JP6784098B2 - 半導体レーザ装置の製造方法及び半導体レーザ装置 - Google Patents
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(1)基体の上面に、窒化物半導体構造を含む半導体レーザ素子と透光性部材とを、前記半導体レーザ素子の光出射面と前記透光性部材の光入射面とが近接するように固定する第1工程と、
原子層堆積法によって、前記半導体レーザ素子の光出射面と前記透光性部材の光入射面との隙間を埋めるように透光性無機部材を形成する第2工程と、を備えることを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
(2)基体と、
前記基体の上面に固定され、窒化物半導体構造を含む半導体レーザ素子と、
前記基体の上面に、前記半導体レーザ素子の光出射面に近接して固定された透光性部材と、
前記透光性部材の光入射面と前記半導体レーザ素子の光出射面との間、並びに、前記半導体レーザ素子、前記透光性部材、及び前記基体の表面に連続して形成された透光性無機部材とを含む半導体レーザ装置。
各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
この実施形態の半導体レーザ装置10は、図1、2及び3Eに示すように、基体2と、基体2の上面に固定され、窒化物半導体構造を含む半導体レーザ素子1と、基体2の上面に、半導体レーザ素子1の光出射面1aに近接して固定された透光性部材3と、透光性部材3の光入射面3aと半導体レーザ素子1の光出射面1aとの間、並びに、半導体レーザ素子1、透光性部材3、及び基体2の表面に、連続して形成された透光性無機部材4とを有する。ただし、図1においては、透光性無機部材4は、図示の明瞭さを確保するために省略してある。
半導体レーザ素子1の光出射面1aに透光性部材3を配置し、光出射面1aと透光性部材3との間に透光性無機部材4を配置していることにより、単位面積あたりの光強度を低減することができる。つまり、透光性無機部材4により半導体レーザ素子1からの光が光密度を低減した状態で光出射面3cから出射されることになるため、集塵を抑制することができる。これにより、半導体レーザ素子1における集塵を抑制するためのキャップが不要となり、いわゆるCANタイプのパッケージに比較して小型の半導体レーザ装置とすることができる。また、使用環境によっては、基体等の表面が劣化することにより半導体レーザ装置の外観が変わるおそれがある。例えば、基体の表面が金属(例えばAu)を含む場合は、塩水を含んだ大気に晒されると基体の表面が腐食(錆が発生)して変色するおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、透光性無機部材4で半導体レーザ素子1の表面、透光性部材3の表面、及び基体2の表面が連続して覆われているため、過酷な環境下でも外観が変わりにくい半導体レーザ装置とすることができる。
基体2は、半導体レーザ素子1及び透光性部材3等を載置するものであり、これらの部材を載置することができる面積の上面を有していればよい。基体2の上面は、平坦であることが好ましく、上面の対向面である下面は、上面に平行であることが好ましい。これにより、透光性部材3等を配置しやすくなる。
本実施形態では、半導体レーザ素子1として、半導体基板からなる成長基板上に積層された半導体層の側面を光出射面(発光面)とするファブリペロー型半導体レーザを用いている。この他にも、半導体レーザ素子1としては、絶縁性基板等の成長基板上に半導体層が形成された構造、その成長基板を剥離したもの、成長基板とは異なる基板を半導体層に貼り合わせた後に成長基板を剥離したもの等を用いることができる。
サブマウント6は、半導体レーザ素子1を載置するためのものである。本実施形態では、半導体レーザ素子1は、サブマウント6を介して基体2の上面に載置されている。光による集塵を抑制するために、透光性部材3の内部を通るレーザ光の距離(以下、「光路長」という。)はある程度長くする必要がある。このため、透光性部材3においては一定の幅(光入射面3aと垂直な方向における透光性部材3の長さ、図2の左右方向の長さ)を確保する必要があるが、幅を大きくするとレーザ光の光路長の増大に伴ってレーザ光のビーム径も拡大するため、レーザ光が基体2に当たりやすくなる。これに対して、サブマウント6を設けることで、半導体レーザ素子1の光出射面1aにおいてレーザ光が出射される部分(以下、「出射部」という。)から基体2までの距離をサブマウント6の高さの分だけ長くすることができるので、レーザ光が基体2に当たることを防ぎやすくなる。サブマウント6は、半導体レーザ素子1等を載置することができる面積の上面を有していればよい。例えば、サブマウント6の上面は、平坦であることが好ましく、上面の対向面である下面は、サブマウント6の上面に平行であることが好ましい。
透光性部材3は、半導体レーザ素子1の光出射面1aから出射されるレーザ光が透過可能な部材からなる。ここでの透過可能とは、レーザ光の60%以上を透過することが好ましく、レーザ光の70%以上、さらには80%以上を透過することがより好ましい。
透光性部材3は、半導体レーザ素子1の光出射面1aに近接して配置されている。ここでの近接とは、透光性部材3が、半導体レーザ素子1と、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下の間隔で配置されていることを意味する。透光性部材3は半導体レーザ素子1に接触していてもよい。
透光性無機部材4は、原子層の積層構造を有する部材であり、透光性部材3の光入射面3aと半導体レーザ素子1の光出射面1aとの間に設けられている。これに加えて、本実施形態では、半導体レーザ素子1、透光性部材3及び基体2の表面に、連続して形成されている。さらに、後述するように、半導体レーザ素子1の光反射面1bに保護部材5が配置されている場合には、透光性無機部材4は、保護部材5と半導体レーザ素子1の光反射面1bとの間及び保護部材5の表面にも連続して設けられていることが好ましい。
透光性無機部材4は、例えば、半導体レーザ素子1と透光性部材3との間の隙間を除く基体2の上面において0.1μmから1.5μmの厚みを有するものが好ましい。ただし、半導体レーザ素子1と透光性部材3との間及び/又は半導体レーザ素子1と保護部材5との間に位置する透光性無機部材4は、隙間を埋め込んだ形態となるため、さらに薄膜となることがある。
保護部材5は、基体2の上面に、半導体レーザ素子1の光反射面1bと近接するように設けられた部材である。保護部材5は、少なくとも半導体レーザ素子1の光反射面1bにおける光反射部(レーザ光が反射される部分)を被覆できる大きさであればよく、半導体レーザ素子1の光反射面1bの全てを被覆できる大きさであるのが好ましい。保護部材5は、光反射面1bに対応した形状、つまり、少なくとも光反射面1bの表面に沿った、例えば、平面形状を有するものが好ましい。保護部材5の幅(図2の左右方向)は、効果的に半導体レーザ素子1の光反射面側の集塵を防止できるように、0.3mm〜1mmが好ましい。
図1等では、保護部材5は、半導体レーザ素子1が搭載されたサブマウント6上に接合部材等によって固定されているが、基体2上に、接合部材等によって直接固定されていてもよいし、半導体レーザ素子1を載置したサブマウント6とは異なるサブマウントに固定されていてもよい。半導体レーザ素子1の光反射面1bについてはレーザ光が基体2に当たることを考慮する必要がないため、サブマウント6上に保護部材5が固定されることが好ましい。
半導体レーザ装置10を製造する方法について以下に述べる。この実施形態の半導体レーザ装置の製造方法は、図3A〜3Eに示すように、
基体2の上面に、窒化物半導体構造を含む半導体レーザ素子1と透光性部材3とを、半導体レーザ素子1の光出射面1aと透光性部材3の光入射面3aとが近接するように固定する第1工程と、
原子層堆積法によって、半導体レーザ素子1の光出射面1aと透光性部材3の光入射面3aとの隙間に透光性無機部材4を埋める第2工程と、を含む。
このように、原子層堆積法により半導体レーザ素子1の光出射面1aと透光性部材3の光入射面3aとの隙間に透光性無機部材4を形成することにより、従来の方法に比較して熱による半導体レーザ素子の劣化を抑制しながら、キャップレスの半導体レーザ装置を簡便かつ確実に製造することができる。
まず、図3Aに示すように、半導体レーザ素子1を、基体2の上面に接合する。
半導体レーザ素子1は、熱伝導率の良好なサブマウント6の上に接合することが好ましく、半導体レーザ素子1を接合したサブマウント6を、基体2上に、接合部材を用いて接合することが好ましい。本実施形態では、半導体レーザ素子1の光出射面1aは、サブマウント6の端面から少し飛び出すように接合されている。
その後、図3Dに示すように、原子層堆積法によって、少なくとも、半導体レーザ素子1の光出射面1aと透光性部材3の光入射面3aとの隙間に、透光性無機部材4を埋め込む。これによって、半導体レーザ素子1の光出射面1aの集塵の防止を確実に行うことができる。例えば、スパッタ法、CVD法等の成膜材料が直進性を有して被着体に積層される成膜方法では、極狭い隙間を確実に埋め込むことが容易ではないが、原子層堆積法を利用することによって、極狭い隙間にも、成膜材料を侵入させることができ、確実に隙間を埋め込むことができる。また、隙間に埋める部材がその形成過程において有機物を含む場合は、有機物を除去するために高温で透光性無機部材を形成する必要があり、半導体レーザ素子の劣化を招くおそれがある。これに対して、原子層堆積法により隙間に埋める部材を形成すれば比較的低温で透光性無機部材4を形成することができ半導体レーザ素子1の劣化を抑制することができる。
原子層堆積法では、成膜温度を250℃以下に設定することが好ましい。例えば、100℃以上200℃以下に設定することができる。半導体レーザ素子1等の被着体への高温負荷を回避して、各種部材への熱応力又は伸縮による応力負荷等を和らげ、各種部材の劣化等を防止するためである。
1a 光出射面
1b 光反射面
2 基体
2a 配線層
2b 絶縁膜
3、23 透光性部材
3a、23a 光入射面
3b 光反射面
3c、23c 光出射面
4 透光性無機部材
5 保護部材
6 サブマウント
7 波長変換部材
8 ワイヤ
10、20 半導体レーザ装置
Claims (3)
- 基体の上面に、窒化物半導体構造を含む半導体レーザ素子と透光性部材とを、前記半導体レーザ素子の光出射面と前記透光性部材の光入射面とが近接するように固定する第1工程と、
原子層堆積法によって、前記半導体レーザ素子の光出射面と前記透光性部材の光入射面との隙間を埋めるように透光性無機部材を形成する第2工程と、を備え、
前記第1工程において、保護部材を前記基体の上面に配置されたサブマウントの上面に固定する工程と、前記半導体レーザ素子を、前記半導体レーザ素子の光反射面と前記保護部材とが近接するように前記サブマウントの上面に固定することで、前記サブマウントを介して前記基体の上面に固定する工程と、前記透光性部材を前記半導体レーザ素子の光出射面から離れた位置に配置する工程と、前記透光性部材を前記半導体レーザ素子の光出射面に押し当てて固定する工程とをこの順に有し、
前記第2工程において、前記半導体レーザ素子の光反射面と前記保護部材との隙間を埋めるように前記透光性無機部材を形成することを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。 - 前記第1工程において、前記光入射面に向かい合う面として前記半導体レーザ素子からの光を上方に反射するよう傾斜した光反射面を有する前記透光性部材を前記基体の上面に固定する請求項1に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
- 前記第2工程において、温度を250℃以下に設定して前記透光性無機部材を形成する請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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