は、減速機106を介して伝達されたモータ105の駆動力によって、駆動輪113と減速機106の小スプロケット111との周りを循環走行することで、駆動輪113を回転させる。すなわち、駆動チェーン112は、減速機106を介して伝達されたモータ105の駆動力を駆動輪113に伝達する。小スプロケット111の回転軸117(図2)と大スプロケット116の回転軸118(図2)とは、平行である。また、大スプロケット116の径は、小スプロケット111の径よりも大きく、大スプロケット116の歯数は、小スプロケット111の歯数よりも多い。小スプロケット111は、第1のスプロケットの一例であり、大スプロケット116は、第2のスプロケットの一例である。
エスカレータ100は、駆動輪113と従動輪114との間に掛け渡された踏段チェーン115を駆動させることで、無端状に連結された複数の踏段120を周回移動させて動作する。
エスカレータ100が下降方向に稼動する場合、上方の乗り口(上階側乗降口101)において、複数の踏段120の中で進行方向に向けて隣接する踏段120同士が水平状でトラス構造フレーム110内から進出される。そして、上部遷移カーブにおいて、隣接する踏段120間の段差が拡大されて、複数の踏段120は階段状に遷移される。そして、中間傾倒部において、複数の踏段120は階段状で下降される。そして、下部遷移カーブにおいて、隣接する踏段120間の段差が縮小されて、複数の踏段120は水平状に遷移される。そして、下方の降り口(下階側乗降口102)において、複数の踏段120は再び水平状となってトラス構造フレーム110内に進入する。そして、複数の踏段120は、トラス構造フレーム110内に進入された後に上方に反転され、帰路側を水平状で上昇される。そして、複数の踏段120は再度反転されて、上階側乗降口101において、トラス構造フレーム110内から進出される。上昇方向に稼動するエスカレータ100では上記の逆の動作となる。このように、上階側乗降口101、下階側乗降口102において、踏段120は、利用者を乗せる上面の踏み面を水平状として、トラス構造フレーム110内から進出し、またはトラス構造フレーム110内へ進入する。
エスカレータ100は、複数の踏段120の進行方向における両脇に一対の欄干130を備える。欄干130は、主として、スカートガードパネル(図示省略)と、内デッキ131と、ガラス132と、手すりベルト133と、から構成されている。スカートガードパネルは、複数の踏段120の走行方向(エスカレータ100が稼働する下降方向および上昇方向)に対して直交する方向(幅方向)の両側において近接して、かつ、上階側乗降口101と下階側乗降口102との間に亘って設けられている。スカートガードパネルの上側には、内デッキ131が取り付けられている。内デッキ131の上側には、ガラス132が取り付けられている。ガラス132の外周に取り付けられた手すりレール(図示省略)には、手すりベルト133が移動可能に嵌め込まれている。エスカレータ100は、複数の踏段120の進行および進行方向に合わせて、欄干130の手すりベルト133が手すりベルト駆動チェーン(図示省略)によって周回移動するよう構成されている。
非常制動装置1は、エスカレータ100の駆動機構100aに設けられて、例えば、駆動チェーン112が所定量以上伸びた場合、すなわち駆動チェーン112にゆるみが生じた場合に、駆動輪113の回転を阻止することにより、踏段120の周回移動を阻止する。以下に、非常制動装置1を詳細に説明する。
図2は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置の側面図である。図3は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置の一部の正面図である。図4は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における検出部の正面図である。図5は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における検出部の一部の側面図である。図6は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における接触体の側面図である。図7は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における固定部のベースおよびベアリングの側面図である。図8は、実施形態に係る乗客コンベア用非常制動装置における固定部のベアリングの側面図である。
図2に示すように、非常制動装置1は、ラチェットホイール11と、爪部材12と、検出部13と、連結軸14と、を備える。
連結軸14は、大スプロケット116の回転軸118の軸方向に沿って設けられている。換言すると、連結軸14は、大スプロケット116の回転軸118と平行に設けられている。連結軸14は、支持部材142を介してトラス構造フレーム110の一対の梁部材141に回転可能に支持されている。連結軸14は、第1の連結軸の一例である。
ラチェットホイール11は、大スプロケット116の回転軸118に固定され、大スプロケット116と一体に回転する。ラチェットホイール11は、大スプロケット116と間隔を空けて配置されている。
爪部材12は、連結軸14におけるラチェットホイール11に対向する部分に固定されている。爪部材12は、連結軸14から連結軸14の径方向外方に延びている。爪部材12は、ラチェットホイール11と離間した状態で設けられている。爪部材12は、ラチェットホイール11と離間した状態(待機位置、初期位置)から連結軸14と一体にラチェットホイール11に向かう方向に回転してラチェットホイール11と引っ掛かることによりラチェットホイール11の回転を阻止する。これにより、大スプロケット116の回転が阻止される。
図2,3に示すように、検出部13は、アーム15と、接触体16と、連結部17と、を備えている。検出部13は、連結軸14における駆動チェーン112と対向する部分に設けられている。
アーム15は、連結軸14における駆動チェーン112と対向する部分に固定されている。すなわち、アーム15は、爪部材12と間隔を空けた状態で連結軸14に固定されている。アーム15は、連結軸14から連結軸14の径方向外方に延びている。アーム15の先端部15aには、連結部17を介して接触体16が連結されている。アーム15は、連結軸14と一体に回転する。アーム15は、単一の部品(部材)によって構成されている。
接触体16は、駆動チェーン112上に載せされている。接触体16は、自重により駆動チェーン112を下方に押す。駆動チェーン112は、接触体16に対して摺動する。接触体16は、駆動チェーン112の振れを止める(抑制する)振れ止め部材を兼ねる。接触体16は、振れ抑制部材やシューとも称される。
図4〜6に示すように、詳細には、接触体16は、ベース部材20と、接触部材21と、を有する。ベース部材20は、壁20a,20bを有する。壁20aは、連結軸14の軸方向と直交する方向に広がっている。壁20bは、壁20aにおける駆動チェーン112側の端部から連結軸14の軸方向に延びて、駆動チェーン112の上方に位置する。ベース部材20は、例えば金属材料によって構成されている。
接触部材21は、壁20bの下面に固定されて、駆動チェーン112の外周部に載せられている。すなわち、接触部材21は、駆動チェーン112の外周部に接触している。
また、図6に示すように、接触体16には、孔16cが設けられている。具体的には、壁20aに、孔16cが設けられている。孔16cは、壁20aの厚さ方向、すなわち連結軸14の軸方向に壁20aを貫通している。また、孔16cは、連結軸14か離れる方向に凸の弧状の長孔である。孔16cは、中心C3回りの円弧状である。すなわち、中心C3は、円弧の中心である。孔16cの長手方向は、連結軸14の軸方向と交差(一例として直交)する。孔16cの中心16caと中心C3との間の距離は、連結軸14の回転中心C1と連結部17における連結軸18の回転中心C2との間の距離と同じである。中心C3と回転中心C1とが一致するように、接触体16をアーム15に取り付け可能である。この場合は、孔16cは、回転中心C1を中心とした円弧状ということができる。回転中心C1,C2は、中心線とも称される。なお、孔16cの形状は、上記に限定されない。例えば、孔16cは、直線状の長孔等であってもよい。
また、接触体16には、二つの雌ネジ部16bが設けられている。具体的には、壁20aに、二つの雌ネジ部16bが設けられている。二つの雌ネジ部16bの間に孔16cが位置している。
図4,5に示すように、連結部17は、アーム15の先端部15aと接触体16とを連結している。連結部17は、連結軸18と、固定部19と、を有している。連結軸18は、第2の連結軸の一例である。
図4に示されるように、連結軸18は、アーム15の先端部15aに設けられている。連結軸18は、接触体16と相対移動可能および接触体16と相対回転可能に孔16cに挿入されている。詳細には、連結軸18は、連結軸14の軸方向と交差する方向に接触体16と相対移動可能に孔16cに挿入されている。具体的には、連結軸18は、孔16cの長手方向(孔16cの弧状に沿った方向)に沿って接触体16と相対移動可能に孔16cに挿入されている。
固定部19は、孔16cと連結軸18との相対位置を調整可能に、孔16cに対する連結軸18の位置を固定している。詳細には、固定部19は、連結軸14の軸方向と交差する方向における孔16cと連結軸18との相対位置を調整可能に、孔16cに対する連結軸18の位置を固定している。具体的には、固定部19は、孔16cの長手方向における孔16cと連結軸18との相対位置を調整可能に、孔16cの長手方向における孔16cに対する連結軸18の位置を固定している。
図4,5に示すように、詳細には、固定部19は、板状のベース31と、ベアリング32と、二つの結合具33と、を有している。
図7に示すように、ベース31には、ベアリング32用の孔31aと、結合具33の二つの孔31bとが、設けられている。孔31aは、ベース31の厚さ方向、すなわち連結軸14の軸方向にベース31を貫通している。孔31aには、ベアリング32が入れられている。孔31bは、ベース31の厚さ方向、すなわち連結軸14の軸方向にベース31を貫通している。孔31bは、孔16cに沿った弧状(円弧状)に形成されている。二つの孔31bcの間に孔31aが位置している。孔31bには、結合具33が入れられている。
図5に示す結合具33は、結合具33は、ボルトやネジ等の雄ネジ部材である。結合具33は、ベース31の孔31bに入れられた状態で接触体16の雌ネジ部16bと結合している。これにより、ベース31と接触体16の壁20aとが重ねられた状態で、ベース31と接触体16とが、二つの結合具33によって固定されている。また、結合具33は、雌ネジ部16bと結合していない状態では、孔31bの長手方向(孔16cの弧状に沿った方向)に沿ってベース31と相対移動可能である。
図8に示すように、ベアリング32は、筒部32aと、筒部32aの端部から張り出したフランジ部32bと、を有する。筒部32aには、連結軸18が入れられている。筒部32aは、連結軸18をベース31に対して相対回転可能に支持している。ベアリング32は、筒部32aがベース31の孔31aに入れられ、フランジ部32bがベース31に重ねられた状態で、ベース31に取り付けられている。ベアリング32は、例えば、オイレスベアリングである。なお、ベアリング32は、他の種類のベアリングであってもよい。
以上の構成の非常制動装置1では、駆動チェーン112が初期状態から伸びると、接触体16が駆動チェーン112を押しながら下方に移動する。これにより、アーム15が連結軸14を中心として一方向(図2では、時計回り)に回転する。これにより、爪部材12がアーム15と一体の一方向に回転し、ラチェットホイール11に近づく。すなわち、検出部13は、駆動チェーン112の伸びを検出する。そして、駆動チェーン112が所定量以上伸びた場合、すなわち、検出部13が駆動チェーン112のゆるみ(異常)を検出した場合には、爪部材12がラチェットホイール11に引っ掛かりラチェットホイール11の回転を阻止する。これにより、大スプロケット116の回転が阻止され、ひいては、踏段120の周回移動が阻止される。
ここで、駆動機構100aは、例えば仕様が変更される場合がある。例えば、小スプロケット111や大スプロケット116が径の異なるものに交換されることがある。この場合には、駆動チェーン112の軌道が変わるため、非常制動装置1の接触体16が駆動チェーン112に適正に接触するように、連結軸14に対する接触体16の姿勢や位置を調整する必要がある。このとき、ラチェットホイール11に対する爪部材12の位置を保持することにより、非常制動装置1の所定の応答性が確保される、このため、爪部材12の位置(待機位置)を保持した状態で接触体16の姿勢や位置を調整する必要がある。
接触体16の姿勢や位置の調整では、まず、作業員は、結合具33を雌ネジ部16bから外す。次に、作業員は、接触体16が駆動チェーン112に適正に接触するように、連結軸14に対する接触体16の姿勢や位置を調整する。このとき、連結軸18が孔16cに対して相対移動されうる。そして、作業員は、結合具33を雌ネジ部16bに結合させる。このとき、孔31bが弧状の長孔なので、ベース31(連結軸18)と接触体16との相対姿勢を調整可能である。
以上のように、本実施形態では、非常制動装置1は、モータ105(駆動源)からの動力によって回転する小スプロケット111(第1のスプロケット)と、小スプロケット111と離間して設けられ踏段120を駆動する大スプロケット116(第2のスプロケット)と、小スプロケット111(第1のスプロケット)と大スプロケット116とに掛け渡された駆動チェーン112と、を備えたエスカレータ100(乗客コンベア)に設けられる。非常制動装置1は、大スプロケット116の回転軸118の軸方向に沿って設けられ、回転可能な連結軸14(第1の連結軸)と、回転軸118に固定されたラチェットホイール1111と、連結軸14に固定され、ラチェットホイール11と離間した状態から連結軸14と一体に回転してラチェットホイール11と引っ掛かることによりラチェットホイール11の回転を阻止する爪部材12と、連結軸14から延び、連結軸14と一体に回転するアーム15と、駆動チェーン112上に載せされた接触体16と、アーム15の先端部15aと接触体16とを連結した連結部17と、を備える。接触体16には、孔16cが設けられている。連結部17は、先端部15aに設けられ、連結軸14の軸方向と交差する方向(孔16cの長手方向)に接触体16と相対移動可能および接触体16と相対回転可能に孔16cに挿入された連結軸18(第2の連結軸)と、連結軸14の軸方向と交差する方向(孔16cの長手方向)における孔16cと連結軸18との相対位置を調整可能に、孔16cに対する連結軸18の位置を固定する固定部19と、を有する。
このような構成によれば、アーム15を複数(例えば二つ)の部品(部材)に分割する必要がないのでアーム15の複雑化を抑制しつつ、爪部材12の位置を保持した状態で接触体16の姿勢や位置を調整することができる。また、本実施形態では、アーム15の厚さ(連結軸14の軸方向に沿った厚さ)を厚くする必要がない。
ここで、非常制動装置1では、検出部13の検出精度の向上が求められる。検出部13の検出精度は、アーム15の先端部15aに作用する連結軸14回りの回転モーメントが大きい程向上しやすい。これに対して、本実施形態では、アーム15の先端部に接触体16の姿勢や位置を調整する構造としての連結部17(固定部19)が設けられているので、アームの中間部に摺動体の姿勢や位置を調整する構造が設けた構成に比べて、検出部13の検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、孔16cは、連結軸14から離れる方向に凸の弧状である。
このような構成によれば、孔16cの長手方向に沿って接触体16と連結軸18とを相対移動させることができる。
また、本実施形態では、連結部17は、連結軸18を回転可能に支持したベアリング32を有する。
このような構成によれば、連結軸18の摩耗を抑制することができる。
上記実施形態によれば、アーム15の複雑化を抑制しつつ、爪部材12の位置を保持した状態で接触体16の姿勢や位置を調整できる新規な構成を得ることができる。
なお、上記実施形態では、無端状に連結された複数の踏段120が周回移動するよう動作する乗客コンベアの一例としてエスカレータ100を挙げて説明したが、本実施形態は、エスカレータ100に限らず、動く歩道など他のタイプの乗客コンベアにも同様に適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態や変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…非常制動装置(乗客コンベア用非常制動装置)、11…ラチェットホイール、12…爪部材、14…連結軸(第1の連結軸)、15…アーム、15a…先端部、16…接触体、16c…孔、17…連結部、18…連結軸(第2の連結軸)、19…固定部、32…ベアリング、105…モータ(駆動源)、111…小スプロケット(第1のスプロケット)、112…駆動チェーン、116…大スプロケット(第2のスプロケット)、118…回転軸。

Claims (3)

  1. 駆動源からの動力によって回転する第1のスプロケットと、前記第1のスプロケットと離間して設けられ踏段を駆動する第2のスプロケットと、前記第1のスプロケットと前記第2のスプロケットとに掛け渡された駆動チェーンと、を備えた乗客コンベア、に設けられる、乗客コンベア用非常制動装置であって、
    前記第2のスプロケットの回転軸の軸方向に沿って設けられ、回転可能な第1の連結軸と、
    前記回転軸に固定されたラチェットホイールと、
    前記第1の連結軸に固定され、前記ラチェットホイールと離間した状態から前記第1の連結軸と一体に回転して前記ラチェットホイールと引っ掛かることにより前記ラチェットホイールの回転を阻止する爪部材と、
    前記第1の連結軸から延び、前記第1の連結軸と一体に回転するアームと、
    前記駆動チェーン上に載せされた接触体と、
    前記アームの先端部と前記接触体とを連結した連結部と、
    を備え、
    前記接触体には、孔が設けられ、
    前記連結部は、前記先端部に設けられ、前記第1の連結軸の軸方向と交差する方向に前記接触体と相対移動可能および前記接触体と相対回転可能に前記孔に挿入された第2の連結軸と、前記第1の連結軸の軸方向と交差する前記方向における記孔と前記第2の連結軸との相対位置を調整可能に、前記孔に対する前記第2の連結軸の位置を固定する固定部と、を有した、乗客コンベア用非常制動装置。
  2. 前記孔は、前記第1の連結軸から離れる方向に凸の弧状である、請求項1に記載の乗客コンベア用非常制動装置。
  3. 前記連結部は、前記第2の連結軸を回転可能に支持したベアリングを有した、請求項1または2に記載の乗客コンベア用非常制動装置。
JP2019216926A 2019-11-29 2019-11-29 乗客コンベア用非常制動装置 Active JP6818856B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019216926A JP6818856B1 (ja) 2019-11-29 2019-11-29 乗客コンベア用非常制動装置
CN202022741462.2U CN214141179U (zh) 2019-11-29 2020-11-24 乘客输送机用紧急制动装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019216926A JP6818856B1 (ja) 2019-11-29 2019-11-29 乗客コンベア用非常制動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6818856B1 true JP6818856B1 (ja) 2021-01-20
JP2021084789A JP2021084789A (ja) 2021-06-03

Family

ID=74164733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019216926A Active JP6818856B1 (ja) 2019-11-29 2019-11-29 乗客コンベア用非常制動装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6818856B1 (ja)
CN (1) CN214141179U (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2552745B2 (ja) * 1990-01-16 1996-11-13 三菱電機株式会社 曲線エスカレーター
JP2006143424A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベアの非常制動装置
JP2008214086A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Toshiba Elevator Co Ltd 乗客コンベアの非常制動装置
JP2011219206A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 乗客コンベアの軸***置調整用装置及びそれを用いた乗客コンベアの手摺駆動主軸の脱着方法
JP5871735B2 (ja) * 2012-07-04 2016-03-01 株式会社日立ビルシステム 移動手摺り劣化診断装置
JP2016222424A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 三菱電機株式会社 乗客コンベアの非常制動装置
JP6797080B2 (ja) * 2017-06-06 2020-12-09 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 乗客コンベヤ用安全装置、及び乗客コンベヤ用安全装置の点検方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021084789A (ja) 2021-06-03
CN214141179U (zh) 2021-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2191153C2 (ru) Транспортер для перемещения людей
KR20130064137A (ko) 이동가능한 측면 패널 부재들을 갖는 승객 수송기
CN107580584B (zh) 包括悬臂的用于人员输送机的踏板元件
JP5950809B2 (ja) 乗客コンベア
JP5648060B2 (ja) 移動可能な側面パネル部材を備えた乗客コンベア
US9499376B2 (en) Turnaround mechanism for passenger conveyors
JP6818856B1 (ja) 乗客コンベア用非常制動装置
US8739957B2 (en) Acceleration and deceleration device and acceleration and deceleration escalator including the same
KR102067754B1 (ko) 승객 컨베이어
KR100214868B1 (ko) 승객용콘베이어의 가이드기구
JP2011190067A (ja) 固定忘れによる脱落防止用踏段
KR100402812B1 (ko) 승객 운송 장치
JP2006327811A (ja) 乗客コンベアの移動手摺速度検出装置
JP2008184237A (ja) マンコンベア
JP2006069800A (ja) 乗客コンベア
JP2020093915A (ja) 踏段とそれを用いた乗客コンベア
WO2006064675A1 (ja) 中間加速型エスカレータ
JP2008156080A (ja) 乗客コンベア
JP2001316066A (ja) 乗客搬送コンベア装置
JP5783820B2 (ja) マンコンベアおよびその踏み段ガイド装置並びにその運転方法
JP6617899B1 (ja) 乗客コンベア及びその組み立て方法
JP6567630B2 (ja) 乗客コンベアの踏段
JP6441442B1 (ja) 乗客コンベアの製造方法
JP7004406B1 (ja) レバー支持構造
JP2007084308A (ja) 乗客コンベア

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6818856

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150