以下、本発明を適用した実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
〔第1実施形態〕
まず、本発明を適用した第1実施形態について説明する。
[ハードウェア構成の説明]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1000の構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1000は、通信回線9に接続することで相互にデータ通信が可能なサーバシステム1100と、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001と、を含むコンピュータシステムである。
マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は、例えばゲームセンター等の商業施設にアミューズメント設備として設定される。図示の例では、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は1つのみ記載しているが、実際の運用形態では複数のマルチプレイ対応ゲーム装置群1001が通信回線9を介してサーバシステム1100に接続可能となる。
ユーザ2(2A,2B、…)は、それぞれが所有するICカード8(8A,8B,…)を使うことで、どのマルチプレイ対応ゲーム装置群1001でも電子決済によりゲームプレイ可能である。マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は、ICカード8に記憶されている固有の媒体ID10(10A,10B,…)に紐付けられているセーブデータ等のユーザデータをサーバシステム1100から取得することで、前回までのプレイ実績を反映したゲームをプレイ可能にユーザ2に提供する。
次に、これらの各要素について具体的に説明する。
ICカード8は、情報を担持することのできる物理的な情報媒体である。本実施形態では、非接触通信(近距離無線通信とも呼ばれる)チップを内蔵したプラスチック製カード、いわゆる非接触型ICカードとして実現されることとして説明するが、磁気テープを有するいわゆる磁気ストライプカードでもよい。また、本実施形態ではICカード8である情報担持媒体の物理的な形状は、カード型に限定されるものではなく、キャラクタフィギアや、指輪型、コイン型などでもよい。非接触通信機能を搭載した携帯型コンピュータ(例えば、スマートフォンなど)に所定のアプリケーションを実行させて、ICカード8としての機能を実現させるとしてもよいだろう。
そして、本実施形態のICカード8には、それぞれ固有の識別情報である媒体IDが付与されており、当該媒体IDは非接触通信チップに予め記憶されているとともに、カード表面に数字やアルファベットにより印字されている。バーコードによりカード表面に印字されているとしてもよい。
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、2)ユーザ2(2A,2B、…)別に、ユーザが所有するICカード8(8A,8B,…)が記憶する媒体ID10(10A,10B,…)と関連づけてセーブデータ等のユーザデータを一元管理するデータ管理機能と、3)ゲームで使用できるアイテム等のオンラインショッピングサイトを管理するオンラインショッピング機能と、を実現する。
なお、サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は、所定のゲームタイトルについてシングルプレイとマルチプレイの両方に対応可能なゲーム装置群である。図示の例では、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は1つのみ示しているが、実際の運用形態では、実行されるゲームタイトルが異なる複数のマルチプレイ対応ゲーム装置群1001が、通信回線9を介してサーバシステム1100へ接続可能に構成される。マルチプレイ対応ゲーム装置群1001は、例えば、ゲームセンターなどの店舗や、ショッピングセンターなどの一区画にローカルネットワークで通信接続されたローカルシステムとして構成することができる。ローカルネットワークは、本実施形態では通信回線9に含まれる。
1つのマルチプレイ対応ゲーム装置群1001は、受付装置1170と、複数の業務用ゲーム装置1300とが通信回線9を介して通信可能に接続されて構成されている。図1では、受付装置1170と、業務用ゲーム装置1300装置をそれぞれ個別の装置として表現されているが、一体の装置としてデザインされた構成であってもよい。また、1つのマルチプレイ対応ゲーム装置群1001における受付装置1170と複数の業務用ゲーム装置1300とのネットワーク構成(ネットワークトポロジー)や通信規格等は特には問わない。
受付装置1170は、ユーザが、ゲームプレイに係る各種サービスを利用するための各種手続き操作入力をする装置である。ターミナル装置とも称される。そして、受付装置1170は、例えば、タッチパネル1172と、硬貨や紙幣による入金を受け付ける入金装置1174と、ユーザ2(2A,2B,…)が所有する電子決済用媒体であるICカード8(8A,8B,…)の発行機1176と、ICカード8から情報の読み取り及び情報の書き込みをするための媒体読取装置1178とを備える。受付装置1170は、複数の業務用ゲーム装置1300の設置場所に設置され、業務用ゲーム装置1300やサーバシステム1100と通信接続される。
図2は、業務用ゲーム装置1300の構成例を示す正面図である。
業務用ゲーム装置1300は、プレーヤとなるユーザがゲームプレイを行うために使用するユーザ端末である。本実施形態では、業務用ゲーム装置1300は、筐体本体1301に、プレーヤが操作入力する操作入力手段として、ジョイスティック1302と、ボタンスイッチ1304と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1306と、を備える。また、筐体本体1301には、スピーカ1310と、ICカード8からデータの読み取りや書き込みができる媒体読取装置1344と、制御基板1350と、を備える。
なお、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001から受付装置1170それ自体を省略し、代わりに受付装置1170が担う機能を業務用ゲーム装置1300にて実現する構成では、適宜、業務用ゲーム装置1300に入金装置1330を備えるとよい。
制御基板1350には、CPU1351や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリ1352、通信回線9に通信接続するための通信装置モジュール1353、I/Fコントローラ1357(インターフェイスコントローラ)などが搭載されている。
I/Fコントローラ1357には、例えば、1)タッチパネル1306のドライバ回路、2)ジョイスティック1302及びボタンスイッチ1304からの信号を受信する回路、3)スピーカ1310へ音声信号を出力する出力アンプ回路、4)入金装置1330や媒体読取装置1344への信号入出力回路、などが搭載されている。
そして、これら制御基板1350に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1350の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて実現する構成でもよい。
制御基板1350は、ゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、ジョイスティック1302やボタンスイッチ1304、タッチパネル1306からの操作入力に応じて業務用ゲーム装置1300の各部を制御してゲームプレイを可能にする。業務用ゲーム装置1300は、必要なプログラムや各種設定データを予めICメモリ1352に記憶しているものとするが、起動の都度、外部装置(例えば、サーバシステム1100や受付装置1170など)からダウンロードする構成としても良い。
制御基板1350の制御により、業務用ゲーム装置1300は、ジョイスティック1302やタッチパネル1306などを介した操作入力の結果やICカード8から読み出した情報等を、サーバシステム1100へ直接送信する、或いは受付装置1170を介してサーバシステム1100へ送信する。そして、ゲームをプレイするための各種データをサーバシステム1100から受信する。そして、ゲーム画面の画像を生成してタッチパネル1306に表示させ、効果音や操作音の音信号を生成してスピーカ1310から放音する。つまり、プレーヤはタッチパネル1306に表示されるゲーム画面を見て、スピーカ1310から流れるゲーム音を聞きながら、ジョイスティック1302等を操作してゲームプレイを楽しむことができる。
[仕組みの説明]
図3は、本実施形態におけるプレーヤ設定からプレイ結果のセーブデータへの反映までの概要を説明するための図である。
ユーザ2は、受付装置1170でユーザの新規登録手続きをするとともにICカード8を購入してマイカードとする。そして、ゲームプレイするには、使用する業務用ゲーム装置1300にてプレーヤ登録をする。具体的には、使用する業務用ゲーム装置1300の媒体読取装置1344に、ICカード8をかざすと、当該業務用ゲーム装置1300は自動的にICカード8から媒体ID10を読み出す。そして、サーバシステム1100にアクセスして、プレイ対価の電子決済に関する処理を行うとともに、サーバシステム1100に対して読み出した媒体IDの照会要求を行う(図3中の丸数字の「1」)。
もし、ユーザ2がそのICカード8を初めて使用する場合は、受信した媒体ID10にデータID12との関連付けがそもそも存在しないので、該当する関連付けデータが存在しないとして新たな固有のデータID12を発行して受信した媒体ID10との新たなID関連付けデータ628を作成・記憶する。
照会要求を受信したサーバシステム1100は、ID関連付けデータ628を参照して、受信した媒体ID10に関連付けられているデータID12を検索し(図3中の丸数字の「2」)、検索されたデータID12と同じデータID631と対応付けられているセーブデータ632を更に検索する(図3中の丸数字の「3」)。
もし、ユーザ2がそのICカード8を初めて使用する場合は、セーブデータ632は存在しないので、未プレイ状態を示す初期データとなる所定のセーブデータ632を作成・記憶する。
また、照会要求を受信したサーバシステム1100は、更に受信した媒体ID10に紐付けられるユーザ管理データ600からユーザアカウント601を検索する(図3中の丸数字の「4」)。
ユーザ管理データ600は、ユーザ登録手続きに伴って作成される。ユーザ登録手続きは、受付装置1170で受け付ける構成に限られない。公知のゲームシステムと同様に、別途指定されたウェブサイトにて行うことで実現できるとしてもよい。そして、ユーザ管理データ600には、固有のユーザアカウント601や、電子決済用の決済用媒体帳簿データ602、保有カードリスト603、保有データIDリスト604などの情報が格納されている。
保有カードリスト603には、ユーザの新規登録手続きに伴って発行されたICカード8の媒体ID10や、ICカードの追加登録手続きにともなって追加されるICカード8の媒体ID10が格納されている。保有カードリスト603は適宜省略できる。
一方、保有データIDリスト604には、当該ユーザが保有するICカードの媒体ID10に紐付けられているデータID12を格納している。よって、サーバシステム1100は、受信した媒体ID10→データID631→ユーザアカウントの順に検索が可能となる。
そして、サーバシステム1100は、受信した媒体ID10→データID12→データID631→セーブデータ632といった具合に辿って検索されたセーブデータ632と、受信した媒体ID10→データID12→データID631→ユーザアカウント601といった具合に辿って検索されたユーザアカウント601と、を照会結果として照会要求してきた業務用ゲーム装置1300へ返信する(図3中の丸数字の「5」)。
そして、業務用ゲーム装置1300は、セーブデータ632とユーザアカウント601とを受信・記憶してプレーヤ登録を完了し、ユーザ2が望んだシングルプレイモード或いはマルチプレイモードにてゲームプレイ制御を開始する。
プレイ終了後、業務用ゲーム装置1300は、更新用セーブデータを作成する。そして、サーバシステム1100に対してセーブデータ632の更新を要求する更新要求とともに、読み出した媒体ID10と、更新用セーブデータと、を送信する。
サーバシステム1100は、当該更新要求を受信すると、受信した媒体IDに関連付けられているデータID631を検索し、当該データID631に紐付けられているセーブデータ632を更に検索する。そして、検索したセーブデータ632を、受信した更新用セーブデータの内容を反映するように更新する。
さて、本実施形態のゲームシステム1000は、セーブデータ632と紐付けられるICカード8を有するユーザ同士で、自分がプレイしているゲームに他ユーザを勧誘しやすくする工夫として、勧誘関係の登録と、登録後のプレイ実績に基づいた特典の付与と、の2つの仕組みを有している。
図4は、勧誘関係の登録の仕組みについて説明するための図である。
第1のユーザ2Aは、友人である第2のユーザ2Bを、自分がプレイしているゲームに誘いたいとする。両ユーザはともにICカード8(8A,8B)をそれぞれ所有している。そして、本実施形態のゲームシステム1000は、第1のユーザ2Aが第2のユーザ2Bを勧誘することを登録する勧誘関係の登録機能と、勧誘後に所定条件を満たした場合に特典付与を行う機能と、を有する。
具体的には、第1のユーザ2Aと第2のユーザ2Bとで、受付装置1170にて、前者を「勧誘プレーヤ」、後者を「被勧誘プレーヤ」とする勧誘関係の指定操作入力を行う(図4中の丸数字「1」)。
図5は、受付装置1170の待ち受け画面であるメニュー画面W5の表示例を示す図である。メニュー画面W5におけるメニュー項目の内容は適宜設定可能であるが、そこに勧誘関係の指定に係るメニュー項目30(図示の例では「勧誘キャンペーンに応募する」の項目)を用意する。
メニュー画面W5では、所定の項目選択操作によって何れかのメニュー項目を選択することができる。メニュー画面W5では、選択状態にあるメニュー項目に付随させて、当該メニュー項目の内容説明32と、当該選択状態にあるメニュー項目の実行操作入力をするための実行操作アイコン34とが表示される。
勧誘関係の指定に係るメニュー項目30が選択され、実行操作アイコン34への操作入力が検知されると、受付装置1170では、メニュー画面W5から図6に示すような勧誘関係の指定操作画面W6へ画面表示が切り替わる。
指定操作画面W6では、応募資格や注意事項の説明40と、手続段階別の手続説明41,42,43が表示される。第1のユーザ2Aと第2のユーザ2Bは、これら手続説明41,42,43に従って操作することになる。なお、手続段階の数は適宜設定可能である。
手続説明41,42,43で示されたそれぞれの内容が遂行されると、チェックマーク44が添付されるとともに表示形態が変更されて、その旨が通知されることになる。因みに、図6の例では「手続き1」が遂行された状態を示している。
本実施形態における「手続き1」では、受付装置170は、勧誘プレーヤとして指定するユーザのICカード8を媒体読取装置1178にかざすよう要求し、媒体IDが読み出し完了すると遂行と判断する。「手続き2」では、被勧誘プレーヤとして指定するユーザのICカード8を媒体読取装置1178にかざすよう要求し、媒体IDが読み出し完了すると遂行と判断する。
「手続き3」では、ユーザ側での操作入力は不要であるが、処理内部として勧誘関係の指定の有効判定が行われる。すなわち、受付装置1170からサーバシステム1100へ、所定の勧誘関係の登録要求とともに、手続き1,2で読み取った勧誘プレーヤの媒体ID及び被勧誘プレーヤの媒体IDを送信する。サーバシステム1100は、勧誘関係の要録要求等を受信すると、勧誘関係の指定の有効判定を行う。
本実施形態における有効判定は、図4(図中の丸数字「2」)に示すように、
1)第1のユーザ2Aが勧誘プレーヤとして適格である=勧誘プレーヤ適格条件を満たす、
2)第2のユーザ2Bが被勧誘プレーヤとして適格である=被勧誘プレーヤ適格条件を満たす、
3)勧誘キャンペーン期間内である、
の3つのサブ条件が満たされること、すなわちこれら3つのサブ条件のAND条件が満たされるか否かで行われる。なお、有効判定は、これら3つの条件のうち幾つかを省略したりOR条件として実現してもよい。勿論、有効判定にこれら以外の4つ目以降の条件を追加する構成も可能である。
勧誘プレーヤ適格条件及び被勧誘プレーヤ適格条件は、適宜設定可能である。
本実施形態における勧誘プレーヤ適格条件は、第1のユーザ2Aがゲームに熟練した熟練プレーヤであると認められるための要件として定義される。そして、被勧誘プレーヤ適格条件は、第2のユーザ2Bが当該ゲームタイトルの初心者又は初心者相当と認められるための要件、及び/又は、当該ゲームタイトルのプレイから疎遠になっている疎遠者であると認められるための要件として定義される。
具体的には、図4に示すように、本実施形態の勧誘プレーヤ適格条件は、当該ゲームタイトルに係る第1のユーザ2Aのユーザ情報20A(例えば、プレイ実績に応じて自動的に昇格設定されるプレーヤレベル612、プレイ頻度を知るために使えるプレイ履歴データ613、セーブデータ632、など)から判断される。
本実施形態の被勧誘プレーヤ適格条件は、当該ゲームタイトルに係る第2のユーザ2Bのユーザ情報20Bから判断される。
第2のユーザ2Bのユーザ情報20Bは、当該ユーザが当該ゲームタイトルを過去に一度もプレイしていなければ、勧誘関係の指定操作にともなって新規作成される。その際、各種パラメータ値は未プレイ状態と認められる所定の初期値に設定される。例えば、プレーヤレベルならば「1」、セーブデータのうちゲーム進度を表すパラメータ値は「プレイ開始前」を表す所定値に、セーブデータのうちプレーヤキャラクタの成長度合を表すパラメータ値はキャラクタの種類に応じた所期値、セーブデータのうちプレーヤキャラクタの装備を表すパラメータ値も所定の初期値とされる。
第2のユーザ2Bが、過去にプレイしたことがあるがずいぶんとプレイしていない、つまり疎遠者と認められるか否かは、第2のユーザ2Bのユーザ情報20Bのうちのプレイ履歴データ613から判断できる。
そして、勧誘関係の指定が有効と判断された場合には、サーバシステム1100は、指定操作された勧誘関係を正規登録として記憶する(図4中の丸数字「3」)。つまり、勧誘関係の指定に係る「手続き3」が完了したことになり、受付装置1170の画面表示は、例えば図7に示す勧誘関係の指定操作画面W7の例のように変化する。すなわち、勧誘関係の登録が完了した旨の登録完了通知45が表示される。
なお、こうした勧誘関係の登録に係る受付装置1170の機能は、受付装置1170を省略する構成では業務用ゲーム装置1300により実現するものとする。
次に、特典付与について説明する。
本実施形態では、勧誘関係が正規登録されて以降、第1のユーザ2Aと第2のユーザ2Bがゲームプレイをすると、そのプレイ実績に応じて特典が付与されることとなる。
図8は、勧誘関係登録に基づく特典付与の仕組みについて説明するための図である。
勧誘関係登録がなされた勧誘プレーヤ(第1のユーザ2A)及び被勧誘プレーヤ(第2のユーザ2B)が、勧誘関係の登録後にゲームプレイをすると、前述のようにプレイ実績に応じてセーブデータ632や、プレーヤレベル612、プレイ履歴データ613が更新される(図3参照)。
そこで、サーバシステム1100は、登録済の勧誘関係毎に特典付与条件が満たされたかを判定する。
特典付与条件は適宜設定可能であるが、本実施形態では、勧誘プレーヤ向けに特典を付与するための条件である勧誘プレーヤ用特典付与条件と、被勧誘プレーヤ向けに特典を付与するための条件である被勧誘プレーヤ用特典付与条件と、が用意されている。そして、それらのAND又はORの組み合わせによって、勧誘プレーヤや被勧誘プレーヤに特典22A、22Bが付与される。
具体的には、例えば、勧誘プレーヤ用特典付与条件は、勧誘関係登録時の第1のユーザ2Aのユーザ情報20Aからの当該条件に係るパラメータ値の変化に基づいて判定される。同様に、被勧誘プレーヤ用特典付与条件は、被勧誘関係登録時の第2のユーザ2Bのユーザ情報20Bからの当該条件に係るパラメータ値の変化に基づいて判定される。
ここで言う、勧誘プレーヤ用特典付与条件や被勧誘プレーヤ用特典付与条件に係るパラメータ値は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えばプレーヤレベルやプレーヤキャラクタといったプレイレベルの指標値の上昇、プレイ回数やプレイ頻度、プレーヤキャラクタのレベルアップ、ゲームシナリオの進行度合、などを利用可能である。オンラインショッピングにおける購入金額の合計や購入アイテム数を対象としてもよい。
なお、特典22A、22Bは同じ内容でも良いし、別々の内容でもよい。
付与される特典の内容はゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えば、ゲーム内で使用できるゲーム内アイテム、プレーヤキャラクタとして使用できるキャラクタ、キャラクタの意匠を変更する意匠変更権(例えば服飾品等の身につけるグッズ、スキンの色・模様の変更、体型の変更、髪型の変更などの権利)、キャラクタの台詞を読み上げる音声の利用権、アイテムやキャラクタが当選する抽選の抽選権、新しいゲームステージの開放権、オンラインショッピングのクーポン、ゲームプレイ対価の割引権、特別なBGMの使用許可権、などを特典に設定することができる。
[機能構成の説明]
図9は、本実施形態におけるサーバシステム1100の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106やタッチパネル1108がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、受付装置1170や業務用ゲーム装置1300から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、照会要求応答制御部210と、セーブデータ更新部212と、勧誘関係指定受付制御部220と、有効判定部222と、勧誘関係登録制御部224と、特典付与部226と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各ユーザのデータの管理を行う。本実施形態では、1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与と、2)ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、3)課金要素(本実施形態ではオンラインショッピングとプレイ対価)の支払いで消費される電子決済用媒体の帳簿管理と、4)照会要求の履歴を管理するプレイ履歴管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部204は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜流用して実現できる。本実施形態では、プレーヤは、オンラインショッピングによって、ゲーム内で使用するアイテム等を購入することができる。オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。
照会要求応答制御部210は、媒体IDを担持するプレーヤの情報媒体(本実施形態ではICカード8)から媒体IDを読み取る手段を備えたコンピュータやゲーム装置から、読み取った媒体IDに関連付けられたデータIDのデータの照会要求を受け付ける制御を行う。
セーブデータ更新部212は、セーブデータの更新要求とともに受信した媒体IDに関連付けて記憶されているプレーヤのセーブデータ等を更新する。
勧誘関係指定受付制御部220は、勧誘プレーヤと被勧誘プレーヤとの操作入力に基づいて、勧誘関係の登録要求を受け付ける制御を行う。
有効判定部222は、各プレーヤのマルチプレイ対応ゲーム装置群1001で実行されるゲームに係るユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部(本実施形態におけるサーバ記憶部500s)にアクセスして、登録要求を受け付けた被勧誘プレーヤのユーザデータに基づいて勧誘関係の適格条件を満たすか否かを判定する。本実施形態で言う所の有効判定を行う。
具体的には、有効判定部222は、勧誘登録を受け付ける勧誘キャンペーンの期間に該当するかの判定と、勧誘プレーヤとされるユーザおよび被勧誘プレーヤとされるユーザのユーザデータに基づいて、それぞれが勧誘プレーヤおよび被勧誘プレーヤとしての適格条件を満たすかの判定とを実行して、勧誘関係の登録の有効性を判定することができる。
より具体的には、特典付与部226は、勧誘プレーヤについては、1)初心者レベルでない所定レベル以上であること、2)所定のアイテムを有すること、3)所定のプレイ進度に達していること、および、4)勧誘した回数が所定回数以下であること、の何れかを少なくとも含む場合に「勧誘プレーヤとして適格」と判定することができる。
また、被勧誘プレーヤについては、1)ゲームを未プレイであること、2)初心者レベルであること、3)プレイしていない所定期間のブランク期間があること、および、4)勧誘された回数が所定回数以下であること、の何れかを少なくとも含む場合に「被勧誘プレーヤとして適格」と判定できる。
勧誘関係登録制御部224は、有効判定部222により肯定判定された場合に受け付けた勧誘関係を登録する制御を行う。
特典付与部226は、登録された勧誘関係における勧誘プレーヤおよび/又は被勧誘プレーヤのユーザデータに基づいて特典付与条件を満すか否かを判定し、満たすと判定された当該勧誘プレーヤおよび/又は当該被勧誘プレーヤに所与の特典を付与する制御を行う。
具体的には、特典付与部226は、被勧誘プレーヤのユーザデータに基づいて特典付与条件を満すか否かを判定し、満たすと判定された当該勧誘プレーヤおよび当該被勧誘プレーヤに特典を付与することができる。また、登録からの経過時間に応じて、付与する特典を可変に決定することができる。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成、デコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理に係る音データの生成やデコードをする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
なお、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001で実行されるゲームを、クライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現する構成の場合には、音生成部290sにてゲームで使用されるBGMや、効果音、キャラクタの台詞読み上げ音声などの一部又は全部の音データの生成やデコードを実行し、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001へ提供するとしてもよい。
音出力部390sは、音声信号を受信して放音する。図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
なお、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001で実行されるゲームを、クライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現する構成の場合には、画像生成部292sにてゲーム画面を表示させるためのデータの生成やデコードを実行し、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001へ提供するとしてもよい。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。本実施形態では、マルチプレイ対応ゲーム装置群1001とのデータ通信に係る処理を実行する。
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、ネットワークカード、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム501と、サーバプログラム502と、勧誘キャンペーン定義データ520と、を予め記憶する。また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、ID関連付けデータ628と、セーブデータ管理データ630と、勧誘関係登録データ650と、現在日時800と、を記憶する。その他、サーバ記憶部500sには、タイマーや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバシステムプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するためのシステムプログラムである。サーバプログラム502と一体で構成する場合には、サーバシステムプログラム501は不要である。
サーバプログラム502は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202〜特典付与部226、としての機能を実現させるためのプログラムである(図9参照)。
勧誘キャンペーン定義データ520は、勧誘関係を登録するための条件や登録済の勧誘関係に基づく特典付与の内容を定義するデータである。具体的には、例えば図10に示すように、勧誘キャンペーン定義データ520は、固有のキャンペーンID521と、適用ゲームタイトル522と、有効条件定義データ523と、特典付与定義データ550と、を含む。勿論、これら以外の情報も適宜含めることができる。
適用ゲームタイトル522は、当該定義データが適用されるゲームタイトルを格納する。
有効条件定義データ523は、勧誘関係の指定の有効性を判定するための条件であり、勧誘関係の登録をするための要件を定義する。本実施形態では、キャンペーン期間524と、勧誘プレーヤ適格条件データ530と、被勧誘プレーヤ適格条件データ540と、の3つのAND条件として定義されている。
キャンペーン期間524は、勧誘関係の登録と特典付与が実施される有効期間を定義する。具体的には、日付や日時の範囲が格納される。
勧誘プレーヤ適格条件データ530は、勧誘プレーヤとして認められるための要件を定義する。本実施形態では、勧誘プレーヤ適格条件データ530は、勧誘プレーヤが、1)初心者レベルでない所定レベル以上であること、2)所定のアイテムを有すること、3)所定のプレイ進度に達していること、4)勧誘した回数が所定回数以下であること、の何れかを少なくとも含むように設定されている。
具体的には、勧誘プレーヤ適格条件データ530は、サブ条件として、ゲームカード保有条件531と、プレーヤレベル条件532と、ゲーム進度条件533と、プレイ頻度条件534と、通算プレイ回数条件535と、保有アイテム条件536と、通算勧誘回数条件537と、を含み、これら複数のサブ条件のAND条件又はOR条件として記述されている。なお、サブ条件の構成は、これら以外も適宜含めることができるし、幾つかを適宜省略することもできる。また、各サブ条件の設定内容は実質的な「設定無し」に相当する設定も可能である。
ゲームカード保有条件531は、勧誘関係の指定において勧誘プレーヤとして指定されたユーザが保有しているICカード8に係る条件である。例えば、保有枚数、保有日数の閾値を格納して、「保有から一ヶ月以上経過した2枚以上のICカードを保有」といった条件を定義することができる。もし、ICカード8に意匠違い(モデル違い)を複数用意する場合には、何種類のICカード8を保有しているかを条件としてもよい。
なお、本実施形態では、前述のように(図3参照)、ICカード8の媒体ID10と、セーブデータ632と対応づけられたデータID631(データID12と同じ)とが、1対1に関連付けられているので、ゲームカード保有条件531は、保有データIDの条件に置き換えることができる。
プレーヤレベル条件532は、プレイレベルに関する条件であって、本実施形態ではプレーヤレベル612(図4参照)に関する条件とされる。例えば、「レベル「5」以上」といった条件が定義される。
本実施形態では、プレイ成績に応じてプレーヤレベルが自動的に設定されるので、プレーヤレベル条件532は、勧誘プレーヤとされるユーザの過去のプレイ成績に関する条件に置き換えることができる。例えば、プレーヤキャラクタのレベルに置き換えできるのは勿論のこと、射撃ゲームであればヒット率や倒した敵の数などの条件としてもよい。レースゲームであれば過去の平均順位やチャンピオンシップの獲得ポイントの条件としてもよい。レース結果によってランクの異なるレーシングカーが使用可能に開放されるゲームルールであれば、開放されているランクで条件を記述してもよい。
ゲーム進度条件533は、ゲームの進行度合に関する条件である。例えば、到達しているべき或いはクリアしているべきゲームステージやシナリオの番号や数の条件としてもよい。マルチエンディングタイプのゲームであれば、クリアしたエンディングの数や種類で条件を記述するとしてもよい。
プレイ頻度条件534は、勧誘プレーヤとされるユーザのゲームプレイの頻度に関する条件である。頻度の単位は適宜設定可能である。例えば、週単位として1週間当たりのゲームプレイ回数としたり、月単位として1ヶ月当たりのゲームプレイ回数とすることができる。
通算プレイ回数条件535は、勧誘プレーヤとされるユーザが過去何回ゲームプレイしたかの条件である。
保有アイテム条件536は、勧誘プレーヤとされるユーザが保有しているアイテムの数や種類、レアリティなどについての条件である。例えば、ゲーム進度に応じて特別なアイテムがゲーム内に獲得可能に登場する或いは付与されるケースでは、どの特別なアイテムを保有しているかを定義すると、プレーヤレベル条件532や、ゲーム進度条件533の代わりとして利用することもできる。なお、ゲーム内容によっては、アイテムの保有状況に代えて、プレーヤキャラクタとして利用できるキャラクタの保有状況についての条件としてもよい。
通算勧誘回数条件537は、勧誘プレーヤとされるユーザに係り過去に登録された勧誘登録の回数に関する条件である。本実施形態では上限の回数を定義することとするが、無制限としてもよい。
被勧誘プレーヤ適格条件データ540は、被勧誘プレーヤとして認められるための要件を定義する。本実施形態では、被勧誘プレーヤ適格条件データ540は、被勧誘プレーヤが、1)勧誘するゲームを未プレイであること、2)初心者レベルであること、3)プレイしていない所定期間のブランク期間があること、4)勧誘された回数が所定回数以下であること、の何れかを少なくとも含むように設定されている。
具体的には、被勧誘プレーヤ適格条件データ540は、サブ条件として、ゲームカード保有条件541と、プレーヤレベル条件542と、ゲーム進度条件543と、プレイ頻度条件544と、通算プレイ回数条件545と、通算被勧誘回数条件546と、を含み、これら複数のサブ条件のAND条件又はOR条件として記述されている。勿論、被勧誘プレーヤ適格条件データ540へこれら以外のサブ条件も適宜含めることができるし、適宜省略することもできる。また、各サブ条件の設定内容は実質的な「設定無し」に相当する設定も可能である。
ゲームカード保有条件541と、プレーヤレベル条件542と、ゲーム進度条件543と、プレイ頻度条件544と、通算プレイ回数条件545と、の内容は、被勧誘プレーヤとして指定された第2のユーザ2Bが初心者、初心者相当、ゲームプレイから疎遠になっている者を定義する内容に設定される。
通算被勧誘回数条件546は、被勧誘プレーヤとされるユーザが過去に勧誘登録された回数についての条件である。本実施形態では上限の回数を定義することとする。
特典付与定義データ550は、特典付与に関する定義データを格納する。本実施形態では、図11に示すように、固有の特典ID551と対応づけて、特典付与条件552と、付与対象553と、特典内容554と、を格納する。
特典付与条件552は、適宜設定可能である。
本実施形態では、勧誘プレーヤが勧誘されたゲームプレイをしたことを少なくとも含む特典付与条件552が設定されている。例えば、図中の特典ID=「1号特典」の特典付与条件552がこれに相当する。
また、本実施形態では、勧誘関係登録後に勧誘プレーヤや被勧誘プレーヤが、ある程度ゲームプレイを行ったと認められる内容の特典付与条件552が設定されている。具体的には、被勧誘プレーヤが、登録後からのプレイ回数が特典付与の基準となる回数に達したこと、特典付与の基準となるプレイレベル(プレーヤレベルやプレーヤキャラクタで示される。)に達したこと、および、特典付与の基準となるプレイ進度に達したこと、の何れかを少なくとも含む特典付与条件552が設定されている。例えば、図中の特典ID=「2号特典」〜「6号特典」の条件がこれに該当する。
特典内容554については、登録からの経過時間に応じて内容が異なるような設定がなされている。例えば、図中の特典ID=「2号特典」と「3号特典」がこれに該当する。
図9に戻って、ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、ユーザアカウントと紐付けられる各種データを格納する。1つのユーザ管理データ600は、例えば図12に示すように、固有のユーザアカウント601と、決済用媒体帳簿データ602と、保有カードリスト603と、保有データIDリスト604と、タイトル別管理データ610と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
決済用媒体帳簿データ602は、当該ユーザに紐付けられる電子決済用の決済媒体の補充/消費の量と、補充/消費の事由と、変更日時と、の情報を対応づけて格納する所謂帳簿である。課金履歴データ或いは課金情報と読み替えることができる。
タイトル別管理データ610は、当該ユーザが過去にプレイしたことのあるゲームタイトル毎に用意され、当該ゲームタイトルに係る各種データが格納されている。
本実施形態のタイトル別管理データ610は、対象ゲームタイトル611と、プレイ履歴データ613と、勧誘履歴データ614と、被勧誘履歴データ615と、特典付与履歴データ616と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
プレイ履歴データ613は、ゲームプレイする度に作成される。1つのプレイ履歴データ613は、ログイン日時(又はプレイ開始日時)、ログアウト日時(又はプレイ終了日時)、使用媒体ID、通算プレイ回数、プレイ成績データ、を含む。なお、プレイ履歴データ613に含まれるデータの内容はこれらに限らず適宜変更可能である。
勧誘履歴データ614は、当該ユーザが勧誘プレーヤとして勧誘関係が正規登録される度に作成される。1つの勧誘履歴データ614は、使用媒体IDと、勧誘関係の指定操作された日時である勧誘関係指定日時と、登録済みの勧誘関係に固有の勧誘関係登録IDと、を含む。なお、勧誘履歴データ614に含まれるデータの内容はこれらに限らず適宜変更可能である。
被勧誘履歴データ615は、当該ユーザが被勧誘プレーヤとして勧誘関係が正規登録される度に作成される。1つの被勧誘履歴データ615は、使用媒体IDと、勧誘関係の指定操作された日時である勧誘関係指定日時と、登録済みの勧誘関係に固有の勧誘関係登録IDと、を含む。なお、被勧誘履歴データ615に含まれるデータの内容はこれらに限らず適宜変更可能である。
特典付与履歴データ616は、勧誘関係登録に係り当該ユーザに特典が付与される毎に作成される。1つの特典付与履歴データ616は、付与日時と、付与の根拠を示す勧誘関係登録IDと、付与済特典ID(図11の特典ID551に対応)とを含む。なお、特典付与履歴データ616に含まれるデータの内容はこれらに限らず適宜変更可能である。
図9に戻って、ID関連付けデータ628は、新たなICカード8が使用される度に作成される(図3参照)。初期状態は、当該新たなICカード8の媒体ID10と、未プレイを示す所定の初期値(例えば、NULL)がデータID12に代えて格納される。当該ICカード8を使ってゲームプレイがなされると、未プレイを示す所定値はデータID12に更新される。勿論、これら以外のデータも適宜対応づけて格納するとしてもよい。例えば、関連付けが設定・更新された日時を追加することもできる。
セーブデータ管理データ630は、データIDとセーブデータとの1対1の関連付けデータである。1つのセーブデータ管理データ630は、例えば図13に示すように、データID631と、セーブデータ632とが格納されている。
セーブデータ632のデータ構成は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能であるが、例えば、更新日時633と、プレーヤレベル634と、ゲーム進度635と、保有するキャラクタ別に用意される保有キャラクタ管理データ636と、保有するアイテム毎に用意される保有アイテム管理データ637と、を含めることができる。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
プレーヤレベル634は、プレーヤの当該ゲームにおける習熟度や上達度、プレイレベルを表す指標値であって、プレイ成績に応じて自動的に更新される。プレーヤの称号や階級などであってもよい。
1つの保有キャラクタ管理データ636は、固有のキャラクタIDと、キャラクタ種類、キャラクタの成長度合やランクを表すレベル、装備リスト、能力パラメータ値、などを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
1つの保有アイテム管理データ637は、固有のアイテムID、アイテム種類、レアリティ、当該アイテムのランクや成長度合を現すレベル、取得日時、能力パラメータ値(アイテムの作用効果を記述するパラメータ値の意)、などを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
図9に戻って、勧誘関係登録データ650は、勧誘関係の指定操作毎に用意され、勧誘関係を定義する各種データを格納する。1つの勧誘関係登録データ650は、例えば図14に示すように、自動付与される固有の勧誘関係登録ID651と、登録種別652と、登録根拠となる勧誘キャンペーンを示す根拠キャンペーンID653と、勧誘関係の指定が為された日時である勧誘関係指定日時654と、勧誘プレーヤ情報660と、被勧誘プレーヤ情報670と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
登録種別652は、当該登録データが作成された初期状態は「仮登録」とされ、勧誘関係が有効と判断されると「正規登録」とされ、登録根拠となった勧誘キャンペーン(図10参照)のキャンペーン期間が終了するなどして当該登録が無効になると「抹消」に変更される。
勧誘プレーヤ情報660は、勧誘プレーヤとされるユーザに関する基準情報であって、例えば勧誘プレーヤとされるユーザが使用するICカード8の媒体IDである勧誘プレーヤ媒体ID661と、勧誘プレーヤユーザアカウント662と、登録時パラメータ値リスト663と、を含む。登録時パラメータ値リスト663は、特典付与定義データ550(図11参照)の特典付与条件552を満たしているかを判定するために必要なパラメータ値のリストであって、当該勧誘関係が正規登録されたタイミングにおける勧誘プレーヤとされるユーザに関するパラメータ値のリストである。
被勧誘プレーヤ情報670は、被勧誘プレーヤとされるユーザに関する基準情報であって、例えば勧誘プレーヤとされるユーザが使用するICカード8の媒体IDである被勧誘プレーヤ媒体ID671と、被勧誘プレーヤユーザアカウント672と、登録時パラメータ値リスト673と、を含む。登録時パラメータ値リスト673は、特典付与定義データ550(図11参照)の特典付与条件552を満たしているかを判定するために必要なパラメータ値のリストであって、当該勧誘関係が正規登録されたタイミングにおける被勧誘プレーヤとされるユーザに関するパラメータ値のリストである。
本実施形態におけるマルチプレイ対応ゲーム装置群1001を構成する装置には業務用ゲーム装置1300と受付装置1170とがあるが、両者の装置にそれぞれの機能を備えた機能的に共通の装置として構成してもよいため、以下では両装置を併せて「マルチプレイ対応ゲーム装置」と称して説明する。勿論、上述して説明してきた通り、業務用ゲーム装置1300と受付装置1170とで機能を分けて構成してもよいが、その場合には、本明細書に接した当業者であれば、どの機能をどちらの装置に分けるかは自明である。
図15は、マルチプレイ対応ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態におけるマルチプレイ対応ゲーム装置は、操作入力部100と、媒体読取部102と、入金検知部104と、処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザが各種操作を入力するための手段である。受付装置1170(図1参照)のタッチパネル1172、業務用ゲーム装置1300(図2参照)のジョイスティック1302や、ボタンスイッチ1304、タッチパネル1306がこれに該当する。
媒体読取部102は、情報媒体(ICカード8)から読み出した情報を処理部200へ出力し、また処理部200から受信した情報を情報媒体へ書き込みする。受付装置1170(図1参照)の媒体読取装置1178、業務用ゲーム装置1300(図2参照)の媒体読取装置1344がこれに該当する。
入金検知部104は、プレイ対価等としての現金投入を検知して、入金された現金種類についての情報を処理部200へ出力する。受付装置1170(図1参照)の入金装置1174、業務用ゲーム装置1300(図2参照)の入金装置1330がこれに該当する。
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。受付装置1170(図1参照)が搭載する制御基板(非図示)、業務用ゲーム装置1300(図2参照)の制御基板1350がこれに該当する。そして、処理部200は、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、受付装置1170や業務用ゲーム装置1300の動作を制御する。
本実施形態の処理部200は、媒体ID読取制御部260と、セーブデータ取得制御部262と、ゲーム管理部264と、セーブデータ更新要求制御部266と、勧誘関係指定操作制御部268と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
媒体ID読取制御部260は、情報媒体(本実施形態ではICカード8)からの媒体IDの読取制御を行う。また、情報媒体へのデータ書き込み制御を行うことができる。
セーブデータ取得制御部262は、ゲームプレイに必要なデータ、本実施形態ではユーザアカウント601(図12参照)とセーブデータ632(図13参照)の写しを取得するための制御を行う。本実施形態では、情報媒体から読み出した媒体IDの照会要求に関する制御を行う(図3参照)。
ゲーム管理部264は、ゲームの進行制御を行う。本実施形態では、セーブデータ取得制御部262により取得されたプレーヤのセーブデータ632の写しに基づく進行制御が可能である。また、ゲーム進度が進むにつれてより上位ランクのアイテムやキャラクタをプレーヤ獲得可能に登場させる制御を行うことができる。
セーブデータ更新要求制御部266は、ゲームプレイ終了時にサーバシステム1100にて記憶・管理されているセーブデータ632の更新要求に係る制御を行う。本実施形態では、今回のプレイ結果を反映した更新用セーブデータを用意して、使用されたICカード8の媒体ID10及び更新要求とともにサーバシステム1100へ送信する制御を行う。
勧誘関係指定操作制御部268は、勧誘関係の指定操作に係る各種処理を実行する。例えば、勧誘関係の指定操作画面W6、W7(図6、図7参照)の表示制御や、指定手続き順に従った勧誘プレーヤ→被勧誘プレーヤ順のICカード8の媒体ID10の読み取り、一時記憶する制御を行う。そして、本実施形態では、サーバシステム1100へ勧誘プレーヤ及び被勧誘プレーヤの媒体IDとともに勧誘関係の登録要求を送信する制御、を行うことができる。
計時部280は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290は、音声データの生成、デコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、ゲームに係る音、BGMや台詞の読み上げなどの音声データの生成或いはデコードをする。
音出力部390は、入力される音声信号に基づき音声を出力する。業務用ゲーム装置1300(図2参照)のスピーカ1310がこれに該当する。
画像生成部292は、ゲーム画面等を生成することができる。そして、ゲーム画面を表示させるための画像信号を画像表示部392へ出力することができる。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいてゲーム画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。受付装置1170(図1参照)のタッチパネル1172、業務用ゲーム装置1300(図2参照)のタッチパネル1306がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394は、通信回線と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
記憶部500は、処理部200に業務用ゲーム装置1300を制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。受付装置1170の制御基板(非図示)のICメモリや、業務用ゲーム装置1300(図2参照)の制御基板1350が搭載するICメモリ1352がこれに該当する。ネットワーク上に用意された外部ストレージによって実現するとしてもよい。
本実施形態における記憶部500が記憶するプログラムやデータの例を示す図である。
記憶部500には、システムプログラム503と、ゲームプログラム504と、受付装置1170や業務用ゲーム装置1300(マルチプレイ対応ゲーム装置)でプレイ可能なゲームタイトル510と、ゲーム初期設定データ512と、が予め記憶されている。逐次、生成・更新されるデータとしては、勧誘関係指定データ560と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶することができる。例えば、ICカード8から読み取った媒体IDや、デコード中のデータ、各種カウンタ、フラグなども一時的に記憶することができる。
システムプログラム503は、マルチプレイ対応ゲーム装置をコンピュータとして基本的な入出力機能を実現するためシステムプログラムである。本実施形態のマルチプレイ対応ゲーム装置は、受付装置1170や業務用ゲーム装置1300があるので、受付装置1170向けと業務用ゲーム装置1300向けとのシステムプログラム503をそれぞれ別々に用意され得る。ゲームプログラム504と一体に構成する場合は省略され得る。
ゲームプログラム504は、受付装置1170や業務用ゲーム装置1300(マルチプレイ対応ゲーム装置)にセーブデータ取得制御部262、ゲーム管理部264、セーブデータ更新要求制御部266、勧誘関係指定操作制御部268、としての機能を実現するためのプログラムである。本実施形態のマルチプレイ対応ゲーム装置は、受付装置1170と業務用ゲーム装置1300があるので、受付装置1170向けと業務用ゲーム装置1300向けとでそれぞれ別の機能部として用意され得る。
勧誘関係指定データ560は、勧誘関係指定に係る各種データを格納する。具体的には、勧誘関係の指定操作画面W6、W7(図6、図7参照)に係り入力された勧誘プレーヤとされるユーザのICカード8の媒体ID10である勧誘プレーヤ媒体ID561と、被勧誘プレーヤとされるユーザのICカード8の媒体ID10である被勧誘プレーヤ媒体ID562と、を格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
プレイデータ700は、ゲームプレイの進行制御に必要な各種データを格納する。例えば、プレーヤ別に用意されるプレーヤ管理データ701と、ゲーム進行制御データ702とを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納するとしてもよい。
プレーヤ管理データ701は、例えば当該プレーヤが使用する業務用ゲーム装置1300の識別情報である業務用ゲーム装置1300ゲーム装置ID、ユーザアカウント、サーバシステム1100に保存されているセーブデータ632の写しであるセーブデータ、等を格納する。
[動作の説明]
次に、本実施形態のゲームシステム1000の勧誘登録及び勧誘登録に基づく特典付与に関する動作について説明する。
図16は、本実施形態における勧誘関係の指定処理の流れを説明するためのフローチャートである。本実施形態ではマルチプレイ対応ゲーム装置により実行される。
同処理において、マルチプレイ対応ゲーム装置は、メニュー画面W5(図5参照)にて「勧誘キャンペーンに応募する」のメニュー項目30への選択操作を検出すると、これを勧誘関係の指定の開始操作の入力とみなし(ステップS10)、勧誘関係の指定操作画面(図6参照)の表示を開始して、勧誘プレーヤとするユーザのICカードの媒体IDと、被勧誘プレーヤとするユーザのICカードの媒体IDとを、順次読み出す(ステップS12;図6参照)。読み出された媒体IDは、それぞれ勧誘関係指定データ560の勧誘プレーヤ媒体ID561、被勧誘プレーヤ媒体ID562として一時記憶される(図15参照)。
そして、サーバシステム1100へアクセスして、所定の勧誘関係登録要求とともに、ゲームタイトル510と、勧誘プレーヤ媒体ID561と、被勧誘プレーヤ媒体ID562と、を送信する(通信a;ステップS14)。
サーバシステム1100では、指定した勧誘関係の有効判定が行われ、有効なら指定した勧誘関係が正規登録される。サーバシステム1100からは勧誘関係登録要求への応答として、勧誘関係の登録が成功/失敗(又は、登録の有効/無効)の通知が送信される。
マルチプレイ対応ゲーム装置は、これを受信し(通信b;ステップS16)、勧誘関係の指定操作画面(図7参照)にて通知を行う(ステップS16)。
図17は、本実施形態における勧誘関係の登録処理の流れを説明するためのフローチャートである。本実施形態ではサーバシステム1100にて実行される。
サーバシステム1100は、マルチプレイ対応ゲーム装置から勧誘関係登録要求を受信すると(ステップS40)、勧誘関係登録データ650(図14参照)を新規作成してこれを初期化する(ステップS42)。
すなわち、登録種別652は「仮登録」に設定され、根拠キャンペーンID653は「未設定」に設定される。また、勧誘関係指定日時654は現在日時800に設定され、勧誘プレーヤ情報660の勧誘プレーヤ媒体ID661に受信した勧誘プレーヤ媒体ID561を設定する。また、被勧誘プレーヤ情報670の被勧誘プレーヤ媒体ID671に受信した被勧誘プレーヤ媒体ID562を設定する。
次に、サーバシステム1100は、勧誘プレーヤ媒体ID661に紐付くユーザアカウントとセーブデータとを検索し、勧誘プレーヤ情報660の他の項目を設定する(ステップS44)。
具体的には、サーバシステム1100は、ID関連付けデータ628を参照して、勧誘プレーヤ媒体ID661に関連付けられているデータID12を読み出す(図3、図8参照)。そして、各ユーザ管理データ600(図12参照)の保有データIDリスト604を参照して、先に読み出したデータID12が登録されているユーザ管理データ600を検索し、そのユーザアカウント601を勧誘プレーヤ情報660の勧誘プレーヤユーザアカウント662に設定する。
更に、サーバシステム1100は、各セーブデータ管理データ630(図13参照)から、勧誘プレーヤ媒体ID661に関連付けられているデータID12に適合するデータID631を有するセーブデータ管理データ630を検索する。そして、そのセーブデータ632から所定種類のデータを抜き出して、勧誘プレーヤ情報660の登録時パラメータ値リスト663(図14参照)に設定する。
続いて、サーバシステム1100は、被勧誘プレーヤ情報670の他の項目を設定する(図14参照)。
すなわち、ユーザ管理データ600の保有カードリスト603を参照して、被勧誘プレーヤ媒体ID671が登録されているユーザ管理データ600を検索し、そのユーザアカウント601を被勧誘プレーヤユーザアカウント672に設定する(ステップS50)。
次いで、サーバシステム1100は、ID関連付けデータ628(図8参照)を参照して、被勧誘プレーヤ媒体ID671に関連付けられているデータIDを検索する。そして、該当するデータIDが有れば(ステップS52のYES)、サーバシステム1100は被勧誘プレーヤ媒体ID671に紐付くセーブデータ632を検索し、当該セーブデータに基づいて被勧誘プレーヤ情報670の登録時パラメータ値リスト673を設定する(ステップS54)。
もし、被勧誘プレーヤ媒体ID671に関連付けられているデータIDが無ければ(ステップS52のNO)、サーバシステム1100は、登録時パラメータ値リスト673を、初心者のそれとみなされる所定の初期値に設定する(ステップS56)。
次に、サーバシステム1100は、受信した勧誘関係の指定の有効性を判定する。
具体的には、勧誘関係登録要求とともに受信したゲームタイトルが、適用ゲームタイトル522に含まれる勧誘キャンペーン定義データ520(図10参照)を検索し、勧誘関係登録データ650(図14参照)の根拠キャンペーンID653に、そのキャンペーンID521を設定する(ステップS68)。
次いで、その勧誘キャンペーン定義データ520(図10参照)のキャンペーン期間524に勧誘関係指定日時654が含まれ(ステップS70のYES)、且つ、勧誘プレーヤ情報660が勧誘プレーヤ適格条件データ530で定義される勧誘プレーヤ適格条件を満たし(ステップS72のYES)、且つ、被勧誘プレーヤ情報670が被勧誘プレーヤ適格条件データ540で定義される被勧誘プレーヤ適格条件を満たしている場合に(ステップS74のYES)、サーバシステム1100は、受信した勧誘関係の指定を「有効」と判定する(ステップS76)。
そして、サーバシステム1100は、勧誘関係登録データ650(図14参照)の登録種別652を「正規登録」に変更して登録を完了する(ステップS78)。また、これに伴って、勧誘プレーヤのユーザ管理データ600に勧誘履歴データ614を作成し、被勧誘プレーヤのユーザ管理データ600に被勧誘履歴データ615をそれぞれ作成する(図12参照)。
一方、勧誘関係指定日時654がキャンペーン期間524に含まれない(ステップS70のNO)、勧誘プレーヤ情報660が勧誘プレーヤ適格条件を満たさない(ステップS72のNO)、被勧誘プレーヤ情報670が被勧誘プレーヤ適格条件を満たさない(ステップS74のNO)、の何れの場合でも、サーバシステム1100は受信した勧誘関係の指定を「無効」と判定する(ステップS80)。そして、勧誘関係登録データ650の登録種別652を「抹消」に変更或いは勧誘関係登録データ650そのものを消去する(ステップS80)。
次いで、サーバシステム1100は、勧誘関係登録要求をしてきたマルチプレイ対応ゲーム装置へ、当該要求への応答として判定結果(有効=成功/無効=失敗)を返信する(ステップS90)。
図18は、本実施形態における特典付与処理の流れを説明するためのフローチャートである。本実施形態ではサーバシステム1100にて、ゲームプレイ終了時に実行される。
同処理において、サーバシステム1100は、今回のゲームのプレーヤであったユーザ毎にループAを実行する(ステップS130〜S172)。
ループAでは、勧誘関係登録データ650を参照して、処理対象ユーザが勧誘プレーヤ又は非勧誘プレーヤに設定されている勧誘関係登録データ650を抽出し(ステップS132)、更に抽出された勧誘関係登録データ650の中から、現在日時800が根拠キャンペーンID653の示す勧誘キャンペーンのキャンペーン期間524に含まれる勧誘関係登録データ650を抜粋する(ステップS134)。
次に、サーバシステム1100は、抜粋された勧誘関係登録データ650毎にループBを実行する(ステップS140〜ステップS170)。
ループBでは、処理対象の勧誘関係登録データ650の特典付与定義データ550(図11参照)を参照して、処理対象ユーザが付与対象553に設定されている特典ID551毎にループCを実行する(ステップS150〜ステップS162)。
ループCでは、サーバシステム1100は、処理対象とする特典ID551の付与対象553が、対応する特典付与条件552を満たしているか判定する(ステップS152)。具体的には、処理対象ユーザが付与対象553の「勧誘プレーヤ」に該当するのであれば、ループB処理対象の勧誘関係登録データ650における勧誘プレーヤ情報660が特典付与条件552を満たしているか判定する。処理対象ユーザが付与対象553の「被勧誘プレーヤ」に該当するのであれば、ループB処理対象の勧誘関係登録データ650における被勧誘プレーヤ情報670が特典付与条件552を満たしているか判定する。
そして、もし特典付与条件552を満たしている場合には(ステップS152のYES)、サーバシステム1100は処理対象ユーザのユーザ管理データ600(図12参照)の特典付与履歴データ616を参照して、処理対象とされる特典ID551が付与済特典IDとして登録されていないか、つまり同一の特典を既に付与されていないかを判定する(ステップS154)。
その結果、まだ特典が付与されていなければ(ステップS154のNO)、サーバシステム1100は処理対象ユーザへ、ループC処理対象の特典ID551に対応する特典内容554を適用する。つまり、特典を付与する(ステップS156)。そして、処理対象ユーザのユーザ管理データ600(図12参照)に新たな特典付与履歴データ616を追加・更新して(ステップS158)、特典が付与された旨の通知を行って(ステップS160)、ループCを終了する(ステップS162)。
処理対象プレーヤが付与対象553に合致する全ての特典についてループCを実行したならば、現在処理対象としている勧誘関係についてのループBを終了する(ステップS170)。
ステップS134で選抜された全ての勧誘関係についてループBを実行したならば、処理対象とされていたプレーヤについてのループAを終了し(ステップS172)、全てのプレーヤについてループAを実行したならば、特典付与処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、第1のユーザが、第2のユーザを自分が既に遊んでいるゲームへ誘い易くなる。すなわち、第1のユーザと第2のユーザとで、前者を勧誘プレーヤ、後者を被勧誘プレーヤとして勧誘関係を登録し、登録後に少なくとも第2のプレーヤが勧誘されたゲームをプレイした実績に応じて、少なくとも第2のユーザに特典が付与される。場合によっては両者に特典が付与される。
よって、第2のユーザ(被勧誘プレーヤ)にとってみれば、誘われた場合にゲームを試さないという理由はない。第1のユーザ(勧誘プレーヤ)にとってみれば、第2のユーザ(被勧誘プレーヤ)のプレイ実績次第によって自分にも特典が付与され得るので、誘いっぱなしではなく、第2のユーザが継続的にゲームプレイして良い成績をあげられるように、ゲームのヒントやコツを教えるなどのサポートをするインセンティブがはたらく。その結果、第2のユーザのプレーヤ技量の向上は1人でプレイするよりも遥かに早くゲームに習熟し、早くにゲームの楽しさを味わえるようになる。第1のユーザとってみれば、ゲーム仲間が増える。対戦ゲームであれば対戦相手が増えて好都合である。勿論、ゲーム運営者側から見れば顧客が増えることになり、「三方良し」の仕組みとなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、マルチプレイ対応ゲーム装置にて勧誘関係の登録の処理と、特典付与の処理と、を行う点が異なる。なお、以降では、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して重複する説明は省略し、主に第1実施形態との差異について説明することとする。
本実施形態におけるハードウェアの構成は、第1実施形態と同様である。
図19は、本実施形態におけるサーバシステム1100Bの機能構成例を説明するための図である。本実施形態のサーバシステム1100Bと第1実施形態(図10参照)と比較すると、本実施形態からは勧誘関係指定受付制御部220と、有効判定部222と、勧誘関係登録制御部224と、特典付与部226と、が省略されている。そして、サーバ記憶部500sからは勧誘キャンペーン定義データ520と、勧誘関係登録データ650とが省略されている。
一方、図20は、本実施形態におけるマルチプレイ対応ゲーム装置群1001Bを構成するマルチプレイ対応ゲーム装置の機能構成例を説明するための図である。本実施形態のマルチプレイ対応ゲーム装置と第1実施形態(図15参照)のマルチプレイゲーム装置とを比較すると、本実施形態には勧誘関係指定受付制御部220と、有効判定部222と、勧誘関係登録制御部224と、特典付与部226と、が追加されている。そして、それに伴って、本実施形態の記憶部500は、図21に示すように、勧誘キャンペーン定義データ520と、勧誘関係登録データ650とを記憶する。
動作については、マルチプレイ対応ゲーム装置にて勧誘関係の登録の処理と、特典付与の処理とを行う。すなわち、勧誘関係の指定処理(図16参照)は、第1実施形態と同じくマルチプレイ対応ゲーム装置にて実行されるが、ステップS14は省略される。その代わりに、図22に示すように勧誘関係の登録処理をマルチプレイ対応ゲーム装置にて実行する。
図22は、本実施形態における勧誘関係の登録処理(勧誘関係の登録処理B)の流れを説明するためのフローチャートである。
第1実施形態の同処理(図17参照)と比較すると、先ずステップS40が省略されている。また、第1実施形態のステップS44に代えて、サーバシステム1100へ勧誘プレーヤ媒体ID561についての照会要求を実行して、勧誘プレーヤのユーザアカウントとセーブデータをサーバシステム1100Bから取得し、勧誘プレーヤ情報660(図14参照)を設定する(ステップS45)。
同様に、第1実施形態のステップS50とステップS52に代えて、サーバシステム1100へ被勧誘プレーヤ媒体ID562についての照会要求を実行して、被勧誘プレーヤのユーザアカウントとセーブデータをサーバシステム1100Bから取得する(ステップS51)。そして、被勧誘プレーヤのセーブデータが有れば(ステップS53のYES)、ステップS54を実行し、セーブデータが無ければステップS56を実行する。
また、第1実施形態の勧誘関係の登録処理と比較すると、本実施形態ではステップS90が省略されており、勧誘関係の指定処理(図16参照)のステップS16にて判定結果がマルチプレイ対応ゲーム装置にてユーザに通知される。
そして、本実施形態では、特典付与処理(図18参照)は、マルチプレイ対応ゲーム装置にてゲーム終了後、セーブデータの更新の後に実行される。ステップS158については、サーバシステム1100Bへ適宜リクエストするものとする。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
[その1]
例えば、上記実施形態では、ゲームシステム1000にけるユーザ端末(プレーヤであるユーザが使用する装置を、マルチプレイ対応ゲーム装置として例示したがこれに限らない。シングルプレイ及びマルチプレイ対応のオンラインゲームのアプリケーションプログラムを実行可能であれば、図23に示すように、ユーザが個人的に所有するスマートフォン1500をユーザ端末とした構成も可能である。勿論、スマートフォン1500を、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどに適宜置き換えてもよい。
具体的には、スマートフォン1500は、プレーヤである登録済ユーザがゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信回線9を介してサーバシステム1100にアクセスしてゲームを実行できる電子装置(電子機器)である。
スマートフォン1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、カメラユニット1530と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置、などを設けるとしてもよい。
カメラユニット1530は、デジタル画像を撮影して、画像データを生成・出力する。例えば、レンズ等を含むオートフォーカス機構、イメージセンサ、画像処理プロセッサにより構成されカメラユニット1530は、ICカード8の表面に印刷されている媒体IDの2次元バーコード82を撮影することで、ゲームプレイに使用するICカード8の媒体IDを取り込むことができる。
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、インターフェース回路1557などを搭載する。
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、カメラユニット1530から画像データを取得するための回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、位置測定モジュール1555への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部または全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、ICカード8の媒体IDの読取装置及びゲームプレイするためのユーザ端末としての機能を実現させるためのゲームプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、スマートフォン1500でゲームを実行するためのゲームプログラムや各種設定データは、サーバシステム1100からダウンロードするとしても良いし、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
当該構成においては、上記実施形態における受付装置1170は省略され、受付装置1170で行っていた勧誘関係の指定操作の受付機能はスマートフォン1500にて実現する、例えばメニュー画面W5(図5参照)を表示する構成とすればよい。
或いは、別途記憶されているウェブブラウザプログラムを実行して、サーバシステム1100にて管理される所定のウェブサイトにアクセスし、そこで用意されている勧誘関係登録ページの指示に従って、上記実施形態の勧誘関係の指定処理(図16参照)と同様の手続きを行うとしてもよい。
或いは、サーバシステム1100にて管理される所定のチャットルームやプレーヤルームにて、第1のユーザと第2のユーザとが合意に達し、そこで所定の勧誘関係の指定操作入力をするとしてもよい。