JP6809609B2 - デュアルバンド対応アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信に用いられるアンテナ装置に関し、特に高周波信号における低域周波数と高域周波数で動作するデュアルバンド対応のアンテナ装置に関する。
従来のデュアルバンド対応のアンテナ装置としては、例えば2つの放射導体のそれぞれの間にキャパシタおよびインダクタをそれぞれ設けた放射器の構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1におけるアンテナ装置においては、放射器の動作周波数に応じて2つの放射導体を用いてループアンテナモードおよびモノポールアンテナモードのいずれかのモードで動作させることにより、デュアルバンド対応の動作を実現している。
図18は、特許文献1に開示されたアンテナ装置の構成を示す図である。特許文献1のアンテナ装置は、放射器100が2つの放射導体101、102と、インダクタ103と、キャパシタ104とにより構成されている。第1の放射導体101は、角ばったU字形状であり、2つの端部を有している。第1の放射導体101の一端にはインダクタ103が接続され、他端にはキャパシタ104が接続されている。一方、第2の放射導体102は、同様に、角ばったU字形状であり、2つの端部を有している。第2の放射導体102の一端にはインダクタ103が接続され、他端にはキャパシタ104が接続されている。特許文献1に開示されたアンテナ装置は、放射器100が第1の放射導体101と、インダクタ103と、第2の放射導体102と、キャパシタ104と、がループ状に接続された構成である。
図18に示す従来のアンテナ装置においては、低域周波数と高域周波数の高周波信号の信号源105が給電点P1で第1の放射導体101におけるコーナー部分に接続されている(図18参照)。また、信号源105は、放射器100に近接して設けられた接地導体106に対して接続点P2において接続されている。
国際公開第2012/124247号パンフレット
図18に示す従来のアンテナ装置においては、低域周波数で放射器100を励振したとき、ループ状に電気的に接続された2つの放射導体101、102にインダクタ103およびキャパシタ104を介して電流が流れて、放射器100がループアンテナモードで動作する。このときの放射導体101、102に流れる電流の開放端としては、接地導体106に近接した第2の放射導体102の位置となる。一方、高域周波数で放射器100を励振したとき、第1の放射導体101と第2の放射導体102との間のインダクタ103には殆ど電流が流れず、キャパシタ104を介して第2の放射導体102に流れて、モノポールアンテナモードとなる。このときの第2の放射導体102に流れる電流の開放端はやはり第2の放射導体102の位置となる。
図18に示すアンテナ装置の構成においては、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されており、どちらかの周波数帯域のアンテナ効率を最適化した場合、もう一方の周波数帯域の効率が劣化するという問題があった。
本発明は、低域周波数および高域周波数のいずれの共振動作においても高いアンテナ性能を有するデュアルバンド対応アンテナ装置の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る一態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、
低域周波数および高域周波数の信号を出力する給電源、
前記給電源からの低域周波数および高域周波数の信号が供給され、主として低域周波数の信号経路となる第1分岐給電電極と、主として高域周波数の信号経路となる第2分岐給電電極とに分岐された給電電極、
長手方向を有する矩形形状を有し、前記第1分岐給電電極が電気的に接続される低域周波数給電点と、前記第2分岐給電電極が電気的に接続される高域周波数給電点とを有する放射電極、
前記給電電極に設けられ、前記給電電極における低域周波数の信号経路を形成するインダクタ素子、および
前記給電電極に設けられ、前記給電電極における高域周波数の信号経路を形成するキャパシタ素子、を備え、
前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成され、または前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されるよう構成されている。
本発明によれば、低域周波数および高域周波数のいずれの共振動作においても高いアンテナ性能を有するデュアルバンド対応アンテナ装置を提供することができる。
本発明に係る実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を示す図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置に関して、シミュレーション実験において用いた具体的な構成例を示す図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置におけるシミュレーション実験の結果を示す周波数特性図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置において、低域周波数または高域周波数の信号によるシミュレーション実験により得られた結果を示す図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成に対する比較例を示す構成図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と比較例において、高域周波数の周波数で励起したときの電流密度を示すコンター図 比較例に関して行ったシミュレーション実験の結果を示す周波数特性図 実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の変形例を示す図 本発明に係る実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 本発明に係る実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図 従来のアンテナ装置の構成を示す図
先ず始めに、本発明に係るデュアルバンド対応アンテナ装置における各種態様の構成について記載する。
本発明に係る第1の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、
低域周波数および高域周波数の信号を出力する給電源、
前記給電源からの低域周波数および高域周波数の信号が供給され、主として低域周波数の信号経路となる第1分岐給電電極と、主として高域周波数の信号経路となる第2分岐給電電極とに分岐された給電電極、
長手方向を有する矩形形状を有し、前記第1分岐給電電極が電気的に接続される低域周波数給電点と、前記第2分岐給電電極が電気的に接続される高域周波数給電点とを有する放射電極、
前記給電電極に設けられ、前記給電電極における低域周波数の信号経路を形成するインダクタ素子、および
前記給電電極に設けられ、前記給電電極における高域周波数の信号経路を形成するキャパシタ素子、を備え、
前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成され、または前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されるよう構成されている。
上記のように構成された第1の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、低域周波数帯および高域周波数帯の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる。
本発明に係る第2の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1の態様の前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の端部近傍に形成されて前記給電源からの低域周波数の信号が供給され、前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されて前記給電源からの高域周波数の信号が供給されるよう構成されてもよい。
本発明に係る第3の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1の態様の前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に直交する方向に延びる辺に形成されて前記給電源からの低域周波数の信号が供給され、前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されて前記給電源からの高域周波数の信号が供給されるよう構成されてもよい。
本発明に係る第4の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第3の態様におけるいずれかの態様において、前記インダクタ素子が、前記給電源から前記第1分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記低域周波数給電点までの経路に設けられてもよい。
本発明に係る第5の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第4の態様におけるいずれかの態様において、前記キャパシタ素子が、前記給電源から前記第2分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記高域周波数給電点までの経路に設けられてもよい。
本発明に係る第6の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第5の態様において、前記給電源から前記第2分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記高域周波数給電点までの経路において、少なくとも2つのキャパシタ素子を設けてもよい。
本発明に係る第7の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第6の態様におけるいずれかの態様において、前記給電源が接続された接地電極を更に備え、
前記放射電極は、長手方向を有する矩形形状を有すると共に、接地電極側に突出する凸形状が形成され、前記高域周波数給電点が前記凸形状の中央部に配置されて前記第2分岐給電電極が電気的に接続され、高域周波数帯の信号により励起したとき前記凸形状に対向する長手方向に延びる長辺が開放端側となるよう構成されてもよい。
本発明に係る第8の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第7の態様におけるいずれかの態様において、前記給電電極が、前記給電源からの低域周波数および高域周波数の信号が供給され、前記第1分岐給電電極と前記第2分岐給電電極とに分岐された共通給電電極を有し、前記第1分岐給電電極に前記インダクタ素子が電気的に接続され、前記第2分岐給電電極に前記キャパシタ素子が電気的に接続された構成としてもよい。
本発明に係る第9の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第8の態様におけるいずれかの態様において、前記インダクタ素子がインダクタンスを有する導電体パターンで構成されてもよい。
本発明に係る第10の態様のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前記の第1から第9の態様におけるいずれかの態様において、前記キャパシタ素子がキャパシタンスを有する導電体パターンで構成されてもよい。
以下、本発明に係るデュアルバンド対応アンテナ装置について、各種構成を示す複数の実施の形態を用いて図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明するデュアルバンド対応アンテナ装置として、2.4GHz帯/5GHz帯の周波数を低域/高域の共振周波数として動作するアンテナ装置の構成について説明するが、本発明はこの周波数帯域に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置は、誘電体材料などで構成された基体1の上に電極パターン(2、3、4)が形成され、各種調整素子(5、6、7)が設けられた構成である。
実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、矩形状の放射電極2と、2つに分岐した給電電極3と、接地された接地電極4とが同一平面上に形成されている。放射電極2は、略長方形形状を有しており、放射電極2の長手方向に延びる一辺(図1においては下側の長辺)2aに対して、給電電極3の第1分岐給電電極3aおよび第2分岐給電電極3bが電気的に接続されている。放射電極2は接地電極4に対して所定距離(例えば、数ミリメートル)だけ離れた位置に配設されている。放射電極2において、給電電極3が電気的に接続される長辺2aは、接地電極4に対向した近位にある長辺である。なお、本明細書において、電気的に接続するとは、直接的に接触して接続される場合だけではなく、キャパシタ素子、インダクタ素子などの電気的要素を介して接続される場合も含まれる。
給電電極3は、放射電極2における接地電極4に対向する長辺2aに電気的に接続される第1分岐給電電極3aおよび第2分岐給電電極3b、並びに共通給電電極3cを含む。共通給電電極3cの一端が給電源8に接続されており、共通給電電極3cの他端が2つに分岐された第1分岐給電電極3aおよび第2分岐給電電極3bに連続的に繋がっている。図1においては、第1分岐給電電極3aと放射電極2との接続点を符号「A」にて示し、第2分岐給電電極3bと放射電極2との接続点を符号「B」にて示す。また、給電電極3において2つ分岐する分岐点を符号「C」にて示す。
接続点Aの位置は、放射電極2における長辺2aの一方の端部近傍である。本明細書等において「端部近傍」とは、放射電極2における長手方向の端部から、放射電極2の長辺2aの長さの20%以内の位置をいう。一方、接続点Bの位置は、放射電極2における長辺2aの中央部の位置である。接続点Aの位置が、低域周波数の信号が供給される低域周波数給電点となる。一方、接続点Bの位置が、高域周波数の信号が供給される高域周波数給電点となる。本明細書等において「中央部」とは放射電極2のある一辺の中央から、その辺の長さの±10%以内の位置をいう。
共通給電電極3cと第1分岐給電電極3aが第1調整素子5を介して電気的に接続されている。第1調整素子5は、インダクタンスを有するインダクタ素子(インダクタチップ)が用いられている。一方、共通給電電極3cと第2分岐給電電極3bとの間には第2調整素子6が設けられており、共通給電電極3cと第2分岐給電電極3bが第2調整素子6を介して電気的に接続されている。また、第2分岐給電電極3bは、第3調整素子7を介して放射電極2に接続されている。第2調整素子6および第3調整素子7としては、キャパシタンスを有するキャパシタ素子(キャパシタチップ)が用いられている。
第2調整素子6は、分岐点Cに設けられている。また、第3調整素子7は、接続点Bに接続されている。第1調整素子5は、共通給電電極3cと第1分岐給電電極3aとの接続点に設けられているが、分岐点Cの位置からは離れており、第1調整素子5と第2調整素子6とは共通給電電極3cを介して接続されている。
上記のように、第1調整素子5は、給電源8から共通給電電極3cと第1分岐給電電極3aとを介して放射電極2に続く第1電流経路X(低域周波数給電経路)に設けられている。一方、第2調整素子6および第3調整素子7は、給電源8から共通給電電極3cと第2分岐給電電極3bとを介して放射電極2に続く第2電流経路Y(高域周波数給電経路)に設けられている。
実施の形態1の構成においては、第2調整素子6および第3調整素子7を第2電流経路Y(高域周波数給電経路)において直列接続した構成を有している。このため、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置は、共振動作において微細な調整が可能な構成となる。
上記のように、給電源8の一端は、給電電極3に対して低域周波数/高域周波数の信号を供給して放射電極2を励振させるように電気的に接続されており、給電源8の他端は、接地電極4に電気的に接続されている。
[デュアルバンド対応アンテナ装置における励振動作]
先ず始めに、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置において、給電源8が低域周波数、例えば2.4GHz帯の周波数の信号を給電電極3に供給することにより、当該アンテナ装置における放射電極2の励振動作について説明する。この励振動作において、給電源8からの電流は、例えば、分岐点Cを通り、低インピーダンスのインダクタ素子である第1調整素子5を介して第1分岐給電電極3aを通り放射電極2の接続点(低域周波数給電点A)に供給される。即ち、低域周波数の信号が給電電極3に供給されると、第1電流経路X(低域周波数給電経路)を通って放射電極2の低域周波数給電点Aに供給される。低域周波数の信号が給電電極3に供給されると、分岐点Cには高インピーダンスのキャパシタ素子である第2調整素子6が設けられているため、給電源8からの電流は第2電流経路Y(高域周波数給電経路)に殆ど流れず、主として第1電流経路X(低域周波数給電経路)に流れて、放射電極2の低域周波数給電点Aに供給される。
放射電極2における長手方向の端部の位置である低域周波数給電点Aに電流が供給されると、電流が放射電極2における一方の端部から長手方向に沿って、反対側の他方の端部に向かって流れ、放射電極2から低域周波数の電波が放射される。この結果、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、放射電極2における長手方向における一方の短辺側端部が給電側端部となり、他方の短辺側端部が開放端側となり、モノポールアンテナが構成される。
次に、給電源8が高域周波数、例えば5GHz帯の周波数の信号を給電電極3に供給することにより、当該アンテナ装置における放射電極2の励振動作について説明する。この励振動作において、給電源8からの電流は、分岐点Cを通り、低インピーダンスとなるキャパシタ素子である第2調整素子6、第2分岐給電電極3bおよび第3調整素子7を介して、放射電極2との接続点(高域周波数給電点B)に供給される。即ち、高域周波数の信号が給電電極3に供給されると、第2電流経路Y(高域周波数給電経路)を通って放射電極2の高域周波数給電点Bに供給される。このとき、分岐点Cに近接して、高インピーダンスとなるインダクタ素子である第1調整素子5が設けられているため、給電源8からの電流は第1電流経路X(低域周波数給電経路)に殆ど流れず、主として第2電流経路Y(高域周波数給電経路)に流れて、放射電極2の高域周波数給電点Bに供給される。
放射電極2における長手方向に延びる長辺2aの中央部の位置である高域周波数給電点Bに電流が供給されると、電流が放射電極2における一方の長辺(2a)側から短手方向(図1における上側方向)に沿って流れる。このように、放射電極2における電流は、反対側となる他方の長辺(2b)側に向かって流れていき、高域周波数の電波が放射電極2からリターン損失なく放射される。この結果、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、放射電極2における長手方向における一方の長辺(2a)側端部が給電側領域となり、他方の長辺(2b)側端部が開放端側となり、モノポールアンテナが構成される。
図2は、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置に関して、シミュレーション実験において用いた具体的な構成例を示す図である。図2に示すように、放射電極2は、長手方向の長さが10.5mm、短手方向の長さが4.5mmである。放射電極2において第2分岐給電電極3bが電気的に接続される高域周波数給電点Bの位置は、その長辺2aにおける中央部であり、放射電極2の長手方向の端部(図2の左端)から5.0mmの位置である。放射電極2において第2分岐給電電極3bが接続されていない長辺2bから、接地電極4の近位までの距離が9.0mmであり、接地電極4の遠位までの距離が40.0mmであった。また、接地電極4は、縦横が31.0mm×20.0mmの長方形形状であった。
また、シミュレーション実験において用いた周波数帯域は、ワイヤレスLANであるWLANの2.4GHz帯(2.4〜2.484GHz)および5GHz帯(5.15〜5.85GHz)である。インダクタ素子である第1調整素子5としては、2.4nHのインダクタチップを用いた。キャパシタ素子である第2調整素子6および第3調整素子7としては、それぞれ0.4pFのキャパシタチップを用いた。
図3は、上記のように構成された実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置に関して行ったシミュレーション実験の結果を示す周波数特性図である。図3の周波数特性図において、縦軸がリターンロスを示し、横軸が周波数を示している。図3の周波数特性図に示すように、低域周波数(2.4GHz帯)および高域周波数(5GHz帯)の2つの周波数帯域の共振動作において、リターンロスが極めて少ない、効率の高い放射が行われていることが理解できる。
図4の(a)は、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置において、低域周波数(2.4GHz帯)の信号により励振したときの電流の流れ方に関するシミュレーション実験により得られた結果を示す図である。また、図4の(b)は、高域周波数(5GHz帯)の信号により励振したときの電流の流れ方に関するシミュレーション実験により得られた結果を示す図である。図4においては、電極パターンに流れる電流の大きさをカラー色の矢印で示された結果を白黒の無彩色にて示しているため、電流の大きさについては判別が容易ではないが、発明者らの実験結果からは明らかに、低域周波数(2.4GHz帯)の信号が流れる経路(第1電流経路X:図4の(a)参照)と、高域周波数(5GHz帯)の信号が流れる経路(第2電流経路Y:図4の(b)参照)が異なっていることが理解できる。
即ち、低域周波数(2.4GHz帯)の信号により励振しているとき、給電源8からの電流は第2電流経路Y(高域周波数給電経路)に殆ど流れず、主として第1電流経路X(低域周波数給電経路)に流れて、放射電極2の低域周波数給電点Aに供給される。一方、高域周波数(5GHz帯)の信号により励振しているとき、給電源8からの電流は第1電流経路X(低域周波数給電経路)に殆ど流れず、主として第2電流経路Y(高域周波数給電経路)に流れて、放射電極2の高域周波数給電点Bに供給される。
また、低域周波数(2.4GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2においては、電流が一方の短辺(2c)領域から他方の短辺(2d)領域に向かって流れている(図4の(a)における矢印L参照)。そして、放射電極2の他方の短辺(2d)領域においては電流が消散して、その他方の短辺2dが開放端側となっている。一方、高域周波数(5GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2において、電流が一方の長辺2aの中央部から他方の長辺(2b)領域に向かって流れている(図4の(b)における矢印H参照)。そして、他方の長辺(2b)領域において電流が消散して、その他方の長辺2bが開放端側となっている。
上記のように、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、矩形状の単一構成の放射電極2において、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。また、実施の形態1の構成においては、2つのキャパシタ素子(第2調整素子6および第3調整素子7)を高域周波数給電経路Yにおいて直列接続する構成を有しているため、高域周波数の共振動作において微細な調整を行うことが可能な構成である。実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有するデュアルバンド対応のアンテナ装置であり、低域周波数および高域周波数のいずれの共振動作においても高いアンテナ効率を有し、広帯域化を実現することができる構成である。
[比較例]
図5は、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成に対する比較例を示す構成図である。発明者は、この比較例の構成においてシミュレーション実験を行った。この比較例の構成において、第2分岐給電電極3bが放射電極2に電気的に接続される高域周波数給電点Bの位置は、その長辺2aの中央部ではなく、放射電極2の長手方向の端部(図5の左端)から7.5mmの位置である。即ち、この比較例においては、放射電極2の長辺2aの中央から約20%を越えて片側に偏った位置に高域周波数給電点Bが設けられた構成である。比較例において、第2分岐給電電極3bを除く、それ以外の電極パターン(2、3a、3c、4)の構成は同じである。なお、インダクタ素子である第1調整素子5としては、2.4nHのインダクタチップを用い、キャパシタ素子である第2調整素子6および第3調整素子7としては、0.6pFのキャパシタチップをそれぞれ用いた。
図6は、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成(図6の(a))と、比較例の構成(図6の(b))において、高域周波数(5GHz帯)の周波数で励起したときの電流密度を示したコンター図である。図6の(a)に示すように、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、放射電極2の長辺2aの中央部に高域周波数給電点Bが設けられているため、電流が一方の長辺2aの中央部から他方の長辺2bに向かって流れていき、その長辺2b上に電流の節(開放端)が存在する状態となっている。即ち、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、放射電極2の他方の長辺2bが開放端側となっていることを確認することができる。
一方、図6の(b)に示す比較例の構成においては、高域周波数給電点Bが放射電極2の長辺2aの中央から20%以上偏った位置に設けられている。このため、電流が一方の長辺2aにおける偏った位置から他方の長辺2bに向かって流れる。この結果、放射電極2の他方の長辺2b領域の両側に電流の節が分かれて存在している。このため、比較例の構成においては、放射電極2の他方の長辺2b領域において互いに向かい合う方向の電流が流れて(図6の(b)の矢印参照)打ち消し合い、アンテナ性能を劣化させている。
図7は、上記のように構成された比較例に関して行ったシミュレーション実験の結果を示す周波数特性図である。図7の周波数特性図において、縦軸がリターンロスを示し、横軸が周波数を示している。前述の図3に示した実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置に関する周波数特性図と比較すると、特に高域周波数(5GHz帯)において、リターンロスが大きくなっており、効率の劣化を確認することができる。
発明者の実験では、高域周波数帯域の周波数により励起する場合においては、高域周波数給電点Bの位置を放射電極2の長辺2aの中央部に設けることにより、所望の高いアンテナ効率を示した。
図8は、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置の変形例を示す図である。図8に示すデュアルバンド対応アンテナ装置は、図1に示したデュアルバンド対応アンテナ装置の構成と実質的に同じであるが、給電電極3Aが第1分岐給電電極3Aaおよび第2分岐給電電極3Abにより構成されている点で異なる。図8に示すデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、第1分岐給電電極3Aaの一端に給電源8が接続され、第1分岐給電電極3Aaの他端がインダクタ素子である第1調整素子5を介して放射電極2の低域周波数給電点Aに接続されている。放射電極2の低域周波数給電点Aは、図1に示した構成と同様に、放射電極2の長辺2aの端部の位置である。
一方、給電電極3の第2分岐給電電極3Abの一端は、キャパシタ素子である第2調整素子6を介して第1分岐給電電極3Aaに接続されており、第2分岐給電電極3Abの他端は、別のキャパシタ素子である第3調整素子7を介して放射電極2の高域周波数給電点Bに接続されている。放射電極2の高域周波数給電点Bは、図1に示した構成と同様に、放射電極2の長辺2aの中央部の位置である。なお、この変形例においても、高域周波数給電点Bの位置は、放射電極2の長辺2aの中央部に設けることが好ましい。
以上のように、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となる。特に、高域周波数帯域における放射電極2と給電電極3との接続点である高域周波数給電点Bの位置を、放射電極2の長辺2aにおいて、その中央部に設けることにより所望のアンテナ効率を奏する。従って、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置は、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において優れたアンテナ性能を有する構成となる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態2の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、給電電極の構成であり、特に第2分岐給電電極および調整素子の構成である。
図9は、実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図9に示すように、実施の形態1の構成と同様に、矩形状の放射電極2と、2つに分岐した給電電極3Bと、接地された接地電極4と、により構成された導電体の電極パターンが一平面上に形成されている。実施の形態2の構成においては、放射電極2における長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)に電気的に接続される給電電極3Bの第2分岐給電電極3Bbがキャパシタ素子である第2調整素子6のみを介して第1分岐給電電極3aに電気的に接続されている。実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置は、前述の実施の形態1において図8に示した変形例とは給電電極3Bに1つのキャパシタ素子のみが接続された構成で異なっている。
実施の形態2の構成においては、給電電極3Bがインダクタ素子である第1調整素子5を介して給電源8と放射電極2の低域周波数給電点Aとの間を電気的に接続しており、また、キャパシタ素子である第2調整素子6を介して給電源8と放射電極2の高域周波数給電点Bとの間を電気的に接続している。
上記のように構成された実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および分岐した給電電極3Bを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。従って、実施の形態2のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有し、広帯域化を実現することができるデュアルバンド対応のアンテナ装置である。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1および実施の形態2の構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態3の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、給電電極の構成である。
図10は、実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図10に示すように、実施の形態1の構成と同様に、矩形形状の放射電極2と、給電電極3Cと、接地された接地電極4と、により構成された導電体の電極パターンが一平面上に形成されている。
実施の形態3の構成においては、放射電極2と給電源8とを電気的に接続する給電電極3Cが屈曲した線状の電極パターンで形成されている。給電電極3Cの一端は、インダクタ素子である第1調整素子5を介して放射電極2の低域周波数給電点Aに電気的に接続されている。実施の形態3における放射電極2の低域周波数給電点Aの位置は、放射電極2の長手方向に直交する辺である短辺2cの中央部である。即ち、低域周波数給電点Aが矩形形状の放射電極2における長手方向の端部近傍に形成されている。一方、給電電極3Cの他端は、キャパシタ素子である第2調整素子6を介して放射電極2の高域周波数給電点Bに電気的に接続されている。実施の形態3における放射電極2の高域周波数給電点Bの位置は、実施の形態1の構成と同様に、放射電極2の長手方向に延びる長辺2aの中央部である。
実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、低域周波数(例えば、2.4GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2の短辺2cから他方の対向する短辺2dに向かって流れ、対向する短辺2dが開放端側となる。一方、高域周波数(例えば、5GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2の長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)から対向する長辺2bに向かって流れ、対向する長辺2bが開放端側となる。
上記のように構成された実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Cを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。従って、実施の形態3のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有し、広帯域化を実現することができるデュアルバンド対応のアンテナ装置である。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1から実施の形態3における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態4の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、調整素子の一部を導電体パターンで構成した点である。
図11は、実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図11に示すように、実施の形態1の構成と同様に、矩形状の放射電極2と、給電電極3Dと、接地された接地電極4と、により構成された導電体の電極パターンが一平面上に形成されている。
実施の形態4の構成においては、図11に示すように、キャパシタ素子である第2調整素子6Dが導電体パターンで形成されており、給電電極3Dの一端に一体化された電極60aが形成されている。キャパシタ素子である第2調整素子6Dにおける他方の電極は、一方の電極60aに所定距離を有して対向して配置された放射電極2の長辺2aの中央部の領域となる。即ち、第2調整素子6Dは、放射電極2の長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)に所定間隔(電極間距離)を有して対向して配置された電極パターンで構成される。給電電極3Dの他端は、インダクタ素子である第1調整素子5を介して放射電極2の低域周波数給電点Aに電気的に接続されている。放射電極2の低域周波数給電点Aの位置は、実施の形態1の構成と同様に、放射電極2の長手方向に延びる長辺2aの端部である。
実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成において、低域周波数帯または高域周波数帯の信号で励振しているときの電流の流れは、実施の形態1の構成と同じであり、低域周波数帯の場合は放射電極2の短辺2d(開放端側)に向かって流れ、高域周波数帯の場合は放射電極2の長辺2b(開放端側)に向かって流れる。
上記のように構成された実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Dを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。また、実施の形態4の構成においては、調整素子の一部を導電体パターンで構成しているため、調整素子の実装工程を簡略化することが可能となり、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。従って、実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有すると共に低コストのデュアルバンド対応のアンテナ装置を構築することが可能となる。
また、実施の形態4のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、キャパシタ素子である第2調整素子6Dが給電電極3Dと一体化されて導電体パターンで形成されているため、製造上のロスの低減と効率の改善を図ることができるとともに、品質が安定して高いアンテナ性能を有する装置となる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1から実施の形態4における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態5の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、前述の実施の形態4の構成と同様にキャパシタ素子である第2調整素子(6E)を導電体パターンで構成した点である。
図12は、実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図12に示すように、図11に示した実施の形態4の構成と同様に、キャパシタ素子である第2調整素子6Eが導電体パターンで形成されており、給電電極3Eと放射電極2との間に形成されている。即ち、キャパシタ素子である第2調整素子6Eは、放射電極2の長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)から導出して屈曲した第1電極61aと、この屈曲した第1電極61aに対向するよう屈曲した形状を有し、給電電極3Eの一端に一体的に形成された第2電極61bと、により構成されている。第1電極61aと第2電極61bが所定間隔を有し、所定の対向する領域を有して配設されているため、給電電極3Eとしての所望の容量が確保されている。
実施の形態5の構成において、給電電極3Eの他端は、インダクタ素子である第1調整素子5を介して放射電極2の低域周波数給電点Aに電気的に接続されている。放射電極2の低域周波数給電点Aの位置は、実施の形態1の構成と同様に、放射電極2の長手方向に延び、接地電極4に近位の位置にある長辺2aの端部である。また、給電電極3Eには給電源8が電気的に接続されている。給電電極3Eにおいては、給電源8からの低域周波数帯または高域周波数帯のそれぞれの信号が分岐されて放射電極2の低域周波数給電点Aまたは高域周波数給電点Bに給電している。
実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成において、低域周波数帯または高域周波数帯の信号で励振しているときの電流の流れは、実施の形態1の構成と同じであり、低域周波数帯の場合は放射電極2の短辺2d(開放端側)に向かって流れ、高域周波数帯の場合は放射電極2の長辺2b(開放端側)に向かって流れる。
上記のように構成された実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Eを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる。また、実施の形態5においては、第2調整素子(6E)を導電体パターンで構成しているため、調整素子の実装工程を簡略化することが可能となり、製造上のロスの低減と、効率の改善を図ることができる。更に、実施の形態5のデュアルバンド対応アンテナ装置は、品質が安定した高いアンテナ性能を有する装置となる。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1から実施の形態5における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態6の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、前述の実施の形態4および実施の形態5の構成と同様にキャパシタ素子である第2調整素子(6F)を導電体パターンで構成した点である。
図13は、実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図13に示すように、キャパシタ素子である第2調整素子6Fが導電体パターンで形成されている。実施の形態6における第2調整素子6Fは、給電電極3Fにおける放射電極2側の端部が平板状に形成された一方の電極62aとなり、その電極62aが放射電極2の裏面側に誘電体(基体1)を挟んで配設された構成である。即ち、給電電極3Fの電極パターンが、誘電体で構成された基体1(図1参照)を貫通して背面側に配設される構成であり、その給電電極3Fの電極パターンの端部に平板状に形成された電極62aが設けられている。従って、キャパシタ素子である第2調整素子6Fの一方の平板電極が背面側で平板状に形成された電極62aであり、他方の平板電極が放射電極2における長辺2aの中央部の領域となる。実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、第2調整素子6Fが誘電体を挟んで対向して配置された電極(2aおよび62a)で構成される。
実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、第2調整素子6Fを上記のように構成することにより、キャパシタ素子としての容量を所望の値に容易に設定することが可能となる。また、実施の形態6の構成においては、給電電極3Fには給電源8が電気的に接続されている。給電電極3Fにおいては、給電源8からの低域周波数帯または高域周波数帯のそれぞれの信号が分岐されて放射電極2の低域周波数給電点Aまたは高域周波数給電点Bに給電している。
上記のように構成された実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Fを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。また、実施の形態6の構成においては、第2調整素子(6F)を簡単な構成の導電体パターンで構成しているため、調整素子の実装工程を簡略化することが可能となり、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。更に、実施の形態6のデュアルバンド対応アンテナ装置は、品質が安定した高いアンテナ性能を有する装置となる。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1から実施の形態6における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態7の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、調整素子の一部を導電体パターンで構成した点である。
図14は、実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図14に示すように、実施の形態1の構成と同様に、矩形状の放射電極2と、給電電極3Gと、接地された接地電極4と、により構成された導電体の電極パターンが一平面上に形成されている。
実施の形態7の構成においては、図14に示すように、インダクタ素子である第1調整素子5Gが導電体パターン(50a)で形成されており、第1調整素子5G(50a)が放射電極2と給電電極3Gとが一体化されている。インダクタ素子である第1調整素子5Gが放射電極2の短辺側(図14における右側の短辺側)に形成されている。第1調整素子5Gは、電流経路が短手方向の往復を繰り返す曲がりくねったメアンダー状の形状を有しており、所望のインダクタンスが確保されている。
実施の形態7の構成においては、メアンダー状の第1調整素子5G(50a)の一端が放射電極2の長手方向に延びる長辺2aと放射電極2の短辺側とのコーナー部分(端部)の領域に繋がっている。一方、第1調整素子5G(50a)の他端は、給電電極3Gに繋がっている。給電電極3Gの中間部分に給電源8が接続されている。従って、給電電極3Gは、給電源8から第1調整素子5Gを介して放射電極2の長辺2aの端部に繋がる低域周波数給電経路Xを構築すると共に、給電源8から第2調整素子6を介して放射電極2の長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)に繋がる高域周波数給電経路Yを構築している。
上記のように構成された実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Gを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる。また、実施の形態7の構成においては、第1調整素子5Gを導電体パターンで構成しているため、調整素子の実装工程を簡略化することが可能となり、製造が容易であり、製造コストの低減を図ることができる。従って、実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有すると共に低コストのデュアルバンド対応のアンテナ装置となる。
また、実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、インダクタ素子である第1調整素子5G(50a)が導電体パターンで形成されているため、製造工程を簡略化することが可能となり、製造上のロスの低減と、効率の改善を図ることができる。更に、実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置は、品質が安定した高いアンテナ性能を有する装置となる。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態7における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態8の説明において、前述の実施の形態1から実施の形態7の構成と同様の作用および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態7のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、第1調整素子5Hの導電体のパターン形状であり、その他の点は同じである。
図15は、実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図15に示すように、実施の形態8の構成においては、インダクタ素子である第1調整素子5Hが導電体パターン(51a)で形成されており、放射電極2および給電電極3Hと一体化されている。インダクタ素子である第1調整素子5H(51a)が放射電極2の短辺側(図15における右側の短辺側)に形成されている。第1調整素子5Hは、電流経路が長手方向に往復する曲がりくねったメアンダー状に形成されており、所望のインダクタンスが確保されている。
実施の形態8の構成においては、メアンダー状の第1調整素子5H(51a)の一端が放射電極2の短辺側の領域に繋がっている。一方、第1調整素子5H(51a)の他端は、給電電極3Hに繋がっている。給電電極3Hの中間部分に給電源8が接続されている。従って、給電電極3Hは、給電源8から第1調整素子5Hを介して放射電極2の短辺側の領域に繋がる低域周波数給電経路Xを構築すると共に、給電源8から第2調整素子6を介して放射電極2の長辺2aの中央部(高域周波数給電点B)に繋がる高域周波数給電経路Yを構築している。
上記のように構成された実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Hを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。
また、実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、インダクタ素子である第1調整素子5H(51a)が導電体パターンで形成されているため、製造工程を簡略化することが可能となり、製造上のロスの低減と、効率の改善を図ることができる。更に、実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置は、品質が安定した高いアンテナ性能を有する装置となる。従って、実施の形態8のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有すると共に低コストのデュアルバンド対応のアンテナ装置となる。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1における構成との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態9の説明において、前述の実施の形態1から実施の形態7の構成と同様の作用および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、放射電極および給電電極の電極パターン、および調整要素の構成である。
図16は、実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、図16に示すように、実施の形態9の構成においては、放射電極2Jの構成が異なっている。放射電極2Jの形状は、長方形形状における接地電極4に対向する長辺2aの中央部分を残して、その両側が斜めに切り落とされた形状である。即ち、放射電極2Jの接地電極4側に対向する中央部領域20bは、その中央部が突出し、その両側がなだらかな斜面で構成された凸形状である。放射電極2Jの中央部領域20b(突出部分)は、キャパシタ素子である第2調整素子6を介して給電電極3Jに電気的に接続されている。
放射電極2Jにおける接地電極4側とは反対側の長辺2bは、長方形形状における長辺がそのままの状態で形成されており、放射電極2Jの長手方向に沿って直線状に延びている。従って、実施の形態9における放射電極2Jにおいては、接地電極4側の領域が略台形形状であり、残りの領域が長方形形状であり、これらの形状を組合わせた形状である。
また、放射電極2Jにおける長手方向の端部(図16における右側端部)には、接地電極4に向かって直線的に導出する導出部20aが形成されている。この導出部20aの導出端部は、第1調整素子5を介して給電電極3Jに電気的に接続されている。実施の形態9の構成においては、放射電極2Jにおける導出部20aの導出端が低域周波数給電点Aとなる。
実施の形態9の構成において、給電電極3Jは、放射電極2の短辺側の領域から導出する導出部20a(低域周波数給電点)が第1調整素子5を介して給電源8に電気的に接続されている。一方、給電電極3Jは、放射電極2Jの中央部領域20bの高域周波数給電点Bが第2調整素子6を介して給電源8に電気的に接続されている。
実施の形態9の構成においては、低域周波数(例えば、2.4GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2Jの導出部20a(低域周波数給電点A)から他方の短辺(2d)領域に向かって流れ、その他方の短辺2dが開放端側となる。一方、高域周波数(例えば、5GHz帯)の信号で励振しているとき、放射電極2Jの中央部領域20b(高域周波数給電点B)から他方の長辺(2b)領域に向かって流れて、その他方の長辺2bが開放端側となる。実施の形態9の構成においては、高域周波数給電点Bの両側になだらかな斜面を持つ凸形状の中央部領域20bを有する構成であるため、放射電極2Jにおける電流がその中央部領域20bをバランス良く流れて、アンテナ効率を高めることができる。
また、実施の形態9の構成においては、放射電極2Jの形状が長方形形状に特定されないことを示しており、基板である基体1の形状に合わせて本発明のデュアルバンド対応アンテナ装置を構成することが可能であり、装置としての小型化を達成することが可能な構成となる。
上記のように構成された実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極2および給電電極3Jを用いることにより、低域周波数および高域周波数の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化を図ることができる構成となっている。また、実施の形態9の構成においては、放射電極2Jを特殊な形状とすることにより、アンテナ性能を高めることができる構成となる。従って、実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有すると共に低コストのデュアルバンド対応のアンテナ装置となる。
(実施の形態10)
以下、本発明の実施の形態10に係るデュアルバンド対応アンテナ装置の構成について、実施の形態1から実施の形態9のデュアルバンド対応アンテナ装置との相違点を中心に説明する。なお、実施の形態10の説明において、前述の実施の形態1と同様の作用、構成、および機能を有する要素には同じ参照符号を付して、重複する記載を避けるため説明を省略する場合がある。
実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置において、実施の形態1のデュアルバンド対応アンテナ装置と異なる点は、給電電極、およびその給電電極に接続される第1調整素子および第2調整素子の構成である。
図17は、実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成を模式的に示す図である。図17に示すように、実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、第1調整素子5が放射電極2の長手方向に延びる長辺2aの中央部に電気的に接続されている。また、第2調整素子6が放射電極2の長手方向に延びる長辺2aの端部に電気的に接続されている。即ち、実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置の構成においては、低域周波数給電点Aが放射電極2の長辺2aの中央部に形成されており、高域周波数給電点Bが放射電極2の長辺2aの端部に形成されている。
上記のように構成された実施の形態10のデュアルバンド対応アンテナ装置においては、特に低域周波数帯の周波数において好ましいアンテナ特性を奏する。従って、特に低域周波数帯におけるアンテナ特性を高める構成とする場合には、実施の形態10のように構成することにより対応することが可能となる。
なお、実施の形態10の構成においては、放射電極2に対する電気的に接続する位置を第1調整素子5と第2調整素子6とで入れ替えて、特に低域周波数帯におけるアンテナ特性を高める構成としたが、この構成は、前述の実施の形態1から実施の形態9において説明した構成においても入れ替えて対応することが可能である。
前述のように、本発明のデュアルバンド対応アンテナ装置は、単一構成の放射電極および実質的に分岐した給電電極により低域周波数帯/高域周波数帯の給電点を変えることにより、低域周波数帯および高域周波数帯の両方の周波数帯域において互いに影響されることなく、それぞれの共振周波数におけるアンテナ効率の最適化することができる。従って、本発明のデュアルバンド対応アンテナ装置は、優れたアンテナ性能を有し、広帯域化を実現することができる。
本発明をある程度の詳細さをもって各実施の形態において説明したが、これらの構成は例示であり、これらの実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものである。本発明においては、各実施の形態における要素の置換、組合せ、および順序の変更は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。
本発明は、優れたアンテナ特性を有するデュアルバンド対応アンテナ装置を提供することができるため、無線通信装置における各種製品のアンテナとして適用することができ、汎用性が高いものである。
1 基体
2 放射電極
3 給電電極
3a 第1分岐給電電極
3b 第2分岐給電電極
3c 共通給電電極
4 接地電極
5 第1調整素子(インダクタ素子)
6 第2調整素子(キャパシタ素子)
7 第3調整素子(キャパシタ素子)
8 給電源
A 接続点(低域周波数給電点)
B 接続点(高域周波数給電点)
C 分岐点
X 第1電流経路(低域周波数給電経路)
Y 第2電流経路(高域周波数給電経路)

Claims (10)

  1. 低域周波数および高域周波数の信号を出力する給電源、
    前記給電源からの低域周波数および高域周波数の信号が供給され、主として低域周波数の信号経路となる第1分岐給電電極と、主として高域周波数の信号経路となる第2分岐給電電極とに分岐された給電電極、
    長手方向を有する矩形形状を有し、前記第1分岐給電電極が電気的に接続される低域周波数給電点と、前記第2分岐給電電極が電気的に接続される高域周波数給電点とを有する放射電極、
    前記給電電極に設けられ、前記給電電極における低域周波数の信号経路を形成するインダクタ素子、および
    前記給電電極に設けられ、前記給電電極における高域周波数の信号経路を形成するキャパシタ素子、を備え、
    前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成され、または前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向の端部近傍に形成され、且つ前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されるよう構成されたデュアルバンド対応アンテナ装置。
  2. 前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の端部近傍に形成されて前記給電源からの低域周波数の信号が供給され、前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されて前記給電源からの高域周波数の信号が供給されるよう構成された、請求項1に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  3. 前記放射電極において、前記低域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に直交する方向に延びる辺に形成されて前記給電源からの低域周波数の信号が供給され、前記高域周波数給電点が前記矩形形状における長手方向に延びる辺の中央部に形成されて前記給電源からの高域周波数の信号が供給されるよう構成された、請求項1に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  4. 前記インダクタ素子が、前記給電源から前記第1分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記低域周波数給電点までの経路に設けられた、請求項1から3のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  5. 前記キャパシタ素子が、前記給電源から前記第2分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記高域周波数給電点までの経路に設けられた、請求項1から4のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  6. 前記給電源から前記第2分岐給電電極を経由して前記放射電極の前記高域周波数給電点までの経路において、少なくとも2つのキャパシタ素子が設けられた、請求項5に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  7. 前記給電源が接続された接地電極を更に備え、
    前記放射電極は、長手方向を有する矩形形状を有すると共に、接地電極側に突出する凸形状が形成され、前記高域周波数給電点が前記凸形状の中央部に配置されて前記第2分岐給電電極が電気的に接続され、高域周波数帯の信号により励起したとき前記凸形状に対向する長手方向に延びる長辺が開放端側となるよう構成された、請求項1から6のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  8. 前記給電電極は、前記給電源からの低域周波数および高域周波数の信号が供給され、前記第1分岐給電電極と前記第2分岐給電電極とに分岐された共通給電電極を有し、前記第1分岐給電電極に前記インダクタ素子が電気的に接続され、前記第2分岐給電電極に前記キャパシタ素子が電気的に接続された、請求項1から7のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  9. 前記インダクタ素子がインダクタンスを有する導電体パターンで構成された、請求項1から8のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
  10. 前記キャパシタ素子がキャパシタンスを有する導電体パターンで構成された、請求項1から9のいずれか一項に記載のデュアルバンド対応アンテナ装置。
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