JP6788399B2 - 現像装置及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
(a)炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基。
本発明に係る現像装置は、以下の現像剤担持体及び現像剤規制部材を備えている。現像剤担持体は、基体、弾性層および表面層を有し、該表面層は、ウレタン樹脂、ウレア樹脂及びウレタン−ウレア樹脂から選ばれる少なくともひとつの樹脂を含み、該樹脂は、下記構造式(1)で示される化合物と、ポリイソシアネートとの反応に由来する構造を含んでいる。
(a)炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基。
本発明に係る現像剤担持体は、基体と、弾性層と、ウレタン樹脂、ウレア樹脂及びウレタン−ウレア樹脂から選ばれる少なくともひとつの樹脂を含む表面層とを有し、該ウレタン樹脂、ウレア樹脂またはウレタン−ウレア樹脂は、構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する構造を有している。本発明に係る現像剤担持体の一実施形態を図1に示す。図1の現像剤担持体1において、中空円筒状の導電性の基体2の外周面に弾性層3が形成されている。また、表面層4は、弾性層3の外周面を被覆している。
基体は、現像剤担持体の電極および支持部材として機能するものであり、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼の如き金属または合金、クロム、又はニッケルで鍍金処理を施した鉄、導電性を有する合成樹脂の如き導電性の材質で構成される。
現像剤担持体の弾性層は、現像剤担持体と静電潜像担持体との当接部において、所定の幅のニップを形成するために必要な弾性を現像剤担持体に与えるものである。
[ウレタン樹脂、ウレア樹脂]
現像剤担持体の表面層は、ウレタン樹脂、ウレア樹脂及びウレタン−ウレア樹脂から選ばれる少なくともひとつの樹脂を含み、該ウレタン樹脂、ウレア樹脂またはウレタン−ウレア樹脂は、下記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する構造を有する。
(a)炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基。
ポリイソシアネートである前記イソシアネート基末端プレポリマーの原料となるポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールの如きジオール成分、トリメチロールプロパンの如きトリオール成分と、アジピン酸、無水フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロキシフタル酸等のジカルボン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。上記以外のポリオール成分として、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールの如きポリオレフィンポリオール、またはこれらの水素添加物、ポリカーボネートポリオールが挙げられる。
本発明に係る現像剤担持体の表面層は、上記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する構造を有するウレタン樹脂、ウレア樹脂またはウレタン−ウレア樹脂を含むことにより、トナーに高い帯電性を付与することができる。すなわち、ウレタン樹脂、ウレア樹脂またはウレタン−ウレア樹脂中の化合物(1)とポリイソシアネートとの反応に由来する構造は、非共有電子対(ローンペア)を有する窒素原子を含むため、現像剤担持体の表面層は、負帯電性のトナーに対して優れた負電荷の付与能を示す。
表面層は導電性を有することが好ましい。表面層への導電性の付与手段としてはイオン導電剤や導電性微粒子の添加が挙げられる。本発明においては、電気抵抗の環境変動が少ない導電性微粒子が好適に用いられる。かかる導電性微粒子としては、優れた導電性付与と表面層の補強を図る観点から、カーボンブラックが特に好ましい。カーボンブラックの性状としては、一次粒子径18nm以上50nm以下、かつDBP吸油量が50ml/100g以上160ml/100g以下であると、導電性、硬度、分散性のバランスが良好であり好ましい。導電性微粒子の含有率は、表面層を形成する樹脂成分100質量部に対して10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
現像剤担持体として表面粗度が必要な場合は、表面層に粗さ制御のための微粒子を添加してもよい。粗さ制御用微粒子としては、体積平均粒径が3〜20μmであることが好ましい。また、該粒子の使用量が、表面層の樹脂固形分100質量部に対し、1〜50質量部であることが好ましい。粗さ制御用微粒子の例としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂の微粒子が挙げられる。
本発明に係る現像剤規制部材は下記(1)〜(4)の要件を満たすものである。
(1)少なくとも支持部材及びブレード部材を有する。
(2)該ブレード部材は、ポリアミド構造およびポリエーテル構造を有するブロック共重合体と、イオン導電剤とを含む。
(3)該ブレード部材から切り出したサンプルからのメチルイソブチルケトンによる抽出成分の量が、該サンプルの質量を基準として0.5質量%以上、5.0質量%以下である。
(4)該抽出成分中の、分子量5000以下の成分の量が70質量%以上である。
支持部材としては、ブレード部材の支持が可能であれば、特に制限されない。支持部材の材質としては、金属や樹脂を用い得る。具体的には、ステンレス鋼、りん青銅、アルミニウムの如き金属や、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂の如き樹脂を挙げることができる。このような樹脂には所望の導電性を有するものとするため、導電材料を加えることが好ましい。
ブレード部材は、ポリアミド構造およびポリエーテル構造を有するブロック共重合体と、イオン導電剤とを含む部材である。
ポリアミド構造およびポリエーテル構造を含むブロック共重合体のポリアミド構造としては、例えば以下が挙げられる。ナイロン6の繰り返し単位、ナイロン6・6の繰り返し単位、ナイロン6・10の繰り返し単位、ナイロン6・12の繰り返し単位、ナイロン12の繰り返し単位、ナイロン12・12の繰り返し単位等のアミド結合を有する繰り返し単位から構成されるポリアミド構造。これらのポリアミド構造のなかでは、特に、ナイロン12の繰り返し単位を含むポリアミド構造が好適である。
ブレード部材を構成するイオン導電剤は、ブレード部材を水で抽出処理し、抽出物を飛行時間型二次イオン質量分析(TOF−SIMS)、および、赤外吸収スペクトル分析によって検出することができる。
ブレード部材の厚さは、特に制限されないが、支持部材の当接支持面上では、例えば10μm以上、1000μm以下である。支持部材の当接支持面上のブレード部材厚さが10μm以上であれば、現像剤担持体との摩擦による磨耗に対する耐久性を確保でき、1000μm以下であれば、現像剤担持体との安定した当接圧を得ることができる。
(1)押出成形による場合、必要に応じて接着剤を塗布した支持部材を成形型内に設置し、成型金型に加熱溶融した上記ブロック共重合体を含む組成物を注入して成型する。
(2)シートの貼り合せ成形による場合、押出し成形等でシート状に成形した上記ブロック共重合体を含む組成物を、接着剤を塗布した支持部材に貼り合わせる。
(3)射出成型による場合、支持部材を配置した金型キャビティ内に上記ブロック共重合体を含む組成物を注入し、冷却して成型する。
本発明に係る現像剤規制部材が優れた電荷付与能を持つ理由については、前述した通り、ブレード部材が、ポリアミド構造とポリエーテル構造を有する共重合体と、イオン導電剤と、特定の低分子量成分を特定量含むことによるものと考えられる。特定の低分子量成分とは、ブレード部材から切り出したサンプルからのメチルイソブチルケトンによる抽出成分である。尚、「抽出成分」としては、例えば、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
次に本発明の現像装置について図を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
現像剤の製造法としては、粉砕法、或いは重合法を使用することができる。粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いられる。例えば、結着樹脂、磁性体、離型剤、荷電制御剤の如き磁性現像剤として必要な成分及びその他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合器により十分混合する。その後、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて熔融混練し、冷却固化、粉砕後、分級し、必要に応じて表面処理を行って現像剤を得ることが出来る。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率向上の為、多分割分級機を用いることが好ましい。粉砕工程は、機械衝撃式、ジェット式の如き公知の粉砕装置を用いた方法により行うことができる。
本発明に係る現像装置は、電子写真画像形成装置に組み込んで使用することができる。
1−1.弾性ローラの作製
[製造例R1]弾性ローラ1の作製
外径10mm、算術平均粗さRa0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管にプライマー(商品名、DY35−051;東レダウコーニング社製)を塗布、焼付けして、基体を得た。この基体を金型内に配置し、下記表1に記載の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
現像剤担持体の表面層形成用の塗料(以下、「表層塗料」ともいう)の原料となる、ポリイソシアネート及びアミノ化合物を以下のようにして調製した。
[製造例A1]イソシアネート基末端プレポリマーA−1の合成
窒素雰囲気下、反応容器中でトリレンジイソシアネート(TDI)(商品名:コスモネートT80;三井化学社製)17.7質量部に対し、ポリプロピレングリコール系ポリオール(商品名:エクセノール4030;旭硝子社製)100.0質量部を反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量3.8質量%のイソシアネート基末端プレポリマーA−1を得た。
窒素雰囲気下、反応容器中でポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMR 日本ポリウレタン工業社製)26.0質量部に対し、ブチレンアジペート系ポリオール(商品名:ニッポラン136;日本ポリウレタン工業社製)を100.0質量部、反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.3質量%のイソシアネート基末端プレポリマーA−2を得た。
[製造例N1]アミノ化合物N−1の合成
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらジエチレントリアミン100.0質量部、純水100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、付加材料としてプロピレンオキシド295.6質量部を30分かけて徐々に滴下した。さらに1.5時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧(0.02MPa)下で温度70℃に加熱して水を留去し、アミノ化合物N−1を得た。
原料となるアミノ化合物の種類、付加材料の種類、配合量および反応時間を表2に記載の条件に変更した以外は、製造例N1と同様にして、アミノ化合物N−2〜5及びN−11〜14を得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらテトラエチレンペンタミン100.0質量部、エタノール100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を60℃以下に保持しつつ、8−ブロモ−1―オクタノール812.8質量部を30分かけて徐々に滴下した。さらに3時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧(0.02MPa)下で温度50℃に加熱してエタノールを留去し、アミノ化合物N−6を得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらエチレンジアミン100.0質量部、純水100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を60℃以下に保持しつつ、パラホルムアルデヒド210.0質量部を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧(0.02MPa)下で温度70℃に加熱して水を留去し、アミノ化合物N−7を得た。
原料となるアミノ化合物の種類、付加材料の種類、配合量および反応時間を表2に記載の条件に変更した以外は、製造例N6と同様にして、アミノ化合物N−8を得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらブチレンジアミン100.0質量部、純水100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、エチレンイミン205.2質量部を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧(0.02MPa)下で温度70℃に加熱して水を留去し、アミノ化合物N−9を得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらブチレンジアミン100.0質量部、エタノール100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、8−ブロモ−1−アミノオクタン992.7質量部を30分かけて徐々に滴下した。さらに1.5時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧(0.02MPa)下で温度50℃に加熱してエタノールを留去し、アミノ化合物N−10を得た。
[製造例N’1]アミノ化合物N’−1の合成
原料となるアミノ化合物の種類、付加材料の種類、配合量および反応時間を表2に記載の条件に変更した以外は、製造例N6と同様にして、アミノ化合物N’−1を得た。
原料となるアミノ化合物の種類、付加材料の種類、配合量および反応時間を表2に記載の条件に変更した以外は、製造例N10と同様にして、アミノ化合物N’−2を得た。
原料となるアミノ化合物の種類、付加材料の種類、配合量および反応時間を表2に記載の条件に変更した以外は、製造例N1と同様にして、アミノ化合物N’−3を得た。
[製造例S1]現像剤担持体S−1の作製
表面層の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーA−1 51.6質量部に対し、アミノ化合物N−1 783.4質量部、導電性を付与する目的でカーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学社製)117.4質量部、及び現像剤担持体表面に粗さを付与する目的でウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)130.4質量部、を撹拌混合した。次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下、「MEK」と称する。)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、更に、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
表面層の材料として、下記表4−1に示す材料を下記表4−1に示す量で用いた以外は製造例S1と同様にして、現像剤担持体S−2〜S−14を作製した。
表面層の材料として、下記表4−2に示す材料を下記表4−2に示す量で用いた以外は製造例S1と同様にして現像剤担持体S’−1〜S’−4を作製した。なお、製造例S’4の構造式(1)の対照化合物であるN’−4はペンタエリスリトールであり、該化合物はその構造中に窒素原子を持たない化合物である。
1−4−1.表面の表面粗さ(Ra:算術平均粗さ)測定
JIS B0601−2001に準じ、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダーSE−3500、小坂研究所社製)を用いて、現像剤担持体の表面層の表面の算術平均粗さRaを測定した。対象部材の軸方向を3等分した、各箇所につき周方向3箇所の合計9箇所を測定点として測定し、その平均値を算術平均粗さRaとした。
(測定環境)室温:23℃±2℃、相対湿度:53%±10%
(放置環境)23℃±2℃、53%±10%、の環境下5時間以上
(接触針)先端形状:球状先端をもつ円錐、円錐のテーパ角度:60°
先端半径:2μm、材質:ダイヤモンド製
(測定力)0.75mN
(測定力変化の割合)0N/m
(測定スピード)0.2mm/s
(カットオフ)λc:0.8mm、λs:2.5μm
(カットオフ種別)2CR(位相非保障)
(基準長さ)0.8mm
(評価長さ)8.0mm
(その他)助走:1.25mm、後走:1.25mm
(ピッチ)1μm
(フィルタ)ガウシアン。
表面粗さ(Ra)の測定結果を表4−1及び表4−2に示す。
現像剤担持体S−1〜S−14の表面層について、熱分解装置(商品名:パイロホイルサンプラーJPS−700、日本分析工業社製)およびGC/MS装置(商品名:Focus GC/ISQ、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用い、熱分解温度を590℃、キャリアガスとしてヘリウムを使用し、分析を行った。その結果、いずれの場合も、得られたフラグメントピークから、構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応によって形成されてなる構造とを有していることが確認された。
2−1.ブレード部材の作製
2−2−1.ブロック共重合体の調製
[製造例P1]ブロック共重合体P―1の調製
ポリアミド構造およびポリエーテル構造を有するブロック共重合体「ペレスタットN1200」(ポリアミド成分:12ナイロン、三洋化成工業社製;商品名)をメチルイソブチルケトンで抽出処理して得られた抽出物を、メチルイソブチルケトンで抽出処理を行った後の「ペレスタットN1200」に混合した。これによって、ブレード部材のメチルイソブチルケトン抽出量が0.5質量%に調整されたブロック共重合体P―1を得た。
「ペレスタットN1200」をメチルイソブチルケトンで抽出処理して得られた抽出物を、未抽出の「ペレスタットN1200」に混合した。これによって、ブレード部材のメチルイソブチルケトン抽出量が5.0質量%に調整されたブロック共重合体P―2を得た。
ポリアミド構造およびポリエーテル構造を有するブロック共重合体「ダイアミドE40−S4」(ポリアミド成分:12ナイロン、ダイセル・エボニック社製;商品名)をメチルイソブチルケトンで抽出処理して得られた抽出物を、メチルイソブチルケトンで抽出処理を行った後の「ダイアミドE40−S4」に混合によって、ブレード部材のメチルイソブチルケトン抽出量が0.5質量%に調整されたブロック共重合体P―3を得た。
抽出量を表5に記載の条件に変更した以外は、製造例P3と同様にして、ブロック共重合体P―4を得た。
「ダイアミドE40−S4」をメチルイソブチルケトンで抽出処理して得られた抽出物を、未抽出の「ダイアミドE40−S4」に混合した。これによって、ブレード部材のメチルイソブチルケトン抽出量が5.0質量%に調整されたブロック共重合体P―5を得た。
「ペレスタットN1200」をメチルイソブチルケトンで抽出処理して得られた抽出物54質量部と、「ダイアミドE40−S4」をメチルイソブチルケトンで抽出して処理して得られた抽出物46質量部とを混合したもの(以下「混合抽出物」とも言う。)を、メチルイソブチルケトンで抽出処理を行った。これを「ペレスタットN1200」に混合することによって、ブレード部材のメチルイソブチルケトン抽出量が0.2質量%に調整されたブロック共重合体P―6を得た。
抽出量を表5に記載の条件に変更した以外は、製造例P6と同様にして、ブロック共重合体P―7を得た。
[製造例B1]現像剤規制部材B−1の作製
「ペレスタットN1200」を100質量部を用い、イオン導電剤として、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(三菱マテリアル電子化成社製)1.00質量部を用いた。これらの材料をニーダー内に投入し、160℃で20分間混練して、熱可塑性エラストマー組成物を得た。次に、この熱可塑性エラストマー組成物を1軸押出機に投入し、温度160〜200℃で溶融し、押出機の先端のノズルから溶融ストランド状物を押出し、冷却、切断を行い、ペレットを得た。
原料ポリマーの種類、イオン導電剤の種類、イオン導電剤の配合量を表6に記載の条件に変更した以外は、製造例B1と同様にして、現像剤規制部材B−2〜B−6及びB10を作製した。
原料ポリマーをブロック共重合体P−1の52質量部とブロック共重合体P−3の48質量部との組み合わせに変更した以外は、製造例B1と同様にして、現像剤規制部材B−7を作製した。評価結果を表6に示す。
原料ポリマーの組み合わせを表6に記載の条件に変更した以外は、製造例B1と同様にして、現像剤規制部材B−8及びB−9を作製した。評価結果を表6に示す。
原料ポリマーの種類、イオン導電剤の種類、イオン導電剤の配合量を表6に記載の条件に変更した以外は、製造例B1と同様にして、現像剤規制部材B’−1〜B’−6を作製した。
上記各製造例で得られたブレード部材について以下の溶剤抽出処理を行った。
前記現像剤規制部材からブレード部材のサンプルを長さ2〜5mm、幅2〜5mmのサイズで切り出し、温度80℃で12時間乾燥した。その後、メチルイソブチルケトンを溶剤として用い、メチルイソブチルケトンと該サンプルを、質量比を4:1として、容器内に仕込み、温度23℃で72時間静置して抽出処理を行った。抽出処理後に試料液をろ過して、ろ液を回収し、回収したろ液をエバポレーターを用いて減圧乾燥し、さらに温度80℃で6時間減圧乾燥を行い、抽出成分の乾燥物を得て、その質量を測定した。該サンプルに対する抽出成分の乾燥物の質量%を表6に示す。
上記抽出成分中の分子量5000以下の成分の量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で分析した。前記抽出成分の乾燥物に、テトラヒドロフラン(THF)を加え0.5質量%の溶液を調製し、この溶液をGPCに注入した。具体的には、GPC装置としては、GPCゲル浸透クロマトグラフ装置(HLC−8120、東ソー社製)、検出器には、示差屈折率検出器(商品名:RI−8020、東ソー社製)を用いた。また、カラムとしては、ポリスチレンゲルカラム(商品名:TSKgel Super HM−M、東ソー製)を2本組み合わせて使用した。溶離液としは、テトラヒドロフラン(THF)を用い、流速0.6ml/min、温度40℃でGPC測定を行った。分子量分布は、単分散ポリスチレン標準試料(商品名:TSKgel標準ポリスチレン「0005202」〜「0005211」、東ソー社製)により作製した検量線の対数値とリテンションタイムとの関係から算出した。前記抽出成分中の分子量5000以下の成分の質量%を表6に示す。
製造例B1〜9及びB’1〜6においてブレード部材の材料として使用された熱可塑性エラストマー組成物の各々を公知の方法(ホットプレス(商品名:HP−300TL−S、日新科学社製))を用いて厚さ1〜2mm、長さ80〜150mm、幅80〜150mmの評価用シートに成型した。ハイレスタMCP−HT450、URSプローブ(三菱化学アナリテック社製、商品名)にて、温度23℃、相対湿度50%、印加電圧500Vの条件下で、各評価用シートの体積固有抵抗値を測定した。評価結果を表6に示す。
[製造例t1]磁性体1の製造
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.00〜1.10当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対しリン元素換算で0.15質量%となる量のP2O5、鉄元素に対して珪素元素換算で0.50質量%となる量のSiO2を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、下記表7に示す材料を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下で反応させ、酸価が2mgKOH/g以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸10質量部を加え、常圧密閉下2時間反応後、反応生成物を取り出し、室温まで冷却後、粉砕してポリエステル樹脂1を得た。ポリエステル樹脂1は、ゲルパーミェーションクロマトグラフィ(GPC)で測定されたメインピーク分子量(Mp)が10500であった。
容器内に、イオン交換水720質量部に0.1M−Na3PO4水溶液450質量部を投入して60℃に加温した後、1.0M−CaCl2水溶液67.7質量部を添加して、分散安定剤を含む水系媒体を得た。一方、下記表8の成分1の欄に示す材料をアトライター(商品名、三井三池化工機(株)製)を用いて均一に分散混合して、重合性単量体組成物を得た。この重合性単量体組成物を60℃に加温し、成分2の欄に示す材料を添加混合し、溶解した後に、重合開始剤として成分3の欄に示す材料を添加、混合、溶解し、トナー組成物を得た。
下記表9に示す材料をヘンシェルミキサーFM10C(三井三池化工機(株))内に投入し、回転数4000rpmで一定とし、5分間混合処理した。混合処理後、直径500mm、目開き75μmのスクリーンを設置した円形振動篩機で粗粒等を除去し、現像剤T−1を得た。
1.現像装置の作製
画像形成装置としての、レーザープリンタ(商品名:レーザジェット・プロ(LaserJet Pro) P1606、HP社製)に下記の仕様変更を施した。まず、現像バイアスをAC(交流)からDC(直流)に変更した。次いで、現像バイアスを−500V、ドラム上の明部の電位を−300V、ドラム上の暗部の電位を−800Vに設定した。従ってこの画像形成装置において、Vcontrastは、200V、Vbackは300Vである。
上記2個のプロセスカートリッジを用いて、下記評価を行った。
1個目のプロセスカートリッジをレーザープリンタに装填し、温度15℃、相対湿度10%の低温/低湿環境下において、印字率1%の画像を100枚連続出力した。引き続いて、1枚のベタ黒画像を出力した。当該ベタ黒画像の出力過程において、当該ベタ黒画像の現像に用いられる、現像剤担持体に担持されているトナーを吸引した。このとき、現像剤量担持体の長手方向の中心を基準として左側に担持されてなるトナーについては、弱い吸引力(吸入口の風速0.8m/s)で吸引して、第1の金属円筒管に捕集した。また、現像剤量担持体の長手方向の中心を基準として右側に担持されてなるトナーについては、強い吸引力(吸入口の風速5.8m/s)で吸引して、第2の金属円筒管に捕集した。
2個目のプロセスカートリッジを高温高湿環境(温度40℃、相対湿度95%)下で30日間保管した。その後、プロセスカートリッジをレーザープリンタに装填し、ベタ黒画像を出力した際の横スジの発生の有無を目視で観察し、以下の基準でランク付けした。
ランクA:横スジの発生はない。
ランクB:横スジの発生が、わずかに認められる。
ランクC:横スジの発生が認められる。
表10に示す現像剤担持体と現像剤規制部材の組み合わせで実施したこと以外は実施例1と同様にして現像装置を作製し、画像評価を行った。帯電量、横スジの評価結果を表10に示す。表10から明らかなように、実施例1から実施例23までは、本発明の現像剤担持体と現像剤規制部材を用いた現像装置であるため、良好な結果が得られた。
2:基体
3:弾性層
4:表面層
5:現像剤規制部材
6:支持部材
7:ブレード部材
9:現像容器
10:マグネット部材
12:現像剤
Claims (5)
- 磁性一成分トナーと、該磁性一成分トナーを収容している現像容器と、マグネット部材を内包した現像剤担持体と、現像剤規制部材と、を備えた現像装置であって、
該現像剤担持体は、基体、弾性層および表面層を有し、
該表面層は、ウレタン樹脂、ウレア樹脂及びウレタン−ウレア樹脂から選ばれる少なくともひとつの樹脂を含み、
該樹脂は、下記構造式(1)で示される化合物と、ポリイソシアネートとの反応に由来する構造を含み、
該現像剤規制部材は、支持部材およびブレード部材を有し、
該ブレード部材は、ポリアミド構造およびポリエーテル構造を有するブロック共重合体と、イオン導電剤と、を含み、
該ブレード部材から切り出したサンプルからのメチルイソブチルケトンによる抽出成分の量が、該サンプルの質量を基準として、0.5質量%以上、5.0質量%以下であり、かつ、
該抽出成分中の分子量5000以下の成分の量が70質量%以上であることを特徴とする現像装置:
(a)炭素数1以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基。]。
- 前記構造式(1)で示される化合物が、下記構造式(3)で示される化合物である請求項1に記載の現像装置:
- 前記イオン導電剤がトリフルオロメタン部位を有する請求項1または2に記載の現像装置。
- 前記イオン導電剤の含有量が、前記ブロック共重合体100質量部に対して、0.01質量部以上、2.00質量部以下である請求項1乃至3のいずれかの一項に記載の現像装置。
- 請求項1乃至4のいずれかの一項に記載の現像装置を有する電子写真画像形成装置。
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