JP7393685B2 - 光学部材及び発光装置 - Google Patents

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Description

本開示は、光学部材及び発光装置に関するものである。
従来、レーザ素子を使った発光装置が知られている。このような発光装置では、レーザ光が当たる蛍光体板裏面に導電性細線又は通電経路を形成することで、蛍光体板の損傷等を検知し、レーザ光の漏れの防止を図っている(例えば、特許文献1~4参照)。
特開2015-60159号公報 特開2014-165450号公報 特開2016-122715号公報 国際公開第2017/012763号公報
前記した従来の発光装置では、蛍光体板の脱落等の損傷に起因した導電性細線の断線又は通電経路の通電遮断によって、蛍光体板の損傷を検出している。しかしながら、このような発光装置では、蛍光体板のひび割れや破損等の軽微な損傷では、導電性細線の断線又は通電回路の通電遮断が生じないため、蛍光体板の損傷を検出できない。このため、レーザ光の漏れ防止が不十分であるという問題があった。
そこで、本開示に係る実施形態は、レーザ光の漏れに繋がる異常をより精度良く検出可能である光学部材及び光学部材を用いた発光装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本開示の実施形態に係る光学部材は、励起光であるレーザ光を異なる波長の光に変換可能である変換部材と、前記変換部材の光照射面、光取出面、又は、前記光照射面と前記光取出面との間の少なくともいずれかに、平面視において交差するように配置された導電性細線と、前記導電性細線に電気的に接続するパターン接続用電極と、を備える光学部材。
また、本開示の実施形態に係る発光装置は、前記光学部材と、前記変換部材の前記光照射面にレーザ光を照射するように配置されるレーザ素子と、を備える。
本開示の実施形態に係る光学部材及び発光装置によれば、レーザ光の漏れに繋がる異常をより精度良く検出することができる。
第1実施形態に係る光学部材の構成を示す平面図である。 図1のII-II線における断面図である。 第1実施形態に係る光学部材を用いた発光装置の構成を示す平面図である。 図3のIV-IV線における断面図である。 第2実施形態に係る光学部材の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る光学部材を用いた発光装置の構成を示す平面図である。 図6のVII-VII線における断面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の形状における変形例の構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の形状における変形例の構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の形状における変形例の構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す平面図である。 図11AのXIB-XIB線における断面図である。 第1実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す平面図である。 図12AのXIIB-XIIB線における断面図である。 第2実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る光学部材の導電性細線の配置位置における変形例の構成を示す断面図である。
本開示の実施形態を、以下に図面を参照しながら説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための光学部材及び発光装置を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており詳細説明を適宜省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る光学部材及び発光装置光学部材について説明する。
図1~図4に示すように、光学部材100Aは、変換部材2と、変換部材2の光取出面2aに配置された導電性細線4Aと、パターン接続用電極5と、を備える。また、光学部材100Aは、導体部11を備えることが好ましい。また、光学部材100Aは、放熱部材9を備えてもよい。
発光装置200Aは、光学部材100Aと、レーザ素子25と、を備え、パッケージ21を備えることが好ましい。なお、発光装置200Aは、検出回路を備えることができる。
以下、光学部材100A及び発光装置200Aの各構成要素について説明する。
<光学部材>
(変換部材)
変換部材2は、一例として長方体形状に形成され、光取出面2aとなる表面を長方体形状の一面に有している。変換部材2は、励起光であるレーザ光を異なる波長の光に変換可能な部材である。レーザ光はレーザ素子25から出射される。変換部材2は、光取出面2aと反対となる裏面を、レーザ素子25からのレーザ光を入射する光照射面2bとしている。
変換部材2は、レーザ光の照射により分解されにくいように、無機材料からなることが好ましい。無機材料からなる変換部材2としては、レーザ光を波長変換可能な蛍光体を含有するセラミックス又はガラス、蛍光体の単結晶が挙げられる。また、変換部材2は、融点の高い材料が好ましく、融点は1300~2500℃が好ましい。このような耐光性及び耐熱性の良好な材料によって変換部材2が形成されていることにより、レーザ光のような高密度の光が照射されても変質が生じ難く、保持部材3に保持される際の熱によっても変形および変色等が生じ難くなる。よって、変換部材2は、耐光性及び耐熱性の良好な材料で形成されることが好ましい。
変換部材2として蛍光体を用いる場合は、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO-Al-SiO)、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)SiO)、αサイアロン蛍光体、βサイアロン蛍光体等が挙げられる。蛍光体としては、耐熱性が良好な蛍光体であるYAGを用いることが好ましい。
変換部材2としてセラミックスを用いる場合は、蛍光体と酸化アルミニウム(Al、融点:約1900℃~2100℃)等の透光性材料とを焼結させたものが挙げられる。この場合、蛍光体の含有量は、セラミックスの総体積に対して0.05~50体積%とすることが好ましく、1~30体積%がより好ましい。また、このような透光性材料を用いずに蛍光体の紛体を焼結させることにより形成する、実質的に蛍光体のみからなるセラミックスを変換部材2として用いてもよい。
(導電性細線、パターン接続用電極)
導電性細線4Aは、変換部材2の光取出面2aに当接して、平面視において互いに交差するように配置された線状体である。具体的には、導電性細線4Aは、複数の直線状細線4aが格子状に交差した格子形状に設けられている。また、導電性細線4Aは、その両端部で、通電のためのパターン接続用電極5に接続されている。これにより、導電性細線4Aはパターン接続用電極5に電気的に接続されている。
平面視で交差した導電性細線4Aが変換部材2の光取出面2aに配置されていることによって、変換部材2の脱落等の全体的な損傷だけでなく、変換部材2の軽微なひび割れ、破損等の部分的な損傷を、導電性細線4Aの破損で検出することが可能となる。ここで、導電性細線4Aの破損とは、導電性細線4Aの断線に限らず、欠け、細線化等も含まれる。つまり、導電性細線4Aは、欠けや細線化等により抵抗値が変化して電圧値が変化することで、通常の状態との差がわかり、変換部材2の破損を検出できる。本実施形態では、変換部材2の部分的な破損が検出可能となるため、レーザ光の漏れに繋がる異常をより精度良く検出することができる。導電性細線4Aは、光取出面2aの周縁に近い部分まで設けられていることが好ましい。これにより、レーザ光の漏れに繋がる異常をさらに精度良く検出することができる。
格子形状の導電性細線4Aは、レーザ素子25からのレーザ光が照射される位置に配置される。4つの交差点Pで囲まれた四角形状の開口部Sは、レーザ光の照射領域の面積よりも小さい面積とすることが好ましい。開口部Sの面積は、レーザ光の照射領域の面積の5~90%であることが好ましい。開口部Sが5%以上であると、輝度むらの低減が可能となる。開口部Sが90%以下であると、変換部材2の破損をより精度良く検出可能となる。さらに精度良く検出するためには、開口部Sの面積はレーザ光の照射領域の面積の25%以下であることが好ましい。開口部Sの面積は、例えば、0.02~0.36mmとすることができる。なお、本明細書において、レーザ光の照射領域とは、変換部材2によって散乱が生じないと仮定した場合にレーザ光の主要部分が照射される領域を指す。また、レーザ光の主要部分とは、レーザ光のピーク強度値から1/e等の任意の強度に落ちたときまでの強度範囲の部分を指す。
導電性細線4Aは、発光装置200Aの配線材料として一般的に用いられている導電材料からなり、タングステン、モリブデン、銀、アルミニウム等の金属材料からなることが好ましい。導電性細線4Aは、配置される変換部材2の構成材料に応じて適宜選択される。具体的には、変換部材2に高温焼成セラミックスを用いた場合には、導電性細線4Aとして高融点金属であるタングステン、モリブデン等を用いる。変換部材2に低温焼成セラミックス、ガラス又は樹脂を用いた場合には、導電性細線4Aとして低融点金属である銀、アルミニウム等を用いる。また、導電性細線4Aの両端部で電気的に接続されるパターン接続用電極5も、導電性細線4Aと同様な導電材料から選択することができる。
導電性細線4Aの幅は、0.2~5.0μmであることが好ましい。導電性細線4Aの幅が0.2μm以上であると、不用意な外力によって導電性細線4Aに断線等の破損が生じることを防止できる。その結果、変換部材2の破損を誤検出することを防止できる。導電性細線4Aの幅が5.0μm以下であると、変換部材2からの取出光の輝度むらを抑制することができる。
導電性細線4Aは、変換部材2の脱落等の全体的な損傷だけでなく、軽微なひび割れ、破損等の部分的な損傷を検出できるように、変換部材2の光取出面2aの全体にわたって当接していることが好ましい。
(導体部)
導体部11は、導電性細線4Aに通電するためのもので、変換部材2を貫通して形成され、一方のパターン接続用電極5と対面する位置、及び、他方のパターン接続用電極5と対面する位置に形成されている。導体部11は、一端はバンプ12と接続し、他端は導電性細線4Aの両端部に接続されたパターン接続用電極5に接続している。導体部11は、タングステン、モリブデン、金、銀、錫、アルミニウム等の導電性材料から形成することができる。また、導体部11の形状は、例えば棒状とすることができる。また、バンプ12は、金、銀、銅等の電極材料からなる。バンプ12の形状は、例えば、半球状とすることができる。
(放熱部材)
放熱部材9は、変換部材2の光照射面2bに対向する側に配置され、レーザ素子25からのレーザ光を透過する透光性の部材である。放熱部材9は、変換部材2の平面視における面積より大きく形成され、サファイアからなることが好ましい。放熱部材9を備えることによって、変換部材2からの熱を効率よく放熱させることができる。放熱部材9の厚みは、例えば、0.2~1mmが挙げられ、好ましくは0.4~0.6mmとする。
(基板パターン)
光学部材100Aにおいて、放熱部材9と変換部材2との接合には、放熱部材9の表面に形成された基板パターン6が用いられる。基板パターン6は、変換部材2に形成されたバンプ12と接続して放熱部材9と変換部材2との接合する役割と共に、外部の電源と接続してバンプ12及び導体部11を介して導電性細線4Aに通電する役割を有する。基板パターン6は、金、銀、銅等の電極材料からなることが好ましい。基板パターン6の厚みは、例えば、0.1~5μmとすることができる。
以上説明した構成を備える光学部材100Aは、導電性細線4Aを有することで、レーザ光の漏れに繋がる異常をより精度良く検出することが可能である。
<発光装置>
発光装置200Aは、前記した構成を備える光学部材100Aをパッケージ21に設置して、パッケージ21内に設けたレーザ素子25からのレーザ光を変換して光を照射するものである。発光装置200Aは、光学部材100Aにレーザ光を照射するレーザ素子25と、このレーザ素子25を収納する凹部27を有するパッケージ21と、パッケージ21の凹部27の蓋部24を主に備えている。なお、発光装置200Aは、ここでは検出回路を備えることで説明する。
(レーザ素子)
レーザ素子25は、変換部材2にレーザ光を照射するように配置された素子である。レーザ素子25は、出射するレーザ光が短波長であるほど高エネルギーとなり、レーザ光の漏れの検出がより要されるため、短波長のレーザ光を出射する素子をレーザ素子25として用いることが好ましい。そのようなレーザ素子としては、窒化物半導体からなる半導体レーザ素子が挙げられる。そして、レーザ素子25は、光路中にレーザ光を変換部材2に照射させるための構成、例えば反射部材26を、併せて備えることができる。
ここで、反射部材26は、三角柱や四角錐台等の形状をしたガラス等からなる本体部の斜面に反射膜が設けられた部材を用いることができる。本体部の底面に対する斜面の角度は、レーザ光を直交する方向に導くため、約45度であることが好ましい。
(パッケージ)
パッケージ21は、レーザ素子25を包囲している。パッケージ21は、凹部27等の収納部を有し、その収納部にレーザ素子25及び反射部材26を配置して収納する収納体である。パッケージ21は、主として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のセラミックス又はCu等の金属からなる収納本体部22と、収納本体部22に溶接等により接合された蓋部24と、を備えている。収納本体部22は、上面側が開口した凹部27を有することができる。その凹部開口周縁に、蓋部24と溶接するための、主成分として鉄を含む枠状の溶接部23を有してもよい。収納本体部22は、凹部27の開口に連続する四方の上面の少なくとも1面が他の面より広くなるように形成され、電極部28が配置されている。電極部28は、アノードとカソードを、平面視で光学部材1Aを挟む位置に配置してもよい。また、収納本体部22が金属からなる場合は、電極部28として、例えばリード端子を用いる。
蓋部24は、収納本体部22に溶接等により接合されることで、レーザ素子25を気密封止している。これにより、レーザ素子25への有機物等の塵埃の付着を抑制することができる。蓋部24は、収納本体部22と溶接される支持部24aと、レーザ光を透過させる透光部24bと、支持部24aと透光部24bとを接合する接合材24cと、を有することができる。支持部24aには鉄を主成分とする材料を用いることができる。透光部24bにはガラス、サファイア等を用いることができる。接合材24cには低融点ガラス、金錫半田等を用いることができる。そして、レーザ素子25から出射したレーザ光は、反射部材26で反射し、透光部24b及び放熱部材9を透過して、変換部材2の光照射面2bに照射される。
パッケージ21は、外部と電気的に接続する電極部28を収納本体部22の下面以外の面に設けることにより、パッケージ21の下面の全面をヒートシンク等の他の部材に実装する面とすることができる。そのため、パッケージ21は、発光装置200Aで生じる熱をヒートシンクに発散させやすくなる。
(検出回路)
検出回路は、導電性細線4Aの破損に起因した抵抗値の変化を検出する回路である。発光装置200Aでは、導電性細線4A及びレーザ素子25の通電回路に接続される回路である。このような検出回路を備えることによって、変換部材2の破損を、導電性細線4Aの破損に起因した抵抗値の変化で検出できる。そして、導電性細線4Aの抵抗値の変化を検出した際に、変換部材2に破損が生じたと判断して、レーザ素子25の駆動を停止することによって、レーザ光の漏れを防止することができる。
発光装置200Aでは、凹部27から透光部24b及び放熱部材9を通過したレーザ光が変換部材2に到達するように、光学部材100Aがパッケージ21に固定されていることが好ましい。そして、平面視において交差するように、具体的には格子状の導電性細線4Aが、変換部材2の光取出面2aに配置される。このような配置であることによって、導電性細線4Aによる変換部材2の破損を精度良く検出できる。
発光装置200Aでは、光学部材100Aのパッケージ21への固定には、例えば、金、錫、銀等の金属材料からなる接合層を用いることができる。
光学部材100A及び発光装置200Aは、例えば、以下のような製造方法で製造することができる。
(1)変換部材の作製工程
変換部材2となる粉末材料を焼結することで変換部材2を製造する。焼結法としては、例えば、放電プラズマ焼結法(SPS法:spark plasma sintering法)又はホットプレス焼結法(HP法:hot pressing法)を用いることができる。
(2)導体部の形成工程
変換部材2を製造後、変換部材2の光取出面2aから光照射面2bに貫通する貫通孔を作製する。次に、貫通孔に導体部11を充填し、充填された導体部11の光照射面側の端部にバンプ12を形成する。
(3)導電性細線の配置工程
バンプ12の形成後、変換部材2の光取出面2aに、導電性細線4Aと、その両端部に接続するパターン接続用電極5とを形成して、光学部材100Aとする。
ここで、導電性細線4A及びパターン接続用電極5は、パターン接続用電極5と導体部11の端部が電気的に接続する位置に形成する。また、導電性細線4Aとパターン接続用電極5の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、塗工法、印刷法等を用いることができる。導電性細線4Aの形成方法としては、特開2016-004544号公報に記載されている方法等を用いることができる。
(4)放熱部材の接合工程
光学部材100Aでは、導電性細線4A及びパターン接続用電極5の形成後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法等によって基板パターン6が表面に形成された放熱部材9を準備し、基板パターン6及びバンプ12を介して、変換部材2に放熱部材9を接合する。
(5)発光装置200Aは、基板パターン6を設けた放熱部材9と、凹部27にレーザ素子25及びレーザ光を所定方向に導く反射部材26が設置され、蓋部24が取り付けられたパッケージ21と、前記した光学部材100Aとが、それぞれ準備され、接合されることで形成される。
発光装置200Aは、パッケージ21に取り付けられた蓋部24の支持部24aに、予め、光学部材100Aが接合された放熱部材9を接合することで形成される。
例えば、パッケージ21は、凹部27内にレーザ素子25及び反射部材26が設置され、その後、蓋部24の支持部24aが凹部27の開口周縁に設けた溶接部23と接合される。そして、光学部材100Aが接合されている放熱部材9を支持部24aと接合することで、発光装置200Aが形成される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る光学部材及び発光装置について説明する。
図5~図7に示すように、光学部材150Aは、変換部材2と、保持部材3と、変換部材2の光取出面2aに配置された導電性細線4Aと、を備える。また、光学部材150Aは、パターン接続用電極5、放熱部材を備えることができる。
発光装置200Bは、光学部材150Aと、レーザ素子25と、を備える。発光装置200Bは、さらにパッケージ21を備えることができる。なお、発光装置200Bは、検出回路を備えることが好ましい。
以下、光学部材150A及び発光装置200Bの各構成要素について説明する。なお、保持部材3を介して光学部材150Aを設けること以外は、図1~図4に示す光学部材100A及び発光装置200Aと同様である。
<光学部材>
光学部材150Aは、変換部材2を保持する保持部材3を備える。また、光学部材150Aは、保持部材3を備えるため、導電性細線4Aに通電するためのパターン接続用電極5を保持部材3の光取出面側の表面3aに配置することができる。そのため、光学部材150Aでは、変換部材2に通電のための導体部11(図2参照)を備える必要がない。さらに、光学部材150Aでは、通電のために、光取出面側に配置されたパターン接続用電極5に基板パターン6を接続して通電できるため、導電性細線4Aへの通電が容易となる。なお、パターン接続用電極5と基板パターン6との接続は、積層による接続、又は、ボンディングワイヤーによる接続が用いられる。また、導電性細線4Aを基板パターン6に直接接続してもよい。
(保持部材)
保持部材3は、変換部材2を保持し、変換部材2の光取出面2a及び光照射面2bと同一平面上に連続する表面3a及び裏面3cを有する部材である。変換部材2は、その光取出面2a及び光照射面2bが保持部材3から露出するように保持される。保持部材3は、その厚み方向に貫通する貫通孔3bを有し、その貫通孔3bに挿入した状態で変換部材2と共に連結されることで、変換部材2を保持している。貫通孔3bの形状としては、変換部材2の形状に対応させることが好ましく、例えば、柱形状、錐形状、円錐台、角錐台又はこれらを組み合わせた形状とすることができ、平面視で三角形及び四角形等の多角形のほか、円形または楕円形とすることができる。
保持部材3の厚みは、強度を考慮すると0.2mm以上であることが好ましい。また、保持部材3の厚みは、変換部材2が保持できる程度の厚みであればよく、コスト増大及び光学部材150Aの高さの増大を抑えるため、2.0mm以下が好ましい。
保持部材3は、レーザ光及び蛍光体が発する蛍光を高反射率で反射する材料で、かつ、貫通孔3bに保持された変換部材2の熱を排熱する高熱伝導率の材料からなることが好ましい。高反射率及び高熱伝導率の材料としては、光反射性セラミックス、金属、又は、セラミックスと金属との複合体が挙げられる。高反射率が得られやすい光反射性セラミックスであることが好ましい。光反射性セラミックスとしては、アルミナ(Al)セラミックスを用いることが好ましい。保持部材3に高反射率の材料を用いることによって、変換部材2中の光を主として光取出面2aから取り出すことができるため、高輝度化が可能である。また、変換部材2以外に照射されたレーザ光が外部に漏れることを防止できる。
光学部材150Aでは、保持部材3と放熱部材との接合には、例えば、金、錫、銀等の金属材料からなる接合層を用いることができる。
光学部材150Aでは、格子状の導電性細線4Aが変換部材2の光取出面2aに形成されるため、変換部材2の破損を導電性細線4Aの破損よって検出可能となる。その結果、レーザ光の漏れに繋がる異常をより精度良く検出することができる。
<発光装置>
図6、図7に示すように、発光装置200Bは、第1実施形態の発光装置200A(図3、図4参照)において、光学部材100Aの代わりに、光学部材150Aを用いること以外は、発光装置200Aと同様である。このような構成を備える発光装置200Bは、光学部材150Aを用いることにより、導電性細線4Aを外部電極または回路へ容易に接続できる。
光学部材150A及び発光装置200Bは、例えば、以下のような製造方法で製造することができる。
(1)変換部材の作製工程
変換部材2となる粉末材料を、SPS法又はHP法を用いて焼結することで変換部材2を製造する。
(2)保持部材の配置工程
変換部材2を製造後、変換部材2の外側に、スリップキャスト法等を用いて保持部材3となる成形体を作製する。
(3)変換部材と保持部材の焼結工程
成形体を作製後、焼結した変換部材2と保持部材3となる成形体との複合体を、SPS法又はHP法を用いて焼結する。
(4)導電性細線の配置工程
複合体の焼結後、変換部材2の光取出面2aに、導電性細線4Aを配置する。同時に、導電性細線4Aの両端部に接続するパターン接続用電極5を、変換部材2と保持部材3との境界部近傍の保持部材側の表面3aに配置して、光学部材150Aとする。
(5)光学部材150Aは、保持部材3を放熱部材に接合して準備すると共に、既に説明した凹部27にレーザ素子25及び反射部材26を設けたパッケージ21に蓋部24が接合され準備される。そして、放熱部材を蓋部24に接合することで発光装置200Bが形成される。また、発光装置200Bは、放熱部材を用いずに、光学部材150Aの保持部材3を蓋部24に接合したものであってもよい。
[各実施形態の変形例]
次に、各実施形態に係る構成の変形例について、図8A~図14Bを参照して説明する。
<第1実施形態に係る光学部材>
(導電性細線の形状の変形例)
図8Aに示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Bは、導電性細線4Aの代わりに導電性細線4Bを配置すること以外は、光学部材100Aと同様である。導電性細線4Bは、平面視において直線状細線4aが格子状に交差した格子形状を有する。そして、導電性細線4Bは、4つの交差点Pで囲まれた開口部Sが菱形形状を有する。開口部Sの面積は、導電性細線4Bに照射されるレーザ光の照射像の面積の5~90%であることが好ましい。
なお、開口部Sは、4つの交差点Pで囲まれた例を挙げているが、3つ交差点で囲まれた三角形状の開口部、5つ以上の交差点で囲まれた多角形状の開口部であってもよい。その場合であっても、開口部の面積は上述と同様の範囲が好ましい。
光学部材100Bは、導電性細線4Bが、導電性細線4Aと同様に、直線状細線4aが変換部材2の光取出面2aの全体を均一に覆っているため、変換部材2の破損をより精度良く検出可能である。
次に、図8Bに示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Cは、導電性細線4Aの代わりに導電性細線4Cを配置すること以外は、光学部材100Aと同様である。導電性細線4Cは、大径の第1円周状細線4bと、この第1円周状細線4bよりも小径の第2円周状細線4cと、第1円周状細線4b及び第2円周状細線4cのそれぞれをパターン接続用電極5に電気的に接続する接続用細線4dと、を有している。導電性細線4Cは、平面視において第1円周状細線4bと接続用細線4dとが交差点Pで交差し、同じ円状に配置した第2円周状細線4cと接続用細線4dとが交差点Pで交差している。
導電性細線4Cは、第2円周状細線4cが、平面視においてレーザ素子25(図3参照)からのレーザ光が照射される照射領域に配置されていないことが好ましい。具体的には、第2円周状細線4cの変換部材2における接触位置が、レーザ光の照射領域よりも外側に配置されていることが好ましい。
光学部材100Cは、導電性細線4Cを配置することによって、変換部材2の破損をより精度良く検出可能であると共に、レーザ光の照射領域に導電性細線4Cが配置されないため、変換部材2から取り出される光の出力が向上する。
次に、図8Cに示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Dは、導電性細線4Aの代わりに導電性細線4Dを配置すること以外は、光学部材100Aと同様である。導電性細線4Dは、前記した導電性細線4Cの第1円周状細線4bの代わりに矩形状細線4eを用いたものである。導電性細線4Dは、平面視において矩形状細線4eと接続用細線4dとが交差点Pで交差し、第2円周状細線4cと接続用細線4dとが交差点Pで交差している。
光学部材100Dは、異なる形状の第2円周状細線4cと矩形状細線4eとを有する導電性細線4Dを配置することによって、一方の細線形状では検出し難い変換部材2の破損であっても、他方の細線形状で検出可能となるため、変換部材2の破損をより精度良く検出可能である。また、光学部材100Dは、レーザ光の照射領域に導電性細線4Dが配置されないため、変換部材2から取り出される光の出力が向上する。
光学部材100B、100C、100Dの製造方法は、前記した光学部材100Aの製造方法と同様である。
(導電性細線の配置位置の変形例)
次に、図9に示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Eは、導電性細線4Aが変換部材2の光照射面2bに配置されること以外は、光学部材100Aと同様である。光学部材100Eでは、導電性細線4Aに通電するための導体部11(図2参照)を備える必要はなく、外部電源と接続する基板パターン6(図3参照)と電気的に接続するバンプ12のみを備えていればよい。
光学部材100Eでは、導電性細線4Aが変換部材2の光照射面2bの全体を覆っており、変換部材2の破損をより精度良く検出することは可能である。
光学部材100Eの製造方法は、導電性細線4Aを光照射面2bに配置すること、導体部11を備えずバンプ12のみ形成すること以外は、前記した光学部材100Aの製造方法と同様である。
次に、図10に示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Fは、導電性細線4Aが変換部材2の光取出面2aと光照射面2bの中間に配置され、導体部11が導電性細線4Aの位置まで形成されること以外は、光学部材100Aと同様である。
光学部材100Fでは、導電性細線4Aが2つの変換部材2によって挟まれ、変換部材2の中間に配置されている。すなわち、導電性細線4Aが変換部材2の内部に配置されている。このため、変換部材2の内部に生じる破損を検出することができ、変換部材2の破損をより精度良く検出することが可能である。導電性細線4Aは、ワイヤであってもよい。また、変換部材2の光照射面及び/又は光取出面にさらに導電性細線4Aを設けてもよい。
光学部材100Fの製造方法は、例えば、以下のような製造方法で製造することができる。
(1)変換部材の作製工程
変換部材2となる粉末材料を、SPS法又はHP法等を用いて、焼結することで2つの変換部材2を製造する。
(2)導体部の配置工程
変換部材2を製造後、1つの変換部材2に、厚さ方向に貫通する貫通孔を作製する。次に、貫通孔に導体部11を充填し、充填された導体部11の下端部にバンプ12を形成する。
(3)導電性細線の配置工程
バンプ12の形成後、導体部11及びバンプ12を形成した変換部材2の上面に、導電性細線4Aと、その両端部に接続するパターン接続用電極5とを配置する。配置方法は、前記の光学部材100Aと同様である。
(4)焼結工程
導電性細線4Aを配置した変換部材2と、もう1つの変換部材2とを積層、プレス後、焼結して光学部材100Fとする。
次に、図11A、図11Bに示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Gは、光取出面2aに配置された導電性細線4Eと、光取出面2aと光照射面2bとの間に配置された導電性細線4Fとが平面視において交差して、導電性細線4A(図1参照)と同様な四角形状の格子形状をなすこと以外は、光学部材100Aと同様である。このように、平面視において交差するとは、変換部材2など他の部材を透過して視て交差する場合を含む。また、光学部材100Gでは、通電のために、導電性細線4E及び導電性細線4Fのそれぞれに、パターン接続用電極5を介して電気的に接続された導体部11及びバンプ12を備えていることが好ましい。
導電性細線4Eは、通電のための1対のパターン接続用電極5と接続する複数本の直線状細線4aからなり、複数本の直線状細線4aが変換部材2の縦方向に配置されている。また、導電性細線4Fは、通電のための1対のパターン接続用電極5と接続する複数本の直線状細線4aからなり、導電性細線4Eと直交する方向に複数本の直線状細線4aが変換部材2の横方向に配置されている。平面視において導電性細線4Eと導電性細線4Fとが立体的に交差することにより導電性細線4Aと同様な四角形状の格子形状が形成され、交差によって形成される開口部Sの面積も、光学部材100Aと同様であることが好ましい。
また、光学部材100Gでは、光取出面2aに導電性細線4E、光照射面2bに導電性細線4Fを配置した形態、光取出面2aと光照射面2bとの間に導電性細線4Fを配置した形態であってもよい。さらに、光学部材100Gは、光取出面2aに導電性細線4E、光取出面2aと光照射面2bとの間に導電性細線4F、光照射面2bに導電性細線4Eを配置した形態であってもよい。 また、光学部材100Gでは、導電性細線4E及び導電性細線4Fにおいて、1本の直線状細線4aに1対のパターン接続用電極5が接続され、複数対のパターン接続用電極5が配置されていてもよい。
光学部材100Gでは、導電性細線4E及び導電性細線4Fが直交する方向で変換部材2の上下異なる位置に配置されているため、変換部材2の表面だけでなく内部に生じる破損まで検出でき、変換部材2の破損をより精度良く検出することが可能である。また、光学部材100Gでは、導電性細線4E及び導電性細線4Fが変換部材2の上下異なる位置に配置され、平面視において導電性細線4E及び導電性細線4Fが疑似的に格子状を成している。このため、格子状の導電性細線4Aと同様に、変換部材2に生じる破損を精度良く検出可能という効果が得られる。加えて、導電性細線4E及び導電性細線4Fのそれぞれは格子状ではないため、断線等が生じた場合の抵抗値の上昇率は、導電性細線4E及び導電性細線4Fを重ね合わせた格子状の導電性細線よりも増大する。このように、異なった箇所に配置された導電性細線同士が平面視において交差するように配置することで、変換部材2に生じる破損をより精度良く検出できる。
なお、光学部材100Gは、導電性細線4Eと導電性細線4Fとの交差形状が、導電性細線4Aの四角形状の格子形状だけでなく、導電性細線4B(図8A参照)の菱形形状の格子形状であってもよい。
光学部材100Gの製造方法は、前記した光学部材100Fの製造方法と同様である。
但し、(3)導電性細線の配置工程において、一方の変換部材2の上面に導電性細線4F及びパターン接続用電極5を配置する。他方の変換部材2の上面に、導電性細線4E及びパターン接続用電極5を配置する。2つの変換部材2のそれぞれに、上面から下面に貫通する貫通孔を作製し、貫通孔に導体部11を充填する。
また、(4)焼結工程において、2つの変換部材2を積層、プレス後、焼結する。そして、充填された導体部11の下端部にバンプ12を形成して光学部材100Gとする。
図12A、図12Bに示すように、第1実施形態に係る光学部材100Aの変形例である光学部材100Hは、光取出面2aに配置された導電性細線4Gと、光取出面2aと光照射面2bとの間に配置された導電性細線4Hとが平面視において交差すること以外は、光学部材100Aと同様である。また、光学部材100Hでは、通電のために、導電性細線4G及び導電性細線4Hのそれぞれに、パターン接続用電極5を介して電気的に接続された導体部11及びバンプ12を備えていることが好ましい。
導電性細線4Gは、大径の第1円周状細線4bと、第1円周状細線4bとパターン接続用電極5とを接続する接続用細線4dとからなる。導電性細線4Hは、第1円周状細線4bよりも小径の第2円周状細線4cと、第2円周状細線4cとパターン接続用電極5とを接続する接続用細線4dとからなる。平面視において導電性細線4Gと導電性細線4Hとが交差点Pで立体的に交差することにより導電性細線4C(図8B参照)と同様な交差形状が形成される。
また、光学部材100Hでは、導電性細線4G及び導電性細線4Hの配置位置は、図面に記載された配置に限定されず、光取出面2a、光照射面2b、及び、光取出面2aと光照射面2bとの中間の少なくとも2箇所以上に配置されていればよい。
光学部材100Hは、導電性細線4G及び導電性細線4Hが上下異なる変換部材2の位置に配置されているため、変換部材2の表面だけでなく内部に生じる破損まで検出でき、変換部材2の破損をより精度良く検出可能である。光学部材100Hは、光学部材100Gと同様の効果を得ることができる。つまり、平面視において導電性細線4G及び導電性細線4Hの重ね合わせた形状と同程度に、変換部材2に生じる破損を精度良く検出可能であり、かつ、断線等が生じた場合の抵抗値の上昇率は、その重ね合わせた形状の導電性細線よりも増大するので、変換部材2に生じる破損を精度良く検出可能である。また、光学部材100Hは、光学部材100Gのようにレーザ素子25の照射領域に細線が配置されることがないため、変換部材2から取り出される光の出力が向上する。
光学部材100Hの製造方法は、前記した光学部材100Gの製造方法と同様である。
なお、導電性細線の形状の変形例と導電性細線の配置位置の変形例を組み合わせてもよい。
<第2実施形態に係る光学部材>
(導電性細線の形状の変形例)
次に、第2実施形態に係る光学部材150Aは、導電性細線4Aの代わりに、図8A~図8Cに示す導電性細線4B~4Dを用いてもよい。
(導電性細線の配置位置の変形例)
図13に示すように、第2実施形態に係る光学部材150Aの変形例である光学部材150Bは、導電性細線4Aが変換部材2の光照射面2bに配置されること以外は、光学部材150Aと同様である。光学部材150Bでは、導電性細線4Aに通電するための導体部11を備える。導体部11は、外部電源と接続するため、基板パターン6(図6、図7参照)と電気的に接続する。なお、導体部11、基板パターン6については、光学部材100Aと同様である。
光学部材150Bでは、導電性細線4Aが変換部材2の光照射面2bの全体を覆っており、変換部材2の破損をより精度良く検出することが可能である。
光学部材150Bの製造方法は、前記した光学部材150Aの製造方法と同様である。但し、(4)導電性細線の配置工程において、変換部材2の光取出面(表面)2aから光照射面(裏面)2bまで貫通する貫通孔を形成し、貫通孔に導体部11を充填する。次に、導体部11に電気的に接続するように、変換部材2の光照射面(裏面)2bに導電性細線4Aを配置すると共に、パターン接続用電極5を導体部11と接合するように保持部材3の裏面3cにわたるように配置する。
次に、図14Aに示すように、第2実施形態に係る光学部材150Aの変形例である光学部材150Cは、導電性細線4Aが変換部材2の光取出面2aと光照射面2bとの間に配置されること以外は、光学部材150Bと同様である。
光学部材150Cでは、導電性細線4Aが変換部材2の中間に挟まれた位置に配置されているため、変換部材2の内部に生じる破損を検出することができ、変換部材2の破損をより精度良く検出することが可能である。
光学部材150Cの製造方法は、前記した光学部材150Aの製造方法と同様である。図14Bに示すように、2つの光学部材を焼結して作製する。具体的には、1つの光学部材は、変換部材2の表面に導電性細線4Aが配置された光学部材151とする。もう1つの光学部材は、変換部材2に貫通孔を形成し、その貫通孔に導体部11が配置された光学部材152とする。そして、2つの光学部材151、152を積層、プレス、焼結によって一体化して、光学部材150Cとすることとしてもよい。
また、光学部材150Cの別の製造方法としては、第1実施形態の光学部材100F(図10参照)と保持部材3とをガラス接着によって一体化する方法であってもよい。
第2実施形態に係る光学部材150Aは、変換部材2に配置される導電性細線が、光取出面、光照射面、及び、光取出面と光照射面との間の少なくとも2箇所以上に配置され、平面視において異なる位置に配置された導電性細線が立体的に交差するものでもよい。例えば、導電性細線としては、図11A、図11Bに示す導電性細線4E及び導電性細線4F、又は、図12A、図12Bに示す導電性細線4G及び導電性細線4Hを用いることとしてもよい。
なお、導電性細線の形状の変形例と導電性細線の配置位置の変形例を組み合わせてもよい。
100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H 光学部材
150A、150B、150C 光学部材
200A、200B 発光装置
2 変換部材
2a 光取出面(表面)
2b 光照射面(裏面)
3 保持部材
3a 表面
3c 裏面
4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、4H 導電性細線
5 パターン接続用電極
6 基板パターン
9 放熱部材
11 導体部
21 パッケージ
25 レーザ素子

Claims (12)

  1. 励起光であるレーザ光を異なる波長の光に変換可能である変換部材と、
    前記変換部材の光照射面、光取出面、又は、前記光照射面と前記光取出面との間の少なくともいずれかに配置され、前記変換部材に当接して、それぞれが前記変換部材の厚さ方向における同じ位置で交差する導電性細線と、
    前記導電性細線に電気的に接続するパターン接続用電極と、
    を備える光学部材。
  2. 前記パターン接続用電極は、前記光照射面又は前記光取出面に配置されている請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記導電性細線は、金属材料からなる請求項1又は請求項2に記載の光学部材。
  4. 前記導電性細線は、タングステン、モリブデン、銀及びアルミニウムのいずれか1つからなる請求項3に記載の光学部材。
  5. 前記導電性細線は、ワイヤである請求項3又は請求項4に記載の光学部材。
  6. 前記導電性細線は、幅が0.2~5.0μmである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学部材。
  7. 前記導電性細線は、格子形状であって、交差点で囲まれる開口部の面積が、前記導電性細線に照射されるレーザ光の照射像の面積の5~90%である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学部材。
  8. 前記変換部材を保持する保持部材を有する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学部材。
  9. 前記保持部材は光反射性セラミックスからなる請求項8に記載の光学部材。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光学部材と、
    前記変換部材の前記光照射面にレーザ光を照射するように配置されるレーザ素子と、
    を備える発光装置。
  11. 前記レーザ素子を包囲するパッケージをさらに備え、
    前記レーザ光が前記変換部材に到達するように、前記光学部材が前記パッケージに固定されている請求項10に記載の発光装置。
  12. 前記導電性細線の破損を検出する検出回路をさらに備える請求項10又は請求項11に記載の発光装置。
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