JP6780524B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、投射ユニット及び反射鏡ユニットを含んで構成されるヘッドアップディスプレイ(以下、HUD(Head Up Display)という)装置に関する。
従来、投射ユニットから投射した表示光像の光を反射鏡ユニットにより反射して車両の投影部材へと投影することで、車両の車室内にて乗員により視認可能に表示光像を虚像表示するHUD装置は、広く知られている。
こうしたHUD装置の一種として特許文献1の開示装置では、反射鏡ユニットが備える鏡本体の表面に設けられた表反射面部により、投射ユニットからの表示光像の光が投影部材側へと反射されている。そのため、車両の外界から車室内へ入射する太陽光は、鏡本体の表反射面部により反射されて投射ユニットに到達することで、当該投射ユニットの熱破損を生じさせる懸念がある。そこで、投射ユニットの熱がペルチェ素子により放出されるようになっている。
特開2010−76169号公報
しかし、車室内へ入射する太陽光は、駆動源による鏡本体の駆動位置によっては、表反射面部により反射されて乗員の視認領域へと到達することで、表示光像の視認性を低下させる懸念がある。特許文献1の開示装置では、こうした視認性低下の問題にまでは対処がなされていない。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱破損及び視認性低下を抑制するHUD装置の提供にある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
投射ユニット(20)及び反射鏡ユニット(3)を含んで構成され、投射ユニットから投射した表示光像(5)の光を反射鏡ユニットにより反射して車両(2)の投影部材(4)へ投影することにより、車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に表示光像を虚像表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
反射鏡ユニットは、
表面(320)及び裏面(321)を形成しており、それら表面及び裏面間にて光の透過を許容する鏡本体(32)と、
鏡本体を駆動する駆動源(36)とを、備え、
表面は、
裏面側への光の透過を遮断し、裏面とは反対側となる投影部材側へ光を反射する表反射面部(320a)と、
表反射面部の周囲に設けられ、裏面側へ光を透過させる透過面部(320b)とを、有し、
裏面は、
駆動源による鏡本体の駆動範囲にて透過面部へ入射すると想定される光を、透過面部から外れた箇所へ反射する裏反射面部(321a)を、有する。
この第一発明によると、表面及び裏面間にて光透過を許容する鏡本体の表面のうち、裏面とは反対側の投影部材側へと光反射する表反射面部の周囲には、裏面側へ光透過する透過面部が設けられる。これによれば、表示光像の光反射に必要な大きさに表反射面部の面積を制限して、表面による太陽光の反射を可及的に低減し得る。
しかも第一発明によると、裏面側への光透過が表反射面部により遮断されると共に、駆動源による鏡本体の駆動範囲にて透過面部への入射の想定される光(以下、入射想定光という)が裏面の裏反射面部により透過面部外の箇所へと反射される。これによれば、裏面による太陽光の反射箇所を絞り得るだけでなく、当該反射箇所から透過面部を通した太陽光の出射を規制し得る。
したがって、以上の如き第一発明では、表面及び裏面により反射された太陽光が投射ユニット及び乗員の視認領域へとそれぞれ到達することに起因する熱破損及び視認性低下を、抑制可能となる。
また、開示された第二発明による裏面は、表面とは異なる形状部分により裏反射面部を形成している。
この第二発明のように、裏面において表面とは異なる面形状部分により形成されている裏反射面部によると、表反射面部とは大きく異なる方向に太陽光を反射できる。これによれば、透過面部からの太陽光出射を規制するための構成設計を容易にして、熱破損及び視認性低下の抑制効果の信頼性を確保することが可能となる。
一実施形態のHUD装置を示す概略構成図である。 一実施形態のHUD装置による表示光像の虚像表示状態を示す模式図である。 一実施形態のHUD装置における反射鏡ユニットを示す正面図である。 図1のステッピングモータと減速機構とを有した駆動源を示す断面図である。 図1のステッピングモータと制御ユニットとの電気接続状態を示す電気回路図である。 図3のVI−VI線断面図である。 図6とは異なる作動状態を示す断面図である。 図6の変形例を示す断面図である。 図6の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態によるHUD装置1は、車両2に搭載されることで、車室2a内にて乗員により視認可能に表示光像5を虚像表示する。具体的にHUD装置1は、ハウジング10、投射ユニット20、光学系30、調整スイッチ80及び制御ユニット90を含んで構成されている。
ハウジング10は、中空形状に形成され、車室2a内のインストルメントパネル2bに設置される。ハウジング10は、車室2a内の運転席前方に配置され、HUD装置1の構成要素20,30等を収容している。ハウジング10は、車両2において運転席前方に設置されている投影部材としてのウインドシールド4に対し、上下にて対向する箇所に透光性の出射窓14を有している。
投射ユニット20は、透過照明式の液晶パネル又は有機ELパネル等を主体に構成され、画面22を有している。画面22は、投射ユニット20に内蔵されるバックライトにより、透過照明される。画面22に実像表示される画像は、かかる透過照明を受けて発光することで、表示光像5として投射される。投射ユニット20から投射される表示光像5は、車両2に関連する車両関連情報を表している。本実施形態の表示光像5は、図2に示すように、車両進行方向等のナビゲーション情報を表している。但し、表示光像5については、ナビゲーション情報以外にも、車速、燃料残量、冷却水温度等の車両状態情報や、交通状況等の車外状況情報を表すものであってもよい。
図1に示すように光学系30は、反射鏡ユニット3を含む複数の光学ユニットから、構成されている。但し、図1では、光学系30のうち反射鏡ユニット3以外の構成要素については、図示を省略している。反射鏡ユニット3は、図1,3に示すように、軸受体34、鏡本体32、駆動源36及び弾性部材39を備えている。
軸受体34は、フレーム状に形成されている。軸受体34は、固定ベース340、保持ベース341及び軸受ベース342を有している。帯形の平板状を呈する固定ベース340は、鏡本体32の下方にてハウジング10の底部に固定されている。略矩形の平板状を呈する保持ベース341は、固定ベース340の一端部から上方へ向かって実質垂直に突出している。略矩形の平板状を呈する軸受ベース342は、固定ベース340において保持ベース341とは逆側の他端部から、上方へ向かって実質垂直に突出している。
鏡本体32は、本実施形態では滑らかな曲面状に凹む表面320を有した所謂、凹面鏡である。図1に示すように投射ユニット20から表面320へと直接的又は間接的に入射される表示光像5は、鏡本体32により拡大されて出射窓14側へと反射される。こうして反射された表示光像5は、出射窓14を透過することで、ウインドシールド4に投影される。その結果、ウインドシールド4にて反射した表示光像5の光は、車室2a内にて運転席上の乗員により知覚される。これにより、ウインドシールド4よりも前方にて結像される表示光像5の虚像は、車室2a内のうち視認領域6にて乗員により視認可能となる。
図3に示すように鏡本体32には、回転軸328が一体に設けられている。回転軸328は、表面320を横方向に挟む両側に分離させて、第一軸部328aと第二軸部328bとを有している。第一軸部328aと第二軸部328bとは、互いに同軸上の円柱状に形成されて、相反する側方へと突出している。第一軸部328aは、軸受体34のうち保持ベース341により保持された駆動源36の出力軸381に対して、一体回転可能に連結されている。第二軸部328bは、軸受体34のうち軸受ベース342により回転可能に軸受されている。
こうした構成下、第一軸部328aが駆動源36により回転駆動されることで、鏡本体32の表面320が表示光像5を反射させる方向は、回転軸328の回転位置に対応した方向へと変化する。その結果として表示光像5の虚像表示位置は、図2に示すように、ウインドシールド4に対して上下に調整されることとなる。ここで本実施形態では、図2に実線で示す下限表示位置Dlと、図2に破線で示す上限表示位置Duとの間にて、表示光像5の虚像表示位置を調整可能となっている。
図4に示すように駆動源36は、ステッピングモータ37及び減速機構38を有している。ステッピングモータ37は、クローポール構造の永久磁石型モータである。ステッピングモータ37では、A,B二相のコイル370,371が駆動信号による通電を受けて励磁することで、ロータ磁石372がモータ軸373と一体に回転する。これによりモータ軸373の回転位置は、A,B各相のコイル370,371へ印加される駆動信号の電気角に応じた位置に、調整される。
減速機構38は、図1の如く保持ベース341に保持されたケーシング380内に、図4の如く複数の平歯車を組み合わせて収容したギア機構である。減速機構38の出力軸381は、回転軸328のうち第一軸部328aに対し、同軸上に嵌合固定されている。これにより減速機構38では、モータ軸373の回転が減速されて出力軸381から鏡本体32の回転軸328へと伝達される。その結果、モータ軸373が正回転するときは、図2に示す表示光像5の虚像表示位置が下方の下限表示位置Dlへと向かって変化するように、回転軸328が回転駆動される。一方、モータ軸373が逆回転するときは、図2に示す表示光像5の虚像表示位置が上方の上限表示位置Duへと向かって変化するように、回転軸328が回転駆動される。ここで減速機構38においては、下限表示位置Dl及び上限表示位置Duにそれぞれ対応した駆動範囲に回転軸328の回転を制限するために、図示の省略されたストッパ構造が設けられている。
図1,3に示すように弾性部材39は、引張りコイルバネ状に形成されている。弾性部材39の一端部は、鏡本体32に係止されている。弾性部材39の他端部は、軸受体34のうち固定ベース340により係止されている。これらの係止形態により弾性部材39は、鏡本体32と軸受体34との間にて引張り変形することで、減速機構38でのバックラッシを低減するように復原力を発生する。
図1,5に示す調整スイッチ80は、車両2の運転席周辺において乗員により操作可能に、設置されている。調整スイッチ80は、レバー式又はプッシュ式等といった操作部材82,83を有している。アップ操作部材82は、表示光像5の虚像表示位置を上方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、アップ調整指令を与える指令信号を、出力する。一方でダウン操作部材83は、表示光像5の虚像表示位置を下方に変化させたい乗員により、操作される。この操作を受けて調整スイッチ80は、ダウン調整指令を与える指令信号を、出力する。
制御ユニット90は、ハウジング10の外部又は内部に設置されている。制御ユニット90は、表示制御回路92及びスイッチング回路93を備えている。表示制御回路92は、マイクロコンピュータを主体に構成されている。表示制御回路92は、投射ユニット20と調整スイッチ80とに電気接続されている。図5に示すようにスイッチング回路93は、スイッチング素子94としてのトランジスタを、複数有している。各スイッチング素子94のコレクタは、ステッピングモータ37のいずれかのコイル370,371と電気接続されている。各スイッチング素子94のエミッタとベースとは、それぞれ車両2のアース端子と表示制御回路92とに電気接続されている。各スイッチング素子94は、調整スイッチ80からの指令信号に応じて表示制御回路92により入力されるベース信号に従って、A,B各相のコイル370,371へ印加する駆動信号をステップ変化させる。
(鏡本体の詳細構成)
以下、鏡本体32の詳細構成を説明する。図3,6に示すように鏡本体32は、全体として湾曲板状を呈している。鏡本体32は、表面320と反対側の裏面321と共に、それら表面320及び裏面321の縁部間を繋ぐ上下左右四つの側面(図3,6では下側面のみ符号322を付して示す)を、形成している。ここで、凹面状の表面320と凸面状の裏面321とは、鏡本体32の光軸に沿って互いに対向する任意の箇所にて、図6の如く相異なる仮想曲面C1,C2に沿った面形状を、呈している。特に、本実施形態にて裏面321の沿う第二仮想曲面C2には、図6に示す縦方向及び図示しない横方向の各々にて、表面320の沿う第一仮想曲面C1よりも小さな曲率が設定されている。
図3,6に示すように鏡本体32は、基材32aと反射膜32bと吸収膜32c,32dとを組み合わせて構成されている。具体的に基材32aは、表面320及び裏面321間にて光の透過を許容するように、例えばポリカーボネート(PC)、環状オレフィンポリマー(COP)、環状オレフィンコポリマー(COC)等といった透光性の透明樹脂から形成されている。基材32aには、回転軸328をなす第一軸部328a及び第二軸部328bが、一体樹脂成形されている。
反射膜32bは、基材32aの表面320側に積層されている。反射膜32bは、例えばアルミニウム等といった光反射性金属の蒸着により、例えば200nm等といった厚さに形成されている。反射膜32bは、略矩形輪郭の表面320のうち外周部分の全周を除く内周部分に、設けられている。これにより表面320は、反射膜32bを含んで形成された表反射面部320aを、有している。この表反射面部320aは、裏面321側への光の透過及び裏面321側からの光の透過を遮断する光遮断作用と、裏面321とは反対側となるウインドシールド4(図1参照)側へ光を反射する光反射作用とを、発揮する。
図6に示すように吸収膜32cは、基材32aの表面320側にて基材32aと反射膜32bとの間に積層されている。吸収膜32cは、例えば暗色である黒色のアクリル樹脂等といった光吸収性樹脂の印刷により、形成されている。吸収膜32cは、略矩形輪郭の表面320のうち反射膜32bと実質同一形状且つ実質同一サイズの内周部分に、設けられている。これにより表面320は、吸収膜32cを含んで形成された表吸収部320cを、有している。この表吸収部320cは、表反射面部320aよりも裏面321側にて裏面321側からの光を吸収する光吸収作用を、発揮する。
このような反射膜32b及び吸収膜32cの積層により基材32aの表面320側には、それら膜32b,32cの形成されていない外周部分が残る。これにより表面320は、図3,6の如く表反射面部320a及び表吸収部320cの周囲に設けられた透過面部320bを、有している。この透過面部320bは、裏面321側へ光を透過させる光透過作用を、発揮する。ここで特に表反射面部320aは、入射される表示光像5の外形輪郭に合わせた形状且つサイズを、図3の如く与えられている。故に透過面部320bには、表示光像5の光が実質入射されないようになっている。尚、このように各部320a,320b,320cを有する表面320は、反射膜32b及び吸収膜32c以外にも、例えば表反射面部320aを保護する保護膜や、表反射面部320aでの光反射率を増大させる増反射膜等、他の膜も含んで形成されていてもよい。
図3,6に示すように基材32aの下側面322側には、吸収膜32dが積層されている。吸収膜32dは、例えば暗色である黒色のアクリル樹脂等といった光吸収性樹脂の印刷により、形成されている。吸収膜32dは、下側面322の全域に設けられている。これにより下側面322は、吸収膜32dを含んで形成されたサイド吸収部322aを、有している。このサイド吸収部322aは、裏面321側及び表面320側からの光を吸収する光吸収作用を、発揮する。
以上の如き表面320側及び下側面322側に対して、図6に示すように基材32aの裏面321側には、任意の膜が積層されていない。これにより裏面321は、表面320とは異なる面形状部分となる全域を、裏反射面部321aとして有している。この裏反射面部321aは、図6,7に示すように、駆動源36による鏡本体32の駆動範囲における透過面部320bへの入射想定光を、透過面部320bから外れた箇所へ反射する光反射作用と、表面320とは反対側へ出射(透過)させる光出射作用とを、発揮する。但し、前者の光反射作用については、裏反射面部321aのうち入射想定光の届く任意の箇所にて発揮される一方、後者の光出射作用については、裏反射面部321aのうち入射想定光の入射角が臨界角未満となる箇所にて発揮される。
ここで透過面部320bへの入射想定光には、投射ユニット20から投射された表示光像5の光は実質含まれず、車両2の外界から車室2a内へと入射して出射窓14を透過した太陽光が含まれる。そこで図6,7においては、透過面部320bへの入射想定光として、比較的小さな有限形状の出射窓14により入射角度の制限される太陽光の光線が、代表的に示されている。
こうした入射想定光が裏反射面部321aにより反射される先となる透過面部320b外の箇所は、図6,7の如く本実施形態では、反射膜32b及び吸収膜32cの形成箇所と、吸収膜32dの形成箇所となる。即ち裏反射面部321aは、入射想定光を表反射面部320a及び表吸収部320cへ向かって反射する光反射作用と、入射想定光をサイド吸収部322aへ向かって反射する光反射作用とを、発揮することとなる。
(作用効果)
以上説明したHUD装置1の作用効果を、以下に説明する。
HUD装置1によると、表面320及び裏面321間にて光透過を許容する鏡本体32の表面320のうち、裏面321とは反対側のウインドシールド4側へと光反射する表反射面部320aの周囲には、裏面321側へ光透過する透過面部320bが設けられる。これによれば、表示光像5の光反射に必要な大きさに表反射面部320aの面積を制限して、表面320による太陽光の反射を可及的に低減し得る。ここで、光の透過作用を発揮する透明な透過面部320bが表反射面部320a周囲に形成されることになる本実施形態では特に、光の反射率を高めるような形状又は膜が当該周囲に存在しないため、太陽光の反射低減効果が確実に得られ易くなっている。
しかもHUD装置1によると、裏面321側への光透過が表反射面部320aにより遮断されると共に、駆動源36による鏡本体32の駆動範囲にて透過面部320bへの入射想定光が裏面321の裏反射面部321aにより透過面部320b外の箇所へと反射される。これによれば、裏面321による太陽光の反射箇所を絞り得るだけでなく、当該反射箇所から透過面部320bを通した太陽光の出射を規制し得る。
したがって、以上の如きHUD装置1では、表面320及び裏面321により反射された太陽光が投射ユニット20及び乗員の視認領域6へとそれぞれ到達することに起因する熱破損及び視認性低下を、抑制可能となる。
またHUD装置1のように、裏面321にて表面320とは異なる面形状部分により形成されている裏反射面部321aによると、表反射面部320aとは大きく異なる方向に太陽光を反射できる。これによれば、透過面部320bからの太陽光出射を規制するための構成設計を容易にして、熱破損及び視認性低下の抑制効果の信頼性を確保することが可能となる。
さらにHUD装置1では、駆動源36による鏡本体32の駆動範囲にて透過面部320bへの入射想定光は、裏反射面部321aにより透過面部320b外の箇所へ反射されることで、裏面321側からの光透過を遮断する表反射面部320aへと向かう。これによれば、裏反射面部321aから透過面部320bを通した太陽光の出射を、裏反射面部321aでの反射後の光遮断作用によって規制し得るので、熱破損及び視認性低下の抑制に貢献することが可能となる。
またさらに、HUD装置1にて透過面部320bへの入射想定光は、裏反射面部321aにより反射されて表反射面部320aへ向かうことで、表反射面部320aよりも裏面321側にて光吸収をする表吸収部320cへと到達することになる。これによれば、裏反射面部321aから透過面部320bを通した太陽光の出射を、裏反射面部321aでの反射後の光吸収作用によって確実に規制し得るので、熱破損及び視認性低下の抑制効果を高めることが可能となる。
加えてHUD装置1では、駆動源36による鏡本体32の駆動範囲にて透過面部320bへの入射想定光は、裏反射面部321aにより透過面部320b外の箇所へ反射されることで、下側面322にて光吸収をするサイド吸収部322aへと向かう。これによれば、裏反射面部321aから透過面部320bを通した太陽光の出射を、裏反射面部321aでの反射後の光吸収作用によって確実に規制し得るので、熱破損及び視認性低下の抑制効果を高めることが可能となる。
また加えてHUD装置1では、駆動源36による鏡本体32の駆動範囲にて透過面部320bへの入射想定光は、透過面部320b外の箇所への光反射作用と共に、表面320とは反対側への光出射作用を、裏反射面部321aから受ける。これによれば、透過面部320bを通した出射の要因となる太陽光の反射自体を裏面321にて低減し得るので、熱破損及び視認性低下の抑制効果を高めることが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
変形例1として裏反射面部321aは、透過面部320b外の箇所へ反射する光反射作用を発揮可能であれば図8に示すように、凹面状裏面321のうち鏡本体32の光軸に沿った対向箇所にて表面320と実質同一の面形状部分により、形成されていてもよい。即ち、変形例1として裏反射面部321aは、凹面状表面320の仮想曲面C1と実質同一の仮想曲面C2に沿った凸面状裏面321により、形成されていてもよい。
変形例2として裏反射面部321aは、透過面部320b外の箇所へ反射する光反射作用を発揮可能であれば図9に示すように、平面状裏面321のうち鏡本体32の光軸に沿った対向箇所にて表面320とは異なることになる面形状部分により、形成されていてもよい。即ち、変形例2として裏反射面部321aは、凹面状表面320の仮想曲面C1とは異なる仮想平面P2に沿った平面状裏面321により、形成されていてもよい。
変形例3として裏反射面部321aは、透過面部320bへの入射想定光を表反射面部320a及び表吸収部320cへ向かって反射する光反射作用と、入射想定光をサイド吸収部322aへ向かって反射する光反射作用とのうち、いずれか一方の発揮を制限してもよい。例えば変形例3としては、透過面部320bを表反射面部320aの上方には設けないことで、前者の光反射作用の発揮を制限可能となる。また変形例3としては、透過面部320bを表反射面部320aの下方には設けないことで、後者の光反射作用の発揮を制限可能となる。
変形例4として、上述の実施形態及び変形例1,2では、平面状表面320が採用されてもよい。変形例5としては、光を反射する反射膜が基材32aの裏面321側に積層されることで、表面320とは反対側へ光を出射させる光出射作用の裏反射面部321aによる発揮を制限してもよい。
変形例6として、吸収膜32dを含んで形成されるサイド吸収部322aは、鏡本体32の四側面のうち下側面322以外にも設けられていてもよい。即ち変形例6として鏡本体32は、一部となる一〜三側面又は全てとなる四側面に、吸収膜32dが積層されることでサイド吸収部322aを有していてもよい。
変形例7として、表吸収部320cとサイド吸収部322aとのうち少なくとも一つは、その形成材料として光吸収性樹脂を用いた多色樹脂成形により、基材32aの形成樹脂と一体に形成されていてもよい。変形例8として、表吸収部320cとサイド吸収部322aとのうち少なくとも一つは、設けられていなくてもよい。これらの変形例7,8では、吸収膜32c,32dのうち少なくとも一つが不要となる。また、変形例7,8の適用される上記少なくとも一つの対象が表吸収部320cである場合、変形例9として表反射面部320aは、その形成材料として光反射性樹脂を用いた多色樹脂成形により、基材32aの形成樹脂と一体に形成されていてもよい。
変形例10として光学系30は、反射鏡ユニット3を複数備えていてもよい。変形例11として投射ユニット20は、表示光像5となるレーザ光を微小電気機械システムによって投射するレーザスキャナ、あるいは表示光像5となる可視光又はレーザ光をデジタルミラーデバイスによって投射する映像表示システム等であってもよい。変形例12として表示光像5は、車室2a内にてHUD装置1に専用に設置される「投影部材」としてのコンバイナ等へと向かって、投影されてもよい。
1 HUD装置、2 車両、2a 車室、3 反射鏡ユニット、4 ウインドシールド、5 表示光像、6 視認領域、10 ハウジング、20 投射ユニット、30 光学系、32 鏡本体、32a 基材、32b 反射膜、32c,32d 吸収膜、36 駆動源、320 表面、320a 表反射面部、320b 透過面部、320c 表吸収部、321 裏面、321a 裏反射面部、322 下側面、322a サイド吸収部

Claims (6)

  1. 投射ユニット(20)及び反射鏡ユニット(3)を含んで構成され、前記投射ユニットから投射した表示光像(5)の光を前記反射鏡ユニットにより反射して車両(2)の投影部材(4)へ投影することにより、前記車両の車室(2a)内にて乗員により視認可能に前記表示光像を虚像表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
    前記反射鏡ユニットは、
    表面(320)及び裏面(321)を形成しており、それら表面及び裏面間にて光の透過を許容する鏡本体(32)と、
    前記鏡本体を駆動する駆動源(36)とを、備え、
    前記表面は、
    前記裏面側への光の透過を遮断し、前記裏面とは反対側となる前記投影部材側へ光を反射する表反射面部(320a)と、
    前記表反射面部の周囲に設けられ、前記裏面側へ光を透過させる透過面部(320b)とを、有し、
    前記裏面は、
    前記駆動源による前記鏡本体の駆動範囲にて前記透過面部へ入射すると想定される光を、前記透過面部から外れた箇所へ反射する裏反射面部(321a)を、有するヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記裏面は、
    前記表面とは異なる面形状部分により前記裏反射面部を形成している請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記表反射面部は、
    前記裏面側からの光の透過を遮断し、
    前記裏反射面部は、
    前記駆動範囲にて前記透過面部へ入射すると想定される光を、前記表反射面部へ向かって反射する請求項1又は2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記表面は、
    前記表反射面部よりも前記裏面側にて光を吸収する表吸収部(320c)を、有する請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記鏡本体は、
    前記表面及び前記裏面間を繋ぐ側面(322)を、形成しており、
    前記側面は、
    光を吸収するサイド吸収部(322a)を、有し、
    前記裏反射面部は、
    前記駆動範囲にて前記透過面部へ入射すると想定される光を、前記サイド吸収部へ向かって反射する請求項1〜4のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記裏反射面部は、
    前記駆動範囲にて前記透過面部へ入射すると想定される光を、前記表面とは反対側へ出射させる請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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