JP6799273B2 - 近赤外線吸収ガラスの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、近赤外線を選択的に吸収することが可能な近赤外線吸収ガラスの製造法及び製造装置に関するものである。
一般に、デジタルカメラやスマートフォン等の光学デバイス内のカメラ部分には、CCD(電荷結合素子)やCMOS(相補性金属酸化膜半導体)等の固体撮像素子の視感度補正を目的として、近赤外線吸収ガラスが用いられている。近赤外線吸収ガラスとして必要な分光特性を満足するために、Cu含有リン酸ガラスが一般に用いられている。近赤外線吸収ガラスには、実用上、化学的耐久性や耐候性も要求されるため、組成及び製造方法の改良が種々行われてきた。
リン酸ガラスの化学的耐久性や耐候性を向上させるため、ガラス骨格を補強するSiOやAlを含有させることが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、その場合、溶融性が低下して溶融温度が上昇する傾向がある。溶融温度が上昇すると、近赤外域に吸収を示すCu2+イオンが還元され、紫外域に吸収を示すCuイオンが生成し、紫外〜可視域の光透過率が低下しやすくなるため、所望の光学特性が得にくくなる。
そこで、銅の酸化状態を維持するために、原料に酸化剤を添加する方法が提案されている。
特開2011−121792号
しかしながら、酸化剤の添加は、それ自身が分光特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
以上に鑑み、本発明は、分光特性に優れた近赤外線吸収ガラスを容易に製造することが可能な方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法は、P及びCuを含む近赤外線吸収ガラスの製造方法であって、原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスにした後、溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持することを特徴とする。このようにすれば、溶融ガラス中において銅イオンがCuに還元された場合であっても、溶融温度より低い保持温度で溶融ガラスを保持することで、CuがCu2+に酸化されやすくなる。そのため、得られる近赤外線吸収ガラスに含まれる銅イオンにおけるCu2+の割合を高めることができるため、優れた分光特性を得ることが可能となる。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、T−Tが100〜600℃であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、Tが900〜1400℃であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、Tが800〜1100℃であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、近赤外線吸収ガラスが、質量%で、P 20〜80%、Al 2〜20%、CuO 0.1〜20%、RO 0〜50%(ただし、RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)、R’O 0〜50%(ただし、R’はMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)を含有することが好ましい。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、保持温度Tで溶融ガラスを保持する際の溶融ガラスの液面の面積をS(mm)、溶融ガラスの深さをD(mm)とした場合、S/D≧100(mm)の関係を満たすことが好ましい。このようにすれば、溶融ガラス中に空気中の酸素が取り込まれやすくなり、溶融ガラスが酸化されやすくなる。その結果、紫外域に吸収を示すCuイオンの量が酸化により少なくなり紫外〜可視域にわたる光透過率が上昇するため、可視域における光透過率に優れたガラスが得られやすくなる。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法において、保持温度Tで溶融ガラスを保持する際に、溶融ガラス中に酸素をバブリングすることが好ましい。このようにすれば、溶融ガラス中に酸素が取り込まれ、溶融ガラスが酸化されやすくなる。その結果、紫外域に吸収を示すCuイオンの量が酸化により少なくなり紫外〜可視域にわたる光透過率が上昇するため、可視域における光透過率に優れたガラスが得られやすくなる。
近赤外線吸収ガラスの製造装置は、原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスを得るための溶融槽と、溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持するための保持槽と、を有することを特徴とする。このように溶融槽と保持槽を設けた製造装置を用いることにより、原料の加熱溶解と、溶融ガラスの低温保持を連続的に行うことができるため、生産効率を高めることができる。
本発明の製造方法及び製造装置によれば、分光特性に優れた近赤外線吸収ガラスを容易に製造することが可能となる。
実験1における実施例の試料a及び比較例の試料イの光透過率曲線を示すグラフである。 実験2において、溶融ガラスの液面の面積Sと深さDの比S/Dの値と、波長500nmにおける光透過率の関係を示すグラフである。 実験3における酸素バブリングした試料n及び酸素バブリングしなかった試料ロの光透過率曲線を示すグラフである。
本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法は、P及びCuを含む近赤外線吸収ガラスの製造方法であって、原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスにした後、溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持することを特徴とする。
溶融温度Tは900〜1400℃、1000〜1300℃、特に1100〜1250℃であることが好ましい。溶融温度Tが低すぎると、均質なガラスが得にくくなる。一方、溶融温度Tが高すぎると、Cuイオンが還元されてCu2+からCuにシフトしやすくなるため、所望の光学特性が得にくくなる。
保持温度Tは800〜1100℃、特に850〜1000℃であることが好ましい。保持温度Tが低すぎると、溶融ガラス保持中あるいは成形時に失透が発生しやすくなる。一方、保持温度Tが高すぎると、CuがCu2+に十分に酸化されず、所望の光学特性が得にくくなる。なお、溶融ガラスの保持温度Tでの保持時間は1〜20時間、特に3〜18時間であることが好ましい。保持時間が短すぎると、CuがCu2+に十分に酸化されず、所望の光学特性が得にくくなる。一方、保持時間が長すぎると、ガラス成分が揮発して所望の組成が得られにくくなる。その結果、耐候性、耐失透性、光学特性等の各特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
なお、溶融温度Tと保持温度Tの差T−Tは100〜600℃、150〜500℃、特に200〜400℃であることが好ましい。T−Tが小さすぎると、CuがCu2+に十分に酸化されず、所望の光学特性が得にくくなる。一方、T−Tが大きすぎると、溶融ガラス保持中あるいは成形時に失透が発生しやすくなる。
なお、保持温度Tで溶融ガラスを保持する際の溶融ガラスの液面の面積をS(mm)、溶融ガラスの深さをD(mm)とした場合、S/D≧100(mm)の関係を満たすことが好ましい。このようにすれば、既述の通り、可視域における光透過率に優れたガラスが得られやすくなる。S/Dは200(mm)以上、500(mm)以上、特に800(mm)以上であることが好ましい。S/Dの上限は特に限定されないが、製造設備の制約や生産性等を考慮して、 10000000(mm)以下、500000(mm)以下、特に100000(mm)以下であることが好ましい。
また、保持温度Tで溶融ガラスを保持する際に溶融ガラス中に酸素をバブリングすることが好ましい。このようにすれば、既述の通り、可視域における光透過率に優れたガラスが得られやすくなる。
本発明の方法で近赤外線吸収ガラスを製造する場合、1つの溶融槽を用いて溶融ガラスの温度を上記の通り変化させてもよいが、原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスを得るための溶融槽と、溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持するための保持槽と、を有する製造装置を用いることが好ましい。当該製造装置を用いれば、溶融槽と保持槽を各々所定温度に設定した状態で、溶融槽への原料の導入と、溶融槽から保持槽への溶融ガラスの移動を適宜行うことにより、ガラスの生産を連続的に行うことができるため、生産効率を高めることができる。保持槽で一定時間保持した溶融ガラスは、その後所望の形状に成形される。成形装置としてはダウンドロー装置やロール成形装置等が使用される。成形後のガラスは必要に応じて切断や研磨等の後加工を経て近赤外線吸収ガラスが得られる。
本発明における近赤外線吸収ガラスの組成は、P及びCuを含むものであれば特に限定されないが、例えば質量%で、P 20〜80%、Al 2〜20%、CuO 0.1〜20%、RO 0〜50%(ただし、RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)、R’O 0〜50%(ただし、R’はMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)を含有するリン酸塩系ガラスが挙げられる。ガラス組成をこのように規制した理由を以下に説明する。
はガラス骨格を形成するために欠かせない成分である。Pの含有量は20〜80%、35〜75%、特に50〜70%であることが好ましい。Pの含有量が少なすぎると、ガラス化しにくくなったり、所望の光学特性が得にくくなる。具体的には、近赤外線吸収特性が低下しやすくなる。一方、Pの含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。
Alは耐候性を大幅に向上させる成分である。Alの含有量は2〜20%、5〜17%、特に8〜14%であることが好ましい。Alの含有量が少なすぎると、上記効果が得にくくなる。一方、Alの含有量が多すぎると、溶融性が低下して溶融温度が上昇する傾向がある。
CuOは近赤外線を吸収するための必須成分である。CuOの含有量は0.1〜20%、0.3〜15%、特に0.4〜13%であることが好ましい。CuOの含有量が少なすぎると、所望の近赤外線吸収特性が得にくくなる。一方、CuOの含有量が多すぎると、紫外〜可視域の光透過率が低下しやすくなる。またガラス化しにくくなる。なお、所望の光学特性を得るため、CuOの含有量は板厚によって適宜調整することが好ましい。具体的には、板厚が小さいほどCuO含有量を多く(板厚が大きいほどCuO含有量を少なく)することが好ましい。
O(ただし、RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)は溶融温度を低下させる成分である。ROの含有量は0〜50%、3〜30%、特に5〜20%であることが好ましい。ROの含有量が多すぎると、ガラス化しにくくなる。
なお、ROの各成分の好ましい範囲は以下の通りである。NaOの含有量は0〜50%、3〜30%、特に5〜20%であることが好ましい。LiOの含有量は0〜50%、3〜30%、特に5〜20%であることが好ましい。KOの含有量は0〜50%、3〜30%、特に5〜20%であることが好ましい。
R’O(ただし、R’はMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)は耐候性を改善するとともに、溶融性を向上させる成分である。R’Oの含有量は0〜50%、3〜30%、特に5〜20%であることが好ましい。R’Oの含有量が多すぎると、成形時にR’O成分起因の結晶が析出しやすくなる。
なお、R’Oの各成分の含有量の好ましい範囲は以下の通りである。
MgOは耐候性を改善する成分である。MgOの含有量は0〜15%、特に0.4〜7%であることが好ましい。MgOの含有量が多すぎると、ガラス化しにくくなる。
CaOはMgOと同様に耐候性を改善する成分である。CaOの含有量は0〜15%、特に0.4〜7%であることが好ましい。CaOの含有量が多すぎると、ガラス化しにくくなる。
SrOもMgOと同様に耐候性を改善する成分である。SrOの含有量は0〜12%、特に0.3〜5%であることが好ましい。SrOの含有量が多すぎると、ガラス化しにくくなる。
BaOはガラス化の安定性を高めるとともに、耐候性を向上させる成分である。特にPが少ない場合に、BaOによるガラス化安定性の効果を享受しやすい。BaOの含有量は0〜30%、5〜30%、7〜25%、特に7.2〜23%であることが好ましい。BaOの含有量が多すぎると、成形中にBaO起因の結晶が析出しやすくなる。
近赤外線吸収ガラスには、上記成分以外にも下記の成分を含有させることができる。
ZnOはガラス化の安定性及び耐候性を改善する成分である。ZnOの含有量は0〜13%、0.1〜12%、特に1〜10%であることが好ましい。ZnOの含有量が多すぎると、溶融性が低下して溶融温度が高くなり、結果として所望の光学特性が得にくくなる。また、ZnO成分起因の結晶が析出しやすくなる。なお、特にPが少ない場合に、ZnOによるガラス化安定性の効果を享受しやすい。
Nb及びTaは耐候性を高める成分である。Nb及びTaの各成分の含有量は0〜20%、0.1〜20%、1〜18%、特に2〜15%であることが好ましい。これらの成分の含有量が多すぎると、溶融温度が高くなって、所望の光学特性が得にくくなる。なお、Nb及びTaの合量は0〜20%、0.1〜20%、1〜18%、特に2〜15%であることが好ましい。
GeOは耐候性を高める成分である。GeOの含有量は0〜20%、0.1〜20%、0.3〜17%、特に0.4〜15%であることが好ましい。GeOの含有量が少なすぎると、上記効果が得にくくなる。一方、GeOの含有量が多すぎると、溶融温度が高くなって、所望の光学特性が得にくくなる。
SiOはガラス骨格を強化する成分である。また、耐候性を向上させる効果がある。SiOの含有量は0〜10%、0.1〜8%、特に1〜6%であることが好ましい。SiOの含有量が多すぎると、かえって耐候性が低下しやすくなる。また、ガラス化が不安定になる傾向がある。
また、上記成分以外にも、B、Y、La、CeO、Sb等を本発明の効果を損なわない範囲で含有させても構わない。具体的には、これらの成分の含有量は、各々0〜3%、特に各々0〜2%であることが好ましい。なお、フッ素を含有させることにより化学的耐久性を向上させることが可能であるが、フッ素は環境負荷物質であるため、含有しないことが好ましい。
近赤外線吸収ガラスの液相温度は770℃以下、特に750℃以下であることが好ましい。液相温度が高すぎると、製造工程において(特に成形時に)失透しやすくなる。
上記の方法で得られた近赤外線吸収ガラスは、可視域における高い光透過率及び近赤外域における優れた光吸収特性の両者を達成することが可能となる。具体的には、波長550nmにおける光透過率は79%以上、特に80%以上であることが好ましい。一方、波長700nmにおける光透過率は13%以下、特に11%以下であることが好ましく、波長1200nmにおける光透過率は25%以下、特に20%以下であることが好ましい。
近赤外線吸収ガラスは、通常、板状で用いられる。厚みは0.01〜1.2mm、特に0.05〜1.2mmであることが好ましい。厚みが小さすぎると、機械的強度に劣る傾向がある。一方、厚みが大きすぎると、光学デバイスの薄型化が困難になる傾向がある。
以下、本発明の近赤外線吸収ガラスの製造方法を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
(実験1)
質量%で、P 46.3%、Al 6.6%、MgO 2.6%、CaO 4.2%、BaO 21.4%、KO 16.1%、CuO 2.8%の組成となるように調合した原料粉末を円筒状の白金ルツボに投入し、1200℃で加熱溶解することにより均質な溶融ガラスとした。溶融ガラスを900℃まで冷却し、そのまま5時間保持した。次に、溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、冷却固化した後、アニールを行った。得られた板状ガラスについて、0.5mm厚となるように両面を鏡面研磨することにより、試料a(近赤外線吸収ガラス)を得た。得られた試料について、分光光度計(島津製作所製UV−3100PC)を用いて、波長300〜1300nmの範囲で光透過率を測定した。結果を図1に示す。なお、溶融ガラスの液面の面積は4416mm、深さは4.5mmにした。
一方、比較例として、溶融ガラスを900℃で保持する工程を経なかった点を除き、上記と同様にして試料イを作製した。得られた試料について、上記と同様にして光透過率を測定した。結果を図1に示す。
図1から明らかなように、実施例の試料aは比較例の試料イと比較して可視域での光透過率が高く、また近赤外光をシャープにカットしていることがわかる。
(実験2)
溶融ガラスの液面の面積と深さを表1の通り変化させたこと以外は、実験1と同様にして試料b〜mを作製し、波長500nmにおける光透過率を測定した。結果を表1及び図2に示す。図2にはデータプロットとともに、線形近似曲線もあわせて示している。なお、溶融ガラスの液面の面積は、使用する白金ルツボのサイズ(直径)を適宜変更することにより調整した。
表1及び図2から明らかなように、溶融ガラスの液面の面積Sと深さDの比S/Dが100(mm)以上である場合、波長500nmにおいて概ね84%以上と優れた光透過率を示した。なお、S/Dの値が大きくなるに従い、波長500nmにおける光透過率も向上する傾向を示した。
(実験3)
溶融ガラスの液面の面積を4416mm、深さを17mmにしたこと、及び、溶融ガラスを900℃にて保持する際に、溶融ガラス中に酸素バブリングしたこと以外は、実験1と同様にして試料nを作製した。比較のため、酸素バブリングしなかった試料ロも作製した。これらの試料について、波長300〜1300nmの範囲で光透過率を測定した。結果を図3に示す。
図3から明らかなように、酸素バブリングすると、可視域での光透過率が高くなった。

Claims (7)

  1. P及びCuを含む近赤外線吸収ガラスの製造方法であって、
    原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスにした後、溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持し、T −T が100〜600℃であることを特徴とする近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  2. が900〜1400℃であることを特徴とする請求項1に記載の近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  3. が800〜1100℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  4. 近赤外線吸収ガラスが、質量%で、P 20〜80%、Al 2〜20%、CuO 0.1〜20%、RO 0〜50%(ただし、RはLi、Na及びKから選択される少なくとも1種)、R’O 0〜50%(ただし、R’はMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  5. 保持温度Tで溶融ガラスを保持する際の溶融ガラスの液面の面積をS(mm)、溶融ガラスの深さをD(mm)とした場合、S/D≧100(mm)の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  6. 保持温度Tで溶融ガラスを保持する際に、溶融ガラス中に酸素をバブリングすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の近赤外線吸収ガラスの製造方法。
  7. 原料を溶融温度Tで加熱溶解して溶融ガラスを得るための溶融槽と、
    溶融温度Tより低い保持温度Tで溶融ガラスを保持するための保持槽と、
    を有し、T −T が100〜600℃であることを特徴とする近赤外線吸収ガラスの製造装置。
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