JP6790513B2 - 描画装置及び描画装置の描画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、描画装置及び描画装置の描画方法に関するものである。
従来、爪にネイルデザインを描画する描画装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような装置を用いれば、ネイルサロン等を利用しなくても手軽にネイルデザインを楽しむことができる。
特表2003−534083号公報
しかしながら、このネイルプリント用の描画装置の描画対象である爪は、幅方向の両端部に行くほど高さが低く傾斜が大きくなる湾曲形状となっている。
このため、この高さ方向の形状を考慮せずに爪にデザイン画像を描画すると、デザインが歪んでしまい、美しい仕上がりとならない。
爪に歪みのない画像を描画するためには描画データに、爪の湾曲形状に合わせるように曲面補正を施す必要があるが、爪の湾曲形状における湾曲の程度は人により様々である。
このため、一律に補正値を定めて補正することはできず、ユーザの爪ごとの湾曲形状の湾曲の程度に応じた補正を行う必要がある。
対象物の立体的な形状を求める手法としては、対象物の表面にラインレーザ光を照射し、ラインレーザ光によって対象物の表面に形成されたラインを斜め方向から撮影して、この画像に基づいて対象物の3次元形状(高さ方向の形状の変化や湾曲形状)を取得する光切断法が知られている。
しかし、対象物が爪である場合、爪の表面状態等によっては、爪の表面でレーザ光が乱反射したり、光が拡散したりして、ラインレーザ光により爪の表面に形成されるラインがぼやけてしまうことがあり、その場合、爪の立体的な形状を正確に計測することが難しい。
また、このような光切断法を用いる場合には、描画装置内にラインレーザ光を照射する照射ユニットを搭載する必要が生じるため、装置が大型化したり、重量が増加したりする。また、この照射ユニットは、従来、描画装置に備えられていなかった機構であるから、照射ユニットの搭載によるコストアップも避けられない。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、特別な機構を設けることなく、簡易かつ安価な構成で爪の立体的な形状を示す情報を取得することができる描画装置及び描画装置の描画方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明の描画装置は、描画対象の爪の一の箇所に対して一の方向に設けられて、前記爪を撮影する撮影装置と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記撮影装置の位置を固定した状態で、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置前記撮影装置による前記爪の撮影を行い、前記2つの位置で撮影して得られた第1の撮影画像と第2の撮影画像とに基づいて前記爪の幅及び高さの値を取得することを特徴としている。
本発明によれば、特別な機構を設けることなく、簡易かつ安価な構成で爪の立体的な形状を示す情報を取得することができる。
(a)は、本実施形態における描画装置の正面図であり、(b)は、(a)に示された描画装置の内部構成を示す側面図である。 (a)は、爪が第1の位置にある場合の指受入部及び撮影装置の位置関係を示す説明図であり、(b)は、爪が第1の位置にある場合の指受入部及び撮影装置の位置関係を示す説明図である。 本実施形態に係る描画装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 (a)は、爪の模式的な平面図であり、(b)は、(a)に示す爪の模式的な正面図である。 撮影装置によって撮影される撮影画像内における爪の幅方向の一端から所定位置までの見かけ上の距離及び爪の長さ方向の一端から所定位置までの見かけ上の距離を説明する説明図である。 (a)は、爪の中心が撮影装置の撮影中心からずれた場合における爪の模式的な平面図であり、(b)は、(a)に示す爪の模式的な正面図である。 爪の中心が撮影装置の撮影中心からずれた場合における爪上昇値の誤差を説明する説明図である。 本実施形態に係る描画装置の描画処理を示すフローチャートである。
図1(a)及び図1(b)から図8を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置(描画装置)及びネイルプリント装置(描画装置)の描画方法の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、ネイルプリント装置1は手の指の爪を描画対象として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪を描画対象としてもよい。
図1(a)は、ネイルプリント装置の内部構成を示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)に示されたネイルプリント装置の内部構成を示す側面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置1は、描画ヘッド43が描画用具であるペン41とインクジェットヘッド71とを備え、プロッタ方式とインクジェット方式とを併用して爪Tに描画を施す描画装置である。
このネイルプリント装置1は、ケース本体2と、このケース本体2に収容される装置本体10とを備えている。
図1(b)に示すように、ケース本体2には、その上面から上部前面にかけて、後述する描画部40のペン41及びインクジェットヘッド71を交換するために開閉可能に構成された蓋部23が設けられている。蓋部23は、例えばヒンジ等を介して、図1(b)に示すように閉状態から開状態まで回動自在となっている。
ケース本体2の上面(天板)には操作部25(図3参照)が設置されている。
操作部25は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部25には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための図示しない操作釦が配置されている。
また、ケース本体2の上面(天板)のほぼ中央部には表示部26が設置されている。
表示部26は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部26には、例えば、印刷指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面等が適宜表示される。
なお、表示部26の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。
装置本体10は、ほぼ箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置された下部機枠11と、この下部機枠11の上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている上部機枠12とを備えている。
まず、下部機枠11について説明する。
下部機枠11は、背面板111、底板112、左右一対の側板113a,113b、X方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115及び隔壁116を有する。
側板113a,113bの下端部は、底板112の左右両端部にそれぞれ連結され、側板113a,113bが底板112に対して立てられた状態に設けられている。
背面板111の下部は、前方(指挿入方向手前側)に向かって2段に窪むように形成されている。背面板111の下端部は底板112の前端部に連結されており、背面板111は、底板112と側板113a,113bによって囲われた領域を前後に区切っている。
この窪んだ背面板111の後ろ側に形成される空間がX方向移動ステージ収容部114、Y方向移動ステージ収容部115(図1(b)参照)となっている。X方向移動ステージ収容部114内には、描画部40が前方(指挿入方向手前側)に移動した際に描画部40のX方向移動ステージ45が収容される。また、Y方向移動ステージ収容部115内には、描画部40のY方向移動ステージ47が配置されている。
また、隔壁116は、下部機枠11の内部前方側の空間(背面板111、底板112及び側板113a,113bによって囲われた指挿入方向手前側の空間)を上下に区切るように下部機枠11の内側に設けられている。隔壁116はほぼ水平に設けられ、隔壁116の左右両端部が側板113a,113bにそれぞれ連結され、隔壁116の後端部が背面板111に連結されている。
この下部機枠11には、指固定部30(図1(b)参照)が一体的に設けられている。
指固定部30は、描画を施す爪T(すなわち描画対象)に対応する指(以下、これを「印刷指U1」という。)を受け入れる指受入部31と、この印刷指U1以外の指(以下、これを「非印刷指U2」という。)を退避させる指退避部32と、から構成されている。
指受入部31は、隔壁116の上側であって、例えば、下部機枠11の幅方向のほぼ中央に配置されている。また、隔壁116によって下部機枠11の下側に区分けられた空間が指退避部32を構成している。
例えば、薬指の爪Tに描画を施す場合には、指受入部31に印刷指U1としての薬指を挿入し、非印刷指U2であるその他の4指(親指、人差し指、中指、小指)を指退避部32に挿入する。
ユーザは指受入部31に挿入した印刷指U1と指退避部32に挿入した非印刷指U2との間に隔壁116を挟むことができる。そのため、指受入部31内に挿入された印刷指U1が安定して固定される。
図2(a)及び図2(b)は、本実施形態における指受入部31の模式的な側面図であり、指受入部及び撮影装置の位置関係を示すものである。
指受入部31は、印刷指U1の挿入方向手前側が開口したほぼ箱形の形状を有し、印刷指U1の挿入方向手前側の上面は、印刷指U1の高さ方向を位置決めする指押さえ部311となっている。
指押さえ部311における、印刷指U1の上側が当接する部分(すなわち、指押さえ部311の下側の面)には樹脂等で形成された緩衝材等が設けられていてもよい。指押さえ部311の下側の面に緩衝材を設けることにより、印刷指U1が押し上げられ指押さえ部311に突き当てられたときに衝撃や痛みを感じにくくなり、好ましい。
また、印刷指U1の挿入方向奥側の上面には、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを露出させるための窓部312が形成されている。
図2(b)に示すように、本実施形態では、印刷指U1の上面が指押さえ部311の下面に突き当たった状態において、爪Tが窓部312から露出するとともに、爪Tの最上面が指押さえ部311の下側の面とほぼ面一となり、描画部40による描画を行う際の描画位置に配置される。
指受入部31の内部には、爪Tに対応する印刷指U1を載置する指載置部33と、指載置部33を昇降させる昇降機構34とが設けられている。
指載置部33は、爪Tを有する印刷指U1が指受入部31の内部に挿入されて配置されたときに、爪Tの一の箇所との間の一の方向に沿った距離が第1の値となる第1の位置と、爪Tの一の箇所との間の一の方向に沿った距離が、第1の値と異なる第2の値となる第2の位置と、に印刷指U1を保持可能な保持部である。
本実施形態では、保持部としての指載置部33は、後述する撮影部50から所定の距離離れた位置に撮影部50の認識基準位置を設定した場合に、爪T(爪Tを有する印刷指U1)を、撮影部50(撮影部50の撮影装置51)の認識基準位置からの距離が異なる第1の位置と第2の位置とで保持可能となっている。
本実施形態では、第1の位置は図2(a)に示すように、撮影装置51と爪Tの一の箇所との一の方向に沿った距離が第2の位置における撮影装置51と爪Tの一の箇所との一の方向に沿った距離より大きく、印刷指U1を指受入部31内に挿入する際の初期位置である保持部に対する初期のセット位置であり、第2の位置は図2(b)に示すように、描画部40が爪Tに描画を施す際の描画位置となっている。
指載置部33は、印刷指U1をXY平面に配置する板状部331を備えている。
また、指載置部33における印刷指U1の挿入方向奥側には、爪Tの先端部が載置される爪置部332が設けられている。爪置部332は爪Tの先端部を載置することで爪Tを位置決めするものである。
本実施形態では、指載置部33は、爪置部332により爪Tを位置決めした状態で、爪Tの表面が第1の位置に保持される位置と爪Tの表面が第2の位置に保持される位置とをとり得るように構成されている。すなわち、本実施形態の爪置部332は指載置部33と一体となり、指載置部33の一部をなしている。このため、昇降機構34により指載置部33が昇降する際には、爪置部332もともに昇降し、爪Tの位置がずれないように保持することができる。
昇降機構34は、例えばプッシュプルソレノイドである。
昇降機構34は、通電することによって図2(a)及び図2(b)における上下方向に動作するプランジャ341を備えており、プランジャ341の上下動により保持部である指載置部33を昇降させるようになっている。
昇降機構34は、後述する昇降制御部813によりその動作を制御される。
なお、昇降機構34は、指載置部33を昇降させることのできるものであればよく、プッシュプルソレノイドに限定されない。各種小型のモータやアクチュエータ等を適用してもよい。
指載置部33は、昇降機構34によって上昇し、その上に載置された印刷指U1が上方向に押し上げられる。印刷指U1の高さ方向の位置は、印刷指U1の上面が指押さえ部311の下面に突き当たることで規定される。また、爪Tの位置は爪Tの先端部が爪置部332に載置されることで位置決めされる。
本実施形態では、昇降機構34による昇降動作により、指載置部33は、少なくとも初期のセット位置(図2(a)参照)である第1の位置と描画部40による描画を行う際の描画位置(図2(b)参照)との2か所において爪Tの高さ方向を保持することができるようになっている。
なお、本実施形態では、第2の位置である描画位置の高さ位置は、撮影装置51による認識基準位置の高さ位置となっており、第2の位置は撮影部50の認識基準位置からの距離が「0」となっている。
また、隔壁116の上面であって下部機枠11の前面側の両側部には、下部機枠11の前面側を塞ぐ前壁31f(図1(a)参照)が立設されている。また、隔壁116の上面には、この前壁31fの中央部寄りの端部から前記指受入部31に向けて狭窄し、印刷指U1を指受入部31内に案内する一対のガイド壁31g(図1(a)参照)が立設されている。
下部機枠11の上面であって、指受入部31の側方(ケース本体2の媒体挿出口24に対応する位置であり、本実施形態では、図1(a)において左側)には、後述する描画ヘッド43による描画可能範囲内に、後述するペン41のペン先(先端部)413の書き出し時のかすれ等を無くすための慣らし書きを行う慣書部61が設けられている。
慣書部61は、平板状の部分であり、前述のケース本体2の媒体挿出口24から挿入された図示しない描画媒体が載置されるようになっている。
慣書部61に載置される描画媒体は、ペン先(先端部)413の慣らし書きを行うことができるものであればよく、例えば紙片である。
下部機枠11の上面であって、指受入部31を挟んで慣書部61の逆側(本実施形態では、図1(a)において右側)には、後述する描画ヘッド43の移動可能範囲内に、後述するペンホルダ42に対応する数(本実施形態では1つ)だけペンキャップ62が設置されている。
ペンキャップ62は、例えばゴムによって形成されており、描画部40にペン41が装着されている状態で描画を行っていないとき(非描画時)には、ペン41を下降させて、ペン先413をペンキャップ62に収容することにより、ペン先413の乾燥を防止するようになっている。
また、ペン先413がペンキャップ62に収容されたときにインクジェットヘッド71が配置される位置に対応する位置には、インクジェット保守部63が設けられている。インクジェット保守部63は、例えば後述するインクジェットヘッド71のインク吐出部(ノズル面)をクリーニングするためのクリーニング機構やインク吐出部(ノズル面)の保湿状態を保つためのキャップ機構等(いずれも図示せず)で構成されている。
なお、ペンキャップ62、インクジェット保守部63等の配置はここで例示したものに限定されない。
描画部40は、描画ヘッド43、描画ヘッド43を支持するユニット支持部材44、描画ヘッド43をX方向(図1(a)におけるX方向、描画装置1の左右方向)に移動させるためのX方向移動ステージ45、X方向移動モータ46、描画ヘッド43をY方向(図1(b)におけるY方向、描画装置1の前後方向)に移動させるためのY方向移動ステージ47、Y方向移動モータ48等を備えて構成されている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態の描画ヘッド43には、ペン41を保持するペンホルダ42とインクジェットヘッド71を保持するインクジェットホルダ72とが隣り合って配置されている。
インクジェットヘッド71は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクに対応する図示しないインクカートリッジと各インクカートリッジにおける描画対象(爪T)に対向する面(本実施形態では、図1(a)等における下面)に設けられた図示しないインク吐出部とが一体に形成されたインクカートリッジ一体型のヘッドである。インク吐出部は、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイを備えており、インクジェットヘッド71は、インクを微滴化し、インク吐出部から描画対象(爪T)の被描画面に対して直接にインクを吹き付けて描画を行う。なお、インクジェットヘッド71は、上記3色のインクを吐出させるものに限定されない。その他のインクを貯留するインクカートリッジ及びインク吐出部を備えていてもよい。
本実施形態のペンホルダ42には、1本のペン41が装着可能となっている。
ペン41は、爪Tの表面を描画対象面とし、先端部が描画対象面である爪Tの表面に接触して描画を施す描画用具である。
図1(a)及び図1(b)等に示すように、ペン41は、棒状のペン軸部411の先端側(図1(a)及び図1(b)において下側)にペン先413が設けられたものである。
ペン軸部411の内部は、各種インクを収容するインク収容部となっている。
ペン軸部411の内部に収容されるインクとしては、各種のインクが適用可能である。インクの粘度や色材の粒径(粒子の大きさ)等は特に限定されず、例えば、金銀のラメ入りのインクや白色のインク、UV硬化型のインクやジェルネイル、アンダーコート用インク、トップコート用インクやマニキュア液等も用いることができる。
本実施形態において、ペン41は、例えばペン先413を爪Tの表面に押し当てることでペン軸部411内に収容されているインクが染み出して描画する、ペン先413がボールペンタイプとなったペンである。
なお、ペン41は、ボールペンタイプのものに限定されない。例えばフェルト状のペン先にインクを染み込ませて描画するサインペン(フェルトペン)タイプや、束ねた毛にインクを染み込ませて描画する筆ペンタイプのもの等であってもよい。
また、ペン先413の太さも各種のものを用意することができる。
ペン41はペンホルダ42に上方から挿通するだけで保持されている。このため、ケース本体2に設けられている蓋部23を開けて、例えば手やピンセットでペン軸部411の上端部を摘み上げ引き出す等により、容易に交換が可能である。
これにより、ユーザは、ペンホルダ42に装着するペン41を、描画したいネイルデザインに応じて色やペン先413の種類やインクの種類の異なるペン41に適宜入れ替えることで、幅広いネイルデザインを実現することができる。
ペンホルダ42の近傍には、ステッピングモータからなるペン上下用モータ426(図3参照)等、ペン41を動作させるための機構が設けられており、ペン41は、このペン上下用モータ426の駆動によって上下方向に移動可能に構成されている。
また、ユニット支持部材44は、X方向移動ステージ45に取り付けられたX方向移動部451に固定されている。X方向移動部451は、X方向移動モータ46の駆動によりX方向移動ステージ45上を図示しないガイドに沿ってX方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、X方向(図1(a)におけるX方向、ネイルプリント装置1の左右方向)に移動するようになっている。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材44に取り付けられている描画ヘッド43が、Y方向(図1(b)におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
なお、本実施形態において、X方向移動ステージ45及びY方向移動ステージ47は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48と、図示しないボールネジ及びガイドとを組み合わせることで構成されている。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、ペン41を備える描画ヘッド43をX方向及びY方向に駆動するXY駆動部としてのヘッド移動部49が構成されている。
描画部40におけるペン上下用モータ426、インクジェットヘッド71、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48は、後述する制御装置80の描画制御部816(図3参照)に接続され、該描画制御部816によって制御されるようになっている。
また、描画ヘッド43の側方には、乾燥部90が配置されている。
本実施形態では、乾燥部90は、ヘッド移動部49によって描画ヘッド43とともに移動可能に構成されている。
乾燥部90は、熱を発生させるためのヒータ91(図3参照)と、送風のためのファン92(図3参照)とを備え、指受入部31に置かれた印刷指U1の爪Tにファン92によって生じた風を当て、爪T上に施されたインクジェットヘッド71によるインクジェット描画、又はペン41によるプロッタ描画を乾燥させる機能を有する。
なお、乾燥部90のヒータ91は、用途に応じてON/OFF切り替えが可能となっており、ヒータ91をOFFした状態でファン92のみを回転させることもできるように構成されることが好ましい。
また、図1(a)及び図1(b)に示すように、上部機枠12に固定されている基板13には撮影部50が設けられている。撮影部50は、撮影装置51と、照明装置52とを備えている。
すなわち、上部機枠12には基板13が設置されており、この基板13の下面であって指受入部31のほぼ上方位置に、撮影装置51が設置されている。
撮影装置51は指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tを上方から撮影可能に配置されている。
撮影装置51は、例えば200万画素程度以上の画素を有するものであることが好ましい。
照明装置52は、例えば白色LED(Light Emitting Diode)等の光源である。
本実施形態において照明装置52は、基板13上であって撮影装置51の近傍に配置されており、撮影装置51による撮影の際に印刷指U1の爪Tを照明する。
なお、照明装置52を設ける数や具体的な配置等は図示例に限定されない。
この撮影部50は、指受入部31内に挿入されて上部の開口(すなわち、窓部312)から見える印刷指U1の爪Tを照明装置52によって照明する。そして、描画対象である爪Tの一の箇所に対して一の方向に設けられて、爪Tを撮影する撮影装置51によってその印刷指U1の爪Tを撮影して、印刷指U1の爪Tの撮影画像である爪画像(爪画像を含む指の画像)を取得する。
撮影部50の撮影装置51から所定の距離離れた位置に撮影部50の認識基準位置を設定した場合に、撮影装置51は、この認識基準位置からの距離の異なる第1の位置に保持された状態の爪Tと第2の位置に保持された状態の爪Tとを同じ撮影位置(例えば図5においては、撮影装置51の撮影中心を「O」とする。)から撮影することで第1の撮影画像と第2の撮影画像とが取得される。
本実施形態では、図2(a)及び図2(b)に示すように、撮影装置51から図2(a)等における縦方向(垂直方向)に所定の距離(図2(a)及び図2(b)において距離「L」)離れた位置に撮影部50の認識基準位置を設定している。
また、前述のように、本実施形態における第1の位置は印刷指U1の初期のセット位置であり、第2の位置は描画部40による描画を行う際の描画位置である。
そして、本実施形態では、この描画位置は撮影部50の認識基準位置と一致するようになっている。
そして、撮影装置51による撮影によって取得されたこれらの撮影画像(爪画像)に基づいて、後述する爪情報取得部812が、xy平面上における爪Tの位置や、爪Tの輪郭(爪Tの形状)、爪Tの幅方向の長さ、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置)等、爪Tの立体的な形状を示す爪情報を取得する。
撮影部50は、後述する制御装置80の撮影制御部811(図3参照)に接続され、該撮影制御部811によって制御されるようになっている。
撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部82の爪画像記憶領域821(図3参照)に記憶される。
制御装置80は、例えば上部機枠12に配置された基板13等に設置されている。
図3は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図3に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
記憶部82には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、記憶部82のROMには、爪画像(撮影画像)から爪Tの形状(輪郭)、幅方向における湾曲形状、爪の幅や長さ等の各種の爪情報を取得するための爪情報取得プログラム、描画データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの印刷指U1の爪Tの爪画像(撮影画像)を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報取得部812によって取得された爪情報(爪Tの形状(輪郭)や爪Tの湾曲形状等)が記憶される爪情報記憶領域822、及び爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域823等が設けられている。
制御部81は、機能的に見た場合、撮影制御部811、爪情報取得部812、昇降制御部813、乾燥制御部814、描画データ生成部815、描画制御部816、表示制御部817等を備えている。これら撮影制御部811、爪情報取得部812、昇降制御部813、乾燥制御部814、描画データ生成部815、描画制御部816、表示制御部817等としての機能は、制御部81のCPUと記憶部82のROMに記憶されたプログラムとの協働によって実現される。
撮影制御部811は、撮影部50の撮影装置51及び照明装置52を制御して撮影装置51により、指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像を含む指の画像である爪画像(撮影画像)を撮影させるものである。
本実施形態において、撮影制御部811は、撮影部50を制御して、撮影装置51と爪Tの一の箇所との間の一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置で撮影装置51により爪Tの撮影を行わせ、この撮影により第1の撮影画像及び第2の撮影画像を取得させる。
本実施形態では、爪Tを撮影して第1の撮影画像が取得されたときの撮影装置51の位置と、爪Tを撮影して第2の撮影画像が取得されたときの撮影装置51の位置とは同じとなっている。そして、撮影制御部811は、この固定された同じ撮影位置から、第1の位置である初期のセット位置(図2(a)参照)に保持された状態の爪Tを撮影させて第1の撮影画像を取得させるとともに、第2の位置である描画時における描画位置(図2(b)参照)に保持された状態の爪Tを撮影させて第2の撮影画像を取得させる。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
爪情報取得部812は、撮影装置51によって撮影された指受入部31に挿入された印刷指U1の爪Tの画像(すなわち、第1の撮影画像及び第2の撮影画像)に基づいて、印刷指U1の爪Tについての爪情報を取得するものである。
本実施形態において、爪情報取得部812は、撮影画像に基づいて、例えば爪Tの形状(輪郭)や爪Tの水平位置のXY座標等の2次元的な形状を爪情報として取得する他、第1の撮影画像と第2の撮影画像とに基づき、爪の立体的な形状を示す情報を爪情報として取得する。
また、本実施形態において、制御部である爪情報取得部812は、撮影装置51と爪Tの一の箇所との間の一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置での撮影装置51による爪Tの撮影により取得された第1の撮影画像と第2の撮影画像とに基づいて爪Tの幅及び高さの値を取得する。
より具体的には、爪情報取得部812は、第1の撮影画像における、爪Tの幅方向の第1端の位置及び爪Tの長さ方向の、第1端の位置とは爪Tの高さ方向の位置が異なる第2端の位置を取得するとともに、第2の撮影画像における、爪Tの第1端の位置及び爪Tの第2端の位置を取得し、この取得結果に基づき、三角測量の手法を用いて爪Tの幅及び高さを取得する。
すなわち、爪情報取得部812は、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの幅方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離及び認識基準位置における第2の撮影画像内の爪Tの幅方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離を取得する。
また、爪情報取得部812は、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの長さ方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離及び認識基準位置における第2の撮影画像内の爪Tの長さ方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離を取得する。
そして、当該取得結果を用いて三角測量の手法により爪Tの実際の爪幅及び爪Tの高さを算出する。
本実施形態において、爪情報取得部812が爪Tの実際の爪幅及び爪Tの高さを算出する具体的な手法について、図4(a)、図4(b)及び図5を参照して説明する。
図4(a)は、爪の模式的な平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す爪の模式的な正面図である。
図5は、撮影装置によって撮影される撮影画像内における爪の幅方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離及び爪の長さ方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離を説明する説明図である。
なお、図5では、図中の右半分において爪Tの長さ方向の位置関係を示し、図中の左半分において爪Tの幅方向の位置関係を示している。
図4(a)及び図5におけるVは、爪Tの長さ方向の一端の位置から所定位置までの距離であり、本実施形態では、爪Tの先端部(図4(a)において、爪Tの先端部Tp)から撮影装置51により撮影される撮影画像の画像中心(撮影中心)Pcまでの距離である。なお、図4(a)における爪Tの先端部Tpは、図5における点B1に相当する。また、撮影装置51により撮影される撮影画像の画像中心Pcは、図5における点Cに相当する。
なお、図4(a)及び図5において爪Tの長さ方向の距離Vは、爪Tの先端部Tpから撮影画像の画像中心Pcまでの距離であって、爪T全体の長さではない。爪T全体の長さを求める場合には、爪Tの長さ方向の他端側である爪Tの生え際から撮影画像の画像中心Pcまでの距離を加算する必要がある。
図4(b)及び図5におけるWlは、爪Tの幅方向の一端の位置から所定位置までの距離であり、図4(a)及び図4(b)に示すように、爪Tの最幅広部における左側端部Tlから爪Tの幅方向の中央部までの距離を表している。図4(b)及び図5におけるhは、爪Tの最幅広部における左側端部Tl(第1端)から爪Tの幅方向の中央部までの高さ方向の距離、すなわち爪Tの高さ(深さ)を表している。
図5において、爪Tの最幅広部における爪Tの左側端部Tl(第1端)の高さ位置は点E1で示される。爪Tは幅方向に曲面を描く湾曲形状となっているため、爪Tの最幅広部は爪Tの先端部よりも撮影装置51から遠い位置にある。
なお、図4(b)及び図5において爪Tの幅方向の距離Wlは、爪Tの最幅広部における左側端部Tlから爪Tの幅方向の中央部までの距離であって、爪T全体の幅ではない。爪T全体の幅を求める場合には、爪Tの幅方向の他端側である爪Tの最幅広部における右側端部Trから爪Tの幅方向の中央部までの距離(図4(b)においてWr)を加算する必要がある。なお、爪Tの幅方向の距離Wlは一端の位置から爪Tのほぼ中央部までの距離であるため、距離W1を2倍することでほぼ爪T全体の幅とすることができる。
図5において、爪Tの長さ方向の距離VはC-B1で表され、爪Tの幅方向の距離Wlは、E1-D1で表されている。
このとき、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの幅方向の左側端部Tlから所定位置までの見かけ上の距離w1は、Q1-Aで表される。また、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの先端部Tp(第2端)から所定位置までの見かけ上の距離v1は、P-Aで表される。
なお、図5における、撮影装置51から認識基準位置までの距離Lは、ネイルプリント装置1においてあらかじめ設定されている値であり、既知である。
次に、印刷指U1を保持する指載置部33を昇降機構34により上昇させて、爪Tに描画部40による描画を行う際の描画位置である第2の位置に爪Tが配置されるようにする。このとき、爪Tの位置が上昇する距離をu(図5、図2(a)参照)とする。
本実施形態において、描画位置では爪Tの先端部Tp(第2端)は認識基準位置にくるよう設計されている。このため、第2の位置に爪Tが配置されたときの爪Tの先端部Tpは、点B2の位置にくる。
この状態で撮影された第2の撮影画像から取得される爪Tの長さ方向の距離は真の爪Tの長さ方向の距離Vである。
このとき、爪T全体がuだけ上昇しているため、爪Tの最幅広部における爪Tの幅方向の左側端部Tlの高さ位置は点E2で示される。
また、このとき、認識基準位置における第2の撮影画像内の爪Tの幅方向の左側端部Tlから所定位置までの見かけ上の距離w2は、Q2-Aで表される。
ここで、
三角形OCB1と三角形OAPとは相似であるため、下記式1が成り立つ
L/v1=(L+u)/V ・・・式1
また、
三角形OD1E1と三角形OAQ1とは相似であるため、下記式2が成り立つ
L/w1=(L+h+u)/Wl・・・式2
三角形OD2E2と三角形OAQ2とは相似であるため、下記式3が成り立つ
L/w2=(L+h)/Wl ・・・式3
そして、式1から下記の式4を導くことができる。
u=L(V/v1−1) ・・・式4
また、式3から下記の式5を導くことができる。
(L+h)=LWl/w2 ・・・式5
そして、式4と式5から式2は、
L/w1=(LWl/w2+L(V/v1−1))/w となり、下記式6を導くことができる。
Wl=w1・w2・(V−v1)/((w2−w1)・v1) ・・・式6
ここで、V、v1、w1、w2は第1の撮影画像、第2の撮影画像から取得することのできる測定値である。また、Lは前述のとおり、装置側の設定に基づく値であり、既知である。これにより、上記の式から実際の爪幅Wlを求めることができる。
さらに、こうして爪幅Wlの値が求められることにより、爪Tの高さ(深さ)hについても上記の式3や式5の各項目に各数値を当てはめることにより算出することができる。
なお、ここまでは、ユーザが指受入部31の指載置部33に印刷指U1をセットすることにより、爪Tのほぼ中央部に撮影装置51の撮影中心(撮影した際の撮影画像の中心)が配置される場合を例示したが、必ずしも爪Tのほぼ中央部に撮影装置51の撮影中心が配置されるとは限らず、図6(a)及び図6(b)に示すように、爪Tの中心位置が撮影装置の撮影中心からずれる場合も考えられる。
この場合でも、下記に述べるように、位置ずれに起因する数値のずれは爪幅や爪の高さの取得結果に大きな影響を及ぼすほどではなく、誤差の範囲内にとどまることから、上記に説明したのと同様の手法によって算出して問題はない。
図7は、撮影装置の撮影中心Pcが爪Tの中心位置からずれている場合、計算上の爪上昇値と実際の爪上昇値とにどの程度のずれが生じるかを説明する説明図である。
図6(a)に示すように、撮影装置の撮影中心Pcが爪Tの中心位置からずれている場合でも、爪Tの中央部付近の最大長が爪Tの長さ方向の長さV(なお、図中のVは、爪T全体の長さではなく、爪Tの先端部から爪Tの中央部近傍までの長さである。)及び爪幅WL(爪T全体の幅ではなく、爪Tの左端部から爪Tの中央部近傍までの幅寸法である。)となる。
なお、本実施形態では、爪Tの先端部を爪置部332にセットした状態で撮影装置51による撮影を行うため、撮影装置51の撮影中心からの爪測定位置のずれは、最大10mm程度である。
また、図7に示すように、撮影装置51から爪Tの第1の撮影を行う初期のセット位置までの距離(高さ)を仮に50mmとし、爪上昇値を10mmとすれば、計算上の爪上昇値と実際の爪上昇値との誤差は以下のようになる。
すなわち、図7において、三角ABCと三角CDEとは相似であることから、以下のことを導くことができる。
角CAB=atan(BC/AB)
角DCE=角CAB
このため、計算上の爪上昇値CEは、
CE=爪上昇値/cos(角CAB)となり、約10.1mmとなる。
このように、計算上の爪上昇値は実際の爪上昇値10mmに対し0.1mmの誤差であり、実使用上は全く影響のない範囲の誤差にとどまっている。
また、仮に爪上昇値が5mmの場合に、上記と同様に誤差を算出すると、0.08mmとなり、同様に実使用上は全く影響のない範囲の誤差にとどまる。
以上より、撮影装置51が爪Tの中央部から大きくずれていた場合であっても、両者がほぼ同じ位置にある場合と同様の方式で爪幅、爪Tの長さ方向の長さ等を求めることができる。
爪情報取得部812は、爪Tの高さ(深さ)hを算出した上で、これを所定の閾値に照らして複数の湾曲パターンに分類してもよい。
すなわち、爪の高さ(深さ)hの値が大きいほど、大きく湾曲した爪Tであると言える。そこで、例えば、湾曲の大きさの程度によって、3つのパターンに分類する場合、爪Tの高さ(深さ)hの値が標準的な値として設定された範囲内であれば当該爪Tを湾曲パターン「中」に分類し、この標準的な値の範囲よりも爪Tの高さ(深さ)hの値が大きい場合には当該爪Tを湾曲パターン「大」に分類し、標準的な値の範囲よりも爪Tの高さ(深さ)hの値が小さい場合には当該爪Tを湾曲パターン「小」に分類する。なお、湾曲パターンの分類を行う際の閾値をいくつにするかは適宜設定される。また、パターン分類は3パターンに限定されず、例えば5パターン等、さらに細かく分類するようにしてもよい。
爪情報取得部812が、このように爪Tの高さ(深さ)hに応じて爪Tを複数の湾曲パターンに分類する場合には、各湾曲パターンごとの曲面補正値を予め記憶部82等に記憶させておく。
なお、爪情報取得部812によって取得される内容はこれに限定されない。
爪情報取得部812によって取得された爪情報は、記憶部82の爪情報記憶領域822に記憶される。
昇降制御部813は、昇降機構34であるプッシュプルソレノイドの動作を制御するものである。
描画動作を行っていない初期状態においては、昇降制御部813は、指受入部31内の指載置部33が最も低い位置まで下降するように昇降機構34を制御する。
この指載置部33が最も低い位置まで下降した状態では、印刷指U1を指受入部31内に挿入することが可能な状態となっており、この状態の指載置部33に印刷指U1を載置したときの爪Tの位置が初期のセット位置となる。
そして、この初期のセット位置で第1の撮影画像が取得されると、昇降制御部813は、指載置部33に印刷指U1を載置させたまま昇降機構34によって指載置部33を上昇させる。昇降制御部813は、印刷指U1の上面が指押さえ部311の下面に当接すると昇降機構34による上昇動作を停止させて、当該位置で指載置部33の高さを維持させる。この状態の指載置部33に印刷指U1を載置したときの爪Tの位置が爪Tに描画を行う際の描画位置となる。
また、当該印刷指U1へのペン41やインクジェットヘッド71による描画動作が完了すると、昇降制御部813は、昇降機構34のプランジャ341を縮めて、指載置部33の高さを下げ、印刷指U1を指受入部31から引き抜くことのできる状態とする。
乾燥制御部814は、乾燥部90の乾燥動作を制御して、指受入部31に挿入され、描画が施された爪Tについて乾燥部90による乾燥処理を行わせる。
具体的には、乾燥制御部814は、乾燥部90のヒータ91及びファン92のON/OFFを適宜切り替える。また、乾燥制御部814は、適宜ヒータ91の温度制御を行い、必要に応じて、ヒータ91をOFFしてファン92のみを動作させることも可能となっている。
描画データ生成部815は、爪情報取得部812により取得された爪情報に基づいて、描画ヘッド43により印刷指U1の爪Tに施される描画用の描画データを生成する。
具体的には、描画データ生成部815は、爪情報取得部812により取得された爪Tの形状(輪郭形状)、爪幅Wの値や爪の長さ方向の距離Vの値等に基づいてネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等することにより爪Tの形状に合わせ込む合せ込み処理(フィッティング処理)を行う。
また、描画データ生成部815は、爪情報取得部812により取得された爪Tの高さ(深さ)hや、この値から導かれる爪Tの湾曲形状に応じて、爪Tに描画するように指定されたネイルデザインの画像データに適宜曲面補正等を行う。例えば、上記のように、爪情報取得部812が、爪Tの高さ(深さ)hに応じて爪Tを複数の湾曲パターンに分類する場合には、描画データ生成部815は、各湾曲パターンごとの曲面補正値を記憶部82等から読みだして、この補正値を適用することで画像データの曲面補正を行う。
これにより、ペン41やインクジェットヘッド71によって描画されるネイルデザインの描画用の画像データが生成される。
描画制御部816は、描画データ生成部815によって生成された描画データに基づいて描画部40に制御信号を出力し、爪Tに対してこの描画データにしたがった描画を施すように描画部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48、ペン上下用モータ426、インクジェットヘッド71等を制御する制御部である。
具体的には、描画制御部816は、ペン41の非描画時にはペン41の先端部(ペン先413)が爪Tの表面に接しない高さまで上がった状態を維持し、描画時にはペン41の先端部(ペン先413)が爪Tの表面に当接する高さまで下がるようにペン上下用モータ426の動作を制御する。
また、適宜X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48を動作させることにより、描画ヘッド43をX方向、Y方向に移動させながら、爪T上の所定位置に順次描画を施す。
表示制御部817は、表示部26を制御して表示部26に各種の表示画面を表示させるものである。本実施形態では、表示制御部817は、例えばネイルデザインの選択画面やデザイン確認用のサムネイル画像、印刷指U1を撮影して取得した爪画像、各種の指示画面、操作画面等を表示部26に表示させるようになっている。
次に、図8を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置(描画装置)1による描画方法について説明する。
このネイルプリント装置1により描画を行う場合、ユーザはまず、電源スイッチを入れて制御装置80を起動させる。
表示制御部817は、表示部26にデザイン選択画面を表示させ、ユーザは操作部25の操作釦等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のネイルデザインの中から所望のネイルデザインを選択する。これにより、操作部25から選択指示信号が出力されて爪Tに描画すべきネイルデザインが選択される。
ユーザが操作部25の描画スイッチ等の操作釦等を操作すると、操作部25から指示信号が出力されて制御装置80に描画開始指示が入力される(ステップS1)。
描画開始指示が入力されると、表示制御部817は、指受入部31に印刷指U1を挿入するように指示を表示部26に表示させる(ステップS2)。ユーザは、表示された指示に従って指受入部31内に印刷指U1を挿入する。具体的には、指載置部33の板状部331に印刷指U1を載せるとともに、爪置部332に爪Tの先端部を載せて爪Tの位置を安定させる。この状態において爪Tは初期のセット位置に配置された状態となる。
さらに、表示制御部817は、「指を動かさないでください」等の指示を表示部26に表示させる(ステップS3)。
そして、このように爪Tが初期のセット位置に配置された状態において、撮影制御部811は、撮影部50を制御して初期のセット位置にある爪Tを撮影し、第1の撮影画像を取得させる(ステップS4)。
第1の撮影画像が取得されると、爪情報取得部812は、この第1の撮影画像から爪Tの幅方向の距離(爪幅の長さ寸法、図5におけるw1)及び爪Tの長さ方向の距離(長さ寸法、図5におけるv1)を取得する(ステップS5)。
次に、昇降制御部813が昇降機構34を制御して爪Tが描画位置にくるまで昇降機構34により指載置部33を上昇させる(ステップS6)。指載置部33が上昇すると、印刷指U1の上面が指押さえ部311の下面に突き当たる。昇降機構34による指載置部33の上昇は、印刷指U1が指押さえ部311に突き当たることで停止する。
この状態において、図2(b)に示すように、爪Tが描画位置の高さに配置される状態、すなわち、爪Tの高さ位置が撮影装置51の認識基準位置となる位置に爪Tが配置される状態となる。
そして、このように爪Tが描画位置に配置された状態において、撮影制御部811は、撮影部50を制御して描画位置にある爪を撮影し、第2の撮影画像を取得させる(ステップS7)。
第2の撮影画像が取得されると、爪情報取得部812は、この第2の撮影画像から爪Tの幅方向の距離(爪幅の長さ寸法、図5におけるw2)及び爪Tの長さ方向の距離(長さ寸法、図5におけるV)を取得する(ステップS8)。
さらに、爪情報取得部812は、第1の撮影画像について取得した爪幅・爪長さ及び第2の撮影画像について取得した爪幅・爪長さに基づいて爪Tの実際の幅寸法及び爪Tの高さhを算出する(ステップS9)。爪情報取得部812は、算出された爪Tの高さに基づいて爪の湾曲形状を取得する。なお、爪情報取得部812により取得される湾曲形状は、爪Tの高さに基づいて爪Tをいくつかの湾曲パターンに分類するものであってもよい。
また、爪情報取得部812は、第1の撮影画像、第2の撮影画像に基づいて、爪Tの形状(輪郭の座標)等を取得する。
爪情報取得部812により取得された各種の爪情報は爪情報記憶領域822に記憶される。
次いで、描画データ生成部815は、爪情報取得部812により取得された爪情報に基づいて、ユーザによって選択されたネイルデザインをユーザの爪Tに描画するための描画用データ(ネイルデザインの描画データ)を生成する(ステップS10)。具体的には、描画データ生成部815は、爪情報取得部812により取得された爪Tの実際の幅寸法や爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの爪Tへのフィッティングを行う。また、爪情報取得部812によって分類された湾曲パターン又は爪Tの高さ自体に基づいて、画像データについて曲面補正を行う。
描画用データが生成されると、描画制御部816は、この描画用データを描画部40に出力し、ヘッド移動部49を動作させて適宜描画ヘッド43を移動させながら、ペン41により爪Tに下地を塗布する第1の描画処理を行わせる(ステップS11)。
そして、当該爪についての描画処理が終了すると、昇降制御部813が昇降機構34を制御して爪Tが初期のセット位置にくるまで昇降機構34により指載置部33を下降させ、印刷指の固定を解除する(ステップS12)。これにより、ユーザは印刷指U1を装置から抜き取ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、撮影部50の撮影装置51から所定の距離離れた位置に撮影部50の認識基準位置を設定した場合に、爪Tを、撮影部50の認識基準位置からの距離の異なる第1の位置と第2の位置とで保持部としての指載置部33に保持させ、撮影部50により、第1の位置に保持された状態の爪Tと第2の位置に保持された状態の爪Tとを同じ撮影位置から撮影することで第1の撮影画像と第2の撮影画像とを取得し、これら第1の撮影画像及び第2の撮影画像に基づいて、爪情報取得部812により爪Tの立体的な形状を取得する。
これにより、光切断法を用いて対象物の立体的な形状を求める場合等と異なり、特別な機構を設けることなく、ネイルプリント装置1に既存の設備を用いて爪Tの立体的な形状の正確な取得を行うことができる。このため、簡易かつ安価な構成で爪Tの立体的な形状を示す情報を取得して、爪形状の認識や曲面補正等を高精度に行うことができる。
また、本実施形態の爪情報取得部812は、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの幅方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離及び認識基準位置における第2の撮影画像内の爪Tの幅方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離を取得するとともに、認識基準位置における第1の撮影画像内の爪Tの長さ方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離及び認識基準位置における第2の撮影画像内の爪Tの長さ方向の一端の位置から所定位置までの見かけ上の距離を取得して、当該取得結果を用いて三角測量の手法により爪Tの実際の爪幅及び爪Tの高さを算出する。
このため、第1の撮影画像及び第2の撮影画像という2枚の画像を撮影するだけで容易に爪形状の認識や曲面補正等を高精度に行うことができる。
また、本実施形態では、第1の位置は初期のセット位置であり、第2の位置は描画部40による描画を行う際の描画位置である。
このため、印刷指U1をセットしてから、描画位置まで爪Tの位置を上昇させて描画処理を行う、という一連の処理の流れの中で爪Tの形状の取得を行うのに必要な画像を取得することができ、迅速かつ円滑な描画処理を行うことができる。
また、本実施形態では、爪Tを所定位置に保持する保持部である指載置部33は、爪Tの先端部を載置して爪Tを位置決めする爪置部332を備えており、爪置部332により爪Tを位置決めした状態で、爪Tの表面が第1の位置に保持される位置と爪Tの表面が第2の位置に保持される位置とをとり得るように構成されている。
このため、爪Tの位置が安定し、第1の撮影画像と第2の撮影画像とで爪Tの位置にずれが生じにくいため、より正確な爪形状の取得等を行うことができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、爪幅及び爪Tの長さ方向の長さとも一部のみを算出する場合を例示したが、爪T全体の爪幅や爪T全体の長さ方向の長さを取得してもよい。
この場合、一度に爪T全体の取得を行ってもよいし、例えば本実施形態と同様に左半分の爪幅の取得を行った後に右半分の爪幅の取得を行って両者を合わせて爪T全体の爪幅とするというように、一部分ずつ順次取得を繰り返してもよい。
また、爪幅は、ほとんどの場合、爪Tの平面形状ほぼ左右が対称であることから、本実施形態のように左右いずれか半分について取得した後、これを2倍して爪T全体の値として取得してもよい。
また、第1の撮影画像を撮影する第1の位置及び第2の撮影画像を撮影する第2の位置は、撮影装置51の認識基準位置からの高さ方向の距離が異なるものであればよく、必ずしも本実施形態のように処理のセット位置と描画時の描画位置には限定されない。
また、本実施形態では、装置の上部に撮影装置51や照明装置52が固定配置され、この固定配置された撮影装置51を用いて第1の撮影画像及び第2の撮影画像を撮影する例を示したが、撮影装置51は固定配置されたものに限定されない。
例えば描画ヘッド43の側方等に撮影装置51や照明装置52を搭載して、描画部40のヘッド移動部49によりXY方向に移動可能に構成されていてもよい。
また、例えば描画ヘッド43を移動させる機構とは別に撮影部50を移動させる機構を別途設けてもよい。
このように、移動可能に構成された撮影装置を用いて撮影を行う場合には、第1の撮影画像及び第2の撮影画像を撮影する際に撮影位置がずれないように、同じ撮影位置に撮影装置51を配置して撮影を行う。
また、本実施形態では、第1の撮影画像及び第2の撮影画像を1枚ずつ静止画として撮影する場合を例示したが、撮影装置は動画を撮影するものであってもよい。
この場合には、第1の位置で撮影された動画を切り出して第1の撮影画像とし、第2の位置で撮影された動画を切り出して第2の撮影画像とする。
また、本実施形態では、指載置部33に爪置部332が設けられており、昇降機構34により指載置部33が昇降する際に爪置部332がともに昇降する構成としたが、爪置部332爪置の構成はこれに限定されない。
例えば、指載置部33と別体の部材として爪置部が設けられていてもよい。
また、撮影部50の認識基準位置と同じ高さの描画位置の高さに爪置部が固定配置されていてもよい。
また、爪置部を配置することは必須ではなくこれを備えない構成としてもよい。
また、本実施形態では、保持部である指載置部33を昇降させる昇降機構34が、指載置部33の下方に配置されたプッシュプルソレノイド等である場合を例示したが、昇降機構はこれに限定されない。
例えば、スイッチが操作されると空気等の流体が供給されて膨張して指載置部33を押し上げるエアバック方式のものでもよい。
また、指載置部33自体が例えばエアバック等の膨縮可能な部材で構成され、印刷指U1を保持しつつ昇降するものであってもよい。この場合には、指載置部と昇降機構とが一体的に構成される。
また、撮影装置51による撮影のタイミングを検知するために、指載置部33に印刷指U1が載置され第1の位置に爪Tが配置されたことを検出するセンサや、爪Tが第1の位置に配置されたことを検出するセンサ等を設けて、これらのセンサの検出結果を受けて撮影装置51による第1の撮影画像及び第2の撮影画像の取得(撮影動作)を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置(描画装置)1の描画ヘッド43に描画用のペン41を保持するペンホルダ42とインクジェットヘッド71とを備える構成としたが、ペン41とインクジェットヘッド71との両方を備えることは必須の構成ではなく、いずれか一方のみを備えて描画を行う描画装置であってもよい。
また、本実施形態では、描画ヘッド43にペンホルダ42を1つ備えている場合を例示したが、描画ヘッド43に設けられるペンホルダ42の数は1つに限定されない。例えば2つ以上のペンホルダ42を備え、描画用のペン41が2本以上保持されていてもよい。
また、本実施形態では、ペンホルダ42に保持させるペン41を、ユーザが適宜手動で交換する場合を例示したが、例えば、ホームエリア60等にペン41を待機させておく待機スペースを設けて、図示しないペン交換機構により必要なペン41を自動的に待機スペース内から取得してペンホルダ42に差し替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、指を1本ずつ装置に挿入して順次描画を行うネイルプリント装置1を例としたが、複数本の指に対して、各指を抜き差しすることなく、連続的に描画を行うことのできる構成とすることも可能である。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置1がヒータ91及びファン92を有する乾燥部90を備えている場合を例示したが、ネイルプリント装置1が乾燥部90を備えることは必至ではない。
例えば、ネイルプリント装置1が比較的インクが容易に乾燥するインクジェット方式のヘッドのみを備えて構成されている場合等には、乾燥部90を備えなくてもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
描画対象の爪の一の箇所に対して一の方向に設けられて、前記爪を撮影する撮影装置と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置での前記撮影装置による前記爪の撮影により取得された第1の撮影画像と第2の撮影画像とに基づいて前記爪の幅及び高さの値を取得することを特徴とする描画装置。
<請求項2>
前記制御部は、
前記第1の撮影画像における、前記爪の幅方向の第1端の位置及び前記爪の長さ方向の、前記第1端の位置とは前記爪の高さ方向の位置が異なる第2端の位置を取得し、
前記第2の撮影画像における、前記爪の前記第1端の位置及び前記爪の前記第2端の位置を取得し、
該取得結果に基づき、三角測量の手法を用いて前記爪の幅及び高さを取得することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
<請求項3>
前記爪を撮影して前記第1の撮影画像が取得されたときの前記撮影装置の位置と、前記爪を撮影して前記第2の撮影画像が取得されたときの前記撮影装置の位置とは同じであり、
前記爪を有する指が挿入されて配置され、前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が第1の値となる第1の位置と、前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が、前記第1の値と異なる第2の値となる第2の位置と、に前記指を保持可能な保持部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の描画装置。
<請求項4>
前記爪に描画を施す描画部を備え、
前記第1の位置は、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との前記一の方向に沿った距離が前記第2の位置における前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との前記一の方向に沿った距離より大きく、前記保持部に対する初期のセット位置であり、
前記第2の位置は、前記描画部が前記爪に前記描画を施す際の描画位置であることを特徴とする請求項3に記載の描画装置。
<請求項5>
前記保持部は、
前記爪の先端部を載置して前記爪を位置決めする爪置部を備え、
前記爪置部により前記爪を位置決めした状態で、前記爪が前記第1の位置に保持される位置と前記爪が前記第2の位置に保持される位置とをとり得るように構成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の描画装置。
<請求項6>
描画装置の描画方法であって、
前記描画装置は、描画対象の爪の一の箇所に対して一の方向に設けられて、前記爪を撮影する撮影装置を備え、
前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置で前記撮影装置が前記爪を撮影して、第1の撮影画像と第2の撮影画像とを取得するステップと、
前記第1の撮影画像と前記第2の撮影画像とに基づいて、前記爪の幅及び高さの値を取得するステップと、
を含むことを特徴とする描画装置の描画方法。
1 ネイルプリント装置
31 指受入部
33 指載置部
34 昇降機構
40 描画部
41 ペン
43 描画ヘッド
49 ヘッド移動部
50 撮影部
51 撮影装置
81 制御部
82 記憶部
332 爪置部
812 爪情報取得部
813 昇降制御部
T 爪
U1 印刷指

Claims (6)

  1. 描画対象の爪の一の箇所に対して一の方向に設けられて、前記爪を撮影する撮影装置と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記撮影装置の位置を固定した状態で、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置前記撮影装置による前記爪の撮影を行い、前記2つの位置で撮影して得られた第1の撮影画像と第2の撮影画像とに基づいて前記爪の幅及び高さの値を取得することを特徴とする描画装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の撮影画像における、前記爪の幅方向の第1端の位置及び前記爪の長さ方向の、前記第1端の位置とは前記爪の高さ方向の位置が異なる第2端の位置を取得し、
    前記第2の撮影画像における、前記爪の前記第1端の位置及び前記爪の前記第2端の位置を取得し、
    該取得結果に基づき、三角測量の手法を用いて前記爪の幅及び高さを取得することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記爪を撮影して前記第1の撮影画像が取得されたときの前記撮影装置の位置と、前記爪を撮影して前記第2の撮影画像が取得されたときの前記撮影装置の位置とは同じであり、
    前記爪を有する指が挿入されて配置され、前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が第1の値となる第1の位置と、前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が、前記第1の値と異なる第2の値となる第2の位置と、に前記指を保持可能な保持部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の描画装置。
  4. 前記爪に描画を施す描画部を備え、
    前記第1の位置は、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との前記一の方向に沿った距離が前記第2の位置における前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との前記一の方向に沿った距離より大きく、前記保持部に対する初期のセット位置であり、
    前記第2の位置は、前記描画部が前記爪に前記描画を施す際の描画位置であることを特徴とする請求項3に記載の描画装置。
  5. 前記保持部は、
    前記爪の先端部を載置して前記爪を位置決めする爪置部を備え、
    前記爪置部により前記爪を位置決めした状態で、前記爪が前記第1の位置に保持される位置と前記爪が前記第2の位置に保持される位置とをとり得るように構成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の描画装置。
  6. 描画装置の描画方法であって、
    前記描画装置は、描画対象の爪の一の箇所に対して一の方向に設けられて、前記爪を撮影する撮影装置を備え、
    前記撮影装置の位置を固定した状態で、前記撮影装置と前記爪の前記一の箇所との間の前記一の方向に沿った距離が互いに異なる2つの位置で前記撮影装置が前記爪を撮影するステップと、
    前記2つの位置で撮影して得られた第1の撮影画像第2の撮影画像とに基づいて、前記爪の幅及び高さの値を取得するステップと、
    を含むことを特徴とする描画装置の描画方法。
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