JP6796402B2 - 電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、電力を充放電可能な複数の蓄電池システムを具備する電力供給システムの技術に関する。
従来、電力を充放電可能な複数の蓄電池システムを具備する電力供給システムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の電力供給システムは、電力を充放電可能な複数の蓄電池システム(電池ユニット)を有している。このような電力供給システムにおいては、複数の蓄電池システムからの電力を負荷へと供給することができる。すなわち、1つの蓄電池システムだけでは得ることが困難な電力量を、負荷へと供給することができる。
特開2016−73009号公報
しかし、特許文献1に記載の電力供給システムのように、複数の蓄電池システムから負荷へと電力を供給する場合には、下流側(負荷側)に接続された蓄電池システムから優先的に放電されることになり、特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ってしまうおそれがある。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は複数の蓄電池システムのうち特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを防止することが可能な電力供給システムを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、自然エネルギーを利用して発電可能な複数の発電システムと、複数の前記発電システムにそれぞれ対応して設けられ、系統電源と負荷とを結ぶ配電線に当該系統電源から前記負荷側へ向けて並ぶように接続されて、対応する前記発電システムからの電力を充電可能かつ前記負荷へと電力を供給可能であると共に、動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、を具備し、前記蓄電池システムは、前記配電線と当該蓄電池システムとの連結点の直ぐ上流側の電力を検出する蓄電池システム用センサを有すると共に、前記動作モードとして、前記蓄電池システム用センサの検出結果により取得される前記負荷の要求に応じた電力を当該蓄電池システムの判断により放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、前記制御部は、前記蓄電池システムの蓄電池残量を取得すると共に、当該取得した蓄電池残量の多い順番に複数の前記蓄電池システムを優先順位づけ、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとして前記負荷の要求に応じた電力を当該最上位の前記蓄電池システムの判断により放電可能とし、その他の前記蓄電池システムを前記停止モードとするものである。
前記配電線において複数の前記蓄電池システムよりも系統電源側に接続される不足電力供給システムを具備し、前記不足電力供給システムは前記配電線と当該不足電力供給システムとの連結点の直ぐ上流側の電力を検出する不足電力供給システム用センサを有すると共に、前記放電モードの前記蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に、前記不足電力供給システム用センサの検出結果により取得される前記不足する電力を当該不足電力供給システムの判断により前記負荷へとを給し、前記制御部は、前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、前記放電モードとした前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを含まない前記停止モードの前記蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとするものである。
複数の前記蓄電池システムは、複数の需要者のうち何れかが所有し、前記不足電力供給システムは、前記複数の需要者が共用していることとしてもよい。
このような構成により、負荷へと電力を供給する複数の需要者の共用のシステムを用いて、複数の蓄電池システムのうち特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
複数の蓄電池システムのうち特定の蓄電池システムに放電や充電が偏ることを防止することができる。
第一実施形態に係る電力供給システムの構成を示したブロック図。 同じく、通常モードが実行された場合における電力の供給態様の一例を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる時間帯処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる事前設定の処理を示したフローチャート。 同じく、設定された放電優先順位の一例を示した図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合における電力の供給態様の一例を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 第二実施形態に係る電力供給システムの構成を示したブロック図。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、均等モードが実行された場合におけるEMSによる第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理を示したフローチャート。 同じく、図12の続きを示したフローチャート。
以下では、図1を用いて、第一実施形態に係る電力供給システム1について説明する。
電力供給システム1は、複数の戸建住宅(住宅H)からなる住宅街区T(住宅Hの集合体)に適用することを想定している。具体的には、住宅街区Tには、複数の(戸建)住宅Hとして、第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HNが設けられる。住宅街区Tにおいては、電力小売事業者が電力会社(系統電源S)から電力を一括購入し、当該購入した電力が各住宅Hに適宜供給(売却)される。
電力供給システム1は、電力小売事業者が電力会社から一括購入した電力等を、複数の住宅H(第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HN)間で適宜供給(融通)するためのシステムである。電力供給システム1は、主としてセンサ部10、複数の住宅用蓄電池システム20(第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2N)、共用蓄電池システム30、複数の住宅用太陽光発電システム40(第一住宅用太陽光発電システム41、第二住宅用太陽光発電システム42、・・、第N住宅用太陽光発電システム4N)、共用太陽光発電システム50及びEMS60を具備する。
複数の住宅H(第一住宅H1、第二住宅H2、・・、第N住宅HN)は、人が居住する建物である。各住宅Hには適宜の電気製品が設けられ、電力が消費される。
また、各住宅Hは、系統電源Sと接続される。具体的には、各住宅Hは、上流側端部が系統電源Sと接続されると共に下流側端部が分岐して各住宅Hと接続された配電線Lを介して、当該系統電源Sと接続される。
センサ部10は、配電線Lを流通する電力を検出するものである。センサ部10は、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nを具備する。
共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配置箇所を流通する電力を検出するものである。共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ検出結果に関する信号を出力可能に構成される。共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ所定の蓄電池システムと対応するように設けられ、当該対応する住宅用蓄電池システムと電気的に接続される。
具体的には、共用センサ10Tは、後述する共用蓄電池システム30と電気的に接続される。また、第一センサ11は、後述する第一住宅用蓄電池システム21と電気的に接続される。また、第二センサ12は、後述する第二住宅用蓄電池システム22と電気的に接続される。また、第Nセンサ1Nは、後述する第N住宅用蓄電池システム2Nと電気的に接続される。
また、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配電線Lにおいて、前記対応する蓄電池システムが接続された連結点の直ぐ上流側に配置される。具体的には、共用センサ10T、第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1Nは、それぞれ配電線Lにおいて、後述する共用連結点PT、第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNの直ぐ上流側に配置される。
複数の住宅用蓄電池システム20(第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2N)は、後述する複数の住宅用太陽光発電システム40(より詳細には、複数の住宅用太陽光発電システム40のうち、対応する住宅用太陽光発電システム40)からの電力を適宜充電すると共に、当該電力を適宜放電するためのシステムである。各住宅用蓄電池システム20は、充放電可能な蓄電池や当該蓄電池の充放電を制御するパワーコンディショナ等を具備する。各住宅用蓄電池システム20は、所定の住宅Hに対応するように設けられる(1つの住宅Hに対して、1つの住宅用蓄電池システム20が設けられる)。各住宅用蓄電池システム20は、前記所定の住宅H(住宅Hの住人)に所有されている。
また、各住宅用蓄電池システム20は、配電線Lの中途部に接続される。具体的には、第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2Nは、それぞれ配電線Lの第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNに接続される。なお、第一連結点P1、第二連結点P2、・・、第N連結点PNは、配電線Lにおいて下流側(前記複数の住宅側)から上流側(系統電源S側)へ向けて順番に配置されている。
また、各住宅用蓄電池システム20は、後述する複数の住宅用太陽光発電システム40(より詳細には、複数の住宅用太陽光発電システム40のうち、対応する住宅用太陽光発電システム40)において発電された電力が充電されるように構成される。住宅用太陽光発電システム40において発電された電力(特に、余剰電力)を各住宅用蓄電池システム20に充電させ、当該充電させた電力を必要に応じて放電させることで、系統電源Sからの電力の購入量を減少させ、住宅街区Tにおける電力の自給自足を促すことができる。
また、各住宅用蓄電池システム20は、上述の如く、対応するセンサ部10のセンサ(第一センサ11、第二センサ12、・・、第Nセンサ1N)と電気的に接続される。各住宅用蓄電池システム20は、対応するセンサ部10のセンサから出力された信号が入力され、当該入力された信号に基づいて当該センサの検出結果を取得可能に構成される。各住宅用蓄電池システム20は、対応するセンサ部10のセンサの検出結果に基づいて、放電(出力)する電力量を調整する負荷追従運転を行うことができる。
また、各住宅用蓄電池システム20は、動作に関するモードとして、複数のモードを有している。前記複数のモードには、「ecoモード」、「放電モード」及び「停止モード」が含まれる。「ecoモード」とは、住宅用太陽光発電システム40からの電力を優先的に住宅Hで使用させると共に、当該住宅用太陽光発電システム40における余剰電力を適宜充放電するモードである。また、放電モードとは、各住宅Hの消費電力に応じて、各住宅用蓄電池システム20が動作的に(放電可能な程度に蓄電池残量が残っているか否かを問わず)放電可能な状態となるモードである。また、停止モードとは、各住宅用蓄電池システム20が動作的に放電不可能な状態となるモードである。
また、各住宅用蓄電池システム20は、自らに充電されている電力量(以下、「蓄電池残量」と称する)を検出可能に構成される。
共用蓄電池システム30は、後述する共用太陽光発電システム50からの電力を適宜充電すると共に、当該電力を適宜放電するためのシステムである。共用蓄電池システム30は、充放電可能な蓄電池や当該蓄電池の充放電を制御するパワーコンディショナ等を具備する。共用蓄電池システム30は、複数の住宅Hに共用されるように設けられる(複数の住宅Hに対して、1つの共用蓄電池システム30が設けられる)。共用蓄電池システム30は、電力小売事業者に所有されている。
また、共用蓄電池システム30は、配電線Lの中途部に接続される。具体的には、共用蓄電池システム30は、配電線Lの共用連結点PTに接続される。なお、共用連結点PTは、配電線Lにおいて第N連結点PNよりも上流側(系統電源S側)に配置される。
また、共用蓄電池システム30は、対応するセンサ部10のセンサ(共用センサ10T)と電気的に接続される。共用蓄電池システム30は、共用センサ10Tから出力された信号が入力され、当該入力された信号に基づいて当該共用センサ10Tの検出結果を取得可能に構成される。共用蓄電池システム30は、共用センサ10Tの検出結果に基づいて、放電(出力)する電力量を調整する負荷追従運転を行うことができる。
複数の住宅用太陽光発電システム40(第一住宅用太陽光発電システム41、第二住宅用太陽光発電システム42、・・、第N住宅用太陽光発電システム4N)は、太陽光を利用して発電するためのシステムである。住宅用太陽光発電システム40は、太陽電池(セル)を組み合わせて板状にした太陽電池モジュールや当該太陽電池モジュールからの電力を調整するパワーコンディショナ等を具備する。各住宅用太陽光発電システム40は、所定の住宅Hに対応するように設けられる(1つの住宅Hに対して、1つの住宅用太陽光発電システム40が設けられる)。各住宅用太陽光発電システム40は、前記所定の住宅H(住宅Hの住人)に所有されている。
また、各住宅用太陽光発電システム40は、所有されている住宅Hの住宅用蓄電池システム20に接続される。具体的には、第一住宅用太陽光発電システム41、第二住宅用太陽光発電システム42、・・、第N住宅用太陽光発電システム4Nは、それぞれ第一住宅用蓄電池システム21、第二住宅用蓄電池システム22、・・、第N住宅用蓄電池システム2Nに接続される。このように、各住宅用蓄電池システム20と各住宅用太陽光発電システム40とが対応するように設けられている。
各住宅用太陽光発電システム40は、所有されている住宅H(負荷)へと電力を供給可能に構成される。各住宅H(住宅Hの住人)は、所有する住宅用太陽光発電システム40において発電された電力を適宜使用することができる。また、各住宅用太陽光発電システム40は、発電された電力のうち、所有されている住宅Hで使用されなかった余剰分の電力(余剰電力)を、当該住宅Hの住宅用蓄電池システム20へと供給し、当該住宅用蓄電池システム20に充電させることができる。
共用太陽光発電システム50は、太陽光を利用して発電するためのシステムである。共用太陽光発電システム50は、太陽電池(セル)を組み合わせて板状にした太陽電池モジュールや当該太陽電池モジュールからの電力を調整するパワーコンディショナ等を具備する。共用太陽光発電システム50は、複数の住宅Hに共用されるように設けられる(複数の住宅Hに対して、1つの共用太陽光発電システム50が設けられる)。共用太陽光発電システム50は、電力小売事業者に所有されている。
また、共用太陽光発電システム50は、共用蓄電池システム30に接続される。共用太陽光発電システム50は、発電された電力を、共用蓄電池システム30へと供給し、当該共用蓄電池システム30に充電させることができる。
EMS60は、電力供給システム1の動作を管理するエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System)である。EMS60は、RAMやROM等の記憶部や、CPU等の演算処理部、I/O等の入出力部等を具備する。EMS60は、所定の演算処理や記憶処理等を行うことができる。EMS60には、電力供給システム1の動作を制御する際に用いられる種々の情報やプログラム等が予め記憶される。
また、EMS60は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20と電気的に接続される。EMS60は、所定の信号を共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20に出力し、当該共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20の動作を制御することができる。また、EMS60は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20から所定の信号が入力可能に構成される。
こうして、EMS60は、共用蓄電池システム30及び各住宅用蓄電池システム20の動作に関する情報を取得することができる。具体的には、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量を取得することができる。また、EMS60は、共用蓄電池システム30及び住宅用蓄電池システム20が放電している(放電待機である)か否かの情報を取得することができる。
また、EMS60は、電力供給システム1の動作に関するモードとして、複数のモードを実行可能に構成される。前記複数のモードには、「通常モード」及び「均等モード」が含まれる。通常モードとは、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏りを許容するモードである。均等モードとは、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏りを抑制する(放電量の均等化を図る)モードである。なお、通常モード及び均等モードの何れを実行するかは、例えば電力小売事業者によって適宜選択される。
次に、上述の如く構成された電力供給システム1における、電力小売事業者による電力の売買の様子について簡単に説明する。
電力小売事業者は、電力会社(系統電源S)から一括購入した電力を、各住宅Hからの要求に応じて当該各住宅Hへと適宜売却する。各住宅Hの住人は、電力会社から購入した電力を使用することができる。また、電力小売事業者は、各住宅用蓄電池システム20から放電された電力を購入し、当該電力を各住宅Hからの要求に応じて当該各住宅Hへと適宜売却する。電力小売事業者が売買する電力の価格は適宜設定される。
このように、電力小売事業者は、電力の売買によって利益を得ることができる。また、各住宅Hの住人も、住宅用蓄電池システム20の電力(すなわち、余剰電力)を電力小売事業者に売却することで利益を得ることができる。
以下では、通常モードが実行された場合における電力の供給(融通)態様の概要について説明する。
系統電源Sからの電力は、各住宅Hの消費電力に応じて、配電線Lを介して当該各住宅Hに供給される。この場合、複数の蓄電池システム(共用蓄電池システム30及び複数の住宅用蓄電池システム20)のうち最も下流側に配置された第一住宅用蓄電池システム21は、第一センサ11の検出結果に基づいて負荷追従運転を行って、所定の電力量の電力を放電する。こうして、第一住宅用蓄電池システム21から放電された電力は、各住宅Hへと供給される。なお、第一住宅用蓄電池システム21から電力が放電されると、系統電源Sからの電力量が減少する。
また、各住宅Hの消費電力を第一住宅用蓄電池システム21からの電力だけで賄えない場合には、不足する分の電力が系統電源Sから各住宅Hに供給される。すなわち、系統電源Sからの電力(不足する分の電力)が、配電線Lを介して各住宅Hに供給される。この場合、複数の蓄電池システム(共用蓄電池システム30及び複数の住宅用蓄電池システム20)のうち、第一住宅用蓄電池システム21よりも一つ上流側に配置された第二住宅用蓄電池システム22は、第二センサ12の検出結果に基づいて負荷追従運転を行って、所定の電力量の電力を放電する。こうして、第二住宅用蓄電池システム22から放電された電力は、各住宅Hへと供給される。なお、第二住宅用蓄電池システム22から電力が放電されると、系統電源Sからの電力量がさらに減少する。
このように、通常モードが実行された場合においては、各住宅Hの消費電力が賄えない場合に、(放電が開始された)住宅用蓄電池システム20よりも一つ上流側に配置された住宅用蓄電池システム20からの放電が開始されるという動作が、繰り返し行われる。このように、各住宅Hの消費電力に対して、複数の蓄電池システムのうち、下流側に配置された蓄電池システムから上流側に配置された蓄電池システムへと順次放電が開始されていく。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nから電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合には、共用蓄電池システム30からの電力が放電される。そして、共用蓄電池システム30から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入される(系統電源Sから購入された電力が、各住宅Hへと供給される)。
こうして、電力供給システム1においては、通常モードを実行した場合に、各住宅用蓄電池システム20から放電された電力を、当該各住宅用蓄電池システム20を所有する住人(住宅H)だけでなく、その他の住人(住宅H)へも供給することとなる。すなわち、各住宅用蓄電池システム20に充電された各住宅用太陽光発電システム40の余剰電力を、複数の住宅H間で適宜融通することができる。
なお、上述の如く各住宅用蓄電池システム20から放電された電力は、当該各住宅用蓄電池システム20を所有する住宅H(住宅用太陽光発電システム40)において発電された電力である。各住宅用蓄電池システム20から放電された電力は、一旦電力小売事業者によって買い取られるため、当該電力に相当する料金が各住宅H(住人)へと支払われる。
ここで、通常モードが実行された場合においては、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じるため、問題が生じることがある。
具体的には、上述の如く、通常モードが実行された場合においては、各住宅Hの消費電力が賄えない場合に、下流側に配置された住宅用蓄電池システム20から上流側に配置された住宅用蓄電池システム20へと順次放電が開始されていくため、上流側よりも下流側に配置された住宅用蓄電池システム20の方が放電量が多くなる。そのため、複数の住宅H間で電力が融通されたことによる料金(電力小売事業者から住宅Hの住人へと支払われる料金)は、上流側よりも下流側に配置された住宅用蓄電池システム20を所有する住人が多く得ることとなる。
例えば、図2に示すように、最も下流側に配置された第一住宅用蓄電池システム21から放電された電力だけで各住宅Hの消費電力が賄えている場合には、その他の住宅用蓄電池システム20(第二住宅用蓄電池システム22や第N住宅用蓄電池システム2N等)から電力が放電されない。このような場合、複数の住宅H間で電力が融通されたことによる料金は、第一住宅用蓄電池システム21を所有する第一住宅H1の住人だけが得ることとなる。
このように、通常モードが実行された場合においては、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じるため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金が不均等となり問題であった。また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じるため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)が不均等となり問題であった。また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏りによって、満充電のまま放電されていない住宅用蓄電池システム20が存在する場合、当該住宅用蓄電池システム20は余剰電力を充電することができず、発電された電力が無駄になるおそれがある点で問題であった。
そこで、電力供給システム1においては、上述の如き問題を解決するため、均等モードを実行することができる。均等モードにおいては、通常モードにおける各住宅用蓄電池システム20の動作(負荷追従運転)をベースとして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏りを抑制するため補正(各住宅用蓄電池システム20の放電に所定の放電優先順位を設ける等の処理)が行われる。
以下では、均等モードが実行された場合におけるEMS60の処理について説明する。
均等モードが実行される場合、EMS60は、時間帯処理を行う。時間帯処理とは、時間帯に応じて住宅用蓄電池システム20のモードを「ecoモード」に切り替える処理である。
住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射される時間帯においては、当該住宅用太陽光発電システム40で発電された電力(特に、余剰電力)を住宅用蓄電池システム20に充電して有効活用を図ることが望ましい。そこでEMS60は、住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射されていると考えられる時間帯には、住宅用蓄電池システム20のモードを「ecoモード」に切り替える処理(時間帯処理)を行う。
以下では、図3を用いて、EMS60による時間帯処理について具体的に説明する。
ステップS101において、EMS60は、現在の時間(時刻)が設定時間Aであるか否かを判断する。
ここで設定時間Aとは、住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射されていると考えられる時間(時間帯)である。すなわち、設定時間Aは、住宅用太陽光発電システム40によって発電が可能であると考えられる時間である。設定時間Aは、EMS60に予め記憶(設定)されている。設定時間Aとしては、主に昼間の時間が設定される。例えば、設定時間Aは、「7時〜17時」等に設定される。
EMS60は、現在の時間が設定時間Aであると判断すると(ステップS101でYes)、ステップS102の処理を実行する。
ステップS102において、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20をecoモードに変更する。ecoモードに設定された各住宅用蓄電池システム20は、それぞれの住宅Hの住宅用太陽光発電システム40からの余剰電力を充電する。
なお、各住宅用蓄電池システム20がecoモードに設定された状態(すなわち、設定時間A)においては、各住宅Hは、それぞれが有する住宅用太陽光発電システム40において発電された電力を使用する。また当該電力だけでは不足する場合には、各住宅用蓄電池システム20に充電された電力又は系統電源Sからの電力を使用する。このように、ecoモードでは、各住宅用太陽光発電システム40で発電された電力を優先的に使用する。
また、ステップS101において、EMS60は、現在の時間が設定時間Aではないと判断すると(ステップS101でNo)、ステップS103の処理を実行する。
ステップS103において、EMS60は、現在の時間(時刻)が設定時間Bであるか否かを判断する。
ここで設定時間Bとは、住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射されていないと考えられる時間(時間帯)である。すなわち、設定時間Bは、住宅用太陽光発電システム40によって発電が不可能であると考えられる時間である。設定時間Bは、EMS60に予め記憶(設定)されている。設定時間Bとしては、主に夜間の時間が設定される。例えば、設定時間Aは、「17時〜7時」等に設定される。
EMS60は、現在の時間が設定時間Bであると判断すると(ステップS103でYes)、ステップS104の処理を実行する。
ステップS104において、EMS60は、事前設定の処理を実行する。なお、当該事前設定の処理の具体的な内容については後述する。
EMS60は、ステップS104の処理を実行した後、ステップS105の処理を実行する。
ステップS105において、EMS60は、モード切替処理を実行する。なお、当該モード切替処理の具体的な内容については後述する。
こうして、EMS60は、ステップS102又はステップS105の処理を実行した後、並びにステップS103において現在の時間が設定時間Bでないと判断した場合、時間帯処理を終了する。
次に、EMS60による事前設定の処理(ステップS104)について説明する。
事前設定の処理においては、EMS60は、放電優先順位の設定や、各住宅用蓄電池システム20の動作に関するモードの設定を行う。また、蓄電池システム動作の処理においては、EMS60は、事前設定の処理で行われた設定に基づいて、各住宅用蓄電池システム20を具体的に動作させる。なお、放電優先順位とは、各住宅用蓄電池システム20のうち、どの住宅用蓄電池システム20を優先的に放電させるのかを決定する判断基準となるものである。
以下では、図4を用いて、EMS60による事前設定の処理について具体的に説明する。
ステップS111において、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量を取得する。EMS60は、ステップS111の処理を実行した後、ステップS112の処理を実行する。
ステップS112において、EMS60は、ステップS111で取得した蓄電池残量に基づいて、各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。具体的には、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20に対して、蓄電池残量の多い順番に高い放電優先順位(第1位、第2位、・・・、第N位)を設定する。
ここで、図5は、設定された放電優先順位の一例を示している。なお、図5においては、一例として、複数の住宅用蓄電池システム20のうち、下流側よりも上流側に配置された住宅用蓄電池システム20の方が、蓄電池残量が多かった場合を示している。このような場合、EMS60は、蓄電池残量の多さの順番が1番目であった第N住宅用蓄電池システム2Nの放電優先順位を第一位に設定する。そして、EMS60は、同様に順次放電優先順位を設定していき、蓄電池残量の多さの順番がN−1番目であった第二住宅用蓄電池システム22の放電優先順位を第N−1位に設定し、蓄電池残量の多さの順番がN番目であった第一住宅用蓄電池システム21の放電優先順位を第N位に設定する。
EMS60は、ステップS112の処理を実行した後、ステップS113の処理を実行する。
ステップS113において、EMS60は、ステップS112で設定した放電優先順位に基づいて、最上位(第1位)の住宅用蓄電池システム20を放電モードに設定し、その他(第2位、・・、第N−1位、第N位)の住宅用蓄電池システム20を停止モードに設定する。
すなわち、図5に示した一例においては、複数の住宅用蓄電池システム20のうち、最上位(第1位)の第N住宅用蓄電池システム2Nを放電モードに設定し、その他の住宅用蓄電池システム20(第二住宅用蓄電池システム22や第一住宅用蓄電池システム21等)を停止モードに設定する。
こうして、EMS60は、ステップS113の処理を実行した後、事前設定の処理を終了する。
次に、EMS60による第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
蓄電池システム動作の処理においては、EMS60は、事前設定の処理で行われた設定に基づいて、各住宅用蓄電池システム20を具体的に動作させる。
以下では、図6を用いて、EMS60による第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について具体的に説明する。
ステップS121において、EMS60は、共用蓄電池システム30が放電しているか否かを判断する。EMS60は、共用蓄電池システム30が放電していると判断すると(ステップS121でYes)、ステップS122の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30が放電している場合とは、放電モードに設定された(すなわち、動作的に放電可能な状態の)全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合を示している。
ステップS122において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS122でNo)、ステップS123の処理を実行する。なお、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていない場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合を示している。
ステップS123において、EMS60は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。こうして、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させ、ひいては放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させる。EMS60は、ステップS123の処理を実行した後、ステップS124の処理を実行する。
このように、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS121でYes)であって、且つ停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS122でNo)には、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS123)。
ステップS124において、EMS60は、共用蓄電池システム30が放電待機であるか否かを判断する。EMS60は、共用蓄電池システム30が放電待機ではないと判断すると(ステップS124でNo)、再びステップS122の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30が放電待機ではない場合とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(共用蓄電池システム30も電力を放電している場合)を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS122の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS124において、EMS60は、共用蓄電池システム30が放電待機であると判断すると(ステップS124でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30が放電待機である場合とは、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。
また、ステップS122において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS122でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。
このような場合、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることができないため、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることもできない。こうして、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入され、当該購入された電力が各住宅Hへと供給される。
また、ステップS121において、EMS60は、共用蓄電池システム30が放電していないと判断すると(ステップS121でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30が放電していない場合とは、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。
このように、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる(特定の住宅用蓄電池システム20に放電が偏るのを効果的に防止することができる)。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。以下において、図7を用いて具体的に説明する。
ここで、図7は、図5に示した放電優先順位の一例において、均等モード(蓄電池システム動作の処理)が実行された場合の電力の供給態様を示している。図5に示す一例においては、放電モードに設定された蓄電池システムが第N住宅用蓄電池システム2Nだけであったため、各住宅Hの消費電力に対して、当該第N住宅用蓄電池システム2Nから放電された電力が供給されている。
そして、もし第N住宅用蓄電池システム2Nから放電された電力だけでは、各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS121でYes)には、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20(本実施形態においては、図5に示す第N−1住宅用蓄電池システム)を放電モードに変更する(ステップS123)。こうして、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を1つから2つに増加させ、ひいては放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20(当該第N住宅用蓄電池システム2N及び前記第N−1住宅用蓄電池システム)からの電力量を増加させる。
このように、蓄電池システム動作の処理により各住宅用蓄電池システム20の放電に所定の放電優先順位を設けることによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、当該複数の住宅用蓄電池システム20における充放電回数の偏りも解消することができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における充放電回数を均等化させることができるため、ひいては当該複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。
また、蓄電池残量が多い住宅用蓄電池システム20から優先して放電を行うことで、当該住宅用蓄電池システム20に空き容量が確保し易くなる。これによって、住宅用太陽光発電システム40で発電された電力が住宅用蓄電池システム20に充電できない(空き容量がない)事態を回避し易くなる。したがって、住宅用太陽光発電システム40で発電された電力が無駄になるのを抑制することができる。
次に、図8を用いて、EMS60による第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS124の処理が無い点である。具体的には、EMS60は、ステップS123の処理を実行した後、蓄電池システム動作の処理を一旦終了し、多少の期間が経過した後、再びステップS121から当該蓄電池システム動作の処理を開始する。
こうして、EMS60は、例えばステップS123の処理が実行された後に、共用蓄電池システム30が放電していると判断すると(ステップS121でYes)、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS122でNo)に、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS123)。
また、EMS60は、例えばステップS123の処理が実行された後に、共用蓄電池システム30が放電していないと判断すると(ステップS121でNo)、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えているため(共用蓄電池システム30が放電する必要がないため)、蓄電池システム動作の処理を一旦終了する。
このように、第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
次に、図9を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS60による第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS131からステップS134の処理が加わった点である。以下では便宜上、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS131からステップS134の処理)について説明を行い、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS121からステップS124の処理)については説明を省略する。
ステップS131において、EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、所定の最低放電閾値aよりも大きいか否かを判断する。EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいと判断すると(ステップS131でYes)、ステップS132の処理を実行する。
ここで、最低放電閾値aとは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合に系統電源Sから購入することが、電力会社との規定により設定された電力の値であり、例えば200Wである。すなわち、本実施形態において、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きい場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
ステップS132において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。なお、この処理の内容は、ステップS122と同一である。EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS132でNo)、ステップS133の処理を実行する。
ステップS133において、EMS60は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。なお、この処理の内容は、ステップS123と同一である。EMS60は、ステップS133の処理を実行した後、ステップS134の処理を実行する。
このように、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(ステップS131でYes)であって、且つ停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在している場合(ステップS132でNo)には、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることによって、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることができる(ステップS133)。
ステップS134において、EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS134でNo)、再びステップS132の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(共用蓄電池システム30も電力を放電している場合)を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS132の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS134において、EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS134でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下である場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また、ステップS132において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS132でYes)、ステップS122でYesの場合と同様に、蓄電池システム動作の処理を終了する。
このように、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理のうち、ステップS131からステップS134までの処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(ステップS121からステップS124までの処理)と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
また、ステップS131において、EMS60は、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きくないと判断すると(ステップS131でNo)、ステップS121の処理を実行する。なお、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きくない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
こうして、ステップS121からステップS124においては、EMS60は、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の処理を実行する。すなわち、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理のうち、ステップS121からステップS124までの処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
このように、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、共用蓄電池システム30において系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS131)と、共用蓄電池システム30が放電しているか否かの判断(ステップS121)という互いに異なる2つの判断に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図っている。すなわち、2つの判断のうち、1つの判断が何らかの原因により正確に行われない場合であっても、残りの1つの判断に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることができるため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第三実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS134の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS124と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
次に、図10を用いて、均等モードが実行された場合におけるEMS60による第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理について説明する。
なお、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS141からステップS143の処理が加わった点である。以下では便宜上、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS141からステップS143の処理)について説明を行い、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS121からステップS124の処理)については説明を省略する。
ステップS121でNoである場合、ステップS122でYesである場合、又は、ステップS124でYesである場合、EMS60は、ステップS141の処理を実行する。
なお、ステップS121でNoである場合、及び、ステップS124でYesである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(共用蓄電池システム30が放電する必要がない場合)を示している。また、ステップS122でYesである場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。このように、ステップS121でNoである場合、ステップS122でYesである場合、又は、ステップS124でYesである場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない(行うことができない、又は行う必要がない)場合を示している。
このように、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない場合、ステップS141の処理を実行する。
ステップS141において、EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があるか否かを判断する。EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があると判断すると(ステップS141でYes)、ステップS142の処理を実行する。なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
ステップS142において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を減少させ、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないようにする。EMS60は、ステップS142の処理を実行した後、ステップS143の処理を実行する。
ステップS143において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電しているか否かを判断する。EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していないと判断すると(ステップS143でNo)、再びステップS142の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していない場合(ステップS143でNo)とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合、すなわち各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS142の処理を実行することによって、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないように、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。
また、ステップS143において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していると判断すると(ステップS143でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電している場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
また、ステップS141において、EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がないと判断すると(ステップS141でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20がない場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
このように、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、住宅用蓄電池システム20の動作(放電及び放電停止)を制御することによって、例えば第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理よりも住宅用蓄電池システム20からの放電量を細かく調整しながら、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第四実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS143の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS124と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以下では、図11を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200について説明する。
図11に示すように、第二実施形態に係る電力供給システム200において、第一実施形態に係る電力供給システム1と異なる点は、共用蓄電池システム30、共用太陽光発電システム50及びセンサ部10の共用センサ10Tを具備しない点である。
このような電力供給システム200においても、電力供給システム1と同様に、上述の如く問題を解決するため、均等モードを実行することができる。また、均等モードが実行される場合、EMS60は、時間帯処理を行い、その中で事前設定の処理及び蓄電池システム動作の処理を行う。なお、電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS60による事前設定の処理は、電力供給システム1と同様であるため、その説明は省略する。
以下では、図12を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS60による第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(以下では便宜上「第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理」と称する)について説明する。
ステップS161において、EMS60は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいか否かを判断する。EMS60は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値aよりも大きいと判断すると(ステップS161でYes)、ステップS162の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きい場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えていない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
ステップS162において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されているか否かを判断する。なお、この処理の内容は、ステップS122と同一である。EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS162でNo)、ステップS163の処理を実行する。
ステップS163において、EMS60は、現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。なお、この処理の内容は、ステップS123と同一である。EMS60は、ステップS163の処理を実行した後、ステップS164の処理を実行する。
ステップS164において、EMS60は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS60は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS164でNo)、再びステップS162の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えていない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS162の処理を実行することによって、可能であれば(停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS164において、EMS60は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS164でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下である場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また、ステップS162において、EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていると判断すると(ステップS162でYes)、ステップS122でYesの場合と同様に、蓄電池システム動作の処理を終了する。
このような場合、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させることができないため、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させることもできない。こうして、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合には、系統電源Sから不足する分の電力が購入され、当該購入された電力が各住宅Hへと供給される。
このように、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理により、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同様に、住宅用蓄電池システム20の動作(放電)を制御することによって、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
また、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理とは異なり、共用蓄電池システム30が放電しているか否かの判断(ステップS121)に基づくのではなく、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS161)に基づいて、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図っている。こうして、共用蓄電池システム30を有していない場合であっても、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。
なお、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS164の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS124と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以下では、図13及び図14を用いて、第二実施形態に係る電力供給システム200において、均等モードが実行された場合におけるEMS60による第二実施形態に係る蓄電池システム動作の処理(以下では便宜上「第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理」と称する)について説明する。
なお、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点は、ステップS171からステップS181の処理が加わった点である。以下では便宜上、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理において、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と異なる点(ステップS171からステップS181の処理)について説明を行い、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理と同一の点(ステップS161からステップS164の処理)については説明を省略する。
EMS60は、ステップS161でYesである場合、ステップS171の処理を実行する。
ステップS171において、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が所定の放電可能閾値bよりも大きいか否かを判断する。EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいと判断すると(ステップS171でYes)、ステップS162の処理を実行する。また、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)と判断すると(ステップS171でNo)、ステップS172の処理を実行する。
ここで、放電可能閾値bとは、住宅用蓄電池システム20が放電を行うための蓄電池残量の下限値である。すなわち、本実施形態において、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい場合とは、全ての住宅用蓄電池システム20が放電モードであれば放電可能である場合を示している。また、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電モードであっても放電不可能である場合を示している。
ステップS172において、EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下であるか否かを判断する。EMS60は、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下ではないと判断すると(ステップS172でNo)、ステップS173の処理を実行する。なお、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下ではない場合とは、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電モードであれば放電可能である場合を示している。
ステップS173において、EMS60は、蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい住宅用蓄電池システム20のみを抽出し、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。具体的には、EMS60は、前記抽出した各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量を取得し、当該取得した蓄電池残量に基づいて、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20の放電優先順位を設定する。EMS60は、ステップS173の処理を実行した後、ステップS174の処理を実行する。
ステップS174において、EMS60は、ステップS173で設定された放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が、放電モードに設定されているか否かを判断する。EMS60は、放電優先順位の1番低い住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されていないと判断すると(ステップS174でNo)、ステップS175の処理を実行する。
ステップS175において、EMS60は、ステップS173で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20であって、且つ現在停止モードに設定されている住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の高い住宅用蓄電池システム20を放電モードに変更する。EMS60は、ステップS175の処理を実行した後、ステップS176の処理を実行する。
ステップS176において、EMS60は、最も上流側に配置されている住宅用蓄電池システム(本実施形態においては、第N住宅用蓄電池システム2N)において系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であるか否かを判断する。EMS60は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下ではないと判断すると(ステップS176でNo)、再びステップS174の処理を実行する。
なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下ではない場合とは、ステップS173で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20から電力が放電されても各住宅Hの消費電力が賄えない場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入された場合)を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS174の処理を実行することによって、可能であれば(ステップS173で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していれば)、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20からの電力量を増加させるように、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる。
また、ステップS176において、EMS60は、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が、最低放電閾値a以下であると判断すると(ステップS176でYes)、ステップS177の処理を実行する。なお、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値a以下である場合とは、ステップS173で放電優先順位が設定された住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20が放電を行っている場合であって、且つ、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20から放電された電力によって、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。
また同様に、ステップS161でNoである場合、ステップS162でYesである場合、ステップS164でYesである場合、ステップS172でYesである場合、又は、ステップS174でYesである場合、EMS60は、ステップS177の処理を実行する。
なお、ステップS161でNoである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。また、ステップS162でYesである場合、及び、ステップS174でYesである場合とは、停止モードに設定された住宅用蓄電池システム20が存在していない場合を示している。また、ステップS164でYesである場合とは、各住宅Hの消費電力が賄えている場合(不足する分の電力が系統電源Sから購入されていない場合)か、又は全ての住宅用蓄電池システム20が放電を行っていない場合を示している。また、ステップS172でYesである場合とは、全ての住宅用蓄電池システム20が放電モードであっても放電不可能である場合を示している。
このように、ステップS176でYesである場合、ステップS161でNoである場合、ステップS162でYesである場合、ステップS164でYesである場合、ステップS172でYesである場合、又は、ステップS174でYesである場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない(行うことができない、又は行う必要がない)場合を示している。
このように、第六実施形態に係る蓄電池システムの動作の処理において、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数を増加させる処理を行わない場合、ステップS177の処理を実行する。
ステップS177において、EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があるか否かを判断する。EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20に、放電待機である住宅用蓄電池システム20があると判断すると(ステップS177でYes)、ステップS178の処理を実行する。
ステップS178において、EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいか否かを判断する。EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいと判断すると(ステップS178でYes)、ステップS179の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きい場合(ステップS178でYes)とは、放電待機となっている全ての住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能な程度に残っている場合(すなわち、各住宅Hの消費電力に対して余剰が生じるために放電待機となっている場合)を示している。
ステップS179において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS60は、各住宅Hの消費電力に対して余剰が生じるために放電待機となっている住宅用蓄電池システム20がある場合に、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からではなく、放電優先順位の大きい住宅用蓄電池システム20から電力が放電されるようにする。EMS60は、ステップS179の処理を実行した後、ステップS181の処理を実行する。
また、ステップS178において、EMS60は、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)と判断すると(ステップS178でNo)、ステップS180の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きくない(放電モードに設定された各住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値b以下である)場合とは、放電待機の全ての住宅用蓄電池システム20のうち、少なくとも1つ以上の住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能な程度に残っていない場合(すなわち、各住宅Hの消費電力が賄えていなくとも、放電不可能であるために放電待機となっている場合)を示している。
ステップS180において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、蓄電池残量が放電可能閾値b以下の住宅用蓄電池システム20を抽出し、当該抽出した各住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。こうして、EMS60は、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20のうち、蓄電池残量が放電可能な程度に残っていない住宅用蓄電池システム20を停止モードとする。EMS60は、ステップS180の処理を実行した後、ステップS181の処理を実行する。
ステップS181において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電しているか否かを判断する。EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していないと判断すると(ステップS181でNo)、再びステップS178の処理を実行する。
なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していない場合(ステップS181でNo)とは、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がある場合、すなわち各住宅Hの消費電力が賄えており、必要以上の数の住宅用蓄電池システム20が放電モードに設定されている場合を示している。
このような場合、EMS60は、再びステップS178の処理を実行することによって、放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20からの放電を極力行わないように、最も放電優先順位の小さい住宅用蓄電池システム20を停止モードに変更する。
また、ステップS181において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電していると判断すると(ステップS181でYes)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20が放電している場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
また、ステップS177において、EMS60は、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がないと判断すると(ステップS177でNo)、蓄電池システム動作の処理を終了する。なお、放電モードに設定された全ての住宅用蓄電池システム20のうち、放電待機である住宅用蓄電池システム20がない場合とは、放電モードに設定された住宅用蓄電池システム20の数をこれ以上減少させることができない場合を示している。
このように、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、住宅用蓄電池システム20の動作(放電及び放電停止)を制御すると共に、第五実施形態に係る蓄電池システム動作の処理とは異なり、第N住宅用蓄電池システム2Nにおいて系統電源Sから購入している電力が最低放電閾値aよりも大きいか否かの判断(ステップS161)だけではなく、各住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量が放電可能閾値bよりも大きいか否かの判断(ステップS171)等に基づいて、住宅用蓄電池システム20からの放電量を細かく調整しながら、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量の偏り(蓄電池残量の偏り)の解消を図ることができる。こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に生じた偏りの解消を図ることによって、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化をより確実に図ることができる。
なお、第六実施形態に係る蓄電池システム動作の処理においては、ステップS164、ステップS176、及びステップS181の処理を実行しているが、第一実施形態に係る蓄電池システム動作の処理におけるステップS124と同様に、当該処理を省略することもできる(第二実施形態(第一実施形態の別例)に係る蓄電池システム動作の処理を参照)。
以上のように、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
自然エネルギーを利用して発電可能な複数の住宅用太陽光発電システム40(発電システム)と、
複数の住宅用太陽光発電システム40にそれぞれ対応して設けられ、対応する住宅用太陽光発電システム40からの電力を充電可能かつ住宅H(負荷)へと電力を供給可能であると共に、動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の住宅用蓄電池システム20(蓄電池システム)と、
前記住宅用蓄電池システム20の前記動作モードを切り替えるEMS60(制御部)と、
を具備し、
前記住宅用蓄電池システム20は、
前記動作モードとして前記住宅H(負荷)の要求に応じて放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
前記EMS60(制御部)は、
前記住宅用蓄電池システム20の蓄電池残量を取得すると共に、当該取得した蓄電池残量の多い順番に複数の前記住宅用蓄電池システム20を優先順位づけ、
前記優先順位の最上位の前記住宅用蓄電池システム20を前記放電モードとし、その他の前記住宅用蓄電池システム20を前記停止モードとするものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることを防止することができる。
こうして、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じることを防止するため、複数の住宅H(住人)間で得ることができる料金の均等化を図ることができる。また、複数の住宅用蓄電池システム20における放電量に偏りが生じることを防止するため、複数の住宅用蓄電池システム20における寿命(耐用年数)の均等化を図ることができる。また、蓄電池残量が多い住宅用蓄電池システム20から優先して放電を行うことで、当該住宅用蓄電池システム20に空き容量が確保し易くなる。これによって余剰電力を充電し易くなり、当該余剰電力が無駄になるのを抑制することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
前記放電モードの前記住宅用蓄電池システム20からの電力が前記住宅H(負荷)の要求に対して不足する場合に前記住宅H(負荷)へと電力を供給する共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)を具備し、
前記EMS60(制御部)は、
前記共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)から前記住宅H(負荷)へと電力が供給されている場合、
前記停止モードの前記住宅用蓄電池システム20のうち、前記優先順位の最上位の前記住宅用蓄電池システム20を前記放電モードとするものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
複数の前記住宅用蓄電池システム20は、前記共用蓄電池システム30(不足電力供給システム)よりも前記住宅H(負荷)に接続されるものである。
このような構成により、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係る電力供給システム1においては、
複数の前記住宅用蓄電池システム20は、住宅Hの住人(複数の需要者)のうち何れかが所有し、
前記不足電力供給システムは、前記住宅Hの住人(複数の需要者)が共用しているものである。
このような構成により、負荷へと電力を供給する複数の住宅Hの住人の共用のシステム用いて、複数の住宅用蓄電池システム20のうち特定の住宅用蓄電池システム20に放電や充電が偏ることをより効果的に防止することができる。
なお、住宅用太陽光発電システム40は、発電システムの実施の一形態である。
また、住宅用蓄電池システム20は、蓄電池システムの実施の一形態である。
また、共用蓄電池システム30は、不足電力供給システムの実施の一形態である。
また、住宅Hは、負荷の実施の一形態である。
また、EMS60は、制御部の実施の一形態である。
また、住宅Hの住人は、需要者の実施の一形態である。
以上、一実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、電力小売事業者が電力会社から一括購入した電力や、複数の住宅Hから購入した電力を、複数の住宅H間で適宜供給(融通)するとしたが、電力小売事業者が電力会社から一括購入するものでなくともよい。
また、住宅用太陽光発電システム40及び共用太陽光発電システム50は、太陽光を利用して発電するものとしたが、当該住宅用太陽光発電システム40等に代えて、その他の自然エネルギーを利用して発電可能な発電システム(例えば、風力発電システム等)を用いることも可能である。
また、住宅用蓄電池システム20のecoモード、放電モード及び停止モードを切り替えるのは、EMS60ではなく、適宜の制御部を選択することができる。
また、EMS60は、時間帯処理において、現在の時間が設定時間A(設定時間B)であるか否かを判断するものとしたが、設定時間A及び設定時間Bの具体的な値(時間)は限定するものではなく、任意に設定することができる。また、設定時間A(設定時間B)は、住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射されているか否かを判断するためのものであるため、季節(日照時間)等に応じて適宜変更してもよい。
また、EMS60は、時間帯処理において、現在の時間が設定時間A(設定時間B)であるか否かを判断することによって、住宅用太陽光発電システム40に太陽光が照射されているか否かを判断(推定)するものとしたが、これに限らず、住宅用太陽光発電システム40の発電量を検出することで太陽光が照射されているか否かを判断することも可能である。また、照度計を別途設けて、太陽光が照射されているか否かを判断することも可能である。
また、上記実施形態においては、1つの蓄電池システム(住宅用蓄電池システム20及び共用蓄電池システム30)に対して1つの太陽光発電システム(住宅用太陽光発電システム40及び共用太陽光発電システム50)が設けられる(接続される)構成を示したが、これに限るものではない。例えば、1つの蓄電池システムに対して複数の太陽光発電システムが接続される構成とすることも可能である。また、1つの太陽光発電システムに対して複数の蓄電池システムが接続される構成とすることも可能である。
また、上記実施形態における蓄電池システム(住宅用蓄電池システム20及び共用蓄電池システム30)の「蓄電池残量」とは、当該蓄電池システムに充電されている電力の量(kWh)だけでなく、当該蓄電池システムの容量に対する充電されている電力の割合(%)であってもよい。このように、割合(%)に基づいて優先順位をつけることで、容量の異なる複数の蓄電池システムを用いた場合における放電や充電の偏りの発生を効果的に抑制することができる。
1 電力供給システム
20 住宅用蓄電池システム
30 共用蓄電池システム
40 住宅用太陽光発電システム
50 共用太陽光発電システム
60 EMS
H 住宅
S 系統電源

Claims (3)

  1. 自然エネルギーを利用して発電可能な複数の発電システムと、
    複数の前記発電システムにそれぞれ対応して設けられ、系統電源と負荷とを結ぶ配電線に当該系統電源から前記負荷側へ向けて並ぶように接続されて、対応する前記発電システムからの電力を充電可能かつ前記負荷へと電力を供給可能であると共に、動作に関する複数の動作モードを実行可能な複数の蓄電池システムと、
    前記蓄電池システムの前記動作モードを切り替える制御部と、
    を具備し、
    前記蓄電池システムは、
    前記配電線と当該蓄電池システムとの連結点の直ぐ上流側の電力を検出する蓄電池システム用センサを有すると共に、前記動作モードとして、前記蓄電池システム用センサの検出結果により取得される前記負荷の要求に応じた電力を当該蓄電池システムの判断により放電可能とする放電モード、又は放電不可能とする停止モードを実行可能であり、
    前記制御部は、
    前記蓄電池システムの蓄電池残量を取得すると共に、当該取得した蓄電池残量の多い順番に複数の前記蓄電池システムを優先順位づけ、
    前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとして前記負荷の要求に応じた電力を当該最上位の前記蓄電池システムの判断により放電可能とし、その他の前記蓄電池システムを前記停止モードとする、
    電力供給システム。
  2. 前記配電線において複数の前記蓄電池システムよりも系統電源側に接続される不足電力供給システムを具備し、
    前記不足電力供給システムは
    前記配電線と当該不足電力供給システムとの連結点の直ぐ上流側の電力を検出する不足電力供給システム用センサを有すると共に、前記放電モードの前記蓄電池システムからの電力が前記負荷の要求に対して不足する場合に、前記不足電力供給システム用センサの検出結果により取得される前記不足する電力を当該不足電力供給システムの判断により前記負荷へとを給し
    前記制御部は、
    前記不足電力供給システムから前記負荷へと電力が供給されている場合、
    前記放電モードとした前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを含まない前記停止モードの前記蓄電池システムのうち、前記優先順位の最上位の前記蓄電池システムを前記放電モードとする、
    請求項1に記載の電力供給システム。
  3. 複数の前記蓄電池システムは、複数の需要者のうち何れかが所有し、
    前記不足電力供給システムは、前記複数の需要者が共用している、
    請求項2に記載の電力供給システム。
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