以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本技術を適用した蓄電システムの第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1において、蓄電システム11は、3台の蓄電装置12−1乃至12−3および制御装置13を備えて構成されている。また、蓄電システム11を含む電源システムは、蓄電システム11に電力を伝送する電力配線14を介して、電力系統を介して電力を供給する電源15、並びに、電力を消費する負荷16−1および16−2が接続されて構成される。そして、電源15には、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した、または燃料電池を用いた直流電源と、電力系統を介して電力を供給する商用電源などの交流電源とが含まれる。
蓄電装置12−1乃至12−3は、電力配線14を介して、電源15に対して並列に接続されるとともに、負荷16−1および16−2に接続されている。そして、蓄電装置12−1乃至12−3は、電力配線14を介して電源15から供給される電力を蓄積し、蓄積している電力を、電力配線14を介して負荷16−1および16−2に供給する。
また、蓄電装置12−1乃至12−3は、蓄電池21−1乃至21−3、充電部22−1乃至22−3、放電部23−1乃至23−3、およびバッテリマネジメントシステム(BMS:Battery Management System)24−1乃至24−3をそれぞれ備えて構成される。なお、蓄電装置12−1乃至12−3は、それぞれ同様に構成されており、以下、蓄電装置12−1乃至12−3を区別する必要ない場合には蓄電装置12と称する。また、蓄電池21−1乃至21−3、充電部22−1乃至22−3、放電部23−1乃至23−3、およびバッテリマネジメントシステム24−1乃至24−3についても同様とする。
蓄電池21は、所定の容量の電力を蓄積することができ、規定の回数の充放電を行うまで規定の充電能力を維持することができる。ここで、蓄電池21が電力を蓄積することが可能な定格容量に対する、蓄電池21に蓄積されている電力の充電残量の割合を、蓄電池21の充電状態(State Of Charge)と称し、蓄電池21に充放電が行われた回数を充放電回数と称する。なお、充電状態は、蓄電池21の出力を規定し、充放電回数は、蓄電池21の寿命を規定する。
充電部22は、制御装置13の制御に従い、電力配線14を介して供給される電力を、蓄電池21の電圧に応じてAC/DC(Alternating Current / Direct Current)変換して、蓄電池21に対する充電を行う。
放電部23は、制御装置13の制御に従い、蓄電池21に蓄積されている電力をDC/AC(Direct Current / Alternating Current)変換して、例えば、電力配線14を介して伝送される電力の位相などに合わせて電力配線14に出力し、負荷16−1および16−2に供給する。
バッテリマネジメントシステム24は、制御装置13と通信を行い、蓄電池21を管理する。例えば、バッテリマネジメントシステム24は、蓄電池21の充電状態を測定したり、蓄電池21の充放電回数をカウントしたりして、蓄電池21の充電状態および充放電回数を示すデータを制御装置13に送信する。
制御装置13は、入出力部31、メモリ32、およびCPU(Central Processing Unit)33を備えて構成される。
入出力部31は、蓄電装置12と通信を行うためのインタフェースであり、バッテリマネジメントシステム24から送信されてくるデータを取得し、充電部22に対して充電を指示する制御信号を送信し、放電部23に対して放電を指示する制御信号を送信する。
メモリ32は、CPU33が実行するプログラムや、CPU33がプログラムを実行する際に必要な各種のデータなどを記憶する。例えば、メモリ32は、CPU33が、蓄電装置12−1乃至12−3の放電を制御するプログラムを実行したときに、蓄電装置12−1乃至12−3の放電順番を決定するのに参照する放電順番テーブル(後述の図2参照)を記憶する。
CPU33は、メモリ32に記憶されているプログラムを読み出して実行し、蓄電システム11全体の制御を行い、例えば、蓄電装置12−1乃至12−3の放電を制御する。
次に、図2を参照して、メモリ32に記憶されている放電順番テーブルについて説明する。
図2に示すように、放電順番テーブルは、蓄電池21の充電状態および充放電回数に基づいて設定される。図2の例では、放電順番テーブルは6行×6列のマス目で構成され、放電順番テーブルの各マス目には、最も優先順位の高い放電順番「1」から、最も優先順位の低い放電順番「36」までが設定されている。
放電順番テーブルの列方向は、充放電回数CNT0乃至CNT6により区分されており、充放電回数CNT0は0回に設定され、充放電回数CNT6は、例えば、蓄電池21の充電能力に応じた回数(一例として、3000〜4000回)に設定される。さらに、充放電回数CNT3は、例えば、蓄電池21の交換を促す基準となる第1の閾値として、1日あたりの平均的な充放電回数に対して蓄電池21の交換に要する日数を積算した回数に、所定の余裕係数を加算した回数が設定される。そして、充放電回数CNT1およびCNT2は、充放電回数CNT0から充放電回数CNT3までを均等に区分するように設定され、充放電回数CNT4およびCNT5は、充放電回数CNT3から充放電回数CNT6までを均等に区分するように設定される。なお、充放電回数CNT1およびCNT2、並びに、充放電回数CNT4およびCNT5は均等でなく、それぞれ任意の割合で設定してもよい。
放電順番テーブルの行方向は、充電状態SOC0乃至SOC6により区分されており、例えば、充電状態SOC0は0%に設定され、充電状態SOC6は100%に設定される。さらに、充電状態SOC3は、例えば、放電順番を決定する処理を行うか否かの判定の基準となる第2の閾値として、例えば、必要な時間と必要な電力とを積算した値を蓄電池21の定格容量で除算した数値に、所定の余裕係数を加算した数値が設定される。そして、充電状態SOC1およびSOC2は、充電状態SOC0から充電状態SOC3までを均等に区分するように設定され、充電状態SOC4およびSOC5は、充電状態SOC3から充電状態SOC6までを均等に区分するように設定される。なお、充電状態SOC1およびSOC2、並びに、充電状態SOC4およびSOC5は均等でなく、それぞれ任意の割合で設定してもよい。
これにより、放電順番テーブルは、第1の閾値である充放電回数CNT3と、第2の閾値である充電状態SOC3とによって、第1乃至第4のグループに分類される。第1のグループは、充放電回数が充放電回数CNT3以下であり、かつ、充電状態が充電状態SOC3より大である9つのマス目からなり、第2のグループは、充放電回数が充放電回数CNT3以下であり、かつ、充電状態が充電状態SOC3以下である9つのマス目からなる。また、第3のグループは、充放電回数が充放電回数CNT3より大であり、かつ、充電状態が充電状態SOC3より大である9つのマス目からなり、第4のグループは、充放電回数が充放電回数CNT3より大であり、かつ、充電状態が充電状態SOC3以下である9つのマス目からなる。
そして、第1のグループの9つのマス目には、優先順位が最も高い放電順番「1」から放電順番「9」までが設定され、第2のグループの9のマス目には、第1のグループの次に優先順位が高い放電順番「10」から放電順番「18」までが設定される。また、第3のグループの9つのマス目には、第2のグループの次に優先順位が高い放電順番「19」から放電順番「27」までが設定され、第4のグループの9のマス目には、第3のグループの次に優先順位が高い放電順番「28」から放電順番「36」までが設定される。
さらに、それぞれのグループにおいて、充放電回数が少ないマス目の行から優先的に、かつ、それぞれの行における充電状態が高いマス目から優先的に、優先順位の高い放電順番が順次設定される。
つまり、第1のグループでは、まず、充放電回数が最も少ない充放電回数CNT0およびCNT1で区分されるマス目の行において、充電状態が最も高い充電状態SOC5およびSOC6で区分されるマス目に放電順番「1」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC4およびSOC5で区分されるマス目に放電順番「2」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC3およびSOC4で区分されるマス目に放電順番「3」が設定される。次に、充放電回数が2番目に少ない充放電回数CNT1およびCNT2で区分されるマス目の行において、充電状態が最も高い充電状態SOC5およびSOC6で区分されるマス目に放電順番「4」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC4およびSOC5で区分されるマス目に放電順番「5」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC3およびSOC4で区分されるマス目に放電順番「6」が設定される。
さらに、充放電回数が3番目に少ない充放電回数CNT2およびCNT3で区分されるマス目の行において、充電状態が最も高い充電状態SOC5およびSOC6で区分されるマス目に放電順番「7」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC4およびSOC5で区分されるマス目に放電順番「8」が設定され、充電状態が次に高い充電状態SOC3およびSOC4で区分されるマス目に放電順番「9」が設定される。
このように、第1のグループにおいて、充放電回数が少ないマス目の行から優先的に、かつ、それぞれの行における充電状態が高いマス目から優先的に、放電順番「1」から放電順番「9」までが設定される。
同様に、第2のグループにおいて、放電順番「10」から放電順番「18」までが設定され、第3のグループにおいて、放電順番「19」から放電順番「27」までが設定され、第4のグループにおいて、放電順番「28」から放電順番「36」までが設定される。
このように放電順番が設定された放電順番テーブルが、制御装置13のメモリ32に記憶されている。そして、制御装置13では、CPU33が、放電順番テーブルを参照して蓄電装置12の放電順番を決定し、その放電順番に基づいて蓄電装置12の放電を制御するプログラムを実行することにより、蓄電池制御装置としての機能が実現される。
次に、図3は、CPU33が、放電順番テーブルを参照して蓄電装置12の放電順番を決定し、その放電順番に基づいて蓄電装置12の放電を制御する蓄電池制御装置として機能するときの機能ブロック図が示されている。
図3に示すように、蓄電池制御装置41は、データ取得部42、放電順番決定部43、放電電力設定処理部44、放電指示部45、および、判定部46を備えて構成される。
データ取得部42は、図1の入出力部31を介して、定期的に、蓄電装置12−1乃至12−3のバッテリマネジメントシステム24−1乃至24−3とそれぞれ通信を行い、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを取得する。そして、データ取得部42は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを、放電順番決定部43および判定部46に供給する。
放電順番決定部43は、データ取得部42から供給された蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータに基づいて、メモリ32に記憶されている放電順番テーブルを参照し、蓄電池21−1乃至21−3に対する放電順番を決定する。
放電電力設定処理部44は、負荷16からの要求に応じて、蓄電システム11から出力することが必要となる必要電力を供給するために、放電順番決定部43により決定された放電順番に基づいて、蓄電池21−1乃至21−3それぞれが出力する放電電力を設定する放電電力設定処理を行う。なお、放電電力設定処理部44が行う放電電力設定処理については、図6を参照して後述する。
放電指示部45は、放電電力設定処理部44が放電電力設定処理を行って蓄電池21−1乃至21−3に対して設定した放電電力で出力するように指示する制御信号を、入出力部31を介して放電部23−1乃至23−3送信する。これにより、蓄電池21−1乃至21−3は、それぞれ設定された放電電力で出力を行う。また、例えば、放電指示部45は、1台ずつ放電を行う場合には、蓄電池21−1乃至21−3の放電順番のうちの、最も優先順位の高い放電順番が決定された蓄電池21を、放電を行う蓄電池21として選択して、その蓄電池21の放電部23に対して放電を行うように指示する制御信号を送信する。
判定部46は、データ取得部42が定期的に取得する蓄電池21−1乃至21−3の充電状態を示すデータに基づいて、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うか否かを判定する。例えば、判定部46は、放電中の蓄電池21の充電状態が、上述した第2の閾値未満となった場合、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うと判定する。
次に、図4を参照して、蓄電池制御装置41による制御に従って、蓄電池21−1乃至21−3が放電される順番について説明する。但し、図4では、1台ずつ放電を行う例について説明する。
なお、図4では、列方向が、0回、25回、50回、75回、および100回の充放電回数により区分され、行方向が、0%、25%、50%、75%、および100%の充電状態により区分されている放電順番テーブルを用いて説明を行う。また、この放電順番テーブルでは、上述した第1の閾値が50回に設定され、上述した第2の閾値が50%に設定されており、放電順番「1」から放電順番「16」までが設定されている。
例えば、図4の左側に示すように、データ取得部42が取得したデータにおいて、蓄電池21−1の充電状態が51%であり、かつ、蓄電池21−1の充放電回数が10回であることが示されているとする。同様に、蓄電池21−2の充電状態が55%であり、かつ、蓄電池21−2の充放電回数が30回であることが示されており、蓄電池21−3の充電状態が10%であり、かつ、蓄電池21−3の充放電回数が30回であることが示されているとする。
この場合、放電順番決定部43は、蓄電池21−1の充電状態が50%を超えていて75%以下であるとともに、蓄電池21−1の充放電回数が25回以下であることより、蓄電池21−1に対して放電順番「2」を決定する。また、放電順番決定部43は、蓄電池21−2の充電状態が50%を超えていて75%以下であるとともに、蓄電池21−2の充放電回数が25回より多く50回以下であることより、蓄電池21−2に対して放電順番「4」を決定する。同様に、放電順番決定部43は、蓄電池21−3の充電状態が25%以下であるとともに、蓄電池21−3の充放電回数が25回より多く50回以下であることより、蓄電池21−3に対して放電順番「8」を決定する。
従って、放電指示部45は、蓄電池21−1乃至21−3のうちの、最も優先順位が高い放電順番「2」が設定された蓄電池21−1に対して放電を指示する制御信号を送信し、放電部23−1により蓄電池21−1の放電が行われる。
その後、図4の中央に示すように、放電中の蓄電池21−1の充電状態が49%になると、判定部46は、データ取得部42が定期的に取得するデータに基づき、放電中の蓄電池21−1の充電状態が、第2の閾値である50%未満になったのに従って、放電順番を決定する処理を行うと判定する。
これに応じて、データ取得部42は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを取得し、放電順番決定部43は、それらのデータに基づいて放電順番を決定する処理を行う。
図4の例では、蓄電池21−1の充電状態が49%に変化しているのに応じて、放電順番決定部43は、放電順番テーブルを参照し、蓄電池21−1に対して放電順番「5」を決定する。なお、蓄電池21−2の充電状態および充放電回数は変化していないため、蓄電池21−2は放電順番「4」のままであり、同様に、蓄電池21−3は放電順番「8」のままである。
従って、放電指示部45は、蓄電池21−1乃至21−3のうちの、最も優先順位の高い放電順番「4」が設定された蓄電池21−2に対して放電を指示する制御信号を送信し、放電部23−2により蓄電池21−2の放電が行われる。また、このとき、蓄電池21−1に対する放電が終了し、蓄電池21−1の充放電回数がカウントアップされて11回となる。
その後、図4の右側に示すように、放電中の蓄電池21−2の充電状態が49%になると、判定部46は、データ取得部42が定期的に取得するデータに基づき、放電中の蓄電池21−2の充電状態が、第2の閾値である50%未満になったのに従って、放電順番を決定する処理を行うと判定する。
これに応じて、データ取得部42は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを取得し、放電順番決定部43は、それらのデータに基づいて放電順番を決定する処理を行う。
図4の例では、蓄電池21−2の充電状態が49%に変化しているのに応じて、放電順番決定部43は、放電順番テーブルを参照し、蓄電池21−2に対して放電順番「7」を決定する。なお、蓄電池21−1の充電状態および充放電回数は変化していないため、蓄電池21−1は放電順番「5」のままであり、同様に、蓄電池21−3は放電順番「8」のままである。
従って、放電指示部45は、蓄電池21−1乃至21−3のうちの、最も優先順位の高い放電順番「5」が設定された蓄電池21−1に対して放電を指示する制御信号を送信し、放電部23−1により蓄電池21−1の放電が行われる。また、このとき、蓄電池21−2に対する放電が終了し、蓄電池21−2の充放電回数がカウントアップされて31回となり、以下、同様の処理が繰り返される。
そして、このように放電順番決定部43が決定した放電順番に基づいて、放電電力設定処理部44は、蓄電池21−1乃至21−3それぞれが出力する放電電力を設定する放電電力設定処理を行う。このとき、放電電力設定処理部44は、蓄電装置12が電力を出力する際の変換効率、例えば、蓄電池21に蓄積されている電力を放電部23がDC/AC変換する際の変換効率に応じて、蓄電池21から出力する放電電力を決定する。一般的に、蓄電装置12の変換効率は、出力容量が定格出力であるときに最も高くなり、出力容量が定格出力から低下するのに従って低下する。
図5を参照して、蓄電装置12の出力容量および変換効率の関係について説明する。図5において、横軸は蓄電装置12の出力容量を示し、縦軸は蓄電装置12の変換効率を示している。
図5に示すように、蓄電装置12の出力容量が定格出力Pcstであるとき、蓄電装置12の変換効率は最も大きな最大効率となり、蓄電装置12の出力容量が定格出力Pcstから低下するのに応じて、蓄電装置12の変換効率が低下する。また、蓄電装置12の出力容量が放電部23により出力可能な最大の最大出力Pmaxであるとき、蓄電装置12の変換効率は、最大効率よりも若干低下する。
また、蓄電装置12から電力の出力を一時的に停止させた後、電力の出力を再開させるとき、電力配線14に伝送されている交流の電力に対して位相を合わせるためなどの手順を踏む必要があるため、停止状態の蓄電装置12から瞬時に所要の電力を出力することは困難である。そこで、蓄電装置12の出力を完全に停止するのではなく、ある程度の許容できる変換効率である許容効率(例えば、最大効率の80〜90%)を定めておき、許容効率で電力が出力されるときの許容最小出力Pminを求めておく。
そして、放電電力設定処理部44は、蓄電装置12−1乃至12−3が許容最小出力Pmin以上の出力を行うことを優先するように、蓄電システム11全体の出力を設定する。
次に、図6を参照して、放電電力設定処理部44が3台の蓄電装置12について放電電力を設定する処理について説明する。なお、3台の蓄電装置12について、最大出力Pmax、定格出力Pcst、および許容最小出力Pminは同一であるものとする。
放電電力設定処理部44は、負荷16からの要求に応じて、蓄電システム11から出力することが必要となる必要電力Pnに基づいて処理を行う。例えば、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの3倍以下である場合には、3台の蓄電装置12それぞれが許容最小出力Pmin以下で出力するように放電電力Poutを設定する。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの3倍より大きく定格出力Pcstの3倍以下である場合には、3台の蓄電装置12それぞれが許容最小出力Pminから定格出力Pcstまでの範囲で出力するように放電電力Poutを設定する。そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが定格出力Pcstの3倍より大きく最大出力Pmaxの3倍以下である場合には、3台の蓄電装置12それぞれが定格出力Pcstから最大出力Pmaxまでの範囲で出力するように放電電力Poutを設定する。
さらに、放電電力設定処理部44は、蓄電装置12の蓄電池21に対して放電順番決定部43により決定された放電順番に従った優先順位に基づいて、3台の蓄電装置12ごとの放電電力Poutを設定する。
なお、以下の説明において、適宜、最も優先順位の高い蓄電装置12の出力電力を放電電力Pout_1とし、同様に、許容最小出力を許容最小出力Pmin_1とし、定格出力を定格出力Pcst_1とし、最大出力を最大出力Pmax_1とする。また、2番目に優先順位の高い蓄電装置12の出力電力を放電電力Pout_2とし、同様に、許容最小出力を許容最小出力Pmin_2とし、定格出力を定格出力Pcst_2とし、最大出力を最大出力Pmax_2とする。また、3番目に優先順位の高い蓄電装置12の出力電力を放電電力Pout_3とし、同様に、許容最小出力を許容最小出力Pmin_3とし、定格出力を定格出力Pcst_3とし、最大出力を最大出力Pmax_3とする。
例えば、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pmin未満であるケースC1では、放電電力Pout_1が、必要電力Pnとなるように設定する(Pout_1=Pn)。また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminと等しくなるケースC2では、放電電力Pout_1を、許容最小出力Pmin_1に設定する(Pout_1=Pmin_1)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pminより大きく、かつ、許容最小出力Pminの2倍未満であるケースC3では、放電電力Pout_1を許容最小出力Pmin_1に設定する(Pout_1=Pmin_1)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_1を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pmin_1)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの2倍と等しくなるケースC4では、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を、許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_2=Pmin_2)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pminの2倍より大きく、かつ、許容最小出力Pminの3倍未満であるケースC5では、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を、許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_2=Pmin_2)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_3が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pmin_1−Pmin_2)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの3倍と等しくなるケースC6では、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、許容最小出力Pmin_1、許容最小出力Pmin_2、許容最小出力Pmin_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_2=Pmin_2,Pout_3=Pmin_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pminの3倍より大きく、かつ、許容最小出力Pminの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値未満であるケースC7では、放電電力Pout_1が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_2および許容最小出力Pmin_3を減算した値となるように設定する(Pout_1=Pn−Pmin_2−Pmin_3)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を、許容最小出力Pmin_2および許容最小出力Pmin_3にそれぞれ設定する(Pout_2=Pmin_2,Pout_3=Pmin_3)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値と等しくなるケースC8では、放電電力Pout_1を定格出力Pcst_1に設定し(Pout_1=Pcst_1)、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を許容最小出力Pmin_2および許容最小出力Pmin_3に設定する(Pout_2=Pmin_2,Pout_3=Pmin_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pminの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値より大きく、かつ、許容最小出力Pminと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値未満であるケースC9では、放電電力Pout_2が必要電力Pnから定格出力Pcst_1および許容最小出力Pmin_3を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pcst_1−Pmin_3)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1を定格出力Pcst_1に設定し(Pout_1=Pcst_1)、放電電力Pout_3を許容最小出力Pmin_3に設定する(Pout_3=Pmin_3)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値と等しくなるケースC10では、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を定格出力Pcst_1および定格出力Pcst_2にそれぞれ設定し(Pout_1=Pcst_1,Pout_2=Pcst_2)、放電電力Pout_3を許容最小出力Pmin_3に設定する(Pout_3=Pmin_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pminと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値より大きく、かつ、定格出力Pcstの3倍未満であるケースC11では、放電電力Pout3が必要電力Pnから定格出力Pcst_1および定格出力Pcst_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pcst_1−Pcst_2)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を定格出力Pcst_1および定格出力Pcst_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pcst_1,Pout_2=Pcst_2)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが定格出力Pcstの3倍と等しくなるケースC12では、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、許定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pcst_1,Pout_2=Pcst_2,Pout_3=Pcst_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、定格出力Pcstを3倍した値より大きく、かつ、最大出力Pmaxと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値未満であるケースC13では、放電電力Pout_1が必要電力Pnから定格出力Pcst_2および定格出力Pcst_3を減算した値となるように設定する(Pout_1=Pn−Pcst_2−Pcst_3)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を定格出力Pcst_2および定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_2=Pcst_2,Pout_3=Pcst_3)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが最大出力Pmaxと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値と等しくなるケースC14では、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、最大出力Pmax_1、定格出力Pcst_2、定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pcst_2,Pout_3=Pcst_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmaxと定格出力Pcstの2倍の値とを加算した値より大きく、かつ、最大出力Pmaxの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値未満であるケースC15では、放電電力Pout_2が必要電力Pnから最大出力Pmax_1および定格出力Pcst_3を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pmax_1−Pcst_3)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1を最大出力Pmax_1に設定し、放電電力Pout_3を定格出力Pcst_3に設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_3=Pcst_3)。
また、放電電力設定処理部44は、最大出力Pmaxの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値と等しくなるケースC16では、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pmax_2,Pout_3=Pcst_3)。
そして、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmaxの2倍の値と定格出力Pcstとを加算した値より大きく、かつ、最大出力Pmaxの3倍未満であるケースC17では、放電電力Pout_3が必要電力Pnから最大出力Pmax_1および最大出力Pmax_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pmax_1−Pmax_2)。さらに、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を最大出力Pmax_1および最大出力Pmax_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pmax_2)。
また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmaxの3倍と等しくなるケースC18では、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、最大出力Pmax_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pmax_2,Pout_3=Pmax_3)。
このように、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの3倍以下であるとき、優先順位の高い蓄電池21が優先的に許容最小出力Pminで出力し、優先順位の低い蓄電池21から順に優先的に出力を停止する(0にする)ように放電電力を設定する。また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが許容最小出力Pminの3倍より大きく定格出力Pcstの3倍以下であるとき、優先順位の高い蓄電池21が優先的に定格出力Pcstで出力し、優先順位の低い蓄電池21から順に優先的に許容最小出力Pminで出力するように放電電力を設定する。また、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが定格出力Pcstの3倍より大きく最大出力Pmaxの3倍以下であるとき、優先順位の高い蓄電池21が優先的に最大出力Pmaxで出力し、優先順位の低い蓄電池21から順に優先的に定格出力Pcstで出力するように放電電力を設定する。
次に、図7のフローチャートを参照し、蓄電池21−1乃至21−3の放電を制御する方法について説明する。
蓄電システム11の起動に応じて処理が開始され、ステップS11において、データ取得部42は、蓄電システム11が備える全ての蓄電池21から、それぞれの充電状態および充放電回数を示すデータを取得する。そして、データ取得部42は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを、放電順番決定部43に供給する。
ステップS12において、放電順番決定部43は、データ取得部42から供給されたデータに基づいて、メモリ32に記憶されている放電順番テーブルを参照し、図4を参照して上述したように、蓄電池21−1乃至21−3に対する放電順番を決定する。
ステップS13において、放電順番決定部43は、蓄電池21−1乃至21−3全て対して放電順番を決定したか否かを判定し、蓄電池21−1乃至21−3全て対して放電順番を決定していないと判定された場合、処理はステップS11に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
一方、ステップS13において、放電順番決定部43が、蓄電池21−1乃至21−3全て対して放電順番を決定したと判定した場合、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、放電順番決定部43は、ステップS12で決定した蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を放電電力設定処理部44に供給する。これに応じて、放電電力設定処理部44は、蓄電池21−1乃至21−3それぞれが出力する放電電力を設定する放電電力設定処理を行う。なお、複数の蓄電池21の放電順番が同一である場合には、放電電力設定処理部44は、例えば、それらの蓄電池21の充放電回数を比較して、充放電回数が少ない方の放電を優先して放電電力設定処理を行う。
ステップS15において、放電電力設定処理部44は、ステップS14の放電電力設定処理で設定した蓄電池21−1乃至21−3の放電電力を放電指示部45に通知する。そして、放電指示部45は、それぞれ設定された放電電力で出力を開始するように指示する制御信号を、放電部23−1乃至23−3に対して送信し、蓄電池21−1乃至21−3それぞれに設定された放電電力で出力が開始される。
ステップS16において、判定部46は、データ取得部42が定期的に取得する蓄電池21−1乃至21−3の充電状態を示すデータに基づいて、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うか否かを判定する。例えば、図4を参照して上述したように、放電中の蓄電池21の充電状態が、上述した第2の閾値未満となった場合、判定部46は、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うと判定する。
ステップS16では、判定部46が、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うと判定するまで処理が待機され、放電順番決定部43により放電順番を決定する処理を行うと判定すると、処理はステップS11に戻り、以下、同様の処理が行われる。
以上のように、蓄電システム11では、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数に基づいて、蓄電池21−1乃至21−3それぞれから放電する放電順番を決定することができ、図4を参照して説明したように、放電順番に従って放電を行う優先順位が決定される。これにより、蓄電システム11は、蓄電池21−1乃至21−3の寿命、および、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態との両方をバランスよく放電することができるので、システム全体として、より良好な性能を発揮することができる。また、蓄電システム11では、充電状態および充放電回数に基づいて放電順番が設定された放電順番テーブルを利用して、蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を決定するため、より簡易的な処理で、放電順番を決定することができる。
次に、図8は、図7のステップS14における放電電力設定処理を説明するフローチャートである。
ステップS21において、放電電力設定処理部44は、負荷16からの要求に応じて、蓄電システム11から出力することが必要となる必要電力Pnを求める。
ステップS22において、放電電力設定処理部44は、ステップS21で求めた必要電力Pnが、定格出力Pcstの3倍より大きく最大出力Pmaxの3倍以下、許容最小出力Pminの3倍より大きく定格出力Pcstの3倍以下、および、許容最小出力Pminの3倍以下のいずれの範囲に含まれるかを判定する。
ステップS22において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcstの3倍より大きく最大出力Pmaxの3倍以下であると判定した場合、処理はステップS23に進み、放電電力を設定する第1の設定処理が行われる。
一方、ステップS22において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pminの3倍より大きく定格出力Pcstの3倍以下であると判定した場合、処理はステップS24に進み、放電電力を設定する第2の設定処理が行われる。
一方、ステップS22において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pminの3倍以下であると判定した場合、処理はステップS25に進み、放電電力を設定する第3の設定処理が行われる。
ステップS23乃至S25の処理後、放電電力設定処理は終了し、処理は図7のステップS15に進む。
次に、図9は、図8のステップS23における第1の設定処理を説明するフローチャートである。
ステップS31において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および最大出力Pmax_3を加算した値と等しいか否かを判定する。
ステップS31において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および最大出力Pmax_3を加算した値と等しいと判定した場合(Pn=Pmax_1+Pmax_2+Pmax_3)、処理はステップS32に進む。ステップS32において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および最大出力Pmax_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pmax_2,Pout_3=Pmax_3)。即ち、この場合、図6のケースC18に対応する処理が行われる。
一方、ステップS31において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および最大出力Pmax_3を加算した値と等しくないと判定した場合、処理はステップS33に進む。
ステップS33において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上であるか否かを判定する。ステップS33において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上であると判定した場合(Pmax_1+Pmax_2+Pmax_3>Pn≧Pmax_1+Pmax_2+Pcst_3)、処理はステップS34に進む。
ステップS34において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を、最大出力Pmax_1および最大出力Pmax_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_2=Pmax_2)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_3が、必要電力Pnから最大出力Pmax_1および最大出力Pmax_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pmax_1−Pmax_2)。即ち、この場合、図6のケースC16およびC17に対応する処理が行われる。
一方、ステップS33において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、最大出力Pmax_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上でないと判定した場合(Pmax_1+Pmax_2+Pcst_3>Pn)、処理はステップS35に進む。
ステップS35において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、最大出力Pmax_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上であるか否かを判定する。ステップS35において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上であると判定した場合(Pmax_1+Pmax_2+Pcst_3>Pn≧Pmax_1+Pcst_2+Pcst_3)、処理はステップS36に進む。
ステップS36において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_3を、最大出力Pmax_1および定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmax_1,Pout_3=Pcst_3)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2が、必要電力Pnから最大出力Pmax_1および定格出力Pcst_3を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pmax_1−Pcst_3)。即ち、この場合、図6のケースC14およびC15に対応する処理が行われる。
一方、ステップS35において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは最大出力Pmax_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値以上でないと判定した場合(Pmax_1+Pcst_2+Pcst_3>Pn>Pcst_1+Pcst_2+Pcst_3)、処理はステップS37に進む。
ステップS37において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を、定格出力Pcst_2および定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_2=Pcst_2,Pout_3=Pcst_3)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1が、必要電力Pnから定格出力Pcst_2および定格出力Pcst_3を減算した値となるように設定する(Pout_1=Pn−Pcst_2−Pcst_3)。即ち、この場合、図6のケースC13に対応する処理が行われる。
そして、ステップS32,S34,S36およびS37の処理後、第1の設定処理は終了する。
次に、図10は、図8のステップS24における第2の設定処理を説明するフローチャートである。
ステップS41において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値と等しいか否かを判定する。
ステップS31において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値と等しいと判定した場合(Pn=Pcst_1+Pcst_2+Pcst_3)、処理はステップS42に進む。ステップS42において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pcst_1,Pout_2=Pcst_2,Pout_3=Pcst_3)。即ち、この場合、図6のケースC12に対応する処理が行われる。
一方、ステップS41において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および定格出力Pcst_3を加算した値と等しくないと判定した場合、処理はステップS43に進む。
ステップS43において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上であるか否かを判定する。ステップS43において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上であると判定した場合(Pcst_1+Pcst_2+Pcst_3>Pn≧Pcst_1+Pcst_2+Pmin_3)、処理はステップS44に進む。
ステップS44において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を、定格出力Pcst_1および定格出力Pcst_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pcst_1,Pout_2=Pcst_2)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_3が、必要電力Pnから定格出力Pcst_1および定格出力Pcst_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pcst_1−Pcst_2)。即ち、この場合、図6のケースC10およびC11に対応する処理が行われる。
一方、ステップS43において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnが、定格出力Pcst_1、定格出力Pcst_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上でないと判定した場合(Pcst_1+Pcst_2+Pmin_3>Pn)、処理はステップS45に進む。
ステップS45において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、定格出力Pcst_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上であるか否かを判定する。ステップS45において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcst_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上であると判定した場合(Pcst_1+Pcst_2+Pmin_3>Pn≧Pcst_1+Pmin_2+Pmin_3)、処理はステップS46に進む。
ステップS46において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_3を、定格出力Pcst_1および許容最小出力Pmin_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pcst_1,Pout_3=Pmin_3)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2が、必要電力Pnから定格出力Pcst_1および許容最小出力Pmin_3を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pcst_1−Pmin_3)。即ち、この場合、図6のケースC8およびC9に対応する処理が行われる。
一方、ステップS45において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは定格出力Pcst_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値以上でないと判定した場合(Pcst_1+Pmin_2+Pmin_3>Pn>Pmin_1+Pmin_2+Pmin_3)、処理はステップS47に進む。
ステップS47において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を、許容最小出力Pmin_2および許容最小出力Pmin_3にそれぞれ設定する(Pout_2=Pmin_2,Pout_3=Pmin_3)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_2および許容最小出力Pmin_3を減算した値となるように設定する(Pout_1=Pn−Pmin_2−Pmin_3)。即ち、この場合、図6のケースC7に対応する処理が行われる。
そして、ステップS42,S44,S46およびS47の処理後、第2の設定処理は終了する。
次に、図11は、図8のステップS25における第3の設定処理を説明するフローチャートである。
ステップS51において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pmin_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値と等しいか否かを判定する。
ステップS51において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pmin_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値と等しいと判定した場合(Pn=Pmin_1+Pmin_2+Pmin_3)、処理はステップS52に進む。ステップS52において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1、放電電力Pout_2、および放電電力Pout_3を、許容最小出力Pmin_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_2=Pmin_2,Pout_3=Pmin_3)。即ち、この場合、図6のケースC6に対応する処理が行われる。
一方、ステップS51において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pmin_1、許容最小出力Pmin_2、および許容最小出力Pmin_3を加算した値と等しくないと判定した場合、処理はステップS53に進む。
ステップS53において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2を加算した値以上であるか否かを判定する。ステップS53において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2を加算した値以上であると判定した場合(Pmin_1+Pmin_2+Pmin_3>Pn≧Pmin_1+Pmin_2)、処理はステップS54に進む。
ステップS54において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1および放電電力Pout_2を、許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2にそれぞれ設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_2=Pmin_2)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_3が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2を減算した値となるように設定する(Pout_3=Pn−Pmin_1−Pmin_2)。即ち、この場合、図6のケースC4およびC5に対応する処理が行われる。
一方、ステップS53において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは容最小出力Pmin_1および許容最小出力Pmin_2を加算した値以上でないと判定した場合(Pcst_1+Pcst_2>Pn)、処理はステップS55に進む。
ステップS55において、放電電力設定処理部44は、必要電力Pnが、許容最小出力Pmin_1以上であるか否かを判定する。ステップS55において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pmin_1以上であると判定した場合(Pmin_1+Pmin_2>Pn≧Pmin_1)、処理はステップ56に進む。
ステップS56において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1を許容最小出力Pmin_1に設定するとともに、放電電力Pout_3に0を設定する(Pout_1=Pmin_1,Pout_3=0)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2が、必要電力Pnから許容最小出力Pmin_1を減算した値となるように設定する(Pout_2=Pn−Pmin_1)。即ち、この場合、図6のケースC2およびC3に対応する処理が行われる。
一方、ステップS55において、放電電力設定処理部44が、必要電力Pnは許容最小出力Pmin_1以上でないと判定した場合(Pmin_1>Pn)、処理はステップS57に進む。
ステップS57において、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_2および放電電力Pout_3を0にそれぞれ設定する(Pout_2=0,Pout_3=0)。そして、放電電力設定処理部44は、放電電力Pout_1が必要電力Pnとなるように設定する(Pout_1=Pn)。即ち、この場合、図6のケースC1に対応する処理が行われる。
そして、ステップS52,S54,S56およびS57の処理後、第3の設定処理は終了する。
以上のように、放電電力設定処理部44は、負荷16からの要求に応じて出力することが必要となる必要電力を供給するために、放電順番決定部43により決定された放電順位、および、最大出力Pmax、定格出力Pcst、および許容最小出力Pminに基づいて、蓄電池21−1乃至21−3それぞれが出力する放電電力を設定する。これにより、放電電力設定処理部44は、許容最小出力Pmin以下で電力が出力されることが回避されるように、また、できるだけ最大効率となる定格出力Pcstで電力が出力されるように放電電力を設定することができる。
従って、蓄電システム11は、蓄電池21−1乃至21−3の寿命、および、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態との両方のバランスを考慮するとともに、蓄電池21−1乃至21−3全体として良好な変換効率で電力を出力することができ、より良好な性能を発揮することができる。
また、上述したように、蓄電システム11では、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数に基づいて、蓄電池21−1乃至21−3それぞれから放電する順番を決定することにより、蓄電池21−1乃至21−3の寿命、および、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態との両方をバランスよく放電することができる。
即ち、蓄電システム11では、蓄電池21−1乃至21−3のいずれか1つの充放電回数が突出したり、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態にバラツキが発生したりしないように、蓄電池21−1乃至21−3から放電が行われる。これにより、蓄電池21−1乃至21−3の寿命が偏ることや、停電時に最大の容量で駆動できる時間が短くなることなど、システム全体としての性能が低下することを回避することができる。
つまり、蓄電システム11は、蓄電池21−1乃至21−3の寿命を平均化してシステム全体としての寿命を延長することができるとともに、停電時に最大の容量で駆動できる時間をより長くすることができるので、より良好な性能を発揮することができる。
ここで、図12を参照して、蓄電システム11において、停電時に最大の容量で駆動できる時間をより長くすることができることについて説明する。
図12Aには、充電状態にバラツキのある蓄電池21−1乃至21−3が示されており、図12Bには、充電状態にバラツキのない蓄電池21−1乃至21−3が示されている。
例えば、図12Aに示すように、蓄電池21−1の充電状態を50%とし、蓄電池21−2の充電状態を30%とし、蓄電池21−3の充電状態を10%とする。この場合、蓄電池21−1乃至21−3に蓄積可能な容量を10KWhとすると、蓄電池21−1に蓄積されている容量は5KWhとなり、蓄電池21−3に蓄積されている容量は3KWhとなり、蓄電池21−3に蓄積されている容量は1KWhとなる。
このように、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態にバラツキが発生しているとき、図12Aの右側のグラフに示されているように、蓄電池21−1乃至21−3の全体の最大の容量である15KWで駆動できる時間は、蓄電池21−3に蓄積されている電力が消費されるまでとされる。その後、蓄電池21−2に蓄積されている電力が消費されるまで、10KWで駆動した後、蓄電池21−1だけによる5KWで駆動されることになる。
一方、図12Bに示すように、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態が30%で均一であるとする。この場合、蓄電池21−1乃至21−3に蓄積可能な容量を10KWhとすると、蓄電池21−1乃至21−3に蓄積されている容量はそれぞれ3KWhとなる。
このように、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態にバラツキが発生していないとき、図12Bの右側のグラフに示されているように、蓄電池21−1乃至21−3の全体の最大の容量である15KWで駆動できる時間は、蓄電池21−1乃至21−3の全てに蓄積されている電力が消費されるまでとされる。即ち、蓄電池21−1乃至21−3は、それぞれの電力を消費しきる最後まで15KWでの出力が可能である。
従って、蓄電池21−1乃至21−3の総容量(グラフの面積)は、図12Aの例と図12Bの例とで、どちらも9KWhで同一であっても、蓄電池21−1乃至21−3の全体の最大の容量である15KWで駆動できる時間は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態にバラツキが発生していないときの方が長くなる。
上述したように、蓄電システム11では、充電状態に基づいて放電順番が設定された放電順番テーブルを参照して、蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を決定するため、蓄電池21−1乃至21−3の放電順番にバラツキが発生するのを抑制して、より均一な充電状態となるように放電することができる。従って、蓄電システム11では、停電時においても、最大の容量で駆動することができる時間をより長くすることができる。
次に、図13は、本技術を適用した蓄電システムの第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図13に示されている蓄電システム11’において、図1の蓄電システム11と共通する構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。即ち、蓄電システム11’は、蓄電池21−1乃至21−3およびバッテリマネジメントシステム24−1乃至24−3を備えており、電力配線14を介して、電源15、並びに、負荷16−1および16−2が接続されている点で、図1の蓄電システム11と共通する。
但し、蓄電システム11’は、パワーコンディショナ51−1乃至51−3を備え、パワーコンディショナ51−1乃至51−3が制御部52−1乃至52−3を有しており、パワーコンディショナ51−1乃至51−3を介して蓄電池21−1乃至21−3がそれぞれ電力配線14に接続されている点で、図1の蓄電システム11と異なる構成とされる。なお、パワーコンディショナ51−1乃至51−3は、それぞれ同様に構成されており、以下、パワーコンディショナ51−1乃至51−3を区別する必要ない場合にはパワーコンディショナ51と称する。また、制御部52についても同様とする。
パワーコンディショナ51−1乃至51−3は、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態に応じて入出力する電力をそれぞれ調整して、蓄電池21−1乃至21−3に電力を充電したり、蓄電池21−1乃至21−3から電力を放電したりする。
制御部52−1乃至52−3は、それぞれ対応するバッテリマネジメントシステム24−1乃至24−3と通信配線を介して接続されているとともに、制御部52−1乃至52−3どうしも通信配線を介して接続されている。また、制御部52−1乃至52−3は、それぞれ対応するバッテリマネジメントシステム24−1乃至24−3から、蓄電池21−1乃至21−3の充電状態および充放電回数を示すデータを取得する。そして、制御部52−1乃至52−3は、互いに通信を行って、蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を決定して放電を行う。
つまり、制御部52−1乃至52−3は、放電順番テーブルをそれぞれ参照して、対応する蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を決定する。そして、制御部52−1乃至52−3は、互いの放電順番を比較して、優先順位が最も高い放電順番の蓄電池21に対応する制御部52が、蓄電池21からの放電を行う。そして、放電中の蓄電池21に対応する制御部52は、その蓄電池21の充電状態が第2の閾値未満となると、他の制御部52に対して放電順番を決定する処理を行うように通知し、再度、放電順番が決定される。
このように、蓄電システム11’は、蓄電システム11のように全体を制御する制御装置13を備えることなく、蓄電システム11と同様に、システム全体として、より良好な性能を発揮することができる。
なお、本実施の形態においては、CPU33が、メモリ32に記憶されている放電順番テーブルに放電順番が予め設定されており、放電順番テーブルを参照して蓄電池21−1乃至21−3の放電順番を決定するように説明したが、CPU33は、放電順番テーブルを参照せずに放電順番を決定してもよい。例えば、CPU33は、放電順番テーブルと同様に充放電回数および充電状態に基づいて放電順番が予め設定されている判定条件を使用して、蓄電池21−1乃至21−3の充放電回数および充電状態によって判定された放電順番を決定することができる。
例えば、CPU33は、所定の充放電回数CNT0乃至CNT6および充電状態SOC0乃至SOC6を用いた判定条件に基づいた判定を行うことにより、蓄電池21の充放電回数がCNT(n)乃至CNT(n+1)(但し、n=0〜5)で区別される範囲のいずれに含まれるか、および、蓄電池21の充電状態が定数CNT(m)乃至CNT(m+1)(但し、m=0〜5)で区別される範囲のいずれに含まれるかに基づいて、放電順番を決定することができる。
また、蓄電池21の放電順番を決定するパラメータとして、上述した充放電回数を使用する他、充電回数または放電回数のいずれか一方、あるいは、その両方を使用してもよい。さらに、蓄電池21の放電順番を決定するパラメータとして、上述した蓄電池21の充電状態の他、蓄電池21の電圧を使用してもよい。このようなパラメータを使用する場合には、それぞれのパラメータに従って作成された放電順番テーブルを参照して、放電順番が決定される。
なお、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
また、それらのプログラムは、あらかじめ記憶部に記憶させておく他、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部を介して、あるいは、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディアを駆動するドライブを介して、コンピュータにインストールすることができる。
また、上述のフローチャートを参照して説明した各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。